JP2014046284A - 洗浄機 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作部材を操作するために必要な操作力をなるべく小さくすることの可能な洗浄機を提供する。
【解決手段】洗浄液を吐出するポンプ30と、ポンプ30を駆動する電動モータ31と、ポンプ30から吐出された洗浄液が供給される洗浄ガン2とを備える高圧洗浄機70であって、洗浄ガン2に設けられ、かつ、洗浄液が通る経路に配置された開閉バルブ50と、洗浄ガン2に設けられ、かつ、開閉バルブ50を開閉するとともに電動モータ31を起動させるレバー15と、を備え、レバー15を、開閉バルブ50が開いた後に電動モータ31を起動するように構成した。
【選択図】図5
【解決手段】洗浄液を吐出するポンプ30と、ポンプ30を駆動する電動モータ31と、ポンプ30から吐出された洗浄液が供給される洗浄ガン2とを備える高圧洗浄機70であって、洗浄ガン2に設けられ、かつ、洗浄液が通る経路に配置された開閉バルブ50と、洗浄ガン2に設けられ、かつ、開閉バルブ50を開閉するとともに電動モータ31を起動させるレバー15と、を備え、レバー15を、開閉バルブ50が開いた後に電動モータ31を起動するように構成した。
【選択図】図5
Description
本発明は、洗浄ガンの噴射ノズルから洗浄液を噴射して洗浄対象物を洗浄する洗浄機に関するものである。
洗浄機である高圧洗浄機は、液体を加圧するための電動ポンプを備えた本体と、本体にホースを介して接続された洗浄ガンとを少なくとも有している。このような高圧洗浄機は特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された高圧洗浄機は、電動ポンプによって加圧された液体がホースを介して洗浄ガンに圧送され、その液体は、洗浄ガンの先端に設けられている噴射ノズルから洗浄対象物に向けて吐出されるように構成されている。なお、高圧洗浄機から吐出される液体は、水道水である場合もあれば、洗剤や研磨材などを含む液体などである場合もある。本明細書では、高圧洗浄機から吐出される液体を“洗浄液”と総称する。
しかしながら、特許文献1に記載された高圧洗浄機は、電源スイッチがオンされていると、レバーが操作されていなくてもモータが回転し、電動ポンプのポンプ室から吐出された洗浄液を、ポンプ室から開閉バルブに至る流路へ供給する状態、いわゆる待機状態に制御される。つまり、高圧洗浄機の使用後に電源スイッチをオフしても、ポンプ室から開閉バルブに至る流路に液体が残った状態にある。
このため、高圧洗浄機を次回使用するために、レバーを操作して開閉バルブの弁体を動作させようとすると、ポンプ室から開閉バルブに至る流路に残っている液体の圧力が、開閉バルブの開動作を阻害する力として作用する。したがって、レバーを操作するために必要な操作力が大きくなるという問題があった。
本発明の目的は、操作部材を操作するために必要な操作力をなるべく小さくすることの可能な洗浄機を提供することにある。
本発明の第一手段は、洗浄液を吐出するポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、前記ポンプから吐出された前記洗浄液が供給される洗浄ガンとを備える洗浄機であって、前記洗浄ガンに設けられ、かつ、前記洗浄液が通る経路に配置された開閉バルブと、前記洗浄ガンに設けられ、かつ、前記開閉バルブを開閉するとともに前記モータを起動させる操作部材と、を備え、前記操作部材を、前記開閉バルブが開いた後に前記モータを起動するように構成したことを特徴とする。
第一手段の一態様は、前記モータの回転を制御するモータ制御部が設けられており、前記モータ制御部は、前記洗浄ガンに設けられ、かつ、前記バルブが開いていることを検知する開閉センサを含むことを特徴とする。
第一手段の他の態様は、前記開閉センサは、前記バルブが開いていることを、前記操作部材の動作状態に基づいて検知することを特徴とする。
第一手段の他の態様は、前記モータ制御部は、前記モータの回転数を、前記操作部材の動作状態に基づいて制御することを特徴とする。
第一手段の他の態様は、前記モータ制御部は、前記開閉バルブが開いて前記モータが回転しているときに、前記操作部材に与えられる操作力が減少すると、前記開閉バルブが閉じる前に前記モータを停止する制御を行うことを特徴とする。
第一手段の他の態様は、前記ポンプを搭載した本体が設けられており、前記モータ制御部は、前記本体に設けられ、かつ、前記モータの回転と停止との切り替え及び前記モータの回転数を制御する制御回路を備えており、前記開閉センサから出力された検知信号は、無線により前記制御回路に送信されることを特徴とする。
本発明の第二手段は、洗浄液を吐出するポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、前記ポンプから吐出された前記洗浄液が供給される洗浄ガンとを備える洗浄機であって、前記洗浄ガンに設けられかつ、前記洗浄液が通る経路に配置された開閉バルブと、前記洗浄ガンに設けられ、かつ、前記開閉バルブを開閉するとともに前記モータを起動させるための操作部材と、を備え、前記操作部材は、前記開閉バルブが開くための操作量よりも、前記モータを起動するための操作量の方が大きく構成されていることを特徴とする。
本発明の第一手段によれば、モータの回転と停止との切り替えを、開閉バルブが開いている状態で行う。したがって、操作部材を操作するために必要な操作力をなるべく小さくすることができる。
第一手段の一態様によれば、洗浄ガンに設けられている開閉センサにより、バルブが開いていることを検知することができる。
第一手段の他の態様によれば、開閉センサは、バルブが開いていることを操作部材の動作状態に基づいて間接的に検知する。
第一手段の他の態様によれば、噴射ノズルから噴射される洗浄液の圧力を制御できる。
第一手段の他の態様によれば、開閉バルブが開いてモータが回転しているときに、操作部材に与えられる操作力が減少すると、開閉バルブが閉じる前にモータを停止する。したがって、次回に操作部材を操作するときに、操作部材を操作するために必要な操作力を、なるべく小さくすることができる。
第一手段の他の態様によれば、開閉センサから出力された検知信号は、無線により制御回路に送信される。したがって、本体と洗浄ガンとの位置関係に関わりなく、モータの回転と停止とを切り替えることができるとともに、モータの回転数を制御できる。
本発明の第二手段によれば、操作部材を操作すると、先に開閉バルブが開き、その後に、モータが起動されてポンプから洗浄液が吐出される。したがって、開閉バルブが開く際に、洗浄液の圧力が開閉バルブに加わるころはなく、操作部材を操作するために必要な操作力をなるべく小さくすることができる。
以下、本発明が適用された高圧洗浄機の一例について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の高圧洗浄機70の第1実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。本発明の高圧洗浄機70は、本体1及び洗浄ガン2を有しており、本体1と洗浄ガン2とは、ホース3を介して接続される。本体1の上部にはタンク10が一体的に設けられており、タンク10の上部には把手11と、タンク10内に洗浄液を供給するための注水口10aとが設けられている。注水口10aからタンク10内に洗浄液を供給したり、タンク10内の洗浄液を注水口10aから排出したりする場合には、キャップ12を本体1から取り外して注水口10aを開口させる。キャップ12はねじ込み式であって、反時計回りに回転させると本体1から外れ、時計回りに回転させると本体1に固定される。
本発明の高圧洗浄機70の第1実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。本発明の高圧洗浄機70は、本体1及び洗浄ガン2を有しており、本体1と洗浄ガン2とは、ホース3を介して接続される。本体1の上部にはタンク10が一体的に設けられており、タンク10の上部には把手11と、タンク10内に洗浄液を供給するための注水口10aとが設けられている。注水口10aからタンク10内に洗浄液を供給したり、タンク10内の洗浄液を注水口10aから排出したりする場合には、キャップ12を本体1から取り外して注水口10aを開口させる。キャップ12はねじ込み式であって、反時計回りに回転させると本体1から外れ、時計回りに回転させると本体1に固定される。
本体1の側面にはメインスイッチ13が設けられている。メインスイッチ13はダイヤル式であり、メインスイッチ13は回転操作によりオン・オフされる。本実施形態では、メインスイッチ13を初期位置から時計回りに所定角度だけ回転させるとオンされ、反時計回りに回転させて初期位置に戻すとオフされる。また、メインスイッチ13は、オンされた位置から、さらに時計回りに所定角度回転させることができるように構成されている。なお、本体1の正面には、接続プラグ14が設けられており、接続プラグ14はホース3に接続されている。
図3に示されるように、本体1の下部、具体的にはタンク10の下方には、電池収容部20が形成されており、この電池収容部20に電源としての電池21が収容される。本体1の背面には、電池収容部20を開閉する蓋部材22が、図3で矢印方向に回動可能に設けられている。蓋部材22を回動させて電池収容部20を開放することにより、電池21を電池収容部20に収容し、または、収容されている電池21を電池収容部20から取り出すことができる。電池収容部20の内壁には本体側電極(不図示)が設けられており、電池収容部20に電池21を収容すると、電池21に設けられている電池側電極(不図示)が本体側電極に接触して電気的導通が確保される。本実施形態における電池21は、直列接続された4つの電池セルから構成される電池(二次電池/リチウムイオン電池)であり、公称電圧は14.4[V]である。
一方、本体1の下部、具体的には電池収容部20の下方には、タンク10から供給される洗浄液を加圧するポンプ30と、前記電池21から電力供給を受けてポンプ30を駆動する電動モータ(M)31とが搭載されている。また、本体1には、各種の回路が設けられた回路基板32が設けられている。ポンプ30は、ケーシング(シリンダ)30c内に往復動可能に収容されたプランジャ30aを有する。また、電動モータ31の動力は、減速機を経由してクランクシャフト30dに伝達されるようになっている。さらに、クランクシャフト30dの回転運動をプランジャ30aの往復運動に変換するコンロッド30bが設けられている。すなわち、ポンプ30は、電動モータ31によって駆動される電動ポンプである。
また、本体1の内部には、配管63が設けられている。配管63には、タンク10から洗浄液が送り込まれる流入路63aと、ポンプ30から吐出された洗浄液をホース3へ送る流出路63bとが設けられている。ケーシング30cには、圧力室30eが設けられており、圧力室30eは、流入路63a及び流出路63bに接続されている。そして、圧力室30eと流入路63aとの間には一方向弁30fが設けられ、圧力室30eと流出路63bとの間には一方向弁30gが設けられている。
上記のように構成されたポンプ30は、電動モータ31の動力がクランクシャフト30dを経由してプランジャ30aに伝達され、プランジャ30aが往復運動する。ポンプ30は、プランジャ30aが圧力室30eから離れる向きで動作すると、圧力室30eの圧力が低下する。すなわち、圧力室30eは負圧となる。ポンプ30は、圧力室30eの圧力が低下すると、一方向弁30fが開き、かつ、一方向弁30gが閉じられる。すると、タンク10内の洗浄液は、流入路63aを経由して圧力室30eに吸い込まれる。ついで、プランジャ30aが圧力室30eに近づく向きで動作すると、圧力室30eの圧力が上昇する。ポンプ30は、圧力室30eの圧力が上昇すると、一方向弁30gが開き、かつ、一方向弁30fが閉じられる。ポンプ30は、上記の動作を繰り返すことにより、タンク10から吸い込んだ洗浄液の圧力を上昇させ、高圧の洗浄液を流出路63bへ吐出する。
次に、洗浄ガン2の構成を、図2に基づいて説明する。洗浄ガン2は、ガン本体2aと、ガン本体2aに設けられた第1流路2b及び第2流路2cを有する。第1流路2bはホース3に接続されている。また、ガン本体2aには噴射ノズル16が取り付けられており、噴射ノズル16は第2流路2cに接続されている。さらに、洗浄ガン2は、開閉バルブ50を有する。開閉バルブ50は、ポンプ30から吐出された洗浄液を噴射ノズル16に供給する経路に設けられている。開閉バルブ50は、第1流路2bと第2流路2cとの間に設けられた弁座51と、弁座51に形成されたポート52とを有する。ポート52は、第1流路2bと第2流路2cとを連通する。
また、開閉バルブ50は、第1流路2bに配置された弁体53と、弁体53が一端に固定された弁棒(シャフト)54とを有する。弁棒54は、軸線(不図示)に沿った方向に往復動作できるように、ガン本体2aに取り付けられている。弁棒54であって、弁体53が取り付けられている端部とは反対側の端部には、プレート55が固定されている。そして、プレート55とガン本体2aとの間に圧縮ばね56が介在されている。圧縮ばね56は、プレート55を介して弁棒54を軸線に沿った方向に押す力を生じる。圧縮ばね56から弁棒54に加えられる力は、弁体53を弁座51に押し付けてポート52を閉じる向きの力である。
さらに、ガン本体2aにはレバー(ガン・レバー)15が取り付けられている。レバー15は、作業者の操作力が与えられて支持軸15aを中心として所定角度の範囲内で回動可能である。レバー15の一端は弁棒54の一端に接触されている。また、ガン本体2aには、オン/オフ・スイッチ(ON/OFF・SW)57が設けられている。オン/オフ・スイッチ57は、レバー15が操作されているか否かを検知するセンサである。図2に示すオン/オフ・スイッチ57は、プレート55に接触する接触片57aを有している。つまり、オン/オフ・スイッチ57は、弁棒54の位置に基づいて、レバー15が操作されているか否かを間接的に検知し、検知信号を出力する。
次に、高圧洗浄機70の制御系統を、図5に基づいて説明する。回路基板32には、操作量検出回路42及び制御回路43が設けられている。操作量検出回路42は、メインスイッチ13の回転角を検出し、検出結果を制御回路43に出力する。また、オン/オフ・スイッチ57から出力された検知信号は、制御回路43へ入力される。オン/オフ・スイッチ57と制御回路43とは、信号ケーブル58により接続されている。信号ケーブル58は、本体1と洗浄ガン2とを繋ぐホース3の被覆内に埋め込まれているか、またはホース3とは別体に設けられている。制御回路43は、メインスイッチ13の操作状態、操作量検出回路42の検出結果、オン/オフ・スイッチ57の検知信号に基づいて、電動モータ31の回転及び停止を制御する。また、制御回路43は、電動モータ31を回転するとき、操作量検出回路42の検出結果に基づいて、電動モータ31の回転数を制御する。
次に、高圧洗浄機70で実行される制御例を説明する。まず、作業者がメインスイッチ13を所定角度回転させてオンにすると、電池21から電動モータ31へ電力を供給することが可能な状態となる。なお、メインスイッチ13がオンされても、レバー15が操作されていないため、電動モータ31は停止している。また、作業者は、メインスイッチ13をオンの位置からさらに時計方向に回転させて、電動モータ31の目標回転数を設定する。
一方、作業者がレバー15に操作力を与えていないときは、レバー15が初期位置で停止している。このとき、圧縮ばね56の力は弁棒54に加えられており、弁体53が弁座51に接触してポート52が閉じられている。そして、作業者が洗浄ガン2を手で掴みレバー15に操作力を与えると、レバー15は支持軸15aを中心として反時計回りに回転する。レバー15が反時計回りに回転すると、レバー15に加えられた操作力が弁棒54に伝達される。すると、弁棒54は圧縮ばね56の力に抗して軸線方向に動作し、弁体53が弁座51から離れてポート52が開く。すなわち、第1流路2bと第2流路2cとが接続される。
また、支持軸15aを中心とするレバー15の反時計方向の回転角度が所定値未満であると、オン/オフ・スイッチ57はオフされている。レバー15の回転角度は、初期位置からの回転角度である。つまり、オン/オフ・スイッチ57はオン信号を出力しない。図5に示す制御回路43は、オン/オフ・スイッチ57からオン信号が入力されていなければ、電動モータ31を停止させる(起動しない)制御を行う。すなわち、レバー15が操作されてポート52が開いていても、レバー15の回転角度が所定値未満であると、電動モータ31は停止されている。
これに対して、オン/オフ・スイッチ57は、支持軸15aを中心とするレバー15の反時計方向の回転角度が所定値以上であるとオン信号を出力する。制御回路43は、レバー15の回転角度が所定値以上であると電動モータ31を回転させる制御を行う。電動モータ31を回転させるときの回転数は、メインスイッチ13の操作で設定された目標回転数である。
このように、高圧洗浄機70は、電動モータ31が回転すると、タンク10の洗浄液がポンプ30に吸引され、かつ、ポンプ30から流出路63bへと洗浄液が高圧で吐出される。流出路63bへ吐出された高圧の洗浄液は、ホース3を経由して洗浄ガン2に送られ、第1流路2b及び第2流路2cを経由して噴射ノズル16から噴射される。さらに、制御回路43は、レバー15の回転角度が減少して、支持軸15aを中心とするレバー15の回転角度が所定値未満になると、電動モータ31を停止させる制御を実行する。つまり、レバー15の回転角度が所定値未満になると、ポート52が開いていてもポンプ30からは洗浄液が吐出されなくなる。さらにレバー15の回転角度が減少すると、弁体53が弁座51に接触してポート52が閉じられ、レバー15は初期位置で停止する。このようにして、洗浄ガン2の噴射ノズル16から洗浄液を噴射する作業を終了する。
図6は、高圧洗浄機70の動作を示す線図である。図6においては、横軸にレバーの回転角度が示され、縦軸にモータの回転数及び開閉バルブのポートの開度が示されている。また、図6の実線はモータ(電動モータ)の回転数を表し、破線はポートの開度を表す。図6に示すように、レバーの回転角度が所定値θ1未満であるとモータが停止している。これに対して、レバーの回転角度が所定値θ1以上になると、モータが回転されている。図6には、モータの回転数が一定である例が示されている。一方、レバーの回転角度が所定値θ1未満であっても、レバーの回転角度の増加に比例して、ポートの開度は広くなる。そして、レバーの回転角度が所定値θ1未満でポートが全開となっている。
すなわち、高圧洗浄機70の第1実施形態においては、開閉バルブ50を開くためのレバー15の操作量よりも、電動モータ31を起動するためのレバー15の操作量の方が大きい。ここで、レバー15の操作量は、初期位置からの回転角度で表される。このように、高圧洗浄機70の第1実施形態においては、メインスイッチ13が操作されてオン状態になっても、レバー15が操作されていないと電動モータ31が停止されており、ポンプ30から洗浄液は吐出されない。そして、レバー15の回転角度が変化すると、電動モータ31の回転(起動)と停止との切り替え制御は、開閉バルブ50のポート52が開かれている状態で行われる。
このため、レバー15の回転角度が減少してポート52が閉じられると、ポンプ30から開閉バルブ50の間、つまり、流出路63b、ホース3の内部、第1流路2b等に洗浄液が残留することを防止できる。したがって、洗浄ガン2の噴射ノズル16から洗浄液を噴射する作業を終了した後、作業者が次回にレバー15を操作して回転角度を増加するとき、レバー15の操作に必要な操作力をなるべく小さくすることができ、レバー15の操作性が向上する。
仮に、流出路63b、ホース3の内部、第1流路2b等に洗浄液が残留していたとしても、ポート52が開かれている状態で電動モータ31を停止する。このため、ポンプ30の吐出圧はポート52を介して噴射ノズル16から抜けており、流出路63b、ホース3の内部、第1流路2b等における圧力は低下しているため、上記の効果を得られる。
上記の効果について具体的に説明する。レバー15に操作力が与えられていないと、圧縮ばね56の力で弁体53が弁座51に接触し、ポート52が閉じられている。また、第1流路2bの圧力は、弁体53を弁座51に押し付ける向きで作用する構造となっている。このため、流出路63b、ホース3の内部、第1流路2b等に洗浄液が残留していると、作業者がレバー15を操作して回転角度を増加するとき、レバー15の操作に必要な操作力は、圧縮ばね56の押圧力と、洗浄液の圧力に応じた押圧力とを加えたものを超える値となる。
これに対して、高圧洗浄機70の第1実施形態では、ポンプ30から開閉バルブ50の間、つまり、流出路63b、ホース3の内部、第1流路2b等に洗浄液が残留することを防止できるため、上記効果を得ることができる。また、流出路63b、ホース3の内部、第1流路2b等に洗浄液が残留することを防止できるため、洗浄液を噴射ノズル16から噴射する作業を終了した後、ホース3を接続プラグ14または洗浄ガン2から取り外すときに、洗浄液が漏れることを防止できる。このため、ホース3を取り外す前に、流出路63b、ホース3の内部、第1流路2b等から洗浄液を抜き取る作業を行う必要もない。
次に、図2に示された洗浄ガン2の構成の一部を変更した例を、図7に基づいて説明する。図7に示す洗浄ガン2は、レバー15における支持軸15a側の端部に設けた突出部15bを有する。また、接触片57aは突出部15bに接触している。図7に示すオン/オフ・スイッチ57は、レバー15の回転角度を直接に検知して検知信号を出力する。図7に示す洗浄ガン2の他の構成は、図2に示す洗浄ガン2の構成と同じである。図7の洗浄ガン2においても、図2の洗浄ガン2と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、高圧洗浄機70の制御系統の一部を変更した例を、図8に基づいて説明する。洗浄ガン2には、オン/オフ・スイッチ57の出力信号に基づいて電波を送信する送信部59が設けられている。一方、本体1には送信部59から送信された電波を受信する受信部60が設けられており、受信部60は制御回路43に接続されている。なお、図8の制御系統は、図5に示された信号ケーブル58を備えていない。このように、図8に示された制御系統は、オン/オフ・スイッチ57から出力される信号を、無線によって本体1の制御回路43に伝送できるようになっている。図8のその他の構成は、図5のその他の構成と同じである。
図8に示す制御系統は、図2の洗浄ガン2または図7の洗浄ガン2のいずれにおいても適用可能である。本発明の高圧洗浄機70を図8の制御系統により制御すると、図2の制御系統と同じ作用効果を得ることができる。また、図8の制御系統では、オン/オフ・スイッチ57の出力信号を、無線によって制御回路43に伝送できるため、洗浄ガン2と本体との位置関係、向き、距離等に制約を受けずに、電動モータ31の回転(起動)と停止との切り替えを行うことができる。
(第2実施形態)
次に、高圧洗浄機70の第2実施形態を、図9及び図10に基づいて説明する。図9に示す洗浄ガン2は、レバー15における支持軸15a側の端部に歯部15cが形成されている。また、ガン本体2aには回転軸61が設けられている。回転軸61の外周には歯部61aが形成されており、歯部61aは歯部15cと噛み合わされている。また、ガン本体2aには、回転角度検知センサ62が設けられている。回転角度検知センサ62は、回転軸61の回転角度を検知するセンサであり、回転角度検知センサ62は、ロータリエンコーダを含む。
次に、高圧洗浄機70の第2実施形態を、図9及び図10に基づいて説明する。図9に示す洗浄ガン2は、レバー15における支持軸15a側の端部に歯部15cが形成されている。また、ガン本体2aには回転軸61が設けられている。回転軸61の外周には歯部61aが形成されており、歯部61aは歯部15cと噛み合わされている。また、ガン本体2aには、回転角度検知センサ62が設けられている。回転角度検知センサ62は、回転軸61の回転角度を検知するセンサであり、回転角度検知センサ62は、ロータリエンコーダを含む。
回転角度検知センサ62から出力された信号は、信号ケーブル58を介して制御回路43に伝送されるように構成されている。制御回路43は、レバー15の操作の有無、レバー15の回転角度を、回転軸61の回転角度から間接的に検知し、検知結果に基づいて電動モータ31の回転及び停止を制御し、かつ、電動モータ31の回転数を制御する。第2実施形態におけるメインスイッチ13は、電動モータ31の目標回転数を設定する構成は備えていない。また、回路基板32には、図5の制御回路43は設けられていない。図9及び図10におけるその他の構成は、図2及び図5の構成と同じである。
高圧洗浄機70の第2実施形態において、制御回路43は、メインスイッチ13がオンされると、回転角度検知センサ62の検知信号に基づいて、レバー15の操作の有無を検知する。制御回路43は、メインスイッチ13がオンされていても、レバー15が操作されていなければ、電動モータ31を停止する制御を実行する。これに対して、制御回路43は、メインスイッチ13がオンされ、かつ、レバー15が操作されると、電動モータ31を回転させる制御を実行する。また、制御回路43は、電動モータ31を回転するにあたり、レバー15の回転角度に基づいて、電動モータ31の回転数を制御する。具体的には、レバー15の回転角度が多くなるほど、電動モータ31の回転数を相対的に高くする制御を実行する。
一方、制御回路43は、レバー15が操作されて電動モータ31が回転しているときに、レバー15の回転角度が減少すると、電動モータ31の回転数を低下させる制御を実行する。制御回路43は、レバー15の回転角度がさらに減少すると、ポート52が閉じられる前に電動モータ31を停止する。第2実施形態の制御の一例を、図11に基づいて説明する。図11では、レバーの回転角度が所定値θ1以上になると、ポートが開かれている。なお、レバーの回転角度が所定値θ2未満では、電動モータが停止している。そして、レバーの回転角度が所定値θ2以上では、電動モータが回転する。具体的には、レバーの回転角度の増加に比例して、電動モータの回転数が上昇する。また、レバーの回転角度が所定値θ3以上ではポートが全開である。さらに、レバーの回転角度が増加して所定値θ4以上では、電動モータの回転数が一定に制御される。
これに対して、ポートが開かれ、かつ、電動モータが回転しているときに、レバーの回転角度が所定値θ4未満になると電動モータの回転数が低下される。具体的には、レバーの回転角度の減少に比例して、電動モータの回転数が低下する。そして、レバーの回転角度が所定値θ3未満になるとポートの開度が狭くなる。さらに、レバーの回転角度が所定値θ2未満になると、電動モータが停止するが、ポートは開いている。さらに、レバーの回転角度が所定値θ1未満になるとポートが閉じられる。
上記のように、高圧洗浄機70の第2実施形態においても、メインスイッチ13がオンされても、レバー15の回転角度が所定値θ2未満であると、電動モータ31が停止している。これに対して、レバー15の回転角度が所定値θ2以上になると、電動モータ31が回転する。また、電動モータ31が回転しているときに、レバー15の回転角度が減少すると、ポート52が閉じられる前に、電動モータ31が停止される。すなわち、高圧洗浄機70の第2実施形態においても、電動モータ31の回転(起動)と停止との切り替えは、ポート52が開いている状態で行われる。したがって、高圧洗浄機70の第2実施形態においても、高圧洗浄機70の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、図9の洗浄ガン2を有する高圧洗浄機70に用いる制御系統の一部を変更した例を、図12に基づいて説明する。洗浄ガン2には、回転角度検知センサ62の出力信号に基づいて電波を送信する送信部59が設けられている。一方、本体1には送信部59から送信された電波を受信する受信部60が設けられており、受信部60は制御回路43に接続されている。なお、図12の制御系統は、図10に示された信号ケーブル58を備えていない。このように、図12に示された制御系統は、回転角度検知センサ62から出力される信号を、無線によって本体1の制御回路43に伝送できるようになっている。なお、無線信号をホース内に通すこともできる。図12のその他の構成は、図10のその他の構成と同じである。図9の洗浄ガン2を有する高圧洗浄機を、図12の制御系統により制御すると、図10の制御系統を用いる場合と同じ効果を得ることができる。
第1実施形態の高圧洗浄機70及び第2実施形態の高圧洗浄機70のいずれにおいても、初回の洗浄液噴射を行った後、次回にレバー15が操作されたときに、レバー15の操作に必要な操作力(操作荷重)を、なるべく小さくすることができる効果を得ることができる。これに対して、メインスイッチ13がオンされてからレバー15を初回操作する時にも、メインスイッチ13が操作されただけでは、電動モータ31は停止しており、レバー15の回転角度が所定値以上になってから、電動モータ31を駆動する制御が実行される。このため、流出路63b、ホース3の内部、第1流路2b等に洗浄液が供給されていない状態で、レバー15の初回操作を行うことになる。したがって、レバー15の初回操作時においても、レバー15が次回に操作される時と同様の原理により、レバー15の操作に必要な操作力をなるべく軽減することができる。なお、高圧洗浄機70の第2実施形態において、高圧洗浄機70の第1実施形態と同じ構成部分については、高圧洗浄機70の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
ここで、第1実施形態及び第2実施形態において説明した構成と、本発明の構成との対応関係を説明すると、高圧洗浄機70が、本発明の洗浄機に相当し、本体1が、本発明の本体に相当し、電動モータ31が、本発明のモータに相当し、レバー15が、本発明の操作部材に相当し、オン/オフ・スイッチ57、制御回路43、送信部59、受信部60回転角度検知センサ62等の構成が、本発明のモータ制御部に相当する。また、オン/オフ・スイッチ57、回転角度検知センサ62が、本発明の開閉センサに相当する。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、第1実施形態では、電動モータ31の回転数は、メインスイッチ13の回転角度により制御されるようになっている。これに対して、本発明の高圧洗浄機の第1実施形態は、電動モータ31の回転数を調整する回転数調整スイッチ(不図示)を、メインスイッチ13とは別に本体1に設ける構成を含む。この回転数調整スイッチは、電動モータ31の回転数を無段階に変更するためのスイッチ、または電動モータ31の回転数を段階的に変更する切り替えスイッチを含む。また、回転数調整スイッチは、本体1に対して回転可能に設けたスイッチ、タッチパネル式スイッチ等を含む。そして、回転数調整スイッチの操作信号は、操作量検出回路42に入力される。
また、第1実施形態または第2実施形態で用いた洗浄ガン2には、レバー15に代えて直線状に往復動する押しボタン(不図示)を設けることも可能である。そして、作業者が押しボタンに操作力を加えると、押しボタンの直線動作が弁棒54に伝達されるように構成すればよい。すなわち、本発明の操作部材は、作業者の操作力で回転するレバー15及び直線状に往復動する押しボタンを含む。また、本発明の操作部材の動作状態は、レバー15の回転角度、押しボタンの直線方向のストローク(移動量)または位置を含む。
さらに、第1実施形態の高圧洗浄機70及び第2実施形態の高圧洗浄機70は、レバー15が支持軸15aを中心として反時計回りに回転するときの回転角度が所定値以上になると、電動モータ31が停止から回転に切り替わるようになっているが、これは図示のためである。本発明の高圧洗浄機は、レバーが支持軸を中心として時計回りに回転するときの回転角度が所定値以上になると、電動モータが停止から回転に切り替わるようになっている構造を含む。すなわち、本発明の洗浄機の操作部材は、作業者の操作力が加えられて動作する部材であれば、操作部材の動作方向、動作軌跡、動作の向きは限定されない。
さらに、本実施形態の高圧洗浄機は、ポンプに吸い込まれる前の洗浄液の圧力よりも、ポンプから吐出される洗浄液の圧力の方が高圧であればよい。したがって、高圧か否かを区別する判断基準、基準圧力、閾値等がある訳ではない。さらに、本発明において、操作部材の回転角度、操作量、位置等を検知するセンサは、接触式センサ及び非接触式センサを含む。さらに、非接触式センサは、例えば、赤外線センサ、磁気センサ、光学センサ等を含む。なお、本発明の洗浄機は、商用電源の電力で電動モータが駆動する構造を含む。本発明において、開閉バルブが閉じる前とは、開閉バルブが全閉となる前を意味する。すなわち、本発明の洗浄機は、開閉バルブが開いている状態、または、開閉バルブが閉じられる途中で、モータを停止する制御を含む。
2 洗浄ガン
15 レバー
30 ポンプ
31 電動モータ
50 開閉バルブ
70 高圧洗浄機
15 レバー
30 ポンプ
31 電動モータ
50 開閉バルブ
70 高圧洗浄機
Claims (7)
- 洗浄液を吐出するポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、前記ポンプから吐出された前記洗浄液が供給される洗浄ガンとを備える洗浄機であって、
前記洗浄ガンに設けられ、かつ、前記洗浄液が通る経路に配置された開閉バルブと、
前記洗浄ガンに設けられ、かつ、前記開閉バルブを開閉するとともに前記モータを起動させる操作部材と、を備え、
前記操作部材を、前記開閉バルブが開いた後に前記モータを起動するように構成したことを特徴とする洗浄機。 - 前記モータの回転を制御するモータ制御部が設けられており、
前記モータ制御部は、前記洗浄ガンに設けられ、かつ、前記バルブが開いていることを検知する開閉センサを含むことを特徴とする請求項1に記載の洗浄機。 - 前記開閉センサは、前記バルブが開いていることを、前記操作部材の動作状態に基づいて検知することを特徴とする請求項2に記載の洗浄機。
- 前記モータ制御部は、前記モータの回転数を、前記操作部材の動作状態に基づいて制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の洗浄機。
- 前記モータ制御部は、前記開閉バルブが開いて前記モータが回転しているときに、前記操作部材に与えられる操作力が減少すると、前記開閉バルブが閉じる前に前記モータを停止する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の洗浄機。
- 前記ポンプを搭載した本体が設けられており、前記モータ制御部は、前記本体に設けられ、かつ、前記モータの回転と停止との切り替え及び前記モータの回転数を制御する制御回路を備えており、
前記開閉センサから出力された検知信号は、無線により前記制御回路に送信されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の洗浄機。 - 洗浄液を吐出するポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、前記ポンプから吐出された前記洗浄液が供給される洗浄ガンとを備える洗浄機であって、
前記洗浄ガンに設けられかつ、前記洗浄液が通る経路に配置された開閉バルブと、
前記洗浄ガンに設けられ、かつ、前記開閉バルブを開閉するとともに前記モータを起動させるための操作部材と、を備え、
前記操作部材は、前記開閉バルブが開くための操作量よりも、前記モータを起動するための操作量の方が大きく構成されていることを特徴とする洗浄機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012192364A JP2014046284A (ja) | 2012-08-31 | 2012-08-31 | 洗浄機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012192364A JP2014046284A (ja) | 2012-08-31 | 2012-08-31 | 洗浄機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014046284A true JP2014046284A (ja) | 2014-03-17 |
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ID=50606515
Family Applications (1)
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JP2012192364A Pending JP2014046284A (ja) | 2012-08-31 | 2012-08-31 | 洗浄機 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2014046284A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104690010A (zh) * | 2014-11-19 | 2015-06-10 | 瀚寅(苏州)新材料科技有限公司 | 一种机器喷头清洗液自动输送装置 |
EP3297764B1 (de) | 2015-05-21 | 2020-04-01 | Alfred Kärcher SE & Co. KG | Hochdruckreinigungssystem und austragseinheit für ein solches hochdruckreinigungssystem |
Citations (2)
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US5100058A (en) * | 1991-04-03 | 1992-03-31 | Toby Wei | Self-contained cleaning system for motor vehicles |
JPH11165137A (ja) * | 1998-09-29 | 1999-06-22 | Oa Care System Kk | 洗浄方法 |
-
2012
- 2012-08-31 JP JP2012192364A patent/JP2014046284A/ja active Pending
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