JP2014044132A5 - - Google Patents

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航跡生成部102は、航跡維持部101から入力される観測値、すなわち目標の航跡と相関がない観測値を、目標の航跡になる可能性がある仮航跡(Tentative Track)として扱う。航跡生成部102は、観測値と仮航跡との相関をとり、相関がない場合に観測値を新規の仮航跡として扱い、相関がある場合に仮航跡を更新する。また、航跡生成部102は、各仮航跡の尤度比をSPRT(Sequential Probability Ratio Test)法により算出する。航跡生成部102は、算出した尤度比と上限閾値Tと下限閾値Tとに基づいて仮航跡を航跡とするか、仮航跡を破棄するかを決定する。ここで、上限閾値Tは、仮航跡を目標の航跡と判定する際に用いられる値である。また、下限閾値Tは、仮航跡を誤警報の航跡と判定し、棄却する際に用いられる値である。
仮航跡の尤度比が上限閾値T以上である場合(ステップS105:YES)、航跡生成部102は、当該仮航跡を目標の航跡と判定し(ステップS106)、当該仮航跡を航跡として航跡維持部101に出力し(ステップS107)、次の仮航跡に対する処理を行う。
一方、仮航跡の尤度比が上限閾値T以上でない場合(ステップS105:NO)、航跡生成部102は、当該仮航跡を仮航跡のままとして、次の仮航跡に対する処理を行う。
航跡生成部102は、観測値が入力されるごとに、上述のように仮航跡に対する処理を行う。
本実施形態における目標追跡装置は、n個(nは1以上)のセンサから観測値を入力し、目標の航跡と相関のある観測値に基づいて前記航跡を更新することより、前記航跡を維持する航跡維持部と、前記航跡維持部から入力される前記観測値に基づいて、仮航跡と前記仮航跡が目標の航跡である確からしさを示す尤度比とを算出し、前記仮航跡の尤度比が第1の判定条件又は第2の判定条件を満たす場合に該仮航跡を航跡として前記航跡維持部に登録する航跡生成部と、自装置において目標の探索に用いるハードウェア資源のうち、現在利用していないハードウェア資源に対応する数の仮航跡を目標の航跡と判定するように前記第2の判定条件を決定する資源管理部とを具備し、前記第1の判定条件は、仮航跡の尤度比が上限閾値以上であることを特徴とする。
また、本実施形態における目標追跡方法は、n個(nは1以上)のセンサから観測値を入力し、目標の航跡と相関のある観測値に基づいて前記航跡を更新することより、前記航跡を維持する航跡維持ステップと、前記航跡維持ステップで入力される前記観測値に基づいて、仮航跡と前記仮航跡が目標の航跡である確からしさを示す尤度比とを算出し、前記仮航跡の尤度比が第1の判定条件又は第2の判定条件を満たす場合に該仮航跡を航跡として登録する航跡生成ステップと、自装置において目標の探索に用いるハードウェア資源のうち、現在利用していないハードウェア資源に対応する数の仮航跡を目標の航跡と判定するように前記第2の判定条件を決定する資源管理ステップとを有し、前記第1の判定条件は、仮航跡の尤度比が上限閾値以上であることを特徴とする。
また、本実施形態におけるプログラムは、目標追跡装置が有するコンピュータに、n個(nは1以上)のセンサから観測値を入力し、目標の航跡と相関のある観測値に基づいて前記航跡を更新することより、前記航跡を維持する航跡維持ステップと、前記航跡維持ステップで入力される前記観測値に基づいて、仮航跡と前記仮航跡が目標の航跡である確からしさを示す尤度比とを算出し、前記仮航跡の尤度比が第1の判定条件又は第2の判定条件を満たす場合に該仮航跡を航跡として登録する航跡生成ステップと、自装置において目標の探索に用いるハードウェア資源のうち、現在利用していないハードウェア資源に対応する数の仮航跡を目標の航跡と判定するように前記第2の判定条件を決定する資源管理ステップとを実行させ、前記第1の判定条件を、仮航跡の尤度比が上限閾値以上とする
航跡維持部1には、センサ5が受信した受信信号に基づいて得られた観測値が入力される。観測値は、受信信号に対して所定の信号処理を施して得られる情報であって観測された目標の位置等(例えば、距離と仰角と方位角とを含む情報や、経度と緯度と高度とを含む情報など)と観測を行った時刻である観測時刻とを含む情報である。航跡維持部1は、センサ5から供給される観測値と、各目標の確立航跡(Confirmed Track、以下では単に航跡と称する)との相関をとり、相関がある観測値を用いて目標の航跡を更新することにより航跡を維持する。航跡維持部1は、目標の航跡と相関がない観測値を航跡生成部2に出力する。また、航跡維持部1は、各目標の航跡を操作・表示部4に出力する。また、航跡維持部1は、航跡生成部2において所定の条件を満たした仮航跡を航跡として取得し、記憶、維持する。
フィルタリング処理部12には、相関判定部11から航跡番号と観測値との対応関係が通知される。フィルタリング処理部12は、通知された観測値と航跡情報との対応関係に基づいて、観測時刻における各目標の状態ベクトル、及び共分散行列を含む平滑値を算出し、航跡記憶部10に記憶されている航跡情報を更新する。また、フィルタリング処理部12は、算出した状態ベクトル、及び共分散行列を含む平滑値を相関ゲート生成部13及び操作・表示部4に出力する。
相関ゲート生成部13は、フィルタリング処理部12から入力される各目標の状態ベクトル、及び共分散行列を含む平滑値に基づいて、観測値が次に入力されるタイミング(時刻)における目標の状態ベクトル、及び共分散行列を含む予測値を算出する。例えば、相関ゲート生成部13は、センサ5のスキャンが行われる周期内において目標が移動すると予測される位置、そのときの予測される速度、予測される位置の誤差範囲を算出する。また、相関ゲート生成部13は、目標が取り得る複数の運動モデルごとに、予測される状態ベクトル、及び誤差範囲を算出する。運動モデルは、目標が加速した場合や、減速した場合、移動方向を変更(旋回)した場合、上昇した場合、降下した場合、更にはそれらの組み合わせごとに予め定められる。相関ゲート生成部13は、目標ごとに各運動モデルに対応した、算出した目標の状態ベクトル、及び共分散行列と時刻とを含む予測値で、航跡記憶部10に記憶されている航跡情報の予測値を更新する。
フィルタリング処理部23には、相関判定部21から仮航跡番号と観測値との対応関係が通知される。フィルタリング処理部23は、観測値と仮航跡情報との対応関係に基づいて、観測時刻における各目標の状態ベクトル、及び共分散行列を含む平滑値を算出し、仮航跡記憶部20に記憶されている仮航跡情報を更新する。また、フィルタリング処理部23は、観測値と対応がとれた仮航跡情報に含まれる仮航跡更新回数を「1」増加させる更新を行う。また、フィルタリング処理部23は、算出した状態ベクトル、及び共分散行列を含む平滑値を相関ゲート生成部24に出力する。
相関ゲート生成部24は、フィルタリング処理部23から入力される各目標の状態ベクトル、及び共分散行列を含む平滑値に基づいて、観測値が次に入力されるタイミング(時刻)における目標の状態ベクトル、及び共分散行列を算出する。例えば、相関ゲート生成部24は、センサ5のスキャンが行われる周期内において目標が移動すると予測される位置、そのときの予測される速度、予測される位置の誤差範囲を算出する。相関ゲート生成部24は、目標ごとに、算出した目標の状態ベクトル、及び共分散行列と時刻とを含む予測値で、仮航跡記憶部20に記憶されている仮航跡情報の予測値を更新する。
Figure 2014044132
SPRT法では、スキャンを行う都度、尤度比STを評価し、その結果により以下の3つのうちいずれかを選択する。
1.H0を採択、仮航跡が誤警報の航跡である。
2.H1を採択、仮航跡が目標の航跡である。
3.H0及びH1のいずれも採択せず、仮航跡の判定処理を継続する。
また、上述した係数a及び係数aのほかに、仮航跡が目標の航跡か、あるいは誤警報の航跡であるかの判定を行うための下限閾値T及び上限閾値T が定められる。この下限閾値T及び上限閾値Tは、下記(4)式及び(5)式で表される。
尤度比判定部27は、仮航跡記憶部20に記憶されている仮航跡情報ごとに、仮航跡情報の尤度比STと下限閾値T及び上限閾値Tとの比較を行う。
尤度比判定部27は、仮航跡情報に含まれる尤度比STが上限閾値T以上である場合、対立仮説H1を採択してこの仮航跡情報に対応する仮航跡を目標の航跡であると判定し、航跡に確立することを決定する。このとき、尤度比判定部27は、航跡に確立する仮航跡の仮航跡情報を仮航跡記憶部20から読み出し、読み出した仮航跡情報を航跡情報として航跡記憶部10に記憶させる。また、尤度比判定部27は、航跡に確立した仮航跡の仮航跡情報を仮航跡記憶部20から削除する。
図5は、本実施形態における目標追跡装置が仮航跡に対して行う処理の流れの具体例を示すフローチャートである。このフローチャートが示す処理は、例えば、スキャン信号が入力される都度、行われる。
同図のフローチャートに例示するように、航跡生成部2において相関判定部21は航跡維持部1から観測値を入力する(ステップS1)。
相関ゲート生成部24は、仮航跡記憶部20に記憶されている仮航跡情報の予測値を観測値の観測時刻に基づいて更新する。相関判定部21は、入力した観測値と仮航跡記憶部20に記憶されている各仮航跡情報との相関をとる。相関判定部21は、各仮航跡情報と観測値との相関に基づいて、観測値と仮航跡の対応関係を決定する(ステップS2)。
尤度比STが上限閾値T以上である場合(ステップS6:YES)、尤度比判定部27は、読み出した仮航跡情報に対応する仮航跡目標の航跡と判定すること、すなわち航跡確立することを決定し(ステップS8)、当該仮航跡情報を航跡維持部1に新たな航跡情報として出力し(ステップS9)、処理をステップS4に戻して次の仮航跡に対する処理を行う。航跡維持部1に出力された航跡情報には、航跡維持部1において航跡番号が割り当てられる。仮航跡番号が航跡番号に置き換えられた新たな航跡情報は、航跡記憶部10に記憶される。
尤度比STが上位J番目以内でない場合(ステップS7:NO)、尤度比判定部27は、当該仮航跡を仮航跡のままとして、処理をステップS4に戻して次の仮航跡に対す処理を行う。
一方、尤度比STが上位J番目以内である場合(ステップS7:YES)、尤度比判定部27は、読み出した仮航跡情報に対応する仮航跡目標の航跡と判定すること、すなわち航跡確立することを決定し(ステップS8)、当該仮航跡情報を航跡維持部1に新たな航跡情報として出力し(ステップS9)、処理をステップS4に戻して次の仮航跡に対する処理を行う。尤度比STが上限閾値T以上である場合と同様に、航跡維持部1に出力された航跡情報には、航跡維持部1において航跡番号が割り当てられる。仮航跡番号が航跡番号に置き換えられた新たな航跡情報は、航跡記憶部10に記憶されることにより、航跡維持部1に登録される。
相関ゲート生成部24は、仮航跡記憶部20に記憶されている仮航跡情報の予測値を観測値の観測時刻に基づいて更新する。相関判定部21は、入力した観測値と仮航跡記憶部20に記憶されている各仮航跡情報との相関をとる。相関判定部21は、各仮航跡情報と観測値との相関に基づいて、観測値と仮航跡の対応関係を決定する(ステップS32)。
尤度比算出部26は、仮航跡記憶部20に記憶されている仮航跡情報を順に読み出し、読み出した仮航跡情報の尤度比STを算出する。尤度比算出部26は、算出した尤度比STを仮航跡記憶部20に書き込み記憶させる(ステップS33)。
尤度比STが上限閾値T以上である場合(ステップS36:YES)、尤度比判定部27は、読み出した仮航跡情報に対応する仮航跡目標の航跡と判定すること、すなわち航跡確立することを決定し(ステップS38)、当該仮航跡情報を航跡維持部1に新たな航跡情報として出力し(ステップS39)、処理をステップS34に戻して次の仮航跡に対する処理を行う。航跡維持部1に出力された航跡情報には、航跡維持部1において航跡番号が割り当てられる。仮航跡番号が航跡番号に置き換えられた新たな航跡情報は、航跡記憶部10に記憶される。
尤度比STが上位J番目以内でない、又は尤度比STが資源管理用閾値T以上でない場合(ステップS37:NO)、尤度比判定部27は、当該仮航跡を仮航跡のままとして、処理をステップS34に戻して次の仮航跡に対す処理を行う。
一方、尤度比STが上位J番目以内であり、かつ尤度比STが資源管理用閾値T以上である場合(ステップS37:YES)、尤度比判定部27は、読み出した仮航跡情報に対応する仮航跡目標の航跡と判定すること、すなわち航跡確立することを決定し(ステップS38)、当該仮航跡情報を航跡維持部1に新たな航跡情報として出力し(ステップS39)、処理をステップS4に戻して次の仮航跡に対する処理を行う。尤度比STが上限閾値T以上である場合と同様に、航跡維持部1に出力された航跡情報には、航跡維持部1において航跡番号が割り当てられる。仮航跡番号が航跡番号に置き換えられた新たな航跡情報は、航跡記憶部10に記憶されることにより、航跡維持部1に登録される。
上記(7)式におけるβ 、下記(8)式で表される。

Claims (6)

  1. n個(nは1以上)のセンサから観測値を入力し、目標の航跡と相関のある観測値に基づいて前記航跡を更新することより、前記航跡を維持する航跡維持部と、
    前記航跡維持部から入力される前記観測値に基づいて、仮航跡と前記仮航跡が目標の航跡である確からしさを示す尤度比とを算出し、前記仮航跡の尤度比が第1の判定条件又は第2の判定条件を満たす場合に該仮航跡を航跡として前記航跡維持部に登録する航跡生成部と、
    自装置において目標の探索に用いるハードウェア資源のうち、現在利用していないハードウェア資源に対応する数の仮航跡を目標の航跡と判定するように前記第2の判定条件を決定する資源管理部と
    を具備し、
    前記第1の判定条件は、仮航跡の尤度比が上限閾値以上である
    ことを特徴とする目標追跡装置。
  2. 前記資源管理部は、
    所定の閾値以上の尤度比を有する仮航跡であるか否かの条件を前記第2の判定条件に含める
    ことを特徴とする請求項1に記載の目標追跡装置。
  3. n個(nは1以上)のセンサから観測値を入力し、目標の航跡と相関のある観測値に基づいて前記航跡を更新することより、前記航跡を維持する航跡維持ステップと、
    前記航跡維持ステップで入力される前記観測値に基づいて、仮航跡と前記仮航跡が目標の航跡である確からしさを示す尤度比とを算出し、前記仮航跡の尤度比が第1の判定条件又は第2の判定条件を満たす場合に該仮航跡を航跡として登録する航跡生成ステップと、
    自装置において目標の探索に用いるハードウェア資源のうち、現在利用していないハードウェア資源に対応する数の仮航跡を目標の航跡と判定するように前記第2の判定条件を決定する資源管理ステップと
    を有し、
    前記第1の判定条件は、仮航跡の尤度比が上限閾値以上である
    ことを特徴とする目標追跡方法。
  4. 前記資源管理ステップでは、
    所定の閾値以上の尤度比を有する仮航跡であるか否かの条件を前記第2の判定条件に含める
    ことを特徴とする請求項3に記載の目標追跡方法。
  5. 目標追跡装置が有するコンピュータに、
    n個(nは1以上)のセンサから観測値を入力し、目標の航跡と相関のある観測値に基づいて前記航跡を更新することより、前記航跡を維持する航跡維持ステップと、
    前記航跡維持ステップで入力される前記観測値に基づいて、仮航跡と前記仮航跡が目標の航跡である確からしさを示す尤度比とを算出し、前記仮航跡の尤度比が第1の判定条件又は第2の判定条件を満たす場合に該仮航跡を航跡として登録する航跡生成ステップと、
    自装置において目標の探索に用いるハードウェア資源のうち、現在利用していないハードウェア資源に対応する数の仮航跡を目標の航跡と判定するように前記第2の判定条件を決定する資源管理ステップと
    を実行させ、
    前記第1の判定条件を、仮航跡の尤度比が上限閾値以上とする、
    プログラム。
  6. 前記資源管理ステップでは、
    所定の閾値以上の尤度比を有する仮航跡であるか否かの条件を前記第2の判定条件に含める
    ことを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
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