JP2014043142A - 格子構造を有する帆 - Google Patents

格子構造を有する帆 Download PDF

Info

Publication number
JP2014043142A
JP2014043142A JP2012185604A JP2012185604A JP2014043142A JP 2014043142 A JP2014043142 A JP 2014043142A JP 2012185604 A JP2012185604 A JP 2012185604A JP 2012185604 A JP2012185604 A JP 2012185604A JP 2014043142 A JP2014043142 A JP 2014043142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sail
panel
wind
lattice structure
functional
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012185604A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6020995B2 (ja
Inventor
Mark Atkinson Gregory
グレゴリーマーク アトキンソン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ECO MARINE POWER CO Ltd
Original Assignee
ECO MARINE POWER CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ECO MARINE POWER CO Ltd filed Critical ECO MARINE POWER CO Ltd
Priority to JP2012185604A priority Critical patent/JP6020995B2/ja
Publication of JP2014043142A publication Critical patent/JP2014043142A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6020995B2 publication Critical patent/JP6020995B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/727Offshore wind turbines

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】帆船の使用目的の変化に応じて、帆の構成をフレキシブルに変更することができる格子構造を有する帆格子構造を有する帆を提供する。
【解決手段】格子構造を有する帆10は、外枠14内を区画して、それぞれ内部空間を有する複数のパネル取付枠を形成し、同パネル取付枠に、第1太陽光発電パネル22、24、風力タービンパネル26、第1ブローアウトパネル28、30等の機能パネルをそれぞれ取り付け可能に構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、使用目的の変化に応じて帆の構成をフレキシブルに変更することができる格子構造を有する帆に関する。
従来、風力は船舶における推進力を得る手段として、過去数千年にわたって利用され続けている。このような船舶では、同船舶上に立設した帆によって洋上の気流(風)を受け、風力を船舶の推進力に変換している。
帆で風を受けて得られる推進力、すなわち、帆走力の利用は、遡ること19世紀の半ば頃の産業革命時代に、蒸気機関や内燃機関の出現によって一度は急激に減少した。
ところが、近年の環境志向の高まりや燃料費の高騰を受けて、船舶の製造を行う造船会社や船舶による運送を行う海運会社等は、燃料の燃焼により生ずる排ガスの排出規制への適合方法や燃料費の抑制方法を模索しており、商業用船舶への帆の使用に対する関心を再び高めている。
例えば、特許文献1は、風力を利用した電動帆船を紹介しており、同電動帆船は、風向きや船舶の進路のデータに基づくコンピュータ制御によって、電動帆の向きを最適位置に設定することにより、航行時の燃費を低減させている。また、電動帆の表面全域には太陽電池が貼付されており、この太陽電池によって得られる電力を適宜船舶の補助動力源として利用することについても提案している。
特許文献2は、特許文献1と同様に、風力を利用した帆船を紹介しており、硬帆の全面にすきまなく、太陽エネルギを電気エネルギに変換することができる集熱板を貼付し、太陽電池によって得られる電力を適宜船舶の補助動力源として利用している。
特許文献3もまた特許文献1と同様に風力を利用した帆船を紹介しており、同帆船は、複数の開閉自在な通風ノズルを帆に設けることによって、帆に対する風の衝撃強さを低減させている。
特許文献4もまた特許文献1と同様に風力を利用した帆船を紹介しており、同帆船は、複数の開閉自在な通風孔を帆に設けることによって、帆が受ける風の強さを調整している。
特許文献5もまた特許文献1と同様に風力を利用した帆船を紹介しており、同帆船は、風力発電を利用して航行可能としたものである。
このように、船舶への帆の適用は、現在も種々提案され続けている。
特開平4−331694号公報 特開昭59−19500号公報 特開昭56−47397号公報 特開昭63−2792号公報 実開昭58−100889号公報
しかしながら、上記した各従来技術文献に記載されている帆船のいずれの帆構造においても、太陽電池や集熱板などの機能部は、その帆面に恒久的に設置されることを前提として設けられている。
従って、帆に適用可能な技術が新たに開発された場合であっても、このような新規技術を帆に適用するためには、帆自体を新たに建造して立設しなければならず、新規技術の採用は実質的に困難であった。
また、例えば商船は様々な国や地域に貨物を運搬するが、航海毎に通過する海域が異なる場合、その海域の気象状況もまた異なることが多い。
一例を挙げるならば、曇り空が続き比較的強い風が吹く海域を多く航行する航海もあれば、晴天が続き風があまり吹かない海域を多く航行する航海もある。
そのような航海を行う船舶では、帆の表面に太陽電池や集熱板、風力発電機などの機能部が種々設けられていたとしても、恒久的な設置を前提としているため、気象状況を生かし切れない場合や、むしろ航行に不利となる場合がある。
具体的に説明すると、太陽光による発電と風力による発電とを可能とすべく、太陽電池と風力発電機とを配置して多機能化した帆を建造したとしても、曇り空が続き比較的強い風が吹く海域を多く通過する航海では太陽電池による発電はあまり期待できず、晴天が続き風があまり吹かない海域を多く通過する航海では風力発電による発電はあまり期待できないこととなり、前者の場合は太陽電池を配設した面積が、後者の場合は風力発電機を配設した面積が非効率的となってしまうという問題があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、種々の機能が付与された帆を形成することができ、多機能化を実現しながらも、その船舶の航行海域や気象、使用目的等に応じて帆の構成をフレキシブルに変更することができる格子構造を有する帆を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、請求項1に係る発明では、格子構造を有する帆において、外枠内を区画して、それぞれ内部空間を有する複数のパネル取付枠を形成し、同パネル取付枠に、機能パネルを、それぞれ、取り付け可能に構成した。
また請求項2に係る発明では、請求項1に記載の格子構造を有する帆において、機能パネルを、それぞれ機能が異なる複数種類の機能パネルから構成したことにも特徴を有する。
また請求項3に係る発明では、請求項1又は請求項2に記載の格子構造を有する帆において、複数種類の機能パネルの1つがブローアウトパネルであることにも特徴を有する。
また請求項4に係る発明では、請求項1〜3いずれか1項に記載の格子構造を有する帆において、複数種類の機能パネルの1つが太陽電池パネルであることにも特徴を有する。
また請求項5に係る発明では、請求項1〜4いずれか1項に記載の格子構造を有する帆において、複数種類の機能パネルの1つが風力発電パネルであることにも特徴を有する。
また請求項6に係る発明では、請求項3に記載の格子構造を有する帆において、前記各ブローアウトパネルを、通風口を開閉可能なフラップから構成し、風力が所定の閾値を越えた場合に、前記通風口を開き、風力が前記所定の閾値より低くなると自動的に閉位置に戻るように構成したことにも特徴を有する。
また請求項7に係る発明では、請求項1〜6いずれか1項に記載の格子構造を有する帆において、帆が垂直状態に配置される帆であることにも特徴を有する。
また請求項8に係る発明では、請求項1〜6いずれか1項に記載の格子構造を有する帆において、帆が水平状態に配置される帆であることにも特徴を有する。
本発明に係る格子構造を有する帆によれば、外枠内を区画して、それぞれ内部空間を有する複数のパネル取付枠を形成し、同パネル取付枠に機能パネルをそれぞれ取り付け可能に構成したため、種々の機能が付与された帆を形成することができ、多機能化を実現しながらも、その船舶の航行海域や気象、使用目的等に応じて帆の構成をフレキシブルに変更することができる格子構造を有する帆を提供することができる。
また、本発明に係る格子構造を有する帆を、全ての公知の硬質と半硬質帆デザインに適用することによって、本発明は以下の効果を奏することもできる。
(1)帆に適用可能な新規技術が開発された場合に、容易かつ迅速にこのような新規技術を帆に適用することができる等、帆船の使用目的の変化に応じて帆の構成をフレキシブルに変更することができる。また、新しいまたはアップグレードした帆を取り付けるため、または、欠陥のある又は損傷した機能パネルをメンテナンスのために帆を取り除く必要があるときに、マストから機能パネルを容易に取り外すことができる。これによって、一つの航路から別の航路へ移動する船舶の帆を、新しい航路に適した帆に構成しなおすことができる。
(2)帆の各部が受ける風力を微細に調整することによって、最適風力で帆船を推進することができる。
(3)フレキシブルなデザイン性により、格子構造を有する帆を、多様な方法で構成することができる。例えば、必要ならば、機能パネルを帆から取り外し、布等の柔軟な素材で帆全体を覆うことで非常に軽量化できる。
(4)特に帆を垂直帆として使用する際、ブローアウトパネルまたは穴あきパネルを装備した場合、何らかの理由で嵐の最中に帆を下げることができないとき、最も過酷な天候状態でさえ、格子構造を有する帆は耐えることができる。即ち、ブローアウトパネルまたは穴あきパネルが風を通過させ、帆にかかる風圧の負荷を減少できる。従って、帆を軽量化することができると共に、安定性と安全性とを高めることができる。
(5)緊急事態において、各ブローアウトパネルを開くことができ、これによって、帆に当たる風力による船舶の前進の動きは速やかに低減される。船舶が湾や港にあったり、錨を降ろしている(つまり、止まっている状態)とき、ブローアウトパネルを開くことにより、帆に、帆としての機能よりも、ソーラーエネルギーコレクターとしての役割を果たさせる、または風力タービンや風力シリンダによって電力を生成することが可能である。
(6)ブローアウトパネルをフラップで構成した場合は、比較的簡単な構造によって、風の突発や、突然の突風に対処することができる。
(7)格子構造を有する帆は、伝統的な硬質帆または半硬質帆の役割を果たすために、いかなる型の船舶のマストにも取り付けることができる。
(8)格子構造を有する帆は構造が簡単であるため、殆どメンテナンスを必要としない。
(9)格子構造を有する帆は、建物上または陸地上の用途にも利用できる。例えば、船舶の屋根やデッキに取り付けることができる。
本発明の実施形態1に係る格子構造を有する帆を複数搭載した帆船の斜視図である。 本発明の実施形態1に係る格子構造を有する帆の正面図である。 本発明の実施形態1に係る格子構造を有する帆の骨格構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る格子構造を有する帆の骨格構造を示す斜視図である。 機能パネルの基本構成を示した説明図である。 格子状構造体に対する機能パネルの取付状態を示した説明図である。 格子状構造体に取り付けられた第1太陽光発電パネルを示した説明図である。 第2ブローアウトパネルの構成を示した説明図である。 第2ブローアウトパネルの風力調整動作を示す説明図である。 格子状構造体に取り付けられた第2ブローアウトパネルを示した説明図である。 本発明の実施形態1の変形例に係る格子構造を有する帆の概念図である。 本発明の実施形態1の他の変形例に係る格子構造を有する帆の概念図である。 本発明の実施形態1の他の変形例に係る格子構造を有する帆の概念図である。 本発明の実施形態2に係る格子構造を有する帆の正面図である。 本発明の実施形態2に係る格子構造を有する帆を搭載した帆船の斜視図である。 本発明の実施形態2に係る格子構造を有する帆における機能パネルの動作を説明する動作説明図である。 本発明の実施形態2に係る格子構造を有する帆における機能パネルの動作を説明する動作説明図である。 本発明の実施形態3に係る格子構造を有する帆の構成を示した説明図である。
本発明は、外枠内を区画して、それぞれ内部空間を有する複数のパネル取付枠を形成し、同パネル取付枠に機能パネルをそれぞれ取り付け可能に構成したことを特徴とする格子構造を有する帆を提供するものである。
前述したように、太陽電池や風力発電機などの機能部が配置された従来より提案されている帆(多くの場合は硬質帆)は、これら機能部の設置が恒久的な設置を前提としているため、航行海域や気象、使用目的等に応じた機能的柔軟性に欠けるという問題がある。
一方、本実施形態に係る格子構造を備えた帆は、外枠内を区画して形成した格子状の構造体と、この格子状構造体の一区画又は複数区画の格子空間部に対して着脱自在に構成した複数種類の機能パネルとで構成している。
したがって、格子空間部に装着する機能パネルの種類や配置を適宜変更することにより、航行海域や気象、使用目的等に応じた帆を容易に構成することが可能となる。
すなわち、本実施形態に係る格子構造を備えた帆は、所定形状に規格化された着脱自在で複数種の機能パネルを、同じく規格化された複数の装着部位に所望する配置で設置することにより、航行海域や気象、使用目的等に応じた多機能アレイとして使用可能な帆であると捉えることもできる。
また、より具体的に言及するならば、風を受けることにより船舶の推進力を生成する帆において、外枠内にリブを架け渡して区画し、複数で同形状の開口を形成した格子状構造体と、前記開口に対して着脱自在に構成され、前記船舶に対して有用な機能を提供する複数の機能ユニットと、を備え、同複数の機能ユニットは、前記有用な機能が異なる少なくとも2以上の種類より構成し、前記格子状構造体の複数の開口が形成された領域にて、位置及び/又は数を変更しつつ前記開口に対して前記機能ユニットを換装することにより、前記領域における前記有用な機能の効率又は面積比率を変更可能に構成したことを特徴とする帆と捉えることもできる。なお、このとき前述の機能パネルは、上記機能ユニットの一形態と解することができる。
本実施形態に係る格子構造を有する帆において、外枠の大きさは、船舶の大きさまたは、それを適用するアプリケーションの大きさによってさまざまに変化可能である。加えて、外枠と共に各パネル取付枠、すなわち、格子空間部の開口の大きさもさまざまな寸法及び形状にすることができる。例えば、風力タービンや他の装置を装備するのにより適しているならば、円形のパネル取付枠を使用することができる。機能パネルは、パネル取付枠に直接取り付けることもできるし、ラックを介して取り付けることもできる。
機能パネルのパネル取付枠への取り付けは、ボルト、ナットや、公知又は周知の締結手段を用いて行うことができる。
また機能パネルは、種々の機能を備えたパネルである。この機能パネルは、例えば太陽電池を配設して太陽光により発電する機能を備えた太陽電池パネルや、風力発電機を配設して風力により発電する機能を備えた風力発電パネル、風を受ける機能を有する受風パネル、所定の風量を通気させたり所定の風圧に達すると風を受け流すブローアウトパネルを挙げることができる。
なお、本明細書においてブローアウトパネルとは、例えば、風速が過大になったときに風を通過させる好ましくは複数の通風孔を設けたパネルや、風速が過大になったときに通風口を開けるフラップの他、風速が過大になったときに、裂ける、分離する、破れる等のパネルも含む。ブローアウトパネルは、帆が受ける風力の負荷を減少させ、嵐のただ中や、帆に突然の強い突風が当たった際、帆を下降できないまたは格納できない場合の安全手段として働く。
また機能パネルにて実現する機能はこれらに限定されるものではなく、通信アンテナ、航海補助器具または監視装置等の機能を実現すべく構成しても良い。
また、これら種々の機能パネル、すなわち、機能が異なる複数の機能ユニットは、前記格子状構造体の複数の開口が形成された領域における所定の開口に対していずれも着脱可能に構成するのが好ましい。
このように、本実施形態に係る格子構造を備える帆によれば、種々の機能が付与された帆を形成することができ、多機能化を実現しながらも、その船舶の航行海域や気象、使用目的等に応じて帆の構成をフレキシブルに変更することができる。
ところで、ここまで格子構造を備える帆について概略を説明してきたが、本発明は、必ずしも推進力を得るための「帆」に限定されるものではなく、地上に固定して設けられる自然エネルギーを利用するための構造物として利用しても良い。
すなわち、本発明は、「帆」としての側面を有する一方、地上に立設される自然エネルギーを利用するための構造物としての側面も有する。
このような構造物の一例として、例えば、地面やビルディングの屋上に、前述の格子構造を備える帆と同様の構造物を配置する態様を挙げることができる。
具体的には、自然エネルギーを受けることにより利用可能エネルギーを生成する構造物において、外枠内にリブを架け渡して区画し、複数で同形状の開口を形成した格子状構造体と、前記開口に対して着脱自在に構成され、前記利用可能エネルギーを生成する複数の機能ユニットと、を備え、同複数の機能ユニットは、前記自然エネルギーから前記利用可能エネルギーを生成する生成機序が異なる少なくとも2以上の種類より構成し、前記格子状構造体の複数の開口が形成された領域にて、位置及び/又は数を変更しつつ前記開口に対して前記機能ユニットを換装することにより、前記領域における前記利用可能エネルギーの生成効率又は前記生成機序ごとの面積比率を変更可能に構成したことを特徴とする多機能アレイを備えた構造物と捉えることもできる。
このような構造物によれば、例えばビルディングの屋上に配置した態様を仮定した場合、ビルディングにて消費されるエネルギーの一部又は全部を自然エネルギーにてまかなうに際し、自然エネルギーから極めて効率良く利用可能エネルギーの生成を行うことができる。
付言すれば、地上やビルディングに固定して配置された自然エネルギーを利用する一般的な構造物は、天気が崩れることにより太陽光が弱まって風が強まる状況や、その逆に天気が快方に向かい太陽光が強まって風が弱まる状況など、自然エネルギーの変動が生じた際に、場所を移動してエネルギー生成効率の向上を図ることはできないが、上述の多機能アレイを備えた構造物によれば、場所の移動を行わずとも、格子状構造体の開口に対して機能ユニットを適宜交換して取り付ける(換装を行う)ことにより、利用可能エネルギーの生成効率又は前記生成機序ごとの面積比率を変更することができ、効率良く利用可能エネルギーの生成を行うことができる。
また、前述の格子構造を有する帆は、この多機能アレイを備えた構造物を船舶上に配置したものと解釈することもできる。
以下、本発明の幾つかの実施例を、図面に基づいて、より具体的に説明する。なお、以下の説明では、本発明の「帆」としての実施態様について説明するが、これは本発明の一態様を説明するために記載したものであり、多機能アレイを備えた構造物の船舶上での使用を限定する意図で記載されたものではない。ただし、本発明を、多機能アレイを備えた構造物の船舶上での使用に限定することについても妨げない。
(実施例1)
まず、図1〜図4を参照して、本実施例1係る格子構造を有する帆(以下、単に帆10という。)の基本構成について説明する。
図1は、本実施例1に係る帆10を備えた風力推進船52を示す説明図である。図1に示すように、風力推進船52は、海洋S上を吹く風を受けて推進力を得る船舶であり、その甲板D上には複数の帆10が配設されている。なお、風力推進船52において帆10により得られる推進力は主推進力として利用されるものであっても良く、また、補助的な推進力として利用されるものであっても良い。風力推進船52には、別途図示しない船体推進用の動力機関等が備えられているものと解することもできる。
また、図1において帆10の設置数は、略同形の帆10を風力推進船52の長手方向軸線に対して左右対称に複数配置しているが、船舶の種類や大きさによって変更可能である。
例えば図1に示すように帆10を配置すると、仮に単一の巨大な帆10を用いた場合に比して、風力推進船52の不安定化を回避することができる。また、複数の小型の格子構造を有する帆10を、バルク船である風力推進船52の長手方向軸線に対して左右対称に略均等に配置することによって、さらに、風力推進船52の安定性を高めることができる。また、それぞれの帆の構成を、それらの帆が風力推進船52に取付得られる位置に適するように異ならせることもできる。
さらに、格子構造を有する帆10は、組み込まれる風力推進船52の種類に応じて、船の側面、またはセンターラインに沿って、または両方のコンビネーションで配置することもできる。
図2は、帆10の外観を示した説明図であり、図3は帆10の骨格構造を示す説明図、図4は図3の正面を示した説明図である。図2に示すように、帆10はいわゆる硬帆であり、甲板D上において、垂直状態で使用される。また、帆10には、船舶用再生可能エネルギーを利用すべく、機能ユニットとしての機能パネル21が複数配設されている。
また、図2及び図3に示すように、帆10は、風力推進船52の甲板D上に立設されるマスト12と、同マスト12の上部に所定の着脱機構13を介して固着した格子状構造体15(図3参照)とを備えており、後に詳述するが図5に示す機能パネル21を格子状構造体15に配置することにより構成される。
格子状構造体15は、正面部及び背面部に配置される一対の格子体15a,15aと、同格子体15a間に架け渡された複数の奥行リブ19とで三次元的に格子状に区画形成されており、個々の区画内方を格子空間部17としている(図3及び図4参照)。
また、図3に示すように、それぞれの格子体15aは、正面視矩形状の外枠14と、同外枠14の内部に架け渡された複数の横リブ16及び複数の縦リブ18とで構成しており、外枠14の内方を横リブ16及び縦リブ18で区画して格子空間部17の開口近傍を形成している。
また、各格子空間部17の開口縁部、すなわち、外枠14や横リブ16及び縦リブ18によって形成される図4にて網掛けで示したそれぞれの開口縁部は、さまざまな種類の機能パネル21が取り付けられるパネル取付枠20としての役割を有する。図4中符号Tで示す一点鎖線で囲まれた領域は、格子状構造体15の複数の開口が形成された領域に相当する機能パネル装着領域である。なお、本実施例1では、格子空間部17の開口形状は矩形状としたがこれに限定されるものではなく、円形、楕円形、三角形、ハニカム形状などその他の幾何学形状としても良い。ただし、複数種類の機能パネルが何れの開口にも配置可能となるように、各パネル取付枠20の形状は統一するのが望ましい。また、帆10は、図示しない昇降機構や回転機構によって、マスト12と共に、又は、マスト12に対して昇降又は回転できる構成とすることもできる。
また、図4に示すようにパネル取付枠20には、機能パネル21の取付を行うためのボルト孔23が複数穿設されている。
なお、図3に示した格子状構造体15は、個々の部材を組み合わせることで構成しても良く、アルミニウムやステンレス鋼等の他の材料からなる一体成形品によって構成することもできる。また、複数の横リブ16と複数の縦リブ18の一部は、強度が確保できれば、機能パネル21の形状や大きさによっては省略することができる。
格子状構造体15に取り付けられる機能パネル21は、風力推進船52に対して有用な機能を提供する機能ユニットとしての役割を担うものである。機能パネル21は複数種用意されており、それぞれ生起可能な有用な機能が異なっている。なお、以下の説明において、これら種々の機能パネル21の集合を「機能パネル群」と称する。すなわち、格子状構造体15に配置されるそれぞれの機能パネル21は、母集団である機能パネル群(機能が異なる複数の機能ユニット)の中から適宜選択して取付けられるものである。機能パネル群を構成する所定の種類の機能パネルは、例えば単数であっても良い。しかしながら、機能パネル群を構成するパネルの合計数は、格子状構造体15に形成された全てのパネル取付枠20の数と少なくとも同数かそれ以上の数を用意しておくことが望ましく、この観点から各種類それぞれ複数枚の同じ機能パネルを備えると良い。
本実施例1において機能パネル群は、図2に示すように、第1太陽光発電パネル22、第2太陽光発電パネル24、風力タービンパネル26、第1ブローアウトパネル28、第2ブローアウトパネル30、受風パネル32の6種より構成している。
これら機能パネル群を構成する各機能パネル21は、格子状構造体15に形成されたパネル取付枠20にいずれも取付可能に構成しており、同パネル取付枠20の内方、すなわち、格子空間部17の開口に対して着脱自在としている。
図2にて示した第2太陽光発電パネル24を除く各機能パネル21は、図5(a)に示すように、パネル取付枠20と略同一の正方形形状及び寸法とした前部構成体21aと、同前部構成体21aの後方に備えられ格子空間部17の開口と略同一の正方形形状及び寸法とした後部構成体21bとを備えている。
前部構成体21aの周縁部には、格子状構造体15への取付固定の際に使用するボルト25を挿通させるためのボルト挿通孔21dが穿設されている。
また、周縁部よりも内方の図5(a)にて点線で示す領域は、各機能パネル21の種類によってそれぞれ異なる機能を生起させるための装置や機構等が配置される機能部21cとしている。図5(a)に示す機能パネル21はその形状の理解を容易とするために示したものであり機能部21cは中実状でなにもない状態としているが、後に説明するように、実際の各種類の機能パネル21では、この機能部21cに太陽電池が配設されたり、前部構成体21aから後部構成体21bに掛けて貫通する孔を設けて通気可能に構成されるなど、種々の有用な機能が実現されるスペースとして使用される。
また、図示は省略するが、前部構成体21a及び後部構成体21bには、電気回路など各種有用な機能を実現するために必要な機器類が収容されている。
また、機能パネル21の後部からはケーブル21eを伸延させており、その先端部にはコネクタ21fが配設されている。このコネクタ21fは、機能パネル21を格子状構造体15に装着した際に、格子状構造体15に備えられたコネクタ接続口21gに接続するためのものである。
ここで、コネクタ21fの接続に触れつつ、機能パネル21の格子状構造体15への装着について図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、まず、機能パネル21のコネクタ21fを、格子状構造体15のリブ(ここでは横リブ16)に配設されたコネクタ接続口21gに接続する。このコネクタ接続口21gは、格子状構造体15内に敷設されている配線ケーブル21hと電気的に接続されており、同配線ケーブル21hを介して船体内に設けられている制御装置や蓄電装置(図示せず)と機能パネル21とが接続される。
次に、機能パネル21の後部構成体21bを格子空間部17の開口に臨ませつつその内部に挿入すると共に、ボルト挿通孔21dが穿設されている前部構成体21aの周縁部をパネル取付枠20に当接させる。
次いで、パネル取付枠20に穿設されているボルト孔23に、機能パネル21のボルト挿通孔21dを一致させ、ボルト25をボルト挿通孔21d及びボルト孔23に螺入することで固定する。
このように、本実施例1に係る帆10では、格子状構造体15に対する機能パネル21の換装が極めて容易である。
なお、図3にて示したように、本実施例1の格子状構造体15は、二つの(一対の)格子体15a,15aを備えているため、格子状構造体15の表裏それぞれの格子体15aに対して機能パネル21を装着できるようにしているが、格子体15aをそのまま格子状構造体15として使用することも可能であり、その場合、格子状構造体15(格子体15a)に十分な厚みがあれば表裏両方に機能パネル21を装着しても良く、また、十分な厚みがない場合には一方の面のみに機能パネル21を装着しても良い。
図2に示した第2太陽光発電パネル24は、横長の矩形形状に構成されており、複数のパネル取付枠20に対応して着脱自在に取り付けられる。具体的には、図5(b)に示すように、複数のパネル取付枠20に亘って装着される面積を備えた正面視長方形状の前部構成体21aと、同前部構成体21aの後方に備えられ格子空間部17の開口と略同一の正方形形状及び寸法とした複数の後部構成体21bとを備えており、この複数の後部構成体21bがそれぞれ対応する複数の開口に装着されるよう構成している。なお、その他の構成や取付方法は、前述と同様であるため説明を省略する。
次に、各種の機能パネル21の構成について具体的に説明する。
図2に示すように、第1太陽光発電パネル22及び第2太陽光発電パネル24は、上述した機能パネル21の基本構成における機能部21cに太陽電池24aが配設された機能パネルである。
これら第1太陽光発電パネル22及び第2太陽光発電パネル24は、太陽光を受けて発電した電力を、格子状構造体15内に敷設した配線ケーブル21hを介して風力推進船52の所定部位(例えば、船内に設置されている蓄電池等)に供給する機能を有している。例えば第1太陽光発電パネル22は、図7に示すように、格子状構造体15に対して装着される。
風力タービンパネル26は、図2に示すように、機能パネル21の基本構成における機能部21cに、風を受けて回転するタービン26aと、同タービン26aの回転力によって発電する発電機(図示せず)とを備えたパネルであり、前述の第1太陽光発電パネル22と同様、発電した電力を、格子状構造体15内に敷設した配線ケーブル21hを介して風力推進船52の所定部位に供給する機能を有している。
第1ブローアウトパネル28は、機能パネル21の基本構成における機能部21cに、表面に複数の通風孔34を設けた穴あき板を備えており、帆面全体のうち第1ブローアウトパネル28が装着されている部位の風圧を低下させる機能を有している。すなわち、第1ブローアウトパネル28に衝突した風の一部は通風孔34を通過して流れることになり、帆10が受ける風力を局所的に低減できると共に、通風孔34の直径と数を調整することによって帆10が受ける風力を微調整することもできる。
第2ブローアウトパネル30は、機能パネル21の基本構成における機能部21cに、同第2ブローアウトパネル30の表裏を貫通する通風開口部30aと、同通風開口部30aにて格子状構造体15の左右方向に伸延させて設けられた軸体30bと、同軸体30bに垂設された受風板30cとにより構成されるフラップ装置36を備えている。
この第2ブローアウトパネル30に備えられたフラップ装置36の構成について、図8を参照しながら説明する。図8は、フラップ装置36の構成及びその周辺の電気的接続を示した説明図である。
図8に示すように、フラップ装置36において受風板30cの基端は軸体30bによって回転自在に枢支される一方、受風板30cの他端は通風開口部30aの下方に設けた電磁石40によって吸着されている。この電磁石40は、制御装置42により供給される電力によって駆動する。また、制御装置42から供給する電力量に応じてその吸着力(磁力)が調節される。
従って、図示しない風速センサによって検出した風速(風力)が、図9に示すしきい値Thを越えた場合、開動作指令信号が制御装置42に供給され、同開動作指令信号に基づいて、制御装置42が電磁石40に供給する電力量を調整すると共に、軸体30bに設けられたモータMに供給する電力を制御し、受風板30cを所定の角度だけ揺動して第2ブローアウトパネル30を開口し、通風開口部30aを通して帆10が受ける風力を低減させる。
また、風速センサによって検出した風速(風力)が、図9に示すしきい値Thより低くなった場合は、閉動作指令信号が制御装置42に供給され、同閉動作指令信号に基づいて、制御装置42が軸体30bに設けたモータMに供給する電力を制御し、受風板30cを閉位置(垂下状態)に戻して通風開口部30aを閉じ、風圧を受け流すことなく風による力を受けることとなる。
また、フラップ装置36における受風板30cの所定の角度を調整して固定することにより、第2ブローアウトパネル30が受ける風力、ひいては帆10が受ける風力を微調整することができる。また、制御装置42によって、フラップ装置36が開くことになる風力レベルの設定を変化させることもできる。
このように、第2ブローアウトパネル30を電磁的に制御することによって、帆に当たる風の負荷を軽減できるため、大きな風速の風が帆に当たっている期間、帆を直立に維持できる。即ち、これらの期間中に、何枚かあるいは全てのフラップ装置36を開き、実質的に帆に当たる風の負荷を低減できるので、帆を降下させる必要がない。従って、帆を、ほとんどの天候で使用しつづけることができ、強風により帆を降下させなければならない回数を低減することができるので省力化につながる。
また、フラップ装置36という比較的簡単な手段で、帆を破損させたり、マストを破壊したり、船舶を転覆させる理由にさえなる風の突発や、突然の突風に対処することができる。
さらに、第2ブローアウトパネル30毎に、又は、フラップ装置36毎に、異なる風速及び/あるいは力に対して、風を通したり、開いたりするように設定することで、帆にかかる負荷を徐々に取り除くことができる。なお、手動操作によって制御装置42を介して受風板30cの角度調整を実施可能に構成しても良い。
また、図2に示した第2ブローアウトパネル30は、通風開口部30aに一つの受風板30cを設けたものであったが、例えば、図10に示すように、通風開口部30aに2つ以上の受風板30cを設けても良い。このような構成とすることにより、受風時に受風板30cを所定の角度に変更したり維持する際のモータMの負荷を低減することができる。
受風パネル32は、図2に示すように、機能パネル21の基本構成における機能部21cに風を受けるための無孔板を備えたものであり、風を効率良く受けて、風力推進船52の推進力を生起させる機能を有している。
格子状構造体15に対して、この受風パネル32の取付数や位置を調整することによっても、帆10の全体が受ける風力を微調整することができる。
このように、本実施例1に係る帆10によれば、種々の機能が付与された帆を形成することができ、多機能化を実現しながらも、その船舶の航行海域や気象、使用目的等に応じて帆の構成をフレキシブルに変更することが可能となる。
次に、実施例1の変形例について説明する。図11は、変形例に係る帆の断面を示した模式説明図である。図示するように、本変形例では、第1太陽光発電パネル22を、格子状構造体15の格子空間部17内において角度をつけて取り付けることによって、格子構造を有する帆10中に設けた反射エリアによって、受光した光を第1太陽光発電パネル22の背面に向けることができ、太陽光発電効率を高めることができる。なお、図11に示す帆10において、下から1段目、3段目、4段目の第2ブローアウトパネル30は、格子状構造体15の表裏両面にそれぞれ設けており、下から2段目の第2ブローアウトパネル30は格子状構造体15の内部、すなわち、格子空間部17の中央部に1つ設けている。なお、配列された鏡や、太陽光を集中させることのできる他の方法もパネル取付枠20や格子空間部17に取り付けることができる。
図12に、本実施例1の他の変形例を示す。図示するように、本変形例では、格子状構造体15下から4段目(最上段)にフラップからなるブローアウトパネル50を備えると共に、下から2段目の格子空間部17には、その中央部に中実板からなり、過大風速の風が衝突した場合にのみ破裂するブローアウトパネル52を取り付けている。
図13に、本実施例1の他の変形例を示す。図示するように、本変形例では、機能ユニットの一例である第1太陽光発電パネル22を着脱自在に格子空間部17内に嵌入して取り付けることができると共に、先に図6を用いて説明したコネクタ21f及びコネクタ接続口21gの代替機構として、第1太陽光発電パネル22の嵌入動作と同時に電気的に接続可能とした機構を示している。
具体的には、太陽光発電セル61内の給電配線62に接続されかつ第1太陽光発電パネル22の一側側面から突出する雌型プラグ64が備えられており、嵌入動作を行うだけで、同雌型プラグ64が外枠14の内部又は縦リブ18の内部に設けられている雄型プラグ63に装着されるよう構成している。
また、第1太陽光発電パネル22の取り外し時にも、第1太陽光発電パネル22を格子空間部17より抜去するだけで、雌型プラグ64より雄型プラグ63が離脱するように構成している。
このような構成とすることにより、機能パネル21の格子状構造体15に対する換装が極めて容易となり、航行海域や気象、使用目的等に応じて帆の構成をフレキシブルに変更することが助長される。
(実施例2)
次に、図14及び図15を参照して、本発明の実施例2に係る格子構造を有する帆110について説明する。
図14に示す船舶用再生可能エネルギーを利用する本発明に係る格子構造を有する帆110は、図15(a)に示す船152の屋根部154(図15(b)参照)上に水平に載置された状態で使用する帆である。
図15(b)に示すように、2つの帆110が、船152の屋根部154上に、枢軸156を介して、左右対称に起倒自在に設置されている。帆110の起倒動作は、風力、電動モータ、油圧システム等を用いて行うことができる。
帆110は、図14に示すように、外枠114の内部を複数の横リブ116と複数の縦リブ118とによって区画して形成された格子体115aからなる格子状構造体115を骨格として、前述の帆10と同様、複数種類の機能パネル121をその格子空間部117に配置して構成している。また、格子状構造体115には、パネル取付枠20と同様のパネル取付枠120が備えられている。
また、本実施例2における機能パネル群は、4種の機能パネル(122、124、126)としている。機能パネル群を構成する各機能パネル121について説明すると、第3太陽光発電パネル122は、前述の第1太陽光発電パネル22と同様の構成を備えており、格子状構造体115のパネル取付枠120に着脱自在に取り付けられている。なお、第3太陽光発電パネル122は、いわゆる透明太陽光発電パネルを使用しても良い。例えば屋根部154を透明とし透明太陽光発電パネルを使用することによって、船152の船内の採光性を向上させることができる。
第4太陽光発電パネル124は、前述の第2太陽光発電パネル24と同様の構成を備えており、格子状構造体115のパネル取付枠120に着脱自在に取り付けられている。なお、第4太陽光発電パネル124は、屈曲自在なパネルとにて構成しても良い。いわゆるフレキシブルソーラーパネルを使用することによって、取付を容易に行うことができる。
風力タービンパネル126は、前述の風力タービンパネル26と同様の構成を備えるものであり、格子状構造体115のパネル取付枠120に着脱自在に取り付けられている。
このような構成を備える帆110によれば、種々の機能が付与された帆を形成することができ、多機能化を実現しながらも、その船舶の航行海域や気象、使用目的等に応じて帆の構成をフレキシブルに変更することができる。なお、屋根部154は、船152に対して水平方向に回転可能とすることにより、風を受ける帆110の角度を変更可能とすることができる。
次に、実施例2の変形例について説明する。図16及び図17は、実施例2の変形例に係る説明図である。図16に示すように、通常時は、太陽光発電パネルを装着したフラップ200は水平状態に保持されている。フラップ200の基端側部分201は枢軸202によって起倒自在に枢支されており、その先端203は、電磁ロック装置204によって吸着されており、その基端205にはカウンタウエイト206が取り付けられている。
従って、船の推進を助長するために十分な風があるときに、図17に示すようにフラップ200は枢軸202を回転中心として起立し、風力を効果的に受けることができる。太陽光発電パネルは、フラップ200の一面又は両側面に取り付けることができる。フラップ200は、電気機械制御システムを介してロックダウンできる。
(実施例3)
次に、図18を参照して、本発明の実施例3に係る格子構造を有する帆210について説明する。
本実施例3における帆210は、実施例1にて説明した格子状構造体15の全体を、多数の通風孔220を表裏全面に設けた柔軟な素材からなる袋体222で被覆して構成される。
このような構成によって、風速が大きいとき、または突然の大きな突風が帆に当たったときに、これらの通風孔220を通して風が流れることになる。また、この場合も、通風孔220の直径と数とを袋体222の各部位ごとに調整することによって、帆210に衝突する風の風量を微調整することができる。
さらに、帆210を2つの領域に分け、1つの領域では格子構造を有する帆のある部分を柔軟な材料で覆い、格子構造を有しない他の部分を硬質板であるアルミニウム板で覆うこともできる。また、帆210の所定部分に、太陽光発電パネルソーラーパネルや、風力タービンパネルや、ブロウアウトパネルを装備することもできる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
10 帆
12 マスト
14 外枠
20 パネル取付枠
22 第1太陽光発電パネル
24 第2太陽光発電パネル
26 風力タービンパネル
28 第1ブローアウトパネル
30 第2ブローアウトパネル
34 通風孔
36 フラップ装置

Claims (8)

  1. 外枠内を区画して、それぞれ内部空間を有する複数のパネル取付枠を形成し、同パネル取付枠に機能パネルをそれぞれ取り付け可能に構成したことを特徴とする格子構造を有する帆。
  2. 前記機能パネルを、それぞれ機能が異なる複数種類の機能パネルから構成したことを特徴とする格子構造を有する帆。
  3. 前記複数種類の機能パネルの1つがブローアウトパネルであることを特徴とする請求項1又は2記載の格子構造を有する帆。
  4. 前記複数種類の機能パネルの1つが太陽電池パネルであることを特徴とする請求項1又は2記載の格子構造を有する帆
  5. 前記複数種類の機能パネルの1つが風力発電パネルであることを特徴とする請求項1又は2記載の格子構造を有する帆。
  6. 前記各ブローアウトパネルを、通風口を開閉可能なフラップから構成し、風力が所定の閾値を越えた場合に、前記通風口を開き、風力が前記所定の閾値より低くなると自動的に閉位置に戻るように構成したことを特徴とする請求項3記載の格子構造を有する帆。
  7. 前記帆が垂直状態に配置される帆であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の格子構造を有する帆。
  8. 前記帆が水平状態に配置される帆であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の格子構造を有する帆。
JP2012185604A 2012-08-24 2012-08-24 格子構造を有する帆 Active JP6020995B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012185604A JP6020995B2 (ja) 2012-08-24 2012-08-24 格子構造を有する帆

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012185604A JP6020995B2 (ja) 2012-08-24 2012-08-24 格子構造を有する帆

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014043142A true JP2014043142A (ja) 2014-03-13
JP6020995B2 JP6020995B2 (ja) 2016-11-02

Family

ID=50394752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012185604A Active JP6020995B2 (ja) 2012-08-24 2012-08-24 格子構造を有する帆

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6020995B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101823950B1 (ko) * 2016-07-04 2018-02-01 주식회사 한국과학모형 바람에 의한 외력 운항 및 쏠라셀 발전에 의한 자가 운행이 가능한 하드 세일링 요트
CN113335485A (zh) * 2021-07-16 2021-09-03 青岛科技大学 一种大型商船风帆和多涡轮发电的自适应组合装置
US11325686B2 (en) 2016-10-15 2022-05-10 Alistair JOHNSON Auxiliary sail system for ships and safety systems for same

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2022085794A1 (ja) * 2020-10-22 2022-04-28

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS632792A (ja) * 1986-06-23 1988-01-07 Nippon Kokan Kk <Nkk> 硬帆
JP2002076416A (ja) * 2000-08-25 2002-03-15 Hitachi Ltd 両面受光型太陽電池アレイ
JP2003042052A (ja) * 2001-07-30 2003-02-13 Matsushita Seiko Co Ltd 風力及び太陽光による発電を利用した街灯装置
JP2004335903A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Hitachi Ltd 両面受光型太陽電池アレイ
JP2011094582A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Keiyo Aaki Metal Kk 風力発電ユニットおよびシステム
JP3171492U (ja) * 2011-08-23 2011-11-04 中村 司 分散型電源システム
JP3172459U (ja) * 2011-08-10 2011-12-22 和広 野島 水中翼船型兼モ−タ−ボ−ト型船舶
WO2012057178A1 (ja) * 2010-10-26 2012-05-03 エコマリンパワー株式会社 船舶用パワーモジュール及び同船舶用パワーモジュールを具備する風力推進船

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS632792A (ja) * 1986-06-23 1988-01-07 Nippon Kokan Kk <Nkk> 硬帆
JP2002076416A (ja) * 2000-08-25 2002-03-15 Hitachi Ltd 両面受光型太陽電池アレイ
JP2003042052A (ja) * 2001-07-30 2003-02-13 Matsushita Seiko Co Ltd 風力及び太陽光による発電を利用した街灯装置
JP2004335903A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Hitachi Ltd 両面受光型太陽電池アレイ
JP2011094582A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Keiyo Aaki Metal Kk 風力発電ユニットおよびシステム
WO2012057178A1 (ja) * 2010-10-26 2012-05-03 エコマリンパワー株式会社 船舶用パワーモジュール及び同船舶用パワーモジュールを具備する風力推進船
JP3172459U (ja) * 2011-08-10 2011-12-22 和広 野島 水中翼船型兼モ−タ−ボ−ト型船舶
JP3171492U (ja) * 2011-08-23 2011-11-04 中村 司 分散型電源システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101823950B1 (ko) * 2016-07-04 2018-02-01 주식회사 한국과학모형 바람에 의한 외력 운항 및 쏠라셀 발전에 의한 자가 운행이 가능한 하드 세일링 요트
US11325686B2 (en) 2016-10-15 2022-05-10 Alistair JOHNSON Auxiliary sail system for ships and safety systems for same
CN113335485A (zh) * 2021-07-16 2021-09-03 青岛科技大学 一种大型商船风帆和多涡轮发电的自适应组合装置
CN113335485B (zh) * 2021-07-16 2022-08-26 青岛科技大学 一种大型商船风帆和多涡轮发电的自适应组合装置及应用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6020995B2 (ja) 2016-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105026251B (zh) 浮体式风力发电装置的维护方法
US20170264100A1 (en) System for storing electrical power
US20090127861A1 (en) Fluid-dynamic renewable energy harvesting system
US20080018115A1 (en) Semi-submersible hydroelectric power plant
WO2012057178A1 (ja) 船舶用パワーモジュール及び同船舶用パワーモジュールを具備する風力推進船
US8578586B2 (en) Power generation assemblies, and apparatus for use therewith
JP6020995B2 (ja) 格子構造を有する帆
CN108883814B (zh) 浮动平台
CN101331316A (zh) 带有流动表面的风力涡轮机
CN104369852B (zh) 风帆辅助推进双体太阳能船
US11306702B2 (en) Transitioning wind turbine
KR102144313B1 (ko) 태양광-풍력 하이브리드 발전형 비행선 기반 복합발전시스템
JP2014076771A (ja) 船舶の上下推進装置
KR101471347B1 (ko) 선박용 복합 세일 시스템
US20080296901A1 (en) Hooded marine float wind power generator structure
US20150292473A1 (en) Floating marine current turbine
JPH05236698A (ja) 水面航行発電装置
US20230349352A1 (en) Floating vessel for energy harvesting
CN101804858A (zh) 一种太阳能风帆装置
JP2013002399A (ja) 風力の一部を風上への推進力に利用することで、海底に係留しなくても風に流されない洋上風力発電用風車。
KR200451878Y1 (ko) 풍력발전을 이용한 선박
CN111997841B (zh) 一种漂浮式风机发电机组
JP2002130113A (ja) 洋上風力発電装置
EP3636538A1 (en) Integrated photovoltaic system installable on leisure vessels
CA3072440A1 (en) Transitioning wind turbine

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160923

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6020995

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250