JP2014042972A - 開先加工機の取付け方法 - Google Patents

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康之 生野
Toru Ikezaki
徹 池▲崎▼
Masashi Torii
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Abstract

【課題】管材の端部と回転部との軸線とを一致させた状態で管材の端部に開先加工機を取付ける開先加工機の取付け方法を提供する。
【解決手段】本体51に対して軸線C7周りに回転可能とされた回転部53を有する開先加工機2の本体51を管材Tの端部T1に取付ける開先加工機の取付け方法であって、ケーシング11の内周面を管材の端部の外周面に対向させて管材の外周に配置させるとともに、内周側ローラ12の外周面を管材の端部の内周面に当接させて管材の内周に配置させる配置工程と、ケーシングの内周面と管材の外周面との間に圧接力を作用させて管材の端部を塑性変形させるとともに、管材と内周側ローラとを管材の軸線周りに相対的に回転させ、管材の端部の外周面をケーシングの内周面の形状に矯正する矯正工程と、ケーシングに開先加工機を、ケーシングと開先加工機の回転部との軸線が一致するように取付ける取付け工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、管材の端部に開先加工機を取付ける開先加工機の取付け方法に関する。
従来、例えば、パイプラインなどに用いられるような長い管路を形成するために、一定の長さの管材の端面を突合せた状態で溶接している。この場合、管材の端部を容易かつ確実に溶接するために、開先加工機を用いて端部に開先を形成している。この種の開先加工機としては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
この開先加工機は、管材の外方に取付けられる本体と、この本体に取付けられた倣い治具とから概略構成されている。
本体は、固定部と、この固定部に対して回転可能に、かつ同軸に取付けられた回転台(回転部)とから構成されている。固定部は、全体が円環状に形成されている。固定部の内周部には、8個のフットが等間隔に取付けられている。これらフットが本体の中心軸に向けて前進、後退可能になっていることで、本体を管材の外周面に着脱可能に取付けられるようになっている。回転台は、固定部に対して周回するもので、回転台の面板に前述の倣い治具が取付けられている。倣い治具のブラケットには、バイトホルダーが往復動可能に取付けられている。バイトホルダーには、バイトが挿通されて固定されていて、バイトの先端の切削刃(刃部)が、バイトホルダーの往復動により接近および離間するようになっている。
そして、フットを用いて管材の端部に本体を固定し、回転台を介して倣い治具を周回させる。すると、倣い治具の倣いローラが管材の内周面に正確に沿って走行し、倣いローラの揺動はブラケットの揺動となり、この揺動がさらに切削刃に伝えられる。結果的に、切削刃の刃先が管材の端面の厚さ方向における一定の位置に位置することになり、管材の端面の全周にわたって均一な開先が形成される。
特開2009−233758号公報
しかしながら、特許文献1に記載された開先加工機では、管材の軸線と開先加工機の回転台の軸線とが一致するように管材に開先加工機を取付けないと、管材の軸線周りに開先が均一に形成されなくなる。この場合、端部を開先加工機で加工した一対の管材を突合わせても、突合わせた端部同士の形状が管材の軸線周りに一定とならず、溶接の作業が煩雑になる。
また、管材の軸線と回転台の軸線とが一致するように管材に対して開先加工機を取付ける位置を調節するのには、多大な労力を要する。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、管材の端部の軸線と開先加工機の回転部の軸線とを一致させた状態で管材の端部に開先加工機を取付ける開先加工機の取付け方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の開先加工機の取付け方法は、
本体に対して軸線周りに回転可能とされるとともに刃部が設けられた回転部を有する開先加工機の前記本体を、管材の端部に取付ける開先加工機の取付け方法であって、リング状のケーシングの円形に形成された内周面を前記管材の端部の外周面に対向させて前記管材の外周に配置させるとともに、内周側ローラの外周面を前記管材の端部の内周面に当接させて前記管材の内周に配置させる配置工程と、前記ケーシングの内周面と前記管材の外周面との間に圧接力を作用させることで、前記ケーシングの内周面を矯正型面として前記管材の端部を塑性変形させるとともに、前記管材と前記内周側ローラとを前記管材の軸線周りに相対的に回転させ、前記管材の端部の外周面を前記ケーシングの内周面の形状に矯正する矯正工程と、前記ケーシングに前記開先加工機を、前記ケーシングの軸線と前記開先加工機の前記回転部の軸線とが一致するように取付ける取付け工程と、を備えることを特徴としている。
この発明によれば、矯正工程において、管材の端部の外周面側をケーシングの内周面で支持しながら、管材の端部の内周面に当接させた内周側ローラとケーシングとを相対的に近づけつつ、管材と内周側ローラとを管材の軸線周りに相対的に回転させる。これにより、ケーシングの内周面を矯正型面として管材の端部を塑性変形させ、管材の端部の外周面をケーシングの内周面の形状に変形させる。
管材の端部の外周面をケーシングの内周面の形状に矯正したときには、ケーシングの軸線と管材の端部の軸線とが一致することになる。
また、上記の開先加工機の取付け方法において、前記取付け工程の後で、前記管材の端部の内周面に前記開先加工機の前記本体を取付ける管材取付け工程と、前記管材から前記ケーシングを取外す取外し工程と、を備えることがより好ましい。
また、上記の開先加工機の取付け方法において、前記ケーシングは、前記ケーシングの径方向外側を構成するリング状の外周側部材と、前記ケーシングの径方向内側を構成するリング状の内周側部材と、を有し、前記外周側部材の内周面は、前記ケーシングの軸線方向の一方側に向かうにしたがって縮径するように形成され、前記内周側部材の外周面は、前記軸線方向の一方側に向かうにしたがって縮径するように形成されるとともに、前記外周側部材の内周面に対して前記軸線方向に係合するように形成され、前記内周側部材は、周方向に複数の分割片に分割可能とされ、前記取外し工程では、前記内周側部材に対して前記外周側部材を前記軸線方向の一方側に移動させ、前記内周側部材を複数の前記分割片に分割させることがより好ましい。
また、上記の開先加工機の取付け方法において、前記取付け工程では、前記ケーシングの軸線方向に延びるように前記開先加工機に設けられた軸状部材を、前記ケーシングに形成された凹部に係合させることがより好ましい。
また、上記の開先加工機の取付け方法において、前記軸状部材は、前記開先加工機に着脱可能であることがより好ましい。
本発明において、請求項1に記載の開先加工機の取付け方法によれば、取付け工程において、ケーシングの軸線と回転部の軸線とが一致するようにケーシングに開先加工機を取付けることで、矯正した管材の端部の軸線と回転部の軸線とを一致させることができる。請求項2に記載の開先加工機の取付け方法によれば、管材のケーシングを取外すことで、開先加工機の刃部により管材の端部の外周面を容易に加工することができる。
請求項3に記載の開先加工機の取付け方法によれば、管材の端部の矯正後であっても、端部の外周面を支持するケーシングを端部から容易に取外すことができる。
請求項4に記載の開先加工機の取付け方法によれば、軸状部材および凹部という簡単な構成で、ケーシングに開先加工機を周方向や径方向に位置決めすることができる。
請求項5に記載の開先加工機の取付け方法によれば、管材からケーシングを取外したときに開先加工機から嵌合治具を取外しておくことで、軸状部材が支障となるのを防止することができる。
本発明の一実施形態の開先加工機の取付け方法を実行する管材矯正装置および開先加工機の一部を破断した側面図である。 図1中の切断線A1−A1の断面図である。 同管材矯正装置のケーシングの正面図である。 同ケーシングの分解図である。 同ケーシングの外周側部材の要部の断面図である。 同開先加工機の正面図である。 同開先加工機の取付け方法で開先加工機を取付けられる管材の例(a)、(b)を示す斜視図である。 同開先加工機の取付け方法で管材取付け工程終了時の状態を示す側面の断面図である。 同開先加工機の取付け方法で開先形成工程の状態を示す側面の断面図である。
以下、本発明に係る開先加工機の取付け方法(以下、「取付け方法」とも称する。)の一実施形態を、図1から図9を参照しながら説明する。
図1に示す管材矯正装置1および開先加工機2は、本発明の取付け方法を実行する管材矯正装置および開先加工機の一例である。以下ではまず、管材矯正装置1について説明する。
図1および図2に示すように、この管材矯正装置1は、管材Tの真円度を矯正する装置である。なお、真円度とは、本明細書では、管材のある断面における最大外径と最小外径との差のことを意味する。そして、真円度を矯正するとは、管材を真円度がゼロに近づくように矯正することを意味する。真円度がゼロに近いほど、管材の断面形状は真円に近くなる。
管材矯正装置1は、リング状をなすとともに内周面11aが管材Tの端部T1の外周面に取付けられるケーシング11と、管材Tの端部T1の内周面に外周面が当接する内周側ローラ12と、内周側ローラ12を端部T1の内周面に押付ける油圧ジャッキ13と、内周側ローラ12に対してケーシング11に取付けられた管材Tを回転させる回転手段15とを備えている。管材Tの軸線C1、ケーシング11の軸線C2、内周側ローラ12の軸線C3は、全て水平方向を向くように設定され、内周側ローラ12は、管材Tの下端部の内周に配置されている。
なお、以下では、ケーシング11の径方向を単に「径方向」、ケーシング11の周方向を単に「周方向」とそれぞれ称する。
図3および図4に示すように、ケーシング11は、ケーシング11の径方向外側となる部分を構成する外周側部材31と、ケーシング11の径方向内側となる部分を構成する内周側部材32とを有している。外周側部材31および内周側部材32は、それぞれリング状に形成されている。
図1に示すように、外周側部材31の内周面31aは、ケーシング11の軸線C2方向の一方側D1に向かうにしたがって縮径するように形成されている。この例では、内周面31aは円錐台の側面の形状に形成されている。同様に、内周側部材32の外周面32aは、一方側D1に向かうにしたがって縮径するように形成されている。外周面32aは、内周面31aと同一の形状に形成されている。部材31、32は、同軸上に配置したときに、外周側部材31の内周面31aと内周側部材32の外周面32aとが軸線C2方向に係合するように形成されている。
図1および図3に示すように、外周側部材31における軸線C2方向の他方側D2の底面には、3つの凹部33が形成されている。凹部33は、軸線C2に沿って延びるとともに、軸線C2周りに等角度ごとに形成されている。
図5に示すように、凹部33の内周面33aの一方側D1は、一方側D1に向かうにしたがって縮径するように形成されている。凹部33の内周面33aの他方側D2には、内周面33aから凹んだ収容部34が形成されている。この例では、収容部34は、対向するように一対形成されている。
それぞれの収容部34の底面には、内周面33aに直交する方向に伸縮可能なバネ部材35が取付けられている。バネ部材35の内周面33a側の端部には、係止部材36が取付けられている。係止部材36は、係止部材36が付勢されていな状態において、内周面33aから凹部33内に一部が突出するように設けられている。
図3に示すように、内周側部材32の内周面32b(ケーシング11の内周面11a。)は、軸線C2方向に平行に見たときに、真円形またはほぼ真円形に形成されている。
内周側部材32は、図4に示すように周方向に複数の分割片38に分割可能とされている。軸線C2方向に見たときの分割片38の中心角θは、180°より小さく設定されている。この例では、内周側部材32は3つの分割片38に分割され、中心角θは120°になっている。
外周側部材31および内周側部材32の剛性は、管材Tの剛性より充分大きいことが好ましい。ケーシング11は、矯正する管材Tの外径より大きな内径を有するものを用いる。管材Tの外径に応じて、内径の異なる様々な仕様のケーシングを備えておくことが好ましい。
管材矯正装置1は、図1および図2に示すように、板状に形成された機台21を備えている。機台21は、水平面G上に配置される。機台21の上面には支持台22が固定されていて、支持台22の天板23には前述の油圧ジャッキ13が取付けられている。油圧ジャッキ13は、本体13aとピストン13bとを有していて、本体13aは油圧によりピストン13bを、管材Tの軸線C1に対して直交する方向となる上下方向Zに移動させることができる。油圧ジャッキ13は、内周側ローラ12を管材Tの端部T1の内周面に押し付けることで、端部T1を塑性変形させることができるように出力が設定されている。
本実施形態では、内周側ローラ12は略円柱状に形成されている。内周側ローラ12は、自身の軸線C3周りに回転可能となるようにピストン13bの先端に取付けられている。内周側ローラ12は、軸線C3が管材Tの軸線C1と平行になるとともに、外周面が管材Tの端部T1の内周面に当接するように管材Tの管路内に配置されている。内周側ローラ12の外径は、管材Tの内径より小さくなるように設定されている。内周側ローラ12は、例えば、鉄鋼などの表面に保護層を設けることで構成されている。
回転手段15は、外周面がケーシング11の外周面に当接する外周側ローラ16と、外周側ローラ16をその軸線C4周りに回転させるローラ駆動モータ17と、管材Tが軸線C1周りに回転するように案内する一対のガイドローラ18とを有している。
図1に示すように、外周側ローラ16は、軸線C4がケーシング11の軸線C2と平行になるように配置され、機台21の上面に固定された回転台24によって軸線C4周りに回転可能に支持されている。外周側ローラ16は、図2に示すように、ケーシング11のうち内周側ローラ12に隣接する部分の径方向外側に配置されている。
本実施形態では、内周側ローラ12の鉛直下方に外周側ローラ16が配置され、外周側ローラ16と内周側ローラ12との間にケーシング11と管材Tが挟まれている。また、図1に示すように、ローラ駆動モータ17は機台21の上面に取付けられている。
このように、本実施形態では、回転手段15は、管材Tを軸線C1周りに回転させる駆動力を、ケーシング11を介して管材Tに与えるように構成されている。
図2に示すように、それぞれのガイドローラ18は、自身の軸線C5がケーシング11の軸線C2と平行になるとともに、外周面がケーシング11の外周面に当接するように配置されている。ガイドローラ18は、ケーシング11の軸線C2から、外周側ローラ16の軸線C4までの距離と、ガイドローラ18の軸線C5までの距離との差が、外周側ローラ16の半径とガイドローラ18の半径との差に等しくなるように配置されている。ガイドローラ18は、機台21の上面に固定された回転台25によって軸線C5周りに回転可能に支持されている。外周側ローラ16およびガイドローラ18は、それぞれが金属や硬い樹脂などで略円柱状に形成されている。
次に、開先加工機2について説明する。
開先加工機2は、図1および図6に示すように、円板状に形成された面板(本体)51と、面板51の一方の面51aに取付けられた押圧手段52、回転部53、および当接部材54とを備えている。
押圧手段52は、面板51の軸線C7上に配置されている。押圧手段52は、略円筒状に形成された支持部材57と、支持部材57の外周面に設けられた複数の脚部58と、脚部58を支持部材57の径方向に駆動する不図示の駆動機構とを有している。
この例では、脚部58は、軸線C7周りに等角度ごとに設けられている。また、軸線C7方向において、複数の脚部58の一部である脚部58aは、後述するようにケーシング11に開先加工機2を取付けたときに、管材Tを挟んでケーシング11に対向するように設定されている。複数の脚部58の残部である脚部58bは、これら脚部58aより面板51から離間する位置に配置されている。
駆動機構は、図示はしないが脚部58の軸線C7側に設けられたシリンダを有していて、このシリンダにオイルを供給することで、脚部58を径方向に移動させることができる。なお、脚部58は、それぞれのシリンダ内の空間を連通させることで、脚部58が管材Tの内周面を押圧する力を互いに等しくすることができる。
回転部53は、ほぼ円筒状に形成され、押圧手段52と同軸上に押圧手段52を囲うように配置されている。回転部53における面板51とは反対側の内周面にはバイト(刃部)59が設けられている。回転部53は、開先加工機2が備える不図示の回転・移動機構により、面板51に対して軸線C7周りに回転可能であるとともに、軸線C7方向に移動することができる。
この例では、回転部53を囲うように3つの当接部材54が一方の面51aに取付けられていて、3つの当接部材54は軸線C7周りに等角度ごとに配置されている。
それぞれの当接部材54における面板51とは反対側の面には、凹部33とほぼ同形状の加工機側凹部60が形成されている。加工機側凹部60内には、嵌合治具(軸状部材)61が配置されている。嵌合治具61は、図示はしないが、加工機側凹部60に連通するネジ穴に螺合させたネジ部材を嵌合治具61の側面に押付けることで、当接部材54に着脱可能に取付けられている。嵌合治具61は、軸線C7方向に延びるように当接部材54に取付けられている。
嵌合治具61における当接部材54に取付けられた側とは反対側となる端部は、図5に示すように凹部33の内周面33aの一方側D1と同様に、一方側D1に向かうにしたがって縮径する縮径部61aとなっている。また、嵌合治具61における縮径部61aより中央部側(当接部材54側。)の外周面には、全周にわたり溝部61bが形成されている。
そして、後述するように、ケーシング11の凹部33に開先加工機2の嵌合治具61を係合させたときに、ケーシング11の軸線C2と開先加工機2の軸線C7とが一致するように加工機側凹部60の位置が設定されている。
次に、以上のように構成された管材矯正装置1および開先加工機2を用いた本実施形態の取付け方法について説明する。本取付け方法は、配置工程、矯正工程、取付け工程、管材取付け工程、および取外し工程を備えている。以下の工程を行う前に、開先加工機2の駆動機構によりそれぞれの脚部58を軸線C7側に移動させておく。
本取付け方法で開先加工機2を取付けられる管材Tは、例えば、図7(a)に示すように、端部T1に局部的な凹部や凸部などの変形T2が存在するものや、図7(b)に示すように、端部T1全体の断面形状が楕円形などの非円形のもので、真円度が低いものである。
まず、配置工程において、管材矯正装置1に管材Tを取付ける。具体的には、図1に示すように、ケーシング11の内周面11aを管材Tの端部T1の外周面に対向させて、ケーシング11を管材Tの外周に配置させる。そして、油圧ジャッキ13により内周側ローラ12を上方に移動させた状態でケーシング11を端部T1に配した管材Tを移動させ、外周側ローラ16および一対のガイドローラ18の外周面をケーシング11の外周面にそれぞれ当接させるとともに、管材Tの管路内に内周側ローラ12を配置する。そして、油圧ジャッキ13により内周側ローラ12を下方に移動させて内周側ローラ12の外周面を管材Tの端部T1の内周面に当接させて、内周側ローラ12を管材Tの内周に配置させる。これにより、管材Tの端部T1は、ケーシング11と内周側ローラ12とにより挟まれるように配置される。
以上で配置工程を終了し、矯正工程に移行する。
次に、矯正工程において、管材Tの端部T1の真円度を矯正する。より詳しくは、油圧ジャッキ13により内周側ローラ12をさらに下方に移動させてケーシング11の内周面と管材Tの外周面との間に圧接力を作用させることで、ケーシング11の内周面11aを矯正型面として管材Tの端部T1を塑性変形させる。これと同時に、ローラ駆動モータ17を動作させて内周側ローラ12に対して管材Tを管材Tの軸線C1周りに回転させる。このとき、内周側ローラ12の軸線C3は、管材Tの軸線C1と平行になっている。
そして、必要に応じて管材Tを内周側ローラ12に対して複数回回転させることで、管材Tの端部T1の外周面をケーシング11の内周面11aの形状、すなわちほぼ真円形に矯正する。端部T1がケーシング11の形状に矯正されたことは、例えば、ケーシング11の内周面11a、すなわち分割片38の内周面に圧力センサを周方向に間隔を開けて複数埋込み、これらの圧力センサの測定値が所定の基準値を超えたことで、検出することができる。この方法以外にも、端部T1の外周面の位置をケーシング11に設けた接触式のセンサで測定するなどの方法を適宜選択して用いることができる。
なお、端部T1の矯正が終了したときには、内周側部材32の内周面32bに端部T1が貼付いた状態になる。
以上で矯正工程を終了し、取付け工程に移行する。
続いて、取付け工程において、図8に示すように、ケーシング11に形成された3つの凹部33に開先加工機2の嵌合治具61をそれぞれ係合させるとともに、ケーシング11の端面に当接部材54を当接させることで、ケーシング11に開先加工機2の面板51を取付ける。このとき、嵌合治具61の縮径部61aにより押圧されることで、バネ部材35の付勢力に抗して係止部材36が凹部33内から退避し、収容部34に収容される。凹部33の奥まで嵌合治具61を挿入すると、凹部33の収容部34に嵌合治具61の溝部61bが対向するように配置され、バネ部材35の付勢力により収容部34に収容された係止部材36の一部が凹部33内に突出し、溝部61bに係合する。これにより、凹部33に対して嵌合治具61が軸線C2方向に移動しにくくなる。凹部33に嵌合治具61が係合することで、ケーシング11に対して開先加工機2は、軸線C2に直交する方向、すなわち、径方向および周方向に位置決めされる。
凹部33に開先加工機2の嵌合治具61を係合させることで、ケーシング11の軸線C2と開先加工機2の軸線C7とが一致する。また、このとき管材Tの端部T1内に押圧手段52が挿入される。
以上で取付け工程を終了し、管材取付け工程に移行する。
次に、管材取付け工程において、管材Tの端部T1の内周面に開先加工機2を取付ける。具体的には、駆動機構によりそれぞれの脚部58を管材Tの内周面側に移動させる。このとき、管材Tの端部T1はほぼ真円形に矯正されているため、複数の脚部58aは端部T1の内周面にほぼ同時に当接する。一方で、複数の脚部58bが当接する部分の管材Tは矯正されていない部分もあるため真円度は低いが、複数の脚部58bがシリンダ内のオイルの圧力を調節することで、ケーシング11の軸線C2と開先加工機2の軸線C7とを一致させた状態で、複数の脚部58bにより面板51を支持することができる。
以上で管材取付け工程を終了し、取外し工程に移行する。
続いて、取外し工程において、図9に示すように、管材Tの端部T1からケーシング11を取外す。
より詳しくは、内周側部材32に対して外周側部材31を軸線C2方向の一方側D1に移動させ、内周側部材32から外周側部材31を取外す。このとき、嵌合治具61に対して外周側部材31を所定以上の力で引き離すことで、バネ部材35の付勢力に抗して係止部材36が収容部34内に収容されるように移動し、嵌合治具61から外周側部材31を取外すことができる。
そして、内周側部材32に貼り付いた管材Tの端部T1を剥がしつつ、内周側部材32を複数の分割片38に分割させる。
以上の工程により、管材Tの端部T1に開先加工機2が取付けられる。
なお、この後の工程で、必要に応じて、管材Tの端部T1に開先を形成する(開先形成工程)。具体的には、開先加工機2の回転・移動機構により回転部53を軸線C7方向に移動させて管材Tの端部T1にバイト59を押し当てる。そして、回転部53を軸線C7周りに回転させて、管材Tの端部T1に開先を形成する。
なお、取外し工程と開先形成工程との間において、開先加工機2に設けられたネジ部材を緩め、加工機側凹部60から嵌合治具61を取外すことで、開先形成工程において開先を形成する際に、嵌合治具61が支障となりにくくなる。
取付け方法の各工程の後で開先形成工程を行うことで、全体として管材の矯正・開先形成方法となる。
以上説明したように、本実施形態の取付け方法によれば、矯正工程において、管材Tの端部T1の外周面側をケーシング11の内周面11aで支持しながら、管材Tの端部T1の内周面に当接させた内周側ローラ12とケーシング11とを相対的に近づけつつ、管材Tと内周側ローラ12とを管材Tの軸線C1周りに相対的に回転させる。これにより、ケーシング11の内周面11aを矯正型面として管材Tの端部T1を塑性変形させ、管材Tの端部T1の外周面をケーシング11の内周面11aの形状に変形させる。
管材Tの端部T1の外周面をケーシング11の内周面11aの形状に矯正したときには、ケーシング11の軸線C2と管材Tの端部T1の軸線C1とが一致することになる。
取付け工程において、ケーシング11の軸線C2と開先加工機2の回転部53の軸線C7とが一致するようにケーシング11に開先加工機2を取付けることで、矯正した管材Tの端部T1の軸線C1と回転部53の軸線C7とを一致させることができる。管材Tに比べてケーシング11は、厚さや材質などを所望のものに設定することができるため、ケーシング11に剛性の大きなものを用いることで管材Tと開先加工機2とをより確実に位置決めすることができる。
取付け工程の後で、管材取付け工程および取外し工程を行うことで管材Tからケーシング11を取外す。このため、開先加工機2のバイト59により管材Tの端部T1の外周面を容易に加工することができる。
ケーシング11は外周側部材31と内周側部材32とを有し、内周側部材32は複数の分割片38に分割可能とされている。したがって、管材Tの端部T1を矯正して内周側部材32に管材Tの端部T1が貼り付いた場合であっても、内周側部材32に対して外周側部材31を軸線C2方向の一方側D1に移動させ、内周側部材32を複数の分割片38に分割することで、端部T1の外周面を支持するケーシング11を端部T1から容易に取外すことができる。
取付け工程では、ケーシング11の凹部33に嵌合治具61を係合させる。このように、嵌合治具61および凹部33という簡単な構成で、ケーシング11に開先加工機2を周方向や径方向に位置決めすることができる。
嵌合治具61は、開先加工機2に着脱可能であるため、取外し工程において管材Tからケーシング11を取外したときに開先加工機2から嵌合治具61を取外しておくことで、嵌合治具61が開先を形成する作業などに支障となるのを防止することができる。
矯正工程において、管材Tの端部T1をケーシング11の内周面11aの形状、すなわちほぼ真円形に矯正している。これにより、管材Tの端部T1の内周面に局所的に内周側ローラ12の外形より曲率半径が小さい部分があり、内周側ローラ12で端部T1を矯正できなくなるのを防止している。
管材Tの端部T1にケーシング11を取付けるとともに端部T1の真円度を矯正しておくことで、管材Tに開先加工機2を短時間、かつ精度良く取付けることができる。
矯正工程において端部T1の真円度が矯正されているため、均一な開先加工面を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。
たとえば、前記実施形態では、外周側部材31に3つの凹部33が形成されていた。しかし、外周側部材31に形成される凹部33の数に制限はなく、2つでもよいし、4つ以上でもよい。開先加工機2に形成される加工機側凹部60の数、開先加工機2が備える嵌合治具61の数も同様である。
取付け工程の後で、管材取付け工程および取外し工程を行った。しかし、管材Tの端部T1の外周面に取付けられたケーシング11よりも端部T1側における管材Tの外周面が露出している場合などには、管材取付け工程および取外し工程は行われなくてもよい。
また、前記実施形態では、嵌合治具61は、嵌合治具61は加工機側凹部60に固定されていてもよい。嵌合治具61は、ケーシング11の凹部33に取付けられているとともに、開先加工機2の加工機側凹部60に対して着脱可能とされていてもよい。
配置工程では、管材矯正装置1の油圧ジャッキ13で内周側ローラ12をケーシング11の内周面11a側に押圧して内周側ローラ12とケーシング11とを相対的に近付けるとしたが、ケーシング11を内周側ローラ12側に押圧することで内周側ローラ12とケーシング11とを相対的に近付けてもよい。
前記実施形態では、管材Tの端部T1にケーシング11を介して開先加工機2を取付けたが、端部T1に取付けられる装置は開先加工機2に限られない。例えば、管材Tの軸線C1に直交するように管材Tの端面を形成する端面形成装置や、管材Tの端部T1の傷を検査する検査装置などを適宜選択して端部T1に取付けることができる。
2 開先加工機
11 ケーシング
12 内周側ローラ
31 外周側部材
31a 内周面
32 内周側部材
32a 外周面
33 凹部
38 分割片
51 面板(本体)
53 回転部
59 バイト(刃部)
61 嵌合治具(軸状部材)
C1、C2、C7 軸線
D1 一方側
T 管材
T1 端部

Claims (5)

  1. 本体に対して軸線周りに回転可能とされるとともに刃部が設けられた回転部を有する開先加工機の前記本体を、管材の端部に取付ける開先加工機の取付け方法であって、
    リング状のケーシングの円形に形成された内周面を前記管材の端部の外周面に対向させて前記管材の外周に配置させるとともに、内周側ローラの外周面を前記管材の端部の内周面に当接させて前記管材の内周に配置させる配置工程と、
    前記ケーシングの内周面と前記管材の外周面との間に圧接力を作用させることで、前記ケーシングの内周面を矯正型面として前記管材の端部を塑性変形させるとともに、前記管材と前記内周側ローラとを前記管材の軸線周りに相対的に回転させ、前記管材の端部の外周面を前記ケーシングの内周面の形状に矯正する矯正工程と、
    前記ケーシングに前記開先加工機を、前記ケーシングの軸線と前記開先加工機の前記回転部の軸線とが一致するように取付ける取付け工程と、
    を備えることを特徴とする開先加工機の取付け方法。
  2. 前記取付け工程の後で、
    前記管材の端部の内周面に前記開先加工機の前記本体を取付ける管材取付け工程と、
    前記管材から前記ケーシングを取外す取外し工程と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の開先加工機の取付け方法。
  3. 前記ケーシングは、
    前記ケーシングの径方向外側を構成するリング状の外周側部材と、
    前記ケーシングの径方向内側を構成するリング状の内周側部材と、
    を有し、
    前記外周側部材の内周面は、前記ケーシングの軸線方向の一方側に向かうにしたがって縮径するように形成され、
    前記内周側部材の外周面は、前記軸線方向の一方側に向かうにしたがって縮径するように形成されるとともに、前記外周側部材の内周面に対して前記軸線方向に係合するように形成され、
    前記内周側部材は、周方向に複数の分割片に分割可能とされ、
    前記取外し工程では、前記内周側部材に対して前記外周側部材を前記軸線方向の一方側に移動させ、前記内周側部材を複数の前記分割片に分割させることを特徴とする請求項2に記載の開先加工機の取付け方法。
  4. 前記取付け工程では、前記ケーシングの軸線方向に延びるように前記開先加工機に設けられた軸状部材を、前記ケーシングに形成された凹部に係合させることを特徴とする請求項2または3に記載の開先加工機の取付け方法。
  5. 前記軸状部材は、前記開先加工機に着脱可能であることを特徴とする請求項4に記載の開先加工機の取付け方法。
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