以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る遊技台(スロットマシン100等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
図1は、本実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。このスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114とは、後述する入賞役に対応する図柄組合せが表示されたか否かが判定(入賞判定)されるラインのことである。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)114は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっており、入賞ライン114が有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
図2は、スロットマシン100が備える図柄表示窓113の拡大図である。本実施形態では、左リール110の中段(図柄領域2)、中リール111の中段(図柄領域5)および右リール112の中段(図柄領域8)で構成される中段水平入賞ラインL1と、左リール110の上段(図柄領域1)、中リール111の中段(図柄領域5)および右リール112の下段(図柄領域9)で構成される右下がり入賞ラインL2と、左リール110の下段(図柄領域3)、中リール111の中段(図柄領域5)および右リール112の上段(図柄領域7)で構成される右上がり入賞ラインL3との3つの入賞ラインが設けられている。なお、入賞ライン114の数については3ラインに限定されるものではない。
また、本実施形態では、3つの入賞ラインL1〜L3とは別に、左リール110の上段(図柄領域1)、中リール111の上段(図柄領域4)および右リール112の上段(図柄領域7)で構成される演出ラインL4を設けている。この演出ラインL4は、入賞役に対応する図柄組合せが表示されたか否かが判定(入賞判定)される、上述の入賞ラインL1〜L3とは異なり、演出のために設けているラインである。例えば、本実施形態では、所定の小役(例えば、小役5〜11(ベル1〜7))に内部当選し、かつ所定の操作(例えば、後述する第1停止操作によって左リール110以外の停止操作)が行われた場合に、演出ラインL4上に「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せを表示させるように構成しているが、演出ラインL4上に「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが表示されたことによってメダルの払い出しが行われるわけでない。
図1に戻って、告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。
また、ストップボタン137を左ストップボタン、ストップボタン138を中ストップボタン、ストップボタン139を右ストップボタンと称する場合がある。また、ストップボタン137乃至139を、ストップボタン137(左ストップボタン)→ストップボタン138(中ストップボタン)→ストップボタン139(右ストップボタン)の順番で停止操作することを「順押し」、ストップボタン139(右ストップボタン)→ストップボタン138(中ストップボタン)→ストップボタン137(左ストップボタン)の順番で停止操作することを「逆押し」と称する場合がある。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカ272、277(図4参照)の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
図3は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、リセットボタン290の押下を検出するためのリセットボタンセンサ、設定変更ボタン291の押下を検出するための設定変更ボタンセンサ、設定変更キー293の操作を検出するための設定変更キーセンサ、電源スイッチ294のオン/オフ操作を検出するための電源スイッチセンサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を接続している。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図5を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置(図柄位置)を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の1番の図柄位置には「セブン2図柄」、中リール111の3番の図柄位置には「リプレイ図柄」、右リール112の2番の図柄位置には「ブランク1図柄」、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図6および図7を用いて、スロットマシン100の入賞役(条件装置)の種類について説明する。なお、同図は、入賞役(条件装置)、入賞役の名称、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の払出し(メダルの払出枚数)、および備考を示した図である。ここで、本実施形態における入賞役のうち、特別役は特別遊技に移行する役として、また、再遊技役(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、これらの作動役も含まれる。また、同図における「払出し」の項目の上段は、3枚掛けの場合(通常遊技またはBB遊技中)の払出枚数を示し、「払出し」の項目の下段(カッコ内)は、2枚掛けの場合(RB遊技中)の払出枚数を示している。
スロットマシン100の入賞役には、特別役(ボーナス役)に分類される特別役1〜3と、一般役に分類される再遊技役1〜6および小役1〜12がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
<入賞役の種類/特別役>
「特別役1」(以下、「BB(ビッグボーナス)」と称する場合がある)は、入賞によって遊技状態がボーナス遊技状態(RT4)に移行し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。本実施形態では、BBに対応する図柄組合せは、「セブン1図柄−セブン1図柄−セブン1図柄」である。
また、BBについてはフラグ持越しを行う。すなわち、BBに内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)とともに、遊技状態が特別役内部当選状態(RT3)に移行するが、この特別役内部当選状態(RT3)においてBBに入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でも特別役内部当選状態(RT3)が維持され、BBに対応する図柄組合せが揃ってBBに入賞する状態にある。
「特別役2」(以下、「RB(レギュラーボーナス)」と称する場合がある)は、入賞によって遊技状態がボーナス遊技状態(RT4)に移行し、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特別役(作動役)である。本実施形態では、RBに対応する図柄組合せは、「セブン2図柄−セブン2図柄−BAR図柄」である。
また、RBについてはフラグ持越しを行う。すなわち、RBに内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)とともに、遊技状態が特別役内部当選状態(RT3)に移行するが、この特別役内部当選状態(RT3)においてRBに入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でも特別役内部当選状態(RT3)が維持され、RBに対応する図柄組合せが揃ってRBに入賞する状態にある。
「特別役3」(以下、「SB(シングルボーナス)」と称する場合がある)は、入賞によって遊技状態は移行しないが、1ゲームのシングルボーナス遊技(SB遊技)が開始される特別役(作動役)である。本実施形態では、SBに対応する図柄組合せは、「セブン2図柄−BAR図柄−セブン2図柄」である。
<入賞役の種類/一般役>
「再遊技役1〜6」は、入賞によって、前回の遊技で投入した枚数と同じ枚数の遊技を、メダルを投入することなく行うことができる入賞役(作動役)である。なお、以下、再遊技役1〜6を総称して「再遊技役」、再遊技役1を「リプレイ」、再遊技役2を「転落リプレイ1」、再遊技役3を「転落リプレイ2」、再遊技役4を「昇格リプレイ」、再遊技役5を「制御リプレイ1」、再遊技役6を「制御リプレイ2」と称する場合がある。また、再遊技役1〜6に対応する図柄組合せおよび払出しは同図に示す通りである。
主制御部300における遊技状態の遷移(RT遷移)については後述するが、「再遊技役1(リプレイ)」は、入賞によって遊技状態を他の遊技状態に移行させない役であり、「再遊技役2(転落リプレイ1)」および「再遊技役3(転落リプレイ2)」は、入賞によって遊技状態を再遊技低確率状態(RT1)に移行(転落)させる役であり、「再遊技役4(昇格リプレイ)」は、入賞によって遊技状態を再遊技高確率状態(RT2)に移行(昇格)させる役であり、「再遊技役5(制御リプレイ1)」および「再遊技役6(制御リプレイ2)」は、制御用リプレイである。
「小役1〜12」は、入賞によって所定数のメダル(本実施形態では、最大12枚)が払い出される入賞役で、対応する図柄組合せおよび払出しは同図に示す通りである。なお、小役1に対応する図柄組合せ「チェリー図柄−リプレイ図柄−ANY」、小役3に対応する図柄組合せ「ANY−WIN図柄−ANY」、小役12に対応する図柄組合せ「リプレイ図柄−チェリー図柄−ANY」の場合、ANYで示される図柄はどの図柄でもよいことを示している。
また、図7の下段に示す「SBこぼし目(特定図柄組合せ)」は、特別役3(SB)に内部当選した場合に特別役3(SB)に対応する図柄組合せの引込み範囲の範囲外において、第1停止操作によって左リール110または右リール112を停止させ、SBこぼし目(特定図柄組合せ)が入賞ラインL1またはL2に停止表示された場合に、遊技状態を再遊技低確率状態(RT1)に移行させる図柄組合せである。
<入賞役の抽選値>
次に、図8を用いて、入賞役の抽選値について説明する。なお、同図は、条件装置の名称、RTモード別の内部当選確率、および備考を示した図である。
詳細は後述するが、スロットマシン100の遊技状態は、再遊技低確率状態(RT0〜RT1)、再遊技高確率状態(RT2)、特別役内部当選状態(RT3)、ボーナス遊技状態(RT4)の5種類があり、各々の遊技状態ごとに(RTモード別)に入賞役の内部当選確率が予め定められている。なお、以下、遊技状態を単にRT0〜RT4と称する場合がある。
各々の入賞役の内部当選確率は、条件装置の組合せに対応付けされた抽選値を、内部抽選時に取得される乱数値の数値範囲の大きさ(本実施形態では65535)で除した値で求められる。一例を挙げると、RT0〜RT2における特別役1(BB)の内部当選確率は、それぞれ256/65536であり、RT0、RT3における再遊技役1(リプレイ)の内部当選確率は、それぞれ8980/65536、RT2における再遊技役1(リプレイ)の内部当選確率は、20000/65536であることを示している。
これらの抽選値は、乱数値の数値範囲(本実施形態では0〜65535)のうちのいずれかの数値範囲に予め対応付けされており、主制御部300は、得られた乱数値が、いずれの入賞役に対応する抽選値であったかを判定して内部抽選役を決定する入賞役内部抽選処理を行う。また、抽選値は少なくとも1つの入賞役の内部当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
同図に示す内容を例示すると、NO1の特別役1(BB)、NO2の特別役2(RB)、およびNO3の特別役3(SB)は、遊技状態がRT0〜RT2の場合にのみ内部当選可能とされている。また、NO3の特別役3(SB)は、対応する備考の項目に示すように、リール110〜112をSBに対応する図柄組合せの引込み範囲の範囲外において、第1停止操作によって左リール110または中リール111を停止させた場合(第1停止左または第1停止中の場合)には、SBこぼし目(特定図柄組合せ)が入賞ラインL1またはL2に停止表示され、リール110〜112をSBに対応する図柄組合せの引込み範囲の範囲外において、第1停止操作によって右リール112を停止された場合(第1停止右の場合)には、ハズレ目が入賞ラインL1またはL2に停止表示される。
NO4の再遊技役1(リプレイ)は、遊技状態がRT0、RT2、RT3の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この再遊技役1(リプレイ)は、対応する備考の項目に示すように、ストップボタン137〜139の押し順に関係なくリプレイに入賞するように構成され、「通常リプレイ」とも称される。
NO5の再遊技役1、4、5(リプレイ1、4、5)は、再遊技役1(リプレイ)、再遊技役4(昇格リプレイ)、再遊技役5(制御リプレイ1)の組合せであり、遊技状態がRT1の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この再遊技役1、4、5(リプレイ1、4、5)は、対応する備考の項目に示すように、第1停止操作によって右リール112を停止させた後に、第2停止操作によって左リール110を停止させた場合(第1停止右&第2停止左の場合)には再遊技役4(昇格リプレイ)に入賞し、それ以外の停止操作を行った場合には再遊技役1(リプレイ)に入賞するように構成され、「押し順リプレイ1」とも称される。
NO6の再遊技役1、4、6(リプレイ1、4、6)は、再遊技役1(リプレイ)、再遊技役4(昇格リプレイ)、再遊技役6(制御リプレイ2)の組合せであり、遊技状態がRT1の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この再遊技役1、4、6(リプレイ1、4、6)は、対応する備考の項目に示すように、第1停止操作によって右リール112を停止させた後に、第2停止操作によって中リール111を停止させた場合(第1停止右&第2停止中の場合)には再遊技役4(昇格リプレイ)に入賞し、それ以外の停止操作を行った場合には再遊技役1(リプレイ)に入賞するように構成され、「押し順リプレイ2」とも称される。
NO7の再遊技役1、2、3(リプレイ1、2、3)は、再遊技役1(リプレイ)、再遊技役2(転落リプレイ1)、再遊技役3(転落リプレイ2)の組合せであり、遊技状態がRT2の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この再遊技役1、2、3(リプレイ1、2、3)は、対応する備考の項目に示すように、第1停止操作によって左リール110を停止させた場合(第1停止左の場合)には再遊技役1(リプレイ)に入賞し、それ以外の停止操作を行った場合には再遊技役2(転落リプレイ1)または再遊技役3(転落リプレイ2)に入賞するように構成され、「押し順リプレイ3」とも称される。
NO8の再遊技役1、2、3、5(リプレイ1、2、3、5)は、再遊技役1(リプレイ)、再遊技役2(転落リプレイ1)、再遊技役3(転落リプレイ2)、再遊技役5(制御リプレイ1)の組合せであり、遊技状態がRT2の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この再遊技役1、2、3、5(リプレイ1、2、3、5)は、対応する備考の項目に示すように、第1停止操作によって中リール111を停止させた場合(第1停止中の場合)には再遊技役1(リプレイ)に入賞し、それ以外の停止操作を行った場合には再遊技役2(転落リプレイ1)または再遊技役3(転落リプレイ2)に入賞するように構成され、「押し順リプレイ4」とも称される。
NO9の再遊技役1、2、3、6(リプレイ1、2、3、6)は、再遊技役1(リプレイ)、再遊技役2(転落リプレイ1)、再遊技役3(転落リプレイ2)、再遊技役6(制御リプレイ2)の組合せであり、遊技状態がRT2の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この再遊技役1、2、3、6(リプレイ1、2、3、6)は、対応する備考の項目に示すように、第1停止操作によって右リール112を停止させた場合(第1停止右の場合)には再遊技役1(リプレイ)に入賞し、それ以外の停止操作を行った場合には再遊技役2(転落リプレイ1)または再遊技役3(転落リプレイ2)に入賞するように構成され、「押し順リプレイ5」とも称される。
NO10の小役1(チェリー)およびNO11の小役2(スイカ)は、遊技状態がRT0〜RT3の場合にのみ内部当選可能とされている。NO12の小役3、4(チャンス1、2)は、小役3(チャンス1)、小役4(チャンス2)の組合せであり、遊技状態がRT0〜RT3の場合にのみ内部当選可能とされている。
NO13の小役5〜11(ベル1〜7)は、小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)の組合せであり、遊技状態がRT0〜RT3の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この小役5〜11(ベル1〜7)は、第1停止操作によって左リール110を停止させた場合(第1停止左の場合)には小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)のいずれかに対応する図柄組合せが有効ラインL2上に表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。一方、第1停止操作によって左リール110以外の停止操作を行った場合には、演出ラインL4上に「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが表示される結果、右下がり入賞ラインL2と右上がり入賞ラインL3上に、2枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せ(例えば、小役6に対応する「ベル図柄−チェリー図柄−リプレイ図柄」)と1枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せ(例えば、小役9に対応する「BAR図柄−チェリー図柄−ベル図柄」)が表示され、合計3枚のメダルの払い出しが行われる。また、この小役5〜11(ベル1〜7)は、「押し順ベル1−1(左正解ベル1)」とも称される。
NO14の小役1、5〜11(チェリー、ベル1〜7)は、小役1(チェリー)、小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)の組合せであり、遊技状態がRT0〜RT3の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この小役1、小役5〜11(チェリー、ベル1〜7)は、第1停止操作によって中リール111を停止させた場合(第1停止中の場合)には小役1(チェリー)、小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)のいずれかに対応する図柄組合せが有効ラインL2上に表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。一方、第1停止操作によって中リール111以外の停止操作を行った場合には、演出ラインL4上に「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが表示される結果、右下がり入賞ラインL2と右上がり入賞ラインL3上に、2枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せ(例えば、小役6に対応する「ベル図柄−チェリー図柄−リプレイ図柄」)と1枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せ(例えば、小役9に対応する「BAR図柄−チェリー図柄−ベル図柄」)が表示され、合計3枚のメダルの払い出しが行われる。また、この小役1、小役5〜11(チェリー、ベル1〜7)は、「押し順ベル1−2(中正解ベル1)」とも称される。
NO15の小役2、5〜11(スイカ、ベル1〜7)は、小役2(スイカ)、小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)の組合せであり、遊技状態がRT0〜RT3の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この小役1、小役5〜11(チェリー、ベル1〜7)は、第1停止操作によって右リール112を停止させた場合(第1停止右の場合)には小役1(チェリー)、小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)のいずれかに対応する図柄組合せが有効ラインL2上に表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。一方、第1停止操作によって右リール112以外の停止操作を行った場合には、演出ラインL4上に「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが表示される結果、右下がり入賞ラインL2と右上がり入賞ラインL3上に、2枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せ(例えば、小役6に対応する「ベル図柄−チェリー図柄−リプレイ図柄」)と1枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せ(例えば、小役9に対応する「BAR図柄−チェリー図柄−ベル図柄」)が表示され、合計3枚のメダルの払い出しが行われる。また、この小役2、小役5〜11(スイカ、ベル1〜7)は、「押し順ベル1−3(右正解ベル1)」とも称される。
NO16の小役3、4、5(チャンス1、2、ベル1)は、小役3(チャンス1)、小役4(チャンス2)、小役5(ベル1)の組合せであり、遊技状態がRT0〜RT3の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この小役3、4、5(チャンス1、2、ベル1)は、リール110〜112に施された各々のWIN図柄が図柄表示窓113の図柄領域3、5、8に停止表示することが可能な引き込み範囲の範囲内にあるときに、第1停止操作によって右リール112を停止させ、かつ第2停止操作によって中リール111を停止させた場合(第1停止右&第2停止中&WIN図柄が図柄領域3、5、8の引き込み範囲の範囲内の場合)には、WIN図柄が図柄表示窓113の図柄領域3、5、8に停止表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。
一方、リール110〜112に施された各々のWIN図柄が図柄表示窓113の図柄領域3、5、8に停止表示することが可能な引き込み範囲の範囲外にあるときに、第1停止操作によって右リール112を停止させ、かつ第2停止操作によって中リール111を停止させた場合(第1停止右&第2停止中&WIN図柄が図柄領域3、5、8の引き込み範囲の範囲外の場合)には、小役5(ベル1)に対応する図柄組合せが有効ラインL2上に表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。また、第1停止操作によって右リール112を停止させ、かつ第2停止操作によって中リール111以外を停止させた場合には、小役5(ベル1)に対応する図柄組合せが有効ラインL2上に表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。また、この小役3、4、5(チャンス1、2、ベル1)は、「押し順ベル2−1」とも称される。
NO17の小役3、5〜11(チャンス1、ベル1〜7)は、小役3(チャンス1)、小役1(ベル1)〜小役7(ベル7)の組合せであり、遊技状態がRT0〜RT3の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この小役3、5〜11(チャンス1、ベル1〜7)は、リール110〜112に施された各々のWIN図柄が図柄表示窓113の図柄領域2、5、8に停止表示することが可能な引き込み範囲の範囲内にあるときに、第1停止操作によって右リール112を停止させ、かつ第2停止操作によって中リール111を停止させた場合(第1停止右&第2停止中&WIN図柄が図柄領域2、5、8の引き込み範囲の範囲内の場合)には、WIN図柄が図柄表示窓113の図柄領域2、5、8に停止表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。
一方、リール110〜112に施された各々のWIN図柄が図柄表示窓113の図柄領域2、5、8に停止表示することが可能な引き込み範囲の範囲外にあるときに、第1停止操作によって右リール112を停止させ、かつ第2停止操作によって中リール111を停止させた場合(第1停止右&第2停止中&WIN図柄が図柄領域2、5、8の引き込み範囲の範囲外の場合)には、小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)に対応する図柄組合せが有効ラインL2上に表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。また、第1停止操作によって右リール112を停止させ、かつ第2停止操作によって左リール110を停止させた場合(第1停止右&第2停止左の場合)には、小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)に対応する図柄組合せが有効ラインL2上に表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。さらに、第1停止操作によって中リール111または左リール110を停止させた場合(第1停止右以外の場合)には、演出ラインL4上に「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが表示される結果、右下がり入賞ラインL2と右上がり入賞ラインL3上に、2枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せと1枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せが表示され、合計3枚のメダルの払い出しが行われる。また、この小役3、5〜11(チャンス1、ベル1〜7)は、「押し順ベル2−2」とも称される。
NO18の小役3、4、5〜11(チャンス1、2、ベル1〜7)は、小役3(チャンス1)、小役4(チャンス2)、小役1(ベル1)〜小役7(ベル7)の組合せであり、遊技状態がRT0〜RT3の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この小役3、4、5〜11(チャンス1、2、ベル1〜7)は、リール110〜112に施された各々のWIN図柄が図柄表示窓113の図柄領域3、5、8に停止表示することが可能な引き込み範囲の範囲内にあるときに、第1停止操作によって右リール112を停止させ、かつ第2停止操作によって中リール111を停止させた場合(第1停止右&第2停止中&WIN図柄が図柄領域3、5、8の引き込み範囲の範囲内の場合)には、WIN図柄が図柄表示窓113の図柄領域3、5、8に停止表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。
一方、リール110〜112に施された各々のWIN図柄が図柄表示窓113の図柄領域3、5、8に停止表示することが可能な引き込み範囲の範囲外にあるときに、第1停止操作によって右リール112を停止させ、かつ第2停止操作によって中リール111を停止させた場合(第1停止右&第2停止中&WIN図柄が図柄領域3、5、8の引き込み範囲の範囲外の場合)には、小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)に対応する図柄組合せが有効ラインL2上に表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。また、第1停止操作によって右リール112を停止させ、かつ第2停止操作によって左リール110を停止させた場合(第1停止右&第2停止左の場合)には、小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)に対応する図柄組合せが有効ラインL2上に表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。さらに、第1停止操作によって中リール111または左リール110を停止させた場合(第1停止右以外の場合)には、演出ラインL4上に「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが表示される結果、右下がり入賞ラインL2と右上がり入賞ラインL3上に、2枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せと1枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せが表示され、合計3枚のメダルの払い出しが行われる。また、この小役3、4、5〜11(チャンス1、2、ベル1〜7)は、「押し順ベル2−3」とも称される。
NO19の小役1〜11(チェリー、スイカ、チャンス1、2、ベル1〜7)は、小役1(チェリー)、小役2(スイカ)、小役3(チャンス1)、小役4(チャンス2)、小役1(ベル1)〜小役7(ベル7)の組合せであり、遊技状態がRT4の場合にのみ内部当選可能とされている。また、この小役1〜11(チェリー、スイカ、チャンス1、2、ベル1〜7)は、ストップボタン137〜139の押し順に関係なく小役5(ベル1)〜小役11(ベル7)に対応する図柄組合せが有効ラインL2上に表示され、12枚のメダルの払い出しが行われる。
NO20の小役5〜12(ベル1〜8)は、遊技状態がRT4で、かつBB遊技中の場合にのみ内部当選可能とされており、ストップボタン137〜139の押し順に関係なく演出ラインL4上に「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが表示される結果、中段水平入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3上に、2枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せ(例えば、小役6に対応する「ベル図柄−チェリー図柄−リプレイ図柄」)と1枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せ(例えば、小役9に対応する「BAR図柄−チェリー図柄−ベル図柄」)と6枚のメダルの払い出しが行われる図柄組合せ(例えば、小役12に対応する「リプレイ図柄−チェリー図柄−ANY図柄」)が表示され、合計9枚のメダルの払い出しが行われる。
<主制御部のRT遷移>
次に、図9を用いて、主制御部300の遊技状態の遷移(RT遷移)について説明する。なお、同図は主制御部のRT遷移の一例を示した図である。
上述のとおり、スロットマシン100の遊技状態は、再遊技低確率状態(RT0〜RT1)、再遊技高確率状態(RT2)、特別役内部当選状態(RT3)、ボーナス遊技状態(RT4)の5種類がある。なお、RT0〜RT4の遊技状態では、メダル3枚投入された場合に遊技実行可能とし、RT4の遊技状態では、メダル2枚投入された場合に遊技実行可能とする。
<再遊技低確率状態(RT0、RT1)>
再遊技低確率状態(RT0)は、スロットマシン100の電源投入後やリセット後に最初に移行する初期の遊技状態であり、通常遊技状態とも称される。再遊技低確率状態(RT0)の内容は特に限定されないが、本実施形態では、入賞役の内部抽選の結果が概ねハズレとなる設定、または、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされているとともに、再遊技役の内部当選確率が低確率に設定され、当該遊技状態において獲得可能なメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態である。よって、遊技者にとっては、後述する再遊技高確率状態やボーナス遊技状態などに比べて不利となる遊技状態である。この再遊技低確率状態(RT0)において、上述のSBこぼし目の図柄組合せが入賞ラインに停止表示された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行し、上述の特別役1(BB)または特別役2(RB)に内部当選した場合に特別役内部当選状態(RT3)に移行する。
再遊技低確率状態(RT1)は、上述の再遊技低確率状態(RT0)と概ね同じ遊技状態であるが、上述の昇格リプレイに対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合に再遊技高確率状態(RT2)に移行可能な遊技状態である点が異なっている。
<再遊技高確率状態(RT2)>
再遊技高確率状態(RT2)は、再遊技役の内部当選確率が再遊技低確率状態(RT0、RT1)よりも高確率に設定され、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態である。よって、遊技者にとっては、上述の再遊技低確率状態に比べて有利となる遊技状態である。
再遊技高確率状態(RT2)では、上述の特別役1(BB)または特別役2(RB)に内部当選した場合に特別役内部当選状態(RT3)に移行する。一方、再遊技高確率状態(RT2)では、上述のSBこぼし目に対応する図柄組合せ、または上述の転落リプレイ1または転落リプレイ2に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合に再遊技高確率状態(RT1)に移行する。
なお、再遊技低確率状態(RT0〜RT1)または再遊技高確率状態(RT2)において、特別役3(SB)に内部当選し、かつ特別役3(SB)に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合には、1ゲームだけSB作動中となり、当該1ゲーム終了後にSB非作動中となる。
<特別役内部当選状態(RT3)>
特別役内部当選状態(RT3)は、上述した再遊技低確率状態(RT0〜RT1)または再遊技高確率状態(RT2)において、特別役1(BB)または特別役2(RB)に内部当選した場合に移行する遊技状態であり、特別役1(BB)または特別役2(RB)に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させることが可能となっている遊技状態である。この特別役内部当選状態(RT3)では、特別役1(BB)または特別役2(RB)に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合にボーナス遊技状態(RT4)に移行し、前者はBB遊技が開始され、後者はRB遊技が開始される。
<ボーナス遊技状態(RT4)>
ボーナス遊技状態(RT4)は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態であり、遊技者にとっては、上述の再遊技低確率状態や再遊技高確率状態に比べて有利となる遊技状態である。ボーナス遊技状態(RT4)の内容は特に限定されないが、本実施形態では、上述の小役1〜11に高確率で内部当選することによって小役1〜11に対応するメダルの払出しを受けることが可能で、予め定められた規定枚数(本実施形態では、BBが294枚、RBが104枚)を超えるメダルの払出しを行った場合に再遊技低確率状態(RT0)に移行する。
<第1副制御部のモード遷移>
次に、図10を用いて、第1副制御部400のモード遷移について説明する。なお、同図は第1副制御部400のモード遷移の一例を示した図である。
<モードA(通常モード)>
モードA(通常モード)は、スロットマシン100の電源投入後やリセット後に最初に移行する初期の状態であり、モードA(通常モード)では、特定条件Aを満たした場合にモードB(ATモード)に移行する。ここで、「特定条件A」とは、特定の第一の役(例えば、小役1(チェリー)や小役2(スイカ)等)に内部当選した場合に実行されるAT権利抽選の結果、AT権利抽選に当選してATモードの権利を獲得した場合のことである。本実施形態では、特定条件Aを満たした場合(ATモードの権利を獲得した場合)に、ATモードの権利に対して、ATセット数(AT1セット=50ゲーム)を何セットにするかを決定するための抽選であるATセット数抽選が行われる。
<モードB(ATモード)>
モードB(ATモード)は、継続ゲーム数が最低で50ゲームに決められているATモードであり、特定演出(押し順ナビ(操作順報知)や、所定の役に入賞したことを報知するための獲得報知)が行われ、遊技媒体の払出枚数が増加に転じて遊技の進行とともに増加し、さらに、特定の役に内部当選したことで実行される上乗せ振分け抽選により振分けられたゲーム数が、継続ゲーム中にさらに上乗せ(例えば、50ゲームの追加)可能である。また、ATセット数抽選で当選した残りのATセット数はストックされ、実行中のATモードのゲーム数を消化した場合に、ATセット数がストックされている場合には、当該AT1セットに基づいて、新たなAT1セット=50ゲームが開始される。
ここで、上乗せ振分け抽選は、特定の第一の役(例えば、小役1(チェリー)や小役2(スイカ)等)に内部当選した場合は、0ゲーム(上乗せなし)を含む上乗せ振分け抽選(例えば、0、50、100、150、300ゲームのいずれか)が実行され、特定の第二の役(例えば、押し順ベル2−1や押し順ベル2−2)に内部当選した場合には、0ゲーム(上乗せなし)を含まない上乗せ振分け抽選(例えば、50、100、150、300ゲームのいずれか)が実行される。また、特定の第三の役(例えば、押し順ベル2−3)に内部当選した場合には、上乗せ振分け抽選を実行しない。
このATモードでは、特定条件Bを満たした場合にモードA(通常モード)に移行する。ここで、「特定条件B」とは、モードB(ATモード)において実行中のATモードのゲーム数を全て消化し、かつストックされたATゲームのセット数がないことである。
<モードC(ボーナス中モード)>
モードC(ボーナス中モード)は、モードA(通常モード)またはモードB(ATモード)において、特別役1(BB)または特別役2(RB)のいずれかに対応する図柄組合せが表示された場合に移行する状態である。また、このモードC(ボーナス中モード)では、主制御部300の遊技状態がボーナス遊技状態(RT4)から再遊技低確率状態(RT0)に移行した場合に、モードA(通常モード)に移行する。
<主制御部メイン処理>
次に、図11を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101では、I/O310の初期化、RAM308の初期化などを含む初期設定処理を行う。また、上述の設定値を変更する設定変更操作が行われた場合には、第1副制御部400に対して、設定変更操作が行われたことを知らせる設定変更コマンドを送信する準備を行う。
ステップS102では、上述の精算ボタン134センサの状態を監視し、精算ボタン134の操作を検出したか否かを判定し、精算ボタン134の操作を検出した場合にはステップS103に進み、検出していない場合にはステップS104に進む。ステップS103では、精算処理を行う。この精算処理では、第1副制御部400に対して、メダルの精算を開始したことを知らせる精算開始コマンドを送信する準備を行った後に、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルをメダル払出口155から排出した後に、第1副制御部400に対して、メダルの精算を終了したことを知らせる精算終了コマンドを送信する準備を行う。
ステップS104では、上述のメダル受付センサ、ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサの状態を監視し、メダルの投入を検出したか否かを判定し、メダルの投入を検出した場合には、第1副制御部400に対して、メダルの投入を検出したことを知らせる投入コマンド(メダルの投入枚数の情報を含む)を送信する準備を行った後に、ステップS105に進む。なお、再遊技役に入賞した場合には、前回の遊技で投入した枚数と同じ枚数の遊技のメダルを投入することなく行うことができるが、この場合、投入コマンドに含まれるメダルの投入枚数の情報として0枚を設定する。一方、ステップS104においてメダルの投入を検出していないと判定した場合にはステップS102に戻る。
ステップS105では、上述のスタートレバー135センサの状態を監視し、スタートレバー135の操作を検出したか否かを判定し、スタートレバー135の操作を検出した場合には、第1副制御部400に対して、スタートレバー135の操作を検出したことを知らせるスタート操作コマンドを送信する準備を行った後に、ステップS106に進む。
ステップS106では、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させ、有効な入賞ラインを確定し、次のステップS107では、乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得した後に、ステップS108に進む。
ステップS108では、ステップS107で取得した乱数値を用いて、上述の入賞役内部抽選処理を行うとともに、第1副制御部400に対して、内部当選した入賞役の情報を含む内部抽選コマンドを送信する準備を行い、ステップS109では、リール停止データ選択処理を行う。このリール停止データ選択処理では、ステップS108の入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択し、次のステップS110では、リール110〜112を回転させるリール回転開始処理を行う。
ステップS111では、ストップボタン137〜139が操作されたか否かのチェックを行い、上述の第1停止操作を受付けた場合には、第1副制御部400に対して第1停止操作によって停止されたリールの情報を含む停止ボタン1受付コマンドを送信する準備を行い、上述の第2停止操作を受付けた場合には、第1副制御部400に対して第2停止操作によって停止されたリールの情報を含む停止ボタン2受付コマンドを送信する準備を行い、上述の第3停止操作を受付けた場合には、第1副制御部400に対して第3停止操作によって停止されたリールの情報を含む停止ボタン3受付コマンドを送信する準備を行う。
また、このステップS111では、全てのリール110〜112が停止したか否かを判定し、全てのリール110〜112が停止した場合にはステップS112に進む。ステップS112では、入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効ラインL1〜L3上に何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合に、その入賞役に入賞したと判定するとともに、第1副制御部400に対して、表示判定コマンドを送信する準備を行う。
ステップS113では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数や遊技状態に応じて払い出す処理を行う。また、第1副制御部400に対して、メダルの払出枚数を知らせる払出数コマンド(メダルの払出枚数の情報を含む)を送信する準備を行う。
ステップS114では遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、上述のRT0〜RT4の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行させるとともに、各遊技状態の終了条件が成立した場合には、第1副制御部400に対して、各遊技状態の終了を知らせる遊技終了コマンドを送信する準備を行う。以上により1ゲームが終了し、以降、主制御部300がステップS102〜S114の処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図12を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約1.504msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約1.504msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理を行う。この各種遊技処理では、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137〜139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、各種タイマを更新(カウントアップまたはカウントダウン)する処理を行う。例えば、上述のリール回転開始処理で遊技時間監視タイマ値が初期化(設定)されたことを契機として、初期化された遊技時間監視タイマ値のカウントダウンを行い、遊技時間の計測を行う。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、これにより各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、精算開始コマンド、精算終了コマンド、スタートレバー受付コマンド、払出数コマンド、投入コマンド、遊技終了コマンド、設定変更コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド、エラー発生コマンド、エラー解除コマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。ステップS207では、外部信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理(例えば、ステップS207で送信するエラー発生コマンドの送信準備を行う処理)を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。なお、このデバイス監視処理では、後述するフリーズ演出中においてもエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行させるように構成している。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS212に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS211に進む。
ステップS211では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する処理等を行う。その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS212では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図13を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入され、第1副制御部400に電源が供給されると、第1副制御部400のCPU404にて、同図(a)に示すメイン処理が実行される。まず、ステップS301では、各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。また、ステップS301では、主制御部300から設定変更コマンドを受信した場合に、RAM408内の所定記憶領域の初期化処理を行う。
ステップ302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS304では、コマンド入力処理を行う。RAM408に設けたコマンド記憶領域を参照し、主制御部300から受信したコマンドの中に未処理のコマンドがあるか無いかを判定し、未処理のコマンドがある場合に、コマンドに応じた各種の処理を行う。
ステップS305では、演出制御処理を行う。詳細は後述するが、この演出制御処理では、例えば、ステップS304で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。ここで、「コマンドに対応する処理」としては、主制御部300から遊技開始コマンドを受信した場合に実行される遊技開始時処理、主制御部300から投入コマンドを受信した場合に実行される投入コマンド処理(図15参照)、主制御部300からスタートレバー受付コマンドを受信した場合に実行されるスタートレバー受付時処理、主制御部300から内部抽選コマンドを受信した場合に実行される内部抽選時処理、主制御部300から停止ボタン1〜3受付コマンドを受信した場合に実行される停止ボタン1〜3受付時処理、主制御部300から表示判定コマンドを受信した場合に実行される表示判定時処理、主制御部300から払出数コマンドを受信した場合に実行される払出数コマンド処理(図16(a)参照)主制御部300から遊技終了コマンドを受信した場合に実行される処理を含む遊技終了時処理(図14参照)などが挙げられる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。この音制御処理では、例えば、ステップS305で読み出した演出指示情報の中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、例えば、ステップS305で読み出した演出指示情報の中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS305の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。このシャッタ制御処理では、例えば、ステップS305で読み出した演出指示情報の中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出指示情報の中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合(演出画像表示装置157に関する情報などがある場合)には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、同図(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。また、ステップ502では、ステップS309で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<演出制御処理>
次に、図14を用いて、上述の第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS305)について詳細に説明する。なお、同図は演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS601では、コマンド領域に未処理コマンドとして遊技終了コマンドが記憶されているか否かを判定し、該当する場合にはステップS602に進み、該当しない場合にはステップS604に進む。ステップS602では、RAM408に設けたデモ開始タイマ(例えば、3分に相当するタイマ)のカウントを開始し、次のステップS603では、RAM408に設けた非遊技タイマ(例えば、2時間に相当するタイマ)のカウントを開始する。なお、これらのデモ開始タイマと非遊技タイマは、上述の第1副制御部タイマ割込処理において所定の周期(本実施形態では2msに1回)毎にカウントアップされる。
ステップS604では、投入コマンド処理を行う。詳細は後述するが、この投入コマンド処理では、主制御部300から投入コマンドを受信した場合に、メダルの投入枚数の更新等を行う。ステップS605では、払出数コマンド処理を行う。詳細は後述するが、この払出数コマンド処理では、主制御部300から払出数コマンドを受信した場合に、メダルの払出枚数の更新等を行う。
ステップS606では、特典処理を行う。詳細は後述するが、この特典処理では、ATモード(AT遊技)に関する処理を行う。ステップS607では、デモ演出処理を行う。詳細は後述するが、このデモ演出処理では、デモ演出に関する処理を行う。ステップS608では、その他の演出処理を行った後に処理を終了する。
<投入コマンド処理>
次に、図15を用いて、上述の演出制御処理における投入コマンド処理(ステップS604)について詳細に説明する。なお、同図は投入コマンド処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS701では、コマンド領域に未処理コマンドとして投入コマンドが記憶されているか否かを判定し、該当する場合にはステップS702に進み、該当しない場合には処理を終了する。ステップS702では、上述のデモ開始タイマを0にクリアし、ステップS703では、上述の非遊技タイマを0にクリアする。
ステップS704では、RAM408に設けた投入枚数記憶領域に、投入コマンドに含まれる投入枚数の情報を記憶する。ステップS705では、差枚数更新設定Aを行う。詳細は後述するが、この差枚数更新設定Aでは、差枚数(メダルの投入枚数と払出枚数の差)の更新を行う。
ステップS706では、RAM408に設けた抑制フラグを参照し、抑制フラグに記憶されている状態が、遊技媒体の払出しの抑制中であることを示しているか否かを判定し、抑制中であることを示している場合にはステップ708に進み、抑制中であることを示していない場合にはステップS707に進む。ステップS707では、抑制中ではない場合に行う通常投入演出のための各種設定を行う一方で、ステップS708では、抑制中である場合に行う抑制中投入演出のための各種設定を行うとともに、抑制中投入演出の終了後にデモ演出を再開するため、デモ開始タイマ(例えば、10秒に相当するタイマ)のカウントを開始する。
ここで、通常投入演出は、抑制中以外の状態で投入コマンドを受信した場合に行う演出のことであり、例えば、メダルの投入枚数を文字や画像で表示したり、メダル投入に合わせて投入音の出音や画像の表示を行ったりする演出などが挙げられる。一方、抑止中投入演出は、抑制中に投入コマンドを受信した場合に行う演出のことであり、詳細は後述するが、例えば、「遊技を行わないでください」といった文字表示(抑止中であることを示唆する文字表示)を行ったり、警告音の出音や警告画像の表示を行う演出などが挙げられる。
ステップS709では、実行中のデモ演出を遊技演出に切り替えるための各種設定を行う。ここで、デモ演出は、主として非遊技中に行う演出のことであり、例えば、遊技台に登場するキャラクタの映像や、遊技台メーカーや遊技店の宣伝広告の映像などが挙げられる。また、遊技演出は、主として遊技中に行う演出のことであり、通常遊技中に行う通常演出、ボーナス遊技中に行うボーナス演出、AT中に行うAT演出、メダル投入時に行う投入演出などが挙げられる。
<払出数コマンド処理>
次に、図16(a)を用いて、上述の演出制御処理における払出数コマンド処理(ステップS605)について詳細に説明する。なお、同図は払出数コマンド処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS801では、コマンド領域に未処理コマンドとして払出数コマンドが記憶されているか否かを判定し、該当する場合にはステップS802に進み、該当しない場合には処理を終了する。ステップS802では、RAM408に設けた払出枚数記憶領域に、払出数コマンドに含まれる払出枚数の情報を記憶する。ステップS803では、差枚数更新設定Bを行う。詳細は後述するが、この差枚数更新設定Bでは、差枚数(メダルの投入枚数と払出枚数の差)の更新を行う。ステップS804では、メダル払出時に行う払出演出のための各種設定を行った後に、処理を終了する。ここで、払出演出は、払出数コマンドを受信した場合に行う演出のことであり、例えば、メダルの払出枚数を文字や画像で表示したり、メダルの払出しに合わせて払出音の出音や画像の表示を行ったりする演出などが挙げられる。
<デモ演出処理>
次に、図16(b)を用いて、上述の演出制御処理におけるデモ演出処理(ステップS607)について詳細に説明する。なお、同図はデモ演出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS901では、コマンド領域に未処理コマンドとして精算終了コマンドが記憶されているか否かを判定し、該当する場合にはステップS902に進み、該当しない場合には処理を終了する。ステップS902では、実行中の遊技演出をデモ演出に切り替えるための各種設定を行う。ステップS903では、上述のデモ開始タイマを取得し、ステップS904では、取得したデモ開始タイマが予め定めた閾値(例えば、10秒)を超えたか否かを判定し、該当する場合にはステップS905に進んで、実行中の遊技演出をデモ演出に切り替えるための各種設定を行い、該当しない場合には処理を終了する。
なお、本実施形態では、実行中の遊技演出をデモ演出に切り替える時間を第一の時間(3分)に設定する一方で、抑制中投入演出からデモ演出に切り替える時間を第一の時間よりも短い第二の時間(10秒)に設定している。このように、抑制中投入演出をいち早くデモ演出に切り替えることによって、遊技者に対し、遊技の早期終了を促すことができる場合がある。
<差枚数更新設定A>
次に、図17(a)を用いて、上述の投入コマンド処理における差枚数更新設定A(ステップS705)について詳細に説明する。なお、同図は差枚数更新設定Aの流れを示すフローチャートである。
ステップS1001では、RAM408に設けた現差枚数記憶領域に記憶している現差枚数から、上述の投入枚数記憶領域に記憶している投入枚数を減算し、この減算結果を、現差枚数記憶領域に記憶する。ステップS1002では、RAM408に設けた過去最小差枚数記憶領域に記憶している過去最小差枚数と、ステップS1001で現差枚数記憶領域に記憶した現差枚数とを比較し、現差枚数が過去最小差枚数以下であるか否かを判定する。この判定の結果、現差枚数が過去最小差枚数以下の場合にはステップS1003に進み、そうでない場合にはステップS1004に進む。
なお、過去最小差枚数とは、投入された遊技媒体数(遊技メダル、遊技球、および遊技メダルまたは遊技球に相当する電子化したデータを含む)をマイナス値とし、払出された遊技媒体数(遊技メダル、遊技球、および遊技メダルまたは遊技球に相当する電子化したデータを含む)をプラス値とし、これらマイナス値とプラス値とを累積して計数した結果、最も少ない値を示すものである。本実施形態では、RT0〜RT4の遊技状態では、遊技メダルが3枚投入された場合に遊技実行可能としているので、過去最小差枚数としてマイナス3となる可能性がある。
ステップS1003では、ステップS1001で現差枚数記憶領域に記憶した現差枚数を過去最小差枚数記憶領域に記憶することで過去最小差枚数を更新した後、ステップS1004に進む。ステップS1004では、特典中(本実施形態では、ATモード中)であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS1005に進み、該当しない場合には処理を終了する。ステップS1005では、RAM408に設けた特典遊技差枚数記憶領域に、ステップS1001で現差枚数記憶領域に記憶した現差枚数を記憶することで特典遊技差枚数を更新した後に処理を終了する。
<差枚数更新設定B>
次に、図17(b)を用いて、上述の払出数コマンド処理における差枚数更新設定B(ステップS803)について詳細に説明する。なお、同図は差枚数更新設定Bの流れを示すフローチャートである。
ステップS1101では、上述の現差枚数記憶領域に記憶している現差枚数に、上述の払出枚数憶領域に記憶している払出枚数を加算し、この加算結果を、現差枚数記憶領域に記憶する。ステップS1102では、RAM408に設けた過去最大差枚数記憶領域に記憶している過去最大差枚数と、ステップS1101で現差枚数記憶領域に記憶した現差枚数とを比較し、現差枚数が過去最大差枚数以上であるか否かを判定する。この判定の結果、現差枚数が過去最大差枚数以上の場合にはステップS1103に進み、そうでない場合にはステップS1104に進む。
なお、過去最大差枚数とは、投入された遊技媒体数(遊技メダル、遊技球、および遊技メダルまたは遊技球に相当する電子化したデータを含む)をマイナス値とし、払出された遊技媒体数(遊技メダル、遊技球、および遊技メダルまたは遊技球に相当する電子化したデータを含む)をプラス値とし、これらマイナス値とプラス値とを累積して計数した結果、最も大きな値を示すものである。
ステップS1103では、ステップS1101で現差枚数記憶領域に記憶した現差枚数を過去最大差枚数記憶領域に記憶することで過去最大差枚数を更新した後、ステップS1104に進む。ステップS1104では、特典中(本実施形態では、ATモード中)であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS1105に進み、該当しない場合には処理を終了する。ステップS1105では、上述の特典遊技差枚数記憶領域に、ステップS1101で現差枚数記憶領域に記憶した現差枚数を記憶することで特典遊技差枚数を更新した後にステップS1106に進む。ステップS1106では、特典遊技強制終了設定を行う。詳細は後述するが、この特典遊技強制終了設定では、所定の条件が成立した場合に特典遊技を強制的に終了させる処理などを行う。
なお、特典中をATモード中と定義した場合、特典遊技差枚数は、ATモードを開始したあとATモードを終了するまでの投入枚数と払出枚数との差分数とする。例えば、遊技媒体数(たとえば、遊技メダル3枚や遊技球15球)の投入があった場合にATモードを開始する場合においては、投入された遊技媒体数を減算し、この遊技を行った結果得られた遊技媒体数(例えば、遊技メダル0枚や遊技球0球)を加算する。この遊技を行ったことにより、特典遊技差枚数は、遊技メダルマイナス3枚(遊技球マイナス15球)となる。次遊技移行もATモードが設定されていれば同計数を行う。最後の遊技を行った結果得られた遊技媒体が確定した時点でATモードを終了する場合においては、最後の遊技を行った結果得られた遊技媒体数(例えば、遊技メダル3枚や遊技球15球)を、それまでの差枚数に加算する。
但し、これに限るものではなく、ATモードを開始したあとATモードを終了するまでの間で、投入枚数と払出枚数との差分数がマイナス値となった期間は、この期間の投入枚数と払出枚数との差分数を0とし、その後に投入枚数と払出枚数との差分数がプラス値となった場合の投入枚数と払出枚数との差分数とするようにしてもよい。つまり、特典遊技差枚数は厳密な数値でなくてもよく、その数値を報知した場合に遊技者に違和感を与えない程度の数値であればよい。また、特典中を特定の遊技期間と定義(ATモード中と複数のATモード間で実行される通常モード中を含む期間と定義)した場合、特典遊技差枚数は、ATモードを開始したあとATモードを終了するまでの投入枚数と払出枚数との差分数と、ATモードが終了したあとの通常モード中の投入枚数と払出枚数との差分数と、通常モードが終了したあとのATモード中の投入枚数と払出枚数との差分数と、の合算数としてもよい。つまり、特典遊技差枚数は特定の遊技期間の数値としたほうが遊技者に違和感のない数値となる場合があるので、その場合、ATモード中と通常モード中の差分数の合算数としてもよい。
また、特典中をATモード中とATモード間で実行されるボーナス中モード中と定義した場合、特典遊技差枚数は、ATモードを開始したあとATモードを終了するまでの投入枚数と払出枚数との差分数と、ボーナス中モード中の投入枚数と払出枚数との差分数と、の合算数としてもよい。つまり、特典遊技差枚数は遊技者に有利な期間の数値としたほうが遊技者に違和感のない数値となる場合があるので、その場合、ATモード中とボーナス中モード中の差分数の合算数としてもよい。また、特典中をATモード中と定義したが、これに限るものではなく、特典中を、ATモードを開始する前のATモード準備中を含むと定義してもよく、ATモード終了後のATモード復活期待中を含むと定義してもよい。つまり、特典遊技差枚数は通常モードと異なる期間の数値としたほうが遊技者に違和感のない数値となる場合があるので、その場合、ATモード中とATモード準備中、またはATモード復活期待中の差分数の合算数としてもよい。つまり、ATモード中の一部期間の投入枚数と払出枚数との差分数と、ATモード中を除く期間の投入枚数と払出枚数との差分数と、の合算数としてもよい。
<特典処理>
次に、図18(a)を用いて、上述の演出制御処理における特典処理(ステップS606)について詳細に説明する。なお、同図は特典処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1201では、特典開始設定を行う。本実施形態では、この特典開始設定において、上述の特定条件Aを満たしたかどうかを判定し、特定条件Aを満たした場合に、モードA(通常モード)からモードB(ATモード)に移行するための各種設定を行う。
ステップS1202では、通常の特典終了設定を行う。本実施形態では、この通常の特典終了設定において、上述の特定条件Bを満たしたかどうかを判定し、特定条件Bを満たした場合にモードB(ATモード)からモードA(通常モード)に移行するための各種設定を行う。
ステップS1203では、特典中(本実施形態では、ATモード中)であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS1204に進み、該当しない場合にはステップS1206に進む。ステップS1204では、小役5〜11(押し順小役)に内部当選したか否かを判定し、該当する場合にはステップS1205に進み、該当しない場合にはステップS1206に進む。ステップS1205では、操作順演出設定を行う。本実施形態では、この操作順演出設定において、例えば、上述の押し順ベル1−1に内部当選した場合に、第1停止操作によって左リール110を停止するように示唆するための演出設定を行い、上述の押し順ベル1−2に内部当選した場合に、第1停止操作によって中リール111を停止するように示唆するための演出設定を行い、上述の押し順ベル1−3に内部当選した場合に、第1停止操作によって右リール112を停止するように示唆するための演出設定を行う。
ステップS1206では、抑制設定を行った後に処理を終了する。詳細は後述するが、この抑制設定では、所定の条件が成立した場合に現差枚数を0に初期化する処理等を行う。なお、特典中は操作順演出設定を行うようにし、押し順ベル入賞操作を容易とするようにしたが、これに限るものではなく、特典中は操作順演出設定を行うようにし、遊技者に有利なRT遷移となる操作を容易とするようにしてもよく、特典中は複数種類の役が内部当選する場合にメダル払出しの多い内部当選役に係わる図柄組み合わせを示唆する演出設定を行うようにしてもよい。
<特典遊技強制終了設定>
次に、図18(b)を用いて、上述の差枚数更新設定Bにおける特典遊技強制終了設定(ステップS1106)について詳細に説明する。なお、同図は特典遊技強制終了設定の流れを示すフローチャートである。
ステップS1301では、上述の特典遊技差枚数が予め定めた閾値(本実施形態では、2000枚)を超えたか否かを判定し、該当しない場合には処理を終了し、該当する場合にはステップS1302に進んで強制的な特典終了設定を行う。本実施形態では、この強制的な特典終了設定において、上述の特定条件Bを満たしたかどうかに関わらず、モードB(ATモード)からモードA(通常モード)に移行するための各種設定を行う。
<抑制設定>
次に、図19を用いて、上述の特典処理における抑制設定(ステップS1206)について詳細に説明する。なお、同図は抑制設定の流れを示すフローチャートである。
ステップS1401では、上述の抑制フラグを参照し、抑制フラグに記憶されている状態が抑制中を示しているか否かを判定し、抑制中を示している場合にはステップ1404に進み、抑制中を示していない場合にはステップS1402に進む。ステップS1402では、上述の非遊技タイマが、予め定めた閾値(本実施形態では、2時間)を超えているか否かを判定し、該当する場合にはステップS1403に進み、該当しない場合にはステップS1404に進む。ステップS1403では、上述の過去最小差枚数、過去最大差枚数、および現差枚数に0を設定する。
ステップS1404では、過去最大差枚数から過去最小差枚数を減算し、次のステップS1405では、ステップS1404の減算結果が予め定めた閾値(本実施形態では、2000枚)を超えたか否かを判定し、該当する場合にはステップS1406に進み、該当しない場合には処理を終了する。
ステップS1406では、強制的な特典終了設定を行い、ステップS1407では、過去最小差枚数、過去最大差枚数、および現差枚数に0を設定する。また、ステップS1408では、抑制フラグに抑制中を示す情報を設定した後に、処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図20を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入され、第2副制御部500に電源が供給されると、第2副制御部500のCPU504にて、同図(a)に示すメイン処理が実行される。
ステップS1801では、各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS1802では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS1803の処理に移行する。
ステップS1803では、タイマ変数に0を代入する。ステップS1804では、コマンド処理を行う。このコマンド処理では、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS1805では、演出制御処理を行う。この演出制御処理では、例えば、ステップS1804で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS1806では、ステップS1805の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS1805で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS1802に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1901では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS2001では、第2副制御部メイン処理におけるステップS1802において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS1802において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS2002では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS1807の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS2101では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS2102では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS2103に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS2103では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS2101でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS2104では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS2105では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS2106に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS2106では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<本実施形態に係る抑制設定の具体例>
次に、本実施形態に係る抑制設定の具体例について説明する。図21(a)は、本実施形態に係る抑制設定の一例として、ケース1とケース2の2つの例を示したものであり、同図(b)は、ケース1とケース2における遊技媒体の獲得枚数のイメージを示した図である。いずれのケースにおいても、過去最小差枚数から過去最大差枚数の間の枚数が閾値(2000枚)に達したことにより抑制開始となっている。
上記図19を用いて説明した抑制設定では、ステップS1401において抑制中であると判定した場合には、ステップS1404において過去最大差枚数から過去最小差枚数を減算し、次のステップS1405において、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が予め定めた閾値(本実施形態では、2000枚)を超えたか否かを判定し、該当する場合には遊技媒体の払出の抑制を行うように構成している。
例えば、ケース1は、遊技開始後の過去最小差枚数が0枚、過去最大差枚数が2000枚であり、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が2000枚(=2000枚―0枚)のケースを示している。このケース1では、過去最小差枚数は、遊技開始時点の0枚を一度も下回ることなく0枚のまま遊技が進行する一方で、過去最大差枚数は、遊技の進行とともに増加して最終的に2000枚に達しており、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が2000枚を超えて払出の抑制が開始された時点で、遊技者は2000枚の遊技媒体を獲得することになる。
一方、ケース2は、遊技開始後の過去最小差枚数が−1000枚、過去最大差枚数が1000枚であり、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が2000枚(=1000枚―(−1000枚))のケースを示している。このケース2では、過去最小差枚数は、遊技開始時点の0枚から遊技の進行とともに減少して−1000枚に達する一方で、その後に遊技媒体の払出枚数が増加に転じ、過去最大差枚数は、遊技の進行とともに増加して最終的に1000枚に達しており、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が2000枚を超えて払出の抑制が開始された時点で、遊技者は2000枚の遊技媒体を獲得することになる。ただし、このケース2では、遊技開始後の過去最小差枚数が−1000枚に達しているため(1000枚の遊技媒体を先行投資しているため)、遊技者が獲得した2000枚の遊技媒体のうち、1000枚の遊技媒体は遊技者が投入(先行投資)したものである。
このケース2の場合、遊技者は1000枚の遊技媒体を投入(先行投資)しているものの、最終的に2000枚の遊技媒体を獲得しているため、遊技媒体の払出の抑制を行ったとしても遊技者を納得させやすく、遊技者の遊技意欲を必要以上に減退させることがない。
本実施形態に係る抑制設定によれば、過去最大差枚数と過去最小差枚数が異なる場合(例えば、ケース1とケース2)でも、払出の抑制が開始された時点において、遊技者の遊技媒体の最大獲得枚数を同一枚数(この例では、2000枚)にすることができ、全ての遊技者に対して遊技媒体の払い出しの抑止を公平に行うことができ、遊技の公平性を担保することができる。
また、払出の抑制を開始する条件(この例では、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が予め定めた閾値を超えたこと)を統一することができるため、遊技者に違和感を与えることなく払出の抑制を行うことができる。
また、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が閾値を超えた場合に遊技媒体の払出の抑制を行うように構成しているため、過去最小差枚数から遊技媒体の払出数が増加している期間中は、遊技者は遊技を途中でやめることなく継続するケースが多いため、遊技媒体の払出の抑制を的確なタイミングで行うことができる。
<本実施形態に係る差枚数更新設定の具体例>
次に、本実施形態に係る差枚数更新設定の具体例について説明する。図22(a)は、差枚数更新設定によって更新される現差枚数の変化の一例を示した図であり、同図(b)は、差枚数更新設定によって使用される記憶領域を模式的に示した図である。また、図23は、投入枚数、払出枚数、現差枚数、過去最小差枚数、過去最大差枚数、特典遊技差枚数の変化の一例を示した図である。
上記図17(a)を用いて説明した差枚数更新設定Aでは、ステップS1001において、RAM408に設けた現差枚数記憶領域408cに記憶している現差枚数から、RAM408に設けた投入枚数記憶領域408aに記憶している投入枚数を減算し、この減算結果を現差枚数記憶領域408cに記憶する。また、ステップS1002において、RAM408に設けた過去最小差枚数記憶領域408dに記憶している過去最小差枚数と、ステップS1001で現差枚数記憶領域408cに記憶した現差枚数とを比較し、現差枚数が過去最小差枚数以下の場合には、ステップS1001で現差枚数記憶領域408cに記憶した現差枚数を過去最小差枚数記憶領域408dに記憶することで過去最小差枚数を更新する。
一方、上記図17(b)を用いて説明した差枚数更新設定Bでは、ステップS1101において、現差枚数記憶領域408cに記憶している現差枚数に、RAM408に設けた払出枚数憶領域408bに記憶している払出枚数を加算し、この加算結果を、現差枚数記憶領域408cに記憶する。また、ステップS1102において、RAM408に設けた過去最大差枚数記憶領域408eに記憶している過去最大差枚数と、ステップS1101で現差枚数記憶領域408cに記憶した現差枚数とを比較し、現差枚数が過去最大差枚数以上の場合には、ステップS1101で現差枚数記憶領域408cに記憶した現差枚数を過去最大差枚数記憶領域408eに記憶することで過去最大差枚数を更新する。
例えば、図22(a)に示す例では、5回目の遊技において過去最大差枚数を6枚に更新し、9回目の遊技において過去最小差枚数を6枚に更新しており、現差枚数は3枚である。また、この例では、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差は12枚(=6枚−(6枚))である。
また、図23に示す例では、1回目の遊技において現差枚数=0枚(初期値)から投入枚数=3枚を減算して現差枚数を−3枚に更新した後に、当該遊技において現差枚数=−3枚に払出枚数5枚を加算して現差枚数を2枚に更新している。また、過去最小差枚数=0枚(初期値)を−3枚に更新するとともに、過去最大差枚数=0枚(初期値)を2枚に更新している。続いて、2回目の遊技において現差枚数=2から投入枚数=3枚を減算して現差枚数を−1枚に更新した後に、当該遊技において現差枚数=−1枚に払出枚数0枚を加算して現差枚数を−1枚に更新している。なお、過去最小差枚数と過去最大差枚数は更新していない。
続いて、3回目の遊技において現差枚数=−1枚から投入枚数=3枚を減算して現差枚数を−4枚に更新した後に、当該遊技において現差枚数=−4枚に払出枚数0枚を加算して現差枚数を−4枚に更新している。また、過去最小差枚数=−3枚を−4枚に更新し、過去最大差枚数は更新していない。続いて、4回目の遊技において現差枚数=−4枚から投入枚数=3枚を減算して現差枚数を−7枚に更新した後に、当該遊技において現差枚数=−7枚に払出枚数0枚を加算して現差枚数を−7枚に更新している。また、過去最小差枚数=−4枚を−7枚に更新し、過去最大差枚数は更新していない。
続いて、5回目の遊技において現差枚数=−7枚から投入枚数=3枚を減算して現差枚数を−10枚に更新した後に、当該遊技において現差枚数=−10枚に払出枚数5枚を加算して現差枚数を−5枚に更新している。また、過去最小差枚数=−7枚を−10枚に更新し、過去最大差枚数は更新していない。続いて、6回目の遊技において現差枚数=−5枚から投入枚数=3枚を減算して現差枚数を−8枚に更新した後に、当該遊技において現差枚数=−8枚に払出枚数2枚を加算して現差枚数を−6枚に更新している。なお、過去最小差枚数と過去最大差枚数は更新していない。
続いて、7回目の遊技において現差枚数=−6枚から投入枚数=3枚を減算して現差枚数を−9枚に更新した後に、当該遊技において現差枚数=−9枚に払出枚数0枚を加算して現差枚数を−9枚に更新している。なお、過去最小差枚数と過去最大差枚数は更新していない。
また、差枚数更新設定A、Bでは、特典中(本実施形態では、ATモード中)であるか否かを判定し、該当する場合には、RAM408に設けた特典遊技差枚数記憶領域408fに現差枚数記憶領域408cに記憶した現差枚数を記憶することで特典遊技差枚数を更新するように構成している。
例えば、図23に示す例では、8回目の遊技から特典遊技(ATモード)に移行している。そして、8回目の遊技において現差枚数=−9枚から投入枚数=3枚を減算して現差枚数を−12枚に更新した後に、当該遊技において現差枚数=−12枚に払出枚数5枚を加算して現差枚数を−7枚に更新している。また、過去最小差枚数=−10枚を−12枚に更新し、過去最大差枚数は更新していない。また、特典遊技中であるため、特典遊技中における差枚数(特典遊技差枚数)を2枚に更新し、以降、特典遊技中は当該特典遊技差枚数を一遊技毎に更新するように構成している。なお、差枚数の最大となる値が閾値(2000枚)に達したことにより抑制開始する主旨から、本実施形態では、過去最小差枚数から過去最大差枚数の間の枚数(過去最小差枚数と過去最大差枚数の差の絶対値)が閾値(2000枚)に達したことにより抑制開始するようにしており、例えば、8回目の遊技において、過去最小差枚数(−12)と過去最大差枚数(2)の間の枚数は14枚であるので、閾値(2000枚)に達しておらず抑制は行われない。
<本実施形態に係る抑制中投入演出設定の具体例1>
次に、本実施形態に係る抑制中投入演出設定の具体例1について説明する。図24(a)は、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が閾値を超えたことを契機として抑制中投入演出設定が開始されるまでの払出枚数の変化の一例を示した図であり、同図(b)は、同図(a)の各タイミングにおける演出の一例を示した図である。
図24(a)の(i)で示す期間中はATモード中(特典遊技中)である。このATモード中は、上記図18(a)を用いて説明した特典処理のステップS1201において、例えば、図24(b)の(i)−1に示すように、演出画像表示装置157に、ATモード中であることを示す表示を行う。また、特典処理のステップS1204
において、小役5〜11に内部当選していると判定した場合には、図24(b)の(i)−2に示すように、演出画像表示装置157に、ATモード中であることを示す表示に加えて、ストップボタン137乃至139の押し順を示唆する表示(押し順ナビ)を行う。
また、図24(a)の(ii)−1で示すタイミングは、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が閾値である2000枚を超えたと判定されたタイミングであり、遊技媒体の払出の抑制を開始している。具体的には、第1副制御部400は、上述の抑制設定のステップS1406において強制的な特典終了設定を行う。この強制的な特典終了設定では、第1副制御部400をモードB(ATモード)からモードA(通常モード)に移行するための各種設定を行うともに、例えば、図24(b)の(ii)−1に示すように、演出画像表示装置157に、ATモードが終了したことを示す表示(この例では、「ATモード終了」といった文字表示)や、遊技媒体の獲得枚数を示す表示(この例では、「2000枚到達しました」といった文字表示)や、遊技媒体の払出しを行って遊技の終了を促す表示(この例では、「精算ボタンを操作してください」といった文字表示)を行う。続いて、上述の抑制設定のステップS1407において過去最小差枚数、過去最大差枚数、および現差枚数に0を設定した後に、ステップS1408において抑制フラグに抑制中を示す情報を設定する。
続いて、第1副制御部400は、上述の投入コマンド処理のステップS706において抑制中であると判定し、ステップS708において抑制中投入演出のための各種設定を行う。この抑制中投入演出では、例えば、図24(b)の(ii)−2に示すように、演出画像表示装置157に、抑制中であることを示す表示(この例では、「遊技を行わないでください」といった文字表示)を行う。なお、この例では、抑制中にメダル投入を検出した場合に抑制中投入演出を行う例を示したが、例えば、抑制中にスタートレバー135の受付を検出した場合に抑制中投入演出を行ってもよい。すなわち、遊技開始に係わる操作受付があった場合に、抑制中投入演出を行えばよい。
<本実施形態に係る抑制中投入演出設定の具体例2>
次に、本実施形態に係る抑制中投入演出設定の具体例2について説明する。図25(a)は、非遊技タイマが閾値を超えたことを契機として抑制中投入演出設定が開始されるまでの払出枚数の変化の一例を示した図であり、同図(b)は、同図(a)の各タイミングにおける演出の一例を示した図である。
図25(a)の(i)で示す期間中はATモード中(特典遊技中)である。このATモード中は、上記図24(b)の(i)−1に示すように、演出画像表示装置157に、ATモード中であることを示す表示を行ったり、図24(b)の(i)−2に示すように、演出画像表示装置157に、ATモード中であることを示す表示に加えて、ストップボタン137乃至139の押し順を示唆する表示(押し順ナビ)を行う。
また、当該ATモード中に、第1副制御部400が、主制御部300から遊技終了コマンドを受信すると、第1副制御部400は、上述の演出制御処理のステップS602においてデモ開始タイマのカウントを開始した後、上述のデモ演出処理のステップS904において、デモ開始タイマが閾値(本実施形態では、3分)を越えたかどうかを判定し、閾値を超えた場合に、ステップS905においてデモ演出を開始する。
また、第1副制御部400は、主制御部300から遊技終了コマンドを受信した場合に、上述の演出制御処理のステップS603において非遊技タイマのカウントを開始した後、上述の抑制設定のステップS1402において、非遊技タイマが閾値(本実施形態では、2時間)を越えたかどうかを判定し(図25(a)の(iv)で示す期間中)、閾値を超えた場合(図25(a)の(iv)で示す期間の終了時)に、ステップS1403において過去最小差枚数、過去最大差枚数、および現差枚数に0を設定する。
続いて、第1副制御部400は、上述の特典遊技強制終了設定のステップS1301において、特典遊技差枚数が閾値(本実施形態では、2000枚)を超えたか否かを判定し(図25(a)の(i)で示す期間中)、閾値を超えた場合(図25(a)の(i)で示す期間の終了時)に、ステップS1302において、強制的な特典終了設定を行う。この強制的な特典終了設定では、第1副制御部400をモードB(ATモード)からモードA(通常モード)に移行するための各種設定を行うともに、例えば、図25(b)の(iii)−1に示すように、演出画像表示装置157に、ATモードが終了したことを示す表示(この例では、「ATモード終了」といった文字表示)や、遊技の終了を促す表示(この例では、「精算ボタンを操作してください」といった文字表示)を行う。
続いて、上述の抑制設定のステップS1407において過去最小差枚数、過去最大差枚数、および現差枚数に0を設定した後に、ステップS1408において抑制フラグに抑制中を示す情報を設定する、なお、この例では、上記図24(b)の(ii)−1で例示した、遊技媒体の獲得枚数を示す表示(「2000枚到達しました」といった文字表示)を行わないように構成したが、同じ表示を行ってもよい。
続いて、第1副制御部400は、主制御部300から投入コマンドを受信した場合に、上述の投入コマンド処理のステップS706において抑制中であると判定し、ステップS708において抑制中投入演出のための各種設定を行う。この抑制中投入演出では、例えば、図25(b)の(iii)−2に示すように、演出画像表示装置157に、抑制中であることを示す表示(この例では、「遊技を行わないでください」といった文字表示)や、遊技進行で得られる利益に関する表示(この例では、「メダルが減る可能性が高いです。」といった文字表示)を行う。なお、この例では、上記図24(b)の(ii)−2で例示した表示に加え、遊技進行で得られる利益に関する表示(「メダルが減る可能性が高いです。」といった文字表示)を行う例を示したが、当該表示を行わなくてもよい。
<本実施形態に係る抑制中投入演出設定の具体例3>
次に、本実施形態に係る抑制中投入演出設定の具体例3について説明する。図26(a)は、非遊技タイマが閾値を超えたことを契機として抑制中投入演出設定が開始された後に、メダル投入が行われた例を示した図であり、同図(b)は、メダル投入による演出の一例を示した図である。
図26(a)の(iv)で示す期間は、抑制中にデモ演出を行っている期間である。当該期間中に、第1副制御部400が、主制御部300から投入コマンドを受信すると、第1副制御部400は、上述の投入コマンドのステップS706において抑制中であるかどうかを判定し、抑制中である場合に、ステップS707において抑制中投入演出設定を行う。
この抑制中投入演出設定では、例えば、図26(b)の(v)に示すように、演出画像表示装置157に、デモ演出中であることを示唆する表示(この例では、「demo」といった文字表示)や、抑制中であることを示唆する表示(この例では、「遊技をしないようにお願いします。」といった文字表示)を行う。このような抑制中投入演出を行うように構成すれば、遊技者が規制中であることを知らずにメダル投入してしまうような事態を未然に防止できる場合がある。なお、この例では、デモ演出中であることを示唆する表示(「demo」といった文字表示)を行ったが、当該表示を行わずに、抑制中であることを示唆する表示のみを行ってもよい。
続いて、第1副制御部400は、抑制中投入演出の開始後、所定時間(例えば、10秒)が経過した後(図26の(v)に示す期間の終了時)に、当該抑制中投入演出を終了し、デモ演出中であることを示唆する表示(例えば、「demo」といった文字表示)に切り替えるように構成している。
<従来の抑制設定の具体例1>
次に、従来の抑制設定の具体例1について説明する。図27(a)は、従来の抑制設定の一例として、払出枚数=0枚を基準とする例を示したものであり、同図(b)は、同図(a)におけるケース1とケース2における遊技媒体の獲得枚数のイメージを示した図である。
この従来の抑制設定では、払出枚数=0枚(固定値)を基準として、当該基準からの払出枚数が予め定めた閾値(この例では、2000枚)を超えたか否かを判定し、該当する場合には遊技媒体の払出の抑制を行うように構成している。
例えば、ケース1は、払出枚数が遊技開始時点の0枚を一度も下回ることなく遊技の進行とともに増加し、最終的に閾値の2000枚に達して抑制が開始された例を示しており、この例では、遊技者は2000枚の遊技媒体を獲得することになる。
一方、ケース2は、払出枚数が遊技開始時点の0枚から遊技の進行とともに減少して−1000枚に達した後に、遊技媒体の払出枚数が増加に転じて遊技の進行とともに増加し、最終的に閾値の2000枚に達して抑制が開始された例を示しており、この例では、遊技者は3000枚の遊技媒体を獲得することになる。ただし、このケース2では、遊技開始後の過去最小差枚数が−1000枚に達しているため、遊技者が獲得した3000枚の遊技媒体のうち、1000枚の遊技媒体は遊技者が投入(先行投資)したものである。
このような従来の抑制設定では、図27(b)に示すように、払出の抑制が開始された時点における遊技者の遊技媒体の最大獲得枚数が異なるため(ケース1では2000枚、ケース3では3000枚)、遊技の公平性を担保することができず、遊技者間に不公平感が生じてしまうというデメリットがある。特に、遊技者毎に払出枚数を管理するというよりも、遊技台毎に払出枚数を管理することになるため、遊技者に、より不公平感を与えてしまうおそれがある。
また、払出の抑制を開始する条件が異なるため(ケース1では払出が増加に転じてから2000枚の払い出しがあった場合、ケース3では払出が増加に転じてから3000枚の払い出しがあった場合)、遊技者に違和感を与えてしまい、遊技意欲を減退させてしまうといったデメリットがある。
<従来の抑制設定の具体例2>
次に、従来の抑制設定の具体例2について説明する。図28(a)は、従来の抑制設定の一例として、遊技者にとって有利な遊技状態が開始されたことを基準とする例を示したものである。
この従来の抑制設定では、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ボーナス遊技)が開始されたことを基準として、当該基準からの払出枚数が予め定めた閾値(この例では、2000枚)を超えたか否かを判定し、該当する場合には遊技媒体の払出の抑制を行うように構成している。この例では、払出枚数が遊技開始時点の0枚から遊技の進行とともに減少したが、ボーナス遊技が開始されたことで遊技媒体の払出枚数が増加に転じ、最終的に閾値の2000枚に達して抑制が開始されている。
このような従来の抑制設定では、基準となる遊技状態中に予め定めた閾値を超えなかった場合にどのような扱いをするか(例えば、2000枚に達することなくボーナス遊技が終了し、その後、間もなくボーナス遊技を開始した場合、新たに2000枚のカウントを開始してしまうと4000枚に近い枚数の払出し行われてしまう)など、諸条件を設定しなければならないため、払出の抑制をうまくかけることができなかったり、制御負担が大きくなったりするといったデメリットがある。
<従来の抑制設定の具体例3>
次に、従来の抑制設定の具体例3について説明する。図28(b)は、従来の抑制設定の一例として、遊技回数を基準とする例を示したものである。
この従来の抑制設定では、遊技開始後の遊技回数が予め定めた閾値(この例では、8000遊技)を超えたか否かを判定し、該当する場合に遊技媒体の払出の抑制を行うように構成している。
このような従来の抑制設定では、払出枚数の管理を行うことなく払出枚数を抑止できるというメリットはあるものの、抑止の開始タイミングが遊技台の稼働率に左右されるため、稼働率が良い遊技台では、他の遊技台よりも早いタイミングで払出枚数の抑止が開始されてしまい、遊技者間の不公平感を生じてしまうといったデメリットがある。
以上説明したように、上記実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、遊技特典を付与(例えば、遊技媒体(例えば、遊技メダルや遊技球)の払い出し(例えば、メダル払出口155からの払い出しや、電子的なクレジットによる払い出し)する特典付与手段(例えば、ステップS113のメダル払出しの処理)と、前記特典付与手段による前記遊技特典の付与抑制を行う(例えば、遊技媒体の払い出しを停止する、遊技媒体の払い出しを通常よりも少なくする)特典付与抑制手段(例えば、ステップS1206の抑制設定)と、前記特典付与抑制手段による前記遊技特典の付与抑制中に、前記遊技特典の付与抑制中であることを示唆する抑制示唆報知を行う抑制示唆報知手段(例えば、ステップS708の抑制中投入演出設定の処理)と、デモ報知を行うデモ報知手段(例えば、ステップS608のデモ演出処理)と、を備え、前記抑制示唆報知手段は、前記特典付与抑制手段による前記遊技特典の付与抑制開始があった場合に、前記抑制示唆報知(例えば、図24(b)の(ii)−1に示す報知)を行い、前記特典付与抑制手段による前記遊技特典の付与抑制中の前記デモ報知手段による前記デモ報知中に遊技開始に係わる操作受付があった場合に、前記デモ報知とともに前記抑制示唆報知を行う、または前記デモ報知に替えて前記抑制示唆報知(例えば、図24(b)の(ii)−2に示す、「遊技を行わないでください」といった文字表示や、図26(b)の(v)に示す、「遊技をしないようにお願いします」といった文字表示)を行う、ことを特徴とする遊技台である。
上記実施形態に係る遊技台によれば、遊技者による遊技開始に係わる操作受付があった場合に抑制示唆報知を行うため、抑制中であることを全ての遊技者に対して確実に伝えることができる。しかも、デモ報知中に当該抑制示唆報知を行うため、デモ報知中においても抑制中であることを全ての遊技者に対して確実に伝えることができるとともに、デモ報知中に新たな遊技者が遊技を開始しようとした場合でも、当該遊技者に対しても抑制中であることを確実に知らせることができる。このため、図27や図28を用いて説明した従来の遊技台のように、抑制中かどうかを把握できる遊技者と把握できない遊技者との間で、得ることができる利益に差が生じてしまうことがなく、全ての遊技者に対して遊技媒体の払い出しの抑止を公平に行うことができ、遊技者間の不公平感を解消しながらも射幸性を適正に保つことができる場合がある。
また、前記抑制示唆報知には、第一の抑制示唆報知(例えば、図24(b)の(ii)−1に示す報知)と、第二の抑制示唆報知(例えば、図24(b)の(ii)−2に示す、「遊技を行わないでください」といった文字表示や、図26(b)の(v)に示す、「遊技をしないようにお願いします」といった文字表示)と、が少なくとも含まれ、前記抑制示唆報知手段は、前記特典付与抑制手段による前記遊技特典の付与抑制開始があった場合に、前記第一の抑制示唆報知を行い、前記特典付与抑制手段による前記遊技特典の付与抑制中の、前記デモ報知手段による前記デモ報知中に、遊技開始に係わる操作受付があった場合に、前記デモ報知とともに前記第二の抑制示唆報知を行う、または前記デモ報知に替えて前記第二の抑制示唆報知を行ってもよい。
このような構成とすれば、報知態様が異なる第一、第二の抑制示唆報知によって抑制示唆報知を行うことが可能なため、抑制中であることを全ての遊技者に対して、より確実に伝えることができる場合がる。
また、前記遊技特典には、計数可能な遊技特典数(例えば、現差枚数、抑制用差枚数)があり、前記特典付与抑制手段は、所定期間内(例えば、遊技中、特典遊技中)に付与した前記遊技特典数の累積数の最大値(例えば、過去最大差枚数)と最小値(過去最小差枚数)との差が所定数(例えば、2000枚)を超えた場合に、前記遊技特典の付与を抑制し、前記第一の抑制示唆報知は、前記所定数を示唆する所定数示唆報知(例えば、図24(b)の(ii)−1に示す、「2000枚到達しました」といった文字表示)を少なくとも含み、前記抑制示唆報知手段は、前記特典付与抑制手段による前記遊技特典の付与抑制開始があった場合に、前記所定数示唆報知を含む第一の抑制示唆報知を行ってもよい。
このような構成とすれば、遊技者に対して抑制を開始する理由を報知することができるため、遊技者の遊技意欲を減退させてしまうような事態を未然に防止できる場合がある。
なお、本発明に係る遊技台は、上記実施形態に係るスロットマシン100の構成に限定されるものではなく、例えば、以降に説明する構成を採用することもできる。
<変形例1>
図29(a)は、変形例1に係るスロットマシンが抑制中に行う表示の一例を示した図である。この変形例1に係るスロットマシンでは、払出を抑制する条件を満たした場合に、特典遊技中(ATモード中)であることを示唆する表示(この例では、「ATモード」といった文字表示と、ATモード専用の背景画像の表示)と、抑制中であることを示唆する表示(この例では、「2000枚到達しました 遊技を終了してください」といった文字表示)を同時に行うように構成している。
特典遊技では遊技者が待ち望んでいる特別な演出を行う場合があるが、このような構成とすれば、払出の抑制が開始されたことを遊技者に確実に伝えることができる上に、特典遊技における遊技者の期待感や遊技意欲を減退させてしまうような事態を回避することができる。
<変形例2>
次に、本実施形態に係るスロットマシンの変形例2について説明する。図29(b)は、変形例2に係るスロットマシンが抑制中に行う表示の一例を示した図である。
この変形例2に係るスロットマシンでは、払出を抑制する開始条件を満たした場合に、特典遊技の終了を示唆する表示(この例では、エンディング背景画像の表示)と、抑制中であることを示唆する表示(この例では、「2000枚到達しました 遊技を終了してください」といった文字表示)を同時に行うように構成している。
このような構成とすれば、特典遊技の終了時に特典(この例では、エンディング背景画像の表示)を付与することで遊技者にお得感を与え、特典遊技における遊技者の期待感や遊技意欲の減退を緩和することができる上に、払出の抑制が開始されたことを遊技者に確実に伝えることができる。
なお、上記実施形態では、精算ボタンの操作を受付けた場合にデモ演出を開始する例を示したが、この例に限っては、遊技者に特典を付与した後に(例えば、エンディング背景画像の表示を終了した後に)、デモ演出を開始するように構成してもよい。このような構成とすれば、遊技者は特典遊技の終了時に付与された特典を確実に楽しむことができるため、遊技者の満足度を高めることができる。
<変形例3>
次に、本実施形態に係るスロットマシンの変形例3について説明する。図30(a)は、変形例3に係るスロットマシンが抑制中に行う表示の一例を示した図である。
この変形例3に係るスロットマシンでは、特典遊技(この例では、ATモード中)において、特定演出(この例では、押し順ナビ(操作順報知)や、所定の役に入賞したことを報知するための獲得報知)を実行している期間中に、払出を抑制する条件を満たした場合に、払出の抑制が開始されたことを示唆する抑制中報知を開始するとともに、実行中の特定演出を中断することなく継続して実行するように構成している。所定枚数(例えば:投入枚数である3枚を上回る枚数の払い出し枚数である5枚)の払出が行われる前に押し順を示唆する画像表示(押し順ナビ)が実行され、この押し順を示唆する画像表示(押し順ナビ)に連続して表示される所定枚数の払出があったことを示唆する画像表示がある場合には、ATモード中の画像表示を抑制中の画像表示に替える画像表示の切り替えがあっても、その画像表示が中断されることがないように、ATモード中の画像および抑制中の画像の手前側)で、押し順を示唆する画像(押し順ナビ)および所定枚数の払出があったことを示唆する画像を表示する(画像描画時の画像の重なり条件を、最も手前側にする)。
このような構成とすれば、遊技者が楽しんでいる演出が突然、中断されるようなことがないため、遊技者に違和感を与えることがなく、遊技者の遊技意欲を減退させてしまうような事態を回避することができる。なお、特定演出は、操作順報知や獲得報知に限定されず、例えば、複数回の遊技に亘って実行される連続演出や、特典遊技においてのみ実行される特別演出なども含まれる。
<変形例4>
次に、本実施形態に係るスロットマシンの変形例4について説明する。図30(b)は、変形例4に係るスロットマシンが抑制中に行う表示の一例を示した図である。
この変形例4に係るスロットマシンでは、特典遊技(この例では、ATモード中)において、特定演出(この例では、押し順ナビ(操作順報知)や、所定の役に入賞したことを報知するための獲得報知)を実行している期間中に、払出を抑制する条件を満たした場合に、実行中の特定演出を中断することなく継続して実行した後、当該特定演出の終了後に、払出の抑制が開始されたことを示唆する抑制中報知を開始するように構成している。所定枚数(例えば:投入枚数である3枚を上回る枚数の払い出し枚数である5枚)の払出が行われる前に押し順を示唆する画像表示(押し順ナビ)が実行され、この押し順を示唆する画像表示(押し順ナビ)に連続して表示される所定枚数の払出があったことを示唆する画像表示がある場合には、ATモード中の画像表示を抑制中の画像表示に替える画像表示の切り替えがあっても、その画像表示が中断されることがないように、ATモード中の画像および抑制中の画像の手前側)で、押し順を示唆する画像(押し順ナビ)および所定枚数の払出があったことを示唆する画像を表示する(画像描画時の画像の重なり条件を、最も手前側にする)。ATモード中の画像表示を抑制中の画像表示に替える画像表示の切り替えタイミングを、所定枚数の払出があったことを示唆する画像表示が終了したあとにする。
このような構成とすれば、遊技者が楽しんでいる演出が突然、中断されるようなことがないため、遊技者に違和感を与えることがなく、遊技者の遊技意欲を減退させてしまうような事態を回避することができる上に、抑制中報知によって特定演出が邪魔されることがないため、違和感をより一層軽減することができる。
<変形例5>
次に、本実施形態に係るスロットマシンの変形例5について説明する。図31(a)は、変形例5に係るスロットマシンが抑制中に行う表示の一例を示した図である。
この変形例5に係るスロットマシンでは、払出の抑制中に、スタートレバー135の操作を受付けた場合に、遊技の終了を促すための終了促進報知(この例では、抑制中のため、押し順ナビ(操作順報知)を行わないことを示唆する表示)を実行するように構成している。スタートレバー135の操作を受付けた場合に限るものではなく、例えば、メダル投入を受け付けた場合でもよい。
このような構成とすれば、終了促進報知によって(遊技者にとって有利な情報が得られないことを報知することによって)遊技者の遊技の進行に対する意欲を減退させることができ、遊技を円滑に終了させ、払出の抑制という本来の目的を達することができる。
<変形例6>
次に、本実施形態に係るスロットマシンの変形例6について説明する。図31(b)は、変形例6に係るスロットマシンが抑制中に行う表示の一例を示した図である。
この変形例6に係るスロットマシンでは、払出の抑制中に、所定の役(この例では、押し順小役である、上述の小役5〜11)に内部当選した場合に、遊技の終了を促すための終了促進報知(この例では、抑制中のため、押し順ナビ(操作順報知)を行わないことを示唆する表示)を実行するように構成している。なお、終了促進報知は、例えば、図24(b)の(ii)−2に示す、「遊技を行わないでください」といった文字表示や、図26(b)の(v)に示す、「遊技をしないようにお願いします」といった文字表示)を行うようにしてもよい。
このような構成とすれば、終了促進報知によって(遊技者にとって有利な情報が得られないことを報知することによって)遊技者の遊技の進行に対する意欲を減退させることができ、遊技を円滑に終了させ、払出の抑制という本来の目的を達することができる。
<変形例7>
次に、本実施形態に係るスロットマシンの変形例7について説明する。図32(a)は、変形例7に係るスロットマシンが抑制中に行う表示の一例を示した図である。
上述の例では、払出を抑制する開始条件を満たした場合には、特典遊技を終了し、過去最小差枚数、過去最大差枚数、および現差枚数を0に初期化し、演出を特典中報知から抑制中報知に切り替えたが、この変形例7に係るスロットマシンでは、払出を抑制する開始条件を満たした場合でも、特典中報知を継続し、所定の条件を満たした場合(この例では、押し順小役である、上述の小役5〜11の入賞を逃した場合)に、演出を特典中報知から抑制中報知に切り替える(例えば、特典中報知ではAT中ランプを点灯させ、抑制中報知ではAT中ランプを消灯させる)ように構成している。
このような構成とすれば、抑制を開始するタイミングと、特典中報知から抑制中報知に切り替えるタイミングとをずらすことができ、遊技者は、抑制が開始されたことと、特典遊技が終了したことの各々を確実に把握することができる。また、閾値である2000枚を超えた遊技では、その遊技で実行を予定して演出(例えば、次の遊技でも引き続き実行される連続演出)を、中断することなく継続して実行可能となり、遊技者が楽しんでいる演出が突然、中断されるようなことがないため、遊技者に違和感を与えることがなくなる。
図32(b)は、抑制を開始するタイミングを遅らせた例を示した図である。この例に係るスロットマシンでは、払出を抑制する開始条件を満たした場合でも、特典中報知を継続し、所定の条件を満たした場合(この例では、押し順小役である、上述の小役5〜11の入賞があった場合)に、演出を特典中報知から抑制中報知に切り替える(例えば、特典中報知ではAT中ランプを点灯させ、抑制中報知ではAT中ランプを消灯させる)ように構成している。この例によれば、小役の入賞により抑制が開始されたことを把握することができる。
なお、払出を抑制する開始条件を満たした場合でも、特典中報知を継続し、小役5〜11の何れかの役が内部当選した場合に、押し順ナビ(操作順報知)の画像表示を行うが、この押し順ナビ画像と、小役5〜11の何れかの役が入賞した場合に表示する画像と、抑制中報知画像と、が、連続的に表示されても違和感のない画像となるように予め用意しておくことができ(小役5〜11の何れかの役が内部当選した場合に実行予定としておくことができる)、遊技者に違和感を与えることがない画像表示が可能となる。
例えば、押し順ナビ画像の表示の際に、今回の遊技での小役入賞を以って特典中報知が終了することを示唆する特典中報知終了示唆画像を(両者画像が遊技者に視認可能に)表示してもよく、小役5〜11の何れかの役が入賞した場合に表示する画像の表示の際に、今回の遊技での小役入賞を以って特典中報知が終了することを示唆する特典中報知終了示唆画像を(両者画像が遊技者に視認可能に)表示してもよく、押し順ナビ画像の表示の際に、メダルの払出枚数を示唆する画像と、閾値(2000枚)を超えたことを示唆する画像とを(両者画像が遊技者に視認可能に)表示してもよく、小役5〜11の何れかの役が入賞した場合に表示する画像の表示の際に、メダルの払出枚数を示唆する画像と、閾値(2000枚)を超えたことを示唆する画像とを(両者画像が遊技者に視認可能に)表示してもよく、押し順ナビ画像の表示の際に、抑制を開始することを示唆する抑止開始示唆画像を(両者画像が遊技者に視認可能に)表示し、小役5〜11の何れかの役が入賞した場合に表示する画像の表示の際にも、引き続き抑止開始示唆画像を(両者画像が遊技者に視認可能に)表示し、小役5〜11の何れかの役が入賞した場合に表示する画像の表示を終了させた後に抑制中の画像の表示の際にも、引き続き抑止開始示唆画像を(両者画像が遊技者に視認可能に)表示させてもよく、小役5〜11の何れかの役が入賞した場合に表示する画像の表示の際に、抑制を開始することを示唆する抑止開始示唆画像を(両者画像が遊技者に視認可能に)表示し、小役5〜11の何れかの役が入賞した場合に表示する画像の表示を終了させた後に抑制中の画像の表示の際に、引き続き抑止開始示唆画像を(両者画像が遊技者に視認可能に)表示させてもよく、押し順ナビ画像の表示の際に、今回の遊技での小役入賞を以って特典中報知が終了することを示唆する特典中報知終了示唆画像を(両者画像が遊技者に視認可能に)表示し、小役5〜11の何れかの役が入賞した場合には、抑制を開始することを示唆する抑止開始示唆画像を表示し、抑制中の画像の表示の際に、引き続き抑止開始示唆画像を(両者画像が遊技者に視認可能に)表示させてもよい。これら画像の表示を組み合わせて表示してもよい。
<変形例8>
次に、本実施形態に係るスロットマシンの変形例8について説明する。図33(a)は、変形例8に係るスロットマシンが抑制中に行う終了促進報知の一例を示した図である。
この変形例8に係るスロットマシンでは、この変形例8に係るスロットマシンでは、払出を抑制する開始条件を満たした場合、抑制中報知を開始し、払出の抑制中(抑制中報知中)に、遊技状態が、第一の遊技状態(この例では、再遊技役に高い確率で内部当選する再遊技高確率状態)から該第一の遊技状態よりも遊技者に不利な第二の遊技状態(この例では、再遊技役に低い確率で内部当選する再遊技低確率状態)に変化した場合に、遊技の終了を促すための終了促進報知を実行するように構成している。なお、終了促進報知は、例えば、図24(b)の(ii)−2に示す、「遊技を行わないでください」といった文字表示や、図26(b)の(v)に示す、「遊技をしないようにお願いします」といった文字表示)を行うようにしてもよい。また、反対に、払出の抑制中に、遊技状態が第二の遊技状態(再遊技低確率状態)から第一の遊技状態(再遊技高確率状態)に変化した場合に、遊技の終了を促すための終了促進報知を実行しないように構成している。
このような構成とすれば、終了促進報知によって遊技者の遊技の進行に対する意欲を減退させることができ、遊技を円滑に終了させ、払出の抑制という本来の目的を達することができる上に、遊技者に有利な状況においては遊技を継続させることができる。さらに、再遊技に入賞すると次遊技の投入が自動で行われてしまい、この投入枚数を含む電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を払い出させることができなくなるので、再遊技の入賞が高確率で発生する高確率再遊技状態では、遊技者は遊技を終了させることが困難になる。そこで、高確率再遊技状態で終了促進報知が行われてしまうと、遊技者にはこの報知が迷惑な報知と感じることがあったが、この変形例8の報知態様とすれば、終了促進報知を迷惑な報知と感じることがないようにできる。
また、図33(b)はボーナス遊技の終了を契機に終了促進報知を行う例を示した図である。具体的には、払出の抑制中に、遊技状態が、第一の遊技状態(この例では、ボーナス遊技状態)から該第一の遊技状態よりも遊技者に不利な第二の遊技状態(この例では、通常遊技状態)に変化した場合に、遊技の終了を促すための終了促進報知を実行するように構成している。また、反対に、払出の抑制中に、遊技状態が第二の遊技状態(通常遊技状態)から第一の遊技状態(ボーナス遊技状態)に変化した場合に、遊技の終了を促すための終了促進報知を実行しないように構成している。
このような構成とすれば、終了促進報知によって遊技者の遊技の進行に対する意欲を減退させることができ、遊技を円滑に終了させ、払出の抑制という本来の目的を達することができる上に、遊技者に有利な状況においては遊技を継続させることができる。特に、ボーナス遊技は、ボーナス中報知として遊技者待望の演出が実行されることがあり、この演出の実行を中断させた場合、遊技者が失望する可能性が高く、この例の報知態様とすれば、遊技者を失望させないようにできる。
<変形例9>
次に、本実施形態に係るスロットマシンの変形例9について説明する。図34(a)は、変形例9に係るスロットマシンが、特典遊技中に枚数表示を表示から非表示に切り換える例を示した図である。
この変形例9に係るスロットマシンでは、特典遊技中に、特典遊技であることを示唆する特典中報知と、遊技媒体の払出数を表示する枚数表示を行うが、所定の条件が成立した場合(この例では、特典遊技において連続演出や特別演出が開始される場合)に、表示中の枚数表示を非表示に切り替えるように構成している。また、この例では、枚数表示を非表示に変更しているが、払出の抑制を開始する条件が成立した場合(この例では、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が閾値である2000枚を超えた場合)に、払出の抑制を開始し、枚数表示を非表示から表示に切り替えるように構成している。
このような構成とすれば、枚数表示を非表示に切り替えることで、枚数表示が連続演出や特別演出などの妨げとなることを回避することができ、特典遊技中の遊技者の遊技意欲を高く維持することができる上に、払出の抑制が開始された時点で枚数表示を再び表示に切り替えるため、抑制中であることを遊技者に確実に伝えることができる。なお、枚数表示の画像は、払出の抑制を開始する条件が成立する前に表示する画像(抑制前画像)と、払出の抑制を開始する条件が成立した後で表示する画像(抑制後画像)とを異なる画像としてもよい。抑制中であることを遊技者に確実に伝えることができる。例えば、抑制前画像より抑制後画像のほうが表示時の大きさを大きくしてもよいし、例えば、抑制前画像の色と抑制後画像の色とを異ならせてもよいし、例えば、抑制前画像の変動態様(所定の移動表示態様)と抑制後画像の変動態様(所定の移動表示態様)とを異ならせてもよい。
また、図34(b)は、特典遊技の終了後に枚数表示を表示から非表示に切り替える例を示した図である。この例では、特典遊技中に、特典遊技であることを示唆する特典中報知と、遊技媒体の払出数を表示する枚数表示を行うが、所定の条件が成立した場合(この例では、遊技状態が特典遊技状態から通常遊技に移行した場合)に、表示中の枚数表示を非表示に切り替えるように構成している。また、この例では、枚数表示を非表示に変更しているが、払出の抑制を開始する条件が成立した場合(この例では、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が閾値である2000枚を超えた場合)に、払出の抑制を開始し、枚数表示を非表示から表示に切り替えるように構成している。
このような構成とすれば、枚数表示を非表示に切り替えることで遊技状態が変化したことを示唆することができる上に、払出の抑制が開始された時点で枚数表示を再び表示に切り替えるため、抑制中であることを遊技者に確実に伝えることができる。なお、抑制前画像に表示されている枚数表示は、現遊技者の枚数表示になるので、抑制開始直前に表示されていた枚数表示が、閾値(2000枚)を下回っている場合がある。
例えば、抑制前画像に「500枚」と表示されていて、枚数表示を非表示とした期間を経て、抑制後画像に「2000枚達成」と表示される場合が想定される。このような表示態様とすると遊技者は違和感を抱く可能性が高いので、例えば、抑制前画像に「500枚」と表示されていて、枚数表示を非表示とした期間に、閾値(2000枚)を超えた遊技での枚数(例えば、512枚)を抑制後画像として表示「512枚達成」してもよい。よって、抑制を開始した場合、抑制を開始する直前の払出数の表示と、図25(b)の(iii)−1に示すようなATモードが終了したことを示す表示(この例では、「ATモード終了」といった文字表示)や、遊技の終了を促す表示(この例では、「精算ボタンを操作してください」といった文字表示)を行ってもよい。
<変形例10>
次に、本実施形態に係るスロットマシンの変形例10について説明する。図35(a)は、変形例10に係るスロットマシンが、払出の抑制を開始する条件が成立した場合に枚数表示を表示から非表示に切り換える例を示した図である。
この変形例10に係るスロットマシンでは、特典遊技中に、演出画像表示装置157を用いて、現在の遊技状態が特典遊技(例えば、ATモード)であることを示唆する特典中報知と、特典遊技中の遊技媒体(例えば、メダル)の払出数を表示する枚数表示を行う。また、当該特典遊技中に払出の抑制を開始する条件が成立した場合(この例では、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が閾値である2000枚を超えた場合)に、遊技媒体の払出の抑制を開始し、表示中の枚数表示を非表示に切り替えるように構成している。
例えば、図36(b)(i)に示す例では、特典中報知の一例として、演出画像表示装置157の上方で「ATモード」の文字表示を行い、枚数表示の一例として、演出画像表示装置157の下方で「ATモード中の獲得枚数」の文字表示と、特典遊技中のメダルの払出数(獲得枚数)を示す数値(この例では、払出数が700枚であることを示す700)の表示を行っているが、当該表示後に遊技媒体の払出の抑制を開始する条件が成立した場合には、表示中の払出枚数を消去するように構成する。
このような構成とすれば、払出枚数の報知を行わないことで、払出の抑制中であることを遊技者に確実に伝えることができ、遊技を中止させて遊技媒体の払い出しを抑止することができる。このため、図27や図28を用いて説明した従来の遊技台のように、抑制中かどうかを把握できる遊技者と把握できない遊技者との間で、得ることができる利益に差が生じてしまうことがなく、全ての遊技者に対して遊技媒体の払い出しの抑止を公平に行うことができ、遊技者間の不公平感を解消しながらも射幸性を適正に保つことができる場合がある。
なお、遊技媒体の払出の抑制を開始するとともに抑制中報知を行うようにしたが、この報知は、遊技媒体の払出の抑制を開始してから終了するまでの全ての期間に行うものでもよいし、遊技媒体の払出の抑制を行っている一部の期間に行うものでもよい。例えば、遊技媒体の払出の抑制を開始したあと所定時間(例えば10分間)行うようにし、この所定期間が終了した後の期間では報知を一切行わないようにするものでもよい。抑制中報知を行ったあとに報知を一切行わない仕様であれば、遊技者は報知が一切行われない期間も引き続き抑制期間であることを認識可能な場合がある。
なお、表示中の枚数表示を非表示に切り替える方法は、当該枚数表示を消去する例に限定されず、例えば、当該枚数表示を、他の文字や画像で覆ったり、演出画像表示装置157の手前に設けた可動体で覆ったりすることで、正面(遊技者)から当該枚数表示を視認不能(または視認困難)にしてもよい。また、当該枚数表示を、遊技媒体の枚数を把握することができない他の表示(枚数表示する各桁に数字以外の同じ文字や装飾表示を行う。例えば、「700」→「***」)に切り替えてもよい。また、先の例では、「ATモード中の獲得枚数」の文字表示を残したまま、特典遊技中のメダルの払出数(獲得枚数)を示す数値だけを消去してもよい。
なお、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が閾値である2000枚を超えた場合に、遊技媒体の払出の抑制を開始し、表示中の枚数表示を非表示に切り替えるように構成したが、実際のメダル払出し(電子的なクレジットによる払い出しを含む)が2000枚を超えた場合に、遊技媒体の払出の抑制を開始し、表示中の枚数表示を非表示に切り替えるように構成してもよく、この場合、実際に遊技者が手にしたメダル数を判断しているので、数値が確実となった時期に抑制開始の表示を行うことができる場合がある。また、いずれの押し順でも対応する図柄組合せが有効ラインL2上に停止する役であって、有効ラインL2上に対応する図柄組合せが揃った場合には所定数(例えば8枚)の払出しのある役に内部当選した場合に、この8枚の払出しがあれば閾値である2000枚を超えるか判断し、閾値である2000枚を超えると判断した場合に、遊技媒体の払出の抑制を開始し、表示中の枚数表示を非表示に切り替えるように構成してもよく、この場合、この8枚の払出数を追加表示することなく表示中の枚数表示を非表示に切り替えるので、ATモード中の獲得枚数がある値となったことで抑制開始されたと遊技者に勘違いさせないことができる場合や、この役に内部当選してからこの役に対応する図柄組合せが揃うまでの間に、段階的に表示中の枚数表示を非表示に切り替えるこができる場合がある。また、有効ラインL2上に対応する図柄組合せが揃った場合には所定数(例えば8枚)の払出しのある役に内部当選した場合であって、この役に対応する図柄組み合わせが有効ラインL2上に揃った場合(実際のメダルの払出しは未だ行われていない時期に)に、遊技媒体の払出の抑制を開始し、表示中の枚数表示を非表示に切り替えるように構成してもよく、この場合、メダルの払出しが終了するまで段階的に表示中の枚数表示を非表示に切り替えるこができる場合や、入賞結果を把握でき、数値が確実となった時期に抑制開始の表示を行うことができる場合がある。
<変形例11>
次に、本実施形態に係るスロットマシンの変形例11について説明する。図35(b)は、変形例11に係るスロットマシンが、特典遊技中に枚数表示を第一の枚数表示から第二の枚数表示に切り替えるとともに、払出の抑制を開始する条件が成立した場合に枚数表示を第二の枚数表示から非表示に切り換える例を示した図である。
この変形例11に係るスロットマシンでは、特典遊技中に、演出画像表示装置157を用いて、現在の遊技状態が特典遊技であることを示唆する特典中報知と、特典遊技中の遊技媒体の払出数を表示する第一の枚数表示(この例では、特典遊技中の遊技媒体の払出数を表示する枚数表示)を行う。例えば、図36(a)の(i)で示すタイミングで行う第一の枚数表示では、同図(b)(i)に示すように、特典中報知の一例として、演出画像表示装置157の上方で「ATモード」の文字表示を行い、枚数表示の一例として、演出画像表示装置157の下方で「ATモード中の獲得枚数」の文字表示と、払出数を示す数値(この例では、払出数が700枚であることを示す700)の表示を行っている。
また、当該第一の枚数表示中に所定の条件が成立した場合(この例では、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が第二の閾値である1700枚を超えた場合)に、枚数表示を第一の枚数表示から第二の枚数表示(この例では、特典遊技中の遊技媒体の払出数を表示する枚数表示と、払出の抑制に係わる枚数表示)に切り替える。
例えば、図36(a)に示す例では、T1で示すタイミングにおいて、所定の条件が成立した(この例では、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が第二の閾値である1700枚を超えた)と判定し、枚数表示を、同図(b)(i)に示すような第一の枚数表示から、当該第一の枚数表示とは異なる第二の枚数表示に切り替える。例えば、図36(a)の(ii)で示すタイミングで行う第二の枚数表示では、同図(b)(ii)に示すように、枚数表示の一例として、演出画像表示装置157の下方で「ATモード中の獲得枚数」の文字表示と、遊技媒体の払出数を示す数値(この例では、払出数が824枚であることを示す824)の表示を行うとともに、遊技媒体の払出の抑制に関わる枚数表示の一例として、演出画像表示装置157の中央近傍で「規制用カウント」の文字表示と、特典遊技差枚数を示す数値(この例では、特典遊技差枚数が1722枚であることを示す1722)の表示を行っている。
このように、枚数表示を、抑制に係わる枚数表示を含まない第一の枚数表示から、抑制に係わる枚数表示を含む第二の枚数表示に変更すれば、払出の抑制の開始が近づいていることを遊技者に事前に伝えることができるため、抑制を開始するタイミングに合わせて遊技を中止させることができ、遊技媒体の払い出しを効果的に抑止することができる場合がある。
また、この例では、当該特典遊技中に遊技媒体の払出の抑制を開始する条件が成立した場合(この例では、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が第一の閾値である2000枚を超えた場合)に、遊技媒体の払出の抑制を開始し、表示中の枚数表示を非表示に切り替えるように構成している。例えば、同図(b)(ii)に示す第二の枚数表示中に、抑制を開始する条件が成立した場合には、表示中の特典遊技差枚数および払出数を示す数値の表示、または、特典遊技差枚数を示す数値の表示のみを消去するように構成する。
このような構成とすれば、特典遊技差枚数または払出数の報知を行わないことで、払出の抑制中であることを遊技者に確実に伝えることができ、遊技を中止させて遊技媒体の払い出しを抑止することができる。このため、図27や図28を用いて説明した従来の遊技台のように、抑制中かどうかを把握できる遊技者と把握できない遊技者との間で、得ることができる利益に差が生じてしまうことがなく、全ての遊技者に対して遊技媒体の払い出しの抑止を公平に行うことができ、遊技者間の不公平感を解消しながらも射幸性を適正に保つことができる場合がある。
なお、同図(b)(ii)に示す第二の枚数表示中に、抑制を開始する条件が成立した場合には、特典遊技差枚数を示す数値の表示のみを消去し、抑制に係わる枚数表示(抑制用差枚数表示)を引き続き行うようにしてもよい。抑制に係わる枚数表示(抑制用差枚数表示)が行われている遊技台を発見した遊技店の係員等は、この枚数表示から即座に遊技者に遊技を中止させる対応が可能となる場合がある。さらに、引き続き抑制に係わる枚数表示(抑制用差枚数表示)を行った場合は、所定の終了条件(例えば、表示を引き続き行ってから30遊技が経過した場合、枚数表示の表示情報が2050枚を超えた場合など)の成立に基づいてこの表示を終了させてもよい。抑制に係わる枚数表示が長い期間行われてしまうと、遊技を継続させてより多くの枚数表示をさせようとする遊技者の新たな楽しみとなってしまうおそれがあるからである。
<変形例11/枚数表示>
図37は、特典遊技中に行う遊技媒体の枚数表示の一例を時系列で示した図である。この例では、演出画像表示装置157の下方で「ATモード中の獲得枚数」の文字表示と、特典遊技中の払出数(この例では、ATモード中の獲得枚数)を示す数値の表示を行う。ATモード中の獲得枚数は、同図(a)に示す状態では、数値の5(5枚)を示しているが、獲得枚数の桁数表示(例えば、表示可能な桁数が3桁の場合、予め3つの領域表示がなされ各領域内にのみ数値を表示する場合、3つの領域表示が桁数表示となる)は行っていない。
より具体的には、1桁目の数値を表示する領域には、数値を表示する領域を視認可能とする表示を行わず、1桁目の数値のみを表示し、1桁目の数値を表示する領域の左側に位置する2桁目の数値を表示する領域には、数値を表示する領域を視認可能とする表示を行わず、2桁目の数値のみを表示し、2桁目の数値を表示する領域の左側に位置する3桁目の数値を表示する領域には、数値を表示する領域を視認可能とする表示を行わず、3桁目の数値のみを表示し、3桁目の数値を表示する領域の左側に位置する4桁目の数値を表示する領域には、数値を表示する領域を視認可能とする表示を行わず、4桁目の数値のみを表示している。したがって、ATモード中の獲得枚数の数字は何桁まで表示することが可能であるのか(ATモード中の最大獲得枚数は何枚なのか)は遊技者は把握することができない。さらに、例えば、予め4桁の桁数表示を行った場合、ATモード中の最大獲得枚数は9999枚かのような印象を与えてしまい、射幸心を煽ることとなる場合があるが、桁数表示を行わないことによりこのような射幸心を抑えることが期待できる。
以降、同図(a)〜(c)に示すように、獲得枚数の増加に伴って、ATモード中の獲得枚数を示す数値を0→…→5→…→85→…→325→…と更新するが、同図(b)に示す状態では、ATモード中の獲得枚数を示す数値の桁数が2桁(十の桁の8、一の桁の5)に増加しているものの、獲得枚数の桁数表示は行っていないため、依然として、ATモード中の獲得枚数の数字は何桁まで表示することが可能であるのか(ATモード中の最大獲得枚数は何枚なのか)は遊技者は把握することができない。
また、同図(c)に示す状態では、ATモード中の獲得枚数を示す数値の桁数が3桁(百の桁の3、十の桁の2、一の桁の5)に増加しているものの、獲得枚数の桁数表示は行っていないため、依然として、ATモード中の獲得枚数の数字は何桁まで表示することが可能であるのか(ATモード中の最大獲得枚数は何枚なのか)は遊技者は把握することができない。
また、この例では、ATモード中の獲得枚数として、所定の桁数(この例では、3桁)で表示可能な数値(999)を超える数値(1000以上の数値)を表示する場合に、ATモード中の獲得枚数を示す数値の各桁(この例では、百の桁、十の桁、一の桁)に数字の「9」を表示するようにしている。同図(d)に示す状態は、ATモード中の獲得枚数が999枚を超えたと判定し、ATモード中の獲得枚数を示す数値の各桁に数字の「9」を表示している例を示している。この状態では、遊技者はATモード中の獲得枚数が999枚を超えたことは把握することができるが、実際の獲得枚数を把握することはできない。この例では、獲得枚数を非表示とする場合に比べ、遊技台内で枚数を計数している印象を遊技者に与えることができ、遊技媒体の払出抑制を開始した場合に、正確な数値に基づいて抑制開始を行ったことを印象付けることができる場合がある。なお、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が2000枚を超えた場合に遊技特典の付与抑制を開始する仕様としたので、「2000」が4桁であることからATモード中の獲得枚数を示す数値の桁数を3桁(百の桁、十の桁、一の桁)とすることにより、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が2000枚を超えた場合に遊技特典の付与抑制を開始する仕様としつつも、その枚数に達する以前に射幸心を抑えるようにしている。
このような構成とすれば、同図(d)のように獲得枚数の表示態様を変化させることで、遊技媒体の払出の抑制の開始を示唆することが可能となるため、抑制を開始するタイミングに合わせて遊技を中止させることができ、遊技媒体の払い出しを効果的に抑止することができる場合がある。
<変形例11/枚数表示の表示制御>
図38は、変形例11における枚数表示の表示制御を説明するための図であり、同図(a)は、上記図36(a)の(i)で示すタイミング、すなわち、現差枚数が閾値(例えば1700枚)を超える前に、第1副制御部400、第2副制御部500、および演出画像表示装置157によって行う表示制御を説明するための図である。
上記図22を用いて説明したように、第1副制御部400は、RAM408の現差枚数記憶領域408cに現差枚数を記憶するとともに、RAM408の特典遊技差枚数記憶領域408fに特典遊技差枚数を記憶し、演出制御処理において、これらの現差枚数と特典遊技差枚数の更新を行っている。
第1副制御部400は、現差枚数が閾値(例えば1700枚)を超える前には、情報出力処理において、特典遊技差枚数の情報を含む制御コマンドを第2副制御部500に対して送信する。また、この制御コマンドを受信した第2副制御部500は、画像制御処理において、制御コマンドに含まれる特典遊技差枚数が所定の桁数(例えば3桁)で表示可能な数値(999)を超える数値(1000以上の数値)であるか否かを判定し、該当する場合には、VDP534に対して「999」を表示するための画像データの転送指示や描画指示を行い、該当しない場合には、特典遊技差枚数を表示するための画像データの転送指示や描画指示を行う。また、当該指示を受けたVDP516は、ROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に表示情報を出力することで、特典遊技差枚数に対応する表示画像を表示させる。
例えば、図38(a)に示す、現差枚数が閾値(例えば1700枚)を超える前のタイミングでは、第1副制御部400は、特典遊技差枚数(この例では700枚)の情報を含む制御コマンドを第2副制御部500に対して送信し、当該制御コマンドを受信した第2副制御部500は、制御コマンドに含まれる特典遊技差枚数が所定の桁数(例えば3桁)で表示可能な数値(999)を超える数値(1000以上の数値)ではないと判定し、VDP534に対して、特典遊技差枚数を表示するための画像データの転送指示や描画指示を行う。また、当該指示を受けたVDP516は、演出画像表示装置157に表示情報を出力することで、特典遊技差枚数に対応する画像(この例では700という文字)を表示させている。
図38(b)は、上記図36(a)の(ii)で示すタイミング、すなわち、現差枚数が閾値(例えば1700枚)を超えた後に、第1副制御部400、第2副制御部500、および演出画像表示装置157によって行う表示制御を説明するための図である。
第1副制御部400は、現差枚数が閾値(例えば1700枚)を超えた後には、情報出力処理において、現差枚数および特典遊技差枚数の情報を含む制御コマンドを第2副制御部500に対して送信する。また、この制御コマンドを受信した第2副制御部500は、画像制御処理において、制御コマンドに含まれる特典遊技差枚数が所定の桁数(例えば3桁)で表示可能な数値(999)を超える数値(1000以上の数値)であるか否かを判定し、該当する場合には、VDP534に対して「999」を表示するための画像データの転送指示や描画指示を行い、該当しない場合には、特典遊技差枚数を表示するための画像データの転送指示や描画指示を行う。また、当該指示を受けたVDP516は、ROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に表示情報を出力することで、現差枚数および特典遊技差枚数に対応する表示画像を表示させる。
例えば、図38(b)に示す、現差枚数が閾値(例えば1700枚)を超えた後のタイミングでは、第1副制御部400は、特典遊技差枚数(この例では824枚)および現差枚数(この例では1722枚)の情報を含む制御コマンドを第2副制御部500に対して送信し、当該制御コマンドを受信した第2副制御部500は、制御コマンドに含まれる特典遊技差枚数が所定の桁数(例えば3桁)で表示可能な数値(999)を超える数値(1000以上の数値)ではないと判定し、VDP534に対して、現差枚数および特典遊技差枚数を表示するための画像データの転送指示や描画指示を行う。また、当該指示を受けたVDP516は、演出画像表示装置157に表示情報を出力することで、現差枚数および特典遊技差枚数に対応する画像(この例では、現差枚数に対応する1724という文字と、特典遊技差枚数に対応する824という文字)を表示させている。
図38(c)は、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が予め定めた閾値(例えば2000枚)を超えた後に、第1副制御部400、第2副制御部500、および演出画像表示装置157によって行う表示制御を説明するための図である。
第1副制御部400は、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が予め定めた閾値(例えば2000枚)を超えた後には、情報出力処理において、現差枚数および特典遊技差枚数の情報を含む制御コマンドを第2副制御部500に対して送信する。また、この制御コマンドを受信した第2副制御部500は、画像制御処理において、制御コマンドに含まれる特典遊技差枚数が所定の桁数(例えば3桁)で表示可能な数値(999)を超える数値(1000以上の数値)であるか否かを判定し、該当する場合には、VDP534に対して「999」を表示するための画像データの転送指示や描画指示を行い、該当しない場合には、特典遊技差枚数を表示するための画像データの転送指示や描画指示を行う。また、画像データ当該指示を受けたVDP516は、ROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に表示情報を出力することで、現差枚数および特典遊技差枚数に対応する表示画像を表示させる。
例えば、図38(c)に示す、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が予め定めた閾値(例えば2000枚)を超えた後のタイミングでは、第1副制御部400は、特典遊技差枚数(この例では1212枚)および現差枚数(この例では2108枚)の情報を含む制御コマンドを第2副制御部500に対して送信し、当該制御コマンドを受信した第2副制御部500は、制御コマンドに含まれる特典遊技差枚数が所定の桁数(例えば3桁)で表示可能な数値(999)を超える数値(1000以上の数値)であると判定し、VDP534に対して、特典遊技差枚数として「999」を表示するための画像データの転送指示や描画指示を行う。また、当該指示を受けたVDP516は、演出画像表示装置157に表示情報を出力することで、特典遊技差枚数に対応する画像(この例では、999という文字)を表示させている。
<枚数表示の変形例1>
図39は、特典遊技中に行う遊技媒体の枚数表示の変形例1を時系列で示した図である。この例では、演出画像表示装置157の下方で「ATモード中の獲得枚数」の文字表示と、遊技媒体の払出数(ATモード中の獲得枚数)を示す数値の表示を行う。同図(a)に示す状態では、ATモード中の獲得枚数を示す数値として「005」の表示を行うことによって、現在の獲得枚数が5枚であることに加えて、獲得枚数の数字は3桁まで表示可能であること(ATモード中の最大獲得枚数は999枚)であることを示唆している。
以降、同図(a)〜(c)に示すように、獲得枚数の増加に伴って、ATモード中の獲得枚数を示す数値を000→…→005→…→085→…→325→…と更新するが、同図(b)に示す状態では、ATモード中の獲得枚数を示す数値として「085」の表示を行うことによって、現在の獲得枚数が85枚であることに加えて、獲得枚数の数字は3桁まで表示可能であること(ATモード中の最大獲得枚数は999枚)であることを示唆している。
また、同図(c)に示す状態では、ATモード中の獲得枚数を示す数値として「325」の表示を行うことによって、現在の獲得枚数が325枚であることに加えて、獲得枚数の数字は3桁まで表示可能であること(ATモード中の最大獲得枚数は999枚)であることを示唆している。
また、この例では、ATモード中の獲得枚数として、所定の桁数(この例では、3桁)で表示可能な数値(999)を超える数値(1000以上の数値)を表示する場合に、ATモード中の獲得枚数を示す数値の各桁に、数字に替えて画像を表示するようにしている。同図(d)に示す状態は、ATモード中の獲得枚数が999枚を超えたと判定し、ATモード中の獲得枚数を示す数値の各桁に、数字に替えて星型の画像を表示するとともに、当該星型の画像を上下方向にわずかに揺れ動かす変動表示を行う例を示している。この状態では、遊技者はATモード中の獲得枚数が999枚を超えたことは把握することができるが、実際の獲得枚数を把握することはできない。しかし、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が2000枚を超えた場合に遊技特典の付与抑制を開始する仕様としたので、「2000」が4桁であることからATモード中の獲得枚数を示す数値の桁数を3桁(百の桁、十の桁、一の桁)とすることにより、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が2000枚を超えた場合に遊技特典の付与抑制を開始する仕様としつつも、その枚数に達する以前に射幸心を抑えるようにしている。
このような構成とすれば、同図(d)のように獲得枚数の表示態様を変化させることで、遊技媒体の払出の抑制の開始を示唆することが可能となるため、抑制を開始するタイミングに合わせて遊技を中止させることができ、遊技媒体の払い出しを効果的に抑止することができる場合がある。
<枚数表示の変形例2>
図40(a)は、特典遊技中に行う遊技媒体の枚数表示の変形例2を示した図である。この例では、演出画像表示装置157の中央近傍で「規制用カウント」の文字表示と、遊技媒体の払出の規制を開始するまでの残りの獲得枚数を示す数値の表示を行う。同図(a)に示す状態では、規制用カウントの文字表示の横で「残278」の表示を行うことによって、あと278枚の遊技媒体を獲得すると払出の規制が開始されることを示唆している。
このような構成とすれば、遊技媒体の払出の抑制が開始されることを事前に予告することができるため、抑制を開始するタイミングに合わせて遊技を中止させることができ、遊技媒体の払い出しを効果的に抑止することができる場合がある。
<枚数表示の変形例3>
図40(b)は、特典遊技中に行う遊技媒体の枚数表示の変形例3を示した図である。この例では、演出画像表示装置157の中央近傍で「規制用カウント」の文字表示と、払出の規制の閾値となる過去最大差枚数と過去最小差枚数との差を示す数値の表示を行う。同図(b)(i)に示す状態では、規制用カウントの文字表示の横で「1999」の表示を行うことによって、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が1999枚であり、あと1枚の遊技媒体を獲得すると払出の規制が開始されることを示唆している。
また、同図(b)(ii)に示す状態では、規制用カウントの文字表示の横で「2000」の表示を行うことによって、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が2000枚であり、払出の規制が開始されたことを示唆している。
また、以降の同図(b)(iii)、(iv)に示す状態では、規制用カウントの文字表示の横で「2000」の固定表示を行い、実際の規制用カウントの数字を更新しない(報知しない)ことによって、過去最大差枚数と過去最小差枚数との差が2000枚を超えたこと(払出の規制が行われていること)を示唆する一方で、ATモード中の獲得枚数を示す数値の更新は継続している。
以上説明したように、変形例11、変形例12に係るスロットマシンは、特典遊技(例えば、ATモード・BB遊技・RB遊技・SB遊技などの特別遊技によるメダルの払出し)を設定する特典遊技設定手段(例えば、ステップS113のメダル払出しの処理、ステップS606の特典処理)と、前記特典遊技設定手段による前記特典遊技の設定がある一部または全部の期間を少なくとも含む期間において、遊技媒体の獲得数に係わる計数(例えば、特典遊技差枚数の計数)を行う第一の計数手段(例えば、差枚数更新設定AのステップS1005の処理や、差枚数更新設定BのステップS1105の処理)と、前記第一の計数手段による計数結果に係わる報知(例えば、特典遊技差枚数の枚数表示)を行う計数結果報知手段(例えば、演出画像表示装置157の表示領域の一部)と、を備えた遊技台において、遊技媒体の獲得数に係わる計数(例えば、投入枚数、払出枚数、過去最小差枚数、または過去最大差枚数の計数)を行う第二の計数手段(例えば、差枚数更新設定AのステップS1002〜S1003の処理や、差枚数更新設定BのステップS1102〜S1103の処理)を備え、前記第二の計数手段による計数結果に基づいて前記特典遊技の設定抑制を行う(例えば、遊技媒体の払い出しを停止する、遊技媒体の払い出しを通常よりも少なくする)特典遊技設定抑制手段と、前記特典遊技設定抑制手段による前記特典遊技の設定抑制が行われている少なくとも一部期間において、前記特典遊技の設定抑制中であることを報知する(例えば、図35(a)、(b)に示す抑制中報知を行う)抑制報知手段(例えば、演出画像表示装置157の表示領域の一部)を備え、前記計数結果報知手段は、前記特典遊技設定手段による前記特典遊技の設定抑制が行われている少なくとも一部期間において、前記第一の計数手段による計数結果に係わる報知を行い、前記計数結果報知手段は、前記特典遊技設定抑制手段による前記特典遊技の設定抑制が行われている期間であって前記抑制報知手段による前記特典遊技の設定抑制中であることの報知が行われている期間において前記第一の計数手段による計数結果に係わる報知を行わない(例えば、表示中の枚数表示を消去する、表示中の枚数表示を他の画像や文字などで覆って視認不能にする)、ことを特徴とする遊技台である。
このような遊技台によれば、第一の計数手段による計数結果に係わる報知を行わないことで、払出の抑制中であることを遊技者に確実に伝えることができ、遊技を中止させて遊技媒体の払い出しを抑止することができる。このため、図27や図28を用いて説明した従来の遊技台のように、抑制中かどうかを把握できる遊技者と把握できない遊技者との間で、得ることができる利益に差が生じてしまうことがなく、全ての遊技者に対して遊技媒体の払い出しの抑止を公平に行うことができ、遊技者間の不公平感を解消しながらも射幸性を適正に保つことができる場合がある。
また、前記第二の計数手段は、遊技媒体の投入数と遊技媒体の払出数に基づいて、遊技媒体の投入数と遊技媒体の払出数の差枚数の最小値(例えば、過去最小差枚数)と、遊技媒体の投入数と遊技媒体の払出数の差枚数の最大値(例えば、過去最大差枚数)と、の間の遊技媒体数(例えば、現差枚数)を計数し、前記特典遊技設定抑制手段は、前記第二の計数手段による計数値が所定値(例えば、1700枚)を超えた場合に前記特典遊技の設定抑制を行ってもよい。
このような構成とすれば、抑制を開始するタイミングに合わせて遊技を中止させることができ、遊技媒体の払い出しを効果的に抑止することができる。
また、前記第二の計数手段による計数結果に係わる報知(例えば、現差枚数の枚数表示)を行う第二の計数結果報知手段(例えば、演出画像表示装置157の表示領域の一部)を備え、前記第二の計数結果報知手段は、前記特典遊技設定抑制手段による前記特典遊技の設定抑制が開始される前の所定時期に(例えば、図36(ii)に示す、過去最大差枚数と過去最小差枚数の差が1700枚を超えたタイミングで)前記第二の計数手段による計数結果に係わる報知を開始してもよい。
このような構成とすれば、抑制を開始するタイミングを事前に示唆することができるため、抑制を開始するタイミングに合わせて遊技を中止させることができ、遊技媒体の払い出しを効果的に抑止することができる。
また、前記計数結果報知手段は、前記第一の計数手段により計数された値を所定の桁数(例えば、3桁)まで表示可能な数値表示装置(例えば、演出画像表示装置157)により報知し、前記所定の桁数は、前記所定値の桁数(例えば、1700であれば4桁)より少ない桁数(例えば、3桁)とし、前記計数結果報知手段は、前記第一の計数手段により計数された値が前記所定の桁数を超える桁数の値である場合、前記数値表示装置の全ての桁数に9を表示してもよい。なお、所定値(例えば、1700枚)の桁数より一桁少ない表示としてもよいし、二桁少ない桁数(2桁)の表示としてもよいし、例えば、所定値が大きな値(例えば、100000枚)の場合には三桁少ない桁数(3桁)の表示としてもよい。
このような構成とすれば、計数値の表示態様を変化させることで、払出の抑制の開始を示唆することができるため、抑制を開始するタイミングに合わせて遊技を中止させることができ、遊技媒体の払い出しを効果的に抑止することができる。
<主制御部メイン処理の変形例>
次に、主制御部メイン処理の変形例について説明する。図41は、変形例に係る主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。なお、上記図11を用いて説明した主制御部メイン処理と同一の処理については、図において同一の符号を付すとともに、その説明は省略する。
変形例に係る主制御部メイン処理は、上記図11を用いて説明した主制御部メイン処理に対して、遊技媒体の差枚数を管理する処理を追加したものであり、具体的には、ステップS151の抑制用差枚数初期化、ステップS152の抑制用差枚数更新(in)、ステップS153の抑制用差枚数更新(out)、および、ステップS154の抑制判定の各処理を追加している。
<抑制判定>
図42(a)は、主制御部メイン処理における抑制設定(ステップS154)の流れを示すフローチャートである。
ステップS2501では、RAM308に記憶している抑制フラグを参照し、抑制フラグに記憶されている状態が抑制中を示しているか否かを判定し、抑制中を示している場合(抑制中フラグがONの場合)には処理を終了し、抑制中を示していない場合(抑制中フラグがOFFの場合)にはステップS2502に進む。ステップS2502では、RAM308に記憶している抑制用差枚数が予め定めた閾値(本実施形態では、2000枚)を超えたか否かを判定し、該当する場合にはステップS2503に進み、該当しない場合には処理を終了する。
ステップS2503では、抑制中フラグをON(抑制中であることを示す情報)に設定し、ステップS2504では、第1副制御部400に対して、抑制中であることを報知するための抑制情報を送信する。
<抑制用差枚数初期化>
図42(b)は、主制御部メイン処理における抑制用差枚数初期化(ステップS151)の流れを示すフローチャートである。
ステップS2601では、上述の抑制フラグを参照し、抑制中フラグがONの場合には処理を終了し、抑制中フラグがOFFの場合にはステップS2602に進む。ステップS2602では、2時間を超えてメダル投入がなされていないかどうかを判定し、該当しない場合には処理を終了し、該当する場合にはステップS2603に進む。ステップS2603では、上述の抑制用差枚数を初期値である0枚に設定した後に処理を終了する。
<抑制用差枚数更新(in)>
図43(a)は、主制御部メイン処理における抑制用差枚数更新(in)(ステップS152)の流れを示すフローチャートである。
ステップS2701では、上述の抑制用差枚数が投入数未満であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS2702に進み、該当しない場合にはステップS2703に進む。ステップS2702では、抑制用差枚数を初期値である0枚に設定した後に処理を終了し、ステップS2703では、抑制用差枚数から投入枚数を減算した後に処理を終了する。
<抑制用差枚数更新(out)>
図43(b)は、主制御部メイン処理における抑制用差枚数更新(out)(ステップS153)の流れを示すフローチャートである。
ステップS2801では、再遊技の作動があるかどうかを判定し、該当する場合にはステップS2802に進み、該当しない場合にはステップS2803に進む。ステップS2802では、抑制用差枚数に投入枚数を加算した後に処理を終了し、ステップS2803では、抑制用差枚数に払出枚数を加算した後に処理を終了する。
<変形例に係る差枚数更新設定の具体例>
次に、変形例に係る差枚数更新設定の具体例について説明する。図44(a)は、主制御部300のRAM308の記憶領域を模式的に示した図である。また、同図(b)は、投入枚数、払出枚数、抑制用差枚数、特典遊技差枚数の変化の一例を示した図である。
上記図43(a)を用いて説明した抑制用差枚数更新(in)では、抑制用差枚数が投入枚数未満の場合には、ステップS2703において、RAM308に設けた抑制用差枚数記憶領域308cに記憶している抑制用差枚数から、RAM308に設けた投入枚数記憶領域308aに記憶している投入枚数を減算し、この減算結果を抑制用差枚数記憶領域308cに記憶する。また、図43(a)では説明を省略したが、特典遊技中は、抑制用差枚数記憶領域308cに記憶した減算結果を、RAM308に設けた特典遊技差枚数記憶領域308dに特典遊技差枚数として記憶し、特典遊技差枚数を更新する。
一方、上記図43(b)を用いて説明した抑制用差枚数更新(out)では、再遊技の作動が無い場合に、ステップS2803において、抑制用差枚数記憶領域408cに記憶している抑制用差枚数に、RAM308に設けた払出枚数憶領域308bに記憶している払出枚数を加算し、この加算結果を、抑制用差枚数記憶領域308cに記憶する。また、図43(b)では説明を省略したが、特典遊技中は、抑制用差枚数記憶領域308cに記憶した加算結果を、RAM308に設けた特典遊技差枚数記憶領域308dに特典遊技差枚数として記憶し、特典遊技差枚数を更新する。
例えば、図44(b)に示す例では、1回目の遊技において、抑制用差枚数=0枚(初期値)に払出枚数5枚を加算して抑制用差枚数を5枚に更新し、続く2回目の遊技において、抑制用差枚数=5枚から投入枚数=3枚を減算して抑制用差枚数を2枚に更新している。続く3回目、4回目の各遊技においては、抑制用差枚数が投入枚数=3枚未満であるため、抑制用枚数を初期値である0枚に更新している。
また、この例では、8回目の遊技から特典遊技(ATモード)に移行している。そして、8回目の遊技において、抑制用差枚数=0枚に払出枚数5枚を加算して抑制用差枚数を5枚に更新した後に、抑制用差枚数=5枚から投入枚数=3枚を減算して抑制用差枚数を2枚に更新している。また、特典遊技中であるため、特典遊技中における差枚数(特典遊技差枚数)を2枚に更新し、以降、特典遊技中は当該特典遊技差枚数を一遊技毎に更新するように構成している。
なお、差枚数の最大となる値が閾値(2000枚)に達したことにより抑制開始する主旨から、本実施形態では、抑制差枚数が閾値(2000枚)に達したことにより抑制開始するようにしており、例えば、8回目の遊技において、抑制差枚数は2枚であるので、閾値(2000枚)に達しておらず抑制は行われない。なお、図23でも差枚数の最大となる値(最小値と最大値の間の値)が閾値(2000枚)に達したことにより抑制開始する主旨から各数値を記憶するようにしていたが、図23と図44では、1回目の遊技から10回目の遊技まで同じ投入枚数・同じ払出枚数で加算・減算しているにも係わらず、異なる値を算出している。例えば、8回目の遊技において、図23では差枚数の最大値を14枚としていたが、図44では差枚数の最大値を2枚としている。このように算出方法によっては、数値に僅かな誤差が生じる場合がある。
なお、上記実施形態では、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシンの例を示
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えば、パチンコ玉
)を遊技媒体としたスロットマシンなどにも、本発明は適用可能である。なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。さらに、本発明をアレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、スマートボール、およびカジノマシン等に適用しても、同様の効果を得ることができる。
また、本発明の実施形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。また、複数の異なる実施形態を組み合わせて本発明を実現してもよい。