JP2014041723A - 固体電解質とそれを用いた全固体電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体電解質の構成を適切に制御することによって充放電効率を高めることが可能な固体電解質とそれを用いた全固体電池を提供する。
【解決手段】固体電解質は、平均粒径が10μm以下の1次粒子と、1次粒子が凝集することにより形成された、粒径が150μm以下の2次粒子とを含む。全固体電池積層体10は、正極層11と、負極層12と、正極層11と負極層12との間に介在する固体電解質層13とを備え、固体電解質層13が上記の固体電解質から形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】固体電解質は、平均粒径が10μm以下の1次粒子と、1次粒子が凝集することにより形成された、粒径が150μm以下の2次粒子とを含む。全固体電池積層体10は、正極層11と、負極層12と、正極層11と負極層12との間に介在する固体電解質層13とを備え、固体電解質層13が上記の固体電解質から形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体電解質とそれを用いた全固体電池に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン等の携帯用電子機器の開発に伴い、これらの電子機器のコードレス電源として二次電池の需要が大きくなっている。その中でも、エネルギー密度が高く、充放電可能なリチウムイオン二次電池の開発が盛んに行われている。
また、携帯用電子機器の機能が多くなるに伴って、その消費電力が著しく増加している。この消費電力の増大に対応するために大容量のリチウムイオン二次電池が必要になってきている。
リチウムイオン二次電池では、正極活物質としてコバルト酸リチウム等の金属酸化物、負極活物質として黒鉛等の炭素材料、電解質として、六フッ化リン酸リチウムを有機溶媒に溶解させたもの、すなわち、有機溶媒系電解液が一般に使用されている。このような構成の電池において、活物質量を増加させることにより内部エネルギーを増加させ、さらにエネルギー密度を高くし、出力電流を向上させる試みがなされている。また、電池を大型化すること、電池を車両に搭載することも期待されている。
しかし、上記の構成のリチウムイオン二次電池では、電解質に用いられる有機溶媒は可燃性物質であるため、電池が発火する等の危険性がある。このため、電池の安全性をさらに高めることが求められている。
そこで、リチウムイオン二次電池の安全性を高めるための一つの対策は、有機溶媒系電解液に代えて、固体電解質を用いることである。固体電解質としては、高分子、ゲル等の有機材料、ガラス、セラミックス等の無機材料を適用することが検討されている。その中でも、不燃性のガラスまたはセラミックスを主成分とする無機材料を固体電解質として用いる全固体二次電池が提案され、注目されている。
たとえば、特開2008‐288098号公報(以下、特許文献1という)には、高いイオン伝導度を有する固体電解質として、硫黄、リチウム、ホウ素、ケイ素、ゲルマニウム、リンおよびアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含み、平均粒径が、0.01〜10μmである硫化物系固体電解質粉体が記載されている。
また、たとえば、特開2008‐4459号公報(以下、特許文献2という)には、全固体電池を高エネルギー化および高出力化し、固体電解質と電極の界面抵抗を低減する固体電解質として、硫黄、リチウムおよびリンを主成分として含有し、平均粒径が0.1〜10μm、粒径が20μm以上の粒子が全体の10体積%以下である硫化物系固体電解質微粒子が記載されている。
特許文献1と特許文献2では、固体電解質を構成する微細な1次粒子の平均粒径を制御することにより、固体電解質の特性を改善している。しかしながら、その固体電解質を用いた全固体電池の特性については検討されていない。
発明者らは、固体電解質の構成について種々検討した結果、1次粒子の平均粒径を制御するだけでは充電時の不具合を解消することができず、充放電効率を高めるには限界があることがわかった。
そこで、本発明の目的は、固体電解質の構成を適切に制御することによって充放電効率を高めることが可能な固体電解質とそれを用いた全固体電池を提供することである。
本発明者らは、全固体電池の構成を種々検討した結果、充電時の不具合を解消して充放電効率を高めるためには、1次粒子の平均粒径だけでなく、1次粒子が凝集することにより形成された2次粒子の粒径を制御する必要があることを見出した。この知見に基づいて、本発明に従った全固体電池は、次のような特徴を備えている。
本発明に従った固体電解質は、平均粒径が10μm以下の1次粒子と、1次粒子が凝集することにより形成された、粒径が150μm以下の2次粒子とを含む。
本発明の固体電解質においては、1次粒子の平均粒径が2μm以下であり、2次粒子の粒径が75μm以上150μm以下であることが好ましい。
本発明の固体電解質は硫化物を含むことが好ましい。
本発明に従った全固体電池は、正極層と、負極層と、正極層と負極層との間に介在する固体電解質層とを備えた全固体電池であって、正極層、負極層および固体電解質層の少なくともいずれか一層が、上述の固体電解質を含む。
本発明の全固体電池においては、正極層が正極活物質を含み、正極活物質が、硫黄と、リチウムと、マンガン、鉄、銅、および、ニッケルからなる群より選ばれた一種の元素とを含むことが好ましい。
正極活物質はLi2FeS2を含むことが好ましい。
正極層は炭素材料を含むことが好ましい。
本発明によれば、固体電解質において、1次粒子の平均粒径と、1次粒子が凝集することにより形成された2次粒子の粒径を制御することによって、充電時の不具合を解消することができ、充放電効率が高い全固体電池を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の一つの実施の形態としての全固体電池積層体10は、正極層11と固体電解質層13と負極層12とからなる単電池で構成される。固体電解質層13の一方面に正極層11が配置され、固体電解質層13の一方面と反対側の他方面に負極層12が配置されている。いいかえれば、正極層11と負極層12とは、固体電解質層13を介して互いに対向する位置に設けられている。なお、正極層11と負極層12のそれぞれは、固体電解質と電極活物質とを含み、固体電解質層13は固体電解質を含む。
上記のように構成された本発明の全固体電池積層体10において固体電解質層13を形成する固体電解質は、平均粒径が10μm以下の1次粒子と、1次粒子が凝集することにより形成された、粒径が150μm以下の2次粒子とを含む。
このように構成された固体電解質を用いることにより、充電時の電圧挙動を安定化することができ、充電時の微細なショート等の不具合を解消することができるので、充放電効率を高めることができる。
本発明の固体電解質においては、1次粒子の平均粒径が2μm以下であり、2次粒子の粒径が75μm以上150μm以下であることが好ましい。このように構成された固体電解質を用いることにより、充放電容量を高めることができる。
本発明の固体電解質は硫化物を含むことが好ましい。
本発明の全固体電池積層体10においては、正極層11が正極活物質を含み、正極活物質が、硫黄と、リチウムと、マンガン、鉄、銅、および、ニッケルからなる群より選ばれた一種の元素とを含むことが好ましい。このように構成された正極層11を備えることにより、正極活物質を形成する化合物の結晶構造を強固にして、放電時のエネルギー密度を高くすることができ、すなわち、放電容量を高くすることができ、充放電時の抵抗を低減することができるので充放電サイクル特性を向上させることができる。この場合、正極活物質がLi2FeS2を含むことにより、放電時のエネルギー密度をさらに高くすることができ、充放電サイクル特性をさらに向上させることができる。また、正極層11が導電剤として炭素材料を含むことにより、電子伝導度を高めることができる。
具体的には、正極層11は、たとえば、正極活物質としてのLi2FeS2等と、固体電解質としてイオン伝導性化合物であるLi2SとP2S5の混合物等とを含む。負極層12は、たとえば、負極活物質としての球状黒鉛等の炭素材料と、固体電解質としてイオン伝導性化合物であるLi2SとP2S5の混合物等とを含む。正極層11と負極層12との間に挟まれた固体電解質層13は、たとえば、固体電解質としてイオン伝導性化合物であるLi2SとP2S5の混合物等を含む。正極層11と負極層12と固体電解質層13は、それぞれ、原材料を圧縮成形することにより作製されたものである。なお、固体電解質は、構成元素としてリチウムと硫黄とを少なくとも含有すればよく、このような化合物として、Li2SとP2S5の混合物以外に、たとえば、Li2SとB2S3の混合物等をあげることができる。また、固体電解質は、構成元素としてリチウムと硫黄に加えて、好ましくはリンをさらに含有すればよく、このような化合物として、Li2SとP2S5の混合物以外に、たとえば、Li7P3S11、Li3PS4やこれらのアニオンの一部が酸素置換されたもの等をあげることができる。固体電解質を構成する元素の組成比率は上述した比率に限定されるものではない。また、正極活物質は、構成元素としてリチウムと鉄と硫黄とを含有することがより好ましく、このような化合物として、Li2FeS2以外に、たとえば、Li2.33Fe0.67S2等の化合物をあげることができる。さらに、その他の正極活物質として硫化リチウムチタン、硫化リチウムバナジウム等の化合物をあげることができる。正極活物質を構成する元素の組成比率は上述した比率に限定されるものではない。
なお、本発明の全固体電池積層体10は、図1に示される電池要素を、たとえば、セラミックス製の容器に装入された形態で用いられてもよく、図1に示される形態のままで自立した形態で用いられてもよい。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は一例であり、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
以下、固体電解質層を構成する固体電解質粉末の構成を変化させて、全固体電池を作製した実施例1〜3と比較例1、2について説明する。
(実施例1)
<固体電解質粉末の作製>
アルゴンガス雰囲気中で、硫化物であるLi2S粉末とP2S5粉末とを7:3のモル比になるように秤量し、混合して混合物1gを作製した。得られた混合物をアルミナ製の容器に入れ、さらに直径が10mmのアルミナボールを入れて、容器を密閉した。容器をメカニカルミリング装置(フリッチュ製 遊星ボールミル、型番P-7)にセットして、25℃の温度、370rpmの回転数で20時間、メカニカルミリング処理した。得られた白黄色のガラス粉末をガラス製の密閉容器に入れて、300℃の温度で2時間、真空加熱処理することにより、硫化物系固体電解質材料を作製した。得られた固体電解質材料を粉砕することにより、固体電解質粉末を作製した。
<固体電解質粉末の作製>
アルゴンガス雰囲気中で、硫化物であるLi2S粉末とP2S5粉末とを7:3のモル比になるように秤量し、混合して混合物1gを作製した。得られた混合物をアルミナ製の容器に入れ、さらに直径が10mmのアルミナボールを入れて、容器を密閉した。容器をメカニカルミリング装置(フリッチュ製 遊星ボールミル、型番P-7)にセットして、25℃の温度、370rpmの回転数で20時間、メカニカルミリング処理した。得られた白黄色のガラス粉末をガラス製の密閉容器に入れて、300℃の温度で2時間、真空加熱処理することにより、硫化物系固体電解質材料を作製した。得られた固体電解質材料を粉砕することにより、固体電解質粉末を作製した。
得られた固体電解質粉末を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した画像から、1次粒子の粒径を測定した。測定した粒径の平均値を算出して1次粒子の平均粒径を求めた。その結果、1次粒子の平均粒径は2μmであった。この状態の固体電解質粉末は、粒径が300μm以上の2次粒子を含んでいた。
得られた固体電解質粉末を篩で分級して粒径が75〜150μmの範囲内の2次粒子を含む固体電解質粉末を得た。2次粒子の粒径は、株式会社島津製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置(型番:SALD2200)を用いてレーザー回折散乱法により、測定した。具体的には、トルエンに固体電解質粉末を分散させて吸光度を測定した後、レーザー回折によって2次粒子の粒径を測定した。
<正極活物質粉末の作製>
Li2S粉末とFeS粉末とを1:1のモル比になるように秤量し、混合して混合物を作製した。内面を炭素で被覆した石英管に上記の混合物を入れて真空封入した。次に、石英管を950℃の温度で5時間加熱することによって正極活物質粉末としてLi2FeS2を作製した。
Li2S粉末とFeS粉末とを1:1のモル比になるように秤量し、混合して混合物を作製した。内面を炭素で被覆した石英管に上記の混合物を入れて真空封入した。次に、石英管を950℃の温度で5時間加熱することによって正極活物質粉末としてLi2FeS2を作製した。
<正極合材粉末の作製>
上記で得られた正極活物質粉末と固体電解質粉末とを1:1の重量比で混合することによって正極合材を作製した。
上記で得られた正極活物質粉末と固体電解質粉末とを1:1の重量比で混合することによって正極合材を作製した。
<負極合材粉末の作製>
負極活物質として球状黒鉛(日本パワーグラファイト株式会社製、製品名GDS‐15‐1)を用いた。この負極活物質と上記で得られた固体電解質粉末とを、ロッキングミル(60Hz)を用いて、1:1の重量比で混合することによって負極合材粉末を作製した。
負極活物質として球状黒鉛(日本パワーグラファイト株式会社製、製品名GDS‐15‐1)を用いた。この負極活物質と上記で得られた固体電解質粉末とを、ロッキングミル(60Hz)を用いて、1:1の重量比で混合することによって負極合材粉末を作製した。
<全固体電池の作製>
上記で得られた固体電解質粉末を、一辺が2.6mmの正方形の平面を有する金型内に入れて、90MPaの圧力でプレス成形することにより、厚みが0.2mmの固体電解質層を作製した。得られた固体電解質層の一方側に正極合材粉末を入れ、他方側に負極合材粉末を入れて、900MPaの圧力でプレス成形することにより、厚みが0.65mmのペレット状の全固体電池積層体を作製した。上記の積層体を、電極が外に引き出されてあるセラミックパッケージに封入して、全固体電池を作製した。
上記で得られた固体電解質粉末を、一辺が2.6mmの正方形の平面を有する金型内に入れて、90MPaの圧力でプレス成形することにより、厚みが0.2mmの固体電解質層を作製した。得られた固体電解質層の一方側に正極合材粉末を入れ、他方側に負極合材粉末を入れて、900MPaの圧力でプレス成形することにより、厚みが0.65mmのペレット状の全固体電池積層体を作製した。上記の積層体を、電極が外に引き出されてあるセラミックパッケージに封入して、全固体電池を作製した。
<電池特性の評価>
上記の全固体電池に対して、50μAの定電流で電圧が3.0Vになるまで充電した。その後、20μAの定電流で電圧が0.0Vになるまで放電した。得られた充放電曲線を図2に示す。その際の充電容量と放電容量を測定し、充電容量に対する放電容量との比率(充放電効率)を次の式で求めた。これらの結果を以下の表1に示す。
上記の全固体電池に対して、50μAの定電流で電圧が3.0Vになるまで充電した。その後、20μAの定電流で電圧が0.0Vになるまで放電した。得られた充放電曲線を図2に示す。その際の充電容量と放電容量を測定し、充電容量に対する放電容量との比率(充放電効率)を次の式で求めた。これらの結果を以下の表1に示す。
充放電効率(%)=(放電容量/充電容量)×100
1次粒子の平均粒径と2次粒子の粒径とを適切に制御した固体電解質粉末を用いることにより、充電時の不具合が起こらず、95.1%という高い充放電効率の全固体電池を得ることができた。また、電極層内のイオン伝導が良好であるため、156.3μAhという高い放電容量の全固体電池を得ることができた。
(実施例2)
固体電解質粉末を以下のようにして作製したこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
固体電解質粉末を以下のようにして作製したこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
粉砕後に得られた固体電解質粉末を篩で分級して粒径が75μm未満の2次粒子を含む固体電解質粉末を得た。
実施例1と同様にして、得られた全固体電池の充放電試験を行った。得られた充放電曲線を図3に示す。その際の充電容量と放電容量を測定し、充放電効率を求めた。これらの値を以下の表1に示す。
1次粒子の平均粒径と2次粒子の粒径とを適切に制御した固体電解質粉末を用いることにより、充電時の不具合が起こらず、98.6%という高い充放電効率の全固体電池を得ることができた。また、実施例1に比べて放電容量が低いが、十分機能する全固体電池を得ることができた。
(実施例3)
固体電解質粉末を以下のようにして作製したこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
固体電解質粉末を以下のようにして作製したこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
硫化物であるLi2S粉末とP2S5粉末とを8:2のモル比になるように秤量した。粉砕後に得られた固体電解質粉末を篩で分級して粒径が75μm未満の2次粒子を含む固体電解質粉末を得た。
実施例1と同様にして、得られた全固体電池の充放電試験を行った。得られた充放電曲線を図4に示す。その際の充電容量と放電容量を測定し、充放電効率を求めた。これらの値を以下の表1に示す。
1次粒子の平均粒径と2次粒子の粒径とを適切に制御した固体電解質粉末を用いることにより、充電時の不具合が起こらず、97.3%という高い充放電効率の全固体電池を得ることができた。また、実施例1に比べて放電容量が低いが、十分機能する全固体電池を得ることができた。
(比較例1)
固体電解質粉末を以下のようにして作製したこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
固体電解質粉末を以下のようにして作製したこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
粉砕後に得られた固体電解質粉末を篩で分級して粒径が150〜300μmの範囲内の2次粒子を含む固体電解質粉末を得た。
実施例1と同様にして、得られた全固体電池の充放電試験を行った。得られた充放電曲線を図5に示す。その際の充電容量と放電容量を測定し、充放電効率を求めた。これらの値を以下の表1に示す。
2次粒子の粒径が大きい固体電解質粉末を用いているので、充電時に微細なショートが発生し、72.2%という低い充放電効率の全固体電池が得られた。
(比較例2)
固体電解質粉末を以下のようにして作製したこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
固体電解質粉末を以下のようにして作製したこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
実施例1と同様にして得られた固体電解質材料を粉砕することにより、1次粒子の平均粒径が150μmの固体電解質粉末を作製した。粉砕後に得られた固体電解質粉末を篩で分級しないでそのまま用いた。
実施例1と同様にして、得られた全固体電池の充放電試験を行った。得られた充放電曲線を図6に示す。その際の充電容量と放電容量を測定し、充放電効率を求めた。これらの値を以下の表1に示す。
1次粒子の平均粒径が大きく、2次粒子の粒径が制御されていない固体電解質粉末を用いているので、充電時に微細なショートが発生し、60.1%という低い充放電効率の全固体電池が得られた。
今回開示された実施の形態と実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は以上の実施の形態と実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものであることが意図される。
本発明により、充放電効率が高い全固体電池を得ることができる。
10:全固体電池積層体、11:正極層、12:負極層、13:固体電解質層。
Claims (7)
- 平均粒径が10μm以下の1次粒子と、
前記1次粒子が凝集することにより形成された、粒径が150μm以下の2次粒子と、
を含む、固体電解質。 - 前記1次粒子の平均粒径が2μm以下であり、前記2次粒子の粒径が75μm以上150μm以下である、請求項1に記載の固体電解質。
- 前記固体電解質が硫化物を含む、請求項1または請求項2に記載の固体電解質。
- 正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に介在する固体電解質層とを備えた全固体電池であって、
前記正極層、前記負極層および前記固体電解質層の少なくともいずれか一層が、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の固体電解質を含む、全固体電池。 - 前記正極層が正極活物質を含み、前記正極活物質が、硫黄と、リチウムと、マンガン、鉄、銅、および、ニッケルからなる群より選ばれた一種の元素とを含む、請求項4に記載の全固体電池。
- 前記正極活物質がLi2FeS2を含む、請求項5に記載の全固体電池。
- 前記正極層が炭素材料を含む、請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載の全固体電池。
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JP2012182522A JP2014041723A (ja) | 2012-08-21 | 2012-08-21 | 固体電解質とそれを用いた全固体電池 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101778566B1 (ko) | 2016-02-05 | 2017-09-14 | 전남대학교 산학협력단 | 용매열합성법을 이용한 하이브리드 커패시터 전극재료의 제조방법 |
WO2020241322A1 (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-03 | 日本ゼオン株式会社 | 全固体二次電池用スラリー組成物、固体電解質含有層および全固体二次電池、並びに全固体二次電池用スラリー組成物の製造方法 |
WO2024128604A1 (ko) * | 2022-12-15 | 2024-06-20 | 주식회사 엘지에너지솔루션 | 복합 황화물계 고체 전해질 및 이의 제조방법 |
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2012
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