JP2014040996A - 加湿機構の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加湿量を増大させた場合でも床濡れを防止できる超音波方式の加湿機構の提供を目的とする。
【解決手段】 給水部と給水部の水分を空間に放出する超音波式霧化部と室内の温度検出部及び室内の湿度検出部を備えてなり、温度検出部で検出された温度に対応する飽和水蒸気量を求め、飽和水蒸気量と湿度検出部で検出された湿度の差もしくは比に応じて超音波振動子の入力電圧を制御することを特徴する加湿機構の制御方法。
【選択図】 図5

Description

本発明は、室内空間を加湿する加湿機構の制御方法に関するものであり、特に超音波振動子を用いた超音波式加湿機構の制御方法に関する。
従来、室内空間を加湿するために風を送って水を蒸発させる気化式、水を沸騰させてお湯にし、湯気を出す蒸気式、水を細かな粒状にしてそのまま吹き出す超音波式など様々な方式の加湿機構が用いられている。それらの加湿機構は、水を補給して加湿手段を動作させ、室内の湿度を高めるものであり、室内の湿度を高めることでインフルエンザウイルス、風邪ウイルスなどを不活化したり、肌を保湿したりすることが期待できる。また、近年は短時間で広い室内空間を加湿できるような大容量の加湿機構も求められている。
これらの加湿機構の中でも、超音波式は、消費電力が小さくランニングコストもかかりにくいことから、最も望ましい方式といえる。この超音波方式を用いた加湿器については、省エネを図る方法(特許文献1)や霧化をうまく分散させる方法(特許文献2)などが考えられている。
しかし、特許文献1に記載された加湿機構は、加熱殺菌した水を霧化することで、クリーンな加湿器を得られるものであるが、ファン装置一つによることや放出口を絞っていることなどから、大量霧化に適していない。また特許文献2に記載された加湿機構は、軸流ファンによる空気を斜め方向から吹き付け、霧化を遠くに飛ばす方法が開示されているが、ベルヌーイ原理を使用している関係からこの方法でも大容量加湿や高速加湿には不向きである。
そこで、本発明者らのグループは、1時間当たりの加湿量が500ml以上を実現出来る超音波式加湿機構の発明を完成させたが、短時間に大容量加湿を行った場合には、加湿機構を設置した周辺の床面が水滴で濡れてしまう、いわゆる床濡れ現象を生じてしまうことがあった。この現象の原因は、霧化量が多くなりすぎ、水滴となって加湿機構の設置面近傍に落下してしまうからである。その結果として、周辺の床濡れは利用者の靴下や衣服を濡らしてしまう虞があるため、大容量の加湿を行っても床濡れを発生させない加湿機構が求められていた。
特開昭2000−274756 特表2011−513697
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、加湿機構の加湿量を増大させても床濡れを発生させない加湿機構の制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、給水部とこの給水部の水分を空間に放出する超音波式霧化部と室内の温度検出部及び室内の湿度検出部を備えてなり、温度検出部で検出された温度に対応する飽和水蒸気量と湿度検出部で検出された湿度及び温度に対応する水分量とを求め、飽和水蒸気量と水分量との差に応じて超音波振動子の入力
電圧を制御する制御方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、前記飽和水蒸気量と前記水分量との差に応じて段階的に超音波振動子の入力電圧を制御する加湿機構の制御方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2のいずれかの解決手段において、超音波式霧化部は加湿能力が500ml/h以上である加湿機構の制御方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、給水部とこの給水部の水分を空間に放出する超音波式霧化部と室内の温度検出部及び室内の湿度検出部を備えてなり、温度検出部で検出された温度に対応する飽和水蒸気量と湿度検出部で検出された湿度及び温度に対応する水分量とを求め、飽和水蒸気量と水分量との比に応じて超音波振動子の入力電圧を制御する加湿機構の制御方法を提供するものである。
本発明によれば、加湿機構の加湿量を増大させても床濡れを発生させない超音波方式の加湿機構の制御方法が可能となる。
本発明の加湿器の全体図である。 本発明の加湿器の要部一部破断斜視図である。 本発明の加湿器の要部一部破断正面図である。 本発明における加湿量の制御1を説明する図である。 本発明における加湿量の制御2を説明する図である。 本発明における加湿量の制御2を具体的に説明する図である。 本発明の制御フローを説明する図である。 本発明における加湿量の制御3を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態である加湿機構を構成する加湿器を図に従って説明する。図1は本発明の加湿器の全体図であり、図2は本発明の加湿器の要部一部破断斜視図である。図3は本発明の加湿器の要部一部破断正面図である。図4は本発明における加湿量の制御1を説明する図であり、図5は本発明における加湿量の制御2を説明する図である。図6は、本発明における加湿量の制御2を具体的に説明する図である。図7は本発明の加湿機構の制御フローを説明する図である。図8は本発明における加湿量の制御3を説明する図である。
図1、図2に示すように、本発明の加湿器は大きく加湿器本体2、給水部22、加湿部23、サーキュレータ部12及び図示しない制御部とからなっている。そして、加湿器本体2の内部には給水部22、加湿部23、サーキュレータ部12及び制御部が収容されている。そして、本発明では給水部22と加湿部23とによって超音波式霧化部を構成している。
給水部22は加湿に用いる水を貯蔵するための機構であり、給水タンク9とイオン交換樹脂24からなり、給水タンク9の直下にイオン交換樹脂24が配置されている。加湿部23は水を室内に加湿する機構で、給水タンク9からの水の連通路10、超音波振動子11、超音波振動子水槽111、霧流出筒7、および送風ファン6とから構成されている。
サーキュレータ部12は主に風と霧とを循環させるための機構で、サーキュレータ部12を構成するプロペラファン121とその外周を覆う径が少しだけ大きい円筒状筒122およびその蓋となる筒蓋123からなっている。
加えて、本発明の加湿器は、室内の温度を検出する図示しない温度検出部および室内の湿度を検出する図示しない湿度検出部を有している。
加湿器本体2は樹脂又は鋼板等で構成された筐体であり、給水部22、加湿部23、サーキュレータ部12及び制御部が収容できる程度の大きさであればよく、特に大きさは限定されるものではないが、およそ30〜50センチ程度のケース状筐体である。そして、本発明では霧化した霧を排出する霧流出筒7の一部である噴出し口73が本体2上部から突出する形状となっている。
本発明での給水タンク9は加湿に用いる水の貯蔵機能と超音波振動子11の霧化流を効果的に室内に放出する筒機能との2つの機能を併せ持つ。給水タンク9は給水タンク筐体内部に貯水されない中空霧流出筒7を有する。当該霧流出筒7は、給水タンク9の貯水部と独立した異形中空貫通路からなり筒の下部側が上部側よりも大きい樹脂製の筒である。
霧流出筒7は大径霧流出筒71と大径霧流出筒71よりも長い小径霧流出筒72とからなり、小径霧流出筒72の一端が大径霧流出の天面75に挿通されている。霧流出筒7は給水タンク貯水部内の水が霧流出筒7内部に直接流入しない内筒構造であり、超音波振動子水槽111の上部に配置されている。
給水タンク9は底面に貯蔵した水の流出口となる円形開口92を有し、その円形開口端には下方に突出した円形フランジ94が設けてある。それら円形フランジの外周には嵌合用に図示しない螺旋ミゾを有している。そして、フランジの外周には水の弁99を有するキャップ90がフランジの螺旋ミゾに沿って着脱可能に設けられている。また、給水時に持ち運びが容易なように水タンク9の上面側には把手45が設けられている。
水を入れた給水タンク9を加湿器本体2に装着すると、給水タンク9のキャップ90に設けられた弁99は、内部に設けられた弁部材が上方に移動して移動空間を形成する。その移動空間を通過してタンク9内の水がイオン交換樹脂に落下する構成となっている。
給水タンク9の下方には、イオン交換樹脂を充填した容器状のフィルター93が載置されており、給水タンク9から落下した水を受け入れ、そのイオン交換樹脂を通過した水が連通路10を経由して霧化室3に移動する。給水タンク9からの水供給は、霧化室3の水位とイオン交換樹脂容器内の水位がバランスするまで行なわれる。
なお、本発明では給水タンク9内に霧流出筒7を設けた構成で説明したが、給水タンク9と霧流出筒7とを別々に作製して、独立した給水タンク9と霧流出筒7が並ぶように配置することも可能である。
連通路10の周囲には図示しないヒータが設けられ、連通路10内の水を加熱して殺菌することができる。そして、その水が霧化室3に設けられた超音波振動子11によって霧化される。
霧化室3には超音波振動子11と超音波振動子水槽111と大径霧流出筒71と小径霧流出筒72及び噴出し口73が設けられている。この構成によって超音波振動子11で霧化された大量の霧を室内に放出することが可能である。
加えて、霧化流を効率的に室内に排出するために大径霧流出筒71及び超音波振動子水槽111の外部に送風ファン6となるシロッコファンを設置していることで、より積極的な加湿流を得ることができる。シロッコファンの風は大径霧流出筒71又は超音波振動子水槽111の一部に設けられた穴113に向かって送風されている。
そして霧流出筒7に隣接してファン軸1210が鉛直方向に配置されて、霧化流噴出し口73近傍に上昇流を発生させるように、プロペラファン(第2ファン)121を備えるサーキュレータ部12を設けている。なお、サーキュレータ部12は送風ファン6よりも大きなプロペラファン121であり、送風ファン6よりも風量が大きく設定されている。こうすることにより、大量の霧化を部屋全体に分散することができる。なお、プロペラファン121は噴出し口73の下や近傍に設けてもよい。
サーキュレータ部12の外側は円筒状の筒122で覆われている。霧化流噴出し口73はプロペラファン121の中心軸を延長した仮想延長線上方域を避けた位置に設けられる。例えば、霧流出筒7の噴出し口73はサーキュレータ部12の端部との距離が約0.5から15センチメートル程度の近接した場所に配置する。距離が0.5センチメートル未満であると、プロペラファン121の垂直方向への気流にさえぎられてしまうことになり、また15センチメートルを超えると、逆にサーキュレータ効果を発揮できなくなってしまうからである。
サーキュレータ部12の上部には円筒の筒122に嵌合するスリット部31を構成する筒蓋123が設けられている。筒蓋123は樹脂で成型された上下に貫通するスリット311が多数形成された円盤状の蓋であり、プロペラファン121より少しだけ直径が大きくなっている。その理由は、できるだけ上方広範囲に気流を送り込むためである。筒蓋123は貫通部のない筒蓋中心124と中心部から同心円状に3〜5本形成された同心円状リブ125と、筒蓋中心124から外周近傍まで放射状に延びる4〜50本の放射状リブ126とからなり、中心部とそれぞれのリブのない部分がスリット311になっている。
同心円状リブ125は鉛直方向に0.1〜5mm程度垂下したリブで、放射状リブ126は鉛直方向に5〜20mm程度垂下したリブであり、放射状リブ126の方が樹脂強度を確保するため、リブの高さが大きくなるように設定されている。
同心円状リブ125の最外周リブは、樹脂成形の引けなどを考慮して、放射状リブ126と同等か1〜2mm程度小さく設定されている。なお、プロペラファン121の中心軸を送風ダクト5に対して斜めに設置した場合には、ファンの送風方向と平行になるように板状のリブを成形する必要がある。
そして、サーキュレータ部12を構成するプロペラファン121の中心軸1210の上方は気流が弱くなるため、筒蓋中心124とは略一致するように設けられている。
本実施の構造では同心円状リブ125と放射状のリブ126を併用して用いた例で説明したが、同心円状のリブを設けず、放射状のリブのみを細かく(例えば、36本程度以上)設けることでも本件の効果を達成することができる。スリット311はプロペラファン121の風を整流していると考えられ、これによっても床濡れを軽減できる機能を有している。
また、プロペラファン121と複数の放射状リブ126の鉛直方向の間隔(距離)も約1から15センチメートル程度であり、近接して配置されている。約1センチメートル未満であれば、風切り音が大きくなり、15センチメートルを超えると風速が極端に低下するからである。筒蓋123の全体形状は円形とすることもできるし、楕円状とすることも可能である。
なお、サーキュレータ部12の風下となる筒内部には、におい、アレルギー性物質、菌、ウイルス等を抑制する目的で、イオン発生装置のイオン発生部をファン側に対向して配置する構造としてもよい。よって、大容量加湿であってもサーキュレータ部12で霧化流を遠くまで到達させることが可能となるので、設置場所の床濡れを軽減できる。
本発明では加湿器を動作させると超音波振動子11で霧化が行なわれ、超音波振動子水槽111上と大径霧流出筒71に霧化流が発生する。その霧化流は、超音波振動子水槽111又は大径霧流出筒71に設けられた開口からシロッコファン(第1ファン)6流が流入し、小径霧流出筒72及び噴出し口73に導かれる。噴出し口73から吐出された霧化流は、隣接したサーキュレータファン(第2ファン)121流に乗って室内の遠方まで運ばれる。
その時、サーキュレータ部12の軸1210は上向きで霧化流を上方へ舞い上げる効果があるため遠くまで霧化流が運べるものと考えられる。
霧化流はシロッコファン(第1ファン)6と鉛直方向に軸が設けられたサーキュレータファン(第2ファン)121の両者の作用を受けるためより遠くに、より多くの霧化流を運ぶことができ、大容量加湿が可能となり、床ぬれを防止できる。
第1ファンの風量よりも第2ファンの風量のほうが大きくなるように設定したことでより多くの霧化流を運ぶことができ、大容量加湿が可能となり、床ぬれを防止できる。
霧化流噴出し口は73前記第2ファン121の中心軸を延長した仮想延長線上方域を避けた位置に設けたことで、より多くの霧化流を運ぶことができ、大容量加湿が可能となり、床ぬれを防止できる。
給水部22と給水部22の水分を空間に放出する加湿部23とを備えた加湿機構において、加湿部23で発生した霧化流を室内に拡散させる第2ファン121を設け、第2ファン121の下流にスリット部31を設けてなり、スリット部31は複数の放射状リブ126で構成したことでより多くの霧化流を運ぶことができ、床ぬれを防止できる。
(第一の実施形態)
以上の基本構成を用いて加湿を行なう本発明で、床濡れを全く発生させない大容量加湿が可能となる。従来の加湿機構による加湿では400ml/h程度の加湿量までであったが、本発明の実施例に記載した加湿機構では800ml/h程度まで加湿量を増加しても床濡れが発生するのを防止することが可能となる。
即ち、本発明では加湿機構の動作時に定期的に温度検出部の温度センサ(型番CS−7、ワコー電子株式会社製)によって室内の温度が測定される。本実施例では1分間隔で温度を計測し、その温度(T1)に対応する飽和水蒸気量(M1)がTetensの計算式によって求められる。例えば、室温が20℃であれば飽和水蒸気量M1は17.3g/mと計算で求めることができる。
そして、加湿機構に設けられた湿度検出部(湿度センサ、型番CL−M53R、神栄テクノロジー株式会社製)による室内の湿度Hと前記温度T1とから計算式によって水分量(絶対湿度)(H1)を求める。ここで、求められた飽和水蒸気量M1と求められた水分量H1の差(D)を計算し、差Dの値によって制御部から超音波振動子の基板の入力電圧にて制御すべき加湿量(U)を決定する。
具体的には、差Dと加湿量Uの制御は、差Dそれぞれに加湿量Uが対応するように線形制御(図4参照、制御1)を実行することで制御できる。また、差Dの値を複数範囲のブロック(例えば、2から5ブロック)に区分し、ブロックごとに加湿量を設定する非線形制御(図5参照、制御2)することができる。なお、非線形制御の方が、頻繁な変更を伴わない点で制御が簡単である。制御2は、具体的には、図6のLUT(ルックアップテーブル)1に示すように、大きく450、550、650、750ml/hの値で制御するが、詳細には周囲の温湿度環境に対応させて段階的に入力電圧を切り替えて制御している。
なお、温度と湿度の測定に基づく演算は一定時間の湿度の平均値を基準に行なうことも可能である。具体的には、計測された室温が20℃、平均湿度50%であれば、室温から演算によってM1が17.3g/mと求められる。室温が20℃、平均湿度50%での水分量H1は8.65g/mとなり、差Dは8.65g/mと求められる。この差に応じて加湿能力を変化させ加湿量Uを制御する。線形制御であれば(図4から)495ml/mとなるように、非線形制御であれば(図5から)加湿量Uが750ml/hとなるように入力電圧を制御する。
(第二の実施形態)
また別の制御方法として、図8に示すように、室内水分量H1と飽和水蒸気量M1の比で制御する方法(制御3)も実現可能である。具体的には、室温が20℃、平均湿度が70%の場合には、飽和水蒸気量M1は17.3g/m、室内水分量H1は12.1g/mとなるため、差Dは5.19g/mとなることから、室内水分量H1と飽和水蒸気量M1の比は約70%となるが、比較的加湿量の小さい250ml/hの加湿量で基板の入力電圧を制御し、また、室温が20℃、平均湿度が50%の場合には、飽和水蒸気量M1は17.3g/m、室内水分量H1は8.65g/mとなるため、差Dは8.65g/mとなることから、室内水分量H1と飽和水蒸気量M1の比は約50%となるが、加湿量が中間の500ml/hの加湿量で基板の入力電圧を制御し、また室温が20℃、平均湿度が20%の場合には、飽和水蒸気量は17.3g/m、水分量は5.19g/mとなるため、差Dは12.1g/mとなることから、室内水分量H1と飽和水蒸気量M1の比は約20%となるが、加湿量が大量の750ml/hの加湿量で基板の入力電圧を制御するようにする。このように飽和水蒸気量M1に至るまでの環境に応じて、加湿量を変更する制御、実質的には室内水分量H1と飽和水蒸気量M1との比の大小を判断して加湿量の制御を行うことで、同様に大容量加湿の場合においても床濡れを防止することができる。
次に、本発明の加湿機構による加湿制御について、図7を参照しながら、フローに基づいて具体的に説明する。まず、電源ONなどにより加湿機構を開始すると、送風ファン6およびプロペラファン121がONする(ステップS1)。この際、回転数不足による霧乱れを防止する目的で、送風ファンはフルパワーで回転される。引き続き、温度センサおよび加湿センサがONし、周囲の温湿度環境を測定する(ステップS2)。その後、測定された温湿度から飽和水蒸気量M1と水分量H1とを計算する(ステップS3)。次に、M1とH1との差Dを制御に用いるかどうかの判断を行う(ステップS4)。その結果、差Dを用いる場合(ステップS4でYesの場合)、予め記憶させていたLUT(ルックアップテーブル)1に対して現状どの領域に存在するかを判断する(ステップS5)。その後、線形制御(制御1)を行うかどうかの判断を行う(ステップS6)。この判断は、予め加湿機構に設定しておいてもよいし、電源ONの都度ユーザーに問い合わせるようにしてもよい。制御1を行う場合(ステップS6でYesの場合)は、LUT1の領域に対応した加湿量となるような入力電圧による制御を常時行う(ステップS7)。また、ステップS6でNoの場合、非線形制御(制御2)を実行する(ステップS8)。また、ステップS4でNoの場合には、飽和水蒸気量M1と水分量H1との比を算出(ステップS9)した後、図8に示すLUT2を参照(ステップS10)し、その領域に対応する加湿量になるような入力電圧で制御する(ステップS11)。
以上のことより、今回実施の制御を行わない大容量加湿においては床濡れ現象が発現したが、本発明の制御を用いた場合には床濡れが全く発生しなかった。よって、本発明の加湿機構の制御方法が床濡れ防止に対する効果をもつことを確認することができた。また、本発明は超音波式霧化部の加湿能力が大きい500ml/h以上である場合において、特にその効果を発揮できるものである。
本発明の加湿機構の制御方法は、加湿器、空気調和機、加湿器付空気清浄機、エアコンなどの多様な用途に応用が可能である。
2 本体
21 本体蓋
211 曲面部
22 給水部
23 加湿部
24 イオン交換樹脂
3 霧化室
31 スリット部
311 スリット
4 タンク収容室
45 把手
5 送風ダクト
6 送風ファン(第1ファン)
7 霧流出筒
71 大径霧流出筒
72 小径霧流出筒
73 噴出し口
8 液体(水)
9 給水タンク
90 キャップ
91 給水タンク筐体
92 円形開口
93 容器(フィルター部)
94 パイプ
95 円形フランジ
96 カートリッジ
99 弁
10 連通路
11 超音波振動子
111 超音波振動子水槽
115 超音波振動子水槽凹部
112 駆動回路部
113 穴
12 サーキュレータ
121 プロペラファン(第2ファン)
1210 プロペラファン軸
123 筒蓋
124 筒蓋中心
125 筒蓋同心円状リブ
126 筒蓋放射状リブ
本発明は、室内空間を加湿する加湿機構の制御方法に関するものであり、特に超音波振動子を用いた超音波式加湿機構の制御方法に関する。
従来、室内空間を加湿するために風を送って水を蒸発させる気化式、水を沸騰させてお湯にし、湯気を出す蒸気式、水を細かな粒状にしてそのまま吹き出す超音波式など様々な方式の加湿機構が用いられている。それらの加湿機構は、水を補給して加湿手段を動作させ、室内の湿度を高めるものであり、室内の湿度を高めることでインフルエンザウイルス、風邪ウイルスなどを不活化したり、肌を保湿したりすることが期待できる。また、近年は短時間で広い室内空間を加湿できるような大容量の加湿機構も求められている。
これらの加湿機構の中でも、超音波式は、消費電力が小さくランニングコストもかかりにくいことから、最も望ましい方式といえる。この超音波方式を用いた加湿器については、省エネを図る方法(特許文献1)や霧化をうまく分散させる方法(特許文献2)などが考えられている。
しかし、特許文献1に記載された加湿機構は、加熱殺菌した水を霧化することで、クリーンな加湿器を得られるものであるが、ファン装置一つによることや放出口を絞っていることなどから、大量霧化に適していない。また特許文献2に記載された加湿機構は、軸流ファンによる空気を斜め方向から吹き付け、霧化を遠くに飛ばす方法が開示されているが、ベルヌーイ原理を使用している関係からこの方法でも大容量加湿や高速加湿には不向きである。
そこで、本発明者らのグループは、1時間当たりの加湿量が500ml以上を実現出来る超音波式加湿機構の発明を完成させたが、短時間に大容量加湿を行った場合には、加湿機構を設置した周辺の床面が水滴で濡れてしまう、いわゆる床濡れ現象を生じてしまうことがあった。この現象の原因は、霧化量が多くなりすぎ、水滴となって加湿機構の設置面近傍に落下してしまうからである。その結果として、周辺の床濡れは利用者の靴下や衣服を濡らしてしまう虞があるため、大容量の加湿を行っても床濡れを発生させない加湿機構が求められていた。
特開2000−274756 特表2011−513697
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、加湿機構の加湿量を増大させても床濡れを発生させない加湿機構の制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、給水部とこの給水部の水分を空間に放出する超音波式霧化部と、この超音波式霧化部により発生した霧化流を噴出し口に導く送風ファンと、噴出し口近傍に上昇流を発生させるプロペラファンと、室内の温度検出部及び室内の湿度検出部を備えた加湿機構の制御方法であって、送風ファンの風量よりもプロペラファンの風量を大きく設定して、温度検出部で検出された温度に対応する飽和水蒸気量と湿度検出部で検出された湿度及び温度に対応する水分量とを求め、飽和水蒸気量と水分量との差に応じて超音波振動子の入力電圧を制御する制御方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、加湿機構の制御を開始する際、送風ファンをフルパワーで回転させた後に、周囲の温湿度環境を測定した上で、飽和水蒸気量と水分量との差に応じて超音波振動子の入力電圧を制御することを特徴する加湿機構の制御方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第の手段として、上記第1又は第2のいずれかの解決手段において、前記飽和水蒸気量と前記水分量との差に応じて段階的に超音波振動子の入力電圧を制御する加湿機構の制御方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第の手段として、上記第1乃至のいずれかの解決手段において、超音波式霧化部は加湿能力が500ml/h以上である加湿機構の制御方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第の手段として、給水部とこの給水部の水分を空間に放出する超音波式霧化部と、この超音波式霧化部により発生した霧化流を噴出し口に導く送風ファンと、噴出し口近傍に上昇流を発生させるプロペラファンと、室内の温度検出部及び室内の湿度検出部を備えた加湿機構の制御方法であって、送風ファンの風量よりもプロペラファンの風量を大きく設定して、温度検出部で検出された温度に対応する飽和水蒸気量と湿度検出部で検出された湿度及び温度に対応する水分量とを求め、飽和水蒸気量と水分量との比に応じて超音波振動子の入力電圧を制御する加湿機構の制御方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第5の解決手段において、加湿機構の制御を開始する際、送風ファンをフルパワーで回転させた後に、周囲の温湿度環境を測定した上で、飽和水蒸気量と水分量との比に応じて超音波振動子の入力電圧を制御することを特徴する加湿機構の制御方法を提供するものである。
本発明によれば、加湿機構の加湿量を増大させても床濡れを発生させない超音波方式の加湿機構の制御方法が可能となる。特に、本発明によれば、上記のように、送風ファンの風量よりもプロペラファンの風量を大きく設定しているため、より多くの霧化流を運ぶことができ、大容量加湿が可能となり、床ぬれを防止できる。また、本発明によれば、上記のように、加湿機構の制御を開始する際、送風ファンをフルパワーで回転させた後に周囲の温湿度環境を測定した上で制御しているため、回転数不足による霧乱れを防止することができる。
本発明の加湿器の全体図である。 本発明の加湿器の要部一部破断斜視図である。 本発明の加湿器の要部一部破断正面図である。 本発明における加湿量の制御1を説明する図である。 本発明における加湿量の制御2を説明する図である。 本発明における加湿量の制御2を具体的に説明する図である。 本発明の制御フローを説明する図である。 本発明における加湿量の制御3を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態である加湿機構を構成する加湿器を図に従って説明する。図1は本発明の加湿器の全体図であり、図2は本発明の加湿器の要部一部破断斜視図である。図3は本発明の加湿器の要部一部破断正面図である。図4は本発明における加湿量の制御1を説明する図であり、図5は本発明における加湿量の制御2を説明する図である。図6は、本発明における加湿量の制御2を具体的に説明する図である。図7は本発明の加湿機構の制御フローを説明する図である。図8は本発明における加湿量の制御3を説明する図である。
図1からに示すように、本発明の加湿器は大きく加湿器本体2、給水部22、加湿部23、サーキュレータ部12及び図示しない制御部とからなっている。そして、加湿器本体2の内部には給水部22、加湿部23、サーキュレータ部12及び制御部が収容されている。そして、本発明では給水部22と加湿部23とによって超音波式霧化部を構成している。
給水部22は加湿に用いる水を貯蔵するための機構であり、給水タンク9とイオン交換樹脂24からなり、給水タンク9の直下にイオン交換樹脂24が配置されている。加湿部23は水を室内に加湿する機構で、給水タンク9からの水の連通路10、超音波振動子11、超音波振動子水槽111、霧流出筒7、および送風ファン6とから構成されている。
サーキュレータ部12は主に風と霧とを循環させるための機構で、サーキュレータ部12を構成するプロペラファン121とその外周を覆う径が少しだけ大きい円筒状筒122およびその蓋となる筒蓋123からなっている。
加えて、本発明の加湿器は、室内の温度を検出する図示しない温度検出部および室内の湿度を検出する図示しない湿度検出部を有している。
加湿器本体2は樹脂又は鋼板等で構成された筐体であり、給水部22、加湿部23、サーキュレータ部12及び制御部が収容できる程度の大きさであればよく、特に大きさは限定されるものではないが、およそ30〜50センチ程度のケース状筐体である。そして、本発明では霧化した霧を排出する霧流出筒7の一部である噴出し口73が本体2上部から突出する形状となっている。
本発明での給水タンク9は加湿に用いる水の貯蔵機能と超音波振動子11の霧化流を効果的に室内に放出する筒機能との2つの機能を併せ持つ。給水タンク9は給水タンク筐体内部に貯水されない中空霧流出筒7を有する。当該霧流出筒7は、給水タンク9の貯水部と独立した異形中空貫通路からなり筒の下部側が上部側よりも大きい樹脂製の筒である。
霧流出筒7は大径霧流出筒71と大径霧流出筒71よりも長い小径霧流出筒72とからなり、小径霧流出筒72の一端が大径霧流出の天面75に挿通されている。霧流出筒7は給水タンク貯水部内の水が霧流出筒7内部に直接流入しない内筒構造であり、超音波振動子水槽111の上部に配置されている。
給水タンク9は底面に貯蔵した水の流出口となる円形開口92を有し、その円形開口端には下方に突出した円形フランジ94が設けてある。それら円形フランジの外周には嵌合用に図示しない螺旋ミゾを有している。そして、フランジの外周には水の弁99を有するキャップ90がフランジの螺旋ミゾに沿って着脱可能に設けられている。また、給水時に持ち運びが容易なように水タンク9の上面側には把手45が設けられている。
水を入れた給水タンク9を加湿器本体2に装着すると、給水タンク9のキャップ90に設けられた弁99は、内部に設けられた弁部材が上方に移動して移動空間を形成する。その移動空間を通過してタンク9内の水がイオン交換樹脂に落下する構成となっている。
給水タンク9の下方には、イオン交換樹脂を充填した容器状のフィルター93が載置されており、給水タンク9から落下した水を受け入れ、そのイオン交換樹脂を通過した水が連通路10を経由して霧化室3に移動する。給水タンク9からの水供給は、霧化室3の水位とイオン交換樹脂容器内の水位がバランスするまで行なわれる。
なお、本発明では給水タンク9内に霧流出筒7を設けた構成で説明したが、給水タンク9と霧流出筒7とを別々に作製して、独立した給水タンク9と霧流出筒7が並ぶように配置することも可能である。
連通路10の周囲には図示しないヒータが設けられ、連通路10内の水を加熱して殺菌することができる。そして、その水が霧化室3に設けられた超音波振動子11によって霧化される。
霧化室3には超音波振動子11と超音波振動子水槽111と大径霧流出筒71と小径霧流出筒72及び噴出し口73が設けられている。この構成によって超音波振動子11で霧化された大量の霧を室内に放出することが可能である。
加えて、霧化流を効率的に室内に排出するために大径霧流出筒71及び超音波振動子水槽111の外部に送風ファン6となるシロッコファンを設置していることで、より積極的な加湿流を得ることができる。シロッコファンの風は大径霧流出筒71又は超音波振動子水槽111の一部に設けられた穴113に向かって送風されている。
そして霧流出筒7に隣接してファン軸1210が鉛直方向に配置されて、霧化流噴出し口73近傍に上昇流を発生させるように、プロペラファン(第2ファン)121を備えるサーキュレータ部12を設けている。なお、サーキュレータ部12は送風ファン6よりも大きなプロペラファン121であり、送風ファン6よりも風量が大きく設定されている。こうすることにより、大量の霧化を部屋全体に分散することができる。なお、プロペラファン121は噴出し口73の下や近傍に設けてもよい。
サーキュレータ部12の外側は円筒状の筒122で覆われている。霧化流噴出し口73はプロペラファン121の中心軸を延長した仮想延長線上方域を避けた位置に設けられる。例えば、霧流出筒7の噴出し口73はサーキュレータ部12の端部との距離が約0.5から15センチメートル程度の近接した場所に配置する。距離が0.5センチメートル未満であると、プロペラファン121の垂直方向への気流にさえぎられてしまうことになり、また15センチメートルを超えると、逆にサーキュレータ効果を発揮できなくなってしまうからである。
サーキュレータ部12の上部には円筒の筒122に嵌合するスリット部31を構成する筒蓋123が設けられている。筒蓋123は樹脂で成型された上下に貫通するスリット311が多数形成された円盤状の蓋であり、プロペラファン121より少しだけ直径が大きくなっている。その理由は、できるだけ上方広範囲に気流を送り込むためである。筒蓋123は貫通部のない筒蓋中心124と中心部から同心円状に3〜5本形成された同心円状リブ125と、筒蓋中心124から外周近傍まで放射状に延びる4〜50本の放射状リブ126とからなり、中心部とそれぞれのリブのない部分がスリット311になっている。
同心円状リブ125は鉛直方向に0.1〜5mm程度垂下したリブで、放射状リブ126は鉛直方向に5〜20mm程度垂下したリブであり、放射状リブ126の方が樹脂強度を確保するため、リブの高さが大きくなるように設定されている。
同心円状リブ125の最外周リブは、樹脂成形の引けなどを考慮して、放射状リブ126と同等か1〜2mm程度小さく設定されている。なお、プロペラファン121の中心軸を送風ダクト5に対して斜めに設置した場合には、ファンの送風方向と平行になるように板状のリブを成形する必要がある。
そして、サーキュレータ部12を構成するプロペラファン121の中心軸1210の上方は気流が弱くなるため、筒蓋中心124とは略一致するように設けられている。
本実施の構造では同心円状リブ125と放射状のリブ126を併用して用いた例で説明したが、同心円状のリブを設けず、放射状のリブのみを細かく(例えば、36本程度以上)設けることでも本件の効果を達成することができる。スリット311はプロペラファン121の風を整流していると考えられ、これによっても床濡れを軽減できる機能を有している。
また、プロペラファン121と複数の放射状リブ126の鉛直方向の間隔(距離)も約1から15センチメートル程度であり、近接して配置されている。約1センチメートル未満であれば、風切り音が大きくなり、15センチメートルを超えると風速が極端に低下するからである。筒蓋123の全体形状は円形とすることもできるし、楕円状とすることも可能である。
なお、サーキュレータ部12の風下となる筒内部には、におい、アレルギー性物質、菌、ウイルス等を抑制する目的で、イオン発生装置のイオン発生部をファン側に対向して配置する構造としてもよい。よって、大容量加湿であってもサーキュレータ部12で霧化流を遠くまで到達させることが可能となるので、設置場所の床濡れを軽減できる。
本発明では加湿器を動作させると超音波振動子11で霧化が行なわれ、超音波振動子水槽111上と大径霧流出筒71に霧化流が発生する。その霧化流は、超音波振動子水槽111又は大径霧流出筒71に設けられた開口からシロッコファン(第1ファン)6流が流入し、小径霧流出筒72及び噴出し口73に導かれる。噴出し口73から吐出された霧化流は、隣接したサーキュレータファン(第2ファン)121流に乗って室内の遠方まで運ばれる。
その時、サーキュレータ部12の軸1210は上向きで霧化流を上方へ舞い上げる効果があるため遠くまで霧化流が運べるものと考えられる。
霧化流はシロッコファン(第1ファン)6と鉛直方向に軸が設けられたサーキュレータファン(第2ファン)121の両者の作用を受けるためより遠くに、より多くの霧化流を運ぶことができ、大容量加湿が可能となり、床ぬれを防止できる。
第1ファンの風量よりも第2ファンの風量のほうが大きくなるように設定したことでより多くの霧化流を運ぶことができ、大容量加湿が可能となり、床ぬれを防止できる。
霧化流噴出し口73は前記第2ファン121の中心軸を延長した仮想延長線上方域を避けた位置に設けたことで、より多くの霧化流を運ぶことができ、大容量加湿が可能となり、床ぬれを防止できる。
給水部22と給水部22の水分を空間に放出する加湿部23とを備えた加湿機構において、加湿部23で発生した霧化流を室内に拡散させる第2ファン121を設け、第2ファン121の下流にスリット部31を設けてなり、スリット部31は複数の放射状リブ126で構成したことでより多くの霧化流を運ぶことができ、床ぬれを防止できる。
(第一の実施形態)
以上の基本構成を用いて加湿を行なう本発明で、床濡れを全く発生させない大容量加湿が可能となる。従来の加湿機構による加湿では400ml/h程度の加湿量までであったが、本発明の実施例に記載した加湿機構では800ml/h程度まで加湿量を増加しても床濡れが発生するのを防止することが可能となる。
即ち、本発明では加湿機構の動作時に定期的に温度検出部の温度センサ(型番CS−7、ワコー電子株式会社製)によって室内の温度が測定される。本実施例では1分間隔で温度を計測し、その温度(T1)に対応する飽和水蒸気量(M1)がTetensの計算式によって求められる。例えば、室温が20℃であれば飽和水蒸気量M1は17.3g/m3と計算で求めることができる。
そして、加湿機構に設けられた湿度検出部(湿度センサ、型番CL−M53R、神栄テクノロジー株式会社製)による室内の湿度Hと前記温度T1とから計算式によって水分量(絶対湿度)(H1)を求める。ここで、求められた飽和水蒸気量M1と求められた水分量H1の差(D)を計算し、差Dの値によって制御部から超音波振動子の基板の入力電圧にて制御すべき加湿量(U)を決定する。
具体的には、差Dと加湿量Uの制御は、差Dそれぞれに加湿量Uが対応するように線形制御(図4参照、制御1)を実行することで制御できる。また、差Dの値を複数範囲のブロック(例えば、2から5ブロック)に区分し、ブロックごとに加湿量を設定する非線形制御(図5参照、制御2)することができる。なお、非線形制御の方が、頻繁な変更を伴わない点で制御が簡単である。制御2は、具体的には、図6のLUT(ルックアップテーブル)1に示すように、大きく450、550、650、750ml/hの値で制御するが、詳細には周囲の温湿度環境に対応させて段階的に入力電圧を切り替えて制御している。
なお、温度と湿度の測定に基づく演算は一定時間の湿度の平均値を基準に行なうことも可能である。具体的には、計測された室温が20℃、平均湿度50%であれば、室温から演算によってM1が17.3g/m3と求められる。室温が20℃、平均湿度50%での水分量H1は8.65g/m3となり、差Dは8.65g/m3と求められる。この差に応じて加湿能力を変化させ加湿量Uを制御する。線形制御であれば(図4から)495ml/m3となるように、非線形制御であれば(図5から)加湿量Uが750ml/hとなるように入力電圧を制御する。
(第二の実施形態)
また別の制御方法として、図8に示すように、室内水分量H1と飽和水蒸気量M1の比で制御する方法(制御3)も実現可能である。具体的には、室温が20℃、平均湿度が70%の場合には、飽和水蒸気量M1は17.3g/m3、室内水分量H1は12.1g/m3となるため、差Dは5.19g/m3となることから、室内水分量H1と飽和水蒸気量M1の比は約70%となるが、比較的加湿量の小さい250ml/hの加湿量で基板の入力電圧を制御し、また、室温が20℃、平均湿度が50%の場合には、飽和水蒸気量M1は17.3g/m3、室内水分量H1は8.65g/m3となるため、差Dは8.65g/m3となることから、室内水分量H1と飽和水蒸気量M1の比は約50%となるが、加湿量が中間の500ml/hの加湿量で基板の入力電圧を制御し、また室温が20℃、平均湿度が20%の場合には、飽和水蒸気量は17.3g/m3、水分量は5.19g/m3となるため、差Dは12.1g/m3となることから、室内水分量H1と飽和水蒸気量M1の比は約20%となるが、加湿量が大量の750ml/hの加湿量で基板の入力電圧を制御するようにする。このように飽和水蒸気量M1に至るまでの環境に応じて、加湿量を変更する制御、実質的には室内水分量H1と飽和水蒸気量M1との比の大小を判断して加湿量の制御を行うことで、同様に大容量加湿の場合においても床濡れを防止することができる。
次に、本発明の加湿機構による加湿制御について、図7を参照しながら、フローに基づいて具体的に説明する。まず、電源ONなどにより加湿機構を開始すると、送風ファン6およびプロペラファン121がONする(ステップS1)。この際、回転数不足による霧乱れを防止する目的で、送風ファンはフルパワーで回転される。引き続き、温度センサおよび加湿センサがONし、周囲の温湿度環境を測定する(ステップS2)。その後、測定された温湿度から飽和水蒸気量M1と水分量H1とを計算する(ステップS3)。次に、M1とH1との差Dを制御に用いるかどうかの判断を行う(ステップS4)。その結果、差Dを用いる場合(ステップS4でYesの場合)、予め記憶させていたLUT(ルックアップテーブル)1に対して現状どの領域に存在するかを判断する(ステップS5)。その後、線形制御(制御1)を行うかどうかの判断を行う(ステップS6)。この判断は、予め加湿機構に設定しておいてもよいし、電源ONの都度ユーザーに問い合わせるようにしてもよい。制御1を行う場合(ステップS6でYesの場合)は、LUT1の領域に対応した加湿量となるような入力電圧による制御を常時行う(ステップS7)。また、ステップS6でNoの場合、非線形制御(制御2)を実行する(ステップS8)。また、ステップS4でNoの場合には、飽和水蒸気量M1と水分量H1との比を算出(ステップS9)した後、図8に示すLUT2を参照(ステップS10)し、その領域に対応する加湿量になるような入力電圧で制御する(ステップS11)。
以上のことより、今回実施の制御を行わない大容量加湿においては床濡れ現象が発現したが、本発明の制御を用いた場合には床濡れが全く発生しなかった。よって、本発明の加湿機構の制御方法が床濡れ防止に対する効果をもつことを確認することができた。また、本発明は超音波式霧化部の加湿能力が大きい500ml/h以上である場合において、特にその効果を発揮できるものである。
本発明の加湿機構の制御方法は、加湿器、空気調和機、加湿器付空気清浄機、エアコンなどの多様な用途に応用が可能である。
2 本体
21 本体
2 給水部
23 加湿部
24 イオン交換樹脂
3 霧化室
31 スリット部
311 スリット
4 タンク収容室
45 把手
5 送風ダクト
6 送風ファン(第1ファン)
7 霧流出筒
71 大径霧流出筒
72 小径霧流出筒
73 噴出し口
8 液体(水)
9 給水タンク
90 キャッ
2 円形開口
93 容器(フィルター部)
94 パイプ
95 円形フランジ
96 カートリッジ
99 弁
10 連通路
11 超音波振動子
111 超音波振動子水
13 穴
12 サーキュレータ
121 プロペラファン(第2ファン)
1210 プロペラファン軸
123 筒蓋
124 筒蓋中心
125 筒蓋同心円状リブ
126 筒蓋放射状リブ

Claims (4)

  1. 給水部と前記給水部の水分を空間に放出する超音波式霧化部と
    室内の温度検出部及び室内の湿度検出部を備えてなり、
    前記温度検出部で検出された温度に対応する飽和水蒸気量と前記湿度検出部で検出された湿度及び前記温度に対応する水分量とを求め、前記飽和水蒸気量と前記水分量との差に応じて超音波振動子の入力電圧を制御することを特徴する加湿機構の制御方法。
  2. 前記飽和水蒸気量と前記水分量との差に応じて段階的に超音波振動子の入力電圧を制御することを特徴する請求項1に記載の加湿機構の制御方法。
  3. 前記超音波式霧化部は加湿能力が500ml/h以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の加湿機構の制御方法。
  4. 給水部と前記給水部の水分を空間に放出する超音波式霧化部と
    室内の温度検出部及び室内の湿度検出部を備えてなり、
    前記温度検出部で検出された温度に対応する飽和水蒸気量と
    前記湿度検出部で検出された湿度及び前記温度に対応する水分量とを求め、
    前記飽和水蒸気量と前記水分量との比に応じて超音波振動子の入力電圧を制御することを特徴する加湿機構の制御方法。
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