JP2014040357A - SiC単結晶の製造方法及びSiC単結晶 - Google Patents

SiC単結晶の製造方法及びSiC単結晶 Download PDF

Info

Publication number
JP2014040357A
JP2014040357A JP2012184657A JP2012184657A JP2014040357A JP 2014040357 A JP2014040357 A JP 2014040357A JP 2012184657 A JP2012184657 A JP 2012184657A JP 2012184657 A JP2012184657 A JP 2012184657A JP 2014040357 A JP2014040357 A JP 2014040357A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
growth
seed crystal
source gas
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012184657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6050053B2 (ja
Inventor
Tsukuru Gunjishima
造 郡司島
Hiroyuki Kondo
宏行 近藤
Akihiro Matsuse
朗浩 松瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Denso Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK, Denso Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2012184657A priority Critical patent/JP6050053B2/ja
Publication of JP2014040357A publication Critical patent/JP2014040357A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6050053B2 publication Critical patent/JP6050053B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

【課題】ウェハ面内歩留まりが高く、かつ、ウエハ枚数歩留まりが高いSiC単結晶の製造方法、及び、このような方法により得られるSiC単結晶を提供すること。
【解決手段】まず、成長初期から成長中期にかけて、ファセット領域の成長を促進し、前記ファセット領域の拡大抑制を行いつつ、種結晶の表面に単結晶を成長させる(第1成長工程)。次いで、成長後期において、非ファセット領域の成長を促進し、成長高さが均一になるように前記単結晶をさらに成長させる(第2成長工程)。成長速度の制御は、第1成長工程において温度分布及び/または原料ガス濃度分布を不均一化させ、第2成長工程において温度分布及び/又は原料ガス濃度分布を反転又は均一化させることにより行う。
【選択図】図9

Description

本発明は、SiC単結晶の製造方法及びSiC単結晶に関し、ウェハ面内歩留まり及びウエハ枚数歩留まりが高いSiC単結晶の製造方法、及び、このような方法により得られるSiC単結晶に関する。
現在、パワー半導体に用いられているSiの代替材料として、SiCが注目されている。SiC単結晶を用いて、高性能なSiCデバイスを作製するには、電気的特性が均一で、欠陥密度の低い単結晶を用いる必要がある。しかしながら、SiC単結晶の成長工程では、成長中の表面に、成長モードが互いに異なるファセット領域(成長モード:スパイラル成長)と、非ファセット領域(成長モード:ステップフロー成長)が形成される。この成長モードの違いに起因して、結晶内に電気的特性(欠陥密度)のバラツキが生じる。
ファセット領域の抵抗率は、非ファセット領域の抵抗率に比べ、約22%も小さいという報告(特許文献1)もある。このウェハ面内の抵抗率のバラツキがデバイスの歩留まりを低下させる原因となる。
また、高品質なSiC単結晶においては、欠陥密度が部分的に異なる領域を生じる(特許文献2)。このようなウェハ特性のバラツキは、最終的なデバイスの歩留まり低下の原因となる。そのため、特性のバラツキが小さく、歩留まりが高いウェハを得るために、ファセット領域をできるだけ大きく、又は、できるだけ小さくする必要がある。
特許文献1、3は、ファセット領域をできるだけ大きく形成させながら成長することで、抵抗を均一化しようという従来技術である。しかしながら、SiCの成長において、特許文献2に記載のように、成長の最先端部分であるファセット領域には、下地の多形を継承して異種多形の混入を抑制するための螺旋転位の存在が必須である。そのため、特許文献1、3の手法では、電気的特性を均一化することができても、ファセットが結晶全面に形成されるため、原理上、螺旋転位を結晶全体に存在させ続ける必要があり、高品質化に限界がある手法である。また、同文献には単結晶の成長速度が一定以上に大きくなると、大きなファセット面上ではステップフローの移動が不安定になり、異種多形が発生しやすくなるとも記載されている。
本発明者らの経験においても、ファセット領域での異種多形の発生確率は、非ファセット領域に比べて大幅に高いことが明らかになっている。また、成長中のファセット領域の成長面内方向の移動は、可能な限り少ない方が良い。これは、単結晶成長中に成長表面形状の変化に伴ってファセットの形成位置が種結晶上で移動すると、その位置ごとに前述のように螺旋転位の存在が必要となるためであり、結果として単結晶の品質を低下させざるを得ないからである。
以上の理由から、ファセットは、より小さく、成長面内方向の移動がより小さい、ということが望まれる。
特許文献4〜8は、ファセット領域をできるだけ小さく維持する従来技術である。特許文献4には、オフセット成長によりファセット領域を縮小する方法が記載されている。しかしながら、この手法でファセット領域を同文献にあるように外周から10mm幅の領域内に維持しようとする場合、オフセット角を大幅に大きくする必要がある。あるいは、同文献に記載のように8°のオフセット角でファセットを大幅に縮小しようとするならば、成長面を極めて平坦に維持した成長を実現しなければならない。
オフセット角を大幅に大きくする場合、単結晶インゴットからウェハを取り出す際に、ウェハの歩留まりが大幅に低下する。また、成長面の平坦性を、成長の間中、常に維持し続けることは極めて困難である。
特許文献4と出願人が同一である特許文献1では、
「特許文献4の手法にて{0001}面ファセットをインゴット外周端部付近に誘導するような結晶成長を行うと、坩堝内壁との熱的な相互作用、あるいは側壁を構成する黒鉛が起因となって昇華ガス組成の変動等々が発生しやすく、これらの影響を受けてステップ供給機構が不安定になるため、異種多形が不慮発生するなど、結晶成長不安定性が増加してしまうことが判明した。」
と、その問題が指摘されている。
特許文献5には、坩堝内の炭素露出面積を過剰にすることで、成長面におけるステップ高さに対するステップ奥行の比率が、成長面の中央部においてもその他の領域と同程度になるようにし、実質的にファセットを形成させないという手法が記載されている。しかしながら、成長面は一般的には等温面に沿った形状となるため、同手法によって成長表面の曲率が急峻に変化するような円錐形状は実現しにくいと考えられる。
仮に、同文献に記載のように、同手法により
「ステップ高さに対するステップ奥行きの比率は、中央部において、その他の成長境界面付近のすべての箇所と同じく、1から5までの範囲内にある」
が実現できたとすると、成長面はかなり尖った円錐形状となる。
そして、成長の進行とともに、SiC原料が炭化し、ますます坩堝内の炭素露出面積が過剰になると、より尖った円錐形状になり、最終的に得られる単結晶インゴットの成長端面の高低差が極めて大きくなる。その場合、ウェハの歩留まりが大幅に低下する。
特許文献2、6〜8には、単結晶成長領域の温度分布や昇華ガスの集中を非対称化させ、それに伴って単結晶の形状も非対称化させることで、種結晶上の螺旋転位発生領域上からのファセット領域の移動を抑制し、異種多形の発生を防止する方法が記載されている。これにより、種結晶上で螺旋転位の存在が必要な領域の面積を小さくすることができる。
しかしながら、最終的に得られる単結晶インゴットの成長端面の高低差が大きくなってしまい、やはりウェハの歩留まりが大幅に低下する。とりわけ、ファセットをより小さくするには、成長面内において強い成長の不均一を実現しなければならないが、そのまま成長を続けた場合には、その後の成長で成長高さを均一にするのは困難である。
特開2010−254520号公報 特開2004−323348号公報 米国出願公開2011−0300323号 特開2008−001532号公報 特開2011−256096号公報 特開2009−051701号公報 特開2011−011926号公報 特開2012−020893号公報
本発明が解決しようとする課題は、ウェハ面内歩留まりが高く、かつ、ウエハ枚数歩留まりが高いSiC単結晶の製造方法、及び、このような方法により得られるSiC単結晶を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るSiC単結晶の製造方法は、以下の構成を備えていることを要旨とする。
(1)前記SiC単結晶の製造方法は、
成長初期から成長中期にかけて、ファセット領域の成長を促進し、前記ファセット領域の拡大抑制を行いつつ、種結晶の表面に単結晶を成長させる第1成長工程と、
成長後期において、非ファセット領域の成長を促進し、成長高さが均一になるように前記単結晶をさらに成長させる第2成長工程と
を備えている。
本発明に係るSiC単結晶は、以下の構成を備えていることを要旨とする。
(1)前記SiC単結晶は、次の(c)式を満たす。
min≧0.8Hmax ・・・(c)
但し、
minは、前記SiC単結晶の成長高さの最小値、
maxは、前記SiC単結晶の成長高さの最大値。
(2)前記SiC単結晶は、底面から0.5Hmaxの位置まで次の(b')式を満たす。
d'≦0.2D' ・・・(b')
但し、
d'は、前記SiC単結晶から切り出されたウェハ中にあるファセット領域の外接円の直径、
D'は、前記SiC単結晶から切り出されたウェハの外接円の直径。
(3)前記SiC単結晶は、c面成長法により得られ、かつ、前記ファセット領域に、非ファセット領域より高密度の螺旋転位を含む。
成長初期から成長中期にかけて、ファセット領域の温度を非ファセット領域に比べて低くし、あるいは、ファセット領域の原料ガス濃度を非ファセット領域に比べて高くすると、ファセット領域及びその近傍領域の成長が促進される。その結果、ファセット領域の面積が小さくなり、ウェハ面内歩留まりが向上する。
次に、成長後期において、ファセット領域と非ファセット領域との温度差や原料ガス濃度差を均一化又は反転させると、ファセット領域の成長速度が非ファセット領域に比べて遅くなる。その結果、単結晶の成長高さが均一化され、ウェハ枚数歩留まりが向上する。
成長初期〜成長中期、及び、成長後期の定義を説明するための模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図である。 本発明の第2の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:正面断面図、下図:底面図)である。 本発明の第3の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:正面断面図、下図:A−A’線断面図)である。 本発明の第4の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:平面図、下図:正面断面図)である。
本発明の第5の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:正面断面図、下図:底面図)である。 本発明の第6の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:正面断面図、下図:A−A’線断面図)である。 本発明の第7の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:平面図、下図:正面断面図)である。
本発明に係るSiC単結晶の製造方法の模式図である。 従来のSiC単結晶の製造方法(1)の模式図である。 従来のSiC単結晶の製造方法(2)の模式図である。 ウェハの直径D’に対するファセット領域の直径d’の比(d’/D’)とウェハ面内留まりの関係を示す図である。
以下に、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. SiC単結晶の製造方法]
本発明に係るSiC単結晶の製造方法は、第1成長工程と、第2成長工程とを備えている。
[1.1. 第1成長工程]
第1成長工程は、成長初期から成長中期にかけて、ファセット領域の成長を促進し、前記ファセット領域の拡大抑制を行いつつ、種結晶の表面に単結晶を成長させる工程である。
「ファセット領域の成長を促進する」とは、ファセット領域及びその近傍にある成長面の曲率半径を相対的に小さく維持したまま成長させることをいう。この場合、成長高さは不均一となるが、ファセット領域の拡大は抑制される。その結果、ウェハ面内歩留まり(ウェハの総面積に対する高品質領域の面積の割合、あるいは、抵抗値が均一な領域の面積の割合)が向上する。また、種結晶に後述する螺旋転位発生領域を形成した場合には、ファセット領域と螺旋転位発生領域とを一致させて成長させることができる。
第1成長工程(及び、第2成長工程)においては、具体的には、次の(a)式及び(b)式を満たすように、前記SiC単結晶を成長させる(図1参照)。すなわち、「成長初期から成長中期」とは、成長を開始してから成長高さの最大値H1が(a)式を満たすまでの期間をいう。
1≧0.5H2 ・・・(a)
但し、
1は、前記第1成長工程終了時の成長高さの最大値、
2は、前記第2成長工程終了時の成長高さの最大値。
1は、好ましくはH1≧0.7H2、さらに好ましくはH1≧0.9H2である。
d≦0.2D ・・・(b)
但し、
dは、前記第1成長工程終了時の前記ファセット領域の外接円の直径、
Dは、前記第2成長工程終了時の前記SiC単結晶の外接円の直径。
dは、好ましくはd≦0.15D、さらに好ましくはd≦0.1Dである。
[1.2. 第2成長工程]
第2成長工程は、成長後期において、非ファセット領域の成長を促進し、成長高さが均一になるように前記単結晶をさらに成長させる工程である。
「非ファセット領域」とは、ファセット領域以外の領域をいう。
「非ファセット領域の成長を促進させる」とは、ファセット領域及びその近傍にある成長面の曲率半径が大きくなるように成長させることをいう。この場合、ファセット領域は拡大するが、成長高さは均一化される。
第1成長工程終了時の成長高さの最大値H1を適正化すると、ウェハ面内歩留まりを低下させることなく、ウェハ枚数歩留まり(単結晶から切り出されたウェハの総枚数に対する、所定の大きさ以上の大きさを有するウェハの枚数の割合)が向上する。
第2成長工程においては、具体的には、上述した(a)式及び(b)式に加えて、次の(c)式を満たすように、前記SiC単結晶を成長させる(図1参照)。「成長後期」とは、成長高さH1が(a)式を満たし、かつ、ファセット領域の拡大抑制を終了した時点以降の期間をいう。
min≧0.8Hmax ・・・(c)
但し、
minは、前記第2成長工程終了時の成長高さの最小値、
maxは、前記第2成長工程終了時の成長高さの最大値(=H2)。
minは、好ましくはHmin≧0.9Hmax、さらに好ましくはHmin≒Hmaxである。
[1.3. ファセット領域]
本発明は、
(1)成長面が{0001}面(c面)又はc面に対して僅かに傾いている面からなる種結晶(c面成長基板)を用いて、<0001>軸(c軸)方向又はc軸から僅かに傾いている方向に結晶を成長させる方法(c面成長法)、及び、
(2)成長面が{1−100}面(m面)又はm面に対して僅かに傾いている面からなる種結晶(m面成長基板)を用いて、<1−100>軸方向又は<1−100>軸から僅かに傾いている方向に結晶を成長させる方法(m面成長法)
のいずれに対しても適用することができる。
c面成長法の場合、「ファセット領域」とは、成長面上に{0001}面ファセットが形成されている領域をいう。
m面成長法の場合、「ファセット領域」とは、成長面上に{1−100}面ファセットが形成されている領域をいう。
[1.4. オフセット基板及びオンセット基板]
c面成長法において、「オフセット基板」とは、主成長軸方向に対して{0001}面の法線の傾きが1〜15°の範囲にある種結晶(c面成長基板)をいう。
c面成長法において、「オンセット基板」とは、主成長軸方向に対して{0001}面の法線の傾きが1°未満である種結晶(c面成長基板)をいう。
m面成長法において、「オフセット基板」とは、主成長軸方向に対して{1−100}面の法線の傾きが1〜15°の範囲にある種結晶(m面成長基板)をいう。
m面成長法において、「オンセット基板」とは、主成長軸方向に対して{1−100}面の法線の傾きが1°未満である種結晶(m面成長基板)をいう。
「主成長軸方向」とは、種結晶の底面に対して垂直な方向をいう。
[1.5. 螺旋転位発生領域]
c面成長法を用いて単結晶を成長させる場合、異種多形が発生しやすい。異種多形の生成を抑制するためには、少なくともファセット領域に相対的に高密度の螺旋転位を供給する必要がある。種結晶(c面成長基板)が数百〜千個/cm2程度の相対的に高密度の螺旋転位を含む通常品質の結晶である場合、種結晶中に含まれる螺旋転位が成長結晶中にそのまま引き継がれるので、異種多形は発生しにくい。すなわち、通常品質の結晶からなるc面成長基板は、そのまま結晶成長に用いることができる。
一方、c面成長基板が螺旋転位の少ない(転位密度:100個/cm2以下)高品質の結晶である場合、ファセット領域内の螺旋転位も不足し、異種多形が発生しやすくなる。このような場合には、c面成長基板のオフセット方向上流側には、オフセット方向下流側(ファセットが形成されていない領域)より高密度の螺旋転位を発生可能な螺旋転位発生領域が形成されている。
なお、m面成長法においては、螺旋転位の不足によって生じる異種多形の問題がないので、螺旋転位発生領域を形成する必要はない。
「オフセット方向上流側」とは、{0001}面(又は{1−100}面)の法線ベクトルを成長面上に投影したベクトルの先端が向いている領域(換言すれば、成長開始時にファセットが形成される領域及びその近傍の領域)をいう。
螺旋転位発生領域は、オフセット方向下流側より高密度の螺旋転位を発生可能なものであれば良い。異種多形の発生を抑制するためには、螺旋転位発生領域から生成する螺旋転位の密度は、オフセット方向下流側の10倍以上が好ましく、さらに好ましくは、100倍以上である。また、螺旋転位発生領域から発生する螺旋転位の密度は、100個/cm2以上が好ましい。
「螺旋転位発生領域」とは、c面成長基板の表面の内、意図的に螺旋転位発生源が形成された領域や、ファセット領域外の螺旋転位密度を低減することで相対的に螺旋転位の密度が高くなった領域をいう。
第1成長工程において、成長条件を最適化すると、ファセット領域と螺旋転位発生領域とを一致させて成長させることができる。そのため、螺旋転位発生領域の面積が相対的に小さい場合であっても、ファセット領域内に螺旋転位を確実に供給することができる。
ここで、「ファセット領域と螺旋転位発生領域を一致させる」とは、螺旋転位発生領域から供給される螺旋転位がファセット内に供給されることをいう。
[1.6. ファセット領域の面積及び成長高さの制御]
成長初期から中期におけるファセット領域の拡大抑制、及び、成長後期における成長高さの均一化は、以下のようにして行うことができる。
(2)前記第1成長工程は、
(イ)前記ファセット領域の温度が前記非ファセット領域の温度より低くなるように温度分布を形成し、及び/又は、
(ロ)前記ファセット領域の原料ガス濃度が前記非ファセット領域の原料ガス濃度より高くなるように原料ガス濃度分布を形成する
ことによって、前記ファセット領域の成長を促進させるものである。
(3)前記第2成長工程は、前記温度分布及び/又は前記原料ガス濃度分布を反転又は均一化させることによって、前記成長高さを均一にするものである。
温度分布又は原料ガス濃度の反転又は均一化は、第1成長工程終了後、単結晶を一旦室温まで冷却した後に行っても良い。また、反転又は均一化の方法が許容する場合には、単結晶を室温まで冷却することなく、反転又は均一化を行っても良い。
ファセット領域の面積及び成長高さを制御するための方法には、以下のような方法がある。
[A. 第1の方法(請求項6)]
第1の方法は、種結晶がc面成長用(請求項3)のオフセット基板(請求項5)である場合に適用される方法である。種結晶が高品質結晶である場合は、オフセット方向上流側端部に螺旋転位発生領域を形成するのが好ましい(請求項4)。
まず、第1成長工程において、
前記種結晶を坩堝の中心軸に対して対称の位置に配置し、
成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して非対称化させ、かつ、
前記種結晶の前記オフセット方向上流側の温度がオフセット方向下流側の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させる。
次に、第2成長工程において、
前記成長面近傍の温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、又は、
前記オフセット方向上流側の温度が前記オフセット方向下流側の温度より高くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させる。
加熱炉に対して坩堝を対称の位置に配置した場合、加熱炉内及び坩堝内の温度分布は、通常、加熱炉又は坩堝の中心に対して対称である。このような加熱炉又は坩堝内に、温度分布を非対称化するような部材を挿入すると、温度分布が非対称化する。このとき、種結晶のオフセット方向上流側が低温となるように、温度分布を非対称化すると、ファセット領域及びその近傍を優先的に成長させることができる。
ある程度結晶が成長したところで、非対称化させた温度分布を均一化させ、あるいは、反転させると、成長高さを均一にすることができる。
温度分布の制御方法としては、具体的には、
(a)非対称な形状の断熱材を坩堝の周囲に配置する方法(請求項7、図2)、
(b)台座の裏面に放熱制御部材を挿入する方法(請求項8、図3)、
(c)成長面側に遮蔽板を配置する方法(請求項9、図4)
などがある。各方法の詳細については、後述する。
[B. 第2の方法(請求項10)]
第2の方法は、種結晶がc面成長用(請求項3)のオフセット基板(請求項5)である場合に適用される方法である。種結晶が高品質結晶である場合、オフセット方向上流側端部に螺旋転位発生領域を形成するのが好ましい(請求項4)。
まず、第1成長工程において、
前記種結晶を坩堝の中心軸に対して非対称の位置に配置し、
成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、かつ、
前記種結晶の前記オフセット方向上流側の温度がオフセット方向下流側の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させる。
次に、第2成長工程において、
前記成長面近傍の温度分布が前記坩堝の中心軸に対してより対称となる位置に前記単結晶を移動させ、又は、
前記オフセット方向上流側の温度が前記オフセット方向下流側の温度より高くなる位置に前記単結晶を移動させた状態で、前記単結晶をさらに成長させる。
加熱炉の中心部は、通常、対称な温度分布を持つ。この対称な温度分布に対して非対称な位置に種結晶を配置すると、成長面の温度分布は非対称となる。このとき、オフセット方向上流側の温度が低温になるように、種結晶を配置すると、ファセット領域及びその近傍を優先的に成長させることができる。
ある程度結晶が成長したところで、温度分布がより対称となる位置、又は、逆転する位置に単結晶を移動させると、成長高さを均一にすることができる。
[C. 第3の方法(請求項11)]
第3の方法は、種結晶がc面成長用(請求項3)のオフセット基板(請求項5)である場合に適用される方法である。種結晶が高品質結晶である場合、オフセット方向上流側端部に螺旋転位発生領域を形成するのが好ましい(請求項4)。
まず、第1成長工程において、
前記成長面近傍における原料ガス濃度分布を前記坩堝の中心軸に対して非対称化させ、かつ、
前記オフセット方向上流側の原料ガス濃度がオフセット方向下流側の原料ガス濃度より高くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させる。
次に、第2成長工程において、
前記原料ガス濃度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、又は、
前記オフセット方向上流側の原料ガス濃度が前記オフセット方向下流側の原料ガス濃度より低くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させる。
坩堝内は、通常、対称な原料ガス濃度分布を持つ。一方、坩堝内にある種の部材を挿入すると、原料ガス濃度分布が非対称化する。このとき、種結晶のオフセット方向上流側が高濃度となるように、原料ガス濃度分布を非対称化すると、ファセット領域及びその近傍を優先的に成長させることができる。
ある程度結晶が成長したところで、非対称化させた原料ガス濃度分布を対称化させ、あるいは、反転させると、成長高さを均一にすることができる。
原料ガス濃度分布を制御する方法としては、具体的には、
ノズルを用いて原料ガス(昇華ガス、昇華ガスに準ずる組成を持つガスなど)を特定箇所に集中させる方法(請求項12、図5)
などがある。この方法の詳細については、後述する。
[D. 第4の方法(請求項14)]
第4の方法は、種結晶がc面成長用(請求項3)のオンセット基板(請求項13)である場合に適用される方法である。種結晶が高品質結晶である場合、オフセット方向上流側端部に螺旋転位発生領域を形成するのが好ましい(請求項4)。
まず、第1成長工程において、
前記種結晶を坩堝の中心軸に対して対称の位置に配置し、
成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、かつ、
前記種結晶の中央部の温度が前記種結晶の周辺部の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させる。
次に、第2成長工程において、
前記中央部と前記周辺部の温度差を小さくし、又は、
前記中央部の温度が前記周辺部の温度より高くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させる。
温度分布を制御する方法としては、具体的には、
(a)放熱制御部材を用いる方法(請求項15、図6)、
(c)遮蔽板を用いる方法(請求項16、図7)
などがある。その他の点については、第1の方法と同様であるので、説明を省略する。また、各方法の詳細については、後述する。
[E. 第5の方法(請求項17)]
第5の方法は、種結晶がc面成長用(請求項3)のオンセット基板(請求項13)である場合に適用される方法である。種結晶が高品質結晶である場合、オフセット方向上流側端部に螺旋転位発生領域を形成するのが好ましい(請求項4)。
まず、第1成長工程において、
前記種結晶の中央部の原料ガス濃度が前記種結晶の周辺部の原料ガス濃度より高くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させる。
次に、第2成長工程において、
前記中央部と前記周辺部の原料ガス濃度の差を小さくし、又は、
前記中央部の原料ガス濃度が前記周辺部の原料ガス濃度より低くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させる。
原料ガス濃度分布を制御する方法としては、具体的には、
ノズルを用いて原料ガス(昇華ガス、昇華ガスに準ずる組成を持つガスなど)を特定箇所に集中させる方法(請求項18、図8)
などがある。その他の点については、第3の方法と同様であるので、説明を省略する。また、この方法の詳細については、後述する。
[F. 第6の方法(請求項21)]
第6の方法は、種結晶がm面成長用(請求項19)のオフセット基板(請求項20)である場合に適用される方法である。
まず、第1成長工程において、
前記種結晶を坩堝の中心軸に対して対称の位置に配置し、
成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して非対称化させ、かつ、
前記種結晶の前記オフセット方向上流側の温度がオフセット方向下流側の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させる。
次に、第2成長工程において、
前記成長面近傍の温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、又は、
前記オフセット方向上流側の温度が前記オフセット方向下流側の温度より高くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させる。
第6の方法のその他の点については、第1の方法と同様であるので、説明を省略する。
[G. 第7の方法(請求項22)]
第7の方法は、種結晶がm面成長用(請求項19)のオフセット基板(請求項20)である場合に適用される方法である。
まず、第1成長工程において、
前記種結晶を坩堝の中心軸に対して非対称の位置に配置し、
成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、かつ、
前記種結晶の前記オフセット方向上流側の温度がオフセット方向下流側の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させる。
次に、第2成長工程において、
前記成長面近傍の温度分布が前記種結晶の中心軸に対して、より対称となる位置に前記単結晶を移動させ、又は、
前記オフセット方向上流側の温度が前記オフセット方向下流側の温度より高くなる位置に前記単結晶を移動させた状態で、前記単結晶をさらに成長させる。
第7の方法のその他の点については、第2の方法と同様であるので、説明を省略する。
[H. 第8の方法(請求項23)]
第8の方法は、種結晶がm面成長用(請求項19)のオフセット基板(請求項20)である場合に適用される方法である。
まず、第1成長工程において、
前記成長面近傍における原料ガス濃度分布を前記坩堝の中心軸に対して非対称化させ、かつ、
前記オフセット方向上流側の原料ガス濃度がオフセット方向下流側の原料ガス濃度より高くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させる。
次に、第2成長工程において、
前記原料ガス濃度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、又は、
前記オフセット方向上流側の原料ガス濃度が前記オフセット方向下流側の原料ガス濃度より低くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させる。
第8の方法のその他の点については、第3の方法と同様であるので、説明を省略する。
[I. 第9の方法(請求項25)]
第9の方法は、種結晶がm面成長用(請求項19)のオンセット基板(請求項24)である場合に適用される方法である。
まず、第1成長工程において、
前記種結晶を坩堝の中心軸に対して対称の位置に配置し、
成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、かつ、
前記種結晶の中央部の温度が前記種結晶の周辺部の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させる。
次に、第2成長工程において、
前記中央部と前記周辺部の温度差を小さくし、又は、
前記中央部の温度が前記周辺部の温度より高くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させる。
第9の方法のその他の点については、第4の方法と同様であるので、説明を省略する。
[J. 第10の方法(請求項26)]
第10の方法は、種結晶がm面成長用(請求項19)のオンセット基板(請求項24)である場合に適用される方法である。
まず、第1成長工程において、
前記種結晶の中央部の原料ガス濃度が前記種結晶の周辺部の原料ガス濃度より高くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させる。
次に、第2成長工程において、
前記中央部と前記周辺部の原料ガス濃度の差を小さくし、又は、
前記中央部の原料ガス濃度が前記周辺部の原料ガス濃度より低くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである。
第10の方法のその他の点については、第5の方法と同様であるので、説明を省略する。
[2. 単結晶製造装置及びSiC単結晶の製造方法の具体例]
以下に、上述した方法を実施するための単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の具体例について説明する。
[2.1. 具体例1(請求項7)]
[2.1.1. 単結晶製造装置(1)]
図2に、本発明の第1の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図を示す。
図2において、単結晶製造装置10aは、坩堝12と、2つのヒータ(図示せず)と、断熱材(図示せず)とを備えている。
坩堝12内にはSiC原料粉末(原料ガス供給源)20が充填されている。また、坩堝12の上蓋12aの内面には、台座12bを介して種結晶22が固定されている。図2に示す例において、種結晶22は、c面成長用のオフセット基板である。また、図示はしないが、種結晶22のオフセット方向上流側の端部には、螺旋転位発生領域が形成されている。さらに、坩堝12は、回転可能な支持台24の上に載置されている。
2つのヒータは、それぞれ坩堝12の軸方向に対して上方側及び下方側に配置されており、それぞれ、独立に温度を制御できるようになっている。坩堝12は、ヒータの中心軸に対して対称な位置に配置されている。さらに、坩堝12の周囲には、坩堝12に対して非対称な形状を有する断熱材が設けられている。
[2.1.2. SiC単結晶の製造方法(1)]
非対称な断熱材を設けた場合において、種結晶22を坩堝12の中心軸に対して対称の位置に配置し、かつ、坩堝12をヒータの中心軸に対して対称に配置すると、図2(a)の一点鎖線で示すように、等温面は、坩堝12の中心軸に対して非対称となる。そのため、種結晶22のオフセット方向上流側の温度がオフセット方向下流側の温度より低くなるように種結晶22を配置し、この状態で種結晶22の表面に単結晶28を成長させると、ファセット領域(図示せず)を優先的に成長させることができる。
単結晶28の成長高さが所定の高さに達したところで、図2(b)に示すように、支持台24を180°回転させると、成長面近傍の温度分布が反転する。この状態で加熱を続行すると、等温面に倣うように単結晶28がさらに成長する。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
なお、非対称な断熱材を取り付けたまま、坩堝12を180°回転させることに代えて、非対称な断熱材を、坩堝12に対して対称な形状を有する断熱材に交換しても良い。対称な断熱材に交換すると、等温面は、坩堝12の中心軸に対して対称となる。すなわち、不均一であった温度分布が均一化される。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
また、断熱材の回転又は交換は、坩堝12を室温まで冷却した後に行っても良く、あるいは、冷却することなく行っても良い。
[2.2. 具体例2(請求項8)]
[2.2.1. 単結晶製造装置(2)]
図3に、本発明の第2の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:正面断面図、下図:底面図)を示す。
図3において、単結晶製造装置10bは、坩堝(図示せず)と、ヒータ(図示せず)とを備えている。
坩堝内にはSiC原料粉末(図示せず)が充填され、坩堝の上蓋12aの内面には、台座12bを介して種結晶22が固定されている。坩堝は、ヒータの中心軸に対して対称な位置に配置されている。
図3に示す例において、種結晶22は、c面成長用のオフセット基板である。また、種結晶22のオフセット方向上流側には、螺旋転位発生領域22aが形成されている。
さらに、図3に示す例において、種結晶22を固定するための台座12bの裏面には、片側にザグリ30aがある非対称な放熱制御部材30が挿入されている。放熱制御部材30は、台座12bの裏面に挿入されており、台座12bに対して回転可能になっている。
[2.2.2. SiC単結晶の製造方法(2)]
台座12bの裏面に、非対称な形状を有する放熱制御部材30を挿入した場合において、種結晶22を坩堝(図示せず)の中心軸に対して対称の位置に配置し、かつ、坩堝をヒータ(図示せず)の中心軸に対して対称に配置すると、ザグリ30aの部分が局所的に冷却される。
そのため、種結晶22のオフセット方向上流側(螺旋転位発生領域22aが形成されている部分)にザグリ30aが来るように種結晶22を配置し、この状態で種結晶22の表面に単結晶28を成長させると、ファセット領域を優先的に成長させることができる。
単結晶28の成長高さが所定の高さに達したところで、図3(b)に示すように、放熱制御部材30を180°回転させると、成長面近傍の温度分布が反転する。この状態で加熱を続行すると、等温面に倣うように単結晶28がさらに成長する。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
なお、非対称な放熱制御部材30を180°回転させることに代えて、非対称な放熱制御部材30を取り除いて成長させても良い。非対称な放熱制御部材30を取り除く(ザグリ30aを埋めることも含む)と、局所的な冷却が緩和される。すなわち、不均一であった温度分布が均一化される。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
また、放熱制御部材30の回転又は取り除きは、坩堝を室温まで冷却した後に行っても良く、あるいは、冷却することなく行っても良い。
[2.3. 具体例3(請求項9)]
[2.3.1. 単結晶製造装置(3)]
図4に、本発明の第3の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:正面断面図、下図:A−A’線断面図)を示す。
図4において、単結晶製造装置10cは、坩堝12と、ヒータ(図示せず)と、遮蔽板32とを備えている。
坩堝12内にはSiC原料粉末20が充填されている。また、坩堝12の上蓋12aの内面には、台座12bを介して種結晶22が固定されている。図4に示す例において、種結晶22は、c面成長用のオフセット基板である。また、図示はしないが、種結晶22のオフセット方向上流側の端部には、螺旋転位発生領域が形成されている。
坩堝12は、ヒータ(図示せず)の中心軸に対して対称な位置に配置されている。さらに、坩堝12内には、種結晶22とSiC原料粉末(原料ガス供給源)20との間に非対称な遮蔽板32が配置されている。遮蔽板32は、種結晶22の片側のみを遮蔽可能な形状(種結晶22に対して非対称な形状)を有しており、坩堝12内において、180°回転可能になっている。
[2.3.2. SiC単結晶の製造方法(3)]
坩堝12内に、非対称で、かつ、回転可能な遮蔽板32を設けた場合において、種結晶22を坩堝12の中心軸に対して対称の位置に配置し、かつ、坩堝12をヒータの中心軸に対して対称に配置すると、等温面は、坩堝12の中心軸に対して非対称となる。そのため、種結晶22のオフセット方向上流側の温度がオフセット方向下流側の温度より低くなるように種結晶22を配置し、この状態で種結晶22の表面に単結晶28を成長させると、ファセット領域を優先的に成長させることができる。
単結晶28の成長高さが所定の高さに達したところで、図4(b)に示すように、遮蔽板32を180°回転させると、成長面近傍の温度分布が反転する。この状態で加熱を続行すると、等温面に倣うように単結晶28がさらに成長する。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
なお、非対称な遮蔽板32を180°回転させることに代えて、非対称な遮蔽板32を、坩堝12に対して対称な形状を有する遮蔽板(図示せず)に交換しても良い。対称な遮蔽板に交換すると、等温面は、坩堝12の中心軸に対して対称となる。すなわち、不均一であった温度分布が均一化される。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
また、遮蔽板32の回転又は交換は、坩堝12を室温まで冷却した後に行っても良く、あるいは、冷却することなく行っても良い。
[2.4. 具体例4(請求項12)]
[2.4.1. 単結晶製造装置(4)]
図5に、本発明の第4の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:平面図、下図:正面断面図)を示す。
図5において、単結晶製造装置10dは、坩堝(図示せず)と、ヒータ(図示せず)と、ノズル34とを備えている。
坩堝内にはSiC原料粉末(図示せず)が充填されている。また、坩堝の上蓋12aの内面には、台座12bを介して種結晶22が固定されている。図5に示す例において、種結晶22は、c面成長用のオフセット基板である。また、種結晶22のオフセット方向上流側には、螺旋転位発生領域22aが形成されている。
坩堝は、ヒータの中心軸に対して対称な位置に配置されている。さらに、坩堝内には、種結晶22とSiC原料粉末との間にノズル34が配置されている。ノズル34は、種結晶22の成長面の一部に、原料ガスを集中的に供給するためのものである。また、ノズル34は、種結晶22の成長面に対して水平方向に移動可能になっている。
[2.4.2. SiC単結晶の製造方法(4)]
ノズル34の先端を種結晶22のオフセット方向上流側に向けると、オフセット方向上流側の原料ガス濃度がオフセット方向下流側の原料ガス濃度より高くなる。この状態で種結晶22の表面に単結晶28を成長させると、ファセット領域を優先的に成長させることができる。
単結晶28の成長高さが所定の高さに達したところで、図5(b)に示すように、ノズル34をオフセット方向下流側に移動させると、成長面近傍の原料ガス濃度分布が反転する。この状態で加熱を続行すると、オフセット方向下流側にある単結晶28の成長速度が増大する。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
なお、ノズル34をオフセット方向下流側に移動させることに代えて、ノズル34を取り外してもよい。ノズル34を取り外すと、SiC原料粉末全体から種結晶22に昇華ガスが供給されるので、不均一であった原料ガス濃度分布が均一化される。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
また、ノズル34の回転又は取り外しは、坩堝12を室温まで冷却した後に行っても良く、あるいは、冷却することなく行っても良い。
[2.5. 具体例5(請求項15)]
[2.5.1. 単結晶製造装置(5)]
図6に、本発明の第5の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:正面断面図、下図:底面図)を示す。
図6において、単結晶製造装置10eは、坩堝(図示せず)と、ヒータ(図示せず)とを備えている。
坩堝内にはSiC原料粉末(図示せず)が充填され、坩堝の上蓋12aの内面には、台座12bを介して種結晶22が固定されている。坩堝は、ヒータの中心軸に対して対称な位置に配置されている。
図6に示す例において、種結晶22は、c面成長用のオンセット基板である。種結晶22の成長面は、錐形状になっており、中央部がオフセット方向上流側となる。また、種結晶22のオフセット方向上流側(中央部)には、螺旋転位発生領域22aが形成されている。
さらに、図6(a)に示す例において、種結晶22を固定するための台座12bの裏面には、中央部にザグリ30aがある放熱制御部材30が挿入されている。放熱制御部材30は、周辺部にザグリ30a’がある放熱制御部材30’に交換可能になっている。
[2.5.2. SiC単結晶の製造方法(5)]
台座12bの裏面に、放熱制御部材30を挿入した場合において、種結晶22を坩堝(図示せず)の中心軸に対して対称の位置に配置し、かつ、坩堝をヒータ(図示せず)の中心軸に対して対称に配置すると、ザグリ30aの部分が局所的に冷却される。
そのため、種結晶22のオフセット方向上流側(螺旋転位発生領域22aが形成されている部分)にザグリ30aが来るように種結晶22を配置し、この状態で種結晶22の表面に単結晶28を成長させると、ファセット領域を優先的に成長させることができる。
単結晶28の成長高さが所定の高さに達したところで、図6(b)に示すように、放熱制御部材30を放熱制御部材30’に交換すると、成長面近傍の温度分布が反転する。この状態で加熱を続行すると、等温面に倣うように単結晶28がさらに成長する。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
なお、放熱制御部材30を放熱制御部材30’に交換することに代えて、放熱制御部材30を取り除いて成長させても良い。放熱制御部材30を取り除く(ザグリ30aを埋めることも含む)と、局所的な冷却が緩和されるその結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
また、放熱制御部材30の交換又は取り除きは、坩堝を室温まで冷却した後に行っても良く、あるいは、冷却することなく行っても良い。
[2.6. 具体例6(請求項16)]
[2.6.1. 単結晶製造装置(6)]
図7に、本発明の第6の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:正面断面図、下図:A−A’線断面図)を示す。
図7において、単結晶製造装置10fは、坩堝12と、ヒータ(図示せず)と、遮蔽板32とを備えている。
坩堝12内にはSiC原料粉末(原料ガス供給源)20が充填されている。また、坩堝12の上蓋12aの内面には、台座12bを介して種結晶22が固定されている。図7に示す例において、種結晶22は、c面成長用のオンセット基板である。種結晶22の成長面は、錐形状になっており、中央部がオフセット方向上流側となる。また、種結晶22のオフセット方向上流側(中央部)には、螺旋転位発生領域22aが形成されている。
坩堝12は、ヒータ(図示せず)の中心軸に対して対称な位置に配置されている。さらに、坩堝12内には、種結晶22とSiC原料粉末20との間に遮蔽板32が配置されている。遮蔽板32は、種結晶22の中央部のみを遮蔽可能な形状を有している。遮蔽板32は、種結晶22の周辺部のみを遮蔽可能な形状を有する遮蔽板32’、32’に交換可能になっている。
[2.6.2. SiC単結晶の製造方法(6)]
坩堝12内に、種結晶22の中央部を覆う遮蔽板32を設けた場合において、種結晶22を坩堝12の中心軸に対して対称の位置に配置し、かつ、坩堝12をヒータ(図示せず)の中心軸に対して対称に配置すると、中央部が局所的に冷却される。そのため、この状態で種結晶22の表面に単結晶28を成長させると、ファセット領域を優先的に成長させることができる。
単結晶28の成長高さが所定の高さに達したところで、図7(b)に示すように、遮蔽板32を遮蔽板32’に交換すると、成長面近傍の温度分布が反転する。この状態で加熱を続行すると、等温面に倣うように単結晶28がさらに成長する。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
なお、遮蔽板32を遮蔽板32’に交換することに代えて、遮蔽板32を種結晶22の表面全面を覆う遮蔽板(図示せず)に交換してもよい。種結晶22の全面を覆う遮蔽板に交換すると、局所的な冷却が緩和される。すなわち、不均一であった温度分布が均一化される。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
また、遮蔽板32の交換は、坩堝12を室温まで冷却した後に行っても良く、あるいは、冷却することなく行っても良い。
[2.7. 具体例7(請求項18)]
[2.7.1. 単結晶製造装置(7)]
図8に、本発明の第7の実施の形態に係る単結晶製造装置及びこれを用いたSiC単結晶の製造方法の工程図(上図:平面図、下図:正面断面図)を示す。
図8において、単結晶製造装置10gは、坩堝(図示せず)と、ヒータ(図示せず)と、ノズル34とを備えている。
坩堝内にはSiC原料粉末(図示せず)が充填されている。また、坩堝の上蓋(図示せず)の内面には、台座12bを介して種結晶22が固定されている。図8に示す例において、種結晶22は、c面成長用のオンセット基板である。種結晶22の成長面は、錐形状になっており、中央部がオフセット方向上流側となる。また、種結晶22のオフセット方向上流側(中央部)には、螺旋転位発生領域22aが形成されている。
坩堝は、ヒータの中心軸に対して対称な位置に配置されている。さらに、坩堝内には、種結晶22とSiC原料粉末との間にノズル34が配置されている。ノズル34は、種結晶22の成長面の中央部に、原料ガスを集中的に供給するためのものである。また、ノズル34は、種結晶22の成長面の周辺部に原料ガスを集中的に供給するためのノズル34’に交換可能になっている。
[2.7.2. SiC単結晶の製造方法(7)]
ノズル34の先端を種結晶22のオフセット方向上流側(すなわち、種結晶22の中央部)に向けると、オフセット方向上流側の原料ガス濃度がオフセット方向下流側の原料ガス濃度より高くなる。この状態で種結晶22の表面に単結晶28を成長させると、ファセット領域を優先的に成長させることができる。
単結晶28の成長高さが所定の高さに達したところで、図8(b)に示すように、ノズル34をノズル34’に交換すると、成長面近傍の原料ガス濃度分布が反転する。この状態で加熱を続行すると、オフセット方向下流側にある単結晶28の成長速度が増大する。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
なお、ノズル34をノズル34’に交換することに代えて、ノズル34を取り外してもよい。ノズル34を取り外すと、SiC原料粉末全体から種結晶22に昇華ガスが供給されるので、不均一であった原料ガス濃度分布が均一化される。その結果、単結晶28の成長高さが均一化される。
また、ノズル34の交換又は取り外しは、坩堝を室温まで冷却した後に行っても良く、あるいは、冷却することなく行っても良い。
[3. SiC単結晶]
本発明に係るSiC単結晶は、以下の構成を備えている。
(1)前記SiC単結晶は、次の(c)式を満たす。
min≧0.8Hmax ・・・(c)
但し、
minは、前記SiC単結晶の成長高さの最小値、
maxは、前記SiC単結晶の成長高さの最大値。
(2)前記SiC単結晶は、底面から0.5Hmaxの位置まで次の(b')式を満たす。
d'≦0.2D' ・・・(b')
但し、
d'は、前記SiC単結晶から切り出されたウェハ中にあるファセット領域の外接円の直径、
D'は、前記SiC単結晶から切り出されたウェハの外接円の直径。
(3)前記SiC単結晶は、c面成長法により得られ、かつ、前記ファセット領域に、非ファセット領域より高密度の螺旋転位を含む。
上述したように、成長を2段階に分け、成長初期から中期にかけて、ファセット領域の温度を低温化し、あるいは、原料ガス濃度を高くしながら成長させると、(b’)式を満たす単結晶、すなわち、ファセット領域の拡大が抑制された単結晶が得られる。
また、所定の成長高さに達した後、成長後期において、温度分布及び/又は原料ガス濃度を均一化又は反転させると、(c)式を満たす単結晶、すなわち、成長高さが均一な単結晶が得られる。
さらに、c面成長法を用いてSiC単結晶を製造した場合において、オフセット方向上流側に螺旋転位発生領域を形成したときには、ファセット領域に高密度の螺旋転位を含むSiC単結晶が得られる。
ファセット領域は、非ファセット領域より高密度の螺旋転位を含んでいれば良い。ファセット領域の螺旋転位の転位密度は、非ファセット領域の10倍以上が好ましく、さらに好ましくは、100倍以上である。ファセット領域の螺旋転位密度は、具体的には、100個/cm2以上が好ましい。
[4. SiC単結晶の製造方法及びSiC単結晶の作用]
図9に、本発明に係るSiC単結晶の製造方法の模式図を示す。図10に、従来のSiC単結晶の製造方法(1)の模式図を示す。図11に、従来のSiC単結晶の製造方法(2)の模式図を示す。
図10(a)及び図10(b)に示すように、局所的な低温化又は原料ガス集中を行うことなく結晶を成長させると、成長高さが均一な単結晶が得られる。そのため、図10(c)及び図10(d)に示すように、ウェハ枚数歩留まりが高くなる。
しかしながら、成長に伴いファセット領域が拡大するため、ウェハ面内歩留まりが低下する。この場合、螺旋転位を多く含む通常品質の種結晶を用いた成長(図10(c))に比べて、螺旋転位のない高品質種結晶に螺旋転位発生領域を設けた成長(図10(d))は、ウェハ面内歩留まりがさらに低下する。これは、異種多形の発生を抑制するには、拡大するファセット領域に螺旋転位を供給し続ける必要があり、そのためには、螺旋転位発生領域の面積を大きくする必要があるためである。
一方、図11(a)及び図11(b)に示すように、局所的な低温化又は原料ガス集中を行いながら結晶を成長させると、ファセット領域の拡大が抑制される。そのため、図11(c)及び図11(d)に示すように、ウェハ面内歩留まりが高くなる。また、ファセット領域の拡大が抑制されるので、螺旋転位発生領域を形成した場合(図11(d))であっても、その大きさを小さくすることができる。そのため、ウェハ面内歩留まりが大きく低下することもない。
しかしながら、成長高さが不均一となるため、ウエハ枚数歩留まりが低下する。
これに対し、図9(a)に示すように、成長初期〜中期にかけて、局所的な低温化又は原料ガス集中を行うと、ファセット領域の拡大を抑制することができる。そのため、図9(c)及び図9(d)に示すように、ウェハ面内歩留まりが高くなる。また、ファセット領域の拡大が抑制されるので、螺旋転位発生領域を形成した場合(図9(d))であっても、その大きさを小さくすることができる。そのため、ウェハ面内歩留まりが大きく低下することもない。
次に、図9(b)に示すように、成長後期において、局所的な低温化又は原料ガス集中を反転又は解除すると、成長高さが均一化する。そのため、図9(c)及び図9(d)に示すように、ウェハ枚数歩留まりも高くなる。
本発明では、成長初期〜中期にかけて、成長面のオフセット方向上流側を局所的に低温化し、及び/又は、原料ガス濃度を局所的に集中させることで過飽和度を局所的に高くして成長させる。一方、成長後期では、その局所的な低温化、及び/又は、原料ガス濃度の局所的集中を解除するか、あるいは、成長面での局所的な過飽和度を反転させて成長させる。
このように、成長面のオフセット方向上流側の過飽和度を局所的に上昇させることで、抵抗値の異なるファセット領域の面積が小さくなり、ウェハ面内歩留まりを向上させることができる。さらに、ファセットが一定位置に固定されるため、螺旋転位のない高品質な種結晶を用いた成長においても、螺旋転位発生領域の面積を小さくすることができ、同様にウェハ面内歩留まりを向上させることができる。
そして、成長後期において、その過飽和度の局所的上昇を解除するため、成長高さが均一な単結晶が得られる。その結果、ウェハ枚数歩留まりも向上する。
図12に、ウェハの直径D’に対するファセット領域の直径d’の比(d’/D’)とウェハ面内歩留まりの関係を示す。ファセット領域では、非ファセット領域に比べて窒素ドープ量が異なるため、電気的特性が異なる。図12より、d’/D’が0.2以下になると、ウェハ面内歩留まりが95%以上になることがわかる。
本発明に係る方法は、c面成長だけでなく、m面成長に適用することもできる。m面成長においては、通常、{1−100}面ファセットが形成されるが、c面成長と同様に、{1−100}面ファセットでも窒素ドープ濃度が、{1−100}面ファセット外と異なる。また、{1−100}面ファセット上には、異方位結晶が発生しやすい傾向がある。以上のことから、c面成長への本成長法の適用と同様に、m面成長においても、ドープ濃度の均一化、異方位結晶抑制、ウェハ歩留まり向上の効果が得られる。
本発明に係るSiC単結晶及びその製造方法は、超低電力損失パワーデバイスの半導体材料及びその製造方法として使用することができる。
20 SiC原料粉末(原料ガス供給源)
22 種結晶
28 単結晶

Claims (27)

  1. 以下の構成を備えたSiC単結晶の製造方法。
    (1)前記SiC単結晶の製造方法は、
    成長初期から成長中期にかけて、ファセット領域の成長を促進し、前記ファセット領域の拡大抑制を行いつつ、種結晶の表面に単結晶を成長させる第1成長工程と、
    成長後期において、非ファセット領域の成長を促進し、成長高さが均一になるように前記単結晶をさらに成長させる第2成長工程と
    を備えている。
  2. 以下の構成をさらに備えた請求項1に記載のSiC単結晶の製造方法。
    (2)前記第1成長工程は、
    (イ)前記ファセット領域の温度が前記非ファセット領域の温度より低くなるように温度分布を形成し、及び/又は、
    (ロ)前記ファセット領域の原料ガス濃度が前記非ファセット領域の原料ガス濃度より高くなるように原料ガス濃度分布を形成する
    ことによって、前記ファセット領域の成長を促進させるものである。
    (3)前記第2成長工程は、前記温度分布及び/又は前記原料ガス濃度分布を反転又は均一化させることによって、前記成長高さを均一にするものである。
  3. 前記ファセット領域は、{0001}面ファセット領域である請求項2に記載のSiC単結晶の製造方法。
  4. 前記種結晶は、オフセット方向上流側に、オフセット方向下流側より高密度の螺旋転位を発生可能な螺旋転位発生領域を有し、
    前記第1成長工程は、前記ファセット領域と前記螺旋転位発生領域とを一致させて成長させるものである
    請求項3に記載のSiC単結晶の製造方法。
  5. 前記種結晶は、主成長軸方向に対して{0001}面の法線の傾きが1〜15°の範囲にあるオフセット基板である請求項3又は4に記載のSiC単結晶の製造方法。
  6. 前記第1成長工程は、
    前記種結晶を坩堝の中心軸に対して対称の位置に配置し、
    成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して非対称化させ、かつ、
    前記種結晶の前記オフセット方向上流側の温度がオフセット方向下流側の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させるものであり、
    前記第2成長工程は、
    前記成長面近傍の温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、又は、
    前記オフセット方向上流側の温度が前記オフセット方向下流側の温度より高くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである
    請求項5に記載のSiC単結晶の製造方法。
  7. (イ)前記第1成長工程において、前記坩堝の周囲に、前記坩堝に対して非対称な形状を有する断熱材を配置し、前記第2成長工程において、前記断熱材を配置したまま、前記坩堝を180°回転させることにより、前記温度分布を反転させ、又は、
    (ロ)前記第1成長工程において、前記坩堝の周囲に、前記坩堝に対して非対称な形状を有する断熱材(A)を配置し、前記第2成長工程において、前記断熱材(A)を前記坩堝に対して対称な形状を有する断熱材(B)に交換することにより、前記温度分布を均一化させる
    請求項6に記載のSiC単結晶の製造方法。
  8. (イ)前記第1成長工程において、前記種結晶を固定するための台座の裏面に、片側にザグリがある非対称な放熱制御部材を挿入し、前記第2成長工程において、前記放熱制御部材を180°回転させることにより、前記温度分布を反転させ、又は、
    (ロ)前記第1成長工程において、前記種結晶を固定するための台座の裏面に、片側にザグリがある非対称な放熱制御部材を挿入し、前記第2成長工程において前記放熱制御部材を取り除くことにより、前記温度分布を均一化させる
    請求項6に記載のSiC単結晶の製造方法。
  9. (イ)前記第1工程において、前記種結晶と原料ガス供給源との間に、前記種結晶に対して非対称な形状を有する遮蔽板を配置し、前記第2工程において、前記遮蔽板を180°回転させることにより、前記温度分布を反転させ、又は、
    (ロ)前記第1工程において、前記種結晶と前記原料ガス供給源との間に、前記種結晶に対して非対称な形状を有する遮蔽板(A)を配置し、前記第2工程において、前記遮蔽板(A)を、前記種結晶に対して対称な形状を有する遮蔽板(B)に交換することにより、前記温度分布を均一化させる
    請求項6に記載のSiC単結晶の製造方法。
  10. 前記第1成長工程は、
    前記種結晶を坩堝の中心軸に対して非対称の位置に配置し、
    成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、かつ、
    前記種結晶の前記オフセット方向上流側の温度がオフセット方向下流側の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させるものであり、
    前記第2成長工程は、
    前記成長面近傍の温度分布が前記種結晶の中心軸に対して、より対称となる位置に前記単結晶を移動させ、又は、
    前記オフセット方向上流側の温度が前記オフセット方向下流側の温度より高くなる位置に前記単結晶を移動させた状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである
    請求項5に記載のSiC単結晶の製造方法。
  11. 前記第1成長工程は、
    成長面近傍における原料ガス濃度分布を前記坩堝の中心軸に対して非対称化させ、かつ、
    前記オフセット方向上流側の原料ガス濃度がオフセット方向下流側の原料ガス濃度より高くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させるものであり、
    前記第2成長工程は、
    前記原料ガス濃度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、又は、
    前記オフセット方向上流側の原料ガス濃度が前記オフセット方向下流側の原料ガス濃度より低くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである
    請求項5に記載のSiC単結晶の製造方法。
  12. (イ)前記第1成長工程において、ノズルを用いて前記オフセット方向上流側に原料ガスを集中させ、前記第2成長工程において、前記ノズルを前記オフセット方向下流側に移動させることにより、前記原料ガス濃度分布を反転させ、又は、
    (ロ)前記第1成長工程において、ノズルを用いて前記オフセット方向上流側に原料ガスを集中させ、前記第2成長工程において、前記ノズルを取り外すことにより、前記原料ガス濃度分布を均一化させる
    請求項11に記載のSiC単結晶の製造方法。
  13. 前記種結晶は、主成長軸方向に対して{0001}面の法線の傾きが1°未満であるオンセット基板である請求項3又は4に記載のSiC単結晶の製造方法。
  14. 前記第1成長工程は、
    前記種結晶を坩堝の中心軸に対して対称の位置に配置し、
    成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、かつ、
    前記種結晶の中心部の温度が前記種結晶の周辺部の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させるものであり、
    前記第2成長工程は、
    前記中心部と前記周辺部の温度差を小さくし、又は、
    前記中心部の温度が前記周辺部の温度より高くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである
    請求項13に記載のSiC単結晶の製造方法。
  15. (イ)前記第1成長工程において、前記種結晶を固定するための台座の裏面に、中央部にザグリがある放熱制御部材(A)を挿入し、前記第2成長工程において、前記放熱制御部材(A)を周辺部にザグリがある放熱制御部材(B)に交換することにより、前記温度分布を反転させ、又は、
    (ロ)前記第1成長工程において、前記種結晶を固定するための台座の裏面に、中央部にザグリがある放熱制御部材を挿入し、前記第2成長工程において前記放熱制御部材を取り除くことにより、前記温度分布を均一化させる
    請求項14に記載のSiC単結晶の製造方法。
  16. (イ)前記第1工程において、前記種結晶と原料ガス供給源との間に、前記種結晶の中央部を覆う遮蔽板(A)を配置し、前記第2工程において、前記遮蔽板(A)を前記種結晶の周辺部を覆う遮蔽板(B)に交換することにより、前記温度分布を反転させ、又は、
    (ロ)前記第1工程において、前記種結晶と前記原料ガス供給源との間に、前記種結晶の中央部を覆う遮蔽板(A)を配置し、前記第2工程において、前記遮蔽板(A)を前記種結晶の全面を覆う遮蔽板(C)に交換することにより、前記温度分布を均一化させる
    請求項14に記載のSiC単結晶の製造方法。
  17. 前記第1成長工程は、
    前記種結晶の中央部の原料ガス濃度が前記種結晶の周辺部の原料ガス濃度より高くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させるものであり、
    前記第2成長工程は、
    前記中央部と前記周辺部の原料ガス濃度の差を小さくし、又は、
    前記中央部の原料ガス濃度が前記周辺部の原料ガス濃度より低くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである
    請求項13に記載のSiC単結晶の製造方法。
  18. (イ)前記第1成長工程において、前記種結晶の中央部に原料ガスを供給するためのノズル(A)を用いて前記種結晶の中央部に前記原料ガスを集中させ、前記第2成長工程において、前記ノズル(A)を前記種結晶の周辺部に前記原料ガスを供給するためのノズル(B)に交換し、前記ノズル(B)を用いて前記種結晶の周辺部に原料ガスを集中させることにより、前記原料ガス濃度分布を反転させ、又は、
    (ロ)前記第1成長工程において、ノズルを用いて前記種結晶の中心部に原料ガスを集中させ、前記第2成長工程において、前記ノズルを取り外すことにより、前記原料ガス濃度分布を均一化させる
    請求項17に記載のSiC単結晶の製造方法。
  19. 前記ファセット領域は、{1−100}面ファセット領域である請求項2に記載のSiC単結晶の製造方法。
  20. 前記種結晶は、主成長軸方向に対して{1−100}面の法線の傾きが1〜15°の範囲にあるオフセット基板である請求項19に記載のSiC単結晶の製造方法。
  21. 前記第1成長工程は、
    前記種結晶を坩堝の中心軸に対して対称の位置に配置し、
    成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して非対称化させ、かつ、
    前記種結晶の前記オフセット方向上流側の温度がオフセット方向下流側の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させるものであり、
    前記第2成長工程は、
    前記成長面近傍の温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、又は、
    前記オフセット方向上流側の温度が前記オフセット方向下流側の温度より高くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである
    請求項20に記載のSiC単結晶の製造方法。
  22. 前記第1成長工程は、
    前記種結晶を坩堝の中心軸に対して非対称の位置に配置し、
    成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、かつ、
    前記種結晶の前記オフセット方向上流側の温度がオフセット方向下流側の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させるものであり、
    前記第2成長工程は、
    前記成長面近傍の温度分布が前記種結晶の中心軸に対して、より対称となる位置に前記単結晶を移動させ、又は、
    前記オフセット方向上流側の温度が前記オフセット方向下流側の温度より高くなる位置に前記単結晶を移動させた状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである
    請求項20に記載のSiC単結晶の製造方法。
  23. 前記第1成長工程は、
    前記成長面近傍における原料ガス濃度分布を前記坩堝の中心軸に対して非対称化させ、かつ、
    前記オフセット方向上流側の原料ガス濃度がオフセット方向下流側の原料ガス濃度より高くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させるものであり、
    前記第2成長工程は、
    前記原料ガス濃度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、又は、
    前記オフセット方向上流側の原料ガス濃度が前記オフセット方向下流側の原料ガス濃度より低くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである
    請求項20に記載のSiC単結晶の製造方法。
  24. 前記種結晶は、主成長軸方向に対して{1−100}面の法線の傾きが1°未満であるオンセット基板である請求項19に記載のSiC単結晶の製造方法。
  25. 前記第1成長工程は、
    前記種結晶を坩堝の中心軸に対して対称の位置に配置し、
    成長面近傍の前記温度分布を前記坩堝の中心軸に対して対称化させ、かつ、
    前記種結晶の中央部の温度が前記種結晶の周辺部の温度より低くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させるものであり、
    前記第2成長工程は、
    前記中央部と前記周辺部の温度差を小さくし、又は、
    前記中央部の温度が前記周辺部の温度より高くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである
    請求項24に記載のSiC単結晶の製造方法。
  26. 前記第1成長工程は、
    前記種結晶の中央部の原料ガス濃度が前記種結晶の周辺部の原料ガス濃度より高くなる状態で、前記種結晶の表面に前記単結晶を成長させるものであり、
    前記第2成長工程は、
    前記中央部と前記周辺部の原料ガス濃度の差を小さくし、又は、
    前記中央部の原料ガス濃度が前記周辺部の原料ガス濃度より低くなる状態で、前記単結晶をさらに成長させるものである
    請求項24に記載のSiC単結晶の製造方法。
  27. 以下の構成を備えたSiC単結晶。
    (1)前記SiC単結晶は、次の(c)式を満たす。
    min≧0.8Hmax ・・・(c)
    但し、
    minは、前記SiC単結晶の成長高さの最小値、
    maxは、前記SiC単結晶の成長高さの最大値。
    (2)前記SiC単結晶は、底面から0.5Hmaxの位置まで次の(b')式を満たす。
    d'≦0.2D' ・・・(b')
    但し、
    d'は、前記SiC単結晶から切り出されたウェハ中にあるファセット領域の外接円の直径、
    D'は、前記SiC単結晶から切り出されたウェハの外接円の直径。
    (3)前記SiC単結晶は、c面成長法により得られ、かつ、前記ファセット領域に、非ファセット領域より高密度の螺旋転位を含む。
JP2012184657A 2012-08-23 2012-08-23 SiC単結晶の製造方法 Active JP6050053B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012184657A JP6050053B2 (ja) 2012-08-23 2012-08-23 SiC単結晶の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012184657A JP6050053B2 (ja) 2012-08-23 2012-08-23 SiC単結晶の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014040357A true JP2014040357A (ja) 2014-03-06
JP6050053B2 JP6050053B2 (ja) 2016-12-21

Family

ID=50392967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012184657A Active JP6050053B2 (ja) 2012-08-23 2012-08-23 SiC単結晶の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6050053B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016088883A1 (ja) * 2014-12-05 2016-06-09 新日鐵住金株式会社 炭化珪素単結晶の製造方法及び炭化珪素単結晶基板
WO2018123868A1 (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 昭和電工株式会社 SiCインゴットの製造方法
JP2018168023A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 昭和電工株式会社 炭化珪素単結晶インゴットの製造装置及び製造方法
JP2019156708A (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 信越半導体株式会社 炭化珪素単結晶の製造方法及び製造装置
JP2020011900A (ja) * 2019-10-29 2020-01-23 住友電気工業株式会社 炭化珪素単結晶の製造方法
KR20200022332A (ko) 2018-08-22 2020-03-03 가부시기가이샤 디스코 패싯 영역의 검출 방법 및 검출 장치
CN111886679A (zh) * 2018-03-20 2020-11-03 株式会社国际电气 半导体装置的制造方法、基板处理装置以及程序
CN113122914A (zh) * 2020-06-09 2021-07-16 北京世纪金光半导体有限公司 一种维持大尺寸碳化硅晶型稳定的装置及生长方法
DE102022205698A1 (de) 2021-06-11 2022-12-15 Disco Corporation Bearbeitungsverfahren und bearbeitungsvorrichtung für einen ingot

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11278985A (ja) * 1998-03-26 1999-10-12 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 単結晶の製造方法
JP2004323348A (ja) * 2003-04-10 2004-11-18 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 炭化ケイ素単結晶の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11278985A (ja) * 1998-03-26 1999-10-12 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 単結晶の製造方法
JP2004323348A (ja) * 2003-04-10 2004-11-18 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 炭化ケイ素単結晶の製造方法

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10711369B2 (en) 2014-12-05 2020-07-14 Showa Denko K.K. Method for producing silicon carbide single crystal and silicon carbide single crystal substrate
CN107002281A (zh) * 2014-12-05 2017-08-01 新日铁住金株式会社 碳化硅单晶的制造方法及碳化硅单晶基板
JPWO2016088883A1 (ja) * 2014-12-05 2017-09-14 新日鐵住金株式会社 炭化珪素単結晶の製造方法及び炭化珪素単結晶基板
EP3228733A4 (en) * 2014-12-05 2017-11-22 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Method for producing silicon carbide single crystal, and silicon carbide single crystal substrate
KR101936007B1 (ko) * 2014-12-05 2019-01-07 쇼와 덴코 가부시키가이샤 탄화규소 단결정의 제조 방법 및 탄화규소 단결정 기판
CN107002281B (zh) * 2014-12-05 2019-06-04 昭和电工株式会社 碳化硅单晶的制造方法及碳化硅单晶基板
WO2016088883A1 (ja) * 2014-12-05 2016-06-09 新日鐵住金株式会社 炭化珪素単結晶の製造方法及び炭化珪素単結晶基板
WO2018123868A1 (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 昭和電工株式会社 SiCインゴットの製造方法
CN110088363A (zh) * 2016-12-26 2019-08-02 昭和电工株式会社 SiC锭的制造方法
CN110088363B (zh) * 2016-12-26 2021-06-22 昭和电工株式会社 SiC锭的制造方法
US11008670B2 (en) 2016-12-26 2021-05-18 Showa Denko K.K. Manufacturing method of SiC ingot
JP2018168023A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 昭和電工株式会社 炭化珪素単結晶インゴットの製造装置及び製造方法
WO2019176447A1 (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 信越半導体株式会社 炭化珪素単結晶の製造方法及び製造装置
JP2019156708A (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 信越半導体株式会社 炭化珪素単結晶の製造方法及び製造装置
CN111886679A (zh) * 2018-03-20 2020-11-03 株式会社国际电气 半导体装置的制造方法、基板处理装置以及程序
KR20200022332A (ko) 2018-08-22 2020-03-03 가부시기가이샤 디스코 패싯 영역의 검출 방법 및 검출 장치
US10852240B2 (en) 2018-08-22 2020-12-01 Disco Corporation Facet region detecting method and detecting apparatus
JP2020011900A (ja) * 2019-10-29 2020-01-23 住友電気工業株式会社 炭化珪素単結晶の製造方法
CN113122914A (zh) * 2020-06-09 2021-07-16 北京世纪金光半导体有限公司 一种维持大尺寸碳化硅晶型稳定的装置及生长方法
DE102022205698A1 (de) 2021-06-11 2022-12-15 Disco Corporation Bearbeitungsverfahren und bearbeitungsvorrichtung für einen ingot
KR20220167223A (ko) 2021-06-11 2022-12-20 가부시기가이샤 디스코 잉곳의 처리 방법 및 처리 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP6050053B2 (ja) 2016-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6050053B2 (ja) SiC単結晶の製造方法
JP5075873B2 (ja) 結晶製造装置
JP5596788B2 (ja) サファイア単結晶成長方法とその装置
KR101263082B1 (ko) 사파이어 잉곳 성장장치
JP6101368B2 (ja) 冷却速度制御装置及びこれを含むインゴット成長装置
JP6111873B2 (ja) 炭化珪素単結晶インゴットの製造方法
JP6491763B2 (ja) シリコン単結晶インゴットの製造方法
US20160230307A1 (en) Apparatus and methods for producing silicon-ingots
WO2016035249A1 (ja) 多結晶シリコン製造用反応炉、多結晶シリコン製造装置、多結晶シリコンの製造方法、及び、多結晶シリコン棒または多結晶シリコン塊
KR100942185B1 (ko) 실리콘 잉곳 성장방법
KR102253607B1 (ko) 열 차폐 부재, 단결정 인상 장치 및 단결정 실리콘 잉곳 제조 방법
JP6033650B2 (ja) 単結晶製造装置、および単結晶の製造方法
JPWO2005121416A1 (ja) 結晶製造方法および装置
JP5370394B2 (ja) 化合物半導体単結晶基板
EP1538242A1 (en) Heater for crystal formation, apparatus for forming crystal and method for forming crystal
CN107532328B (zh) SiC单晶的制造方法
WO2017135272A1 (ja) SiC単結晶の製造方法及びSiC種結晶
JP6986960B2 (ja) 炭化珪素単結晶インゴット、炭化珪素単結晶の製造方法
JP5808574B2 (ja) 単結晶製造装置、及び単結晶の製造方法
TWI851250B (zh) 碳化矽單結晶基板
TWI853592B (zh) n型碳化矽單結晶基板
WO2020241578A1 (ja) SiC単結晶インゴットの製造方法
JP2004217503A (ja) 単結晶製造用黒鉛ヒーター及び単結晶製造装置ならびに単結晶製造方法
JP2005324993A (ja) 単結晶の製造装置
WO2017138516A1 (ja) SiC単結晶の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161018

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6050053

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350