JP2014040331A - 亜鉛錫酸化物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水熱合成法によって、アモルファス化合物から直接酸化物を生成し、短時間で、単相かつ結晶性の良い亜鉛錫酸化物結晶を得る方法を提供する。
【解決手段】0.25≦[Zn2+]+[Sn4+]≦0.45、0.2≦[Zn2+]/[OH-]≦0.26および0.1≦[Sn4+]/[OH-]≦0.13を満たすアルカリ性水溶液を調製し、このアルカリ性水溶液を用いて100℃を超える温度で水熱合成を行うことで亜鉛錫酸化物を生成することにより、この課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、亜鉛錫酸化物の製造方法に関する。詳しくは、水熱合成法によって、副生物の生成を抑制して、単相の亜鉛錫酸化物の結晶を得ることができる亜鉛錫酸化物の製造方法に関する。
亜鉛錫酸化物(Zn2SnO4 以下、ZTOとも言う)は、3.6eV程度の広いバンドギャップ、10〜15cm2/Vという高い電子移動度を持ち、かつ、高い導電率が期待される、スピネル構造を有する透明導電酸化物である。
ZTOは、このような電気的特性および光学的特性から、TFT(Thin Film Transistor)の活性層材料、色素増感太陽電池の電極材料、ガスセンサ、リチウムイオン電池の電極材料、光電変換素子や光触媒等への応用が検討されている。
例えば、色素増感太陽電池は、色素分子を介して光注入電子を輸送する。そのため長い電子拡散距離を有するワイドギャップ半導体からなる多孔質電極が必要になる。前述のように、ZTOは、3.6eV程度の広いバンドギャップを有するので、非特許文献1では、ZTOを色素増感太陽電池の電極の候補材料として検討している。
非特許文献2では、水素ガスやメタンガスなどの引火性ガスや、一酸化炭素ガスなどの毒性ガス等の検出への応用として、酸化スズと酸化亜鉛を用いる半導体ガスセンサを検討しており、特に、ZTOの多孔質粒子の電流−電圧特性および一酸化炭素ガスの選択的検出の検討を行っている。
非特許文献3では、スピネル構造を有する立方形状のZTO粒子が有する、大きな電気化学的な容量と、陽極材料としての高い蓄積容量に着目して、リチウムイオン電池の陽極材料への利用を検討している。
さらに、非特許文献4では、光電変換材料や光触媒への利用を視野に入れて、ZTOの光学特性の検討を行っている。
ZTOの合成方法としては、固相反応法(酸化物原料を混合して焼結する合成方法)、スパッタリング等の気相成膜法、水熱合成法等が知られている。
中でも、水熱合成法は、低温で結晶粒子が得られるため、産業上、有用である。
ここで、デバイスへの利用の観点からは、生成物として単相(副生物や不純物が無い)でZTOの結晶粒子が得られるのが好ましい。
特に、合成条件下(反応系内)において、合成したZTO粒子を基板に分散・塗布することによってZTOの膜形成を行って、デバイスを作製する場合、単相でZTOが得られる合成条件が要求される。また、優れた特性を有するデバイスを作製するためには、電子移動度が大きく、粒界の少ない結晶粒子が好ましい。
さらに、工業的な生産性を考慮すると、長時間での合成は生産性低下の原因となるので、できるだけ短い合成時間でZTOの結晶粒子が得られるのが好ましい。加えて、ZTOの結晶粒が大きくなれば(例えば、1〜10μm程度の大きさ)、単粒子トランジスタなど、ZTO粒子の新たな活用方法への発展の可能性も広がる。
しかしながら、水熱合成法でのZTOの合成は、長時間の合成時間(水熱処理)が必要である。特に、単相のZTOを得るためには、より長い合成時間が必要となる。
しかも、得られる粒子の直径も、通常、100nm以下である。
例えば、非特許文献5には、原料として、0.15mol/L(リットル)の塩化錫五水和物(SnCl4・5H2O)、および、0.35mol/Lの酢酸亜鉛二水和物(Zn(CH3COO)2・2H2O)を用い、2.67mol/Lの水酸化ナトリウムを添加した水溶液で、水熱合成によってZTOを合成することが記載されている。
非特許文献5には、この水溶液を用いて、220℃で水熱合成を行った場合、10時間以下の水熱合成では、酸化亜鉛(ZnO)が主生成物となることが記載されている。さらに、非特許文献5では、この水溶液で、220℃で72時間の水熱合成を行って、単相のZTOを得ているが、得られたZTOの結晶粒子の粒径は、250nm程度である。
また、非特許文献6には、原料として、5mmol/Lの塩化錫五水和物、および、10mmol/Lの硫酸亜鉛六水和物(ZnSO4・6H2O)を用い、1mol/Lの水酸化ナトリウムを添加した水溶液で、水熱合成によってZTOを合成することが記載されている。
非特許文献6には、この水溶液を用いて、200℃で水熱合成を行った場合、12時間程度の反応時間でZTOの粒子が成長し始めることが記載されている。また、非特許文献6には、この水溶液で、200℃で20時間の水熱合成を行った際に、100nm程度のZTO結晶粒子が得られたことが記載されている。
T.L.Villarreal et al., J.Phys.Chem.C, 111, 5549-5556 (2007) J.H.Yu and G.M.Choi, Sensors and Actuators B72, 141-148 (2001) A.Rong et al., J.Phys.Chem.B, 110, 14754-14760 (2006) M.A.Alpuche-Aviles and Y.Wu, J.Am.Chem.Soc, 131, 3216-3224 (2009) J.Fang et al., Materials Research Bulletin, 36, 1391-1397 (2001) J.Zeng et al., J.Phys.Chem.C, 112, 4159-4167 (2008)
非特許文献5および6にも記載されているが、従来の水熱合成法によるZTOの合成では、硫酸亜鉛や塩化錫等の原料から、亜鉛−錫水酸化物や、その他の生成物が生成され、この亜鉛−錫水酸化物等から、ZTOが生成されて、結晶粒子が成長する。
そのため、従来の水熱合成法では、亜鉛−錫水酸化物や亜鉛酸化物等の多くの副生物が生成されてしまい、ZTOを効率良く合成することが難しい。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、亜鉛元素を含有する塩および錫元素を含有する塩を原料とする水熱合成によって、亜鉛−錫の水酸化物やその他の生成物を経由することなく、直接的に亜鉛錫酸化物を合成することができ、これにより、副生物の生成を押さえて、単相で結晶性の高い亜鉛錫酸化物を得ることができる、亜鉛錫酸化物の製造方法を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明の亜鉛錫酸化物の製造方法は、亜鉛元素と錫元素を含有し、かつ、[Zn2+]および[Sn4+]の濃度(mol/L)が、
0.25≦[Zn2+]+[Sn4+]≦0.45
を満たす水溶液を調製して、
この水溶液に、[Zn2+]/[OH-]および[Sn4+]/[OH-]のモル比が、
0.2≦[Zn2+]/[OH-]≦0.26
0.1≦[Sn4+]/[OH-]≦0.13
を満たすようにアルカリ成分を添加することにより、アルカリ性水溶液を調製し、
このアルカリ性水溶液を用いて、100℃を超える温度で水熱合成を行うことを特徴とする亜鉛錫酸化物の製造方法を提供する。
また、水熱合成を200℃以上の反応温度で行うのが好ましい。
また、水熱合成を300℃以上の反応温度で行うのが好ましい。
また、水熱合成を6時間以上行うのが好ましい。
また、亜鉛元素源として、硫酸亜鉛を用いるのが好ましい。
また、錫元素源として、塩化錫を用いるのが好ましい。
また、アルカリ成分として、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムを用いるのが好ましい。
さらに、アルカリ性水溶液において、[Zn2+]と/[Sn4+]のモル比が、1.9≦[Zn2+]/[Sn4+]≦2.1を満たすのが好ましい。
本発明の亜鉛錫酸化物の製造方法によれば、[Zn2+]+[Sn4+]の濃度、[Zn2+]/[OH-]および[Sn4+]/[OH-]のモル比を所定の範囲にしたアルカリ性の水溶液を用いて、水熱合成(水熱反応)を行うことにより、亜鉛−錫水酸化物等の生成物を経由することなく、亜鉛−錫アモルファス化合物から、直接、亜鉛錫酸化物を合成することができる。
そのため、本発明によれば、従来の水熱合成による亜鉛錫酸化物の合成に比して、副生物の生成を大幅に抑制して、単相(副生成物および不純物が少ない)で、かつ、結晶性の良好な亜鉛錫酸化物の結晶粒子を合成することができる。
本発明の亜鉛錫酸化物の製造方法の一例のフローチャートである。 水溶液の組成および反応温度と、生成物との関係を示す図である。 本発明の亜鉛錫酸化物の製造方法の一例におけるX線解析の結果である。 本発明の実施例におけるX線回折の結果である。 本発明の実施例における顕微鏡写真を処理して出力した図である。 本発明の実施例における顕微鏡写真を処理して出力した図である。
以下、本発明の亜鉛錫酸化物の製造方法について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
図1に、本発明の亜鉛錫酸化物(Zn2SnO4 以下、ZTOとも言う)の製造方法の一例のフローチャートを示す。
本発明のZTOの製造方法は、亜鉛元素を含有する化合物および錫元素を含有する化合物を原料として、これらを含有する原料水溶液を調製し、この原料水溶液にアルカリ成分を添加することにより、亜鉛−錫アモルファス化合物を生成して、アルカリ性水溶液を調製し、このアルカリ性水溶液を用いた水熱合成(水熱反応/水熱処理)によって、ZTOを合成して、ZTOの結晶粒子(結晶性粒子)を得るものである。
本発明のZTOの製造方法において、原料となる亜鉛元素を含有する化合物(以下、Zn原料とも言う)には、限定はなく、各種の亜鉛化合物(亜鉛を含有する塩)が利用可能である。
一例として、硫酸亜鉛(ZnSO4)、酢酸亜鉛(Zn(CH3COO)2)、塩化亜鉛(ZnCl2)等が例示される。中でも、硫酸亜鉛は、好適に用いられる。
なお、これらのZn原料は、水和物でも、無水和物でもよい。
他方、錫元素を含有する化合物(以下、Sn原料とも言う)にも、限定はなく、各種の錫化合物(錫を含有する塩)が利用可能である。
一例として、四塩化錫(SnCl4)、硫酸錫(SnSO4)等が例示される。中でも、四塩化錫は、好適に用いられる。
これらのSn原料も、水和物でも、無水和物でもよい。
図1に示す製造方法では、このZn原料およびSn原料を、水に混合溶解して、原料水溶液を調製する。
ここで、後に詳述するが、本発明の製造方法では、[Zn2+]および[Sn4+]の濃度(mol/L)が、
0.25≦[Zn2+]+[Sn4+]≦0.45
を満たすように、原料水溶液(すなわち、後述するアルカリ性水溶液)を調製する。
なお、原料水溶液は、水にZn原料およびSn原料を添加、混合溶解して調製してもよく、あるいは、Zn原料を混合溶解した水溶液と、Sn原料を混合溶解した水溶液とを、混合して調製してもよい。
ここで、本発明のZTOの製造方法においては、[Zn2+]/[Sn4+]のモル比が、1.9≦[Zn2+]/[Sn4+]≦2.1となるように、Zn原料およびSn原料を添加して、原料水溶液(すなわち、後述するアルカリ性水溶液)を調製するのが好ましい。
[Zn2+]/[Sn4+]のモル比を上記範囲とすることにより、余剰な亜鉛や錫が水酸化物等の副生成物となることを防止して、単相の(副生成物および不純物が少ない)、ZTOの結晶粒子を得ることができる。
従って、本発明においては、[Zn2+]/[Sn4+]のモル比が2(モル比で、Zn:Sn=2:1)となるように、両原料を含有する水溶液を調製するのが、より好ましい。
そのためには、原料が水和物であるか、無水和物であるかに関わらず、水溶液を調製する前に、原料を加熱して水和水を除去し、水溶液中における[Zn2+]/[Sn4+]のモル比を正しく同定できるようにするのが好ましい。
次いで、この原料水溶液に、アルカリ水溶液を滴下する(アルカリ成分を添加する)。
この原料水溶液へのアルカリ水溶液の滴下によって、亜鉛−錫アモルファス化合物(Zn−Snアモルファス)を生成して、アルカリ性水溶液を調製する。なお、亜鉛−錫アモルファス化合物は、沈殿物として生成される。
ここで、アルカリ性水溶液の調製の際には、必要に応じて、アルカリ水溶液の滴下前および/または滴下後に、純水等を添加して、アルカリ性水溶液中での後述する[Zn2+]および[Sn4+]の含有量の調整など、濃度調整を行ってもよい。
アルカリ水溶液(アルカリ成分)には、限定は無く、各種のアルカリ性化合物の水溶液が利用可能である。
一例として、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、アンモニア水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液((CH34NOH)等が例示される。
中でも、水酸化ナトリウム水溶液および水酸化カリウム水溶液は、好適に用いられる。
ここで、本発明のZTOの製造方法においては、[Zn2+]/[OH-]および[Sn4+]/[OH-]のモル比が、
0.2≦[Zn2+]/[OH-]≦0.26、および、
0.1≦[Sn4+]/[OH-]≦0.13
を満たすように、前述の原料水溶液にアルカリ水溶液(アルカリ成分)を添加して、アルカリ性水溶液を調整する。
本発明のZTOの製造方法は、[Zn2+]および[Sn4+]の濃度(mol/L)が、前述の0.25≦[Zn2+]+[Sn4+]≦0.45を満たし、かつ、[Zn2+]/[OH-]および[Sn4+]/[OH-]のモル比が、この条件の満たすアルカリ性水溶液を用い、このアルカリ性水溶液(原料水溶液)を容器に密閉し、100℃を超える温度で処理を行って(すなわち、原料水溶液を100℃超で水熱合成して)、ZTOを合成することにより、水酸化物や他の生成物を経由することなく、アルカリ水溶液の滴下によって生成した錫−亜鉛アモルファス化合物から、直接、ZTOを合成する。
後の実施例でも示すが、本発明は、これにより、錫−亜鉛水酸化物、亜鉛や錫の酸化物などの副生物の生成を抑制して、単相(副生成物および不純物が少ない)で、結晶性の良好なZTOの結晶粒子を合成することを可能にしている。
図2に、[Zn2+]濃度が0.2mol/L(リットル)、[Sn4+]濃度が0.1mol/Lのアルカリ性水溶液において、[OH-]濃度、および、反応温度(合成温度)を、種々、変更して、オートクレーブを用いて6時間の水熱合成を行った場合の、生成物と、[Zn2+]/[OH-]および反応温度との相関を示す。
なお、本例では、原料は、硫酸亜鉛および四塩化錫を、アルカリ水溶液は水酸化ナトリウム水溶液を、それぞれ用いて、前述のように、硫酸亜鉛および四塩化錫を溶解した原料水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、アルカリ性水溶液を調製している。
図2において、◎は、ZTOが単相で生成されたことを、●は、主生成物はZTOであるが、酸化亜鉛(ZnO)も微量副生されたことを、□は、ZTOは生成されずに、亜鉛−錫水酸化物(ZnSn(OH)6)と酸化亜鉛とが生成されたことを、○は、ZTOも生成されたが、亜鉛−錫水酸化物が多く生成されたことを、それぞれ、示している。
[Zn2+]/[OH-]のモル比が0.26を超えると、6時間の反応時間(合成時間)では、ZTOと共に、亜鉛−錫水水酸化物が生成されてしまう。また、[Zn2+]/[OH-]のモル比が0.2未満では、反応温度が200℃でも、6時間の反応時間では、ZTOは生成されず、亜鉛−錫水酸化物と酸化亜鉛が生成されてしまう。
さらに、[Zn2+]/[OH-]のモル比が0.2≦[Zn2+]/[OH-]≦0.26を満たしていても、反応温度が100℃では、ZTOが生成されずに亜鉛−錫水酸化物と酸化亜鉛が生成され、あるいは、ZTOと共に亜鉛−錫水水酸化物が生成されてしまう。
これに対し、図2に示されるように、[Zn2+]/[OH-]のモル比を、0.2≦[Zn2+]/[OH-]≦0.26の範囲とし、反応温度を100℃を超える温度とすることにより、殆どの例で、6時間の反応で単相のZTOを合成することができる。なお、[Zn2+]/[OH-]のモル比が0.2で、反応温度が200℃の例では、副生された酸化亜鉛は、僅かであった。
図3に、[Zn2+]の濃度が0.2(mol/L)、[Sn4+]の濃度が0.1(mol/L)、[Zn2+]/[OH-]のモル比が0.2、および、[Sn4+]/[OH-]のモル比が0.1であるアルカリ性水溶液を用い、300℃で水熱合成を行った場合における、0時間経過後(すなわち、原料水溶液であるアルカリ性水溶液)、2時間経過後、4時間経過後、および、6時間経過後における、反応液から得られた生成物のX線回折結果を示す。
なお、X線回折装置は、『Rigaku X-RAY DIFFRACTOMETER』を用いて、CuKα線を使用して行った。
図3に示すように、反応前(0時間)には結晶性の物質は確認できなかった。すなわち、水酸化ナトリウム水溶液の滴下で生成した沈殿物は、アモルファス化合物であることが確認された。これに対し、2時間、4時間および6時間と、水熱合成(反応)を行うにしたがって、ZTOに由来するピークのみが、次第に成長している。
このように、本発明のZTOの製造方法によれば、亜鉛−錫水酸化物、亜鉛酸化物、錫酸化物等を経由することなく、亜鉛−錫アモルファス化合物から、直接、ZTOが合成できる。そのため、本発明の製造方法によれば、6時間程度の反応時間でも、副生物や不純物が非常に少ない、単相のZTOを合成することができる。また、亜鉛−錫アモルファス化合物から、直接、ZTOが合成する本発明の製造方法によれば、結晶性の良好なZTOを得ることができる。
前述の非特許文献5および非特許文献6にも示されるように、亜鉛および錫を含有するアルカリ性の水溶液を用いて、水熱合成を行う際には、亜鉛−錫水酸化物、亜鉛酸化物、錫酸化物などの様々な生成物が合成され、これらの生成物から、最終的に、ZTOが合成されると考えられる。
それに対し、[Zn2+]/[OH-]および[Sn4+]/[OH-]のモル比を上記範囲とし、かつ、0.25≦[Zn2+]+[Sn4+]≦0.45とし、さらに、100℃を超える温度で水熱合成を行うことにより、亜鉛−錫アモルファス化合物からZTOに至る、様々な反応経路の中から、亜鉛−錫アモルファス化合物から、直接、ZTOが合成される反応経路が、選択的に進行すると考えられる。その結果、6時間程度の短時間の水熱合成時間でも、単相で、かつ、結晶性の良好なZTOの結晶粒子が合成できると考えられる。
本発明のZTOの製造方法において、[Zn2+]/[OH-]のモル比が0.2未満の場合、および、[Sn4+]/[OH-]のモル比が0.1未満の場合には、前述のように、6時間以下の短い反応時間では、ZTOを単相で生成することが困難である。
同様に、[Zn2+]/[OH-]のモル比が0.26を超えた場合、および、[Sn4+]/[OH-]のモル比が0.13を超えた場合にも、前述のように、6時間以下の短い反応時間では、ZTOを単相で生成することが困難である。
また、本発明者の検討によれば、[Zn2+]/[OH-]のモル比は、
0.22≦[Zn2+]/[OH-]≦0.26、
[Sn4+]/[OH-]のモル比は、
0.11≦[Sn4+]/[OH-]≦0.13、
とするのが好ましい。
[Zn2+]/[OH-]のモル比、および、[Sn4+]/[OH-]のモル比を上記範囲とすることにより、より好適に、亜鉛−錫水酸化物、亜鉛−錫水酸化物、亜鉛酸化物、錫酸化物等の副生物の生成を抑制して、不純物が極めて少ない単相のZTOを得ることができる。
前述のように、本発明のZTOの製造方法において、アルカリ水溶液中におけるZn原料およびSn原料の濃度は、[Zn2+]および[Sn4+]の濃度(mol/L)で、
0.25≦[Zn2+]+[Sn4+]≦0.45
である。
後の実施例でも示すが、アルカリ水溶液中における[Zn2+]および[Sn4+]の濃度が、上記範囲を外れると、亜鉛酸化物や錫酸化物等の副生物が生成されてしまい、ZTOを単相で合成することができない。
また、より好適に、結晶性が良好で、かつ、不純物や副生物が少ない単相のZTOを得られる等の点で、アルカリ水溶液中における[Zn2+]および[Sn4+]の濃度は、
0.3≦[Zn2+]+[Sn4+]≦0.4
とするのが、好ましい。
本発明のZTOの製造方法において、このようなアルカリ性水溶液を調製したら、水熱合成によって、ZTOを合成する。
水熱合成は、反応系(アルカリ性水溶液)に、必要な温度および圧力を掛けることができる方法であれば、オートクレーブを用いる方法等、公知の水熱合成方法が、全て、利用可能である。
オートクレーブを用いて水熱合成を行う場合には、アルカリ性水溶液を育成容器に入れて、オートクレーブ内に収容して密閉した後、オートクレーブ内を所定の温度および圧力まで上昇させて、水熱合成処理を行う。
なお、本発明のZTOの製造方法においては、原料溶液がアルカリ性で、かつ、ZTOの合成時には内部の圧力が高くなる。そのため、オートクレーブ内に収容して使用する育成容器(アルカリ性水溶液を入れる容器)は、高アルカリおよび高圧に耐えられる素材で形成される必要が有る。
また、育成容器が大きい場合には、育成容器内における原料濃度の均一性を、十分に保つために、攪拌を十分に行う等の対策を講じるのが好ましい。
本発明のZTOの製造方法において、水熱合成の反応温度は、100℃を超える温度であれば、用いる原料や原料濃度、アルカリ水溶液の組成等に応じて、適宜、設定すればよい。
ここで、本発明者の検討によれば、水熱合成の反応温度は、200℃以上とするのが好ましい。水熱合成の反応温度を200℃以上とすることにより、より副生物の生成を抑制できる、より結晶性が良好なZTOが得られる等の点で、好ましい結果を得ることができる。
さらに、上記利点に加え、粒径の大きなZTO粒子が得られる等の点で、水熱合成の反応温度は、300℃以上とするのが好ましい。
水熱合成の昇温速度にも限定はない。ただ、産業応用を考えた場合には、昇温速度が速い方が、生産効率を高くできる等の点で好ましい。
なお、不純物の生成や、所望の粒径とは異なる結晶粒子の生成を防止するために、昇温中(あるいはさらに水熱合成中)は、設定温度や熱浴ヒータの出力を調整する等によって、育成容器内の温度が目標温度を超えることが無いように(オーバーシュートが生じないように)、温度制御を行うのが好ましい。
本発明のZTOの製造方法において、水熱合成の圧力にも限定は無い。なお、育成容器(反応容器)の容量およびアルカリ性水溶液の量が決まっている場合、水熱合成の圧力は、反応温度によって一義的に決まる。
なお、本発明者の検討によれば、水熱合成の圧力は1.3〜14.5MPaとするのが好ましい。水熱合成の圧力を上記範囲とすることにより、より安定して単相でZTOを合成することが可能になる等の点で好ましい結果を得ることができる。
さらに、本発明のZTOの製造方法において、水熱合成の反応時間にも限定はなく、使用するZn原料やSn原料、反応温度等に応じて、適宜、設定すればよい。
ここで、本発明者の検討によれば、水熱合成の反応時間は、6時間以上とするのが好ましい。水熱合成の反応時間を6時間以上とすることにより、より好適に副生物の生成を抑制して、単相のZTOが得られると共に、大きなZTO結晶粒子が得られる等の点で好ましい結果を得ることができる。
特に、水熱合成の温度を200℃以上(好ましくは300℃以上)として、6時間以上の水熱合成を行うことにより、より安定して副生物を低減して、かつ、粒子径の大きなZTOの結晶粒子が得られる。
なお、水熱合成の反応時間の上限にも限定はなく、アルカリ性水溶液の量や反応温度等に応じて、適宜、設定すればよい。
前述のように、本発明のZTOの製造方法においては、前述の特許文献5および6に示されるような長い合成時間は不要であり、6時間程度の短時間の反応時間で、単相で、かつ結晶性の良好なZTOの結晶粒子を得ることができる。また、長すぎる反応時間は、生産性等の点で不利になる。
以上の点を考慮すると、本発明の製造方法では、水熱合成の反応時間は、10時間以下とするのが好ましい。
水熱合成が終了したら、生成した粒子の分離および洗浄を行い、アルカリ金属分の除去等を行う。
生成した粒子の分離および洗浄の方法には限定はなく、水熱合成によるZTOの製造で用いられている公知の方法が、全て、利用可能である。具体的には、純水に生成粒子を投入して、濾別、デカンテーション、遠心分離法等によって分離する方法が例示される。
生成したZTO粒子を分離、洗浄したら、乾燥して、ZTOの結晶粒子(Zn−Sn酸化物)を得る。
粒子の乾燥方法には限定はなく、公知の方法が、全て、利用可能である。従って、乾燥は、大気圧中での乾燥でも、真空乾燥でもよい。真空乾燥を利用することにより、低温で、かつ、短時間での乾燥が可能となる。他方、大気圧での乾燥を行う際には、残留する水分を確実に除去するために、100℃以上での乾燥を行うのが好ましい。
以上、本発明の亜鉛錫酸化物(ZTO)の製造方法について詳細に説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、勿論である。
以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明について、より詳細に説明する。
[実施例1]
Zn原料として硫酸亜鉛七水和物(和光純薬社製 試薬特級 99.5%)を、Sn原料として塩化錫五水和物(関東化学社製 98%以上)を、アルカリ水溶液の原料として水酸化ナトリウム(和光純薬社製 試薬特級 97.0%)を、それぞれ、準備した。
硫酸亜鉛七水和物を11.50g、塩化錫五水和物を7.012g、それぞれ、秤量して(Zn:Snのモル比=2:1)、純水50mLに投入し、攪拌・溶解して、原料水溶液を調製した。
他方、水酸化ナトリウムを6.0g秤量して、純水50mLに投入して溶解し、アルカリ水溶液を調製した。
原料水溶液を攪拌しつつ、アルカリ水溶液を滴下して、さらに、純水100mLを加えて、全量で200mLのアルカリ性水溶液を調製した。
すなわち、このアルカリ性水溶液において、[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は0.75mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.26、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.13である。
また、アルカリ性水溶液のpHをpHメータ(堀場製作所製 F−52)によって測定したところ、pHは11であった。
調製した200mLのアルカリ性水溶液を350mLの育成容器(プラチナ製)に入れ、この育成容器をオートクレーブ(AKICO社製)に収納して、密閉した。
次いで、3.3℃/minの昇温速度で200℃まで昇温して、200℃で6時間の水熱合成を行い、その後、10℃/minで室温まで降温した。なお、水熱合成の反応圧力は、1.3MPaであった。
なお、水熱合成の際に、先と同様に時間経過毎にX線解析を行ったところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
水熱合成を終了した後、プラチナ容器内に生成された沈殿物をビーカに移し、500mLの純水を加えて2〜3分攪拌した後に静置して、その後、上澄みを廃棄する、デカンテーションによる洗浄を行い、残留塩分を除去した。
このデカンテーションを7回行った後、最終的に得られた沈殿物を濾別した。さらに、濾別した沈殿物を、大気圧下、100℃で6時間乾燥して、白色粉末を得た。
得られた白色粉末をX線回折装置(Rigaku X-RAY DIFFRACTOMETER)を用いて、X線回折(CuKα線を使用)によって解析した結果、得られたピークは全てZTO(Zn2SnO4)のピークとして指数付けられ(JCPDS No.24−1470)、ZTOが単相で生成されていることが確認された。
また、得られた白色粉末を電子顕微鏡(HITACHI Miniscope TM-1000)で観察したところ、ほぼ全ての結晶が、粒径が0.1μm未満の正八面体型粒子の結晶であることが確認された。
[実施例2]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を7.0gに変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は0.875mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.228、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.114である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは12であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、得られたピークは全てZTOのピークとして指数付けられ、ZTOが単相で生成されていることが確認された。
また、得られた白色粉末を実施例1と同様に観察したところ、ほぼ全ての結晶が、粒径が0.1μm未満の正八面体型粒子の結晶であることが確認された。
[実施例3]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を8.0gに変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は1.0mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.2、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.1である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは13であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、得られたピークは、殆どがZTOのピークとして指数付けられたが、酸化亜鉛のピークとして指数付けされたピークも、若干、存在した。すなわち、本例では、ZTOが主生成物であるものの、微量の酸化亜鉛が副生されていた。
また、得られた白色粉末を実施例1と同様に観察したところ、ほぼ全ての結晶が、粒径が0.1μm未満の正八面体型粒子の結晶であることが確認された。
[実施例4]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を7.0gに変更し、かつ、水熱合成の温度を300℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は0.875mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.228、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.114である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは12であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、得られたピークは全てZTOのピークとして指数付けられ、ZTOが単相で生成されていることが確認された。
また、得られた白色粉末を実施例1と同様に観察したところ、ほぼ全ての結晶が、粒径(最長部の長さ)が5μm程度の正八面体型粒子であることが確認された。
[実施例5]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を8.0gに変更し、水熱合成の温度を300℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は1.0mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.2、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.1である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは13であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、得られたピークは全てZTOのピークとして指数付けられ、ZTOが単相で生成されていることが確認された。
また、得られた白色粉末を実施例1と同様に観察したところ、ほぼ全ての結晶が、粒径が5μm程度の正八面体型粒子であることが確認された。
図4に、このX線回折の結果を、図5に、この顕微鏡写真を、それぞれ示す。
さらに、得られた白色粉末を高角散乱環状暗視野走査透過顕微鏡(HAADF-STEM 日立ハイテクノロジーズ製 HD-2700)で観察した。その顕微鏡写真を図6に示す。
図6に示すように、輝度の高い点として観測されているSn元素が、Zn元素(スピネル格子の8aサイト)がつくる網目の辺の中心(スピネル格子の16dサイト)に位置していることが確認できる。これは、ZTO(Zn2SnO4)が、逆スピネル構造をとる事実と矛盾していない。
[実施例6]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を7.0gに変更し、水熱合成の温度を350℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は0.875mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.228、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.114である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは12であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、得られたピークは全てZTOのピークとして指数付けられ、ZTOが単相で生成されていることが確認された。
また、得られた白色粉末を実施例1と同様に観察したところ、ほぼ全ての結晶が、粒径が5μm程度の正八面体型粒子であることが確認された。
[実施例7]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を8.0gに変更し、水熱合成の温度を350℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は1.0mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.2、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.1である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは13であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、得られたピークは全てZTOのピークとして指数付けられ、ZTOが単相で生成されていることが確認された。
また、得られた白色粉末を実施例1と同様に観察したところ、ほぼ全ての結晶が、粒径が5μm程度の正八面体型粒子であることが確認された。
[実施例8]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を8.0gに変更し、水熱合成の温度を300℃に変更し、さらに、水熱合成の時間を4時間に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は1.0mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.2、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.1である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは13であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、ほとんどのピークはZTOのピークとして指数付けされたが、酸化亜鉛および酸化錫のピークとして指数付けされたピークも、若干、存在した。すなわち、本例では、ZTOが主生成物であるものの、微量の酸化亜鉛および酸化錫が副生されていた。
また、得られた白色粉末を実施例1と同様に観察したところ、ほぼ全ての結晶が、粒径が3μm程度の正八面体型粒子であることが確認された。
[実施例9]
50mLの純水に投入する硫酸亜鉛七水和物の量を9.49gに、同塩化錫五水和物の量を5.78gに、それぞれ変更し、また、50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を6.06gに変更し、さらに、水熱合成の温度を300℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.167mol/L、[Sn4+]濃度は0.083mol/L、[OH-]濃度は0.757mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.22、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.11である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは11であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、得られたピークは全てZTOのピークとして指数付けられ、ZTOが単相で生成されていることが確認された。
また、得られた白色粉末を実施例1と同様に観察したところ、ほぼ全ての結晶が、粒径が5μm程度の正八面体型粒子であることが確認された。
[実施例10]
50mLの純水に投入する硫酸亜鉛七水和物の量を17.19gに、同塩化錫五水和物の量を10.4gに、それぞれ変更し、また、50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を10.4gに変更し、さらに、水熱合成の温度を300℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.299mol/L、[Sn4+]濃度は0.15mol/L、[OH-]濃度は1.3mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.23、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.115である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは13.5であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、得られたピークは全てZTOのピークとして指数付けられ、ZTOが単相で生成されていることが確認された。
また、得られた白色粉末を実施例1と同様に観察したところ、ほぼ全ての結晶が5μm程度の正八面体型粒子であることが確認された。
[比較例1]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を5.5gに変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は0.6875mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.292、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.146である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは10.5であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成されおり、また、アモルファス化合物からは、水酸化物も生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、ZTOとして指数付けされたピークも確認されたが、亜鉛−錫水酸化物のピークとして指数付けされたピークの方が、多数、存在した。
[比較例2]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を13.0gに変更した以外は、実施例1と同様にして、水熱合成を行い、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は1.625mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.124、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.062である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは14であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成されており、また、アモルファス化合物からは、水酸化物も生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、ZTOのピークとして指数付けされたピークは存在せず、亜鉛−錫水酸化物および亜鉛酸化物のピークとして指数付けされたピークが多く存在した。
[比較例3]
50mLの純水に投入する硫酸亜鉛七水和物を5.75gに変更し、50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を8.0gに変更し、水熱合成の温度を300℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.1mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は1.0mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.1、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.1である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは13であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成されており、また、アモルファス化合物から、直接、ZTOが生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、ZTOのピークとして指数付けされたピークの方が多かったが、酸化錫のピークとして指数付けされたピークも、多数、存在した。
[比較例4]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を8.0gに変更し、水熱合成の温度を100℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は1.0mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.2、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.1である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは13であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物からは、水酸化物が生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、ZTOのピークとして指数付けされたピークは存在せず、亜鉛−錫水酸化物および亜鉛酸化物のピークとして指数付けされたピークが多く存在した。
[比較例5]
50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を7.0gに変更し、水熱合成の温度を100℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は0.875mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.228、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.114である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは12であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物からは、水酸化物が生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、ZTOのピークとして指数付けされたピークは存在せず、亜鉛−錫水酸化物および亜鉛酸化物のピークとして指数付けされたピークが多く存在した。
[比較例6]
水熱合成の温度を100℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.2mol/L、[Sn4+]濃度は0.1mol/L、[OH-]濃度は1.0mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.2、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.1である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは13であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成され、また、アモルファス化合物からは、水酸化物が生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、ZTOとして指数付けされたピークも確認されたが、亜鉛−錫水酸化物のピークとして指数付けされたピークの方が、多数、存在した。
[比較例7]
Zn原料として、硫酸亜鉛七水和物に変えて、塩化亜鉛(高純度化学社製 99.9%以上)を用いた。
50mLの純水に、18.6gの塩化亜鉛を投入し、この純水に投入する塩化錫五水和物の量を4.8gとし、また、50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を5.5gとし、さらに、水熱合成の温度を300℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.136mol/L、[Sn4+]濃度は0.068mol/L、[OH-]濃度は0.6875mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.2、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.1である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは10.5であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、ZTOのピークとして指数付けされたピークも存在したが、酸化亜鉛および酸化錫のピークとして指数付けされたピークの方が多かった。
[比較例8]
Zn原料として、硫酸亜鉛七水和物に変えて、酢酸亜鉛(高純度化学社製 99.9%以上)を用いた。
50mLの純水に、61.99gの酢酸亜鉛を投入し、この純水に投入する塩化錫五水和物の量を11.85gとし、また、50mLの純水に投入する水酸化ナトリウムの量を10.4gに変更し、さらに、水熱合成の温度を300℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色の粉末を得た。
すなわち、本例においては、アルカリ性水溶液の[Zn2+]濃度は0.338mol/L、[Sn4+]濃度は0.169mol/L、[OH-]濃度は1.3mol/L、[Zn2+]/[OH-]のモル比は0.26、[Sn4+]/[OH-]のモル比は0.13である。
また、実施例1と同様にしてアルカリ性水溶液のpHを測定したところ、pHは13.5であった。
さらに、実施例1と同様に確認したところ、アルカリ性水溶液には亜鉛−錫アモルファス化合物が生成されていることが確認された。
得られた白色粉末を実施例1と同様にX線回折で解析した結果、ZTOのピークとして指数付けされたピークも存在したが、酸化亜鉛および酸化錫のピークとして指数付けされたピークの方が多かった。
以上の結果を、下記表にまとめて示す。
表1に示されるように、アルカリ性水溶液における[Zn2+]および[Sn4+]の濃度(mol/L)が、0.25≦[Zn2+]+[Sn4+]≦0.45を満たし、また、[Zn2+]/[OH-]および[Sn4+]/[OH-]のモル比が、0.2≦[Zn2+]/[OH-]≦0.26および0.1≦[Sn4+]/[OH-]≦0.13を満たし、さらに、100℃を超える温度で水熱合成を行う本発明のZTOの製造方法によれば、6時間という短い水熱合成の反応時間で、殆どの例でZTOを単相で生成できている。また、実施例3では酸化亜鉛が、実施例8では、酸化亜鉛および酸化錫が、それぞれ。副生されていたが、その量は微量であるのは、前述のとおりである。
特に、水熱合成の反応温度が300℃以上である実施例4〜10では、粒径5μm(実施例8は3μm)程度の、大きな結晶粒のZTO結晶が得られている。
これに対し、アルカリ性水溶液の[Zn2+]/[OH-]および[Sn4+]/[OH-]のモル比が、上記範囲を満たさない比較例1〜3、水熱合成の反応温度が低い比較例4〜6、[Zn2+]+[Sn4+]が上記範囲を満たさない比較例7および8では、6時間の反応時間ではZTOが生成されない場合が有り、また、ZTOが生成されても、亜鉛錫水酸化物、酸化亜鉛および酸化錫等の副生物の方が多い。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
TFTの活性層材料、色素増感太陽電池の電極材料、ガスセンサ、リチウムイオン電池の電極材料、光電変換素子や光触媒等の原材料の製造に、好適に利用される。

Claims (8)

  1. 亜鉛元素と錫元素を含有し、かつ、[Zn2+]および[Sn4+]の濃度(mol/L)が、
    0.25≦[Zn2+]+[Sn4+]≦0.45
    を満たす水溶液を調製して、
    この水溶液に、[Zn2+]/[OH-]および[Sn4+]/[OH-]のモル比が、
    0.2≦[Zn2+]/[OH-]≦0.26
    0.1≦[Sn4+]/[OH-]≦0.13
    を満たすようにアルカリ成分を添加することにより、アルカリ性水溶液を調製し、
    このアルカリ性水溶液を用いて、100℃を超える温度で水熱合成を行うことを特徴とする亜鉛錫酸化物の製造方法。
  2. 前記水熱合成を200℃以上の反応温度で行う請求項1に記載の亜鉛錫酸化物の製造方法。
  3. 前記水熱合成を300℃以上の反応温度で行う請求項1または2に記載の亜鉛錫酸化物の製造方法。
  4. 前記水熱合成を6時間以上行う請求項1〜3のいずれかに記載の亜鉛錫酸化物の製造方法。
  5. 前記亜鉛元素源として、硫酸亜鉛を用いる請求項1〜4のいずれかに記載の亜鉛錫酸化物の製造方法。
  6. 前記錫元素源として、塩化錫を用いる請求項1〜5のいずれかに記載の亜鉛錫酸化物の製造方法。
  7. 前記アルカリ成分として、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムを用いる請求項1〜6のいずれかに記載の亜鉛錫酸化物の製造方法。
  8. 前記アルカリ性水溶液において、[Zn2+]/[Sn4+]のモル比が、
    1.9≦[Zn2+]/[Sn4+]≦2.1
    を満たす請求項1〜7のいずれかに記載の亜鉛錫酸化物の製造方法。
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