JP2014037582A - 電解銅箔 - Google Patents
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Abstract
【課題】高強度を有しながら、微細な単位での膨張収縮の変化に耐えられる伸び性に優れた電解銅箔及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、IPC−TM−650に基づく引張強さ試験により得られる常態抗張力が45kg/mm2以上、70kg/mm2以下であり、且つ、JIS P 8115に準拠したMIT屈曲性試験による破断までの折り曲げ回数が、MDおよびTDのそれぞれにおいて70回以上400回以下である電解銅箔である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明は、IPC−TM−650に基づく引張強さ試験により得られる常態抗張力が45kg/mm2以上、70kg/mm2以下であり、且つ、JIS P 8115に準拠したMIT屈曲性試験による破断までの折り曲げ回数が、MDおよびTDのそれぞれにおいて70回以上400回以下である電解銅箔である。
【選択図】なし
Description
本発明は二次電池集電体(例えば二次電池負極集電体)の用途に用いることができる電解銅箔に関する。
近年、モバイル機器の高性能化および多機能化に伴い、リチウムイオン二次電池が多く用いられている。自動車分野においても、車載用リチウムイオン二次電池の開発が進んでいる。これらに用いられるリチウムイオン二次電池の現在の最も大きな課題は高容量化であり、さまざまな取り組みがなされている。リチウムイオン電池は、非水系並びに水系電解液中に、正極及び負極を有し、正極集電体表面上に正極活物質が結着し、負極集電体表面上に負極活物質が結着された構成となっている。
このような取り組みの中で、集電体と活物質層とを一体化した負極においても、充放電を繰り返すと、活物質層の激しい膨張および収縮により集電体と活物質層との間に応力がかかり、活物質層の脱落などが生じる場合がある。或いは集電体の破壊が生じてしまい、サイクル特性が低下する場合がある。そこで、集電体の引張り強度を所定値以上とする、或いは集電体の伸びを所定値以上として物理特性を向上させることが報告されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、サイクルに伴う活物質の膨張収縮は微細な単位で行われるため、引張り強度および伸びのような集電体のマクロ的物理特性とサイクル特性との相関のみでは評価が不十分で、これらを制御しても十分に集電体の特性を向上させることができない場合があった。
そこで、本発明は、高強度を有しながら、微細な単位での膨張収縮の変化に耐えられるような電解銅箔及びその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者は、電解銅箔製造時の電解液中に添加する添加剤と電解条件を適正な条件に設定して電解銅箔を製造したところ、高強度を有しながら、微細な単位での膨張収縮の変化に耐えられる電解銅箔が得られた。そして、得られた電解銅箔の特性を評価するために、強度と、屈曲性とを指標とすることが有効であることを見出した。
すなわち、本発明は、以下のものである。
(1)IPC−TM−650に基づく引張強さ試験により得られる常態抗張力が45kg/mm2以上、70kg/mm2以下であり、且つ、JIS P 8115に準拠したMIT屈曲性試験による破断までの折り曲げ回数が、MDおよびTDのそれぞれにおいて70回以上400回以下である電解銅箔。
(2)250℃、30分加熱した後で行ったIPC−TM−650に基づく引張強さ試験で得られる抗張力が、常態抗張力の85%以上である(1)に記載の電解銅箔。
(3)常温における伸び率が、5%以上9%以下である(1)または(2)に記載の電解銅箔。
(4)JIS−B−0601準拠した方法により測定した析出面における十点平均高さRzと、ドラム面におけるRzとの差が0.01μm以上1.00μm以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の電解銅箔。
(5)断面において複数の結晶粒子を有し、前記複数の結晶粒子の一部が、アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)であり、更に前記複数の結晶粒子の残部がアスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の電解銅箔。
(6)前記アスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)の面積の合計の割合が10%〜55%であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の電解銅箔。
(7)前記アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)の平均粒径が0.2μm以下であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の電解銅箔。
(8)断面において複数の結晶粒子を有し、前記複数の結晶粒子の一部が、アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)であり、更に前記複数の結晶粒子の残部がアスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)であることを特徴とする電解銅箔。
(9)前記アスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)の面積の合計の割合が10%〜55%であることを特徴とする(8)に記載の電解銅箔。
(10)前記アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)の平均粒径が0.2μm以下であることを特徴とする(8)または(9)に記載の電解銅箔。
(11)二次電池集電体用電解銅箔であることを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の電解銅箔。
(12)(1)〜(11)のいずれかに記載の銅箔を用いた二次電池集電体。
(13)(1)〜(11)のいずれかに記載の銅箔を集電体に用いた二次電池。
(1)IPC−TM−650に基づく引張強さ試験により得られる常態抗張力が45kg/mm2以上、70kg/mm2以下であり、且つ、JIS P 8115に準拠したMIT屈曲性試験による破断までの折り曲げ回数が、MDおよびTDのそれぞれにおいて70回以上400回以下である電解銅箔。
(2)250℃、30分加熱した後で行ったIPC−TM−650に基づく引張強さ試験で得られる抗張力が、常態抗張力の85%以上である(1)に記載の電解銅箔。
(3)常温における伸び率が、5%以上9%以下である(1)または(2)に記載の電解銅箔。
(4)JIS−B−0601準拠した方法により測定した析出面における十点平均高さRzと、ドラム面におけるRzとの差が0.01μm以上1.00μm以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の電解銅箔。
(5)断面において複数の結晶粒子を有し、前記複数の結晶粒子の一部が、アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)であり、更に前記複数の結晶粒子の残部がアスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の電解銅箔。
(6)前記アスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)の面積の合計の割合が10%〜55%であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の電解銅箔。
(7)前記アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)の平均粒径が0.2μm以下であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の電解銅箔。
(8)断面において複数の結晶粒子を有し、前記複数の結晶粒子の一部が、アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)であり、更に前記複数の結晶粒子の残部がアスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)であることを特徴とする電解銅箔。
(9)前記アスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)の面積の合計の割合が10%〜55%であることを特徴とする(8)に記載の電解銅箔。
(10)前記アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)の平均粒径が0.2μm以下であることを特徴とする(8)または(9)に記載の電解銅箔。
(11)二次電池集電体用電解銅箔であることを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の電解銅箔。
(12)(1)〜(11)のいずれかに記載の銅箔を用いた二次電池集電体。
(13)(1)〜(11)のいずれかに記載の銅箔を集電体に用いた二次電池。
本発明によれば、高強度を有しながら、微細な単位での膨張収縮の変化に耐えられるような電解銅箔及びその製造方法が提供できる。
一つの側面から、本発明は、電解銅箔を提供する。
すなわち、本発明の実施の形態に係る電解銅箔は、IPC−TM−650に基づく引張強さ試験により得られる常態抗張力が45kg/mm2以上、70kg/mm2以下であり、且つ、JIS P 8115に準拠したMIT屈曲性試験による破断までの折り曲げ回数が、MD(Machine Direction:流れ方向)およびTD(Transverse Direction:垂直方向)のそれぞれにおいて70回以上400回以下である電解銅箔である。
すなわち、本発明の実施の形態に係る電解銅箔は、IPC−TM−650に基づく引張強さ試験により得られる常態抗張力が45kg/mm2以上、70kg/mm2以下であり、且つ、JIS P 8115に準拠したMIT屈曲性試験による破断までの折り曲げ回数が、MD(Machine Direction:流れ方向)およびTD(Transverse Direction:垂直方向)のそれぞれにおいて70回以上400回以下である電解銅箔である。
「抗張力」とは、IPC−TM−650に基づく引張強さ試験をした場合の値を示し、「常態抗張力」とは、常態(23℃)においてIPC−TM−650に基づく引張強さ試験をした場合の値を示す。本実施形態では、この「常態抗張力」が45kg/mm2以上、好ましくは50kg/mm2以上、さらに好ましくは60kg/mm2以上である。上限値については特に限定されるものではないが、80kg/mm2以下、好ましくは75kg/mm2以下であり、さらに好ましくは70kg/mm2以下である。これにより、プレス加工性、スリット加工性に優れた電解銅箔が得られる。
また、本実施形態の電解銅箔は、屈曲性に優れる。
具体的には、JIS P 8115に準拠したMIT屈曲性試験(曲率半径:0.8mm、送り速度:175rpm、送り角度:135°、加重:0.5kgf)による破断までの折り曲げ回数が、MD(Machine Direction:流れ方向)およびTD(Transverse Direction:垂直方向)のそれぞれにおいて70回以上400回以下、好ましくは90回以上400回以下、更に好ましくは110回以上400回以下、更に好ましくは120回以上400回以下、更により好ましくは130回以上400回以下である。
具体的には、JIS P 8115に準拠したMIT屈曲性試験(曲率半径:0.8mm、送り速度:175rpm、送り角度:135°、加重:0.5kgf)による破断までの折り曲げ回数が、MD(Machine Direction:流れ方向)およびTD(Transverse Direction:垂直方向)のそれぞれにおいて70回以上400回以下、好ましくは90回以上400回以下、更に好ましくは110回以上400回以下、更に好ましくは120回以上400回以下、更により好ましくは130回以上400回以下である。
さらに、本発明の好ましい実施形態の電解銅箔においては、250℃で30分間加熱した後で行ったIPC−TM−650に基づく引張強さ試験で得られる抗張力が、常態抗張力の85%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。これにより、プレス加工性、スリット加工性にさらに優れた電解銅箔が得られる。加熱処理後の抗張力の低下が少ないほど、活物質塗工工程での熱による箔収縮がなく、安定した生産に寄与する。
また、本発明の好ましい実施形態の電解銅箔は、伸びにも優れる。
具体的には、常温にてIPC−TM−650に基づく引張強さ試験において試験片が破断した際の変形量から求められる「伸び率」が、例えば銅箔の厚さが10μmとした場合に、5%以上9%以下であり、好ましくは5%以上8%以下である。これにより、強度と伸びとのバランスに優れた電解銅箔が得られる。
具体的には、常温にてIPC−TM−650に基づく引張強さ試験において試験片が破断した際の変形量から求められる「伸び率」が、例えば銅箔の厚さが10μmとした場合に、5%以上9%以下であり、好ましくは5%以上8%以下である。これにより、強度と伸びとのバランスに優れた電解銅箔が得られる。
また、250℃、30分加熱処理後の電解銅箔の伸び率は電解銅箔の厚みによっても異なるが、厚さ10μm程度の電解銅箔であれば、伸び率5%以上、より具体的には5〜10%、更に具体的には5〜8%もの大きな伸び率が得られる。
このように、本発明に係る電解銅箔は高強度であり、さらに屈曲性に優れる電解銅箔となる。この高強度でありながら屈曲性にも優れた本発明に係る電解銅箔の特性は、二次電池負極集電体用電解銅箔として使用する場合において、特に充放電の際に活物質の大きな体積変化に伴う箔にかかる大きな応力を吸収することに有利な効果を発揮するものである。特に、屈曲性に優れることは、活物質の体積膨張のばらつきを吸収する上で最も優れた特性であると考えられる。
この特徴は、本発明の実施の形態に係る電解銅箔が、比較的大きな結晶粒と小さな結晶粒とが適正な割合で混在していることが1つの原因であるものと考えられる。
本発明は、別の一側面から、断面において複数の結晶粒子を有し、前記複数の結晶粒子の一部が、アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)であり、更に前記複数の結晶粒子の残部がアスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)であることを特徴とする電解銅箔を提供する。
電解銅箔の組織内の粒子形状については、電解銅箔のドラム面に垂直な断面を、電子顕微鏡を用いて観察することにより評価できる。(なお、本願では「結晶粒」のことを「粒子」や「結晶粒子」とも記載する。)即ち、本発明の実施の形態に係る電解銅箔は、ドラム面に垂直な断面における結晶粒子は、アスペクト比が2.0未満である微細粒子とアスペクト比が2.0以上の柱状粒子とに分類でき、柱状粒子の面積の合計の割合が10〜55%、好ましくは10〜50%、更に好ましくは10〜40%、更に好ましくは10〜35%であり、残余が微細粒子である。
柱状粒子の面積の合計の割合は次の式によって測定した。
(柱状粒子の面積の合計の割合)(%)=(柱状粒子の面積の合計(μm2))/(観察した面積(μm2))×100
柱状粒子の面積の合計の割合は次の式によって測定した。
(柱状粒子の面積の合計の割合)(%)=(柱状粒子の面積の合計(μm2))/(観察した面積(μm2))×100
なお、アスペクト比が2.0未満である結晶粒子のことを「微細粒子」であるとする。また、アスペクト比が2.0以上である結晶粒子のことを「柱状粒子」であるとする。電解銅箔に存在する微細粒子、すなわちアスペクト比が2.0未満である微細粒子の平均粒径が0.2μm以下あることが望ましく、0.15μm以下であることが更に望ましい。微細粒子の平均粒径の下限は特に限定する必要はないが、例えば0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上、あるいは0.02μm以上、あるいは0.05μm以上とすることができる。「アスペクト比」とは、検鏡により電解銅箔の断面を観察した場合に、粒子の最大直径と最小直径との比を表したものである。比較的大きな結晶粒が大きな伸びの発現に寄与し、小さな結晶粒は強度を増加させる役割を担うものである。
「柱状粒子の面積」とは、電解銅箔のドラム面に垂直な断面において観察できるアスペクト比2.0以上の柱状粒子の面積を意味する。柱状粒子が少なすぎる場合、すなわち柱状粒子の面積率が10%未満では伸び率が小さくなり、さらに反り量が大きく場合がある。逆に、面積率が55%を超えると逆に微細粒子が相対的に少なくなるので、強度が低下する場合がある。したがって、電解銅箔のドラム面に垂直な断面を観察した場合の柱状粒子の面積の合計の割合は電解銅箔のドラム面に垂直な断面全体の10〜55%であることが好ましい。
平均粒径の下限値は特に制限はない。この微細粒子の平均粒径が大きくなる場合には、強度が低下することと、柱状粒子と微細粒子との差が小さくなることにより「最大応力を示した後、応力が減少する」という特異な公称応力ひずみ曲線が得られなくなる。したがって、微細粒子の平均粒径が0.2μm以下であることは、望ましい形態である。本発明において「平均粒径」とは電解銅箔のドラム面に垂直な断面をEBSP(電子後方散乱解析像法)で観察し、その観察図を線分法にて評価した場合の平均値を表す。
本発明の実施の形態に係る電解銅箔は、従来の電解銅箔に比べて十点平均粗さRzが小さく、十点平均粗さRz2.0μm以下、更には1.8μm以下、更には1.2〜1.7μmである。「表面粗さRz」の値は、JIS−B−0601−1982に基づく粗さ試験により測定した結果を示す。また、析出面(マット面)における十点平均粗さRzと、ドラム面(シャイン面)における十点平均粗さRzとの差が、0.01μm以上1.00μm以下であることが好ましい。これにより、電解銅箔上に塗布される活物質の均一な塗工が容易となる。
電解銅箔の厚みは、以下に制限されないが、二次電池負極集電体用電解銅箔として用いる場合には、例えば20μm以下、好ましくは18μm以下、更に好ましくは15μm以下とすれば上記の特性を十分に得ることができる。厚みの下限値も以下に制限されるものではないが、例えば6μm以上である。
本発明の実施の形態に係る電解銅箔を製造する場合は、ニカワを2〜5質量ppm添加した硫酸系電解液を使用し、電解温度50〜65℃、電流密度60〜120A/dm2で電解することにより行う。より具体的には、電解槽の中に、直径約3000mm、幅約2500mmのチタン製又はステンレス製の回転ドラムと、ドラムの周囲に3〜10mm程度の極間距離を置いて電極を配置した電解銅箔製造装置を用いて、製造することができる。なお、この装置の例は一例であり、装置の仕様に特に制限はない。
電解槽中には、銅濃度:80〜110g/L、硫酸濃度:70〜110g/Lの硫酸系電解液に対して、にかわ濃度:2.0〜10.0質量ppmを添加する。
そして、線速:1.5〜5.0m/s、電解液温:50〜65℃、電流密度:60〜120A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に電解銅箔を製造する。上記工程において、電解液温度を50〜65℃とし、電流密度を60〜120A/dm2として電解することが、上記の特性を有する電解銅箔を得るために好適な条件であり、特に電解液温の調整が特徴的である。
電解銅箔の表面又は裏面、さらには両面には、防錆処理を行うことが好ましい。防錆処理は、クロム酸化物単独の皮膜処理或いはクロム酸化物と亜鉛/亜鉛酸化物との混合物皮膜処理である。クロム酸化物と亜鉛/亜鉛酸化物との混合物皮膜処理とは、亜鉛塩または酸化亜鉛とクロム酸塩とを含むめっき浴を用いて電気めっきにより亜鉛または酸化亜鉛とクロム酸化物とより成る亜鉛−クロム基混合物の防錆層を被覆する処理である。
めっき浴としては、代表的には、K2Cr2O7、Na2Cr2O7等の重クロム酸塩やCrO3等の少なくとも一種と水酸化アルカリ並びに酸の混合水溶液が用いられる。また、上記水溶液と水溶性亜鉛塩、例えばZnO、ZnSO4・7H2Oなど少なくとも一種との混合水溶液も用いることができる。
防錆処理前に必要に応じて粗化処理を施すことができる。粗化粒子として、銅、コバルト、ニッケルの1種のめっき又はこれらの2種以上の合金めっきを形成することができる。通常、銅、コバルト、ニッケルの3者の合金めっきにより、粗化粒子を形成する。さらに、二次電池用負極集電体用銅箔は、耐熱性及び耐候(耐食)性を向上させるために、表裏両面の粗化処理面上に、コバルト−ニッケル合金めっき層、亜鉛−ニッケル合金めっき層、クロメート層から選択した一種以上の防錆処理層又は耐熱層及び/又はシランカップリング層を形成することが望ましい。
必要に応じ、銅箔と活物質との接着力の改善を主目的として、防錆層上の両面もしくは析出面にシランカップリング剤を塗布するシラン処理が施してもよい。このシラン処理に使用するシランカップリング剤としては、オレフィン系シラン、エポキシ系シラン、アクリル系シラン、アミノ系シラン、メルカプト系シランを挙げることができるが、これらを適宜選択して使用することができる。塗布方法は、シランカップリング剤溶液のスプレーによる吹付け、コーターでの塗布、浸漬、流しかけ等いずれでもよい。
別の側面から、本発明は二次電池用の集電体を提供する。
この集電体は、本発明の電解銅箔の表面に、増粘剤水溶液に負極活物質および結着剤を混練分散させた負極用ペーストを塗布し、加熱乾燥させて得られる。得られた集電体は、負極板に成型加工される。
さらに、別の観点から、本発明は二次電池を提供する。
この二次電池は、後述するように、本発明の集電体から得た負極板を用いて構成される。
この集電体は、本発明の電解銅箔の表面に、増粘剤水溶液に負極活物質および結着剤を混練分散させた負極用ペーストを塗布し、加熱乾燥させて得られる。得られた集電体は、負極板に成型加工される。
さらに、別の観点から、本発明は二次電池を提供する。
この二次電池は、後述するように、本発明の集電体から得た負極板を用いて構成される。
以下に本発明の実施例を示すが、以下の実施例に本発明が限定されることを意図するものではない。
(実施例1)
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:90g/L、硫酸濃度:80g/L、にかわ濃度:3質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:3.0m/s、電解液温:60℃、電流密度:85A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが0.3μmの電解銅箔を製造した。
実施例1の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力(なお、本願では「抗張力」のことを「引張り強さ」とも記載する。どちらも同じ意味で用いている。)並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
実施例1の常態抗張力は57.6kg/mm2、伸び率は7.6%であった。
実施例1の電解銅箔の断面を、EBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0未満の微細粒子と2.0以上の柱状粒子が存在していた。断面全体に対する柱状粒子の面積の合計の割合は31%であった。微細粒子の平均粒径は0.2μmであった。
実施例1の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの97%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の108%であった。また、MIT値は常態でMD:190回、TD:150回であり、250℃30分間加熱処理後はMD:205回、TD:190回であった。なお、実施例1と同一の製造条件で、厚みが6μm、12μm、18μmの電解銅箔を製造した。得られた厚みが6μm、12μm、18μmの電解銅箔の諸特性(引張り強さ、伸び率、MIT値、サイクル寿命)の値は厚みが10μmである実施例1に記載の銅箔と同程度の値となった。よって、厚みが異なる場合であっても、本願の発明に係る電解銅箔を製造することが出来ることが分かった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は856回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落並びに箔破断は見られなかった。
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:90g/L、硫酸濃度:80g/L、にかわ濃度:3質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:3.0m/s、電解液温:60℃、電流密度:85A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが0.3μmの電解銅箔を製造した。
実施例1の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力(なお、本願では「抗張力」のことを「引張り強さ」とも記載する。どちらも同じ意味で用いている。)並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
実施例1の常態抗張力は57.6kg/mm2、伸び率は7.6%であった。
実施例1の電解銅箔の断面を、EBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0未満の微細粒子と2.0以上の柱状粒子が存在していた。断面全体に対する柱状粒子の面積の合計の割合は31%であった。微細粒子の平均粒径は0.2μmであった。
実施例1の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの97%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の108%であった。また、MIT値は常態でMD:190回、TD:150回であり、250℃30分間加熱処理後はMD:205回、TD:190回であった。なお、実施例1と同一の製造条件で、厚みが6μm、12μm、18μmの電解銅箔を製造した。得られた厚みが6μm、12μm、18μmの電解銅箔の諸特性(引張り強さ、伸び率、MIT値、サイクル寿命)の値は厚みが10μmである実施例1に記載の銅箔と同程度の値となった。よって、厚みが異なる場合であっても、本願の発明に係る電解銅箔を製造することが出来ることが分かった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は856回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落並びに箔破断は見られなかった。
(実施例2)
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:90g/L、硫酸濃度:80g/L、にかわ濃度:1質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:3.0m/s、電解液温:65℃、電流密度:80A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが0.5μmの電解銅箔を製造した。
実施例2の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、250℃30分間加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
実施例2の常態抗張力は46.2kg/mm2、伸び率は8.5%であった。
実施例2の電解銅箔のドラム面に垂直な断面を、EBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0未満の微細粒子と2.0以上の柱状粒子が存在していた。断面全体に対する柱状粒子の面積の合計の割合は53%であった。微細粒子の平均粒径は0.2μmであった。
実施例2の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの91%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の123%であった。また、MIT値は常態でMD:180回、TD:132回であり、250℃30分間加熱処理後はMD:158回、TD:124回であった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は812回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落並びに箔破断は見られなかった。
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:90g/L、硫酸濃度:80g/L、にかわ濃度:1質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:3.0m/s、電解液温:65℃、電流密度:80A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが0.5μmの電解銅箔を製造した。
実施例2の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、250℃30分間加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
実施例2の常態抗張力は46.2kg/mm2、伸び率は8.5%であった。
実施例2の電解銅箔のドラム面に垂直な断面を、EBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0未満の微細粒子と2.0以上の柱状粒子が存在していた。断面全体に対する柱状粒子の面積の合計の割合は53%であった。微細粒子の平均粒径は0.2μmであった。
実施例2の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの91%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の123%であった。また、MIT値は常態でMD:180回、TD:132回であり、250℃30分間加熱処理後はMD:158回、TD:124回であった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は812回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落並びに箔破断は見られなかった。
(実施例3)
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:100g/L、硫酸濃度:80g/L、にかわ濃度:10質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:3.0m/s、電解液温:65℃、電流密度:90A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが0.2μmの電解銅箔を製造した。
実施例3の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
実施例3の常態抗張力は69.5kg/mm2、伸び率は7.2%であった。
実施例3の電解銅箔の断面を、EBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0未満の微細粒子と2.0以上の柱状粒子が存在していた。断面全体に対する柱状粒子の面積の合計は11%であった。微細粒子の平均粒径は0.1μmであった。
実施例3の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの99%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の98%であった。また、MIT値は常態でMD−391回、TD−362回であり、250℃30分間加熱処理後はMD−396回、TD−359回であった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は1109回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落並びに箔破断は見られなかった。
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:100g/L、硫酸濃度:80g/L、にかわ濃度:10質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:3.0m/s、電解液温:65℃、電流密度:90A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが0.2μmの電解銅箔を製造した。
実施例3の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
実施例3の常態抗張力は69.5kg/mm2、伸び率は7.2%であった。
実施例3の電解銅箔の断面を、EBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0未満の微細粒子と2.0以上の柱状粒子が存在していた。断面全体に対する柱状粒子の面積の合計は11%であった。微細粒子の平均粒径は0.1μmであった。
実施例3の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの99%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の98%であった。また、MIT値は常態でMD−391回、TD−362回であり、250℃30分間加熱処理後はMD−396回、TD−359回であった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は1109回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落並びに箔破断は見られなかった。
(比較例1)
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:90g/L、硫酸濃度:80g/L、塩素イオン:50質量ppm、にかわ:3質量ppm、アラビアゴム:50質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:1.0m/s、電解液温:60℃、電流密度:79A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが1.1μmの電解銅箔を製造した。
比較例1の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、250℃30分間加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
比較例1の常態抗張力は43.2kg/mm2、伸び率は4.5%であった。
比較例1の電解銅箔の断面をEBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0以上の柱状粒子のみが存在していた。
比較例1の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの82%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の126%であった。また、MIT値は常態でMD−65回、TD−59回であり、250℃30分間加熱処理後はMD−66回、TD−60回であった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は532回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落並びに箔破断が確認された。
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:90g/L、硫酸濃度:80g/L、塩素イオン:50質量ppm、にかわ:3質量ppm、アラビアゴム:50質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:1.0m/s、電解液温:60℃、電流密度:79A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが1.1μmの電解銅箔を製造した。
比較例1の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、250℃30分間加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
比較例1の常態抗張力は43.2kg/mm2、伸び率は4.5%であった。
比較例1の電解銅箔の断面をEBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0以上の柱状粒子のみが存在していた。
比較例1の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの82%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の126%であった。また、MIT値は常態でMD−65回、TD−59回であり、250℃30分間加熱処理後はMD−66回、TD−60回であった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は532回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落並びに箔破断が確認された。
(比較例2)
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:90g/L、硫酸濃度:80g/L、塩素イオン:50質量ppm、ビス(3−スルフォプロピル)ジスルファイド2ナトリウム50質量ppm、ジアルキルアミノ基含有重合体(重量平均分子量8500)50質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:1.0m/s、電解液温:60℃、電流密度:85A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが1.1μmの電解銅箔を製造した。
比較例2の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、250℃30分間加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
比較例2の常態抗張力は35.2kg/mm2、伸び率は10.2%であった。
比較例2の電解銅箔の断面をEBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0以上かつ2.0に近い値の中球状粒子のみが存在していた。ここで、中球状粒子とはある程度球状をした粒子のことをいう。
比較例2の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの86%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の142%であった。また、MIT値は常態でMD−51回、TD−49回であり、250℃30分間加熱処理後はMD−55回、TD−51回であった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は623回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落は見られなかったものの箔破断が確認された。
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:90g/L、硫酸濃度:80g/L、塩素イオン:50質量ppm、ビス(3−スルフォプロピル)ジスルファイド2ナトリウム50質量ppm、ジアルキルアミノ基含有重合体(重量平均分子量8500)50質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:1.0m/s、電解液温:60℃、電流密度:85A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが1.1μmの電解銅箔を製造した。
比較例2の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、250℃30分間加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
比較例2の常態抗張力は35.2kg/mm2、伸び率は10.2%であった。
比較例2の電解銅箔の断面をEBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0以上かつ2.0に近い値の中球状粒子のみが存在していた。ここで、中球状粒子とはある程度球状をした粒子のことをいう。
比較例2の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの86%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の142%であった。また、MIT値は常態でMD−51回、TD−49回であり、250℃30分間加熱処理後はMD−55回、TD−51回であった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は623回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落は見られなかったものの箔破断が確認された。
(比較例3)
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:90g/L、硫酸濃度:80g/L、塩素イオン:100質量ppm、ビス(3−スルフォプロピル)ジスルファイド2ナトリウム50質量ppm、ジアルキルアミノ基含有重合体(重量平均分子量8500)50質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:1.0m/s、電解液温:60℃、電流密度:85A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが1.3μmの電解銅箔を製造した。
比較例3の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
比較例3の常態抗張力は33.1kg/mm2、伸び率は11.3%であった。
比較例3の電解銅箔の断面をEBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0以上かつ2.0に近い値の中球状粒子のみが存在していた。
比較例3の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの81%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の140%であった。また、MIT値は常態でMD−81回、TD−74回であり、250℃30分間加熱処理後はMD−56回、TD−52回であった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は631回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落は見られなかったものの箔破断が確認された。
電解槽の中に、直径約3133mm、幅2476.5mmのチタン製の回転ドラムと、ドラムの周囲に5mm程度の極間距離を置いて電極を配置した。この電解槽の中に、銅濃度:90g/L、硫酸濃度:80g/L、塩素イオン:100質量ppm、ビス(3−スルフォプロピル)ジスルファイド2ナトリウム50質量ppm、ジアルキルアミノ基含有重合体(重量平均分子量8500)50質量ppmを導入して電解液とした。そして、電解液の線速:1.0m/s、電解液温:60℃、電流密度:85A/dm2に調節し、回転ドラムの表面に銅を析出させ、回転ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ10μm、表裏粗度差Rzが1.3μmの電解銅箔を製造した。
比較例3の電解銅箔に対して、IPC−TM−650に基づき引張り強さ試験を実施し、常態抗張力並びに伸び率、250℃で30分間加熱した後の抗張力並びに伸び率、及び常態、加熱処理後のMIT(JIS P 8115に準拠)を評価した。
比較例3の常態抗張力は33.1kg/mm2、伸び率は11.3%であった。
比較例3の電解銅箔の断面をEBSPを用いて観察した結果、アスペクト比が2.0以上かつ2.0に近い値の中球状粒子のみが存在していた。
比較例3の電解銅箔に対し、常態(23℃)の場合と、250℃30分間加熱した後の電解銅箔についてそれぞれIPC−TM−650に基づく引張強さ試験を実施したところ、250℃30分間加熱した後の引張り強さが常態引張り強さの81%であり、250℃30分間加熱した後の伸び率は常態での伸び率の140%であった。また、MIT値は常態でMD−81回、TD−74回であり、250℃30分間加熱処理後はMD−56回、TD−52回であった。
この箔を使用し、後述する「サイクル寿命」の測定方法に従って作成評価した充放電サイクル数は631回であり、サイクル後の負極集電体を観察したところ、充放電に伴う活物質の脱落は見られなかったものの箔破断が確認された。
(サイクル寿命)
上述の得られた銅箔の試料については、図1に示す円筒型のリチウムイオン二次電池を以下の手順で作製し、サイクル寿命を測定した。
(1)負極活物質として鱗片状黒鉛粉末50重量部、結着剤としてスチレンブタジエンゴム5重量部、そして増粘剤としてカルボキシルメチルセルロース1重量部に対して水99重量部に溶解した増粘剤水溶液23重量部を、混錬分散して負極用ペーストを得た。この負極用ペーストを圧延銅箔試料表面にドクターブレード方式で厚さ200μmに両面塗布し、300℃で30分間加熱し乾燥した。加圧して厚さを160μmに調整した後、せん断加工により成型し負極板6を得た。
(2)正極活物質としてLiCoO2粉末50重量部、導電剤としてアセチレンブラック1.5重量部、結着剤としてPTFE50重量%水性ディスパージョン7重量部、増粘剤としてカルボキシルメチルセルロース1重量%水溶液41.5重量部を、混練分散して正極用ペーストを得た。この正極用ペーストを、厚さ30μmのアルミニウム箔からなる集電体上にドクターブレード方式で厚さ約230μmに両面塗布して200℃で1時間加熱し乾燥した。加圧して厚さを180μmに調整した後、せん断加工により成型し正極板5を得た。
(3)正極板5と負極板6とを、厚さ20μmのポリプロピレン樹脂製の微多孔膜からなるセパレータ7を介して絶縁した状態で渦巻状に巻回した電極群を電池ケース8に収容した。
(4)負極板6から連接する負極リード9を、前記ケース8と下部絶縁板10を介して電気的に接続した。同様に正極板5から連接する正極リード3を、封口板1の内部端子に上部絶縁板4を介して電気的に接続した。これらの後、非水電解液を注液し、封口板1と電池ケース8とを絶縁ガスケット2を介してかしめ封口して、直径17mm、高さ50mmサイズで電池容量が780mAhの円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
(5)電解液は、エチレンカーボネート30体積%、エチルメチルカーボネート50体積%、プロピオン酸メチル20体積%の混合溶媒中に、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を1.0モル溶かした電解液を所定量注液した。この電解液を正極活物質層及び負極活物質層内に含浸させた。
上述の得られた銅箔の試料については、図1に示す円筒型のリチウムイオン二次電池を以下の手順で作製し、サイクル寿命を測定した。
(1)負極活物質として鱗片状黒鉛粉末50重量部、結着剤としてスチレンブタジエンゴム5重量部、そして増粘剤としてカルボキシルメチルセルロース1重量部に対して水99重量部に溶解した増粘剤水溶液23重量部を、混錬分散して負極用ペーストを得た。この負極用ペーストを圧延銅箔試料表面にドクターブレード方式で厚さ200μmに両面塗布し、300℃で30分間加熱し乾燥した。加圧して厚さを160μmに調整した後、せん断加工により成型し負極板6を得た。
(2)正極活物質としてLiCoO2粉末50重量部、導電剤としてアセチレンブラック1.5重量部、結着剤としてPTFE50重量%水性ディスパージョン7重量部、増粘剤としてカルボキシルメチルセルロース1重量%水溶液41.5重量部を、混練分散して正極用ペーストを得た。この正極用ペーストを、厚さ30μmのアルミニウム箔からなる集電体上にドクターブレード方式で厚さ約230μmに両面塗布して200℃で1時間加熱し乾燥した。加圧して厚さを180μmに調整した後、せん断加工により成型し正極板5を得た。
(3)正極板5と負極板6とを、厚さ20μmのポリプロピレン樹脂製の微多孔膜からなるセパレータ7を介して絶縁した状態で渦巻状に巻回した電極群を電池ケース8に収容した。
(4)負極板6から連接する負極リード9を、前記ケース8と下部絶縁板10を介して電気的に接続した。同様に正極板5から連接する正極リード3を、封口板1の内部端子に上部絶縁板4を介して電気的に接続した。これらの後、非水電解液を注液し、封口板1と電池ケース8とを絶縁ガスケット2を介してかしめ封口して、直径17mm、高さ50mmサイズで電池容量が780mAhの円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
(5)電解液は、エチレンカーボネート30体積%、エチルメチルカーボネート50体積%、プロピオン酸メチル20体積%の混合溶媒中に、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を1.0モル溶かした電解液を所定量注液した。この電解液を正極活物質層及び負極活物質層内に含浸させた。
作製した電池を用い、充放電サイクル特性を評価した。20℃の環境下で充放電を行い、3サイクル目における放電容量を初期容量とし、初期容量に対して放電容量が80%に低下するまでサイクル数を計数し、これをサイクル寿命とした。充電条件:4.2Vで2時間の定電流−定電圧充電を行い、電池電圧が4.2Vに達するまでは550mA(0.7CmA)の定電流充電を行った後、さらに電流値が減衰して40mA(0.05CmA)になるまで充電した。放電条件:780mA(1CmA)の定電流で3.0Vの放電終止電圧まで放電した。サイクル寿命が700回以上になった場合に良好なサイクル特性、800回以上になった場合に特に良好なサイクル特性が得られたと判定した。
Claims (13)
- IPC−TM−650に基づく引張強さ試験により得られる常態抗張力が45kg/mm2以上、70kg/mm2以下であり、且つ、JIS P 8115に準拠したMIT屈曲性試験による破断までの折り曲げ回数が、MDおよびTDのそれぞれにおいて70回以上400回以下である電解銅箔。
- 250℃、30分加熱した後で行ったIPC−TM−650に基づく引張強さ試験で得られる抗張力が、常態抗張力の85%以上である請求項1に記載の電解銅箔。
- 常温における伸び率が、5%以上9%以下である請求項1または2に記載の電解銅箔。
- JIS−B−0601準拠した方法により測定した析出面における十点平均高さRzと、ドラム面におけるRzとの差が0.01μm以上1.00μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電解銅箔。
- 断面において複数の結晶粒子を有し、前記複数の結晶粒子の一部が、アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)であり、更に前記複数の結晶粒子の残部がアスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電解銅箔。
- 前記アスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)の面積の合計の割合が10%〜55%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電解銅箔。
- 前記アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)の平均粒径が0.2μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電解銅箔。
- 断面において複数の結晶粒子を有し、前記複数の結晶粒子の一部が、アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)であり、更に前記複数の結晶粒子の残部がアスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)であることを特徴とする電解銅箔。
- 前記アスペクト比2.0以上の結晶粒子(柱状粒子)の面積の合計の割合が10%〜55%であることを特徴とする請求項8に記載の電解銅箔。
- 前記アスペクト比2.0未満である結晶粒子(微細粒子)の平均粒径が0.2μm以下であることを特徴とする請求項8または9に記載の電解銅箔。
- 二次電池集電体用電解銅箔であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の電解銅箔。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の銅箔を用いた二次電池集電体。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の銅箔を集電体に用いた二次電池。
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