JP2014037472A - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】シリカ配合ゴム組成物にN−ハロゲン化イミド化合物を加えることにより、シリカとシランカップリング剤との反応性を向上させて、ゴム組成物の低発熱性能を改善し、タイヤに用いた場合に、転がり抵抗を低減して、低燃費性を向上する。
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対して、シリカ20〜120質量部、シリカ配合量の2〜20質量%のシランカップリング剤、及び、N−ハロゲン化イミド化合物(例えば、N−ハロゲン化スクシンイミド化合物、N−ハロゲン化フタルイミド化合物、N−ハロゲン化マレイミド化合物など)0.01〜2質量部を配合してなるゴム組成物である。また、該ゴム組成物を用いてなる空気入りタイヤである。
【選択図】なし
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対して、シリカ20〜120質量部、シリカ配合量の2〜20質量%のシランカップリング剤、及び、N−ハロゲン化イミド化合物(例えば、N−ハロゲン化スクシンイミド化合物、N−ハロゲン化フタルイミド化合物、N−ハロゲン化マレイミド化合物など)0.01〜2質量部を配合してなるゴム組成物である。また、該ゴム組成物を用いてなる空気入りタイヤである。
【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
近年、自動車タイヤにおいては低燃費化の要請が益々高くなっている。低燃費性向上のためには、タイヤを構成するゴム組成物のヒステリシスロスを低減して低発熱性にすることが有効であり、充填剤としてシリカが用いられている。しかしながら、シリカは、粒子表面にシラノール基(Si−OH)を有し、親水性であるため、粒子同士が凝集しやすく、分散性に劣るという問題がある。そのため、シランカップリング剤が併用されているが、シリカとシランカップリング剤とのカップリング反応が不十分であると、シリカの良好な分散性は得られない。そこで、シリカ配合ゴム組成物の特性を改良するために、シリカとシランカップリング剤との反応性を向上させる物質を加えることが提案されている。
例えば、下記特許文献1には、シリカ配合ゴム組成物に1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5(DBN)及び/又はその塩を配合することにより、シリカとシランカップリング剤のカップリング反応であるシラニゼーション反応を促進することが開示されている。
下記特許文献2には、1−アザビシクロ[2,2,2](キヌクリジン)や1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オール(キヌクリジノール)などの3級アミン化合物を配合することにより、シラニゼーション反応を促進することが開示されている。
下記特許文献3には、タイヤトレッド用ゴム組成物に配合するシリカとシランカップリング剤との反応促進化合物として、ジフェニルグアニジンなどの塩基性加硫促進剤、ジメチルステアリンアミンなどの3級アミン化合物、ホウ酸ナトリウムなどの無機塩水和物、1,2−ベンゼンジオール、4−エチルアミノイミダゾールなどのイミダゾール化合物、p−トルエンスルホン酸などの有機スルホン酸、及び、水が開示されている。
下記特許文献4には、シリカ強化ゴム組成物に配合するシラン縮合反応プロモーターとして、アンモニア、水酸化アンモニウム、ブチルアミン、フッ化ナトリウムなどの塩基性プロモーターや、リン酸、酢酸などの酸性プロモーターが開示されている。
しかしながら、DBNやキヌクリジノールなどを用いると、耐スコーチ性能に悪影響がある。また、p−トルエンスルホン酸を用いた場合、補強性が低下してしまう。また、フッ化ナトリウムのような無機ハロゲン塩は、ゴムへのなじみが悪いためか、塩素や臭素の塩では、低発熱性能の改善効果が低い。
ところで、下記特許文献5には、エチレン−プロピレン共重合ゴムと、有機難燃剤と、多官能性化合物と、イミド部分含有有機化合物と、無機質粉末と、有機過酸化物とからなるゴム組成物が開示され、該イミド部分含有化合物の一例としてN−ブロモフタルイミドが記載されている。しかしながら、この文献は、電線ケーブル絶縁被覆用に好適な難燃性ゴム組成物に関するものであり、有機難燃剤とともに、多官能性化合物とイミド部分含有有機化合物を添加することにより、難燃性を改善したものである。N−ハロゲン化イミド化合物を、シリカとシランカップリング剤を用いたゴム組成物に配合することについても、また、それによる低発熱性能の改善効果についても何ら開示されていない。
本発明は、シリカ配合ゴム組成物の低発熱性能を改良することを目的とする。
本発明に係るゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部、シリカ20〜120質量部、シリカ配合量の2〜20質量%のシランカップリング剤、及び、N−ハロゲン化イミド化合物0.01〜2質量部を配合してなるものである。
また、本発明の好ましい態様に係る空気入りタイヤは、該ゴム組成物を用いてなるものである。
本発明によれば、シリカ配合ゴム組成物にN−ハロゲン化イミド化合物を加えることにより、シリカとシランカップリング剤との反応性を向上させて、ゴム組成物の低発熱性能を改善することができる。そのため、タイヤに用いた場合に、転がり抵抗を低減して、低燃費性を向上することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
実施形態に係るゴム組成物は、ジエン系ゴムと、シリカと、シランカップリング剤と、N−ハロゲン化イミド化合物とを配合してなるものである。このようにシリカ配合のゴム組成物にN−ハロゲン化イミド化合物を加えることにより、低発熱性能を改善することができる。
本実施形態に係るゴム組成物において、ゴム成分として用いられるジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレンゴム、ブタジエン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−イソプレンゴム、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で、または2種以上ブレンドして用いることができる。より好ましくは、NR、SBR、BR、又はこれらの2種以上のブレンドゴムである。
本実施形態に係るゴム組成物に使用するシリカとしては、特に限定されず、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。中でも低発熱性の点から湿式シリカが好ましい。シリカのコロイダル特性は特に限定されず、例えば、BET法による窒素吸着比表面積(BET)が150〜250m2/gであるものを用いてもよく、一実施形態として180〜230m2/gであるものを用いてもよい。なお、シリカのBETはISO 5794に記載のBET法に準拠し測定される。
シリカは、ジエン系ゴム100質量部に対して、20〜120質量部にて配合することができ、配合量は、ゴム組成物の用途や必要な補強性のレベルなどに応じて適宜に設定することができる。フィラーとしてシリカを用いることにより、ゴム組成物の低発熱性能を改善することができる。シリカの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して30〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜90質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物において、フィラーとしては、シリカ単独でもよく、また、シリカと他のフィラーとのブレンドでもよい。他のフィラーとしては、カーボンブラックが好ましいが、クレー、タルク、マイカなどを用いることもできる。フィラーとして、シリカとともに他のフィラーをブレンドする場合、フィラー全体の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して30〜150質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜100質量部である。その場合、フィラー全体に占めるシリカの比率が50質量%以上であることが好ましい。
本実施形態に係るゴム組成物には、シリカの分散性を向上するために、シランカップリング剤が配合される。シランカップリング剤としては、ゴム組成物においてシリカとともに配合される各種のシランカップリング剤を用いることができる。例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエキトシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィドなどのスルフィドシランカップリング剤; 3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプトシランカップリング剤; 3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、3−プロピオニルチオプロピルトリメトキシシランなどの保護化メルカプトシランカップリング剤などの硫黄含有シランカップリング剤が挙げられる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。これらの中でも、スルフィドシランカップリング剤が、N−ハロゲン化イミド化合物との組み合わせにおいて、低発熱性能の改善効果が高いことからより好ましい。
シランカップリング剤は、一般的なシリカ配合ゴム組成物における配合量に従い、シリカ配合量の2〜20質量%にて配合することができる。すなわち、シランカップリング剤の配合量は、シリカ100質量部に対して2〜20質量部であることが好ましい。シランカップリング剤の配合量は、より好ましくはシリカ配合量の5〜15質量%である。
本実施形態に係るゴム組成物にはN−ハロゲン化イミド化合物が配合される。シリカとシランカップリング剤の反応は2分子的求核置換反応(SN2)で進行する。このとき求核性・脱離性に優れるハロゲン化物イオンが存在すると、反応の進行を助けることができる。そのため、N−ハロゲン化イミド化合物を配合することにより、シリカとシランカップリング剤の反応性を向上して、シリカの分散性を向上することができ、よって、低発熱性能の改善したゴム組成物を得ることができる。なお、無機ハロゲン化物塩では、臭素や塩素の塩を利用した場合、低発熱性能の改善効果が小さかったが、N−ハロゲン化イミド化合物であると、無機ハロゲン化物塩よりも低発熱性能の改善効果が大きく、臭素化物や塩素化物の場合でも、低発熱性能を改善することができる。また、N−ハロゲン化イミド化合物であると、イミド基の持つスコーチ防止効果により、スコーチタイムの短縮も防止でき、耐スコーチ性能に優れる。
N−ハロゲン化イミド化合物としては、下記一般式(1)で表される環状イミド化合物を用いることができる。
式(1)中、Xはハロゲン原子であり、Aはイミド基とともに環状イミドを構成する炭素数30以下の有機基である。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、又はアスタチンが挙げられ、より好ましくは塩素、臭素又はヨウ素であり、更に好ましくはヨウ素である。
N−ハロゲン化イミド化合物として、具体的には、N−ハロゲン化スクシンイミド化合物、N−ハロゲン化フタルイミド化合物、又はN−ハロゲン化マレイミド化合物が挙げられ、これらのいずれか1種を用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのイミド化合物としては、置換基を有するものを用いてもよく、置換基を有しないものを用いてもよい。
前記N−ハロゲン化スクシンイミド化合物としては、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられ、前記N−ハロゲン化マレイミド化合物としては、下記一般式(3)で表される化合物が挙げられ、前記N−ハロゲン化フタルイミド化合物としては、下記一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
式(2)〜(4)中、Xはハロゲン原子であり、好ましくはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に水素原子、炭素数20以下のアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、ホルミル基、カルボキシル基、アリール基、アミノ基、シアノ基又はハロゲン原子であり、好ましくは、水素原子又は炭素数10以下のアルキル基である。
N−ハロゲン化イミド化合物の具体例としては、例えば、N−フルオロスクシンイミド、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、N−フルオロフタルイミド、N−クロロフタルイミド、N−ブロモフタルイミド、N−ヨードフタルイミド、N−フルオロマレイミド、N−クロロマレイミド、N−ブロモマレイミド、N−ヨードマレイミド、3−メチルーN−クロロスクシンイミド、3−メチルーN−ブロモスクシンイミド、3−メチルーN−ヨードスクシンイミド、3−エチルーN−クロロスクシンイミド、3−エチルーN−ブモロスクシンイミド、3−エチルーN−ヨードスクシンイミド、3−ヒドロキシーN−クロロスクシンイミド、3−ヒドロキシーN−ブロモスクシンイミド、3−ヒドロキシーN−ヨードスクシンイミド、3−フルオローN−クロロスクシンイミド、3−フルオローN−ブロモスクシンイミド、3−フルオローN−ヨードスクシンイミド、1,3−ジクロロスクシンイミド、1,3,4−トリクロロスクシンイミド、3−クロローN−ブロモスクシンイミド、3−クロローN−ヨードスクシンイミド、3−ブロモーN−クロロスクシンイミド、1,3−ジブロモスクシンイミド、1,3,4−トリブロモスクシンイミド、3−ブロモーN−ヨードスクシンイミド、3−ヨードーN−クロロスクシンイミド、3−ヨードーN−ブロモスクシンイミド、1,3−ジヨードスクシンイミド、1,3,4−トリヨードスクシンイミド、3−ヒドロキシメチルーN−クロロスクシンイミド、3−ヒドロキシメチルーN−ブロモスクシンイミド、3−ヒドロキシメチルーN−ヨードスクシンイミド、3−ベンジルーN−クロロスクシンイミド、3−ベンジルーN−ブロモスクシンイミド、3−ベンジルーN−ヨードスクシンイミド、3−ホルミルーN−クロロスクシンイミド、3−ホルミルーN−ブロモスクシンイミド、3−ホルミルーN−ヨードスクシンイミド、3−カルボキシーN−クロロスクシンイミド、3−カルボキシーN−ブロモスクシンイミド、3−カルボキシーN−ヨードスクシンイミド、3−シアノー1−クロロスクシンイミド、3−シアノー1−ブロモスクシンイミド、3−シアノー1−ヨードスクシンイミド、4−メチルーN−クロロフタルイミド、4−メチルーN−ブロモフタルイミド、4−メチルーN−ヨードフタルイミド、4−エチルーN−クロロフタルイミド、4−エチルーN−ブロモフタルイミド、4−エチルーN−ヨードフタルイミド、4−ヒドロキシーN−クロロフタルイミド、4−ヒドロキシーN−ブロモフタルイミド、4−ヒドロキシーN−ヨードフタルイミド、4−フルオローN−クロロフタルイミド、4−フルオローN−ブロモフタルイミド、4−フルオローN−ヨードフタルイミド、2,4−ジクロロフタルイミド、2,4,5−トリクロロフタルイミド、2,4,6−トリクロロフタルイミド、2,4,5,6−テトラクロロフタルイミド、2,4,5,7−テトラクロロフタルイミド、2,4,5,6,7−ペンタクロロフタルイミド、4−クロローN−ブロモフタルイミド、4−クロローN−ヨードフタルイミド、4−ブロモーN−クロロフタルイミド、2,4−ジブロモフタルイミド、2,4,5−トリブロモフタルイミド、2,4,6−トリブロモフタルイミド、2,4,5,6−テトラブロモフタルイミド、2,4,5,7−テトラブロモフタルイミド、2,4,5,6,7−ペンタブロモフタルイミド、4−ブロモーN−ヨードフタルイミド、4−ヨードーN−クロロフタルイミド、4−ヨードーN−ブロモフタルイミド、2,4−ジヨードフタルイミド、2,4,5−トリヨードフタルイミド、2,4,6−トリヨードフタルイミド、2,4,7−トリヨードフタルイミド、2,4,5,6−テトラヨードフタルイミド、2,4,5,7−テトラヨードフタルイミド、2,4,5,6,7−ペンタヨードフタルイミド、4−ヒドロキシメチルーN−クロロフタルイミド、4−ヒドロキシメチルーN−ブロモフタルイミド、4−ヒドロキシメチルーN−ヨードフタルイミド、4−ベンジルーN−クロロフタルイミド、4−ベンジルーN−ブロモフタルイミド、4−ベンジルーN−ヨードフタルイミド、4−ホルミルーN−クロロフタルイミド、4−ホルミルーN−ブロモフタルイミド、4−ホルミルーN−ヨードフタルイミド、4−カルボキシーN−クロロフタルイミド、4−カルボキシーN−ブロモフタルイミド、4−カルボキシーN−ヨードフタルイミド、4−シアノー2−クロロフタルイミド、4−シアノー2−ブロモフタルイミド、4−シアノー2−ヨードフタルイミド、5−メチルーN−クロロフタルイミド、5−メチルーN−ブロモフタルイミド、5−メチルーN−ヨードフタルイミド、5−エチルーN−クロロフタルイミド、5−エチルーN−ブロモフタルイミド、5−エチルーN−ヨードフタルイミド、5−ヒドロキシーN−クロロフタルイミド、5−ヒドロキシーN−ブロモフタルイミド、5−ヒドロキシーN−ヨードフタルイミド、5−フルオローN−クロロフタルイミド、5−フルオロー5−ブロモフタルイミド、5−フルオローN−ヨードフタルイミド、2,5−ジクロロフタルイミド、2,5,6−トリクロロフタルイミド、5−クロローN−ブロモフタルイミド、5−クロローN−ヨードフタルイミド、5−ブロモーN−クロロフタルイミド、2,5−ジブロモフタルイミド、2,5,6−トリブロモフタルイミド、5−ブロモーN−ヨードフタルイミド、5−ヨードーN−クロロフタルイミド、5−ヨードーN−ブロモフタルイミド、2,5−ジヨードフタルイミド、2,5,6−トリヨードフタルイミド、5−ヒドロキシメチルーN−クロロフタルイミド、5−ヒドロキシメチルーN−ブロモフタルイミド、5−ヒドロキシメチルーN−ヨードフタルイミド、5−ベンジルーN−クロロフタルイミド、5−ベンジルーN−ブロモフタルイミド、5−ベンジルーN−ヨードフタルイミド、5−ホルミルーN−クロロフタルイミド、5−ホルミルーN−ブロモフタルイミド、5−ホルミルーN−ヨードフタルイミド、5−カルボキシーN−クロロフタルイミド、5−カルボキシーN−ブロモフタルイミド、5−カルボキシーN−ヨードフタルイミド、5−シアノー2−クロロフタルイミド、5−シアノー2−ブロモフタルイミド、及び、5−シアノー2−ヨードフタルイミドなどが挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
N−ハロゲン化イミド化合物は、ジエン系ゴム100質量部に対して、0.01〜2質量部にて配合することができる。N−ハロゲン化イミド化合物の配合量が0.01質量部以上であることにより、低発熱性能の改善効果を高めることができる。配合量は、より好ましくは0.05質量部以上であり、更に好ましくは0.1質量部以上であり、より一層好ましくは0.5質量部以上である。N−ハロゲン化イミド化合物は、配合量が多すぎると、未加硫ゴムが粉化して加工性が損なわれる傾向があるため、2質量部以下であることが好ましい。
本実施形態に係るゴム組成物には、上記の各成分の他に、プロセスオイルなどの軟化剤、可塑剤、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、ワックス、樹脂類、加硫剤、加硫促進剤など、通常ゴム工業で使用される各種添加剤を配合することができる。
上記加硫剤としては、硫黄、硫黄含有化合物等が挙げられ、通常は硫黄が用いられる。硫黄としては、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、オイル処理硫黄などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で、又は2種以上混合して用いることができる。加硫剤としての硫黄の配合量は、特に限定するものではないが、ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
また、加硫促進剤としては、特に限定されず、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(OBS)、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DPBS)などのスルフェンアミド系、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)などのチウラム系、1,3−ジフェニルグアニジン(DPG)、1,3−ジ−O−トリルグアニジン(DOTG)などのグアニジン系、ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)などのチアゾール系などが挙げられる。加硫促進剤の配合量は、特に限定するものではないが、ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。例えば、第一混合段階で、ジエン系ゴムに対し、上記シリカ及びシランカップリング剤とともにN−ハロゲン化イミド化合物を添加し、加硫促進剤と加硫剤を添加せずに混合してゴム混合物を得て、次いで、得られたゴム混合物に、最終混合段階で加硫剤及び加硫促進剤を添加混合することにより、ゴム組成物を調製することができる。
以上よりなる本実施形態に係るゴム組成物は、空気入りタイヤや、防振ゴム(例えば、エンジンマウント、ストラットマウント、ボディマウント、サスペンションブッシュなど)、免震ゴム(建築用免震ゴムなど)、コンベアベルトなどのゴム部分を形成する各種ゴム組成物に用いることができる。好ましくは、タイヤに用いることであり、常法に従い、例えば140〜180℃で加硫成形することにより、各種空気入りタイヤのゴム部分(トレッドゴムやサイドウォールゴムなど)を構成することができる。特には、空気入りタイヤのトレッドゴムに用いることが好ましく、転がり抵抗が小さく、低燃費性に優れたタイヤを製造することができる。
以上の実施形態に関する詳細な説明は、あくまで好ましい態様に関するものであり、これにより本発明を限定するものではない。また、以下に具体的な実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従い、まず、第一混合段階(NPステップ)で、硫黄、加硫促進剤、老化防止剤、亜鉛華及びステアリン酸を除く成分を添加混合し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混合物に、最終混合段階(FNステップ)で、硫黄及び加硫促進剤等の残部成分を添加混合して(排出温度=90℃)、タイヤ用ゴム組成物を調製した。表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
・SBR:JSR株式会社製「JSR1723」(37.5phrの油展SBR)
・BR:宇部興産株式会社製「BR150B」
・シリカ:東ソー・シリカ株式会社製「ニップシールAQ」(BET=205m2/g)
・シランカップリング剤:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、エボニック・デグサ社製「Si75」
・カーボンブラック:東海カーボン株式会社製「シーストKH」
・オイル:JX日鉱日石エネルギー株式会社製「プロセスN140」
・ワックス:日本精鑞株式会社製「OZOACE0355」
・N−ヨードスクシンイミド:東京化成工業株式会社製
・N−ブロモスクシンイミド:東京化成工業株式会社製
・N−クロロスクシンイミド:東京化成工業株式会社製
・N−ブロモフタルイミド:東京化成工業株式会社製
・N−クロロフタルイミド:東京化成工業株式会社製
・NaI:ヨウ化ナトリウム、ナカライテスク株式会社製
・KBr:臭化カリウム、和光純薬工業株式会社製
・NaCl:塩化ナトリウム、ナカライテスク株式会社製
・硫黄:鶴見化学工業株式会社製「粉末硫黄」
・加硫促進剤CZ:住友化学工業株式会社製「ソクシノールCZ」
・加硫促進剤D:大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーD」
・老化防止剤:大内新興化学工業株式会社製「ノクラック6C」
・亜鉛華:三井金属鉱業株式会社製「亜鉛華1号」
・ステアリン酸:花王株式会社製「ルナックSー20」
・BR:宇部興産株式会社製「BR150B」
・シリカ:東ソー・シリカ株式会社製「ニップシールAQ」(BET=205m2/g)
・シランカップリング剤:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、エボニック・デグサ社製「Si75」
・カーボンブラック:東海カーボン株式会社製「シーストKH」
・オイル:JX日鉱日石エネルギー株式会社製「プロセスN140」
・ワックス:日本精鑞株式会社製「OZOACE0355」
・N−ヨードスクシンイミド:東京化成工業株式会社製
・N−ブロモスクシンイミド:東京化成工業株式会社製
・N−クロロスクシンイミド:東京化成工業株式会社製
・N−ブロモフタルイミド:東京化成工業株式会社製
・N−クロロフタルイミド:東京化成工業株式会社製
・NaI:ヨウ化ナトリウム、ナカライテスク株式会社製
・KBr:臭化カリウム、和光純薬工業株式会社製
・NaCl:塩化ナトリウム、ナカライテスク株式会社製
・硫黄:鶴見化学工業株式会社製「粉末硫黄」
・加硫促進剤CZ:住友化学工業株式会社製「ソクシノールCZ」
・加硫促進剤D:大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーD」
・老化防止剤:大内新興化学工業株式会社製「ノクラック6C」
・亜鉛華:三井金属鉱業株式会社製「亜鉛華1号」
・ステアリン酸:花王株式会社製「ルナックSー20」
各ゴム組成物について、未加硫状態で耐スコーチ性能を評価するとともに、160℃で30分間加硫した所定形状の試験片を用いて、補強性と低発熱性能を評価した。各評価方法は以下の通りである。
・耐スコーチ性能:JIS K6300に準拠して東洋精機(株)製ロータレスムーニー測定機を用い、未加硫ゴムを125℃で1分間予熱後、最低粘度Vmより5ムーニー単位上昇するのに要した時間t5を測定し、比較例1の値を100とした指数で示した。指数が大きいほど、スコーチタイムが長く、耐スコーチ性能に優れ、従って、未加硫ゴムの熱安定性に優れることを意味する。
・補強性(S300):JIS K6251に準じて、引張試験(ダンベル状3号形)を実施して、300%伸張時の応力を測定し、比較例1の値を100とした指数で示した。指数が大きいほど、応力が大きく、補強性に優れることを意味する。
・低発熱性能:株式会社上島製作所製の全自動粘弾性アナライザを用いて、周波数10Hz、初期歪10%、測定温度範囲−40℃から100℃、測定温度ステップ2℃、動歪0.5%で測定を行い、60℃でのtanδの値について、比較例1の値を100とした指数で示した。60℃でのtanδは、タイヤ用ゴム組成物において、低発熱性能の指標として一般に用いられているものであり、該指数が小さいほどtanδが小さく、従って、発熱しにくく、即ち低発熱性能に優れ、タイヤとしての低燃費性能に優れることを示す。
結果は、表1に示す通りであり、シリカとシランカップリング剤との反応促進化合物としてN−ハロゲン化イミド化合物を添加した実施例では、コントロールである比較例1に対して、耐スコーチ性能を損なうことなく、また補強性を大幅に改善しながら、低発熱性能が顕著に改善されていた。
無機ハロゲン化物塩を用いた比較例2〜4では、スコーチタイムの短縮が見られ、比較例1に対して耐スコーチ性能が低下したが、有機ハロゲン化物イオンドナーであるN−ハロゲン化イミド化合物を用いた実施例では、比較例1に対してスコーチタイムの短縮は見られなかった。また、無機ハロゲン化物塩では、塩化物イオンや臭化物イオンのドナーを用いた場合(比較例3及び比較例4)、低発熱性能の改善効果は小さかったが、N−ハロゲン化イミド化合物では、同量(即ち、1質量部同士)で比較した場合、実施例3、5〜8から明らかなように、ヨウ化物イオンだけでなく、塩化物イオンや臭化物イオンの場合でも、低発熱性能の改善効果に優れていた。
Claims (3)
- ジエン系ゴム100質量部、シリカ20〜120質量部、シリカ配合量の2〜20質量%のシランカップリング剤、及び、N−ハロゲン化イミド化合物0.01〜2質量部を配合してなるゴム組成物。
- 前記N−ハロゲン化イミド化合物が、N−ハロゲン化スクシンイミド化合物、N−ハロゲン化フタルイミド化合物及びN−ハロゲン化マレイミド化合物よりなる群から選択された少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 請求項1又は2に記載のゴム組成物を用いてなる空気入りタイヤ。
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JP2018141090A (ja) * | 2017-02-28 | 2018-09-13 | 大塚化学株式会社 | ゴム組成物、及びこれを用いたタイヤ |
CN111116634A (zh) * | 2019-12-18 | 2020-05-08 | 怡维怡橡胶研究院有限公司 | 一种酰亚胺基封端巯基硅烷偶联剂及其合成方法和应用 |
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2012
- 2012-08-14 JP JP2012179821A patent/JP2014037472A/ja active Pending
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