JP2014037306A - エレベータの出入口装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】建物の階高に関係なく、かご出入口及び乗場出入口を開閉することができるエレベータの出入口装置を得る。
【解決手段】かごの戸5に設けられたかご側係合部22は、かご出入口2を閉じる位置にかごの戸5があるときにかご出入口2の間口方向外側に存在する。乗場の戸15に設けられた乗場側係合部23は、乗場出入口12を閉じる位置に乗場の戸15があるときに乗場出入口12の間口方向外側に存在する。かごの戸5は、乗場の戸15に対するかごの戸5の戸開方向への移動によってかご側係合部22を乗場側係合部23と係合することにより、乗場の戸15と係合する。
【選択図】図1

Description

この発明は、かごの戸と乗場の戸とを係合装置によって互いに係合させた状態でかごの戸及び乗場の戸を移動させることにより、かご出入口及び乗場出入口を開閉するエレベータの出入口装置に関するものである。
従来、かご出入口を開閉するかごの戸の上部にかご側係合部を設けるとともに、乗場出入口を開閉する乗場の戸の上部に乗場側係合部を設け、かごの戸の水平方向への移動によってかご側係合部を乗場側係合部に係合させることにより、かごの戸及び乗場の戸を係合させるようにしたエレベータの係合装置が知られている。かご出入口及び乗場出入口は、かごの戸及び乗場の戸が係合装置によって互いに係合しながら水平方向へ移動されることにより開閉される。従って、従来のエレベータでは、昇降路を上下方向に沿って見たときに、かご側係合部が乗場側に突出し、乗場側係合部がかご側に突出している。これにより、従来のエレベータでは、かご出入口の下部に配置されたかご敷居と、乗場出入口の下部に配置された乗場敷居との間に、かごの昇降時におけるかご敷居及び乗場敷居のそれぞれと係合装置との干渉を回避するための所定の隙間が存在している。
従来、かご出入口及び乗場出入口が閉じたときに、かご側係合部及び乗場側係合部がかご出入口及び乗場出入口の幅の範囲内に配置されるようにしたエレベータが提案されている(特許文献1参照)。
また、従来、例えばかご敷居と乗場敷居との間の隙間から昇降路内に乗客の所持物が落下したり、かご敷居と乗場敷居との間の隙間に乗客がつまずいたりすることを防止するために、かご敷居及び乗場敷居のそれぞれに補助敷居を取り付けてかご敷居と乗場敷居との間の隙間を狭くしたエレベータも提案されている。かご敷居に取り付けられる補助敷居は、昇降路を上下方向に沿って見たとき、乗場側係合部の両側の分離した位置に配置される。乗場敷居に取り付けられる補助敷居は、昇降路を上下方向に沿って見たとき、かご側係合部を避けて、乗場側係合部と重なる位置に配置される(特許文献2参照)。
実開昭55−143278号公報 特開2004−269218号公報
かご側係合部は、通常、上下方向に沿って延びる板状部材であるので、昇降路内の所定の戸開閉動作可能ゾーン内にかごがあるときであれば、かご側係合部が乗場側係合部と水平方向について係合可能になる。従って、各階の高さ(階高)が低い場合には、下階に対応する戸開閉動作可能ゾーン内にかごがあるときであっても、戸開閉動作可能ゾーンの上端部に近い位置にかごがずれると、かご側係合部の上端部が上階の乗場敷居の高さ位置に達してしまう。
かご側係合部の上端部が上階の乗場敷居の高さ位置に達している状態で、かごの戸及び乗場の戸が水平方向へ移動すると、従来のエレベータでは、上階の乗場敷居に取り付けられた補助敷居にかご側係合部の上端部が当たってしまい、かご出入口及び乗場出入口の正常な開閉動作を行うことができなくなってしまう。これにより、階高が低い建物には、エレベータを設置することが困難になってしまう。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、建物の階高に関係なく、かご出入口及び乗場出入口を開閉することができるエレベータの出入口装置を得ることを目的とする。
この発明によるエレベータの出入口装置は、かごに設けられたかご出入口の間口方向に沿って移動されることによりかご出入口を開閉するかごの戸、乗場に設けられた乗場出入口の間口方向に沿って移動されることにより乗場出入口を開閉する乗場の戸、及びかごの戸に設けられ、かご出入口を閉じる位置にかごの戸があるときにかご出入口の間口方向外側に存在するかご側係合部と、乗場の戸に設けられ、乗場出入口を閉じる位置に乗場の戸があるときに乗場出入口の間口方向外側に存在する乗場側係合部とを有し、乗場の戸に対するかごの戸の戸開方向への移動によってかご側係合部を乗場側係合部と係合させることにより、かごの戸を乗場の戸と係合させる係合装置を備えている。
この発明によるエレベータの出入口装置によれば、かご出入口及び乗場出入口のそれぞれの間口方向内側に係合装置を進入させないようにすることができる。従って、下階の乗場に停止するかごに設けられたかご側係合部の上端部が上階の高さ位置に達していても、かご側係合部を上階の追加敷居に干渉させずに、かご出入口及び乗場出入口のそれぞれを開閉することができる。これにより、建物の階高に関係なく、かご出入口及び乗場出入口のそれぞれを開閉することができる。
この発明の実施の形態1によるエレベータのかご出入口装置を示す正面図である。 この発明の実施の形態1によるエレベータのかご出入口装置を示す上面図である。 この発明の実施の形態1によるエレベータの乗場出入口装置を示す正面図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータの乗場出入口装置を示す正面図である。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータのかご出入口装置を示す正面図である。また、図2は、この発明の実施の形態1によるエレベータのかご出入口装置を示す上面図である。図において、かご1は、昇降路内に設置された一対のかごガイドレール10に案内されながら昇降路内を昇降される。かご1には、かご出入口2が設けられている。かご出入口2の上部には、かご1に固定されたかご側ハンガケース3が配置されている。かご側ハンガケース3には、かご出入口2の間口方向(幅方向)に沿って水平に配置されたかご側ドアレール4が固定されている。
かご側ドアレール4には、一対のかごの戸5が吊り下げられている。一対のかごの戸5は、かご側ドアレール4に案内されながら、かご出入口2の間口方向に沿って移動可能になっている。また、一対のかごの戸5は、図示しない連動機構部によって互いに逆方向へ移動可能になっている。かご側ハンガケース3上には、一対のかごの戸5を移動させる駆動力を発生するドア駆動装置(図示せず)が設けられている。かご出入口2は、ドア駆動装置の駆動力によって一対のかごの戸5がかご出入口2の間口方向に沿って互いに逆方向へ移動されることにより、開閉される。
各かごの戸5は、かご出入口2を開閉するドアパネル6と、ドアパネル6の上端部に固定され、かご側ドアレール4に掛けられたドアハンガ7とを有している。各かごの戸5のドアパネル6には、ドアパネル6を貫通する開口部に透明板(例えばガラス板等)が嵌められることにより構成されたドア窓8が設けられている。
かご1の床には、かご出入口2の下部に配置されたかご敷居9がかごの戸5の移動方向(即ち、かご出入口2の間口方向)に沿って水平に固定されている。かご敷居9の上面には、各かごの戸5の下端部が挿入されるかご敷居溝(図示せず)がかごの戸5の移動方向に沿って設けられている。
図3は、この発明の実施の形態1によるエレベータの乗場出入口装置を示す正面図である。図において、各階の乗場には、乗場と昇降路内とを連通する乗場出入口12がそれぞれ設けられている。各乗場出入口12は、昇降路を上下方向(即ち、かご1が昇降する方向)に沿って見たときに、かご1の奥行き方向についてかご出入口2と対向している。また、この例では、各乗場出入口12の幅の範囲W2がかご出入口2の幅の範囲W1と同一とされている。乗場出入口12の上部には、昇降路の内壁面に固定された乗場側ハンガケース13が配置されている。乗場側ハンガケース13には、乗場出入口12の間口方向(幅方向)に沿って水平に配置された乗場側ドアレール14が固定されている。
乗場側ドアレール14には、一対の乗場の戸15が吊り下げられている。一対の乗場の戸15は、乗場側ドアレール14に案内されながら、乗場出入口12の間口方向に沿って移動可能になっている。また、一対の乗場の戸15は、図示しない連動機構部によって互いに逆方向へ移動可能になっている。乗場出入口12は、一対の乗場の戸15が乗場出入口12の間口方向に沿って互いに逆方向へ移動されることにより、開閉される。各乗場の戸15は、おもりあるいはばねを含む付勢装置(図示せず)によって、乗場出入口12を閉じる方向(戸閉方向)へ常時付勢されている。
各乗場の戸15は、乗場出入口12を開閉するドアパネル16と、ドアパネル16の上端部に固定され、乗場側ドアレール14に掛けられたドアハンガ17とを有している。各乗場の戸15のドアパネル16には、ドアパネル16を貫通する開口部に透明板(例えばガラス板等)が嵌められることにより構成されたドア窓18が設けられている。
昇降路の内壁面には、乗場出入口12の下部に配置された乗場敷居19が乗場の戸15の移動方向(即ち、乗場出入口12の間口方向)に沿って水平に固定されている。乗場敷居19の上面には、各乗場の戸15の下端部が挿入される乗場敷居溝(図示せず)が乗場の戸15の移動方向に沿って設けられている。
かご出入口装置は、かご側ハンガケース3、かご側ドアレール4、一対のかごの戸5及びかご敷居9を有している。乗場出入口装置は、乗場側ハンガケース13、乗場側ドアレール14、一対の乗場の戸15及び乗場敷居19を有している。エレベータの出入口装置は、かご出入口装置及び乗場出入口装置を有している。従って、エレベータの出入口装置は、一対のかごの戸5を互いに逆方向へ移動させ、かつ一対の乗場の戸15を互いに逆方向へ移動させることにより、かご出入口2及び乗場出入口12を開閉する中央開き式の出入口装置とされている。
一方のかごの戸5及び一方の乗場の戸15には、かごの戸5及び乗場の戸15をかご出入口2及び乗場出入口12のそれぞれの間口方向について互いに係合させるための係合装置21が設けられている。かごの戸5及び乗場の戸15は、各階の乗場ごとに予め決められた所定の戸開閉動作可能ゾーン内にかご1があるときにのみ、係合装置21により互いに係合可能になっている。各乗場の戸開閉動作可能ゾーンには、対応する乗場に正常に停止したときのかご1の正常停止位置が含まれている。
かご1が戸開閉動作可能ゾーン内にあるときには、一方の乗場の戸15に対する一方のかごの戸5の戸開方向への移動により、一方の乗場の戸15が係合装置21によってかごの戸5と係合される。一方の乗場の戸15は、係合装置21によって一方のかごの戸5と係合されながら、付勢装置の付勢力に逆らって乗場出入口12の間口方向へ移動される。これにより、各乗場の戸15は、各かごの戸5と同期して移動される。かご出入口2及び乗場出入口12は、各かごの戸5及び各乗場の戸15がかご出入口2及び乗場出入口12の間口方向へ同期して移動されることにより、開閉される。
係合装置21は、一方のかごの戸5の上部に設けられたかご側係合部22と、一方の乗場の戸15の上部に設けられた乗場側係合部23とを有している。昇降路を上下方向(即ち、かご1が昇降する方向)に沿って見たときには、図2に示すように、かご側係合部22がかごの戸5から乗場側へ突出し、乗場側係合部23が乗場の戸15からかご1側に突出している。係合装置21は、かご1が戸開閉動作可能ゾーン内にあるときに、乗場の戸15に対するかごの戸5の戸開方向への移動によってかご側係合部22を乗場側係合部23に係合させることにより、かごの戸5を乗場の戸15に水平方向(かご出入口2及び乗場出入口12のそれぞれの間口方向)について係合させる。
かご敷居9と乗場敷居19との間には、昇降路を上下方向に沿って見たとき、かご敷居9及び乗場敷居19のそれぞれと係合装置21とがかご1の昇降時に干渉することを回避するための隙間が存在している。この例では、かご敷居9と乗場敷居19との間の隙間の寸法が約30mmとされている。かご側係合部22及び乗場側係合部23のそれぞれの一部は、昇降路を上下方向に沿って見たとき、かご敷居9と乗場敷居19との間の隙間に存在している。
かご側係合部22は、かごの戸5のドアパネル6の戸開側端部(即ち、かごの戸5のドアパネル6の幅方向両端部のうち、戸開方向に位置する端部)に取り付けられている。かご出入口2を閉じる位置にかごの戸5があるときには、図1に示すように、かご側係合部22がかご出入口2の間口方向外側に存在している。従って、かご側係合部22は、戸開閉動作時に、かご出入口2の間口方向外側に設定された所定の範囲内を移動され、かご出入口2の間口方向内側(即ち、かご出入口2の幅の範囲W1内)に進入することはない。即ち、かご側係合部22は、かごの戸5がかご出入口2の間口方向へ移動されるときにかご出入口2の幅の範囲W1を避けて移動するように、かごの戸5に取り付けられている。
かご側係合部22は、図1に示すように、上下方向(かご1が昇降する方向)に沿って平行に配置された一対の係合板22aを有している。上下方向についての各係合板22aの長さは、予め設定された長さとされている。
乗場側係合部23は、図3に示すように、乗場の戸15のドアハンガ17の戸開側端部(即ち、乗場の戸15のドアハンガ17の幅方向両端部のうち、戸開方向に位置する端部)に取り付けられている。乗場出入口12を閉じる位置に乗場の戸15があるときには、図3に示すように、乗場側係合部23が乗場出入口12の間口方向外側に存在している。従って、乗場側係合部23は、戸開閉動作時に、乗場出入口12の間口方向外側に設定された所定の範囲内を移動され、乗場出入口12の間口方向内側(即ち、乗場出入口12の幅の範囲W2内)に進入することはない。即ち、乗場側係合部23は、乗場の戸15が乗場出入口12の間口方向へ移動されるときに乗場出入口12の幅の範囲W2を避けて移動するように、乗場の戸15に取り付けられている。
乗場側係合部23は、乗場の戸15に対して上下に回動可能になっている。また、乗場側係合部23は、乗場の戸15に取り付けられた固定軸を中心に回転自在な固定係合ローラ24と、固定係合ローラ24が設けられた固定軸を中心に回動可能な回動レバー25と、回動レバー25の端部に設けられた可動軸を中心に回転自在で、回動レバー25の回動により乗場の戸15に対して変位される可動係合ローラ26とを有している。
かご1が戸開閉動作可能ゾーン内に進入すると、乗場側係合部23がかご側係合部22の一対の係合板22a間に配置される。かごの戸5が乗場の戸15に対して戸開方向へ移動されると、かご側係合部22の一方の係合板22aが可動係合ローラ26を押しながら回動レバー25を回動させる。この後、かごの戸5が乗場の戸15に対して戸開方向へさらに移動されると、かご側係合部22の一方の係合板22aが固定係合ローラ24と係合される。これにより、かご側係合部22が乗場側係合部23と係合される。即ち、かご側係合部22は、乗場側係合部23を押しながら乗場側係合部23を乗場の戸15に対して回動させた後、乗場側係合部23と係合される。
乗場の戸15は、図3に示すように、かご出入口2及び乗場出入口12がいずれも閉じられているときに、施錠装置31により施錠される。施錠装置31は、乗場出入口12の上部に固定された係止部材32と、乗場の戸15に変位可能に設けられ、係止部材32に係止可能な可動フック33とを有している。
係止部材32は、乗場出入口12の間口方向中央位置よりも可動フック33に近い位置に配置されている。また、係止部材32は、乗場の戸15との干渉を避けて乗場側ハンガケース13に固定されている。
可動フック33は、回動レバー25と一体に形成されている。これにより、可動フック33は、回動レバー25と連動するようになっている。また、可動フック33は、回動レバー25が乗場の戸15に対して回動されることにより、乗場出入口12を閉じる位置に乗場の戸15があるときに係止部材32に係止される係止位置と、係止部材32との係止が外れる解除位置との間で、乗場の戸15に対して変位される。乗場の戸15は、乗場出入口12を閉じる位置に乗場の戸15があるときに可動フック33が係止部材32に係止されることにより、施錠される。
係止部材32に係止されている可動フック33は、かごの戸5が乗場の戸15に対して戸開方向へ移動されて回動レバー25がかご側係合部22で回動されることにより、解除位置へ変位される。これにより、乗場の戸15の施錠が解除される。
かご敷居9の乗場側の側面には、図1及び図2に示すように、かご敷居9と乗場敷居19との間の隙間に介在する追加敷居41が設けられている。追加敷居41は、上下方向(かご1が昇降する方向)に沿って見たときに、戸開閉動作時の係合装置21の移動範囲を避けて配置されている。従って、追加敷居41は、係合装置21よりも間口方向外側の位置には配置されていない。この例では、追加敷居41は、かご1が乗場に停止した状態で、少なくともかご出入口2の幅の範囲W1の全体に亘って配置されている。これにより、かご敷居9と乗場敷居19との間に生じる隙間は、かご出入口2及び乗場出入口12のそれぞれの幅の範囲W1,W2で追加敷居41によって狭くなっている。
ここで、各階の高さ(階高)Hが低くて階高Hと乗場出入口12の高さhとの差が小さい建物にエレベータが設置されている場合、かご1が乗場に正常に停止している状態では、図3の太線の二点鎖線で示すように、かご側係合部22が階高Hの範囲内に配置されるが、かご1の位置が正常停止位置から上方へずれると、図3の細線の二点鎖線で示すように、かご側係合部22の上端部が上階の乗場敷居19の高さ位置に達してしまう。
この実施の形態では、かご側係合部22の上端部が上階の乗場敷居19の高さ位置に達した状態で戸開閉動作が行われる場合であっても、かご側係合部22の移動範囲に追加敷居41は存在せず、かご側係合部22が追加敷居41に当たることはない。
次に、動作について説明する。戸開閉動作可能ゾーン内の正常停止位置にかご1が停止されると、かご側係合部22の一対の係合板22a間に乗場側係合部23が進入した状態となる。かご出入口2及び乗場出入口12がいずれも閉じているときには、かご側係合部22は階高Hの範囲内に配置されている。また、このとき、各乗場の戸15は施錠装置31により施錠されている。
かご出入口2及び乗場出入口12を開く戸開動作時に、各かごの戸5がドア駆動装置の駆動力により乗場の戸15に対して戸開方向へ移動されると、かご側係合部22の一方の係合板22aが乗場側係合部23の可動係合ローラ26に接触する。この後、かご側係合部22の一方の係合板22aは、乗場の戸15に対するかごの戸5の戸開方向への移動に伴って、可動係合ローラ26を押しながら回動レバー25を回動させた後、固定係合ローラ24と係合される。これにより、かご側係合部22が乗場側係合部23と係合される。このとき、回動レバー25の回動によって可動フック33が係止部材32から外れる。これにより、各乗場の戸15の施錠が解除される。
この後、かご側係合部22が乗場側係合部23と係合された状態で、かごの戸5が戸開方向へさらに移動されることにより、各乗場の戸15が各かごの戸5と同期して戸開方向へ移動され、戸開動作が完了する。
かご出入口2及び乗場出入口12を閉じる戸閉動作時には、各かごの戸5がドア駆動装置の駆動力により戸閉方向へ移動され、戸開動作時と逆の動作が行われる。
また、戸開閉動作可能ゾーン内で正常停止位置よりも上方へずれた位置にかご1が停止されて、かご側係合部22の上端部が上階の乗場敷居19の高さ位置に達している場合であっても、かご側係合部22の移動範囲に追加敷居41が存在しないので、通常の戸開動作及び戸閉動作が可能となる。
このようなエレベータの出入口装置では、かご出入口2を閉じる位置にかごの戸5があるときに係合装置21のかご側係合部22がかご出入口2の間口方向外側に存在し、乗場出入口12を閉じる位置に乗場の戸15があるときに係合装置21の乗場側係合部23が乗場出入口12の間口方向外側に存在するので、かご出入口2及び乗場出入口12のそれぞれの間口方向内側に係合装置21を進入させないようにすることができる。
ここで、階高Hの低い建物にエレベータが設置されている場合、上述のように、上階の乗場敷居19の高さ位置にかご側係合部22の上端部が達した状態で戸開閉動作が行われる可能性があるが、この場合であっても、かご出入口2及び乗場出入口12のそれぞれの間口方向内側に係合装置21を進入させないようにすることができる。従って、戸開閉動作時におけるかご側係合部22と追加敷居41との干渉を回避しながら、かご出入口2及び乗場出入口12のそれぞれの幅の範囲W1,W2全体に亘って追加敷居41を配置することができる。即ち、階高Hに関係なく、追加敷居41が邪魔にならずに、かご出入口2及び乗場出入口12のそれぞれを開閉することができる。
また、従来では、かご側係合部の一部がかごの戸5及び乗場の戸15のそれぞれのドア窓8,18の枠内に入ってしまうおそれがあるが、この実施の形態では、かご側係合部22がかご出入口2の間口方向外側に存在しているので、かごの戸5のドア窓8や乗場の戸15のドア窓18のそれぞれの枠内からかご側係合部22を外すことができ、ドア窓8,18からかご側係合部22が見えないようにすることができる。これにより、エレベータの出入口装置の意匠性の向上を図ることができる。
また、かご敷居9と乗場敷居19との間の隙間に介在する追加敷居41が、かご敷居9に設けられているので、かご敷居9と乗場敷居19との間に生じる隙間を追加敷居41によって狭くすることができ、例えばかご敷居9と乗場敷居19との間の隙間から乗客の所持物が落下することや、かご敷居9と乗場敷居19との間の隙間で乗客がつまずくこと等を、より確実に防止することができる。また、複数の追加敷居を分離してかご敷居9に設ける必要がなくなり、部品点数を少なくすることができ、追加敷居41の設置作業の短縮化やコストの低減化を図ることができる。
なお、上記の例では、追加敷居41がかご敷居9に設けられているが、乗場敷居19に追加敷居41を設けてもよいし、かご敷居9及び乗場敷居19のそれぞれに追加敷居41を設けてもよい。
また、上記の例では、かご敷居9と別個に作製された追加敷居41がかご敷居9に取り付けられているが、例えば鋳造や切削加工等によって追加敷居41をかご敷居9と一体に形成してもよい。
実施の形態2.
実施の形態1では、可動フック33が乗場側係合部23の回動レバー25と一体となっているが、可動フック33を回動レバー25から分離して配置するとともに、可動フック33と回動レバー25とをリンク部材により連結して、可動フック33を回動レバー25と連動させるようにしてもよい。
即ち、図4は、この発明の実施の形態2によるエレベータの乗場出入口装置を示す正面図である。図において、乗場出入口12の上部に固定された係止部材32は、乗場出入口12の間口方向についてほぼ中央位置に配置されている。
乗場の戸15のドアハンガ17に設けられた可動フック33は、乗場の戸15の戸閉方向へ回動レバー25から離して配置されている。また、可動フック33は、乗場の戸15のドアハンガ17に設けられた回動軸34を中心に乗場の戸15に対して回動可能になっている。さらに、可動フック33は、回動軸34を中心に回動されることにより、乗場出入口12を閉じる位置に乗場の戸15があるときに係止部材32に係止される係止位置と、係止部材32との係止が外れる解除位置との間で、乗場の戸15に対して変位可能になっている。乗場の戸15は、乗場出入口12を閉じる位置に乗場の戸15があるときに可動フック33が係止部材32に係止されることにより、施錠される。
乗場側係合部23の回動レバー25と可動フック33とは、リンク部材(連動装置)51により互いに連結されている。これにより、可動フック33は、リンク部材51を介して回動レバー25と連動するようになっている。係止部材32に係止されている可動フック33は、かごの戸5が乗場の戸15に対して戸開方向へ移動されて、回動レバー25がかご側係合部22に押されて回動されることにより、解除位置へ変位される。これにより、乗場の戸15の施錠が解除される。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このようなエレベータの出入口装置では、係止部材32と係止する係止位置と係止部材32との係止が外れる解除位置との間で変位可能な可動フック33と乗場側係合部23の回動レバー25とが分離して配置され、可動フック33と回動レバー25とがリンク部材51を介して互いに連動されるので、可動フック33の位置を乗場側係合部23から切り離して自由に設定することができる。これにより、既存のエレベータの出入口装置を改修する場合、既存の施錠装置31を変更せずに、係合装置21の位置だけを変更することができる。従って、エレベータの出入口装置の改修工事の期間の短縮化やコストの低減化を図ることができる。
この発明のエレベータの出入口装置は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
1 かご、2 かご出入口、5 かごの戸、9 かご敷居、12 乗場出入口、15 乗場の戸、19 乗場敷居、21 係合装置、22 かご側係合部、23 乗場側係合部、31 施錠装置、32 係止部材、33 可動フック、41 追加敷居。

Claims (4)

  1. かごに設けられたかご出入口の間口方向に沿って移動されることにより上記かご出入口を開閉するかごの戸、
    乗場に設けられた乗場出入口の間口方向に沿って移動されることにより上記乗場出入口を開閉する乗場の戸、及び
    上記かごの戸に設けられ、上記かご出入口を閉じる位置に上記かごの戸があるときに上記かご出入口の間口方向外側に存在するかご側係合部と、上記乗場の戸に設けられ、上記乗場出入口を閉じる位置に上記乗場の戸があるときに上記乗場出入口の間口方向外側に存在する乗場側係合部とを有し、上記乗場の戸に対する上記かごの戸の戸開方向への移動によって上記かご側係合部を上記乗場側係合部と係合させることにより、上記かごの戸を上記乗場の戸と係合させる係合装置
    を備えているエレベータの出入口装置。
  2. 上記かご出入口の下部に上記かご出入口の間口方向に沿って設けられたかご敷居、
    上記乗場出入口の下部に上記乗場出入口の間口方向に沿って設けられた乗場敷居、及び
    上記かご敷居及び上記乗場敷居の少なくともいずれかに設けられているとともに、上記かご敷居と上記乗場敷居との間の隙間に介在する追加敷居
    をさらに備え、
    上記追加敷居は、上記かごが昇降される方向に沿って見たときに、上記かごの戸及び上記乗場の戸の開閉動作時における上記係合装置の移動範囲を避けて配置されている請求項1に記載のエレベータの出入口装置。
  3. 上記追加敷居は、上記かご敷居及び上記乗場敷居の少なくともいずれかと一体に形成されている請求項2に記載のエレベータの出入口装置。
  4. 上記乗場出入口に対して固定された係止部材と、上記乗場出入口を閉じる位置に上記乗場の戸があるときに上記係止部材に係止される係止位置と上記係止部材との係止が外れる解除位置との間で変位可能で、上記乗場側係合部から離して上記乗場の戸に設けられた可動フックとを有し、上記可動フックが上記係止部材に係止されることにより上記乗場の戸の戸開方向への移動を阻止する施錠装置、及び
    上記乗場の戸に対して回動可能な上記乗場側係合部と上記可動フックとを連動させる連動装置
    をさらに備え、
    上記可動フックは、上記乗場の戸に対する上記かごの戸の戸開方向への移動によって上記かご側係合部に押されながら上記乗場側係合部が回動されることにより、上記係止位置から上記解除位置へ変位される請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のエレベータの出入口装置。
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