JP2014035495A - 調律装置 - Google Patents

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    • G10G7/02Tuning forks or like devices

Abstract

【課題】ユーザが被調律音の調律を容易に行い得る調律装置を提供する。
【解決手段】出力手段36からリファレンス音を放音しながら、被調律音を入力手段31から入力させた場合に、当該被調律音とリファレンス音の混合音から、少なくとも2つのピッチが、各々独立して、ピッチ検出手段32により検出される。そして、取得手段38により取得されたリファレンス音のピッチ情報に基づき、ピッチ検出手段32により検出された少なくとも2つのピッチのうち、被調律音のピッチがピッチ抽出手段33により抽出され、抽出された被調律音のピッチに関する情報が、表示制御手段35による制御によって、表示手段40に表示される。よって、ユーザは、リファレンス音を聞きながら、被調律音を発音させ、表示手段40に表示させたピッチに関する情報を基に被調律音の調律を容易に行うことができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、調律装置に関し、調律しようとする音名であるリファレンス音名の基準となるピッチ(リファレンスピッチ)を持つ音(リファレンス音)を発音させ、その音と被調律音が混合された混合音から被調律音のピッチを確認できる調律装置に関する。
従来の調律装置は、リファレンス音を発音させ、そのリファレンス音をスピーカで発音させながらボーカルやフルートなど管楽器の被調律音のピッチを合わせるという調律を行うことができなかった。これは、リファレンス音をスピーカから発音させた場合、自らが発したリファレンス音を調律装置は被調律音としてピッチ検出してしまい、本来ピッチ検出すべき被調律音はピッチ検出されない現象が起こるからである。このため、ユーザは、リファレンス音をいったんスピーカから放音させて耳で確認した後、リファレンス音の発音を停止し、その後に被調律音を調律装置に入力して調律を行っていた。かかる手法は、ユーザが聞いて記憶した基準ピッチを頼りに調律を行うので、調律作業の難易度が高かった。
これに対し、特許文献1には、入力端子から入力された被調律音の音声信号と、リファレンス音信号(特許文献1では基準音信号に該当)とを混合回路において混合し、出力端子を介してヘッドフォンから出力するとともに、入力端子から入力された被調律音を調律回路に入力する電子式調律器が記載されている。特許文献1の電子式調律器によれば、ユーザは、ヘッドフォンを通じてリファレンス音(特許文献1では基準音に該当)を聞き、リファレンス音のピッチを確認しながら、被調律音を発音して調律できる。
また、特許文献2には、複数のピッチを同時に検出するピッチ検出部を備えたポリフォニックチューナが記載されている。
実開昭62−123699 WO2011/018095号公報
しかしながら、特許文献1の調律装置では、リファレンス音を聞きながら被調律音の調律を行うにはヘッドフォンの使用が必須となるため、ヘッドフォンを使えない状況では、リファレンス音をスピーカから聞いてからリファレンス音のピッチを確認し、いったんリファレンス音の発音を止め、その後に被調律音を入力して調律を行う従来の調律手法を採るしかなかった。
また、従来の調律装置のピッチ検出部として、特許文献2に記載されるような複数のピッチを同時に検出できるものを適用することも考えられるが、複数のピッチが同時に検出できたとしても、ユーザには、リファレンス音のピッチと被調律音のピッチを特定することが容易ではなく、被調律音をどのように調律したらよいかがわからなかった。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、ユーザが被調律音の調律を容易に行い得る調律装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
この目的を達成するために、請求項1記載の調律装置によれば、発音可能なリファレンス音のうち、指定された音高のリファレンス音を音発生手段から発生させ、出力手段から放音できる。出力手段からリファレンス音を放音しながら、被調律音を、当該リファレンス音と混合した混合音として入力手段から入力させた場合に、その混合音から少なくとも2つのピッチが、各々独立して、ピッチ検出手段により検出される。そして、取得手段により取得されたリファレンス音のピッチ情報に基づき、ピッチ検出手段により検出された少なくとも2つのピッチのうち、被調律音のピッチがピッチ抽出手段により抽出され、抽出された被調律音のピッチに関する情報が、表示制御手段による制御によって、表示手段に表示される。よって、請求項1記載の調律装置によれば、ユーザが、音発生手段から発生したリファレンス音を聴きながら、被調律音を発音させた場合には、調律装置はリファレンス音と被調律音の混合音から各音のピッチをそれぞれ検出することができるとともに、各音のピッチのうちの被調律音のピッチに関する情報を独立して表示手段に表示させることができるので、ユーザは、リファレンス音を聴きながら、被調律音を発音させ、表示手段に表示させたピッチに関する情報を基に被調律音の調律を容易に行うことができる。
請求項2記載の調律装置によれば、請求項1記載の調律装置が奏する効果に加え、次の効果を奏する。ピッチ抽出手段により抽出された被調律音のピッチと、取得手段により取得されたピッチ情報が示すリファレンス音のピッチとの差分に応じた情報が、被調律音のピッチに関する情報として、表示手段に表示される。よって、表示手段の表示に基づき、被調律音の現在ピッチがリファレンス音のピッチからどの程度ずれているかを、ユーザに認識させることができるので、被調律音の調律を、視覚を通じて行うことができ、調律作業を行い易い。
(a)は、調律装置の概略正面図であり、(b)〜(d)は、音名表示器及び補助表示器における表示の一例を示す模式図である。 基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分と、音名表示器おける各表示部の輝度との関係の一例を説明する説明図である。 被調律音のピッチに対する各表示部の輝度変化の一例を示すグラフである。 基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分と、第1表示部及び第2表示部の発光状態の一例を説明する説明図である。 (a)は、調律装置の電気的構成を示すブロック図であり、(b)は、調律装置の機能を説明するための機能ブロック図である。 ピッチ表示処理を示すフローチャートである。 ピッチ表示処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1(a)は、調律装置1の概略正面図である。調律装置1は、ボーカル(音声)や楽器音などの音を調律するための装置であり、音名表示器20と、補助表示器21と、マイク22と、スピーカ23と、操作パネル15とを有する。詳細は後述するが、調律装置1は、ユーザがマイク22から入力した音のピッチを検出し、音名表示器20及び補助表示器21を、検出されたピッチに基づき発光させる。また、調律装置1は、スピーカ23からリファレンス音を放音させながら、被調律音の調律が可能に構成される。
音名表示器20は、被調律音またはリファレンス音のピッチに応じた音名を表示するものである。音名表示器20は、1オクターブを構成する12個の音名(C,C#,D,D#,E,F,F#,G,G#,A,A#,B)にそれぞれ対応する12個の表示部20a〜20lから構成される。なお、図面上では、小文字「l(エル)」を全て、筆記体のエルとして表示している。表示部20a〜20lは、1オクターブにおける一端の音名(例えば、C)と他端の音名(例えば、B)とが隣り合うように音高順に円周状に配置される。各表示部20a〜20lは、いずれも、音名が表記された半透明のカバーと、そのカバーに覆われたLEDとから構成され、LEDを点灯させることによって発光させる。
補助表示器21は、被調律音のピッチに応じて決定される基準音名の基準ピッチに対する、被調律音のピッチのずれを表示するものである。補助表示器21は、円周状に配置される表示部20a〜20lの内側に配置され、第1表示部21aと、第2表示部21bとを有する。第1表示部21aは、被調律音のピッチが、対応する基準ピッチに対して音高が高い側(#側)にずれていることを示す表示部である。第2表示部21bは、被調律音のピッチが、対応する基準ピッチに対して音高が低い側(♭側)にずれていることを示す表示部である。第1表示部21a及び第2表示部21bは、いずれも、半透明のカバーと、そのカバーに覆われたLEDとから構成され、LEDを点灯させることによって発光させる。
図1(b)〜(d)は、音名表示器20及び補助表示器21における表示の一例を示す模式図である。図1(b)〜(d)では、被調律音のピッチに応じて決定された音名(基準音名)が「C」である場合の例を示す。
本実施形態の調律装置1によれば、基準音名「C」の基準ピッチ(基準ピッチ「C」)と被調律音のピッチとの差分がインチューン状態、すなわち、基準ピッチ「C」に対する被調律音のピッチのずれが、音楽的にピッチが合っているとおおよそ許容できる程度に小さい場合、図1(b)に示すように、基準音名「C」に対する表示部20aが最大輝度(100%)で発光され、隣接する表示部20b、20lは消光される。このとき、表示部20aが最大輝度で発光し、かつ隣接する上下の音名C#、Bに対応する表示部20b、20lは消灯状態となっているのを見て確認することで、被調律音のピッチが基準ピッチ「C」に合った、すなわち調律が出来たと視覚的に判断することができる。なお、図1(b)〜(d)に示す例では、表示部20a〜20lのうち、発光中の表示部にはハッチングを付し、その濃淡によって輝度の違いを表している。具体的に、ハッチングが濃い程、輝度が高く、ハッチングが薄い程、輝度が低いことを表している。図1(b)において最大輝度で発光する表示部20aには、最も濃いハッチングを付している。
一方、基準ピッチと被調律音のピッチとの差分がある程度大きくなると、図1(c)及び(d)に示すように、基準音名に対する表示部20aと、表示部20aに隣接する表示部20b,または20lのうちいずれかとの2つの表示部が同時に発光される。具体的に、基準ピッチ「C」に対して被調律音のピッチが高い側にずれている場合には、音名「C」に対する表示部20aと、音名「C#」に対する表示部20bとが発光され、基準ピッチ「C」に対して被調律音のピッチが低い側にずれている場合には、表示部20aと、音名「B」に対する表示部20bとが発光される。より詳細には、基準ピッチ「C」と被調律音のピッチとの差分が所定の閾値を超えて大きくなると、当該差分の絶対値が大きくなるにつれて、すなわち、被調律音のピッチが基準ピッチ「C」から離れ、隣接する音名の基準ピッチ「C#」または「B」に近づくにつれて、基準音名に対する表示部20aの輝度が次第に低くなる一方で、隣接する表示部20b又は表示部20lの輝度が次第に高くなる。
これに対し、補助表示器21による表示は、基準ピッチに対する被調律音のピッチのずれ度合いを補助的に表示する。例えば、調律装置1は、基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分が所定の値よりも小さい場合に、第1表示部21a及び第2表示部21bの両方を発光させる。ここで所定の値を、被調律音のピッチが基準ピッチに合ったと判定することのできる基準ピッチに対するピッチのずれ幅の許容範囲とすることにより、第1表示部21a及び第2表示部21bの同時発光は、被調律音のピッチが基準ピッチに合った、すなわち調律が出来た状態(インチューン状態)であることをユーザに表示する。
また、音名表示器20における2つの隣接する表示部が同時に発光している場合、すなわち、基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分がある程度大きい(インチューン状態でない)場合には、被調律音のピッチが基準ピッチに対して高音側にずれているか、低音側にずれているかに応じて、第1表示部21a又は第2表示部21bの一方のみが発光される。例えば、図1(c)に示すように、被調律音が基準ピッチより高音側にずれている場合には、第1表示部(「#」の表示部)21aが発光される。一方、図1(d)に示すように、被調律音が基準ピッチより低音側にずれている場合には、第2表示部(「♭」の表示部)21bが発光される。基準ピッチに対する被調律音のピッチのずれ方向に応じて、第1表示部21a又は第2表示部21bの一方が発光されるので、音名表示器20による被調律音の音高のずれ方向の情報を補助し、ユーザにピッチのずれ方向を把握させ易い。
図2は、基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分と、音名表示器20における各表示部20a〜20lの輝度との関係の一例を説明する説明図である。図3は、被調律音のピッチに対する各表示部20a〜20lの輝度変化の一例を示すグラフである。なお、図3のグラフにおいて、横軸はピッチを示し、縦軸は輝度(%)を示す。上述した通り、表示部20a〜20lは、基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分(被調律音のピッチから基準ピッチを差し引いた値)に応じて、基準ピッチに対応する1つの表示部のみ単独で、または、基準ピッチに対応する表示部と隣接する1つの表示部との2つの表示部が同時に発光される。
図4は、基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分と、補助表示器21における第1表示部21a及び第2表示部21bの発光状態の一例を説明する説明図である。図4に示すように、第1表示部21a及び第2表示部21bは、基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分Δに応じて発光/消光される。具体的に、−5セント≦Δ≦+5セントである場合、第1表示部21a及び第2表示部21bの両方が発光(オン)され、基準ピッチに被調律音のピッチが一致した状態、すなわちインチューン状態であることをユーザに知らせる。ここで、第1表示部21a及び第2表示部21bの両方が点灯する差分Δの範囲は、基準音名に対する表示部が単独で点灯する差分Δの範囲(−10セント≦Δ≦+10セント)より狭く設定されている。この設定により、最初に、表示部20a〜20lの輝度100%による単独点灯を確かめることによって、被調律音のピッチが基準音名におおよそ近づいている広い範囲でのインチューン状態であることを報せ(第1インチューン状態)、さらに、第1表示部21a及び第2表示部21bの同時発光によって、より基準ピッチに近い狭い範囲でのインチューン状態であることをユーザに報せる(第2インチューン状態)ことができる。
また、+5セント<Δ≦+40セントである場合、すなわち、被調律音のピッチが、基準ピッチより+5セントを超えて高い場合には、第1表示部(「#」の表示部)21aのみが発光する。一方、−40セント≦Δ<−5セントである場合、すなわち、被調律音のピッチが、基準ピッチより−5セントを超えて低い場合には、第2表示部(「♭」の表示部)21bのみが発光する。よって、被調律音のピッチが、基準ピッチに対して高いのか低いのかを、第1表示部21a又は第2表示部21bの発光によって、補助的に、ユーザに表示することができる。第1および第2インチューン状態それぞれの基準ピッチからのずれの許容範囲は、演奏者の習熟度、あるいは練習の目的に応じて、ユーザが選択または調整できるようにしてもよい。
また、+40セント<Δ≦+50セント、又は、−50セント≦Δ<−40セントである場合、第1表示部21a及び第2表示部21bはいずれも消光(オフ)される。よって、隣接する各音名に対応する各ピッチの中間付近、すなわち、基準音名が切り替わるピッチ付近において、第1表示部21a及び第2表示部21bはいずれも消光されるので、基準音名の切り替わりタイミングにおける表示の乱れを防止できる。
図5(a)は、調律装置1の電気的構成を示すブロック図である。調律装置1は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、フラッシュメモリ14と、操作パネル15と、ドライバ16と、アナログデジタルコンバータ(ADC)17と、音源18と、デジタルアナログコンバータ(DAC)19と、音名表示器20と、補助表示器21と、マイク22と、スピーカ23とを有している。各部11〜18は、バスライン24を介して互いに接続される。マイク22は、ADC17に接続される。DAC19は、音源18とスピーカ23とに接続される。音名表示器20及び補助表示器21は、ドライバ16に接続される。
CPU11は、ROM12に記憶される固定値やプログラム、RAM13に記憶されているデータなどに従って、調律装置1の各部を制御する中央制御装置である。CPU11は、クロック信号を計数することにより、時刻を計時するタイマ(図示せず)を内蔵している。ROM12は、書き替え不能な不揮発性メモリであって、CPU11に実行させる制御プログラム12aや、この制御プログラム12aが実行される際にCPU11により参照される固定値データ(図示せず)などが記憶される。なお、図6及び図7のフローチャートに示す各処理は、制御プログラム12aに基づいて実行される。
RAM13は、書き替え可能な揮発性メモリであり、CPU11が制御プログラム12aを実行するにあたり、各種のデータを一時的に記憶するためのテンポラリエリアを有する。フラッシュメモリ14は、書き換え可能な不揮発性のメモリであり、調律時にユーザが参照可能な各音高のリファレンス音に対するピッチ情報14aが記憶される。
操作パネル15は、ユーザが各種指示を入力する操作子や、7セグメントLEDから構成される表示部などが設けられたパネルである。操作パネル15は、リファレンス音名を指定するためのリファレンス音名指定操作子39(図5(b)参照)を有する。音源18は、リファレンス音名選択操作子39によりリファレンス音の音名が指定された場合に、指定された音名の基準ピッチ情報14aに基づき、指定された音名のリファレンス音を発生させる。
ドライバ16は、音名表示器20の表示部20a〜20lにそれぞれ設けられたLED、及び、補助表示器21の各表示部21a,21bにそれぞれ設けられたLEDに接続され、各LEDを発光させるLEDドライバである。ドライバ16は、CPU11から入力された、発光態様を指示する制御情報に従い、指示対象のLEDを発光させる。ドライバ16は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって、各LEDの輝度を制御する。よって、CPU11から供給された制御情報がLEDの輝度を指定する情報である場合には、指定された輝度に応じたデューティ比の電力パルスが制御対象とするLEDへ供給される。これにより、表示部20a〜20lおよび表示部21a,21bに設けられた各LEDは、供給された電力パルスのデューティ比に応じた輝度、即ち、CPU11により指定された輝度で発光する。本実施形態において、各表示部20a〜20lにそれぞれ設けられたLEDは、多色表示可能なLED(本実施形態では、3色LED)から構成され、CPU11からの制御情報に応じた色で発光する。
図5(b)は、調律装置1の機能を説明するための機能ブロック図である。図5(b)に示すように、調律装置1は、入力手段31と、ピッチ検出手段32と、ピッチ抽出手段33と、音名決定手段34と、表示制御手段35と、出力手段36と、リファレンス音発音手段37と、ピッチ情報取得手段38と、リファレンス音名指定操作子39と、表示手段40とを含む。
リファレンス音名指定操作子39は、操作パネル15に設けられた操作子の1つであり、ユーザがリファレンス音の音名を指定する際に操作される。ユーザがリファレンス音名指定操作子39を操作してリファレンス音名を指定した場合、指定された音名を示す情報が、ピッチ情報取得手段38に供給される。
ピッチ情報取得手段38は、リファレンス音名指定操作子39により指定されたリファレンス音に対応するリファレンスピッチ情報を取得する機能であり、CPU11などによって実現される機能である。ピッチ情報取得手段38は、リファレンス音名指定操作子39から供給されたリファレンス音名情報に対応するピッチ情報14aをフラッシュメモリ14から読み出し、リファレンス音発音手段37と、ピッチ抽出手段33と、表示制御手段35とに供給する。
リファレンス音発音手段37は、音源18などから構成される機能であり、ピッチ情報取得手段38から供給されたピッチ情報14aに応じたリファレンス音を発生し、出力手段36に供給する。出力手段36は、出力音を外部へ放音させる機能であり、DAC19およびスピーカ23などによって実現される。出力手段36は、リファレンス音発音手段37において発生されたリファレンス音を、出力音として、外部へ放音する。
一方、入力手段31は、外部からの入力音を調律装置1へ入力させる機能であり、マイク22およびADC17などによって実現される。入力手段31は、入力音をピッチ検出手段32に供給する。よって、ユーザが、出力手段36からリファレンス音を放音させつつ、ボーカルや楽器音などの被調律音を発音させた場合には、被調律音とリファレンス音との混合音が、入力音として、入力手段31に入力されるので、その場合には、ピッチ検出手段32には、当該混合音が供給される。
ピッチ検出手段32は、入力手段31から供給された入力音のピッチを検出する機能であり、CPU11などによって実現される機能である。本実施形態のピッチ検出手段32は、2音のピッチをそれぞれ独立して検出可能に構成される。よって、被調律音とリファレンス音との混合音が、入力手段31に入力された場合、ピッチ検出手段32は、被調律音のピッチとリファレンス音のピッチとをそれぞれ検出する。なお、複数のピッチ(例えば、2音のピッチ)をそれぞれ独立して検出する技術は周知であるので、その詳細な説明は省略する。また、ピッチ検出手段32は、リファレンス音発音手段37から、入力手段31に入力された入力音にリファレンス音が混合されているか否かの情報、さらには、リファレンス音のピッチ情報14aや波形データ情報などを得る。これにより、被調律音の基準ピッチがリファレンス音のピッチと一致している場合でも、FFT解析などの周知の技術により被調律音のピッチ検出をすることができる。ピッチ検出手段32は、検出したピッチを、ピッチ抽出手段33に供給する。
ピッチ抽出手段33は、ピッチ検出手段32により検出されたピッチから、被調律音のピッチを抽出する機能であり、CPU11などによって実現される機能である。具体的に、ピッチ検出手段32により検出された2音のピッチのうち、ピッチ情報取得手段38から供給されたピッチ情報14aと一致するピッチ(リファレンスピッチ)を識別し、リファレンスピッチでない方のピッチを、被調律音のピッチとして抽出する。ピッチ抽出手段33は、抽出した被調律音のピッチを、音名決定手段34と、表示制御手段35とに供給する。
音名決定手段34は、被調律音の音名を決定する機能であり、CPU11などによって実現される機能である。音名決定手段34は、ピッチ抽出手段33から供給された被調律音のピッチに基づき、被調律音の基準音名および基準ピッチを決定する。具体的に、入力音のピッチに最も近い音名を基準音名とし、その基準音名に対応する基準ピッチを決定する。音名決定手段34は、決定された基準音名および基準ピッチを表示制御手段35に供給する。
表示制御手段35は、音名表示器20の発光と、補助表示器21の発光とを制御する機能であり、CPU11およびドライバ16などによって実現される。表示制御手段35は、ピッチ抽出手段33から供給された被調律音のピッチと、音名決定手段34から供給された基準音名および基準ピッチとに基づき、音名表示器20の表示部20a〜20l、及び、補助表示器21の表示部21a,21のうち、発光対象とする表示部に対し、発光輝度に応じたデューティ比の電力パルスを供給する。
また、表示制御手段35は、ピッチ情報取得手段38から供給されたリファレンス音に対応するピッチ情報14aに基づき、音名表示器20の表示部20a〜20lのうち、リファレンス音名指定操作子39により指定されたリファレンス音の音名に対応する表示部に対し、発光輝度に応じたデューティ比の電力パルスを供給する。なお、本実施形態において、表示制御手段35は、被調律音に対する表示部の発光と、リファレンス音に対する表示部の発光とを、互いに異なる発光態様で行うように構成される。具体的には、表示制御手段35は、被調律音に対する表示部の発光色と、リファレンス音に対する表示部の発光色とが異なるように制御を行う。本実施形態では、表示制御手段35は、被調律音に対する表示部の発光色を赤色に、リファレンス音に対する表示部の発光色を白色に制御する。
表示手段40は、発光機能であり、音名表示器20の表示部20a〜20lにそれぞれ設けられたLED、及び、補助表示器21の各表示部21a,21bにそれぞれ設けられたLEDによって実現される。表示制御手段35から電力パルスが供給されると、表示制御手段35において発光対象とされたLED(表示手段40)が所定の発光色および輝度で発光する。
図6及び図7は、上記構成を有する調律装置1のCPU11が実行するピッチ表示処理を示すフローチャートである。ピッチ表示処理は、マイク22から入力された入力音から検出されたピッチに基づき、音名表示器20及び補助表示器21の表示を制御する処理である。ピッチ表示処理は、操作パネル15に対する所定の操作によって、調律作業の開始が指示されると開始し、以降は所定時間毎に繰り返し実行される。
CPU11は、まず、入力音のピッチPを検出する(S601)。次に、検出されたピッチの数が1つであれば(S602:1)、CPU11は、検出された1つのピッチP1に最も近い音名Np1を決定し(S603)、処理をS604に移行する。一方、検出されたピッチの数が2つであれば(S602:2)、CPU11は、検出された2つのピッチP1,P2(P1<P2)にそれぞれ最も近い音名Np1,Np2を決定し(S613)、処理をS604に移行する。また、検出されたピッチの数がゼロであれば(S602:0)、CPU11は、処理をS604に移行する。
S604において、ユーザがリファレンス音名指定操作子39を操作によって指定された音名のリファレンス音がスピーカ23から放音されていない場合(S604:No)、CPU11は、処理をS609に移行する。一方、リファレンス音がスピーカ23から放音されている場合(S604:Yes)、CPU11は、音名表示器20において、リファレンス音の音名Nrに対する表示部を、100%の輝度で白色に発光させるよう、ドライバ16に制御情報を出力し(S605)、処理をS606に移行する。
S606において、S601で検出されたピッチの数がゼロであれば(S606:0)、本処理を終了する。検出されたピッチの数が1又は2であり(S606:1or2)、かつ、音名Np1又は音名Np2のいずれかが音名Nrに一致する場合(S607:Yes)、CPU11は、音名Nrに一致した音名に対応するピッチP1又はP2を無効にし(S608)、処理をS609に移行する。S608の処理により、マイク22から入力された入力音のうち、リファレンス音でない被調律音のピッチが有効なピッチとして抽出される。一方、S607において、音名Np1又は音名Np2のいずれも音名Nrに一致しない場合(S607:No)、CPU11は、処理をS609に移行する。
S609において、S601で検出されたピッチの数がゼロであれば(S609:0)、本処理を終了する。一方、検出されたピッチの数が1であれば(S609:1)、CPU11は、処理をS612に移行する。また、検出されたピッチの数が2であり(S609:2)、かつ、有効なピッチがゼロ又は1つである場合もまた(S610:No)、CPU11は、処理をS612に移行する。
一方、S610において、両ピッチがともに有効であれば(S610:Yes)、CPU11は、ピッチP1又はP2のうち、一方のピッチを無効にし(S611)、処理をS612に移行する。S611の処理により、入力音から検出された2つのピッチのうち、一方のピッチが被調律音のピッチとして抽出される。本実施形態では、S611において、音高が高い方のピッチP2を無効にするものとするが、音高が低い方のピッチP1を無効にする、または音のレベルが小さい方のピッチを無効とする構成としてもよい。
次に、有効なピッチに対して決定されている音名(Np1又はNp2)を、基準音名Nt(基準ピッチSt)に決定する(S612)。S612の処理により、被調律音として抽出された音のピッチに対して決定されている音名が、基準音名Ntとされる。
次に、CPU11は、被調律音のピッチ(即ち、有効なピッチP1又はP2)から、S612において決定された基準ピッチStを減算し、基準ピッチStに対する被調律音のピッチの差分Δをセント単位で算出する(S701)。
S701において算出された差分Δが、−40セント以上、かつ、+5セント以下であると、CPU11が判断した場合(S702:Yes)、CPU11は、補助表示器21における第2表示部(「♭」の表示部)21bのLEDを100%の輝度で発光させるよう、ドライバ16に制御情報を出力する(S703)。一方、差分Δが、−40セント以上でも、+5セント以下でもないと、CPU11が判断した場合(S702:No)、CPU11は、第2表示部21bのLEDを消光させるよう、ドライバ16に制御情報を出力する(S708)。よって、基準ピッチStに対する被調律音のピッチの差分Δが、−40セント≦Δ≦+5セントの範囲内である場合には、第2表示部21bが発光し、上記範囲外である場合には、第2表示部21bは消光する。
また、S701において算出された差分Δが、−5セント以上であり、かつ、+40セント以下であると、CPU11が判断した場合(S704:Yes)、CPU11は、補助表示器21における第1表示部(「#」の表示部)21aのLEDを100%の輝度で発光させるよう、ドライバ16に制御情報を出力する(S705)。一方、差分Δが、−5セント以上でも、+40セント以下でもないと、CPU11が判断した場合(S704:No)、CPU11は、第1表示部21aのLEDを消光させるよう、ドライバ16に制御情報を出力する(S709)。よって、基準ピッチStに対する被調律音のピッチの差分Δが、−5セント≦Δ≦+40セントの範囲内である場合には、第1表示部21aが発光し、上記範囲外である場合には、第1表示部21aは消光する。
次に、S701において算出された差分Δが、−10セント≦Δ≦+10セントの範囲内であると、CPU11が判断した場合(S706:−10cent<Δ<+10cent)、CPU11は、音名表示器20において、基準音名Ntに対する表示部を、100%の輝度で赤色に発光させるよう、ドライバ16に制御情報を出力し(S707)、本処理を終了する。よって、基準ピッチStに対する被調律音のピッチの差分Δが、−10セント<Δ<+10セントの範囲内である場合には、基準音名Ntに対する表示部が100%の輝度で発光する。
一方、S701において算出された差分Δが、−50セント≦Δ<−10セントの範囲内であると、CPU11が判断した場合(S706:−50cent≦Δ<−10cent)、CPU11は、音名表示器20において、基準音名Ntに対する表示部と、当該表示部に隣接する半音下の表示部とを、差分Δに応じた輝度で赤色に発光させるよう、ドライバ16に制御情報を出力し(S710)、本処理を終了する。なお、S710において、両表示部の輝度は、例えば、図3のグラフに示す関係性に従い決定される。よって、基準ピッチStに対する被調律音のピッチの差分Δが、−50セント≦Δ<−10セントの範囲内である場合には、基準音名Ntに対する表示部の輝度は、差分Δの絶対値が大きくなるにつれて次第に低くなり、当該表示部に隣接する半音下の表示部の輝度は、差分Δの絶対値が大きくなるにつれて高くなる。
また、S701において算出された差分Δが、+10セント<Δ≦+50セントの範囲内であると、CPU11が判断した場合(S706:+10cent<Δ≦+50cent)、CPU11は、音名表示器20において、基準音名Ntに対する表示部と、当該表示部に隣接する半音上の表示部とを、差分Δに応じた輝度で赤色に発光させるよう、ドライバ16に制御情報を出力し(S711)、本処理を終了する。なお、S711において、両表示部の輝度は、例えば、図3のグラフに示す関係性に従い決定される。よって、基準ピッチStに対する被調律音のピッチの差分Δが、+10セント<Δ≦+50セントの範囲内である場合には、基準音名Ntに対する表示部の輝度は、差分Δの絶対値が大きくなるにつれて次第に低くなり、当該表示部に隣接する半音上の表示部の輝度は、差分Δの絶対値が大きくなるにつれて高くなる。
以上説明した通り、本実施形態の調律装置1によれば、2音のピッチをそれぞれ独立して検出可能なピッチ検出手段32を有するので、スピーカ23からリファレンス音を放音させながら、被調律音をマイク22から入力させた場合に、被調律音のピッチと、リファレンス音のピッチとを各々独立して検出することができる。さらに、ピッチ検出手段32により検出された各ピッチのうち、被調律音のピッチをピッチ抽出手段33により抽出することにより、被調律音のピッチに応じた表示を、音名表示器20に表示させることができる。よって、ユーザは、ヘッドフォンなどを要することなく、スピーカ23から放音されるリファレンス音を聞きながら、リファレンス音のピッチに被調律音であるボーカルや楽器音のピッチを近づけ、かつ音名表示器20の表示でリファレンス音名を確認しながら被調律音の調律を容易に行うことができる。さらに、本実施形態の調律装置1を用いて、スピーカ23から放音されるリファレンス音を聞きながら、ボーカルや楽器音などの被調律音を、リファレンス音のピッチに対して長3度や完全5度の音程を持たせたハーモニー音とするハーモニー演奏の練習を行うことができる。
特に、被調律音のピッチに応じて決定された基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分が小さく、被調律音のピッチが合っていると判定できる範囲内である場合には、音名表示器20を構成する12個の表示部20a〜20lのうち、被調律音のピッチに応じて決定された音名(基準音名)に対する1つの表示器のみが最も明るく発光する(インチューン状態)。この時、両隣の隣表示装置は消光している。その一方で、基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分がある程度大きくなると、基準音名に対する表示部と、基準音名の隣に位置し被調律音のピッチに近い側の音名に対する表示部との両方が発光する。このとき、基準ピッチと被調律音のピッチとの差分の絶対値が大きくなるにつれ(即ち、被調律音のピッチが基準ピッチから離れるにつれ)、基準音名に対する表示部は次第に暗くなり、その一方で、隣接する表示部は次第に明るくなる。このようにして、被調律音のピッチに対応した基準音名が何であるかを知り、かつ調律対象音としての被調律音のピッチが基準ピッチからどの程度ずれているかを、音名表示器20における隣り合う2つの表示部の明暗の度合を見て直感的に確認できる。
本実施形態の調律装置1によれば、音名表示器20を構成する表示部20a〜20lのうち、被調律音のピッチに応じた表示部が発光されるので、発光した表示部の位置によって、被調律音の現在ピッチを確認し易い。さらに、音名表示器20において、ユーザが指定したリファレンス音の音名に対する表示部が、被調律音のピッチに応じた表示部とは異なる色にて、被調律音の表示部と同一の音名表示器20上で発光するように構成されているので、ユーザは、リファレンス音の音名を被調律音と区別して容易に認識できるとともに、被調律音の現在ピッチの音名がリファレンス音の音名から、どちらの方向(音高が高いまたは低い)にどの程度の音程(音高差)で離れているのかを、発光しているリファレンス音による表示部と被調律音による表示部との位置関係を見ることにより一目で明確に確認できる。よって、調律装置1によれば、ユーザは、ボーカルや楽器音などの被調律音のピッチを、リファレンス音のピッチに合わせる練習や、リファレンス音に対して正しい音程で被調律音をハーモニー音とするハーモニー演奏の練習を行い易い。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
上記実施形態では、音名表示部20を構成する各表示部20a〜20lにおいて3色LEDを使用し、リファレンス音の音名表示と被調律音の音名およびピッチずれ表示の区別を、それぞれの発光色を異ならせて行ったが、各表示部20a〜20lに単色LEDを採用し、例えばリファレンス音の音名表示を60%の輝度かつ250msec程度の一定の周期で断続的に点灯消灯を繰り返すものとするなどして、リファレンス音の音名表示を被調律音の音名およびピッチずれ表示と表示態様を異ならせて認識できるようにしてもよい。
上記実施形態では、円周状に表示部20a〜20lが配置された音名表示部20を、被調律音のピッチに応じて発光させる構成としたが、被調律音のピッチに応じて決定された基準音名と、その基準音名に対応する基準ピッチに対する被調律音のピッチのずれ度合い(差分)とを、従来の調律装置が有する2つの表示器、すなわち、1つの基準音名を表示する音名表示器と、その基準音名に対する偏差を表示する補助表示器とに表示させる構成としてもよい。また、被調律音やリファレンス音の基準音名や基準ピッチ、さらに基準ピッチからのピッチのずれ度合いを、数値や記号、音名の文字表記で表示してもよい。
上記実施形態では、音名表示部20を構成する各表示部20a〜20lを円周状に配置したが、表示部20a〜20lの配置形態は、円周状に限らず、1オクターブ12個の音名列の両端の音名、例えば音名「C」と音名「B」とを隣り合うように配置させた種々の周回状の形態と採用できる。例えば、12個の表示部20a〜20lを、楕円状や、6角形状や12角形などの多角形状などに配置させてもよい。
上記実施形態では、音名表示器20の各表示部20a〜20lを、LEDを光源として発光させる構成としたが、LCDに、各表示部20a〜20lに相当する12個の表示部を円周状に配置させた音名表示部を表示させ、上記実施形態と同様に、各表示部を、基準ピッチと被調律音のピッチとの差分に応じた輝度で発光させる構成としてもよい。かかる構成の場合、12個の表示部の表示位置を、調や基準音名に合わせて適宜変更できる。
上記実施形態では、リファレンス音名選択操作子39により指定された音高のリファレンス音を音源18から発生させる構成とした。リファレンス音は、単音によるロングトーンであることに限らず、スケール練習曲や楽曲などの演奏データであってもよい。具体的には、フラッシュメモリ14などに、複数のリファレンス音が一つの曲として一定のテンポで連続して発音されるスケール練習用の演奏データを、スケール練習のお手本となる練習曲として記憶させておき、ボーカル音や楽器音などのスケール練習時に、お手本演奏としてその記憶させた演奏データを音源18から発生(再生)させてもよい。上記実施形態の調律装置1は、リファレンス音と被調律音の混合音の中から被調律音のピッチ検出を行うことができるように構成されているので、ユーザは、演奏データに基づく再生楽音をお手本演奏としてスピーカ23から放音させながら、ボーカルや楽器音などの被調律音を、当該再生楽音の個々のリファレンス音のピッチに合わせ歌ったり演奏したりする練習を行うことができる。この他、例えば、ユーザは、演奏データに基づくボーカル音をリファレンス音として聞きながら、曲に対するハーモニー練習(二声合唱)の練習を行うことができる。
上記実施形態では、音名表示器20を構成する表示部20a〜20lのうち、被調律音のピッチに応じた表示部と、リファレンス音の音名に対する表示部とを同一音名表示器20上で色を異ならせて発光させる構成としたが、リファレンス音に対する表示部の発光を省略し、リファレンス音の発音のみ行う構成としてもよい。逆に、リファレンス音の音名に対する表示部を、被調律音のピッチに応じた表示部とは別に独立して持つ構成としてもよい。例えば、音名表示器20を構成する表示部20a〜20lの内周あるいは外周に当たる部分に、白色LEDをそれぞれ配置し、リファレンス音表示専用の表示部とする。こうすることにより、ユーザは被調律音の調律の最中、音名表示器20による被調律音の表示がいかようになろうとも、例えば、被調律音の基準ピッチがリファレンス音の基準ピッチと同一となり、かつ被調律音のピッチがインチューン、またはインチューンに近い状態となり、対応する表示部を100%の輝度で発光したとしても、リファレンス音の表示は専用表示部で独立して行われているので、リファレンス音の音名と被調律音の調律の状態を常に目視することができる。
上記実施形態では、ピッチ取得手段38は、リファレンス音名選択操作子39により指定されたリファレンス音のピッチを、フラッシュメモリ14に記憶されているピッチ情報14aに基づいて取得する構成とした。これに換えて、リファレンス音発音手段37から発生したリファレンス音のピッチを内部で検出するピッチ検出手段を設け、ピッチ取得手段38は、当該ピッチ検出手段により検出されたピッチをリファレンス音のピッチとして取得する構成としてもよい。
上記実施形態では、調律装置1がマイク22(内蔵マイク)を備える構成としたが、マイクを接続可能な入力端子を設け、当該入力端子にマイクを接続し、被調律音およびリファレンス音を入力させる構成としてもよい。
上記実施形態では、被調律音に対する表示部の発光色を赤色とし、リファレンス音に対する表示部の発光色を白色としたが、被調律音に対する表示部の発光態様と、リファレンス音に対する表示部の発光態様の相違は、発光色に限らず、LEDの点滅における発光時間の相違や、発光間隔(消光時間の長さ)の相違などであってもよい。
また、被調律音のピッチ変化に対する輝度の低下又は増加の態様としては、図3に示すように直線的であることに限らず、カーブを描く変化であってもよい。
上記実施形態では、図6のピッチ表示処理において、基準ピッチに対する被調律音のピッチの差分Δが、−40セント≦Δ≦+40セントの範囲内であれば、第1表示部21a及び/又は第2表示部21bを発光させる構成としたが、差分Δが、所定時間以上(例えば、500msec以上)、−40セント≦Δ≦+40セントの範囲内に留まっていることを条件として、第1表示部21a及び/又は第2表示部21bを発光させる構成としてもよい。かかる構成によれば、被調律音のピッチが、当該範囲内に一瞬(例えば10msecより短い時間)入っただけでは、第1表示部21a又は第2表示部21bが発光せず、補助表示器21のちらつきを防止できる。
上記実施形態では、音名表示部20における各表示部20a〜20lの明るさを「輝度」の単位で説明したが、明るさを表わす単位として「照度」や「光度」などを用いてもよい。また、上記実施形態では、輝度100%を最も明るい輝度として例示したが、相対的に最も明るい輝度であれば、100%以外の輝度であっても最も明るい輝度として採用可能である。
1 調律装置
20 音名表示器(表示手段の一部)
20a〜20l 表示部(表示位置)
22 マイク(入力手段)
23 スピーカ(出力手段)
32 ピッチ検出手段
33 ピッチ抽出手段
34 音名決定手段
35 表示制御手段
37 リファレンス音発生手段(音発生手段)
38 ピッチ情報取得手段(取得手段)
40 表示手段

Claims (2)

  1. 音を入力するための入力手段と、
    発音可能なリファレンス音のうち、指定された音高のリファレンス音を発生させる音発生手段と、
    前記音発生手段により発生させたリファレンス音を放音する出力手段と、
    前記出力手段からリファレンス音を放音しながら、被調律音を前記リファレンス音と混合した混合音として前記入力手段から入力させた場合に、前記混合音から少なくとも2つのピッチを各々独立して検出可能なピッチ検出手段と、
    前記音発生手段により発生させたリファレンス音のピッチ情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得されたピッチ情報に基づき、前記ピッチ検出手段により検出された少なくとも2つのピッチのうち、前記被調律音のピッチを抽出するピッチ抽出手段と、
    ピッチに関する情報を表示可能な表示手段と、
    前記ピッチ抽出手段により抽出された前記被調律音のピッチに関する情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段とを備えていることを特徴とする調律装置。
  2. 前記表示制御手段は、前記ピッチ抽出手段により抽出された前記被調律音のピッチと、前記取得手段により取得されたピッチ情報が示す前記リファレンス音のピッチとの差分に応じた情報を、前記被調律音のピッチに関する情報として、前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の調律装置。

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