JP2014034935A - 電動送風機およびそれを用いた電気掃除機 - Google Patents

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幸弘 藤原
Hiroyuki Kayama
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Teppei Hidekuma
哲平 秀熊
Takeshi Nishimura
剛 西村
Makoto Murakami
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Abstract

【課題】インペラに流入される流体の締結ナットによる衝突損失を低減すること。
【解決手段】締結ナット33とネジ部33bによって回転軸2に保持され、モータ部11により回転駆動されるインペラ12とを備え、インペラ12は、吸気口を有する前面シュラウド12aと、後面シュラウド12bと、この1対のシュラウドとで挟持される複数枚のブレード12cと、インペラ12の中央部に設けられ、略円錐状のハブ部12fとその周囲に複数枚の翼部を有し、吸気気流を整流する樹脂製インデューサ12dと、ハブ部12fの内部に設けた筒状スペーサ12eとから構成し、締結ナット33は、締結頭部を頭頂部からモータ部11側へなだらかな曲面状で、かつネジ穴が頭頂部へ貫通していない形状で構成したことにより、流入時の乱流による入口衝突損失と、インペラ背面部からの洩れ損失を低減することにより電動送風機の効率向上を図ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、簡易な構造と工法を用いることにより、インペラの入口衝突損失を低減し、高効率にした電動送風機およびそれを用いた電気掃除機に関するものである。
従来、この種の電動送風機は、家庭用の電気掃除機に多く利用されている。電気掃除機には、強い吸引力が望まれており、より強い吸引力を得るためには、電気掃除機の電動送風機の送風性能を向上する必要がある。送風性能向上には、ファン出力増加ともに、ファン効率向上も望まれている。ファン効率向上には、ファン開発における設計項目(直径アップ等)以外にファン各部品による運転時の損失低減も含まれており、ファン効率向上のため、開発項目として必須である。
ファンには、大きく5つの部品により構成されている。高速で回転することにより、風量と圧力(動圧と静圧)を発生させるインペラ部品、インペラにより発生した動圧を静圧に変換し、ファンの効率に寄与できるようにするエアガイド部品(いわゆるディフューザガイドである)。
また、インペラとエアガイドを覆い、外部からの空気を洩れさせない、浸入させないために、構成される外郭部品のファンケース。電気により回転する回転軸を有する回転子と固定子により構成されるモータ部、回転軸の両端部を支持する軸受部とその軸受を保持し、軸受と固定子を覆うモータブラケットの大きく5点により構成されている。
インペラは、複数の部品により組立構成されている。中央に吸込み口を有する前面シュラウドと後面シュラウドと、一対のシュラウド間に狭時されるブレードと、ブレードの吸込口側を接合され、前面シュラウド及び後面シュラウドによって前後から押さえつけられるインデューサを有し、インデューサの基部を構成するハブ部内部に、回転軸を挿入する筒状スペーサを有し構成されている。
また、回転軸端部にはネジ部が設けられており、インペラの筒状スペーサを回転軸に挿入させたあと、締結ナットにより、回転軸端部のネジ部と固定される。インペラ部は、回転数増加に伴い、インペラへかかる負担も増加するため、インペラ構造(強度、材料、構造体)や組付け時の組み付け不良、回転軸と締結ナットとの締結等により、インペラ部が他部品(エアガイドやファンケース)との接触により破損や回転数増大による遠心力増大でインペラ強度不足による破損、インペラと回転軸との締結不足や締結不良による信頼性低下、ファン出力増加によるインペラへかかる圧力増大によりインペラが変形し、ファンの性能低下や寿命低下(信頼性低下)が懸念される。
前述のように、インペラ部は、風量と圧力を発生させるファン性能にとって重要部品であるとともに、ファンの信頼性を確保する上でも重要部品である。同様にインペラ部を回転軸と締結し、固定する締結技術もファンの信頼性向上には重要である。
また、インペラの前面シュラウド中央に設けられ吸込み口から流入される流体は、締結ナットの頭部に衝突したあと、インペラ内に流入されるため、締結ナットはファン性能にとっても重要な部品である。そのため、ファンの信頼性や性能を発揮するためには、締結部品は必要な技術であるため、従来ではインペラ部や締結部品、締結方法にはファン性能向上およびファン信頼性向上を図るため、様々な技術が開発されている。
例えば、インペラ部に3次元樹脂製インデューサと板金製2次元翼と板金製シュラウドとプレートで構成し性能向上、信頼性向上する技術として以下の構成としたものもある(例えば特許文献1参照)。
図9〜図12において、図9は特許文献1に記載された従来の電動送風機の断面図、図10は同電動送風機のインペラ部の拡大断面図、図11は同電動送風機の締結ナット部の拡大図、図12は、同電動送風機を用いた従来の電気掃除機の概略構成図である。
図9において、従来のこの種の電動送風機51は、モ−タ部53と、ファン部52から構成され、モ−タ部53の回転子38は、整流子、回転子巻線を有する回転子38で、前記回転子巻線は、電機子コア外周に巻かれている。前記回転子38は、モ−タ部53の回転軸37の両端に、軸受40が圧入され、この軸受40を、ファン側フレーム54と反ファン側フレーム55にて支持している。巻線を有した固定子39と、固定子39を内包し回転軸37を支持する軸受40を保持した反ファン側フレーム55とにより構成されている。
この電動送風機51は、ファン部52のエアガイド44は、ファン側フレーム54と、負荷であり空気吸引、吹き出し用のインペラ43間に形成した整流用のエアガイド44であり、インペラ43の上方はファンケース46で覆われている。アルミなどのプレス部品によって組立てられたインペラ43は、中央に吸気口45を有する前面シュラウド42aと後面シュラウド42bと、一対のシュラウド間に狭時されるブレード42と、ブレード42の吸気口45側を接合され、前面シュラウド42a及び後面シュラウド42bによって前後から押さえつけられる樹脂製のインデューサ42cを有し、インデューサ42cの基部を構成するハブ部42d内部に、回転軸37を挿入する筒状スペーサ59を有し構成されている。
また、回転軸37端部にはネジ部が設けられており、インペラ43の筒状スペーサ59を回転軸37に挿入されたあと、締結ナット58により、回転軸37端部のネジ部と固定される。焼結や真鍮からなるスペーサー57、板金などからなる座金56、及びナット58により回転軸37に固定され、回転軸37とともに回転する。 エアガイド44は、ネジ(図示せず)等にてファン側フレーム54に固定しており、ファン側フレーム54と反ファン側フレーム55もネジ(図示せず)等にて固定してある。
次に、図10を用いて、前記電動送風機51のインペラ43部の構成について説明する。図10において、インペラ本体43が回転軸37に取り付けられた状態を示し、軸受40よりインペラ43側の部分のみを表している。筒状スペーサ59の高さはハブ部42dの高さと等しいか若干高めに設定しており、前記筒状スペーサ59の内径は、後面シュラウド42bの中心孔49のそれより若干大きめに設定されている。また、前記筒状スペーサ59はハブ部42dとの径方向に隙間47を設けている。なおこの従来の実施例を構成するインペラ43は、インデューサ42c及び前記ハブ部42dを樹脂で、前面シュラウド42a、後面シュラウド42b及びブレード42を板金で形成している。
上記構成による作用は以下の通りである。回転軸37に挿入されたスペーサ57の上に座金56、インペラ本体43を順に挿入し、その後筒状スペーサ59を入れ、締結ナット58により締結する。インペラ43挿入時、後面シュラウド42bに設けられた中心孔49により回転軸37に対する位置は定まる。その後、筒状スペーサ59を挿入し、ナット58で締結するが、前記筒状スペーサ59はインデューサ42cのハブ部42dと回転軸37の両方に対して隙間47・48を有しており、仮に樹脂製のインデューサ42cが変形を有したままインペラ43に取り付けられたとしても、筒状スペーサ59は回転軸37に対して平行度を保つことができ、最終的に締結ナット58で締結した際にも、インペラ
43は回転軸37に対して垂直に装着することができる。
また、前記隙間47、48によりモータ部の電機子(図示せず)からの発熱が回転軸37に伝わっても、直接樹脂製のハブ部42dに伝わることが無いので、樹脂製のインデューサ42cのクリープ(変形)を抑制することができる。さらに、インペラ本体43は下部のスペーサ57、座金56と筒状スペーサ59、ナット58で挟持される構成となるため、ナット58の緩みが生じにくく、インペラ本体43の位相ズレを防止することもできる。
以上のように従来のインペラ43を用いた電動送風機51は、筒状スペーサ59と回転軸37との間に意図的に隙間48を設け、ナット58と後面シュラウド42bの挟持力でインペラ43を固定する構成にしたことにより、インペラ43の回転軸37に対する垂直度が保たれる。好バランスで振動の少ない取り付けが実現できるものである。
上述の従来技術の電動送風機51が組み込まれた電気掃除機61は、図12のような構造となっている。図12において、電気掃除機本体61(以下、「本体61」と称す)は、中央部に設けられた格子隔壁62より集塵室63と、モ−タ室64に分けられており、集塵室63には紙袋65が、モ−タ室64には上記電動送風機51が備えつけられている。本体61には、接続パイプ66、ホ−ス67、先端パイプ68、延長管69、ノズル70が順次接続されている。
上記従来の電気掃除機の作用としては、電動送風機51の吸引力によりノズル70から集められたゴミは、延長管69、先端パイプ68、ホ−ス67、接続パイプ66を通り、集塵室63の紙袋65に集める構成になっている。
従来の技術では、電動送風機51に用いられるインペラ43は、3次元樹脂製インデューサ42cと板金製2次元翼と板金製前面シュラウド42aと後面シュラウド42bによって構成され、インデューサ42cを構成するハブ部42d内部に筒状スペーサ59が挿入されている。筒状スペーサ59に回転軸37が挿入され、締結ナット58でインペラ43と回転軸37端部に構成されてネジ部用いて締結されている。インペラ43本体に対して垂直方向に吸気口45から吸い込まれた空気流が、前面シュラウド42aおよび後面シュラウド42b、インデューサ42c、ハブ部42dそしてブレード42で構成される空間を通過し、インペラ本体43外周のから送り出されることになる。
インデューサ42c、ハブ部42dを用いることにより、吸気口45を通過した直後の空気流の流れ方向はインデューサ42c、ハブ部42dに沿うことにより、吸気口45からインペラ43外周への直角方向への空気流の流れ方向をスムーズに変化することが、インペラ43の吸気口45の入口衝突損失が減少し、乱流発生を減少することにより、ファン性能を向上する構成としたものである。
また、インペラの性能向上を図り電動送風機の効率向上を図る構成として、前述以外の方法として図13に示すものもある(例えば、特許文献2参照)。
図13は、電動送風機インペラ拡大図を示すものである。図13において、109はインペラ、110はエアガイド、111は前記インペラ109と前記エアガイド110を覆うケーシング111である。ケーシング111は吸込み口112を有し、吸込み口112と反対側の開口部でモータ軸116に圧入されて固定されている。インペラ109の吸込み口112部には、略円錐状の入口ガイド114が設けられており、インペラ109全体はこの円錐状の入口ガイド114を介してナット115により締め付けられてモータ軸116に固定されている。
ナット115には、ナット115およびモータ軸116の先端を覆い、略円錐状の入口ガイド114に続く形状の円錐状ガイド117がナット115に圧入して取り付けられている構成としたものである。インペラ109の回転により、空気は吸込み口112から吸い込まれ始めるのであるが、インペラ109の吸込口112部からインペラ109内部に流入しようとする気流は円錐状ガイド117にまず導かれてスムーズに入り始め、以降は、略円錐状の入口ガイド114、インペラ109内部とスムーズに流れると構成されたものである。
インペラ109を取り付ける締結ナット115に円錐状のガイド部品117を一体または別部品で構成しているものもある。インペラ109の吸込み口112に設けたナット115により固定されている略円錐状ガイド117を設け、入口ガイドとは別にナット115を覆う略円錐状のガイド117を一体または別体で設けることにより、吸込み気流の上流域において流れはよりスムーズになり、送風効率の高い電動送風機が得られる構成としたものである。
特許第3617103号公報 特開昭60−60298号公報
しかしながら、前記従来の特許文献1では、インペラ内に流入された空気流をインデューサに沿ってスムーズに流すことで、ファン性能を向上するものである。しかし、インペラに送風される前に空気流が締結ナットに衝突することで入口部衝突損失が発生するので、締結ナットに衝突した空気流は剥離を起こし渦となる。いわゆる乱流となる。インペラ上部で発生した乱流は、インデューサに沿ってインペラ内部を吹出し方向に流れていくうちに、乱流は流れに沿って成長していくことになる。成長した乱流流れは、流体の損失となり、ファン性能を低下させるという課題を有していた。
また、従来の特許文献2では、円錐状のガイド一体または、別部品として構成するため、インペラ部品の全高さがUPする。そのため、電動送風機全体が大型化するという課題があった。家庭用の電気掃除機は家庭での取り扱い性を重視するため、小型化が望まれている。電動送風機が大型化することにより、電気掃除機も大型化してしまい、運転時の取り扱いが悪くなり、商品性が低下するという課題があった。
また、インペラと円錐状ガイドを別部品による構成のため、部品点数の増加および組立工数の増加により電動送風機のコストも増加する。また、円錐ガイド大により乱流による衝突損失は低減するが、円錐ガイド分の表面積増大による摩擦損失が増加する。結果、電動送風機の効率向上が得られにくいという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、インデューサ部品を有したインペラ本体は、筒状スペーサを回転軸に挿入し、締結頭部の外周部を前記吸込口側からモータ側へ曲面状で構成され、ネジ穴が前記インペラ吸込口側へ貫通していない袋状締結ナットで回転軸のネジ部に締結することにより、インペラ部へ流入される空気流れが袋状の締結ナットの曲面に沿って、空気流れがスムーズにインペラ内部へ流入される。つまり、袋状の締結ナットの衝突損失を低減することが可能となり、高効率な電動送風機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電動送風機は、回転軸を有する回転子と固定子とを対向配置したモータ部と、前記回転軸の端部に設けたネジ部と、前記ネジ部と締結するネジ穴を有した締結ナットと、前記締結ナットと前記ネジ部によって前記回転軸に保持され、前記モータ部により回転駆動されるインペラとを備え、前記インペラは、吸気口を有する前面シュラウドと、この前面シュラウドと間隔をおいて配される後面シュラウドと、この1対のシュラウドとで挟持される複数枚のブレードと、前記インペラの中央部に設けられ、略円錐状のハブ部とその周囲に複数枚の翼部を有し、吸気気流を整流する樹脂製インデューサと、前記ハブ部の内部に設けた筒状スペーサと、から構成し、前記締結ナットは、締結頭部を頭頂部から前記モータ部側へなだらかな曲面状で、かつ前記ネジ穴が前記頭頂部へ貫通していない形状(袋状)で構成したものである。
これによって、ネジ穴がインペラ吸い込み口側へ貫通していない締結ナット。いわゆる袋状の締結ナットにより、インペラのモータ側からの空気洩れを低減することが可能となる。
インペラは高速で回転することにより風量と圧力(動圧)を生むものであり、インペラが回転することにより発生した圧力差により、ファンの空気流れはモータ側からのインペラ吸い込み口側ヘ向かうことになるが、ネジ穴が頭頂部へ貫通していない形状である袋状の締結ナットにより、空気が流れにくくなり、インペラ側への空気流れを低減することとなる。
また、締結ナットは吸い込み口側を頭部として吸い込み口からモータ側へ向かってなだらかな曲面で構成されている。インペラ吸い込み口側には、高速で回転するインペラに高速で空気が流れこむことになる。インデューサを用いたインペラは、締結ナットが吸い込み口側へ一番突出しており、締結ナットに衝突した空気流れは渦を発生させ乱流となる。
発生した乱流は、インペラ吹き出し口までに乱流は成長していき、損失は増加することになる。締結ナットを曲面で構成することにより、インペラ吸い込み口側での締結ナットへ衝突する衝突損失を低減することができる。そのため、インペラで発生する損失を低減することになり、電動送風機の効率を向上することができる。
本発明の電動送風機は、締結頭部の外周部を吸込口側からモータ側へ曲面状で構成し、ネジ穴がインペラの吸込口側へ貫通していない袋状の締結ナットで回転軸のネジ部に締結することにより、締結ナット部での洩れ損失と衝突損失による流体損失を低減することができ、電動送風機の高効率化をすることができる。
本発明の実施の形態1における電動送風機の断面図 同、電動送風機におけるインペラ部の断面図 (a)同、電動送風機における締結ナットの斜視図、(b)同、電動送風機における締結ナットの断面図 (a)同、電動送風機における筒付き締結ナットの斜視図、(b)同、電動送風機における筒付き締結ナットの断面図 (a)同、電動送風機における頭部半球状締結ナットにより保持状態のインペラ部の斜視図、(b)同、電動送風機における頭部半球状締結ナットにより保持状態のインペラ部の断面図 (a)同、電動送風機における六角穴付き締結ナットの斜視図、(b)同、電動送風機における六角穴付き締結ナットの断面図 (a)同、電動送風機におけるヘックスローブ型穴付き形状締結ナットの斜視図、(b)同、電動送風機におけるヘックスローブ型穴付き形状締結ナットの断面図 本発明の実施の形態1における電気掃除機の本体構成を示す断面図 従来の特許文献1の電動送風機の断面図 同、電動送風機におけるインペラ部の断面図 同、電動送風機における締結ナットの取り付け状態を示す斜視図 同、電動送風機を用いた電気掃除機の本体構成を示す断面構成図 従来の特許文献2の電動送風機のインペラ部の部分断面図
第1の発明は、回転軸を有する回転子と固定子とを対向配置したモータ部と、前記回転軸の端部に設けたネジ部と、前記ネジ部と締結するネジ穴を有した締結ナットと、前記締結ナットと前記ネジ部によって前記回転軸に保持され、前記モータ部により回転駆動されるインペラとを備え、前記インペラは、吸気口を有する前面シュラウドと、この前面シュラウドと間隔をおいて配される後面シュラウドと、この1対のシュラウドとで挟持される複数枚のブレードと、前記インペラの中央部に設けられ、略円錐状のハブ部とその周囲に複数枚の翼部を有し、吸気気流を整流する樹脂製インデューサと、前記ハブ部の内部に設けた筒状スペーサと、から構成し、前記締結ナットは、締結頭部を頭頂部から前記モータ部側へなだらかな曲面状で、かつ前記ネジ穴が前記頭頂部へ貫通していない形状(袋状)で構成したことにより、ネジ穴がインペラ吸い込み口側へ貫通していない締結ナットは、いわゆる袋状の締結ナットであるため、インペラのモータ側からの空気洩れを低減することが可能となる。
インペラは高速で回転することにより風量と圧力(動圧)を生むものであり、インペラが回転することにより発生した圧力差により、ファンの空気流れはモータ側からのインペラ吸い込み口側ヘ向かうことになるが、ネジ穴が頭頂部へ貫通していない形状である袋状の締結ナットにより、空気が流れにくくなり、インペラ側への空気流れを低減することとなる。
また、締結ナットは吸い込み口側を頭部として吸い込み口からモータ側へ向かってなだらかな曲面で構成されている。インペラ吸い込み口側には、高速で回転するインペラに高速で空気が流れこむことになる。インデューサを用いたインペラは、締結ナットが吸い込み口側へ一番突出しており、締結ナットに衝突した空気流れは渦を発生させ乱流となる。
発生した乱流は、インペラ吹き出し口までに乱流は成長していき、損失は増加することになる。締結ナットを曲面で構成することにより、インペラ吸い込み口側での締結ナットへ衝突する衝突損失を低減することができる。そのため、インペラで発生する損失を低減することになり、電動送風機の効率を向上することができる。
また、なだらかな曲面とは、締結ナットの締結頭部外周部の形状を、曲面部で構成された箇所が円筒部や平面部で構成された部分よりも多いものであればよく、平面部や円筒部の形状が曲面より少ないことにより前述の入口衝突損失を低減することができる。
また、締結ナットに設けるネジ部はめねじであればよく、一般的に使用される三角ネジの中のメートル並目ネジ、精密調整用のメートル細目ネジ、配管用に用いられる管用平行ネジ、管用テーパネジ、高精度で工作機械の設備送りに使用される台形ネジや、ジャッキや万力のネジに使用される角ネジでもよい。インペラ本体を回転軸と袋状の締結ナットにより、締結するものであればよく、ネジの種類を限定するものではない。
また、締結ナットは電動送風機のインペラ本体と回転軸組み付け精度を決める重要部品
であるため、締結ナットの底面部は、いわゆる座面であり、インペラ本体を回転軸に締結する際に筒状スペーサと接触し抑えこみ締結する箇所である座面であり、加工精度である寸法公差や平面度、ネジ部と座面との直角度、ネジ部と締結頭部との同軸度、座面の面粗度である幾何公差の精度が必要である。
また、板金プレスや切削加工、研磨加工、成形、鋳造、鋳物、転造と様々な加工工法で製造され、前述の加工精度と加工方法は、従来と同等の精密な加工精度を持っているものであればよく、低振動、低騒音、高効率化な電動送風機の構成ができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の締結ナットは、前記モータ部側に筒状薄肉部を一体で構成され、前記締結ナットの前記締結頭部はインペラ本体を締結する座面を有し、前記筒状薄肉部の外径は、前記締結頭部の外径より小さくして構成されており、前記筒状薄肉部の内周部には、前記ネジ部と締結するネジ穴を構成したことにより、インペラ本体を回転軸に精度よく締結することが可能である。
また、筒状薄肉部にネジ部を設けてあるため、回転軸と締結ナットのネジのかかり代が大きくなり、回転軸の端部が袋状締結ナットの端部に軸力が発生する前に接触をし、締結ナットと回転軸の締め付け不足により、軸力が発生しないことになる。
前述の内容を回避するために回転軸突出し量と袋状締結ナットのネジ深さは管理する必要があり、袋状締結ナットの全高が短いことから、ネジ部が短く浅くなるため、回転軸の突出し量と袋状締結ナット管理の要求精度が高くなることがある。
しかし、袋状の締結ナットに筒状の筒状薄肉部を一体で設け、内周にネジ部を構成することにより、袋状締結ナットのネジ部寸法は長く深くなることになり、回転軸と袋状締結ナットのネジかかり代も増えることとなり、モータからの回転軸突出し量、袋状締結ナットのネジ深さを厳密に管理する必要がなくなり、簡易な構成で締め付け軸力不足を回避することができる。
また、締結ナットは電動送風機のインペラ本体と回転軸組み付け精度を決める重要部品であるため、締結ナットの座面は、インペラ本体を回転軸に締結する際に筒状スペーサと接触し抑えこみ締結する箇所であるため、加工精度である寸法公差は必要であり、締結頭部の座面の平面度、ネジ部と座面との直角度、座面と筒状薄肉部の直角度、ネジ部と締結頭部と筒状薄肉部との同軸度、締結頭部座面の面粗度である幾何公差の精度が必要である。
また、板金プレスや切削加工、研磨加工、成形、鋳造、鋳物、転造と様々な加工工法で製造され、前述の加工精度と加工方法は、従来と同等の精密な加工精度を持っているものであればよく、低振動、低騒音、高効率化な電動送風機の構成ができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の前記締結ナットは、締結頭部を略半球状で構成することにより、締結ナットは吸い込み口側を頭部として吸い込み口からモータ側へ向かって半球状で構成されている。インペラ吸い込み口側には、高速で回転するインペラに高速で空気が流れこむことになる。
インデューサを用いたインペラは、締結ナットが吸い込み口側へ一番突出しており、締結ナットに衝突した空気流れは渦を発生させ乱流となる。発生した乱流は、インペラ吹き出し口までに乱流は成長していき、損失は増加することになる。締結ナットを半球状で構成することにより、インペラ吸い込み口側での締結ナットへ衝突する衝突損失を低減することとなり電動送風機の効率を向上することができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の締結ナットの頭部に設けている締め付け部を六角穴付き形状とすることにより、従来のフランジ付六角ナット形状に比べ締結ナットを回転軸に締結する部分が小さくなり、締結部により流体が乱流かすることを低減できることとなり、電動送風機の効率を向上することができる。
また、六角穴付きの頭部外径は、フランジ付き六角ボルトの対角寸法より小さいため、インデューサをのハブを小型化した場合にでも、同ネジの呼び径を使用しながら、ハブの径を小さくすることができる。
また、六角穴付き形状にすることにより、締め付けは主に六角レンチを六角穴にいれて回すことになる。フランジ付六角ボルトは頭部の外周部にスパナを用いて回すため、スパナ用のスペースが必要になり、小型なインペラを締め付ける際に、レンチが接触したり、滑ったりしてインペラ本体のインデューサやシュラウドをキズ、打痕をつける可能性があった。
しかし、六角穴付きボルトにすることにより、締結の際に頭部外周を使用しなくなるため、インペラ本体のインデューサ、シュラウドに六角レンチが接触することがなくなり、レンチが滑ったりしても六角穴で六角レンチを回しているため、インペラ本体に対しキズ、打痕をつけなくなる。
第5の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の締結ナットの締め付け部をヘックスローブ型(六芒星)形状で構成とすることにより、ナット頭部と工具が面接触になりトルクの伝達効率が高くなるため、締結部形状の深さを浅くすることができ、締結部の形状が浅くなり、吸い込み時に空気が衝突損失を低減し、乱流を防止することができ、電動送風機の効率を向上することができる。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明の締結ナットは樹脂系の低密度材料で構成することにより、インペラ部品、締結ナットの重心位置がモータ側になる。
従来、鉄系の材料で構成されている締結ナットに比べ、エンプラ等の高強度材料である樹脂材料は低密度であるため締結ナットが高質量であるが、インペラ部品と締結ナットは共に樹脂で構成され低質量であり、重心位置は、鉄系の締結ナットに比べモータ部側へ移動することになり、モータ部からの腕長さが短くなる。
振動は、回転体の質量、バランス、重心位置とモータ部からの腕長さに比例して大きくなるため、低質量、低重心の締結ナットとインペラ部品は、インペラ部品が回転するときの振動を低減することができる。インペラが低振動で回転することは、振動の余分なエネルギーを電動送風機は消費しなくなり、電動送風機全体の効率を向上することができる。
第7の発明は、特に、第1〜6のいずれか1つの発明の電動送風機を搭載した電気掃除機とすることにより、強い吸引力を有し、ゴミ取れ性がよく、電動送風機の効率を向上した電気掃除機となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1〜図8は、本発明の第1の実施の形態における電動送風機の構成を示すものである。
図1は、本発明の第1の実施の形態における電動送風機の一部断面図である。図2は、同電動送風機のインペラ部の断面図である。また、図3は、本発明の実施の形態1における締結ナット図であり、図4は、本発明の筒付き締結ナット図である。図5は、本発明の頭部半球状締結ナット図である。図6は、本発明の六角穴付き締結ナット図である。図7は、本発明のヘックスローブ型穴付形状の締結ナット図である。図8は、本発明の実施の形態1における電気掃除機の本体構成の概略図である。
図1において、電動送風機1aは、回転軸2有する回転子3と、モータ部11と、ファン部10から構成され、モータ部11の回転子3は、整流子、回転子巻線を有する回転子3で、前記回転子巻線は、電機子コア外周に巻かれている。前記回転子3は、モータ部11の回転軸2の両端に、軸受9が圧入され、この軸受9を、モータブラケット19にて支持している。
この電動送風機1aは、ファン部10のエアガイド15は、ファンケース13と空気吸引、吹き出し用のインペラ12間に形成した整流用のエアガイド15であり、インペラ12の上方はファンケース13で覆われている。
アルミなどのプレス部品によって組立てられたインペラ12は、中央に吸気口14を有する前面シュラウド12aと後面シュラウド12bと、一対のシュラウド間に狭時されるブレード12cと、ブレード12cの吸気口14側を接合され、前面シュラウド12a及び後面シュラウド12bによって前後から押さえつけられる樹脂製のインデューサ12dを有し、インデューサ12dの基部を構成するハブ部12f内部に、回転軸2を挿入する筒状スペーサ12eを有し構成されている。
また、ファン部10の回転軸2端部にはネジ部が設けられており、インペラ12の筒状スペーサ12eを回転軸2に挿入させたあと、締結ナット33に設けられたネジ部33bにより、回転軸2端部のネジで固定される。焼結合金や真鍮、鉄系材料からなるカラー30、板金プレスなどからなる座金スペーサ、及び締結ナット33により回転軸2に固定され、回転軸2とともに回転する。エアガイド15は、ネジ(図示せず)等にてファン側フレーム54に固定しており、ファン側フレーム54と反ファン側フレーム55もネジ(図示せず)等にて固定してある。
図2において、インペラ12は、アルミ板金プレスなどで製造される中央部に吸気口14を有した傘型の円板形状からなる前面シュラウド12aと平らな円板形状をした後面シュラウド12bとで中心部から空気を吸込み外周部に空気を吹き出す樹脂等で成形されるインデューサ12dとアルミ板金、鉄系金属板金のプレスとで製造される複数枚のブレード12cを挟み込み支持される。
挟み込まれたブレード12cはブレード12cに設けられた爪部と前面シュラウド12a、後面シュラウド12bに設けられた孔形状とで締結するいわゆるカシメである。カシメにより前面シュラウド12a、後面シュラウド12bとブレード12cは締結される。
また、インデューサ12dはブレード12cの延長上に位置し、中心部から外周部に空気を吹き出すため、三次元的曲面とハブ部12fから構成されおり、インペラ12を電動送風機1aの回転軸2に固定する締結ナット33の締め付け圧力の影響でインデューサ12dがクリープを起こさないよう樹脂に比べ、剛性が高い金属製の筒状スペーサ12eが挿入されている。
筒状スペーサ12eとインデューサ12dは、弾性接着剤による接着、あるいは、樹脂系接着剤や、硬化樹脂による接着固定と様々な接着剤を用いての接着固定をしている。ま
た、本実施の形態では、接着固定を用いて説明をおこなっているが、本発明は、接着固定や接着剤に限ったものではなく、成形工程時に主に金属素材で構成される筒状スペーサ12eも工程内部に設置することにより、インデューサ成形時には、筒状スペーサ12eも内部に設置することができる一体成形で加工形成されていてもよく、インデューサ12dと筒状スペーサ12eとが固定されて、共回りを防止できればよく他の方法を用いて固定したとしても、本発明の効果は変わるものではない。
インデューサ12dは、ブレード12cとインデューサ12dの三次元曲面との接点部を利用し、回り止めとなる爪状の接続部を構成し、位置決めされ、前面シュラウド12aと後面シュラウド12bとにより、挟み込まれ支持されている。インペラ12は、回転軸2に筒状スペーサ12eが挿入され締結ナット33で締結される。
その中でインペラ12の底面部に位置する後面シュラウド12bには、板状のスペーサ32を配し、板状スペーサ32の後部となるフレーム前10a側には、筒状のカラー30を配しており、回転軸2には、フレーム10a側の軸受9から順に、筒状のカラー30、板状のスペーサ32、インペラ12となり、締結ナット33で回転軸2に締結される。
回転軸2の軸受9については、モータブラケット19に固定配置されている外輪と回転軸2に固定配置された回転子3とインペラ12と共に回転する内輪、回転軸2からの回転荷重を受けた内輪とつなげるボール部、ボール部を均等な位置間隔に配置し、外輪と内輪とにボールを保持する保持器(図示しない)により構成された、いわゆるころがり軸受である。
この軸受9には、潤滑グリス(図示しない)が内蔵されており、潤滑グリス洩れを防止するのと、軸受外部からの塵埃や異物の侵入を防止するシールプレートを上下に配置している。この上下のシールプレートは、外輪に固定されており、内輪部には接触をしていない構成、いわゆる非接触シール構成とした軸受9を配置構成している。
スペーサ32の底面部には、焼結や真鍮などからなるカラー30が構成されスペーサ32およぶカラー30を介して、締結ナット33により、インペラ12は、回転軸2に固定されている。
締結ナット33、スペーサ32、カラー30、筒状スペーサ12eは、アルミや鉄、焼結合金、真鍮等の金属により構成されている。また、他の樹脂材料となるポリフェニレンサンファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBS)やポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)等の熱可塑性樹脂材料および熱硬化性樹脂でも剛性を持った樹脂材料であればよい。また、金属材料でも同様に、耐摩耗性および摺動性が良い樹脂材料や金属材料で構成してもよく、インペラ本体12を回転軸2に締結する際の締結時に、締め付け圧力の剛性やレンチでの締め付けに耐えうる材料であればよく、本発明にかかる効果は変わるものではなく、本発明はこれに限定されるものではない。
締結ナット33、スペーサ32、カラー30、筒状スペーサ12eは、従来同様に、インペラ12と電動送風機の組み付け精度を決め、インペラ12回転時に回転力よりネジゆるみや部品破損によりインペラ12が外れたり、破損して電動送風機の信頼性を低下させないように締結したり剛性を確保する重要部品であるため、板金プレスや切削加工、研磨加工、成形、鋳造、鋳物、転造と様々な加工工法で製造されるが、従来と同等の精密な加工精度と加工工法により剛性が低下しないものであればよく、本発明にかかる効果は変わるものではない。
なお、締結ナット33のモータ部11側座面の幾何公差はインペラ12を回転軸2に締
結する取り付け精度に影響し、インペラの振れ、平行不良による傾き、座面不良による締結不足により、インペラ12が運転時に外れる信頼性不足等の効率面と信頼性面に影響をあたえる重要箇所であり、締結ナット33と筒状スペーサ12eの同軸度、直角度、平面度、平行度等の部品幾何公差、組み立て上の幾何公差を管理し、部品精度が可能な限り精度をあげる必要があり、電動送風機の面振れを低減し、低振動、低騒音、高効率化な電動送風機とすることができるが、寸法公差、幾何公差については、電動送風機の運転条件(回転数およびファン出力)、組み立て条件により、左右されるため、電動送風機の条件に応じて実験的に最適値を求める必要がある。
またインペラ12入口先端部とファンケース13とは、インペラ12が回転駆動可能な状態でPTFE、PP等の樹脂材料で構成されて円環状のリング19を介して動的シールされている。
図8において、電気掃除機20は、本体吸気口21に連通した集塵室22と本体排気口23を備えた送風室24とを有する掃除機本体25と、集塵室22に本体吸気口21と気密に装着された集塵袋26と、送風室24に設置された電動送風機1aと、電動送風機1aを覆う難燃性の樹脂材料等で構成された防音カバー27と、送風室24の上下に配置された吸音材28とから構成されている。なお図示していないが、本体吸気口21には、ホース、延長管が順次接続され、延長管の先端には、床面上の塵埃を吸引するノズルが取り付けられている。
以上のように構成された電動送風機およびそれを用いた電気掃除機について、以下その動作、作用を説明する。
まず、電動送風機1aの動作について説明する。巻線4を励磁することで回転磁界が発生し、回転磁界と同期して回転子3が回転し、回転軸2に固定されたインペラ12が回転する。インペラ12は、いわゆる遠心送風機であり、空気のエネルギーが回転から受ける遠心力によって得られるものであり、気体の吸込み方向と排出方向が直線的ではなく、ほぼ直角に曲がっているのが特徴である。
インペラ12は、中央部に吸気口14を有した傘形の円板形状からなる前面シュラウド12aと平らな円板形状をした後面シュラウド12bとで中心部から空気を吸込み外周部に空気を吹き出す樹脂等で成形されるインデューサ12dとアルミ板金、鉄系金属板金のプレスとで製造される複数枚のブレード12cを挟み込み支持して構成されているため、回転軸2の回転とともに、インペラ12の回転で生じる遠心力により、インペラ12内の空気がインペラ12の前面シュラウド12aの略中央部に配された吸気口から傘型の円板形状の前面シュラウド12a形状に沿って、同じくインペラ12に配されているインデューサ12d、ブレード12cによって掻き出され、インペラ12内の外周方向へかつ後方へと押しやられ、インペラ12内は負圧になる。
負圧になったインペラ12内部には、前面シュラウド12a略中央部の吸気口からインペラ12内へ空気が流れ込み、インペラ12に流れ込む気流が発生する。気流はインペラ12の前面シュラウド12a略中心部の吸気口14から軸方向に流入し、前面シュラウド12a、後面シュラウド12b、インデューサ12d、ブレード12cに沿って流れた後インペラ12外周方向から流出する。
通常インペラは30,000〜45,000r/minと高速に運転を行っており、インペラ12に流れこむ気流は、前面シュラウド12aに流入する際に締結ナット33に衝突し、スムーズにインペラ本体12に流入されない。締結ナット33に衝突した気流は、剥離をおこし乱流化させ入口衝突損失を発生させる。本発明の締結ナット33は吸気口1
4側を頭部として吸気口14からモータ部11へ向かってなだらか曲面で構成されている。
インペラ12の吸気口14側には、高速で回転するインペラ12に高速で空気が流れこむことになるが、締結ナット33が吸気口14側へ一番突出しており、締結ナット33に衝突した空気流れは渦を発生させ乱流となる。発生した乱流は、インペラ12吹き出し口までに乱流は成長していき、損失は増加することになる。
しかしながら、締結ナット33を曲面で構成することにより、インペラ12の吸気口14側での締結ナット33へ衝突する衝突損失を低減することができる。そのため、インペラ12で発生する損失を低減することになり、電動送風機1aの効率を向上することができる。
このとき締結ナット33の頭部形状は、本実施の形態では、なだらかな曲面形状としているが、砲弾形状のように吸入口より突出した形状でもよく、フランジ直径を基準にしたR面取り寸法で構成した曲面でもよく、フランジ直径の半分等様々な曲面が構成可能であるが、本発明の意図するところは、締結ナットの締結頭部外周部の形状をDカット、スパナで締結する2面等の円筒部や平面部で構成された部分よりも締結頭部の外周部曲面部が多いものであればよく、平面部や円筒部の形状が曲面部形状より少ないことにより前述の入口衝突損失を低減することができる。
平面部や円筒部の形状が曲面部形状より少ないことによりなだらかな曲面として構成し頭頂部と外周部凹凸形状があることにより、気流を剥離、乱流化させないなだらかな曲面形状を意図するものであり、このなだらかな曲面で構成されることにより、インペラ12に流入する気体の入口衝突損失が低減が可能である。
インペラ12に流入される気体は、電動送風機の運転条件(回転数およびファン出力)、組み立て条件により、左右されるため、そのため、入口衝突損失も前述の電動送風機1aの条件により異なるため、電動送風機1aの条件に応じて実験的に最適な曲面形状を求める必要がある。
また、電動送風機1aが更なる出力増加を求めるために、更なる高速回転化、例えば45,000〜120,000r/minという高速回転化を行った際は、インペラ12に流れ込む気流も回転数に伴い増加し締結ナット33に衝突する入口衝突損失が増加するが、なだらかな曲面で構成した締結ナット33により、入口衝突損失を低減することができる。
インペラ12から流出した気流は、エアガイド44の風路に流入した後、モータ部11の内部を通り電動送風機1a外部へと流出する。その際、エアガイド44で形成される一連の独立風路の断面積は上流から下流にかけて大きくなるため、気流は減速されながら、動圧が静圧へと変換される。電動送風機1aの送風性能は、電動送風機1aを駆動するために入力した電力と、電動送風機1aが行う仕事(インペラ12が回転することで発生する真空度と流量の積)との比であらわされる。そのため、実際に使用する流量において電動送風機1aが発生する真空度(静圧)を大きくすることが、電動送風機1aの送風性能をあげる上で大変重要となる。
また、本実施の形態は、インペラ12の回転により、前述したようにインペラ12が負圧になり、その圧力差により、モータ11側からインペラ12方向へ軸受9を通り気流が流れる。気流は回転している軸受9の内部を通過しインペラ12流れていくと同時に回転軸2とインペラ12の筒状スペーサ12eのネジ嵌めあい部の隙間を通りインペラ12の
吸気口14に圧力差で気流が向かう。
その際、締結ナット33のネジ穴がインペラ12の吸気口14側へ貫通し、回転軸2の軸端面がインペラ12側から見えると、気流は、一度、インペラ12の回転により空気エネルギーを得て、エアガイド44を通りモータ部11側へ向かった空気が再びインペラ12の吸気口14に向かう循環流が発生してしまう。
循環流が発生するとインペラ12は、空気を再圧縮してエネルギーを与えることになり、電動送風機の入力が増大することで、電動送風機の効率が低下することになる。ネジ穴がインペラ12の吸気口14へ貫通していないいわゆる袋状の締結ナット33でインペラ12と回転軸2を締結することにより、インペラ12の筒状スペーサ12eのネジ嵌めあい部の隙間を通りインペラ12の吸気口14に圧力差で向かう気流に対し、袋状の締結ナット33により、吸気口14へ向かう空気の洩れ損失を低減することができる。
そのため、循環流を低減した高効率なファンが得られる。締結ナット33の頭部の外周部を吸気口14側からモータ部11側へ曲面状で構成され、ネジ穴が前記インペラ12の吸気口14側へ貫通していない袋状の締結ナット33で前記回転軸2の前記ネジ部に締結することにより、ネジ穴がインペラ12の吸気口14側へ貫通していない締結ナット33は、いわゆる袋状の締結ナット33であるため、インペラ12のモータ部11側からの空気洩れを低減することが可能となる。
インペラ12は高速で回転することにより風量と圧力(動圧)を生むものであり、インペラ12が回転することにより発生した圧力差により、ファン側へ空気流れが発生する。この空気流れはインペラ12の吸気口14側ヘ向かうことになるが、袋状の締結ナット33により、空気が流れにくくなり、インペラ12側への空気流れを低減することとなる。
また、なだらかな曲面とは、締結ナットの締結頭部外周部の形状を、曲面部で構成された箇所が円筒部や平面部で構成された部分よりも多いものであればよく、平面部や円筒部の形状が曲面より少ないことにより前述の入口衝突損失を低減することができる。
締結ナット33に設けるネジ部33bはめねじであればよく、一般的に使用される三角ネジの中のメートル並目ネジ、精密調整用のメートル細目ネジ、配管用に用いられる管用平行ネジ、管用テーパネジ、高精度で工作機械の設備送りに使用される台形ネジや、ジャッキや万力のネジに使用される角ネジでもよい。インペラ12本体を回転軸2と締結ナット33により、締結するものであればよく、ネジの種類を限定するものではない。
また、回転軸2とネジのかかり代、ネジ径は、インペラ12の運転条件、質量等により左右されるものであり、電動送風機の条件に応じて実験的に最適値を求める必要がある。ただしネジ径およびネジのかかり代寸法により本発明の効果は変わるものではない。
また、回転軸2と筒状スペーサ12eとの間にクリアランスを有する。筒状スペーサ12eは、板金製ブレード12cと前面、前面シュラウド12a、12bがカシメられる際、インデューサ12dの中央部に配され、インデューサ12dと前面シュラウド12aの間で微動可能に挟持される。上記構成による作用は以下の通りである。
回転軸2に挿入されたスペーサ32、カラー30、筒状スペーサ12eが挿入されたインペラ本体12を順に挿入し、締結ナット33により締結する。インペラ本体12挿入時、筒状スペーサ12eにより回転軸2に対する位置は定まる。その後、締結ナット33で締結するが、締結ナット33の底面であるモータ部11側の面は、いわゆる幾何公差である平行度、平面度やネジ部との直角度の精度が必要である。
前記筒状スペーサ12eは回転軸2に対してクリアランスを有しており、仮に樹脂製のインデューサ12dが変形を有したままインペラ12に取り付けられたとしても、筒状スペーサ12eは回転軸2に対して平行度を保つことができ、最終的に締結ナット33の幾何公差でインペラ12の取付精度は決まる。そのため、締結ナット33で締結した際にも、インペラ12は回転軸2に対して垂直に装着することができるように締結ナット33の幾何公差が、インペラ12を回転軸2に締結する取り付け精度に影響し、インペラ12の振れ、平行不良による傾き、座面不良による締結不足により、インペラ12が運転時に外れる信頼性不足等の効率面と信頼性面に影響をあたえる重要箇所であり、締結ナット33と筒状スペーサ12eの同軸度、直角度、平面度、平行度等の部品幾何公差、組み立て上の幾何公差を管理し、部品精度が可能な限り精度をあげる必要がある。
これによって電動送風機1aの振れを低減し、低振動、低騒音、高効率化な電動送風機1aになるが、寸法公差、幾何公差については、電動送風機1aの運転条件(回転数およびファン出力)、組み立て条件により、左右されるため、電動送風機1aの条件に応じて実験的に最適値を求める必要がある。
また、締結ナットは、アルミや鉄、焼結合金、真鍮等の金属により構成されている。また、他の樹脂材料となるポリフェニレンサンファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBS)やポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)等の熱可塑性樹脂材料および熱硬化性樹脂でも剛性を持った樹脂材料であればよい、また、金属材料でも同様に、耐摩耗性および摺動性が良い樹脂材料や金属材料で構成してもよく、本発明のかかるものではない。
本実施の形態のモータ部11は、整流子モータの構成を用いた説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電動送風機1aに用いられるブラシレスモータ等を用いた場合でも、本発明の効果を変わるものではない。
また、電動送風機1aは、より電気掃除機20の吸引性能向上のため、更なる出力向上が求められており、前述したとおり従来の電動送風機1aの回転数は30,000〜45,000r/minと高速運転を行っているが、今後は、45,000〜120,000r/minとさらに高速運転が行われる。
インペラ12が高速で回転すると同時に、インペラ12には、遠心力とインペラ12内部の圧力が増大するため、締結ナット33の入口衝突損失は増大する。しかし、本発明の締結ナット33、高速化しても、従来のフランジ付六角ナットと比べなだらかな曲面をした外周部およびインペラ12の回転軸2からの空気洩れを締結ナット33により低減するため、入口衝突損失と洩れ損失を低減させた高効率化に対応することが可能となる。
以上のように、本実施の形態においてはインペラ12の締結ナット33の外周をなだらかな曲面で構成し流入時の入口衝突損失を低減し、かつ袋状の締結ナット33にすることでインペラ12の背面からの気体流入を低減し、洩れ損失を低減することにより電動送風機1aの効率向上をはかることができる。
また、図4は、本発明の筒状薄肉部を一体に構成した締結ナット図であり、前述の袋状の締結ナット33のモータ部11側には、筒状薄肉部33aを一体で構成しており、締結ナット33の締結頭部33fは、インペラ本体を締結する底面33gを有し、筒状薄肉部33aは、締結頭部33fの外径より小さくして一体型で構成されており、締結頭部33fが大径、筒状薄肉部33aが小径で構成した座面付きボルトのような形状であり、本発明の締結ナット33は、筒状薄肉部33aの内周部をネジ部33bで構成されている。
締結ナット33に一体で筒状薄肉部33aを構成されているため、締結頭部33fは座面33gを有しているため、インペラ本体を回転軸に精度よく締結することが可能である。
また、インペラ12の筒状スペーサ12eの内径より筒状薄肉部33aの外径を小さくすることで、筒状スペーサ12eに筒状薄肉部33aを挿入し、内周部をネジ部33bで構成され、回転軸2の端部に構成されたネジ部33bに締結ナット33でインペラ12本体を締結することにより、筒状の筒状薄肉部33aにメネジのネジ部33b部を設けてあるため、回転軸2と締結ナット33のネジ部33bのネジかかり代が大きくなる。
ネジのかかり代が短い場合は、回転軸2の端部が袋状の締結ナット33の端部の座面に軸力が発生しないこととなり、締結ナット33と回転軸2の締め付け不足による軸力が発生しないことになる。
前述の内容を回避するために回転軸2突出し量と袋状の締結ナット33のネジ深さは管理する必要があり、袋状の締結ナットの33全高が短いことから、ネジ部33bが短く浅くなるため、回転軸2の突出し量と袋状の締結ナット33の深さ寸法管理の要求精度が高くなることがある。
しかし、締結ナット33に筒状の筒状薄肉部33aを設け、内周のネジ部33bはメネジを構成することにより、筒状薄肉部33aのネジ部33bのメネジ部は寸法は長く深くなることになり、回転軸2に設けられたネジ部と締結ナット33のネジかかり代も増えることとなり、モータ部11からの回転軸2の突出し量、袋状の締結ナット33のメネジ深さを厳密に管理する必要がなくなり、簡易な構成で締め付け軸力不足を回避することができる。
また、締結ナット33はインペラ12本体と回転軸2組み付け精度を決める重要部品であるため、締結ナット33の座面33gは、インペラ12本体を回転軸2に締結する際に筒状スペーサ12eと接触し抑えこみ締結する箇所であるため、加工精度である寸法公差は必要であり、締結頭部33fの座面33gの平面度、ネジ部と座面との直角度、座面33gと筒状薄肉部33aの直角度、ネジ部33bと締結頭部33fと筒状薄肉部33aとの同軸度、締結頭部33f座面33gの面粗度である幾何公差の精度が必要である。
また、板金プレスや切削加工、研磨加工、成形、鋳造、鋳物、転造と様々な加工工法で製造され、前述の加工精度と加工方法は、従来と同等の精密な加工精度を持っているものであればよく、低振動、低騒音、高効率化な電動送風機の構成ができる。
また、図5は、本発明の頭部半球状締結ナット図である。締結ナット33の頭部形状は、半球状で構成することにより、締結ナット33はインペラ12の吸気口14側を先端の頭部として吸気口14からモータ側11へ向かって略半球状33cで構成されている。インペラ12吸気口14側には、高速で回転するインペラに高速で空気が流れこむことになる。
インデューサ12dを用いたインペラ12は、締結ナット33が吸気口14側へ一番突出しており、インペラ12に流入する気体が締結ナット33に衝突した空気流れは渦を発生させ乱流となり、発生した乱流は、インペラ12の外周の吹き出し口まで乱流は損失は増加することになる。締結ナット33を略半球状33cで構成することにより、インペラ12吸気口14側での締結ナット33へ衝突する衝突損失を低減することとなり電動送風機1aの効率を向上することができる。
このとき締結ナット33の頭部形状は、本実施の形態では、略半球状33cとしているが、インペラ12に流入される気体は、電動送風機1aの運転条件(回転数およびファン出力)、組み立て条件により、左右されるため、そのため、入口衝突損失も前述の電動送風機1aの条件により異なるため、電動送風機の条件に応じて実験的に最適値を求める必要がある。
また、図6は、本発明の六角穴付き締結ナット図である。締結ナット33の頭部に設けている締め付け部を六角穴付き形状33dとすることにより、従来のフランジ付六角ナット形状に比べ締結ナット33を回転軸2に締結するフランジ部分の外径が小さくなり、締結部により流体が乱流化することを低減できることとなり、電動送風機1aの効率を向上することができる。
また、六角穴付き33dの頭部外径は、フランジ付き六角ボルトの対角寸法より小さいため、インデューサ12dのハブ部12fを小型化した場合にでも、同ネジの呼び径を変えることなく、ハブ部12fの径を小さくすることができる。また、六角穴付き形状33dにすることにより、締め付けは主に六角レンチを六角穴付き33dにいれて回すことになる。
従来のフランジ付六角ボルトは頭部の外周部にスパナを用いて回すため、スパナ用のスペースおよびスパナで締結する面が必要になり、小型なインペラ12を締め付ける際に、レンチが接触したり、滑ったりしてインペラ12本体のインデューサ12dや前面シュラウド12aをキズ、打痕をつける可能性があった。また、締結面を外周部に構成することにより、面部には気流が剥離し乱流化、入口衝突損失を増大する要因となった。
しかし、六角穴付き形状33dにすることにより、締結の際に頭部外周を使用しなくなるため、インペラ12本体のインデューサ12d、前面シュラウド12aにレンチ類が接触することがなくなり、レンチが滑ったりしても六角穴付形状33dで六角レンチを回しているため、インペラ12本体をキズ、打痕をつけなくなる。また、締結ナット33の外周部に面部を構成する必要がなくなるため、入口衝突損失を低減した高効率な電動送風機1aを提供できる。
また、図7は、本発明のヘックスローブ型穴付形状の締結ナット図である。締結ナット33の頭部に設けている締め付け部をヘックスローブ型(六芒星)形状33eで構成とすることにより、締結ナット33頭部と工具が面接触になりトルクの伝達効率が高くなるため、従来と同じ締め付けトルクでもヘックスローブ形状33eにより深さを浅くすることができる。ヘックスローブ形状33eの深さが浅くなることにより、本体吸気口21より吸い込み時に空気が衝突する衝突損失は、ヘックスローブ形状33eが浅いため損失を低減し、乱流を防止しながら締結ナット33外周曲面へ流れることができ、電動送風機の効率を向上することができる。
また、本実施の形態の締結ナット33は鉄材料を用いて説明をしているが、締結ナット33は樹脂材料で構成することにより、インペラ12部品、締結ナット33の重心位置がモータ部11側になる。従来、鉄系の材料で構成されている締結ナット33に比べ、エンプラ等の高強度材料である樹脂材料は低密度である。そのため締結ナット33が低質量となり、インペラ12部品と締結ナット33は低質量であり、重心位置は、鉄系の締結ナット33に比べモータ部11側へ移動することになり、重心位置がモータ部11側へ移動することにより、モータ部11側からの腕長さが短くなる。
振動は、回転体の重心位置、バランスと質量とモータ部11部からの腕長さに比例して
大きくなるため、低質量、低重心の締結ナット33とインペラ12は、インペラ12部品が回転するときの振動を低減することができる。インペラ12が低振動で回転することは、振動の余分なエネルギーを電動送風機1aは消費しなくなり、電動送風機1a全体の効率を向上することができる。
また、本実施の形態の締結ナット33は鉄系の鋳物で加工されているが、一体または別体部品の接着や締結されていてもよく、本発明はこれに限定するものではなく、衝突損失を低減する頭部形状と洩れ損失を低減する袋状の締結ナットであればよく、本発明にかかる効果は変わるものではない。
図8は、本発明の実施の形態1における電気掃除機の本体構成である。次に、電気掃除機20の動作について図8を用いて説明する。図8において、電動送風機1aのインペラ12が回転すると、集塵室22が負圧状態になり、ノズル(図示せず)から吸引された塵埃を含む気流が本気吸気口を通過して集塵室22へ流入する。集塵袋26で塵埃を濾過分離した清潔な気流は、電動送風機1aのインペラ12へ流入し、第1の独立風路16とそれに連通する第2の独立風路18を通過した後、防音カバー27の排気口から流出して掃除機本体25外部へと放出される。
電気掃除機20は、小型で送風性能の高い電動送風機1aを搭載しているため、強い吸引力を有し、ゴミ取れ性がよく、電動送風機1aの本体サイズが小さくて、重量が軽いので、小回りが利いて使い勝手がよい。また、掃除機本体25内に吸音材28を配置可能な空間の拡大を図り、掃除機本体25内に設ける吸音材28の設置面積を大きくすることで、吸音面積を拡げて運転音の小さな電気掃除機20にすることも可能である。
以上のように、本発明にかかる電動送風機は、インペラ12の締結ナット33を外周をなだらかな曲面で構成し流入時の入口衝突損失を低減、袋状のナットにすることでインペラ12背面からの気体流入を低減し、洩れ損失を低減することにより電動送風機の効率向上をはかることができる。また、ファンの高速運転時も入口衝突損失低減と洩れ損失低減が可能となるので、高効率な吸引性能および高信頼性な電動送風機を得ることが可能となり、床移動型交流掃除機にかぎらず、ハンディ型や、縦型、または直流充電式掃除機等の用途にも適用できる。
1a 電動送風機
2 回転軸
3 回転子
6 固定子
9 軸受
10 ファン部
11 モータ部
12 インペラ
12a 前面シュラウド
12b 後面シュラウド
12c ブレード
12d インデューサ
12e 筒状スペーサ
12f ハブ部
13 ファンケース
14 吸気口
15 エアガイド
19 モータブラケット
30 カラー
32 スペーサ
33 締結ナット
33a 筒状薄肉部
33b ネジ部
33c 略半球状
33d 六角穴付き形状
33e ヘックスローブ形状
33f 締結頭部
33g 座面

Claims (7)

  1. 回転軸を有する回転子と固定子とを対向配置したモータ部と、
    前記回転軸の端部に設けたネジ部と、
    前記ネジ部と締結するネジ穴を有した締結ナットと、
    前記締結ナットと前記ネジ部によって前記回転軸に保持され、前記モータ部により回転駆動されるインペラとを備え、
    前記インペラは、吸気口を有する前面シュラウドと、この前面シュラウドと間隔をおいて配される後面シュラウドと、この1対のシュラウドとで挟持される複数枚のブレードと、前記インペラの中央部に設けられ、略円錐状のハブ部とその周囲に複数枚の翼部を有し、吸気気流を整流する樹脂製インデューサと、前記ハブ部の内部に設けた筒状スペーサと、から構成し、
    前記締結ナットは、締結頭部を頭頂部から前記モータ部側へなだらかな曲面状で、かつ前記ネジ穴が前記頭頂部へ貫通していない形状(袋状)で構成したことを特徴とする電動送風機。
  2. 前記締結ナットは、前記モータ部側に筒状薄肉部を一体で構成され、前記締結ナットの前記締結頭部はインペラ本体を締結する座面を有し、前記筒状薄肉部の外径は、前記締結頭部の外径より小さくして構成されており、前記筒状薄肉部の内周部には、前記ネジ部と締結するネジ穴を構成した請求項1に記載の電動送風機。
  3. 前記締結ナットは、締結頭部を略半球状で形成した請求項1または2に記載の電動送風機。
  4. 前記締結ナットの締め付け部を六角穴付き形状で形成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動送風機。
  5. 前記締結ナットの締め付け部をヘックスローブ型(六芒星)形状で形成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動送風機。
  6. 前記締結ナットは樹脂系の低密度材料により形成した請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動送風機。
  7. 請求項1〜6に記載の電動送風機を搭載した電気掃除機。
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