JP2014034201A - 金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体及びその製造方法 - Google Patents

金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 射出(発泡)成形等に代表される方法により製造することが可能であり、接合性、密封性に優れると共に軽量化にも優れる金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体を提供する。
【解決手段】 物理的処理及び/又は化学処理を施した表面を有する金属部材とプロピレン樹脂発泡部材とを一体化してなる金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、金属表面が物理的処理及び/又は化学処理された金属部材とプロピレン樹脂発泡部材とが一体化された金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは金属部材とプロピレン樹脂発泡部材との密封性、接合性に優れるとともに軽量性にも優れる複合体及びその製造方法に関するものである。
金属と樹脂とを一体化して複合体として用いることは、電気・電子機器分野、自動車機器分野およびOA精密機械分野などの各種産業分野において行われている。
金属と樹脂を一体化し複合体として用いることは各種産業において行われており、該複合体化に適した接着剤の研究・開発が行われてきた。
その一方で、複合体とする際の工程・部品点数の簡略化を促進するために接着剤を用いずに金属と樹脂との一体成形を行う方法についても検討が行われてきている。
そして、そのような樹脂の中でもプロピレン樹脂(以下、PPと略記することもある。)は、優れた機械的性質、熱的性質を有し、家電製品のハウジング、フィルム、容器、自動車内装、フェンダー、バンパー、サイドモール、マッドガード、ミラーカバー等の自動車外装、一般雑貨などに幅広く使用されている。しかし、PPには金属との接着性に劣り、金属との一体成形には適さない、という課題があった。
そこで、金属の表面を処理することにより樹脂との接着性を向上させる試みが提案されており、アルミニウム材の陽極酸化被膜に孔を形成し、樹脂と複合する方法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。また、熱可塑性樹脂と金属部品との密着性を向上させる方法としてケミカルエッチングを施した金属部品をインサートして熱可塑性樹脂の成形を行う方法(例えば特許文献2参照。)が提案されている。
また、電気・電子機器分野、自動車機器分野およびOA精密機械分野においては、機器の軽量化が重要な課題となっており、その構成部品である樹脂部材に対しても、樹脂の優れた特性を保持したまま軽量化することが求められている。
PPは、優れた機械的特性、熱的特性、電気的特性、耐薬品性を有し、電気・電子機器部材、自動車機器部材などに広く使用されている。近年、自動車の燃費向上、家電製品のユニバーサルデザイン化のための軽量化を目的として、ポリプロピレン系樹脂部材の軽量化の要求が強まってきている。
PP成形体を軽量化する試みについては、これまでにもいくつかの検討がなされ、例えば、PP、特定のエチレン系共重合体、特定の低密度ポリエチレンからなるPP系樹脂組成物を用いた発泡成形体(例えば特許文献3参照。)、特定の割合からなるエチレン・プロピレン・ブテンランダム三元共重合体を有する発泡用PP(例えば特許文献4参照。)などが提案されている。
さらに、金属と軽量化したPP成形体との複合体に関しては、接合界面に非発泡性PPを備えた発泡PP層と特定の表面粗さを有するアルミニウム材とからなる複合体(例えば特許文献5参照。)が提案されている。
WO2004−055248号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開2001−225352号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開2011−189631号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開昭59−98112号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開2011−189587号公報(例えば特許請求の範囲参照。)
しかし、特許文献1の提案においては、アルミニウム材に陽極酸化被膜を形成する際に多大の工数を必要し、簡易的に複合体とするには課題がある。また、特許文献2に提案された方法においては、金属部品と熱可塑性樹脂の接着性に課題を残すものであるばかりか、その重量にも課題を有するものであった。
また、特許文献3及び4に提案されたPP発泡成形部材は、発泡体に関するものであり、PP発泡成形部材と金属部材とが一体化した複合体、その接合性等に関しては何ら述べられていなかった。
さらに、特許文献5に提案された複合体においては、PPと金属との界面に発泡PP層を設ける条件範囲が狭く所望の複合体を得ることが難しいという課題を有するばかりか、部品形状に制約を受けるという課題も有するものであった。
そこで、電気・電子機器部材、自動車機器部材およびOA精密機械部材などの用途に適した金属部材とプロピレン樹脂発泡部材との密封性、接合性に優れ、さらに軽量性をも達成することが可能となる複合体が求められてきた。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の処理を施した金属部材とPP発泡部材とを一体化した複合体が、密封性、接合性に優れると共に軽量化にも優れる複合体となりうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、物理的処理及び/又は化学処理を施した表面を有する金属部材とプロピレン樹脂発泡部材とを一体化してなることを特徴とする金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体に関するものである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体は、表面処理を施した金属部材とプロピレン樹脂発泡部材とを一体化してなるものであり、プロピレン樹脂部材を発泡体化することにより、複合体の軽量化を達成するものである。また、一体化とは一体化成形をも包含するものである。
本発明の複合体を構成する物理的処理及び/又は化学処理を施した表面を有する金属部材としては、金属部材の表面に物理的処理及び/又は化学処理を施した金属部材であれば如何なるものであっても良い。
そして、該金属部材としては、金属部材の範疇に属するものであればいかなる材質よりなる部材でもよく、その中でもプロピレン樹脂発泡部材複合体とした際に各種用途への適応が可能となることから、アルミニウム製部材、アルミニウム合金製部材、銅製部材、銅合金製部材、マグネシウム製部材、マグネシウム合金製部材、鉄製部材、チタン製部材、チタン合金製部材、ステンレス製部材である金属部材が好ましく、特に得られる複合体が軽量化に優れたものとなることから、アルミニウム製部材、アルミニウム合金製部材、マグネシウム製部材、マグネシウム合金製部材、チタン製部材、チタン合金製部材が好ましい。
該金属部材は、表面を物理的処理及び/又は化学処理した金属部材であり、該物理的処理及び/又は化学処理を施すことにより、プロピレン樹脂発泡部材と一体化した際に優れた密着性、接合性、気密性を有するものとなるものである。そして、金属部材の表面を物理的処理及び/又は化学処理する方法としては如何なる方法を用いて物理的処理及び/又は化学処理を施すことも可能であり、その中でも金属部材とプロピレン樹脂発泡部材との接合性、密着性に特に優れた複合体となることから、物理的処理としては、例えば表面に微小固体粒子を接触又は衝突させる方法、また高エネルギー電磁線を照射する方法等を挙げることができ、より具体的にはサンドブラスト処理、液体ホーニング処理、レーザ加工処理等を挙げることができる。更に、サンドブラスト処理、液体ホーニング処理の際の研磨剤としては、例えばサンド、スチールグリッド、スチールショット、カットワイヤー、アルミナ、炭化ケイ素、金属スラグ、ガラスビーズ、プラスチックビーズ等を挙げることができる。また、レーザ加工処理としては、WO2007/072603号公報に提案の方法等をも挙げることができる。
また、金属部材とプロピレン樹脂発泡部材との接合性、密着性に特に優れた複合体となることから、化学処理としては、例えば陽極酸化処理法、酸又はアルカリの水溶液で化学処理する方法、等を挙げることができる。
そして、陽極酸化処理としては、例えば金属部材を陽極として電解液中で電化反応を行いその表面に酸化被膜を形成する方法であってもよく、メッキ等の分野において陽極酸化法として一般的に知られている方法を用いることができる。より具体的には、例えば1)一定の直流電圧をかけて電解を行う直流電解法、2)直流成分に交流成分を重畳した電圧をかけることにより電解を行うバイポーラ電解法、等を挙げることができる。陽極酸化法の具体的例示としては、WO2004/055248号公報等に提案の方法等を挙げることができる。
また、酸又はアルカリの水溶液で化学処理する方法としては、例えば金属部材を酸又はアルカリの水溶液に浸せきし金属部材表面を化学処理する方法であってもよく、その際の酸又はアルカリの水溶液としては、例えばリン酸等のリン酸系化合物;クロム酸等のクロム酸系化合物;フッ化水素酸等のフッ化水素酸系化合物;硝酸等の硝酸系化合物;塩酸等の塩酸系化合物;硫酸等の硫酸系化合物;水酸化ナトリウム、アンモニア水溶液などのアルカリ水溶液;トリアジンチオール水溶液、トリアジンチオール誘導体水溶液により化学処理する方法等を挙げることができ、より具体的例示としては、特開平10−096088号公報、特開平10−056263号公報、特開平04−032585号公報、特開平04−032583号公報、特開平02−298284号公報、WO2009/151099号公報、WO2011/104944号公報等に提案の方法、等を挙げることができる。
該物理的処理及び/又は化学処理は、単独で処理しても両者を併用して処理しても良く、例えば、表面に物理的処理を施した後に化学処理を施した金属部材を用いて金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体としたものであっても良い。
ここで、表面に物理的処理及び/又は化学処理を施していない未処理の金属部材を用いた場合、プロピレン樹脂発泡部材との接合性に劣り、一体化を行うことが困難となり、本発明の金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体を得ることが困難となる。
本発明の複合体を構成するプロピレン樹脂発泡部材としては、プロピレン樹脂を含有する原材料を発泡成形に供し、得られる発泡部材であれば如何なるものであってもよく、その際のプロピレン樹脂としては、プロピレン樹脂の範疇に属するものであれば如何なるプロピレン樹脂であってもよい。該プロピレン樹脂としては、その中でも、特に発泡倍率が大きく均一な気泡を有するプロピレン樹脂発泡部材が得られ、軽量化に優れた複合体となることから、プロピレン単独重合体もしくはプロピレン−α−オレフィン共重合体であることが好ましい。該α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンなどが例示でき、特に、エチレン、1−ブテン、3−メチル−1−ペンテンが好ましい。これらのα−オレフィンは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。また、プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、プロピレンとα−オレフィンのランダム共重合体であってもブロック共重合体であっても構わない。さらに該プロピレン樹脂は、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナンなどのビニル化合物;酢酸ビニルなどのビニルエステル;無水マレイン酸などの不飽和有機酸またはその誘導体などの単位を含有していてもよい。
また、該プロピレン樹脂としては、より発泡性に優れるプロピレン樹脂発泡部材となることから、歪硬化性を有するプロピレン樹脂であることが好ましく、該硬化性は、マイスナー型一軸伸長粘度計を用いて、180℃で、ひずみ速度0.05〜0.1s−1の条件で測定した伸長粘度の最大値を、その時間の線形領域の伸長粘度で除した値を非線形パラメーターλと定義し、λが1を超える歪硬化性があると確認できる。なお、M. Yamaguchi et al.Polymer Journal 32,164(2000).に記載のように、線形領域の伸長粘度は動的粘弾性より計算できる。λが1の場合、歪硬化性がないと判断できる。該プロピレン樹脂は、市販品として入手したものであってもよく、例えば(商品名)ニューフォーマーFH2900(日本ポリプロ(株)製)、(商品名)ニューフォーマーFH3400(日本ポリプロ(株)製)、(商品名)ニューフォーマーFB3312(日本ポリプロ(株)製)等が挙げられる。また、該硬化性は、プロピレン樹脂に過酸化物等により架橋構造を導入することにより発現させることも可能である。
また、プロピレン樹脂をプロピレン樹脂発泡部材とする際には、例えばプロピレン樹脂に発泡剤を配合し、発泡成形に供することによりプロピレン樹脂発泡部材とすることが可能となる。その際の発泡剤としては、例えば熱分解型発泡剤、炭酸ガスなどのガス発泡剤等を挙げることができ、その中でも取り扱い性に優れ、より容易に発泡部材を成形することが可能となることから熱分解型発泡剤であることが好ましい。そして、該熱分解型発泡剤としては、各種有機系又は無機系の発泡剤が挙げられ、その中でも150℃以上で分解してガスを発生する有機熱分解型又は無機熱分解型発泡剤が好ましく、有機熱分解型発泡剤としては例えばアゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルセミカルバジド化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド化合物、テトラゾール化合物などの単独又は併用系が挙げられ、具体的例示としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム等のアゾ化合物;N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物;p−トルエンスルホニルセミカルバジド等のスルホニルセミカルバジド化合物;4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等のベンゼンスルホニルヒドラジド化合物;5−フェニル−1H−テトラゾール、アゾビステトラゾール・グアニジン、アゾビステトラゾール・ジアミノグアニジン等のテトラゾール化合物;などが挙げられる。該無機熱分解型発泡剤の具体的例示としては、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、無水硝酸ナトリウムなどが挙げられる。これらは単独でも、2種以上の混合物であっても構わない。
また、プロピレン樹脂をプロピレン樹脂発泡部材とする際には、発泡倍率を調整するための有機過酸化物を併用することも可能であり、該有機過酸化物としては、例えば1,1−ジ−ターシャリーブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−ターシャリーブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどが挙げられる。これらは単独でも、2種以上の混合物であってもよい。
また、プロピレン樹脂をプロピレン樹脂発泡部材とする際には、発泡剤の分解温度を調整するための発泡助剤を併用することも可能であり、該発泡助剤としては、例えばサリチル酸、ステアリン酸、アジピン酸、尿素、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。これらは単独でも、2種以上の混合物であってもよい。また、さらに、発泡剤の分散性向上剤、核剤、潤滑剤、着色剤、防錆剤などを併用していても良い。
また、該プロピレン樹脂発泡部材とする際に該熱分解型発泡剤をも併用する際には、その取り扱い性に優れるものとなることから、ポリプロピレン、ポリエチレン又はエチレン−酢酸ビニル共重合体に対し、上記した熱分解型発泡剤を含んでなる発泡剤マスターバッチとして取り扱ってもよい。また、該発泡剤マスターバッチは、上記した有機過酸化物及び/又は発泡助剤を含むものであってもよい。そして、発泡剤マスターバッチとする際には、ポリプロピレン、ポリエチレン又はエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、該熱分解型発泡剤1〜100重量部を含有することが好ましい。また、該発泡剤マスターバッチをプロピレン樹脂に配合する際には、プロピレン樹脂100重量部に対して、該発泡剤マスターバッチ0.1〜50重量部とすることが好ましい。
本発明の複合体を構成するプロピレン樹脂発泡部材は、特に金属部材との接合性、気密性に優れる複合体となることから、プロピレン樹脂100重量部に対し、さらにエチレン−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体及び無水マレイン酸グラフト変性エチレン−α−オレフィン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種以上の変性エチレン系共重合体1〜50重量部を含んでなるプロピレン樹脂組成物よりなることが好ましい。この際のエチレン−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体の具体的例示としては、(商品名)ボンダインTX8030(アルケマ(株)製)、(商品名)ボンダインAX8390(アルケマ(株)製)等が挙げられ、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体の具体的例示としては、(商品名)ボンドファーストE(住友化学(株)製)等が挙げられ、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−酢酸ビニル共重合体の具体的例示としては、(商品名)ボンドファースト2B(住友化学(株)製)等が挙げられ、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体の具体的例示としては、(商品名)ボンドファースト7L(住友化学(株)製)等が挙げられ、また、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−α−オレフィン共重合体の具体的例示としては、(商品名)OREVAC G(アルケマ(株)製)、(商品名)アドテックス ER320P(日本ポリエチレン(株)製)、(商品名)アドマー NF550(三井化学(株)製)等が挙げられる。
また、特に機械的強度に優れたプロピレン樹脂発泡部材となり、優れた機械的強度を有する複合体となることから、該プロピレン樹脂発泡部材は、ガラス短繊維、ガラス長繊維タルク、クレー、炭酸カルシウム、雲母粉、シリカ、ベントナイト等、に代表される繊維状充填材及び/又は無機充填材を含んでなるものであってもよい。また、本発明の目的を損なわない範囲で、ブチルゴム、天然ゴム、スチレン/ブタジエン共重合体などの樹脂;シランカップリング剤などの添加剤;カーボンブラックなどの着色剤;植物油や合成油などの軟化剤;老化防止剤や酸化防止剤などの安定剤などを含んでなるものであっても良い。
該プロピレン樹脂発泡部材の発泡倍率としては任意に設定可能であり、その中でも、優れた耐熱性、機械的強度を有し、かつ、製品外観の優れた複合体となることから発泡倍率が1.01〜10倍、特に1.1〜5倍の範囲内であることが好ましい。
本発明の金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体の製造方法としては、該表面が物理的処理及び/又は化学処理された金属部材とプロピレン樹脂発泡部材とを一体化することが可能であれば如何なる方法をも用いることができ、その中でも特に効率よく複合体を製造することが可能となることからインサート成形法により製造することが好ましく、特に射出(発泡)インサート成形により射出(発泡)一体成形を行うことが好ましい。そして、該インサート成形法としては、例えば金型内に金属表面が物理的処理及び/又は化学処理された金属部材を装着し、該金属部材に溶融プロピレン樹脂を充填し、発泡を行いながらプロピレン樹脂発泡部材とし、該金属部材とプロピレン樹脂発泡部材とが一体化された複合体とする方法を挙げることができる。この際のプロピレン樹脂の溶融温度としては180〜280℃を挙げることができ、インサート成形を行う際の成形機としては、例えば射出成形機、押出成形機、圧縮成形機、ブロー成形機などを挙げることができ、その中でもとりわけ生産性に優れることから射出(発泡)成形機を用いてインサート射出(発泡)成形を行うことが好ましい。この際の溶融プロピレン樹脂としては、該発泡剤、該発泡剤が分解することにより発生したガス、該発泡剤マスターバッチ等の含むものであってもよい。
本発明の複合体は、金属部材とプロピレン樹脂発泡部材とが優れた接合性、密封性を有し軽量化に優れる複合体となることから、電子機器の筐体、気密、防水、断熱や防音等の各種目的のシール材、自動車の内装材、外装材などに好適に用いられる。
本発明の複合体は、金属部材とプロピレン樹脂発泡部材とが強固に一体化され、かつ軽量化に優れた複合体とその製造方法を提供するものであり、該複合体は、電気・電子機器用途、自動車機器用途およびOA精密機械用途に有用なものである。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によりなんら制限されるものではない。
実施例および比較例に用いた、プロピレン樹脂、複合体は、下記の方法により評価・測定した。
〜プロピレン樹脂のメルトフローレイト(MFR)〜
JIS K 7210(1995年)に従い、測定温度230℃、荷重21.18Nの荷重下で測定した。
〜複合体の接合強度の測定〜
複合体試験片を引張試験機((株)島津製作所製、(商品名)オートグラフAG−5000B)を用い、引張速度10mm/minで、引張試験を実施した。
金属部材と樹脂部材がはく離した時の最大荷重を接合面積で除し接合強度とした。接合強度として3MPaを超えるものを実用上十分な接合強度を有すると判断した。
〜プロピレン樹脂発泡部材の発泡倍率の測定〜
複合体試験片のプロピレン樹脂発泡部材の一部を切り出し、該切り出したプロピレン樹脂発泡部材の重量を精密天秤(メトラー・トレド(株)製、(商品名)AT261)で測定した。また、非発泡のプロピレン樹脂非発泡部材を作製し、プロピレン樹脂発泡部材と同一の形状に切り出し、重量を測定した。
切り出したプロピレン樹脂発泡部材の重量を切り出したプロピレン樹脂非発泡部材の重量で除し、発泡倍率とした。
<調製例1(発泡剤マスターバッチ(b−1)の調整)>
低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、(商品名)ペトロセン340)100重量部に対し、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(和光純薬工業(株)製、分解温度205℃)25重量部を、溶融混練ゾーンを130℃に設定した二軸押出機(東芝機械(株)製、(商品名)TEM−35−102B)を用いて溶融混練し、ダイより流出する溶融組成物を冷却後裁断し、発泡剤マスターバッチ(b−1)を得た。
<調製例2(発泡剤マスターバッチ(b−2)の調整)>
低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、(商品名)ペトロセン340)100重量部に対し、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(和光純薬工業(株)製、分解温度205℃)25重量部、1,1−ジ−ターシャリーブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂(株)製、(商品名)パーヘキサ25B)2重量部を、溶融混練ゾーンを130℃に設定した二軸押出機(東芝機械(株)製、(商品名)TEM−35−102B)を用いて溶融混練し、ダイより流出する溶融組成物を冷却後裁断し、発泡剤マスターバッチ(b−2)を得た。
実施例1
アルミニウム合金(A5052) 製試験片(35mm(長辺)×13mm(短辺)×2mm(厚さ))をアセトンに浸漬することにより表面の洗浄を行った後、該試験片を1重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液、次いで10重量%硫酸水溶液に浸漬し、さらに15重量%硫酸水溶液中で電流密度0.5A/cmで陽極酸化処理することにより、アルミニウム合金表面を化学処理したアルミニウム合金(A5052)製試験片を得た。
プロピレン樹脂(日本ポリプロ製、(商品名)ニューフォーマーFH2900、MFR10g/10分、歪硬化性有)100重量部に対し、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体(アルケマ製、(商品名)ボンダインAX8390)20重量部を230℃に加熱した二軸押出機(東芝機械(株)製、(商品名)TEM−35−102B)のホッパーに投入し、スクリュー回転数200rpmにて溶融混練し、ダイより流出する溶融組成物を冷却後裁断し、プロピレン樹脂組成物ペレットを作製した。
該アルミニウム合金(A5052)製試験片を、金型温度60℃に設定した射出成形機金型内に装着し、該プロピレン樹脂組成物ペレット100重量部と発泡剤マスターバッチ(b−1)5重量部とをドライブレンドした混合ペレットを230℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75D、シャットオフノズル付き)のホッパーに投入し、保圧を加えずにインサート発泡成形を行い、アルミニウム合金部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体を得た。
得られた複合体の接合強度は5MPaと優れたものであった。また、複合体のプロピレン樹脂発泡部材の発泡倍率は2.0倍であり、表面外観も良好であった。
実施例2
マグネシウム合金(AZ91)製試験片(35mm(長辺)×13mm(短辺)×2mm(厚さ))をアセトンに浸漬することにより表面の洗浄を行った後、該試験片を#800のアルミナ、次いで#1000、さらに#2000のアルミナにて液体ホーニング処理を行うことにより、マグネシウム合金表面を物理的処理したマグネシウム合金(AZ91)製試験片を得た。
プロピレン樹脂(日本ポリプロ製、(商品名)ニューフォーマーFH3400、MFR4g/分、歪硬化性有)100重量部に対し、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体(住友化学(株)製、(商品名)ボンドファーストE)12重量部を、230℃に加熱した二軸押出機(東芝機械(株)製、(商品名)TEM−35−102B)のホッパーに投入し、スクリュー回転数200rpmにて溶融混練し、ダイより流出する溶融組成物を冷却後裁断し、プロピレン樹脂組成物ペレットを作製した。
該マグネシウム合金(AZ91)製試験片を金型温度60℃に設定した射出成形機金型内に装着し、該プロピレン樹脂組成物ペレット100重量部に対して、発泡剤マスターバッチ(b−1)5重量部の割合でドライブレンドした混合ペレットを、230℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75D、シャットオフノズル付き)のホッパーに投入し、保圧を加えずにインサート発泡成形を行い、マグネシウム合金部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体を得た。
得られた複合体の接合強度は4MPaと優れたものであった。また、複合体のプロピレン樹脂発泡部材の発泡倍率は1.5倍であり、表面外観も良好であった。
比較例1
アルミニウム合金(A5052)製試験片に陽極酸化処理を施さなかった以外は、実施例1と同様の方法により、複合体を得た。
得られた複合体の接合強度は0.3MPaであり、接合性に劣るものであった。
比較例2
マグネシウム合金(AZ91)製試験片に液体ホーニング処理を施さなかった以外は、実施例2と同様の方法により、複合体を得た。
得られた複合体の接合強度は0.3MPaであり、接合性に劣るものであった。
実施例3
アルミニウム合金(A1100)製試験片(35mm(長辺)×13mm(短辺)×2mm(厚さ))をエタノールに浸漬することにより表面の洗浄を行った後、該試験片を陽極として20℃のヒドラジン濃度0.2モル/リットルの電解液に浸漬し、基底電圧30Vで30分間直流電解法により陽極酸化を行うことにより、表面を化学処理したアルミニウム合金(A1100)製試験片を得た。
プロピレン樹脂(日本ポリプロ製、(商品名)ニューフォーマーFB3312、MFR3g/分、歪硬化性有)100重量部に対し、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体(アルケマ製、(商品名)ボンダインTX8030)15重量部を230℃に加熱した二軸押出機(東芝機械(株)製、(商品名)TEM−35−102B)のホッパーに投入し、スクリュー回転数200rpmにて溶融混練し、ダイより流出する溶融組成物を冷却後裁断し、プロピレン樹脂組成物ペレットを作製した。
該アルミニウム合金(A1100)製試験片を、金型温度60℃に設定した射出成形機金型内に装着し、該プロピレン樹脂組成物ペレット100重量部と発泡剤としてアゾジカルボンアミド(和光純薬工業(株)製、分解温度205℃)2重量部とをドライブレンドした混合ペレットを230℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75D、シャットオフノズル付き)のホッパーに投入し、保圧を加えずにインサート発泡成形を行い、アルミニウム合金部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体を得た。
得られた複合体の接合強度は4MPaと優れたものであった。また、複合体のプロピレン樹脂発泡部材の発泡倍率は2.3倍であり、表面外観も良好であった。
実施例4
アルミニウム合金(A1100)製試験片(35mm(長辺)×13mm(短辺)×2mm(厚さ))をエタノールに浸漬することにより表面の洗浄を行った後、該試験片を95℃のエタノールアミン0.5重量%を含有する蒸留水混合液に5分間浸漬することによりベーマイト処理を施し、表面を化学処理したアルミニウム合金(A1100)製試験片を得た。
プロピレン樹脂(住友化学製、(商品名)住友ノーブレン AW564、MFR9g/分)100重量部に対しエチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(住友化学製、(商品名)ボンドファースト7L)15重量部を230℃に加熱した二軸押出機(東芝機械(株)製、(商品名)TEM−35−102B)のホッパーに投入し、スクリュー回転数200rpmにて溶融混練し、ダイより流出する溶融組成物を冷却後裁断し、プロピレン樹脂組成物ペレットを作製した。
該アルミニウム合金(A1100)製試験片を、金型温度60℃に設定した射出成形機金型内に装着し、該プロピレン樹脂組成物ペレット100重量部と発泡剤マスターバッチ(b−2)5重量部とをドライブレンドした混合ペレットを230℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75D、シャットオフノズル付き)のホッパーに投入し、保圧を加えずにインサート発泡成形を行い、アルミニウム合金部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体を得た。
得られた複合体の接合強度は3.1MPaと優れたものであった。また、複合体のプロピレン樹脂発泡部材の発泡倍率は2.1倍であり、表面外観も良好であった。
実施例5
アルミニウム合金(A1050)製試験片(35mm(長辺)×13mm(短辺)×2mm(厚さ))をアセトンに浸漬することにより表面の洗浄を行った後、該試験片を#800のアルミナ、次いで#1000のアルミナにて液体ホーニング処理を行い、さらに30重量%燐酸水溶液中で電流密度0.5A/cmで陽極酸化処理することにより、アルミニウム合金表面を物理的処理後化学処理したアルミニウム合金(A1050)製試験片を得た。
プロピレン樹脂(日本ポリプロ製、(商品名)ニューフォーマーFH3400、MFR4g/分、歪硬化性有)100重量部に対し、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−酢酸ビニル共重合体(住友化学(株)製、(商品名)ボンドファースト2B)10重量部を、230℃に加熱した二軸押出機(東芝機械(株)製、(商品名)TEM−35−102B)のホッパーに投入し、スクリュー回転数200rpmにて溶融混練し、ダイより流出する溶融組成物を冷却後裁断し、プロピレン樹脂組成物ペレットを作製した。
該アルミニウム合金(A1050)製試験片を金型温度60℃に設定した射出成形機金型内に装着し、該プロピレン樹脂組成物ペレット100重量部に対して、アゾジカルボンアミド(和光純薬工業(株)製、分解温度205℃)2重量部をドライブレンドし、230℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75D、シャットオフノズル付き)のホッパーに投入し、保圧を加えずにインサート発泡成形を行い、アルミニウム合金部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体を得た。
得られた複合体の接合強度は4.5MPaと優れたものであった。また、複合体のプロピレン樹脂発泡部材の発泡倍率は2.2倍であり、表面外観も良好であった。
実施例6
アルミニウム合金(A5052)製試験片(35mm(長辺)×13mm(短辺)×2mm(厚さ))をアセトンに浸漬することにより表面の洗浄を行った後、該試験片を95℃のトリエタノールアミン0.5重量%を含有する蒸留水混合液に5分間浸漬し、さらに、波長1.064μmのレーザを用いハッチング幅0.09mm、周波数9KHz、速度80mm/秒で直交方向に5回走査することによりレーザ処理を行うことにより、アルミニウム合金表面を化学処理後物理的処理したアルミニウム合金(A5052)製試験片を得た。
プロピレン樹脂(住友化学製、(商品名)住友ノーブレン AW564、MFR9g/分)100重量部に対しエチレン−α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体(アルケマ製、(商品名)ボンダインAX8390)18重量部を230℃に加熱した二軸押出機(東芝機械(株)製、(商品名)TEM−35−102B)のホッパーに投入し、スクリュー回転数200rpmにて溶融混練し、ダイより流出する溶融組成物を冷却後裁断し、プロピレン樹脂組成物ペレットを作製した。
該アルミニウム合金(A5052)製試験片を、金型温度60℃に設定した射出成形機金型内に装着し、該プロピレン樹脂組成物ペレット100重量部と発泡剤マスターバッチ(b−2)5重量部とをドライブレンドした混合ペレットを230℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75D、シャットオフノズル付き)のホッパーに投入し、保圧を加えずにインサート発泡成形を行い、アルミニウム合金部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体を得た。
得られた複合体の接合強度は4.5MPaと優れたものであった。また、複合体のプロピレン樹脂発泡部材の発泡倍率は2.0倍であり、表面外観も良好であった。
本発明の複合体は、金属部材とプロピレン樹脂発泡部材とを一体化したものであり、接合性、密封性、軽量化に優れるものであることから、特に電気・電子機器用途、自動車機器用途およびOA精密機械用途に適した複合体として期待されるものである。

Claims (8)

  1. 物理的処理及び/又は化学処理を施した表面を有する金属部材とプロピレン樹脂発泡部材とを一体化してなることを特徴とする金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体。
  2. 金属部材が、アルミニウム製部材、アルミニウム合金製部材、銅製部材、銅合金製部材、マグネシウム製部材、マグネシウム合金製部材、鉄製部材、チタン製部材、チタン合金製部材及びステンレス製部材からなる群より選択される1種以上の金属部材であることを特徴とする請求項1に記載の金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体。
  3. プロピレン樹脂発泡部材が、歪硬化性を有するプロピレン樹脂よりなるプロピレン樹脂発泡部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体。
  4. プロピレン樹脂発泡部材が、プロピレン樹脂100重量部に対して、さらにエチレン−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体及び無水マレイン酸グラフト変性エチレン−α−オレフィン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種以上の変性エチレン系共重合体1〜50重量部を含んでなるプロピレン樹脂組成物よりなるプロピレン樹脂発泡部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体。
  5. プロピレン樹脂発泡部材が、プロピレン樹脂100重量部に対し、ポリプロピレン,ポリエチレン及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選択される少なくとも1種以上の樹脂100重量部に対して分解温度が150℃以上の熱分解型発泡剤1〜100重量部を含んでなる発泡剤マスターバッチ0.1〜50重量部を含み、該発泡剤マスターバッチに含まれる発泡剤の分解温度以上に加熱して成形されたプロピレン樹脂発泡部材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体。
  6. 熱分解型発泡剤が、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルセミカルバジド化合物、スルホニルセミカルバジド化合物、テトラゾール化合物、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、無水硝酸ナトリウム及びそれらの混合物からなる群より選択されるものであることを特徴とする請求項5に記載の金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体。
  7. 射出一体成形されてなるものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体。
  8. 少なくとも下記の(1)〜(3)の工程を経ることを特徴とする金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体の製造方法。
    (1)金属部材の表面に物理的処理及び/又は化学処理を施す工程。
    (2)表面に物理的処理及び/又は化学処理を施した金属部材を射出成形機の金型内に装着する工程。
    (3)該金型内に、プロピレン樹脂を溶融発泡状態で射出し、インサート発泡成形を行い金属部材−プロピレン樹脂発泡部材複合体とする工程。
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