JP2014033074A - 荷電粒子ビーム描画装置及びパターン検査装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及びパターン検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ干渉計の振動による装置精度の低下を抑止する。
【解決手段】荷電粒子ビーム描画装置は、試料を支持する移動可能なステージと、そのステージの移動方向におけるステージとの相対距離をレーザ光により計測するレーザ干渉計とを備える。このレーザ干渉計は、レーザ光が入射する光学部品の一例である偏光ビームスプリッタ12cと、その偏光ビームスプリッタ12c上に設けられ、振動を吸収する振動吸収材12hと、その振動吸収材12h上に設けられた重り12iとを具備する。
【選択図】図4

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及びパターン検査装置に関する。
近年の大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴って、半導体デバイスに要求される回路線幅は益々微小になってきている。半導体デバイスに所望の回路パターンを形成するためには、リソグラフィ技術が用いられており、このリソグラフィ技術では、マスク(レチクル)と称される原画パターンを用いたパターン転写が行われている。このパターン転写に用いる高精度なマスクを製造するためには、優れた解像度を有する荷電粒子ビーム描画装置が用いられている。
この荷電粒子ビーム描画装置の一例としては、マスクやブランクなどの試料が載置されたステージを移動させつつ、そのステージの位置に基づいてステージ上の試料の所定位置に電子ビームを偏向して照射し、ステージ上の試料にパターンを描画する荷電粒子ビーム描画装置が開発されている。また、ステージの位置に基づいてそのステージ上の試料のパターンを検査するパターン検査装置も開発されている。
このような荷電粒子ビーム描画装置あるいはパターン検査装置において、ステージの位置を測定する測定器としては、通常、偏光ビームスプリッタなどの光学部品を有するレーザ干渉計が用いられている。このレーザ干渉計は自身とステージとの相対距離を計測する計測器であり、光学部品が振動すると計測誤差が発生してしまう。なお、光学部品の振動ではなく、マークを計測する計測装置の振動を抑えるため、その計測装置の筺体にマスダンパを設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−147989号公報
しかしながら、前述のようにマークを計測する計測装置の筺体にマスダンパを設けた場合には、その筺体に比べて微小な光学部品が振動することを抑えることは難しく、筺体内の光学部品の振動を完全に抑えることは困難である。特に、マークを計測する計測装置で問題とならない振動もレーザ干渉計では問題となることがあり、光学部品の振動によりレーザ干渉計の計測精度が低くなると、それに応じて装置精度(描画精度又は検査精度)が低下してしまう。
ここで、光学部品の振動を抑えるため、例えば、取付部材により光学部品を強固に固定すると、光学部品に強い外力が加わり、その外力により光学部品のひずみ(光学的なひずみ)が生じる。このため、光学部品の光学性能が下がり、レーザ干渉計の計測精度が低くなってしまう。さらに、光学部品と取付部材とが密着するため、取付部材の熱膨張や収縮などによって光学部品のひずみ(光学的なひずみ)が生じ、やはり光学部品の光学性能が下がり、レーザ干渉計の計測精度が低くなってしまう。したがって、取付部材などにより光学部品を強固に固定することを避ける必要がある。
本発明が解決しようとする課題は、レーザ干渉計の振動による装置精度の低下を抑止することができる荷電粒子ビーム描画装置及びパターン検査装置を提供することである。
本発明の実施形態に係る荷電粒子ビーム描画装置は、試料を支持する移動可能なステージと、ステージの移動方向におけるステージとの相対距離をレーザ光により計測するレーザ干渉計とを備え、レーザ干渉計は、レーザ光が入射する光学部品と、光学部品上に設けられ、振動を吸収する振動吸収材と、振動吸収材上に設けられた重りとを具備する。
また、上記荷電粒子ビーム描画装置において、ステージ上の試料に向けて荷電粒子ビームを出射する出射部と、出射部により出射された荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、レーザ干渉計により計測されたステージとの相対距離に基づいて、ステージ上の試料の所定位置に荷電粒子ビームを照射するよう、偏向器による荷電粒子ビームの偏向を制御する描画制御部とを備えることが望ましい。
また、上記荷電粒子ビーム描画装置において、重りの重さは、光学部品の重さの0.5倍以上であって2倍以下の範囲内であることが望ましい。
また、上記荷電粒子ビーム描画装置において、光学部品及び振動吸収材は直方体形状に形成されており、振動吸収材における光学部品側の表面積は、光学部品における振動吸収材側の表面積の50%以上であって100%以下の範囲内であることが望ましい。
本発明の実施形態に係るパターン検査装置は、試料を支持する移動可能なステージと、ステージの移動方向におけるステージとの相対距離をレーザ光により計測するレーザ干渉計とを備え、レーザ干渉計は、レーザ光が入射する光学部品と、光学部品上に設けられ、振動を吸収する振動吸収材と、振動吸収材上に設けられた重りとを具備する。
本発明によれば、レーザ干渉計の振動による装置精度の低下を抑止することができる。
第1の実施形態に係る荷電粒子ビーム描画装置の概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係るステージ及びレーザ干渉計の概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係るレーザ干渉計の概略構成を示す図である。 図2のA1−A1線断面図である。 第2の実施形態に係るパターン検査装置の概略構成を示す図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。
図1に示すように、第1の実施形態に係る荷電粒子ビーム描画装置1は、荷電粒子ビームによる描画を行う描画部2と、その描画部2を制御する制御部3とを備えている。この荷電粒子ビーム描画装置1は、荷電粒子ビームとして例えば電子ビームを用いた可変成形型の描画装置の一例である。なお、荷電粒子ビームは電子ビームに限られるものではなく、イオンビームなどの他の荷電粒子ビームであっても良い。
描画部2は、描画対象となる試料Wを収容する描画室2aと、その描画室2aにつながる光学鏡筒2bとを有している。この光学鏡筒2bは、描画室2aの上面に設けられており、電子ビームを成形及び偏向し、描画室2a内の試料Wに対して照射するものである。このとき、描画室2a及び光学鏡筒2bの両方の内部は減圧されて真空状態にされている。
描画室2a内には、試料Wを支持するステージ11が設けられている。このステージ11は水平面内で互いに直交するX軸方向とY軸方向(以下、単にX方向及びY方向という)に移動機能により移動可能に形成されており、そのステージ11の載置面上には、例えばマスクやブランクなどの試料Wが載置される。また、描画室2aの外周には、レーザ干渉計12が設けられている。このレーザ干渉計12は自身とステージ11との相対距離、すなわち離間距離を計測する計測器である。
光学鏡筒2b内には、電子ビームBを出射する電子銃などの出射部21と、その電子ビームBを集光する照明レンズ22と、ビーム成形用の第1の成形アパーチャ23と、投影用の投影レンズ24と、ビーム成形用の成形偏向器25と、ビーム成形用の第2の成形アパーチャ26と、試料W上にビーム焦点を結ぶ対物レンズ27と、試料Wに対するビームショット位置を制御するための副偏向器28及び主偏向器29とが配置されている。
このような描画部2では、電子ビームBが出射部21から出射され、照明レンズ22により第1の成形アパーチャ23に照射される。この第1の成形アパーチャ23は例えば矩形状の開口を有している。これにより、電子ビームBが第1の成形アパーチャ23を通過すると、その電子ビームの断面形状は矩形状に成形され、投影レンズ24により第2の成形アパーチャ26に投影される。なお、この投影位置は成形偏向器25により偏向可能であり、投影位置の変更により電子ビームBの形状と寸法を制御することが可能である。その後、第2の成形アパーチャ26を通過した電子ビームBは、その焦点が対物レンズ27によりステージ11上の試料Wに合わされて照射される。このとき、ステージ11上の試料Wに対する電子ビームBのショット位置は副偏向器28及び主偏向器29により変更される。
制御部3は、描画データを記憶する描画データ記憶部3aと、その描画データを処理してショットデータを生成するショットデータ生成部3bと、描画部2を制御する描画制御部3cとを備えている。なお、ショットデータ生成部3bや描画制御部3cは、電気回路などのハードウエアにより構成されても良く、また、各機能を実行するプログラムなどのソフトウエアにより構成されても良く、あるいは、それらの両方の組合せにより構成されても良い。
描画データ記憶部3aは、試料Wにパターンを描画するための描画データを記憶する記憶部である。この描画データは、半導体集積回路の設計者などによって作成された設計データ(レイアウトデータ)が荷電粒子ビーム描画装置1に入力可能となるように、すなわち荷電粒子ビーム描画装置1用のフォーマットに変換されたデータであり、外部装置から描画データ記憶部3aに入力されて保存されている。描画データ記憶部3aとしては、例えば、磁気ディスク装置や半導体ディスク装置(フラッシュメモリ)などを用いることが可能である。
なお、前述の設計データは、通常、多数の微小なパターン(図形など)を含んでおり、そのデータ量はかなりの大容量になっている。この設計データがそのまま他のフォーマットに変換されると、変換後のデータ量はさらに増大してしまう。このため、描画データでは、データの階層化やパターンのアレイ表示などの方法により、データ量の圧縮化が図られている。このような描画データが、チップ領域の描画パターン、または、同一描画条件である複数のチップ領域を仮想的にマージして一つのチップに見立てた仮想チップ領域の描画パターンなどを規定するデータとなる。
ショットデータ生成部3bは、描画データにより規定される描画パターンをストライプ状(短冊状)の複数のストライプ領域(長手方向がX方向であり、短手方向がY方向である)に分割し、さらに、各ストライプ領域を行列状の多数のサブ領域に分割する。加えて、ショットデータ生成部3bは、各サブ領域内の図形の形状や大きさ、位置などを決定し、さらに、図形を一回のショットで描画不可能である場合には、描画可能な複数の部分領域に分割し、ショットデータを生成する。なお、ストライプ領域の短手方向(Y方向)の長さは電子ビームBを主偏向で偏向可能な長さに設定されている。
描画制御部3cは、前述の描画パターンを描画する際、ステージ11をストライプ領域の長手方向(X方向)に移動させつつ、電子ビームBを主偏向器29により各サブ領域に位置決めし、副偏向器28によりサブ領域の所定位置にショットして図形を描画する。その後、一つのストライプ領域の描画が完了すると、ステージ11をY方向にステップ移動させてから次のストライプ領域の描画を行い、これを繰り返して試料Wの描画領域の全体に電子ビームBによる描画を行う。なお、描画中には、ステージ11が一方向に連続的に移動しているため、描画原点がステージ11の移動に追従するように、主偏向器29によってサブ領域の描画原点をトラッキングさせている。
このように電子ビームBは、副偏向器28と主偏向器29によって偏向され、連続的に移動するステージ11に追従しながら、その照射位置が決められる。ステージ11のX方向の移動を連続的に行うとともに、そのステージ11の移動に電子ビームBのショット位置を追従させることで、描画時間を短縮することができる。ただし、第1の実施形態では、ステージ11のX方向の移動を連続して行っているが、これに限るものではなく、例えば、ステージ11を停止させた状態で一つのサブ領域の描画を行い、次のサブ領域に移動するときは描画を行わないステップアンドリピート方式の描画方法を用いても良い。
このような電子ビームBによる描画において、レーザ干渉計12により計測されたステージ11との相対距離に関する相対距離情報は、ステージ11の移動に関する制御(フィードバック制御)だけではなく、副偏向器28や主偏向器29などの制御、すなわち照射位置の制御(描画の制御)にも用いられる。
次に、レーザ干渉計12について詳しく説明する。
図2に示すように、レーザ干渉計12は二個設けられており、図2中の下側に位置する第1のレーザ干渉計12は、ステージ11の移動方向であるY方向におけるステージ11との相対距離(Y方向の相対距離)を計測する。また、図2中の左側に位置する第2のレーザ干渉計12は、ステージ11の移動方向であるX方向におけるステージ11との相対距離(X方向の相対距離)を計測する。これらの第1及び第2のレーザ干渉計12は同じ構造を有するため、その共通の構造について以下に説明する。
図2及び図3に示すように、レーザ干渉計12は、レーザ光を投光する投光部12aと、レーザ光を受光する受光部12bと、レーザ光の偏向成分を分離する偏光ビームスプリッタ(PBS)12cと、π/2の位相差を与える位相板として機能するλ/4板12dと、レーザ光を反射する反射鏡12eとを備えている。
図2に示すように、投光部12a及び受光部12bは描画室2aの外周に設けられている。この受光部12bとしては、例えば、CCD(電荷結合素子)などを用いることが可能である。なお、受光部12bに干渉光を取り出すため、必要に応じてコーナーキューブプリズムやλ/4板などの光学部品(図示せず)が設けられている。偏光ビームスプリッタ12cは、描画室2aの側面に形成された収容室Rに設けられている。この偏光ビームスプリッタ12cは、例えば、ガラスなどの材料により形成されている。また、λ/4板12d及び反射鏡12eは、偏光ビームスプリッタ12cの側面にその順番で積層されて設けられている。これらの偏光ビームスプリッタ12c、λ/4板12d及び反射鏡12eは各種の光学部品として機能する。
なお、前述の収容室Rは、偏光ビームスプリッタ12cにより偏向されたレーザ光がステージ11に向かって進行可能に、すなわち収容室Rの内部空間が描画室2aの内部空間とつながるように形成されている。さらに、収容室Rの壁面の一部は、投光部12aにより出射されたレーザ光及び受光部12bにより受光されるレーザ光が透過するように形成されている。この収容室Rは描画室2aの一部として機能する。
ここで、ステージ11の側面には、レーザ光を反射する反射部として機能するミラー11aが取り付けられている。このミラー11aは、ステージ11における第1及び第2のレーザ干渉計12側の側面に固定されており、第1及び第2のレーザ干渉計12から照射されたレーザ光をそれぞれ第1及び第2のレーザ干渉計12に向けて反射する。
このようなレーザ干渉計12において、図3に示すように、投光部12aから出射されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ12cより分離(分割)され、分離されたレーザ光の一方(測定光)はステージ11に向かって直進する。一方、分離されたレーザ光の他方(参照光)は、λ/4板12d及び反射鏡12eに向かって直進する。これらのレーザ光はステージ11のミラー11a又は反射鏡12eにより反射され、偏光ビームスプリッタ12cに戻りその偏光ビームスプリッタ12cによって重ね合わされて干渉する。この干渉したレーザ光(干渉光)が受光部12bにより受光され、その光路差により発生する干渉縞が観測される。このような計測がX方向及びY方向の両方で行われ、第1のレーザ干渉計12とステージ11とのY方向の相対距離、さらに、第2のレーザ干渉計12とステージ11とのX方向の相対距離が測定され、それらの相対距離情報からステージ11の位置が把握される。
なお、第1の実施形態では、前述のように1(シングル)パス方式のレーザ干渉計12を用いているが、これに限るものではない。例えば、被測定物との間でレーザ光を二往復させる2(ダブル)パス方式のレーザ干渉計を用いても良く、あるいは、被測定物との間でレーザ光を四往復させる4(フォー)パス方式のレーザ干渉計を用いても良く、そのパス数は特に限定されるものではない。また、光学部品としては、偏光ビームスプリッタ12c、λ/4板12d及び反射鏡12eを用いているが、これ以外にも各種のビームスプリッタや位相板などを用いることが可能であり、さらに、各部材の個数増加も可能である。
次に、前述の偏光ビームスプリッタ12cの取付構造について詳しく説明する。
図4に示すように、偏光ビームスプリッタ12cは、収容室Rの底面に設けられたベース体12fの上面に接着層12gを介して設けられている。この偏光ビームスプリッタ12cの上面には、振動を吸収する振動吸収材12hが設けられており、さらに、その振動吸収材12hの上面には、重さ(質量)を有する重り12iが設けられている。なお、偏光ビームスプリッタ12c、ベース体12f、振動吸収材12h及び重り12iはいずれも直方体形状に形成されているが、その形状は特に限定されるものではない。
ベース体12fは、収容室Rの底面にボルトあるいは接着剤などの固定部材(図示せず)により固定されている。このベース体12fは、熱膨張率が低くなるよう、例えば、鉄−ニッケル合金などの金属により形成されている。なお、ベース体12fの熱膨張率は、その膨張により偏光ビームスプリッタ12cに対してひずみを生じさせない熱膨張率になっている。
振動吸収材12hは、偏光ビームスプリッタ12cの上面に直接固定されている。例えば、振動吸収材12hの一表面が溶融状態にされ、その接着面として機能する表面が偏光ビームスプリッタ12cの上面に密着することで、振動吸収材12hは偏光ビームスプリッタ12cの上面に直接固定されている。なお、この直接固定以外にも、振動吸収材12hは接着剤などにより偏光ビームスプリッタ12cの上面に固定されても良い。このような振動吸収材12hは、例えば、ゴムや樹脂などの材料により形成されている。
ここで、振動吸収材12hにおける偏光ビームスプリッタ12c側の表面積は、偏光ビームスプリッタ12cにおける振動吸収材12h側の表面積の50%以上であって100%以下の範囲内であることが望ましい。これは、前述の振動吸収材12hの表面積が前述の偏光ビームスプリッタ12cの表面積の50%より小さくなったり、あるいは、前述の振動吸収材12hの表面積が前述の偏光ビームスプリッタ12cの表面積の100%より大きくなったりすると、振動を十分に抑えることが難しくなるためである。
重り12iは、振動吸収材12hの上面に直接固定されている。例えば、振動吸収材12hの一表面が溶融状態にされ、その接着面として機能する表面上に重り12iが載置されて密着することで、重り12iは振動吸収材12hの上面に直接固定される。この場合、重り12iが振動吸収材12hにより偏光ビームスプリッタ12cに固定されるため、振動吸収材12hは重り12iと偏光ビームスプリッタ12cとを接着する接着部材としても機能する。なお、この直接固定以外にも、重り12iは接着剤などにより振動吸収材12hの上面に固定されても良い。このような重り12iは、例えば、金属や樹脂、ゴムなどの材料により形成されている。
このような振動吸収材12h及び重り12iは、レーザ干渉計12の振動振幅、すなわち偏光ビームスプリッタ12cの振動振幅を低減するマスダンパとして機能する。振動吸収材12hの厚さ及び重り12iの重さのいずれか一方又は両方を調整し、偏光ビームスプリッタ12cの振動固有値を調整することで、外乱振動との共振を避けたり、あるいは、外乱振動を打ち消したりする。
なお、第1の実施形態では、振動吸収材12h及び重り12iが異なる材料により形成されているが(一例として、振動吸収材12hがゴムにより形成されており、重り12iが金属により形成されているが)、これに限るものではなく、例えば、ゴムや樹脂などの同じ材料により形成されても良い。この場合には、振動吸収材12h及び重り12iを容易に一体形成することが可能となり、さらに、振動吸収材12h及び重り12iを有するマスダンパの小型化を容易に実現することができる。
このように前述の荷電粒子ビーム描画装置1では、マスダンパとして機能する振動吸収材12h及び重り12iが偏光ビームスプリッタ12cの上面に設けられている。ところが、その振動吸収材12h及び重り12iが偏光ビームスプリッタ12cの上面に設けられていない場合には、ステージ11移動用のモータや真空引き用の減圧ポンプなどにより機械的な振動が発生し、この振動により偏光ビームスプリッタ12cも横方向に振動し、偏光ビームスプリッタ12cとステージ11との相対距離(X方向及びY方向のいずれか一方又は両方の相対距離)が変動してしまう。
そこで、偏光ビームスプリッタ12cの上面に振動吸収材12h及び重り12iを設けることによって、偏光ビームスプリッタ12cの振動を抑えることが可能となる。このとき、光学部品である偏光ビームスプリッタ12cにマスダンパ(振動吸収材12h及び重り12i)を直接設けることが重要である。例えば、偏光ビームスプリッタ12cに直接マスダンパを設けず、描画室2aの筺体に設けた場合には、その筺体上のマスダンパにより吸収しきれないような微小振動が偏光ビームスプリッタ12cに伝わるため、偏光ビームスプリッタ12cの振動を抑えることは困難である。このように筺体にマスダンパを設けて振動を吸収し、その筺体内の部品の振動を抑えることには限界がある。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、偏光ビームスプリッタ12cの上面に振動吸収材12h及び重り12iを設けることによって、それらの振動吸収材12h及び重り12iがマスダンパとして機能する。これにより、光学部品である偏光ビームスプリッタ12cの振動を直接吸収し、レーザ干渉計12の計測精度の低下を抑えることが可能となるので、振動による装置精度、すなわち描画精度の低下を抑止することができる。特に、偏光ビームスプリッタ12cを取付部材などにより強固に固定しないため、偏光ビームスプリッタ12cに強い外力が加わることもなく、偏光ビームスプリッタ12cのひずみの発生を防止することが可能となる。さらに、取付部材の熱膨張や収縮などによる偏光ビームスプリッタ12cのひずみの発生も防止することが可能となる。したがって、偏光ビームスプリッタ12cの光学性能、すなわち分離性能の低下を抑え、レーザ干渉計12の計測精度の低下を防止することが可能になるので、描画精度の低下を抑止することができる。
また、レーザ干渉計12により計測されたステージ11との相対距離に関する相対距離情報を副偏向器28や主偏向器29などの制御、すなわち照射位置の制御(描画の制御)に用いることによって、正確な描画が可能となるので、描画精度の向上を実現することができる。このような描画制御に用いる相対距離情報が振動の影響を受けると、描画精度が著しく低下してしまうが、前述のように振動によるレーザ干渉計12の計測精度の低下を抑えることが可能であり、その結果、描画精度の著しい低下を抑止することができる。
また、重り12iの重さは偏光ビームスプリッタ12cの重さの0.5倍以上であって2倍以下の範囲内であることが望ましい。重り12iの重さが偏光ビームスプリッタ12cの重さの0.5倍以上であると、より十分に振動を抑えることが可能となり、さらに、重り12iの重さが偏光ビームスプリッタ12cの重さの2倍以下であると、偏光ビームスプリッタ12cのひずみが生じにくくなり、偏光ビームスプリッタ12cの分離性能をより良好に維持することが可能となる。このため、より確実にレーザ干渉計12の計測精度の低下を抑え、描画精度の低下を防止することができる。
また、振動吸収材12hにおける偏光ビームスプリッタ12c側の表面積は、偏光ビームスプリッタ12cにおける振動吸収材12h側の表面積の50%以上であって100%以下の範囲内であることが望ましい。この場合には、十分に振動を抑えることが可能となるので、より確実にレーザ干渉計12の計測精度の低下を抑え、描画精度の低下を防止することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図5を参照して説明する。
第2の実施形態では、第1の実施形態との相違点について説明し、第1の実施形態で説明した部分と同一部分は同一符号で示し、その説明も省略する。
図5に示すように、第2の実施形態に係るパターン検査装置51は、パターンを検査する検査部52と、その検査部52を制御する検査制御部53とを備えている。なお、検査制御部53は、電気回路などのハードウエアにより構成されても良く、また、各機能を実行するプログラムなどのソフトウエアにより構成されても良く、あるいは、それらの両方の組合せにより構成されても良い。
検査部52は、第1の実施形態に係るステージ11やレーザ干渉計12などに加え、検査用のカメラなどの撮像部52aを有している。この撮像部52aは、ステージ11上の試料Wを撮像可能に設けられている。
検査制御部53は、レーザ干渉計12により計測されたステージ11との相対距離(X方向及びY方向の相対距離)に関する相対距離情報を取得し、その相対位置情報に基づくステージ11の位置から、撮像部52aにより画像を撮像したときの画像位置情報(座標情報)を求める。したがって、レーザ干渉計12により計測されたステージ11との相対距離に関する相対距離情報は、ステージ11の移動に関する制御(フィードバック制御)だけではなく、撮像部52aとステージ11との相対位置、すなわち撮像した画像の位置情報の取得にも用いられる。
検査部52には、例えば、半導体集積回路などのレイアウトデータ(設計データやCADデータなど)を変換することで得られた第1データである検査装置用データが入力される。また、検査部52には、第1の実施形態に係る荷電粒子ビーム描画装置1により試料W上に実際に描画されたパターンに基づいて作成された第2データである検査装置用データが入力される。
第1データである検査装置用データは、そのデータを保管するデータベースなどの記憶装置(図示せず)から有線又は無線のネットワークを介して検査部52に入力される。また、第2データである検査装置用データも同様にそのデータを保管するデータベースなどの記憶装置(図示せず)から有線又は無線のネットワークを介して検査部52に入力される。なお、これらの検査装置用データは第1の実施形態に係る描画データと同様に例えば階層化されている。
検査部52は、入力された各検査装置用データを用いて、第1の実施形態に係る荷電粒子ビーム描画装置1により試料W上に実際に描画されたパターンを検査する。この検査では、一例として、実際に描画されたパターンと描画データとを比較するなどの検査が行われる。このとき、パターンの位置検査のため、前述の画像位置情報(座標情報)が用いられる。
なお、本実施形態のレーザ干渉計12においても、第1の実施形態と同様の理由により、重り12iの重さは偏光ビームスプリッタ12cの重さの0.5倍以上であって2倍以下の範囲内であることが望ましい。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、前述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。つまり、パターン検査装置51においても、光学部品である偏光ビームスプリッタ12cの振動を直接吸収し、レーザ干渉計12の計測精度の低下を抑えることが可能となるので、振動による装置精度、すなわち検査精度の低下を抑止することができる。
また、レーザ干渉計12により計測されたステージ11との相対距離に関する相対距離情報を撮像部52aの画像位置情報の取得に用いることによって、正確な検査が可能となるので、検査精度の向上を実現することができる。このような検査に用いる画像位置情報が振動の影響を受けると、検査精度が著しく低下してしまうが、前述のように振動によるレーザ干渉計12の計測精度の低下を抑えることが可能であり、その結果、検査精度の著しい低下を抑止することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 荷電粒子ビーム描画装置
2 描画部
2a 描画室
2b 光学鏡筒
3 制御部
3a 描画データ記憶部
3b ショットデータ生成部
3c 描画制御部
11 ステージ
11a ミラー
12 レーザ干渉計
12a 投光部
12b 受光部
12c 偏光ビームスプリッタ
12d λ/4板
12e 反射鏡
12f ベース体
12g 接着層
12h 振動吸収材
12i 重り
21 出射部
22 照明レンズ
23 第1の成形アパーチャ
24 投影レンズ
25 成形偏向器
26 第2の成形アパーチャ
27 対物レンズ
28 副偏向器
29 主偏向器
51 パターン検査装置
52 検査部
52a 撮像部
53 検査制御部
B 電子ビーム
W 試料

Claims (5)

  1. 試料を支持する移動可能なステージと、
    前記ステージの移動方向における前記ステージとの相対距離をレーザ光により計測するレーザ干渉計と、
    を備え、
    前記レーザ干渉計は、
    前記レーザ光が入射する光学部品と、
    前記光学部品上に設けられ、振動を吸収する振動吸収材と、
    前記振動吸収材上に設けられた重りと、
    を具備することを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記ステージ上の試料に向けて荷電粒子ビームを出射する出射部と、
    前記出射部により出射された荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、
    前記レーザ干渉計により計測された前記ステージとの相対距離に基づいて、前記ステージ上の試料の所定位置に前記荷電粒子ビームを照射するよう、前記偏向器による前記荷電粒子ビームの偏向を制御する描画制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記重りの重さは、前記光学部品の重さの0.5倍以上であって2倍以下の範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記光学部品及び前記振動吸収材は直方体形状に形成されており、
    前記振動吸収材における前記光学部品側の表面積は、前記光学部品における前記振動吸収材側の表面積の50%以上であって100%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 試料を支持する移動可能なステージと、
    前記ステージの移動方向における前記ステージとの相対距離をレーザ光により計測するレーザ干渉計と、
    を備え、
    前記レーザ干渉計は、
    前記レーザ光が入射する光学部品と、
    前記光学部品上に設けられ、振動を吸収する振動吸収材と、
    前記振動吸収材上に設けられた重りと、
    を具備することを特徴とするパターン検査装置。
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