JP2014032112A - 接触子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電気的導通を図るための微細な接触子の製造方法の提供。
【解決手段】 棒状の芯材と該芯材の周囲に形成される導電性の第一めっき層を有する棒状部材の周囲に、該第一めっき層の所定位置に第一レジスト層が形成される工程と、棒状部材を、第一レジスト層をマスキング材としてエッチングを行い、第一めっき層の厚みを細める工程と、エッチングが行われた棒状部材に、第二レジスト層が周囲に亘って形成される工程と、棒状部材の第二レジスト層の一部を除去して、周回する周状部を形成するとともに、隣り合う周状部の間に螺旋状の螺旋状部を形成する工程と、周状部と螺旋状部を有する棒状部材を、第二レジスト層をマスキング材としてエッチングを行い、第一めっき層を除去する工程と、第一めっき層が除去された棒状部材から第二レジスト層を除去する工程と、第二レジスト層を除去した棒状部材から、芯材を除去する工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1I

Description

本発明は、対象物に予め設定される対象点と検査装置等とを電気的に接続する接続治具に用いられる絶縁被覆を有する接触子やこの接触子の製造方法に関する。なお、本発明の接触子は、接続対象として検査装置に限定されず、所定二点間を電気的に接続するためにも用いられる。
接続治具は、接触子(プローブ、探針、接触ピン等)を備えていて、それらを経由して、対象物に予め設定される対象点に、検査装置等から電流或いは電気信号を供給するとともに、その対象点から電気信号を検出することによって、対象点間の電気的特性を検出して、導通検査やリーク検査や動作試験等をする。
その対象物としては、例えば、プリント配線基板、フレキシブル基板、セラミック多層配線基板、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用の電極板又は半導体パッケージ用のパッケージ基板やフィルムキャリアなど種々の基板や、半導体ウェハや半導体チップやCSP (chip size package)などの半導体装置(LSI(Large Scale Integration)など)が該当する。尚、この接触子は、上記の対象物と装置とを電気的に接続することを目的とすることもでき、更に、インターポーザやコネクタのように電極端と電極端とを接続する接続治具としても採用することができる。
本明細書では、上記の対象物を総称して「対象物」と称し、対象物に設定されるとともに接触子が当接して導通状態となる部位を単に「対象点」と称する。尚、対象点と対象点とで挟まれる部位は「対象点間」として設定されることになる。
例えば、対象物がLSIである場合には、LSIに形成される電子回路が対象部となり、この電子回路の表面パッドが夫々対象点となる。この場合には、LSIに形成される電子回路が所望の電気的特性を有していることを保証するために、対象点間の電気的特性を測定して、この電子回路の良否を判断することになる。
また、対象物が、電気・電子部品を搭載する基板である場合には、基板に形成された配線が対象部となり、この配線の両端が対象点となる。この場合には、対象部となる配線が、それらに電気信号を正確に伝達できることを保証するため、電気・電子部品を実装する前の配線基板に形成された配線上の所定の対象点間の抵抗値やリーク電流等の電気的特性を測定して、その配線の良否を判断することになる。
これらの対象物の対象点間の良否の判定は、各対象点に、電流供給用及び/又は電圧測定用の接触子の先端を当接させて、電流供給用の接触子から対象点に測定用電流を供給するとともに対象点に当接させた電圧測定用の接触子の先端間の配線に生じた電圧を測定し、それらの供給電流と測定した電圧とから所定の対象点間における配線の抵抗値を算出する方法によって良否判定が行われている。
特開2004−115838号公報 特開2008−25833号公報 特開2009−160722号公報
このような良否判定に使用される接触子として、下記の如き接触子が提案されている。
特許文献1は、線形素材の外周面に金めっき層を形成し、その上にさらにニッケルめっき層を形成した後に、線形素材を引っ張って線形素材の断面積を小さくする等によって、線形素材を除去することによって、ニッケル電鋳パイプを製造する方法を開示する。
特許文献2は、SUS線の外周面に絶縁被覆を形成し、それにレーザによりらせん状の溝を形成してSUS線の外周面を露出させ、そこに絶縁被覆と同じ厚さのニッケル被膜を形成し、それから、絶縁被覆を除去するとともにSUS線を引きぬいてコイル状スプリング構造を一部に備えるニッケル電鋳パイプを製造する方法を開示する。
特許文献3は、マイクロパイプを別に製造し、そのマイクロパイプの外周面にレジスト膜を形成し、そのレジスト膜に、例えば現像によりらせん状に感光部分を溶かしてらせんスペースパターンを形成するとともに、そのマイクロパイプを周回するスペースパターンを所定間隔で形成し、それをエッチング処理することによって、スペースパターンで分断された複数のマイクロコイルを同時に形成する方法を開示する。
近年、LSIの形成プロセスが向上し、LSIの微細化が推進され、LSI検査用パッドの狭ピッチ化や多数化が進んだことにより、検査対象のLSIやそれを搭載する基板の複雑化や微細化がより進み、検査対象に設定される対象点がより狭く又は小さく形成されるようになったため、接触子がより細く形成されている。このため、多数の微細な接触子をより効率よく製造することが求められている。特に、このような接触子は、接触子を保持する保持体に装着されることになるが、保持体に装着するための係止部を接触子に形成するための工程が複雑であり、困難性を有していた。
特許文献1乃至3に開示される接触子は、筒状部材に螺旋状切欠きを設ける技術についての開示は行われているが、この接触子を保持体に保持する方法やその技術についての開示は行われていない。このため、螺旋状の切欠きを有する筒状部材を形成した後に、係止部等の保持体に保持させる部材を別工程にて形成しなければならなかった。
そこで、本発明は、保持体に保持されるために利用される係止部を、接触子を製造する工程内で一体的に製造することを目的とする。
請求項1記載の発明は、対象物の対象部に電気的に接続される接続治具に組み込まれる接触子を製造する方法であって、棒状の芯材と該芯材の周囲に形成される導電性の第一めっき層を有する棒状部材の周囲に、該第一めっき層の所定位置に第一レジスト層が形成される工程と、前記棒状部材を、前記第一レジスト層をマスキング材としてエッチングを行い、前記第一めっき層の厚みを細める工程と、前記エッチングが行われた前記棒状部材に、第二レジスト層が周囲に亘って形成される工程と、前記棒状部材の前記第二レジスト層の一部を除去して、周回する周状部を形成するとともに、隣り合う周状部の間に螺旋状の螺旋状部を形成する工程と、前記周状部と螺旋状部を有する前記棒状部材を、前記第二レジスト層をマスキング材としてエッチングを行い、前記第一めっき層を除去する工程と、前記第一めっき層が除去された前記棒状部材から前記第二レジスト層を除去する工程と、前記第二レジスト層を除去した前記棒状部材から、前記芯材を除去する工程とを含むことを特徴とする接触子を製造する方法を提供する。
請求項2記載の発明は、対象物の対象部に電気的に接続される接続治具に組み込まれる接触子を製造する方法であって、棒状の芯材と該芯材の周囲に形成される導電性の第一めっき層を有する棒状部材の周囲に、該第一めっき層の所定位置に第一レジスト層が形成される工程と、前記棒状部材の前記第一レジスト層の一部を除去する工程と、前記第一レジスト層の一部が除去された前記棒状部材を、前記第一レジスト層をマスキング材として、第二めっき層を電鋳する工程と、前記第二めっき層が電鋳された前記棒状部材から前記第一レジスト層を除去する工程と、前記第一レジスト層を除去した前記棒状部材の周囲に亘って第二レジスト層を形成する工程と、前記棒状部材の前記第二レジスト層の一部を除去して、周回する周状部を形成するとともに、隣り合う周状部の間に螺旋状の螺旋状部を形成する工程と、前記周状部と螺旋状部を有する前記棒状部材を、前記第二レジスト層をマスキング材としてエッチングを行い、前記第一めっき層を除去する工程と、前記第一めっき層が除去された前記棒状部材から前記第二レジスト層を除去する工程と、前記第二レジスト層を除去した前記棒状部材から、前記芯材を除去する工程とを含むことを特徴とする接触子を製造する方法を提供する。
本発明が開示する接触子の製造方法によれば、芯材を取り除いた段階で、追加の工程を必要とすることなく、接続治具に取り付けられるための係止部を有する接触子を提供することができる。このため、量産性に優れた接触子の製造方法を提供することができる。
また、これらの製造方法により製造される接触子は、係止部が接触子と一体的に製造され、取扱に優れた接触子を提供することができる。
本発明に係る接触子を製造する段階における棒状部材の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における棒状部材に第一レジスト層を形成する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第一レジスト層の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第一めっき層の厚みを細める工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層を形成する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階におけるめっき層の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層を除去する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における芯材を引き抜いた後の接触子の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における棒状部材の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における棒状部材に第一レジスト層を形成する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第一レジスト層の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第二めっき層を形成する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第一レジスト層を除去する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層を形成する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第二めっき層の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層を除去する工程の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る接触子を製造する段階における芯材を引き抜いた後の接触子の一実施例を示す断面図である。
図1Aから図1Iまでは、本発明に係る第一施形態の接触子を製造するための各工程の一実施例を示す断面図である。なお、全図において、各部材の厚さ、長さ、形状、部材同士の間隔、隙間等は、理解の容易のために、適宜、拡大・縮小・変形・簡略化等をしている。図の説明の際の上下・左右の表現は、その図に向かった状態でのその図面の面に沿った方向を表すものとする。なお、この図1で示される図面では、一本の接触子が形成される様子を示しているが、実際の工程では一本に限定される所定長さを有する接触子が所定の間隔を有して複数配置されて形成される。
図1Aは、本発明に係る接触子を製造する段階における棒状部材1の一実施例を示す断面図である。この図1Aの工程では、棒状部材1は、芯材10、金めっき層12と第一めっき層14を同心円に配置されて形成される。この棒状部材1は、芯材10の外周面上に金めっき層12が形成され、金めっき層12の外周面上に第一めっき層14が形成されている。
この芯材10は、例えば、外径が5μmから300μmの金属線や樹脂線を用いることができる。金属線としては、例えばSUS線を用いることができ、樹脂線としてはナイロン樹脂やポリエチレン樹脂等の合成樹脂線を用いることができる。
金めっき層12は、芯材10の外周面上に形成されており、この金めっき層12を形成することにより、最終工程での芯材10の抜き取りを容易にすることができる。なお、この金めっき層12は、芯材10の抜き取りを容易にするが、芯材10を容易に抜き取りすることができる場合には特に必要とされない。なお、金めっき層12の厚さは、0.1μmから3μmに形成される。
第一めっき層14は、金めっき層12(又は芯材10)の外周面上に導電性材料にて形成される。この第一めっき層14は、電気めっき又は無電解めっきにより形成される。この第一めっき層14は、ニッケル(Ni)により形成することができる。この第一めっき層14の厚みは、5μmから50μmに形成されることになる。なお、この第一めっき層14の厚みは、後述する第一めっき層14の厚みを細める工程による除去される厚み分を計算して形成されることが必要である。
この棒状部材1の長さは、搬送作業の容易性等の観点から50cm以下が望ましいが、それに限定されるものではなく、切断することなく連続的に製造してもよい。この棒状部材1の長さに応じて、製造される接触子の個数が決められることになる。
図1Bは、本発明に係る接触子を製造する段階における棒状部材1に第一レジスト層16を形成する工程の一実施例を示す断面図である。図1Bの工程では、図1Aで示される棒状部材1の外周面上に第一レジスト層16が形成される。この第一レジスト層16を形成する方法は、特に限定されず、棒状部材10に対して均一の厚みを有するように且つ全体に亘って形成することができれば構わない。なお、第一レジスト層16は、後述するレーザ照射により加工(蒸発又は分解)することが容易な素材で形成されることが好ましい。
第一レジスト層16の厚みは、特に限定されないが、後述する第一レジスト層16を除去することができることや第一めっき層14をエッチングすることができることが厚みの条件となる。
図1Cは、本発明に係る接触子を製造する段階における第一レジスト層16の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。この図1Cの工程では、棒状部材1に形成される第一レジスト層16であって、棒状部材1の所定の位置に形成された第一レジスト層16が残され、その他の位置にある第一レジスト層16が除去される。詳細は後述するが、残された第一レジスト層16が存在する場所が、接触子が有する係止部となる。この第一レジスト層16を除去する方法は、レーザ照射による方法を例示することができる。なお、この図1Cでは、第一レジスト層16は、棒状部材1の表面上にリング形状を有するように形成されている。
棒状部材1に第一レジスト層16が所定位置に配置される方法は、上記の如く、棒状部材1の外周面全体に形成した後、所望の箇所以外を除去する方法を説明したが、予め所定位置のみ第一レジスト層16を形成するような方法でも良い。
図1Dは、本発明に係る接触子を製造する段階における第一めっき層14の厚みを細める工程の一実施例を示す断面図である。この図1Dの工程では、棒状部材1の所定位置にのみ第一レジスト層16が形成されており、この第一レジスト層16以外の場所では、第一めっき層14が表面に露出している状態である。このため、第一レジスト層16をマスキング材として、棒状部材1をエッチングする。棒状部材1の表面に露出する第一めっき層14は、エッチングされることになるが、第一レジスト層16が配置される場所では第一めっき層14はエッチングされないことになる。このことを利用し、露出される第一めっき層14の場所のみ、所定の厚みに細めるようエッチングする。この所定の厚みになるよう細める方法は、エッチングを行う時間を制御することにより実施される。
第一レジスト層16をマスキング材として使用して、第一めっき層14が細められた棒状部材1は、第一めっき層14が取り除かれる。
図1Eは、本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層18を形成する工程の一実施例を示す断面図である。図1Eの工程では、第一レジスト層16が取り除かれた棒状部材1は、第一めっき層14の外周に亘って第二レジスト層18が被覆される。なお、第二レジスト層18が被覆された棒状部材1は、第一レジスト層16が被覆された箇所の第一めっき層14の厚さが他の場所よりも厚いため、少し盛り上がった状態で被覆されることになる。
図1Fは、本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層18の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。図1Fの工程では、棒状部材1の外周全体に亘って被覆される第二レジスト層18の一部を除去することにより、等間隔に周回する周状凹部18aを形成するとともに、隣り合う周状凹部18aの間にらせん状のらせん状突部18bが形成される。
図1Fで示される一実施例では、紙面に向かって、左から周状凹部18a、らせん状凹部18bと周状凹部18aがこの順番に形成されている。この周上凹部18aの間隔が、接触子の長さになることになる。
らせん状凹部18bは、周状凹部18aと周状凹部18aの間に第二レジスト層18がらせん状の形状を有するように、第二レジスト層18が除去されることになる。なお、実際に、第二レジスト層18に周状凹部18aとらせん状凹部18bが形成される場合には、棒状部材1に形成される順番(例えば、図1Fなら左から順番)に沿って形成されることになる。
これらの周状凹部18aとらせん状凹部18bは、第二レジスト層18を有する棒状部材1に、周状凹部18aとらせん状凹部18bを形成する所望の位置にレーザービームを照射することで形成することができる。レーザービームが照射された場所の第二レジスト層18は、蒸発又は分解して取り除かれる。この場合、周状凹部18aは、棒状部材を周方向に回転させて形成し、らせん状凹部18bは、棒状部材1を周方向に回転させながら軸方向に移動させることで形成することができる。
図1Gは、本発明に係る接触子を製造する段階におけるめっき層の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。この図1Gの工程では、周状凹部18aとらせん状凹部が形成された棒状部材1を、第二レジスト層18をマスキング材として、エッチングを行う。第二レジスト層18をマスキング材としてエッチングが行われると、周状凹部18aとらせん状部18bの部位では、第一めっき層14が露出しているため、この部分の第一めっき層14は取り除かれることになる。なお、周状凹部18aとらせん状凹部18bの部位の第一めっき層14は取り除かれることになるが、その内側に配置される金めっき層12が取り除かれることはない。このため、芯材10はエッチングの影響を受けない。
この工程を経ることにより、周状凹部18aは接触子毎の切れ目が形成されることになり、らせん状凹部18bは、接触子のばね部が形成されることになる。
図1Hは、本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層18を除去する工程の一実施例を示す断面図である。この図1Hの工程では、第二レジスト層18をマスキング材としてエッチングされた棒状部材1から、この第二レジスト層18を除去する。このとき、棒状部材1は、第一めっき層14が突出している箇所と陥没した箇所が形成されることになる。
図1Iは、本発明に係る接触子を製造する段階における芯材を引き抜いた後の接触子の一実施例を示す断面図である。図1Iの工程では、芯材10のみを軸線の外側方向へ引っ張って、芯材10の断面積が小さくなるように変形させる。芯材10の一端を固定して他端のみを引っ張るようにしてもよい。芯材10が延伸してその断面積が小さくなると、芯材10の外周面を被覆していた金めっき層12がその外周面から剥離して、芯材10と金めっき層12との間に空間が形成されることになる。そうすることで、芯材10のみを棒状部材1から取り除くことができる。
この芯材10が取り除かれると、周状凹部18aによって隣り合う部分が離れて、接触子2が、別個のものとして形成されることになる。なお、図1Iでは一本の接触子2のみが製造されたようになっているが、長い電鋳管を使用することによって、多数の接触子を一度に製造することができる。また、この接触子2は、ばね部22を挟んで二つの係止部21が形成されているが、この係止部21が設けられる個数や場所は特に限定されない。この係止部21を設けることによって、接触子2の表面に起伏部分を備えることができ、この係止部21を用いることで、検査用治具などの接触子2を保持するための保持体に係止することができるようになる。
図1Iに示すように、係止部21とばね部22を備える接触子2を複数同時に製造することができるようになる。また、この接触子2が備える係止部21やばね部22は所望する長さや位置に形成することができ、また、接触子2自体の長さも所望する長さに形成することができ、極めて効率良く製造することができる。
以上が、本発明の第一実施例の接触子の製造方法である。
次に、本発明の第二実施例の接触子の製造方法について説明する。
図2Aから図2Iまでは、本発明に係る第二実施例の接触子を製造するための各工程の一実施例を示す断面図である。なお、全図において、各部材の厚さ、長さ、形状、部材同士の間隔、隙間等は、理解の容易のために、適宜、拡大・縮小・変形・簡略化等をしている。図の説明の際の上下・左右の表現は、その図に向かった状態でのその図面の面に沿った方向を表すものとする。なお、この図1で示される図面では、一本の接触子が形成される様子を示しているが、実際の工程では一本に限定される所定長さを有する接触子が所定の間隔を有して複数配置されて形成される。
図2Aは、本発明に係る接触子を製造する段階における棒状部材1の一実施例を示す断面図である。この図2Aの工程は、図1Aの工程と同じであるので説明を省略する。
図2Bは、本発明に係る接触子を製造する段階における棒状部材1に第一レジスト層16を形成する工程の一実施例を示す断面図である。図2Bの工程は、図1Bと同じのため説明を省略する。
図2Cは、本発明に係る接触子を製造する段階における第一レジスト層16の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。この図2Cの工程では、棒状部材1に形成される第一レジスト層16の一部が除去され、棒状部材1に凹部16aが形成される。第二実施例では、この凹部16aに係止部が形成されることになる。このため、この凹部16aの形状や大きさが、接触子の係止部の形状や大きさになる。この第一レジスト層16を除去する方法は、レーザ照射による方法を例示することができる。なお、この図2Cでは、第一レジスト層16が除去された凹部16aは、棒状部材1の表面上にリング形状を有するように形成されている。
図2Dは、本発明に係る接触子を製造する段階における第二めっき層3を形成する工程の一実施例を示す断面図である。この工程では、第一レジスト層16が除去された凹部16aに第二めっき層3が形成される。この第二めっき層3を形成する方法は、無電解めっきにより形成する方法を例示することができる。この第二めっき層3を形成する無電解めっきとしては、例えば、Ni(ニッケル)‐P(リン)の合金を用いることができる。
この第二めっき層3が形成される部位は、接触子としての係止部として機能する部位に設けられるとともに、この第二めっき層3が係止部と機能することができるための厚みを有するように形成される。この第二めっき層3の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、1〜20μmに形成することができる。なお、図2Dで示される如く、第一めっき層14よりも外径が大きい部位として形成されるとともに、第一レジスト層16の厚みよりも短くなるよう形成されることになる。なお、図2Dの実施例では、二箇所の係止部が形成される場合を示している。
図2Eは、本発明に係る接触子を製造する段階における第一レジスト層16を除去する工程の一実施例を示す断面図である。この工程では、第一レジスト層16が除去される。図2Eで示される如く、第一レジスト層16が除去されると、第一めっき層14と第二めっき層3が露出し、第一めっき層14よりも第二めっき層3が厚く形成され、係止部として機能することができることがわかる。
図2Fは、本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層18を形成する工程の一実施例を示す断面図である。図2Fの工程では、第一レジスト層16が取り除かれた棒状部材1は、第一めっき層14と第二めっき層3の外周に亘って第二レジスト層18が被覆される。なお、第二レジスト層18が被覆された棒状部材1は、第二めっき層3の外周に亘って被覆された第二レジスト層18の箇所では、第一めっき層14の外周に亘って被覆された他の場所よりも厚く、少し盛り上がった状態で被覆されることになる。
図2Gは、本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層18の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。棒状部材1の外周全体に亘って被覆される第二レジスト層18の一部を除去することにより、等間隔に周回する周状凹部18aを形成するとともに、隣り合う周状凹部18aの間にらせん状のらせん状突部18bが形成される。この図2Gの工程は、第一実施例の図1Fで示される工程と同様の作業のため、詳細は省略する。なお、この図2Gの工程にて、所定位置の第二レジスト層18が除去されるが、第二レジスト層18が除去された部位では第一めっき層14が露出していることになる。
図2Hは、本発明に係る接触子を製造する段階における第一めっき層14の一部を除去する工程の一実施例を示す断面図である。この図2Hの工程では、周状凹部18aとらせん状凹部が形成された棒状部材1を、第二レジスト層18をマスキング材として、エッチングを行う。第二レジスト層18をマスキング材としてエッチングが行われると、周状凹部18aとらせん状部18bの部位では、第一めっき層14が露出しているため、この部分の第一めっき層14は取り除かれることになる。なお、周状凹部18aとらせん状凹部18bの部位の第一めっき層14は取り除かれることになるが、その内側に配置される金めっき層12が取り除かれることはない。このため、芯材10はエッチングの影響を受けない。
この工程を経ることにより、周状凹部18aは接触子毎の切れ目が形成されることになり、らせん状凹部18bは、接触子のばね部が形成されることになる。
図2Iは、本発明に係る接触子を製造する段階における第二レジスト層18を除去する工程の一実施例を示す断面図である。この図2Iの工程では、第二レジスト層18をマスキング材としてエッチングされた棒状部材1から、この第二レジスト層18を除去する。このとき、棒状部材1は、第二めっき層3が突出している箇所と第一めっき層14陥没した箇所が形成されることになる。なお、この工程は、第一実施例の図1Hで行われる工程と同じ作業が行われることになる。
図2Jは、本発明に係る接触子を製造する段階における芯材10を引き抜いた後の接触子の一実施例を示す断面図である。図2Jの工程では、芯材10のみを軸線の外側方向へ引っ張って、芯材10の断面積が小さくなるように変形させる。芯材10の一端を固定して他端のみを引っ張るようにしてもよい。芯材10が延伸してその断面積が小さくなると、芯材10の外周面を被覆していた金めっき層12がその外周面から剥離して、芯材10と金めっき層12との間に空間が形成されることになる。そうすることで、芯材10のみを棒状部材1から取り除くことができる。なお、この工程は、第一実施例の図1Iで行われる工程と同じ作業が行われることになる。
この芯材10が取り除かれると、図2Jで示される如く、周状凹部18aによって隣り合う部分が離れて、接触子2が、別個のものとして形成されることになる。なお、図2Jでは一本の接触子2のみが製造されたようになっているが、長い電鋳管を使用することによって、多数の接触子を一度に製造することができる。また、この接触子2は、ばね部22を挟んで二つの係止部21(第二めっき層3)が形成されているが、この係止部21が設けられる個数や場所は特に限定されない。この係止部21を設けることによって、接触子2の表面に起伏部分を備えることができ、この係止部21を用いることで、検査用治具などの接触子2を保持するための保持体に係止することができるようになる。
以上が、本発明の第二実施例の接触子の製造方法である。
本発明の第一実施例や第二実施例の製造方法により製造された接触子21は、ばね部22よりも外径の大きい係止部21を有することができ、且つこの係止部21は接触子21を製造する製造過程で一体的に製造することができる。このため、接触子21を製造する製造コストを抑えることができるとともに、簡便に係止部21を有する接触子を大量に製造することができる。
以上、本発明に係る接触子の製造方法の実施例について幾つか説明したが、本発明はそれらの実施例に拘束されるものではなく、当業者が容易になしえる追加、削除、改変等は、本発明に含まれるものであり、また、本発明の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲の記載によって定められることを承知されたい。
10・・・芯材
12・・・金めっき層
14・・・第一めっき層
16・・・第一レジスト層
18・・・第二レジスト層
2・・・・接触子
21・・・係止部
22・・・ばね部
3・・・・第二めっき層

Claims (2)

  1. 対象物の対象部に電気的に接続される接続治具に組み込まれる接触子を製造する方法であって、
    棒状の芯材と該芯材の周囲に形成される導電性の第一めっき層を有する棒状部材の周囲に、該第一めっき層の所定位置に第一レジスト層が形成される工程と、
    前記棒状部材を、前記第一レジスト層をマスキング材としてエッチングを行い、前記第一めっき層の厚みを細める工程と、
    前記エッチングが行われた前記棒状部材に、第二レジスト層が周囲に亘って形成される工程と、
    前記棒状部材の前記第二レジスト層の一部を除去して、周回する周状部を形成するとともに、隣り合う周状部の間に螺旋状の螺旋状部を形成する工程と、
    前記周状部と螺旋状部を有する前記棒状部材を、前記第二レジスト層をマスキング材としてエッチングを行い、前記第一めっき層を除去する工程と、
    前記第一めっき層が除去された前記棒状部材から前記第二レジスト層を除去する工程と、
    前記第二レジスト層を除去した前記棒状部材から、前記芯材を除去する工程とを含むことを特徴とする接触子を製造する方法。
  2. 対象物の対象部に電気的に接続される接続治具に組み込まれる接触子を製造する方法であって、
    棒状の芯材と該芯材の周囲に形成される導電性の第一めっき層を有する棒状部材の周囲に、該第一めっき層の所定位置に第一レジスト層が形成される工程と、
    前記棒状部材の前記第一レジスト層の一部を除去する工程と、
    前記第一レジスト層の一部が除去された前記棒状部材を、前記第一レジスト層をマスキング材として、第二めっき層を電鋳する工程と、
    前記第二めっき層が電鋳された前記棒状部材から前記第一レジスト層を除去する工程と、
    前記第一レジスト層を除去した前記棒状部材の周囲に亘って第二レジスト層を形成する工程と、
    前記棒状部材の前記第二レジスト層の一部を除去して、周回する周状部を形成するとともに、隣り合う周状部の間に螺旋状の螺旋状部を形成する工程と、
    前記周状部と螺旋状部を有する前記棒状部材を、前記第二レジスト層をマスキング材としてエッチングを行い、前記第一めっき層を除去する工程と、
    前記第一めっき層が除去された前記棒状部材から前記第二レジスト層を除去する工程と、
    前記第二レジスト層を除去した前記棒状部材から、前記芯材を除去する工程とを含むことを特徴とする接触子を製造する方法。
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