JP2014031330A - 高血糖等改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】α−アミラーゼ阻害剤、およびこれを含んでなる高血糖症、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、または糖尿病合併症の予防剤、治療剤または改善剤、α−アミラーゼ阻害剤を含んでなる飲食品用組成物、または、該飲食品用組成物を含んでなる飲食品を提供すること。
【解決手段】一般式
Figure 2014031330

(式中、Rは水酸基またはアルコキシ基を表す。)
で示されるクルクミン誘導体の少なくとも一つを活性成分として含んでなるα−アミラーゼ阻害剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、α−アミラーゼ阻害剤、α−アミラーゼ阻害剤を含んでなる、高血糖症、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、または糖尿病合併症の予防剤、治療剤または改善剤、α−アミラーゼ阻害剤を含んでなる飲食品用組成物、または、該飲食品用組成物を含んでなる飲食品に関する。
α−アミラーゼは、動物の脾臓及び唾液腺から分泌される消化酵素の1つであり、栄養素であるデンプン、すなわち、アミロースやアミロペクチンなどの多糖類のα−1,4結合を加水分解する。かかるα−アミラーゼの働きを阻害すれば、該栄養素の消化を阻害することができ、これにより消化物たるグルコースの腸管からの吸収を抑制することができる。したがって、このようなメカニズムにより、高血糖症、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、または糖尿病合併症の予防・治療・改善が可能となる。
α−アミラーゼ阻害物質については、従来から、種々研究・開発が行われてきた(例えば、特許文献1、同2等)。
特開平4−27389号公報 特開平7−59539号公報
本発明は、α−アミラーゼ阻害剤、およびこれを含んでなる高血糖症、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、または糖尿病合併症の予防剤、治療剤または改善剤、α−アミラーゼ阻害剤を含んでなる飲食品用組成物、または、該飲食品用組成物を含んでなる飲食品を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、所定のクルクミン誘導体に、α−アミラーゼ阻害活性があることを見出し、さらに検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一般式
Figure 2014031330
(式中、Rは水酸基またはアルコキシ基を表す。)
で示されるクルクミン誘導体の少なくとも一つを活性成分として含んでなるα−アミラーゼ阻害剤に関する。
前記一般式(1)において、Rは水酸基またはメトキシ基であることが好ましい。
また、本発明は、ウコン根茎の抽出物を活性成分として含んでなるα−アミラーゼ阻害剤に関する。
さらに、本発明は、前記いずれかのα−アミラーゼ阻害剤を含んでなる高血糖症、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、または糖尿病合併症の予防剤、治療剤または改善剤に関する。
さらに、本発明は、前記いずれかのα−アミラーゼ阻害剤を含んでなる飲食品用組成物に関する。
さらに、本発明は、前記飲食品用組成物を含んでなる飲食品に関する。
本発明のα−アミラーゼ阻害剤は、α−アミラーゼの活性を有意に阻害することができるので、栄養素であるデンプン、すなわちアミロイドやアミロペクチンの消化を阻害し、該消化物たるグルコースの消化管からの吸収を抑制する。かかるメカニズムにより、本発明のα−アミラーゼ阻害剤は、高血糖症、糖尿病(2型糖尿病など)、肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経障害、白内障、足壊疽、感染症、ケトーシスなど)等の疾患の治療、予防および改善に有用である。
また、本発明のα−アミラーゼ阻害剤を用いれば、上記疾患の治療、予防および改善に有用な、飲食品用組成物並びに飲食品を提供することができる。
実施例で合成したデメトキシデメチルクルクミンの1H−NMR(270MHz、アセトン−d6)についてのデータである。 実施例で合成したデメトキシデメチルクルクミンのESI−MSについてのデータである。
本発明は、所定のクルクミン誘導体(1)、あるいは、ウコン根茎の抽出物を活性成分として含んでなるα−アミラーゼ阻害剤、該α−アミラーゼ阻害剤を含んでなる高血糖症、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、または糖尿病合併症の予防剤、治療剤または改善剤、該α−アミラーゼ阻害剤を含んでなる飲食品用組成物、または、該飲食品用組成物を含んでなる飲食品に関する。
(活性成分)
本発明の活性成分は、前記一般式(1)で示されるクルクミン誘導体である。ここで、一般式(1)において、アルコキシ基とは、たとえば、炭素数1〜4のアルコキシ基があげられ、このうち、メトキシ基が好ましい。
本発明のクルクミン誘導体(1)のうち、好ましい具体例としては、R=OHの化合物(デメトキシデメチルクルクミン)またはR=OCH3の化合物(デメトキシクルクミン)であり、このうち、デメトキシデメチルクルクミンがより好ましい。
本発明のクルクミン誘導体(1)のうち、デメトキシデメチルクルクミンは、RがOCH3のデメトキシクルクミンを、常法により、脱メチル化することにより製造することができ、さらに、Rがアルコキシ基である化合物は、常法により、例えば、デメトキシデメチルクルクミンにおけるR(水酸基)の部位を、選択的にアルキル化すること等により製造することができる。
(抽出物)
本発明の活性成分であるクルクミン誘導体は、例えば、ウコン(学名:Curcuma longa、好ましくはインドネシア産)の根茎に含まれるので、本発明においては、ウコン根茎抽出物を活性成分として用いることもできる。
本発明において、ウコン根茎からの抽出物の調製は、いずれも常法により実施することができる。抽出に際しては、抽出原料を細かく細断ないし粉砕してから使用することが好ましい。抽出は、例えば、そのままの抽出原料または細断ないし粉砕した抽出原料を、適当な抽出溶媒に浸漬する方法、または適当な抽出溶媒中、常圧ないし加圧下、加温ないし加熱(常温〜溶媒の沸点の範囲)する方法等によって実施することができる。
抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール;酢酸エチル等のエステル;エチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレンアルコール、グリセリン等のグリコール類;ジエチルエーテル、石油エーテル等のエーテル;アセトン、酢酸等の極性溶媒;ベンゼン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素などを挙げることができるが、これらのうち、水または低級アルコールが好ましい。これらの溶媒は、単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
抽出時間は、抽出原料の状態(そのままか、細断等したものかなど)および抽出溶媒の種類、抽出温度等の諸条件により異なるが、浸漬する方法による場合、例えば、1日〜2日程度、加温ないし加熱抽出する場合、10〜180分程度の範囲である。
本発明における具体的な抽出方法としては、例えば、ウコン根茎に50%低級アルコール(例えば、メタノール、エタノール等)水溶液を加えて、室温で、1日放置し(浸漬抽出、所望により繰り返す)、得られた浸漬液から溶媒を減圧留去する方法が挙げられる。
かくして得られる抽出物は、必要に応じて濾過、遠心分離等によって固形物を除いた後、そのまま用いるか、または、さらに減圧乾燥、真空凍結乾燥等の手段によって乾燥した上で使用することができる。
抽出物(溶媒抽出物および乾燥抽出物)をさらに精製するには、公知の天然有機化合物類の分離や精製に用いる方法を使用できる。例えば、抽出物(乾燥抽出物である場合は、一旦、溶媒に溶かしたもの)は、活性炭、シリカゲル、ポリマー系担体等を用いた吸脱着、カラムクロマトグラフィー、液−液抽出、分別沈殿等により精製することができ、必要に応じ、これら方法を適宜組み合わせてもよい。
(医薬品製剤)
本発明の活性成分は、優れたα−アミラーゼ阻害活性を有し、人または温血動物(犬、猫などのペット動物を含む)において、消化管からのグルコースの吸収を抑制させることができるので、これを活性成分として配合することにより、α−アミラーゼ阻害剤として、高血糖症、糖尿病(2型糖尿病など)、肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経障害、白内障、足壊疽、感染症、ケトーシスなど)等の予防、治療または改善に用いることができる。
本発明の活性成分は、必要に応じて、この分野で通常用いられる添加剤、すなわち、賦形剤、結合剤、防腐剤、酸化安定剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味剤、pH調整剤などを配合することにより、医薬品製剤、すなわち、α−アミラーゼ阻害剤とすることができる。
本発明のα−アミラーゼ阻害剤の投与経路は、経口投与または非経口投与のいずれであってもよいが、経口的に投与されるのが通常であり、好ましい。その剤形は、投与経路に応じて適宜選択することができる。好ましい剤形としては、例えば、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、腸溶剤、トローチ、内用液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、経腸栄養剤などを挙げることができる。これらは、症状に応じてそれぞれ単独でまたは組み合わせて用いることができる。
本発明のα−アミラーゼ阻害剤の投与量は、投与の目的、投与対象者の状況(性別、年齢、体重など)、疾患の程度などに応じて異なるが、デメトキシデメチルクルクミンおよび/またはデメトキシクルクミンを活性成分とする場合、例えば、通常、成人に対して、1日あたり、経口投与の場合、1〜500mg/kg、好ましくは10〜300mg/kgであり、また、経腸栄養剤として用いる場合、1〜500mg/kg、好ましくは10〜300mg/kgである。
あるいは、ウコン根茎の抽出物を活性成分とする場合、例えば、該抽出物が実施例に示した如きアルコール抽出物である場合、通常、成人に対して、1日あたり、経口投与の場合、0.005〜1g/kg、好ましくは0.01〜0.5g/kgであり、また、経腸栄養剤として用いる場合、0.005〜1g/kg、好ましくは0.01〜0.5g/kgである。
本発明のα−アミラーゼ阻害剤は、1日1回で投与してもよく、または1日用量をその日中に適当な間隔で投与する複数回の投与、例えば1日2〜4回に分けて投与してもよい。特に、喫食後の急激な糖類の体内への吸収を抑制したり、あるいは、遅延するために、食前および/または食後などに投与することが好ましい。
(医薬部外品)
本発明のα−アミラーゼ阻害剤は、上記のような医薬品としてだけでなく、医薬部外品などとしても用いることができる。医薬部外品として用いる場合、必要に応じて、医薬部外品などの技術分野で通常用いられている種々の添加剤とともに用いられ得る。かかる添加剤としては、上述のものをいずれも用いることができる。また、溶液状、懸濁液状、シロップ状、顆粒状、クリーム状、ペースト状、ゼリー状などの所望の形状で、あるいは必要に応じて成形して使用してもよい。これらに含まれる本発明の活性成分の量は、特に限定されず、使用目的、使用形態に応じて適宜選択することができるが、例えば、上記で示した投与量に相当する量を使用することができる。
(高血糖改善飲食品用組成物、飲食品)
本発明の飲食品用組成物は、α−アミラーゼ阻害作用を奏する本発明の活性成分に、必要に応じて、この分野で通常用いられる添加剤を添加して調製することができる、かかる添加剤としては、上述のものをいずれも用いることができる。
本発明の飲食品用組成物は、優れたα−アミラーゼ阻害活性を発揮することができるので、該薬理効果を備えた飲食品、例えば、健康食品、健康飲料、特定保健用食品、機能性食品、栄養補助食品、その他ヒト以外の温血動物に対する飼料(例えば、ペットフード等)などに用いることができる。
本発明の飲食品用組成物を飲食物に用いる場合、必要に応じて、例えば、甘味料、香辛料、調味料、防腐剤、保存料、殺菌剤、酸化防止剤などの食品に通常用いられる補助剤を配合することができる。また、固形状、粉末状、顆粒状、溶液状、懸濁液状、シロップ状、クリーム状、ペースト状、ゼリー状などの所望の形状で、あるいは必要に応じて成形して使用してもよい。これらに含まれる本発明の活性成分の量は、特に限定されず、使用目的、使用形態に応じて適宜選択することができるが、例えば、上記で示した投与量に相当する量を使用することができる。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例に用いた素材・試薬等)
・ブタ膵臓α−アミラーゼ(PPA,Sigma,A3176−500KU)
・ジャガイモデンプン(和光純薬工業(株)一級、191−03985)
・クルクミン(curcumin)(和光純薬工業(株)特級、038−04921)
・デメトキシクルクミン(demethosycurcumin)(ナカライテスク、02644−04)
・1M三臭化ホウ素ジクロロメタン溶液(和光純薬工業(株)の三臭化ホウ素1Mジクロロメタン溶液)
その他試薬類は、特に断りのない限り和光純薬工業(株)製のもの(特級品)を用いた。
1.デメトキシデメチルクルクミンの調製
ナスフラスコ(10ml容)に、デメトキシクルクミン20mg(0.059mmol)を入れ、ジクロロメタン5.2mlに溶解した。容器内をアルゴンで置換した後、氷水で冷やしながら、1M三臭化ホウ素ジクロロメタン溶液0.17mmol(2.9eq)を滴下して、90分間攪拌した。反応液に水5mlを加えて反応を停止した後、該混合物を酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、残渣をシリカゲル分取薄層クロマトグラフィー(TLC)(ヘキサン−酢酸エチル=2:3)に供し、主成分(Rf0.4)を分取した。これをさらにHPLC(カラム:InertSustain C18, 4.6×250nm、移動相:下記のとおり、流速:1ml/分、検出:UV425nm)に供して、保持時間(tR)9.7分のピークを分取し、溶媒を留去して、標記目的物7.8mg(収率41%)を得た。該目的物の1H−NMR(270MHz、アセトン-d6)およびESI−MSの各データを、それぞれ図1および図2に示す。
<HPLCの移動相>
0分→15分:2%酢酸水溶液55→35%+アセトニトリル45→65%
15分→20分:2%酢酸水溶液30→50%+メタノール5%+アセトニトリル65→45%
20分→40分:メタノール100%
2.α−アミラーゼ阻害活性
α−アミラーゼ阻害活性の試験は、ALiらの阻害活性試験法(Ali H, Houghton P J, and Soumyanath A. α-Amylase inhibitory activity of some Malaysian plants used to treat diabetes; with particular reference to phyllanthus amarus. J. Ethnopharmacol., 107, 449-455 (2006).)を一部改変して実施した(DNS法)。
(被検液・酵素溶液・基質溶液・発色液の調製)
被検液は、表1記載の各被検物質を、同表記載の各濃度となるように、50%ジメチルスルホキシド(DMSO)溶液に溶解して、調製した。
酵素は、市販のブタ膵臓α−アミラーゼを、6.7mM塩化ナトリウムを含む、リン酸ナトリウム緩衝液(20mM、pH6.9)で希釈して酵素溶液とし、その活性を1unit/mlに調整して使用した。ここで、1unit(U)とは、37℃で、1分間に、1μmolの基質を加水分解する酵素量をいう。
基質溶液は、ジャガイモデンプンを、6.7mM塩化ナトリウムを含む、リン酸ナトリウム緩衝液(20mM、pH6.9)に、0.01g/mlの濃度になるように溶解して、調製した。
発色液は、96mM3,5−ジニトロサリチル酸溶液20mlと、(+)−酒石酸ナトリウムカリウム四水和物12gを2Mの水酸化ナトリウム8mlに溶解したものを混合し、蒸留水で40mlに定容して、調製した。
(阻害活性の測定)
基質溶液50μlと、各濃度の被検液50μlとを、1.5mlのエッペンドルフチューブに入れ、そこに1U/mlに調整した酵素溶液100μlを加え、フタをして37℃で、15分間反応させた。反応後、発色液100μlを加え、沸騰水中100℃で15分間反応させた。反応容器を氷水中で冷やした後、900μlの水で希釈し、そのうち200μlを96ウェルマイクロプレートに入れて、540nmにおける吸光度を測定した。ブランクは、酵素溶液の代わりに6.7mM塩化ナトリウムを含む、リン酸ナトリウム緩衝液(20mM、pH6.9)を用い同様の操作を行った。コントロールは、被検液の代わりに50%DMSO溶液を用い同様の操作を行った。酵素阻害活性は、次式により算出した。各酵素活性は、2回の反復結果の平均値である。
酵素阻害活性(%)=[[A540(C)−A540(S)]/A540(C)}×100
540(C):コントロールの吸光度からブランクの吸光度を差し引いた値
540(S):各被検液の吸光度からブランクの吸光度を差し引いた値
結果を表1に示す。
Figure 2014031330
表1より、本発明の各活性成分が、優れたα−アミラーゼ阻害作用を有していることがわかる。
3.ウコン根茎のアルコール抽出物の調製
ウコン根茎(乾燥重量60g)に、50%メタノール水溶液を加えて、室温で、1日放置した(浸漬抽出)。該操作を1回繰り返した後、さらに残渣をメタノールで2回浸漬抽出した。得られた浸漬液をすべて合わせた。該浸漬液から溶媒を減圧留去することにより、ウコン根茎のメタノール抽出物(乾固重量11g)を得た。
4.ウコン根茎のメタノール抽出物中のクルクミン誘導体の確認
(デメトキシクルクミン)
上記で得たウコン根茎のメタノール抽出物に、クロロホルム:メタノール:水=4:1:5の混合液を加えて振とう分配し、得られたクロロホルム層を1%食塩水で洗浄したのち、溶媒を留去して、クロロホルム可溶部(乾固重量4g)を得た。クロロホルム可溶部をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60N(関東化学); カラム:φ4×35.5cm; 溶出液:クロロホルム:メタノール)に供し、分画した(クロロホルム可溶画分1〜6)。各画分について、α−アミラーゼ阻害活性試験(n=15)を、上記と同様にして、実施した。結果を表2に示す。
Figure 2014031330
最も収量が多くかつα−アミラーゼ阻害活性の高かったクロロホルム可溶画分2(乾固重量2.7g)をHPLC(カラム:Inertsil ODS-3 (4.6×250mm); 移動相:前記HPLCの移動相に同じ; 流速:1.0ml/分; 検出:UV425nm)に供したところ、3本の主要ピークが観察され、標品との比較から、そのうちの2本が、デメトキシクルクミン(tR14.3分)とクルクミン(tR14.8分)であることが分かった。
(デメトキシデメチルクルクミン)
クロロホルム可溶画分のうち、同2に次いで収量が多くかつα−アミラーゼ阻害活性の高かったクロロホルム可溶画分3(乾固重量270mg)を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60N; カラム:φ1.5×15cm; 溶出液:ヘキサン−酢酸エチル)によってさらに分画した。各溶媒を30ml×3ずつ流し、TLC分析結果から溶出成分の類似している画分は、適宜まとめた。それぞれの画分のα−アミラーゼ阻害活性を、上記と同様にして測定した。結果を表3に示す。
Figure 2014031330
各画分のα−アミラーゼ阻害活性試験の結果から、最も高い活性の認められたクロロホルム可溶画分3−5について、順相シリカゲルTLC(Silica gel 60F254、0.25mm厚(Merck))を行ったところ、3成分のスポットが確認された。このうちの1成分を、分取TLCにより分画した(クロロホルム可溶画分3−5−1(Rf0.34)3mg)。
クロロホルム可溶画分3−5−1の1H−NMRおよびESI−MSの各データから、デメトキシデメチルクルクミンの存在が確認された。
本発明のα−アミラーゼ阻害剤は、α−アミラーゼの活性を有意に阻害することができるので、栄養素の消化・吸収を抑制することにより、高血糖症、糖尿病(2型糖尿病など)、肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経障害、白内障、足壊疽、感染症、ケトーシスなど)等の疾患の治療、予防および改善に有用であり、また、これら疾患の治療、予防および改善に有用な、医薬品の他、飲食品用組成物並びに飲食品を提供することができる。

Claims (6)

  1. 一般式
    Figure 2014031330
    (式中、Rは水酸基またはアルコキシ基を表す。)
    で示されるクルクミン誘導体の少なくとも一つを活性成分として含んでなるα−アミラーゼ阻害剤。
  2. Rが水酸基またはメトキシ基である、請求項1記載のα−アミラーゼ阻害剤。
  3. ウコン根茎の抽出物を活性成分として含んでなるα−アミラーゼ阻害剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のα−アミラーゼ阻害剤を含んでなる高血糖症、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、または糖尿病合併症の予防剤、治療剤または改善剤。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のα−アミラーゼ阻害剤を含んでなる飲食品用組成物。
  6. 請求項5記載の飲食品用組成物を含んでなる飲食品。
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