JP2014030932A - 金属箔装飾方法および金属箔装飾物 - Google Patents

金属箔装飾方法および金属箔装飾物 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属箔装飾物の完成までの時間を従来より短縮することができるとともに、金属箔による装飾の精度を従来より向上することができる金属箔装飾方法を提供する。
【解決手段】 金箔によって対象物11に装飾を施す金箔装飾方法は、硬化時にタックを有する紫外線硬化型の塗料である硬化時タック有塗料を対象物11上にUVインクジェット印刷して対象物11上に硬化時タック有塗料によるプライマー層12を形成するプライマー層形成ステップと、プライマー層形成ステップによって形成されたプライマー層12のタックによってプライマー層12上に金箔を貼り付けてプライマー層12上に金箔による金箔層13を形成する金箔層形成ステップとを備えていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属箔によって対象物に装飾を施す金属箔装飾方法、および、金属箔によって対象物に装飾が施されて生成される金属箔装飾物に関する。
従来の金属箔装飾方法として、衣料品、石材、木材、金属、ガラス、革などの対象物上にシリコーン樹脂を印刷して対象物上にシリコーン樹脂の層を形成し、次いで、シリコーン樹脂の層の上に金箔を貼り付けてシリコーン樹脂の層の上に金箔による層を形成し、最後に、そのまま放置してシリコーン樹脂の層を硬化させる方法が知られている(特許文献1、2参照。)。
特開2010−131769号公報 実用新案登録第3141391号公報
しかしながら、従来の金属箔装飾方法においては、シリコーン樹脂の層が硬化するまでに比較的長い時間が必要であるので、硬化前のシリコーン樹脂が自重や濡れ性などによって対象物上で広がることによってシリコーン樹脂の層の縁の形状が変化してしまい、結果として、金箔による高精度の装飾を得ることが困難であるという問題がある。
また、従来の金属箔装飾方法においては、シリコーン樹脂の層が硬化する前にシリコーン樹脂の層の上に金箔の層を形成するので、シリコーン樹脂上に金箔が貼り付けられる力によって硬化前のシリコーン樹脂が対象物上で広がってシリコーン樹脂の層の縁の形状が変化してしまい、結果として、金箔による高精度の装飾を得ることが困難であるという問題もある。
更に、従来の金属箔装飾方法においては、シリコーン樹脂の層が硬化するまでに比較的長い時間が必要であるので、金箔装飾物の完成までに長い時間が必要であるという問題もある。
そこで、本願の発明者は、紫外線硬化型のインクを対象物上にUVインクジェット印刷して対象物上に紫外線硬化型のインクによるプライマー層を形成することによって、プライマー層が硬化するまでの時間を短縮することができるということに着目し、新たな金属箔装飾方法を考え出した。この金属箔装飾方法は、紫外線硬化型のインクを対象物上にUVインクジェット印刷して対象物上に紫外線硬化型のインクによるプライマー層を形成し、次いで、プライマー層上に金属箔を貼り付けてプライマー層上に金属箔による金属箔層を形成する方法である。本願の発明者は、この金属箔装飾方法によって、金属箔装飾物の完成までの時間を短縮することを試みた。
しかしながら、この金属箔装飾方法においては、硬化後の紫外線硬化型のインクと、金属箔との接着性が悪いので、プライマー層に金属箔層が精度良く貼り付かず、金属箔による高精度の装飾を得ることが困難であるという問題があった。
そこで、本願の発明者は、紫外線硬化型のインクを対象物上にUVインクジェット印刷する際に紫外線硬化型のインクを完全には硬化させなければ、紫外線硬化型のインクと、金属箔との接着性を向上させることができることに着目し、新たな金属箔装飾方法を更に考え出した。そして、本願の発明者は、この金属箔装飾方法によって、プライマー層に金属箔層を高精度に貼り付かせることを試みた。
しかしながら、この金属箔装飾方法においては、紫外線硬化型のインクを完全に硬化させるために、プライマー層に金属箔層を形成した後でプライマー層に再び紫外線を照射する必要があるが、プライマー層上の金属箔によって紫外線が遮られてしまいプライマー層に紫外線が十分に届かず、結果として、プライマー層を完全に硬化させることができないという問題があった。そして、この金属箔装飾方法においては、プライマー層を完全に硬化させることができないので、紫外線硬化型のインクが対象物上で広がってプライマー層の縁の形状が変化してしまい、結果として、金属箔による高精度の装飾を得ることが困難であるという問題もあった。
そこで、本発明は、金属箔装飾物の完成までの時間を従来より短縮することができるとともに、金属箔による装飾の精度を従来より向上することができる金属箔装飾方法を提供することを目的とする。
本発明の金属箔装飾方法は、金属箔によって対象物に装飾を施す金属箔装飾方法であって、硬化時にタックを有する紫外線硬化型の塗料である硬化時タック有塗料を前記対象物上にUVインクジェット印刷して前記対象物上に前記硬化時タック有塗料によるプライマー層を形成するプライマー層形成ステップと、前記プライマー層形成ステップによって形成された前記プライマー層のタックによって前記プライマー層上に前記金属箔を貼り付けて前記プライマー層上に前記金属箔による金属箔層を形成する金属箔層形成ステップとを備えていることを特徴とする。
この構成により、本発明の金属箔装飾方法は、硬化時タック有塗料を対象物上にUVインクジェット印刷して対象物上に硬化時タック有塗料によるプライマー層を形成するので、プライマー層が硬化するまでの時間を短縮することができ、結果として、金属箔装飾物の完成までの時間を従来より短縮することができる。また、本発明の金属箔装飾方法は、プライマー層を完全に硬化させた後でプライマー層のタック(粘着性)によってプライマー層上に金属箔を貼り付けるので、プライマー層の縁の形状の精度を従来より向上することができ、結果として、金属箔による装飾の精度を従来より向上することができる。
また、本発明の金属箔装飾方法において、前記対象物は、前記硬化時タック有塗料が浸み込まない材質で形成されていても良い。
通常、塗料が浸み込まない材質で対象物が形成されている場合、硬化前の塗料が対象物上で広がってプライマー層の縁の形状が変化してしまい、結果として、金属箔による高精度の装飾を得ることが困難である。しかしながら、本発明の金属箔装飾方法は、紫外線硬化型の塗料が使用されているので、塗料が浸み込まない材質で対象物が形成されていたとしても、塗料が対象物上で広がる前に塗料を硬化させることができる。したがって、本発明の金属箔装飾方法は、プライマー層の縁の形状の精度を向上することができ、結果として、金属箔による装飾の精度を向上することができる。すなわち、本発明の金属箔装飾方法は、硬化時タック有塗料が浸み込まない材質で対象物が形成されていても、金属箔による装飾の精度を向上することができる。
また、本発明の金属箔装飾方法は、前記金属箔層形成ステップによって形成された前記金属箔層を保護する保護層を形成する保護層形成ステップを備えていても良い。
この構成により、本発明の金属箔装飾方法は、保護層によって金属箔層を保護することによって、金属箔装飾物の耐久性を向上することができる。
また、本発明の金属箔装飾方法において、前記保護層形成ステップは、前記対象物上における位置、形状および大きさが前記プライマー層と同一である前記保護層を形成するステップであっても良い。
この構成により、本発明の金属箔装飾方法は、対象物の金属箔層の余分な部分を擦り取る場合に、金属箔層のうち、対象物上における位置、形状および大きさがプライマー層および保護層と同一である部分を高精度に残すことができる。
また、本発明の金属箔装飾方法は、前記金属箔層形成ステップによって形成された前記金属箔層上に前記硬化時タック有塗料をUVインクジェット印刷して前記金属箔層上に前記硬化時タック有塗料による中間層を形成する中間層形成ステップを備えており、前記保護層形成ステップは、前記中間層形成ステップによって形成された前記中間層のタックによって前記中間層上に前記保護層を固定するステップであっても良い。
この構成により、本発明の金属箔装飾方法は、金属箔層上に直接接着され難い保護層であっても、中間層のタックによって金属箔層に対して保護層を固定することができる。
また、本発明の金属箔装飾方法において、前記金属箔は、金箔であっても良い。
この構成により、本発明の金属箔装飾方法は、金属箔層が他の層から剥離することを、金箔に開いている多数の微細な孔によって防止することができる。
また、本発明の金属箔装飾方法において、前記金属箔は、打ち箔であっても良い。
この構成により、本発明の金属箔装飾方法は、金属箔層が他の層から剥離することを、打ち箔に開いている多数の微細な孔によって防止することができる。
また、本発明の金属箔装飾物は、金属箔によって対象物に装飾が施されて生成される金属箔装飾物であって、前記対象物と、前記対象物上に形成されたプライマー層と、前記プライマー層上に形成された金属箔層とを備えており、前記プライマー層は、硬化時にタックを有する紫外線硬化型の塗料である硬化時タック有塗料が前記対象物上にUVインクジェット印刷されて形成されており、前記金属箔層は、前記プライマー層のタックによって前記プライマー層上に前記金属箔が貼り付けられて形成されており、前記対象物は、前記硬化時タック有塗料が浸み込まない材質で形成されていることを特徴とする。
この構成により、本発明の金属箔装飾物は、硬化時タック有塗料が対象物上にUVインクジェット印刷されて対象物上に硬化時タック有塗料によるプライマー層が形成されているので、プライマー層が硬化するまでの時間を短縮することができ、結果として、完成までの時間を従来より短縮することができる。また、本発明の金属箔装飾物は、プライマー層が完全に硬化させられた後でプライマー層のタックによってプライマー層上に金属箔が貼り付けられるので、プライマー層の縁の形状の精度を従来より向上することができ、結果として、金属箔による装飾の精度を従来より向上することができる。
通常、塗料が浸み込まない材質で対象物が形成されている場合、硬化前の塗料が対象物上で広がってプライマー層の縁の形状が変化してしまい、結果として、金属箔による高精度の装飾を得ることが困難である。しかしながら、本発明の金属箔装飾物は、紫外線硬化型の塗料が使用されているので、塗料が浸み込まない材質で対象物が形成されていたとしても、塗料が対象物上で広がる前に塗料を硬化させることができる。したがって、本発明の金属箔装飾物は、プライマー層の縁の形状の精度を向上することができ、結果として、金属箔による装飾の精度を向上することができる。すなわち、本発明の金属箔装飾物は、硬化時タック有塗料が浸み込まない材質で対象物が形成されていても、金属箔による装飾の精度を向上することができる。
本発明の金属箔装飾方法は、金属箔装飾物の完成までの時間を従来より短縮することができるとともに、金属箔による装飾の精度を従来より向上することができる。
(a)は、本発明の一実施の形態に係る金箔装飾物の一部分の正面図である。(b)は、図1(a)に示す金箔装飾物の一部分の底面図である。 図1に示す金箔装飾物の製造に使用されるインクジェットプリンターの斜視図である。 (a)は、プライマー層が形成された図1に示す対象物の一部分の正面図である。(b)は、プライマー層が形成された図1に示す対象物の一部分の底面図である。 (a)は、金箔層が形成された図1に示す対象物の一部分の正面図である。(b)は、金箔層が形成された図1に示す対象物の一部分の底面図である。 (a)は、中間層が形成された図1に示す対象物の一部分の正面図である。(b)は、中間層が形成された図1に示す対象物の一部分の底面図である。 (a)は、保護層が形成された図1に示す対象物の一部分の正面図である。(b)は、保護層が形成された図1に示す対象物の一部分の底面図である。 (a)は、厚盛り層が形成された図1に示す対象物の一部分の正面図である。(b)は、厚盛り層が形成された図1に示す対象物の一部分の底面図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る金属箔装飾物としての金箔装飾物の構成について説明する。
図1(a)は、本実施の形態に係る金箔装飾物10の一部分の正面図である。図1(b)は、金箔装飾物10の一部分の底面図である。
図1に示すように、金箔装飾物10は、金属箔としての金箔によって対象物11に装飾が施されて生成される物である。金箔装飾物10は、対象物11と、対象物11上に形成されたプライマー層12と、プライマー層12上に形成された金属箔層である金箔層13と、金箔層13上に形成された中間層14と、金箔層13を保護するための保護層15と、保護層15上に形成された厚盛り層16とを備えている。
対象物11は、プライマー層12を形成する硬化時タック有塗料が浸み込まない材質で形成されている。例えば、対象物11は、アクリル、ガラス、木材などで形成されている。
プライマー層12は、硬化時にタック(粘着性)を有する紫外線硬化型の塗料である硬化時タック有塗料が対象物11上にUVインクジェット印刷されて形成されている。硬化時タック有塗料は、無色透明な塗料である。硬化時タック有塗料は、例えばバインダー樹脂としてアクリレートで形成されている。
金箔層13は、プライマー層12のタックによってプライマー層12上に金箔が貼り付けられて形成されている。
中間層14は、プライマー層12を形成する硬化時タック有塗料と同一の硬化時タック有塗料が金箔層13上にUVインクジェット印刷されて形成されている。
保護層15は、紫外線硬化型のインクが中間層14上にUVインクジェット印刷されて形成されている。このインクは、無色透明なインクである。
厚盛り層16は、保護層15を形成するインクと同一のインクが保護層15上にUVインクジェット印刷されて形成されている。
次に、金箔装飾物10の製造に使用されるインクジェットプリンターの構成について説明する。
図2は、金箔装飾物10の製造に使用されるインクジェットプリンター20の斜視図である。
図2に示すように、インクジェットプリンター20は、対象物11を載せるテーブル21と、矢印20aで示す主走査方向に延在する本体22とを備えている。
テーブル21は、矢印20bで示す副走査方向に延在していて本体22を矢印20bで示す副走査方向に移動可能に支持しているガイド機構21aを、矢印20aで示す主走査方向における両側に備えている。
本体22は、矢印20aで示す主走査方向に延在しているガイドレール23と、矢印20aで示す主走査方向に移動可能にガイドレール23に支持されているキャリッジ24とを備えている。キャリッジ24は、紫外線硬化型の液体の滴をテーブル21に向けて吐出するための図示していない記録ヘッドと、記録ヘッドによって吐出された紫外線硬化型の液体を硬化させるための紫外線をテーブル21に向けて照射するための図示していないLED(Light Emitting Diode)とを搭載している。
次に、金箔によって対象物11に装飾を施す金属箔装飾方法としての金箔装飾方法、すなわち、金箔装飾物10の製造方法について説明する。
1.プライマー層形成ステップ
作業者は、対象物11をインクジェットプリンター20のテーブル21の所定の位置に固定し、任意の印刷データに基づいた画像を対象物11上に硬化時タック有塗料で記録するように、インクジェットプリンター20に指示する。
作業者から指示を受けたインクジェットプリンター20は、テーブル21に対してキャリッジ24をガイドレール23に沿って矢印20aで示す主走査方向に移動するとともに、テーブル21に対して本体22をガイド機構21aに沿って矢印20bで示す副走査方向に移動する。すなわち、インクジェットプリンター20は、テーブル21上に固定された対象物11に対してキャリッジ24を印刷データに応じて移動する。そして、インクジェットプリンター20は、テーブル21上に固定された対象物11上に向けてキャリッジ24上の記録ヘッドによって硬化時タック有塗料を吐出するとともに、対象物11上に吐出された硬化時タック有塗料に向けてキャリッジ24上のLEDによって紫外線を照射する。すなわち、インクジェットプリンター20は、印刷データに基づいた画像の形で硬化時タック有塗料を対象物11上にUVインクジェット印刷することによって、硬化時タック有塗料によるプライマー層12を対象物11上に形成する。
図3(a)は、プライマー層12が形成された対象物11の一部分の正面図である。図3(b)は、プライマー層12が形成された対象物11の一部分の底面図である。
プライマー層形成ステップによってプライマー層12が形成された対象物11は、例えば図3に示すようになる。
2.金箔層形成ステップ
次いで、作業者は、インクジェットプリンター20のテーブル21から対象物11を取り外し、対象物11のプライマー層12が隠れるように金箔を手作業で貼り付ける。すなわち、作業者は、対象物11上に形成されたプライマー層12のタックによってプライマー層12上に金箔を貼り付けることによって、プライマー層12上に金箔による金箔層13´を形成する。
図4(a)は、金箔層13´が形成された対象物11の一部分の正面図である。図4(b)は、金箔層13´が形成された対象物11の一部分の底面図である。
金箔層形成ステップによって金箔層13´が形成された対象物11は、例えば図4に示すようになる。なお、図4においては、プライマー層12上に1枚の大きな金箔が貼り付けられているが、金箔がプライマー層12上からはみ出す量が低減するようにプライマー層12上に複数枚の小さな金箔が貼り付けられるようにすれば、金箔の使用量を抑えることができる。
3.中間層形成ステップ
次いで、作業者は、金箔層13´が形成された対象物11をインクジェットプリンター20のテーブル21の所定の位置に固定し、上述のプライマー層形成ステップで使用した印刷データと同一の印刷データに基づいた画像を対象物11上に硬化時タック有塗料で記録するように、インクジェットプリンター20に指示する。
インクジェットプリンター20は、上述したように、テーブル21上に固定された対象物11に対してキャリッジ24を印刷データに応じて移動する。そして、インクジェットプリンター20は、印刷データに基づいた画像の形で硬化時タック有塗料を金箔層13´上にUVインクジェット印刷することによって、硬化時タック有塗料による中間層14を金箔層13´上に形成する。
図5(a)は、中間層14が形成された対象物11の一部分の正面図である。図5(b)は、中間層14が形成された対象物11の一部分の底面図である。
中間層形成ステップによって中間層14が形成された対象物11は、例えば図5に示すようになる。
4.保護層形成ステップ
次いで、作業者は、上述のプライマー層形成ステップで使用した印刷データと同一の印刷データに基づいた画像を対象物11上に紫外線硬化型のインクで記録するように、インクジェットプリンター20に指示する。
インクジェットプリンター20は、上述したように、テーブル21上に固定された対象物11に対してキャリッジ24を印刷データに応じて移動する。そして、インクジェットプリンター20は、テーブル21上に固定された対象物11上に向けてキャリッジ24上の記録ヘッドによって紫外線硬化型のインクを吐出するとともに、対象物11上に吐出された紫外線硬化型のインクに向けてキャリッジ24上のLEDによって紫外線を照射する。すなわち、インクジェットプリンター20は、印刷データに基づいた画像の形で紫外線硬化型のインクを中間層14上にUVインクジェット印刷することによって、紫外線硬化型のインクによる保護層15を中間層14上に形成する。保護層15は、中間層14のタックによって中間層14上に固定される。
図6(a)は、保護層15が形成された対象物11の一部分の正面図である。図6(b)は、保護層15が形成された対象物11の一部分の底面図である。
保護層形成ステップによって保護層15が形成された対象物11は、例えば図6に示すようになる。
5.厚盛り層形成ステップ
次いで、作業者は、上述のプライマー層形成ステップで使用した印刷データと同一の印刷データに基づいた画像を対象物11上に紫外線硬化型のインクで記録するように、インクジェットプリンター20に指示する。
インクジェットプリンター20は、上述したように、テーブル21上に固定された対象物11に対してキャリッジ24を印刷データに応じて移動する。そして、インクジェットプリンター20は、印刷データに基づいた画像の形で紫外線硬化型のインクを保護層15上にUVインクジェット印刷することによって、紫外線硬化型のインクによる厚盛り層16を保護層15上に形成する。
図7(a)は、厚盛り層16が形成された対象物11の一部分の正面図である。図7(b)は、厚盛り層16が形成された対象物11の一部分の底面図である。
厚盛り層形成ステップによって厚盛り層16が形成された対象物11は、例えば図7に示すようになる。
6.仕上げステップ
最後に、作業者は、インクジェットプリンター20のテーブル21から対象物11を取り外し、無水アルコールを付けたガーゼなどを用いて対象物11の金箔層13´の余分な部分を擦り取って、金箔層13´を金箔層13として完成させる。すなわち、作業者は、金箔装飾物10を仕上げる。
仕上げステップによって仕上げられた金箔装飾物10は、例えば図1に示すようになる。
以上に説明したように、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、硬化時タック有塗料を対象物11上にUVインクジェット印刷して対象物11上に硬化時タック有塗料によるプライマー層12を形成するので、プライマー層12が硬化するまでの時間を短縮することができ、結果として、金箔装飾物10の完成までの時間を従来より短縮することができる。
また、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、プライマー層12を完全に硬化させた後でプライマー層12のタックによってプライマー層12上に金箔を貼り付けるので、プライマー層12の縁の形状の精度を従来より向上することができ、結果として、金箔による装飾の精度を従来より向上することができる。
通常、塗料が浸み込まない材質で対象物11が形成されている場合、硬化前の塗料が対象物11上で広がってプライマー層12の縁の形状が変化してしまい、結果として、金箔による高精度の装飾を得ることが困難である。しかしながら、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、紫外線硬化型の塗料が使用されているので、塗料が浸み込まない材質で対象物11が形成されていたとしても、塗料が対象物11上で広がる前に塗料を硬化させることができる。したがって、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、プライマー層12の縁の形状の精度を向上することができ、結果として、金箔による装飾の精度を向上することができる。すなわち、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、硬化時タック有塗料が浸み込まない材質で対象物11が形成されていても、金箔による装飾の精度を向上することができる。
また、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、金箔層13を保護する保護層15を形成するので、保護層15によって金箔層13を保護することによって、金箔装飾物10の耐久性を向上することができる。
また、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、保護層形成ステップにおいて、プライマー層形成ステップで使用した印刷データと同一の印刷データに基づいた画像をインクジェットプリンター20によって対象物11上に記録する、すなわち、対象物11上における位置、形状および大きさがプライマー層12と同一である保護層15を形成する。したがって、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、仕上げステップにおいて、対象物11の金箔層13´の余分な部分を擦り取る場合に、金箔層13´のうち、対象物11上における位置、形状および大きさがプライマー層12および保護層15と同一である部分、すなわち、金箔層13を高精度に残すことができる。
また、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、金箔層13上に中間層14を形成してから保護層15を形成するので、金箔層13上に直接接着され難い保護層15であっても、中間層14のタックによって金箔層13に対して保護層15を固定することができる。
なお、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、中間層形成ステップを備えているが、保護層15の材質が金箔層13上に直接接着され易い材質である場合など、中間層14を備えていない金箔装飾物10が製造される場合には、中間層形成ステップを備えていなくて良い。
また、本実施の形態に係る金箔装飾方法は、厚盛り層形成ステップを備えているが、厚盛り層16を備えていない金箔装飾物10が製造される場合には、厚盛り層形成ステップを備えていなくて良い。
なお、以上においては、金箔について説明しているが、金箔以外の金属箔についても同様である。
金箔装飾物10は、金属箔が使用されているので、金属箔によって紫外線や電磁波などを遮蔽することができる。また、金箔装飾物10は、金属箔が使用されているので、金属箔によって断熱性を向上することができる。特に、金箔装飾物10は、他の金属より紫外線に強い金の金属箔である金箔が使用されている場合、他の金属の金属箔が使用されている場合と比較して、高い耐候性を得ることができる。
また、金属箔は、伝統的な箔打ち技術によって製造される金属箔、すなわち、打ち箔であっても良いし、蒸着などの工業的製造法によって製造された金属箔であっても良い。
打ち箔の素材としては、金、銀、プラチナ、銅錫、アルミニウムなどの単金属、または、これらの金属の合金が採用されることが可能である。また、打ち箔の素材としては、フレーク状の金属箔片や粉等の外、伝統的な箔打ち技術によって入手できるあらゆる金属の素材が採用されることが可能である。これらの金属の素材が伝統的な箔打ち技術によって薄く圧延されることによって、約0.1〜1.5μmの厚さの金属箔が製造されることができる。
なお、打ち箔は、金、銀などの単金属、または、合金からなるものであるので、工業的製造法によって製造された金属箔のように基材と金属材料との剥離という問題が生じない。すなわち、打ち箔は、工業的製造法によって製造された金属箔と比較して、耐久性に優れている。
また、打ち箔は、落ち着いた上品な光沢感を有している。一方、工業的製造法によって製造された金属箔は、メッキにも似た過度な光沢感を有している。すなわち、打ち箔は、工業的製造法によって製造された金属箔と比較して、光沢感の質という点において意匠性に優れている。
また、打ち箔は、表裏両面で光沢の度合いが同一である。一方、工業的製造法によって製造された金属箔は、表裏両面で光沢の度合が異なる。すなわち、打ち箔は、工業的製造法によって製造された金属箔と比較して、表裏両面での光沢の均一性という点において意匠性に優れている。
また、打ち箔は、製造過程において生じる無数の皺がその表裏両面に表れており、この皺による独特の模様を表裏両面に有している。一方、工業的製造法によって製造された金属箔は、打ち箔のような独特の模様を表面に有していない。すなわち、打ち箔は、工業的製造法によって製造された金属箔と比較して、表面の模様という点において意匠性に優れている。
金属箔として金を素材とする金箔が使用される場合、金箔には他の金属からなる箔と比較して視認できない程度の微細な孔が多数開いているので、プライマー層12の硬化時タック有塗料が当該孔の内部を通過し、金箔表面のコート層、すなわち、中間層14(中間層14を備えていない場合には保護層15)にまで至ることで、プライマー層12とコート層とが孔を介して強固に接着されることになり、金箔がプライマー層12またはコート層から剥離することを防止することができる。
なお、金箔以外の金属箔、すなわち、銀、プラチナ、銅錫、アルミニウムなどの単金属、または、これらの金属の合金を素材とする金属箔が使用される場合であっても、工業的製造法によって製造された金属箔ではなく、打ち箔である場合には、金属箔に微細な孔が開いているので、金箔が使用される場合と同様に、金属箔がプライマー層またはコート層から剥離することを防止することができる。
10 金箔装飾物(金属箔装飾物)
11 対象物
12 プライマー層
13、13´ 金箔層(金属箔層)
14 中間層
15 保護層

Claims (8)

  1. 金属箔によって対象物に装飾を施す金属箔装飾方法であって、
    硬化時にタックを有する紫外線硬化型の塗料である硬化時タック有塗料を前記対象物上にUVインクジェット印刷して前記対象物上に前記硬化時タック有塗料によるプライマー層を形成するプライマー層形成ステップと、前記プライマー層形成ステップによって形成された前記プライマー層のタックによって前記プライマー層上に前記金属箔を貼り付けて前記プライマー層上に前記金属箔による金属箔層を形成する金属箔層形成ステップとを備えていることを特徴とする金属箔装飾方法。
  2. 前記対象物は、前記硬化時タック有塗料が浸み込まない材質で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属箔装飾方法。
  3. 前記金属箔層形成ステップによって形成された前記金属箔層を保護する保護層を形成する保護層形成ステップを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属箔装飾方法。
  4. 前記保護層形成ステップは、前記対象物上における位置、形状および大きさが前記プライマー層と同一である前記保護層を形成するステップであることを特徴とする請求項3に記載の金属箔装飾方法。
  5. 前記金属箔層形成ステップによって形成された前記金属箔層上に前記硬化時タック有塗料をUVインクジェット印刷して前記金属箔層上に前記硬化時タック有塗料による中間層を形成する中間層形成ステップを備えており、
    前記保護層形成ステップは、前記中間層形成ステップによって形成された前記中間層のタックによって前記中間層上に前記保護層を固定するステップであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の金属箔装飾方法。
  6. 前記金属箔は、金箔であることを特徴とする請求項1から請求項5までの何れかに記載の金属箔装飾方法。
  7. 前記金属箔は、打ち箔であることを特徴とする請求項1から請求項6までの何れかに記載の金属箔装飾方法。
  8. 金属箔によって対象物に装飾が施されて生成される金属箔装飾物であって、
    前記対象物と、前記対象物上に形成されたプライマー層と、前記プライマー層上に形成された金属箔層とを備えており、
    前記プライマー層は、硬化時にタックを有する紫外線硬化型の塗料である硬化時タック有塗料が前記対象物上にUVインクジェット印刷されて形成されており、
    前記金属箔層は、前記プライマー層のタックによって前記プライマー層上に前記金属箔が貼り付けられて形成されており、
    前記対象物は、前記硬化時タック有塗料が浸み込まない材質で形成されていることを特徴とする金属箔装飾物。
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