JP2014030867A - 動力工具用コアビット及びコアビット組 - Google Patents

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隆 川又
Mokichi Kobayashi
茂吉 小林
Hiroshi Okazaki
宏 岡崎
Takashi Kitayama
崇 北山
Kenichi Kato
健一 加藤
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Abstract

【課題】係合用切欠が備えられたコアビットボディの変形を防止でき、着脱の不具合を生じさせることのない動力工具用コアビット及びコアビット組を提供する。
【解決手段】コアビット1は、先端側にダイヤモンドチップ4を有し、末端側に係合用切欠5を有する円筒状コアビットボディ2と、コアビットボディ2の末端側に、係合用切欠5の外周側を覆うように設けられる円筒状補強リング6とを備える。円筒状補強リング6で補強することでコアビットボディ2の変形を防止できる。また、内周面6aをシャンク側と嵌合する芯出し面とすることで、精度良く芯出しが可能で、コアビット1の振れを抑制可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力工具の先端に取り付けるためのコアビット及びコアビットとシャンクからなるコアビット組に係り、とくに円筒状穿孔ができるコアビット及びコアビット組に関するものである。
現在、コンクリートや石材の大径穴あけは、電気ドリルの先端に取り付けたダイヤモンドコアビットにより行われている。ダイヤモンドコアビットは円筒状のボディの縁部にダイヤモンド刃部をセグメント状に配置したもので、穿孔後には内部のコアがコアビット内部に残留する。そのため、次の穴あけを行う場合にはコアビット内部に残留したコアを取り出した後に行わねばならないが、ダイヤモンド刃部側から取り出そうとしてもスムーズには取り出せないため、コアビットとシャンクとを分離した後、コアビットのシャンク側の穴から棒のようなもので残留コアを押し出して取り出すといった作業が行われている。
しかしながら、コアビットとシャンクは通常ねじ固定されているため、穿孔中に固く締まってしまい、穿孔後に分離させるのにかなりの労力と時間を要していた。そのためワンタッチでコアビットとシャンクを分離することが可能な構造が求められており、例えば特許文献1に記載される技術が提案されている。
特開平9−1413号公報
特許文献1ではコアビットボディに係合溝が備えられており、シャンク側のピンと係合して動力が伝達される構造となっている。そのためピンを係合溝に沿って移動させることでコアビットボディの着脱を容易に行うことができる。
しかしながら、コアビットボディに、ボディ内周から外周まで貫通する係合用切欠が備えられているため、穴あけ作業時にコアビットボディがロックし過大なトルクが発生した場合や、係合用切欠周辺部に物がぶつかるといった場合に係合用切欠が変形するといった問題が生じやすい。変形が生じるとコアビットボディとシャンク側との固定ができなくなってしまう。
また、コアビットボディの内周に係合溝や係合用切欠を備えた場合、仕上げ加工時の内周面の加工精度が悪化する場合があり、コアビットボディとシャンクとの芯出し精度が低下するという問題があった。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、係合用溝又は切欠が備えられたコアビットボディの変形を防止でき、着脱の不具合を生じさせることのない動力工具用コアビット及びコアビット組を提供することである。
本発明の第1の態様は動力工具用コアビットである。この動力工具用コアビットは、先端側に刃部を有し、末端側に係合用溝又は切欠を有する円筒状コアビットボディと、
前記コアビットボディの末端側に、前記係合用溝又は切欠の外周側を覆うように設けられる円筒状補強リングとを備えることを特徴とする。
前記第1の態様において、前記円筒状コアビットボディは、末端側に係合用切欠を有するとよい。
前記第1の態様において、前記円筒状補強リングの内周面にシャンク側との芯出し面を備えるとよい。
前記第1の態様において、前記円筒状補強リングの外周面に滑り止め加工が施されているとよい。
前記第1の態様において、前記円筒状補強リングの内周面のシャンクとの合わせ面に、Oリング溝が形成され、前記Oリング溝にOリングが配置されているとよい。
前記第1の態様において、前記係合用切欠は、前記末端側の開口縁から軸方向に延びる軸方向部と、前記軸方向部の端部から周方向に延びる第1の周方向部とを有するとよい。
前記第1の態様において、前記第1の周方向部の末端には周方向の移動を規制するロック部が設けられているとよい。
前記第1の態様において、前記軸方向部の途中から前記第1の周方向部と同じ向きに延びる第2の周方向部をさらに有するとよい。
前記第1の態様において、前記軸方向部の前記開口縁側は第1の周方向幅で、奥側は前記第1の周方向幅よりも狭い第2の周方向幅であり、前記第1の周方向幅から前記第2の周方向幅に変化する部分が傾斜部となっているとよい。
本発明の第2の態様はコアビット組である。このコアビット組は、前記第1の態様の動力工具用コアビットと、前記コアビットの前記係合用切欠を有する側に着脱自在に取り付けられるシャンクとを備え、
前記シャンクは、前記コアビットの末端側に嵌合するフランジと、前記フランジに固定された取付軸と、前記係合用切欠に係合する突起とを有することを特徴とする。
前記第2の態様において、前記コアビットの前記係合用切欠は、前記末端側の開口縁から軸方向に延びる軸方向部と、前記軸方向部の端部から周方向に延びる第1の周方向部と、前記軸方向部の途中から前記第1の周方向部と同じ向きに延びる第2の周方向部とを有し、
前記シャンクは、前記円筒状補強リングの内周面に嵌合するフランジと、前記フランジに固定された取付軸と、前記フランジに対して軸方向に移動自在でかつ前記フランジに近づく方向に付勢された可動部と、前記可動部に設けられる第1の突起及び前記フランジに設けられる第2の突起とを備え、
前記第1の突起は前記第1の周方向部と係合可能で、前記第2の突起は前記第2の周方向部と係合可能であり、前記第1及び第2の突起が前記第1及び第2の周方向部とそれぞれ係合した状態にて前記第1及び第2の突起の相互間隔を小さくする向きの力により前記コアビットを保持する構成であるとよい。
さらに、前記係合用切欠において、前記軸方向部の前記開口縁側は第1の周方向幅で、奥側は前記第1の周方向幅よりも狭い第2の周方向幅であり、前記第1の周方向幅から前記第2の周方向幅に変化する部分が傾斜部となっていて、前記第1及び第2の突起が前記軸方向部にあり、かつ前記第1の周方向幅から前記第2の周方向幅に変化する前記傾斜部に前記第1の突起が当接したときは、前記シャンクを前記コアビットから離脱する向きの分力を発生する構成であるとよい。
前記第2の態様において、前記フランジ及び前記可動部と、前記コアビットボディの内径との嵌合部の隙間は、前記円筒状補強リングの内周面と前記シャンク側との嵌合部の隙間よりも大きい隙間を有するとよい。
前記第2の態様において、前記フランジは、前記円筒状補強リングの内周面に嵌合する嵌合面と、前記嵌合面に隣接しかつ前記コアビットの先端側に向かって径が小さくなるテーパ面とを有し、前記テーパ面は前記嵌合面よりも前記コアビットの先端側に位置する構成でもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、円筒状コアビットボディの係合用溝又は切欠側に、係合用溝又は切欠の外周側を覆うように円筒状補強リングを設けているので、穴あけ作業時に過大な負荷が加わった場合でも、コアビットボディの変形を抑制することが可能である。また、外部から物がぶつかった場合でも円筒状補強リングによって変形を防止することができるため、コアビットボディのシャンクに対する着脱性を損なうことがない。
本発明の第1の実施の形態であって、動力工具用コアビットを示す斜視図である。 同じく分解斜視図である。 第1の実施の形態であって、動力工具用コアビット組においてコアビットとシャンクとを分離した状態を示す斜視図である。 前記動力工具用コアビット組の要部断面図である。 前記動力工具用コアビット組におけるコアビットとシャンクとの嵌合部分であって図4Aの枠W内の要部拡大断面図である。 前記動力工具用コアビット組におけるシャンクであって、(A)はフリー状態の正面図、(B)はコアビットと係合するときの正面図である。 前記動力工具用コアビットの係合用切欠であって、(A)はシャンクがコアビットに装着されているときの突起の位置を示す正面図、(B)はコアビットからシャンクを外すときの突起の動きを示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態であって、円筒状補強リングへ滑り止め加工を施した一例を示す正面図である。 本発明の第3の実施の形態であって、円筒状補強リングへ滑り止め加工を施した他の例を示す正面図である。 本発明の第4の実施の形態であって、円筒状補強リング内周にOリング溝とOリングを配置した状態を示す部分断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一又は同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1乃至図6を用いて本発明に係る動力工具用コアビット及びこれとシャンクとを組み合わせた動力工具用コアビット組の第1の実施の形態を説明する。
図1乃至図4A、図4Bに示すように、コアビット1は、鋼鉄等の金属製円筒体3の先端側(一端側)に刃部としての複数のダイヤモンドチップ4がロウ付けされ、末端側(他端側)にシャンク10と係合する係合用切欠5が設けられた円筒状コアビットボディ2と、円筒状補強リング6とで構成されている。円筒状補強リング6は例えば金属製円筒体3と同材質であって、コアビットボディ2の係合用切欠5側に、係合用切欠5の外周側を覆うように配置される。具体的には円筒体3の末端側は一段外径が小さくなった段差面3aとなっており、ここに係合用切欠5が形成され、段差面3aの外周に円筒状補強リング6が圧入等で容易に脱落しないように嵌合、一体化されている。係合用切欠5は例えば円周方向に等角度間隔で同一形状のものが複数個設けられており、シャンク10と係合し、回転動作等によって容易に着脱作業を行うことができる構成である。なお、図4Bの拡大図に示す円筒状補強リング6の末端側(開口側)の内周面6aは、後述するシャンク10の固定フランジ11の外周面が嵌合する芯出し面となっている。
図3乃至図6に示すように、シャンク10は、固定フランジ11、可動部としての可動フランジ20、プッシュリング30、及び固定フランジ11の中心に固着される取付軸40を有している。取付軸40は例えば多角柱形状で、振動ドリルやハンマドリル等の動力工具の出力軸に連結されるものである。それら各部材の材質は、例えばコアビット1の円筒体3や円筒状補強リング6と同材質である。
固定フランジ11は、コアビット1の係合用切欠5を形成した末端側内周に嵌合する部分であり、固定フランジ11の外周面から突出して係合用切欠5と係合可能なように固定フランジ突起12が設けられている(固定されている)。また、図4A、図4Bに示すように、固定フランジ11の外周には、円筒状補強リング6の末端側の内周面6aに嵌合する外周面部分となる嵌合面13が取付軸40側の縁部に形成されるとともに、円筒状補強リング6の先端側(コアビット先端側)に向けて径が小さくなるテーパ面14が形成されている。固定フランジ11の外周のテーパ面14よりも先端側は円筒状コアビットボディ2(つまり円筒体3)の内周面に嵌合する外周面となる小径面15となっているが、固定フランジ11のコアビット1への挿入を容易にするために、図4Bの拡大図に示すように小径面15と円筒状コアビットボディ2の内周面との間には、嵌合面13と円筒状補強リング6の末端側の内周面6aとの隙間よりも大きい隙間が存在してもよい。突起12は小径面15に配置される。
固定フランジ11に対し垂直に固着された取付軸40は、固定フランジ11の中心を貫通した延長部41を有し、この延長部41に可動部としての可動フランジ20が摺動自在に設けられている。また、プッシュリング30は固定フランジ11を挟んで可動フランジ20の反対側にあり、取付軸40に対して摺動自在に設けられていて、可動フランジ20とプッシュリング30とは固定フランジ11を摺動自在に貫通する連結ピン31で相互に連結、一体化されている。つまり、可動フランジ20とプッシュリング30は一体となって取付軸40の軸方向に移動自在である。可動フランジ20は、円筒状コアビットボディ2の内周面に嵌合する外周面21を有し、外周面21から突出して係合用切欠5と係合可能なように可動フランジ突起22が設けられている(固定されている)。突起12,22の円周方向の位置は同じである。なお、可動フランジ20のコアビット1への挿入を容易にするために、図4Bの拡大図に示すように外周面21と円筒状コアビットボディ2の内周面との間には僅かに隙間が存在してもよい。取付軸40の基部にはプッシュリング30を押し上げる向きに付勢する(可動フランジ20が固定フランジ11に近づく方向に付勢する)圧縮ばね32が配設されている。
図5(A)はプッシュリング30に外力が働かないフリー状態の固定フランジ11と可動フランジ20との位置関係を示し、圧縮ばね32の弾性力で可動フランジ20が引き上げられる結果、固定フランジ11と可動フランジ20は密接しており、固定フランジ突起12と可動フランジ突起22の間隔は最も狭い状態である。図5(B)はプッシュリング30を所定量押し下げた状態であり、圧縮ばね32の弾性力に抗して可動フランジ20が押し下げられる結果、固定フランジ突起12と可動フランジ突起22は配列間隔yだけ離れている。
図4A、図4B及び図5に示した固定フランジ突起12及び可動フランジ突起22を有するシャンク10に対応するコアビット1側の係合用切欠5の形状の一例を図6に示す。図6(A),(B)に示すように、係合用切欠5は、円筒状コアビットボディ2の末端側の開口縁から軸方向に延びる軸方向部51と、軸方向部51の端部から周方向に延びる第1の周方向部61とを有し、第1の周方向部61の末端には周方向の移動を規制するロック部61aが設けられている。ロック部61aは周方向部61の末端からコアビットボディ2の開口縁側に向かって切り欠いた部分である。第1の周方向部61及びロック部61aは可動フランジ20に設けられた第1の突起としての可動フランジ突起22と係合するためのものである。
また、係合用切欠5は、軸方向部51の途中から第1の周方向部61と同じ向きに延びる第2の周方向部71を有している。これは固定フランジ11に設けられた第2の突起としての固定フランジ突起12と係合するためのものである。
さらに、軸方向部51の開口縁側は第1の周方向幅W1で、奥側は第1の周方向幅W1よりも狭い第2の周方向幅W2であり、第1の周方向幅W1から第2の周方向幅W2に変化する部分が傾斜部52となっている。この傾斜部52はコアビットボディ1からシャンク10を離脱させ易くするために形成されているものであり、作用は図6(B)で後述する。
シャンク10のコアビット1への取り付けは、シャンク10の固定フランジ突起12と可動フランジ突起22の周方向位置を、係合用切欠5の軸方向部51の位置に合わせて、固定フランジ11の嵌合面13を円筒状補強リング6の内周面6a(芯出し面となっている)に嵌合する(図4Bの拡大図)。これにより、シャンク10の中心軸(取付軸40の中心)とコアビット1の中心軸とを一致させる芯出しが行われる。この状態で、プッシュリング30を圧縮ばね32の付勢力に抗して押し下げることで、可動フランジ20をコアビット1の先端側に移動させ、可動フランジ突起22が軸方向部51の端部に突き当たるようにし(突起12,22間は配列間隔yとなる)、さらにシャンク10をコアビット1の円周方向に回転させる(プッシュリング30を回転させることで固定フランジ11及び可動フランジ20の両者を回転させる)。可動フランジ突起22が第1の周方向部61の末端に当たった所でプッシュリング30の押し下げを解除すれば、可動フランジ20が固定フランジ11に近づく方向に移動して可動フランジ突起22がロック部61aに係合し、以後可動フランジ20が周方向に移動することが阻止され、シャンク10とコアビット1とが結合状態で保持されることになる。
シャンク10をコアビット1から取り外す場合は、図6(A)の状態からプッシュリング30を押し下げながら取付時とは逆方向に回転させる。この回転によって、固定フランジ突起12は図6(B)の112aの位置から、112c,112eの位置へと移動する。位置112a,112c,112eの中心点を結ぶ矢印112は、固定フランジ突起12の中心点の移動軌跡を示す。この矢印112から解るように、固定フランジ突起12は位置112から位置112eまでは軸方向には移動せずに周方向にだけ移動する。
一方、可動フランジ突起22の移動は固定フランジ突起12の移動とは異なる。まず、プッシュリング30を押し下げることにより122aの位置から、122bの位置に移動させる。この移動によって可動フランジ突起22がロック部61aから外れ、さらにプッシュリング30を押し下げながら取付時とは逆方向に回転させることで、122bの位置から122c,122dの位置に到達する。122dの位置では可動フランジ突起22が軸方向部51の縁に接するので、それ以上の回転ができなくなる。そこで、プッシュリング30の押し下げを解除すると、圧縮ばね32の弾性力によって図5(A)のように可動フランジ20は固定フランジ11に密接状態となり、可動フランジ突起22は122eの位置まで自動的に移動する。
通常ならば、この状態からコアビット1をシャンク10から離脱方向に移動させることで、つまり固定フランジ突起12及び可動フランジ突起22が軸方向部51を軸方向に移動することで、コアビット1を容易に取り外すことができる筈である。
しかしながら、コアビット1とシャンク10との嵌合部分、つまり円筒状補強リング6の末端側の芯出し面となる内周面6aと固定フランジ11の嵌合面13とは取付精度の確保のために遊びの少ない(相互の隙間の小さい)嵌合構造となっているため、嵌合部分に塵埃が入った際に固定フランジ11及び可動フランジ20とコアビット1との相対移動が円滑でなくなり、なかなか取り外せない場合があり得る。そこで、軸方向部51の開口縁側は第1の周方向幅W1で、奥側は第1の周方向幅W1よりも狭い第2の周方向幅W2とし、第1の周方向幅W1から第2の周方向幅W2に変化する部分が傾斜部52となるようにしている。そして、可動フランジ突起22が122eの位置まで自動的に移動した後、さらに周方向に回転させることで、122eの位置にある可動フランジ突起22は傾斜部52に当たるため、可動フランジ突起22は傾斜部52に案内されて斜めにコアビット末端方向に移動する。この状態を示すのが矢印122(突起22の中心点の軌跡)の最後の部分の移動軌跡である。傾斜部52は可動フランジ突起22が周方向に移動するときに、シャンク10がコアビット1から離脱する方向の分力を発生するため、シャンク10を回転させるだけで容易に、換言すれば小さな操作力でコアビット1から離脱させることが可能になる。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 従来は、係合用切欠5は板厚の薄いコアビットボディ2の一端に複数個設けられているので、穴あけ作業時に過大なトルクが加わった場合には、変形が生じやすく、また、むき出しの状態では物にぶつかった場合などにも容易に変形してしまうため、シャンク10の着脱ができなくなるといった問題があった。本実施の形態では、円筒状補強リング6を係合用切欠5を覆うようにコアビットボディ2に密着させて設けているので、過大トルクが発生した場合にもコアビットボディ2の変形を抑制できる。また、物にぶつかった場合にも、補強リング6で防御できるため、変形することを防止できる。従って、コアビットボディ2のシャンク10に対する着脱性を損なうことがない。
(2) 従来は、コアビットボディ2に係合用切欠5を備えた場合には、シャンク10との合わせ部の穴の加工精度が得られにくいため芯出しの精度が悪くなり、コアビットの振れが大きくなるといった問題があった。本実施の形態によれば、円筒状補強リング6の内周面6aがシャンク側(固定フランジ11の)との芯出し面となっているので、芯出し精度を向上させ、コアビット1の振れを抑制することができる。
(3) 円筒状補強リング6の芯出し面となっている内周面6aに固定フランジ11の嵌合面13が嵌合して、コアビット1とシャンク10の中心軸を一致させる芯出しが行われるが、嵌合面13に隣接してコアビットボディ2の先端側(奥側)に向けて径が小さくなるテーパ面14が形成されているため、図4Bの拡大図から解るように空間Sがコアビットボディ2の円筒体3の先端面側に形成される。この空間Sがあるため、使用時に塵埃が円筒状補強リング6の芯出し面となっている内周面6aや円筒体3の先端面に付着しても、簡単な拭き取り等の清掃作業で支障なく使用可能である(深さ方向の幅の狭い嵌合面13に接する内周面6aの開口縁部のみに塵埃の付着が無ければよい)。また、嵌合面13は深さ方向の幅が狭い面であり、内周面6aに接する面積が少ないため、シャンク10を離脱時に回す際の摩擦が少なく、シャンク10の着脱作業が円滑に行える。
(4) 係合用切欠5の形状を工夫し、図6のように、軸方向部51の開口縁側は第1の周方向幅W1で、奥側は第1の周方向幅W1よりも狭い第2の周方向幅W2とし、第1の周方向幅W1から第2の周方向幅W2に変化する部分が傾斜部52となるようにしている。これにより、傾斜部52に沿ってシャンク10側の可動フランジ突起22が移動することで、シャンク10がコアビット1から離脱する方向の分力を発生し、シャンク10を回転させるだけで容易に、換言すれば小さな操作力でコアビット1から離脱させることが可能になる。
図7は本発明の第2の実施の形態であって、円筒状補強リング6の外周面に滑り止め加工した例を示す。すなわち、円筒状補強リング6の外周面は縦溝を多数形成した滑り止め加工面6bとなっている。補強リング6は円筒形状であるため容易に滑り止め加工が可能である。その他の構成は前述の第1の実施の形態と同様である。
この第2の実施の形態によれば、補強リング6に滑り止め加工することによって、コアビット1とシャンク側との着脱動作の際に確実に把持することができ、シャンクの着脱操作がし易くなる。また、コアビット1を持ち運ぶ際にも、滑りにくく持ち運びもし易くなり、落下して刃部を傷めることを防止できる。
図8は本発明の第3の実施の形態であって、円筒状補強リング6の外周面に別の滑り止め加工した例を示す。すなわち、円筒状補強リング6の外周面はローレット加工による滑り止め加工面6cとなっている。その他の構成、作用効果は第2の実施の形態と同様である。
図9は本発明の第4の実施の形態を示す。この場合、円筒状補強リング6の内周面6a(シャンクとの合わせ面)に円環状Oリング溝7が形成され、Oリング溝7にOリング8が配置されている、シャンク10は固定フランジ11の外周面がOリング8を圧縮して内周面6aに嵌合する構造である。この場合、内周面6aに嵌合する固定フランジ11の外周面の深さ方向の幅は大きくてもよく、第1の実施の形態で設けたテーパ面14は不要である。その他の構成は前述の第1の実施の形態と同様でもよい。
第4の実施の形態によれば、Oリング8によってコアビット1とシャンク10との芯出しを容易に行うことができる。また、Oリング8があるため、Oリング8よりも奥側に塵埃が侵入しないから防塵性が良好であり、シャンク10の着脱も容易である。なお、従来のコアビットの場合、板厚が薄いとOリングを収納する溝を設置することが困難であり、また、板厚を厚くした場合でも、係合用切欠が存在する場所へOリングを設置することになるため、Oリングの損傷や、良好な芯出しができないといった問題が生じてしまう。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
本発明の実施の形態において、シャンク10は、固定フランジ突起12を有する固定フランジ11と、可動フランジ突起22を有する可動フランジ20とを有する構造を例示したが、固定フランジのみを有するシャンクであっても本発明は適用可能である。また、これに対応させて係合用切欠の形状も変更可能である。
本発明の実施の形態では、円筒状コアビットボディの末端側に係合用切欠を設けた場合を説明したが、円筒状コアビットボディの末端側の内周面に係合用溝を設けた場合でも本発明は適用でき、円筒状補強リングで変形を防止できる。
1 コアビット
2 コアビットボディ
3 円筒体
4 ダイヤモンドチップ
5 係合用切欠
6 補強リング
6a 内周面
6b,6c 滑り止め加工面
7 Oリング溝
8 Oリング
10 シャンク
11 固定フランジ
12 固定フランジ突起
20 可動フランジ
22 可動フランジ突起
30 プッシュリング
40 取付軸

Claims (14)

  1. 先端側に刃部を有し、末端側に係合用溝又は切欠を有する円筒状コアビットボディと、
    前記コアビットボディの末端側に、前記係合用溝又は切欠の外周側を覆うように設けられる円筒状補強リングとを備えることを特徴とする動力工具用コアビット。
  2. 前記円筒状コアビットボディは、末端側に係合用切欠を有する、請求項1に記載の動力工具用コアビット。
  3. 前記円筒状補強リングの内周面にシャンク側との芯出し面を備える、請求項1又は2に記載の動力工具用コアビット。
  4. 前記円筒状補強リングの外周面に滑り止め加工が施されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の動力工具用コアビット。
  5. 前記円筒状補強リングの内周面のシャンクとの合わせ面に、Oリング溝が形成され、前記Oリング溝にOリングが配置されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の動力工具用コアビット。
  6. 前記係合用溝又は切欠は、前記末端側の開口縁から軸方向に延びる軸方向部と、前記軸方向部の端部から周方向に延びる第1の周方向部とを有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の動力工具用コアビット。
  7. 前記第1の周方向部の末端には周方向の移動を規制するロック部が設けられている請求項6に記載の動力工具用コアビット。
  8. 前記軸方向部の途中から前記第1の周方向部と同じ向きに延びる第2の周方向部をさらに有する、請求項6又は7に記載の動力工具用コアビット。
  9. 前記軸方向部の前記開口縁側は第1の周方向幅で、奥側は前記第1の周方向幅よりも狭い第2の周方向幅であり、前記第1の周方向幅から前記第2の周方向幅に変化する部分が傾斜部となっている、請求項8に記載の動力工具用コアビット。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の動力工具用コアビットと、前記コアビットの前記係合用切欠を有する側に着脱自在に取り付けられるシャンクとを備え、
    前記シャンクは、前記コアビットの末端側に嵌合するフランジと、
    前記フランジに固定された取付軸と、
    前記係合用切欠に係合する突起とを有することを特徴とする動力工具用コアビット組。
  11. 請求項8に記載の動力工具用コアビットと、前記コアビットの末端側に着脱自在に取り付けられるシャンクとを備え、
    前記シャンクは、前記円筒状補強リングの内周面に嵌合するフランジと、
    前記フランジに固定された取付軸と、
    前記フランジに対して軸方向に移動自在でかつ前記フランジに近づく方向に付勢された可動部と、
    前記可動部に設けられる第1の突起及び前記フランジに設けられる第2の突起とを備え、
    前記第1の突起は前記第1の周方向部と係合可能で、前記第2の突起は前記第2の周方向部と係合可能であり、前記第1及び第2の突起が前記第1及び第2の周方向部とそれぞれ係合した状態にて前記第1及び第2の突起の相互間隔を小さくする向きの力により前記コアビットを保持することを特徴とする動力工具用コアビット組。
  12. 請求項9に記載の動力工具用コアビットと、前記コアビットの末端側に着脱自在に取り付けられるシャンクとを備え、
    前記シャンクは、前記円筒状補強リングの内周面に嵌合するフランジと、
    前記フランジに固定された取付軸と、
    前記フランジに対して軸方向に移動自在でかつ前記フランジに近づく方向に付勢された可動部と、
    前記可動部に設けられる第1の突起及び前記フランジに設けられる第2の突起とを備え、
    前記第1の突起は前記第1の周方向部と係合可能で、前記第2の突起は前記第2の周方向部と係合可能であり、前記第1及び第2の突起が前記第1及び第2の周方向部とそれぞれ係合した状態にて前記第1及び第2の突起の相互間隔を小さくする向きの力により前記コアビットを保持し、
    前記第1及び第2の突起が前記軸方向部にあり、かつ前記第1の周方向幅から前記第2の周方向幅に変化する傾斜部に前記第1の突起が当接したときは、前記シャンクを前記コアビットから離脱する向きの分力を発生することを特徴とする動力工具用コアビット組。
  13. 前記フランジ及び前記可動部と、前記コアビットボディの内径との嵌合部の隙間は、前記円筒状補強リングの内周面と前記シャンク側との嵌合部の隙間よりも大きい隙間を有する、請求項11又は12に記載の動力工具用コアビット組。
  14. 前記フランジは、前記円筒状補強リングの内周面に嵌合する嵌合面と、前記嵌合面に隣接しかつ前記コアビットの先端側に向かって径が小さくなるテーパ面とを有し、前記テーパ面は前記嵌合面よりも前記コアビットの先端側に位置する、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の動力工具用コアビット組。
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