JP2014029906A - 磁場発生装置及びこれを備える超電導回転機 - Google Patents

磁場発生装置及びこれを備える超電導回転機 Download PDF

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Abstract

【課題】磁場発生装置及びこれを備える超電導回転機において、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをより迅速に超電導コイルの外部へと逃がす。
【解決手段】超電導線材を巻回した超電導コイル31と、導体からなり、超電導コイルと絶縁され、超電導コイルの巻軸方向において超電導コイルと隣り合うように、かつ、一方の主面が超電導コイルに向くように配置された分割されていない導体板32と、超電導コイルと並列に接続され、超電導コイルに通流する電流を減衰させる保護回路4と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁場発生装置及びこれを備える超電導回転機に関する。より詳しくは、本発明は、超電導コイルを用いた磁場発生装置及びこれを備える超電導回転機に関する。
特許文献1は、超電導回路保護装置及び超電導磁石装置を開示する。該装置は、小規模な強制クエンチヒータと、クエンチ時に磁気誘導により磁気エネルギーを回収する誘導コイルと、停電検出器とを備え、停電検出器が停電を検出したら、温度上昇に伴う抵抗増大により誘導コイルがエネルギー回収効果を失うより以前に小規模な強制クエンチヒータにより超伝導コイルを強制的にクエンチさせ、誘導コイルに磁気エネルギーを回収させる。これにより停電時のクエンチから超伝導回路を保護する(要約)。
特許文献2は、高温超電導マグネットを開示する。該マグネットは、高温超電導材を用いた導体を巻回して構成される複数のコイルユニットを積層した高温超電導コイルを備えるものにおいて、上記コイルユニット間にヒータを設けた熱伝導部材を挿入したことを特徴とする(請求項5)。
特開2010−272616号公報 特開平 07−142245号公報
本発明は、磁場発生装置及びこれを備える超電導回転機において、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをより迅速に超電導コイルの外部へと逃がすことを課題とする。
本発明の磁場発生装置の一態様は、超電導線材を巻回した超電導コイルと、導体からなり、前記超電導コイルと絶縁され、前記超電導コイルの巻軸方向において前記超電導コイルと隣り合うように、かつ、一方の主面が前記超電導コイルに向くように配置された分割されていない導体板と、前記超電導コイルと並列に接続され、前記超電導コイルに通流する電流を減衰させる保護回路と、を備える。
本発明の超電導回転機の一態様は、上記磁場発生装置を備える超電導回転機であって、回転軸と、前記回転軸に固定され、前記超電導コイルと前記の分割されていない導体板とを備える超電導コイル−導体板複合体とを備え、前記超電導コイルは、前記超電導回転機の界磁巻線をなし、さらに、前記超電導コイルに電流を供給する電源を備える、超電導回転機。
本発明の磁場発生装置及びこれを備える超電導回転機によれば、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをより迅速に超電導コイルの外部へと逃がすことができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態の第1実施例にかかる磁場発生装置の概略構成の一例を示す模式図である。 図2Aは、第1実施形態の第1実施例にかかる磁場発生装置の超電導コイルの概略構成の一例を示す平面図である。 図2Bは、第1実施形態の第1実施例にかかる磁場発生装置の導体板の概略構成の一例を示す平面図である。 図3は、図1の磁場発生装置の等価回路図の一例である。 図4は、第1実施形態のシミュレーション例にかかる磁場発生装置の超電導コイル−導体板複合体の概略構成を示す断面模式図である。 図5は、第1実施形態のシミュレーション例にかかる磁場発生装置の等価回路図である。 図6は、第1実施形態のシミュレーション例にかかる磁場発生装置において、導体板を備える場合と導体板を備えない場合とで、クエンチ時における、超電導コイルを流れる電流の時間変化を比較したグラフである。 図7は、第2実施形態の第1実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子の概略構成を示す断面図である。 図8は、第2実施形態の第1実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子の等価回路図の一例である。 図9は、第2実施形態の第2実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子の概略構成を示す斜視図である。 図10は、第2実施形態の第2実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子の概略構成を示す分解図である。 図11は、第2実施形態の第2実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子の概略構成を示す断面斜視図である。 図12は、第2実施形態の第2実施例にかかる超電導回転機の等価回路図の一例である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態の第1態様の磁場発生装置は、超電導線材を巻回した超電導コイルと、導体からなり、超電導コイルと絶縁され、超電導コイルの巻軸方向において超電導コイルと隣り合うように、かつ、一方の主面が超電導コイルに向くように配置された分割されていない導体板と、超電導コイルと並列に接続され、超電導コイルに通流する電流を減衰させる保護回路と、を備える。
かかる構成では、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをより迅速に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。
導体板とは、電気抵抗率の低い電気伝導体からなる板をいう。
第1実施形態の第2態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様の磁場発生装置であって、分割されていない導体板は、超電導コイルの巻軸方向から見て超電導コイルの全面を覆う。
かかる構成では、超電動コイルと導体板の相互磁気連成(mutal induction)が十分大きくなり、一方の電流が変化すると他方に起電力が生じやすくなることから、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをさらに効果的に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。
第1実施形態の第3態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様または第2態様の磁場発生装置であって、超電導コイルの巻軸方向を上下方向とするとき、分割されていない導体板が、超電導コイルの上下に一枚ずつ配置されている。
かかる構成では、超電導コイルの両側に導体板が配設されていることから、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをさらに効果的に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。
第1実施形態の第4態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様ないし第3態様のいずれかの磁場発生装置であって、複数の超電導コイルを備え、複数の超電導コイルは巻軸方向が一致するように積層され、分割されていない導体板が、積層された複数の超電導コイルにおいて、それぞれの隣り合う超電導コイルの間に一枚ずつ配置されている。
かかる構成では、積層された超電導コイルの間に導体板が配設されていることから、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをさらに効果的に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。
第1実施形態の第5態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様ないし第4態様のいずれかの磁場発生装置であって、超電導コイルはレーストラック形状を有する。
かかる構成では、磁場発生装置を、細長い形状を有する船舶用の超電導モータ等に好適に適用されうる。
第1実施形態の第6態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様ないし第5態様のいずれかの磁場発生装置であって、分割されていない導体板は、超電導コイルの巻軸方向から見て、超電導コイルの外側の輪郭と同一の形状を有する。
かかる構成では、積層した導体板と超電導コイルとを、コイルケース等の構造体に容易に格納できる。
第1実施形態の第7態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様ないし第6態様のいずれかの磁場発生装置であって、分割されていない導体板は、全面に亘って溝のない平板上の形状を有する。
かかる構成では、導体板に渦電流が発生しやすくなり、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをさらに効果的に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。
第1実施形態の第8態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様ないし第7態様のいずれかの磁場発生装置であって、分割されていない導体板の厚さが、超電導コイルの巻軸方向の厚さの0.3倍以上である。
かかる構成では、導体板に渦電流が発生しやすくなり、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをさらに効果的に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。
第1実施形態の第9態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様ないし第8態様のいずれかの磁場発生装置であって、分割されていない導体板の厚さが、3mm以上である。
かかる構成では、導体板に渦電流が発生しやすくなり、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをさらに効果的に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。
第1実施形態の第10態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様ないし第9態様のいずれかの磁場発生装置であって、分割されていない導体板は、超電導コイルの動作温度での抵抗率が1.0×10−9Ωm以下である材料からなる。
超電導コイルの動作温度とは、超電動コイルに定格電流を通流し所定の磁場を発生させる場合の超電動コイルの温度のことであり、超電導コイルが超電動状態を維持可能な温度である。
かかる構成では、導体板に渦電流が発生しやすくなり、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをさらに効果的に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。
第1実施形態の第11態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様ないし第10態様のいずれかの磁場発生装置であって、分割されていない導体板は、残留抵抗比が100以上である無酸素銅、純アルミニウム、純金、及び、純銀からなる群より選ばれた少なくとも1つの材料からなる。
かかる構成では、導体板に渦電流が発生しやすくなり、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをさらに効果的に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。
第1実施形態の第12態様の磁場発生装置は、第1実施形態の第1態様ないし第11態様のいずれかの磁場発生装置であって、分割されていない導体板は、99.95%以上の純度を持つ無酸素銅及び99.95%以上の純度を持つ純アルミニウムからなる群より選ばれた少なくとも1つの材料からなる。
かかる構成では、導体板に渦電流が発生しやすくなり、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをさらに効果的に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。
以下の実施例では、磁場発生装置に、磁場発生装置の外部から電圧と電流とが継続的に供給されるものとして説明するが、磁場発生装置の外部から電圧と電流とが継続的に供給されず、界磁巻線がいわゆる永久電流モードで用いられる構成を採用してもよい。
[第1実施例]
図1は、第1実施形態の第1実施例にかかる磁場発生装置の概略構成の一例を示す模式図である。
第1実施例の磁場発生装置1は、超電導コイル31と、分割されていない導体板32と、保護回路4と、を備える。
超電導コイル31は、超電導線材を巻回したコイルである。超電導線材は、例えば、ビスマス系超電導線材やイットリウム系超電導線材で構成される。超電導コイル31は、図示されない冷却機構により、冷却される。冷却用の冷媒としては、液体窒素、液体ヘリウム、低温ヘリウムガス等が用いられうる。超電導コイル31は、例えば、冷媒流路を通流する冷媒により、30K程度まで冷却されることにより、超電導状態となる。
分割されていない導体板32は、導体からなり、超電導コイル31と絶縁され、超電導コイル31の巻軸方向において超電導コイル31と隣り合うように、かつ、一方の主面が超電導コイル31に向くように配置されている。図1に示す例において、分割されていない導体板32は、超電導コイル31の巻軸方向を上下方向とするとき、超電導コイル31の上下に一枚ずつ配置されている。
図1に示す例において、超電導コイル31の巻軸方向を上下方向とするとき、導体板32は、超電導コイル31の上下の少なくとも一方の側につき、一枚ずつのみ配置されている。図1に示す例において、超電導コイル31の上側に一枚のみ配置されかつ超電導コイル31の下側に一枚のみ配置されている。なお、導体板32は、超電導コイル31の上側に一枚のみ配置され、超電導コイル31の下側には配置されなくてもよい。導体板32は、超電導コイル31の下側に一枚のみ配置され、超電導コイル31の上側には配置されなくてもよい。
クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをより迅速に超電導コイルの外部へと逃がすことができるという効果が得られる限り、導体板32は、超電導コイル31の上下の一方の側につき、複数配置されていてもよい。例えば、複数枚の導体板32が、電導コイル31の巻軸方向において、互いに接するように積層されていてもよい。あるいは、導体板32が、電導コイル31の巻軸方向から見て分割されていてもよい。
図2Aは、第1実施形態の第1実施例にかかる磁場発生装置の超電導コイルの概略構成の一例を示す平面図である。図2Bは、第1実施形態の第1実施例にかかる磁場発生装置の導体板の概略構成の一例を示す平面図である。
図2において、分割されていない導体板32は、超電導コイル31の巻軸方向から見て超電導コイル31の全面を覆う。図2において、分割されていない導体板32は、超電導コイル31の巻軸方向から見て、超電導コイル31の外側の輪郭と同一の形状を有している。つまり、図2において、超電導コイル31の幅Wと導体板32の幅Wとは等しく(W=W)、超電導コイル31の奥行Dと導体板32の奥行Dとは等しい(D=D)。
導体板32の形状は特に限定されない。例えば、円盤形状であってもよいし、中空のドーナツ形状であってもよいし、板状の形状であってもよいし、コイルであってもよい。クエンチ時に、超電導コイル31の発生する磁場の変化が生じた場合に、誘導起電力によって電流が発生する形状であれば、どのような形状であってもよい。図2に示す例では、超電導コイル31はレーストラック形状を有している。
本実施例において、分割されていない導体板32は、全面に亘って溝のない平板上の形状を有する。本実施例のように、分割されていない導体板32がレーストラック形状の場合には、短手方向と交差する方向に溝が切られていない構成としてもよい。かかる構成では、導体板32で生じる渦電流が通流する経路の幅が狭くならないので、効果的に渦電流を発生させることができる。
本実施例において、導体板32を構成する材料は、例えば、超電導コイルの動作温度での抵抗率が1.0×10−9Ωm以下である材料であってもよい。導体板32を構成する材料は、例えば、銅、アルミニウム、金、及び、銀からなる群より選ばれた少なくとも1つの材料であって残留抵抗比が100以上であるものでもよい。導体板32を構成する材料は、例えば、99.95%以上の純度を持つ銅及び99.95%以上の純度を持つアルミニウムからなる群より選ばれた少なくとも1つの材料でもよい。電気抵抗の低い材料を用いて導体板32を構成することで、効果的に渦電流を発生させることができる。
本実施例において、分割されていない導体板32の厚さは、超電導コイル31の巻軸方向の厚さの0.3倍以上である。本実施例において、分割されていない導体板32の厚さは、3mm以上である。具体的には、超電導コイル31の厚さを10mmとし、導体板32の厚さを3mmとすることができる。導体板32に十分な厚みを持たせることで、効果的に渦電流を発生させることができる。
保護回路4は、超電導コイル31と並列に接続され、超電導コイル31に通流する電流を減衰させる。保護回路4は、抵抗器を備えても良い。保護回路4は、直列に接続された1個以上のダイオードを超電導コイルの電流が還流する方向に通電する極性で配置するダイオード回路を備えても良い。保護回路4は、直列に接続された1個以上のダイオード2組を極性が逆向きとなるように互いに並列に接続したダイオード回路を備えてもよい。保護回路4は、直列に接続されたダイオードと抵抗器とを備えていてもよい。保護回路4は直列に接続された1個以上のダイオード2組を極性が逆向きとなるように互いに並列に接続したダイオード回路と、該ダイオード回路と直列に接続された抵抗器とを備えていてもよい。
図3は、図1の磁場発生装置の等価回路図の一例である。以下、図3を参照しつつ、本実施例の磁場発生装置の動作を説明する。磁場発生装置1は、定電流電源2に接続されて動作する。なお、図3においては、図1において2枚配設されている導体板32を、1体のものとして簡略化して図示している。
磁場発生装置が動作を開始すると、冷却機構(図示せず)により超電導コイル31が冷却される。超電導コイル31が超電導状態となると、定電流電源2と磁場発生装置1との接続スイッチ(図示せず)がONとなり、電流が超電導コイル31へと供給され、磁場が発生させられる。電流の大きさは、例えば、200A程度としうる。
上記のように超電導状態が実現され、磁場が発生されている状態において、超電導コイル31の一部にクエンチ(常電導転移)が発生することがある。クエンチ発生時には、クエンチ検出器(図示せず)によりクエンチが検出され、定電流電源2が磁場発生装置1から切り離される。超電導コイル31が永久電流モードで用いられる場合には、電流が保護回路4を通流するように、スイッチ(図示せず)が切り替えられる。
定電流電源2の切り離しやスイッチの切り替え等により、磁場発生装置1の内部の電流は、超電導コイル31と、保護回路4とで形成される回路を流れるようになる。保護回路4は、図3に示す例では、1個のダイオード5と1個の抵抗器6とを備えている。磁場発生装置1の内部電流は、主に抵抗器6で消費されて、急速に減少する。かかる電流の急速な減少により、超電導コイル31が発生させる磁場の大きさも急速に変化する。
かかる磁場の急速な変化を受けて、導体板32には渦電流が発生する。つまり、導体板32は、超電導コイル31が発生させる磁場の変化を受けて誘導電流を発生させる、誘導コイル7として機能する。そして、渦電流、すなわち誘導電流は、導体板32の内部において、導体板32自身の電気抵抗により、ジュール熱を発生させつつ消費される。つまり、導体板32は、誘導電流を消費する抵抗器8として機能する。
以上のような過程により、磁場発生装置1の内部に蓄積されたエネルギーは、超電導コイル31と保護回路4とを含む回路から、導体板32へと、瞬間的に移動する。よって、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをより迅速に超電導コイルの外部へと逃がすことができる。その結果、超電導コイルの破損等を効果的に抑制できる。
なお、ジュール熱による導体板32の発熱により、導体板32が加熱され、これによって超電導コイル31が均一に加熱されることも考えられる。かかる作用が得られる場合には、超電導コイル31の局所的なクエンチによる破損等を、さらに効果的に抑制できる。従来は、超電導コイル31を加熱するために、電熱ヒータ等の追加的な加熱装置を必要としていた(特許文献1、2等)。本実施例の導体板32を用いれば、渦電流により生じるジュール熱により、導体板32が自ら発熱することから、かかる追加的な加熱装置が不要となる。つまり、導体板32は、電熱ヒータを備えなくてもよい。
[シミュレーション例]
以下、導体板による電流低減効果につき、シミュレーションを用いて検討した結果について説明する。
図4は、第1実施形態のシミュレーション例にかかる磁場発生装置の超電導コイル−導体板複合体の概略構成を示す断面模式図である。図5は、第1実施形態のシミュレーション例にかかる磁場発生装置の等価回路図である。図5と図3とで共通する要素については、同一の符号及び名称を付して詳細な説明を省略する。
本シミュレーションでは、超電導コイル31(幅1800mm、奥行300mm、厚さ10mm)が合計4枚(コイル4枚の全体でのインダクタンス=14[H])、巻軸方向が一致するように積層されて直列に接続され、導体板32(幅1800mm、奥行300mm、厚さ4mm、抵抗率=2.22×10−10Ωm[=30Kにおける無酸素銅の抵抗率])が合計5枚、積層された複数の超電導コイル31において、それぞれの隣り合う超電導コイル31の間に一枚ずつ、両端の超電導コイル31の外側に一枚ずつ、配置された構成を超電導コイル−導体板複合体30とした。保護回路は抵抗器33が1.5Ω、ダイオード34はダイオード(整流用シリコンダイオード、順方向電圧0.7V)を15個直列に接続し、その極性を図5に示した方向に統一した回路とした。超電導コイル−導体板複合体30と保護回路とを直列に接続し、「導体板あり」の装置モデルとした
上記装置モデルにおいて、超電導コイルの位置関係を変えずに、導体板のみを全て取り除いた構成を「導体板なし」の装置モデルとした。
解析条件としては、超電導状態における電流を100A、温度を30Kとし、時刻0secにおいて電源が遮断されたと想定した。シミュレーションプログラムには、infolytica社製 MagNet 64bit Version7.1を用いた。
図6は、第1実施形態のシミュレーション例にかかる磁場発生装置において、導体板を備える場合と導体板を備えない場合とで、クエンチ時における、超電導コイルを流れる電流の時間変化を比較したグラフである。
図6に示すように、「導体板なし」では、時間と共に電流が緩やかに減少するのに対し、「導体板あり」では、クエンチ発生時(時刻=0sec)において、電流が瞬間的に70A程度へと減少し、その後、緩やかに減少することが分かった。つまり、導体板を設けることで、クエンチ発生時に、最大電流値を瞬間的に減少させる効果により、クエンチ部の発熱を効果的に減少させ、超電導コイルが保持するエネルギー(電流エネルギー)をより迅速に超電導コイルの外部(導体板)へと逃がすことができることが分かった。
(第2実施形態)
第2実施形態の第1態様の超電導回転機は、第1実施形態の第1態様ないし第12態様のいずれかに記載の磁場発生装置を備える超電導回転機であって、回転軸と、回転軸に固定され、超電導コイルと分割されていない導体板とを備える超電導コイル−導体板複合体とを備え、超電導コイルは、超電導回転機の界磁巻線をなし、さらに、超電導コイルに電流を供給する電源を備える。
第2実施形態の第2態様の超電導回転機は、第2実施形態の第1態様の超電導回転機であって、保護回路は、静止部に設けられ、電源に対し超電導コイルと並列に接続されて、超電導コイルを保護する。
第2実施形態の第3態様の超電導回転機は、第2実施形態の第1態様の超電導回転機であって、保護回路は、回転軸に設けられ、電源に対し超電導コイルと並列に接続されて、超電導コイルを保護する。
第2実施形態の第4態様の超電導回転機は、第2実施形態の第3態様の超電導回転機であって、保護回路は、超電導回転機の複数の界磁極のそれぞれについて、界磁極が備える超電導コイルと並列に接続されて、超電導コイルを保護する、複数の極保護回路と、界磁極が備える超電導コイルの全部が直列に接続された直列経路の両端に、直列経路と並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、内部保護回路と、を備える。
第2実施形態の第5態様の超電導回転機は、第2実施形態の第1態様の超電導回転機であって、保護回路は、回転軸に設けられ、電源に対し超電導コイルと並列に接続されて、超電導コイルを保護する、第1の保護回路と、静止部に設けられ、電源に対し超電導コイルと並列に接続されて、超電導コイルを保護する、第2の保護回路と、を備える。
第2実施形態の第6態様の超電導回転機は、第2実施形態の第5態様の超電導回転機であって、第1の保護回路は、超電導回転機の複数の界磁極のそれぞれについて、界磁極が備える超電導コイルと並列に接続されて、超電導コイルを保護する、複数の極保護回路と、界磁極が備える超電導コイルの全部が直列に接続された直列経路の両端に、直列経路と並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、内部保護回路と、を備える。
第2実施形態の第7態様の超電導回転機は、第1実施形態の第1態様ないし第12態様のいずれかに記載の磁場発生装置を備える超電導回転機であって、回転軸と、回転軸に固定され、超電導コイルと分割されていない導体板とを備える超電導コイル−導体板複合体とを備え、超電導コイルは、超電導回転機の界磁巻線をなし、さらに、給電具と、静止部に設けられ、給電具を介して超電導コイルに電流を供給する電源と、を備え、保護回路は、回転軸に設けられ、電源に対し超電導コイルと並列に接続されて、超電導コイルを保護する、第1の保護回路と、静止部に設けられ、電源に対し超電導コイルと並列に接続されて、超電導コイルを保護する、第2の保護回路と、を備える。
かかる構成では、クエンチ発生時のみならず、給電具に不具合が発生した時にも、超電導コイルを保護できる。
第2実施形態の第8態様の超電導回転機は、第2実施形態の第7態様の超電導回転機であって、第1の保護回路は、超電導回転機の複数の界磁極のそれぞれについて、界磁極が備える超電導コイルと並列に接続されて、超電導コイルを保護する、複数の極保護回路と、界磁極が備える超電導コイルの全部が直列に接続された直列経路の両端に、直列経路と並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、内部保護回路と、を備える。
かかる構成では、超電導界磁極周辺で断線が発生した時にも、超電導コイルを保護できる。
本実施形態における超電導回転機には、例えば、超電導モータ及び超電導発電機が含まれる。
以下の各実施例の説明において「中心軸」、「周面」、「周方向」、「径方向」は、特段の説明のない限り、回転軸の中心軸、周面、周方向、径方向を、それぞれ指すものとする。また、説明の便宜上、中心軸方向を前後方向とし、動力が入出力される側を前方、電力や冷媒が入出力される側を後方とする。
以下の各実施例の説明では、界磁回転子について記述する。界磁回転子は、図示されない固定子電機子の内部に格納されて動作する。固定子電機子については、周知の構成が利用可能であるので、説明を省略する。
以下の各実施例の説明において、共通する構成を採用しうる要素については、同一の符号及び名称を付して、一方の実施例においてのみ詳細に説明し、他方の実施例では適宜、詳細な説明を省略する場合がある。
[第1実施例]
図7は、第2実施形態の第1実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子の概略構成を示す断面図である。図8は、第2実施形態の第1実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子の等価回路図の一例である。
電源3は界磁極の超電導コイル31に電力を供給する機能を持ち、例えば静止部に備えた直流または交流電源や、回転部に備えた直流励磁機またはブラシレス励磁機等でもよい。
給電具9は、電源からの電力を界磁極の超電導コイルに電流として供給する手段である。給電具9としては、例えばスリップリング及び非接触給電手段等を用いることができる。
常温ダンパ14は、例えば、SUS316ステンレス鋼と無酸素銅の複合部材により構成されうる。常温ダンパ14は、回転軸強度部材16の前後の端部(図示せず)と気密に接続されている。超電導コイル31を冷却するため、超電導回転機の運転時において、常温ダンパ14の内側は真空(極低圧状態)とされている。
真空断熱層15は、常温ダンパ14と回転軸強度部材16との間、及び、回転軸強度部材16の内部に形成される真空領域である。
回転軸強度部材16は、例えば、SUS316ステンレス鋼、またはニッケル基合金、または繊維強化プラスチックにより構成されうる。回転軸強度部材16は、その内部に4個の超電導コイル31を保持する。
伝導冷却部材17は、熱電伝導冷却により超電導コイルを冷却可能な部材である。
冷却機構18は、超電導コイル31を冷却するための冷媒を通流させる機構である。
極保護回路37は、回転軸10(界磁回転子100の内部)に設けられ、超電導回転機の複数の界磁極のそれぞれについて、界磁極が備える超電導コイル31と並列に接続されて、超電導コイル31を保護する。極保護回路37は、抵抗器を備えても良い。極保護回路37は、1個以上のダイオードを超電導コイルの電流が還流する方向に極性をそろえて直列に接続したダイオード回路を備えても良い。極保護回路37は、極性をそろえて直列に接続された1個以上のダイオード回路2組を極性が逆向きとなるように互いに並列に接続したダイオード回路を備えてもよい。極保護回路37は、1個以上のダイオードを超電導コイルの電流が還流する方向に極性をそろえて直列に接続したダイオード回路と、該ダイオード回路と直列に接続された抵抗器とを備えていてもよい。極保護回路37は極性をそろえて直列に接続された1個以上のダイオード回路2組を極性が逆向きとなるように互いに並列に接続したダイオード回路と、該ダイオード回路と直列に接続された抵抗器とを備えていてもよい。
内部保護回路38は、回転軸10(界磁回転子100の内部)に設けられ、界磁極が備える超電導コイル31の全部が直列に接続された直列経路の両端に、直列経路と並列に接続されて、超電導コイル31を保護する。直列経路は、界磁極が備える超電導コイル31の全部が直列に接続されている場合において、超電導コイル31の全部を直列に接続する経路である。内部保護回路38は、具体的には例えば、中心軸方向に回転軸10を貫通する円筒状空間の内部に設けられてもよい。内部保護回路38は、抵抗器を備えても良い。内部保護回路38は、1個以上のダイオードを超電導コイルの電流が還流する方向に極性をそろえて直列に接続したダイオード回路を備えても良い。内部保護回路38は、1個以上のダイオードを超電導コイルの電流が還流する方向に極性をそろえて直列に接続したダイオード回路と、該ダイオード回路と直列に接続された抵抗器とを備えていてもよい。
外部保護回路39は、静止部(界磁回転子100と共には回転せず、固定された部分)に設けられ、電源3に対し超電導コイル31と並列に接続されて、超電導コイル31を保護する。外部保護回路39は、抵抗器を備えても良い。外部保護回路39は、1個以上のダイオードを超電導コイルの電流が還流する方向に極性をそろえて直列に接続したダイオード回路を備えても良い。外部保護回路39は、1個以上のダイオードを超電導コイルの電流が還流する方向に極性をそろえて直列に接続したダイオード回路と、該ダイオード回路と直列に接続された抵抗器とを備えていてもよい。
本実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子は、極保護回路と内部保護回路と外部保護回路とを備えている。該界磁回転子は、極保護回路と内部保護回路と外部保護回路のうち、いずれか1つのみを備えていてもよい。該界磁回転子は、極保護回路と内部保護回路と外部保護回路のうち、いずれか2つのみを備えていてもよい。
前記のダイオードは、極性の順方向に電圧閾値を持ち、その閾値以下の電圧が印加された場合では通電量が微少となる。この特性により、各保護回路が該ダイオード回路の構成をとることで、界磁極の励磁及び減磁のために、0Aから最大動作電流までの間で電流を昇降させる通常励減磁時において、極保護回路への通電及び通電による発熱を減少させることが可能となる。一方、クエンチ検出時等の緊急消磁が必要な場合は、ダイオードの順方向電圧閾値より十分大きな電圧が保護回路に印加されるので、保護回路に超電導コイルから電流が流れ、超電導コイルが保持するエネルギーをより迅速に吸収し消費することができる。
内部保護回路または外部保護回路において、1個以上のダイオードを超電導コイルの電流が還流する方向に極性をそろえて直列に接続したダイオード回路を備えた界磁回転子では、0Aから最大動作電流まで電流を上昇させる通常励磁時において、内部保護回路または外部保護回路への通電を阻止し、内部保護回路または外部保護回路での通電及び通電による発熱を抑制させることが可能となる。
極保護回路の該ダイオード回路においては、超電導コイルの通電方向と同方向の極性で配置した場合は、超電導コイルの近傍でクエンチ及び断線等の抵抗値が増大する現象が起きた場合に、超電導コイルから極保護回路に電流が移行する転流がおき、クエンチ箇所及び断線箇所ですべての超電導コイルのエネルギーが消費されるのを回避することが可能となる。
極保護回路及び内部保護回路及び外部保護回路の少なくともいずれか1つを備える該界磁回転子では、導体板と極保護回路及び内部保護回路及び外部保護回路の少なくともいずれか1つによって超電導コイルのエネルギーを吸収し消費することで、超電導コイルを保護可能となり、導体板によって極保護回路及び内部保護回路及び外部保護回路の負担を軽減することで、極保護回路及び内部保護回路及び外部保護回路の小型化及び低コスト化が可能となる。
極保護回路及び内部保護回路の少なくともいずれか1つを備える該界磁回転子では、電流供給手段に不具合が発生した場合においても、導体板と極保護回路及び内部保護回路の少なくともいずれか1つとによって超電導コイルのエネルギーを吸収し消費することで、超電導コイルを保護可能となり、導体板によって極保護回路及び内部保護回路の負担を軽減することで、極保護回路及び内部保護回路の小型化及び低コスト化が可能となる。
極保護回路及び内部保保護回路の少なくともいずれか1つと外部保護回路とを備える該界磁回転子では、導体板と極保護回路及び内部保保護回路の少なくともいずれか1つと外部保護回路とで超電導コイルのエネルギーを分散して吸収し消費することが可能となり、極保護回路及び内部保保護回路及び外部保護回路の負担を軽減することで、極保護回路及び内部保保護回路及び外部保護回路の小型化及び低コスト化が可能となる。極保護回路及び内部保護回路及び外部保護回路で超電導コイルのエネルギーを分散して吸収し消費することが可能となり、各回路の負担を軽減することで、各回路の小型化が可能となる。また、同回路構成では、超電導コイルのアース間耐電圧以下で電流減衰時間を極力短縮する保護回路の設計が容易となる。
[第2実施例]
図9は、第2実施形態の第2実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子の概略構成を示す斜視図である。図10は、第2実施形態の第2実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子の概略構成を示す分解図である。図11は、第2実施形態の第2実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子の概略構成を示す断面斜視図である。
第2実施例の超電導回転機の界磁回転子100は、回転軸10と、複数のコイルケース20と、複数の超電導コイル−導体板複合体30と、を備え、コイルケース20は、回転軸10の中心軸方向に延び、内部に空間を形成するように構成された壁を備え、回転軸10の周面に着脱可能に固定され、超電導コイル−導体板複合体30は、それぞれのコイルケース20の空間に配置され、超電導回転機の界磁巻線をなす。
それぞれのコイルケース20は、内部に超電導コイル−導体板複合体30を冷却する冷媒を通流するための冷媒流路23を備えている。冷媒流路23は、壁のうち回転軸10に対向する部位(回転軸10に最も近い側において中心軸方向及び周方向に広がる壁)の内部に形成されている。
界磁回転子100は、低熱収縮部材35を備え、低熱収縮部材35は、コイルケース20の内面とコイルケース20に収納される超電導コイル−導体板複合体30との間に配置され、平均熱線膨張係数が、コイルケースの平均熱線膨張係数より小さい。低熱収縮部材35の平均熱線膨張係数は、コイルケースの平均熱線膨張係数及び超電導コイルの平均熱線膨張係数のいずれよりも小さくてもよい。
回転軸10の周面において、コイルケース20のそれぞれに対応するように複数の凹部11が形成され、凹部11は、対応するコイルケース20に対向するように形成され、回転軸10の中心軸方向に延びる側面12を有し、それぞれのコイルケース20において、凸部24が形成され、凸部24は、中心軸方向に延び、回転軸10に向かって突出し、凹部11の中心軸方向に延びる側面12に当接して嵌まる。
複数のウェッジ部材40が設けられ、回転軸の周方向に隣接する2つのコイルケース20をコイルケースペアとするとき、ウェッジ部材40はそれぞれ、中心軸方向に延び、それぞれのコイルケースペアにつき、そのコイルケースペアをなす2つのコイルケース20の間に配置され、その2つのコイルケース20のそれぞれと当接する。
それぞれのコイルケース20と、周面との間に、中心軸方向及び回転軸の周方向に広がる間隙70が形成されている。
それぞれの間隙70の内部には、極保護回路37が配設されている。なお、間隙70には、極保護回路37の全部が格納されていてもよいし、極保護回路37一部のみ、例えば抵抗器のみ、が格納されていてもよい。
本実施例の超電導コイル−導体板複合体30は、例えば、第1実施形態のシミュレーション例において、図4を参照しつつ説明したものと同様の構成とすることができる。よって、詳細な説明を省略する。超電導コイル−導体板複合体30については、第1実施形態で説明した各変形例を適用しうる。
以下、第2実施例にかかる超電導回転機の界磁回転子100につき、より詳細に説明する。本実施例の界磁回転子100は、6極型である。第1実施形態の界磁回転子は多極型であることが好ましく、6極型に限定されるものではなく、例えば4極型、8極型等であってもよい。
図9、10に示すように、回転軸10は、中心軸方向に貫通する円筒状空間が形成された中空の略六角柱形状を有する。回転軸10は、例えば、非磁性材料であって優れた低温特性を有するSUS316ステンレス鋼で形成される。回転軸10の周面(側面、側周面)には、中心軸方向に延びるように、所定の深さで凹部12が形成されている。凹部12には、コイルケース20を回転軸10に固定するためのネジ穴が複数形成されている。
図9、10に示すように、コイルケース20は、箱部21と蓋部22とを備えている。箱部21及び蓋部22には、超電導コイル−導体板複合体30を格納するための凹部が形成されている。該凹部に2つの低熱収縮部材35に挟まれた超電導コイル−導体板複合体30が格納される。本実施例ではコイルケース20の数及び超電導コイル−導体板複合体30の数はいずれも6個である。コイルケース20は、例えば、SUS316ステンレス鋼で形成される。箱部21及び蓋部22には、コイルケース20を回転軸10に固定するためのネジを貫通させるための穴が複数形成されている。箱部21の凹部に超電導コイル−導体板複合体30と低熱収縮部材35とを載置し、蓋部22で蓋をすることで、コイルケース20の内部に超電導コイル−導体板複合体30と低熱収縮部材35とが格納される。その後、箱部21及び蓋部22に設けられた穴にボルト等が貫通され、このボルト等が回転軸10の凹部12に設けられたネジ穴に螺合することで、コイルケース20が回転軸10に脱着可能に固定される。
コイルケース20は、内部に空間を形成するように構成された壁を備えている。壁のうち、回転軸10に対向する部位の内部には、壁を中心軸方向に直線的に貫通するように、冷媒流路23が形成されている。壁の厚みは、例えば、15mm以上30mm以下としうる。
図10に示すように、低熱収縮部材35は、回転軸10の径方向に超電導コイル−導体板複合体30と対抗する壁、すなわち上下の壁と超電導コイル−導体板複合体30との間に配置されている。換言すれば、低熱収縮部材35は、回転軸10の周面に平行な2枚の壁のそれぞれと、超電導コイル−導体板複合体30との間に配置されている。コイルの軸方向(回転軸10の径方向)に超電導コイル−導体板複合体30と対向する壁と超電導コイル−導体板複合体30との間に低熱収縮部材35を配置してもよい。かかる構成では、超電導コイル−導体板複合体30の温度分布をさらに均一化させることができる。低熱収縮部材35は、例えば、炭素鋼、ニッケル鋼等を用いて構成することができる。低熱収縮部材35の形状及び材質は、運転時に超電導コイル−導体板複合体30を冷却した際に、超電導コイル−導体板複合体30が十分な接触面圧を受けてコイルケース20の内部に保持されるように、適宜に設定されうる。
図9、10に示すように、冷媒配管50は、コイルケース20の前後の端部において、継手等により冷媒流路23と接続されている。液体窒素、液体ヘリウム、低温ヘリウムガス等の冷媒は、冷媒配管50を介して冷媒流路23へと供給される。冷媒配管50は、例えば、SUS316ステンレス鋼で形成される。
冷媒流路23は、例えば、コイルケース20の長手方向を前後方向として、前端または後端のいずれか一方の壁からドリル等で反対側の端部にまで延びる直線状の流路を形成し、当該流路の端部に接続されるように、折り返し用の流路を側面からドリル等で形成し、最後に側面付近の余分な流路を溶接等で封止することで形成することができる。
以上のような構成によれば、冷媒配管50及び冷媒流路23を通流する冷媒により、6個のコイルケース20及びその内部に格納された超電導コイル−導体板複合体30を効果的に冷却することができる。なお、上述した冷媒配管50及び冷媒流路23の具体的構成はあくまで一例に過ぎず、冷媒の種類、回転軸10及びコイルケース20の材料、大きさ等に応じ、適宜に構成を変更できることは言うまでもない。
図11に示すように、間隙70は、凹部11と凸部24との間に形成される。より詳細には、凹部11の底面と、凸部24の上面との間に形成される。間隙70は、例えば、凹部11の底面及び凸部24の上面を平面状に構成し、凹部11の深さ(側面12の高さ)を、凸部24の高さ(側面26の高さ)よりも大きくすることにより形成されうる。間隙70の高さ(厚み)は、極保護回路37を格納し、かつ、回転軸10からコイルケース20への伝熱を抑制するのに十分な大きさであることが好ましく、具体的には例えば、3mm以上10mm以下とすることが好ましい。ここでいう高さ(厚み)とは、回転軸10の径方向の高さ(厚み)をいう。
回転軸10は、外部の軸受け等から伝熱されるため、冷却されにくい。間隙70が設けられることにより、相対的に高温の回転軸10と相対的に低温のコイルケース20とが断熱され、コイルケース20の内部に格納された超電導コイル−導体板複合体30をより効率的に冷却できる。
図10に示すように、超電導コイル−導体板複合体30は、図2に例示したような、いわゆるレーストラック(Race Truck)型の超電導コイルを備えている。レーストラック型のコイルでは、特に直線部分において、通電時に生じるフープ力が大きくなり、コイルが機械的に破壊される危険性が高くなる。本実施例では、コイルケース20の壁により、フープ力に対抗する抗力が超電導コイル−導体板複合体30へと付与されることから、かかる破壊の危険性を飛躍的に低減できる。超電導コイル−導体板複合体30は、例えば、ビスマス系超電導線材やイットリウム系超電導線材で構成される。超電導コイル−導体板複合体30は、例えば、冷媒流路23を通流する冷媒により、30K程度まで冷却されることにより、超電導状態となる。
超電導コイル−導体板複合体30は、例えば、それぞれ4個の超電導コイルを備え、6個の界磁極をなす6個の超電導コイル−導体板複合体30に含まれる24個の超電導コイルが、コイルケース20の壁に設けられた穴(図示せず)を通る配線(図示せず)によって全て直列に接続される。24個の超電導コイルがなす電流経路の両端が回転軸10の内部を経由する配線(図示せず)及び給電具9(図12参照)によって回転機の外部へと導かれ、電源3(図12参照)へと接続される。配線に通電がされると、6個の超電導コイル−導体板複合体30が、周方向に交互にN極とS極とに励磁される。
ウェッジ部材40には、ウェッジ部材40を回転軸10に固定するためのネジを貫通させるための穴が複数形成されている。コイルケース20と、ウェッジ部材40とは、それぞれボルト等のネジを用いて、回転軸10に固定される。かかる固定が行われると、コイルケース20の側面と、ウェッジ部材40の側面とが、面的に当接する。両側面は、全部において当接してもよいし、一部においてのみ当接してもよい。
図12は、第2実施形態の第2実施例にかかる超電導回転機の等価回路図の一例である。図12では、簡略化のため、界磁極のそれぞれに設けられた4個の超電導コイルを単一の超電導コイル31として図示している。界磁極のそれぞれに設けられた5枚の導体板を単一の導体板32として図示している。図12と図3とで共通する要素については、同一の符号及び名称を付して詳細な説明を省略する。
図12に示すように、本実施例にかかる超電導回転機は、6個の界磁極のそれぞれに設けられた超電導コイル31と、6個の極保護回路と、内部保護回路38と、外部保護回路39(第2の保護回路)とを備えている。
図12に示す例では、極保護回路37と内部保護回路38とで、第1の保護回路が構成されている。極保護回路37と内部保護回路38とは、いずれか一方が省略されてもよい。電源3は、定電流電源であってもよい。
極保護回路37は、回転軸10(界磁回転子100の内部)に設けられ、超電導回転機の複数の界磁極のそれぞれについて、界磁極が備える超電導コイル31と並列に接続されて、超電導コイル31を保護する。
内部保護回路38は、回転軸10(界磁回転子100の内部)に設けられ、界磁極が備える超電導コイル31の全部が直列に接続された直列経路の両端に、直列経路と並列に接続されて、超電導コイル31を保護する。内部保護回路38は、直列経路と給電具9との間において、直列経路と並列に接続されている。直列経路は、界磁極が備える超電導コイル31の全部が直列に接続されている場合において、超電導コイル31の全部を直列に接続する経路である。内部保護回路38は、具体的には例えば、中心軸方向に回転軸10を貫通する円筒状空間の内部に設けられてもよい。
外部保護回路39は、静止部(界磁回転子100と共には回転せず、固定された部分)に設けられ、電源3に対し超電導コイル31と並列に接続されて、超電導コイル31を保護する。
第1の保護回路は、図12に示す例では極保護回路37と内部保護回路38とで構成される。第1の保護回路は、回転軸10に設けられ、電源3に対し超電導コイル31と並列に接続されて、超電導コイル31を保護する。
かかる構成では、超電導コイル31を保護する機構として、導体板32と、極保護回路37と、内部保護回路38と、外部保護回路39の4つが存在する。導体板32をコイル保護機構として備えることで、極保護回路37と、内部保護回路38と、外部保護回路39への負担が減少し、超電導回転機の設計が容易になる。
回転部に設けられた第1の保護回路と、静止部に設けられた第2の保護回路とを備えることで、クエンチ発生時のみならず、給電具に不具合が発生した時にも、超電導コイルを保護できる。
極保護回路37を備える構成ではさらに、超電導界磁極周辺で断線が発生した時にも、超電導コイルを保護できる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の磁場発生装置及びこれを備える超電導回転機は、クエンチ発生時に、超電導コイルが保持するエネルギーをより迅速に超電導コイルの外部へと逃がすことができる磁場発生装置及びこれを備える超電導回転機として有用である。
1 磁場発生装置
2 定電流電源
3 電源
4 保護回路
5 ダイオード
6 抵抗器
7 誘導コイル
8 抵抗器
9 給電具
10 回転軸
11 凹部
12 側面
14 常温ダンパ
15 真空断熱層
16 回転軸強度部材
17 伝導冷却部材
18 冷却機構
20 コイルケース
21 箱部
22 蓋部
23 冷媒流路
24 凸部
26 側面
30 超電導コイル−導体板複合体
31 超電導コイル
32 導体板
33 抵抗器
34 ダイオード
35 低収縮部材
37 極保護回路
38 内部保護回路
39 外部保護回路
40 ウェッジ部材
50 冷媒配管
70 空隙
100 界磁回転子

Claims (19)

  1. 超電導線材を巻回した超電導コイルと、
    導体からなり、前記超電導コイルと絶縁され、前記超電導コイルの巻軸方向において前記超電導コイルと隣り合うように、かつ、一方の主面が前記超電導コイルに向くように配置された分割されていない導体板と、
    前記超電導コイルと並列に接続され、前記超電導コイルに通流する電流を減衰させる保護回路と、
    を備える、磁場発生装置。
  2. 前記の分割されていない導体板は、前記超電導コイルの巻軸方向から見て前記超電導コイルの全面を覆う、請求項1に記載の磁場発生装置。
  3. 前記超電導コイルの巻軸方向を上下方向とするとき、前記の分割されていない導体板が、前記超電導コイルの上下に一枚ずつ配置されている、請求項1ないし2のいずれかに記載の磁場発生装置。
  4. 複数の前記超電導コイルを備え、
    前記複数の超電導コイルは巻軸方向が一致するように積層され、
    前記の分割されていない導体板が、前記積層された前記複数の超電導コイルにおいて、それぞれの隣り合う前記超電導コイルの間に一枚ずつ配置されている、請求項1ないし3に記載の磁場発生装置。
  5. 前記超電導コイルはレーストラック形状を有する、請求項1ないし4に記載の磁場発生装置。
  6. 前記の分割されていない導体板は、前記超電導コイルの巻軸方向から見て、前記超電導コイルの外側の輪郭と同一の形状を有する、請求項1ないし5のいずれかに記載の磁場発生装置。
  7. 前記の分割されていない導体板は、全面に亘って溝のない平板上の形状を有する、請求項1ないし6のいずれかに記載の磁場発生装置。
  8. 前記の分割されていない導体板の厚さが、前記超電導コイルの巻軸方向の厚さの0.3倍以上である、請求項1ないし7のいずれかに記載の磁場発生装置。
  9. 前記の分割されていない導体板の厚さが、3mm以上である、請求項1ないし8のいずれかに記載の磁場発生装置。
  10. 前記の分割されていない導体板は、前記超電導コイルの動作温度での抵抗率が1.0×10−9Ωm以下である材料からなる、請求項1ないし9のいずれかに記載の磁場発生装置。
  11. 前記の分割されていない導体板は、残留抵抗比が100以上である無酸素銅、純アルミニウム、純金、及び、純銀からなる群より選ばれた少なくとも1つの材料からなる、請求項1ないし10のいずれかに記載の磁場発生装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の磁場発生装置を備える超電導回転機であって、
    回転軸と、
    前記回転軸に固定され、前記超電導コイルと前記の分割されていない導体板とを備える超電導コイル−導体板複合体とを備え、
    前記超電導コイルは、前記超電導回転機の界磁巻線をなし、
    さらに、前記超電導コイルに電流を供給する電源を備える、超電導回転機。
  13. 前記保護回路は、静止部に設けられ、前記電源に対し前記超電導コイルと並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、請求項12に記載の超電導回転機。
  14. 前記保護回路は、前記回転軸に設けられ、前記電源に対し前記超電導コイルと並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、請求項12に記載の超電導回転機。
  15. 前記保護回路は、
    前記超電導回転機の複数の界磁極のそれぞれについて、前記界磁極が備える前記超電導コイルと並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、複数の極保護回路と、
    前記界磁極が備える前記超電導コイルの全部が直列に接続された直列経路の両端に、前記直列経路と並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、内部保護回路と、を備える、
    請求項14に記載の超電導回転機。
  16. 前記保護回路は、
    前記回転軸に設けられ、前記電源に対し前記超電導コイルと並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、第1の保護回路と、
    静止部に設けられ、前記電源に対し前記超電導コイルと並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、第2の保護回路と、を備える、
    請求項12に記載の超電導回転機。
  17. 前記第1の保護回路は、
    前記超電導回転機の複数の界磁極のそれぞれについて、前記界磁極が備える前記超電導コイルと並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、複数の極保護回路と、
    前記界磁極が備える前記超電導コイルの全部が直列に接続された直列経路の両端に、前記直列経路と並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、内部保護回路と、を備える、
    請求項16に記載の超電導回転機。
  18. 請求項1ないし11のいずれかに記載の磁場発生装置を備える超電導回転機であって、
    回転軸と、
    前記回転軸に固定され、前記超電導コイルと前記の分割されていない導体板とを備える超電導コイル−導体板複合体とを備え、
    前記超電導コイルは、前記超電導回転機の界磁巻線をなし、
    さらに、給電具と、
    静止部に設けられ、前記給電具を介して前記超電導コイルに電流を供給する電源と、を備え、
    前記保護回路は、
    前記回転軸に設けられ、前記電源に対し前記超電導コイルと並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、第1の保護回路と、
    前記静止部に設けられ、前記電源に対し前記超電導コイルと並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、第2の保護回路と、を備える、
    超電導回転機。
  19. 前記第1の保護回路は、
    前記超電導回転機の複数の界磁極のそれぞれについて、前記界磁極が備える前記超電導コイルと並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、複数の極保護回路と、
    前記界磁極が備える前記超電導コイルの全部が直列に接続された直列経路の両端に、前記直列経路と並列に接続されて、前記超電導コイルを保護する、内部保護回路と、を備える、
    請求項18に記載の超電導回転機。
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