JP4409856B2 - 超電導コイル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、変圧器やリアクトル等の誘導電器に用いる超電導コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】
超電導コイルは高磁界発生手段として種々の分野で実用されている。一方、変圧器やリアクトルなどのような交流機器への超電導コイルの適用は、超電導導体が交流によって損失を発生するという現象があることから、その実用化は、あまり進んでいない。
【0003】
しかしながら、近年、超電導導体素線の細線化による交流損失の小さな超電導線が開発されて以来、変圧器などの交流機器への適用研究が進展し、その超電導コイルの構成に関しても、種々の提案が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この場合の超電導導体としては、液体ヘリウムの蒸発温度である4Kの極低温で超電導状態を維持する金属超電導導体を使用した超電導線が、実用的な超電導材料として、主に使用されるが、最近では、酸化物超電導導体を適用した超電導コイルの開発も進められている。この酸化物超電導導体は高温超電導導体とも呼ばれており、この高温超電導導体を使用した場合には、金属超電導導体を使用した場合に比べて運転コストが低い利点がある。高温超電導コイルにおいては、例えば、ビスマス系の高温超電導導体の粉末を銀パイプ中に充填し、線引き、圧延して形成されたテープ状の高温超電導導体が一般に用いられている。
【0005】
ところで、前記変圧器の模式的なコイル構成図を図7に示す。図7において、鉄心1、内側コイル2、外側コイル3は、それぞれ同心状に配置されており、その対称軸はこの図の鉄心1の左側にある。従って、鉄心1の外径側に内側コイル2、更にその外径側に外側コイル3が配置されている。変圧器の場合、一般的に内側コイルを低圧巻線、外側コイルを高圧巻線としている。
【0006】
上記変圧器の場合、前記低圧巻線と高圧巻線との巻回数の比は、ほぼ変圧比に比例する。例えば、変圧比4の変圧器の場合、高圧巻線の巻回数は低圧巻線の巻回数のほぼ4倍となる。この場合、高圧巻線を4層構造として構成するのが一般的である。図7は内側コイル(低圧巻線)1層、外側コイル(高圧巻線)4層とした場合の模式的構成図を示す。
【0007】
超電導コイルの巻線方式としては、パンケーキ巻線方式、螺旋溝巻線方式および環状溝と渡り線用の溝を用いた巻線方式などがある。
【0008】
図8は、パンケーキ巻線方式の高温超電導コイルの模式的構成図を示す。パンケーキ巻線方式は、超電導テープを同心状に巻回したパンケーキコイルを、巻枠4の軸方向に電気絶縁部材9を介して積層し、隣接するパンケーキコイル間を、パンケーキの外周部に設けたコイル接続部8により電気的に接続した構成を有し、一つの巻枠に多層コイルを形成する方法に関して、例えば、特許文献2に開示されている(詳細は、特許文献2参照)。
【0009】
次に、図9に、特許文献1に開示された螺旋溝巻線方式の高温超電導コイルの模式的構成図を示す。図9に示す螺旋溝巻線方式は、巻枠4の円周方向に螺旋状に設けた土手部6と螺旋状の溝5に沿って高温超電導導体10を巻き、巻枠4の軸方向に向かって螺旋状の溝内に繰返し巻回する方式である(詳細は、特許文献1参照)。
【0010】
次に、環状溝と渡り線用の溝を用いた巻線方式について述べる。この方式は、本願と一部同一発明者等によって提案され、特願2002−220829号(特願2001−236292号の国内優先権主張出願)によって、出願された方式であって、その模式的構成を図10に示す。
【0011】
この巻線方式は、電気絶縁性材料からなる円筒状巻枠4の外周面上に、巻枠軸方向に複数個の円環状の溝5を形成し、この溝に沿って超電導線材を巻回し、円環状の溝を形成する巻枠の各土手部6に、その一部を円弧状に切り欠いた超電導導体の渡り部7を形成し、複数個の円環状の溝5および渡り部7に沿って、矩形平板状の高温超電導導体10を、巻枠の半径方向に複数ターン積層して巻回し、かつ、巻枠の一方の軸端から他方の軸端に向けて、巻枠の軸方向に複数回繰り返して巻回する巻線方式である。
【0012】
【特許文献1】
特開2001−244108号公報(第3−4頁、図1)
【特許文献2】
特開平6−260335号公報(第1−2頁、図1−2)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、超電導コイルの巻線に用いられる超電導導体、特に、テープ状に形成された高温超電導導体の臨界電流、即ち超電導状態を保持する許容最大電流は、テープ導体の温度ならびにテープ導体に加わる磁界の強さに依存するのみならず、磁界の向きにも大きく依存することが知られている。
【0014】
図11は、温度が77〔K〕のときのビスマス系高温超電導導体の臨界電流の磁束密度および方向依存性を示す特性図である。図11において、縦軸は印加磁界がゼロのときの値を1として表示した臨界電流の相対値、横軸は磁束密度〔T〕であり、図中(1)の特性は、磁界がテープ導体の幅広面に平行に加わったときの特性、また(2)の特性は、磁界がテープ導体の幅広面に垂直に加わったときの特性である。
【0015】
図11に示すように、磁界の方向がテープ導体の幅広面に平行である(1)の場合には、磁束密度の増大に伴う臨界電流の低下は比較的小さいが、磁界の方向がテープ導体の幅広面に垂直に加わる(2)の場合には、臨界電流は磁束密度の増大とともに大幅に低下し、例えば 0.04 〔T〕においては、磁界の方向が平行の場合の臨界電流の約 50 %となる。
【0016】
一方、図8ないし図10に示したような高温超電導コイルでは、例えば図8のコイルを例に述べると、テープ導体に直流電流を通電した際に、図12に模式的に示したような磁束を生じることとなる。即ち、コイルの軸中心部には、主として軸方向、つまりテープ導体の幅広面に平行な方向の磁束が生じる。このうち、コイル積層方向中央部では軸方向の成分のみとなり、磁束密度の絶対値は図中にAで表示したテープ導体の巻枠4の内接部分において最大となる。コイルの内部を中央部から軸方向端部へと向かうにしたがって磁束が発散するので、磁束密度の絶対値は減少するが、一方、中心軸より隔たるにしたがい、径方向、つまりテープ導体の幅広面に垂直な方向成分の大きな磁束が生じることとなり、特に積層方向の両端のB部に位置する巻線では幅広面に垂直な成分が大きくなる。上記は、図9および図10に示した、パンケーキ巻線方式以外の巻線方式のコイルにおいても同様である。
【0017】
なお、パンケーキ巻線方式のコイルで、テープ導体の幅広面に垂直な磁界成分を低減する方法として、巻枠の両端のフランジに鋼製の強磁性体を設け、パンケーキコイルのテープ導体の幅広面に垂直に加わる磁界成分を軽減する方法が特開平7−142245号公報に開示されている。しかしながら、前記構成を用いた高温超電導コイルにおいては、交流電流を通電した場合、強磁性体で構成された巻枠の両端のフランジの交流損失が増えてフランジが加熱されるので、かえって冷却設備の大型化などのコストアップを伴う問題がある。
【0018】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、この発明の課題は、交流電流を通電するコイルにおいて、巻回する超電導導体に加わる垂直方向の磁界成分が低減され、かつ鉄損の低減も可能であって、所要の電流容量に対し超電導線材の量を少なくでき、安価な超電導コイルを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、この発明は、円筒状巻枠の外周面上に、巻枠の軸方向及び半径方向に、テープ状の超電導導体を円筒層状に巻回してなるコイルを備えた超電導コイルにおいて、前記軸方向に隣接する円筒層状の超電導導体間の少なくとも1箇所に、磁性をもつ磁界分布調整部材を、電気絶縁性材料からなる電気絶縁部材を介して配設するとともに、前記磁界分布調整部材は、樹脂等の基材中に磁性材料からなる粉体を分散させてなるものとし、前記コイルの交流損失と前記磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失が、磁界分布調整部材を配設しない場合の交流損失以下の小さいものとなるように、前記粉体の含有量を変えることにより磁界分布調整部材の比透磁率を調整してなるものとする(請求項1の発明)。
【0020】
上記により、コイル軸方向の端部近くでの磁束は、後述するように、前記磁界分布調整部材に集中して分布するので、交流電流を通電するものにあっても、巻回する超電導導体に加わる垂直方向の磁界成分が低減されることによって、垂直方向の磁界成分による臨界電流の低下作用を抑制することができ、所要の電流容量に対し超電導線材の量を少なくでき、安価な超電導コイルが提供できる。
また、上記発明によれば、磁界分布調整部材により、巻回する超電導導体に加わる垂直方向の磁界成分を減らしコイルの交流損失を減らすことができることに加えて、磁性材料からなる粉体を分散させることにより、磁界分布調整部材の比透磁率を小さくして磁界分布調整部材自身の鉄損を小とすることができ、コイルの交流損失と磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失の低減を図ることができるので、冷却設備等の小型化,コストダウン、および、運転の高効率化,低コスト化を実現することができる。
【0021】
また、前記請求項1に記載の超電導コイルにおいて、さらに、前記巻枠の軸方向両端部に、前記磁性をもつ磁界分布調整部材を設けるものとする(請求項2の発明)。これにより、巻回する超電導導体に加わる垂直方向の磁界成分が、全体的にさらに低減される。
【0022】
さらに、円筒状巻枠の外周面上に、巻枠の軸方向及び半径方向に、テープ状の超電導導体を円筒層状に巻回してなるコイルを備えた超電導コイルにおいて、前記巻枠の軸方向両端部に、磁性をもつ磁界分布調整部材を設けるとともに、前記磁界分布調整部材は、樹脂等の基材中に磁性材料からなる粉体を分散させてなるものとし、前記コイルの交流損失と前記磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失が、磁界分布調整部材を配設しない場合の交流損失以下の小さいものとなるように、前記粉体の含有量を変えることにより磁界分布調整部材の比透磁率を調整してなるものとする(請求項3の発明)。
【0023】
上記発明により、請求項1または2の発明と同様に、コイル軸方向の端部近くでの磁束は、前記磁界分布調整部材に集中して分布するので、交流電流を通電するものにあっても、コイル軸方向両端部近くに巻回する超電導導体に加わる垂直方向の磁界成分が低減されることによって、垂直方向の磁界成分による臨界電流の低下作用を抑制することができ、所要の電流容量に対し超電導線材の量を少なくでき、安価な超電導コイルが提供できる。また、磁界分布調整部材により、コイル軸方向両端部近くに巻回する超電導導体に加わる垂直方向の磁界成分を減らしコイルの交流損失を減らすことができることに加えて、磁性材料からなる粉体を分散させることにより、磁界分布調整部材の比透磁率を小さくして磁界分布調整部材自身の鉄損を小とすることができ、コイルの交流損失と磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失の低減を図ることができるので、冷却設備等の小型化,コストダウン、および、運転の高効率化,低コスト化を実現することができる。
【0024】
なお、磁性材料からなる粉体の含有量を変えることにより磁界分布調整部材の比透磁率を調整することができる。即ち、前記請求項1ないし3のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記磁界分布調整部材の比透磁率を3〜100に調整してなるものとする(請求項4の発明)。さらに好ましくは5〜30の範囲に調整するとよい。
【0025】
また、前記磁界分布調整部材の構成は、さらに、下記請求項5ないし7の発明が好ましい。即ち、前記請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記磁界分布調整部材は、さらに、ガラスクロス等のマトリックス部材を備え、前記粉体を分散させた基材を、前記マトリックス部材に塗布して、前記粉体を磁界分布調整部材中に分散させてなるものとする(請求項5の発明)。
【0026】
また、前記請求項1ないし5のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記粉体は、珪素を含有する鉄粉とする(請求項6の発明)。さらに、前記請求項6に記載の超電導コイルにおいて、前記鉄粉の粒径は、0.6mm以下とする(請求項7の発明)。珪素を含有する鉄粉とすることにより、磁性体自身の鉄損をさらに小とすることができる。
【0027】
さらに、前記請求項1ないし7のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記磁界分布調整部材は、中空円板状であり、かつ、中空円板の内周部から外周部に連通する渦電流発生抑制用のスリットを、円周方向の少なくとも一箇所に備えるものとする(請求項8の発明)。これにより、磁界分布調整部材の製作および装着を容易にするために中空円板状とした場合でも、磁界分布調整部材に発生する渦電流を抑制し、損失の低減を図ることができる。
【0028】
さらにまた、運転コスト低減の観点から、上記請求項1ないし8のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記超電導導体は、高温超電導導体とする(請求項9の発明)。
【0029】
【発明の実施の形態】
図面に基づき、本発明の実施例について以下に述べる。
【0030】
(実施例1:パンケーキ巻線方式の例)
図1は本発明の実施例を示すパンケーキ巻線方式の超電導コイルの模式的構成を示した図であり、図8に示した部材と同一機能部材には同一番号を付して、詳細説明を省略する。図1において、図8に示した超電導コイルと異なる点は、巻枠4の軸方向の高温超電導導体10の巻線と巻線の間に、それぞれ磁性をもつ磁界分布調整部材11を配設した点である。
【0031】
パンケーキ巻線において、積層するパンケーキ状に巻いたコイルとコイルの間に、コイルの径と同程度である中空円板状の磁界分布調整部材11を、電気絶縁材料である繊維強化プラスチック材料等の電気絶縁部材9を介して配設する。この電気絶縁部材9は、中空円板状の一体構造としたものや、多数の絶縁部材片を周上に等間隔に隙間を空けて配置したもの等、種々の構成が採用し得るが、超電導導体の冷却冷媒の流れを考慮した構成を採用することが望ましい。
【0032】
前記磁界分布調整部材11としては、例えば、強磁性体である純鉄などの鉄粉を、基材としての、例えばエポキシ樹脂中に混入し、これをマトリックス部材としてのガラスクロスに塗布し積層したものとし、一般に磁性ウェッジ用として用いる積層板を使用することができる。また、この磁界分布調整部材11を均一な磁性材料で形成するようにしてもよい。
【0033】
この磁界分布調整部材11は、中空円板状の一体構造としたものや、多数の磁性部材片を周上に等間隔に隙間を空けて配置したもの等、種々の構成が採用し得る。中空円板状の場合、周方向にスリットを有しており、このスリットにより磁界分布調整部材11に発生する渦電流を防止する。積層したパンケーキコイル間をコイル接続部8で接続する際は、磁界分布調整部材11とコイル接続部8が電気的に繋がらないように、各部材間に電気絶縁材料を挟むなどの処置をする。
【0034】
図2は、図1に示す超電導コイルにおける磁力線の模式的部分拡大図を示し、コイルに交流電流を通電した際に、上記実施例のように磁界分布調整部材11を配設した場合の磁力線の径方向成分を図2(a)に示し、従来装置のように磁界分布調整部材を配設しない場合の磁力線の径方向成分を図2(b)に示す。
【0035】
この発明の実施例の場合には、図2(a)に示すように、交流電流の通電により生じた磁束は、磁界分布調整部材11に集中して分布する。特に、コイル軸方向の両端部近くほど、コイル径方向、つまりテープ導体の幅広面に垂直な方向成分の磁束が大きいので、磁界分布調整部材に磁束が集中することで、テープ導体の幅広面に垂直な方向成分の磁束がより低減できる。
【0036】
例えば、コイル等からの磁場下における比透磁率が10の磁界分布調整部材11を配設した場合には、磁界分布調整部材を配設しない場合と比べて、10〜30%のコイルの交流損失の低減が可能である。一方、磁界分布調整部材11を、比透磁率が500以上の強磁性体にした場合には、磁界分布調整部材11への磁束の集中がより顕著に起こるが、磁界分布調整部材自身の交流損失が生じるため、コイルの交流損失と磁界分布調整部材の交流損失を合わせた損失では、かえって増加する。
【0037】
図3に、磁界分布調整部材の比透磁率と損失の関係を示した図を示す。図3は、後述の実施例4、すなわち、螺旋溝巻線方式の超電導コイルの巻枠の軸方向両端部に磁界分布調整部材を設けた構成の場合の特性を例示するものであるが、本実施例など他の構成の場合の特性もほぼ同様である。図中(1)で示すコイルの交流損失は、比透磁率が増えるとともに低減するが、比透磁率がおよそ30以上では、その効果は薄れ、ほぼ飽和する傾向を示す。逆に、図中(2)で示す磁界分布調整部材自身の交流損失は、比透磁率にほぼ比例して増大する。
【0038】
つまり、図中(3)の全損失で示すように、比透磁率が大きくなりすぎるとかえって全体の損失が増加する。例えば、比透磁率が1000と10との比較では、コイルにかかる交流損失の低減効果はせいぜい数倍であるが、磁界分布調整部材自身の損失は数十倍〜百倍に増えるため、全損失は増加する。磁界分布調整部材の比透磁率は、好ましくは3〜100、さらに好ましくは、5〜30であり、このような比透磁率とすれば、コイルの交流損失と磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失を、磁界分布調整部材を配設しない場合の交流損失以下の小さいものとすることができる。
【0039】
従って、上記のような構成によれば、高温超電導コイルに交流電流を通電する場合であっても、巻回するテープ導体のような超電導導体に加わる垂直方向の磁界成分が低減されることによって、垂直方向の磁界成分による臨界電流の低下作用を抑制することができるので、所要の電流容量に対し超電導線材の量を少なくして、安価な超電導コイルを提供することができ、かつ、磁界分布調整部材自身の鉄損も低減することができ、磁界分布調整部材によりコイルの交流損失を減らすことができることと合わせて、コイルの交流損失と磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失の低減を図ることができるので、冷却設備等の小型化,コストダウン、および、運転の高効率化,低コスト化を実現することができる。
【0040】
なお、図1の構成において、巻枠4の軸方向の高温超電導導体10の巻線と巻線の間のうち、特に、軸方向両端部近傍の巻線間にのみ磁界分布調整部材11を配設するようにしてもよい。上述のように、コイル軸方向の両端部近くほど、コイル径方向、つまりテープ導体の幅広面に垂直な方向成分の磁束が大きく、コイル軸方向の中央部では、テープ導体の幅広面に垂直な方向成分の磁束が小さいので、このような構成でも、テープ導体の幅広面に垂直な方向成分の磁束は十分に低減することができる。
【0041】
(実施例2:螺旋溝巻線方式の例)
図4は、本発明の実施例を示す螺旋溝使用の巻線方式の超電導コイルの模式的構成を示した図であり、図9に示した部材と同一機能部材には同一番号を付して、詳細説明を省略する。図4において、図9に示した超電導コイルと異なる点は、巻枠4の軸方向の螺旋状の土手部6に、それぞれ磁性をもつ磁界分布調整部材12を配設した点である。
【0042】
この磁界分布調整部材12は、螺旋状の一体構造としたものや、多数の磁性部材片を螺旋状コイルに沿って配置したもの等、種々の構成が採用し得る。この磁界分布調整部材としては、実施例1と同様に、磁性ウェッジ用積層板を用いることができる。
【0043】
上記実施例2の構成においても、コイルに交流電流を通電することにより生じた磁束は、実施例1で示したパンケーキ巻線の場合と同様に、磁界分布調整部材12に集中して分布する。また軸方向の両端部近くほど、コイル径方向、つまり超電導導体の幅広面に垂直な方向成分の磁束が大きいので、磁界分布調整部材に磁束が集中することにより、超電導導体の幅広面に垂直な方向成分の磁束が低減できる。
【0044】
また、上記実施例2の構成においても、上記実施例1の構成の場合と同様に、軸方向両端部近傍の土手部にのみ磁界分布調整部材を配設するようにしてもよく、このような構成でも、テープ導体の幅広面に垂直な方向成分の磁束を十分に低減することができる。
【0045】
(実施例3:環状溝と渡り線用の溝を用いた巻線方式の例)
前記図10に示した巻線方式のコイルにおいても、コイルの土手部6に磁界分布調整部材を配置することで、前記図4の螺旋溝巻線コイルの実施例と同様の効果が得られる。なお、図10における土手6は、円周方向に等間隔に多数の分割溝を備える構成とすることにより、超電導導体の冷却性能を向上することができる。
【0046】
(実施例4:巻枠の軸方向両端部に磁界分布調整部材を設ける例)
図5は、巻枠の軸方向両端部に磁界分布調整部材を設ける実施例の螺旋溝巻線方式の超電導コイルの模式的構成を示し、図9に示した部材と同一機能部材には同一番号を付して、詳細説明を省略する。図5において、図9に示した超電導コイルと異なる点は、巻枠4の軸方向両端部に磁界分布調整部材12を設けた点である。磁界分布調整部材12の構成は、実施例1または2の場合と同様に、比透磁率が3〜100の磁性部材としており、その構造を中空円板状とする場合には、周方向の一部にスリットを設けて、渦電流の発生を防止するようにする。なお、上述のように、この実施例4の場合における磁界分布調整部材の比透磁率と損失の関係が、図3に例示されている。
【0047】
この構成において、コイルに交流電流を通電することにより生じた磁束は、磁界分布調整部材12に集中して分布する。軸方向の両端部では、コイル径方向、つまり超電導導体の幅広面に垂直な方向成分の磁束が最も大きいので、磁界分布調整部材12に磁束が集中することで、超電導導体の幅広面に垂直な方向成分の磁束が効果的に低減できる。
【0048】
なお、前記実施例1ないし3のいずれかと実施例4とを組み合わせて、コイルの軸方向の両端部および巻線間の双方に磁界分布調整部材を配置することにより、前記垂直方向成分の磁束低減効果は、さらに向上する。
【0049】
(実施例5:磁界分布調整部材に関わる実施例)
磁界分布調整部材の役割は、コイルにかかる垂直磁界を磁界分布調整部材に引き付けて、コイルの垂直磁界を減らし交流損失を減らすことと、磁界分布調整部材を配置することで発生する鉄損をできるだけ少なくすることである。よって、磁界分布調整部材の比透磁率を上げることと、磁界分布調整部材自身の鉄損を下げることが必要となる。
【0050】
前述のように、磁界分布調整部材としては、例えば、強磁性体である純鉄などの鉄粉を、基材となるエポキシ樹脂中に混入し、マトリックス部材としてのガラスクロスに塗布し積層したもので、一般に磁性ウェッジ用として用いる積層板を使用するのが好ましい。この純鉄などの強磁性体の粉体の含有量を変えることで、磁界分布調整部材の比透磁率を調整することができる。
【0051】
さらに、純鉄の代わりに、鉄に珪素を数%(重量%)含んだものを用いることで、珪素の添加量に応じて磁歪ひずみが小さくなり、さらに鉄損を低減させることができる。特に、珪素の含有量が6.5重量%のとき、磁気ひずみがゼロとなり、鉄損がもっとも小さくなる。珪素の含有量が6.5重量%を超えると、再び磁歪ひずみが増え、鉄損の増加を招く。
【0052】
図6は、珪素の含有の有無と損失の関係を示した図であって、比透磁率がほぼ等しい純鉄鉄分の磁界分布調整部材(磁性体A)と、6.5重量%の珪素入り鉄粉の磁界分布調整部材(磁性体D)とを、同じコイルに配置した時の損失を比較して示す図である。図6は、6.5重量%珪素入り鉄粉の磁界分布調整部材(磁性体D)の方が、純鉄を鉄粉とした(磁性体A)の場合より、磁界分布調整部材自身の損失をより低減でき、その結果コイル総損失を、図示のS2だけ低減できることを示す。なお、鉄粉の粒径を、メッシュにより0.6mm以下に微細化して調整することにより、安定した磁気特性が得られ、安定した低鉄損の磁界分布調整部材が得られる。
【0053】
【発明の効果】
この発明によれば前述のように、円筒状巻枠の外周面上に、巻枠の軸方向及び半径方向に、テープ状の超電導導体を円筒層状に巻回してなるコイルを備えた超電導コイルにおいて、前記軸方向に隣接する円筒層状の超電導導体間の少なくとも1箇所に、磁性をもつ磁界分布調整部材を、電気絶縁性材料からなる電気絶縁部材を介して配設するとともに、前記磁界分布調整部材は、樹脂等の基材中に磁性材料からなる粉体を分散させてなるものとし、前記コイルの交流損失と前記磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失が、磁界分布調整部材を配設しない場合の交流損失以下の小さいものとなるように、前記粉体の含有量を変えることにより磁界分布調整部材の比透磁率を調整してなるものとすることにより、
巻回する超電導導体に加わる垂直方向の磁界成分が低減されるので、垂直方向の磁界成分による臨界電流の低下作用を抑制することができ、所要の電流容量に対し超電導線材の量を少なくでき、安価な超電導コイルが提供できる。
【0054】
また、前記磁界分布調整部材は、樹脂等の基材中に磁性材料からなる粉体を分散させてなるものとすることにより、磁界分布調整部材の比透磁率を小さくして磁界分布調整部材自身の鉄損を小とすることができ、磁界分布調整部材によりコイルの交流損失を減らすことができることと合わせて、コイルの交流損失と磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失の低減を図ることができるので、冷却設備等の小型化,コストダウン、および、運転の高効率化,低コスト化を実現することができる。
【0055】
また、円筒状巻枠の外周面上に、巻枠の軸方向及び半径方向に、テープ状の超電導導体を円筒層状に巻回してなるコイルを備えた超電導コイルにおいて、前記巻枠の軸方向両端部に、磁性をもつ磁界分布調整部材を設けるとともに、前記磁界分布調整部材は、樹脂等の基材中に磁性材料からなる粉体を分散させてなるものとし、前記コイルの交流損失と前記磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失が、磁界分布調整部材を配設しない場合の交流損失以下の小さいものとなるように、前記粉体の含有量を変えることにより磁界分布調整部材の比透磁率を調整してなるものとすることにより、
コイル軸方向両端部近くに巻回する超電導導体に加わる垂直方向の磁界成分が低減されることによって、垂直方向の磁界成分による臨界電流の低下作用を抑制することができ、所要の電流容量に対し超電導線材の量を少なくでき、安価な超電導コイルが提供できる。また、さらに、磁性材料からなる粉体を分散させることにより、磁界分布調整部材の比透磁率を小さくして磁界分布調整部材自身の鉄損を小とすることができ、磁界分布調整部材によりコイルの交流損失を減らすことができることと合わせて、コイルの交流損失と磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失の低減を図ることができるので、冷却設備等の小型化,コストダウン、および、運転の高効率化,低コスト化を実現することができる。
【0056】
さらに、前記磁界分布調整部材は、中空円板状であり、かつ、中空円板の内周部から外周部に連通する渦電流発生抑制用のスリットを、円周方向の少なくとも一箇所に備えるものとすることにより、磁界分布調整部材の製作および装着を容易にするために中空円板状とした場合でも、磁界分布調整部材に発生する渦電流を抑制し、損失を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す超電導コイルの模式的構成図
【図2】 本発明の超電導コイルおよび従来装置における磁力線の模式的部分拡大図
【図3】 磁界分布調整部材の比透磁率と損失の関係を示した図
【図4】 本発明の螺旋溝巻線方式の実施例を示す超電導コイルの模式的構成図
【図5】 本発明のコイル軸端部に関わる実施例を示す超電導コイルの模式的構成図
【図6】 珪素の含有の有無と損失の関係を示した図
【図7】 変圧器の模式的コイル構成図
【図8】 従来のパンケーキ巻線方式の高温超電導コイルの模式的構成図
【図9】 従来の螺旋溝巻線方式の高温超電導コイルの模式的構成図
【図10】 環状溝と渡り線用の溝を用いる特願2002−220829号に記載の巻線方式の高温超電導コイルの模式的構成図
【図11】 高温超電導導体の臨界電流の磁束密度および方向依存性を示す特性図
【図12】 従来のパンケーキ巻線方式の高温超電導コイルに生ずる磁束の模式図
【符号の説明】
4:巻枠、5:溝、6:土手部、8:コイル接続部、9:電気絶縁部材、10:高温超電導導体、11,12:磁界分布調整部材、13:磁力線。
Claims (9)
- 円筒状巻枠の外周面上に、巻枠の軸方向及び半径方向に、テープ状の超電導導体を円筒層状に巻回してなるコイルを備えた超電導コイルにおいて、前記軸方向に隣接する円筒層状の超電導導体間の少なくとも1箇所に、磁性をもつ磁界分布調整部材を、電気絶縁性材料からなる電気絶縁部材を介して配設するとともに、前記磁界分布調整部材は、樹脂等の基材中に磁性材料からなる粉体を分散させてなるものとし、前記コイルの交流損失と前記磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失が、磁界分布調整部材を配設しない場合の交流損失以下の小さいものとなるように、前記粉体の含有量を変えることにより磁界分布調整部材の比透磁率を調整してなることを特徴とする超電導コイル。
- 請求項1に記載の超電導コイルにおいて、さらに、前記巻枠の軸方向両端部に、前記磁性をもつ磁界分布調整部材を設けることを特徴とする超電導コイル。
- 円筒状巻枠の外周面上に、巻枠の軸方向及び半径方向に、テープ状の超電導導体を円筒層状に巻回してなるコイルを備えた超電導コイルにおいて、前記巻枠の軸方向両端部に、磁性をもつ磁界分布調整部材を設けるとともに、前記磁界分布調整部材は、樹脂等の基材中に磁性材料からなる粉体を分散させてなるものとし、前記コイルの交流損失と前記磁界分布調整部材の交流損失とを合わせた全体の交流損失が、磁界分布調整部材を配設しない場合の交流損失以下の小さいものとなるように、前記粉体の含有量を変えることにより磁界分布調整部材の比透磁率を調整してなることを特徴とする超電導コイル。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記磁界分布調整部材の比透磁率を3〜100に調整してなることを特徴とする超電導コイル。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記磁界分布調整部材は、さらに、ガラスクロス等のマトリックス部材を備え、前記粉体を分散させた基材を、前記マトリックス部材に塗布して、前記粉体を磁界分布調整部材中に分散させてなるものとすることを特徴とする超電導コイル。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記粉体は、珪素を含有する鉄粉とすることを特徴とする超電導コイル。
- 請求項6に記載の超電導コイルにおいて、前記鉄粉の粒径は、0.6mm以下とすることを特徴とする超電導コイル。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記磁界分布調整部材は、中空円板状であり、かつ、中空円板の内周部から外周部に連通する渦電流発生抑制用のスリットを、円周方向の少なくとも一箇所に備えることを特徴とする超電導コイル。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記超電導導体は、高温超電導導体とすることを特徴とする超電導コイル。
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