JPH06294878A - トロイダル磁場コイルユニット - Google Patents
トロイダル磁場コイルユニットInfo
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- JPH06294878A JPH06294878A JP5082069A JP8206993A JPH06294878A JP H06294878 A JPH06294878 A JP H06294878A JP 5082069 A JP5082069 A JP 5082069A JP 8206993 A JP8206993 A JP 8206993A JP H06294878 A JPH06294878 A JP H06294878A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- magnetic field
- toroidal magnetic
- field coil
- protection
- Prior art date
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- Pending
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/10—Nuclear fusion reactors
Landscapes
- Plasma Technology (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 トロイダル磁場およびトロイダル方向成分を
もつ磁場(軸対称な磁場)を発生するトロイダル磁場コ
イル群において、コイル電流を急速に減少あるいは増加
させるために、過渡的インピーダンス低減を目的として
設置されるトロイダル磁場に鎖交するコイル等の導体の
すべてと、トロイダル磁場コイルにおいてクエンチ保護
時に電流急減を目的として外部に設置する等価1次イン
ピーダンス低減コイルとを有する。 【効果】 等価1次インピーダンス低減コイルをトロイ
ダル磁場コイルに設置することにより、クエンチ現象の
発生を効率よく回避することが可能となり、システムの
大幅なコストダウンとシステムの簡略化の実現が可能と
なる。
もつ磁場(軸対称な磁場)を発生するトロイダル磁場コ
イル群において、コイル電流を急速に減少あるいは増加
させるために、過渡的インピーダンス低減を目的として
設置されるトロイダル磁場に鎖交するコイル等の導体の
すべてと、トロイダル磁場コイルにおいてクエンチ保護
時に電流急減を目的として外部に設置する等価1次イン
ピーダンス低減コイルとを有する。 【効果】 等価1次インピーダンス低減コイルをトロイ
ダル磁場コイルに設置することにより、クエンチ現象の
発生を効率よく回避することが可能となり、システムの
大幅なコストダウンとシステムの簡略化の実現が可能と
なる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トロイダル磁場コイ
ルユニットに関するものである。さらに詳しくは、この
発明は、トカマク型(磁場閉じ込め方式)核融合装置
や、磁場中で荷電粒子を加速する加速器、あるいは、ク
エンチ保護を必要とする超電導コイル応用機器等に利用
されるトロイダル磁場コイルユニットに関するものであ
る。
ルユニットに関するものである。さらに詳しくは、この
発明は、トカマク型(磁場閉じ込め方式)核融合装置
や、磁場中で荷電粒子を加速する加速器、あるいは、ク
エンチ保護を必要とする超電導コイル応用機器等に利用
されるトロイダル磁場コイルユニットに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】わが国のエネルギー政策は、
地球環境保護の立場から、従来の化石燃料を主体とした
エネルギーからクリーンエネルギーに移行しつつあり、
このクリーンエネルギーに関する研究開発が盛んに行な
われている。このようなクリーンエネルギーの中でも、
核融合を利用したエネルギー発生装置、特にトカマク型
核融合装置は、これからのわが国のエネルギー政策にと
って非常に重要な開発課題であり、これまでにも、この
トカマク型核融合装置については数々の工夫がなされて
いる。
地球環境保護の立場から、従来の化石燃料を主体とした
エネルギーからクリーンエネルギーに移行しつつあり、
このクリーンエネルギーに関する研究開発が盛んに行な
われている。このようなクリーンエネルギーの中でも、
核融合を利用したエネルギー発生装置、特にトカマク型
核融合装置は、これからのわが国のエネルギー政策にと
って非常に重要な開発課題であり、これまでにも、この
トカマク型核融合装置については数々の工夫がなされて
いる。
【0003】近年、このトカマク型核融合装置について
はその大型化が進み、次世代の実用化を実現するため
に、たとえば、図1(a)(b)の平面図および立断面
図に例示したように、複数個のコイルユニットをドーナ
ッツ状に並べ、コイルボア内にトロイダル方向の磁場を
発生させるトロイダル磁場コイルを超電導化し、電流密
度の上昇と低消費電力化を図ろうとしている。
はその大型化が進み、次世代の実用化を実現するため
に、たとえば、図1(a)(b)の平面図および立断面
図に例示したように、複数個のコイルユニットをドーナ
ッツ状に並べ、コイルボア内にトロイダル方向の磁場を
発生させるトロイダル磁場コイルを超電導化し、電流密
度の上昇と低消費電力化を図ろうとしている。
【0004】しかしながら、超電導物質を用いたトロイ
ダル磁場コイルは極低温に維持されるものの、トカマク
型核融合装置外部からの熱入力や内部の誘導電流によっ
てトロイダル磁場コイルが加熱され、その結果、いわゆ
るクエンチ現象が起こり、トロイダル磁場コイルを超電
導状態に保つことができないという事態が発生する。こ
のようにして常電導化したトロイダル磁場コイルは電気
抵抗による損失によってさらに発熱を続け、トカマク型
核融合装置に重大な損傷を発生させかねないという危険
性がある。
ダル磁場コイルは極低温に維持されるものの、トカマク
型核融合装置外部からの熱入力や内部の誘導電流によっ
てトロイダル磁場コイルが加熱され、その結果、いわゆ
るクエンチ現象が起こり、トロイダル磁場コイルを超電
導状態に保つことができないという事態が発生する。こ
のようにして常電導化したトロイダル磁場コイルは電気
抵抗による損失によってさらに発熱を続け、トカマク型
核融合装置に重大な損傷を発生させかねないという危険
性がある。
【0005】そこで、このクエンチ現象を回避する手段
として、従来から一般的に、クエンチ時に急速にコイル
電流を減少させる方法が用いられてきており、そのひと
つとして、たとえば、図2に例示したように、クエンチ
保護回路を設置する方法が一般的に用いられている。こ
のクエンチ保護回路は、原理的には直流電流を遮断器に
より遮断して抵抗側に電流を流し、抵抗に発生する逆起
電力(電流と抵抗の積)によってコイル電流を急速に減
少させるものである。つまり、トロイダル磁場コイルの
電流、すなわち、磁気エネルギーをトロイダル磁場コイ
ル外に回収することによって、トロイダル磁場コイルで
消費されるエネルギーを抑え、さらにクエンチ時に発生
するトロイダル磁場コイルの双発熱量を少なくすること
により、トロイダル磁場コイルの損傷を防止しようとす
るものである。
として、従来から一般的に、クエンチ時に急速にコイル
電流を減少させる方法が用いられてきており、そのひと
つとして、たとえば、図2に例示したように、クエンチ
保護回路を設置する方法が一般的に用いられている。こ
のクエンチ保護回路は、原理的には直流電流を遮断器に
より遮断して抵抗側に電流を流し、抵抗に発生する逆起
電力(電流と抵抗の積)によってコイル電流を急速に減
少させるものである。つまり、トロイダル磁場コイルの
電流、すなわち、磁気エネルギーをトロイダル磁場コイ
ル外に回収することによって、トロイダル磁場コイルで
消費されるエネルギーを抑え、さらにクエンチ時に発生
するトロイダル磁場コイルの双発熱量を少なくすること
により、トロイダル磁場コイルの損傷を防止しようとす
るものである。
【0006】このような従来のクエンチ保護回路におい
ては、一般的に各トロイダル磁場コイル毎に抵抗と遮断
機を配設し、システム全体としての信頼性の向上と、対
大地電圧の抑制を同時に図ろうとするものが多い。しか
しながら、このような一般的なクエンチ保護回路をトロ
イダル磁場コイルユニットに設置する方法においては、
効率性の悪さのために、多数の遮断器や抵抗を必要とし
ており、そのため、極めて大規模なシステムになるとい
う欠点がある。
ては、一般的に各トロイダル磁場コイル毎に抵抗と遮断
機を配設し、システム全体としての信頼性の向上と、対
大地電圧の抑制を同時に図ろうとするものが多い。しか
しながら、このような一般的なクエンチ保護回路をトロ
イダル磁場コイルユニットに設置する方法においては、
効率性の悪さのために、多数の遮断器や抵抗を必要とし
ており、そのため、極めて大規模なシステムになるとい
う欠点がある。
【0007】さらに、次世代のトカマク型核融合実験装
置では、トロイダル磁場コイルの全磁気エネルギーは数
10GJにもおよぶと考えられ、従来のクエンチ保護回
路を設置する方法をそのままクエンチ現象回避の手段と
して適用すると、装置の設計および運用面で、装置の非
効率化、複雑化、および、大規模化といった新たな問題
が生じることになる。
置では、トロイダル磁場コイルの全磁気エネルギーは数
10GJにもおよぶと考えられ、従来のクエンチ保護回
路を設置する方法をそのままクエンチ現象回避の手段と
して適用すると、装置の設計および運用面で、装置の非
効率化、複雑化、および、大規模化といった新たな問題
が生じることになる。
【0008】このような装置の非効率化、複雑化、およ
び、大規模化は、具体的には以下のような問題を顕在化
させる。 (a)数秒以内に電流値を安全なレベルまで減少させる
ことが必要であり、そのためには定常運転に比べてきわ
めて高い電圧をトロイダル磁場コイルに印加しなければ
ならない。従って、この電圧値によってトロイダル磁場
コイルの電圧性能が決定され、通常運転時に必要とする
絶縁厚みよりも大幅に絶縁厚みが増大してしまう。 (b)トロイダル磁場コイルの対大地電圧を低減させる
ためには、たとえば前記図2に示すように、クエンチ保
護回路を分割すればよいが、逆に、電流フィーダや、遮
断のための電流回路が増えるなど、システムがきわめて
複雑になる。 (c)エネルギー消費のための抵抗装置のスペースを考
えると、コイル電流を駆動するための電源のみが必要と
するスペースの何倍もの広さのスペースがクエンチ保護
回路に必要となる。
び、大規模化は、具体的には以下のような問題を顕在化
させる。 (a)数秒以内に電流値を安全なレベルまで減少させる
ことが必要であり、そのためには定常運転に比べてきわ
めて高い電圧をトロイダル磁場コイルに印加しなければ
ならない。従って、この電圧値によってトロイダル磁場
コイルの電圧性能が決定され、通常運転時に必要とする
絶縁厚みよりも大幅に絶縁厚みが増大してしまう。 (b)トロイダル磁場コイルの対大地電圧を低減させる
ためには、たとえば前記図2に示すように、クエンチ保
護回路を分割すればよいが、逆に、電流フィーダや、遮
断のための電流回路が増えるなど、システムがきわめて
複雑になる。 (c)エネルギー消費のための抵抗装置のスペースを考
えると、コイル電流を駆動するための電源のみが必要と
するスペースの何倍もの広さのスペースがクエンチ保護
回路に必要となる。
【0009】この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであり、従来技術の問題点を解消し、効率
的、簡易的、小規模的なトカマク型核融合装置の実現を
可能とするトロイダル磁場コイルユニットを提供するこ
とを目的としている。
されたものであり、従来技術の問題点を解消し、効率
的、簡易的、小規模的なトカマク型核融合装置の実現を
可能とするトロイダル磁場コイルユニットを提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の上記の課題を
解決するものとして、トロイダル磁場およびトロイダル
方向成分をもつ磁場(軸対称な磁場)を発生するトロイ
ダル磁場コイル群において、コイル電流を急速に減少あ
るいは増加させるために、過渡的インピーダンス低減を
目的として設置されるトロイダル磁場に鎖交するコイル
等の導体のすべてと、トロイダル磁場コイルにおいてク
エンチ保護時に電流急減を目的として外部に設置する等
価1次インピーダンス低減コイルとからなることを特徴
とするトロイダル磁場コイルを提供する。
解決するものとして、トロイダル磁場およびトロイダル
方向成分をもつ磁場(軸対称な磁場)を発生するトロイ
ダル磁場コイル群において、コイル電流を急速に減少あ
るいは増加させるために、過渡的インピーダンス低減を
目的として設置されるトロイダル磁場に鎖交するコイル
等の導体のすべてと、トロイダル磁場コイルにおいてク
エンチ保護時に電流急減を目的として外部に設置する等
価1次インピーダンス低減コイルとからなることを特徴
とするトロイダル磁場コイルを提供する。
【0011】
【作用】つまりこの発明のトロイダル磁場コイルユニッ
トは、たとえば図3に例示したように、トロイダル磁場
コイルが作る磁場に鎖交するように保護コイルを設置す
る。この保護コイルは、たとえば図4の保護コイルを用
いた保護システムの電気回路図に例示したように、トロ
イダル磁場コイルを1次コイルとすると、2次コイルを
構成することに特徴がある。保護コイルを2次コイルと
して用いることにより、1次コイル電流が2次コイルに
移り、過渡的には全磁気エネルギーの減衰よりも早く、
1次コイル(つまりトロイダル磁場コイル)電流を減衰
させることができ、クエンチ時の保護動作が確実にな
る。
トは、たとえば図3に例示したように、トロイダル磁場
コイルが作る磁場に鎖交するように保護コイルを設置す
る。この保護コイルは、たとえば図4の保護コイルを用
いた保護システムの電気回路図に例示したように、トロ
イダル磁場コイルを1次コイルとすると、2次コイルを
構成することに特徴がある。保護コイルを2次コイルと
して用いることにより、1次コイル電流が2次コイルに
移り、過渡的には全磁気エネルギーの減衰よりも早く、
1次コイル(つまりトロイダル磁場コイル)電流を減衰
させることができ、クエンチ時の保護動作が確実にな
る。
【0012】すなわち従来のクエンチ保護回路では、1
次コイル電流と磁気エネルギーは比例した関係にあるた
め、トロイダルコイルの電流を下げるためには、全磁気
エネルギーを回収することが必要であったが、この発明
のトロイダル磁場コイルユニットでは、保護コイルを2
次コイルとして設置することにより、トロイダル磁場コ
イルの電流を下げることができ、回収すべきエネルギー
は保護コイルに移る分を差し引くことができる。このた
め、相当量のトロイダル磁場コイルを通過する電流のエ
ネルギーを低減することができる。
次コイル電流と磁気エネルギーは比例した関係にあるた
め、トロイダルコイルの電流を下げるためには、全磁気
エネルギーを回収することが必要であったが、この発明
のトロイダル磁場コイルユニットでは、保護コイルを2
次コイルとして設置することにより、トロイダル磁場コ
イルの電流を下げることができ、回収すべきエネルギー
は保護コイルに移る分を差し引くことができる。このた
め、相当量のトロイダル磁場コイルを通過する電流のエ
ネルギーを低減することができる。
【0013】クエンチ現象防止の原理について、さらに
詳しく説明すると、たとえば図5(a)に例示したよう
に、トロイダル磁場コイルL1、保護コイルをL2と
し、簡単のため、1次および2次巻線の巻数は等しいと
仮定したトランスの回路図は、図5(b)に示したいわ
ゆるT型等価回路に置き換えられる。この図において、
相互インダクタンスMが十分大きい場合、1次側から見
たインダクタンスは1次および2次巻線の漏れインダク
タンスの和となる。ここでは、1次漏れインダクタンス
はほとんど無視できるので、実質的なインダクタンスは
L2−Mに低減する。この発明のトロイダル磁気コイル
における保護コイルはまさにこの点に着目して、過渡的
なインダクタンスを低減させ、より高速に電流を低減さ
せることによって、トロイダル磁場コイルをクエンチ現
象から保護するものである。
詳しく説明すると、たとえば図5(a)に例示したよう
に、トロイダル磁場コイルL1、保護コイルをL2と
し、簡単のため、1次および2次巻線の巻数は等しいと
仮定したトランスの回路図は、図5(b)に示したいわ
ゆるT型等価回路に置き換えられる。この図において、
相互インダクタンスMが十分大きい場合、1次側から見
たインダクタンスは1次および2次巻線の漏れインダク
タンスの和となる。ここでは、1次漏れインダクタンス
はほとんど無視できるので、実質的なインダクタンスは
L2−Mに低減する。この発明のトロイダル磁気コイル
における保護コイルはまさにこの点に着目して、過渡的
なインダクタンスを低減させ、より高速に電流を低減さ
せることによって、トロイダル磁場コイルをクエンチ現
象から保護するものである。
【0014】この発明においては、トロイダル磁場コイ
ルと保護コイルは過渡的には磁気的結合をよくするため
に、可能な限り接近して設置するのが望ましい。しか
し、その場合には磁束保存の法則により、保護コイルの
アンペアターンはトロイダル磁場コイルのアンペアター
ンと近くなるという性質がある。一方、保護コイルが十
分大きな形状を有していれば、インダクタンスの増加に
比例して、電流値が下がるという利点があり、特に中心
部の空間的取り合いが有利となる。したがって、双方の
利点をいかすような構成も可能となる。
ルと保護コイルは過渡的には磁気的結合をよくするため
に、可能な限り接近して設置するのが望ましい。しか
し、その場合には磁束保存の法則により、保護コイルの
アンペアターンはトロイダル磁場コイルのアンペアター
ンと近くなるという性質がある。一方、保護コイルが十
分大きな形状を有していれば、インダクタンスの増加に
比例して、電流値が下がるという利点があり、特に中心
部の空間的取り合いが有利となる。したがって、双方の
利点をいかすような構成も可能となる。
【0015】さらにこの発明においては、保護コイル
は、常電導トロイダル磁場コイルを短絡したものを想定
するが、場合によっては抵抗を直接に挿入してもよい。
保護コイルは基本的にはワンターンコイルを多数個トロ
イダル磁場コイルの外側に設置するものであって、可能
な限りの低インピーダンス化をするものである。このた
め、コイル数はできるだけ多く、かつその断面積はでき
るだけ大きくすることが望ましい。
は、常電導トロイダル磁場コイルを短絡したものを想定
するが、場合によっては抵抗を直接に挿入してもよい。
保護コイルは基本的にはワンターンコイルを多数個トロ
イダル磁場コイルの外側に設置するものであって、可能
な限りの低インピーダンス化をするものである。このた
め、コイル数はできるだけ多く、かつその断面積はでき
るだけ大きくすることが望ましい。
【0016】この発明においては、保護コイルの面積は
トロイダル磁場コイルに鎖交すればよく、かなり程度の
大きいもの(内径が大きいもの)を含んでもかまわず、
形状も同一である必要はない。保護コイルは原則として
アースに一点接地したものが望ましい。また、保護コイ
ルは必ずしもワンターンである必要はなく、もちろん、
絶縁の許す範囲で少数ターンの保護コイルを構成しても
よいし、エネルギー消費のための抵抗を挿入してもよ
い。
トロイダル磁場コイルに鎖交すればよく、かなり程度の
大きいもの(内径が大きいもの)を含んでもかまわず、
形状も同一である必要はない。保護コイルは原則として
アースに一点接地したものが望ましい。また、保護コイ
ルは必ずしもワンターンである必要はなく、もちろん、
絶縁の許す範囲で少数ターンの保護コイルを構成しても
よいし、エネルギー消費のための抵抗を挿入してもよ
い。
【0017】また、空間が少ないポロイダル磁場コイル
の内周側においては、保護コイルを一本の大断面のコイ
ルにまとめることも可能である。したがって、支持構造
物の一部としても利用できる可能性がある。さらに、こ
の発明においては、保護コイルの数は必ずしもトロイダ
ル磁場コイルの数と一致する必要はなく、数個おきに用
意してもよい。また、この保護コイルを導入することに
より、従来のクエンチ保護回路の定格を見直してもよ
い。具体的には、電流遮断器の数と定格、抵抗の消費エ
ネルギーの見直しなどである。またさらに、保護コイル
は適当に複数個接続してまとめた外部抵抗を用意しても
よい。
の内周側においては、保護コイルを一本の大断面のコイ
ルにまとめることも可能である。したがって、支持構造
物の一部としても利用できる可能性がある。さらに、こ
の発明においては、保護コイルの数は必ずしもトロイダ
ル磁場コイルの数と一致する必要はなく、数個おきに用
意してもよい。また、この保護コイルを導入することに
より、従来のクエンチ保護回路の定格を見直してもよ
い。具体的には、電流遮断器の数と定格、抵抗の消費エ
ネルギーの見直しなどである。またさらに、保護コイル
は適当に複数個接続してまとめた外部抵抗を用意しても
よい。
【0018】もちろんこの発明においては、トカマク型
(磁場閉じ込め方式)核融合装置内に利用されるトロイ
ダル磁場コイルに限定されるものではなく、磁場中で荷
電粒子を加速する加速器、および、クエンチ保護を必要
とする磁場コイルの応用機器等に利用されるトロイダル
磁場コイルにも利用することが可能である。以下、実施
例を示し、さらに詳しくこの発明のトロイダル磁場コイ
ルユニットについて説明する。
(磁場閉じ込め方式)核融合装置内に利用されるトロイ
ダル磁場コイルに限定されるものではなく、磁場中で荷
電粒子を加速する加速器、および、クエンチ保護を必要
とする磁場コイルの応用機器等に利用されるトロイダル
磁場コイルにも利用することが可能である。以下、実施
例を示し、さらに詳しくこの発明のトロイダル磁場コイ
ルユニットについて説明する。
【0019】
【実施例】実施例1 この発明のトロイダル磁場コイルユニットをトロイダル
磁場コイルの数と同数設置したものとして、たとえば、
図6の構成をひとつの態様として例示することができ
る。
磁場コイルの数と同数設置したものとして、たとえば、
図6の構成をひとつの態様として例示することができ
る。
【0020】また、この発明のトロイダル磁場コイルユ
ニットをトロイダル磁場コイルの数に対して、1個おき
に設置したものとして、たとえば、図7の構成をひとつ
の態様として例示することができる。もちろん、この発
明においては、数個おきにトロイダル磁場コイルを設置
してもよく、それだけ装置の空間を節約することができ
る。
ニットをトロイダル磁場コイルの数に対して、1個おき
に設置したものとして、たとえば、図7の構成をひとつ
の態様として例示することができる。もちろん、この発
明においては、数個おきにトロイダル磁場コイルを設置
してもよく、それだけ装置の空間を節約することができ
る。
【0021】さらに、図8は保護の対称とするトロイダ
ル磁場コイルとやや離れた位置に保護コイルを併設した
場合のもので、電流は順次外側のループに移る。トカマ
ク型核融合装置では、外側の保護コイルにはクライオス
タットの利用が考えられる。クライオスタットの内部に
保護コイルをポロイダル磁場と鎖交しないように通す。
中心支柱も保護コイルの一部として利用する。
ル磁場コイルとやや離れた位置に保護コイルを併設した
場合のもので、電流は順次外側のループに移る。トカマ
ク型核融合装置では、外側の保護コイルにはクライオス
タットの利用が考えられる。クライオスタットの内部に
保護コイルをポロイダル磁場と鎖交しないように通す。
中心支柱も保護コイルの一部として利用する。
【0022】このように、トロイダル磁場コイルの低イ
ンピーダンス化が実現できれば、クエンチ時の電流遮断
器を直列に1個にすることも、また、コイルの対大地電
圧の低減を図ることもできる。
ンピーダンス化が実現できれば、クエンチ時の電流遮断
器を直列に1個にすることも、また、コイルの対大地電
圧の低減を図ることもできる。
【0023】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、この発明に
より、等価1次インピーダンス低減コイルをトロイダル
磁場コイルに設置することにより、クエンチ現象の発生
を効率よく回避することが可能となり、システムの大幅
なコストダウンとシステムの簡略化が実現される。
より、等価1次インピーダンス低減コイルをトロイダル
磁場コイルに設置することにより、クエンチ現象の発生
を効率よく回避することが可能となり、システムの大幅
なコストダウンとシステムの簡略化が実現される。
【図1】(a)(b)は、一般的なトロイダル磁場コイ
ルの構成例を示した平面図と立断面図である。
ルの構成例を示した平面図と立断面図である。
【図2】従来のトロイダル磁場コイルを例示した回路構
成図である。
成図である。
【図3】この発明のトロイダル磁場コイルユニットを例
示した立断面構成図である。
示した立断面構成図である。
【図4】この発明のトロイダル磁場コイルユニットを例
示した回路構成図である。
示した回路構成図である。
【図5】(a)(b)は、この発明のトロイダル磁場コ
イルユニットの作用原理を説明した回路の部分構成図で
ある。
イルユニットの作用原理を説明した回路の部分構成図で
ある。
【図6】この発明の実施例を例示した回路構成図であ
る。
る。
【図7】この発明の別の実施例を例示した回路構成図で
ある。
ある。
【図8】この発明のさらに別の実施例を示した立断面図
である。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 トロイダル磁場およびトロイダル方向成
分をもつ磁場を発生するトロイダル磁場コイル群におい
て、過渡的インピーダンスを低減するトロイダル磁場に
鎖交するコイル等の導体のすべてと、トロイダル磁場コ
イルにおいてクエンチ保護時に電流を急激させる外部設
置の等価1次インピーダンス低減コイルとからなること
を特徴とするトロイダル磁場コイルユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5082069A JPH06294878A (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | トロイダル磁場コイルユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5082069A JPH06294878A (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | トロイダル磁場コイルユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06294878A true JPH06294878A (ja) | 1994-10-21 |
Family
ID=13764205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5082069A Pending JPH06294878A (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | トロイダル磁場コイルユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06294878A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011029227A (ja) * | 2009-07-21 | 2011-02-10 | Chubu Electric Power Co Inc | コイル装置、保護装置及び誘導電圧抑制方法 |
JP2014029906A (ja) * | 2012-07-31 | 2014-02-13 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 磁場発生装置及びこれを備える超電導回転機 |
CN111566755A (zh) * | 2017-12-08 | 2020-08-21 | 托卡马克能量有限公司 | 双极向场线圈 |
-
1993
- 1993-04-08 JP JP5082069A patent/JPH06294878A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011029227A (ja) * | 2009-07-21 | 2011-02-10 | Chubu Electric Power Co Inc | コイル装置、保護装置及び誘導電圧抑制方法 |
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CN111566755B (zh) * | 2017-12-08 | 2023-11-07 | 托卡马克能量有限公司 | 双极向场线圈 |
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