JP2014028674A - エレベータ制御システムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベータの乗りかごに人または物が乗っているにもかかわらず、乗りかごが停止し戸閉したままの異常な状態を判定し、乗りかご室内を見る機会を与えるエレベータ制御システムまたは方法を提供する。
【解決手段】エレベータが通常モードで動作中に、乗りかごが任意の着床階で停止しており、かつ、乗りかごドアが閉じており、かつ、乗りかごドアが最後に閉じた後の乗りかご室内の荷重値が所定の値を超えており、かつ、乗りかごドアが任意の着床階で最後に閉じた時を始点とする乗りかごドアの閉鎖継続時間が所定の値を超えており、かつ、乗りかご呼び信号が受信されていないときに、乗りかご室内の状況を異常であると判定し、乗りかごドアを開く。
【選択図】図9

Description

本発明の実施形態は、エレベータ制御システムおよびその制御方法に関する。
エレベータの乗りかご室内は密室のような状態であるため、乗りかご室内の外に居る人間は乗りかご室内を見ることができない。乗りかご室内に、急な体調不良等によってエレベータの操作ができなくなった搭乗者が一人で乗っている場合には、乗りかご室内にいる急病人の発見が遅れてしまう虞がある。また、不審者が乗りかご室内にいる場合にも、不審者の発見が遅れてしまう虞がある。さらに、不審物が乗りかご室内に報知されている場合にも、不審物の発見が遅れてしまう虞がある。
このような事情に対処するための技術が、いくつか考えられている。特許文献1には、急病人の誤検出を低減することを目的としたエレベータ装置が開示されている。このエレベータ装置は、乗りかご内の搭乗者の有無を検出する検出装置と、乗りかごのかご呼び登録がない戸閉状態で一定時間が経過し、検出装置によって搭乗者が乗りかご内にいることが検出された場合、乗りかごのドアの開閉および乗りかご内の搭乗者に対する警告報知を行う装置と、再度、乗りかごのかご呼び登録がない戸閉状態で一定時間が経過し、検出装置により搭乗者が乗りかご内にいることが検出された場合、乗りかご内の搭乗者は急病人であると判断する装置と、乗りかご内の搭乗者が急病人であると判断された場合、乗りかごを救急用の基準階に移動させて乗りかごのドアを開放する装置とを備える。しかし、このエレベータ装置においては、判断を2回行う必要があるため、乗りかご室内の不審物等の発見が遅くなってしまう。
特許文献2には、乗りかご内に人が長い時間、居続けていることを検知でき、検知された場合、その旨を乗りかごの外部へ報知可能なエレベータシステムが開示されている。このエレベータシステムは、乗りかごと、乗りかご呼び発生装置と、乗場呼び発生装置と、各着床階の乗場に設けられ、不審者情報を報知する乗場報知装置と、乗りかご内の荷重を検知する荷重検知装置と、この荷重検知装置が荷重を検知している状態の時間を測定する時間測定装置と、乗りかご呼び発生装置による乗りかご呼びおよび乗場呼び発生装置による乗場呼びに基づき呼び登録を行いこれらの乗りかご呼びおよび乗場呼びに応じて乗りかごの運行を制御する制御装置とを備える。この制御装置は、時間測定装置によって測定された時間が予め設定された時間よりも長い場合、不審者または不審物が乗りかご内に乗り続けていることを乗場報知装置に報知させる。しかし、このエレベータシステムによれば、不審者または不審物が乗りかご内に乗り続けていることを知ることができるに留まり、詳細な情報を得ることができない。
特開2010−184774号公報 特開2010−47403号公報
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、エレベータの乗りかごに人または物が乗っているにもかかわらず、乗りかごが停止し戸閉したままの異常な状態を判定し、乗りかご室内を見る機会を与えるエレベータ制御システムまたは方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態によるエレベータ制御システムは、エレベータの乗りかご室を包含する乗りかごと、乗りかご室内に設けられ、行き先階を指定する人為的操作の入力にしたがって乗りかご呼び信号を発生する乗りかご呼び信号発生装置と、乗りかご室の乗りかごドアの開閉状態を検出する乗りかごドア開閉状態検出装置と、乗りかご室内の荷重値を検出する荷重検出装置と、乗りかごの位置を検出し検出した乗りかごの位置を表す乗りかご位置信号を出力する乗りかご位置検出装置と、乗りかごの着床階の乗場に設けられ乗りかごを呼ぶ人為的操作の入力にしたがって乗場呼び信号を発生する乗場呼び信号発生装置と、制御装置とを包含する。
制御装置は、乗りかご呼び信号が受信されているか否かを判定する機能と、乗りかごドア開閉状態検出装置から受信する乗りかごドアの開閉状態情報に基づいて乗りかごドアが閉じているか否かを判定する機能と、乗りかごドアの開閉状態情報に基づいて乗りかごドアが乗りかごの着床階で最後に閉じた時を始点とする乗りかごドアの閉鎖継続時間を計数する機能と、この機能によって計数された乗りかごドアの閉鎖継続時間が所定の値を超えているか否かを判定する機能と、荷重検出装置から受信する乗りかご室内の荷重値が人間または物が乗りかご室内に乗っていることを示す所定の値を超えているか否かを判定する機能と、乗りかご位置検出装置から受信する乗りかご位置信号に基づいて乗りかごが着床階のいずれかで停止しているか否かを判定する機能とを含む。
制御装置は、エレベータが通常モードで動作中に、乗りかごが任意の着床階で停止しており、かつ、乗りかごドアが閉じており、かつ、乗りかごドアが最後に閉じた後の乗りかご室内の荷重値が所定の値を超えており、かつ、乗りかごドアが任意の着床階で最後に閉じた時を始点とする乗りかごドアの閉鎖継続時間が所定の値を超えており、かつ、乗りかご呼び信号が受信されていないと判定したときに、乗りかご室内の状況を異常であると判定し、乗りかごドアを開く指示を出力する。
第1の実施形態にしたがったエレベータ制御システムの機能構成の概要を説明するためのエレベータシステムの機能ブロック図である。 図1に例示したシステムにおけるエレベータの呼び系統を説明するための機能ブロック図である。 一実施形態における乗りかごの室内から乗りかごドア方向を見た断面の一例を表す図である。 一実施形態による乗りかご内の操作盤の一例の外観を表す図である。 一実施形態による乗りかご内呼び機構の機能を説明するための機能ブロック図である。 乗りかご内呼び機構の構成の一例である。 第1の実施形態にしたがったエレベータ運転制御装置を説明するための機能ブロック図の一例である。 第1の実施形態にしたがった乗りかご制御装置を説明するための機能ブロック図の一例である。 第1の実施形態におけるエレベータ制御システムの動作例を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態にしたがったエレベータ運転制御装置を説明するための機能ブロック図の一例である。 第2の実施形態におけるエレベータ制御システムの動作例を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態を説明するための構成図である。 第3の実施形態にしたがったエレベータ運転制御装置を説明するための機能ブロック図の一例である。 第3の実施形態における乗りかごの室内から乗りかごドア方向を見た断面の一例を表す図である。 第4の実施形態にしたがったエレベータ運転制御装置を説明するための機能ブロック図の一例である。 第5の実施形態にしたがったエレベータ運転制御装置を説明するための機能ブロック図の一例である。 第6の実施形態にしたがったエレベータ運転制御装置を説明するための機能ブロック図の一例である。 第7の実施形態におけるエレベータ制御システムの動作例を説明するためのフローチャートである。 第7の実施形態におけるエレベータ制御システムの他の動作例を説明するためのフローチャートである。 第8の実施形態にしたがったエレベータ運転制御装置を説明するための機能ブロック図の一例である。
以下、適宜、図面を参照しながら本発明の一例としての実施形態の説明を行う。尚、それぞれの図において、同一の部分または対応する部分には同一の参照符号を付すとともに、重複した説明は省略する場合がある。
(第1の実施形態)
本実施形態にしたがったエレベータ制御システムは、乗りかご室を包含する乗りかごと、乗りかご室内に設けられ、行き先階を指定する人為的操作の入力にしたがって乗りかご呼び信号を発生する乗りかご呼び信号発生装置と、乗りかご室の乗りかごドアの開閉状態を検出する乗りかごドア開閉状態検出装置と、乗りかご室内の荷重値を検出する荷重検出装置と、乗りかごの位置を検出し検出した乗りかごの位置を表す乗りかご位置信号を出力する乗りかご位置検出装置と、乗りかごの着床階の乗場に設けられ乗りかごを呼ぶ人為的操作の入力にしたがって乗場呼び信号を発生する乗場呼び信号発生装置と、制御装置とを包含する。
制御装置は、乗りかご呼び信号が受信されているか否かを判定する機能と、乗りかごドア開閉状態検出装置から受信する乗りかごドアの開閉状態情報に基づいて乗りかごドアが閉じているか否かを判定する機能と、乗りかごドアの開閉状態情報に基づいて乗りかごドアが乗りかごの着床階で最後に閉じた時を始点とする乗りかごドアの閉鎖継続時間を計数する機能と、この機能によって計数された乗りかごドアの閉鎖継続時間が所定の値を超えているか否かを判定する機能と、荷重検出装置から受信する乗りかご室内の荷重値が人間または物が乗りかご室内に乗っていることを示す所定の値を超えているか否かを判定する機能と、乗りかご位置検出装置から受信する乗りかご位置信号に基づいて乗りかごが着床階のいずれかで停止しているか否かを判定する機能とを含む。
図1ないし図9を適宜参照しながら第1の実施形態の機能構成および動作に関し、詳細な説明を行う。図1に第1の実施形態の機能構成の概要を説明するためのエレベータシステムの機能ブロック図を示す。尚、この図は、本実施形態に関連する機能要素と、それらの関連を示すものであって、構成要素の物理的配置あるいは物理的構成を表すものではない。また、通常のエレベータシステムの構成要素であるが、本実施形態に直接的には関連しない機能要素は、図に示していない。図1においては、例としてエレベータの着床階の数が4の場合を示しているが、本実施形態は、2以上の任意の正数の着床階が存在する場合にも実施可能であることは明らかであろう。
図1に示すようにエレベータがロープ式の場合には、エレベータシステムの運行を制御するエレベータ運転制御装置102は、エレベータ機械室あるいは昇降路内に設置され、乗りかご104を昇降させる巻上機106を制御する。乗りかご104には、エレベータを利用する搭乗者、積荷等を収容する乗りかご室104aが設けられている。その一端で乗りかご104を吊り下げるロープの他端には釣合おもり108が取り付けられている。釣合おもり108の重量は、乗りかご室104aに定格の1/2の荷重が積載されているときに乗りかご104と釣り合うように設定されている。乗りかご104は、建物に設けられた昇降路110内を昇降する。一実施形態において、昇降路110の内壁には、乗りかご104の着床階の近傍に、例えば、突起が設けられており、この突起を検出することによって乗りかご104の位置を検出することができる。尚、本願において乗りかご104の位置とは、乗りかご104が昇降する方向、すなわち鉛直方向の位置を意味する。昇降路110の内壁に、突起に代えて、例えば、RFIDを設けてもよい。また、巻上機106に含まれる電動機には回動量を検出する、例えば、ロータリーエンコーダ等が内蔵されており、巻上機106の回動量を検出することができる。巻上機106の回動量は乗りかご104の昇降距離に比例するため、乗りかご104の位置に対応するデータを検出することができる。巻上機106の回動量は、エレベータ運転制御装置102に伝達される。尚、エレベータが油圧式の場合には、エレベータ運転制御装置102は、乗りかご104を昇降させる油圧ジャッキ(図示せず)を制御する。
また、エレベータ運転制御装置102は、乗りかご104に設けられ、乗りかご104内の機器を制御する乗りかご制御装置112に、指示データ、監視データ、その他必要なデータを伝達する。エレベータ運転制御装置102は、また、乗りかご制御装置112から必要なデータを受信する。エレベータ運転制御装置102が乗りかご制御装置112から受信するデータには、乗りかご呼び信号、乗りかご室104a内の荷重が含まれる。一実施形態においては、エレベータ運転制御装置102が乗りかご制御装置112から受信するデータには、乗りかご室104aの乗りかごドア114の開閉状態を表す乗りかごドア開閉状態信号、あるいは乗りかご104の位置を表す乗りかご位置信号が、さらに、含まれる。ここで、エレベータ運転制御装置102は、乗りかご制御装置112を介して、乗りかご呼び信号を受信すると、乗りかご呼び登録を行う。尚、乗りかごドア114には、乗りかご104が、ある着床階に着床し、かつ停止したときに、その着床階の乗場ドアに係合し、乗りかごドア114に連動して乗場ドアを開閉させるための係合部材が設けられている。
乗りかご104には、乗りかご室104aの乗りかごドア114の開閉状態を検出し、乗りかごドア開閉状態信号を出力する乗りかごドア開閉状態検出装置(図示せず)と、乗りかご室104a内の荷重を検出し、検出した荷重を表す荷重信号を出力する荷重検出装置(図示せず)が設けられている。尚、乗りかごドア114は、通常、乗りかご104の上部に搭載された電動機(図示せず)の動力によって開閉する。一実施形態において、乗りかご104には、前述したように、乗りかご104の着床階の近傍の昇降路110の内壁に設けられた突起等を検出することによって、乗りかご104の位置を検出し、乗りかご位置信号を出力する乗りかご位置検出装置(図示せず)が設けられている。乗りかごドア開閉状態検出装置から出力される乗りかごドア開閉状態信号、および荷重検出装置から出力される乗りかご室104a内の荷重信号は、乗りかご制御装置112に伝達される。乗りかご制御装置112は、受信した乗りかごドア開閉状態信号および荷重信号をエレベータ運転制御装置102に伝達する。一実施形態においては、乗りかご位置検出装置から出力される乗りかご位置信号も、乗りかご制御装置112に伝達される。乗りかご制御装置112は、受信した乗りかご位置信号をエレベータ運転制御装置102に伝達する。
乗りかご室104a内には、乗りかご内操作盤116が設けられている。乗りかご内操作盤116は、乗りかご室104aの壁の内、乗りかごドア114側であって、乗りかごドア114の脇で、乗りかご104の搭乗者が操作し易い場所に設けられる。
乗りかご内操作盤116には、乗りかご内呼び機構(図示せず)および戸開閉機構(図示せず)が包含されている。乗りかご内呼び機構には、乗りかご室104aの搭乗者が乗りかご104の行き先階を指定するための人為的な操作を入力するための、例えば乗りかご呼びボタン等の、乗りかご呼び入力部と、乗りかご呼び入力部に入力された行き先階を指定する人為的操作の入力にしたがって乗りかご呼び信号を発生する乗りかご呼び信号発生装置とが含まれる。ここで、乗りかご呼び入力部の数は、通常、着床階の数に等しい。乗りかご呼び信号発生装置は、それぞれの乗りかご呼び入力部に対応して設けられる場合もあり、すべての乗りかご呼び入力部に対応して設けられる場合もある。また、最近の乗りかご内呼び機構には、それぞれの乗りかご呼び入力部の少なくとも一部または周囲部分を、例えば照明することによって、所定の色で輝かせる乗りかご呼びボタン灯等の乗りかご呼び入力部発色機構を含む物もある。乗りかご内操作盤116に関しては、後ほど詳細に説明を行う。
また、乗りかご室104a内には、一実施形態において、乗りかご内表示装置(図示せず)等も設けられている。乗りかご内表示装置は、乗りかご内操作盤116に設けられることもある。さらに、他の実施形態において、乗りかご104には、さらに、乗りかご内音声アナウンス装置(図示せず)が設けられている。
乗りかごドア114を開閉させる際の動力源である電動機、および前述した、乗りかごドア開閉状態検出装置、荷重検出装置、乗りかご内操作盤116、乗りかご内表示装置等の、乗りかご104に設けられ所定の動作を行う装置は、乗りかご制御装置112に接続されている。乗りかご104に乗りかご位置検出装置が設けられている場合には、当該乗りかご位置検出装置も、乗りかご制御装置112に接続されている。
乗りかご104の各着床階の乗場には、乗場ドア120が設けられている。乗場ドア120には、前述したように、乗りかご104が、ある着床階に着床し、かつ停止したときに、乗りかごドア114に設けられた係合部材に係合する、係合子が設けられている。
また、乗場ドア120には、安全のため、乗りかご104が着床階に着床し、かつ停止しない限り、開閉しないように乗場ドアロック機構が設けられている。また、各着床階の乗場には、通常、乗場ドア120を開閉させる動力源は設けられていない。
乗りかご104が、乗場着床階に着床し停止すると、乗りかごドア114に設けられた係合部材は、乗場ドア120に設けられた係合子に係合する。一実施形態において、乗りかごドア114に設けられた係合部材は、乗場ドア120に設けられた係合子に係合すると、乗場ドア120に設けられた乗場ドアロック機構による乗場ドア120のロック状態を解除する。乗りかご104に設けられた電動機等の動力源は乗りかごドア114を開くように動作し、乗りかごドア114に設けられた係合部材は、乗りかごドア114とともにドアが開く方向に移動する。乗場ドア120に設けられた係合子は乗りかごドア114に設けられた係合部材に係合した状態にあるため、乗場ドア120に設けられた係合子および乗場ドア120は、乗りかごドア114に連動してドアが開く方向に移動する。
乗りかご104に設けられた電動機等の動力源が乗りかごドア114を閉じるように動作すると、乗場ドア120に設けられた係合子は乗りかごドア114に設けられた係合部材に係合した状態にあるため、乗場ドア120は、乗りかごドア114に連動してドアが閉じる方向に移動する。すなわち、乗りかご104に設けられた電動機等の動力源によって乗りかごドア114が開閉し、乗場ドア120は、乗りかごドア114に係合することによって乗りかごドア114に連動して開閉する。
このように、平常時において、乗りかごドア114および乗場ドア120は、開閉に関しては連動して動作するため、本願では乗りかごドア114および乗場ドア120を総称してエレベータドアと言うことがある。
乗りかごドア114が完全に閉じると、乗場ドア120に設けられた乗場ドアロック機構によって、再び乗場ドア120はロックされ、乗場側からは乗場ドア120を開けられない状態に戻る。
また、乗りかご104の各着床階の乗場には、エレベータ運転制御装置102に接続された乗場制御装置118が設けられている。後ほど詳細に説明を行うが、各着床階の乗場において、乗場制御装置118には、少なくとも、エレベータを利用しようとして乗場に居る在館者(エレベータ利用待機者)にエレベータの運行状況を示す乗場表示装置(図示せず)と、乗場ドア120の近傍の壁に設けられた乗場操作盤122が接続されている。
乗場操作盤122には、乗場呼び機構(図示せず)が包含されている。乗場呼び機構には、エレベータ利用待機者が乗りかご104をエレベータ利用待機者が居る着床階に呼び出すための人為的な操作を入力するための、例えば乗場呼びボタン等の、乗場呼び入力部と、乗場呼び入力部に入力された乗りかご104を呼び出す人為的操作の入力にしたがって乗場呼び信号を発生する乗場呼び信号発生装置とが含まれる。ここで、乗場呼び入力部の数は、着床階のうち最上階および最下階においては、それぞれ、降り呼び入力部および昇り呼び入力部の1つであり、最上階と最下階の間の中間階においては降り呼び入力部および昇り呼び入力部の2つである。乗場呼び信号発生装置は、それぞれの乗場呼び入力部に対応して設けられる場合もあり、1または2の乗場呼び入力部に対応して設けられる場合もある。また、最近の乗場呼び機構には、それぞれの乗場呼び入力部の少なくとも一部または周囲部分を、例えば照明することによって、所定の色で輝かせる乗場呼びボタン灯等の乗場呼び入力部発色機構を含む物もある。
エレベータ利用待機者は、乗場呼び機構の乗場呼び入力部の昇り呼び入力部または降り呼び入力部を介して、当該乗場がある着床階の上方階に行くのか、または下方階に行くのかを指定する。この操作に応じて、乗場呼び機構の乗場呼び信号発生装置は、エレベータ利用待機者による乗りかご104の行き先方向の指定操作にしたがった乗場呼びを検出し、指定された乗りかご104の行き先方向を表す乗場呼び信号を、乗場制御装置118に伝達する。乗場呼び信号を受信した乗場制御装置118は、受信した乗場呼び信号をエレベータ運転制御装置102に伝達する。エレベータ運転制御装置102は、乗場呼び信号を受信すると、乗場呼び登録を行う。
また、多くの場合、それぞれの乗場にはエレベータ運転制御装置102から、乗場制御装置118を介して伝達されるエレベータの運転状況を表示する乗場表示装置(図示せず)が設けられている。乗場表示装置は、乗場操作盤122に設けられることもある。乗場には、さらに、乗場制御装置118に接続された乗場音声アナウンス装置(図示せず)を設けることもできる。
また、エレベータ運転制御装置102には、エレベータの運転モードを通常の運転モードから、救出運転時、あるいは乗りかご室内の清掃を含む保守点検時の運転モード(非通常運転モード)に切り替えるための運転モード切替装置124が接続されている。通常、エレベータ管理者、またはエレベータ管理者から許可を得た者、または平常時の操作方法とは異なる操作を要する救出運転あるいは消防運転に習熟し能力を有する消防士等の権原を有する者のみが、運転モード切替装置124を操作することができる。運転モード切替装置124に運転モードを非通常運転モードに切り替える人為的な操作が入力されると、運転モード切替装置124は、エレベータの運転モードを通常の運転モードから非通常運転モードに切り替えるための運転モード切替信号をエレベータ運転制御装置102に向けて出力する。また、運転モード切替装置124に運転モードを非通常運転モードから通常運転モードに切り替える人為的な操作が入力されると、運転モード切替装置124は、エレベータの運転モードを通常の運転モードから通常運転モードに戻すための運転モード切替信号をエレベータ運転制御装置102に向けて出力する。
以上述べた、エレベータ運転制御装置102、乗りかご制御装置112および乗場制御装置118は、いずれも、CPU、ROM、RAMまたは磁気記憶装置等のハードウェア資源と、エレベータ制御に必要なソフトウェアを含む、いわゆる組み込みシステムによって実装することができるし、ハードウェアによって実装することもできる。
図2に、図1に示したシステムにおけるエレベータの呼び系統を説明するための機能ブロック図を示す。この図も、図1と同様に、本実施形態に関連する機能要素と、それらの関連を示すものであって、構成要素の物理的配置あるいは物理的構成を表すものではない。また、通常のエレベータシステムの構成要素であるが、本実施形態に直接的には関連しない機能要素は、図2に示していない。図2においても、例としてエレベータの着床階の数が4の場合を示しているが、本実施形態は、2以上の任意の正数の着床階が存在する場合にも実施可能であることは明らかであろう。尚、図2には、既に図1に示した機能構成要素も示しているが、これらの機能構成要素については、図2において同一の参照符号を付しており、詳細な説明は省略する。
前述したように、エレベータ運転制御装置102は、乗りかご104に設置された乗りかご制御装置112と接続され、乗りかご制御装置112に、指示データ、監視データ、その他必要なデータを伝達するとともに、乗りかご制御装置112から必要なデータを受信する。乗りかご制御装置112には、乗りかご室104a内にあって、乗りかごドア114の近傍に設けられた乗りかご内操作盤116に接続されている。乗りかご内操作盤116には、乗りかご内呼び機構202が設けられており、前述したように、乗りかご104の搭乗者は、乗りかご内呼び機構202を介して、乗りかご104の行き先階を指定する。乗りかご内呼び機構202に含まれる乗りかご呼び信号発生装置は、指定された行き先階の情報、すなわち乗りかご呼び信号を、乗りかご制御装置112を介して、エレベータ運転制御装置102に伝達する。また、図に示した形態においては、乗りかご内操作盤116には、乗りかご内表示装置204も設けられている。乗りかご内表示装置204には、乗りかご制御装置112を介して、エレベータ運転制御装置102からエレベータの運行状況が伝達され、乗りかご104の搭乗者にエレベータの運行状況が通知される。尚、乗りかご内表示装置204は、必ずしも乗りかご内操作盤116に設ける必要はなく、乗りかご104内の適切な位置に設けることもできる。
前述したように、エレベータの各着床階の乗場には、エレベータ運転制御装置102に接続された乗場制御装置118が設けられ、それぞれの乗場制御装置118には乗場操作盤122が接続されている。乗場操作盤122には、エレベータ利用待機者の乗場からの呼びを検出し、乗場呼び信号を発生する乗場呼び機構206が設けられている。乗場呼び機構206に含まれる乗場呼び信号発生装置は、対応する乗場制御装置118に接続されている。エレベータ利用待機者は、乗場呼び機構206を介して、乗りかご104を呼ぶ。乗場呼び機構206に含まれる乗場呼び信号発生装置は、昇り呼びまたは降り呼びの乗場呼びを検出し、乗場呼び信号を、乗場制御装置118を介して、エレベータ運転制御装置102に伝達する。また、図に示した形態においては、乗場操作盤122には、乗場表示装置208も設けられている。乗場表示装置208には、乗場制御装置118を介して、エレベータ運転制御装置102からエレベータの運行状況が伝達され、乗場に居るエレベータ利用待機者にエレベータの運行状況が通知される。尚、乗場表示装置208は、必ずしも乗場操作盤122に設ける必要はなく、乗場ドア120近傍の適切な位置に設けることもできる。
乗りかご内呼び機構202に含まれる乗りかご呼び信号発生装置からの乗りかご呼び信号、および乗場呼び機構206に含まれる乗場呼び信号発生装置からの乗場呼び信号を受信すると、エレベータ運転制御装置102は、乗りかご呼び登録および乗場呼び登録を行う。エレベータ運転制御装置102は、乗りかご呼び登録および乗場呼び登録に応じて、適切にエレベータを運行させる。
図3に、一実施形態における乗りかごの室104aの内部から乗りかごドア114の方向を見た断面の一例を表す図を示す。乗りかご内操作盤116は、通常、乗りかごドア114の戸袋の乗りかご室内側であって、乗りかご室104aに搭乗する成人が操作し易い高さに設けられる。
図4に、一実施形態による乗りかご室内の操作盤110の一例の外観を表す図を示す。図に示すように、乗りかご内操作盤116には、複数の乗りかご呼び入力部402を含む乗りかご内呼び機構202、エレベータのドアを開くための戸開ボタン404、およびエレベータのドアを閉じるための戸閉ボタン406等が設けられている。乗りかご内呼び機構202の乗りかご呼び入力部402は、それぞれ乗りかご104が着床する階床に対応して設けられ、乗りかご呼び入力部402の数は、通常、着床階の数に等しい。また、それぞれの乗りかご呼び入力部402には着床階を表す数字、英文字等の文字あるいは記号等が表示されている。乗りかご呼び入力部402は、例えば、乗りかご呼びボタンであり、乗りかご搭乗者が乗りかご104の行き先階を指定するための人為的な操作がそれぞれ入力される。
前述したように、乗りかご内操作盤116には、乗りかご内表示装置204も設けられている。乗りかご内表示装置204には、通常、乗りかご104が昇降中には乗りかご104の近傍の階床、乗りかご104が着床中には乗りかご104が着床している階床が表示される。一実施形態においては、乗りかご内表示装置204には、文字によるメッセージが表示される。
また、乗りかご内操作盤116には、通常、乗りかご室104aの搭乗者に対して音声アナウンスを出力する乗りかご内音声アナウンス装置408も設けられている。乗りかご内音声アナウンス装置408は、エレベータ運転制御装置102から、乗りかご制御装置112を介して、伝達された信号を受信し、予め定められた音声出力指示にしたがって、音声アナウンスを出力する。
図5に、一実施形態による乗りかご内呼び機構202の機能を説明するための機能ブロック図を示す。乗りかご内呼び機構202には、複数の乗りかご呼び入力部402が設けられるが、図5には、1つの乗りかご呼び入力部402と、乗りかご呼び信号発生装置502を示す。乗りかご呼び信号発生装置502は、それぞれの乗りかご呼び入力部402に行き先階を指定する人為的な操作が入力されたことを検出し、当該操作が入力された乗りかご呼び入力部402に対応する行き先階を表す乗りかご呼び信号を乗りかご制御装置112に向けて出力する。乗りかご呼び入力部402の数は、通常、乗りかご104の着床階の数に等しいが、乗りかご呼び信号発生装置502数は、それぞれの乗りかご呼び入力部402に対応して設ける場合には乗りかご呼び入力部402の数と同一であり、すべての乗りかご呼び入力部402に対応して設ける場合には1つである。尚、図示していないが、乗りかご内呼び機構202には、それぞれの乗りかご呼び入力部402の少なくとも一部または周囲部分を、所定の色で輝かせる乗りかごボタン灯等の乗りかご呼び入力部発色機構と、乗りかご呼び入力部発色機構を発色させる発色機構駆動部が含まれることもある。
図4に戻り、乗りかご104の搭乗者は、乗りかご内操作盤116に設けられている乗りかご内呼び機構202のいずれかの乗りかご呼び入力部402を介して、乗りかご104の行き先階を指定する。この操作に応じて、乗りかご内呼び機構202の乗りかご呼び信号発生装置502は、乗りかご104の搭乗者による行き先階の指定操作にしたがった乗りかご呼びを検出し、検出した乗りかご呼びに対応する行き先階を表す乗りかご呼び信号を、乗りかご制御装置112に向けて出力する。乗りかご制御装置112は、受信した乗りかご呼び信号をエレベータ運転制御装置102に伝達する。エレベータ運転制御装置102は、乗りかご呼び信号を受信すると、乗りかご呼び登録を行う。
図6に、乗りかご内呼び機構202の構成の一例を示す。尚、それぞれの乗りかご内呼び機構202の構造は同じであるため、一部の乗りかご内呼び機構202のみについて説明する。図6に示す乗りかご内呼び機構202は、乗りかご呼び入力部402が乗りかご呼びボタンとなっており、乗りかご呼び入力部402が押下されると背後にあるスイッチの状態が、例えば、OFFからONに変化する。
図6(a)は、図4に示した操作盤110の乗りかご内呼び機構202部分の正面図である。行き先階を表す数字が表示されている乗りかご呼び入力部402a、402b等の乗りかご呼び入力部402の前面、すなわち乗りかご104の室内側には不透明な表面プレート602が設けられている。乗りかご呼び入力部402a、402b等の乗りかご呼び入力部402は、それぞれ、表面プレート602に形成された開口604a、604b等の開口604を通じて乗りかご104の搭乗者から見えている。
図6(b)は、図6(a)に示した乗りかご呼び入力部402aおよび402bの中心間を通る直線部における図6(a)の断面の一例を表す図である。乗りかご呼び入力部402aおよび乗りかご呼び入力部402bの背後には、それぞれスイッチ606aおよびスイッチ606bが設けられている。スイッチ606aおよびスイッチ606bの状態は、それぞれ、乗りかご呼び入力部402aおよび乗りかご呼び入力部402bが押下されると、例えば、OFFからONに変化する。回路基板608に実装された乗りかご呼び信号発生装置502(図示せず)は、例えば、スイッチ606bの状態が変化したことを検出することによって、対応する乗りかご呼び入力部402bが押下されたことを検出し、乗りかご制御装置112に乗りかご呼び信号を伝達する。図6において乗りかご呼び入力部402bは、4階を行き先階として指定する乗りかご呼び入力部であるから、乗りかご呼び信号発生装置502(図示せず)は、乗りかご制御装置112に、4階を行き先階として指定する乗りかご呼び信号を伝達する。乗りかご制御装置112は、受信した乗りかご呼び信号を伝達する。エレベータ運転制御装置102は、乗りかご呼び信号発生装置502から出力された乗りかご呼び信号を受信すると、乗りかご呼び登録を行う。
乗りかご内呼び機構202は多様な形態で実装することができる。図6に例示した、乗りかご呼びボタンの形態の乗りかご呼び入力部402とスイッチ606を組み合わせた形態に代えて、タッチパッドまたはタッチパネルを用いた乗りかご内呼び機構202を実装することもできる。
図3に戻り、乗りかご室104aの床板302と乗りかご枠の下張りとの間には、複数の防振ゴム304が設けられている。防振ゴム304は、乗りかご104の昇降方向の振動が、直接、乗りかご室104aに伝わることを防止している。また、乗りかご室104aの床板302と乗りかご枠の下張りとの間には、乗りかご室104aの搭乗者および乗りかご室104aの積載物の総重量、すなわち、乗りかご室内の荷重を、検出する荷重検出装置306が設置されている。
荷重検出装置306は、乗りかご室104a内の荷重を、電気信号の形態の荷重信号として出力する。荷重検出装置306には、乗りかご室104a内の荷重に応じて圧縮する弾性体が設けられている。この弾性体には荷重検出器が、例えば、適切な接着剤によって取り付けられている。
荷重検出器としては、構造が簡単であり、質量および容積が小さく、出力を電気信号として得られ、かつ精度および価格も適切な、歪みゲージを用いることができる。歪みゲージは、例えば、薄い絶縁体上にジグザグ形状に形成された薄い金属の抵抗体が取り付けられた構造をしている。乗りかご室104aに人間または物が乗ることによって床板302にかかる荷重が増加すると、防振ゴム304が撓み、床板302が下方に変位し、荷重検出装置306に取り付けられている弾性体が圧縮するとともに、歪みゲージも同じ割合で圧縮する。歪みゲージが圧縮すると、歪みゲージの金属抵抗体は、圧縮により断面積が増えるとともに、長さが短くなり、その結果、歪みゲージの抵抗値が小さくなる。歪みゲージの抵抗値の変化は微少な値であるため、例えば、ホイートストンブリッジ(Wheatstone bridge)回路等のブリッジ回路に歪みゲージを組み込んで、歪みゲージの抵抗値の変化を電圧に変換する。ブリッジ回路の出力電圧は、例えば、演算増幅器によって、適宜、増幅される。一実施形態においては、演算増幅器からの出力電圧を、アナログ/ディジタル変換器によってディジタル値に変換する。
荷重検出装置306によって検出され、出力される乗りかご室104a内の荷重を表す荷重信号は、乗りかご制御装置112に伝達される。乗りかご室104a内の荷重を表す荷重信号を受信した乗りかご制御装置112は、荷重信号をエレベータ運転制御装置102102に伝達する。
また、前述したように、乗りかご104には、乗りかご室104aの乗りかごドア114の開閉状態を検出し、乗りかごドア開閉状態信号を乗りかご制御装置112に向けて出力する乗りかごドア開閉状態検出装置(図示せず)が設けられている。乗りかご制御装置112は、受信した乗りかごドア開閉状態信号をエレベータ運転制御装置102に伝達する。さらに、一実施形態においては、乗りかご104には、前述したように、乗りかご104の着床階の近傍の昇降路110の内壁に設けられた突起等を検出することによって、乗りかご104の位置を検出し、乗りかご位置信号を乗りかご制御装置112に向けて出力する乗りかご位置検出装置(図示せず)が設けられている。乗りかご制御装置112は、受信した乗りかご位置信号をエレベータ運転制御装置102に伝達する。
図7に、本実施形態におけるエレベータ運転制御装置102を説明するための機能ブロック図の一例を示す。図7は、複数の機能要素の論理的な関係を示すものであって、物理的な関係を示すものではない。尚、図7にはエレベータ運転制御装置102の機能を説明するために、既に図1および図3に示した機能構成要素も示しているが、これらの機能構成要素については、図7において同一の参照符号を付しており、説明は省略する。また、エレベータ運転制御装置に、通常、含まれる機能構成要素であっても、本実施形態の説明に不要な機能構成要素は示していないが、エレベータ運転制御装置102は、通常のエレベータ運転制御装置が備える機能構成要素を含む。さらに、図7には運転モード切替装置124を示していないが、以降の説明においては、運転モード切替装置124には運転モードを非通常運転モードに切り替える人為的な操作が入力されておらず、エレベータは通常の運転モードで運転されているものとする。
一実施形態において、エレベータ運転制御装置102は、乗りかご位置判定部702、乗りかご室内荷重判定部704、乗りかごドア開閉状態判定部706、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708、乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710、乗りかご呼び有無判定部712、乗りかご内異常判定部714、乗りかごドア開閉指示部716、呼び登録部718、および運行制御部720を備えている。
エレベータ運転制御装置102の乗りかご位置判定部702は、乗りかご104に設けられた乗りかご位置検出装置722から乗りかご位置信号を受信し、乗りかご104が、いずれかの着床階で停止しているか否かを判定する。尚、他の実施形態においては、前述したように、巻上機106に含まれる電動機に内蔵されたロータリーエンコーダ等の出力に基づいた乗りかご位置信号を取得する。
エレベータ運転制御装置102の乗りかご室内荷重判定部704は、乗りかご室104a内の荷重を検出する荷重検出装置306から荷重信号を受信し、乗りかご室104a内の荷重の値が予め定めた基準値を超えているか否かを判定する。この判定の際に用いる基準値は、乗りかご室104a内に人間または物が乗っているか否かを判定するための値であり、例えば、0kgから2kgの間の適切な値に設定する。基準値を0kgに設定すると、無害な軽量の物が乗りかご室104a内に乗っていた場合に、後ほど述べるエレベータドアを開ける指示が頻繁に出される虞もあるが、軽量であっても有害な物が乗りかご室104a内に乗っている可能性もあり、基準値を0kgに設定する場合もある。尚、周知のように、乗りかご室内荷重判定部704は、乗りかご室104a内の荷重の値が定格荷重に等しい第2の基準値を超えているか否かも判定する。乗りかご室104a内の荷重の値が定格荷重を超えている場合には、その旨が乗りかご室内荷重判定部704から乗りかごドア開閉指示部716および運行制御部720に伝達され、エレベータドアは開いたままの状態が維持され、乗りかご104は停止したままの状態が維持される。
エレベータ運転制御装置102の乗りかごドア開閉状態判定部706は、乗りかごドア開閉状態検出装置724から乗りかごドア開閉状態信号を受信し、乗りかごドア114、すなわちエレベータドアが閉じているか否かを判定する。乗りかごドア開閉状態判定部706による判定結果は、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708に伝達される。
エレベータ運転制御装置102の乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708は、乗りかご位置判定部702から乗りかご104が着床階で停止している旨の判定結果を受信し、かつ、乗りかご室内荷重判定部704から、乗りかごのドア114が最後に閉じた後の乗りかご室104a内の荷重値が人間または物が乗りかご室104a内に乗っていることを示す所定の値を超えている旨の判定結果を受信している時に、乗りかごドア開閉状態判定部706からエレベータドアが閉じた旨の判定結果を受信した時を始点として乗りかごのドア114の閉鎖継続時間の計数を開始する。乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708が乗りかごのドア114の閉鎖継続時間を計数中に、乗りかごドア開閉状態判定部706からエレベータドアが開いた旨の判定結果を受信したときには、閉鎖継続時間の計数を停止するとともに計数値をリセットする。その後、乗りかごドア開閉状態判定部706からエレベータドアが再び閉じた旨の判定結果を受信したときには、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708は、乗りかご室104a内の荷重値が人間または物が乗りかご室104a内に乗っていることを示す所定の値を超えていない旨の判定結果を受信した場合には閉鎖継続時間の計数を終了し、乗りかご室104a内の荷重値が人間または物が乗りかご室104a内に乗っていることを示す所定の値を超えている旨の判定結果を受信した場合には再び閉鎖継続時間の計数を開始する。すなわち、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708は、乗りかごのドア114が任意の着床階で最後に閉じた時を始点とする乗りかごのドア114の閉鎖継続時間を計数する。
エレベータ運転制御装置102の乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710は、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708から乗りかごのドア114の閉鎖継続時間を表す計数値を受信する。乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708から受信した、乗りかごのドア114の閉鎖継続時間が予め定めた時間、例えば5秒から1分の間の適切な時間に比較して大きい場合には、乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710は、乗りかごのドア114の閉鎖継続時間が通常よりも長いと判定する。
エレベータ運転制御装置102の乗りかご呼び有無判定部712は、乗りかご呼び信号発生装置726から乗りかご呼び信号が受信されているか否かを判定する。
エレベータ運転制御装置102の乗りかご内異常判定部714は、乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710および乗りかご呼び有無判定部712から、それぞれの判定結果を受信する。乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710から受信した判定結果が乗りかごのドア114の閉鎖継続時間が通常よりも長いという内容であり、かつ、乗りかご呼び有無判定部712から受信した判定結果が乗りかご呼び信号発生装置726から乗りかご呼び信号が受信されていないという内容であるときに、乗りかご内異常判定部714は、乗りかご室104a内の状況を異常であると判定する。すなわち、エレベータが通常モードで動作中に、乗りかご104が任意の着床階で停止しており、かつ、乗りかご104のドア114が閉じており、かつ、乗りかご104のドア114が最後に閉じた後の乗りかご室104a内の荷重値が所定の値を超えており、かつ、乗りかご104のドア114が任意の着床階で最後に閉じた時を始点とする乗りかご104のドア114の閉鎖継続時間が所定の値を超えており、かつ、乗りかご呼び信号が受信されていない場合に、乗りかご内異常判定部714は、乗りかご室104a内の状況を異常であると判定する。乗りかご内異常判定部714は、その判定結果を乗りかごドア開閉指示部716に伝達する。
エレベータ運転制御装置102の乗りかごドア開閉指示部716は、乗りかご内異常判定部714から受信した判定結果が乗りかご室104a内の状況が異常であるという内容であるときに、乗りかご制御装置112の乗りかごドア駆動部(図示せず)に対して乗りかごドア114を開く旨の指示を出力する。前述したように、乗場ドア120は乗りかごドア114に連動して開閉するため、乗りかごドア114が開けば乗場ドア120も開く。
エレベータ運転制御装置102の呼び登録部718は、乗りかご呼び信号発生装置726および乗場呼び信号発生装置728から、それぞれ、出力される乗りかご呼び信号および乗場呼び信号を受信する。呼び登録部718は、受信した乗りかご呼び信号によって表される乗りかご104の搭乗者の行き先指定階、および乗場呼び信号によって表される乗場呼び信号が発出された着床階を、呼び信号を受信した順序に関連付けて登録する。また、呼び登録部718は、登録した着床階、登録した順序、乗りかご104の位置および昇降方向等に応じて、乗りかご104の行き先階を決定し、決定した行き先階の情報を運行制御部720に伝達する。
エレベータ運転制御装置102の運行制御部720は、呼び登録部718から受信した行き先階情報にしたがって、乗りかご104を行き先階情報に対応する着床階に昇降させる信号を巻上機106に出力する。
巻上機106によって呼び登録部718が決定した行き先階に乗りかご104が着床し、停止すると乗りかごドア114および当該行き先階の乗場ドア120は開く。乗りかごドア114および当該行き先階の乗場ドア120は、開いた後、一定時間経過後または戸閉ボタン406が押下された後に、閉じる。
尚、乗りかご呼び有無判定部712は、図7に示した接続形態ではなく、呼び登録部718から乗りかご呼びの有無を表す情報を取得する形態としてもよい。
以上、図7を参照しながら乗りかご位置判定部702、乗りかご室内荷重判定部704、乗りかごドア開閉状態判定部706、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708、乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710、乗りかご呼び有無判定部712、乗りかご内異常判定部714、乗りかごドア開閉指示部716、呼び登録部718、および運行制御部720を包含するエレベータ運転制御装置102の実施形態について説明を行った。ここで、呼び登録部718および運行制御部720を除く他の機能部を乗りかご制御装置112に実装することもできる。そのような実施形態における乗りかご制御装置112の機能ブロック図の一例を、図8に示す。図8も、図7と同様に、複数の機能要素の論理的な関係を示すものであって、物理的な関係を示すものではない。尚、図8には乗りかご制御装置112の機能構成例を示すために、既に図7に示した機能構成要素も示しているが、これらの機能構成要素については、図7を参照しながら説明を行った機能と同一であり、図8において同一の参照符号を付している。図8に示す乗りかご制御装置112の機能構成例は、呼び登録部718および運行制御部720が無いことを除けば図7に示したエレベータ運転制御装置102の機能構成例と同一であり、重複を避けるため、説明は省略する。尚、図8には、図7には示さなかった乗りかごドア駆動部802が付加されている。乗りかご制御装置112の乗りかごドア駆動部802は、乗りかご室104a内の状況が異常であると乗りかご内異常判定部714によって判定された場合に、乗りかごドア開閉指示部716から出される乗りかごドア114を開く旨の指示にしたがって、乗りかごドア114を駆動する。
図7および図8を参照しながら説明を行ったように、乗りかご位置判定部702、乗りかご室内荷重判定部704、乗りかごドア開閉状態判定部706、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708、乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710、乗りかご呼び有無判定部712、乗りかご内異常判定部714、および乗りかごドア開閉指示部716の機能、および相互の関係については、これらの機能要素をエレベータ運転制御装置102に実装する場合と、乗りかご制御装置112に実装する場合で、相違する点は無い。このような事情から、本願においては、乗りかご位置判定部702、乗りかご室内荷重判定部704、乗りかごドア開閉状態判定部706、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708、乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710、乗りかご呼び有無判定部712、乗りかご内異常判定部714、および乗りかごドア開閉指示部716を包含する装置を、単に、制御装置と呼ぶことがある。すなわち、図7に構成例を示したエレベータ運転制御装置102、または図8に構成例を示した乗りかご制御装置112を、制御装置と呼ぶことがある。
次に、図9に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態における制御装置の動作説明を行う。エレベータは通常モードで動作している(ステップS902)。ステップS904で、制御装置の乗りかご位置判定部702は、乗りかご104に設けられた乗りかご位置検出装置722から乗りかご位置信号を受信し、乗りかご104が、いずれかの着床階で停止しているか否かを判定する。乗りかご104が、いずれかの着床階で停止していない、すなわち昇降中であると判定されると、動作はステップS904に戻り、乗りかご104が、いずれかの着床階で停止しているか否かの監視が継続して実行される。
乗りかご104が、いずれかの着床階(例としてN階とする)で停止すると、乗りかごドア114および乗場ドア120、すなわちエレベータドアは、一旦開いた後、一定時間経過後または戸閉ボタン406が押下された後に、閉じる。制御装置の乗りかごドア開閉状態判定部706は、乗りかごドア114の開閉状態を常に監視しているが、ステップS906で、乗りかごドア114が閉じたか否かを判定する。乗りかごドア114が閉じていないと判定されると、動作はステップS906に戻り、乗りかごドア114の開閉状態の監視が継続して実行される。
ステップS906で、乗りかごドア114が閉じたと判定されると、制御装置の乗りかご室内荷重判定部704は、ステップS908で、乗りかご室104a内の荷重の値が、予め定められ、人間または物が乗りかご室104a内に乗っていることを示す基準値を超えているか否かを判定する。この判定の際に用いる基準値は、例えば、0kgから2kgの間の適切な値に設定される。尚、周知のように、乗りかご室内荷重判定部704は、乗りかご室104a内の荷重の値が定格荷重に等しい第2の基準値を超えているか否かも判定する。但し、第2の基準値はステップS908の判定の際に用いられる基準値とは異なる。乗りかご室104a内の荷重の値が定格荷重を超えている場合には、その旨が乗りかご室内荷重判定部704から乗りかごドア開閉指示部716および運行制御部720に伝達され、エレベータドアは開いたままの状態が維持され、乗りかご104は停止したままの状態が維持され、例えば、定格荷重を超えている旨を報知するブザーが鳴らされる。
ステップS908で、人間または物が乗りかご室104a内に乗っていないと判定されると、動作はステップS902に戻り、乗場呼びが登録されるまで乗りかご104はN階で停止した状態を保つ。ステップS908で、人間または物が乗りかご室104a内に乗っていると判定されると、動作はステップS910に進む。
ステップS910で、制御装置の乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708は、乗りかごドア開閉状態判定部706からエレベータドアが閉じた旨の判定結果を受信した時を始点として乗りかごのドア114の閉鎖継続時間の計数を開始する。乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708が乗りかごのドア114の閉鎖継続時間を計数中に、乗りかごドア開閉状態判定部706からエレベータドアが開いた旨の判定結果を受信したときには、閉鎖継続時間の計数を停止するとともに計数値をリセットする。乗りかご室104aの搭乗者が戸開ボタン404を押下し、エレベータドアが開くこともあるためである。その後、乗りかごドア開閉状態判定部706からエレベータドアが再び閉じた旨の判定結果を受信したときには、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708は、乗りかご室104a内の荷重値が人間または物が乗りかご室104a内に乗っていることを示す所定の値を超えていない旨の判定結果を受信した場合には閉鎖継続時間の計数を終了し、動作はステップS902に戻る。乗りかご室104a内の荷重値が人間または物が乗りかご室104a内に乗っていることを示す所定の値を超えている旨の判定結果を受信した場合には、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708は、再び閉鎖継続時間の計数を開始する。すなわち、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708は、乗りかごのドア114が、例えば、N階で最後に閉じた時を始点とする乗りかごのドア114の閉鎖継続時間を計数する。
次にステップS912で、制御装置の乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710は、乗りかごドア閉鎖継続時間計数部708から受信する乗りかごのドア114の閉鎖継続時間が予め定めた時間に比較して長いか否かを判定する。閉鎖継続時間の基準値は、例えば、5秒から1分の間の適切な時間とすることができる。乗りかごのドア114の閉鎖継続時間が予め定めた時間に比較して短いと判定した場合には、乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710は、ステップS912における判定を継続して実行する。乗りかごのドア114の閉鎖継続時間が予め定めた時間に比較して長いと判定した場合には、乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710は、乗りかごのドア114の閉鎖継続時間が通常よりも長い旨を乗りかご内異常判定部714に伝達し、動作はステップS914に進む。
ステップS914で、制御装置の乗りかご呼び有無判定部712は、乗りかご呼び信号発生装置726から乗りかご呼び信号が受信されているか否かを判定する。ステップS914で、乗りかご呼び信号が受信されていると判定されると、動作はS902に戻り、乗りかご104は乗りかご呼びに対応する行き先階に向けて昇降する。ステップS914で、乗りかご呼び信号が受信されていないと判定した場合には、乗りかご呼び有無判定部712は、乗りかご呼び信号が受信されていない旨を制御装置の乗りかご内異常判定部714に伝達し、動作はステップS916に進む。
乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710から乗りかごのドア114の閉鎖継続時間が通常よりも長い旨を、乗りかご呼び有無判定部712から乗りかご呼び信号が受信されていない旨を受信した制御装置の乗りかご内異常判定部714は、ステップS916で、乗りかご室104a内の状況を異常であると判定する。エレベータが通常モードで動作中に、乗りかご104が任意の着床階で停止しており、かつ、乗りかご104のドア114が閉じており、かつ、乗りかご室104a内の荷重値が所定の値を超えており、かつ、乗りかご104のドア114が任意の着床階で最後に閉じた時を始点とする乗りかご104のドア114の閉鎖継続時間が所定の値を超えており、かつ、乗りかご呼び信号が受信されていないという状況は、通常は発生しない状況であり、乗りかご室104a内の状況を異常であると判定することが妥当であるためである。乗りかご内異常判定部714は、ステップS916で、乗りかご室104a内の状況を異常であると判定すると、その判定結果を制御装置の乗りかごドア開閉指示部716に伝達する。
乗りかご室104a内の状況が異常である旨の判定結果を乗りかご内異常判定部714から受信すると、制御装置の乗りかごドア開閉指示部716は、ステップS918で、乗りかご制御装置112の乗りかごドア駆動部802に対して乗りかごドア114を開く旨の指示を出力する。前述したように、乗場ドア120は乗りかごドア114に連動して開閉するため、N階に停止している乗りかご104の乗りかごドア114が開けばN階の乗場ドア120も開く。エレベータドアが開けば、N階のエレベータ乗場を通りかかった人は、乗りかご室104aの内部を見ることが可能であり、乗りかご室104a内で生じている異常な状況に何らかの対処をすることができる。
本実施形態によれば、乗りかご室内に監視カメラ等の特別な装置を設置することなく、通常のエレベータに標準的に備えられている装置を活用することによって、乗りかご室から降車できない状態の急病人、および乗りかご室から意図的に降車しない不審者、および乗りかご室に故意または過失により残された放置物の少なくともいずれかが乗りかご室に残っている異常な状態を検出し、エレベータドアを開くことによって、乗りかごが停止しているエレベータ乗場を通りかかった人が乗りかご室内を見る機会を提供し、乗りかご室内で生じている異常な状態に対して何らかの対処をする可能性を与えることができる。
(第2の実施形態)
次に、図10ないし図12を参照しながら、第1の実施形態を応用した第2の実施形態の説明を行う。第2の実施形態にしたがったエレベータ制御システムの構成の一例は、図7に例示した第1の実施形態におけるエレベータ運転制御装置102の一例に、乗りかご室104a内の状況が異常であることを表す異常信号を外部に向けて送出する異常信号送出部が付加されたものである。本実施形態の説明においては、重複を避けるため、主に、第1の実施形態と異なる内容を述べ、第1の実施形態と同一の内容に関しては説明を割愛する。図10に、第1の実施形態を応用した本実施形態におけるエレベータ運転制御装置102を説明するための機能ブロック図の一例を示す。図10には、図7に示した機能要素に異常信号送出部1002が付加されている。
異常信号送出部1002は、乗りかご内異常判定部714に接続され、乗りかご内異常判定部714によって乗りかご室104a内の状況が異常であると判定されたときに、乗りかご室104a内の状況が異常であることを表す異常信号を外部に向けて送出する。
尚、図10には、異常信号送出部1002をエレベータ運転制御装置102に実装した場合を示したが、異常信号送出部1002を乗りかご制御装置112に実装してもよい。図8に例示した第1の実施形態における乗りかご制御装置112の機能ブロック図の一例において、異常信号送出部1002を乗りかご内異常判定部714に接続すればよい。異常信号送出部1002を乗りかご制御装置112に実装する場合、異常信号送出部1002からの異常信号は、通常、エレベータ運転制御装置102を介して、外部に送信される。
図11に本実施形態における動作例を表すフローチャートを示す。本実施形態における動作例は、ステップS902ないしステップS916までの動作に関しては、図9に示した第1の実施形態の動作例における動作と同一である。ステップS916で、乗りかご内異常判定部714が、乗りかご室104a内の状況を異常であると判定すると、その判定結果を制御装置の乗りかごドア開閉指示部716に加えて異常信号送出部1002に伝達する。
乗りかご室104a内の状況が異常である旨の判定結果を乗りかご内異常判定部714から受信すると、制御装置の異常信号送出部1002は、ステップS1118で、乗りかご室104a内の状況が異常であることを表す異常信号を外部に向けて送出する。ステップS918における制御装置の乗りかごドア開閉指示部716の動作は、図9を参照しながら説明を行った内容と同一である。
尚、図11に示した動作例においては、ステップS918における動作とステップS1118における動作を並列的に行っているが、ステップS918における動作とステップS1118における動作を逐次的に行ってもよい。
ここで、本願において「外部」は、エレベータシステムの外部を意味し、図12に示す、建物管理システム1202およびエレベータ管理システム1204の少なくとも一方を含む。建物管理システム1202は、建物内における火災の発生の監視、エレベータの稼働状況の監視・管理、空調系統の監視・管理等を行い、建物管理システム1202が設置された場所では建物管理の専門担当者が業務を行っている。エレベータ管理システム1204には、通常、複数の建物に設置された複数のエレベータの動作状況の監視、乗りかごからの緊急連絡に対応する装置が設けられており、エレベータ管理システム1204が設置された場所ではエレベータ管理の専門担当者が業務を行っている。
本実施形態によれば、第1の実施形態による効果に加えて、乗りかご室内の状況が異常であることを表す異常信号を外部に向けて送出することによって、外部に居る専門担当者が乗りかご室内の異常事態の発生を認識し、適切な対処を行う機会が生じる。
(第3の実施形態)
次に、図13および図14を参照しながら、第2の実施形態を応用した第3の実施形態の説明を行う。第3の実施形態にしたがったエレベータ制御システムの構成の一例は、図1を参照しながら説明を行ったエレベータ制御システムの構成例に乗りかご室104aの振動(加速度)を検出する振動検出装置が付加され、図10に例示した第2の実施形態におけるエレベータ運転制御装置102の一例に、振動検出装置によって検出された乗りかご室104aの振動信号を外部に向けて送出する振動信号送出部が付加されたものである。本実施形態の説明においては、重複を避けるため、主に、第2の実施形態と異なる内容を述べ、第2の実施形態と同一の内容に関しては説明を割愛する。図13に、第2の実施形態を応用した本実施形態におけるエレベータ運転制御装置102を説明するための機能ブロック図の一例を示す。図13には、図10に示した機能要素に振動検出装置1302と振動信号送出部1304とが付加されている。
振動検出装置1302は、例えば、図14に示すように乗りかご室104aの床板302と乗りかご枠の下張りとの間に設置することができる。この場合、振動検出装置1302は、乗りかご室104a内の振動を適切に検出するために乗りかご室104aの床板302の下側に密接して設置される。振動検出装置1302は、乗りかご室104aの床板302の振動を電気信号の形態の乗りかご室の振動信号として出力する。振動検出装置1302には、荷重検出装置306の荷重検出器として用いることができる歪みゲージ、あるいは機械式、光学式、半導体式の振動検出センサを用いることができる。
振動検出装置1302から出力された乗りかご室の振動信号は、乗りかご制御装置112(図示せず)を介して、振動信号送出部1304に伝達される。振動信号送出部1304は、受信した乗りかご室の振動信号を外部に向けて送出する。一実施形態においては、乗りかご内異常判定部714が乗りかご室104a内の状況を異常であると判定した場合に、振動信号送出部1304は、受信した乗りかご室の振動信号を外部に向けて送出する。
尚、図13には、振動信号送出部1304をエレベータ運転制御装置102に実装した場合を示したが、振動信号送出部1304を乗りかご制御装置112に実装してもよい。図8に例示した第1の実施形態における乗りかご制御装置112の機能ブロック図の一例において、振動信号送出部1304を振動検出装置1302に接続すればよい。振動信号送出部1304を乗りかご制御装置112に実装する場合、振動信号送出部1304から送出する乗りかご室の振動信号は、通常、エレベータ運転制御装置102を介して、外部に送信される。
第1の実施形態を応用した第3の実施形態も実施可能である。このような実施形態においては、図13に一例を示した、第2の実施形態を応用した第3の実施形態におけるエレベータ運転制御装置102の構成要素のうち、異常信号送出部1002は存在しない。
本実施形態によれば、第1の実施形態および第2の実施形態による効果に加えて、乗りかご室の振動信号を外部に向けて送出することによって、外部に居る専門担当者が乗りかご室内の異常事態の状況を、より詳細に把握することが可能となる。例えば、乗りかご室内に動く者または物が乗っているか否かを外部に居る専門担当者が認識することが可能となり、より適切な対処を行う機会が生じる。
(第4の実施形態)
次に、図15を参照しながら、第2の実施形態を応用した第4の実施形態の説明を行う。第4の実施形態にしたがったエレベータ制御システムの構成の一例は、図1を参照しながら説明を行ったエレベータ制御システムの構成例に乗りかご室104a内の音響を検出するマイクロホンが付加され、図10に例示した第2の実施形態におけるエレベータ運転制御装置102の一例に、マイクロホンによって検出された乗りかご室104a内の音響信号を外部に向けて送出する音響信号送出部が付加されたものである。本実施形態の説明においては、重複を避けるため、主に、第2の実施形態と異なる内容を述べ、第2の実施形態と同一の内容に関しては説明を割愛する。図15に、第2の実施形態を応用した本実施形態におけるエレベータ運転制御装置102を説明するための機能ブロック図の一例を示す。図15には、図10に示した機能要素にマイクロホン1502と音響信号送出部1504とが付加されている。
マイクロホン1502は、例えば、乗りかご室104aの壁または天井に埋め込んで設置することができる。この場合、マイクロホン1502は、乗りかご室104a内の音を適切に検出するために、乗りかご室104aの外部の音を可能な限り検出しないように設置される。マイクロホン1502は、乗りかご室104a内の音を電気信号の形態の乗りかご室内の音響信号として出力する。マイクロホン1502には、乗りかご室104a内の任意の場所で発生する音を検出する指向性を有する任意の形式のマイクロホンを用いることができる。
マイクロホン1502から出力された乗りかご室内の音響信号は、乗りかご制御装置112(図示せず)を介して、音響信号送出部1504に伝達される。音響信号送出部1504は、受信した乗りかご室内の音響信号を外部に向けて送出する。一実施形態においては、乗りかご内異常判定部714が乗りかご室104a内の状況を異常であると判定した場合に、音響信号送出部1504は、受信した乗りかご室内の音響信号を外部に向けて送出する。
尚、図15には、音響信号送出部1504をエレベータ運転制御装置102に実装した場合を示したが、音響信号送出部1504を乗りかご制御装置112に実装してもよい。図8に例示した第1の実施形態における乗りかご制御装置112の機能ブロック図の一例において、音響信号送出部1504をマイクロホン1502に接続すればよい。音響信号送出部1504を乗りかご制御装置112に実装する場合、音響信号送出部1504から送出する乗りかご室内の音響信号は、通常、エレベータ運転制御装置102を介して、外部に送信される。
第1の実施形態を応用した第4の実施形態も実施可能である。このような実施形態においては、図15に一例を示した、第2の実施形態を応用した第4の実施形態におけるエレベータ運転制御装置102の構成要素のうち、異常信号送出部1002は存在しない。
本実施形態によれば、第1の実施形態および第2の実施形態による効果に加えて、乗りかご室内の音響信号を外部に向けて送出することによって、外部に居る専門担当者が乗りかご室内の異常事態の状況を、より詳細に把握することが可能となる。例えば、乗りかご室内で発生している音が、足音のみであれば不審者が、うなり声、七転八倒している音であれば体の具合が悪くなった者が搭乗している等の情報を外部に居る専門担当者が認識することが可能となり、より適切な対処を行う機会が生じる。
(第5の実施形態)
次に、図16を参照しながら、第4の実施形態を応用した第5の実施形態の説明を行う。第5の実施形態にしたがったエレベータ制御システムの構成の一例は、図1を参照しながら説明を行ったエレベータ制御システムの構成例に、乗りかごに設けられ乗りかご室の内部の状況を画像情報の形態で取得する乗りかご内画像取得装置が付加され、図15に例示した第4の実施形態におけるエレベータ運転制御装置102の一例に、乗りかご内画像取得装置によって取得された乗りかご室の内部の画像情報を外部に向けて送出する画像信号送出部が付加されたものである。本実施形態の説明においては、重複を避けるため、主に、第4の実施形態と異なる内容を述べ、第4の実施形態と同一の内容に関しては説明を割愛する。図16に、第4の実施形態を応用した本実施形態におけるエレベータ運転制御装置102を説明するための機能ブロック図の一例を示す。図16には、図15に示した機能要素に、乗りかご室の内部の状況を画像情報の形態で取得する乗りかご内画像取得装置である乗りかご室内監視カメラ1602と、画像信号送出部1604とが付加されている。
乗りかご室内監視カメラ1602は、例えば、乗りかご室104aの壁または天井に設置することができる。乗りかご室の内部の状況を漏れなく取得するために、乗りかご室内監視カメラ1602を複数台設置したり、適切なレンズが装着された乗りかご室内監視カメラ1602を用いることが好ましい。乗りかご室内監視カメラ1602は、乗りかご室の内部の画像を電気信号の形態の乗りかご室内の画像信号として出力する。尚、乗りかご室内監視カメラ1602は、乗りかご室の内部の画像を、適切な時間周期の静止画像として出力しても、動画像として出力しても良いが、乗りかご室の内部の状況を時間的に詳細に把握するためには動画像として出力することが望ましい。
乗りかご室内監視カメラ1602から出力された乗りかご室内の画像信号は、乗りかご制御装置112(図示せず)を介して、画像信号送出部1604に伝達される。画像信号送出部1604は、受信した乗りかご室内の画像信号を外部に向けて送出する。一実施形態においては、乗りかご内異常判定部714が乗りかご室104a内の状況を異常であると判定した場合に、画像信号送出部1604は、受信した乗りかご室内の画像信号を外部に向けて送出する。
尚、図16には、画像信号送出部1604および音響信号送出部1504をエレベータ運転制御装置102に実装した場合を示したが、画像信号送出部1604および音響信号送出部1504を乗りかご制御装置112に実装してもよい。図8に例示した第1の実施形態における乗りかご制御装置112の機能ブロック図の一例において、画像信号送出部1604を乗りかご室内監視カメラ1602に接続し、音響信号送出部1504をマイクロホン1502に接続すればよい。画像信号送出部1604および音響信号送出部1504を乗りかご制御装置112に実装する場合、画像信号送出部1604から送出する乗りかご室内の画像信号および音響信号送出部1504から送出する乗りかご室内の音響信号は、通常、エレベータ運転制御装置102を介して、外部に送信される。
本実施形態によれば、第1の実施形態、第2の実施形態および第4の実施形態による効果に加えて、乗りかご室内の画像信号を外部に向けて送出することによって、外部に居る専門担当者が乗りかご室内の異常事態の状況を、視覚的に詳細に把握することが可能となり、より適切な対処を行う機会が生じる。
(第6の実施形態)
次に、図17を参照しながら、第4の実施形態を応用した第6の実施形態の説明を行う。第6の実施形態にしたがったエレベータ制御システムの構成の一例は、図1を参照しながら説明を行ったエレベータ制御システムの構成例に、乗りかごに設けられ、音声アナウンスを乗りかご室内に報知する乗りかご内音声アナウンス装置が付加され、図15に例示した第4の実施形態におけるエレベータ運転制御装置102の一例に、乗りかご内音声アナウンス装置によって乗りかご室内に報知する内容に対応する音声アナウンス信号を外部から受信する音声信号受信部が付加されたものである。本実施形態の説明においては、重複を避けるため、主に、第4の実施形態と異なる内容を述べ、第4の実施形態と同一の内容に関しては説明を割愛する。図17に、第4の実施形態を応用した本実施形態におけるエレベータ運転制御装置102を説明するための機能ブロック図の一例を示す。図17には、図15に示した機能要素に、乗りかごに設けられ音声アナウンスを乗りかご室内に報知する音声アナウンス装置1702と、音声信号受信部1704とが付加されている。
音声アナウンス装置1702は、例えば、乗りかご室104aの壁または天井に設置することができる。音声アナウンス装置1702として、図4に示した乗りかご内操作盤116に設けられた乗りかご内音声アナウンス装置408を用いることもできるし、乗りかご内音声アナウンス装置408とは別に設けられた音声アナウンス装置を用いることもできる。音声アナウンス装置1702は、スピーカを含む。また、音声アナウンス装置1702は、乗りかご室104a内に報知する内容に対応する音声信号を、適切な大きさに増幅する増幅器を含む。音声アナウンス装置1702に入力される音声信号がディジタル形式である場合、音声アナウンス装置1702は、復号器およびD/A変換器を、さらに、含む。
音声アナウンス装置1702に入力される音声信号は、乗りかご制御装置112(図示せず)を介して、音声信号受信部1704から伝達される。音声信号受信部1704は、乗りかご室104a内に報知する内容に対応する音声信号を、外部から受信する。
尚、図17には、音声信号受信部1704および音響信号送出部1504をエレベータ運転制御装置102に実装した場合を示したが、音声信号受信部1704および音響信号送出部1504を乗りかご制御装置112に実装してもよい。図8に例示した第1の実施形態における乗りかご制御装置112の機能ブロック図の一例において、音声信号受信部1704を音声アナウンス装置1702に接続し、音響信号送出部1504をマイクロホン1502に接続すればよい。音声信号受信部1704および音響信号送出部1504を乗りかご制御装置112に実装する場合、音声信号受信部1704で受信する音声信号は、通常、エレベータ運転制御装置102を介して、外部から受信され、音響信号送出部1504から送出する乗りかご室内の音響信号は、通常、エレベータ運転制御装置102を介して、外部に送信される。
本実施形態によれば、第1の実施形態、第2の実施形態および第4の実施形態による効果に加えて、乗りかご室104a内に向けて、外部に居る専門担当者から呼びかけを行うことが可能となる。また、呼びかけに対して乗りかご室104aから返答があれば、乗りかご室104aに搭乗者が居ることが分かるとともに、搭乗者に対して適切な助言を行うことが可能となる。
(第7の実施形態)
次に、第1の実施形態および第2の実施形態を応用した第7の実施形態の説明を行う。第1の実施形態を応用した本実施形態にしたがった構成、および第2の実施形態を応用した本実施形態にしたがった構成は、それぞれ、第1の実施形態にしたがった構成、および第2の実施形態にしたがった構成と同一であるが、本実施形態における動作が、第1の実施形態および第2の実施形態における動作と異なる。
図18に第1の実施形態を応用した本実施形態におけるエレベータ制御システムの動作例を説明するためのフローチャートを示す。ステップS902ないしステップS916までの動作は、図9に示した第1の実施形態における動作と同一である。ステップS916で乗りかご内異常判定部714によって乗りかご室104a内の状況が異常であると判定されると、その判定結果を制御装置の乗りかごドア開閉指示部716に加えて運行制御部720に伝達する。
乗りかご室104a内の状況が異常である旨の判定結果を乗りかご内異常判定部714から受信すると、エレベータ運転制御装置102の運行制御部720は、ステップS1817で、乗りかご104を利用頻度の高い着床階に移動させる。利用頻度の高い着床階は、エレベータが設置された建物の出入り口がある、いわゆる避難階であることが多い。乗り継ぎ階も利用頻度の高い着床階であることが多い。また、エレベータ運転制御装置102は、呼び登録部718に登録される呼び登録に対応する着床階を、例えば、時間帯に関連付けて、記録することによって、利用頻度の高い着床階を特定することができる。
ステップS1817で、乗りかご104が利用頻度の高い着床階に移動し、停止した後、制御装置の乗りかごドア開閉指示部716は、ステップS918で、乗りかご制御装置112の乗りかごドア駆動部802に対して乗りかごドア114を開く旨の指示を出力する。
図19に第2の実施形態を応用した本実施形態におけるエレベータ制御システムの動作例を説明するためのフローチャートを示す。この実施形態における動作は、図18を参照しながら説明した、第1の実施形態を応用した実施形態における動作と概ね同一である。第1の実施形態を応用した実施形態における動作と異なる点は、図11に示した第2の実施形態における動作と同様である。
すなわち、ステップS916で、制御装置の乗りかご内異常判定部714が、乗りかご室104a内の状況を異常であると判定すると、その判定結果を制御装置の乗りかごドア開閉指示部716に加えて異常信号送出部1002に伝達する。 乗りかご室104a内の状況が異常である旨の判定結果を乗りかご内異常判定部714から受信すると、制御装置の異常信号送出部1002は、ステップS1118で、乗りかご室104a内の状況が異常であることを表す異常信号を外部に向けて送出する。
本実施形態によれば、第1の実施形態および第2の実施形態による効果に加えて、乗りかごを利用頻度の高い着床階に移動させた後にエレベータドアを開くことによって、在館者が乗りかご内を見る可能性が高くなり、適切な対処を行う機会が高まる。
(第8の実施形態)
次に、図20を参照しながら、第2の実施形態を応用した第8の実施形態の説明を行う。第8の実施形態にしたがったエレベータ制御システムの構成の一例は、図1を参照しながら説明を行ったエレベータ制御システムの構成例に、乗りかごに設けられ、乗りかご室104a内の状況を聴覚的または視覚的な情報として取得する乗りかご内状況取得装置が付加され、図10に例示した第2の実施形態におけるエレベータ運転制御装置102の一例に、乗りかご内状況取得装置によって取得された乗りかご室の内部の状況情報を外部に向けて送出する状況信号送出部と、状況信号を受信した外部において判定された乗りかご室の内部の状況に異常があるか否かを表す判定信号を外部から受信する判定信号受信部が付加されたものである。本実施形態の説明においては、重複を避けるため、主に、第2の実施形態と異なる内容を述べ、第2の実施形態と同一の内容に関しては説明を割愛する。乗りかご室104a内の状況を聴覚的または視覚的な情報として取得する乗りかご内状況取得装置として、乗りかご室の内部の状況を画像情報の形態で取得する乗りかご室内監視カメラ等の乗りかご内画像取得装置、または乗りかご室の内部の音を取得するマイクロホン、または乗りかご室内監視カメラおよびマイクロホンの両方を用いることができる。以下の本実施形態の説明においては、乗りかご内状況取得装置として、例示的に乗りかご室内監視カメラを用いた場合を、主に、述べる。
図20に、第2の実施形態を応用した本実施形態におけるエレベータ運転制御装置102を説明するための機能ブロック図の一例を示す。図20には、図10に示した機能要素に、乗りかご室内監視カメラ1602、状況信号送出部の一例である画像信号送出部1604、および判定信号受信部2002が付加されている。前述したように、乗りかご室内監視カメラ1602は、例えば、乗りかご室104aの壁または天井に設置することができる。乗りかご室内監視カメラ1602は、乗りかご室の内部の画像を電気信号の形態の乗りかご室内の画像信号として出力する。乗りかご室内監視カメラ1602は、乗りかご室の内部の画像を、適切な時間周期の静止画像として出力しても、動画像として出力してもよい。乗りかご室内監視カメラ1602から出力された乗りかご室内の画像信号は、乗りかご制御装置112(図示せず)を介して、画像信号送出部1604に伝達される。画像信号送出部1604は、受信した乗りかご室内の画像信号を外部に向けて送出する。一実施形態においては、乗りかご内異常判定部714が乗りかご室104a内の状況を異常であると判定した場合に、画像信号送出部1604は、受信した乗りかご室内の画像信号を外部に向けて送出する。
画像信号送出部1604から送出された乗りかご室内の画像信号は建物管理システム1202、エレベータ管理システム1204等の外部で受信される。外部においては、受信した乗りかご室内の画像信号に対応する画像を、表示装置を介して、専門担当者が監視している。専門担当者は、表示装置に表示された乗りかご室内の画像を見て、乗りかご室104aの内部に異常が有るか無いかを判定する。乗りかご室104aの内部に異常が無いと判定すると、専門担当者は、建物管理システム1202、エレベータ管理システム1204等の外部に設けられた通信装置から判定信号受信部2002に向けて、乗りかご室104aの内部には異常が無い旨の判定信号が送出されるような操作を行う。
乗りかご内異常判定部714が乗りかご室104a内の状況を異常であると判定し、乗りかごドア開閉指示部716が乗りかご制御装置112の乗りかごドア駆動部(図示せず)に対して乗りかごドア114を開く旨の指示を出力し、乗りかごドア114および乗場ドア120が開いた状態で、判定信号受信部2002が外部から乗りかご室104aの内部には異常が無い旨の判定信号を受信すると、判定信号受信部2002は、乗りかご内異常判定部714および運行制御部720に、乗りかご室104aの内部には異常が無い旨を伝達する。
判定信号受信部2002から乗りかご室104aの内部には異常が無い旨を受信すると、乗りかご内異常判定部714は、その旨を乗りかごドア開閉指示部716に伝達し、乗りかごドア開閉指示部716は、乗りかご制御装置112の乗りかごドア駆動部(図示せず)に対して乗りかごドア114を閉じる旨の指示を出力する。この結果、乗りかごドア114および乗場ドア120は閉じる。すなわち、エレベータドアが開いた状態が解除される。
乗りかご内異常判定部714が乗りかご室104a内の状況を異常であると判定し、乗りかごドア開閉指示部716が乗りかごドア114を閉じる旨の指示を出力した後に、乗りかご呼び信号または乗場呼び信号が検出された場合にも、エレベータドアが開いた状態が解除される。
前述したように、乗りかごドア閉鎖継続時間判定部710から受信した判定結果が乗りかごのドア114の閉鎖継続時間が通常よりも長いという内容であり、かつ、乗りかご呼び有無判定部712から受信した判定結果が乗りかご呼び信号発生装置726から乗りかご呼び信号が受信されていないという内容であるときに、乗りかご内異常判定部714は、乗りかご室104a内の状況を異常であると判定する。したがって、乗りかご呼び有無判定部712から受信した判定結果が乗りかご呼び信号発生装置726から乗りかご呼び信号が受信されていないという内容であれば、乗りかご内異常判定部714は、乗りかご室104a内の状況を正常であると判定する。この場合、乗りかご内異常判定部714は、乗りかご室104a内の状況が正常である旨を乗りかごドア開閉指示部716に伝達し、乗りかごドア開閉指示部716は、乗りかごドア114を閉じる旨の指示を出力する。この結果、乗りかごドア114および乗場ドア120は閉じる。すなわち、エレベータドアが開いた状態が解除される。
乗場呼び信号が検出された場合にも、エレベータドアが開いた状態が解除される。乗場呼びを行ったエレベータ利用待機者が乗りかご室104a内の状況を見ることができるためである。図20に示した形態においては、乗りかご内異常判定部714は、呼び登録部718を介して、乗場呼び信号発生装置で乗場呼び信号が発生したか否かを特定することができる。他の形態においては、乗りかご呼びと同様に、乗場呼び有無判定部(図示せず)を設け、乗場呼び有無判定部による判定結果を受信することによって、乗りかご内異常判定部714は、乗場呼び信号発生装置で乗場呼び信号が発生したか否かを特定することができる。
尚、図20には、画像信号送出部1604および判定信号受信部2002をエレベータ運転制御装置102に実装した場合を示したが、画像信号送出部1604および判定信号受信部2002を乗りかご制御装置112に実装してもよい。図8に例示した第1の実施形態における乗りかご制御装置112の機能ブロック図の一例において、画像信号送出部1604を乗りかご室内監視カメラ1602に接続すればよい。画像信号送出部1604および判定信号受信部2002を乗りかご制御装置112に実装する場合、画像信号送出部1604から送出する乗りかご室内の画像情報は、通常、エレベータ運転制御装置102を介して、外部に送信され、判定信号受信部2002で受信する判定信号は、通常、エレベータ運転制御装置102を介して、外部から受信される。
第1の実施形態を応用した第8の実施形態も実施可能である。このような実施形態においては、図20に一例を示した、第2の実施形態を応用した第8の実施形態におけるエレベータ運転制御装置102の構成要素のうち、異常信号送出部1002は存在しない。
本実施形態によれば、第1の実施形態および第2の実施形態による効果に加えて、一旦、乗りかご室の内部の状況に異常があると判定し、乗りかごドアを開く指示を行った後に、乗りかご室の内部の状況に異常が無いことが確認された場合に、エレベータドアが開いた状態を解除することができる。
以上、説明を行った第1の実施形態ないし第8の実施形態によれば、通常のエレベータに標準的に備えられている装置を活用することによって、乗りかご室から降車できない状態の急病人、および乗りかご室から意図的に降車しない不審者、および乗りかご室に故意または過失により残された放置物のいずれかが乗りかご室に残っている異常な状態を判定し、エレベータドアを開くことによって、乗りかごが停止しているエレベータ乗場を通りかかった人が乗りかご室内を見る機会を提供し、乗りかご室内で生じている異常な状態に対して何らかの対処をする可能性を与えることができるエレベータ制御システムまたは方法が提供される。
尚、本発明は上記の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で開示した構成要素を変形して具体化できる。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示した全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
102…エレベータ運転制御装置、 104…乗りかご、
104a…乗りかご室、 106…巻上機、 108…釣合おもり、
110…昇降路、 112…乗りかご制御装置、 114…乗りかごドア、
116…乗りかご内操作盤、 118…乗場制御装置、 120…乗場ドア、
122…乗場操作盤、 124…運転モード切替装置、
202…乗りかご内呼び機構、 204…乗りかご内表示装置、
206…乗場呼び機構、 208…乗場表示装置、
302…乗りかご室の床板、 304…防振ゴム、 306…荷重検出装置、
402…乗りかご呼び入力部、 404…戸開ボタン、 406…戸閉ボタン、
408…乗りかご内音声アナウンス装置、
502…乗りかご呼び信号発生装置、 602…表面プレート、
604、604a、604b…開口、 606a、606b…スイッチ、
608…回路基板、 702…乗りかご位置判定部、
704…乗りかご室内荷重判定部、 706…乗りかごドア開閉状態判定部、
708…乗りかごドア閉鎖継続時間計数部、
710…乗りかごドア閉鎖継続時間判定部、
712…乗りかご呼び有無判定部、 714…乗りかご内異常判定部、
716…乗りかごドア開閉指示部、 718…呼び登録部、
720…運行制御部、 722…乗りかご位置検出装置、
724…乗りかごドア開閉状態検出装置、
726…乗りかご呼び信号発生装置、 728…乗場呼び信号発生装置、
802…乗りかごドア駆動部、 1002…異常信号送出部、
1202…建物管理システム、 1204…エレベータ管理システム、
1302…振動検出装置、 1304…振動信号送出部、
1502…マイクロホン、 1504…音響信号送出部、
1602…乗りかご室内監視カメラ、 1604…画像信号送出部、
1702…音声アナウンス装置、 1704…音声信号受信部、
2002…判定信号受信部
本発明の実施形態によるエレベータ制御システムは、エレベータの乗りかご室、乗りかごドアおよび乗りかご制御装置を有する乗りかごと、前記乗りかご室内に設けられ、乗りかご呼び信号を発生する乗りかご呼び信号発生装置と、前記乗りかごドアの開閉状態を検出し開閉状態情報を出力する乗りかごドア開閉状態検出装置と、前記乗りかご室内の荷重値を検出する荷重検出装置と、前記乗りかごの位置を検出し、乗りかご位置信号を出力する乗りかご位置検出装置と、通常モード中、前記乗りかご位置信号による前記乗りかごの任意の着床階での停止、前記開閉状態情報による前記乗りかごドアの戸閉、前記乗りかごドアの最後の戸閉後の前記荷重値の所定値超え、前記開閉状態情報による前記着床階での前記乗りかごドアの閉鎖継続時間の計数及びその計数値の所定値超え、および前記乗りかご呼び信号の非受信によって前記乗りかご室内の状況の異常を判定する制御装置と、を備え、この制御装置は、前記異常の判定により前記乗りかごを利用頻度の高い着床階に移動させ、前記乗りかご制御装置へ前記乗りかごドアを開く指示を出力することを特徴としている。
上記制御装置は、乗りかご呼び信号が受信されているか否かを判定する機能と、乗りかごドア開閉状態検出装置から受信する乗りかごドアの開閉状態情報に基づいて乗りかごドアが閉じているか否かを判定する機能と、乗りかごドアの開閉状態情報に基づいて乗りかごドアが乗りかごの着床階で最後に閉じた時を始点とする乗りかごドアの閉鎖継続時間を計数する機能と、この機能によって計数された乗りかごドアの閉鎖継続時間が所定の値を超えているか否かを判定する機能と、荷重検出装置から受信する乗りかご室内の荷重値が人間または物が乗りかご室内に乗っていることを示す所定の値を超えているか否かを判定する機能と、乗りかご位置検出装置から受信する乗りかご位置信号に基づいて乗りかごが着床階のいずれかで停止しているか否かを判定する機能とを含んでもよい
上記制御装置は、エレベータが通常モードで動作中に、乗りかごが任意の着床階で停止しており、かつ、乗りかごドアが閉じており、かつ、乗りかごドアが最後に閉じた後の乗りかご室内の荷重値が所定の値を超えており、かつ、乗りかごドアが任意の着床階で最後に閉じた時を始点とする乗りかごドアの閉鎖継続時間が所定の値を超えており、かつ、乗りかご呼び信号が受信されていないと判定したときに、乗りかご室内の状況を異常であると判定し、乗りかごドアを開く指示を出力してもよい

Claims (16)

  1. エレベータの乗りかご室を包含する乗りかごと、
    前記乗りかご室内に設けられ、行き先階を指定する人為的操作の入力にしたがって乗りかご呼び信号を発生する乗りかご呼び信号発生装置と、
    前記乗りかご室の乗りかごドアの開閉状態を検出する乗りかごドア開閉状態検出装置と、
    前記乗りかご室内の荷重値を検出する荷重検出装置と、
    前記乗りかごの位置を検出し、検出した前記乗りかごの位置を表す乗りかご位置信号を出力する乗りかご位置検出装置と、
    前記乗りかごの着床階の乗場に設けられ、前記乗りかごを呼ぶ人為的操作の入力にしたがって乗場呼び信号を発生する乗場呼び信号発生装置と、
    前記乗りかご呼び信号が受信されているか否かを判定する機能と、前記乗りかごドア開閉状態検出装置から受信する前記乗りかごドアの開閉状態情報に基づいて前記乗りかごドアが閉じているか否かを判定する機能と、前記乗りかごドアの前記開閉状態情報に基づいて前記乗りかごドアが前記乗りかごの着床階で最後に閉じた時を始点とする前記乗りかごドアの閉鎖継続時間を計数する機能と、この機能によって計数された前記乗りかごドアの閉鎖継続時間が所定の値を超えているか否かを判定する機能と、前記荷重検出装置から受信する前記乗りかご室内の荷重値が人間または物が前記乗りかご室内に乗っていることを示す所定の値を超えているか否かを判定する機能と、前記乗りかご位置検出装置から受信する乗りかご位置信号に基づいて前記乗りかごが前記着床階のいずれかで停止しているか否かを判定する機能とを包含する制御装置とを包含し、
    前記制御装置は、前記エレベータが通常モードで動作中に、前記乗りかごが任意の前記着床階で停止しており、かつ、前記乗りかごドアが閉じており、かつ、前記乗りかごドアが最後に閉じた後の前記乗りかご室内の荷重値が前記所定の値を超えており、かつ、前記乗りかごドアが前記任意の前記着床階で最後に閉じた時を始点とする前記乗りかごドアの閉鎖継続時間が所定の値を超えており、かつ、前記乗りかご呼び信号が受信されていないと判定したときに、前記乗りかご室内の状況を異常であると判定し、前記乗りかごドアを開く指示を出力することを特徴とするエレベータ制御システム。
  2. 前記制御装置は、前記乗りかご室内の状況を異常であると判定したときに、前記乗りかご室内の状況が異常であることを表す異常信号を外部に向けて送出する異常信号送出部を、さらに、包含することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御システム。
  3. 前記システムは、
    前記乗りかご室の振動を検出する振動検出装置と、
    この振動検出装置によって検出された前記乗りかご室の振動信号を前記外部に向けて送出する振動信号送出部を、さらに、包含することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータ制御システム。
  4. 前記システムは、
    前記乗りかごに設けられ、前記乗りかご室の内部の音を取得するマイクロホンと、
    このマイクロホンによって取得された音響信号を前記外部に向けて送出する音響信号送出部を、さらに、包含することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータ制御システム。
  5. 前記システムは、
    前記乗りかごに設けられ、前記乗りかご室の内部の状況を画像情報の形態で取得する乗りかご内画像取得装置と、
    この乗りかご内画像取得装置によって取得された前記乗りかご室の内部の画像情報を前記外部に向けて送出する画像信号送出部を、さらに、包含することを特徴とする請求項4に記載のエレベータ制御システム。
  6. 前記システムは、
    前記外部から伝達される音声アナウンス信号を受信する音声信号受信部と、
    前記乗りかごに設けられ、前記音声アナウンス信号に対応する音声アナウンスを、前記乗りかご室内に報知する乗りかご内音声アナウンス装置を、さらに、包含することを特徴とする請求項4に記載のエレベータ制御システム。
  7. 前記制御装置は、前記乗りかご室内の状況を異常であると判定した後に、前記乗りかごを利用頻度の高い着床階に移動させ、その後、前記乗りかごドアを開く指示を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータ制御システム。
  8. 前記システムは、
    前記乗りかごに設けられ、前記乗りかご室の内部の状況を聴覚的または視覚的な情報として取得する乗りかご内状況取得装置と、
    この乗りかご内状況取得装置によって取得された前記乗りかご室の内部の状況情報を前記外部に向けて送出する状況信号送出部と、
    前記外部において判定された前記乗りかご室の内部の状況に異常があるか否かを表す判定信号を前記外部から受信する判定信号受信部とを、さらに、包含し、
    前記制御装置は、前記乗りかごドアを開く指示を行った後に、
    前記外部から前記乗りかご室の内部には異常が無い旨の判定信号を受信した場合、
    または、前記乗りかご呼び信号もしくは前記乗場呼び信号を受信した場合に、
    前記乗りかごドアを閉じる指示を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータ制御システム。
  9. エレベータが通常モードで動作中に、
    乗りかごが着床階のいずれかで停止しているか否かを判定する乗りかご停止状態判定ステップと、
    前記乗りかごの室内の荷重値が人間または物が前記乗りかごの前記室内に乗っていることを示す所定の値を超えているか否かを判定する荷重判定ステップと、
    前記乗りかごのドアが閉じているか否かを判定する乗りかごドア開閉状態判定ステップと、
    前記乗りかごに設けられた乗りかごドアが前記乗りかごの着床階で最後に閉じた時を始点とする前記乗りかごドアの閉鎖継続時間を計数するドア閉鎖継続時間計数ステップと、
    このドア閉鎖継続時間計数ステップにおいて計数された前記乗りかごドア閉鎖継続時間が所定の値を超えているか否かを判定するドア閉鎖継続時間判定ステップと、
    前記乗りかごから乗りかご呼び信号が受信されているか否かを判定する乗りかご呼び信号受信状況判定ステップと、
    前記着床階のいずれから乗場呼び信号が受信されているか否かを判定する乗場呼び信号受信状況判定ステップと、
    前記乗りかごが任意の前記着床階で停止しており、かつ、前記乗りかごドアが閉じており、かつ、前記乗りかごドアが最後に閉じた後の前記乗りかご室内の荷重値が前記所定の値を超えており、かつ、前記乗りかごドアが前記任意の前記着床階で最後に閉じた時を始点とする前記乗りかごドアの閉鎖継続時間が所定の値を超えており、かつ、前記乗りかご呼び信号が受信されていないときに、前記乗りかご室内の状況を異常であると判定する乗りかご室内状況判定ステップと、
    この乗りかご室内状況判定ステップにおいて前記乗りかご室内の状況が異常であると判定されたときに、前記乗りかごドアを開く指示を出力する乗りかごドア開放指示ステップと
    を包含することを特徴とするエレベータ制御方法。
  10. 前記方法は、
    前記乗りかご室内状況判定ステップにおいて、前記乗りかご室内の状況が異常であると判定されたときに、前記乗りかご室内の状況が異常であることを表す異常信号を外部に向けて送出する異常信号送出ステップを、さらに、包含することを特徴とする請求項9に記載のエレベータ制御方法。
  11. 前記方法は、
    前記乗りかご室の振動を検出する振動検出装置によって検出された前記乗りかご室の振動信号を前記外部に向けて送出する振動信号送出ステップを、さらに、包含することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のエレベータ制御方法。
  12. 前記方法は、
    前記乗りかご室の内部の音を取得するマイクロホンによって取得された音響信号を前記外部に向けて送出する音響信号送出ステップを、さらに、包含することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のエレベータ制御方法。
  13. 前記方法は、
    前記乗りかご室の内部の状況を画像情報の形態で取得する乗りかご内画像取得装置によって取得された前記乗りかご室の内部の画像情報を前記外部に向けて送出する画像信号送出ステップを、さらに、包含することを特徴とする請求項12に記載のエレベータ制御方法。
  14. 前記方法は、
    前記外部から伝達される音声アナウンス信号を受信する音声信号受信ステップと、
    前記音声アナウンス信号に対応する音声アナウンスを、前記乗りかご室内に報知する音声アナウンスステップを、さらに、包含することを特徴とする請求項12に記載のエレベータ制御方法。
  15. 前記方法は、
    前記乗りかご室内状況判定ステップにおいて、前記乗りかご室内の状況が異常であると判定された後に、前記乗りかごを利用頻度の高い着床階に移動させる乗りかご移動ステップと、
    前記乗りかご移動ステップの後に、前記乗りかごドアを開く指示を出力するステップを、さらに、包含することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のエレベータ制御方法。
  16. 前記方法は、
    前記乗りかご室の内部の状況を聴覚的または視覚的な情報として取得する乗りかご内状況取得装置によって取得された前記乗りかご室の内部の状況情報を前記外部に向けて送出する状況信号送出ステップと、
    前記外部において判定された前記乗りかご室の内部の状況に異常があるか否かを表す判定信号を前記外部から受信する判定信号受信ステップと、
    前記乗りかごドア開放指示ステップにおいて前記乗りかごドアを開く指示を行った後に、
    前記判定信号受信ステップにおいて前記乗りかご室の内部には異常が無い旨の判定信号を受信した場合、
    または、前記乗りかご呼び信号受信状況判定ステップにおいて前記乗りかご呼び信号が受信されている場合、
    または、前記乗場呼び信号受信状況判定ステップにおいて前記乗場呼び信号が受信されている場合に、
    前記乗りかごドアを閉じる指示を出力するステップと
    を、さらに、包含することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のエレベータ制御方法。
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