JP2014026724A - 蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケース内の圧力を適切に維持可能なリチウム系の蓄電装置を安価に提供することができる。
【解決手段】蓄電装置は、電極組立体内の少なくとも一部に負極に接して配置され、粒状のミッシュメタル系の水素吸蔵合金を含んでいる水素吸蔵部材と、電極組立体および水素吸蔵部材を収納するケースと、ケースに設けられ電極組立体と電気的に接続された電極端子とを備えている。負極は、金属箔と、金属箔の少なくとも一方の面に塗布されリチウムを吸蔵及び放出可能な材料を含む負極活物質層とを含む。水素吸蔵合金の表面は、金属膜によって被覆されている。金属膜の少なくとも最表面部分は銅を主成分とする。水素吸蔵合金の金属原子の個数がMであり、水素吸蔵合金に吸蔵されている水素原子の個数がHである場合に、0.05<H/M<0.40をみたしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蓄電装置に関する。
電池内で発生する水素等のガスを吸収するために、水素吸蔵金属が電池ケース内に配置されることがある。例えば、特許文献1には、水素等を吸収させるためにパラジウム担持カーボンを正極活物質と混合して正極核物質層を形成し、これによって充放電サイクル後の電池の膨れが低減したことが記載されている。
特開平6−267593号公報
本発明者らは、蓄電装置のケース内で発生するガスを吸収する水素吸蔵合金として、ミッシュメタル系の水素吸蔵合金に着目した。ミッシュメタル系の水素吸蔵合金は、安価であるため、蓄電装置への利用が望まれるが、リチウム系の蓄電装置に適用すると、その高い電位下で、溶解する場合がある。リチウム系の蓄電装置において、特許文献1に記載されているようにミッシュメタル系の水素吸蔵合金を電極の一部に含まれるように用いる場合、十分な水素吸蔵能を有する状態でミッシュメタル系の水素吸蔵合金を固定化することができない。
本明細書が開示する蓄電装置は、シート状のセパレータと、セパレータを間に挟んで対向する位置に形成されたシート状の正極およびシート状の負極とを有する電極組立体と、電極組立体内の少なくとも一部に負極に接して配置され、粒状のミッシュメタル系の水素吸蔵合金を含んでいる水素吸蔵部材と、電極組立体および水素吸蔵部材を収納するケースと、ケースに設けられ電極組立体と電気的に接続された電極端子とを備えている。負極は、金属箔と、金属箔の少なくとも一方の面に塗布されリチウムを吸蔵及び放出可能な材料を含む負極活物質層とを含む。水素吸蔵合金の表面は、金属膜によって被覆されている。金属膜の少なくとも最表面部分は銅を主成分とする。水素吸蔵合金の金属原子の個数がMであり、水素吸蔵合金に吸蔵されている水素原子の個数がHである場合に、0.05<H/M<0.40をみたしている。
上記の蓄電装置では、粒状のミッシュメタル系の水素吸蔵合金の表面は金属膜によって被覆されている。金属膜は、その最表面の主成分が銅であるため、リチウム系の蓄電装置における高い電位下でミッシュメタル系の水素吸蔵合金が溶解することを防止する。また、0.05<H/M<0.40であるため、蓄電装置のケース内が外気圧に対して負圧になることを抑制し、かつ、水素吸蔵合金が蓄電装置の初期動作時に発生するCO,CO等のガスと異常動作時に発生する水素等のガスとの双方を吸収してケース内の圧力が過度に上昇することを抑制することができる。上記の蓄電装置によれば、ケース内の圧力を適切に維持可能な状態でミッシュメタル系の水素吸蔵合金を固定化することができる。安価なミッシュメタル系の水素吸蔵合金をリチウム系の蓄電装置にも利用できるため、ケース内の圧力を適切に維持可能なリチウム系の蓄電装置を安価に提供することが可能となる。
上記の蓄電装置では、電極組立体は、正極、負極及びセパレータによる積層構造を有しており、水素吸蔵部材は、積層方向における電極組立体の中央部に配置されていてもよい。
上記の蓄電装置では、0.10≦H/M≦0.20をさらにみたしていることが好ましい。
上記の蓄電装置では、金属膜の少なくとも水素吸蔵合金の表面に接する部分は無電解めっきによって形成されていることが好ましい。
上記の蓄電装置は二次電池であってもよい。
本発明によれば、ケース内の圧力を適切に維持可能なリチウム系の蓄電装置を安価に提供することができる。
実施例1に係る蓄電装置の断面図である。 図1I−II線断面図である。 ミッシュメタル系水素吸蔵合金の水素吸蔵特性を示す図である。 水素吸蔵部材の有無と蓄電装置のガス量との関係を示す図である。 変形例に係る水素吸蔵部材を概念的に示す図である。 実施例2に係る蓄電装置の断面図である。 実施例2に係る蓄電装置の電極組立体および水素吸蔵部材を概念的に示す図である。 実施例2に係る蓄電装置の電極組立体を概念的に示す図である。
本明細書が開示する蓄電装置に係る技術は、例えば、二次電池、キャパシタ等の従来公知の蓄電装置に利用することができる。この蓄電装置は、電極組立体と、水素吸蔵部材と、電極組立体および水素吸蔵部材を収納するケースと、電極端子とを備えている。電極組立体は、シート状のセパレータと、セパレータを間に挟んで対向する位置に形成されたシート状の正極およびシート状の負極を有している。水素吸蔵部材は、電極組立体内の少なくとも一部に配置されており、負極に接している。電極端子は、ケースに設けられ、電極組立体と電気的に接続されている。蓄電装置は、電極組立体が、正極、セパレータ、負極がこの順序で積層された積層型の蓄電装置であってもよいし、電極組立体が、正極、セパレータ、負極がこの順序で積層された上で、所定の捲回軸を中心に捲回されている捲回型の蓄電装置であってもよい。また、本明細書が開示する蓄電装置は、車両や電気機器等に搭載されていてもよい。
負極は、負極金属箔と、負極金属箔の少なくとも一方の面に塗布された負極活物質層とを含んでいてもよい。負極活物質層は、リチウムを吸蔵及び放出可能な材料を含む。正極は、正極金属箔と、正極金属箔の少なくとも一方の面に塗布された正極活物質層とを含んでいてもよい。
電極用の金属箔としては特に制限がなく、従来公知の蓄電装置の電極に用いられる金属箔を用いることができ、限定されないが、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等の金属箔もしくはこれらの合金箔等を好適に用いることができる。
負極活物質層に含まれるリチウムを吸蔵及び放出可能な材料としては特に制限がなく、従来公知の蓄電装置の負極に用いられる材料を用いることができる。限定されないが、リチウム系の二次電池の負極活物質の材料を例示すると、黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx等の金属酸化物、ホウ素添加炭素等を挙げることができる。負極活物質としては、さらに炭素系粒子を含むことが好ましい。この炭素系粒子としては、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス、メソフェーズ炭素、気相成長炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維などが例示されるが、緩衝性能に優れる黒鉛が好ましい。この炭素系粒子のD50平均粒子径は、Li吸蔵粒子としてSiOxを用いた場合には、1〜10μmであることが特に望ましい。本明細書が開示する電極をリチウムイオン二次電池における負極として用いる場合には、リチウムが負極にプリドーピングされていることが望ましい。負極にリチウムをドープするには、例えば対極に金属リチウムを用いて半電池を組み、電気化学的にリチウムをドープする電極化成法などを利用することができる。リチウムのドープ量は特に制約されない。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
正極活物質層に含まれる材料としては特に制限がなく、従来公知の蓄電装置の正極に用いられる材料を用いることができる。限定されないが、リチウム系の二次電池の正極活物質の材料を例示すると、LiNiO、LiCoO、LiNi0.33 Co0.33Mn0.33、LiNi0.8 Co0.15Al0.05、LiMnO、LiMn、LiNi0.5Mn0.5といった、リチウムとマンガン、ニッケル、コバルト、アルミニウム等の複合酸化物等を挙げることができる。また、正極活物質として金属リチウム、硫黄などを用いることもできる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
セパレータに含まれる材料としては特に制限がなく、従来公知の蓄電装置のセパレータに用いられる材料を用いることができる。限定されないが、好適なセパレータの材料を例示すると、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、あるいは、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布または不織布を挙げることができる。
蓄電装置は、さらに、電解液等を含んでいてもよい。限定されないが、電解液としては、有機溶媒に電解質を溶解させた有機溶媒系の電解液や、電解液をポリマー中に保持させたポリマー電解質等の非水系の電解液を好適に用いることができる。さらに、その電解液あるいはポリマー電解質に含まれる有機溶媒は、負荷特性の点からは鎖状エステルを含んでいることがより好ましい。そのような鎖状エステルとしては、たとえば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)に代表される鎖状のカーボネートや、酢酸エチル、プロピロン酸メチルなどの有機溶媒またはこれらの混合液を挙げることができる。
電極組立体が、正極、負極及びセパレータによる積層構造を有している場合に、水素吸蔵部材は、積層方向における電極組立体の中央部に配置されていてもよい。ここで、積層方向における電極組立体の中央部とは、積層型の蓄電装置においては、電極組立体の積層方向の中央部分を意味し、捲回型の蓄電装置においては、捲回された電極組立体の捲回軸の近傍の部分を意味する。また、水素吸蔵部材は、積層方向における電極組立体の中央部から離れた位置に配置されていてもよい。さらには、蓄電装置が複数の水素吸蔵部材を含んでおり、積層方向における電極組立体の中央部と、中央部以外の位置との双方に水素吸蔵部材が配置されていてもよい。複数の水素吸蔵部材が異なる位置に配置されている場合、水素吸蔵部材からの水素の発生が、蓄電装置において温度上昇した位置による影響を受けにくい。より少ない水素吸蔵部材によって、蓄電装置内の温度分布の影響を回避するためには、積層方向における電極組立体の中央部と、電極組立体の外側に最も近い位置(ケースに最も近い位置)に水素吸蔵部材を配置することが好ましい。
水素吸蔵部材に用いられる水素吸蔵合金としては、ミッシュメタル系合金を好適に用いることができる。具体例を挙げると、MmとNi、Co、Al、Mn等を含む合金(例えば、MmNi3.79Co0.6Mn0.56Al0.05)、ランタン(La)リッチのミッシュメタル(Lm)とNi、Co、Al等を含む合金(例えば、LmNi2.5Co2.4Al0.1)を特に好適に用いることができる。水素吸蔵合金は、単一の組成を有していてもよいし、複数の異なる組成を有する水素吸蔵合金が混合もしくは組み合わせられていてもよい。
水素吸蔵部材は、金属膜によってその表面が被覆されている粒状の水素吸蔵合金(以下、本明細書では、マイクロカプセルという)を含む。マイクロカプセルの表面の金属膜は、多孔性であることが好ましい。さらに、このマイクロカプセルが焼結等によって、シート状(板状)、円盤状、棒状等の部材に成形されていることがより好ましい。例えば、電極がシート状である場合、接触面積を確保できるという観点から、水素吸蔵部材は、シート状であることが好ましい。また、水素吸蔵部材は、活物質イオン等が通過し易くするために、その一部に孔部を有するシート状であってもよい。
マイクロカプセルの表面の金属膜の少なくとも最表面部分は銅を主成分としている。これによって、リチウム系の蓄電装置における高い電位下でミッシュメタル系の水素吸蔵合金が溶解することを防止することができる。さらに、金属膜の少なくとも水素吸蔵合金の表面に接する部分は、無電解めっきによって形成されていることが好ましい。この部分が無電解めっきによって形成される際に生じる水素によって、水素吸蔵合金の活性化処理が行われ、H/Mを容易に0.05<H/M<0.40の範囲に調整できる。
金属膜の少なくとも最表面部分としては、銅を主成分とする材料を用いればよく、その成膜方法は特に限定されない(例えば、電解めっき等を用いてもよい)。水素吸蔵合金の表面に接する部分の材料として銅を主成分とする材料を用いる場合には、金属膜全体が、無電解めっきによって形成された銅を主成分とする膜であってもよい。
金属膜の無電解めっきによって形成されている部分の材料としては、従来公知の無電解めっきによって形成可能な金属材料を用いることができる。限定されないが、例えば、銅、ニッケル、金、銀、錫等またはこれを主成分とする材料が無電解めっきによって成膜可能であることが知られている。
水素吸蔵部材の水素吸蔵合金の金属原子の個数がMであり、水素吸蔵合金に吸蔵されている水素原子の個数がHである場合に、0.05<H/M<0.40をみたしていることが好ましい。H/Mが低過ぎると、水素吸蔵合金がガスを吸収する能力が高過ぎて、蓄電装置のケース内が外気圧に対して負圧になる場合が懸念される。一般に蓄電装置のケーシングの設計においては、ケース内の圧力上昇は考慮される一方で、ケース内の圧力が低くなり外気圧に対して負圧になることは殆ど考慮されない。このため、一般に、ケース内の圧力が低くなった際の耐性は、ケース内の圧力が高くなった際の耐性よりも低い。ケース内の圧力が低くなり外気圧に対して負圧になると、外気がケース内に侵入する可能性が高く、故障の原因となり得る。
また、水素吸蔵合金は、蓄電装置の初期動作時に発生するCO,CO等のガスと異常動作時に発生する水素等のガスとの双方を吸収してケース内の圧力を適切に維持するために、H/M<0.40であることが好ましい。H/Mが十分に低いため、CO,CO等のガスを吸収した後にケース内で水素が発生した場合でも、水素吸蔵合金は、プラトー領域(水素吸蔵量が変化しても平衡水素圧が殆ど変化しない)を利用でき、ケース内の圧力が高くなり過ぎることを防ぐことができる。すなわち、H/Mが0.05<H/M<0.40の範囲内であれば、蓄電装置のケース内が外気圧に対して負圧になることを抑制することと、水素吸蔵合金が蓄電装置の初期動作時に発生するCO,CO等のガスと異常動作時に発生する水素等のガスとの双方を吸収してケース内の圧力を適切に維持することとを両立できる。さらに、0.10≦H/M≦0.20をみたしている場合には、上記の効果をより顕著に得ることができるため、より好ましい。
金属膜全体が銅を主成分とする材料である場合、マイクロカプセルは、例えば、特開昭61−101957号公報、特開平2−278659号公報に記載の方法によって製造することができる。また、水素吸蔵部材は、例えば、特開平2−278659号公報に記載の方法において、7×10−2MPa以下の減圧状態で成型時の温度を60℃以下にすることによって製造することができる。具体的には、マイクロカプセルをポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の結着剤とともに混練し、成型しながら7×10−2MPa以下の減圧状態で60℃以下に加熱するとともに200〜400kg/cmで加圧することによって製造することができる。通常の成型時の温度(300℃程度)よりも低い60℃以下で、かつ、7×10−2MPa以下の減圧状態で成型することによって、適切なH/Mを有する水素吸蔵合金を含む水素吸蔵部材を少ない工程で製造することができる。水素吸蔵部材の成型時の温度が低いと、マイクロカプセル同士の結着力が低下するが、蓄電装置の動作の際に水素吸蔵金属が膨張または収縮することは殆どないため、水素吸蔵部材が蓄電装置の電気特性を阻害することは殆どない。
図1および図2に、実施例1に係る蓄電装置10を示す。図1は、蓄電装置10の断面図である。蓄電装置10は、積層型のリチウムイオン二次電池である。蓄電装置10は、電極組立体100と、ケース140と、正極電極端子122と、負極電極端子132と、電極組立体100の中央部に配置された水素吸蔵部材150とを備えている。
図2に示すように、電極組立体100は、シート状の負極101と、シート状のセパレータ103と、シート状の正極102がこの順序でそれぞれ多数積層された積層体である。セパレータ103は、負極101と正極102との間に挟まれてそれぞれを分離する。図2に示すように、負極101は、負極金属箔101aと、負極金属箔101aの両面に形成された負極活物質層101bとを備えている。また、正極102は、正極金属箔102aと、正極金属箔102aの両面に形成された正極活物質層102bとを備えている。負極金属箔および正極金属箔は、銅箔である。セパレータ103は絶縁性の多孔体であり、後述する非水系の電解液がセパレータの孔部を介して通過し易くなっている。
ケース140は、電極組立体100を収容する本体141と、蓋142とを備えている。正極電極端子122は、蓋142を貫通し、複数の正極金属箔102aから伸びる複数のタブ121と溶接によって固定されている。正極電極端子122は、電極組立体100の正極と電気的に接続されている。負極電極端子132は、蓋142を貫通し、複数の負極金属箔101aから伸びる複数のタブ131と溶接によって固定されている。負極電極端子123は、電極組立体100の負極と電気的に接続されている。蓋142によって、ケース140の内部は密閉されている。ケース140内には非水系の電解液が満たされており、ケース140内の電極組立体100および水素吸蔵部材150等の構造は、電解液に浸漬されている。
正極電極端子122および負極電極端子132に電圧を印加することによって、蓄電装置10は充電される。正極電極端子122および負極電極端子132に負荷を接続することによって、蓄電装置10は放電する。
図2に示すように、水素吸蔵部材150は、電極組立体100の積層方向(図1および図2に示すx方向)の中央部に配置されており、負極101とセパレータ103との間に挟まれている。水素吸蔵部材150は、負極101に接している。水素吸蔵部材150は、粒状のMmNi3.79Co0.6Mn0.56Al0.05の表面を多孔性の銅の被膜によって被覆したマイクロカプセルを焼結し、シート状にしたものである。
図3は、MmNi3.79Co0.6Mn0.56Al0.05の水素吸蔵特性を示す図である。図3の実線は、水素吸蔵時の特性を示す吸蔵曲線であり、破線は水素放出時の特性を示す放出曲線である。縦軸は、平衡水素圧を示している。横軸は、水素吸蔵合金の水素吸蔵量であるH/Mを示している。なお、図3の下方には、水素吸蔵合金に吸蔵されている水素原子の個数と水素吸蔵合金の金属原子の個数との比としてH/Mの目盛が付されており、図3の上方には、水素吸蔵合金に吸蔵されている水素の重量と水素吸蔵合金の金属原子の重量との比としてH/Mの目盛が付されている。図3に示すように、吸蔵曲線および放出曲線は、個数比のH/Mについて、0.2≦H/M≦0.8を満たす領域内では、水素吸蔵量が変化しても平衡水素圧が殆ど変化しない。この領域は、概ね、MmNi3.79Co0.6Mn0.56Al0.05のプラトー領域と一致する。
上記の方法によって製造した水素吸蔵部材150の水素吸蔵合金は、個数比のH/Mについて、0.10≦H/M≦0.20を満たす領域内の状態にあり、プラトー領域よりもH/Mが低い。このため、水素吸蔵部材150の水素吸蔵合金が蓄電装置10の初期動作時に発生するCO,CO等のガスと異常動作時に発生する水素等のガスとの双方を吸収してケース140内の圧力を適切に維持することができる。プラトー領域では、水素吸蔵量が変化しても平衡水素圧が殆ど変化しないため、水素の発生量が多い場合でも、水素圧を低く維持できる。また、0.10≦H/Mであるため、蓄電装置10のケース140内が外気圧に対して負圧になることも抑制される。なお、H/Mが0.05<H/M<0.40の範囲内であれば、上記の効果が得られるが、0.10≦H/M≦0.20を満たす場合には、より顕著な効果を得ることができる。
(実験例)
下記のとおり、蓄電装置10の一例としてリチウム二次電池を作製し、水素吸蔵部材150によってケース140内で発生する見た目のガス量が減少することを確認した。
(水素吸蔵部材の製造)
マイクロカプセルは、MmNi3.79Co0.6Mn0.56Al0.05の100メッシュ以下の粉末を用意し、市販のめっき溶液を用いて、無電解銅めっきを行うことによって製造した。なお、めっき量は、めっき後に得られるマイクロカプセルの重量に対して、20wt%となるようにした。水素吸蔵部材150は、マイクロカプセルを焼結してシート状に成形して製造した。まず、マイクロカプセル6gに対して結着剤としてPTFEの粉末を加え、混練した後で、予備成型を行った。なお、結着剤の量は、マイクロカプセルと結着剤との総重量に対して5wt%となるように調整した。予備成型を行った後のマイクロカプセルおよび結着剤の両側をニッケルメッシュで挟み、7×10−2MPa以下の減圧状態で成型温度60℃、成型圧力300kg/cmの条件で加熱・加圧処理した。これによって、H/Mの狙い値がそれぞれ0.10、0.18の水素吸蔵部材を製造した。
(蓄電装置の製造)
得られた水素吸蔵部材150を電極組立体100内に配置し、蓄電装置10の一例として試料1,2を製造した。なお、試料1では、H/Mの狙い値を0.10とした水素吸蔵部材を用いた。試料2は、電解液の体積を試料1の電解液の体積の2倍とし、H/Mの狙い値を0.18とした点で相違しており、その他の条件は、試料1と同様の条件で製造した。また、比較のため、水素吸蔵部材150を含まない蓄電装置を製造し、試料3とした。試料3は、水素吸蔵部材150を含まない点においてのみ試料2と相違しており、その他の条件は試料2と同様の条件で製造した。
(ガス量の評価)
試料1〜3を液中に沈め、蓄電装置の通常動作時から過充電時に移行した際にケース内で発生した見た目のガスの体積を液の水位の上昇値から調べた。結果を表1および図4に示す。試料2は、試料3と比較して、ケース内に発生する見た目のガス量を56%程度に抑制できた。試料2は、電極組立体等から発生するガスが水素吸蔵部材150によって吸収されるため、見た目のガス量が減少したものと考えられる。また、電解液を1/2にした試料1では、試料3と比較して、見た目のガス量を16%程度まで抑制できた。
Figure 2014026724
(変形例)
水素吸蔵部材の形状は、実施例1で説明した形状に限られない。例えば、図5に示すように、複数の孔151を有する多孔性のシート状の水素吸蔵部材150aであってもよく、円盤状、棒状等の形状であってもよい。また、実施例1では、水素吸蔵部材150は、電極組立体100の積層構造の積層方向の中央部に配置されていたが、これに限定されない。中央部よりもよりケース140側に近い側(中央部からx軸方向にずれた位置)に配置されていてもよい。また、蓄電装置10が複数の水素吸蔵部材を含んでおり、電極組立体100の積層構造の積層方向の中央部と、中央部以外の位置(例えば、ケース140に最も近い位置)との双方に水素吸蔵部材が配置されていてもよい。
積層型以外の蓄電装置を例示して、水素吸蔵部材の配置される位置等について、説明する。図6は、実施例2に係る蓄電装置20の断面図である。蓄電装置20は、捲回型のリチウムイオン二次電池である。蓄電装置20においては、図7および図8に示すように、電極組立体200は、電極組立体200は、負極201、セパレータ203、正極シート202、セパレータ203が、この順序で積層された積層構造を有しており、この積層構造体を、捲回軸(図6および図8に示すr軸)を中心に捲回したものである。また、図7に示すように、水素吸蔵部材250は、電極組立体200の積層構造の積層方向の中央部である、捲回軸の近傍に、電極組立体200に接するように配置されている。正極電極端子222は、蓋242を貫通し、正極金属箔202aを束ねる正極導電部材221と溶接によって固定されている。負極電極端子232は、蓋242を貫通し、負極金属箔201aを束ねる負極導電部材231と溶接によって固定されている。負極金属箔201a、負極活物質層201b、正極金属箔202a、正極金属箔202aおよびセパレータ203の材料としては、それぞれ負極金属箔101a、負極活物質層101b、正極金属箔102a、正極金属箔102aおよびセパレータ103と同様の材料が用いられている。水素吸蔵部材250は、蓄電装置10の水素吸蔵部材150と同様の材料および形状であり、同様の製造方法によって製造されている。その他の構成については、蓄電装置10と同様であるため、蓄電装置10の100番台の参照番号を200番台に読み替えることによって、説明を省略する。なお、図示されていないが、ケース240内は、蓄電装置10と同様の電解液によって満たされている。
蓄電装置20においても、蓄電装置10と同様に、電極組立体200の中央部に水素吸蔵部材250が配置されており、水素吸蔵部材250の水素吸蔵合金は、図3に示す個数比のH/Mについて0.10≦H/M≦0.20を満たす領域内の状態にある。このため、蓄電装置20のケース240内が外気圧に対して負圧になることを抑制することと、水素吸蔵部材250の水素吸蔵合金が蓄電装置20の初期動作時に発生するCO,CO等のガスと異常動作時に発生する水素等のガスとの双方を吸収してケース240内の圧力を適切に維持することとを両立できる。なお、実施例1の変形例において説明したことと同様に、蓄電装置20についても、水素吸蔵部材は、図5に示すような多孔性のシート状の水素吸蔵部材であってもよく、また、円盤状、棒状等のシート状以外の形状であってもよい。また、水素吸蔵部材は、積層方向の中心から離れた位置に配置されていてもよく、さらには、蓄電装置20が複数の水素吸蔵部材を含んでおり、電極組立体200の積層方向の中央部と、中央部以外の位置(例えば、ケース240に最も近い位置)との双方に水素吸蔵部材が配置されていてもよい。
以上、本発明の実施形態および実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10,20 蓄電装置
100,200 電極組立体
101,202 負極
101a,201a 負極金属箔
101b,201b 負極活物質層
102,202 正極
102a,202a 正極金属箔
102b,202b 正極活物質層
103,203 セパレータ
122,222 正極電極端子
132,232 負極電極端子
140,240 ケース
141,241 本体
142,242 蓋
150,150a,250 水素吸蔵部材

Claims (5)

  1. シート状のセパレータと、前記セパレータを間に挟んで対向する位置に形成されたシート状の正極およびシート状の負極とを有する電極組立体と、
    前記電極組立体内の少なくとも一部に前記負極に接して配置され、粒状のミッシュメタル系の水素吸蔵合金を含んでいる水素吸蔵部材と、
    前記電極組立体および前記水素吸蔵部材を収納するケースと、
    前記ケースに設けられ前記電極組立体と電気的に接続された電極端子とを備え、
    前記負極は、金属箔と、前記金属箔の少なくとも一方の面に塗布されリチウムを吸蔵及び放出可能な材料を含む負極活物質層とを含み、
    前記水素吸蔵合金の表面は、金属膜によって被覆されており、
    前記金属膜の少なくとも最表面部分は銅を主成分とし、
    前記水素吸蔵合金の金属原子の個数がMであり、前記水素吸蔵合金に吸蔵されている水素原子の個数がHである場合に、0.05<H/M<0.40をみたしている、蓄電装置。
  2. 前記電極組立体は、前記正極、前記負極及び前記セパレータによる積層構造を有しており、
    前記水素吸蔵部材は、積層方向における電極組立体の中央部に配置されている、請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 0.10≦H/M≦0.20をさらにみたしている、請求項1または2に記載の蓄電装置。
  4. 前記金属膜の少なくとも前記水素吸蔵合金の表面に接する部分は無電解めっきによって形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電装置。
  5. 前記蓄電装置は二次電池である請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓄電装置。
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