以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1〜図7を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明のデバイス制御アプリケーション(以下、「アプリ」と称す)14aが搭載されたパーソナルコンピュータ(PC)10の電気的構成を示すブロック図である。PC10は、LAN50を介してスキャナ30と接続される。
PC10は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスクドライブ(HDD)14、LANインターフェイス(LAN I/F)16、入力装置17、LCD18を有し、これらはバスライン19を介して互いに接続されている。
CPU11は、ROM12やHDD14に記憶される固定値やプログラムに従って、バスライン19により接続された各部を制御する。ROM12は、PC10の動作を制御するためのプログラムなどが格納されたメモリである。RAM13は、CPU11の処理に必要なデータなどを一時的に記憶するための読み書き可能なメモリであり、最後表示メモリ13aが設けられている。最後表示メモリ13aは、図2などを参照して後述するスキャナ制御ウインドウに表示された設定情報のうち、現在から所定時間前までの期間中に最後に表示された設定情報を特定するデータと、最後に設定情報が表示された時刻とを対応づけて記憶する領域である。また、RAM13には、後述のロック状態またはアンロック状態であるかを示すフラグが記憶される。本実施形態では、ロック状態である場合にフラグがオンに設定され、アンロック状態である場合にフラグがオフに設定される。以下の記載において、「ロック状態(またはアンロック状態)に設定する」とは、「フラグをオン(またはオフ)に設定する」ことを示す。
HDD14は、書換え可能な不揮発性の記憶装置であり、アプリ14aが格納される。アプリ14aは、PC10からスキャナ30の動作を制御するためのプログラムである。後述する図5〜図7の各フローチャートに示す処理は、アプリ14aに従ってCPU11により実行される。詳細は後述するが、本実施形態のアプリ14aは、スキャナ制御ウインドウに表示された、各種の画像読取処理を個別に割り当てた機能ボタンBT1〜BT4(図2参照)を用いて各機能(処理)を実行する際の操作性、特に、機能ボタンBT1〜BT4にそれぞれ対応する各機能に関する設定作業に対する操作性に優れる。HDD14には、各種の画像読取処理にそれぞれ対応付けて、当該処理を実行するための設定情報が記憶されている。
LAN I/F16は、LAN50に接続されている他の装置と通信を行うためのインターフェイスである。入力装置17は、PC10に指示や情報を入力するための装置であり、キーボードやマウスなどが例示される。LCD18は、液晶表示装置である。
次に、図2〜図4を参照して、アプリ14aに従ってCPU11が実行する処理によってLCD18に表示される各種ウインドウについて説明する。図2(a)〜(c)、図3(c)、図4(a)、図4(b)は、種々の状態に応じたスキャナ制御ウインドウの表示例を示す図である。図3(a)、図3(b)は、種々の状態に応じた設定変更ウインドウの表示例を示す図である。
スキャナ制御ウインドウは、PC10においてアプリ14aが起動された場合に、LCD18に表示されるウインドウである。図2(a)に示すように、スキャナ制御ウインドウは、右ペインRPと、左ペインLPとを含む。右ペインRPには、各種の画像読取処理を個別に割り当てた複数の機能ボタン、図2(a)に示す例では4つの機能ボタンBT1〜BT4が表示される。第1の機能ボタンであるImageボタンBT1には、スキャナ30に対して原稿画像の読み取りを指示し、且つ、その原稿画像に対応する画像データをPC10における所定の画像処理アプリケーション(図示せず)に渡すイメージ処理が割り当てられる。第2の機能ボタンであるOCRボタンBT2には、スキャナ30に対して原稿画像の読み取りを指示し、且つ、その原稿画像に対応する画像データをPC10における所定のOCRアプリケーション(図示せず)に渡すOCR処理が割り当てられる。第3の機能ボタンであるEmailボタンBT3には、スキャナ30に対して原稿画像の読み取りを指示し、且つ、その原稿画像に対応する画像ファイルをPC10から送信するEメールに添付するメール添付処理が割り当てられる。第4の機能ボタンであるFileボタンBT4には、スキャナ30に対して原稿画像の読み取りを指示し、且つ、その原稿画像に対応する画像ファイルをPC10のHDD14に記憶するファイル保存処理が割り当てられる。機能ボタンBT1〜BT4のうち、1の機能ボタンを指示した状態において、マウスの左ボタンを押下(左クリック)した場合、当該左クリックされた機能ボタンに割り当てられた処理が実行される。
左ペインLPには、設定変更ボタンBT5が表示される。設定変更ボタンBT5は、右ペインRPに表示される機能ボタンBT1〜BT4のうち、1の機能ボタンに対応する設定情報の変更指示を行うためのボタンである。また、左ペインLPには、右ペインRPに表示される機能ボタンBT1〜BT4のうち、カーソルKが指示する1の機能ボタンに対応する設定情報が表示される。以下の説明では、カーソルKが機能ボタンBT1〜BT4の1つを指示する操作、すなわち、カーソルKの矢印先端を機能ボタンBT1〜BT4の表示領域に重ねる(ホバーさせる)操作を「マウスオーバ操作」と称することがある。なお、図2(a)に示すように、機能ボタンBT1〜BT4のいずれに対してもマウスオーバ操作がされていない状態では、左ペインLPには、設定情報は表示されず、設定変更ボタンBT5のみが表示される。
機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対しマウスオーバ操作がされた場合、例えば、図2(b)に示すように、右ペインRPにおける機能ボタンBT1〜BT4の表示を継続しつつ、マウスオーバ操作された1の機能ボタンに対応する設定情報が、左ペインLPに表示される。図2(b)に示す例では、左ペインLPには、マウスオーバ操作がされたEmailボタンBT3に対応する設定情報、すなわち、メール添付処理に関する設定情報V3が表示される。各処理に関する設定情報は、それぞれ、1又は複数の設定値から構成される。例えば、設定情報V3は、4つの設定項目に対する設定値V3a〜V3d、具体的に、メールに添付するファイルのファイル形式を示す設定値V3aと、解像度の設定値V3bと、色数の設定値V3cと、原稿サイズの設定値V3dとから構成される。よって、ユーザは、カーソルKで機能ボタンBT1〜BT4のいずれかを指示する(マウスオーバ操作する)という簡単な操作で、指示したボタンに割り当てられた処理に関する設定情報を表示させ、その内容を視認できる。
ここで、左ペインLPに表示された設定情報、例えば、設定情報V3を見たユーザが、別の機能(処理)に関する設定情報を確認しようと考える場合がある。本実施形態のスキャナ制御ウインドウによれば、設定情報が左ペインLP内に表示される、すなわち、設定情報が、機能ボタンBT1〜BT4を表示する右ペインRPと異なる領域に表示されるので、設定情報が各機能ボタンBT1〜BT4の上に重なって表示されることを防止できる。よって、設定情報の表示が、各機能ボタンBT1〜BT4の視認性を妨げることを防止できる。また、設定情報の表示が、各機能ボタンBT1〜BT4に対するマウスオーバ操作を妨げることを防止できるので、ユーザが、左ペインLPに表示されている設定情報を確認した後、別の機能に関する設定情報を確認したいと考えた場合に、所望の機能に対応する機能ボタンに対してマウスオーバ操作を行うことにより、当該機能に対応する設定情報を左ペインLPに表示させることができる。
なお、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対するマウスオーバ操作が行われた場合に設定情報を表示させるが、いずれの機能ボタンBT1〜BT4に対してもマウスオーバ操作が行われていない場合には設定情報を消去する状態を、以下では「アンロック状態」と称する。例えば、各種画像読取処理のうち、いずれを選択するかをユーザが決めかねている場合、ユーザは、アンロック状態のまま、カーソルKを適宜移動させて、各機能ボタンに対応する設定情報を表示させ、その内容を確認できる。一方、カーソルKの表示位置にかかわらず、表示中の設定情報の表示を継続させる状態を、以下では「ロック状態」と称する。本実施形態では、設定情報の表示中にユーザがマウスの右ボタンを押下(右クリック)した場合、「アンロック状態」から「ロック状態」に移行するものとする。したがって、ユーザは、実行すべき画像読取処理を決定した場合、当該処理に対応する機能ボタンに対するマウスオーバ操作を行った後、操作対象の機能ボタンをカーソルKで指示したままの状態で、右クリックすることにより、左ペインLPの表示をロック状態とすることができる。ロック状態においては、カーソルKの表示位置変更後においても、設定情報の表示が継続される。よって、ユーザは、右クリックをしてロック状態に移行させた後、カーソルKの表示位置を自由に変更できるので、操作性が良い。
また、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対するマウスオーバ操作に基づいて設定情報が表示され、かつ、左ペインLPの状態がアンロック状態である場合には、ロック状態に移行するための操作方法を説明するメッセージを、ポップアップ表示P1として表示させる。例えば、図2(b)に示すように、アンロック状態で設定情報V3が左ペインLPに表示されている場合には、マウスオーバ操作がされているEmailボタンBT3に対し、「右クリックで設定画面をロックします」というメッセージを表わすポップアップ表示P1が表示される。よって、ユーザは、ロック状態に移行するための操作方法を容易に認識し、実行できる。
左ペインLPの状態がロック状態であり、かつ、カーソルKが設定変更ボタンBT5を指示した状態において、マウスの左ボタンを押下(左クリック)した場合、スキャナ制御ウインドウの表示を継続しつつ、ロック状態で表示中の設定情報を変更可能な設定変更ウインドウが別ウインドウとして表示される。例えば、図2(c)示すスキャナ制御ウインドウの状態において設定変更ボタンBT5を左クリックした場合、図3(a)に示すタイトルWTの表記が「Email」である設定変更ウインドウ、すなわち、メール添付処理に関する設定情報を変更可能な設定変更ウインドウが表示される。ユーザは、表示された設定変更ウインドウを用いて、選択中の画像読取処理、すなわち、右クリックにより指定した機能ボタンに割り当てられた処理について、設定情報の設定作業を行う。よって、ユーザは、設定変更ボタンBT5を左クリックすれば、自身がロック状態に移行させた設定情報を変更可能な設定変更ウインドウを表示させることができるので、設定作業における操作性が良い。
設定変更ウインドウには、複数の選択ボックスSBと、OKボタンBT6と、CANCELボタンBT7とが表示される。選択ボックスSBは、設定項目ごとに設けられており、1の選択ボックスSBは、1の設定項目に対する設定値を表示する。設定変更ウインドウが表示された当初は、選択中の画像読取処理に対応付けてHDD14に記憶されている設定情報の各設定値が、対応する各設定ボックスSBに表示される。なお、選択ボックスSBとして表示される設定項目は、それぞれの画像読取処理に応じて規定されている。例えば、図3(a)に示すような、メール添付処理に関する設定情報を変更可能な設定変更ウインドウの場合、選択ボックスSBは、4つの設定項目にそれぞれ対応するボックスSB1〜SB4、すなわち、ファイル形式に対応するボックスSB1と、解像度に対応するボックスSB2と、色数に対応するボックスSB3と、原稿サイズに対応するボックスSB4とから構成される。ユーザは、選択ボックスSBにおける設定値の変更を所望するボックスをカーソルKで指示した状態において、マウスの左ボタンを押下(左クリック)すると、設定値の選択肢の一覧(図示せず)が表示される。ユーザは、表示された選択肢の一覧から、1の設定値を選択することにより、選択ボックスSBに表示させる設定値を変更できる。
OKボタンBT6は、表示中の設定変更ウインドウに対応する設定情報を構成する各設定値を、選択ボックスSBに表示されている設定値に確定させて設定作業を終了する指示を入力するためのボタンである。よって、選択ボックスSBに表示させる設定値を変更した後に、OKボタンBT6を左クリックした場合には、当該設定値の変更が確定される。例えば、図3(a)に示す設定変更ウインドウの状態から、図3(b)に示すように、ボックスSB1,SB3に表示される設定値を、それぞれ、「JPEG(*.jpg)」および「True Gray」に変更した状態で、OKボタンBT6を左クリックした場合、ファイル形式を示す設定値および色数を示す設定値が、それぞれ、変更後の「JPEG(*.jpg)」および「True Gray」に確定される。OKボタンBT6を左クリックすると、表示中の設定情報が、選択中の画像読取処理に対応付けてHDD14に記憶される。CANCELボタンBT7は、表示当初の変更設定ウインドウの選択ボックスSBに表示されている設定値のまま、設定作業を終了する指示を入力するためのボタンである。つまり、CANCELボタンBT7が左クリックされた場合、選択中の画像読取処理に対応付けてHDD14に記憶されている設定情報は変化しない。
設定変更ウインドウにおけるOKボタンBT6を左クリックした場合、選択中の画像読取処理に対応付けてHDD14に記憶されている設定情報が左ペインLPに表示される。よって、設定変更ウインドウの表示当初から、選択ボックスSBに表示させる設定値が変更されている場合には、左ペインLPには、変更後の設定値が反映されて表示される。よって、ユーザは、最新の設定情報を確認した上で、対応する画像読取処理を実行させることができる。本実施形態では、変更後の設定値の表示態様を、変更されていない設定値の表示態様と異なる表示態様で表示させる。例えば、図3(c)に示すように、変更された設定値V3a,V3cを太字で強調表示させる。よって、ユーザは、どの設定項目が変更されたかを一見にして把握できるので、変更後の設定値が所望の値であるかを確認した上で、対応する画像読取処理を実行させることができる。
図4(a)に示すように、設定情報が左ペインLPに表示されていない状態、すなわち、アンロック状態において、設定変更ボタンBT5を左クリックした場合、機能メニューMが、設定変更ボタンBT5に隣接する位置にポップアップ表示される。機能メニューMは、各機能ボタンBT1〜BT4に割り当てられた各画像読取処理(各機能)に対応する選択項目から構成される。図4(a)に示す例では、機能メニューMは、4つの選択項目M1〜M4、具体的に、ImageボタンBT1に割り当てられたイメージ処理に対応する選択項目M1と、OCRボタンBT2に割り当てられたOCR処理に対応する選択項目M2と、EmailボタンBT3に割り当てられたメール添付処理に対応する選択項目M3と、FileボタンBT4に割り当てられたファイル保存処理に対応する選択項目M4とから構成される。
ユーザは、機能メニューMを構成する選択項目のうち、設定作業を所望する処理に対応する選択項目をカーソルKが指示した状態で、マウスの左ボタンを押下(左クリック)した場合、スキャナ制御ウインドウの表示を継続しつつ、左クリックされた選択項目に対応する処理の設定情報を変更可能な設定変更ウインドウが、別ウインドウとしてLCD18に表示される。例えば、図4(b)に示すように、機能メニューMを構成する選択項目M1〜M4のうち、選択項目M3を左クリックした場合、図3(a)に示す設定変更ウインドウ、すなわち、メール添付処理に関する設定情報を変更可能な設定変更ウインドウが表示される。よって、左ペインLPの状態がアンロック状態である場合、すなわち、カーソルKの表示位置によっては左ペインLPに設定情報が表示されない場合であっても、ユーザは、所望の処理に関する設定情報を変更可能な設定変更ウインドウを表示させることができ、操作性が良い。
上述した通り、設定変更ボタンBT5を左クリックすることに基づいて、機能ボタンBT1〜BT4にそれぞれ対応する複数の画像取込処理のうち、1の処理に対応する設定情報を変更可能な設定変更ウインドウを表示させることができるので、ユーザの所望に応じた設定作業を行うことができる。ユーザは、設定変更ウインドウを用いた設定作業の後、カーソルKで機能ボタンBT1〜BT4のいずれかを指示して左クリックするという簡単な操作で、変更後の設定情報に基づく処理を実行させることができる。よって、ユーザにとって操作が容易である。
図5は、アプリ14aに従い、PC10において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。この処理は、アプリ14aが起動された場合に開始される。なお、当該メイン処理の開始に伴い、CPU11は、最後表示メモリ13aにデータが記憶されている場合、当該データに対応付けられている時刻が、PC10に内蔵されるタイマ(図示せず)が示す現在時刻より所定時間、例えば、5分より前であれば、最後表示メモリ13aの内容をクリアする。まず、CPU11は、スキャナ制御ウインドウ、例えば、図2(a)に示すスキャナ制御ウインドウを、LCD18に表示させ(S501)、スキャナ制御ウインドウにおける左ペインLPをアンロック状態に設定する(S502)。左ペインLPがアンロック状態である場合(S503:No)、CPU11は、設定情報表示処理を実行して(S504)、S505の処理へ移行する。S504の設定情報表示処理は、機能ボタンBT1〜BT4に対するマウスオーバ操作により左ペインLPに設定情報を表示させる処理であり、具体的な処理については、図6を参照して後述する。一方、左ペインLPがロック状態である場合(S503:Yes)、CPU11は、処理をS505に移行する。
S505において、カーソルKが設定変更ボタンBT5の左クリックをCPU11が受け付けた場合(S505:Yes)、CPU11は、設定変更ウインドウ表示処理を実行して(S506)、S507の処理へ移行する。S506の設定変更ウインドウ表示処理は、設定変更ウインドウ、例えば、図3(a)に示す設定変更ウインドウを表示させ、表示させた設定変更ウインドウに対する設定値変更などの操作を受け付ける処理であり、具体的な処理については、図7を参照して後述する。一方、設定変更ボタンBT5の左クリックをCPU11が受け付けていない場合(S505:No)、CPU11は、処理をS507に移行する。
S507において、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対する左クリックをCPU11が受け付けた場合(S507:Yes)、CPU11は、機能ボタンBT1〜BT4のうち、左クリックされた機能ボタンに割り当てられた画像読取処理の設定情報をHDD14から取得し、取得した設定情報に基づく画像読取処理を実行する(S508)。具体的には、取得した設定情報に基づいてスキャナ30に原稿の読み取りを指示し、その指示に伴ってスキャナ30により生成される原稿画像の画像データを取得する。その後は、原稿画像の画像データに対し、左クリックされた機能ボタンBT1〜BT4に割り当てられた画像読取処理を施す。CPU11は、S508の処理後、処理をS509に移行する。一方、いずれの機能ボタンBT1〜BTに対する左クリックもCPU11が受け付けていない場合(S507:No)、CPU11は、処理をS509に移行する。
S509において、CPU11は、最後表示メモリ13aにおいてデータに対応付けられて記憶されている時刻と、現在時刻とを比較することにより、最後表示メモリ13aにデータが記憶されてから所定時間、例えば、5分が経過したと判断した場合(S509:Yes)、CPU11は、最後表示メモリ13aをクリアし(S510)、処理をS511に移行する。一方、最後表示メモリ13aにデータが記憶されてから所定時間が経過していない場合、または、最後表示メモリ13aにデータが記憶されていない場合(S509:No)、CPU11は、処理をS511に移行する。よって、S509,S510の処理によれば、最後表示メモリ13aに記憶されたデータは、所定時間に限って記憶され続け、その後はクリアされる。
S511において、スキャナ制御ウインドウの表示終了の指示をCPU11が受け付けた場合(S511:Yes)、CPU11は、本処理を終了する。一方、スキャナ制御ウインドウの表示終了の指示をCPU11が受け付けていない場合(S511:No)、CPU11は、処理をS503に戻す。
図6は、上述した設定情報表示処理(S504)を示すフローチャートである。本処理において、まず、ImageボタンBT1に対するマウスオーバ操作をCPU11が受け付けた場合(S601:Yes)、CPU11は、イメージ処理に関する設定情報を左ペインLPに表示させ(S602)、処理をS603に移行する。一方、OCRボタンBT2に対するマウスオーバ操作をCPU11が受け付けた場合(S601:No,S609:Yes)、CPU11は、OCR処理に関する設定情報を左ペインLPに表示させ(S610)、処理をS603に移行する。
EmailボタンBT3に対するマウスオーバ操作をCPU11が受け付けた場合(S609:No,S611:Yes)、CPU11は、メール添付処理に関する設定情報を左ペインLPに表示させ(S612)、処理をS603に移行する。また、FileボタンBT4に対するマウスオーバ操作を受け付けた場合(S611:No,S613:Yes)、CPU11は、ファイル保存処理に関する設定情報を左ペインLPに表示させ(S614)、処理をS603に移行する。よって、S601,S602,S609〜S614の処理によれば、左ペインLPの状態がアンロック状態であるときに、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対するマウスオーバ操作が行われると、マウスオーバ操作がされた機能ボタンに割り当てられた画像取込処理に関する設定情報が左ペインLPに表示される。例えば、図2(b)に示すように、EmailボタンBT3に対しマウスオーバ操作がされた場合に、メール添付処理に関する設定情報V3が左ペインLPに表示される。
S603において、CPU11は、ロック状態へ移行させるための操作方法を示すポップアップ表示P1(図2(b)参照)を、スキャナ制御ウインドウに表示させる。次に、CPU11は、左ペインLPに表示中の設定情報を特定するデータとして、マウスオーバ操作された機能ボタンを示すデータを、現在時刻に対応づけて最後表示メモリ13aに記憶させ(S604)、処理をS605に移行する。
一方、いずれの機能ボタンBT1〜BT4に対するマウスオーバ操作もCPU11が受け付けていない場合(S613:No)、CPU11は、左ペインLPの表示をクリアし(S615)、処理をS605に移行する。よって、左ペインLPの状態がアンロック状態である場合、いずれの機能ボタンBT1〜BT4に対するマウスオーバ操作も行われていなければ、例えば、図2(a)に示すように、左ペインLPには、設定変更ボタンBT5のみが表示される。
S605において、右クリックをCPU11が受け付けていない場合(S605:No)、本処理を終了する。一方、右クリックをCPU11が受け付けた場合(S605:Yes)、当該右クリックがマウスオーバ操作された機能ボタン上で行われたものであれば(S606:Yes)、CPU11は、左ペインLPをロック状態に設定し(S607)、スキャナ制御ウインドウからポップアップ表示P1を消去し(S608)、本処理を終了する。S607の処理によれば、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対するマウスオーバ操作によって左ペインLPに表示された設定情報が、その機能ボタンに対するマウスオーバ操作が継続されるか否かにかかわらず、継続して表示される。なお、マウスオーバ操作された機能ボタン上で行われた右クリックが、特許請求の範囲の各請求項における「マウスオーバ操作と異なる所定の操作」の一例である。一方、右クリックがマウスオーバ操作された機能ボタン以外の位置で行われた場合(S606:No)、CPU11は、左ペインLPの状態をアンロック状態に設定し(S617)、本処理を終了する。
図7は、上述した設定変更ウインドウ表示処理(S506)を示すフローチャートである。本処理において、まず、左ペインLPの状態がロック状態である場合(S701:Yes)、CPU11は、機能ボタンBT1〜BT4のうち、ロックされている機能ボタンに対する設定変更ウインドウをLCD18に表示させ(S702)、処理をS703に移行する。例えば、EmailボタンBT3に対応する設定情報の表示がロック状態であった場合、図3(a)に示す設定変更ウインドウ、すなわち、メール添付処理に関する設定情報を変更可能な設定変更ウインドウが表示される。よって、S701,S702の処理によれば、左ペインLPの状態がロック状態であるときに、機能変更ボタンBT5が左クリックされた場合には、ロックされている機能ボタンに対する設定変更ウインドウが表示される。一方、左ペインLPの状態がアンロック状態である場合(S701:No)、CPU11は、機能メニューMを設定変更ボタンBT5に隣接する位置にポップアップ表示させ(S709)、処理をS710に移行する。S709の処理の結果、例えば、図4(a)に示す機能メニューMが設定変更ウインドウに表示される。
S710において、選択項目M1であるImageメニューに対する左クリックをCPU11が受け付けた場合(S710:Yes)、CPU11は、ImageボタンBT1に対応する設定変更ウインドウをLCD18に表示させ(S711)、機能メニューMを非表示とし(S712)、処理をS703に移行する。一方、選択項目M2であるOCRメニューに対する左クリックをCPU11が受け付けた場合(S710:No,S713:Yes)、CPU11は、OCRボタンBT2に対応する設定変更ウインドウをLCD18に表示させ(S714)、処理をS712に移行する。
選択項目M3であるEmailメニューに対する左クリックをCPU11が受け付けた場合(S713:No,S715:Yes)、CPU11は、EmailボタンBT3に対応する設定変更ウインドウをLCD18に表示させ(S716)、処理をS712に移行する。また、選択項目M4であるFileメニューに対する左クリックをCPU11が受け付けた場合(S715:No,S717:Yes)、CPU11は、FileボタンBT4に対応する設定変更ウインドウをLCD18に表示させ(S718)、処理をS712に移行する。よって、S709〜S711,S713〜S718の処理によれば、左ペインLPの状態がアンロック状態であるときに、機能変更ボタンBT5が左クリックされた場合には、機能メニューMからユーザが選択した画像取込処理(機能)に対応する設定変更ウインドウが表示される。一方、機能メニューMにおける各メニュー以外のエリアに対する左クリックをCPU11が受け付けた場合(S717:No:S719Yes)、CPU11は、機能メニューMを非表示とし(S720)、本処理を終了する。
CPU11は、S702又はS712の処理後、OKボタンBT6又はCANCELボタンBT7のいずれに対する左クリックもCPU11が受け付けていない場合(S703:No,S721:No)、CPU11は、処理をS703に戻し、OKボタンBT6又はCANCELボタンBT7のいずれかが左クリックされることを待機する。OKボタンBT6に対する左クリックをCPU11が受け付けた場合(S703:Yes)、CPU11は、現在の設定情報、すなわち、選択ボックスSB(SB1〜SB4)に表示されている各設定値を、表示中の設定変更ウインドウに対する画像読取処理の種類に対応付けてHDD14に上書きにより記憶する(S704)。次に、左ペインLPの状態がロック状態であれば(S705:Yes)、CPU11は、現在の設定情報をHDD14から取得し、取得した設定情報を左ペインLPに表示させ(S706)、処理をS707に移行する。なお、S706において、変更された設定値については、太字などの強調表示を行う。よって、ユーザは、どの設定項目の設定値に変更があったかを一瞥にして把握できる。
一方、S705において、左ペインの状態がアンロック状態である場合(S705:No)、CPU11は、S706の処理をスキップして、処理をS707に移行する。つまり、左ペインの状態がアンロック状態である場合には、OKボタンBT6が左クリックされても、左ペインLPには、現在の設定情報が表示されない。S707において、CPU11は、左ペインLPの状態をアンロック状態に設定する。よって、OKボタンBT6又はCANCELボタンBT7が左クリックされると、左ペインLPの状態がアンロック状態に設定されるので、左ペインLPの状態がロック状態であった場合には、アンロック状態への移行後は、機能ボタンBT1〜BT4のいずれに対してもマウスオーバ操作がされていないことを条件として、左ペインLPに表示されていた設定情報を消去することができる。次に、CPU11は、設定変更ウインドウを消去して(S708)、本処理を終了する。また、S721において、CANCELボタンBT7に対する左クリックをCPU11が受け付けた場合(S721:Yes)、CPU11は、処理をS707に移行する。
第1実施形態によれば、左ペインLPの状態がロック状態であるときに、設定変更ボタンBT5を左クリックした場合、ロック状態で左ペインLPに表示されている設定情報を変更可能な設定変更ウインドウが表示される。ユーザが意図的に表示をロック状態にした設定情報は、ユーザが変更を所望する設定情報である可能性が高いので、当該設定情報を変更可能な設定変更ウインドウを表示させることにより、好適な操作性を提供できる。一方、左ペインLPの状態がアンロック状態であるときに、設定変更ボタンBT5を左クリックした場合、各機能ボタンBT1〜BT4に割り当てられた各画像読取処理(各機能)を選択可能な機能メニューMが表示される。ユーザは、機能メニューMから、設定作業を所望する処理を選択すれば、当該処理に関する設定情報を変更可能な設定変更ウインドウを表示させることができる。よって、左ペインLPの状態がアンロック状態である場合であっても、機能メニューMから、設定情報の変更を所望する機能を選択するという容易な操作で、複数の設定変更ウインドウから、所望の設定変更ウインドウを容易に表示させることができ、操作性が良い。
次に、図8を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。上記第1実施形態では、左ペインLPの状態がアンロック状態であるときに、設定変更ボタンBT5が左クリックされた場合、機能メニューMを表示させて、設定情報を変更させる1の画像取込処理(機能)をユーザに選択させる構成であった。これに対し、第2実施形態では、左ペインLPの状態がアンロック状態であるときに、設定変更ボタンBT5が左クリックされた場合、当該左クリックより前の所定期間内に左ペインLPに表示された最後の設定情報に対応する設定変更ウインドウを表示させる。第2実施形態において、上記第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図8は、第2実施形態の設定変更ウインドウ表示処理(S506)を示すフローチャートである。この処理は、PC10に搭載される第2実施形態のアプリ14aに従い、CPU11が実行する処理である。左ペインLPの状態がロック状態である場合(S701:Yes)、CPU11は、ロックされている機能ボタンに対する設定変更ウインドウをLCD18に表示させ(S702)、処理をS703に移行し、第1実施形態と同様に、S703〜S708,S721の処理を実行する。
一方、左ペインLPの状態がアンロック状態である場合(S701:No)、最後表示メモリ13aにデータが記憶されていれば(S801:Yes)、CPU11は、最後表示メモリ13aに記憶されたデータに基づき、当該データが示す機能ボタンに対応する設定変更ウインドウをLCD18に表示させ(S802)、処理をS803に移行する。最後表示メモリ13aには、最後に表示された設定情報を特定するデータが所定時間に限って記憶されるので、左ペインLPの状態がアンロック状態のときに設定変更ボタンBT5が左クリックされた場合、当該左クリックより前の前記所定時間の範囲内で、左ペインLPに最後に表示された設定情報に対応する設定変更ウインドウが表示される。
また、左ペインLPの状態がアンロック状態であるが、最後表示メモリ13aにデータが記憶されていなければ(S801:No)、CPU11は、CPU11は、機能メニューMをポップアップ表示させ(S709)、処理をS803に移行する。機能メニューMにおけるいずれかのメニューに対する左クリックをCPU11が受け付けた場合(S803:Yes)、左クリックされたメニューに対応する機能ボタンに対応する設定変更ウインドウをLCD18に表示させる(S804)。機能メニューMが、図4(a)に示す機能メニューMである場合、S804において、CPU11は、第1実施形態の設定変更ウインドウ表示処理(図7参照)のS711、S714、S716、またはS718と同様の処理を実行する。例えば、Imageメニューに対する左クリックをCPU11が受け付けた場合には、CPU11は、S804において、S711と同様の処理、すなわち、ImageボタンBT1に対応する設定変更ウインドウを表示させる処理を実行する。
CPU11は、S804の処理後、機能メニューMを非表示とし(S712)、処理をS703に移行する。また、S803において、機能メニューMにおけるいずれのメニューに対する左クリックもCPU11が受け付けていない場合(S803:No)、CPU11は、処理をS719に移行し、第1実施形態と同様に、S719,S720の処理を実行する。
第2実施形態によれば、左ペインLPの状態がアンロック状態であるときに、設定変更ボタンBT5が左クリックされた場合には、当該左クリックから所定時間前までの期間内に左ペインLPに表示された設定情報のうち、直近に(最後に)表示された設定情報を変更可能な設定変更ウインドウがLCD18に表示される。過去に左ペインLPに表示させた設定情報は、ユーザが変更を所望する設定情報である可能性があるので、設定変更ウインドウの選択作業に対する操作性が良い。
次に、図9を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。上記第1実施形態では、左ペインLPの状態がロック状態であるときに、設定変更ボタンBT5が左クリックされた場合、左ペインLPにロック状態で表示中の設定情報に対応する設定変更ウインドウが表示される構成であった。これに対し、第3実施形態では、設定変更ウインドウを、複数のタブシートから構成し、左ペインLPの状態がロック状態であるときに、設定変更ボタンBT5が左クリックされた場合、所定のタブシートを前面に表示させた設定変更ウインドウが表示される。なお、第3実施形態において、上記第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図9は、第3実施形態の設定変更ウインドウの一例を示す図である。本実施形態の設定変更ウインドウは、割り当てられた各画像読取処理(各機能)について切り替え可能に設けられ、各処理に関する設定情報を変更可能な複数のタブシートから構成される。図9に示す例では、設定変更ウインドウは、第1実施形態における各機能ボタンBT1〜BT4にそれぞれ対応する4枚のタブシートTB1〜TB4から構成される。タブシートTB1は、ImageボタンBT1に対応し、イメージ処理に関する設定情報を変更可能なタブシートである。タブシートTB2は、OCRボタンBT2に対応し、OCR処理に関する設定情報を変更可能なタブシートである。タブシートTB3は、EmailボタンBT3に対応し、メール添付処理に関する設定情報を変更可能なタブシートである。タブシートTB4は、FileボタンBT4に対応し、ファイル保存処理に関する設定情報を変更可能なタブシートである。
本実施形態では、左ペインLPの状態がロック状態であるときに、設定変更ボタンBT5が左クリックされた場合、設定変更ウインドウとして、左ペインLPにロック状態で表示中の設定情報に対応するタブシートを前面に表示させたウインドウがLCD18に表示される。つまり、設定変更ウインドウ表示処理(図7,図8参照)のS702において、CPU11は、ロックされている機能ボタンに対応するタブシートを前面に表示させた設定変更ウインドウをLCD18に表示させる。よって、例えば、メール添付処理に関する設定情報が左ペインLPにロック状態で表示されているときに、設定変更ボタンBT5が左クリックされた場合、図9に示すような、タブシートTB3を前面に表示させた設定変更ウインドウが表示される。なお、設定変更ウインドウを構成するタブシートの数は、右ペインRPに表示される機能ボタンの数に応じた数となる。
各タブシートには、第1実施形態における各画像読取処理毎の設定変更ウインドウと同様、複数の選択ボックスSBが表示される。例えば、図9に示すメール添付処理に関する設定情報を変更可能なタブシートTB3には、図3(a)に示す設定変更ウインドウと同様、選択ボックスSBとして、4つの設定項目にそれぞれ対応するボックスSB1〜SB4が表示される。よって、ユーザは、前面に表示されたタブシートに表示される選択ボックスSBを用いて、設定作業を行うことができる。また、本実施形態の設定変更ウインドウは、第1実施形態の設定変更ウインドウと同様、OKボタンBT6と、CANCELボタンBT7とが表示される。よって、現在の設定値に確定して設定作業を終了させる場合、ユーザはOKボタンBT6を左クリックし、当初の設定値に確定して設定作業を終了させる場合、ユーザはCANCELボタンBT7を左クリックすればよい。
第3実施形態によれば、左ペインLPにロック状態で表示されている設定情報に対応する1のタブシートが前面に表示された設定変更ウインドウが表示されるので、第1実施形態と同様の好適な操作性を提供する。
なお、上記第3実施形態では、左ペインLPの状態がロック状態であるときに、設定変更ボタンBT5が左クリックされた場合に、複数のタブシートから構成される設定変更ウインドウを表示させる構成としたが、左ペインLPの状態がアンロック状態である場合についても、複数のタブシートから構成される設定変更ウインドウを表示させる構成としてもよい。係る場合、設定変更ウインドウ表示処理(図7,図8参照)のS709において、機能メニューを表示する代わりに、予め決められたタブシート、例えば、タブシートTB1を前面に表示させた設定変更ウインドウを表示させればよい。なお、上記第2実施形態のように、設定変更ボタンBT5の左クリックより前の所定期間内に左ペインLPに表示された設定情報に対応するタブシートを前面に表示させるようにしてもよい。係る場合、S709の処理に換わる、複数のタブシートから構成される設定変更ウインドウを表示させる処理が、「選択表示制御手段」の一例となる。また、複数のタブシートから構成される設定変更ウインドウを表示させた後、前面に表示させるタブシートを切り替える処理が、「第2変更画面表示制御手段」の一例となる。
上記実施形態において、アプリ(デバイス制御アプリケーション)14aが、画像処理プログラムの一例である。PC10が、画像処理装置の一例である。CPU11が、コンピュータの一例である。スキャナ30が、画像形成装置の一例である。機能ボタンBT1〜BT4が、機能画像の一例である。LCD18が、表示部の一例である。右ペインRPが、第1領域の一例である。左ペインLPが、第2領域の一例である。HDD14が、記憶部の一例である。設定変更ボタンBT5が、設定変更画像の一例である。図3(a),図3(b),図9に示す設定変更ウインドウが、設定変更画面の一例である。タブシートTB1〜TB4が、タブシートの一例である。機能メニューMが、メニュー表示の一例である。ポップアップ表示P1が、操作情報の一例である。S501の処理を実行するCPU11が、機能表示制御手段及び機能表示制御ステップの一例である。S602,S610,S612,S614の処理を実行するCPU11が、第1設定表示制御手段及び第1設定表示制御ステップの一例である。S607の処理を実行するCPU11が、第2設定表示制御手段及び第2設定表示制御ステップの一例である。S702の処理を実行するCPU11が、第1変更画面表示制御手段及び第1変更画面表示制御ステップの一例である。S704の処理を実行するCPU11が、設定記憶制御手段及び設定記憶制御ステップの一例である。S709の処理を実行するCPU11が、選択表示制御手段の一例である。S711,S714,S716,S718の処理を実行するCPU11が、第2変更画面表示制御手段の一例である。S801の処理を実行するCPU11が、表示判断手段の一例である。S802の処理を実行するCPU11が、第3変更画面表示制御手段の一例である。S706の処理を実行するCPU11が、第3設定表示制御手段の一例である。S707,S615の処理を実行するCPU11が、消去制御手段の一例である。S603の処理を実行するCPU11が、操作表示制御手段の一例である。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。例えば、S509の判定の基準となる所定時間は、適宜の値を採用してよい。また、機能ボタンBT1〜BT4の数は適宜の値を採用してよい。
上記各実施形態では、画像形成装置として、スキャナ30を例示したが、画像データに対して所定の処理、例えば、スキャナで読み取ったデータを画像データに変換する処理などを実行可能な装置であれば、画像形成装置の一例となり得る。また、画像データに対する所定の処理は、スキャナを使用する処理に限定されず、例えば、PCで作成したファイルをFAX送信するPC−FAX処理など、種々の処理に適用可能である。画像形成装置の一例となり得る装置としては、多機能周辺装置、複合機、ファクシミリ装置などを例示できる。また、上記各実施形態では、画像処理装置として、PC10を例示したが、画像形成装置と通信可能な装置であれば、画像処理装置の一例となり得る。画像形成装置の一例となり得る装置としては、スマートフォン、携帯電話、PDA、タブレット端末などを例示できる。また、上記実施形態では、機能ボタンBT1〜BT4に割り当てられた画像処理の一部、例えば、画像データを各種アプリケーションに渡す処理や、画像ファイルを保存する処理などがPC10において実行される構成としたが、全て、スキャナ30などの画像形成装置において実行される構成であってもよい。
上記実施形態のPC10は、ユーザのマウス操作に応じて、カーソルKの表示位置が移動するものとして説明したが、キーボード操作に応じて、カーソルKの表示位置を移動させてもよい。また、タッチパネルやタッチパッド(それぞれ入力装置の一例)を設け、その操作に応じて、カーソルKの表示位置を移動させてもよい。特許請求の範囲の各請求項における「マウスオーバ操作」は、マウス操作に限らず、キーボード操作や、タッチパネルやタッチパッドなどの操作によって、カーソルKの矢印先端を機能ボタンBT1〜BT4の表示領域に重ねる操作を含む。
上記各実施形態では、右クリックが、左ペインLPをロック状態とするための操作であった。これに対し、カーソルKがボタンBT1〜BT4を指示する状態を一定時間、例えば、3秒継続させることが、左ペインLPがロック状態とするための操作としてもよい。図10(a)は、本変形例におけるスキャナ制御ウインドウの一例を示す図である。図10(a)に示すスキャナ制御ウインドウの構成のうち、上記各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。図10(a)に示すように、本変形例のスキャナ制御ウインドウは、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対してマウスオーバ操作がされた場合に、ポップアップ表示P1(図2(b)参照)に換えて、ポップアップ表示P2が表示される。ポップアップ表示P2は、左ペインLPをアンロック状態からロック状態に変更する操作方法を示す。例えば、図10(a)に示すように、アンロック状態で設定情報V3が左ペインLPに表示されている場合には、マウスオーバ操作がされているEmailボタンBT3に対し、「一定時間経過で設定画面をロックします」というメッセージを表わすポップアップ表示P2が表示される。本変形例によっても、ユーザは、ロック状態に移行するための操作方法を容易に認識し、実行できる。なお、ポップアップ表示P2は、例えば、左ペインLPがロック状態に移行した場合に消去すればよい。また、カーソルKが1の機能ボタンに対して右クリックする操作と、1の機能ボタンに対し、一定時間に亘るマウスオーバ操作のうち、少なくともいずれか一方が実行された場合に、左ペインLPの状態をロック状態とするようにしてもよい。
上記各実施形態では、スキャナ制御ウインドウ100の表示領域を、右ペインRPと、左ペインLPとに分割している(左右に分割している)が、これに限られるものではない。図10(b)及び(c)は、本変形例におけるスキャナ制御ウインドウの一例を示す図である。図10(b)及び(c)に示すスキャナ制御ウインドウの構成のうち、上記各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。例えば、図10(b)及び(c)に示すように、スキャナ制御ウインドウ100の表示領域を、上下に分割し、上側の表示領域(上ペインUP)に、機能ボタンBT1〜BT4を表示させ、下側の表示領域(下ペインBP)に、マウスオーバ操作された機能ボタンに対応する設定情報を表示させてもよい。好ましくは、図10(b)及び(c)に示す例のように、機能ボタンBT1〜BT4のうち、1の機能ボタンがカーソルKによってマウスオーバ操作されたことに基づいて、当該1の機能ボタンに対応する設定情報を表示させる場合には、その1の機能ボタンと設定情報との間に他の機能ボタンが配置されない位置に、設定情報を表示させるとよい。このようにすれば、ユーザがカーソルKで指示した機能ボタンと設定情報との対応関係が視覚的に分かり易い。本変形例において、設定変更ボタンBT5は、例えば、スキャナ制御ウインドウの右下の位置など、適宜の位置に表示させればよい。
上記各実施形態において、アンロック状態で設定情報を表示中に、カーソルKがボタンBT1〜BT4を指示しなくなった場合、すなわち、マウスオーバ操作が解除された場合、設定情報を消去するものとして説明した。しかしながら、アンロック状態における設定情報の消去タイミングはこれに限られるものではない。例えば、アンロック状態で設定情報を表示中に、カーソルKの表示位置が変更された場合であっても、一定時間(例えば、30秒)が経過するまでは、設定情報を表示し続けるように構成してもよい。
上記各実施形態においては、OKボタンBT6,CANCELボタンBT7を左クリックすることを条件にロック状態を解除していた。しかしながら、ロック条件を解除する操作はこれに限られるものではない。例えば、各ボタンBT1〜BT5以外のいずれかの領域をカーソルKで指示した状態で右クリックする操作や、ロック状態への移行後一定時間内に、左ペインLP外を指示する位置にカーソルKの表示位置を変更する操作など、適宜の操作を、ロック状態を解除する操作として採用できる。あるいは、ロック状態への移行後、一定時間以上継続して、設定変更ボタンBT5が左クリックされないことを条件として、ロック状態を解除してもよい。このように、ロック状態を解除する操作を設けることにより、ユーザは設定情報の表示が不要になった場合に、簡単な操作で表示を消去できる。
上記各実施形態では、設定変更ボタンBT5を、左ペインLPに常時表示させる構成としたが、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対してマウスオーバ操作が行われた時に、設定変更ボタンBT5を左ペインLPに表示させる構成としてもよい。あるいは、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対してマウスオーバ操作が行われ、さらに右クリックがされたことを条件として、設定変更ボタンBT5を左ペインLPに表示させる構成としてもよい。このように、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対してマウスオーバ操作がされ、対応する設定情報が左ペインLPに表示された場合に、設定変更ボタンBT5を表示させることにより、左ペインLPに表示させた設定情報と、設定変更ボタンBT5が関連付いていることをユーザに認識させ易い。よって、設定変更ウインドウを表示させるための操作性が良い。なお、上記変形例において、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対して少なくともマウスオーバ操作を行った場合に、設定変更ボタンBT5を左ペインLPに表示させる処理が「画像表示制御手段」の一例である。また、上記各実施形態では、設定変更ボタンBT5を左ペインLPに表示させる構成としたが、設定変更ボタンBT5の表示位置は、左ペインLPに限らず、右ペインRPなど適宜の位置であってよい。
上記各実施形態では、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対してマウスオーバ操作が行われると、最後表示メモリ13aにデータを記憶する構成としたが、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対してマウスオーバ操作が行われ、さらに右クリックがされたことを条件として、最後表示メモリ13aにデータを記憶する構成、すなわち、CPU11が、S604に相当する処理を実行する構成としてもよい。係る構成によれば、上記第2実施形態において、当該左クリックより前の所定期間内に、ユーザが最後に意図的に表示を継続させた設定情報に対応する設定変更ウインドウを表示させることができる。よって、表示された設定変更ウインドウが、ユーザが変更を所望する設定情報を変更可能な設定変更ウインドウである可能性が高く、操作性が良い。
上記各実施形態では、機能ボタンBT1〜BT4のいずれかに対してマウスオーバ操作が行われると、最後表示メモリ13aにデータを記憶し、所定時間後に当該データを消去する構成としたが、最後表示メモリ13aにデータを時系列に記憶し、第2実施形態の設定変更ウインドウ表示処理(図8参照)のS801において、CPU11は、最後表示メモリ13aに記憶されたデータのうち、直近の時刻に対応付けられているデータについて、当該直近の時刻が、設定変更ボタンBT5の左クリックより前の所定期間内の時刻である場合に、S802の処理を実行する構成としてもよい。なお、最後表示メモリ13aにデータを時系列に記憶する場合、各データに設定情報の表示時間を対応付けて記憶し、設定変更ボタンBT5の左クリックより前の所定期間内に記憶されたデータのうち、表示時間が最長であるデータがある場合に、当該データに応じた設定変更ウインドウを表示させる構成としてもよい。また、上記各実施形態では、最後表示メモリ13aを揮発性のメモリであるRAM13内に設ける構成としたが、HDD14やフラッシュメモリなどの書換可能な不揮発性のメモリに、最後表示メモリ13aと同様のメモリを設ける構成としてもよい。
上記各実施形態では、左ペインLPの状態がアンロック状態である場合には、OKボタンBT6が左クリックされても、左ペインLPには、現在の設定情報が表示されない構成としたが、OKボタンBT6が左クリックされた場合、CPU11は、左ペインLPの状態がロック状態またはアンロック状態のいずれであるかにかかわらず、S706の処理を実行し、現在の設定情報を表示させる構成としてもよい。係る構成により、左ペインLPの状態にかかわらず、ユーザは、どの設定項目の設定値に変更があったかを一瞥にして把握できる。ただし、左ペインLPの状態がアンロック状態であった場合には、S706の処理によって表示させた設定情報を、所定のタイミング、例えば、所定時間後、または、機能ボタンBT1〜BT4に対する次のマウスオーバ操作がされた場合などに消去することが好ましい。
上記第1〜第3実施形態により説明した各特徴や、上述した各変形例を適宜組み合わせて実施させる構成としてもよい。