JP2014024967A - 木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物 - Google Patents
木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014024967A JP2014024967A JP2012166647A JP2012166647A JP2014024967A JP 2014024967 A JP2014024967 A JP 2014024967A JP 2012166647 A JP2012166647 A JP 2012166647A JP 2012166647 A JP2012166647 A JP 2012166647A JP 2014024967 A JP2014024967 A JP 2014024967A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wood
- wood protective
- protective coating
- coating material
- coat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
Abstract
【課題】
屋外で木材に使用される木材保護塗料は、太陽光や風雨などにより通常約2年で塗膜劣化により耐候性の低下が生じる。すなわち、木材から塗料が剥離し木材表面の生物劣化や太陽光による割れや変色などの耐候性の低下が生じる。そこで、本発明の課題は、太陽光や風雨などに対しても3年以上の長期間の耐候性を発揮する木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物を提供する。
【解決手段】
本発明の木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物は、塗料形成成分に脂肪酸金属塩を塗膜劣化防止剤とし混合することで、材料表面で塗膜を形成した後の安定性が向上し、耐候性機能が通常の塗料より向上する。また、通常の木材保護塗料の有効年数が約2年であるのに対し、本発明の木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物を処理することで、長期間耐候性を保持し、少なくとも3年以上の効力を発揮する。
【選択図】なし
屋外で木材に使用される木材保護塗料は、太陽光や風雨などにより通常約2年で塗膜劣化により耐候性の低下が生じる。すなわち、木材から塗料が剥離し木材表面の生物劣化や太陽光による割れや変色などの耐候性の低下が生じる。そこで、本発明の課題は、太陽光や風雨などに対しても3年以上の長期間の耐候性を発揮する木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物を提供する。
【解決手段】
本発明の木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物は、塗料形成成分に脂肪酸金属塩を塗膜劣化防止剤とし混合することで、材料表面で塗膜を形成した後の安定性が向上し、耐候性機能が通常の塗料より向上する。また、通常の木材保護塗料の有効年数が約2年であるのに対し、本発明の木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物を処理することで、長期間耐候性を保持し、少なくとも3年以上の効力を発揮する。
【選択図】なし
Description
本発明は、木材保護塗料を塗布した塗膜に関して、太陽光、風雨などによる経時的な塗膜劣化を防止するための木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物に関する。
従来、住宅、建築物などの土木工業用材料や、家具などの一般工業用材料などに使用される木材は、美観の保持、太陽光や風雨による白亜化、割れや変色などから保護するために、材料表面に塗膜を形成する木材保護塗料などを処理している。
(a)木材防腐防カビ剤と、(b)木材防虫剤と、(c)塗膜形成成分と、(d)赤色酸化鉄、黄色酸化鉄およびカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種の顔料と、(e)溶剤とを含有することを特徴とする木材保護塗料が開示されている。また、有効成分が木材の表面に残存する第1の製剤としての懸濁液と、有効成分が木材の内部に浸透する第2の製剤としての液剤と、塗膜形成成分とを含有させることを特徴とする木材保護塗料も開示されている。しかし、これらの木材保護塗料で処理された木材を長期に亘って屋外暴露すると、経時的に塗膜が劣化して剥離し、木材表面の変色や劣化を生じるという問題があった。
塗膜劣化防止方法としては、樹脂自体の光、酸素や水分に対する耐久性を高める方法と、光安定剤、酸化防止剤などの各種塗膜劣化防止剤の塗料内配合による方法とが主に検討されてきた。
例えば、樹脂の一つであるアルキド樹脂の光や酸素などに対する安定性を向上させるには、変性剤として用いられる脂肪酸を、従来から多用されてきた不飽和部の多いものから、不飽和部の少ないものに置換することや、または脂肪酸を全く除いた、いわゆるオイルフリータイプにするなどの手法がとられてきた。
また、後者の塗料内配合による方法としては、塗料中にベンゾフェノン系化合物などの紫外線吸収剤を含有させることによる塗膜劣化防止方法や、塗料中に紫外線吸収性ガラス粉末を混入せしめることによる塗膜の劣化防止方法などが挙げられる。
上記のどちらの方法を用いた場合においても、太陽光や風雨に暴露した際に、初期の段階で効力を発揮するものや長期間屋外暴露しても耐候性を有するものなどがあるが、木材保護塗料としては、いずれも最長で約2年程度しか塗膜としての機能を維持しない。現状、木材に対する保護塗料などでは、薬剤技術が発達し、腐朽、カビ、害虫などからは、最低10年の木材保護が可能となっている。一方、塗料としての機能は2年程度しか有しないため問題となっている。
屋外で木材に使用される木材保護塗料などは、太陽光や風雨により通常約2年で塗膜劣化により、木材から塗料が剥離し、美観の損失、木材表面の生物劣化や太陽光による割れなどの耐候性の低下が生じる。そこで、本発明の目的は、太陽光や風雨などに対しても強靭な耐候性を発揮する木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の発明に係るものである。
(1)脂肪酸金属塩を含有することを特徴とする木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物。
(2)脂肪酸金属塩の金属が、コバルト、マンガン、銅及び亜鉛から選択される少なくとも1種類以上であることを特徴とする木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物。
(3)脂肪酸金属塩の脂肪酸が、オクチル酸、ナフテン酸及びバーサチック酸から選ばれる少なくとも1種類以上であることを特徴とする木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の塗膜劣化防止組成物を木材保護塗料に混合させ、対象物に処理する木材保護塗料用塗膜劣化防止方法
を提供するものである。
すなわち、本発明は以下の発明に係るものである。
(1)脂肪酸金属塩を含有することを特徴とする木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物。
(2)脂肪酸金属塩の金属が、コバルト、マンガン、銅及び亜鉛から選択される少なくとも1種類以上であることを特徴とする木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物。
(3)脂肪酸金属塩の脂肪酸が、オクチル酸、ナフテン酸及びバーサチック酸から選ばれる少なくとも1種類以上であることを特徴とする木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の塗膜劣化防止組成物を木材保護塗料に混合させ、対象物に処理する木材保護塗料用塗膜劣化防止方法
を提供するものである。
本発明の木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物を、塗料に混合することにより、材料表面で塗膜を形成した後の耐候性が向上し、通常の木材保護塗料より耐候性機能が向上する。耐候性とは、自然の気象条件下に塗膜を長期間暴露した場合、またはウェザーメーターなどによる促進耐候試験の場合に生じる塗膜の劣化、とくに塗膜の割れ、撥水性の低下や剥離の発生などに対する耐性を意味する。通常の木材保護塗料の有効年数が約2年であるのに対し、本発明の木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物を処理することで、長期間耐候性を保持し、少なくとも3年以上の効力を発揮する。
本発明の木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物は、脂肪酸金属塩を含有する剤であって、この塗膜劣化防止組成物を添加した塗料を木材表面に処理を行うことによって強固な塗膜を形成する。
本発明における木材保護塗料とは、防腐・防黴性、防虫性や撥水性を持ち、さらに通気性を持っており、一般的な塗料に比べて優れた保護効果を示す。一般的に木材保護塗料には、含浸タイプや造膜タイプの二種類があり、本発明は造膜タイプの塗料に効果を発揮するものである。
本発明における木材保護塗料に混合する脂肪酸金属塩の製剤には様々な製剤型が考えられる。例えば、油剤、乳剤、エマルジョン剤、マイクロエマルジョン剤、フロアブル剤、サスポエマルジョン剤等が挙げられる。この製剤に用いられる溶剤は、木材保護塗料及び脂肪酸金属塩が溶解または分散するものであれば特に限定されるものではない。
本発明の脂肪酸金属塩の製剤に用いられる溶剤としては、芳香族又は脂肪族炭化水素類(キシレン、トルエン、アルキルナフタレン、フェニルキシリルエタン、ケロシン、ターペン、軽油、白灯油、ヘキサン、シクロヘキサンなど)、ハロゲン化炭化水素類(クロロベンゼン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタンなど)、アルコール類(メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール)、グリコール類(エチレングリコールなど)、エーテル類(ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリルなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−ピロリドンなど)、炭酸アルキリデン類(炭酸プロピレンなど)、植物油(大豆油、綿実油など)、植物精油(オレンジ油、ヒソップ油、レモン油など)、及び水が挙げられる。これらは単独もしくは2種以上を用いてもよい。
本発明における塗膜形成成分としては、木材表面に塗膜を形成して木材を保護する成分であれば特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂などの合成樹脂などが挙げられる。特に好ましい合成樹脂としては、アルキド樹脂及びアクリル樹脂が挙げられる。
塗膜形成成分としては水性および/または油性のどちらを使用してもよい。
本発明の脂肪酸金属塩としては、オクチル酸コバルト、オクチル酸マンガン、オクチル酸亜鉛、オクチル酸銅、オクチル酸ジルコニウムなどのオクチル酸金属塩、ナフテン酸カルシウム、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸銅などのナフテン酸金属塩が挙げられ、単独または2種類以上を用いても良い。特に好ましい脂肪酸金属塩としては、オクチル酸亜鉛である。
本発明の対象物である、塗料を塗布して保護できる木質材料としては、集成材、合板、単板積層材、パーティクルボード、ファイバーボード、ストランドボードなどが挙げられる。また、保護できる木材は広葉樹、針葉樹ともに使用することができ、特に限定されるものではない。
本発明の効果を阻害しない範囲において、紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤、防錆剤、レベリング剤、消泡剤、つや消し剤、光安定剤、顔料、皮バリ防止剤、殺虫剤、防黴剤、防腐剤、などを添加することができる。
本発明の木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物は、各種材料の表面に塗布することで、材料表面に塗膜を形成し、美観を保つと共に、自然の気象条件下で長期間、塗膜の劣化を防止することができる。
塗膜の美観及び性能についての評価方法は各種あるが、本発明の塗膜劣化防止組成物を添加した木材保護塗料の評価に関しては、美観については目視評価、耐候性などの性能評価には、撥水性評価及び接触角評価で実施することができる。
以下に実施例において本発明を具体的に説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
オクトライフ(登録商標)ZnS(オクチル酸亜鉛無溶剤、Zn含有量22.5重量部以上、住化エンビロサイエンス株式会社製)を塗膜劣化防止組成物として選択した。
(実施例2)
オクチル酸亜鉛50重量部とペガゾールAS−100(エクソンモービル有限会社製)50重量部を攪拌混合して、塗膜劣化防止組成物としてオクチル酸亜鉛溶液(亜鉛濃度10%)を得た。
オクトライフ(登録商標)ZnS(オクチル酸亜鉛無溶剤、Zn含有量22.5重量部以上、住化エンビロサイエンス株式会社製)を塗膜劣化防止組成物として選択した。
(実施例2)
オクチル酸亜鉛50重量部とペガゾールAS−100(エクソンモービル有限会社製)50重量部を攪拌混合して、塗膜劣化防止組成物としてオクチル酸亜鉛溶液(亜鉛濃度10%)を得た。
実施例1または2の性能を確認するために、実施例1または2をそれぞれ配合した木材保護塗料1〜4を作製した。また比較対象のために、塗膜劣化防止組成物を含有していない比較塗料1と2を木材保護塗料として選択した。各種塗料を木材に処理した後、各種耐候操作を実施し、目視による観察、撥水性および接触角について評価した、その評価結果から、塗膜の劣化具合を判断した。
(木材保護塗料1)
市販の木材保護塗料のサドリン(登録商標)クラシック(アルキッド樹脂25.7重量部と溶剤66.8重量部と着色顔料2.0重量部と添加剤5.5重量部、玄々化学工業株式会社製)99.98重量部に実施例1(オクトライフZnS)0.02重量部を添加し、攪拌混合することにより木材保護塗料1を得た。
市販の木材保護塗料のサドリン(登録商標)クラシック(アルキッド樹脂25.7重量部と溶剤66.8重量部と着色顔料2.0重量部と添加剤5.5重量部、玄々化学工業株式会社製)99.98重量部に実施例1(オクトライフZnS)0.02重量部を添加し、攪拌混合することにより木材保護塗料1を得た。
(木材保護塗料2)
木材保護塗料1の実施例1を実施例2(オクチル酸亜鉛溶液)0.02重量部に変更した以外は、木材保護塗料1と同様の手法で木材保護試料2を得た。
木材保護塗料1の実施例1を実施例2(オクチル酸亜鉛溶液)0.02重量部に変更した以外は、木材保護塗料1と同様の手法で木材保護試料2を得た。
(木材保護塗料3)
市販の木材保護塗料のキシラデコール(登録商標)(パリサンダ色、アルキッド樹脂20重量部とその他80重量部、日本エンバイロケミカルズ株式会社製)99.98重量部に実施例1(オクトライフZnS)0.02重量部を添加し、攪拌混合することにより木材保護塗料3を得た。
市販の木材保護塗料のキシラデコール(登録商標)(パリサンダ色、アルキッド樹脂20重量部とその他80重量部、日本エンバイロケミカルズ株式会社製)99.98重量部に実施例1(オクトライフZnS)0.02重量部を添加し、攪拌混合することにより木材保護塗料3を得た。
(木材保護塗料4)
木材保護塗料3の実施例1を実施例2(オクチル酸亜鉛溶液)0.02重量部に変更した以外は、木材保護塗料3と同様の手法で木材保護塗料4を得た。
木材保護塗料3の実施例1を実施例2(オクチル酸亜鉛溶液)0.02重量部に変更した以外は、木材保護塗料3と同様の手法で木材保護塗料4を得た。
(比較塗料1)
木材保護塗料1において使用したサドリンクラシックのみを比較塗料1とした。
木材保護塗料1において使用したサドリンクラシックのみを比較塗料1とした。
(比較塗料2)
木材保護塗料3において使用したキシラデコールのみを比較塗料2とした。
木材保護塗料3において使用したキシラデコールのみを比較塗料2とした。
試験例1
試験試料の作製:木材保護塗料1〜4、比較塗料1〜2をそれぞれ杉板(長さ200mm、幅90mm、厚さ18mm)の半分(長さ100mm、幅90mm、厚さ18mm)の面積に刷毛を用いて、75g/m2になるように一定量塗布し、一晩乾燥させたものを試験試料とした。
試験試料の作製:木材保護塗料1〜4、比較塗料1〜2をそれぞれ杉板(長さ200mm、幅90mm、厚さ18mm)の半分(長さ100mm、幅90mm、厚さ18mm)の面積に刷毛を用いて、75g/m2になるように一定量塗布し、一晩乾燥させたものを試験試料とした。
1)屋外暴露試験
屋外にて水平の暴露試験台を用いて、各試験試料について、1年6ヶ月の屋外暴露試験を実施した。
屋外にて水平の暴露試験台を用いて、各試験試料について、1年6ヶ月の屋外暴露試験を実施した。
1−1)評価:上記で作製された各試験試料について、屋外暴露試験後の目視、撥水性および接触角について評価した。
1−2)目視評価
外観を目視で判断し、劣化の状況を以下の5段階で判定した。ここでいう劣化とは、塗膜のひび割れ、剥れ、撥水度低下、変色などが生じたことを指す。
外観を目視で判断し、劣化の状況を以下の5段階で判定した。ここでいう劣化とは、塗膜のひび割れ、剥れ、撥水度低下、変色などが生じたことを指す。
1:塗膜面積の0〜20が劣化している。
2:塗膜面積の20〜40%が劣化している。
3:塗膜面積の40〜60%が劣化している。
4:塗膜面積の60〜80%が劣化している。
5:塗膜面積の80〜100%が劣化している。
2:塗膜面積の20〜40%が劣化している。
3:塗膜面積の40〜60%が劣化している。
4:塗膜面積の60〜80%が劣化している。
5:塗膜面積の80〜100%が劣化している。
1−3)撥水性評価
試験試料の塗料処理部位に蒸留水1gを滴下して1分間静置した。その後、ティッシュペーパー等を用いて水滴を拭いとり、試料に吸収された水分量から撥水度(撥水度[%]=100−(水分吸収量×100))を算出し、この値から撥水性を評価した。
試験試料の塗料処理部位に蒸留水1gを滴下して1分間静置した。その後、ティッシュペーパー等を用いて水滴を拭いとり、試料に吸収された水分量から撥水度(撥水度[%]=100−(水分吸収量×100))を算出し、この値から撥水性を評価した。
1−4)接触角評価
接触角計(協和界面科学株式会社製、(画像処理式)CA−X150型)を用いて接触角を測定し、各試験試料で比較評価した。接触角を評価することで、目視や撥水性などのマクロ的な評価では差が判断できないものが、接触角を比較することでミクロ的な差が確認され、塗膜の劣化状況が判断できる。
これらの結果を、表1にまとめて示す。
接触角計(協和界面科学株式会社製、(画像処理式)CA−X150型)を用いて接触角を測定し、各試験試料で比較評価した。接触角を評価することで、目視や撥水性などのマクロ的な評価では差が判断できないものが、接触角を比較することでミクロ的な差が確認され、塗膜の劣化状況が判断できる。
これらの結果を、表1にまとめて示す。
試験例2
試験試料の作製:木材保護塗料1および比較塗料1を杉板(長さ60mm、幅90mm、厚さ18mm)の半分(長さ60mm、幅45mm、厚さ18mm)の面積に刷毛を用いて、75g/m2になるように一定量塗布し、一晩乾燥させたものを試験試料とした。
試験試料の作製:木材保護塗料1および比較塗料1を杉板(長さ60mm、幅90mm、厚さ18mm)の半分(長さ60mm、幅45mm、厚さ18mm)の面積に刷毛を用いて、75g/m2になるように一定量塗布し、一晩乾燥させたものを試験試料とした。
2)メタルハライドランプ式耐候性加速試験
メタルハライドランプ式耐候性試験装置(岩崎電気株式会社製、SUV−W151型)を用いて、各試験試料について、150時間の耐候性加速試験を実施後、各評価を実施した。試験については、下記条件で実施した。
メタルハライドランプ式耐候性試験装置(岩崎電気株式会社製、SUV−W151型)を用いて、各試験試料について、150時間の耐候性加速試験を実施後、各評価を実施した。試験については、下記条件で実施した。
2−1)評価:上記で作製された各試験試料についてメタルハライドランプ式耐候性加速試験後の目視、撥水性および接触角について評価した。また、耐候性加速試験前の試料についても同様の評価を実施した。
光源:メタルハライドランプ(照射光:295〜450nm)
放射照度:1000W/m2(制御波長:300〜400nm)
ブラックパネル温度:63℃
構内湿度:50%RH
スプレー:なし
放射照度:1000W/m2(制御波長:300〜400nm)
ブラックパネル温度:63℃
構内湿度:50%RH
スプレー:なし
2−2)目視評価および接触角評価については、試験例1と同様の方法で評価した。
2−3)撥水度評価については、塗膜処理部位に滴下する蒸留水を0.5gに変更した以外は、試験例1の撥水度評価と同様の手法とした。
これらの結果を、表2にまとめて示す。
これらの結果を、表2にまとめて示す。
本発明の木材保護塗料中に脂肪酸金属塩を含有させた塗膜劣化防止組成物を木質材料などに処理することにより、自然の気象条件下で長期間暴露された場合でも処理された材料を保護することができる。
Claims (4)
- 脂肪酸金属塩を含有することを特徴とする木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物。
- 脂肪酸金属塩の金属が、コバルト、マンガン、銅及び亜鉛から選択される少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1に記載の木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物。
- 脂肪酸金属塩の脂肪酸が、オクチル酸、ナフテン酸及びバーサチック酸から選ばれる少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の塗膜劣化防止組成物を木材保護塗料に混合させ、対象物に処理する木材保護塗料用塗膜劣化防止方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012166647A JP2014024967A (ja) | 2012-07-27 | 2012-07-27 | 木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物 |
PCT/JP2013/069733 WO2014017412A1 (ja) | 2012-07-27 | 2013-07-22 | 長期間持続する耐候性を有する塗膜及び塗料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012166647A JP2014024967A (ja) | 2012-07-27 | 2012-07-27 | 木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014024967A true JP2014024967A (ja) | 2014-02-06 |
Family
ID=50198915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012166647A Pending JP2014024967A (ja) | 2012-07-27 | 2012-07-27 | 木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014024967A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022019088A1 (ja) * | 2020-07-20 | 2022-01-27 | サカタインクス株式会社 | 油性抗菌ニス組成物 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5723660A (en) * | 1980-06-03 | 1982-02-06 | Du Pont | Improved water alkyd resin coating composition |
JPS58185659A (ja) * | 1982-04-24 | 1983-10-29 | Dainippon Toryo Co Ltd | 水系塗料組成物 |
JPH024879A (ja) * | 1988-06-22 | 1990-01-09 | Nissan Motor Co Ltd | ウレタンタイプの非水性プラスチック用塗料組成物 |
JPH02245069A (ja) * | 1989-03-17 | 1990-09-28 | Nippon Oil Co Ltd | 塗膜保護用水性組成物 |
JPH05320544A (ja) * | 1992-05-15 | 1993-12-03 | Kansai Paint Co Ltd | カチオン電着塗料組成物 |
JPH09279092A (ja) * | 1996-04-16 | 1997-10-28 | Kansai Paint Co Ltd | 被覆用組成物 |
JPH10338824A (ja) * | 1996-12-27 | 1998-12-22 | Nittetsu Boruten Kk | 螺合締結部材用の防錆塗料組成物、螺合締結部材および螺合締結装置 |
EP1238904A2 (en) * | 2001-03-05 | 2002-09-11 | Illinois Tool Works Inc. | Wood replacement system and method |
-
2012
- 2012-07-27 JP JP2012166647A patent/JP2014024967A/ja active Pending
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5723660A (en) * | 1980-06-03 | 1982-02-06 | Du Pont | Improved water alkyd resin coating composition |
JPS58185659A (ja) * | 1982-04-24 | 1983-10-29 | Dainippon Toryo Co Ltd | 水系塗料組成物 |
JPH024879A (ja) * | 1988-06-22 | 1990-01-09 | Nissan Motor Co Ltd | ウレタンタイプの非水性プラスチック用塗料組成物 |
JPH02245069A (ja) * | 1989-03-17 | 1990-09-28 | Nippon Oil Co Ltd | 塗膜保護用水性組成物 |
JPH05320544A (ja) * | 1992-05-15 | 1993-12-03 | Kansai Paint Co Ltd | カチオン電着塗料組成物 |
JPH09279092A (ja) * | 1996-04-16 | 1997-10-28 | Kansai Paint Co Ltd | 被覆用組成物 |
JPH10338824A (ja) * | 1996-12-27 | 1998-12-22 | Nittetsu Boruten Kk | 螺合締結部材用の防錆塗料組成物、螺合締結部材および螺合締結装置 |
EP1238904A2 (en) * | 2001-03-05 | 2002-09-11 | Illinois Tool Works Inc. | Wood replacement system and method |
US20020166495A1 (en) * | 2001-03-05 | 2002-11-14 | Anderson Robert Phillip | Wood replacement system and method |
JP2002355806A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-12-10 | Illinois Tool Works Inc <Itw> | 木材置換システム |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022019088A1 (ja) * | 2020-07-20 | 2022-01-27 | サカタインクス株式会社 | 油性抗菌ニス組成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Williams | Finishing of wood | |
Miklečić et al. | Weathering performance of surface of thermally modified wood finished with nanoparticles-modified waterborne polyacrylate coatings | |
Pánek et al. | Colour stability and surface defects of naturally aged wood treated with transparent paints for exterior constructions | |
Evans et al. | Weathering and surface protection of wood | |
Özgenç et al. | Evaluation of the weathering resistance of waterborne acrylic-and alkyd-based coatings containing HALS, UV absorber, and bark extracts on wood surfaces | |
Pandey et al. | Performance of polyurethane coatings on acetylated and benzoylated rubberwood | |
CN107538593A (zh) | 适用于户外实木家具的加工方法 | |
Che et al. | Enhanced weathering resistance of radiata pine wood by treatment with an aqueous styrene/acrylic acid copolymer dispersion | |
EP2957404B1 (en) | Method of wood surface protection against light and agent for implementation of this method | |
JP2014024967A (ja) | 木材保護塗料用塗膜劣化防止組成物 | |
Kim | Current researches on the protection of exterior wood from weathering | |
JP2013176906A (ja) | 木製部材、木質基材用塗料組成物、及び木質基材の保護方法 | |
EA008511B1 (ru) | Материал покрытия, способ его приготовления и нанесения на деревянную подложку | |
WO2014017412A1 (ja) | 長期間持続する耐候性を有する塗膜及び塗料 | |
US20110250359A1 (en) | Protective aqueous treatment for wood and method for producing treatment | |
JP2014024966A (ja) | 塗膜劣化防止組成物 | |
JP6161815B2 (ja) | 木材からのタンニン移行の防止手段及び防止方法 | |
JP5666093B2 (ja) | 水性木材用塗料 | |
US20230227660A1 (en) | Water repellent compositions | |
Viitanen et al. | Coating and surface treatment of wood | |
Yang et al. | Assessment of Color and Contact Angle Changes in Waterborne Stained Wood under Natural Weathering Condition of South Korea's Summer Climate. | |
CH681439A5 (ja) | ||
JP2006007515A (ja) | 木質系部材 | |
JP6575029B2 (ja) | 木材保存剤 | |
Ani et al. | Durability of timbers for indoor applications in Malaysia |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20150406 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150605 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160331 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20161026 |