JP2014024788A - 油性クレンジング組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用性(メイクアップ除去効果)、及び、経時安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染が有効に防止できる防腐力に優れた油性クレンジング組成物を提供する。
【解決手段】(A)20℃で液状の油性成分60〜95質量%(B)非イオン性界面活性剤3〜20質量%を含有し、(B)として(B−1)一般式(1)で示される化合物0.01〜2質量%を必須成分とすることを特徴とする油性クレンジング組成物。
(式中Rは炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基:AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0又は1〜10の整数であって、m+nの平均が0より大きく10より小さい)
【選択図】なし
【解決手段】(A)20℃で液状の油性成分60〜95質量%(B)非イオン性界面活性剤3〜20質量%を含有し、(B)として(B−1)一般式(1)で示される化合物0.01〜2質量%を必須成分とすることを特徴とする油性クレンジング組成物。
(式中Rは炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基:AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0又は1〜10の整数であって、m+nの平均が0より大きく10より小さい)
【選択図】なし
Description
本発明は、使用性(メイクアップ除去効果)、及び、経時安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染が防止できる高い防腐力を有する油性クレンジング組成物に関する。
従来、皮膚上の皮脂の汚れやメイクアップ化粧料を除去するためのクレンジング組成物としては、油性成分を乳化し、クリーム状や乳液状にした水中油型乳化タイプのクレンジング組成物、又は水性成分や活性剤、水溶性高分子を主成分とする水性クレンジング組成物等が用いられてきた。一方で、油性マスカラや落ちにくい口紅、耐水性に優れた日焼け止め料、肌への付着性に優れたファンデーションやアイシャドウなどの持続性の高い化粧料が開発された事に伴い、高いメイクアップ除去効果をもつ剤形として油性成分や活性剤を主成分とする油性クレンジング組成物が提案され多数上市されてきた。(例えば特許文献1、2、3)
一般に油性成分中では微生物が増殖しにくいため、これを主成分とする油性組成物においては清潔な状態で製造を行えば防腐剤の配合は必須ではなかった。しかしながらクレンジング組成物は、洗面台、風呂場、浴場など、微生物学的に汚染のリスクが高い環境で使用されることが想定される。(以下、微生物による二次汚染と呼ぶことがある)
従って油性クレンジング組成物には防腐剤を配合することで、微生物の増殖を抑制、さらに時間の経過と共にこれらの微生物を死滅させる必要がある。ところで、一般的に防腐力を持つ成分である防腐剤としては、エタノール、1,3−ブチレングリコール、安息香酸および、その塩類、サリチル酸、メチルパラベン等が知られるが、これらは水溶性の成分であり、油性組成物には配合することができない。油溶性の防腐剤としては、イソブチルパラベン、イソプロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリン、等が知られるが、イソブチルパラベン、イソプロピルパラベンは安全性の懸念からEU諸国では化粧品への使用が禁止され、また他のパラベン類に関しても脱パラベンの動きが高まってきている。フェノキシエタノール及び、エチルヘキシルグリセリンは、油性組成物中では効果を発揮しにくく、多量に配合しようとすると、前者は経時や温度変化により沈殿や、変臭がおこり、後者は、皮膚に塗布した時の刺激や発赤が出るなど安全性上好ましくないという問題があった。
従って油性クレンジング組成物には防腐剤を配合することで、微生物の増殖を抑制、さらに時間の経過と共にこれらの微生物を死滅させる必要がある。ところで、一般的に防腐力を持つ成分である防腐剤としては、エタノール、1,3−ブチレングリコール、安息香酸および、その塩類、サリチル酸、メチルパラベン等が知られるが、これらは水溶性の成分であり、油性組成物には配合することができない。油溶性の防腐剤としては、イソブチルパラベン、イソプロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリン、等が知られるが、イソブチルパラベン、イソプロピルパラベンは安全性の懸念からEU諸国では化粧品への使用が禁止され、また他のパラベン類に関しても脱パラベンの動きが高まってきている。フェノキシエタノール及び、エチルヘキシルグリセリンは、油性組成物中では効果を発揮しにくく、多量に配合しようとすると、前者は経時や温度変化により沈殿や、変臭がおこり、後者は、皮膚に塗布した時の刺激や発赤が出るなど安全性上好ましくないという問題があった。
すなわち、油性クレンジング組成物において、微生物による二次汚染が有効に防止できる高い防腐力を持たせるのは困難であるという課題があった。
かかる事情に鑑み、本発明は、メイクアップ除去効果、安全性、安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染が防止できる高い防腐力を有する油性クレンジング組成物を提供することを目的とする。
かかる事情に鑑み、本発明は、メイクアップ除去効果、安全性、安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染が防止できる高い防腐力を有する油性クレンジング組成物を提供することを目的とする。
かかる実情において、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、油性クレンジング組成物において、20℃で液状の油性成分60〜95質量%に、一般式(1)で示される化合物と、それ以外の非イオン性界面活性剤3〜20質量%を組み合わせることにより、メイクアップ除去効果、安全性、安定性に優れ、微生物による二次汚染が有効に防止できる高い防腐力を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、次の成分
(A)20℃で液状の油性成分 60〜95質量%
(B)非イオン性界面活性剤 3〜20質量%
を含有し、(B)として
(B−1)一般式(1)で示される化合物0.01〜2質量%
を必須成分とすることを特徴とする油性クレンジング組成物。
一般式(1):
(式中Rは炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基:AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0〜10の整数であって、m+nの平均が0より大きく10より小さい)
である。
(A)20℃で液状の油性成分 60〜95質量%
(B)非イオン性界面活性剤 3〜20質量%
を含有し、(B)として
(B−1)一般式(1)で示される化合物0.01〜2質量%
を必須成分とすることを特徴とする油性クレンジング組成物。
一般式(1):
(式中Rは炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基:AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0〜10の整数であって、m+nの平均が0より大きく10より小さい)
である。
本発明の油性クレンジング組成物は、20℃で液状の油性成分と、一般式(1)で示される化合物と、それ以外の非イオン性界面活性剤を含有することで、高いメイクアップ除去効果を持ちながらもべたつきがなく、洗い流し後のさっぱり感に優れ、経時安定性を悪化させることなく、微生物による二次汚染を有効に防止する高い防腐力を有することができるものである。
以下、本発明について詳述する。
本発明で記載の油性クレンジング組成物とは連続相が油性成分である物を指し、水性成分が可溶化されているものを含む。水性成分は10質量%以下であることが安定性の観点から好ましい。
本発明に用いられる成分(A)の20℃で液状の油性成分は、全組成中60〜95質量%であればよく、70〜90質量%であればさらに好ましい。
本発明で記載の油性クレンジング組成物とは連続相が油性成分である物を指し、水性成分が可溶化されているものを含む。水性成分は10質量%以下であることが安定性の観点から好ましい。
本発明に用いられる成分(A)の20℃で液状の油性成分は、全組成中60〜95質量%であればよく、70〜90質量%であればさらに好ましい。
20℃で液状の油性成分としては、特に制限はなく、常温で揮発性を有する揮発性油、精油なども含み、具体的にはエステル油、炭化水素油、シリコーン油、動植物油及びこれらの組み合わせを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
エステル油とは脂肪酸とアルコールがエステル結合したものを指し、具体的にはパルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸イソブチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸デシル、イソステアリン酸ラウリル、イソデカン酸イソデシル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコ−ル、ジカプリン酸プロピレングリコ−ル、ジカプリル酸プロピレングリコ−ル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、セバシン酸ジエチル、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸エチルなどがあげられる。
炭化水素油とは炭素原子と水素原子のみから構成される油剤であり、具体的には流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、ポリブテン、水添ポリイソブテンなどがあげられる。
シリコーン油とはシロキサン結合を主骨格とする油剤であり、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、デカメチルペンタシクロシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサンなどがあげられる。動植物油としてはコメヌカ油、オリーブ油、ヒマシ油、メドウフォーム油、ミンク油、マカデミアナッツ油、ツバキ油、アボガド油、月見草油、タートル油、トウモロコシ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、アマニ油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、サフラワー油(ベニバナ油)、パーム油、ココナッツ油、ピーナッツ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ウォルナッツ油、グレープシード油、オレンジ油等があげられる。これらは1種又は2種以上を自由に組み合わせることができる。
エステル油とは脂肪酸とアルコールがエステル結合したものを指し、具体的にはパルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸イソブチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸デシル、イソステアリン酸ラウリル、イソデカン酸イソデシル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコ−ル、ジカプリン酸プロピレングリコ−ル、ジカプリル酸プロピレングリコ−ル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、セバシン酸ジエチル、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸エチルなどがあげられる。
炭化水素油とは炭素原子と水素原子のみから構成される油剤であり、具体的には流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、ポリブテン、水添ポリイソブテンなどがあげられる。
シリコーン油とはシロキサン結合を主骨格とする油剤であり、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、デカメチルペンタシクロシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサンなどがあげられる。動植物油としてはコメヌカ油、オリーブ油、ヒマシ油、メドウフォーム油、ミンク油、マカデミアナッツ油、ツバキ油、アボガド油、月見草油、タートル油、トウモロコシ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、アマニ油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、サフラワー油(ベニバナ油)、パーム油、ココナッツ油、ピーナッツ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ウォルナッツ油、グレープシード油、オレンジ油等があげられる。これらは1種又は2種以上を自由に組み合わせることができる。
本発明に用いられる成分(B)の非イオン性界面活性剤とは、イオン性を示さないが界面活性能を有する物質であり、油性クレンジング組成物においては主にメイクアップ除去効果及び、洗い流し効果を目的として含有されるものである。配合量としては3〜20質量%が好ましく、8〜15質量%がさらに好ましい。
本発明の非イオン性界面活性剤の中で必須である(B−1)は、下記の一般式(1)で示されるものである。
一般式(1):
(式中Rは炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基:AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0〜10の整数であって、m+nの平均が0より大きく10より小さい)
一般式(1):
(式中Rは炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基:AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0〜10の整数であって、m+nの平均が0より大きく10より小さい)
一般式(1)においてRは炭素数8〜22、より好ましくは8〜16の脂肪族炭化水素であり、飽和、不飽和、直鎖又は分岐を問わず使用する事ができる。この範囲であれば油性クレンジング組成物中への安定配合が可能である。これらの脂肪族炭化水素基としては直鎖または分岐のアルキル基(n−オクチル、n−デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、アイコシル、ドコシル、3,5,7−トリメチルオクチル基等)および直鎖または分岐のアルケニル基(1−デセニル、6−ドデセニル、オレイル基等)などが挙げられるが、これに限定するものではなく、2種以上を併用してもよい。
一般式(1)におけるAOで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、1,2−オキシプロピレン基、1,3−オキシプロピレン基、1,2−オキシブチレン基、及び1,4−オキシブチレン基などが挙げられる。AOのうち、好ましいのはオキシエチレン基、1,2−オキシプロピレン基及びこれらの併用である。
一般式(1)において、mおよびnは0または1〜10の整数であり、mおよびnのうち少なくとも一方は0ではない。mおよびnの両方が0である化合物としては、従来から公知の抗菌剤である1,2−アルカンジオールが挙げられるが先述したように油性クレンジング組成物中では配合が困難であり、防腐力が十分ではない。またアルキレンオキサイドの平均付加モル数に相当するm+nは0.5〜10が好ましく、より好ましくは0.5〜2である。この範囲であれば防腐効果を充分に得られ、皮膚刺激性も低い。m+nが10を超えると親水性が高すぎる傾向にある。なお、平均付加モル数は整数であるとは限らない。
本発明に用いられる成分(B−1)一般式(1)で示される化合物の含有量は特に限定されないが、0.01〜2質量%が好ましく、0.2〜1質量%がより好ましい。この範囲であれば、経時安定性に影響することなく、充分な防腐効果を得ることができる。
本発明に用いられる成分(B−1)の一般式(1)で示される化合物の化粧料における全成分名称としては、例えば、PEG−1ラウリルグリコールなどが該当する。
(B−1)以外の成分(B)の非イオン性界面活性剤としては例えばエステル型非イオン性界面活性剤、エーテル型非イオン性界面活性剤、エステル・エーテル型非イオン性界面活性剤、アミド型非イオン性界面活性剤などがあげられるがこれに限定されるものではなくポリオキシアルキレン変性シリコーンなども含まれる。
エステル型非イオン性界面活性剤とは多価アルコールと脂肪酸がエステル結合した構造であり、具体的にはソルビタン脂肪酸エステル、ソルビット脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどがあげられる。
エーテル型非イオン性界面活性剤とは高級アルコールやアルキルフェノールなどのアルキレンオキサイドを付加させたものであり、具体的にはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールなどがあげられる。
エステル・エーテル型非イオン性界面活性剤とは分子中にエステル結合とエーテル結合の両方を持つものであり、具体的には上記エステル型非イオン性界面活性剤にアルキレンオキサイドを付加したものや、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体などがあげられる。
アミド型非イオン性界面活性剤とは疎水基と親水基がアミド結合で結合したものであり、具体的には脂肪酸アルカノールアミドなどがあげられる。これらの非イオン性界面活性剤は1種又は2種以上を組み合わせて使用することが可能である。HLB値の加重平均が5〜16であると、高いメイクアップ除去効果を得ることができ、しかも洗い流し後のさっぱり感に優れるため好ましい。さらに、20℃で液状からペースト状であると安定性の点で好ましい。
エステル型非イオン性界面活性剤とは多価アルコールと脂肪酸がエステル結合した構造であり、具体的にはソルビタン脂肪酸エステル、ソルビット脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどがあげられる。
エーテル型非イオン性界面活性剤とは高級アルコールやアルキルフェノールなどのアルキレンオキサイドを付加させたものであり、具体的にはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールなどがあげられる。
エステル・エーテル型非イオン性界面活性剤とは分子中にエステル結合とエーテル結合の両方を持つものであり、具体的には上記エステル型非イオン性界面活性剤にアルキレンオキサイドを付加したものや、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体などがあげられる。
アミド型非イオン性界面活性剤とは疎水基と親水基がアミド結合で結合したものであり、具体的には脂肪酸アルカノールアミドなどがあげられる。これらの非イオン性界面活性剤は1種又は2種以上を組み合わせて使用することが可能である。HLB値の加重平均が5〜16であると、高いメイクアップ除去効果を得ることができ、しかも洗い流し後のさっぱり感に優れるため好ましい。さらに、20℃で液状からペースト状であると安定性の点で好ましい。
中でも(B−1)成分と組み合わせたときに高い防腐力を発揮する点からエーテル型非イオン性界面活性剤、エステル・エーテル型非イオン性界面活性剤が好ましい。中でも特に好ましくはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油を挙げることができる。これらのアルキル基は炭素数8〜20が好ましく、ポリオキシエチレン鎖は6〜60モル付加したものが好ましい。
本発明の油性クレンジング組成物は、化粧料、トイレタリー製品、ハウスホールド製品などとして使用が可能であり、中でも化粧料として好適に使用できる。化粧料としてはクレンジング料、メイクアップ除去料、マッサージ料、洗顔料、頭皮洗浄料等に適用することができる。形態としては液状、ジェル状、ムース状などいずれでも良く、これらを不織布などに含浸させたクレンジングシートの形態を取ることも可能である。
本発明の油性クレンジング組成物には、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、上記成分の他に通常使用される成分、例えば、成分(A)以外の油剤、多価アルコール、成分(B)以外の界面活性剤、高分子、ゲル化剤、粉体、美容成分、香料等を配合することができる。
本発明の油性クレンジング組成物にはさらに成分(C)としてリン酸系の界面活性剤を配合すると洗い流した後の油膜感が減少するため好ましい。リン酸系の界面活性剤とは高級アルコール又はそのポリオキシアルキレン誘導体の末端をリン酸エステル化した物を指し、残存する水酸基を適切なアルカリにより中和した塩を含むものである。中でも、ポリオキシエチレン付加アルキルエーテルリン酸類及びその塩類が好ましいがこれに限定されるものではなく、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。配合量としては0.01〜1質量%であれば使用感の点で好ましい。
次に、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が限定されることはない。
実施例1〜4、比較例1〜7:クレンジングオイル
表1に示す成分を室温にて混合して、クレンジングオイルを調製した。そして、「使用性(メイクアップ除去効果)」、「経時安定性」及び「防腐力」を下記の方法で評価し、その結果を併せて表1に示した。
表1に示す成分を室温にて混合して、クレンジングオイルを調製した。そして、「使用性(メイクアップ除去効果)」、「経時安定性」及び「防腐力」を下記の方法で評価し、その結果を併せて表1に示した。
(使用性(メイクアップ除去効果)評価方法)
専門パネル員10名に油中水型クリームファンデーションを塗布後、前記で調製したクレンジングオイルを全顔に使用し、「メイクアップ除去効果」を十分に感じた場合(+)、感じなかった場合を(−)と評価し、下記4段階判定基準により判定した。
[4段階判定基準]
◎:8名以上が(+)とした
○:5〜7名が(+)とした
△:3〜4名が(+)とした
×:2名以下が(+)とした
(評価結果)
表1の結果から、実施例1〜4は、「使用性(メイクアップ除去効果)」に優れるものであった。一方で、比較例6は、充分なメイクアップ除去効果を感じられなかった。
専門パネル員10名に油中水型クリームファンデーションを塗布後、前記で調製したクレンジングオイルを全顔に使用し、「メイクアップ除去効果」を十分に感じた場合(+)、感じなかった場合を(−)と評価し、下記4段階判定基準により判定した。
[4段階判定基準]
◎:8名以上が(+)とした
○:5〜7名が(+)とした
△:3〜4名が(+)とした
×:2名以下が(+)とした
(評価結果)
表1の結果から、実施例1〜4は、「使用性(メイクアップ除去効果)」に優れるものであった。一方で、比較例6は、充分なメイクアップ除去効果を感じられなかった。
(経時安定性評価方法)
前記で調製したクレンジングオイルを40℃の恒温槽に2ヶ月間静置し、外観の変化を目視にて観察し、下記4段階判定基準により判定した。
[4段階判定基準]
◎:外観の変化が見られない
○:わずかに濁りが見られる。
△:若干の沈殿、分離が見られる。
×:明らかに濁りや沈殿、分離がある
(評価結果)
表1の結果から、実施例1〜4は、経時安定性に優れるものであった。一方で、比較例4はフェノキシエタノールの沈殿、比較例5は、メチルパラベンの析出が観察され、比較例7は、経時での分離が観察された。
前記で調製したクレンジングオイルを40℃の恒温槽に2ヶ月間静置し、外観の変化を目視にて観察し、下記4段階判定基準により判定した。
[4段階判定基準]
◎:外観の変化が見られない
○:わずかに濁りが見られる。
△:若干の沈殿、分離が見られる。
×:明らかに濁りや沈殿、分離がある
(評価結果)
表1の結果から、実施例1〜4は、経時安定性に優れるものであった。一方で、比較例4はフェノキシエタノールの沈殿、比較例5は、メチルパラベンの析出が観察され、比較例7は、経時での分離が観察された。
(防腐力評価方法)
防腐力の評価にあたっては、日本薬局方参考情報収載の「保存効力試験法」に基き、黒コウジカビ(Aspergillus niger)を用いて試験を実施し、下記4段階判定基準により判定した。
[4段階判定基準]
◎:菌接種後4週間までに接種菌数の99%以上の菌が死滅し、なおかつ菌接種後2ヶ月で目視によるカビ菌糸がないもの。
○:菌接種後4週間までに接種菌数の90%以上の菌が死滅し、なおかつ菌接種後2ヶ月で目視によるカビ菌糸がないもの。
△:菌接種後4週間までに接種菌数以上には菌数が増えず、なおかつ菌接種後2ヶ月で目視によるカビ菌糸がないもの。
×:菌接種後4週間までに接種菌数以上には菌数が増えないが、菌接種後2ヶ月で目視によるカビ菌糸が認められるもの。
(評価結果)
表1の結果から、実施例1〜4は、防腐力に優れるものであった。一方で、防腐成分を配合していない比較例1は菌接種後2ヶ月で目視によるカビ菌糸が認められ、また防腐成分としてフェノキシエタノールを0.6質量%以下で配合している比較例2、3は、実施例と比較して防腐力に劣るものであった。また、防腐効果を得ようとしてフェノキシエタノールを1質量%配合すると、沈殿が観察され、経時安定性が悪化した。
このように、実施例1〜4は、使用性(メイクアップ除去効果)、及び、経時安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染が有効に防止できる防腐力に優れた物であった。
防腐力の評価にあたっては、日本薬局方参考情報収載の「保存効力試験法」に基き、黒コウジカビ(Aspergillus niger)を用いて試験を実施し、下記4段階判定基準により判定した。
[4段階判定基準]
◎:菌接種後4週間までに接種菌数の99%以上の菌が死滅し、なおかつ菌接種後2ヶ月で目視によるカビ菌糸がないもの。
○:菌接種後4週間までに接種菌数の90%以上の菌が死滅し、なおかつ菌接種後2ヶ月で目視によるカビ菌糸がないもの。
△:菌接種後4週間までに接種菌数以上には菌数が増えず、なおかつ菌接種後2ヶ月で目視によるカビ菌糸がないもの。
×:菌接種後4週間までに接種菌数以上には菌数が増えないが、菌接種後2ヶ月で目視によるカビ菌糸が認められるもの。
(評価結果)
表1の結果から、実施例1〜4は、防腐力に優れるものであった。一方で、防腐成分を配合していない比較例1は菌接種後2ヶ月で目視によるカビ菌糸が認められ、また防腐成分としてフェノキシエタノールを0.6質量%以下で配合している比較例2、3は、実施例と比較して防腐力に劣るものであった。また、防腐効果を得ようとしてフェノキシエタノールを1質量%配合すると、沈殿が観察され、経時安定性が悪化した。
このように、実施例1〜4は、使用性(メイクアップ除去効果)、及び、経時安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染が有効に防止できる防腐力に優れた物であった。
実施例5:ブライトニング クレンジングオイル
(成分) (質量%)
1.トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 9
2.精製水 0.5
3.POE(0.8)1,2−ラウリルグリコール 0.5
4.ジイソステアリン酸ポリグリセリル 0.05
5.ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム 0.1
6.ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 0.1
7.流動パラフィン 40
8.リンゴ酸ジイソステアリル 5.5
9.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 24.51
10.テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット 7.5
11.オレイン酸オレイル 1.5
12.2−エチルヘキサン酸セチル 10
13.グリチルレチン酸ステアリル 0.1
14.テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル 0.5
15.ローズヒップ油 0.02
16.油溶性ローズマリーエキス 0.02
17.香料 0.1
(成分) (質量%)
1.トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 9
2.精製水 0.5
3.POE(0.8)1,2−ラウリルグリコール 0.5
4.ジイソステアリン酸ポリグリセリル 0.05
5.ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム 0.1
6.ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 0.1
7.流動パラフィン 40
8.リンゴ酸ジイソステアリル 5.5
9.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 24.51
10.テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット 7.5
11.オレイン酸オレイル 1.5
12.2−エチルヘキサン酸セチル 10
13.グリチルレチン酸ステアリル 0.1
14.テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル 0.5
15.ローズヒップ油 0.02
16.油溶性ローズマリーエキス 0.02
17.香料 0.1
(製造方法)
A:1〜2を室温にて均一に混合する。
B:3〜12を室温にて均一混合し、Aを加える。
C:Bに、13〜17を加え、濾過し、ブライトニングクレンジングオイルを得た。
得られたブライトニングクレンジングオイルは、使用性(メイクアップ除去効果)、及び、経時安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染が有効に防止できる防腐力に優れた物であった。
A:1〜2を室温にて均一に混合する。
B:3〜12を室温にて均一混合し、Aを加える。
C:Bに、13〜17を加え、濾過し、ブライトニングクレンジングオイルを得た。
得られたブライトニングクレンジングオイルは、使用性(メイクアップ除去効果)、及び、経時安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染が有効に防止できる防腐力に優れた物であった。
実施例6:メイクアップリムーバーシート
(成分) (質量%)
1.ポリオキシエチレン(6)モノオレイン酸ソルビタン 5
2.ポリオキシエチレン(60)テトラオレイン酸ソルビット 5
3.POP(1.0)1,2−ラウリルグリコール 1
4.ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム 0.1
5.グリセリン 0.2
6.精製水 0.1
7.コメヌカ油 40
8.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 18.3
9.ジメチルポリシロキサン 10
10.スクワラン 20
11.香料 0.2
(成分) (質量%)
1.ポリオキシエチレン(6)モノオレイン酸ソルビタン 5
2.ポリオキシエチレン(60)テトラオレイン酸ソルビット 5
3.POP(1.0)1,2−ラウリルグリコール 1
4.ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム 0.1
5.グリセリン 0.2
6.精製水 0.1
7.コメヌカ油 40
8.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 18.3
9.ジメチルポリシロキサン 10
10.スクワラン 20
11.香料 0.2
(製造方法)
A:1〜6を室温にて均一に混合する。
B:7〜11を室温にて均一混合し、Aに加える。
C:Bを濾過し、コットン不織布(目付60g/m2)に不織布質量の3倍量を含浸して、直ちに気密包装を行いメイクアップリムーバーシートを得た。
得られたメイクアップリムーバーシートは、使用性(メイクアップ除去効果)、及び、経時安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染が有効に防止できる防腐力に優れた物であった。
A:1〜6を室温にて均一に混合する。
B:7〜11を室温にて均一混合し、Aに加える。
C:Bを濾過し、コットン不織布(目付60g/m2)に不織布質量の3倍量を含浸して、直ちに気密包装を行いメイクアップリムーバーシートを得た。
得られたメイクアップリムーバーシートは、使用性(メイクアップ除去効果)、及び、経時安定性に優れるとともに、微生物による二次汚染が有効に防止できる防腐力に優れた物であった。
Claims (3)
- 次の成分
(A)20℃で液状の油性成分 60〜95質量%
(B)非イオン性界面活性剤 3〜20質量%
を含有し、(B)として
(B−1)一般式(1)で示される化合物0.01〜2質量%
を必須成分とすることを特徴とする油性クレンジング組成物。
一般式(1):
(式中Rは炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基:AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基:オキシアルキレン基の付加数を示すmとnは0又は1〜10の整数であって、m+nの平均が0より大きく10より小さい) - 成分(B)の加重平均HLB値が5〜16である請求項1記載の油性クレンジング組成物。
- さらに成分(C)としてリン酸系界面活性剤を含有する請求項1又は2記載の油性クレンジング組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012165991A JP2014024788A (ja) | 2012-07-26 | 2012-07-26 | 油性クレンジング組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012165991A JP2014024788A (ja) | 2012-07-26 | 2012-07-26 | 油性クレンジング組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014024788A true JP2014024788A (ja) | 2014-02-06 |
Family
ID=50198780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012165991A Pending JP2014024788A (ja) | 2012-07-26 | 2012-07-26 | 油性クレンジング組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014024788A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180030129A (ko) | 2016-03-15 | 2018-03-21 | 가부시키가이샤 만다무 | 유성 클렌징 화장료 |
-
2012
- 2012-07-26 JP JP2012165991A patent/JP2014024788A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20180030129A (ko) | 2016-03-15 | 2018-03-21 | 가부시키가이샤 만다무 | 유성 클렌징 화장료 |
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