JP2014023700A - ベッドの在床状況検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベッド寝床部上の被験者が動き出しを検知できるベッドの在床状況検知方法を提供する。
【解決手段】検知方法は、ベッド寝床部21の互いに離間した3箇所以上の部位にそれぞれ掛かる荷重を検出する3個以上の荷重検出センサ1A〜1Dからの出力値のうち、最も大きな出力値、当該出力値を出力したセンサ、二番目に大きな出力値、及び、当該出力値を出力したセンサを、それぞれ、第1判定基準値、第1判定基準センサ、第2判定基準値及び第2判定基準センサとして記憶部に記憶させる判定基準記憶制御工程と、第1及び第2判定基準センサ以外のセンサからの出力値を用いずに、第1及び第2判定基準センサからの出力値と第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部21上の被験者Hが動き出したか否かを判定する動き出し判定工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベッドの寝床部上における被験者の在床状況を検知するベッドの在床状況検知方法、在床状況検知装置及び在床状況検知システムに関する。
ベッドの寝床部上における被験者(例:高齢者、病人、健康人、乳幼児)の臥床、離床などの在床状況を検知する方法として、様々なものが知られており(例えば、特許文献1〜6)、その基本的な構成は次のとおりである。
すなわち、ベッド寝床部の互いに離間した4箇所の部位にそれぞれ掛かる荷重を4個の荷重検出センサにより検出し、これらの荷重検出センサからの出力値(例:荷重値)を用いてベッド寝床部上の被験者の在床状況を検知する。もし被験者がベッド寝床部上から離床行動をしたことを検知した場合には、その旨の情報を介護者等にアラーム等で報知する。こうして報知された介護者等は、離床行動をした被験者の介助(介護を含む)のために被験者の元へ向かうことができる。
特開2000−316915号公報 特開2007−190269号公報 特開2006−305343号公報 特開2007−175208号公報 特開2007−330658号公報 特開2007−330689号公報
而して、ベッド寝床部上の被験者が離床行動を開始する際には、被験者はベッド寝床部上で動き出す。したがって、被験者の離床行動を早期に検知するためには、ベッド寝床部上の被験者が動き出したことを検知できる方が望ましく、更にその検知精度は高い方が望ましい。
さらに、絶対安静状態の被験者が動いた場合、麻酔状態の被験者が麻酔が切れることで動いた場合、せん妄状態の被験者が動いた場合などにも、その旨の情報を介護者等に早期に報知するために被験者の動き出しを検知できる方が望ましく、更にその検知精度は高い方が望ましい。
そこで本発明は、ベッド寝床部上の被験者の動き出しを精度良く検知できるベッドの在床状況検知方法、在床状況検知装置及び在床状況検知システムを提供することを目的とする。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] ベッド寝床部の互いに離間した3箇所以上の部位にそれぞれ掛かる荷重を検出する3個以上の荷重検出センサからの出力値のうち、最も大きな出力値、当該出力値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな出力値、及び、当該出力値を出力した荷重検出センサを、それぞれ、第1判定基準値、第1判定基準センサ、第2判定基準値及び第2判定基準センサとして記憶部に記憶させる判定基準記憶制御工程と、
前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者が動き出したか否かを判定し、被験者が動き出したと判定した場合にその旨の情報を報知する動き出し判定工程と、
を備えていることを特徴とするベッドの在床状況検知方法。
[2] 前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第1安定判定工程を更に備えており、
前記第1安定判定工程で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御工程へ戻り、一方、前記第1安定判定工程で被験者の動きが安定していないと判定された場合、前記動き出し判定工程へ進む前項1記載のベッドの在床状況検知方法。
[3] 前記動き出し判定工程で被験者が動き出していないと判定された場合、前記第1安定判定工程へ戻る前項2記載のベッドの在床状況検知方法。
[4] 前記第1安定判定工程は、
前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第1所定範囲内であるという第1条件を満足し、且つ、前記第1条件を満足した状態が第1所定時間以上継続しているという第2条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものである前項2又は3記載のベッドの在床状況検知方法。
[5] 前記第1安定判定工程は、
前記第1条件を満足していない場合、被験者の動きが安定していないと判定するものである前項4記載のベッドの在床状況検知方法。
[6] 前記動き出し判定工程は、
前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサのうち少なくとも一方の判定基準センサについて、当該判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動が第2所定範囲外であるという第3条件を満足し、且つ、前記第3条件を満足した状態が第2所定時間以上継続しているという第4条件を満足した場合、被験者が動き出したと判定するものである前項1〜5のいずれかに記載のベッドの在床状況検知方法。
[7] 前記動き出し判定工程は、
前記第3条件を満足していない場合、被験者が動き出していないと判定するものである前項6記載のベッドの在床状況検知方法。
[8] 前記動き出し判定工程の前記出力値変動は出力値変動率である前項6又は7記載のベッドの在床状況検知方法。
[9] 前記動き出し判定工程で被験者が動き出したと判定された場合、前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第2安定判定工程を更に備えており、
前記第2安定判定工程で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御工程へ戻り、一方、前記第2安定判定工程で被験者の動きが安定していないと判定された場合、被験者がベッド寝床部上から離床したか否かを判定する前項1〜8のずれかに記載のベッドの在床状況検知方法。
[10] 前記第2安定判定工程は、
前記動き出し判定工程で被験者が動き出したと判定された時からの経過時間が第3所定時間内であるという第5条件を満足し、更に、前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第3所定範囲内であり且つその状態が第4所定時間以上継続しているという第6条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものである前項9記載のベッドの在床状況検知方法。
[11] 前記第2安定判定工程は、
前記第5条件を満足していない場合、被験者の動きが安定していないと判定するものである前項10記載のベッドの在床状況検知方法。
[12] 前記第1安定判定工程は、
前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第1所定範囲内であるという第1条件を満足し、且つ、前記第1条件を満足した状態が第1所定時間以上継続しているという第2条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものであり、
前記在床状況検知方法は、
前記動き出し判定工程で被験者が動き出したと判定された場合、前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第2安定判定工程を更に備えており、
前記第2安定判定工程で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御工程へ戻り、一方、前記第2安定判定工程で被験者の動きが安定していないと判定された場合、被験者がベッド寝床部上から離床したか否かを判定するものとし、
前記第2安定判定工程は、
前記動き出し判定工程で被験者が動き出したと判定された時からの経過時間が第3所定時間内であるという第5条件を満足し、更に、前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第3所定範囲内であり且つその状態が第4所定時間以上継続しているという第6条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものであり、
前記第2安定判定工程の前記第3所定時間は、前記第1安定判定工程の前記第1所定時間よりも長く設定されており、
前記第2安定判定工程の前記第3所定範囲は、前記第1安定判定工程の前記第1所定範囲よりも広く設定されており、
前記第2安定判定工程の前記第4所定時間は、前記第1安定判定工程の前記第1所定時間よりも短く設定されている前項2又は3記載のベッドの在床状況検知方法。
[13] ベッド寝床部の互いに離間した3箇所以上の部位にそれぞれ掛かる荷重を検出する3個以上の荷重検出センサからの出力値のうち、最も大きな出力値、当該出力値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな出力値、及び、当該出力値を出力した荷重検出センサを、それぞれ、第1判定基準値、第1判定基準センサ、第2判定基準値及び第2判定基準センサとして記憶部に記憶させる判定基準記憶制御手段と、
前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者が動き出したか否かを判定し、被験者が動き出したと判定した場合にその旨の情報を報知する動き出し判定手段と、
を備えていることを特徴とするベッドの在床状況検知装置。
[14] 前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第1安定判定手段を更に備えており、
前記第1安定判定手段で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御手段を再度実行し、一方、前記第1安定判定手段で被験者の動きが安定していないと判定された場合、前記動き出し判定手段を実行するようにした前項13記載のベッドの在床状況検知装置。
[15] 前記動き出し判定手段で被験者が動き出していないと判定された場合、前記第1安定判定手段を再度実行するようにした前項14記載のベッドの在床状況検知装置。
[16] 前記第1安定判定手段は、
前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第1所定範囲内であるという第1条件を満足し、且つ、前記第1条件を満足した状態が第1所定時間以上継続しているという第2条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものである前項14又は15記載のベッドの在床状況検知装置。
[17] 前記第1安定判定手段は、
前記第1条件を満足していない場合、被験者の動きが安定していないと判定するものである前項16記載のベッドの在床状況検知装置。
[18] 前記動き出し判定手段は、
前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサのうち少なくとも一方の判定基準センサについて、当該判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動が第2所定範囲外であるという第3条件を満足し、且つ、前記第3条件を満足した状態が第2所定時間以上継続しているという第4条件を満足した場合、被験者が動き出したと判定するものである前項13〜17のいずれかに記載のベッドの在床状況検知装置。
[19] 前記動き出し判定手段は、
前記第3条件を満足していない場合、被験者が動き出していないと判定するものである前項18記載のベッドの在床状況検知装置。
[20] 前記動き出し判定手段の前記出力値変動は出力値変動率である前項18又は19記載のベッドの在床状況検知装置。
[21] 前記動き出し判定手段で被験者が動き出したと判定された場合、前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第2安定判定手段を更に備えており、
前記第2安定判定手段で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御手段を再度実行し、一方、前記第2安定判定手段で被験者の動きが安定していないと判定された場合、被験者がベッド寝床部上から離床したか否かを判定するようにした前項13〜20のいずれかに記載のベッドの在床状況検知装置。
[22] 前記第2安定判定手段は、
前記動き出し判定手段で被験者が動き出したと判定された時からの経過時間が第3所定時間内であるという第5条件を満足し、更に、前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第3所定範囲内であり且つその状態が第4所定時間以上継続しているという第6条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものである前項21記載のベッドの在床状況検知装置。
[23] 前記第2安定判定手段は、
前記第5条件を満足していない場合、被験者の動きが安定していないと判定するものである前項22記載のベッドの在床状況検知装置。
[24] 前記第1安定判定手段は、
前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第1所定範囲内であるという第1条件を満足し、且つ、前記第1条件を満足した状態が第1所定時間以上継続しているという第2条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものであり、
前記在床状況検知装置は、
前記動き出し判定手段で被験者が動き出したと判定された場合、前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第2安定判定手段を更に備えており、
前記第2安定判定手段で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御手段を再度実行し、一方、前記第2安定判定手段で被験者の動きが安定していないと判定された場合、被験者がベッド寝床部上から離床したか否かを判定するようにし、
前記第2安定判定手段は、
前記動き出し判定手段で被験者が動き出したと判定された時からの経過時間が第3所定時間内であるという第5条件を満足し、更に、前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第3所定範囲内であり且つその状態が第4所定時間以上継続しているという第6条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものであり、
前記第2安定判定手段の前記第3所定時間は、前記第1安定判定手段の前記第1所定時間よりも長く設定されており、
前記第2安定判定手段の前記第3所定範囲は、前記第1安定判定手段の前記第1所定範囲よりも広く設定されており、
前記第2安定判定手段の前記第4所定時間は、前記第1安定判定手段の前記第1所定時間よりも短く設定されている前項14又は15記載のベッドの在床状況検知装置。
[25] ベッド寝床部の互いに離間した3箇所以上の部位にそれぞれ掛かる荷重を検出する3個以上の荷重検出センサからの出力値のうち、最も大きな出力値、当該出力値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな出力値、及び、当該出力値を出力した荷重検出センサを、それぞれ、第1判定基準値、第1判定基準センサ、第2判定基準値及び第2判定基準センサとして記憶部に記憶させる判定基準記憶制御手段と、
前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者が動き出したか否かを判定し、被験者が動き出したと判定した場合にその旨の情報を報知する動き出し判定手段と、
を備えていることを特徴とするベッドの在床状況検知システム。
本発明は以下の効果を奏する。
前項[1]のベッドの在床状況検知方法では、動き出し判定工程は、記憶部に記憶された第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、第1及び第2判定基準センサからの出力値と第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者が動き出したか否かを判定する。この動き出し判定工程において、被験者の動き出しについての判定に、第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、第1及び第2判定基準センサからの出力値と第1及び第2判定基準値とを用いる理由は、以下のとおりである。
すなわち、最も大きな出力値である第1判定基準値を出力した第1判定基準センサからの出力値は、ベッド寝床部上の被験者の動きに応じて最も変動が生じ易い。そこで、第1判定基準値と第1判定基準センサからの出力値とを用いて被験者の動き出しについての判定を行う。しかしこの場合、被験者の動きの種類(例えば、後述する図9及び図12参照)によっては第1判定基準センサからの出力値の変動があまり生じないことがある。そこで、二番目に大きな出力値である第2判定基準値と、当該第2判定基準値を出力した第2判定基準センサからの出力値とを更に用いて、被験者の動き出しについての判定を行う。これにより、判定可能な被験者の動きの種類を増やすことができる。一方、第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値は小さいので、この出力値を用いて被験者の動き出しについての判定を行うと、出力値に対する被験者の動きに応じた出力値変動が大きすぎてしまい、誤判定の原因となる。そのため、被験者の動き出しについての判定に、第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いない。こうすることにより、ベッド寝床部上の被験者の動き出しを精度良く検知することができる。
しかも、被験者の動き出しについての判定に、第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いないので、全ての荷重検出センサからの出力値を用いて被験者の動き出しを判定する場合に比べて、判定に要する演算を簡素化及び迅速化することができる。
前項[2]では、第1安定判定工程で被験者の動きが安定していると判定された場合、判定基準記憶制御工程へ戻るので、記憶部に記憶された判定基準(即ち、第1判定基準値、第2判定基準値、第1判定基準センサ及び第2判定基準センサ)を最新のものに更新することができる。そして、第1安定判定工程で被験者の動きが安定していないと判定された場合、動き出し判定工程へ進むので、動き出し判定工程では最新の判定基準を用いて被験者の動き出しについての判定を行うことができ、そのため、その判定精度を向上させることができる。
前項[3]では、動き出し判定工程で被験者が動き出していないと判定された場合、第1安定判定工程へ戻るので、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを再度判定することができ、そのため被験者の動き出しについての判定精度を更に向上させることができる。
前項[4]では、第1安定判定工程でベッド寝床部上の被験者の動きが安定していることを確実に判定することができる。
前項[5]では、第1安定判定工程でベッド寝床部上の被験者の動きが安定していないことを確実に判定することができる。
前項[6]では、動き出し判定工程でベッド寝床部上の被験者が動き出したことを確実に判定することができる。
前項[7]では、動き出し判定工程でベッド寝床部上の被験者が動き出していないことを確実に判定することができる。
前項[8]では、次のような効果を奏する。
すなわち、動き出し判定工程において、第3条件を満足するか否かについての判定に用いられる値は、判定基準値に対する出力値変動のうち、出力値変動量(即ち、出力値と判定基準値との差)ではなく出力値変動率(即ち、判定基準値に対する出力値変動量の割合)であるから、被験者の体重の大小による判定のばらつきを極力なくすことができる。これにより、被験者の動き出しについての判定精度を向上させることができる。
前項[9]のベッドの在床状況検知方法は、動き出し判定工程で被験者が動き出したと判定された場合、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第2安定判定工程を更に備えているので、ベッド寝床部上の被験者が単に寝返りをしただけでその後は安静にしている場合など、ベッド寝床部上の被験者が動き出した後でその動きが小さくなって安定していることを第2安定判定工程で検知することができる。そして、この第2安定判定工程で被験者の動きが安定していると判定された場合、判定基準記憶制御工程へ戻るので、記憶部に記憶された判定基準を最新のものに更新することができ、これにより、被験者の動き出しについての判定精度を向上させることができる。一方、第2安定判定工程で被験者の動きが安定していないと判定された場合、被験者がベッド寝床部上から離床したか否かを判定するので、被験者の離床についての判定精度も向上させることができる。
前項[10]では、第2安定判定工程でベッド寝床部上の被験者の動きが安定していることを確実に判定することができる。
前項[11]では、第2安定判定工程でベッド寝床部上の被験者の動きが安定していないことを確実に判定することができる。
前項[12]では、第2安定判定工程の第3所定時間は、第1安定判定工程の第1所定時間よりも長く設定されており、第2安定判定工程の第3所定範囲は、第1安定判定工程の第1所定範囲よりも広く設定されており、第2安定判定工程の第4所定時間は、第1安定判定工程の第1所定時間よりも短く設定されている。すなわち、第2安定判定工程における被験者の動きが安定していると判定する安定判定条件は、第1安定判定工程における被験者の動きが安定していると判定する安定判定条件よりも緩くなっている。こうすることにより、動き出し判定工程で被験者が動き出したと判定された後において記憶部に記憶される判定基準の更新頻度を多くすることができ、これにより被験者の動き出しについての判定精度を更に向上させることができる。
前項[13]〜[24]のベッドの在床状況検知装置では、それぞれ前項[1]〜[12]と同様の効果を奏する。
前項[25]のベッドの在床状況検知システムでは、前項[1]と同様の効果を奏する。
図1は、本発明の一実施形態に係るベッドの在床状況検知装置の概略図である。 図2は、ベッドの概略平面図である。 図3は、同検知装置の構成を示すブロック図である。 図4は、同検知装置の基本的な動作を示す主フローチャートである。 図5は、図4に示した第1安定判定工程の詳細を示すフローチャートである。 図6は、図4に示した動き出し判定工程の詳細を示すフローチャートである。 図7は、図4に示した第2安定判定工程の詳細を示すフローチャートである。 図8は、同検知装置を用いた検知方法の一例を示すグラフである。 図9は、ベッド寝床部上の被験者の動きの一例を示す概略平面図である。 図10は、図9に示した被験者の動きの場合における、第1判定基準センサから出力される荷重値(出力値)の変動を示すグラフである。 図11は、図9に示した被験者の動きの場合における、第2判定基準センサから出力される荷重値(出力値)の変動を示すグラフである。 図12は、ベッド寝床部上の被験者の動きのもう一つの例を示す概略平面図である。 図13は、図12に示した被験者の動きの場合における、第1判定基準センサから出力される荷重値(出力値)の変動を示すグラフである。 図14は、図12に示した被験者の動きの場合における、第2判定基準センサから出力される荷重値(出力値)の変動を示すグラフである。
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。なお本実施形態において、1kgfは9.8Nであるとする。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るベッドの在床状況検知装置15は、ベッド20の寝床部21上における被験者Hの在床状況を検知するものである。被験者Hの在床状況としては、臥床、動き出し、離床、ベッド寝床部21上の被験者Hの重心位置G等が挙げられる。また、本発明の一実施形態に係るベッドの在床状況検知システム16は、本実施形態の検知装置15を具備している。
ベッド20は、医療施設(例:病院)、高齢者施設、介護施設、一般家庭等で用いられるものであり、一般的に、寝室(病室を含む)等の部屋内の床面25上に設置されるものである。ベッド20の寝床部21は、平面視方形状(詳述すると長方形状)である(図2参照)。そして、ベッド20の4個の脚部としての頭側右脚部22A、頭側左脚部22B、足側右脚部22C及び足側左脚部22Dによってベッド寝床部21が下方から略水平状に支持されている。各脚部22A(〜22D)の下端部には、ベッド20が床面25上をスムーズに移動できるようにするためのベッド移動用キャスタ23が固定状態に設けられている。ベッド寝床部21上には被験者Hは就寝などのために臥床する。被験者Hとしては、高齢者、病人、健康人、乳幼児等が挙げられる。
本実施形態の検知装置15は、図1に示すように、3個以上の荷重検出センサとしての4個の荷重検出センサ1A〜1D、制御手段2などを備えている。
各荷重検出センサ1A(〜1D)は、例えば公知のロードセル式のものであり、また特開2006−302266号公報、特開2007−167492号公報、特開2008−12202号公報などに開示されているものであって、ベッド寝床部21の各脚部22A(〜22D)と床面25との間に配置されている。これらの荷重検出センサ1A〜1Dは、ベッド寝床部21の平面視においてベッド寝床部21の互いに離間した4箇所の部位に掛かる荷重を検出するものである。具体的には、頭側右脚部22Aと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを便宜上「第1荷重検出センサ1A」という)は、ベッド寝床部21の頭側右端部に掛かる荷重を検出するものである。頭側左脚部22Bと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを便宜上「第2荷重検出センサ1B」という)は、ベッド寝床部21の頭側左端部に掛かる荷重を検出するものである。足側右脚部22Cと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを便宜上「第3荷重検出センサ1C」という)は、ベッド寝床部21の足側右端部に掛かる荷重を検出するものである。足側左脚部22Dと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを便宜上「第4荷重検出センサ1D」という)は、ベッド寝床部21の足側左端部に掛かる荷重を検出するものである。
各荷重検出センサ1A(〜1D)は、その上面に設けられた荷重受け面上にベッド20の対応する脚部22A(〜22D)が載置されることで、ベッド寝床部21の対応する部位に掛かる荷重を検出するものである。各荷重検出センサ1A(〜1D)からは、ベッド寝床部21の対応する部位に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として所定時間(例:0.005〜1s)毎に連続して出力される。そして、出力された荷重値は、有線通信手段(又は無線通信手段)を介して制御手段2に送信される。
制御手段2は、ROM、RAM、CPU等を有するマイクロコンピュータを搭載した制御器からなるものであり、図3に示すように、動作モード選択手段3、臥床判定手段4、判定基準記憶制御手段5、第1安定判定手段7、動き出し判定手段8、第2安定判定手段10、離床判定手段11などを備えている。マイクロコンピュータには、所定の動作モードを実行するためのプログラムが予めインストールされている。この制御手段2は、通常、ベッド20の近傍、介護者(看護師を含む)の詰め所などに設置される。
動作モード選択手段3は、動き出し検知モードを含む複数の動作モードの中から介護者等の操作者に所望する一つの動作モードを選択させるためのものであり、例えばタッチパネルで構成された表示部(図示せず)を有している。表示部には、動き出し検知モード選択用タッチボタンを含む複数の動作モード選択用タッチボタンが表示されている。動き出し検知モードを開始する場合には、操作者は、在床状況の検知を開始する際に、複数のタッチボタンの中から動き出し検知モード選択用タッチボタンをタッチ操作する。これにより、動き出し検知モードが選択されて当該モードが開始される。
臥床判定手段4は、ベッド寝床部21上に被験者Hが臥床しているか否かを判定するものであり、本実施形態では、4個の荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値を用いて判定が行われる。こうすることにより、4個未満の荷重検出センサから出力される荷重値を用いて判定を行う場合に比べて判定精度を向上させることができる。
この臥床判定手段4による具体的な判定は、例えば次のように行われる。
図2に示すように、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値をそれぞれW1〜W4とする。ここで、W1〜W4は、ベッド20の重量を風袋値として減算処理された値であることが望ましく、即ち風袋処理された値であることが望ましい。なおこの風袋処理は制御手段2(又は各荷重検出センサ)に備えられた風袋処理手段(図示せず)で行われる。本実施形態では、W1〜W4は風袋処理された値であるとする。そして、臥床判定手段4は、例えば、これらの荷重値W1〜W4を合計した総荷重値WTが所定の閾値(例えば20kgf)以上であり、更に、これらの荷重値W1〜W4を用いて演算されたベッド寝床部21上の被験者Hの重心位置G(GX、GY)がベッド寝床部21の周縁領域ではなく臥床領域としての所定の中央領域(クロスハッチングで示した領域)21a内にあり且つその状態が所定時間(例えば5s)以上継続している場合、被験者Hがベッド寝床部21上に臥床したと判定し、そうではない場合、被験者Hは臥床していないと判定する。なお、臥床判定手段4で被験者Hがベッド寝床部21上に臥床したと判定された場合、その時の総荷重値TW0が臥床判定手段4に備えられた所定の記憶部(図示せず)に記憶される。
ベッド寝床部21上の被験者Hの重心位置G(GX、GY)は、例えば次式(1X)及び(1Y)に従って演算される。なお、図2中のO(0,0)は、重心位置Gを定めるX−Y座標の原点を示している。
GX=(W1+W2−W3−W4)×(1/WT)×(BX/2) …式(1X)
GY=(W1+W3−W2−W4)×(1/WT)×(BY/2) …式(1Y)
だたし、
BX:ベッド寝床部21の長さ方向の脚部間隔
BY:ベッド寝床部21の幅方向(左右方向)の脚部間隔
WT:W1〜W4を合計した総荷重値(即ちWT=W1+W2+W3+W4)。
判定基準記憶制御手段5は、記憶部6を有しており、4個の荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4のうち、最も大きな荷重値、当該荷重値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな荷重値、及び、当該荷重値を出力した荷重検出センサを、それぞれ、第1判定基準値P1、第1判定基準センサK1、第2判定基準値P2及び第2判定基準センサK2として記憶部6に記憶させるものである。
ここで説明の便宜上、第1判定基準センサK1から出力される荷重値を「KW1」、第2判定基準センサK2から出力される荷重値を「KW2」とする。また、第1判定基準値P1と第2判定基準値P2と第1判定基準センサK1と第2判定基準センサK2とをまとめて「判定基準」という。
第1安定判定手段7は、判定基準記憶制御手段5の記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2以外の荷重検出センサから出力される荷重値を用いずに、記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2から出力される荷重値KW1、KW2と第1及び第2判定基準値P1、P2とを用いて、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定しているか否か(例えば、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きが小さいか否か)を判定するものである。
この第1安定判定手段7による具体的な判定方法は、例えば次のとおりである。
すなわち、図5に示すように、第1安定判定手段7は、判定基準記憶制御手段5の記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2について、各判定基準センサに対応する判定基準値に対する荷重値変動がいずれも第1所定範囲内であるという第1条件を満足し、且つ、第1条件を満足した状態が第1所定時間以上継続しているという第2条件を満足した場合、被験者Hの動きが安定していると判定する。一方、第1安定判定手段7は、第1条件を満足していない場合、被験者Hの動きが安定していないと判定する。
第1条件において、判定基準値に対する荷重値変動は、荷重値変動量(即ち、荷重値と判定基準値との差)であっても良いし、荷重値変動率(即ち、判定基準値に対する荷重値変動量の割合)であっても良い。荷重値変動が荷重値変動量である場合には、その単位は「kgf」や「gf」等の、重量を示す単位となる。荷重値変動が荷重値変動率である場合には、その単位は「%」等の、割合を示す単位となる。ここで本実施形態では、荷重値変動は荷重値変動量であるとし、第1所定範囲は「±α1」の範囲であるとし、第1所定時間は「β1」であるとする。
したがって、第1条件を満足する場合とは、具体的に示すと、第1判定基準値P1に対する第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1の変動量KW1−P1が±α1の範囲内であり、且つ、第2判定基準値P2に対する第2判定基準センサK2から出力される荷重値KW2の変動量KW2−P2が±α1の範囲内である場合である。α1は例えば1〜5kgfである。第2条件を満足する場合とは、具体的に示すと、第1条件を満足した状態がβ1以上継続している場合である。β1は例えば5〜60sである。
動き出し判定手段8は、判定基準記憶制御手段5の記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2以外の荷重検出センサから出力される荷重値を用いずに、記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2から出力される荷重値KW1、KW2と第1及び第2判定基準値P1、P2とを用いて、ベッド寝床部21上の被験者Hが動き出したか否かを判定するものである。さらに、この動き出し判定手段8は、報知部9を有しており、被験者Hが動き出したと判定した場合にその旨の情報を報知部9で報知するように構成されている。
報知部9は、報知スピーカ、報知ランプ、表示手段(例:液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRT)などを備えており、動き出し判定手段8で被験者Hが動き出したと判定した場合に、その旨の情報として、アラーム音、ブザー音、音声等の音を報知スピーカで発したり、報知ランプを点灯や点滅したり、文字や図を表示手段に表示したりすることにより、被験者Hが動き出した旨の情報を報知対象者(例:介護者、監視者)に報知するものである。ここで本実施形態では、報知対象者は例えば介護者であるとする。
この動き出し判定手段8による具体的な判定方法は、例えば次のとおりである。
すなわち、図6に示すように、動き出し判定手段8は、判定基準記憶制御手段5の記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2のうち少なくとも一方の判定基準センサについて、当該判定基準センサに対応する判定基準値に対する荷重値変動が第2所定範囲外であるという第3条件を満足し、且つ、第3条件を満足した状態が第2所定時間以上継続しているという第4条件を満足した場合、被験者Hが動き出したと判定し、その旨の情報を報知部9で介護者に報知する。一方、動き出し判定手段8は、第3条件を満足していない場合、被験者Hが動き出していないと判定する。
第3条件において、判定基準値に対する荷重値変動は、荷重値変動量であっても良いし、荷重値変動率であっても良いが、これらのうち、荷重値変動は荷重値変動率であることが特に望ましく、こうすることにより、被験者Hの体重の大小による判定のばらつきを極力なくすことができ、これにより被験者Hの動き出しについての判定精度を向上させることができる。そこで本実施形態では、荷重値変動は荷重値変動率であるとする。この荷重値変動率は、具体的には(KW1−P1)/P1×100%、及び、(KW2−P2)/P2×100%で算出され、その単位は「%」等の、割合を示す単位となる。また本実施形態では、第2所定範囲は「±γ」の範囲であるとし、第2所定時間は「δ」であるとする。
したがって、第3条件を満足する場合とは、具体的に示すと、第1判定基準値P1に対する第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1の変動率(KW1−P1)/P1×100%と、第2判定基準値P2に対する第2判定基準センサK2から出力される荷重値KW2の変動率(KW2−P2)/P2×100%とのうち、少なくとも一方が±γの範囲外である場合である。γは例えば5〜50%である。第4条件を満足する場合とは、具体的に示すと、第3条件を満足した状態がδ以上継続している場合である。δは例えば1〜5sである。
第2安定判定手段10は、動き出し判定手段8で被験者Hが動き出したと判定された場合、判定基準記憶制御手段5の記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2以外の荷重検出センサから出力される荷重値を用いずに、記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2から出力される荷重値KW1、KW2と第1及び第2判定基準値P1、P2とを用いて、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定しているか否か(例えば、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きが小さいか否か)を判定するものである。
この第2安定判定手段10による具体的な判定方法は、例えば次のとおりである。
すなわち、図7に示すように、第2安定判定手段10は、動き出し判定手段8で被験者Hが動き出したと判定された時からの経過時間が第3所定時間内であるという第5条件を満足し、更に、判定基準記憶制御手段5の記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2について、各判定基準センサに対応する判定基準値に対する荷重値変動がいずれも第3所定範囲内であり且つその状態が第4所定時間以上継続しているという第6条件を満足した場合、被験者Hの動きが安定していると判定する。一方、第2安定判定手段10は、第5条件を満足していない場合、被験者Hの動きが安定していないと判定する。
第6条件において、判定基準値に対する荷重値変動は、荷重値変動量(即ち、荷重値と判定基準値との差)であっても良いし、荷重値変動率(即ち、判定基準値に対する荷重値変動量の割合)であっても良い。荷重値変動が荷重値変動量である場合には、その単位は「kgf」や「gf」等の、重量を示す単位となる。荷重値変動が荷重値変動率である場合には、その単位は「%」等の、割合を示す単位となる。ここで本実施形態では、荷重値変動は荷重値変動量であるとし、第3所定範囲は「±α2」の範囲であるとし、第4所定時間は「β2」であるとする。また、第3所定時間は「t」であるとする。
したがって、第5条件を満足する場合とは、具体的に示すと、動き出し判定手段8で被験者Hが動き出したと判定された時からの経過時間がt以内である場合である。tは例えば1〜10minである。第6条件を満足する場合とは、具体的に示すと、第1判定基準値P1に対する第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1の変動量KW1−P1が±α2の範囲内であり、且つ、第2判定基準値P2に対する第2判定基準センサK2から出力される荷重値KW2の変動量KW2−P2が±α2の範囲内であり、更に、この状態がβ2以上継続している場合である。α2は例えば1〜5kgfであり、β2は例えば5〜60sである。
離床判定手段11は、ベッド寝床部21上の被験者Hがベッド寝床部21上から離床したか否かを判定するものであり、本実施形態では、4個の荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4を用いて判定が行われる。こうすることにより、4個未満の荷重検出センサから出力される荷重値を用いて判定を行う場合に比べて判定精度を向上させることができる。
この離床判定手段11による具体的な判定は、例えば次のように行われる。
すなわち、離床判定手段11は、4個の荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4を合計した総荷重値WTが所定の閾値(例えば、臥床判定手段4で被験者Hがベッド寝床部21上に臥床したと判定された時の総荷重値WT0に対して50%)未満になった場合、ベッド寝床部21上の被験者Hが離床したと判定する。そして、離床判定手段11で被験者Hが離床したと判定された場合、その旨の情報が所定の報知部(図示せず)で介護者に報知される。
さらに、本実施形態の検知装置15は、第1安定判定手段7で被験者Hの動きが安定していると判定された場合、判定基準記憶制御手段5を再度実行するように構成されている。このように判定基準記憶制御手段5を再度実行することにより、記憶部6に記憶された判定基準(即ち、第1判定基準値P1、第2判定基準値P1、第1判定基準センサK1及び第2判定基準センサK2)が最新のものに更新される。具体的には、第1安定判定手段7で被験者Hの動きが安定していると判定された場合、その時点における、全ての荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4のうち、最も大きな荷重値、当該荷重値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな荷重値、及び、当該荷重値を出力した荷重検出センサが、それぞれ、最新の第1判定基準値P1、最新の第1判定基準センサK1、最新の第2判定基準値P2及び最新の第2判定基準センサK2として記憶部6に再度記憶されて判定基準が更新される。
さらに、本実施形態の検知装置15は、第1安定判定手段7で被験者Hの動きが安定していないと判定された場合、動き出し判定手段8を実行するように構成されている。
さらに、本実施形態の検知装置15は、動き出し判定手段8で被験者Hが動き出していないと判定された場合、第1安定判定手段7を再度実行するように構成されている。
さらに、本実施形態の検知装置15は、第2安定判定手段10で被験者Hの動きが安定していると判定された場合、判定基準記憶制御手段5を再度実行するように構成されている。具体的には、例えば、第2安定判定手段10で被験者Hの動きが安定していると判定された場合、その時点における、全ての荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4のうち、最も大きな荷重値、当該荷重値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな荷重値、及び、当該荷重値を出力した荷重検出センサが、それぞれ、最新の第1判定基準値P1、最新の第1判定基準センサK1、最新の第2判定基準値P2及び最新の第2判定基準センサK2として記憶部6に再度記憶されて判定基準が更新される。
さらに、本実施形態の検知装置15は、第2安定判定手段10で被験者Hの動きが安定していないと判定された場合、離床判定手段11を実行する(即ち、ベッド寝床部21上の被験者Hがベッド寝床部21上から離床したか否かを判定する)ように構成されている。
次に、本実施形態の検知装置15を用いたベッドの在床状況検知方法について図4〜7を参照して以下に説明する。
まず、検知装置15の基本的な動作について図4を参照して説明する。
ステップS1では、前準備工程として、介護者等は4個の荷重検出センサ1A〜1Dのベッド20への設置作業(配置作業)を行う。その作業方法は例えば次のとおりである。まず、床面25上に4個の荷重検出センサ1A〜1Dをベッド20の4個の脚部間の間隔に対応して互いに離間して配置する(図1参照)。次いで、各荷重検出センサ1A(〜1D)の上面の荷重受け面上にベッド20の対応する脚部(詳述するとキャスタ23)を載置する。これにより、各荷重検出センサ1A(〜1D)のベッド20への設置作業(配置作業)が完了する。そして、各荷重検出センサ1A(〜1D)の動作を開始させる。これにより、各荷重検出センサ1A(〜1D)から荷重値が出力される。
ステップS2では、介護者等が動作モード選択手段3で複数の動作モードの中から所望する動作モードとして動き出し検知モードを選択する。これにより、動き出し検知モードが開始される。次いで、ステップS3へ進む。
ステップS3では、動き出し検知モードについての正常な実行に必要な値やデータ等が初期化され、例えば、判定基準記憶制御手段5の記憶部6に記憶された判定基準が初期化される。次いで、臥床判定工程S4へ進む。
臥床判定工程S4では、4個の荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4を用いて、ベッド寝床部21上に被験者Hが臥床しているか否かを臥床判定手段4により判定する。そして、もし被験者Hがベッド寝床部21上に臥床したと判定した場合、判定基準記憶制御工程S5へ進む。この臥床判定工程S4は、被験者Hがベッド寝床部21上に臥床したと判定するまで繰り返し行われる。
判定基準記憶制御工程S5では、例えば判定基準記憶制御工程S5が開始された時点(あるいは臥床判定工程S4で被験者Hが臥床したと判定された時点)における、4個の荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4のうち、最も大きな荷重値、当該荷重値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな荷重値、及び、当該荷重値を出力した荷重検出センサを、それぞれ、第1判定基準値P1、第1判定基準センサK1、第2判定基準値P2及び第2判定基準センサK2として判定基準記憶制御手段5により記憶部6に記憶させる。次いで、第1安定判定工程S6へ進む。
第1安定判定工程S6では、判定基準記憶制御工程S5で記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2以外の荷重検出センサから出力される荷重値を用いずに、記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2から出力される荷重値KW1、KW2と第1及び第2判定基準値P1、P2とを用いて、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定しているか否かを第1安定判定手段7により判定する。そして、もし被験者Hの動きが安定していると判定した場合(「YES」の場合)、判定基準記憶制御工程S5へ戻る。一方、もし被験者Hの動きが安定していないと判定した場合(「NO」の場合)、動き出し判定工程S7へ進む。
判定基準記憶制御工程S5へ戻った場合、判定基準記憶制御手段5が再度実行され、その結果、記憶部6に記憶された判定基準(即ち、第1判定基準値P1、第2判定基準値P2、第1判定基準センサK1及び第2判定基準センサK2)が最新のものに更新される。具体的には、例えば、第1安定判定工程S6で被験者Hの動きが安定していると判定された場合、その時点における、全ての荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4のうち、最も大きな荷重値、当該荷重値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな荷重値、及び、当該荷重値を出力した荷重検出センサが、それぞれ、最新の第1判定基準値P1、最新の第1判定基準センサK1、最新の第2判定基準値P2及び最新の第2判定基準センサK2として判定基準記憶制御手段5により記憶部6に再度記憶されて判定基準が更新される。
この第1安定判定工程S6の詳細について図5を参照して以下に説明する。
ステップS20では第1安定判定工程S6を開始する。ステップS21では、判定基準記憶制御工程S5で記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2について、各判定基準センサに対応する判定基準値に対する荷重値変動がいずれも第1所定範囲内であるという第1条件を満足しているか否かを判定する。そして、第1条件を満足していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS24へ進む。一方、第1条件を満足していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS22で被験者Hの動きが安定していないと判定し(即ち、被験者Hの動きが安定していないことを検知し)、ステップS23で動き出し判定工程S7へ進む。
ステップS24では、第1条件を満足した状態が第1所定時間以上継続しているという第2条件を満足しているか否かを判定する。そして、第2条件を満足していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS25で被験者Hの動きが安定していると判定し(即ち、被験者Hの動きが安定していることを検知し)、ステップS26で判定基準記憶制御工程S5へ戻る。一方、第2条件を満足していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS21へ戻る。
ここで、上述したように本実施形態では、第1安定判定工程S6における荷重値変動は荷重値変動量であり、第1所定範囲は「±α1」の範囲であり、第1所定時間は「β1」である。したがって、ステップS21の第1条件を満足する場合とは、具体的に示すと、第1判定基準値P1に対する第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1の変動量KW1−P1が±α1の範囲内であり、且つ、第2判定基準値P2に対する第2判定基準センサK2から出力される荷重値KW2の変動量KW2−P2が±α1の範囲内である場合である。また、ステップS24の第2条件を満足する場合とは、具体的に示すと、第1条件を満足した状態がβ1以上継続している場合である。なお上述したように、α1は例えば1〜5kgfであり、β1は例えば5〜60sである。
動き出し判定工程S7では、判定基準記憶制御工程S5で記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2以外の荷重検出センサから出力される荷重値を用いずに、記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2から出力される荷重値KW1、KW2と第1及び第2判定基準値P1、P2とを用いて、ベッド寝床部21上の被験者Hが動き出したか否かを動き出し判定手段8により判定する。そして、もし被験者Hが動き出したと判定した場合(「YES」の場合)、第2安定判定工程S8へ進む、一方、もし被験者Hが動き出していないと判定した場合(「NO」の場合)、第1安定判定工程S6へ戻る。
第1安定判定工程S6へ戻った場合、第1安定判定手段7が再度実行されて、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定しているか否かについて第1安定判定手段7により再度判定される。
この動き出し判定工程S7の詳細について図6を参照して以下に説明する。
ステップS30では動き出し判定工程S7を開始する。ステップS31では、判定基準記憶制御工程S5で記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2のうち少なくとも一方の判定基準センサについて、当該判定基準センサに対応する判定基準値に対する荷重値変動率が第2所定範囲外であるという第3条件を満足しているか否かを判定する。そして、第3条件を満足していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS32へ進む。一方、第3条件を満足していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS35で被験者Hが動き出していないと判定し(即ち、被験者Hが動き出していないことを検知し)、ステップS36で第1安定判定工程S6へ戻る。
ステップS32では、第3条件を満足した状態が第2所定時間以上継続しているという第4条件を満足しているか否かを判定する。そして、第4条件を満足していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS33で被験者Hが動き出したと判定し(即ち、被験者Hが動き出したことを検知し)、その旨の情報を報知部9で看護者に報知する。この情報を報知された介護者は、ベッド寝床部21上の被験者Hが動き出したことを知り、被験者Hの介助(介護を含む)のために被験者Hの元へ向かうことができるか、又はその準備を開始することができる。一方、第4条件を満足していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS31へ戻る。
ここで、上述したように本実施形態では、動き出し判定工程S7における第2所定範囲は「±γ」の範囲であり、第2所定時間は「δ」である。したがって、ステップS31の第3条件を満足する場合とは、具体的に示すと、第1判定基準値P1に対する第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1の変動率(KW1−P1)/P1×100%と、第2判定基準値P2に対する第2判定基準センサK2から出力される荷重値KW2の変動率(KW2−P2)/P2×100%とのうち、少なくとも一方が±γの範囲外である場合である。また、ステップS32の第4条件を満足する場合とは、具体的に示すと、第3条件を満足した状態がδ以上継続している場合である。なお上述したように、γは例えば5〜50%であり、δは例えば1〜5sである。
第2安定判定工程S8では、動き出し判定工程S7で被験者Hが動き出したと判定された場合、判定基準記憶制御工程S5で記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2以外の荷重検出センサから出力される荷重値を用いずに、記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2から出力される荷重値KW1、KW2と第1及び第2判定基準値P1、P2とを用いて、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定しているか否かを第2安定判定手段10により判定する。そして、もし被験者Hの動きが安定していると判定した場合(「YES」の場合)、判定基準記憶制御工程S5へ戻る。一方、もし被験者Hの動きが安定していないと判定した場合(「NO」の場合)、離床判定工程S9へ進む。
判定基準記憶制御工程S5へ戻った場合、判定基準記憶制御手段5が再度実行され、その結果、記憶部6に記憶された判定基準(即ち、第1判定基準値P1、第2判定基準値P2、第1判定基準センサK1及び第2判定基準センサK2)が最新のものに更新される。
この第2安定判定工程S8の詳細について図7を参照して以下に説明する。
ステップS40では第2安定判定工程S8を開始する。ステップS41では、動き出し判定工程S7で被験者Hが動き出したと判定された時からの経過時間が第3所定時間内であるという第5条件を満足しているか否かを判定する。そして、第5条件を満足していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS44へ進む。一方、第5条件を満足していないと判定した場合「NO」の場合)、ステップS42で被験者Hの動きが安定していないと判定し、ステップS43で離床判定工程S9へ進む。
ステップS44では、判定基準記憶制御工程S5で記憶部6に記憶された第1及び第2判定基準センサK1、K2について、各判定基準センサに対応する判定基準値に対する荷重値変動がいずれも第3所定範囲内であり且つその状態が第4所定時間以上継続しているという第6条件を満足しているか否かを判定する。そして、第6条件を満足していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS45で被験者Hの動きが安定していると判定し(即ち、被験者Hの動きが安定していることを検知し)、ステップS46で判定基準記憶制御工程S5へ戻る。一方、第6条件を満足していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS41へ戻る。
ここで、上述したように本実施形態では、第2安定判定工程S8における荷重値変動は荷重値変動量であり、第3所定範囲は「±α2」の範囲であり、第4所定時間は「β2」であり、第3所定時間は「t」である。したがって、ステップS41の第5条件を満足する場合とは、具体的に示すと、動き出し判定工程S7で被験者Hが動き出したと判定された時からの経過時間がt以内である場合である。また、ステップS44の第6条件を満足する場合とは、具体的に示すと、第1判定基準値P1に対する第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1の変動量KW1−P1が±α2の範囲内であり、且つ、第2判定基準値P2に対する第2判定基準センサK2から出力される荷重値KW2の変動量KW2−P2が±α2の範囲内であり、更に、この状態がβ2以上継続している場合である。なお上述したように、tは例えば1〜10minであり、α2は例えば1〜5kgfであり、β2は例えば5〜60sである。
離床判定工程S9では、ベッド寝床部21上の被験者Hがベッド寝床部21上から離床したか否かを離床判定手段11により判定する。そして、もし被験者Hが離床したと判定した場合、ステップS10へ進み、判定基準記憶制御手段5の記憶部6に記憶された判定基準をクリア(消去)する。そして臥床判定工程S4へ戻る。この離床判定工程S9は、被験者Hが離床したと判定するまで繰り返し行われる。
次に、本実施形態の検知装置15を用いた検知方法の具体的な一例について図8を参照して以下に説明する。
図8において、横軸は時刻であり、縦軸は第1又は第2判定基準センサK1、K2から出力される荷重値KW1、KW2である。ここでは、検知方法を理解し易くするため、第1及び第2判定基準値P1、P2を区別せずに単に一つの「判定基準値P」とし、第1及び第2判定基準センサK1、K2を区別せずに単に一つの「判定基準センサK」とする。また、α1の単位を「kgf」、β1の単位を「s」、γの単位を「%」、δの単位を「s」、tの単位を「min」、α2の単位を「kgf」、β2の単位を「s」とする。
同図に示した荷重値の変動の場合では、判定基準記憶制御工程S5で記憶部6に記憶される判定基準値Pと判定基準センサKは、第1安定判定工程S6でベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定していないと判定されるまで繰り返し更新される。
そして、第1安定判定工程S6において判定基準値Pに対する判定基準センサKから出力される荷重値KWの変動量KW−Pが+α1(kgf)を超えると、動き出し判定工程S7が実行される。
そして、この動き出し判定工程S7において判定基準値Pに対する判定基準センサKから出力される荷重値KWの変動率(KW−P)/P×100%が+γ(%)を超えた状態がδ(s)以上継続すると、ベッド寝床部21上の被験者Hが動き出したと判定し、その旨の情報を報知するとともに第2安定判定工程S8が実行される。
第2安定判定工程S8において動き出し判定工程S7で被験者Hが動き出したと判定された時からの経過時間がt(min)以内であって、更に、判定基準値Pに対する判定基準センサKから出力される荷重値KWの変動量KW−Pが±α2(kgf)の範囲内であり、更に、この状態がβ2(s)以上継続すると、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定していると判定し、判定基準記憶制御工程S5が再度実行される。これにより、記憶部6に記憶された判定基準値Pと判定基準センサKが更新される。その後、第1安定判定工程S6において、判定基準値Pに対する判定基準センサKから出力される荷重値KWの変動量KW−Pが−α1(kgf)未満になると、動き出し判定工程S7が再度実行される。
そして、この動き出し判定工程S7において判定基準値Pに対する判定基準センサKから出力される荷重値KWの変動率(KW−P)/P×100%が−γ(%)未満の状態がδ(s)以上継続すると、ベッド寝床部21上の被験者Hが動き出したと判定し、その旨の情報を報知するとともに第2安定判定工程S8が再度実行される。
そして、この第2安定判定工程S8でベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定していると判定された場合、判定基準記憶制御工程S5が更にもう一度実行され、一方、被験者Hの動きが安定していないと判定された場合、離床判定工程S9が実行される。
このように、第2安定判定工程S8でベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定していないと判定されるまで、これらの工程S5〜S8が繰り返し実行される。
次に、本実施形態の検知方法において、ベッド寝床部21上の被験者Hの動き出しの判定に、第1及び第2判定基準センサK1、K2以外の荷重検出センサから出力される荷重値を用いずに、第1及び第2判定基準センサK1、K2から出力される荷重値KW1、KW2と第1及び第2判定基準値P1、P2とを用いる理由について、以下に説明する。
すなわち、最も大きな出力値である第1判定基準値P1を出力した第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1は、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きに応じて最も変動が生じ易い。そこで、第1判定基準値P1と第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1とを用いて、被験者Hの動き出しについての判定を行う。
しかし、被験者Hの動きの種類によっては第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1の変動があまり生じないことがある。そこで、二番目に大きな出力値である第2判定基準値P2と、当該第2判定基準値P2を出力した第2判定基準センサK2から出力される荷重値KW2とを更に用いて、被験者Hの動き出しについての判定を行う。これにより、判定可能な被験者Hの動きの種類を増やすことができる。この点について図9〜14を参照して以下に説明する。
図9(a)又は図12(a)に示すように、ベッド寝床部21上にその長さ方向に対して斜め方向に被験者Hが仰向け姿勢で臥床している場合では、4個の荷重検出センサ1A〜1Dのうち最も大きな荷重値を出力している第1荷重検出センサ1Aが第1判定基準センサK1であり、第1判定基準値P1は17kgfである。また、二番目に大きな荷重値を出力している第4荷重検出センサ1Dが第2判定基準センサK2であり、第2判定基準値P2は10kgfである。
この状態から離床や寝返りなどのために図9(b)に示すように被験者Hがベッド寝床部21上で足を左右にばたつかせる動作をしたり、図12(b)に示すように被験者Hが膝を抱えるように曲げて側臥姿勢になる動作をした場合、第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1の変動は、それぞれ図10又は図13に示すようにあまり大きくない。一方、第2判定基準センサK2から出力される荷重値KW2の変動は、それぞれ図11又は図14に示すように第1判定基準センサK1から出力される荷重値KW1の変動よりも大きい。そこで、第1判定基準値P1と第1判定基準センサK2から出力されるKW1とだけではなく更に、第2判定基準値P2と第2判定基準センサK2から出力される荷重値KW2とを用いて、被験者Hの動き出しについての判定を行う。これにより、判定可能な被験者Hの動きの種類を増やすことができる。
一方、第1及び第2判定基準センサK1、K2以外の荷重検出センサ1B、1Cから出力される荷重値W2、W3は小さいので、これらの荷重値W2、W3を用いて被験者Hの動き出しについての判定を行うと、荷重値W2、W3に対する被験者Hの動きに応じた荷重値変動が大きすぎてしまい、誤判定の原因となる。そのため、被験者Hの動き出しについての判定に、第1及び第2判定基準センサK1、K2以外の荷重検出センサ1B、1Cから出力される荷重値W2、W3を用いない。こうすることにより、ベッド寝床部21上の被験者Hの動き出しを精度良く検知することができる。
しかも、被験者Hの動き出しについての判定に、第1及び第2判定基準センサK1、K2以外の荷重検出センサ1B、1Cから出力される荷重値W2、W3を用いないので、全ての荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4を用いて被験者Hの動き出しを判定する場合に比べて、判定に要する演算を簡素化及び迅速化することができる。
ここで、図9及び図12に示した被験者Hの動きは、いずれも、ベッド寝床部21上の被験者Hの重心位置Gを中心に被験者Hがベッド寝床部21上で回転するような動きであり、このような動きではベッド寝床部21上の被験者Hの重心位置Gはあまり移動しない。そのため、このような動きに対して、ベッド寝床部21上の被験者Hの重心位置Gを用いて被験者Hの動き出しを検知することは困難である。これに対して、本実施形態の検知方法では、このような被験者Hの動きであっても被験者Hの動き出しを検知することができる。
さらに、本実施形態の検知方法には次の利点がある。
すなわち、第1安定判定工程S6で被験者Hの動きが安定していると判定された場合、判定基準記憶制御工程S5へ戻るので、判定基準記憶制御手段5の記憶部6に記憶された判定基準(即ち、第1判定基準値P1、第2判定基準値P2、第1判定基準センサK1及び第2判定基準センサK2)を最新のものに更新することができる。そして、第1安定判定工程S6で被験者Hの動きが安定していないと判定された場合、動き出し判定工程S7へ進むので、動き出し判定工程S7では最新の判定基準を用いて被験者Hの動き出しについての判定を行うことができ、そのため、その判定精度を向上させることができる。
さらに、動き出し判定工程S7で被験者Hが動き出していないと判定された場合、第1安定判定工程S6へ戻るので、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定しているか否かを再度判定することができ、そのため被験者Hの動き出しについての判定精度を更に向上させることができる。
さらに、本実施形態の検知方法は、動き出し判定工程S7で被験者Hが動き出したと判定された場合、ベッド寝床部21上の被験者Hの動きが安定しているか否かを判定する第2安定判定工程S8を更に備えているので、ベッド寝床部21上の被験者Hが単に寝返りをしただけでその後は安静にしている場合など、ベッド寝床部21上の被験者Hが動き出した後でその動きが小さくなって安定していることを第2安定判定工程S8で検知することができる。そして、この第2安定判定工程S8で被験者Hの動きが安定していると判定された場合、判定基準記憶制御工程S5へ戻るので、記憶部6に記憶された判定基準を最新のものに更新することができ、これにより、被験者Hの動き出しについての判定精度を更に向上させることができる。一方、第2安定判定工程S8で被験者Hの動きが安定していないと判定された場合、被験者Hがベッド寝床部21上から離床したか否かを判定するので、被験者Hの離床についての判定精度も向上させることができる。
その上、本実施形態の動き出し判定工程S7では、第3条件を満足するか否かについての判定に用いられる値は、判定基準値に対する荷重値変動のうち、荷重値変動量(即ち、荷重値と判定基準値との差)ではなく荷重値変動率(即ち、判定基準値に対する荷重値変動量の割合)であるから、被験者Hの体重の大小による判定のばらつきを極力なくすことができる。これにより、被験者Hの動き出しについての判定精度を更に一層向上させることができる。
さらに本実施形態では、第2安定判定工程S8の第3所定時間tは、第1安定判定工程S6の第1所定時間β1よりも長く設定されており、第2安定判定工程S8の第3所定範囲±α2は、第1安定判定工程S6の第1所定範囲±α1よりも広く設定されており、第2安定判定工程S8の第4所定時間β2は、第1安定判定工程S6の第1所定時間β1よりも短く設定されている。すなわち、第2安定判定工程S8における被験者Hの動きが安定していると判定する安定判定条件は、第1安定判定工程S6における被験者Hの動きが安定していると判定する安定判定条件よりも緩くなっている。こうすることにより、動き出し判定工程S7で被験者Hが動き出したと判定された後において記憶部6に記憶される判定基準の更新頻度を多くすることができ、これにより被験者Hの動き出しについての判定精度を更に向上させることができる。
以上で本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲内で様々に変更可能である。
また上記実施形態では、各荷重検出センサ1A(〜1D)からの出力値として荷重値W1(〜W4)を用いているが、本発明では、荷重検出センサからの出力値は荷重値であることに限定されるものではなく、その他に例えば、ベッド寝床部21の対応する部位に掛かる荷重に対応する電圧値であっても良い。なおこの場合、荷重値は電圧値を所定の変換式に従って変換することにより演算可能であり、その演算を行うための荷重値演算手段(信号増幅部及びA/D変換部を含む)は例えば制御手段2に備えられる。
また上記実施形態では、荷重検出センサはベッドの脚部と床面との間に配置されているが、本発明では、荷重検出センサはこの箇所に配置されることに限定されるものではない。例えば、荷重検出センサは、ベッド寝床部21に掛かる荷重が当該寝床部21から床面25に伝達される荷重伝達経路の途中に配置される。具体的には、荷重検出センサは、寝床部と脚部とを連結する連結部(例:連結フレーム)や、寝床部と脚部との間に配置されて寝床部を支持する支持部(例:支持フレーム)や、寝床部を昇降させる昇降機構のリンク部(例:リンクフレーム、リンク軸)や、脚部や、脚部とベッド移動用キャスタとを連結する連結部や、キャスタ軸部などに取り付けられたり組み込まれたりする等して配置される。
さらに本発明では、ベッドの荷重伝達経路を寝床部の側と床面の側とに上下に分割する任意の分割面を想定し、当該分割面を上下に貫通する構造部材の少なくとも一箇所に荷重検出センサとしてのロードセルを設けた態様としても良い。例えば、ベッドの荷重伝達経路の途中における、支軸とこれを受ける軸受け部とが接する面を分割面と想定することができ、この場合、支軸及び軸受け部が分割面を上下に貫通する構造部材に相当する。
また、上記実施形態では、荷重検出センサの個数は4個であるが、本発明では、荷重検出センサの個数は4個であることに限定されず、その他に例えば3個であっても良いし、5個以上であっても良い。さらに上記実施形態では、これらの荷重検出センサは、ベッド寝床部の互いに離間した4箇所の部位に掛かる荷重を検出するものであるが、本発明では、これらの荷重検出センサは、その他に例えば、ベッド寝床部の互いに離間した3箇所の部位に掛かる荷重を検出するものであっても良いし、ベッド寝床部の互いに離間した5箇所以上の部位に掛かる荷重を検出するものであっても良い。
本発明は、ベッドの寝床部上における被験者の在床状況を検知するベッドの在床状況検知方法、在床状況検知装置及び在床状況検知システムに利用可能である。
1A〜1D:第1〜第4荷重検出センサ
2:制御手段
5:判定基準記憶制御手段
6:記憶部
7:第1安定判定手段
8:動き出し判定手段
9:報知部
10:第2安定判定手段
15:ベッドの在床状況検知装置
16:ベッドの在床状況検知システム
20:ベッド
21:寝床部
P1:第1判定基準値
P2:第2判定基準値
K1:第1判定基準センサ
K2:第2判定基準センサ
KW1:第1判定基準センサから出力された荷重値(第1判定基準センサからの出力値)
KW2:第2判定基準センサから出力された荷重値(第2判定基準センサからの出力値)
S5:判定基準記憶制御工程
S6:第1安定判定工程
S7:動き出し判定工程
S8:第2安定判定工程

Claims (25)

  1. ベッド寝床部の互いに離間した3箇所以上の部位にそれぞれ掛かる荷重を検出する3個以上の荷重検出センサからの出力値のうち、最も大きな出力値、当該出力値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな出力値、及び、当該出力値を出力した荷重検出センサを、それぞれ、第1判定基準値、第1判定基準センサ、第2判定基準値及び第2判定基準センサとして記憶部に記憶させる判定基準記憶制御工程と、
    前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者が動き出したか否かを判定し、被験者が動き出したと判定した場合にその旨の情報を報知する動き出し判定工程と、
    を備えていることを特徴とするベッドの在床状況検知方法。
  2. 前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第1安定判定工程を更に備えており、
    前記第1安定判定工程で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御工程へ戻り、一方、前記第1安定判定工程で被験者の動きが安定していないと判定された場合、前記動き出し判定工程へ進む請求項1記載のベッドの在床状況検知方法。
  3. 前記動き出し判定工程で被験者が動き出していないと判定された場合、前記第1安定判定工程へ戻る請求項2記載のベッドの在床状況検知方法。
  4. 前記第1安定判定工程は、
    前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第1所定範囲内であるという第1条件を満足し、且つ、前記第1条件を満足した状態が第1所定時間以上継続しているという第2条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものである請求項2又は3記載のベッドの在床状況検知方法。
  5. 前記第1安定判定工程は、
    前記第1条件を満足していない場合、被験者の動きが安定していないと判定するものである請求項4記載のベッドの在床状況検知方法。
  6. 前記動き出し判定工程は、
    前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサのうち少なくとも一方の判定基準センサについて、当該判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動が第2所定範囲外であるという第3条件を満足し、且つ、前記第3条件を満足した状態が第2所定時間以上継続しているという第4条件を満足した場合、被験者が動き出したと判定するものである請求項1〜5のいずれかに記載のベッドの在床状況検知方法。
  7. 前記動き出し判定工程は、
    前記第3条件を満足していない場合、被験者が動き出していないと判定するものである請求項6記載のベッドの在床状況検知方法。
  8. 前記動き出し判定工程の前記出力値変動は出力値変動率である請求項6又は7記載のベッドの在床状況検知方法。
  9. 前記動き出し判定工程で被験者が動き出したと判定された場合、前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第2安定判定工程を更に備えており、
    前記第2安定判定工程で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御工程へ戻り、一方、前記第2安定判定工程で被験者の動きが安定していないと判定された場合、被験者がベッド寝床部上から離床したか否かを判定する請求項1〜8のずれかに記載のベッドの在床状況検知方法。
  10. 前記第2安定判定工程は、
    前記動き出し判定工程で被験者が動き出したと判定された時からの経過時間が第3所定時間内であるという第5条件を満足し、更に、前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第3所定範囲内であり且つその状態が第4所定時間以上継続しているという第6条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものである請求項9記載のベッドの在床状況検知方法。
  11. 前記第2安定判定工程は、
    前記第5条件を満足していない場合、被験者の動きが安定していないと判定するものである請求項10記載のベッドの在床状況検知方法。
  12. 前記第1安定判定工程は、
    前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第1所定範囲内であるという第1条件を満足し、且つ、前記第1条件を満足した状態が第1所定時間以上継続しているという第2条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものであり、
    前記在床状況検知方法は、
    前記動き出し判定工程で被験者が動き出したと判定された場合、前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第2安定判定工程を更に備えており、
    前記第2安定判定工程で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御工程へ戻り、一方、前記第2安定判定工程で被験者の動きが安定していないと判定された場合、被験者がベッド寝床部上から離床したか否かを判定するものとし、
    前記第2安定判定工程は、
    前記動き出し判定工程で被験者が動き出したと判定された時からの経過時間が第3所定時間内であるという第5条件を満足し、更に、前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第3所定範囲内であり且つその状態が第4所定時間以上継続しているという第6条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものであり、
    前記第2安定判定工程の前記第3所定時間は、前記第1安定判定工程の前記第1所定時間よりも長く設定されており、
    前記第2安定判定工程の前記第3所定範囲は、前記第1安定判定工程の前記第1所定範囲よりも広く設定されており、
    前記第2安定判定工程の前記第4所定時間は、前記第1安定判定工程の前記第1所定時間よりも短く設定されている請求項2又は3記載のベッドの在床状況検知方法。
  13. ベッド寝床部の互いに離間した3箇所以上の部位にそれぞれ掛かる荷重を検出する3個以上の荷重検出センサからの出力値のうち、最も大きな出力値、当該出力値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな出力値、及び、当該出力値を出力した荷重検出センサを、それぞれ、第1判定基準値、第1判定基準センサ、第2判定基準値及び第2判定基準センサとして記憶部に記憶させる判定基準記憶制御手段と、
    前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者が動き出したか否かを判定し、被験者が動き出したと判定した場合にその旨の情報を報知する動き出し判定手段と、
    を備えていることを特徴とするベッドの在床状況検知装置。
  14. 前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第1安定判定手段を更に備えており、
    前記第1安定判定手段で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御手段を再度実行し、一方、前記第1安定判定手段で被験者の動きが安定していないと判定された場合、前記動き出し判定手段を実行するようにした請求項13記載のベッドの在床状況検知装置。
  15. 前記動き出し判定手段で被験者が動き出していないと判定された場合、前記第1安定判定手段を再度実行するようにした請求項14記載のベッドの在床状況検知装置。
  16. 前記第1安定判定手段は、
    前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第1所定範囲内であるという第1条件を満足し、且つ、前記第1条件を満足した状態が第1所定時間以上継続しているという第2条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものである請求項14又は15記載のベッドの在床状況検知装置。
  17. 前記第1安定判定手段は、
    前記第1条件を満足していない場合、被験者の動きが安定していないと判定するものである請求項16記載のベッドの在床状況検知装置。
  18. 前記動き出し判定手段は、
    前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサのうち少なくとも一方の判定基準センサについて、当該判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動が第2所定範囲外であるという第3条件を満足し、且つ、前記第3条件を満足した状態が第2所定時間以上継続しているという第4条件を満足した場合、被験者が動き出したと判定するものである請求項13〜17のいずれかに記載のベッドの在床状況検知装置。
  19. 前記動き出し判定手段は、
    前記第3条件を満足していない場合、被験者が動き出していないと判定するものである請求項18記載のベッドの在床状況検知装置。
  20. 前記動き出し判定手段の前記出力値変動は出力値変動率である請求項18又は19記載のベッドの在床状況検知装置。
  21. 前記動き出し判定手段で被験者が動き出したと判定された場合、前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第2安定判定手段を更に備えており、
    前記第2安定判定手段で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御手段を再度実行し、一方、前記第2安定判定手段で被験者の動きが安定していないと判定された場合、被験者がベッド寝床部上から離床したか否かを判定するようにした請求項13〜20のいずれかに記載のベッドの在床状況検知装置。
  22. 前記第2安定判定手段は、
    前記動き出し判定手段で被験者が動き出したと判定された時からの経過時間が第3所定時間内であるという第5条件を満足し、更に、前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第3所定範囲内であり且つその状態が第4所定時間以上継続しているという第6条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものである請求項21記載のベッドの在床状況検知装置。
  23. 前記第2安定判定手段は、
    前記第5条件を満足していない場合、被験者の動きが安定していないと判定するものである請求項22記載のベッドの在床状況検知装置。
  24. 前記第1安定判定手段は、
    前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第1所定範囲内であるという第1条件を満足し、且つ、前記第1条件を満足した状態が第1所定時間以上継続しているという第2条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものであり、
    前記在床状況検知装置は、
    前記動き出し判定手段で被験者が動き出したと判定された場合、前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者の動きが安定しているか否かを判定する第2安定判定手段を更に備えており、
    前記第2安定判定手段で被験者の動きが安定していると判定された場合、前記判定基準記憶制御手段を再度実行し、一方、前記第2安定判定手段で被験者の動きが安定していないと判定された場合、被験者がベッド寝床部上から離床したか否かを判定するようにし、
    前記第2安定判定手段は、
    前記動き出し判定手段で被験者が動き出したと判定された時からの経過時間が第3所定時間内であるという第5条件を満足し、更に、前記記憶部に記憶された前記1及び第2判定基準センサについて、各判定基準センサに対応する前記判定基準値に対する出力値変動がいずれも第3所定範囲内であり且つその状態が第4所定時間以上継続しているという第6条件を満足した場合、被験者の動きが安定していると判定するものであり、
    前記第2安定判定手段の前記第3所定時間は、前記第1安定判定手段の前記第1所定時間よりも長く設定されており、
    前記第2安定判定手段の前記第3所定範囲は、前記第1安定判定手段の前記第1所定範囲よりも広く設定されており、
    前記第2安定判定手段の前記第4所定時間は、前記第1安定判定手段の前記第1所定時間よりも短く設定されている請求項14又は15記載のベッドの在床状況検知装置。
  25. ベッド寝床部の互いに離間した3箇所以上の部位にそれぞれ掛かる荷重を検出する3個以上の荷重検出センサからの出力値のうち、最も大きな出力値、当該出力値を出力した荷重検出センサ、二番目に大きな出力値、及び、当該出力値を出力した荷重検出センサを、それぞれ、第1判定基準値、第1判定基準センサ、第2判定基準値及び第2判定基準センサとして記憶部に記憶させる判定基準記憶制御手段と、
    前記記憶部に記憶された前記第1及び第2判定基準センサ以外の荷重検出センサからの出力値を用いずに、前記第1及び第2判定基準センサからの出力値と前記第1及び第2判定基準値とを用いて、ベッド寝床部上の被験者が動き出したか否かを判定し、被験者が動き出したと判定した場合にその旨の情報を報知する動き出し判定手段と、
    を備えていることを特徴とするベッドの在床状況検知システム。
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