JP2014022634A - 発光装置、発光モジュール装置、照明装置、パッケージ基板及び発光装置の製造方法 - Google Patents

発光装置、発光モジュール装置、照明装置、パッケージ基板及び発光装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】LEDパッケージの内壁面及び露出した電極による光の吸収を抑制し、高い発光効率を備える発光装置を提供すること。
【解決手段】底板部、少なくとも1つの第1開口部を備える第1側壁部、及び少なくとも1つの第2開口部を備える第2側壁部を順次積層してなり、前記第1開口部及び前記第2開口部が連通することによって形成される収納開口部を素子実装面側に有するパッケージ本体と、前記収納開口部の底面に実装されて、前記収納開口部に収納される少なくとも1つの発光素子と、前記底板部と前記第1側壁部との間に形成された被覆領域、及び前記被覆領域と接続するとともに前記収納開口部の底面において露出して前記発光素子との電気的接続をなす露出領域からなる電極部と、を備え、前記第1開口部は前記第2開口部に比して小さく開口すること。
【選択図】図6

Description

本発明は、LED(Light Emitting Diode)の発光素子を備える発光装置、当該発光装置を用いた発光モジュール装置、当該発光モジュール装置を光源として備える照明装置、及び当該発光装置に用いられるパッケージ基板、並びに発光装置の製造方法に関する。
LED等の発光素子がパッケージ基板に実装され、実装された発光素子とパッケージ基板の外部接続端子とが電気的に接続されたLEDパッケージが、従来から広く知られている。このようなLEDパッケージとしては、例えば、特許文献1の発光装置や特許文献2の表面実装型発光装置が提案されている。
特許文献1の発光装置は、上面に開口部を有するパッケージと、少なくともパッケージの上面の一部を構成する第1の成形樹脂と、少なくともパッケージの開口部の内壁面を構成する、第1の成形樹脂に比べて光反射率の高い第2の成形樹脂と、開口部内に載置される発光素子と、パッケージ上面又は内壁面の第1の成形樹脂と第2の成形樹脂の界面を被覆する被覆部材と、を備えている。特に、当該発光装置においては、開口部が、主に底面と底面からパッケージ上面に連続する内壁面からなり、発光素子がその底面に載置され、発光素子の電極と接続される導体配線の一部が当該底面において露出されている。
特許文献2の表面実装型発光装置は、青色に発光するGaN系の発光素子と、発光素子を載置するための第1のリードと発光素子と電気的に接続する第2のリードとを一体成形してなる第1の樹脂成形体と、発光素子を被覆するYAG系蛍光体を含有する第2の樹脂成形体と、を有している。また、当該表面実装型発光装置においては、第1のリードの第1のインナーリード部が、第1の樹脂成形体の開口部の底面から露出している。
特開2010−206039号公報 特開2011−097094号公報
一般的に、LEDパッケージの内壁面に発光素子が発する光が照射されると発光効率が低下する。従って、LEDパッケージの設計においては、発光素子の発する光がLEDパッケージの内壁面に照射されないように、LEDパッケージの開口部をできる限り広くする必要があった。このような設計手法は、特許文献1の発光装置及び特許文献2の表面実装型発光装置にも用いられている。
しかしながら、特許文献1の発光装置及び特許文献2の表面実装型発光装置を一例とするLEDパッケージの開口部が広くなっている発光装置においては、開口部が広がることにより、開口部の底面における電極の露出面積が増大することになる。従って、特許文献1の発光装置及び特許文献2の表面実装型発光装置のような構造の発光装置においては、露出した電極が発光素子の発する光を吸収するため、その結果として発光装置自体の発光効率が低下するという新たな問題が発生している。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、LEDパッケージの内壁面及び露出した電極による光の吸収を抑制し、高い発光効率を備える発光装置、発光モジュール装置、照明装置、及びパッケージ基板、並びに発光装置の製造方法を提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明に係る発光装置は、底板部、少なくとも1つの第1開口部を備える第1側壁部、及び少なくとも1つの第2開口部を備える第2側壁部を順次積層してなり、前記第1開口部及び前記第2開口部が連通することによって形成される収納開口部を素子実装面側に有するパッケージ本体と、前記収納開口部の底面に実装されて、前記収納開口部に収納される少なくとも1つの発光素子と、前記底板部と前記第1側壁部との間に形成された被覆領域、及び前記被覆領域と接続するとともに前記収納開口部の底面において露出して前記発光素子との電気的接続をなす露出領域からなる電極部と、を備え、前記第1開口部は前記第2開口部に比して小さく開口することを特徴とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係る発光モジュール装置は、上述したいずれかの発光装置と、当該発光装置が実装されるとともに、電気的に接続される基板と、を備えることを特徴とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係る照明装置は、上述した発光モジュールと、当該発光モジュール装置に接続されたヒートシンクと、を備えることを特徴とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係るパッケージ基板は、発光素子を実装するためのパッケージ基板であって、底板部、少なくとも1つの第1開口部を備える第1側壁部、及び少なくとも1つの第2開口部を備える第2側壁部を順次積層してなり、前記第1開口部及び前記第2開口部が連通することによって形成される収納開口部を素子実装面側に有するパッケージ本体と、前記底板部と前記第1側壁部との間に形成された被覆領域、及び前記被覆領域と接続するとともに前記収納開口部の底面において露出して前記発光素子との電気的接続をなす露出領域からなる電極部と、を備え、前記第1開口部は前記第2開口部に比して小さく開口することを特徴とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係る発光装置の製造方法は、発光素子を備える発光装置の製造方法であって、底板部、少なくとも1つの第1開口部を備える第1側壁部、及び前記第1開口部に比して大きく開口する少なくとも1つの第2開口部を備える第2側壁部を順次積層するとともに、前記第1開口部及び前記第2開口部を連通して前記底板部に向かって凸状である収納開口部を素子実装面側に有するパッケージ本体を形成するステップと、前記底板部と前記第1側壁部との間、及び前記収納開口部の底面に電極部を形成するステップと、前記収納開口部の底面に前記発光素子を実装し、前記収納開口部に前記発光素子を収納するステップと、前記収納開口部の底面に形成された前記電極部に前記発光素子を電気的に接続するステップと、を備えることを特徴とする。
従って、本発明に係る発光装置、発光モジュール装置、照明装置及びパッケージ基板においては、電極部の大部分が底板部及び第1側壁部によって挟まれて露出しないことにより、発光素子から出射する光が電極部によって吸収されることを抑制できる。また、本発明に係る発光装置、発光モジュール装置、照明装置及びパッケージ基板においては、第1開口部は第2開口部に比して小さく開口させ、収納開口部の開口径を部分的に比較的大きくすることができ、発光素子から出射する光がパッケージ本体によって吸収されることを抑制できる。
更に、本発明に係る発光装置の製造方法においては、電極部の大部分が底板部及び第1側壁部によって挟んで露出させないため、発光素子から出射する光が電極部によって吸収されることを抑制できる。また、本発明に係る発光装置の製造方法においては、第1開口部を第2開口部に比して小さく開口させ、収納開口部の開口径を部分的に比較的大きくするため、発光素子から出射する光がパッケージ本体によって吸収されることを抑制できる。
本発明によれば、LEDパッケージの内壁面及び露出した電極による光の吸収を抑制し、高い発光効率を備える発光装置、発光モジュール装置、照明装置、及びパッケージ基板、並びに発光装置の製造方法を実現することができる。
実施例1に係る発光装置の平面図である。 図1の発光装置の底面図である。 図1の発光装置の正面図である。 図1の発光装置の側面図である。 図1中のV−V線に沿う発光装置の断面図である。 図1中のVI−VI線に沿う発光装置の断面図である。 図6中のVII−VII線に沿う発光装置の断面図である。 図5における断面図に対応した各製造工程における断面図である。 図5における断面図に対応した各製造工程における断面図である。 図5における断面図に対応した各製造工程における断面図である。 図5における断面図に対応した各製造工程における断面図である。 実施例1に係る発光モジュール装置を図5に対応した状態で示す断面図である。 実施例2に係る発光装置の平面図である。 図13の発光装置の底面図である。 図14の発光装置の正面図である。 図15の発光装置の側面図である。 図15中のXVII−XVII線に沿う発光装置の断面図である。 図17中のXVIII−XVIII線に沿う発光装置の断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について、各実施例及び変形例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する内容に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において任意に変更して実施することが可能である。また、各実施例及び変形例の説明に用いる図面は、いずれも本発明によるパッケージ基板、発光装置、又は発光モジュール装置を模式的に示すものであって、理解を深めるべく部分的な強調、拡大、縮小、または省略などを行っており、各構成部材の縮尺や形状等を正確に表すものとはなっていない場合がある。更に、各実施例及び変形例で用いる様々な数値は、いずれも一例を示すものであり、必要に応じて様々に変更することが可能である。
<発光装置の全体構成>
先ず、本発明の実施例に係る発光装置1及びパッケージ基板2の構成を図1乃至図7を参照しつつ説明する。図1は、本実施例に係る発光装置1の平面図である。図2は、図1の発光装置1の底面図である。図3は、図1の発光装置1の正面図である。図4は、図1の発光装置1の側面図である。図5は、図1中のV−V線に沿う発光装置1の断面図である。図6は、図1中のVI−VI線に沿う発光装置1の断面図である。図7は、図6中のVII−VII線に沿う発光装置1の断面図である。なお、図1乃至図7において、発光装置1の平面図(図1)における一方向をX方向、当該平面図においてX方向と直交する方向をY方向、発光装置1の高さ方向をZ方向と定義する。
概略的な構成として、発光装置1は、パッケージ基板2、パッケージ基板2に実装される発光素子であるLEDチップ3、及びLEDチップ3を覆い封止機能を備える波長変換部材4から構成されている。従って、本実施例において、発光装置1は、LEDチップ3から出射される光、及びLEDチップ3から出射された光を波長変換して得られる光を混合することにより、擬似的な白色光を外部に向けて出射する。
以下において、発光装置1を構成する各部材を詳細に説明するとともに、発光装置1の動作及び効果を説明する。
(パッケージ基板)
図1乃至図7から分かるように、パッケージ基板2は、例えば、アルミナ(酸化アルミニウム)等のセラミックスからなるパッケージ本体11を備えている。特に、図1、図5及び図6に示すように、パッケージ本体11は、平板の底板部11a上に、第1開口部11bを備える第1側壁部11c、及び第2開口部11dを備える第2側壁部11eを順次積層した3層構造を有している。そして、第1開口部11b及び第2開口部11dが連通することにより、LEDチップ3を収納する収納開口部11fが形成されている。なお、パッケージ本体11の材料は、セラミックスに限定されることなく、例えば、各種の樹脂、ガラス等の公知のパッケージ材料を用いることができる。また、これらの材料を組み合わせたり、複合して用いることもできる。
収納開口部11fは、LEDチップ3が実装される実装面11g側に位置するように配置されている。また、収納開口部11fの開口面(すなわち、XY平面における第2開口部11dの形状)は円形であり、全体的な形状は−Z方向に向かって凸状である。より具体的には、収納開口部11fを構成する第1開口部11b及び第2開口部11dの全体的な形状は円柱状であり、第1開口部11bは第2開口部11dに比して小さく開口している。すなわち、収納開口部11fは、円柱状の第1開口部11b上に第1開口部11bよりも大きな円柱状の第2開口部11dが配置されるとともに連通することで、底板部11aに向かって凸状の形状を有することになる。
また、図5及び図6に示すように、第2側壁部11eのZ方向の厚さは、第1側壁部11cのZ方向の厚さよりも大きい。すなわち、第2側壁部11eは、第1側壁部11cに比して高くなっている。換言すれば、第2開口部11eは、第1開口部11bに比して深くなっている。更に、図5及び図6に示すように、第1側壁部11c及び第2側壁部11eの内壁面は、収納開口部11fの底面(すなわち、第1開口部11bの底面)に対して垂直になっている。
図1乃至図7から分かるように、パッケージ本体11には、LEDチップ3の電極に外部から電力供給するため電力供給路15a、15bが形成されている。電力供給路15a、15bは、導電性を備える材料(例えば、金)からなる。具体的には、電力供給路15aは、内部電極パッド12a、外部電極パッド13a、及び内部電極パッド12aと外部電極パッド13aとを接続する配線パターン14aから形成されている。また、電力供給路15bは、内部電極パッド12b、外部電極パッド13b、及び内部電極パッド12bと外部電極パッド13bとを接続する配線パターン14bから形成されている。
図1、図6、及び図7から分かるように、内部電極パッド12a、12bは、その大部分が底板部11aと第1側壁部11cとの間(すなわち、界面)に位置するように形成され、その一部が収納開口部11fの底面(すなわち、第1開口部11bの底面)において露出している。より具体的には、内部電極パッド12a、12bの平面形状(XY平面における形状)は略円弧状であり、先端近傍の一部がLEDチップ3に向かって突出し、かかる突出した部分が収納開口部11fの底面において露出している。
また、本実施例において、内部電極パッド12a、12bのその数量は2個である。なお、内部電極パッド12a、12bの形状及び数量は、これに限られることなく、LEDチップ3同士の接続構成、LEDチップ3の実装数量、及び収納開口部11fの開口面積等の構成に応じて適宜変更することができる。なお、内部電極パッド12a、12bの形状は、LEDチップ3から出射される光の吸収を防止するためにも、内部電極パッド12a、12bの露出面積をできる限り小さくすることが好ましい。
図2乃至図6から分かるように、外部電極パッド13a、13bは、パッケージ本体11の裏面11hに形成されている。より具体的に、外部電極パッド13a、13bは、パッケージ本体11の裏面11hの外縁に沿って形成され、XY平面における形状は長方形である。外部電極パッド13a、13bの形状は、発光装置1が実装されることになる実装基板42(図12参照)に形成された各端子の形状に応じて適宜変更することができる。なお、電力供給路15a、15bとしての抵抗率を下げる観点からは、外部電極パッド13a、13bの形成面積をできる限り大きくすることが好ましい。
図4乃至図7から分かるように、配線パターン14a、14bは、内部電極パッド12a、12bと、外部電極パッド13a、13bとを電気的に接続するように、底板部11aと第1側壁部11cとの間からパッケージ本体11の側面に亘って形成されている。また、図4に示すように、配線パターン14a、14bのY方向における幅は、外部電極パッド13a、13bのY方向における幅と同一である。これは、配線パターン14a、14bのX方向における幅をできる限り大きくし、電力供給路15a、15bとしての抵抗率を下げるためである。
なお、配線パターン14a、14bは、内部電極パッド12a、12bと一体的に形成されることにより電気的に接続されている。従って、配線パターン14a、14b及び内部電極パッド12a、12bとによって本発明の電極部が構成され、内部電極パッド12a、12bの突出した先端部分によって本発明の露出領域が構成され、内部電極パッド12a、12bの略円弧状の部分及び底板部11aと第1側壁部11cとの間に位置する配線パターン14a、14bの一部によって本発明の被覆領域が構成されている。
更に、図2乃至図6に示すように、パッケージ本体11の裏面11hには、放熱パッド16が形成されている。具体的に、放熱パッド16は、X方向における裏面11hの中央部をY方向に沿って延びるように形成されており、外部電極パッド13a、13bに対して平行である。放熱パッド16は、LEDチップ3から発する熱を発光装置1の外部に放熱するために設けられており、その材料には、熱伝導性に優れた材料(例えば、金)等が用いられる。
なお、放熱パッド16は、発光装置1における必須の構成要素ではないものの、発光装置1の放熱性を向上させる上では設けることが好ましい。また、放熱パッド16を設ける場合、LEDチップ3から発する熱を放熱パッド16から効率良く放熱するために、放熱パッド16の形成面積をできる限り大きくすることが好ましい。更に、外部電極パッド13a、13bの形成位置は、パッケージ本体11の裏面11hに限定されることなく、例えば、パッケージ本体11の側面に形成されてもよい。
以上のような構成から、パッケージ基板2は、パッケージ本体11、電力供給路15a、15b及び放熱パッド16から構成されている。ここで、電力供給路15a、15bの内部電極パッド12a、12b、外部電極パッド13a、13b、及び配線パターン14a、14bとは同一材料から構成されていることから、各部材間に界面が形成されることなく一体的に形成され、電力供給路15a、15bのそれぞれが連続する1つの部材として形成されることになる。
本実施例に係るパッケージ基板2においては、内部電極パッド12a、12bの大部分が、底板部11aと第1側壁部11cとの界面に形成されることにより、収納開口部11fの底面にて露出する部分が比較的小さくなっている。これにより、LEDチップ3か出射した光等は、内部電極パッド12a、12bより吸収されることが少ない。更に、収納開口部11fにおいては、第1開口部11bと比較して開口面積が大きい第2開口部11dの割合が大きいため、LEDチップ3から出射した光等は、パッケージ本体11の側壁に吸収されることなく、外部に出射され易くなる。
(LEDチップ)
本実施例においてLEDチップ3には、410nmのピーク波長を有した紫色光を発する紫色LEDチップを用いる。具体的には、このようなLEDチップとして、例えば、GaNを基板とし、InGaN半導体が発光層に用いられるGaN系LEDチップがある。なお、LEDチップ3の種類や発光波長特性はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨から逸脱しない限りにおいて、様々なLEDチップなどの半導体発光素子を用いることができる。本実施例においてLEDチップ3が発する光のピーク波長は、400nm〜420nmの波長範囲内にあるのが好ましく、405nm〜415nmの波長範囲内にあることがより好ましい。なお、紫色LEDチップに代えて、紫外線を出射する他のLEDチップや、又は近紫外チップを用いてもよい。
図1、図5及び図6から分かるように、4個のLEDチップ3が、収納開口部11fの底面の中央部に2行×2列で実装されている。例えば、各LEDチップ3は、パッケージ本体11に対して、接着剤(図示せず)等を用いて接着固定されている。また、図1に示すように、各LEDチップ3の収納開口部11fの底面に向く面に対して逆側の面には、p電極21及びn電極22が設けられている。そして、X方向に実装されている2個のLEDチップ同士が金属ワイヤ23によって電気的に接続されている。より具体的には、X方向に並置して実装されている2個のLEDチップ3のうちの−X方向側に位置するLEDチップ3のn電極22と、+X方向側に位置するLEDチップ3のp電極21とが、金属ワイヤ23によって接続されている。更に、4個のLEDチップ3は、内部電極パッド12a、12bの近接するいずれかと、金属ワイヤ23を介して電気的に接続されている。より具体的には、−X方向側に位置するLEDチップ3のp電極21と内部電極パッド12aとが金属ワイヤ23によって接続され、+X方向側に位置するLEDチップ3のn電極22と内部電極パッド12aとが金属ワイヤ23によって接続されている。
上述した接続構成により、4個のLEDチップ3のうち、X方向に並置された2個のLEDチップは、内部電極パッド12a、12b間で直列に接続されることになる。また、+Y方向側において直列に接続された2個のLEDチップと、−Y方向側において直列に接続された2個のLEDチップとは、内部電極パッド12a、12b間で並列に接続されることになる。なお、LEDチップ3の接続は、このような接続方法に限定されることなく、直列接続のみ又は並列接続のみのような接続方法を用いてもよい。
ここで、LEDチップ3のパッケージ本体11への実装方法は、上述した方法に限定されるものではなく、LEDチップ3の種類や構造などに応じて適切な方法を選択可能である。例えば、金属バンプ又は半田付けにより、LEDチップ3のp電極21及びn電極22を内部電極パッド12a、12bに接合してもよい。このような場合には、LEDチップ3のp電極21及びn電極22が、収納開口部11fの底面に向くように、LEDチップ3が載置されることになる。
(波長変換部材)
図1、図5、及び図6から分かるように、パッケージ本体11の収納開口部11fには、波長変換部材4が開口を充填するように形成されている。波長変換部材4は、LEDチップ3から出射した紫色光を波長変換するために設けられている。本実施例の発光装置1においては、LEDチップ3から出射された紫色光と、当該紫色光が波長変換部材4によって波長変換されて出射される光とを合成し、合成光である擬似的な白色光が出射されることになる。なお、波長変換部材4は、収納開口部11fを充填するように設けられることに限定されず、例えば、収納開口部11fの開口部分に設置されたガラス板等の透明基板のいずれかの面に波長変換部材4が塗布されてもよく、蛍光体を樹脂等の有機物やガラス等の無機物と混合して、加熱等により固化してもよい。波長変換部材の形状は、目的に合わせて選択すればよいが、例えば、板状でもドーム状でもよい。
また、図5及び図6に示すように、波長変換部材4は、LEDチップ3から入射する紫色光を吸収し、当該紫色光とは異なる波長の出射光を放出する蛍光体24と、蛍光体24を保持する母材25とから構成されている。本実施例の発光装置1においては、紫色光を出射するLEDチップ3を発光素子として使用しているため、当該紫色光を青色光、緑色光、及び赤色光に波長変換して白色光を合成可能である。従って、本実施例における蛍光体24は、紫色光を吸収して励起し、基底状態に戻る際に紫色光とは異なる波長の青色光を発する青色蛍光体、緑色光を発する緑色蛍光体、及び赤色光を発する赤色蛍光体が用いられる。
具体的な青色蛍光体の発光ピーク波長は、通常は420nm以上、好ましくは430nm以上、より好ましくは440nm以上で、通常は500nm未満、好ましくは490nm以下、より好ましくは480nm以下、更に好ましくは470nm以下、特に好ましくは460nm以下の波長範囲にあるものが好適である。
具体的な緑色蛍光体の発光ピーク波長は、通常は500nm以上、好ましくは510nm以上、より好ましくは515nm以上で、通常は550nm未満、好ましくは542nm以下、より好ましくは535nm以下の波長範囲にあるものが好適である。
具体的な赤色蛍光体の発光ピーク波長は、通常は570nm以上、好ましくは580nm以上、より好ましくは585nm以上で、通常は780nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは680nm以下の波長範囲にあるものが好適である。
母材25には、シリコーン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂等の種々の樹脂又はガラス等の透光性を備える材料を用いることができるが、本実施例においては、例えば、シリコーン系樹脂を使用した。本実施例において、波長変換部材4は、樹脂である母材25に蛍光体24を練り込むことにより形成されている。
<発光装置の製造方法>
次に、発光装置1の製造方法を図5、図8乃至図11を参照しつつ説明する。図8乃至図11は、図5における断面図に対応した各製造工程における断面図である。
先ず、主原料をアルミナ材とするセラミック原料粉末を、有機バインダ、及び有機溶剤とともに粉砕混合し、その後にキャスティングによって厚さの異なる3枚のグリーンシートを形成する。この際、最も厚いグリーンシートを底板部11a用の材料とし、次に厚いグリーンシートを第2側壁部11e用の材料とし、最も薄い材料を第1側壁部11cの材料とする。すなわち、第2側壁部11eを第1側壁部11cに比して高く形成している。そして、第1側壁部11c用のグリーンシートに複数の第1開口部11bを形成し、更には第2側壁部11e用のグリーンシートに第1開口部11bよりも大きく開口する複数の第2開口部11dを形成する。これにより、底板11a、第1開口部11bを備える第1側壁部11c、及び第2開口部11dを備える第2側壁部11eが形成される(図8)。なお、図8においては、1個の発光装置1に対応した図面が示されているため、各開口部は1個のみ示されている。
次に、底板部11aに、内部電極パッド12a、12b、外部電極パッド13a、13b、配線パターン14a、14b、及び放熱パッド16の下地となる導体(すなわち、電力供給路15a、15bの下地)を印刷し、その後、公知のメッキ技術等によって当該導体上に金を堆積し、電力供給路15a、15bを形成する。(図9)この際、1枚のグリーンシートから複数の底板部11aを得ることができるため、当該グリーンシートには複数の電力供給路15a、15bが形成されることになる。
次に、底板部11a上に第1側壁部11c及び第2側壁部11eを順次積層する。この際、第1開口部11bと第2開口部11dとが連通して収納開口部11fを構成するように、第2側壁部11eを第1側壁部11c上に積層する。ここで、収納開口部11fは、第1開口部11b及び第開口部11dの形状及び開口径により、底板部11aに向かって凸状となる。また、底板部11aと第1側壁部11cとにより、内部電極パッド12a、12bの一部、及び配線パターン14a、14bの一部を挟み、第1開口部11bによって内部電極パッド12a、12bの残部を底板部11a上に露出させる。続いて、積層した状態の底体部11a、第1側壁部11c、第2側壁部11eを焼成することにより、3枚のグリーンシートを一体的に焼き固めて1枚のセラミック体を形成する。そして、焼き固められた状態のセラミック体を分割することにより、複数のパッケージ基板2が形成される(図10)。
なお、電力供給路15a、15bの下地である導体上に金を堆積させる工程は、底板部11a、第1側壁部11b、第2側壁部11eを積層した後に行ってもよい。また、電力供給路15a、15bの下地である導体自体の形成及びメッキを、底板部11a、第1側壁部11b、第2側壁部11eを積層後に行ってもよい。このような場合には、底板部11aと第1側壁部11bとの界面に形成される内部電極パッド12a、12b、及び配線パターン14a、14bの下地用の導体を容易に形成できるように、当該下地用の導体を挿入するための開口を設けておいてもよい。
次に、収納開口部11fの底面に、接着剤等を介して4個のLEDチップ3を実装し、LEDチップ3を収納開口部11fに収納する。続いて、4個のLEDチップのp電極21及びn電極22を、金属ワイヤ23を介して、互いに接続或いは内部電極パッド12a、12bに接続する。この際、金属ワイヤ23が収納開口部11fからはみ出ないようにする。金属ワイヤ23が収納開口部11fからはみ出ることにより、金属ワイヤ23が切断又は損傷し、LEDチップ3の導通不良が生じるからである。
次に、母材25に蛍光体24が練り込まれた状態の波長変換部材4を収納開口部11f内に充填する。これにより、LEDチップ3の封止が完成し、発光装置1が完成する(図5)。
<発光モジュール装置及び照明装置>
次に、本実施例の発光装置1を備える発光モジュール装置41について、図12を参照しつつ説明する。図12は、図5に対応した状態の発光モジュール装置41の断面図である。図12におけるX方向及びZ方向は、図5の場合と同一である。
図12に示すように、発光モジュール装置41は、上述した発光装置1、及び発光装置1を実装するための実装基板42を備えている。実装基板42は、光を反射する材料から構成されていることが好ましい。例えば、実装基板42は、各種のセラミックス、樹脂、ガラス、アルミ等の金属等を材料とする基板から構成されていてもよい。また、実装基板42は、これらの材料を組み合わせたり、複合して用いることもできる。更に、実装基板42は、光を反射しない材料からなる透明なガラス基板の表面に光を反射する材料を形成してもよい。なお、発光装置1の数量は1個に限れることなく、通常は、複数の発光装置1を実装基板42に実装することになる。
また、実装基板42は、実装面42a上に、パッケージ基板2の外部電極パッド13a、13bと電気的に接続される外部電極用接続端子43a、43b、及びパッケージ基板2の放熱パッド16と接続される放熱パッド用端子44が形成されている。外部電極用接続端子43a、43bは、外部電極パッド13a、13bを介してLEDチップ3と電気的に接続される必要があるため、導電性の材料(例えば、金、銀、銅、アルミニウム)から形成されている。放熱パッド用端子44は、放熱パッド16から伝導する熱を実装基板42に効率良く放熱するための材料から構成されていることが好ましく、例えば、金等の金属から構成されている。
このような実装基板42に発光装置1が実装された状態の発光モジュール装置41においては、パッケージ本体11の実装面11g側から擬似的な白色光が出射されることになる。また、収納開口部11fから露出する内部電極パッド12a、12bが比較的小さいため、LEDチップ3の発光に基づく光は、内部電極パッド12a、12bより吸収されることが少ない。更に、収納開口部11fは、第1開口部1bと比較して開口面積が大きい第2開口部11dの割合が大きく、LEDチップ3の発光に基づく光は、パッケージ本体11の側壁に吸収されることなく、外部に出射され易くなる。
このように、本実施例の発光モジュール装置41においては、LEDチップ3から出射した光及び波長変換部材4の蛍光体24によって波長変換された青色光、緑色光、又は赤色光を発光装置1の外部に効率よく出射することできるため、本実施例の発光モジュール装置41は、従来よりも高い発光効率を有することになる。
このような発光モジュール装置41は、いずれも図示しないヒートシンク、リフレクタ、レンズ、電源等の照明装置を構成する部材を適宜接続することにより、高い発光効率及び高い放熱性を有する照明装置を実現することができる。例えば、当該照明装置としては、発光モジュール装置41の発光面(すなわち、パッケージ本体11の実装面11g側)にリフレクタが接続され、発光モジュール装置41の実装基板42にヒートシンクが接続されてもよい。
<実施例の効果>
本実施例に係る発光装置1は、底板部11c、第1開口部11bを備える第1側壁部11c、及び第2開口部11dを備える第2側壁部11eを順次積層してなり、第1開口部11b及び第2開口部11eが連通することによって形成される収納開口部11fを実装面11e側に有するパッケージ本体11と、収納開口部11fの底面に実装されて、収納開口部11fに収納される4つLEDチップ3と、底板部11aと第1側壁部11cとの間に形成されるとともに、LEDチップ3との電気的接続をなす部分が収納開口部11fの底面において露出している内部電極パッド12a、12bと、を備えている。このように内部電極パッド12a、12bの大部分が底板部11a及び第1側壁部11cによって挟まれて露出しないことにより、LEDチップ3の発光に基づく光が内部電極パッド12a、12bによって吸収されることを抑制できる。また、底板部11aと第1側壁部11cとの界面に位置する内部電極パッド12a、12b及び配線パターン14a、14bは、LEDチップ3の発光に基づく光を吸収することがないため、その形成面積を比較的大きくすることができ、電力供給路15a、15bの低抵抗化を図ることができる。すなわち、本実施例のパッケージ基板11においては、LEDチップ3の電極と電気的な接続をなす内部電極パッド12a、12bの露出部分を極力小さくしつつ、電力供給路15a、15bの低抵抗化を実現すべく、内部電極パッド12a、12bの形成面積を大きくすることができる。
また、このような発光装置1において、第1開口部11bは第2開口部11dに比して小さく開口し、収納開口部11fは、底板部11aに向かって凸状に形成される。このような構成により、収納開口部11fの開口径を部分的に比較的大きくすることができ、LEDチップ3の発光に基づく光がパッケージ本体によって吸収されることを抑制できる。
以上のように、本実施例の発光装置1においては、収納開口部11fの底面において露出する内部電極パッド12a、12bによる光の吸収、及びパッケージ本体11の側壁における光の吸収を抑制することができ、発光装置1の発光効率の向上を図ることができる。
更に、本実施例の発光装置1において、第2側壁部11eは第1側壁部11cに比して高くなっている。これにより、収納開口部11fにおける第2側壁部11eの割合を大きくすることができ、LEDチップ3から出射される光が発光装置1から放出される位置における開口面積をより大きくすることができる。これにより、LEDチップ3から出射する光がパッケージ本体によって吸収されることを更に抑制でき、発光装置1の発光効率の更なる向上をもたらすことができる。
本実施例の発光モジュール装置41、及び当該発光モジュール装置41を光源とする照明装置においては、本実施例の発光装置1を備えているため、本実施例の発光装置1の効果と同様に、高い発光効率を備えることになる。
また、本実施例のパッケージ基板2はLEDチップ3を実装するための基板であって、底板部11a、第1開口部11bを備える第1側壁部11c、及び第2開口部11dを備える第2側壁部11eを順次積層してなり、第1開口部11b及び第2開口部11dが連通することによって形成される収納開口部11fを実装面11g側に備えるパッケージ本体11と、底板部11aと第1側壁部11cとの間に形成されるとともに、LEDチップ3との電気的接続をなす部分が収納開口部11fの底面において露出している内部電極パッド12a、12bと、を有している。また、本実施例のパッケージ基板2において、第1開口部11bは第2開口部11dに比して小さく開口している。このような構成から、本実施例に係るパッケージ基板2も、発光装置1の効果と同様に、発光効率の向上を図ることができる。
更に、本実施例の発光装置1の製造方法は、底板部11a、第1開口部11bを備える第1側壁部11c、及び第1開口部11bに比して大きく開口する第2開口部11dを備える第2側壁部11eを順次積層するとともに、第1開口部11b及び第2開口部11dを連通して底板部11aに向かって凸状である収納開口部11fを実装面11h側に有するパッケージ本体11を形成するステップと、底板部11aと第1側壁部11cとの間、及び収納開口部11fの底面に内部電極パッド12a、12bを形成するステップと、収納開口部11fの底面にLEDチップ3を実装し、収納開口部11fにLEDチップ3を収納するステップと、収納開口部11fの底面に形成された内部電極パッド12a、12bにLEDチップ3を電気的に接続するステップと、を備えている。このような製造方法によって高い発光効率を備える発光装置1を提供することが可能になる。
<変形例>
上述した発光装置1の構造は一例に過ぎず、各種の構成部材の構造及び形状は、本発明の要旨を変更しない範囲において任意に変更することが可能である。以下において、発光装置及びその構成部材の変形例を説明する。
(パッケージ本体)
上述した実施例においては、第1側壁部11c及び第2側壁部11eの内壁面は、収納開口部11fの底面(すなわち、底板部11aの表面)に対して垂直であったが、このような形状に限定されない。例えば、第1側壁部11c及び第2側壁部11eの内壁面は、収納開口部11fの底面に対して傾斜していてもよい。特に、第1開口部11b及び第2開口部11dの開口径が外側に向かって徐々に大きくなるように、第1側壁部11c及び第2側壁部11eの内壁面が外側に向かって傾斜していると、LEDチップ3からの光等がパッケージ本体11によって吸収されることが抑制され、発光装置1の発光効率の向上に繋がる。このようなパッケージ本体において、収納開口部11fの底面に対する第1側壁部11cの傾斜角度は、収納開口部11fの底面に対する第2側壁部11eの傾斜角度と同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、上述した実施例においては、第1側壁部11c及び第2側壁部11eを別々のグリーンシートから形成していていたが、第1側壁部11c及び第2側壁部11eをグリーンシートの状態から一体的に形成してもよい。すなわち、1枚のグリーンシートに対して、複数の凸状の開口部を形成し、第1側壁部11c及び第2側壁部11eを積層したものに対応するグリーンシートを使用してパッケージ基板2及び発光装置1を製造してもよい。
(LEDチップ及び波長変換部材の変形例)
上述した実施例においては、発光装置1の光源として紫色光を出射するLEDチップ3を用いたが、発光装置1から白色光を出射することができれば、紫色光を出射するLEDチップ3に限定されることなく、例えば、青色光を出射する青色LEDチップを用いてもよい。具体的な青色LEDチップの発光ピーク波長は、通常は430nm以上、より好ましくは440nm以上で、通常は480nm未満、より好ましくは470nm以下の波長範囲にあるものが好適である。このような場合、波長変換部材4は、当該波長の光を励起光として吸収して黄色光を出射する黄色蛍光体を分散して保持することになる。
具体的な黄色蛍光体の発光ピーク波長は、通常は530nm以上、好ましくは540nm以上、より好ましくは550nm以上で、通常は620nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下の波長範囲にあるものが好適である。
また、上述した変形例において、LEDチップ3から出射される青色光と、黄色蛍光体である蛍光体24から出射される黄色光とを合成し、発光装置1から擬似的に白色光を出射していたが、白色光の色温度を低色温度側に調節するため、又は、白色光の演色性を上げる等のために、波長変換部材4が含有する黄色蛍光体に赤色蛍光体及び/又は緑色蛍光体を添加してもよい。また、黄色光は赤色光と緑色光との合成光であるため、波長変換部材4が含有する蛍光体を赤色蛍光体及び緑色蛍光体に代えてもよい。このような場合には、LEDチップ3から出射される青色光と、赤色蛍光体から出射される赤色光と、緑色蛍光体から出射される緑色光とを合成し、発光装置1から擬似的に白色光を出射することになる。
具体的な緑色蛍光体、及び赤色蛍光体の発光ピーク波長は、上述したものと同一である。
更に、本実施例の発光装置1から出射される光は白色光に限られることなく、青色光、赤色光、黄色光等の有色光を出射するようにしてもよい。このような場合には、各色を出射する発光素子をLEDチップ3として用いてもよく、発光素子に用いられるLEDチップ3の特性に応じて、蛍光体を適宜変更してもよい。
そして、上述した実施例に係る発光装置1の波長変換部材4は、樹脂である母材25内には蛍光体24のみが分散して保持されていたが、光拡散部材を母材25内に混入させてもよい。光拡散部材としては、例えば、無機系光拡散材、又は有機系光拡散材を用いることができる。
実施例1においては、発光装置1には1つの収納開口部11fが形成され、当該1つの収納開口部11f内に収納されるように、4個のLEDチップ3が実装されていたが、収納開口部11fが複数の開口部から構成されてもよい。以下において、収納開口部が2つ形成されている場合の発光装置101を実施例2とし、図13乃至図18を参照しつつ詳細に説明する。図13は、本実施例に係る発光装置101の平面図である。図14は、図13の発光装置101の底面図である。図15は、図13の発光装置101の正面図である。図16は、図13の発光装置101の側面図である。図17は、図13中のXVII−XVII線に沿う発光装置101の断面図である。図18は、図17中のXVIII−XVIII線に沿う発光装置101の断面図である。なお、図13乃至図18において、発光装置101の平面図(図13)における一方向をX方向、当該平面図においてX方向と直交する方向をY方向、発光装置101の高さ方向をZ方向と定義する。
<発光装置の全体構成>
概略的な構成として、発光装置101は、パッケージ基板102、パッケージ基板102に実装される発光素子であるLEDチップ103、及びLEDチップ103を覆い封止機能を備える波長変換部材104a、104bから構成されている。従って、実施例1に係る発光装置1と同様に、発光装置101は、LEDチップ103から出射される光、及びLEDチップ103から出射された光を波長変換して得られる光を混合することにより、擬似的な白色光を外部に向けて出射することになる。
以下において、発光装置101を構成する各部材を詳細に説明するとともに、発光装置101の動作及び効果を説明する。
(パッケージ基板)
図11乃至図16から分かるように、パッケージ基板102は、例えば、アルミナ(酸化アルミニウム)等のセラミックスからなるパッケージ本体111を備えている。特に、図13、図17及び図18に示すように、パッケージ本体111は、平板の底板部111a上に、第1開口部111bを備える第1側壁部111c、及び第2開口部111dを備える第2側壁部111eを順次積層した3層構造を有している。そして、第1開口部111b及び第2開口部111dが連通することにより、LEDチップ103を収納する第1収納開口部117及び第2収納開口部118が形成されている。第1収納開口部117と第2収納開口部118とは、同一の形状であって、並んで配置されている。従って、本実施例に係る発光装置101においては、パッケージ本体111が有する収納開口部111fは、このような2つの第1収納開口部117及び第2収納開口部118を含んでいることになる。換言すれば、本実施例に係る発光装置101は、2つの収納開口を有するパッケージ基板102を備えている。なお、パッケージ本体111の材料は、実施例1に係る発光装置1と同様に、種々の材料、組合せを用いることができる。
第1収納開口部117及び第2収納開口部118は、LEDチップ103が実装される実装面111g側に位置するように配置されている。また、収第1収納開口部117及び第2収納開口部118の開口面(すなわち、XY平面における第2開口部111dの形状)は楕円形であり、全体的な形状は−Z方向に向かって凸状である。より具体的には、第1収納開口部117及び第2収納開口部118を構成する第1開口部111b及び第2開口部111dの全体的な形状は楕円柱状であり、第1開口部111bは第2開口部111dに比して小さく開口している。すなわち、収納開口部111fは、楕円柱状の第1開口部111b上に第1開口部111bよりも大きな楕円柱状の第2開口部111dが配置されるとともに連通することで、底板部111aに向かって凸状の形状を有することになる。
また、図17に示すように、第2側壁部111eのZ方向の厚さは、第1側壁部111cのZ方向の厚さよりも大きい。すなわち、第2側壁部111eは、第1側壁部111cに比して高くなっている。換言すれば、第2開口部111eは、第1開口部111bに比して深くなっている。更に、図17に示すように、第1側壁部111c及び第2側壁部111eの内壁面は、第1収納開口部117及び第2収納開口部118の底面(すなわち、第1開口部111bの底面)に対して垂直になっている。なお、実施例1の変形例と同様に、第1側壁部111c及び第2側壁部111eの内壁面は、第1開口部111bの底面に対して傾斜してもよく、第1側壁部111cの第1開口部111bの底面に対する傾斜角度は、第2側壁部111eの第1開口部111bの底面に対する傾斜角度と同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、図13乃至図18から分かるように、パッケージ本体111には、LEDチップ103の電極に外部から電力供給するため電力供給路115a、115b、115c、115dが形成されている。電力供給路115(115a〜115dを総称する場合に使用する)は、導電性を備える材料(例えば、金)からなる。具体的には、電力供給路115aは、内部電極パッド112a、外部電極パッド113a、及び内部電極パッド112aと外部電極パッド113aとを接続する配線パターン114aから形成されている。同様に、電力供給路115b〜115dは、内部電極パッド112b〜112d、外部電極パッド113b〜113d、及び配線パターン114b〜114dから形成されている。なお、本発明に係る電極部は、外部電極パッド113(113a〜113dを総称する場合に使用する)に対応している。
図13及び図18から分かるように、内部電極パッド112(112a〜112dを総称する場合に使用する)は、底板部111aと側壁部111cとの間に形成され、その一部が、収納開口部111fの底面において露出している。より具体的には、3つの内部電極パッド112a、及び3つの内部電極パッド112bは第1収納開口部117において露出し、3つの内部電極パッド112c、及び3つの内部電極パッド112dは第2収納開口部118において露出している。本実施例において、内部電極パッド112の平面形状(XY平面における形状)は長方形であり、その数量は合計12個であるが、実施例1に係る内部電極パッド12a、12bと同様に、構成に応じて適宜変更することができる。また、実施例1に係る内部電極パッド12a、12bと同様に、できる限り露出面積を小さくすることが好ましい。
図14乃至図17から分かるように、外部電極パッド113は、パッケージ本体111の裏面111hに形成されている。より具体的に、外部電極パッド113a〜113dのそれぞれは、パッケージ本体111の裏面111hの四隅に形成されている。裏面111hにおける外部電極パッド113の形状は概ね長方形であるが、発光装置101が実装されることになる実装基板に形成された各端子の形状に応じて適宜変更することができる。
図16及び図18から分かるように、配線パターン114は、内部電極パッド112と、外部電極パッド113とを電気的に接続するように、底板部111aと側壁部111cとの界面からパッケージ本体111の側面に亘って形成されている。より具体的には、配線パターン114a、114dは、パッケージ本体111の側面においてZ方向に延在し、パッケージ本体111の底板部111a上においてY方向に延在することで、内部電極パッド112a、112dと外部電極パッド113a、113dとを電気的に接続している。一方、配線パターン114b、114cは、パッケージ本体111の側面においてZ方向に延在し、パッケージ本体111の底板部111a上において先ずX方向に延在するとともに、X方向における中央部でY方向に延在することで、内部電極パッド112b、112cと外部電極パッド113b、113cとを電気的に接続している。すなわち、配線パターン114b、114cは、XY平面において、略L字状に形成されている。
図18に示すように、配線パターン114は、内部電極パッド112よりも長く形成されている。このような構成により、内部電極パッド112が小さくても、電力供給路115の低抵抗化を図ることができる。また、配線パターン114は、内部電極パッド112と一体的に形成されることによって電気的に接続されている。従って、配線パターン114及び内部電極パッド112とによって本発明の電極部が構成され、内部電極パッド112a、112bの露出した先端部分によって本発明の露出領域が構成され、底板部111aと第1側壁部111cとの間に位置する内部電極パッド112a、112bの一部、及び底板部111aと第1側壁部111cとの間に位置する配線パターン114a、114bの一部によって本発明の被覆領域が構成されている。
更に、図14乃至図17に示すように、パッケージ本体111の裏面111hには、放熱パッド116が形成されている。具体的に、放熱パッド116は、X方向における裏面111hの中央部をY方向に沿って延びるように形成されている。また、図13に示すように、放熱パッド116は、パッケージ本体111を構成する底板部111aの側面にも形成されている。放熱パッド116は、LEDチップ103から発する熱を発光装置101の外部に放熱するために設けられており、その材料には、熱伝導性に優れた材料(例えば、金)等が用いられる。
以上のような構成から、パッケージ基板102は、パッケージ本体111、電力供給路115及び放熱パッド116から構成されている。そして、実施例1の電力供給路15と同様に、電力供給路115の内部電極パッド112、外部電極パッド113、及び配線パターン114は同一材料から構成されていることから、各部材間に界面が形成されることなく一体的に形成され、電力供給路115のそれぞれが連続する1つの部材として形成されることになる。
実施例1と同様に本実施例に係るパッケージ基板102においても、内部電極パッド112の大部分が、底板部111aと第1側壁部111cとの界面に形成されることにより、収納開口部111f(第1収納開口部117及び第2収納開口部118)の底面にて露出する部分が比較的小さくなっている。これにより、LEDチップ103か出射した光等は、内部電極パッド112より吸収されることが少ない。更に、実施例1と同様に収納開口部111fにおいても、第1開口部111bと比較して開口面積が大きい第2開口部111dの割合が大きいため、LEDチップ103から出射した光等は、パッケージ本体111の側壁に吸収されることなく、外部に出射され易くなる。
(LEDチップ)
本実施例においてLEDチップ103には、410nmのピーク波長を有した紫色光を発するLEDチップを用いる。具体的なLEDチップ103の構成については、実施例1に係るLEDチップ3と同様であるため、その説明については省略する。
なお、LEDチップ103の種類や発光波長特性はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨から逸脱しない限りにおいて、様々なLEDチップなどの半導体発光素子を用いることができる。例えば、第1開口部117内に収納されるLEDチップ103が青色光を出射し、第2開口部118内に収納されるLEDチップ103が赤色光や紫色光を出射する等、第1開口部117内及び第2開口部118内に収納されるLEDチップ103が発する光のピーク波長を相違させてもよい。LEDチップ103が出射する光の波長は、発光装置101から擬似的に出射する白色光をどのように合成するかにより、適宜選択することができる。
図13及び図17から分かるように、第1開口部117及び第2開口部118のそれぞれには、6個のLEDチップ103が収納されている。第1開口部117及び第2開口部118のそれぞれにおいては、Y方向において3個のLEDチップ103が列をなすように並置され、X方向において2個のLEDチップ103が並置されることなく、Y方向に偏移して配置されている。例えば、各LEDチップ103は、パッケージ本体111に対して、接着剤(図示せず)等を用いて接着固定されている。また、図11に示すように、各LEDチップ103の収納開口部111fの底面に向く面に対して逆側の面には、p電極121及びn電極122が設けられている。そして、LEDチップ103のp電極121は、金属ワイヤ123を介して内部電極パッド112a又は内部電極パッド112cに接続され、LEDチップ103のn電極122は、金属ワイヤ123を介して内部電極パッド112b又は内部電極パッド112dに接続されている。
上述した接続構成により、第1開口部117及び第2開口部118のそれぞれにおいては、LEDチップ103が並列に接続されていることになる。なお、LEDチップ103の接続は、このような並列接続に限定されることなく、直列接続又は並列接続と直列接続とを組み合わせた接続を用いることができる。
ここで、LEDチップ103のパッケージ本体111への実装方法は、実施例1に係る発光装置1と同様に、LEDチップ103の種類や構造などに応じて適切な方法を選択可能である。
(波長変換部材)
図13及び図17から分かるように、パッケージ本体111の第1開口部117には波長変換部材104aが開口を充填するように形成され、パッケージ本体111の第2開口部118には波長変換部材104bが開口を充填するように形成されている。具体的な波長変換部材104a、104bの波長変換方法や充填方法、設置方法については、実施例1に係る波長変換部材4と同様であるため、説明については省略する。
また、図17に示すように、波長変換部材104a、104bは、LEDチップ103から入射する紫色光を吸収し、当該紫色光とは異なる波長の出射光を放出する蛍光体124a、124bと、蛍光体124a、124bを保持する母材125a、125bとから構成されている。本実施例における蛍光体124a、124bは、紫色光を吸収して励起し、基底状態に戻る際に紫色光とは異なる波長の青色光を発する青色蛍光体、緑色光を発する緑色蛍光体、及び赤色光を発する赤色蛍光体が用いられる。ここで、青色蛍光体、緑色蛍光体及び赤色蛍光体は、上述した実施例1と同様であって、その発光ピーク波長等の説明は省略する。
母材125a、125bには、種々の樹脂又はガラス等の透光性を備える材料を用いることができるが、本実施例においても実施例1と同様に、例えば、シリコーン系樹脂を使用した。なお、母材125a、125bは、一方が樹脂、他方がガラスであってよく、各母材の樹脂が異なる材料から構成されてもよい。本実施例において、波長変換部材104a、104bは、樹脂である母材125a、125bに蛍光体124a、124bを練り込むことにより形成されている。
ここで、蛍光体124aにおける青色蛍光体、緑色蛍光体、及び赤色蛍光体の配合比は、蛍光体124bにおける青色蛍光体、緑色蛍光体、及び赤色蛍光体の配合比と異なっている。従って、LEDチップ103から紫色光が出射すると、第1開口部117及び第2開口部118のそれぞれからは、色又は色温度等の特性の異なる白色光が出射することになる。そして、当該特性の異なる白色光が出射して合成されることにより、発光装置101から合成光である擬似的な白色光が出射されることになる。すなわち、発光装置101においては、第1開口部117及び第2開口部118における各色の蛍光体の配合比を調整し、収納開口部111fから出射される異なる特性の白色光を合成する。そして、各開口部に収納されたLEDチップ103に供給する電力を調整することで、発光装置101から出射されることになる合成光を調光及び調色することができる。
なお、第1開口部117及び第2開口部118から出射する光は、合成光である白色光に限定されることなく、青色光、緑色光、若しくは赤色光、又はこれらを合成して得られる有色の合成光であってもよい。このような場合、例えば、蛍光体124aは、紫色光を吸収して励起し、基底状態に戻る際に紫色光とは異なる波長の青色光を発する青色蛍光体、及び緑色光を発する緑色蛍光体が用いられ、蛍光体124bは、紫色光を吸収して励起し、基底状態に戻る際に紫色光とは異なる波長の青色光を発する青色蛍光体、及び赤色光を発する赤色蛍光体が用いられてもよい。
このような構成の場合、第1開口部117から青色光及び緑色光を出射させるとともに、第2開口部118から青色光及び赤色光を出射させて合成光である擬似的な白色光等の色の光を得ているため、各開口部に収納されたLEDチップ103に供給する電力を調整することで、発光装置101から出射される白色光の色温度、色度等の光学的特性を容易に変化させることが可能になる。また、上記構成により、色相、彩度、明度等、所望の出射光を容易に得ることができ、その程度を調整することができる。なお、第1開口部117及び第2開口部118から出射する光は、異なる色であってもよく、同色であってもよい。
また、実施例1の変形例と同様に、LEDチップ103に青色光を出射する青色LEDチップを用いる場合には、例えば、波長変換部材104aは当該青色光を励起光として吸収して黄色光を出射する黄色蛍光体を分散して保持し、波長変換部材104bは当該青色光を励起光として吸収して黄色光を出射する黄色蛍光体及び赤色光を出射する赤色蛍光体を分散して保持してもよい。
本実施例に係る発光装置101は、実施例1に係る発光装置1と比較して、収納開口部の開口形状及び数量、LEDチップの数量、並びに電力供給路の形状が異なっているだけで、基本的な構造は同一である。従って、発光装置101の製造方法も、発光装置1の製造方法と概ね同一であり、第1開口部111b及び第2開口部111dを形成する際のパターン、電力供給路115の下地を形成する際のパターンが異なるだけである。このため、発光装置101の製造方法の詳細な説明については省略する。
実施例1に係る発光装置1と同様に、本実施例に係る発光装置101を実装基板に搭載することにより、発光モジュール装置を構成することができる。また、発光装置101を含む発光モジュール装置を光源として、照明装置を構成することもできる。このような発光モジュール装置及び照明装置は、実施例1に係る発光モジュール装置41及び照明装置と同様の効果を奏することが可能である。
<実施例の効果>
本実施例に係る発光装置101は、底板部111c、第1開口部111bを備える第1側壁部111c、及び第2開口部111dを備える第2側壁部111eを順次積層してなり、第1開口部111b及び第2開口部111eが連通することによって形成される収納開口部111fを実装面111e側に有するパッケージ本体111と、収納開口部111fの底面に実装されて、収納開口部111fに収納される12個LEDチップ103と、底板部111aと第1側壁部111cとの間に形成されるとともに、LEDチップ103との電気的接続をなす部分が収納開口部111fの底面において露出している内部電極パッド112と、を備えている。このように内部電極パッド112及び配線パターン114の大部分が底板部111a及び第1側壁部111cによって挟まれて露出しないことにより、LEDチップ103から出射する光が内部電極パッド112及び配線パターン114によって吸収されることを抑制できる。また、底板部111aと第1側壁部111cとの界面に位置する内部電極パッド112及び配線パターン114は、LEDチップ3から出射する光を吸収することがないため、その形成面積を比較的大きくすることができ、電力供給路115の低抵抗化を図ることができる。すなわち、本実施例のパッケージ基板111においては、LEDチップ103の電極と電気的な接続をなす電極パッド112の露出部分を極力小さくしつつ、電力供給路115の低抵抗化を実現すべく、配線パターン114の形成面積を大きくすることができる。
また、このような発光装置1において、第1開口部111bは第2開口部111dに比して小さく開口し、収納開口部111fは、底板部111aに向かって凸状に形成される。このような構成により、収納開口部111fの開口径を比較的大きくすることができ、LEDチップ103から出射する青色光がパッケージ本体によって吸収されることを抑制できる。
以上のように、本実施例の発光装置101においても実施例1の発光装置1と同様に、収納開口部111fの底面において露出する内部電極パッド112による光の吸収、及びパッケージ本体111の側壁における光の吸収を抑制することができ、発光装置101の発光効率の向上を図ることができる。
更に、本実施例の発光装置101においても実施例1の発光装置と同様に、第2側壁部111eは第1側壁部111cに比して高くなっている。これにより、収納開口部111fにおける第2側壁部111eの割合を大きくすることができ、LEDチップ103から出射される光が発光装置101から放出される位置における開口面積をより大きくすることができる。これにより、LEDチップ103から出射する青色光がパッケージ本体によって吸収されることを更に抑制でき、発光装置101の発光効率の更なる向上をもたらすことができる。
そして、本実施例に係る発光装置101においては、収納開口部111fとして第1収納開口部117及び第2収納開口部118が形成され、第収納1開口部117及び第2収納開口部118のそれぞれに6個のLEDチップ103が収納され、第1開口部117と第2開口部118から出射される光の色は互いに異なっている。このように、2つの開口部から異なる色の光を出射させて合成光である擬似的な白色光を得ているため、各開口部に収納されたLEDチップ103に供給する電力を調整することで、発光装置101から出射される白色光の色、色度等の光学的特性を容易に変化させることが可能になる。
また、本実施例のパッケージ基板102はLEDチップ103を実装するための基板であって、底板部111a、第1開口部111bを備える第1側壁部111c、及び第2開口部111dを備える第2側壁部111eを順次積層してなり、第1開口部111b及び第2開口部111dが連通することによって形成される収納開口部111fを実装面111g側に備えるパッケージ本体111と、底板部111aと第1側壁部111cとの間に形成されるとともに、LEDチップ103との電気的接続をなす部分が収納開口部111fの底面において露出している内部電極パッド112と、を有している。また、本実施例のパッケージ基板102において、第1開口部111bは第2開口部111dに比して小さく開口している。このような構成から、本実施例に係るパッケージ基板102も、発光装置101の効果と同様に、発光効率の向上を図ることができる。
1、101 発光装置
2、102 パッケージ基板
3、103 LEDチップ(発光素子)
4、104a、104b 波長変換部材
11、111 パッケージ本体
11a、111a 底板部
11b、111b 第1開口部
11c、111c 第1側壁部
11d、111d 第2開口部
11e、111e 第2側壁部
11f、111f 収納開口部
11g、111g 実装面
11h、111h 裏面
12a、12b、112a、112b、112c、112d 内部電極パッド
13a、13b、113a、113b、113c、113d 外部電極パッド
14a、14b、114a、114b、114c、114d 配線パターン
15a、15b、115a、115b、115c、115d 電力供給路
16、116 放熱パッド
21、121 p電極
22、122 n電極
23、123 金属ワイヤ
24、124a、124b 蛍光体
25、125a、125b 母材
41 発光モジュール装置
42 実装基板
42a 実装面
43a、43b 外部電極用接続端子
44 放熱パッド用端子
117 第1収納開口部
118 第2収納開口部

Claims (16)

  1. 底板部、少なくとも1つの第1開口部を備える第1側壁部、及び少なくとも1つの第2開口部を備える第2側壁部を順次積層してなり、前記第1開口部及び前記第2開口部が連通することによって形成される収納開口部を素子実装面側に有するパッケージ本体と、
    前記収納開口部の底面に実装されて、前記収納開口部に収納される少なくとも1つの発光素子と、
    前記底板部と前記第1側壁部との間に形成された被覆領域、及び前記被覆領域と接続するとともに前記収納開口部の底面において露出して前記発光素子との電気的接続をなす露出領域からなる電極部と、を備え、
    前記第1開口部は前記第2開口部に比して小さく開口する
    ことを特徴とする発光装置。
  2. 前記第2側壁部は、前記第1側壁部に比して高い
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記第1側壁部及び前記第2側壁部の内壁面は、前記収納開口部の底面に対して垂直である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記第1側壁部及び前記第2側壁部の内壁面は、前記収納開口部の底面に対して傾斜している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  5. 前記収納開口部の底面に対する前記第1側壁部の内壁面の傾斜角度は、前記収納開口部の底面に対する前記第2側壁部の内壁面の傾斜角度と異なる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  6. 前記パッケージ本体は、セラミックスからなる
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 前記パッケージ本体には複数の前記発光素子が収納され、
    前記収納開口部は、前記発光素子を収納し、前記発光素子の発光に基づき所定の色の光を出射する第1収納開口部と、前記第1収納開口部と並んで配置され、前記発光素子を収納し、前記発光素子の発光に基づき所定の色の光を出射する第2収納開口部とを含む
    こと特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の発光装置と、
    前記発光装置が実装されるとともに、電気的に接続される基板と、を備える
    ことを特徴とする発光モジュール装置。
  9. 請求項8に記載の発光モジュール装置と、
    前記発光モジュール装置に接続されたヒートシンクと、を備える
    ことを特徴とする照明装置。
  10. 発光素子を実装するためのパッケージ基板であって、
    底板部、少なくとも1つの第1開口部を備える第1側壁部、及び少なくとも1つの第2開口部を備える第2側壁部を順次積層してなり、前記第1開口部及び前記第2開口部が連通することによって形成される収納開口部を素子実装面側に有するパッケージ本体と、
    前記底板部と前記第1側壁部との間に形成された被覆領域、及び前記被覆領域と接続するとともに前記収納開口部の底面において露出して前記発光素子との電気的接続をなす露出領域からなる電極部と、を備え、
    前記第1開口部は前記第2開口部に比して小さく開口する
    ことを特徴とするパッケージ基板。
  11. 発光素子を備える発光装置の製造方法であって、
    底板部、少なくとも1つの第1開口部を備える第1側壁部、及び前記第1開口部に比して大きく開口する少なくとも1つの第2開口部を備える第2側壁部を順次積層するとともに、前記第1開口部及び前記第2開口部を連通して前記底板部に向かって凸状である収納開口部を素子実装面側に有するパッケージ本体を形成するステップと、
    前記底板部と前記第1側壁部との間、及び前記収納開口部の底面に電極部を形成するステップと、
    前記収納開口部の底面に前記発光素子を実装し、前記収納開口部に前記発光素子を収納するステップと、
    前記収納開口部の底面に形成された前記電極部に前記発光素子を電気的に接続するステップと、を備える
    ことを特徴とする発光装置の製造方法。
  12. 前記パッケージ本体を形成するステップでは、前記第2側壁部を、前記第1側壁部に比して高く形成する
    ことを特徴とする請求項11に記載の発光装置の製造方法。
  13. 前記電極部を形成するステップは、前記パッケージ本体を形成するステップ内で行われる
    ことを特徴とする請求項12に記載の発光装置の製造方法。
  14. 前記底板部上に前記電極部を形成するステップと、
    前記第1開口部によって前記発光素子の実装領域を前記底板部上に形成し且つ前記電極部の一部を前記底板部上に露出させ、前記電極部の残部を前記底板部と挟むように前記第1側壁部を積層するステップと、
    前記第2開口部を前記第1側壁部上に積層し、前記第1開口部と前記第2開口部とを連通して前記収納開口部を形成するステップと、
    前記底板部、前記電極部、前記第1側壁部、及び前記第2側壁部を一体的に焼成してパッケージ基板を形成するステップと、を備える
    ことを特徴とする請求項13に記載の発光装置の製造方法。
  15. 前記電極部を形成するステップは、前記パッケージ本体の形成後に行われる
    ことを特徴とする請求項12に記載の発光装置の製造方法。
  16. 前記底板部上に積層される前に、前記第1側壁及び前記第2側壁を一体的に成形する
    ことを特徴とする請求項11乃至請求項15のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
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