JP2014021158A - 平板型偏光子 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、広帯域の波長の光に対し、直線偏光光について良好な消光比が得られると共に、入射角についても許容範囲が広い特性を備えた平板型偏光子を提供することにある。
【解決手段】本発明の平板型広帯域偏光子は、透明膜を成膜した透明平板を入射する光線の主光軸に対し特定の入射角度に設置することにより直線偏光に変える平板型偏光子において、透明平板を基体とし該基体の屈折率よりも大きい屈折率を持つ物質の単層膜を片面または両面に成膜した該基体を2枚以上20枚以下それぞれ間隔を開けて平行に主光軸内に配置するようにした。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の平板型広帯域偏光子は、透明膜を成膜した透明平板を入射する光線の主光軸に対し特定の入射角度に設置することにより直線偏光に変える平板型偏光子において、透明平板を基体とし該基体の屈折率よりも大きい屈折率を持つ物質の単層膜を片面または両面に成膜した該基体を2枚以上20枚以下それぞれ間隔を開けて平行に主光軸内に配置するようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は光学素子である平板型偏光子の技術に関する。
偏光子は自然光を直線偏光にするデバイスである。この偏光という現象は、工学的に種々に応用利用されている。光線中の2つの互いに直交する偏光成分を分離する方法として、代表的なものに直方体プリズム体内に設けた斜面を利用するものがある。すなわち、光学軸を持つ結晶を組み合わせて作成することで入射偏光方向によって全反射を起こすことにより偏光方向を決定するものであり、非常に高い偏光特性を示すものである。また、多層膜を使用したプリズム型の偏光子は45°直角プリズムの斜面に誘電体多層膜をコーティングして接着した、キューブ型の偏光子であり、反射光としてS波:透過光としてP波に分割する。このプリズムの特性は図10に示すようなもので、上段のグラフに示されるようにS波、P波の分離特性は極めて良好であるが、プリズムを使用することにより高価であること、また、S波およびP波の透過率は入射角度により大きく変わるため、下段のグラフから分かるように許容角度の範囲が狭いという短所がある。また、液晶の配向処理に直線偏光の光を使用する場合など、紫外線域の光が用いられるが、その場合、プリズムの接着に接着剤が使用できずオプティカルコンタクトという手法で接着しなければならなくなるが、これが更なる価格の高騰化を招くことになる。更に、広い液晶表示素子面を一様に照射する必要がある場合などはそれに使用できる大型のプリズムを作るというのは非現実的である。
プリズム型以外の代表的な偏光子としては、光線に対し斜入射に設置した平板上に多層膜を成膜し、その反射帯の立ち上がり部分若しくは立ち下がり部分に発生する偏光成分に対し透過・反射特性が異なる領域を利用した多層膜平板型偏光子を使用することが知られている。この偏光子は、長波長側を透過するロングパスフィルターや短波長側を透過するショートパスフィルターを平板上に多層膜を以て成膜されたもので、例えば45°で光が入射した時、P波の反射帯はS波に比べて狭い特性を持つ。この立ち上がり部分の波長域でP波が透過され、S波が透過されない特性を利用したものである。誘電体多層膜の平板型偏光子は、膜による光の吸収がほとんどなく、温度変化による特性が非常に少ない上、光量ロスも極小なため広く偏光子として使用されている。
平板型多層膜の偏光子の特性は図9に示される。反射帯多層膜層の偏光特性は中心波長の両側に所定幅のP偏光透過帯域(破線)を有し、その外側にS偏光透過帯域(実線)を有する特性となっている。上段のグラフは入射角45度の特性を示したものであるが、これから分かるように単一の反射帯をもつ多層膜ではP偏光の透過率がほぼ100%でS偏光透過率がほぼ0%となる優れた特性がほぼ530〜560nmの帯域で得られるが、下段のグラフから分かるように透過/反射の変化する波長が入射角によって大きく変動するため、入射角が大きくずれた場合にはP偏光・S偏光の分離帯域が取れなくなることもあり、ずれ角度が小さくても、使用できる帯域が狭くなるという問題が起こる。一般的な光学系を考えると使用する光は完全な平行光というよりは集束・発散光の使用が多いことから、この問題は重要である。
特許文献1の「液晶表示素子の配向膜光配向用偏光光照射装置」は、前述した液晶表示素子の光配向法において平板型偏光子を用いたものであるが、硝子板に多層膜の被覆を施したものではなく、平板ガラスを平行に配置したものである。この発明の目的は、光配向により液晶表示素子の配向膜を形成することが可能な偏光光照射装置を提供することとされ、そのための構成として、放電ランプが放射する紫外光を含む光は、楕円集光鏡で集光され、第1の平面鏡で反射し、シャッタを介してインテグレータレンズに入射する。インテグレータレンズから出た光は、さらに第2の平面鏡で反射し、コリメータレンズで平行光にされ、偏光素子に入射する。この偏光素子は、複数枚のガラス板を間隔をあけて平行配置し、これらのガラス板を入射光に対してブリュースタ角傾けて配置したものであり、P偏光を透過させS偏光の大部分を反射する。偏光素子が出射するP偏光はマスクMを介してワークWに照射されるというものである。ここで用いられている偏光素子は、間隔をおいて平行配置した複数枚のガラス板を主光線に対してブリュースタ角だけ傾けて配置したもので、そのガラス板の枚数を、平行偏光光成分Pと垂直偏光光成分Sの比S/Pが0.1以下で、かつ、上記ブリュースタ角に対して±5°傾いた入射光に対する平行偏光光Pの減衰が1/2以下となるように設定したことを特徴とするものである。しかし、この条件でガラス板の枚数を設定すると、98枚以下になると明細書の段落[0024]に記載されており、極めて多数枚を重ねる必要がある。また、ワークWの全面に偏光光を照射するため、偏光子は大型でなければならないことになる。
特許文献2の「液晶表示素子の配向膜光配向用偏光光照射装置」は、偏光素子の大型化を防ぐことができ、また、液晶表示素子の光配向を行うに必要な偏光光を光照射領域全体に均一に照射することができる液晶表示素子の配向膜光配向用偏光光照射装置を提供することを目的としたもので、ここで提示されている偏光素子は間隔をおいて平行配置した複数枚のガラス板を光軸に対してブリュースタ角だけ傾けて配置したものであるが、該偏光素子は基板上に膜が多層に渡って蒸着されてなる特定の波長域の光を偏光するフィルタであり、上記フィルタに入射する光における所定の偏光成分に対する屈折率が、上記多層膜の互いに隣合う層の膜において異なることを特徴とするものである。この文献の段落[0037]には多層の干渉膜を蒸着したガラス板が複数の硝子板の内の一枚に用い消光比を改善する構成が開示されている。この技術は、インテグレータレンズの入射側に配置するため、大型化を防ぐことはできるが、その一枚の多層膜だけでは消光比あるいは偏光分離する波長帯域の広さは十分とはいえず、必要な消光比を得るためにはガラス板を相当数重ねなければならないという問題がある。
また、最近は広帯域にわたる多種類の波長の混在したレーザー光である白色レーザーが通信分野などで脚光を浴びている。このように広帯域にわたる多種類の波長の混在したレーザー光を対象とする偏光子には当然ながら広帯域の偏光分離特性が求められることになる。本出願人は多層膜からなる偏光子の有効な偏光分離波長領域を、入射角の制限や使用できる材料の持つ屈折率の制限のもとで拡大し、さらに特定の複数の波長の直線偏光だけを透過するといった選択性を同時に有する機能を単独で実現できる多層膜偏光子を提供するものとして、先に特許文献3を提示した。この技術は、屈折率の異なる少なくとも2種類以上の膜材料からなる多層膜に、斜入射光線の入射角に伴う反射帯の立ち上がり・立ち下がりの偏光透過特性の違いを利用し、互いに直交する偏光成分を透過・反射させる多層膜偏光子において、互いに長、短波長を中心波長とする2つの反射帯多層膜層をその分離面に設け、短波長反射帯の長波長側立ち上がりと長波長反射帯の短波長側立ち下がりを近接させ、それぞれの反射、透過偏光特性を乗ずることにより偏光分離有効波長領域を拡げることによって偏光子の有効な偏光分離波長領域を拡大するものである。
本発明の課題は、広帯域の波長の光に対し、直線偏光光について良好な消光比が得られると共に、入射角についても許容範囲が広い特性を備えた平板型偏光子を提供することにある。
本発明の平板型広帯域偏光子は、透明膜を成膜した透明平板を入射する光線の主光軸に対し特定の入射角度に設置することにより直線偏光に変える平板型偏光子において、透明平板を基体とし該基体の屈折率よりも大きい屈折率を持つ物質の単層膜を片面または両面に成膜した該基体を2枚以上20枚以下それぞれ間隔を開けて平行に主光軸内に配置したことを特徴とする。
本発明の平板型広帯域偏光子の前記特定の入射角度は、ブリュースター角近傍であって、入射光の想定される最大角度と最小角度での透過率特性が互いに等しくなる中央の角度に設定するようにした。
本発明の平板型広帯域偏光子の前記特定の入射角度は、ブリュースター角近傍であって、入射光の想定される最大角度と最小角度での透過率特性が互いに等しくなる中央の角度に設定するようにした。
本発明の平板型広帯域偏光子の前記透明膜を成膜した透明平板は、膜厚がそれぞれ異なるものが2枚以上含まれるようにした。
その1つの形態では前記透明膜を成膜した透明平板は、膜厚が異なる2種のものがn枚づつ含まれるようにした。
その1つの形態では前記透明膜を成膜した透明平板は、膜厚が異なる2種のものがn枚づつ含まれるようにした。
本発明の平板型広帯域偏光子は、透明平板を基体とし該基体の屈折率よりも大きい屈折率を持つ物質の単層膜を片面または両面に成膜した該基体を2枚以上20枚以下それぞれ間隔を開けて平行に主光軸内に配置したことにより、消光比の高い偏光子を得ることができる。
また、本発明の平板型広帯域偏光子は、前記特定の入射角度をブリュースター角近傍であって、入射光の想定される最大角度と最小角度での透過率特性が互いに等しくなる中央の角度に設定するようにしたことにより、入射角度の許容範囲が広い偏光子を得ることができる。
また、本発明の平板型広帯域偏光子は、前記特定の入射角度をブリュースター角近傍であって、入射光の想定される最大角度と最小角度での透過率特性が互いに等しくなる中央の角度に設定するようにしたことにより、入射角度の許容範囲が広い偏光子を得ることができる。
本発明の平板型広帯域偏光子は、前記透明膜を成膜した透明平板の膜厚がそれぞれ異なるものが2枚以上含まれるようにしたことにより、広帯域の波長の光に対し、直線偏光光について良好な消光比が得られる偏光子を得ることができる。そして、前記透明膜を成膜した透明平板は、膜厚が異なる2種のものがn枚づつ含まれるようにすることによって、また、入射角を65°±10°とした時、一方の膜厚により例えば65°+10°の時のP波の最大透過率が現われる波長域に、他方の膜厚が同時に最少透過率を持つような設定膜厚を決めることにより、より直線偏光光について良好な消光比が得られる偏光子を得ることができる。
本発明は透明平板を基体とし該基体の屈折率よりも大きい屈折率を持つ物質の単層膜を片面または両面に成膜した該基体を2枚以上10枚以下それぞれ間隔を開けて平行に主光軸内に配置する構成を採用することにより、消光比を高めることを基本思想とするもであるから、図1に示すような6枚を平行の配置した偏光子を例にその反射成分を検討する。ガラス基体の屈折率よりも大きい屈折率を持つ物質の単層膜を両面に成膜した該基体を6枚用い、それぞれ間隔を開けて平行に主光軸内に配置する構成とし、入射光をブリュースター角で入射させる。1枚の平板型偏光子はP偏光についてはほぼ100%透過し、S偏光については60%が反射し、40%が透過する特性とする。S偏光の1次透過光は6枚の単板偏光子を通過する結果(0.4)6=0.0041となる。2次透過光は反射された1次S偏光が一つ前に配置された単板偏光子で一部反射され再入射され、一部が透過する光で後5枚の単板偏光子について発生する。6枚目を透過する2次S偏光は[(0.6)2+(0.4)6]×5=0.0015となる。3次透過光は反射された2次S偏光が一つ前に配置された単板偏光子で一部反射され再入射され、一部が透過する光で後5枚の単板偏光子について発生する。6枚目を透過する3次S偏光は[(0.6)4+(0.4)6]×5=0.0005となる。3次透過光までを有効値として集計すると透過するS偏光は0.0041+0.0015+0.0005=0.0061≒0.006であるから、消光比は1:0.006=167:1ということになる。このように単層膜を成膜した該基体を複数枚間隔を開けて平行に配置する構成によって高い消光比を得ることができることが解析できた。
次ぎに、ガラス基体に単層膜を両面に成膜した313nm用の偏光子について260〜360nmの光について消光比のデータを表1に示す。この偏光子を1枚用いたときのデータから枚数を順次重ね6枚重ねたもののデータである。
S偏光の透過率が最大となるのは360nmの光を入射角60°としたときであり最小となるのは278nmの光を入射角76°としたとき、P偏光の透過率が最大となるのは310nmの光を入射角68°としたときであり最小となるのは360nmの光を入射角76°としたときである。各枚数毎にP偏光とS偏光の透過率、そしてその時の消光比を示している。表の数値データの内、消光比が0.01以下という良好な特性を示したものは[ ]表示してある。透過損失が最悪であったのは□で囲み表示してある。このデータから、3枚重ね以上で良好な特性が得られることが分かる。
図2はガラス基体に単層膜を両面に成膜した400nm用の偏光子の透過率特性をグラフに示したものである。入射角の中心を65°許容範囲を±10°と設定し、入射角を55°、65°、75°のP偏光、S偏光の透過率を示している。単板ではP偏光の透過率は良好であるが、S偏光の透過率がかなり高めとなっており分離特性は好ましくない。この偏光子を3枚重ねで使用したときの特性が図3に示される。この場合、P偏光の透過率が若干低下しているもののS偏光の透過率は格段に低くなっており、分離特性は良好となっている。
上記の単層膜を両面に成膜した400nm用の偏光子のブリュースター角は68°である。図4にこの偏光子を中心入射角を68°にして許容範囲を±10°と設定し、58°、68°、78°を入射角にしたそれぞれのP偏光、S偏光の透過率を示している。ブリュースター角である68°でのP偏光、S偏光の分離特性は大変によろしいが、78°でのP偏光の透過率が相当に低くなっている。そのため、この偏光子を光学系に用いるときは入射角の許容範囲を±10°としたとき、ブリュースタ角をずらした65°を中心入射角とした方が安定した特性となる。
図5の左側に単層膜を片面に成膜した800nm用の偏光子と右側に両面に単層膜を成膜した800nm用の偏光子の特性を比較したグラフを示す。単層膜を片面に成膜した800nm用の偏光子では反射されたS偏光は一つ前の平板の裏面に入射されるが、その平面の裏面は単層膜が成膜されておらずガラス面が空気層と接する形態となるため、2次光、3次光‥‥についてはブリュースター角の透過反射特性とは成らない。したがって、S偏光については透過率が高いものとなっている。当然ながら、単層膜を片面に成膜した800nm用の偏光子よりも両面に単層膜を成膜した800nm用の偏光子の方が好ましい特性となることが確認できる。
両面に単層膜を成膜した800nm用の偏光子を3枚重ねたものの特性を図6に示す。3枚重ねたことによりS偏光の透過率が低く抑えられていることが確認できる。薄膜素材にはHfO2(酸化ハフニウム)が用いられ、800nm用と400nm用長波長域用と短波長域用はその膜厚によって調整される。
本発明の平板型偏光子を広帯域とするために、特許文献3に適した技術を応用する。特許文献3の技術は屈折率の異なる少なくとも2種類以上の膜材料からなる多層膜に、斜入射光線の入射角に伴う反射帯の立ち上がり・立ち下がりの偏光透過特性の違いを利用し、互いに直交する偏光成分を透過・反射させる多層膜偏光子において、互いに長、短波長を中心波長とする2つの反射帯多層膜層をその分離面に設け、短波長反射帯の長波長側立ち上がりと長波長反射帯の短波長側立ち下がりを近接させ、それぞれの反射、透過偏光特性を乗ずることにより偏光分離有効波長領域を拡げることによって偏光子の有効な偏光分離波長領域を拡大するものである。本発明は多層膜ではなく単層膜であるが、平板型偏光子を複数個重ねて使用するものであるから、長、短波長を中心波長とする2つの偏光子を組み合わせ、それぞれの反射、透過偏光特性を乗ずることにより偏光分離有効波長領域を拡げようというものである。
図7に400nm用の偏光子3枚と800nm用偏光子3枚を重ねたものに入射角65°±10°を想定して、55°、65°、75°を入射角にしたそれぞれのP偏光、S偏光の透過率を示す。図3の400nm用の偏光子3枚の特性と図6に示した800nm用偏光子3枚を重ねたものの特性と比較すると、P偏光については中心角では300nmから1200nmの広帯域にわたり、安定した高透過率が保たれていることが、±10°の角度では最大の変化幅が20%程度と小さくなっていることが分かる。S偏光については全帯域にわたり透過率が安定して0近傍に保たれており、良好な特性が得られることが確認できる。
比較として、400nm用の偏光子と444nm用の偏光子500nm用の偏光子、591nm用の偏光子、666nm用の偏光子そして、800nm用の偏光子を重ねて6枚とした多重偏光子による特性を図8に示す。S偏光については全帯域にわたり透過率が安定して0近傍に保たれており、良好な特性が得られるが、P偏光については中心角では300nmから1200nmの広帯域にわたり、山なり特性のほぼ安定した90%の高透過率が保たれ、±10°の角度では最大の変化幅約35%と先の組み合わせのものより大きくなっている。本発明の平板型偏光子を広帯域とするためには400nm(短波長)用の偏光子3枚と800nm(長波長)用偏光子2種類を重ねたものが良好な特性を示すことが分かる。
次ぎに、本発明の利用分野として液晶の配向膜への処理方法について説明する。従来一般的な液晶の配向膜処理方法は「ラビング法」と呼ばれる方法であり、これは、液晶配向膜を塗布した基盤に対して、ナイロンなどの布を巻いたローラーを一定圧力で押し込みながら回転させることによって、配向膜表面を一定方向に擦るラビング法が一般的であった。布等によって配向膜の表面を一定方向に擦ることによって、配向膜表面の高分子鎖が一定方向に潰れるため高分子膜上に異方性が生じ、その結果、液晶分子の配向方向を規定すると考えられてきた。この方法は、膜表面を擦るという極めて簡便な作業による方法であり、液晶分子の配向状態も良好となるため、現在では殆どの液晶ディスプレイ製造工程に採り入れられた一般的な手法となっている。しかし、このラビング法には、高分子膜表面の摩擦によって微細な粉塵や静電気が生じることに起因して、本来高度なクリーン環境が要求される液晶ディスプレイ製造プロセスでは製品の歩留まりに大きな影響を及ぼしている。このため、粉塵や静電気を伴うラビング法に変わる新しい液晶配向法として「光配向法」というものが提示されている。光配向法とは、直線偏光紫外線を高分子膜上に照射することによって、偏光方向の高分子鎖を選択的に反応させ、これによって異方性を発生させて液晶配向能を付与するというものである。本発明はこの配向膜処理技術への適用が有望である。
Claims (4)
- 透明膜を成膜した透明平板を入射する光線の主光軸に対し特定の入射角度に設置することにより直線偏光に変える平板型偏光子において、透明平板を基体とし該基体の屈折率よりも大きい屈折率を持つ物質の単層膜を片面または両面に成膜した該基体を2枚以上20枚以下それぞれ間隔を開けて平行に主光軸内に配置したことを特徴とする平板型広帯域偏光子。
- 前記特定の入射角度は、ブリュースター角近傍であって、入射光の想定される最大角度と最小角度でのP波透過率特性が互いにバランスし合う中央の角度に設定したものである請求項1に記載の平板型広帯域偏光子。
- 前記透明膜を成膜した透明平板は、膜厚が異なるものが2種以上含まれるようにした請求項1または2に記載の平板型広帯域偏光子。
- 前記透明膜を成膜した透明平板は、膜厚が異なる2種のものがn枚づつ含まれるようにした請求項3に記載の平板型広帯域偏光子。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3972144A1 (en) | 2014-02-06 | 2022-03-23 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Base station apparatus, wireless communication system, and communication method |
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2012
- 2012-07-12 JP JP2012156694A patent/JP2014021158A/ja active Pending
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EP3972144A1 (en) | 2014-02-06 | 2022-03-23 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Base station apparatus, wireless communication system, and communication method |
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