JPH10282499A - 配向膜の形成方法および露光装置 - Google Patents

配向膜の形成方法および露光装置

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JPH10282499A
JPH10282499A JP9073697A JP9073697A JPH10282499A JP H10282499 A JPH10282499 A JP H10282499A JP 9073697 A JP9073697 A JP 9073697A JP 9073697 A JP9073697 A JP 9073697A JP H10282499 A JPH10282499 A JP H10282499A
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JP
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light
parallel
plates
alignment film
polarized light
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JP9073697A
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English (en)
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Hideo Konuki
英雄 小貫
Yoshiie Matsumoto
好家 松本
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Lan Technical Service Co Ltd
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Lan Technical Service Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/7055Exposure light control in all parts of the microlithographic apparatus, e.g. pulse length control or light interruption
    • G03F7/70566Polarisation control

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光による露光が可能な露光装置を提供す
る。 【解決手段】 光源11と、該光源11からの光の入射
角がブルースター角になるように配置された平行平面板
群G1〜Gnと、該平行平面板群G1〜Gnの反射光路
上または透過光路上に配置された被露光物設置台19と
を具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶分子を配向
させる配向膜の形成方法と、それに用いて好適な露光装
置とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】配向膜を形成する典型的な方法は、基板
若しくは基板上に形成された配向膜形成材料を布等によ
り所定方向に擦る方法(いわゆるラビング法)である。
しかしラビング法は、その後の洗浄工程が必須になる、
配向方向が異なる微小領域を混在させた配向膜を得るこ
とが難しい等の問題がある。
【0003】これら問題の解決が期待できる技術とし
て、例えば文献I(Mol.Cryst.Liq.Cryst.1994,Vol.25
1,pp.191-208 の特にp.191,pp.195-198)に開示された
技術がある。それは、偏光を照射するとその部分が液晶
に対する配向膜としての機能を示すようになる材料を用
いる技術である。
【0004】詳細には、ある種のポリマ(文献Iではpr
oprietary polymer と記載されている)の膜を基板上に
形成し、次にこの膜に偏光させたレーザビーム(以下、
偏光レーザビーム)を走査しながら照射し、次にこのよ
うに処理された基板を用い液晶セルを構成する。する
と、液晶はラビング法と同程度のチルト角を示すように
なるという(文献Iの第198頁のTable 3)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この文
献Iに開示の技術の場合、レーザビームを走査すること
から、配向膜形成時間は長時間になり、スループットが
上がらない。
【0006】そこで、配向膜を簡易に形成することがで
きる新規な方法と、偏光を広い領域に一括露光できる新
規な露光装置とが望まれる。
【0007】
【課題を解決するための手段】周知のように、透明な等
方媒質(透明体ともいう)の表面に入射する光には、入
射光の波長に対してその透明体の媒質固有のブルースタ
ー角(偏光角)が存在する。すなわち、前記透明体の表
面からの反射光が完全な直線偏光となるような入射角が
存在する。この場合、入射面に垂直な振動面をもつ偏光
成分(s成分)と、入射面に平行な振動面をもつ偏光成
分(p成分)との反射率が異なる。したがって、透明体
を利用した偏光子では、その透明体の表面を光源に対し
前記ブルースター角に置くことにより、反射光あるいは
透過光が偏光される。この出願に係る発明者は、この反
射光あるいは透過光の偏光を、液晶用の配向膜を形成す
る際の偏光として積極的に利用することに着目した。
【0008】したがって、この出願の配向膜の形成方法
の発明によれば、偏光を照射するとその部分が液晶に対
する配向膜としての機能を示すようになる材料に、前記
偏光を照射して、配向膜を形成する方法において、光源
からの光の入射角がブルースター角になるように平行平
面板を配置し、該平行平面板の反射光または透過光を前
記偏光として用いることを特徴とする。
【0009】ここで光源からの光とは、光源から平行平
面板に直接入射される光の場合、また、光源から何らか
の光学要素(レンズ、インテグレータ、波長選択手段ま
たはミラー等)を経た後に平行平面板に入射される光の
場合、いずれでも良い意味である。ただし、いずれの場
合も、平行平面板に入射されるときには、光源からの光
は、平行光線(実質的に平行光線である場合も含む)と
なった状態であるのが好ましい。平行光線であると、入
射光全体としてブルースター角条件を均一に満たすこと
ができ、良質な偏光が得られるからである。
【0010】また、用いる平行平面板は、高い偏光度が
必要とされる場合、少なくとも使用する波長光に対し光
学的に透明かつ等方な媒質からなる平行平面板とするの
が好ましい。用いる平行平面板の典型例として、ガラス
板(合成石英ガラス等も含む)を挙げることができる。
【0011】また、ブルースター角になるようにとは、
理想的には正にブルースター角が好ましいが、要求され
る偏光度によっては、ブルースター角の近傍の角度であ
っても良い趣旨である。
【0012】この出願の配向膜の形成方法の発明によれ
ば、光源からの光の入射角がブルースター角になるよう
に平行平面板を配置したので、平行平面板に入射する光
の中のs偏光は該平行平面板で反射され、一方、前記入
射光の中のp偏光は平行平面板を透過する。そしてこの
反射光または透過光が、液晶用配向膜の形成に積極的に
利用される。
【0013】しかもこの発明では、平行平面板の面積を
広げることにより、偏光の照射面積を広くすることがで
きる。しかも、平行平面板として大面積のものを用意す
ることは可能である。
【0014】これらのことから、この発明では、偏光を
広い領域に一括に照射することが可能になる。したがっ
て、偏光を照射するとその部分が液晶に対する配向膜と
しての機能を示すようになる材料を用いての配向膜形成
を簡易に行なうことができるようになる。
【0015】また一括露光が可能であるということは、
ホトマスクを介しての選択的な露光が可能なことも意味
する。すると、例えば微小面積同士で隣接する複数の露
光領域を順次に露光する際に、各露光領域ごとで露光光
の偏光の向きを必要に応じ変えて露光を順次に行なえ
る。したがって、液晶セルのある表示領域中に偏光方向
が2以上混在している状態(いわゆるマルチドメイン)
を、容易に生じさせることも可能になると考えられる。
【0016】ところで、平行平面板として1枚の平行平
面板を用いた場合、s偏光の反射面は該平行平面板の表
面と裏面との2面であるので、該平行平面板でのs偏光
の反射率を上げるにもおのずと限界がある。すると、所
望の光量のs偏光を得るうえでもおのずと限界が生じ
る。これは換言すれば、平行平面板を透過するp偏光を
配向膜形成用の偏光として用いる場合で考えれば、p偏
光中にs偏光が含まれ易くなるので、偏光度の高いp偏
光を得るにもおのずと限界が生じることを意味する。し
たがって、何らかの手当が望まれる。
【0017】そこで、この配向膜の形成方法の発明を実
施するに当たっては、平行平面板として平行平面板を複
数枚重ねた平行平面板群(以下、接触型の平行平面板群
ともいう)、または、複数枚の平行平面板を各板間にあ
る間隔をもたせて重ねた平行平面板群(いわゆるパイル
オブプレーツ(pile-of-plates)と称されるもの)を用
いるのが好適である。
【0018】ここで、接触型の平行平面板群とは、平行
平面板間に人為的な間隔を空けずにこれらを重ねた平行
平面板群をいう。ただし、各平行平面板の間隙が狭まる
ように平行平面板群の最下層および最上層双方から外力
を加えて重ねたり、平行平面板を好適な接着剤(例えば
シリカガラス)を用いて順に接着して重ねる等がされた
平行平面板群であっても良い。
【0019】次に、これら接触型の平行平面板群および
パイルオブプレーツを用いた場合の作用および効果と、
それぞれの好適な使用例とについて、図1を参照して説
明する。なお、図1は、簡単な例として、2枚の平行平
面板G1、G2を接触またはある間隔をもって重ねた場
合を示してある。図1中の平行平面板間距離tが実質ゼ
ロである状態が、接触型の平行平面板群に当たり、該距
離tがある間隔(詳細は後述する)である状態が、パイ
ルオブプレーツに当たると考える。なお、図1中の丸付
きSはs偏光を、また丸付きPはp偏光を、Lは入射光
を、Lrは平行平面板群からの反射光、Ltは平行平面
板群からの透過光を、それぞれ示す。各平行平面板G
1,G2は、入射光Lの入射角θがブルースター角とな
るように配置してある。
【0020】接触型の平行平面板群およびパイルオブプ
レーツいずれの場合も、図1から理解できるように、平
行平面板を1枚用いる場合に比べて、入射光中からs偏
光を反射光として取り出すことのできる反射面が増加す
る。そのため、入射光に対するs偏光の反射率が増加す
るので、s偏光の光量を、平行平面板を1枚用いる場合
に比べて多くすることができる。またs偏光の反射率が
増加する分、透過光中にs偏光が含まれる程度が低減す
るので、p偏光の偏光度も向上させることができる。
【0021】ただし、平行平面板間距離tを大きくする
程、1つの光線についての各段の平行平面板での反射光
のずれ(すなわちビームの広がり)が大きくなる。これ
は、ビーム広がりの小さいs偏光を得ようとする場合、
支障になる。一方、平行平面板間距離tを小さくする程
(平行平面板同士が接触した場合も含む)、反射面で後
方(入射光方向に対し後方)に反射されたs偏光成分が
前段の反射面で反射されて入射光と同じ方向に進むこと
になり、p偏光中にそのs偏光成分(図1中Lt(s)
で示す)が含まれることになる。これは、p偏光の偏光
度を改善する上の支障になる。
【0022】そこで、配向膜形成用の偏光として平行平
面板群からのs偏光を用いる場合で、かつ、ビーム系の
広がりを小さくしたい場合は、平行平面板群として接触
型を用いるのが好ましい。なお、接触型の平行平面板群
であると、パイルオブプレーツに比べて、平行平面板群
自体の厚さを薄くできるという利点も得られる。これ
は、露光装置を実現する際に露光装置の小型化を図り易
いので、好ましい。
【0023】一方、液晶用の配向膜を形成するための偏
光としてp偏光を用いる場合は、平行平面板群として、
各平行平面板を、ある間隔(各平行平面板で後方に反射
されたs偏光成分が前方の平行平面板に当たらない程度
に広い間隔)をもたせた状態で重ねた平行平面板群(パ
イルオブプレーツ)を用いるのが好ましい。しかしこの
場合は、平行平面板群自体の厚さが、接触型の平行平面
板群に比べ大幅に厚くなる。
【0024】なお、広い領域に対し偏光を一括照射でき
る可能性を持つ従来技術として、例えば交互多層膜技術
がある。高屈折率誘電体膜と低屈折率誘電体膜とを交互
に積層した膜を用いることにより、s偏光の高反射率お
よびp偏光の高反射率を得ようとする技術である。しか
し、この技術の場合、高屈折率誘電体膜と低屈折率誘電
体膜とを積層するという煩雑な工程が必要になる。さら
に、積層膜は一般に真空蒸着法やスパッタ法などの成膜
技術により実現することになるので、真空装置の制約か
ら大面積の膜形成を行なうことが難しい。これに対し、
本発明は、ガラス板等の平行平面板を複数枚重ねるのみ
でよく、然も、大面積の平行平面板は容易に入手できる
ので、上記の交互多層膜(実開平2−24802号公報
に開示)の技術に比べ、大型の偏光手段を簡易に作製し
易い。
【0025】次に、この出願の露光装置の発明について
説明する。この出願の露光装置の発明によれば、(1) 光
源と、(2) 該光源からの光の入射角がブルースター角に
なるように配置された平行平面板と、(3) 該平行平面板
からの反射光路上または透過光路上に配置された被露光
物設置台とを具えたことを特徴とする。
【0026】この露光装置の発明によれば、偏光を広い
領域に一括露光できる新規な露光装置が実現される。そ
のため、偏光を照射するとその部分が液晶に対する配向
膜としての機能を示すようになる材料を用い液晶用の配
向膜を形成する際の偏光の照射を、工業的に行なうこと
ができる。
【0027】また一括露光が可能であるということは、
ホトマスクを介しての選択的な露光が可能なことも意味
する。すると、例えば微小面積同士で隣接する複数の露
光領域を順次に露光する際に、各露光領域ごとで露光光
の偏光の向きを必要に応じ変えて露光を順次に行なえ
る。したがって、液晶セルのある表示領域中に偏光方向
が2以上混在している状態(いわゆるマルチドメイン)
を、容易に生じさせることも可能になると考えられる。
【0028】なお、この露光装置の発明を実施する場合
においても、平行平面板として、上記の接触型の平行平
面板群、または、パイルオブプレーツを用いるのが好ま
しい。上述した配向膜の形成方法の発明にて説明したと
同様な理由からである。
【0029】また、露光装置に具える光源は、偏光を照
射するとその部分が液晶に対する配向膜としての機能を
示すようになる材料の感応波長を少なくとも発する光源
とする。また、配向膜形成の際の露光工程でのスループ
ットを高める意味から、なるべく高出力の光源とするの
が良い。また、必要によっては複数個の光源を用いるの
が良い。
【0030】液晶表示装置は可視光を対象として動作さ
せるから、上記の配向膜形成材料は少なくとも可視光で
配向膜化するようでは困る。すると、上記の配向膜形成
材料は赤外領域または紫外領域の偏光によって配向膜化
するよう分子設計されると考えられる。そのような場合
で紫外領域の光に感応する材料の場合は、光源として
は、放電灯ランプ、ヘリウム−カドミウム(He−C
d)レーザあるいはエキシマレーザなどを挙げることが
できる。放電ランプの具体例としては、超高圧水銀灯、
高圧水銀灯、マーキュリーキセノンランプ等を挙げるこ
とができる。
【0031】なお、光源からの光が平行平面板(平行平
面板群の場合も含む)に照射される際に平行光線となる
ように、露光装置は、平行光線化のための手段を具える
構成とするのが良い。また、特定の波長光を平行平面板
側に送る必要がある場合は、露光装置は好適な位置に波
長フィルタを具える構成とするのが良い。
【0032】また、露光装置の発明の実施に当たり、平
行平面板(平行平面板群)の配置を調整できるような平
行平面板用位置調整機構を、露光装置に設けるのが好適
である。なぜなら、光源からの光に対する平行平面板
(平行平面板群)の角度を調整する必要が生じた場合等
に対応できるからである。
【0033】さらに、被露光物設置台も、被露光物を
x,y,zおよびθの各方向で位置変更が可能で、さら
に、露光光に対し被露光面が傾斜面となるように被露光
物を傾けることもできるような被露光物位置調整機構を
具えた構成とするのが良い。こうしておくと、露光条
件、例えば偏光面に対する被露光物の角度や、偏光の被
露光物に対する入射角等を、自由に変更することができ
る等の利点が得られるからである。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの出願の
各発明の実施の形態について説明する。しかしながら説
明に用いる各図はこの発明を理解することが出来る程度
に概略的に示してあるにすぎない。また説明に用いる各
図において同様な構成成分については同一の番号を付し
て示しその重複する説明を省略することもある。
【0035】1.配向膜の形成方法の発明の実施の形態 先ず、図2を参照して配向膜の形成方法の実施の形態に
ついて説明する。
【0036】入射光Lの入射角θが、ブルースター角若
しくは、偏光度に応じ許容されるブルースター角近傍の
角度になるように、平行平面板G1または平行平面板群
(G1〜Gn)を配置する。平行平面板は、使用予定の
波長光に対する透過率に優れ、かつ、光学的に等方な材
質からなる平行平面板とする。例えば合成石英ガラス板
とする。
【0037】一方、液晶表示装置用の基板1上に、例え
ば文献I(Mol.Cryst.Liq.Cryst.1994,Vol.251,pp.191-
208 )に開示されたある種のポリマ(文献I中のpropri
etary polymer )の膜3を形成する。
【0038】ポリマの膜3を形成した基板1を、平行平
面板(平行平面板群)からの反射光Lrの光路上、ある
いは、透過光Ltの光路上に置く。図2の例では、ポリ
マの膜3を形成した基板1を、平行平面板(平行平面板
群)からの反射光Lrの光路上に置いた例を示してい
る。反射光Lrのポリマの膜3に対する入射角θwは、
目的に応じ任意の角度(90度も含む)とすることがで
きる。
【0039】反射光Lrは実質的にs偏光のみの偏光で
あるので、該ポリマの膜3の該反射光Lrが照射された
部分は配向膜化すると考えられる。
【0040】反射光Lrを照射する際は、所定部分が光
透過窓とされたホトマスクを介して照射をすることもで
きる。こうすると選択的な露光を容易に行なうことがで
きる。
【0041】この配向膜の形成方法によれば、偏光を広
い領域に一括照射できるので、配向膜を形成する時間を
レーザビームを用いていた場合に比べ短縮することがで
きる。
【0042】2.露光装置の発明の実施の形態 次に露光装置の発明の実施の形態について説明する。図
3はその説明に供するブロック図である。
【0043】この実施の形態の露光装置は、光源11
と、波長選択手段13と、平行光線化等手段15と、平
行平面板群G1〜Gn(平行平面板G1のみの場合があ
っても良い)と、ホトマスク設置台17と、被露光物設
置台19と、平行平面板用位置調整手段21と、被露光
物用位置調整手段23と、不要光吸収手段25とを具え
る。
【0044】波長選択手段13は、光源11から発せら
れた光のうち、露光に必要な波長光を主として平行平面
板群側に送る。この波長選択手段13は公知の波長選択
ミラー等任意好適な光学要素で構成する。
【0045】平行光線化等手段15は、光源11から発
せられた光を平行光線化する機能を持ち、さらには、光
源からの光を被露光物に均等に照射する機能(いわゆる
インテグレータ機能)も含む。この平行光線化等手段1
5は、コリメータレンズ(またはコリメータミラー)お
よびインテグレータ等公知の光学要素で構成する。
【0046】これら波長選択手段13および平行光線化
等手段15を、光源11と平行平面板群G1〜Gnとの
間の好適な位置に設ける。なお両者の順番は、図示例の
逆の場合があっても良い。
【0047】平行平面板群G1〜Gnは入射光Lの入射
角がブルースター角若しくは許容されるその近傍の角度
となるよう配置する。
【0048】ホトマスク設置台17および被露光物設置
台19を、平行平面板群からの反射光Lrの光路上の好
適位置に、この順に設ける。ただし、配向膜形成用の偏
光として透過光Ltを用いる場合は、ホトマスク設置台
17および被露光物設置台19は、平行平面板群G1〜
Gnからの透過光Ltの光路上の好適位置に、この順に
設ける。
【0049】平行平面板用位置調整手段21は、少なく
とも、入射光Lの入射角を変更出来るよう平行平面板群
の傾きを調整出来る機能を有するものとする。この平行
平面板用位置調整手段21は、公知の位置調整機構によ
り容易に実現することができる。
【0050】被露光物用位置調整手段23は、被露光物
の位置を、図3に示したように、X方向、Y方向、Z方
向、θx(X軸を回転軸とする回転)、θy(Y軸を回
転軸とする回転)、θz(Z軸を回転軸とする回転)の
各方向で調整出来る機能を有するものとする。この被露
光物用位置調整手段23は、公知の位置調整機構により
容易に実現することができる。
【0051】不要光吸収手段25は、配向膜形成に用い
ないこととした偏光(図3の例ではp偏光)が被露光物
側に及ぶのを防止するためのものである。図3の例の場
合は、不要光吸収手段25を、透過光Ltの光路上に設
ける。この不要光吸収手段25は、例えば黒化板等で構
成することができる。
【0052】また、露光装置に接触型の平行平面板群を
設ける場合で各平行平面板同士の接触をより高める必要
がある場合は、この平行平面板群の例えば縁部の複数箇
所を、適当な加圧治具例えばクリップなどでそれぞれ固
定する。
【0053】なお、露光装置の構成はもちろん上述の実
施の形態のものに限られない。例えば文献II(「電子材
料」、工業調査会発行、1995年7月号別冊、第95
頁)に開示された各種の露光装置に本発明を適用するこ
とができる。すなわち、文献IIに開示の各種の露光装置
の好適位置に、平行平面板群を所定角度で設けること
で、種々の型の本発明の露光装置を実現することができ
る。
【0054】
【実施例】次に、この出願の配向膜の形成方法および露
光装置の各発明の理解を深めるための1つの実施例を説
明する。
【0055】大きさが約15cm角で厚さが約2mmの
合成石英ガラスを5枚重ね、その隅部の複数個所をクリ
ップでおさえる。このようにして接触型の平行平面板群
を構成した。
【0056】無偏光光源からの、ほぼ平行光線となった
波長325nmの紫外光が、前記接触型の平行平面板群
に56度のブルースター角で入射するように、光源と平
行平面板群との位置関係を調整した。
【0057】このような状態での平行平面板群からの反
射光は、99.9%以上の偏光度をもつ直線偏光(s偏
光)となることが、測定の結果分かった。
【0058】なお、ここでいう偏光度は、回転検光子に
光を通して透過光強度の最大値Imaxを測定し、か
つ、Imaxを得た位置に対し回転検光子を90度回転
させた位置での透過光強度Iminを測定し、それらの
合計量に対する差分量の比(Imax−Imin)/
(Imax+Imin)の百分率で表したものによって
定義した。
【0059】また、入射光量に対する平行平面板群全体
からの反射光量の比で反射率を示した場合、この実施例
での反射率は、約56.4%であることが分かった。
【0060】また、別の実験として、平行平面板(石英
ガラス板)の枚数を1枚から5枚まで変えた時それぞれ
の、反射率をそれぞれ測定してみた。その結果を、図4
に、横軸に平行平面板の枚数をとり、縦軸に反射率の増
加率をとって示した。なお、反射率の増加率は、平行平
面板1〜5枚それぞれの反射率を、平行平面板が1枚の
ときの反射率で正規化した値としてある。
【0061】図4から明らかなように、平行平面板の枚
数を2枚、3枚、4枚、5枚と増やして行くと、それぞ
れの反射率は、平行平面板が1枚のときの反射率に対
し、約1.6倍、1.85倍、2.1倍、2.3倍に向
上することが分かる。また、平行平面板の枚数が5枚辺
りで、反射率の向上効果は飽和する傾向が認められる。
【0062】また、別の実験として、平行平面板群の隅
部の複数個所を、最上層および最下層の双方から、平行
平面板群の各平行平面板をより接触させるために、強く
加圧したところ、平行平面板群からの反射光の広がりが
減少することが分かった。
【0063】また、別の実験として、平行平面板群を構
成する各平行平面板の隣接面を、使用する波長光に対し
透明な材料で接着する実験を以下のように行なった。
【0064】先ず、各平行平面板の隣接させようとする
面に、所定の励起光を照射して、この面を活性化した。
この活性化は、ここでは、キセノンエキシマランプ光
(スペクトルは155nm〜200nm、ピーク波長1
72nm)を15分間窒素雰囲気中で照射することによ
り、行なった。
【0065】次に、この活性化した隣接面の双方または
一方に、接着剤原料として、ここではアルコキシド(詳
細にはテトラメトキシシラン(以下、TMOSともい
う))を塗布した。この塗布を、ここでは、平行平面板
の上記活性化した面に、TMOSを数滴滴下し、次い
で、該平行平面板を回転させるという、いわゆる回転塗
布法により行なった。TMOSは、TMOSモノマー9
1.8%、TMOSオリゴマ3.32%、水・メタノー
ル4.84%、それぞれ含むものを用いた。もちろん、
TMOSは、上記の成分比のものに限られない。
【0066】次に、TMOSの塗布を終えた平行平面板
に、他の平行平面板を重ねる。次に、該重ねた平行平面
板群に、上記キセノンエキシマランプの光を照射した。
この時の照射条件は、光子数にして1.2×1020/c
2 に相当するものとした。これにより、平行平面板間
のTMOSの塗膜は硬化し、隣接する各平行平面板同士
は接着された。
【0067】TMOSが硬化した部分の赤外線スペクト
ルを測定したところ、メチル基、C−H結合に帰属する
ピークはそれぞれ完全に消失していることが分かった。
これにより、TMOSが硬化した部分には残留有機物が
ないことが確認された。また、この赤外線スペクトルに
は、Si−O−Siに帰属されるピーク(800c
-1)が現れており、然も、そのスペクトルの形はアモ
ルファス−SiO2 と同じであった。
【0068】また、TMOSを用いて接着を行なった平
行平面板群は、紫外線領域で透明で光吸収は生じないこ
とが分かった。しかも、上記のようにTMOSにより平
行平面板同士を接着した方が、機械的に加圧して各平行
平面板の間隙を狭める場合に比べ、平行平面板群からの
反射光の広がりは、さらに減少した。
【0069】
【発明の効果】上述した説明から明らかなようにこの出
願の配向膜の形成方法によれば、平行平面板を入射光に
対し所定関係で配置して得られる偏光を、液晶用配向膜
形成のための偏光として用いる。そのため、偏光レーザ
ビームを用いる場合に比べ、偏光をより広い領域に一括
照射することができる。したがって、配向膜の形成をよ
り効率的に行なえると考えられる。
【0070】またこの出願の露光装置によれば、偏光を
照射するとその部分が液晶に対する配向膜としての機能
を示すようになる材料を用い液晶用の配向膜を形成する
際の偏光の照射を、工業的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の説明図であり、平行平面板群による
作用を主に説明する図である。
【図2】配向膜の形成方法の実施の形態を説明するため
の図である。
【図3】露光装置の実施の形態を説明するための図であ
る。
【図4】実施例の説明図であり、特に、平行平面板の枚
数と平行平面板から反射される反射光の反射率との関係
を説明する図である。
【符号の説明】
L:入射光 Lr:反射光 Lt,Lt(s):透過光 θ:入射角 G1,G2,Gn:平行平面板 11:光源 13:波長選択手段 15:平行光線化等手段 17:ホトマスク設置台 19:被露光物設置台 21:平行平面板用位置調整手段 23:被露光物用位置調整手段 25:不要光吸収手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小貫 英雄 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業技 術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 松本 好家 東京都渋谷区代々木1丁目6番12号 ラン テクニカルサービス株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光を照射するとその部分が液晶に対す
    る配向膜としての機能を示すようになる材料に、偏光を
    照射して、配向膜を形成する方法において、 平行平面板を光源からの光の入射角がブルースター角に
    なるように配置し、該平行平面板の反射光または透過光
    を前記偏光として用いることを特徴とする配向膜の形成
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の配向膜の形成方法にお
    いて、 前記平行平面板として、平行平面板を複数枚重ねた平行
    平面板群、または、複数枚の平行平面板を各板間にある
    間隔をもたせて重ねた平行平面板群を用いることを特徴
    とする配向膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の配向膜の形成方法にお
    いて、 前記平行平面板として、平行平面板を複数枚重ね、か
    つ、各平行平面板の間隙が狭まるよう加圧した平行平面
    板群を用いることを特徴とする配向膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の配向膜の形成方法にお
    いて、 前記平行平面板として、平行平面板を複数枚接着して重
    ねた平行平面板群を用いることを特徴とする配向膜の形
    成方法。
  5. 【請求項5】 光源と、 該光源からの光の入射角がブルースター角になるように
    配置された平行平面板と、 該平行平面板からの反射光路上または透過光路上に配置
    された被露光物設置台とを具えたことを特徴とする露光
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の露光装置において、 前記平行平面板として、平行平面板を複数枚重ねた平行
    平面板群、または、複数枚の平行平面板を各板間にある
    間隔をもたせて重ねた平行平面板群を具えたことを特徴
    とする露光装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の露光装置において、 前記平行平面板として、平行平面板を複数枚重ね、か
    つ、各平行平面板の間隙が狭まるよう加圧した平行平面
    板群を具えたことを特徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の露光装置において、 前記平行平面板として、平行平面板を複数枚接着して重
    ねた平行平面板群を具えたことを特徴とする露光装置。
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