JP2014021089A - 排ガス採取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排ガス中のダストを捕捉するフィルタの目詰まりによる吸入能力の低下の低減を図る排ガス採取装置を提供する。
【解決手段】真空精錬炉20の排ガス採取装置101は、真空精錬炉20内の排ガスを排出するための排気管24の内部から排気管24の外部に延びる第一吸入管112と、排気管24内で開口する第一吸入管112の端部開口112aに取り付けられるフィルタ111とを備える。第一吸入管112の端部開口112aは、排気管24内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かって開口し、フィルタ111は、排気管24内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かって、第一吸入管112の端部開口112aから延在する。
【選択図】図2

Description

この発明は、真空精錬炉等で発生する排ガスを採取して分析するための排ガス採取装置に関する。
金属の製造工程では、原料を溶解させて生成した溶融金属から、金属の特性を低下させる炭素や不純物を除去する精錬が行われる。精錬工程は、一次精錬工程と二次精錬工程とから構成されている。一次精錬工程では、転炉内の溶融金属に対して酸素を吹精することによって炭素成分を除去する脱炭処理を行い、溶融金属に含有される炭素成分等の不純物を酸化させてスラグに取り込ませ、溶融金属から除去する。二次精錬工程では、一次精錬後の溶融金属に対して真空精錬炉の真空槽の中で減圧しつつ酸素を吹精することによってさらなる脱炭処理を行い、溶融金属に残存している不純物を酸化させてさらに除去すると共に、溶融金属の成分調整を行う。また、二次精錬工程での精錬中に真空精錬炉から排出されるガス(排ガス)に含有される炭素等の成分が分析され、分析結果に基づき、精錬処理の進行状況の確認等がなされる。
真空精錬炉の排ガスの採取は、真空精錬炉から延びる排気管に排ガス採取装置を設けて実施される。排ガス採取装置は、排ガスに含まれるダストを捕捉するためのフィルタを介して排ガスを採取するが、フィルタの目詰まりを防止するために洗浄装置が設けられる。
例えば、特許文献1には、酸素吹込転炉に発生する排ガスに対する排ガス採取器用フィルタの洗浄装置が記載されている。排ガス採取器は、転炉排ガスの煙道に臨むように配置され、煙道に対して垂直な方向に向かって煙道の内部に突出するフィルタを介して煙道内の排ガスを吸入する。さらに、排ガス採取器は、煙道の内部に突出し且つフィルタの外周を囲むように配設された筒状のケースを有している。そして、パージ用ガス源から延びるパージ配管が分岐して、フィルタの内部に連通すると共に、ケース内で開口しており、パージ配管から放出されるパージ用ガスによって、フィルタに付着した排ガスのダストがフィルタの内外から除去される。
特開昭62−116232号公報
特許文献1に開示される構成では、フィルタは、ケースで囲まれている外周からの排ガスの吸入量が少なく、煙道に露出しているフィルタの先端部からの排ガスの吸入量が多くなり、この先端部で捕捉したダストによる目詰まりが発生しやすい。しかしながら、パージ配管からのパージ用ガスは、フィルタの内部及びフィルタの外周に向かって放出される構成であるため、排ガスの吸入量が多い先端部の洗浄効果が低く、フィルタの排ガスの吸入能力が低下しやすいという問題がある。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、排ガス中のダストを捕捉するフィルタの目詰まりによる吸入能力の低下の低減を図る排ガス採取装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明に係る排ガス採取装置は、排ガスを排出するための排気管の内部から排気管の外部に延びる吸入管と、排気管内で開口する吸入管の開口部に取り付けられるフィルタとを備え、吸入管の開口部は、排気管内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かって開口し、フィルタは、排気管内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かって、吸入管の開口部から延在する。
上記排ガス採取装置は、フィルタの外表面にパージ用ガスを供給してフィルタに蓄積した捕捉物を除去するための第一送気管と、フィルタの内部にパージ用ガスを供給してフィルタに蓄積した捕捉物を除去するための第二送気管とをさらに備えてもよい。
第一送気管は、排気管内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かい且つフィルタの外表面に沿って流通するようにパージ用ガスを放出し、第二送気管は、フィルタの内部から外部に向かって流通するようにパージ用ガスを放出してもよい。
さらに、第二送気管は、吸入管に接続され、吸入管を介してフィルタにパージ用ガスを供給してもよい。
また、排ガス採取装置は、第一送気管を開放又は閉鎖して第一送気管からのパージ用ガスの供給又は供給停止を行うための第一開閉弁と、第二送気管を開放又は閉鎖して第二送気管からのパージ用ガスの供給又は供給停止を行うための第二開閉弁と、吸入管を開放又は閉鎖して吸入管からの排ガスの吸入又は吸入停止を行うための第三開閉弁とをさらに備えてもよい。
さらに、フィルタへのパージ用ガスの供給時、第三開閉弁が閉鎖されると共に、第一開閉弁及び第二開閉弁が交互に開閉されてもよい。
また、フィルタは、排気管内における排ガスの流路の中央に配置されてもよい。
この発明に係る真空精錬炉等に用いられる排ガス採取装置によれば、排ガス中のダストを捕捉するフィルタの目詰まりによる吸入能力の低下を低減することができる。
この発明の実施の形態に係る真空精錬炉の排ガス採取装置、排ガス採取装置に接続された排ガス分析装置及びその周辺の構成を示す模式図である。 図1の排ガス採取装置及びその周辺を拡大した断面側面図である。 逆洗時の第一開閉弁及び第二開閉弁の開閉サイクルを示す図である。 従来技術である比較例1で用いた真空精錬炉の排ガス採取装置の構成を示す模式断面側面図である。
以下、この発明の実施の形態について、真空精錬炉における排ガス採取装置を例にして添付図面に基づいて説明する。
実施の形態
まず、この発明の実施の形態に係る真空精錬炉の排ガス採取装置101、排ガス採取装置101に接続された排ガス分析装置1及びその周辺の構成を説明する。なお、以下の実施の形態では、真空精錬炉は、ステンレス鋼の製鋼における二次精錬工程で使用される真空脱ガス装置(VOD)20とする。
図1を参照すると、真空精錬炉であるVOD20は、内部に取鍋30を入れることができ且つ内部に気密な密閉空間を形成することができる真空槽21を有している。取鍋30には、一次精錬工程において転炉で炭素及び不純物等が除去された後の溶融金属であるステンレス溶鋼40が入れられている。
また、VOD20は、真空槽21の外部から内部に延びる酸素ランス22を有している。酸素ランス22は、真空槽21内に設置された取鍋30の上部の中蓋31を貫通して延び、取鍋30内のステンレス溶鋼40に酸素を吹精するように構成されている。
また、VOD20は、取鍋30の底部からステンレス溶鋼40に攪拌用のアルゴンガスを送るためのアルゴンガス配管23を有している。
真空槽21は、内部の空気を外部に排出するための排気管24を有しており、排気管24は図示しない真空ポンプ及び蒸気エジェクターに接続されるように構成されている。さらに、排気管24内の流路24aの途中には、排ガス分析装置1の排ガス採取装置101が取り付けられている。なお、排ガス分析装置1は、真空ポンプによって吸引されて外部に排出される真空槽21内のガスを採取して成分を分析するものである。真空槽21内のガスには、攪拌用のアルゴンガス、酸素が吹精されて炭素成分が除去(脱炭処理)されることによってステンレス溶鋼40から発生する一酸化炭素及び二酸化炭素等が含まれている。このため、真空槽21内から排出される排ガスに含有される炭素成分を分析することによって、脱炭処理の進行状況の確認等を行うことができる。
排気管24の流路24aの中央に、排ガス採取装置101のフィルタ111が配置され、フィルタ111に接続された第一吸入管112が排気管24の外部に延びている。第一吸入管112は、第一吸入管112を開放又は閉鎖する第三開閉弁120を介して第二吸入管113に連通し、第二吸入管113は、排ガス分析装置1に接続されている。なお、排ガス採取装置101のその他の詳細な構成は、後述する。
排ガス分析装置1内では、第二吸入管113に一方の端部が連結された第一配管2が設けられ、さらに、第一配管2の他方の端部に接続され且つガス中の各成分の質量を検出する質量分析計3が設けられている。また、質量分析計3から延びる第二配管4の端部に接続された真空ポンプであるターボ分子ポンプ5が設けられ、ターボ分子ポンプ5は、第二配管4から吸入したガスを排ガス分析装置1の外部に排出するように構成されている。
また、排ガス分析装置1内では、第一配管2の途中に、電動式の圧力調整弁7が、第二吸入管113から質量分析計3に向かう間に設けられている。さらに、第三開閉弁120と圧力調整弁7との間で第一配管2に接続された第一真空ポンプ6が設けられている。第一真空ポンプ6は、第一配管2からガスを吸入することによって第一配管2内の圧力を排気管24内の圧力よりも低くして、排気管24内を流通する排ガスを、排ガス採取装置101のフィルタ111から吸入できるようにする。
また、第二配管4には圧力計8が設けられており、圧力計8の検出結果は、排ガス分析装置1内に設けられた圧力コントローラ9に送られる。圧力コントローラ9は、圧力調整弁7と電気的に接続され、圧力計8の検出結果に基づき圧力調整弁7を調節し、質量分析計3を流通するガスの圧力つまり流量を調節する。
図2を参照すると、排ガス採取装置101の詳細な構成が示されている。
フィルタ111は、一方の端部が閉鎖された有底円筒形状をしたフィルタ体111aを有している。フィルタ体111aは、円筒部111a2と、円筒部111a2の端部を閉鎖する円板状の端面部111a1とを有し、排ガスに含まれるダストを捕捉するフィルタ機能を有している。例えば、フィルタ体111aには、数mm厚の焼結金属、金属網などを使用することができ、目開きが20μm等の細かい目開きのものが使用されてもよいが、捕捉対象物や設置環境に応じて材質・構造等を設定することができる。さらに、フィルタ111は、フィルタ体111aの円筒部111a2の開放した端部に一体に連結された円筒状の支持筒体111bを有している。
フィルタ111は、排気管24の流路24a内において、フィルタ体111aの円筒部111a2の軸方向を、流路24a内の排ガスの流通方向と平行にし、さらに、フィルタ体111aの端面部111a1が流路24a内の排ガスの流通方向で下流側に位置するように配置される。さらに、フィルタ111は、流路24aに対して排ガスの流通方向に垂直な流路断面の中心に位置する、つまり流路24aの中央に位置するように配置される。
また、排ガス採取装置101の第一吸入管112は、排気管24の流路24a内で屈曲しており、その開口部である端部開口112aは、流路24aの排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かって開口している。さらに、端部開口112aは、流路24aの流路断面の中心に位置している。
そして、フィルタ111は、その支持筒体111bが第一吸入管112の端部開口112aにねじ込むようにして挿入されて固定されることによって、流路24a内で上述の向き及び位置に固定される。このとき、フィルタ体111aの内部と第一吸入管112の内部とが連通し、第一吸入管112は、フィルタ体111aを介して流路24a内に連通する。
また、第一吸入管112における端部開口112aと反対側の端部は、第三開閉弁120を挟んで第二吸入管113と接続されている。
また、排ガス採取装置101は、端部開口112aの近傍における第一吸入管112の外周全体を囲むようにして、有底円筒形状をした外周管114を有している。外周管114は、第一吸入管112に対して間隔をあけて外周の外側全体にわたって囲む外周円筒部114aと、フィルタ111と反対側で上流側となる外周円筒部114aの端部で外周円筒部114aと第一吸入管112との間の間隙114cを閉鎖する外周端面部114bとによって構成されている。よって、外周管114は、第一吸入管112との間に、下流側となるフィルタ111側の間隙開口114c1で開口する円筒状の間隙114cを形成する。
また、排ガス採取装置101は、排気管24の流路24a内で外周管114の外周円筒部114aに一方の端部が連結され排気管24の外部に延びる第一送気管115を有している。さらに、排ガス採取装置101は、第一送気管115の他方の端部に連結された第三送気管117を有し、また、第三送気管117に一方の端部が連結され且つ他方の端部が第一吸入管112の途中に接続する第二送気管116を有している。第三送気管117にはパージ用ガスとして窒素ガスが送られるように構成されており、送られた窒素ガスは第一送気管115及び第二送気管116に分岐して供給される。よって、第一送気管115及び第二送気管116は第三送気管117から2つに分岐する分岐管を構成している。
また、排ガス採取装置101は、第一送気管115の途中に設けられ第一送気管115を開放又は閉鎖する第一開閉弁118と、第二送気管116の途中に設けられ第二送気管116を開放又は閉鎖する第二開閉弁119とを有している。
次に、この発明の実施の形態に係る真空精錬炉の排ガス採取装置101、排ガス採取装置101に接続された排ガス分析装置1及びその周辺の動作を説明する。
図1を参照すると、VOD20におけるステンレス溶鋼40の二次精錬工程中では、排気管24から内部空気が吸引されて真空槽21内は減圧され、真空状態にされている。そして、取鍋30内のステンレス溶鋼40は、取鍋30の底部のアルゴンガス配管23から送られるアルゴンガスの流れにより流動することで攪拌されつつ、上方の酸素ランス22から酸素が吹精される。ステンレス溶鋼40は、低圧状況下で酸素を供給されることによって、一次精錬後も残存し含有していた炭素の除去つまり脱炭が促進される。そして、真空槽21内では、ステンレス溶鋼40の表面から攪拌用のアルゴンガスが放出され、また脱炭によりステンレス溶鋼40から一酸化炭素及び二酸化炭素が発生する。このため、排気管24内には、空気成分のほか上記の気体を含む混合ガスが排ガスとして吸引される。
また、排ガス分析装置1では、排気管24内を流通するガスを分析するために、第一真空ポンプ6が作動されると共に、圧力調整弁7により、第一配管2及び質量分析計3への混合ガスの吸入圧力が調節される。これにより、排気管24内の圧力よりも第一配管2内の圧力の方が低くなり、第一配管2に連通する排ガス採取装置101のフィルタ111を介して、排気管24の流路24aを流通する排ガスを吸入することができる。
圧力コントローラ9が、圧力計8による圧力の検出結果に基づき圧力調整弁7を調節し、質量分析計3に流入する排ガスの流量を調節する。そして、質量分析計3を通過した排ガスは、ターボ分子ポンプ5によって、排ガス分析装置1の外部に排出される。
また、質量分析計3では、排ガス中の炭素成分(一酸化炭素、二酸化炭素等)を含む各成分の含有量が検出され、これにより、排ガスの状態、VOD20におけるステンレス溶鋼40の脱炭の進行状況等が算出され、VOD20の操業に反映される。
図2を参照すると、排ガスの分析が実施されている間、第一開閉弁118及び第二開閉弁119は閉弁され、第三開閉弁120は開弁される。これによって、第一送気管115及び第二送気管116の連通が途中で遮断され、第二吸入管113が第一吸入管112に連通する。よって、第一吸入管112内には、第一真空ポンプ6(図1参照)の吸入圧力が作用するため、フィルタ111では、排気管24の流路24a内を流通する排ガスが、フィルタ体111aを通って内部に吸入され、さらに第一吸入管112及び第二吸入管113を通って排ガス分析装置1に送られる。そして、フィルタ体111aは、排ガスが通過する際、ステンレス溶鋼40のスラグ等から生じる排ガス中のダストを捕捉する。
また、フィルタ体111aでは、円筒部111a2の外表面111a2aが排気管24の流路24a内の排ガスの流通方向に沿うように配置され、端面部111a1が排ガスの流通方向の下流側に配置され、フィルタ体111aの各部が排ガスの流通方向に対向しないように配置されている。さらに、フィルタ体111aは、排ガスの流通方向に対向する側が第一吸入管112及び外周管114の外周端面部114bによって覆われている。よって、フィルタ体111aでは、表面積の広い円筒部111a2の全体で主に、排ガスが吸入される。このため、フィルタ体111aでは、円筒部111a2に主にダストが蓄積し、端面部111a1にはダストがほとんど蓄積しない。
また、排ガス採取装置101では、排ガスの吸入を行うことによってフィルタ体111aには次第にダストが蓄積されていくため、蓄積したダストを除去する逆洗が定期的に実施される。
このとき、第三送気管117に所定の圧力でパージ用ガスとして窒素ガスが供給されると共に、第三開閉弁120が閉弁され、第一開閉弁118又は第二開閉弁119が開弁される。これにより、第二吸入管113及び排ガス分析装置1(図1参照)と第一吸入管112との連通が遮断される。
第一開閉弁118が開弁された場合、第三送気管117が第一送気管115を介して間隙114cに連通する。供給されたつまりパージされた窒素ガスは、第一送気管115及び間隙114cを通過して間隙開口114c1から放出され、フィルタ体111aの円筒部111a2における外表面111a2aの周囲をフィルタ体111aの軸方向に沿って流通する。よって、パージされた窒素ガスは、円筒部111a2の外表面111a2a付近に堆積しているダストを吹き飛ばして除去する。
第二開閉弁119が開弁された場合、第三送気管117が、第二送気管116を介して第一吸入管112さらにはフィルタ体111aの内部に連通する。パージされた窒素ガスは、第二送気管116、第一吸入管112及びフィルタ体111aを通過して排気管24の流路24aに放出される。よって、パージされた窒素ガスがフィルタ体111aを通過する際、フィルタ体111aの内部に蓄積しているダストは、フィルタ体111aの外部に吹き飛ばされるか又はフィルタ体111aの外表面付近に移動して留まる。
そして、本実施の形態では、逆洗の作業中、第一開閉弁118及び第二開閉弁119は、図3に示すように、所定の時間間隔で交互に開閉される。なお、図3では、縦軸は各弁の開閉状態を示し、横軸は経過時間を示す。さらに図3では、上記の所定の時間間隔を5秒としている。
この結果、第一開閉弁118の開弁時にフィルタ体111aにおける円筒部111a2の外表面111a2a付近の蓄積ダストを除去することで、フィルタ体111aの内部から外部に窒素ガスを通過させてフィルタ体111aの蓄積ダストを除去する際の除去抵抗が低減される作用と、第二開閉弁119の開弁時にフィルタ体111aを通過する窒素ガスによりフィルタ体111a内の蓄積ダストを除去する作用とが交互に行われるため、フィルタ体111aに蓄積したダストが効率的に除去される。
(実施例)
以下、実施の形態に係る排ガス採取装置101をVOD(真空精錬炉)20の排気管24の流路24a内に配置した2つの実施例と、図4に示す従来技術の排ガス採取装置200をVOD20の排気管24の流路24a内に配置した1つの比較例とにおけるフィルタ111に蓄積するダストの状態を比較調査した。
ここで、図4を参照すると、従来技術の排ガス採取装置200は、実施の形態の排ガス採取装置101と同様に、第二吸入管113に第三開閉弁120を介して接続された第一吸入管112を有し、さらに、第一吸入管112は、第二開閉弁119及び第二送気管116を介して第三送気管117に連通している。排ガス採取装置200は、第一送気管115、第一開閉弁118及び外周管114を含んでいない。また、第一吸入管112は、排気管24内において、端部開口112aを排ガスの流通方向で下流側から上流側に向かって開口させるように、曲げられている。そして、端部開口112a内に、実施の形態の排ガス採取装置101と同様のフィルタ111が挿入されている。つまり、フィルタ111のフィルタ体111aは、排気管24内における排ガスの流通方向で下流側から上流側に向かって、第一吸入管112の端部開口112aから延在している。
2つの実施例1及び2、並びに1つの比較例1では、フィルタ111のフィルタ体111aとして、焼結金属エレメント(製造:SMC株式会社、材質:SUS316L、形状:Φ34mm×120mm)を使用した。
実施例1では、調査期間全体にわたってフィルタ111の逆洗が行われなかった。
実施例2では、調査期間にわたって、VOD工程(VOD20による二次精錬工程)終了毎にフィルタ111の逆洗が行われ、逆洗は、図3に示す第一開閉弁118及び第二開閉弁119の開閉サイクルをそれぞれ10サイクル繰返して窒素ガスをフィルタ111にパージした。
比較例1では、調査期間にわたって、VOD工程終了毎にフィルタ111の逆洗が行われ、逆洗の実施は、図4に示す第二開閉弁119を30秒間開いて窒素ガスをフィルタ111内にパージした。
なお、調査の開始時、実施例1及び2並びに比較例1では、フィルタ111に新品のフィルタ体111aを使用した。
この結果、実施例1では、調査開始から4ヶ月経過時点でのフィルタ体111aにおけるダストの目詰まり状況を目視で確認したところ、フィルタ体111aは、まだ排ガスを通すことができる使用可能な状態であった。つまり、実施例1では、フィルタ体111aは、少なくとも4ヶ月間メンテナンスフリーで使用可能であった。
実施例2では、調査開始から14ヶ月経過時点でのフィルタ体111aにおけるダストの目詰まり状況を目視で確認したところ、フィルタ体111aは、まだ排ガスを通すことができる使用可能な状態であった。つまり、実施例2では、フィルタ体111aは、少なくとも14ヶ月間メンテナンスフリーで使用可能であった。
比較例1では、調査開始から2ヶ月経過すると、第二吸入管113(図2参照)から回収される排ガス量が調査開始時よりも大幅に減少しており、フィルタ体111aにおけるダストの目詰まりも目視で全体にわたり確認できた。つまり、フィルタ体111aは、調査開始から2ヶ月で交換時期を迎えていた。
よって、比較例1に比べて実施例1,2では、フィルタ体111aのメンテナンスフリーな期間及びフィルタ体111aの使用可能な期間が大幅に長くなった。さらに、調査期間中に逆洗を定期的に実施した実施例2では、逆洗を実施しなかった実施例1よりも、フィルタ体111aのメンテナンスフリーな期間及びフィルタ体111aの使用可能な期間が大幅に長くなった。
このように、この発明に係る真空精錬炉20の排ガス採取装置101は、真空精錬炉20内の排ガスを排出するための排気管24の内部から排気管24の外部に延びる第一吸入管112と、排気管24内で開口する第一吸入管112の端部開口112aに取り付けられるフィルタ111とを備える。第一吸入管112の端部開口112aは、排気管24内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かって開口し、フィルタ111は、排気管24内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かって、第一吸入管112の端部開口112aから延在する。
これによって、フィルタ111は、排気管24内における排ガスの流通方向に対向する部位が第一吸入管112によって覆われ、流通する排ガスに対向するようにして接触する部位を低減している。さらに、フィルタ111は、第一吸入管112の端部開口112aから排ガスの流通方向に沿って延在する部位で排気ガスの多くと接触して吸入するが、この延在部位の表面積を大きくすることによって、排気ガスとの接触面積を多くとることができ、排ガスの吸入能力を制御することができる。よって、フィルタ111は、排ガスの流れに対向せず排ガスの吸入能力を制御することができる部位で排気ガスを吸引するため、排気ガス中のダストを吸い込みにくく、目詰まりの発生を低減することができる。従って、排ガス採取装置101は、排ガス中のダストを捕捉するフィルタ111の目詰まりによる吸入能力の低下を低減することができる。
また、排ガス採取装置101は、フィルタ111の外表面111a2aにパージ用ガスである窒素ガスを供給してフィルタ111に蓄積したダスト等の捕捉物を除去するための第一送気管115と、フィルタ111の内部に窒素ガスを供給してフィルタ111に蓄積した捕捉物を除去するための第二送気管116とを備えている。これによって、フィルタ111では、その内側及び外側から蓄積したダストが除去されるため、除去効率が向上し、フィルタ111の目詰まりの発生がより低減される。
また、排ガス採取装置101において、第一送気管115は、排気管24内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かい且つフィルタ111の外表面111a2aに沿って流通するように窒素ガスを放出し、第二送気管116は、フィルタ111の内部から外部に向かって流通するように窒素ガスを放出する。これにより、第二送気管116からの窒素ガスは、フィルタ111の内側から外側に向かって放出されることによってフィルタ111に蓄積したダストを外部に飛散させて除去する。また、第一送気管115からの窒素ガスは、フィルタ111の外表面111a2a付近のダストを排ガスの流れに逆らわずに跳ねとばすことで容易に除去することができ、それにより、第二送気管116によるフィルタ111のダストの除去時に外表面111a2a付近に蓄積したダストによる抵抗が低減するため、除去が容易になる。よって、フィルタ111におけるダストの効率的な除去が可能になる。
また、排ガス採取装置101は、第一送気管115を開放又は閉鎖して第一送気管115からの窒素ガスの供給又は供給停止を行うための第一開閉弁118と、第二送気管116を開放又は閉鎖して第二送気管116からの窒素ガスの供給又は供給停止を行うための第二開閉弁119と、第一吸入管112を開放又は閉鎖して第一吸入管112からの排ガスの吸入又は吸入停止を行うための第三開閉弁120とを備えている。さらに、フィルタ111への窒素ガスの供給時、第三開閉弁120が閉鎖されると共に、第一開閉弁118及び第二開閉弁119が交互に開閉される。各開閉弁118〜120を操作することによって、窒素ガスによるパージ動作と、分析のための排ガスの吸入動作とを干渉させないようにすることができる。さらに、第一開閉弁118及び第二開閉弁119が交互に開閉することによって、第一送気管115によるパージ動作と第二送気管116によるパージ動作とを干渉させないようにして、各パージ動作を確実に実施することができる。
また、排ガス採取装置101において、フィルタ111は、排気管24内における排ガスの流路24aの中央に配置されている。排ガスの流速が大きい流路24aの中央にフィルタ111を配置することによって、フィルタ111からの排ガスの吸入量を増大させ確実に確保することができる。
また、実施の形態における排ガス採取装置101において、フィルタ111のフィルタ体111aは円筒状であったが、これに限定されるものでなく、多角形断面を有する角筒状であってもよい。さらに、フィルタ体111aは、排ガスの流通方向の上流側から下流側に向かって先細になる半球状、半楕円球状、角錐状、角錐台状、円錐状、円錐台状等であってもよい。また、フィルタ体111aは、第一吸入管112の端部開口112aを塞ぐ平板状のフィルタであってもよい。
また、実施の形態における排ガス採取装置101において、第一開閉弁118及び第二開閉弁119は、所定の時間間隔で交互に開閉されていたが、これに限定されるものでなく、同時に開閉されてもよい。
また、実施の形態における排ガス採取装置101は、真空精錬炉でのステンレスの製造に用いられていたが、これに限定されるものでなく、高炉、電気炉、転炉等での排ガス採取装置に用いられてもよく、その他の様々な金属の製造において用いられてもよい。
また、実施の形態における排ガス採取装置101は、製鉄分野に限定されるものではなく、その他様々な分野において用いられてもよい。
20 真空精錬炉、24 排気管、101 排ガス採取装置、111 フィルタ、111a2a 外表面(フィルタの外表面)、112 第一吸入管、112a 端部開口(開口部)、115 第一送気管、116 第二送気管、118 第一開閉弁、119 第二開閉弁、120 第三開閉弁。

Claims (7)

  1. 排ガス採取装置において、
    排ガスを排出するための排気管の内部から前記排気管の外部に延びる吸入管と、
    前記排気管内で開口する前記吸入管の開口部に取り付けられるフィルタとを備え、
    前記吸入管の前記開口部は、前記排気管内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かって開口し、
    前記フィルタは、前記排気管内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かって、前記吸入管の前記開口部から延在する排ガス採取装置。
  2. 前記フィルタの外表面にパージ用ガスを供給して前記フィルタに蓄積した捕捉物を除去するための第一送気管と、
    前記フィルタの内部にパージ用ガスを供給して前記フィルタに蓄積した捕捉物を除去するための第二送気管とをさらに備える請求項1に記載の排ガス採取装置。
  3. 前記第一送気管は、前記排気管内における排ガスの流通方向で上流側から下流側に向かい且つ前記フィルタの外表面に沿って流通するようにパージ用ガスを放出し、
    前記第二送気管は、前記フィルタの内部から外部に向かって流通するようにパージ用ガスを放出する請求項2に記載の排ガス採取装置。
  4. 前記第二送気管は、前記吸入管に接続され、前記吸入管を介して前記フィルタにパージ用ガスを供給する請求項3に記載の排ガス採取装置。
  5. 前記第一送気管を開放又は閉鎖して前記第一送気管からのパージ用ガスの供給又は供給停止を行うための第一開閉弁と、
    前記第二送気管を開放又は閉鎖して前記第二送気管からのパージ用ガスの供給又は供給停止を行うための第二開閉弁と、
    前記吸入管を開放又は閉鎖して前記吸入管からの排ガスの吸入又は吸入停止を行うための第三開閉弁とをさらに備える請求項2〜4のいずれか一項に記載の排ガス採取装置。
  6. 前記フィルタへのパージ用ガスの供給時、前記第三開閉弁が閉鎖されると共に、前記第一開閉弁及び前記第二開閉弁が交互に開閉される請求項5に記載の排ガス採取装置。
  7. 前記フィルタは、前記排気管内における排ガスの流路の中央に配置される請求項1〜6のいずれか一項に記載の排ガス採取装置。
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