JP2014020883A - 原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置 - Google Patents

原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置 Download PDF

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Abstract

【課題】サーマルスリーブを有するノズルの狭溢部を簡単な構成で安全にかつ効果的に洗浄除染することが可能な原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置を提供する。
【解決手段】原子炉圧力容器2に設けられたノズル本体3と同心状に設けられたサーマルスリーブ6との間の狭隘部7を水ジェット洗浄する原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置において、原子炉圧力容器2内を昇降自在に吊り下げられる装置本体30と、装置本体30の下部に設けられた高圧水ヘッダ31と、上記高圧水ヘッダ31から分岐され狭隘部7に向けて高圧水を噴射する複数の噴射ノズル32と、上記高圧水ヘッダ31に高圧水を供給する複数基の高圧ポンプユニット21と、上記高圧ポンプユニット21から高圧水ヘッダ31に高圧水を供給する高圧ホース22とを備え、上記複数基の高圧ポンプユニット21が並列運転されていることを特徴とする原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置である。
【選択図】 図4

Description

本発明は原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置に係り、特にサーマルスリーブを有するノズルの狭溢部を簡単な構成で安全にかつ効果的に洗浄除染することが可能な原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置に関する。
原子炉圧力容器ノズル部の除染装置としては、サーマルスリーブを備えたセーフエンドを取外す作業の際などの被ばく低減を目的とした除染装置がある(例えば、特許文献1参照)。この除染装置は、原子炉圧力容器胴内に昇降自在に吊下げられる装置本体に、その装置本体の位置を検出する位置検出手段と、この装置本体を原子炉圧力容器胴内壁面に吸着させて固定する吸着手段と、原子炉圧力容器ノズル本体とサーマルスリーブとの間に形成される円環状の狭隘部に溜まったクラッドを除去する除染手段とを備えて構成されている。
特開平10−123292号公報
上記の特許文献1に記載されたノズル部の除染装置は、サーマルスリーブを介して接続される原子炉圧力容器内側のライザー管やスパージャ管等が存在していない状態において、ノズル部に接近し炉壁面に装置を吸着させた状態で機能を発揮できる除染装置である。
しかしながら、通常の原子力発電プラント定期点検時には、給水スパージャや炉心スプレイライン等が存在している状態であり、特許文献1に記載の除染装置では、原子力圧力容器ノズル部への接近が困難な上に、配管部が干渉物となりサーマルスリーブの除染ができないという致命的な問題がある。また、この除染装置は、ノズル部セーフエンド取替工事などの容器内側の接続配管を取外すような大型改良工事においては、非常に有効な除染装置であるが、装置本体を固定する方法が炉壁面との間を負圧にして吸着させる方式であるために、装置本体が複雑で大型化する難点が有り、しかも制御系のケーブル等も多く必要であるために、準備作業に多大な時間が費やされる上に、炉内構造物が多い炉内水中での操作は困難を極めることが予想される。
一方で上記のような大掛りな除染装置とは異なり、通常の定期検査期間中に実施するISI(In−Service Inspection:供用期間中検査)やIHSI(Induction Heating Stress Improvement:高周波誘導加熱による残留応力改善)など、主に点検工事における放射線被ばく低減対策として、ノズル外周形状に合せた馬蹄形の高圧水噴射ノズル(洗浄ヘッド)を点検対象ノズルの上部に着座させ、サーマルスリーブの狭隘部に向けて高圧水を噴射させることによって内部に滞留したクラッドを除去することにより、ノズル部表面線量率を低減する除染装置も開発されている。
上記の除染装置によれば、特許文献1記載の除染装置のように、装置本体の炉壁面への吸着・固定作業などの大掛りな準備も必要ではなく、除染作業工程を短縮化して洗浄装置の構成を簡素化できる。また水噴射装置(洗浄装置)の操作は、燃料交換機の補助ホイストを利用して容易に操作できるような簡便な装置となる。サーマルスリーブの狭隘部内に滞留したクラッドの除染(洗浄)機構は、高圧水の衝突破壊力によるものではなく、高圧水により周囲の水が巻き込まれた高速流体(隙間内で高速流動が発生)によるフラッシング効果に負うところが大きいので、隙間内で高速流体が均一に流れ洗浄効果が向上するようにするために、水噴射ノズル(水噴射ヘッド)は、洗浄対象のノズルサーマルの外形に合せた馬蹄形状に形成されている。
しかしながら、上記除染装置で使用される水噴射装置(洗浄ノズル)は、燃料交換機の補助ホイストより吊り下げられ、炉水中において自重保持されているために、先端の洗浄ノズルからの水噴射時に発生する反力により先端の馬蹄形ヘッドが炉内において振動し、炉内構造物へ損傷を与える懸念がある。そこで、水噴射による反力を打ち消すために、噴射方向とは逆の方向へも水噴射を行うように構成されている。
この時に、除染(洗浄)対象ノズルであるサーマルスリーブが受ける力F(衝撃力=洗浄力)は、下記(1)式で表される。
F=γQ/g・ν[kgf]ν=√(20・g・P) ……(1)
ここで、Qは噴射流量(m/s)であり、γは液体比重量(kg/m)であり,νは流体速度(m/s)であり,gは加速度(m/s)であり、Pは圧力(kgf/cm)である。
上記除染装置で使用される水噴射装置での洗浄力は、噴射水の流速を早めて噴射圧力を高めることにより増大する。そして、その噴射流量が多ければより強い洗浄力を付与することができる。しかしながら、前述の通りこの洗浄力に対しは同時に反作用も働くため、先端の洗浄ヘッドを安定させるには洗浄力と同じ力の逆噴射(反動力)も必要となる。
このため、洗浄力を高めるためには、衝撃エネルギーが1/2となることを見越して、大容量で高出力を有する高圧ポンプ車を準備する必要があった。この高圧ポンプ車による洗浄作業では、ヤード作業(MUW(補給水系)給水源を確保する準備作業)が発生したり、原子炉建屋の貫通孔(予備スリーブ)が必要となったり、原子炉建屋1階から原子炉建屋のオペレーションフロアまで高圧水の移送ラインを敷設する作業などの付帯作業が多く、高圧ポンプ車による洗浄作業では、時間・人件費・材料費が嵩む要因となっている。そして、この従来例の馬蹄形水噴射装置(洗浄ノズル)は、サーマルスリーブを備えた二重管構造ノズルのうち、給水ノズル(N4)と炉心スプレイノズル(N5)に対して適用可能な除染装置であるが、発電量が110万kW級のBWRの原子炉圧力容器に存在する低圧注水ノズル(N6ノズル)に対しては、低圧注水ノズルと炉内シュラウド側との接続構造に特徴があることから、この先行例の除染装置は適用できないという課題があった。
本発明は、原子炉圧力容器ノズル部のISIなどのノズル部表面で作業を実施する工事における放射線被ばくの低減に寄与するために、従来の洗浄装置では洗浄不可能であった低圧注水ノズル(N6ノズル)に対し、安全で効果的にサーマルスリーブの隙間内の洗浄を行うことが可能な原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置は、原子炉圧力容器に設けられたノズル本体と同心状に設けられたサーマルスリーブとの間の狭隘部を水ジェット洗浄する原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置において、原子炉圧力容器内を昇降自在に吊り下げられる装置本体と、装置本体の下部に設けられた高圧水ヘッダと、上記高圧水ヘッダから分岐され狭隘部に向けて高圧水を噴射する複数の噴射ノズルと、上記高圧水ヘッダに高圧水を供給する複数基の可搬式高圧ポンプユニットと、上記高圧ポンプユニットから高圧水ヘッダに高圧水を供給する高圧ホースとを備え、上記複数基の可搬式高圧ポンプユニットが並列運転されていることを特徴とする。
上記構成を有する原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置によれば、複数の噴射ノズルの幅が、サーマルスリーブに固着されたハーフクランプと原子炉圧力容器の内壁面との隙間幅より小さくできるので、サーマルスリーブに接続したクランプ継手やベローズが存在する状態でも、噴射ノズルが原子力圧力容器ノズル部へ容易に接近が可能であり、狭隘部に対して噴射ノズルから高圧水を噴射でき、ノズル部の洗浄除染作業を効率的に実施することができる。しかも、噴射ノズルに高圧水を供給する高圧ポンプユニットを複数基装備し並列運転しているために、従来のように1基の高圧ポンプ車を装備していた場合と比較して、高圧水供給設備の構成を大幅に小型化し簡素化することができる。
原子炉圧力容器に設けられる低圧注水ノズルの組立状態を示す横断面図。 低圧注水ノズルとベローズとのカップリング構造を示す図であり、(a)は断面図、(b)は図2(a)のIIb−IIb矢視図。 本発明に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置の高圧水供給部の一実施例の構成を示す平面図。 本発明に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置の装置本体部の一実施例の構成を示す図であり、(a)は装置本体部の平面図、(b)は装置本体部の正面図、(c)は装置本体部の側面図。 本発明に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置を使用した低圧注水ノズルの洗浄作業状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は縦断面図。
初めに、本発明に係る除染洗浄装置は、従来の洗浄装置では洗浄不可能であった低圧注水ノズルの洗浄用として好適であるので、その適用対象である原子炉圧力容器の低圧注水ノズルの構造について図1及び図2を参照して説明する。
原子炉冷却系の配管等に破断事故が発生し炉心から原子炉冷却材が喪失する事故(LOCA:冷却材喪失事故)に備えて原子力プラントには非常用炉心冷却系(ECCS)が設けられており、この非常用炉心冷却系は、高圧炉心スプレイ系、自動減圧系、低圧炉心スプレイ系及び低圧注水系から構成されている。
低圧注水系ノズル1は、図1及び図2に示すように、原子炉圧力容器2の胴部に溶接されたノズル本体3の端部にセーフエンド4を介して注水管5が接続される。このノズル本体3の内部にセーフエンド4側から延びる筒状のサーマルスリーブ6を、適当な幅の狭隘部7を介して、同軸状に配置した二重管構造をなしている。
低圧注水系ノズル1のサーマルスリーブ6は、図2(a)および図2(b)に示すように、ベローズ8を介して炉内シュラウド9上部とカップリング接続されている.対向したサーマルスリーブ6のフランジとベローズ8のフランジとは、クランプ継手としての上部ハーフクランプ10と下部ハーフクランプ11とによって挟み込まれて固定されている。
そして、接続継手であるハーフクランプ10、11がノズル本体3の狭隘部7の円環状の開口前面に存在している上に、原子炉圧力容器(RPV)内壁面とハーフクランプ10,11との隙間W1が43mm程度の開きであるような狭い構造を形成している。
また、図1に示すように、サーマルスリーブ6の単品形状においても、原子炉内側の先端部がテーパー形状となって拡開していることから、炉内水中カメラによる目視確認によってもサーマルスリーブ6とノズル本体3との隙間である狭隘部7の位置確認は困難を極めている現状である。
一方、前述した馬蹄形の水噴射ヘッダ(洗浄ノズル)を有する水噴射装置(洗浄装置)は、給水ノズルと炉心スプレイノズルに対して好適な除染装置である。また、上記馬蹄形の水噴射ヘッダは給水スパージャや炉心スプイ配管ヘッダに着座させ、除染装置を固定させる構造を採用している。
しかしながら、低圧注入ノズル部1のようにクランプ継手10,11が干渉物となる場合は、洗浄ノズルヘッド(噴射ノズル)を狭隘部7へ接近させることが不可能であるから、低圧注水ノズル1専用のサーマルスリーブの洗浄装置・洗浄システムの開発が必要であった。
なお、クランプ継手(1対のハーフクランプ)を洗浄開始前に事前に取外し、ベローズおよびスリーブを一時的に撤去することによって円環状の狭隘部の正面を確認することは可能である。しかしながら、洗浄後のカップリングの復旧・確認検査作業などの煩雑な工程を考慮すれば、定期検査における全工程への影響も大きくなる問題がある。従って、ベローズやカップリングを取外さない状態において、安全で容易にサーマルスリーブの除染を実施できる洗浄装置や洗浄システムの実現が望まれていた。
(実施例1)
本実施形態に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置の高圧水供給部および装置本体の実施例1について図1乃至図4を参照して説明する。
すなわち、本実施例に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置1は、原子炉圧力容器2に設けられたノズル本体3と同心状に設けられたサーマルスリーブ6との間の狭隘部7を水ジェット洗浄する原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置において、原子炉圧力容器内を昇降自在に吊り下げられる装置本体30と、装置本体30の下部に設けられた高圧水ヘッダ31と、上記高圧水ヘッダ31から分岐され、狭隘部7に向けて高圧水を噴射する複数の噴射ノズル32と、上記高圧水ヘッダ31に高圧水を供給する2基の可搬式高圧ポンプユニット21,21と、上記可搬式高圧ポンプユニット21,21から高圧水ヘッダ31に高圧水を供給する高圧ホース22とを備え、上記複数基の可搬式高圧ポンプユニット21,21が並列運転されるように構成されている。
また、図3に示すように、高圧洗浄水の供給源である2基の高圧ポンプユニット21,21を並列接続し、高圧ホース22を介して高圧洗浄水を図4に示す装置本体30に装備された高圧水ヘッダ31および複数の噴射ノズル(洗浄ノズル)32まで供給する。図3に示すように、高圧水の供給ルート上には、燃料交換機上で洗浄操作を制御する高圧水操作ユニット23が配備され、その高圧水操作ユニット23は、高圧ホース22経路上に、圧力計24,ハンドル操作タイプの止弁25,足踏み操作のフート弁26を配置して構成されている。
図3のA―A矢視領域に設けられる複数(2基)の可搬式高圧ポンプユニット21,21および高圧ホース22は、原子炉建屋最上階(オペレーティングフロア)の原子炉ウエル・プール脇の空きスペース(図示せず)に設置される。一方、燃料交換機プラットホーム(図示せず)上に、高圧水の圧力監視や高圧水噴射のON・OFFを行うフート弁(足踏み弁)26などの運転操作機構が高圧水操作ユニット23として配置される。そのフート弁26の2次側(B−B矢視領域)の先は、原子炉圧力容器内に沈められ、高圧ホース22を介して、図4に示す装置本体30に装備された高圧水ヘッダ31および噴射ノズル32に接続されている。装置本体30は、原子炉圧力容器内(炉水中)の洗浄対象である低圧注水系ノズル1まで吊降ろされるように構成されている。
上記実施例に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置で採用する洗浄技法は、ウォータージェット法であり、サーマルスリーブ6の狭隘部7内に高圧水を噴射させ、狭隘部7内に高速流動を発生させることによって、狭隘部7内に蓄積滞留していたクラッドを洗い流す除染方法である。尚、洗い流されたクラッドは炉心側へ移行し、原子炉冷却材浄化設備(CUW系)の運転に伴って浄化・除去される。
このウォータージェット法による洗浄力(衝撃力)は、噴射流量と流体速度(流体圧力)との積で表わされる。したがって、前述したように、噴射高圧水の流量および圧力を上昇させることによって洗浄力を向上させることができる。図3に示す洗浄除染装置では、使用する全機器は作業を行う同一の原子炉建屋フロアー上に配置でき、高圧水を供給するライン長、すなわち高圧ポンプユニット21から噴射ノズル32までの高圧ホース22の全長は、必要最小限の長さを準備すれば良い。
上記高圧ホース22中を通過する高圧水には、配管抵抗や計器、弁等の通過抵抗など種々の抵抗が加わるために、圧力低下が必然的に起る。しかしながら、本実施例では必要最小限の高圧ホース長により噴射ノズル32部における圧力低下は最小限に抑制されることから、洗浄力(衝撃力)の低下も少ない。
また、高圧水の必要流量については、設計的な要求量に見合った仕様の高圧ポンプを準備する。本実施例のように小型の可搬式の電動高圧ポンプユニット21,21を使用する場合は、ポンプユニット自体が小流量仕様に限定されていることから、吐出圧力および吐出流量が同一仕様である複数の高圧ポンプユニットを並列運転(同時運転)することによって必要流量を確保する。図3に示す実施例では、可搬式の小型高圧ポンプユニットを2台並列に接続した構成例を示しているが、実験では合流ヘッダを用いて4台までの高圧ポンプユニットを並列接続して運転した実績がある。
また、本実施例に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置では、フート弁26から先の部分が放射能を含有する炉水に浸漬されていることから、高圧水を噴射させていないときは、サイホン効果によって非汚染機器である高圧ポンプユニット21,21側まで炉水が逆流する恐れもある。この逆流の防止対策としてもフート弁26は有用であり、バウンダリ弁として機能する。更に、止弁25を設けることによって、高圧洗浄水を噴射させないときは確実に炉水の上昇を阻止できる。なお、これに代替する機器として逆止弁を採用することも可能である。
図3に示す実施例1に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置によれば、前記従来の高圧水噴射ノズル(洗浄ヘッド)を点検対象ノズルの上部に着座させ、サーマルスリーブの狭隘部に向けて高圧水を噴射させる除染装置と比較しても、明らかに準備する設備の容量および物量を大幅に削減・縮小することができる。
すなわち、上記従来例によれば、高圧水の供給源としては大流量の高圧ポンプ車を使用している。しかしながら、高圧ポンプ車では原子炉建屋内での設置・使用は不可能であることから、建屋外のヤードに設置することとなる。ヤード作業では洗浄給水源確保の作業や、高圧水移送ラインの原子炉建屋への引込み作業などが発生する。建屋内への高圧ホース引込みでは、建屋貫通孔(予備スリーブ)が必要となり、予備スリーブが高所に存在する場合などは、仮設足場を準備することが必須であり、準備作業が煩雑になる。
更に高圧水移送ラインを建屋貫通孔に挿通させた場合には、原子炉建屋内の負圧管理維持のための貫通部処置作業が必要となる。また、高圧水移送ライン(高圧ホース)を建屋内に引込んだとしても、更に1階から原子炉建屋の最上階まで高圧水移送ラインを敷設する作業が必要となる。この高圧ホースの敷設距離は、ヤードに設置した高圧ポンプ車から最上階までで、優に60mを超える煩雑な作業となる。しかも、この流路長による圧力低下・流量低下はかなりの値であり、必然的に洗浄力(衝撃力)も低下することとなる。
しかるに、本実施例に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置によれば、高圧水の供給源としては大流量の高圧ポンプ車を使用しておらず、吐出圧力および吐出流量が同一仕様である小型の複数の可搬式高圧ポンプユニットを原子炉建屋内に配置し並列運転することによって必要流量を確保しているために、高圧ホースの敷設距離は短く、流路長による圧力低下・流量低下は殆ど発生しないので噴射ノズルによる洗浄力(衝撃力)が低下することがない。そのために効率的な洗浄除染作業を実施できる。
なお、洗浄除染装置に付属して設けられるフート弁26は、炉水の逆流防止対策を兼ねる上に、洗浄作業中における高圧水のON−OFF(開閉)操作もできる。このON−OFF(開閉)により間欠的に高圧水を噴射でき、この高圧水の波動衝撃によるクラッドの剥離効果による洗浄効率の向上も期待できる。
(実施例2)
(構成)
本発明の実施例2を図4及び図5を参照して説明する。
なお、実施例2に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置は、図3に示す高圧水供給系統を有する実施例1に係る洗浄除染装置の構成に加えて、複数の噴射ノズル32の幅が、上記サーマルスリーブ6に固着されたクランプ継手10,11と原子炉圧力容器2の内壁面2aとの隙間幅W1より小さくなるように構成されている上に、図4に示すように、高圧ホース22の先端部と高圧水ヘッダ31とを、スイベルジョイント27を介して接続し、上記高圧ホース22に対して高圧水ヘッダ31が回動自在に、例えば軸の水平方向(配管長手軸に対して水平方向のみ)に回動自在に構成されている。
図4は、低圧注水ノズル1のサーマルスリーブ専用の洗浄除染装置の装置本体30の外形構造を示す図である。図3に示す高圧水供給系統から高圧ホース22を介して洗浄用高圧水が装置本体30に組み付けた高圧水ヘッダ31まで供給される。高圧水ヘッダ31から分岐され狭隘部7に向けて高圧水を噴射する複数の噴射ノズル32は、それぞれ高圧ジェットノズルボディ40を介して接続される。これら複数の噴射ノズル32の昇降移動は、燃料交換機プラットホーム上から垂下された操作ポール33を用いて実行される。そして装置本体30の落下防止策として、装置本体30の補強リブ37には、ステンレス製吊ワイヤー38が取付けられている。
上記装置本体30は、後述する位置決めシリンダー35(エアーシリンダー)を搭載するガイドプレート34と、高圧水ヘッダ31を保持するガイドリブ36と、装置本体30を補強する補強リブ37とを一体に接合して形成されている。補強リブ37の上端部には装置本体30を吊持する操作ポール33の下端が接続されている。
すなわち、装置本体30は操作ポール33の下端で吊持される一方、この操作ポール33の上端は、例えば燃料交換機の補助ホイストに係止されることにより、上記装置本体30に配備された複数の噴射ノズル32を洗浄対象となるサーマルスリーブの隙間位置に対向するように左右上下動させるように構成されている。
さらに、上記高圧ホース22の先端部と高圧水ヘッダ31とを、スイベルジョイント27を介して接続し、上記高圧ホース22に対して高圧水ヘッダ31が回動自在に構成されている。
また、高圧水を噴射する噴射ノズル32を炉内の所定位置に固定するための2台の位置決めシリンダーとしてのエアーシリンダー35が装置本体30に装備される一方、この装置本体30を洗浄対象となるサーマルスリーブの上部の着座位置に案内する1対のガイドロッド39が高圧水ヘッダ31の両端に設けられ、洗浄対象となるサーマルスリーブの外周部をガイドロッド39によって挟み込むように構成されている。
上記位置決めシリンダー(エアーシリンダー)35の駆動軸の先端にはクッション43が装着されており、装置本体30が所定位置に配置された時に、位置決めシリンダー35の駆動軸が伸長動作してクッション43が炉内シュラウドの上部リング9の外周壁に当接して、その当接力の反作用として装置本体30が原子炉圧力容器の内壁に押圧され固定される。
また、上記位置決めシリンダー35を駆動する駆動流体(エアー)の供給/排出を行うエアーチューブ41の下端が装置本体上の位置決めシリンダー35に接続される一方、エアーチューブ41の上端は、燃料交換機上に配置され駆動流体(エアー)の供給/排出操作を行うシリンダー操作ユニット42に接続されて、装置本体に配備した噴射ノズルの位置決め・固定を遠隔操作にて実行できるように構成されている。
さらに、上記装置本体30のガイドプレート34の底部に水抜き孔44が設けられ、装置本体30に滞留した洗浄水および炉水を上記水抜き孔44から抜き出すことにより、装置本体30の重量を軽減し操作ポール33による装置本体30の操作性を向上させると共に、装置本体30の洗浄水による汚染防止を図るように構成されている。
上記装置本体30には、高圧水を均等に配分する高圧水ヘッダ31が配置されている。この高圧水ヘッダ31は、従来の洗浄ノズル(ヘッド)の特徴を踏襲し馬蹄形状としており、ここから均等間隔に複数の高圧ジェットノズルボディ40が取付けられている。更に高圧ジェットノズルボディ40の先端には、高圧水を噴射させる噴射ノズル(高圧ジェットノズル)32が装着されている。なお、噴射ノズル32および高圧ジェットノズルボディ40は、原子炉内壁面と低圧注水ノズルのクランプ継手(ハーフクランプ)との隙間(43mm程度)に無理なく挿入できるような寸法巾(φ30mm以下)で形成されている。すなわち、上記高圧ジェットノズルボディ40を含めた複数の噴射ノズルの幅が、上記サーマルスリーブに固着されたクランプ継手と原子炉圧力容器の内壁面との隙間幅より小さくなるように形成されている。
次に、洗浄対象である低圧注水系ノズル1に対してのアクセスや洗浄位置固定等の機構について説明する。低圧注水系ノズル1のサーマルスリーブの外形寸法に合せて形成されたガイドロッド39を取付けることによって、原子炉内壁面と低圧注水系ノズル1のハーフクランプとの狭隘部に噴射ノズル32部を無理なく挿入でき、配管(サーマルスリーブ)センターを合わせることができる。また、ガイドリブ36と直交する方向に突出するガイドプレート34上には、位置決めシリンダー(エアーシリンダー)35が取付けられており、エアーチューブ41を介して位置決めシリンダー操作ユニット42に接続されている。燃料交換機プラットホーム上に配置された位置決めシリンダー操作ユニット42を操作して位置決めシリンダー35の駆動軸ピストンの伸縮動作を制御する。なお、このガイドプレート34には装置本体30の上下動の操作性を考慮し、装置本体30に滞留する炉水および洗浄水を排出するための水抜き孔44を設けている。
また、低圧注入系ノズル本体とサーマルスリーブとの隙間(狭隘部)は、センターが偏心し隙間の開きが不均一となる可能性がある。この場合には洗浄ノズル本体を一定方向で着座させ高圧水を噴射しても、サーマルスリーブ狭隘部の奥深くまで噴射水が注入できず該部に高速流動を発生させられない可能性があり洗浄効果が低下する恐れがある。
この問題を回避するために、高圧ホース22と高圧ジェットノズルボディ40(洗浄ノズル本体)を接続する継手は、スイベルジョイント27とし、洗浄効果を確認しながら高圧水ヘッダ31を容易に左右45°程度まで傾きを変更調整できる構造としている。
なお、サーマルスリーブの隙間に効率良く高圧水を噴射させることが可能なように、高圧ジェットノズルボディ40と高圧水を噴射させる先端の噴射ノズル(高圧ジェットノズル)32に対しても相互の角度調整を行える機構を同様に具備している。この角度調整機構により、現場における高圧水の噴射角度の微調整が可能となった。
上記実施例2に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置を使用して、低圧注水ノズルの洗浄作業を実施する状態(作用)について、図5を参照して説明する。
まず洗浄除染装置を構成する部品を原子炉建屋のオペレーションフロア上に搬入し、図3〜4に示すように高圧水供給部、および噴射ノズルを含む装置本体部を組上げる。事前に図4に示す高圧水ヘッダ31に装備する高圧ジェットノズルボディ40と噴射ノズル32との取付角度の調整を実施しておくことが肝要である。次に、噴射ノズル32を含む装置本体30は、燃料交換機に付設された補助ホイストを用いて吊り下げられる。また装置本体30はステンレス製吊ワイヤー38により別途吊り下げられて落下防止を図る。
噴射ノズル32を含む装置本体30の操作は、燃料交換機プラットホームから操作ポール33を用いて実施する。次に図5に示すように、装置本体30を洗浄対象である低圧注水ノズル1へと接近させ、ノズルサーマルスリーブ6の上部に着座させる。高圧水ヘッダ31、高圧ジェットノズルボディ40および噴射ノズル32を含む装置本体30は、炉心シュラウド9のヘッドボルトブラケット19と炉内壁面2aとの間を通過させることができる寸法を有するように形成されている。したがって、装置本体30の移動途中における炉内機器との干渉は回避され、炉内構造物の健全性は確保される。
なお、炉内における洗浄操作の実施に際して洗浄除染装置の各部の操作は、炉内水中カメラのモニタを観察しながらの操作となり、噴射ノズル32が、問題なく洗浄対象のサーマルスリーブ6に着座していることを確認する。
その後、位置決めシリンダー操作ユニット42を操作し、位置決めシリンダー35の駆動軸ピストンをシュラウド上部リング9の壁面に向けて押出す(伸長させる)ことによって、噴射ノズル32を含む装置本体30を炉内壁面2a側に圧着させて固定する。
噴射ノズル32を含む装置本体30の固定が終了した後に、並列接続されている可般式高圧ポンプユニット21,21(図3)を共に起動し、圧力計24にて高圧水が止弁25まで供給されていることを確認する。
なお、高圧ポンプの締切り運転では、高圧ポンプユニット21,21内の安全機構が動作して、ユニット内のオートバルブが作動することによって高圧水がユニット内を循環する運転モードとなり、一次側(噴射ノズル側)の圧力が抑制される仕組みとなっている。このため、数秒後に圧力計24の数値が190kg/cmから50kg/cm程度にダウンするが、不具合ではないことを認識しておく。
次に止弁25を開弁操作し、フート弁26を足踏み操作することによって高圧水をサーマルスリーブの狭隘部7の隙間に向けて噴射させる。格納容器ドライウエル(D/W(炉外))内では、洗浄対象の低圧注水ノズル1の外表面の線量当量率を測定し、線量当量率が低下し一定値に達した段階で洗浄除染作業の終了とする。
洗浄対象である低圧注水ノズル1の外表面の線量当量率が、周方向でばらつきを生じた場合には、位置決めシリンダー操作ユニット21を操作し位置決めシリンダー35の駆動軸ピストンを収納(収縮)する方向に駆動させて、操作ポール33にて装置本体30を任意に回転させ(左右45°まで傾き変更可能)、同様の手順にて、装置本体30の固定操作から高圧ポンプユニット21,21の起動操作、フート弁操作、高圧水噴射操作を経てノズル外表面線量の低減確認を再度実施する。
上記実施例2に係る原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置によれば、前記従来の高圧水噴射ノズル(洗浄ヘッド)を点検対象ノズルの上部に着座させ、サーマルスリーブの狭隘部に向けて高圧水を噴射させる除染装置と比較しても、明らかに準備する設備の容量および物量を大幅に削減・縮小することができる。
すなわち、上記従来例の除染装置では、高圧水を供給移送する高圧ホースの敷設長は、高圧ポンプから洗浄対象部位まで100mを超えていたが、本実施例での実績では準備ホース長は50mであった。また、使用する高圧ホースでは、ホース摩耗を考慮して高圧水の流速上限は通常10m/sec程度とすることが好ましい。なお、使用する高圧ホースの口径にもよるが、ホース長に比例して圧力損失は増大することから、本実施例によれば従来例と比較して洗浄力(衝撃力)の低下が少なく効率的な洗浄除染を実施することができる。
また高圧水の噴射流量について、前記した従来例では先端の洗浄ヘッドを安定させるには洗浄力と同じ力の逆噴射(反動力)も必要となることから、高圧ポンプ車の吐出容量仕様は190L/minであり、この内洗浄のために使用される吐出量は1/2の95L/minである。これに対して本実施例装置においては、逆噴射(反動力)を発生するための高圧水の噴射は必要とせず、最大50L/minの可般式高圧ポンプユニット21を2台並列運転させているために、吐出容量仕様は合計で約100L/minとなり、簡易な構成で従来の高圧ポンプ車の仕様と同等以上の洗浄能力を発揮できる。
なお、本実施例におけるノズル噴射(片噴射)による反動力(洗浄力)Fは、下記(2)式で現すことができる。
F=γQ/g・ν[kgf]ν=√(20・g・P)……(2)
ここで、Qは噴射流量m/sであり,γは液体比重量kg/m,gは加速度m/s,Pは圧力kgf/cmである。
上記算式に基づいて、本実施例装置の設備仕様条件から反動力を求めると、約33kgfとなる。この反動力に対して位置決めシリンダー35の押付け力は、シリンダー径をφ25mm×2基,駆動エアー圧力を7kgf/cmにすれば、約68kgfとなり、高圧ジェット水の噴射の反動力に打勝ち、噴射ノズル32を炉内壁面2aに押付ける十分な能力があり、高圧噴射水の反動力によって噴射位置が変動したりすることがなく、安定した洗浄効果および安全な作業状態を確保できる。
1…低圧注水系ノズル、2…原子炉圧力容器、2a…炉内壁面、3…ノズル本体、4…セーフエンド、5…注水管、6…サーマルスリーブ、7…狭隘部、8…ベローズ、9…シュラウド上部リング(上部炉内シュラウド)、10…上部ハーフクランプ(クランプ継手)、11…下部ハーフクランプ(クランプ継手)、21…(可搬式)高圧ポンプユニット、22…高圧ホース、23…高圧水操作ユニット、24…圧力計、25…止弁、26…フート弁(足踏み弁)、27…スイベルジョイント、30…装置本体、31…高圧水ヘッダ(ヘッダーパイプ)、32…噴射ノズル(高圧水直射ノズル、高圧ジェットノズル)、33…操作ポール、34…ガイドプレート、35…位置決めシリンダー(エアーシリンダー)、36…ガイドリブ、37…補強リブ、38…ステンレス製吊ワイヤー、39…ガイドロッド、40…高圧ジェットノズルボディ、41…エアーチューブ、42…位置決めシリンダー操作ユニット、43…クッション、44…水抜き孔、45…ヘッドボルトブラケット。

Claims (8)

  1. 原子炉圧力容器に設けられたノズル本体と同心状に設けられたサーマルスリーブとの間の狭隘部を水ジェット洗浄する原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置において、原子炉圧力容器内を昇降自在に吊り下げられる装置本体と、装置本体の下部に設けられた高圧水ヘッダと、上記高圧水ヘッダから分岐され狭隘部に向けて高圧水を噴射する複数の噴射ノズルと、上記高圧水ヘッダに高圧水を供給する複数基の高圧ポンプユニットと、上記高圧ポンプユニットから高圧水ヘッダに高圧水を供給する高圧ホースと、を備え、上記複数基の高圧ポンプユニットが並列運転されていることを特徴とする原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置。
  2. 上記複数の噴射ノズルの幅が、上記サーマルスリーブに固着されたクランプ継手と原子炉圧力容器の内壁面との隙間幅より小さいことを特徴とする請求項1記載の原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置。
  3. 上記複数基の高圧ポンプユニットの吐出側にフート弁を配置し、このフート弁の開閉動作により高圧水を間欠噴射させるように構成したことを特徴とする請求項1記載の原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置。
  4. 上記高圧ホースの先端部と高圧水ヘッダとを、スイベルジョイントを介して接続し、上記高圧ホースに対して高圧水ヘッダが回動自在に構成されていることを特徴とする請求項1記載の原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置。
  5. 前記装置本体を操作ポールの下端で吊持する一方、この操作ポールの上端を燃料交換機の補助ホイストに係止することにより、前記装置本体に配備された複数の噴射ノズルを洗浄対象となるサーマルスリーブの隙間位置に対向するように左右上下動させるように構成したことを特徴とする請求項1記載の原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置。
  6. 高圧水を噴射する噴射ノズルを所定位置に固定するための位置決めシリンダーを装置本体に装備する一方、この装置本体を洗浄対象となるサーマルスリーブの上部の着座位置に案内する1対のガイドロッドを高圧水ヘッダーの両端に設けたことを特徴とする請求項1記載の原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置。
  7. 前記位置決めシリンダーを駆動する駆動流体の供給/排出操作を行う操作ユニットを燃料交換機上に配置することによって、装置本体に配備した噴射ノズルの位置決め・固定を遠隔操作にて実行できるように構成したことを特徴とする請求項5記載の原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置。
  8. 前記装置本体の底部に水抜き孔を設け、装置本体に滞留した洗浄水および炉水を上記水抜き孔から抜き出すことにより、装置本体の重量を軽減し操作ポールによる装置本体の操作性を向上させると共に、装置本体の洗浄水による汚染防止を図るように構成したことを特徴とする請求項1記載の原子炉圧力容器ノズル部の洗浄除染装置。
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