JP2014020852A - 地図情報更新システム、地図情報更新装置、地図情報更新方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

地図情報更新システム、地図情報更新装置、地図情報更新方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】更新後の地図情報に基づいて適切な移動体の移動案内を行うことを可能にした地図情報更新システム、地図情報更新装置、地図情報更新方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置4のナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47の更新を行う場合において、ナビゲーション装置4において走行案内を行う為の案内経路を設定し、設定された案内経路に基づいて更新対象とする更新対象エリアを特定し、特定された更新対象エリアが複数ある場合に、案内経路に基づいて更新対象エリア毎の更新優先度を設定し、設定された更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行うように構成する。
【選択図】図8

Description

本発明は、記憶媒体に記憶された地図情報を更新する地図情報更新システム、地図情報更新装置、地図情報更新方法及びコンピュータプログラムに関する。
近年、車両の走行案内を行い、運転者が所望の目的地に容易に到着できるようにしたナビゲーション装置が車両に搭載されていることが多い。ここで、ナビゲーション装置とは、GPS受信機などにより自車の現在位置を検出し、その現在位置に対応する地図情報をDVD−ROMやHDDなどの記録媒体またはネットワークを通じて取得して液晶モニタに表示することが可能な装置である。また、上記ナビゲーション装置では、所望する目的地を設定すると、出発地(例えば自車の現在位置)から設定された目的地までの最適経路を探索する経路探索機能を備えており、更に、探索された経路(案内経路)に従って走行の案内を行う走行案内機能についても備えている。また、近年は携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等においても上記ナビゲーション装置と同様の機能を有するものがある。
ここで、日本全国においては毎年新しい道路(新設道路)が建設されている。また、これに伴って、既存の道路がなくなったり、分岐点が追加されたり、既存の道路や分岐点の形状が変更されたりする。その際、ナビゲーション装置等が有する地図情報が作成された後に新しく作られた新設道路等に関する情報は、地図情報に登録されていないという問題がある。即ち、新設道路等を含まない地図情報を持つナビゲーション装置等では、新設道路等が経路探索や走行案内の対象とならないため、ナビゲーション装置等は新設道路等を通過しない遠回りの案内経路を探索したり、分岐点が案内されない等の適切な走行案内が行われない場合がある。
このような不具合を回避するためには、ナビゲーション装置等が有する地図情報を更新する必要がある。また、地図情報を更新する場合には、更新に係る通信費用や処理負担を軽減する為に、ナビゲーション装置の有する地図情報の全てを新しい地図情報に書き換えるのではなく、必要な箇所の地図情報のみを書き換える所謂差分更新が行われている(例えば、特開2004−77254号公報参照)。
しかしながら、差分更新であっても全国で新規道路等の追加がある度に該当箇所の差分更新を行うことは、通信費用や処理負担が大きい。従って、今後に車両が走行すると予測される案内経路が特定された後に、該案内経路に基づく箇所(例えば、車両が今後に走行する虞の有るエリア)のみを更新対象として更新を行うのが望ましい。また、地図情報を更新する前に最適な案内経路を特定する方法としては、例えば、経路探索を最新の地図情報を有する外部センタに実行させ、外部センタから案内経路を取得する方法等がある(例えば、特開2010−127821号公報)。
特開2004−77254号公報(第9頁〜第11頁、図3、図4) 特開2010−127821号公報(第8頁〜第10頁、図1)
ここで、地図情報の更新を行う為には、外部センタから地図情報を更新する為のデータを受信し、更に、受信したデータに基づいて地図情報を書き換える処理を行う必要があり、更新を開始してから更新を完了するまでの時間が長期間にわたる場合がある。従って、経路探索を行った直後に車両が走行を開始すると、更新を完了する前に更新対象地点に車両が到達する場合がある。その場合には必要な案内が行われなかったり、更新前の地図情報に基づいて誤った案内が行われる虞があった。例えば、案内される分岐点の形状が実際の形状と異なっていたり、分岐点での右左折の案内が行われない等がある。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、記憶媒体に記憶された地図情報を新たな地図情報へと更新する場合に、案内経路に基づいてエリア毎の更新順序を設定することにより、更新後の地図情報に基づいて適切な移動体の移動案内を行うことを可能にした地図情報更新システム、地図情報更新装置、地図情報更新方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る地図情報更新システム(1)は、出発地から設定された目的地までの案内経路(81)を取得する案内経路取得手段(33)と、地図情報記憶媒体(45)に記憶された地図情報を用いて、前記案内経路に沿った移動体(3)の移動案内を行う移動案内手段(33)と、前記地図情報記憶媒体に記憶された前記地図情報を、エリア単位で新しいバージョンの地図情報へと更新する地図更新手段(33)と、前記地図更新手段によって前記地図情報の更新を行う場合に、更新を行う更新対象エリアを前記案内経路に基づいて特定する更新対象エリア特定手段(11、33)と、前記案内経路に沿って移動する前記移動体が到達する前に、前記地図更新手段によって更新が完了しない前記更新対象エリアがあるか否かを判定する更新完了判定手段(11、33)と、前記更新完了判定手段によって前記移動体が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあると判定された場合であって、前記更新対象エリアが複数ある場合に、前記案内経路に基づいて複数の前記更新対象エリアに対して更新優先度を設定する優先度設定手段(11、33)と、を有し、前記地図更新手段は、前記優先度設定手段により設定された更新優先度に沿った順序で複数の前記更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする。
尚、「移動体」としては、車両以外に、歩行者や二輪車も含む。
また、請求項2に係る地図情報更新システムは、請求項1に記載の地図情報更新システム(1)であって、前記更新対象エリア特定手段(11、33)は、前記案内経路(81)を含むとともに更新対象となる新しいバージョンの地図情報が存在するエリアを前記更新対象エリアに特定することを特徴とする。
また、請求項3に係る地図情報更新システムは、請求項1又は請求項2に記載の地図情報更新システム(1)であって、前記優先度設定手段(11、33)は、前記案内経路上で前記地図更新手段(33)によって新設又は変更される特定形状の分岐点を含む前記更新対象エリアを他の前記更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定することを特徴とする。
また、請求項4に係る地図情報更新システムは、請求項3に記載の地図情報更新システム(1)であって、前記優先度設定手段(11、33)は、前記案内経路で右左折の対象となるとともに前記地図更新手段(33)によって新設又は変更される特定形状の分岐点を含む前記更新対象エリアを他の前記更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定することを特徴とする。
また、請求項5に係る地図情報更新システムは、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の地図情報更新システム(1)であって、前記優先度設定手段(11、33)により設定された前記更新優先度に沿った順序で前記更新対象エリアの更新を行った場合に、前記移動体(3)が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあって、且つ該更新対象エリアに前記案内経路で右左折の対象となるとともに前記地図更新手段(33)によって新設又は変更される特定形状の分岐点を含む場合に、前記案内経路を該特定形状の分岐点を右左折しない経路へと変更する分岐点回避経路変更手段(33)を有することを特徴とする。
また、請求項6に係る地図情報更新システムは、請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の地図情報更新システム(1)であって、前記特定形状の分岐点は、前記移動体(3)が前記移動案内手段(33)の案内に対して進行方向を誤り易い条件を満たす分岐点であることを特徴とする。
また、請求項7に係る地図情報更新システムは、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の地図情報更新システム(1)であって、前記優先度設定手段(11、33)は、前記案内経路上で前記地図更新手段(33)によって新設又は変更される道路を含む前記更新対象エリアを他の前記更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定することを特徴とする。
また、請求項8に係る地図情報更新システムは、請求項7に記載の地図情報更新システム(1)であって、前記優先度設定手段(11、33)は、前記案内経路上で前記地図更新手段(33)によって新設又は変更され、且つ前記案内経路で右左折する分岐点に接続された道路を含む前記更新対象エリアを他の前記更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定することを特徴とする。
また、請求項9に係る地図情報更新システムは、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の地図情報更新システム(1)であって、前記優先度設定手段(11、33)により設定された前記更新優先度に沿った順序で前記更新対象エリアの更新を行った場合に、前記移動体(3)が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあって、且つ該更新対象エリアに前記案内経路上で前記地図更新手段(33)によって新設されるとともに前記案内経路で右左折する分岐点に接続された道路を含む場合に、前記案内経路を該道路を通過しない経路へと変更する道路回避経路変更手段(33)を有することを特徴とする。
また、請求項10に係る地図情報更新システムは、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の地図情報更新システム(1)であって、前記目的地から前記出発地までの復路の案内経路を復路案内経路として取得する復路案内経路取得手段(33)と、前記地図更新手段によって前記更新対象エリアの更新が終了した後に、前記復路案内経路に基づいて記地図更新手段により更新を行う更新対象エリアを復路更新対象エリアとして特定する復路更新対象エリア特定手段(11、33)と、を有し、前記地図更新手段(33)は、前記復路更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする。
また、請求項11に係る地図情報更新システムは、請求項10に記載の地図情報更新システム(1)であって、前記復路更新対象エリアが複数ある場合に、前記目的地から近いエリアを優先して複数の前記復路更新対象エリアに対して更新優先度を設定する復路優先度設定手段(11、33)を有し、前記地図更新手段(33)は、前記復路優先度設定手段により設定された更新優先度に沿った順序で複数の前記復路更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする。
また、請求項12に係る地図情報更新装置は、出発地から設定された目的地までの案内経路(81)を取得する案内経路取得手段(33)と、地図情報記憶媒体(45)に記憶された地図情報を用いて、前記案内経路に沿った移動体(3)の移動案内を行う移動案内手段(33)と、前記地図情報記憶媒体に記憶された前記地図情報を、エリア単位で新しいバージョンの地図情報へと更新する地図更新手段(33)と、前記地図更新手段によって前記地図情報の更新を行う場合に、更新を行う更新対象エリアを前記案内経路に基づいて特定する更新対象エリア特定手段(11、33)と、前記案内経路に沿って移動する前記移動体が到達する前に、前記地図更新手段によって更新が完了しない前記更新対象エリアがあるか否かを判定する更新完了判定手段(11、33)と、前記更新完了判定手段によって前記移動体が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあると判定された場合であって、前記更新対象エリアが複数ある場合に、前記案内経路に基づいて複数の前記更新対象エリアに対して更新優先度を設定する優先度設定手段(11、33)と、を有し、前記地図更新手段は、前記優先度設定手段により設定された更新優先度に沿った順序で複数の前記更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする。
また、請求項13に係る地図情報更新方法は、出発地から設定された目的地までの案内経路(81)を取得する案内経路取得ステップと、地図情報記憶媒体(45)に記憶された地図情報を用いて、前記案内経路に沿った移動体(3)の移動案内を行う移動案内ステップと、前記地図情報記憶媒体に記憶された前記地図情報を、エリア単位で新しいバージョンの地図情報へと更新する地図更新ステップと、前記地図更新ステップによって前記地図情報の更新を行う場合に、更新を行う更新対象エリアを前記案内経路に基づいて特定する更新対象エリア特定ステップと、前記案内経路に沿って移動する前記移動体が到達する前に、前記地図更新ステップによって更新が完了しない前記更新対象エリアがあるか否かを判定する更新完了判定ステップと、前記更新完了判定ステップによって前記移動体が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあると判定された場合であって、前記更新対象エリアが複数ある場合に、前記案内経路に基づいて複数の前記更新対象エリアに対して更新優先度を設定する優先度設定ステップと、を有し、前記地図更新ステップは、前記優先度設定ステップにより設定された更新優先度に沿った順序で複数の前記更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする。
更に、請求項14に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、出発地から設定された目的地までの案内経路(81)を取得する案内経路取得機能と、地図情報記憶媒体(45)に記憶された地図情報を用いて、前記案内経路に沿った移動体(3)の移動案内を行う移動案内機能と、前記地図情報記憶媒体に記憶された前記地図情報を、エリア単位で新しいバージョンの地図情報へと更新する地図更新機能と、前記地図更新機能によって前記地図情報の更新を行う場合に、更新を行う更新対象エリアを前記案内経路に基づいて特定する更新対象エリア特定機能と、前記案内経路に沿って移動する前記移動体が到達する前に、前記地図更新ステップによって更新が完了しない前記更新対象エリアがあるか否かを判定する更新完了判定機能と、前記更新完了判定機能によって前記移動体が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあると判定された場合であって、前記更新対象エリアが複数ある場合に、前記案内経路に基づいて複数の前記更新対象エリアに対して更新優先度を設定する優先度設定機能と、を実行させ、前記地図更新機能は、前記優先度設定機能により設定された更新優先度に沿った順序で複数の前記更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする。
前記構成を有する請求項1に係る地図情報更新システムでは、地図情報記憶媒体に記憶された地図情報を新たな地図情報へと更新する場合であって、案内経路に基づいて特定された更新対象エリアが複数ある場合に、案内経路に基づいて更新対象エリア毎の更新優先度を設定し、設定された更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行うので、案内経路に沿った移動体の移動案内を行う際に、更新後の地図情報に基づいて適切な移動案内を行うことが可能となる。その結果、必要な案内が行われなかったり、更新前の地図情報に基づいて誤った案内が行われることを防止することが可能となる。
また、請求項2に係る地図情報更新システムでは、案内経路を含むとともに更新対象となる新しいバージョンの地図情報が存在するエリアを更新対象エリアに特定するので、案内経路に沿って移動する移動体の移動案内を行うのに必要なエリアを地図情報の更新対象エリアとすることが可能となる。
また、請求項3に係る地図情報更新システムでは、案内経路上で新設又は変更される特定形状の分岐点を含む更新対象エリアを他の更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定するので、ユーザの移動に与える影響が大きい更新内容を含む更新対象エリアを優先して更新を行うことが可能となる。従って、ユーザが案内を必要とする箇所において更新後の地図情報に基づく適切な案内を行うことが可能となり、案内経路に沿った移動を行わせることが可能となる。
また、請求項4に係る地図情報更新システムでは、案内経路で右左折の対象となるとともに新設又は変更される特定形状の分岐点を含む更新対象エリアを他の更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定するので、ユーザの移動に与える影響が特に大きい更新内容を含む更新対象エリアを優先して更新を行うことが可能となる。従って、ユーザが案内を必要とする箇所において更新後の地図情報に基づく適切な案内を行うことが可能となり、案内経路に沿った移動を行わせることが可能となる。
また、請求項5に係る地図情報更新システムでは、更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行った場合に、移動体が到達する前に更新が完了しない更新対象エリアがあって、且つ該更新対象エリアに案内経路で右左折の対象となるとともに新設又は変更される特定形状の分岐点を含む場合に、案内経路を該特定形状の分岐点を右左折しない経路へと変更するので、ユーザの移動に与える影響が特に大きい更新内容を含む更新対象エリアの更新が間に合わない場合であっても、その更新内容の箇所を避けた案内経路を新たに設定することによって、ユーザに大きな不利益を与えることなく案内経路に沿った移動を行わせることが可能となる。
また、請求項6に係る地図情報更新システムでは、特定形状の分岐点を移動体が移動案内に対して進行方向を誤り易い条件を満たす分岐点とするので、ユーザが進行方向を誤り易い分岐点を含む更新対象エリアを優先して更新を行うことが可能となる。また、更新が間に合わない場合には、ユーザが進行方向を誤り易い分岐点を避けた案内経路を新たに設定することが可能となる。
また、請求項7に係る地図情報更新システムでは、案内経路上で新設又は変更される道路を含む更新対象エリアを他の更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定するので、ユーザの移動に与える影響が大きい更新内容を含む更新対象エリアを優先して更新を行うことが可能となる。従って、ユーザが案内を必要とする箇所において更新後の地図情報に基づく適切な案内を行うことが可能となり、案内経路に沿った移動を行わせることが可能となる。
また、請求項8に係る地図情報更新システムでは、案内経路上で新設又は変更され、且つ案内経路で右左折する分岐点に接続された道路を含む更新対象エリアを他の更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定するので、ユーザの移動に与える影響が特に大きい更新内容を含む更新対象エリアを優先して更新を行うことが可能となる。従って、ユーザが案内を必要とする箇所において更新後の地図情報に基づく適切な案内を行うことが可能となり、案内経路に沿った移動を行わせることが可能となる。
また、請求項9に係る地図情報更新システムでは、更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行った場合に、移動体が到達する前に更新が完了しない更新対象エリアがあって、且つ該更新対象エリアに案内経路上で地図更新手段によって新設されるとともに案内経路で右左折する分岐点に接続された道路を含む場合に、案内経路を該道路を通過しない経路へと変更するので、ユーザの移動に与える影響が特に大きい更新内容を含む更新対象エリアの更新が間に合わない場合であっても、その更新内容の箇所を避けた案内経路を新たに設定することによって、ユーザに大きな不利益を与えることなく案内経路に沿った移動を行わせることが可能となる。
また、請求項10に係る地図情報更新システムでは、目的地から出発地までの復路の案内経路を復路案内経路として取得し、往路の更新対象エリアの更新が終了した後に、復路案内経路に基づいて復路の更新対象エリアの更新を行うので、往路移動中の空き時間を活用して、復路移動時に行う地図情報の更新を事前に行うことが可能となる。その結果、復路の案内経路に基づく地図情報の更新をより早いタイミングで完了することが可能となる。
また、請求項11に係る地図情報更新システムでは、復路の更新対象エリアが複数ある場合に、目的地から近いエリアを優先して更新優先度を設定し、設定された更新優先度に沿った順序で復路の更新対象エリアの更新を行うので、到達時刻が早いエリアを優先して地図情報の更新を行うことが可能となる。その結果、復路の案内経路に沿った移動体の移動案内を行う際に、更新後の地図情報に基づいて適切な移動案内を行うことが可能となる。
また、請求項12に係る地図情報更新装置では、地図情報記憶媒体に記憶された地図情報を新たな地図情報へと更新する場合であって、案内経路に基づいて特定された更新対象エリアが複数ある場合に、案内経路に基づいて更新対象エリア毎の更新優先度を設定し、設定された更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行うので、案内経路に沿った移動体の移動案内を行う際に、更新後の地図情報に基づいて適切な移動案内を行うことが可能となる。その結果、必要な案内が行われなかったり、更新前の地図情報に基づいて誤った案内が行われることを防止することが可能となる。
また、請求項13に係る地図情報更新方法では、地図情報記憶媒体に記憶された地図情報を新たな地図情報へと更新する場合であって、案内経路に基づいて特定された更新対象エリアが複数ある場合に、案内経路に基づいて更新対象エリア毎の更新優先度を設定し、設定された更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行うので、案内経路に沿った移動体の移動案内を行う際に、更新後の地図情報に基づいて適切な移動案内を行うことが可能となる。その結果、必要な案内が行われなかったり、更新前の地図情報に基づいて誤った案内が行われることを防止することが可能となる。
更に、請求項14に係るコンピュータプログラムでは、地図情報記憶媒体に記憶された地図情報を新たな地図情報へと更新させる場合であって、案内経路に基づいて特定された更新対象エリアが複数ある場合に、案内経路に基づいて更新対象エリア毎の更新優先度を設定させ、設定された更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行わせるので、案内経路に沿った移動体の移動案内を行う際に、更新後の地図情報に基づいて適切な移動案内を行うことが可能となる。その結果、必要な案内が行われなかったり、更新前の地図情報に基づいて誤った案内が行われることを防止することが可能となる。
本実施形態に係る地図情報更新システムを示した概略構成図である。 更新優先度設定テーブルの一例を示した図である。 本実施形態に係るナビゲーション装置の制御系を模式的に示すブロック図である。 ナビゲーション装置に記憶された地図情報の更新処理について説明した図である。 本実施形態に係る地図情報更新処理プログラムのフローチャートである。 本実施形態に係る地図情報更新処理プログラムのフローチャートである。 案内経路と更新対象エリアについて示した図である。 更新優先度情報の一例を示した図である。 更新対象エリアにおける更新内容を示した図である。 更新優先度の算出方法について説明した図である。
以下、本発明に係る地図情報更新システムについて具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係る地図情報更新システム1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係る地図情報更新システム1を示した概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る地図情報更新システム1は、地図配信センタ2と、車両3に設置される地図情報更新装置であるナビゲーション装置4とから基本的に構成されている。尚、本実施形態では、地図情報を記憶するとともに、地図配信センタ2から配信されたデータに基づいて記憶された地図情報を更新する端末として車両3に設置されたナビゲーション装置4を用いた例を説明しているが、ナビゲーション装置4の代わりに、携帯電話機、スマートフォン、PDA、パーソナルコンピュータ等を用いても良い。また、携帯電話機、スマートフォン、PDAを用いる場合には、車両3以外の移動体(例えば、歩行者、自転車)等の走行案内を行うことも可能である。
ここで、地図配信センタ2は、ナビゲーション装置4に記憶された古いバージョンの地図情報を新たに新設或いは撤廃された道路や施設等を反映した新たなバージョンの地図情報へと更新する為のデータ(以下、地図更新情報という)の生成、及び生成した地図更新情報の配信を行う配信センタである。尚、地図情報の更新方法としては、ナビゲーション装置4に記憶された地図情報を全て書き換えて更新する(以下、全更新という)方法と、地図情報の必要な箇所のみを書き換えて更新する(以下、差分更新という)方法とがある。そして、以下に説明する本実施形態では、特に差分更新により地図情報を更新する例について説明する。
また、地図配信センタ2は、必要な状況下においてはナビゲーション装置4に代わって経路探索を実行する。具体的には、ナビゲーション装置4において目的地が設定された場合に、ナビゲーション装置4から地図配信センタ2へと出発地や目的地等の経路探索に必要な情報が送信される。それに対して、地図配信センタ2は、地図配信センタ2の有する地図情報を用いて経路探索を行い、出発地から目的地までの推奨経路を特定する。そして、特定された推奨経路を送信元のナビゲーション装置4へと送信する。そして、ナビゲーション装置4は受信した推奨経路を案内経路に設定し、案内経路に従って走行案内を行う。それによって、ナビゲーション装置4に記憶された地図情報が古いバージョンの地図情報であったとしても、地図配信センタ2が有する最新の地図情報に基づいて適切な案内経路を設定することが可能となる。
また、ナビゲーション装置4は、全国の各道路を走行する車両3に設置され、格納する地図情報に基づいて車両位置周辺の地図を表示したり、設定された目的地までの経路の探索及び探索された経路に基づく走行の案内を行う車載機である。但し、後述するように走行の案内については、ナビゲーション装置4ではなく地図配信センタ2において探索された経路を用いて案内を行う場合もある。ここで、地図配信センタ2とナビゲーション装置4は予め車両3に搭載された携帯電話機やDCM等の車両用の通信モジュール5(以下、単に通信モジュール5という)を用いることにより、ネットワーク8を介して双方向に通信可能に構成されており、両者間で後述の経路探索要求、経路情報、地図更新情報の配信要求、地図更新情報等の各種情報を送受信する。
また、ナビゲーション装置4は、特定の条件を満たした際(例えば、ACCがONされた際や目的地までの案内経路が設定された際)に、地図配信センタ2に対して特定エリア(例えば、ユーザの自宅を中心とした80km四方のエリアや設定された目的地を中心とした10km四方のエリアや案内経路を含むエリア)の地図情報を新しいバージョンの地図情報に更新する為の地図更新情報の配信要求を送信する。
更に、ナビゲーション装置4は、送信した配信要求に応じて地図配信センタ2から地図更新情報を受信した際には、受信した地図更新情報に基づいて格納する地図情報の更新を行う。尚、地図情報の更新処理の詳細については後述する。
続いて、地図情報更新システム1を構成する地図配信センタ2について図1を用いてより詳細に説明する。
地図配信センタ2は、図1に示すようにサーバ11と、サーバ11に接続された情報記録部としてのセンタ側地図DB12と、更新優先度設定テーブル13と、センタ側通信装置14とを備える。
サーバ11は、全国各地の道路や施設が新設或いは撤廃された場合に、管理者の入力操作等に基づいてそれらを反映した新規地図情報を登録する処理、ナビゲーション装置4へと配信する地図更新情報を作成する処理、作成した地図更新情報をナビゲーション装置4へと配信する処理、ナビゲーション装置4に代わって車両3の出発地から目的地までの経路探索を行う処理等の地図配信センタ2の全体の制御を行う制御ユニットである。そして、サーバ11は、サーバ11の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラムのほか、後述の地図情報更新処理プログラム(図5、図6参照)等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。
また、センタ側地図DB12は、外部からの入力データや入力操作に基づいて登録され、ナビゲーション装置4に記憶された地図情報を更新する際の基本となる最新の地図情報である基本地図情報25がバージョン毎及びエリア毎(例えば二次メッシュ毎)に区分されて記憶される記憶手段である。ここで、バージョンとは地図情報が作成された時期を特定する為の作成時期情報であり、バージョンを参照することによって地図情報が作成された時期を特定することが可能となっている。尚、センタ側地図DB12には、最新のバージョンの基本地図情報25に加えて、古いバーションの基本地図情報25についてもバージョン毎及びエリア毎に区分されて記憶されている。
ここで、ナビゲーション装置4に格納されている地図情報と上記基本地図情報25は、基本的に同一の構成を有しており、道路網を始めとして経路探索、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されている。例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ26、ノード点に関するノードデータ27、各分岐点に関する分岐点データ28、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等からなる。
ここで、リンクデータ26としては、例えば、該リンクを識別するリンクID、該リンクの端部に位置するノードを特定する端部ノード情報、該リンクを構成する道路の道路種別、車線数等が記憶される。また、ノードデータ27としては、該ノードを識別するノードID、該ノードの位置座標、該ノードがリンクを介して接続される接続先ノードを特定する接続先ノード情報等が記憶される。また、分岐点データ28としては、分岐点の形状(5叉路、4叉路、3叉路等)、該分岐点(交差点)を形成するノードを特定する該当ノード情報、該分岐点に接続されるリンク(以下、接続リンクという)を特定する接続リンク情報等が記憶される。
また、更新優先度設定テーブル13は、ナビゲーション装置4の有する地図情報を更新する場合であって、更新対象となるエリア(以下、更新対象エリアという)が複数ある場合に、該複数の更新対象エリアに対して更新優先度を設定する為のデータが記憶されたテーブルである。
ここで、図2は更新優先度設定テーブル13の一例を示した図である。図2に示すように、更新優先度設定テーブル13は、地図更新情報によって更新される更新内容毎に、優先度コストが対応付けられて記憶されている。例えば、“5叉路の新設又は5叉路への変更”に対しては、優先度コストとして「30」が対応付けられる。また、“道路の新設”に対しては、優先度コストとして「15」が対応付けられる。また、“道路の変更(例えば形状や種別の変更)”に対しては、優先度コストとして「5」が対応付けられる。以下同様に、分岐点や道路の更新内容毎に優先度コストが対応付けられている。ここで、更新優先度設定テーブル13では、ユーザの走行に与える影響が大きい更新内容ほど、高い優先度コストが設定される。例えば、5叉路等の特定形状の分岐点については、案内に対してユーザが進行方向を誤り易いので、他の分岐点よりも優先度コストが高く設定される。
そして、地図配信センタ2は、更新優先度設定テーブル13に基づいて後述のように更新対象エリアに対して更新優先度を設定する。具体的には、エリア毎に含まれる更新内容を特定し、対応付けられた優先度コストの合計値をエリア毎に算出する。そして、算出された優先度コストの合計値が高いエリアから順に更新優先度を設定する。
但し、更新優先度を設定する場合には、基本的にナビゲーション装置4による走行案内時に案内対象となる更新内容のみが考慮される。即ち、道路であれば、案内経路上にあって且つ右左折対象の分岐点に接続されることを条件とする。また、分岐点であれば、案内経路上にあって且つ右左折対象にあることを条件とする。従って、例えば5叉路の分岐点が新設された場合であっても、該5叉路が案内経路上に無い場合や、案内経路において直進で通過するのであれば、ナビゲーション装置4における走行案内の案内対象とならないので、該5叉路の更新コストは考慮せずに更新優先度を設定する(合計値の加算対象とならない)。また、道路が新設された場合であっても、該新設道路が案内経路上に無い場合や、案内経路において道なりに接続される(道路延伸)のであれば、ナビゲーション装置4における走行案内の案内対象とならないので、該新設道路の更新コストは考慮せずに更新優先度を設定する(合計値の加算対象とならない)。
更に、センタ側通信装置14はナビゲーション装置4とネットワーク8を介して通信を行う為の通信装置である。ここで、ネットワーク8としては、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等の通信系を使用することができる。そして、放送衛星によるCS放送、BS放送、地上波ディジタルテレビ放送、FM多重放送等を利用する通信系を使用することもできる。更に、高度道路交通システム(ITS)において利用されるノンストップ自動料金支払いシステム(ETC)、狭域通信システム(DSRC)等の通信系を使用することもできる。
そして、地図配信センタ2はナビゲーション装置4から地図更新情報の配信要求を受信した後に、配信要求元のナビゲーション装置4に対して配信する地図更新情報を生成する。その後、生成した地図更新情報を配信する。
ここで、地図更新情報は、ナビゲーション装置4に格納された地図情報の内、更新対象エリアの地図情報を、新たなバージョンの地図情報へと差分更新する為のデータである。
尚、ナビゲーション装置4において地図情報の更新対象となる更新対象エリアは、ナビゲーション装置4が地図更新情報を要求する際のナビゲーション装置4の状況によって変化する。例えば、ナビゲーション装置4は、ACCがONされた際や案内経路が設定された際に地図配信センタ2に対して地図更新情報の配信を要求するように構成されている。そして、ナビゲーション装置4のACCがONされた際には、ナビゲーション装置4の登録地点(例えばユーザの自宅)を中心とした所定距離(例えば80km)四方のエリアを含む2次メッシュと全国の高規格道路(例えば高速道路等)を含む2次メッシュが更新対象エリアとなる。一方、ナビゲーション装置4で案内経路が設定された場合には、ナビゲーション装置4で設定された案内経路を含む2次メッシュが更新対象エリアとなる。
次に、車両3に搭載されたナビゲーション装置4の概略構成について図3を用いて説明する。図3は本実施形態に係るナビゲーション装置4の制御系を模式的に示すブロック図である。
図3に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置4は、ナビゲーション装置4が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部31と、各種のデータが記録されたデータ記録部32と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU33と、ユーザからの操作を受け付ける操作部34と、ユーザに対して地図や目的地までの案内経路を表示する液晶ディスプレイ35と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ36と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ37と、地図配信センタ2やVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等との間で通信を行う通信モジュール5と、から構成されている。
以下に、ナビゲーション装置4を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部31は、GPS41、車速センサ42、ステアリングセンサ43、ジャイロセンサ44等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ42は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU33に出力する。そして、ナビゲーションECU33は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置4が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置4が備える構成としても良い。
また、データ記録部32は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録されたナビ側地図DB45、バージョン管理DB46及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部32をハードディスクの代わりにメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクにより構成しても良い。
ここで、ナビ側地図DB45は、ナビゲーション装置4における経路探索や案内に用いられるナビ地図情報47が記憶される記憶手段である。
ここで、ナビ側地図DB45に記憶されるナビ地図情報47は、前記した基本地図情報25と同様に道路網を始めとして経路探索、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ48、ノード点に関するノードデータ49、各分岐点に関する分岐点データ50、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等からなる。
そして、ナビ側地図DB45に記憶されるナビ地図情報47は、地図配信センタ2から配信された地図更新情報に基づいて該当箇所のデータを新たなデータに書き換えることによって新たなバージョンの地図情報に更新される。尚、ナビ地図情報47の具体的な更新処理については後に詳細に説明する。
また、バージョン管理DB46は、現在ナビ側地図DB45に記憶されているナビ地図情報47のバージョンをエリア毎に記録する記憶手段である。尚、バージョン管理DB46は、ナビ地図情報47が地図配信センタ2から配信された地図更新情報に基づいて新たなバージョンの地図情報に更新されるのに伴って、その内容が更新される。
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)33は、ナビゲーション装置4の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU61、並びにCPU61が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM62、制御用のプログラムのほか、後述の地図情報更新処理プログラム(図5、図6参照)等が記録されたROM63、ROM63から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ64等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU33は、地図配信センタ2のサーバ11とともに処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、案内経路取得手段は、出発地から設定された目的地までの案内経路を取得する。移動案内手段は、ナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47を用いて、案内経路に沿った移動体(例えば車両3)の移動案内を行う。地図更新手段は、ナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47を、エリア単位で新しいバージョンの地図情報へと更新する。更新対象エリア特定手段は、地図更新手段によってナビ地図情報47の更新を行う場合に、更新を行う更新対象エリアを案内経路に基づいて特定する。更新完了判定手段は、案内経路に沿って移動する移動体が到達する前に、地図更新手段によって更新が完了しない更新対象エリアがあるか否かを判定する。優先度設定手段は、更新完了判定手段によって移動体が到達する前に更新が完了しない更新対象エリアがあると判定された場合であって、更新対象エリアが複数ある場合に、案内経路に基づいて複数の更新対象エリアに対して更新優先度を設定する。分岐点回避経路変更手段は、優先度設定手段により設定された更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行った場合に、移動体が到達する前に更新が完了しない更新対象エリアがあって、且つ該更新対象エリアに案内経路で右左折の対象となるとともに地図更新手段によって新設又は変更される特定形状の分岐点を含む場合に、案内経路を該特定形状の分岐点を右左折しない経路へと変更する。道路回避経路変更手段は、優先度設定手段により設定された更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行った場合に、移動体が到達する前に更新が完了しない更新対象エリアがあって、且つ該更新対象エリアに案内経路上で地図更新手段によって新設されるとともに案内経路で右左折する分岐点に接続された道路を含む場合に、案内経路を該道路を通過しない経路へと変更する。復路案内経路取得手段は、目的地から出発地までの復路の案内経路を復路案内経路として取得する。復路更新対象エリア特定手段は、地図更新手段によって更新対象エリアの更新が終了した後に、復路案内経路に基づいて地図更新手段により更新を行う更新対象エリアを復路更新対象エリアとして特定する。復路優先度設定手段は、復路更新対象エリアが複数ある場合に、目的地から近いエリアを優先して複数の復路更新対象エリアに対して更新優先度を設定する。
操作部34は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU33は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部34は液晶ディスプレイ35の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。また、マイクと音声認識装置によって構成することもできる。
また、液晶ディスプレイ35には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、出発地から目的地までの案内経路、案内経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
また、スピーカ36は、ナビゲーションECU33からの指示に基づいて案内経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
また、DVDドライブ37は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB45の更新等が行われる。
また、通信モジュール5は、例えば、地図配信センタ2やVICS(登録商標)センタやプローブセンタ等から送信された地図更新情報、経路情報、交通情報等の各情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
次に、上記構成を有するナビゲーション装置4に記憶されたナビ地図情報47の更新処理について図4を用いて簡単に説明する。図4に示す例では、ナビゲーション装置4に記憶されたナビ地図情報47の内、所定の更新対象エリアの地図情報を更新する場合であって、ナビゲーション装置4のナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47の更新対象エリアのバージョンが“4”であり、一方、地図配信センタ2が所有する基本地図情報25の更新対象エリアの最新バージョンが“5”である場合を説明する。
この場合において、地図配信センタ2は、センタ側地図DB12に記憶されたバージョン“4”とバージョン“5”の基本地図情報25とを比較することにより、地図更新情報65を作成する。また、地図更新情報65を作成する際には、作成された地図更新情報65のエラーをチェックする処理についても行われる。尚、この場合に生成される地図更新情報65は、ナビゲーション装置4のナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47の内、更新対象エリアの地図情報をバージョン“4”からバージョン“5”へと更新するデータである。
そして、地図配信センタ2は生成された地図更新情報65を配信要求元のナビゲーション装置4へと配信する。一方、地図更新情報65を受信したナビゲーション装置4は、受信した地図更新情報65を用いてナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47を更新する。その結果、ナビゲーション装置4のナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47の内、更新対象エリアのナビ地図情報47がバージョン“4”からバージョン“5”へと更新される。
続いて、前記構成を有する地図情報更新システム1において、地図配信センタ2のサーバ11及びナビゲーション装置4のナビゲーションECU33が実行する地図情報更新処理プログラムについて図5及び図6に基づき説明する。図5及び図6は本実施形態に係る地図情報更新処理プログラムのフローチャートである。ここで、地図情報更新処理プログラムは、ナビゲーション装置4において経路探索を行う為の所定の操作(例えば目的地の設定操作)を受け付けた場合に実行され、地図配信センタ2から配信された地図更新情報に基づいてナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47を更新するプログラムである。尚、以下の図5及び図6にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置4や地図配信センタ2が備えているRAMやROMに記憶されており、CPU21或いはCPU61により実行される。
先ず、図5及び図6に基づいてナビゲーション装置4のCPU61が実行する地図情報更新処理プログラムについて説明する。先ず、ステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU61は、受け付けたユーザの操作に基づいて経路探索要求を地図配信センタ2へと送信する。ここで、経路探索要求には、経路探索要求の送信元のナビゲーション装置4を特定するユーザIDと、経路探索の探索条件である出発地(例えば車両3の現在位置)と目的地とを特定する情報が含まれている。尚、出発地は、車両3の現在位置、地図上でユーザにより指定された任意の地点、ユーザにより選択された施設などが該当する。また、目的地は、地図上でユーザにより指定された任意の地点、ユーザにより選択された施設などが該当する。
次に、S2においてCPU61は、地図配信センタ2から送信された経路情報を受信する。ここで、前記S2で受信する経路情報は、前記S1で送信した経路探索要求に基づいて地図配信センタ2が探索した出発地から目的地までの推奨経路(以下、センタ推奨経路という)に関する情報である。尚、センタ推奨経路とともにセンタ推奨経路に沿った走行案内を行う為の案内データ(例えば右左折等の案内対象となる分岐点の拡大図等)についても経路情報として受信する構成としても良い。
続いて、S3においてCPU61は、前記S2で受信した経路情報に基づいて、センタ推奨経路をナビゲーション装置4において走行案内の対象とする案内経路に設定する。
更に、S4においてCPU61は、ナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47を用いて出発地(例えば車両3の現在位置)から設定された目的地へと至る経路を探索する。そして、経路探索の結果に基づいて推奨経路(以下、ナビ推奨経路という)を特定する。尚、経路探索処理は、公知のダイクストラ法等を用いて行う。ここで、前記S4で特定されるナビ推奨経路は、上記センタ推奨経路が案内経路として不適切であると判定された場合において案内経路に設定される予備の経路である。
その後、S5においてCPU61は、ナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47の内、地図情報を新しいバージョンの地図情報へと更新する対象となるエリアである更新対象エリアを特定する。尚、本実施形態では特に二次メッシュによってエリアを特定する。また、更新対象エリアは、ナビゲーション装置4で設定された案内経路を含むエリアとする。従って、前記S5においてCPU61は、前記S3で設定された案内経路(センタ推奨経路)を含む2次メッシュを更新対象エリアに特定する。その後、S6へと移行する。
尚、S5以降のナビ地図情報47の更新処理と並行して車両3が走行を開始した後は、前記S3で設定された案内経路に基づく車両の走行案内処理についても別途行われる。具体的には、右左折の対象となる案内分岐点が車両の所定距離手前に接近した場合には、案内分岐点の拡大図を表示したり、案内分岐点での車両3の進行方向を案内する。
例えば、図6に示すように出発地から目的地までの案内経路81がナビゲーション装置4において設定されている場合には、メッシュA〜Tの内、メッシュC、D、E、H、M、P、Q、Rの8つの二次メッシュが更新対象エリアとして特定される。但し、前記S5で更新対象エリアに特定された二次メッシュであっても、更新対象となる新しいバージョンの地図情報が存在しない最新のバージョンの地図情報である二次メッシュについては、更新を行う必要が無いので最終的に更新対象エリアから除かれる。
次に、S6においてCPU61は、地図配信センタ2に対して地図更新情報の配信要求を送信する。尚、地図更新情報の配信要求には、配信要求の送信元のナビゲーション装置4を特定するユーザIDと、前記S3でナビゲーション装置4に設定された案内経路(センタ推奨経路)と、ナビ推奨経路と、前記S5で特定した更新対象エリアに関する情報が含まれている。また、更新対象エリアに関する情報としては、更新対象エリアに該当する二次メッシュのメッシュ番号や、更新対象エリアに該当する二次メッシュのナビ地図情報47における現時点のバージョンが含まれる。尚、ナビ地図情報47における現時点のバージョンは、バージョン管理DB46で管理されている。
続いて、S7においてCPU61は、配信要求に応じて地図配信センタ2から送信された地図更新情報を受信する。また、更新対象エリア毎に地図情報の更新の優先度合いを規定した更新優先度に関する更新優先度情報についても受信する。尚、地図更新情報は、ナビゲーション装置4のナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47の内、更新対象エリアの地図情報を現在のバージョンから新しいバージョンへと更新するデータである(図4参照)。また、更新優先度は、地図配信センタ2において更新優先度設定テーブル13に基づいて算出され、後述のように更新対象エリアが複数ある場合における地図情報の更新順序を設定する際に用いられる(S13)。
その後、S8においてCPU61は、車両3が案内経路に沿って走行した場合において、車両3が到達する前に更新の完了しない更新対象エリアがあるか否か判定する。具体的には、前記S8においてCPU61は、先ず車両3の現在位置やナビ地図情報47やVICS(登録商標)センタ等から取得した交通情報に基づいて、更新対象エリア毎に車両3の到達時刻を推定する。次に、CPU61は、前記S7で受信した地図更新情報に基づいて更新対象エリアの更新を行った場合に、更新が完了する時刻を更新対象エリア毎に推定する。尚、更新対象エリアが複数ある場合には、基本的に出発地から近い順を更新順序として地図情報の更新処理を行うとして更新の完了時刻を推定する。例えば、図7に示す例ではメッシュP→Q→R→M→H→C→D→Eの順に地図情報の更新が行われることとなる。但し、後述のS13において更新順序が変更された後においては、変更後の更新順序に従って更新を行うとして更新の完了時刻を推定する。そして、CPU61は、更新対象エリア毎に車両3の到達時刻と更新の完了時刻とを比較して前記S8の判定処理を実行する。
そして、車両3が案内経路に沿って走行した場合において、車両3が到達する前に更新の完了しない更新対象エリアがないと判定された場合(S8:NO)には、S9へと移行する。それに対して、車両3が案内経路に沿って走行した場合において、車両3が到達する前に更新の完了しない更新対象エリアがあると判定された場合(S8:YES)には、S13へと移行する。
S9においてCPU61は、ナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47を、前記S7で受信した地図更新情報に基づいて更新する。その結果、ナビ地図情報47の内、更新対象エリアの地図情報が新たなデータ内容へと書き換えられ、新たなバージョンの地図情報へと更新される。また、更新対象エリアが複数ある場合には、基本的に出発地から近い順(例えば、図7に示す例ではメッシュP→Q→R→M→H→C→D→Eの順)を更新順序として、更新対象エリア毎に順次更新が行われる。但し、後述のS13において更新順序が変更された後においては、変更後の更新順序に従って更新される。
次に、S10においてCPU61は、前記S5で特定された全ての更新対象エリアに対する地図情報の更新処理が完了したか否か判定する。
そして、全ての更新対象エリアに対する地図情報の更新処理が完了したと判定された場合(S10:YES)には、S11へと移行する。それに対して、全ての更新対象エリアに対する地図情報の更新処理が完了していないと判定された場合(S10:NO)には、S12へと移行する。
S11においてCPU61は、復路更新処理を行う。ここで、復路更新処理は、目的地までの往路に対する地図情報の更新処理が終了した場合であって、目的地到着までの空き時間がある場合に、目的地からの復路に対する地図情報の更新を復路走行前に行う処理である。具体的に復路更新処理においてCPU61は、S1〜S7と同様の処理を行うことによって、目的地から出発地までの復路の案内経路(以下、復路案内経路という)及び更新対象エリア(以下、復路更新対象エリアという)を特定し、更に、復路更新対象エリアの地図情報を更新する為の地図更新情報を地図配信センタ2から受信する。そして、ナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47を、受信した地図更新情報に基づいて更新する。尚、復路更新対象エリアが複数ある場合には、目的地(即ち復路での出発地)から近い順を更新順序として、復路更新対象エリア毎に順次更新が行われる。
その後、S12においてCPU61は、前記S3で設定された案内経路と現在位置検出部31の検出結果とに基づいて、車両3が目的地に到達したか否かを判定する。
そして、車両3が目的地に到達したと判定された場合(S12:YES)には、当該地図更新処理プログラムを終了する。それに対して、車両3が目的地に到達していないと判定された場合(S12:NO)にはS8へと戻り、地図情報の更新を継続して行う。
一方、S13においてCPU61は、更新対象エリアが複数ある場合において地図情報を更新する順序を規定した更新順序を、前記S7で受信した更新優先度情報に基づいて変更する。尚、更新順序は、初期状態では出発地から近い順に規定される。
以下に、前記S13の更新順序の変更処理について具体例を挙げて詳細に説明する。ここで、図8は更新優先度情報の一例について示した図である。
図8に示す例では、更新対象エリアとして図7のメッシュC、D、E、H、M、P、Q、Rの8つの二次メッシュが特定されている。そして、地図配信センタ2から受信する更新優先度情報は、メッシュ毎に優先度コストの合計値と更新優先度とを関連付けて記憶している。ここで、優先度コストは、更新内容毎に更新優先度設定テーブル13(図2)において予め規定されており、地図配信センタ2は後述のS26において更新優先度設定テーブル13を参照して、更新対象エリア毎に更新対象エリアに含まれる各更新内容に対応付けられた優先度コストの合計値を算出し、合計値が高い順に更新対象エリアの更新優先度を設定する。尚、更新優先度の設定処理の詳細については後述する。
例えば、図8に示す例では、メッシュCが最も優先度コストの合計値が大きいので、最も更新優先度が高く設定される。そして、メッシュDが最も優先度コストの合計値が小さいので、最も更新優先度が低く設定される。尚、優先度コストの合計値が同一のメッシュが複数ある場合には、出発地に近いメッシュがより高い更新優先度となるように設定される。そして、前記S13においてCPU61は、更新優先度が高い順に更新順序を変更する。その結果、図7及び図8に示す例では、変更前の更新順序は出発地から近い順でありメッシュP→Q→R→M→H→C→D→Eの順であったが、前記S13においてメッシュC→P→R→Q→H→M→E→Dの順に変更される。即ち、ユーザの走行に与える影響が大きい更新内容を含むエリアほど、優先的に更新されることとなる。
次に、S14においてCPU61は、前記S13で変更した後の更新順序で更新した場合であっても、車両3が案内経路に沿って走行した場合において、車両3が到達する前に更新の完了しない更新対象エリアがあるか否か判定する。
そして、変更後の更新順序で更新を行った場合において、車両3が到達する前に更新の完了しない更新対象エリアがないと判定された場合(S14:NO)には、S9へと移行する。そして、変更後の更新順序に従ってナビ地図情報47の更新を行う。
一方、変更後の更新順序で更新を行った場合において、車両3が到達する前に更新の完了しない更新対象エリアがあると判定された場合(S14:YES)には、S15へと移行する。
S15においてCPU61は、到達前に更新が完了できないと判定された更新対象エリアに、ユーザの走行に与える影響が大きい更新内容があるか否か判定する。ここで、ユーザの走行に与える影響が大きい更新内容としては、特定形状の分岐点の新設又は特定形状の分岐点への変更であって、該分岐点が案内経路上で右左折の対象となる場合や、道路の新設であって、該道路が案内経路上で右左折の対象となる分岐点に接続される場合等がある。尚、特定形状の分岐点とは、5叉路等の案内に対してユーザが進行方向を誤り易い条件を満たす分岐点とする。尚、前記S15の判定処理は前記S7で受信した更新優先度情報に基づいて判定しても良い。具体的には、優先度コストの合計値が所定値(例えば40)以上である更新対象エリアについては、ユーザの走行に与える影響が大きい更新内容があると判定する。
そして、到達前に更新が完了できないと判定された更新対象エリアに、ユーザの走行に与える影響が大きい更新内容が無いと判定された場合(S15:NO)には、S9へと移行する。そして、変更後の更新順序に従ってナビ地図情報47の更新を行う。
一方、到達前に更新が完了できないと判定された更新対象エリアに、ユーザの走行に与える影響が大きい更新内容があると判定された場合(S15:YES)には、S16へと移行する。
S16においてCPU61は、前記S4で特定されたナビ推奨経路をナビゲーション装置4の案内経路に新たに設定する。ここで、ナビ推奨経路は更新前のナビ地図情報47に基づいて探索された経路であるので、地図情報の更新によって新設又は変更される道路や分岐点については、その新設や変更が考慮されていない。即ち、ナビ推奨経路は、新設道路を通過する経路や、新設された分岐点で右左折する経路とならない。従って、ナビ推奨経路を案内経路とすることによって、上述したユーザの走行に与える影響が大きい更新内容である“新設又は変更される特定形状の分岐点での右左折”や“右左折の対象となる分岐点に接続された新設道路の通過”を避けた経路を案内経路として設定することが可能となる。尚、地図配信センタ2に“新設又は変更される特定形状の分岐点での右左折”や“右左折の対象となる分岐点に接続された新設道路の通過”を避けた推奨経路を再度探索させ、地図配信センタ2から取得した新たな推奨経路を案内経路に設定する構成としても良い。
その後、S17においてCPU61は、前記S16で設定された新たな案内経路に基づいて走行案内を行いつつ、ナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47を、前記S7で受信した地図更新情報に基づいて更新する。その結果、ナビ地図情報47の内、更新対象エリアの地図情報が新たなデータ内容へと書き換えられ、新たなバージョンの地図情報へと更新される。
次に、地図配信センタ2のCPU21が実行する地図情報更新処理プログラムについて説明する。
先ず、S21においてCPU21は、経路探索を行う為の所定の操作が行われたナビゲーション装置4から送信される経路探索要求を受信する。尚、経路探索要求には、経路探索要求の送信元のナビゲーション装置4を特定するユーザIDと、経路探索の探索条件である出発地と目的地とを特定する情報が含まれている。
次に、S22においてCPU21は、前記S21で受信した経路探索要求と、センタ側地図DB12に記憶された基本地図情報25を用いて出発地から目的地へと至る経路を探索する。そして、経路探索の結果に基づいてセンタ推奨経路を特定する。尚、経路探索処理は、公知のダイクストラ法等を用いて行う。
続いて、S23においてCPU21は、前記S22で特定したセンタ推奨経路に関する経路情報を、経路探索要求の送信元のナビゲーション装置4に対して送信する。尚、センタ推奨経路とともにセンタ推奨経路に沿った走行案内を行う為の案内データ(例えば右左折等の案内対象となる分岐点の拡大図等)についても経路情報として送信する構成としても良い。
その後、S24においてCPU21は、ナビゲーション装置4から送信される地図更新情報の配信要求を受信する。尚、地図更新情報の配信要求には、配信要求の送信元のナビゲーション装置4を特定するユーザIDと、ナビゲーション装置4で設定されている案内経路(センタ推奨経路)と、ナビ推奨経路と、更新対象エリアに関する情報が含まれている。
次に、S25においてCPU21は、前記S24で受信した地図更新情報の配信要求に基づいて、更新対象エリアの地図情報を更新する為の地図更新情報を生成する。尚、前記S25で生成される地図更新情報は、配信要求元のナビゲーション装置4に記憶されたナビ地図情報47の内、更新対象エリアの地図情報を、現在のバージョンから最新のバージョンへと更新するデータである。尚、地図更新情報の生成処理については既に公知であるので、詳細は省略する。
続いて、S26においてCPU21は、前記S24で受信した地図更新情報の配信要求に基づいて、更新対象エリア毎に地図情報の更新の優先度合いを規定した更新優先度を算出する。具体的には、CPU21は更新優先度設定テーブル13(図2)を参照して、更新対象エリア毎に更新対象エリアに含まれる各更新内容に対応付けられた優先度コストの合計値を算出し、合計値が高い順に更新対象エリアの更新優先度を設定する。但し、更新優先度を設定する場合には、基本的にナビゲーション装置4による走行案内時に案内対象となる更新内容のみが考慮される。即ち、道路であれば、案内経路上にあって且つ右左折対象の分岐点に接続されることを条件とする。また、分岐点であれば、案内経路上にあって且つ右左折対象にあることを条件とする。
以下に図9及び図10を用いて、更新対象エリアであるメッシュCを例に挙げて優先度コストの合計値の算出方法について説明する。尚、メッシュCは『5叉路の分岐点aの新設』、『4叉路の分岐点bの新設』、『リンクxの新設』、『リンクyの新設』、『リンクzの新設』の5箇所の更新内容を含むものとする。
ここで、図9に示すメッシュCでは5箇所の更新内容を含んでいるが、分岐点bは案内経路上にはあるものの直進で通過する分岐点であるので走行案内時に案内対象とならない。従って、分岐点bの更新コストは考慮せずに更新優先度を設定する(合計値の加算対象とならない)。また、リンクyについても案内経路上にはあるものの道なりに接続されたリンクであるので走行案内時に案内対象とならない。従って、リンクyの更新コストは考慮せずに更新優先度を設定する(合計値の加算対象とならない)。また、リンクzについては案内経路上に無いので当然に走行案内時に案内対象とならない。従って、リンクzの更新コストは考慮せずに更新優先度を設定する(合計値の加算対象とならない)。その結果、図10に示すようにメッシュCの優先度コストの合計は、『5叉路の分岐点aの新設』と『リンクxの新設』による優先度コストを合計した“45”となる。同様にして、他の更新対象エリアに対しても優先度コストの合計値を算出する。
その後、S27においてCPU21は、前記S25で生成した地図更新情報及び前記S26で算出された更新優先度に関する更新優先度情報(図8)を、地図更新情報の配信要求の送信元のナビゲーション装置4に対して送信する。その結果、地図更新情報を受信したナビゲーション装置4において、ナビゲーション装置4が有するナビ地図情報47の更新処理が行われる(S9、S17)。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る地図情報更新システム1、地図情報更新システム1による地図情報更新方法及び地図配信センタ2又はナビゲーション装置4で実行されるコンピュータプログラムでは、ナビゲーション装置4のナビ側地図DB45に記憶されたナビ地図情報47の更新を行う場合において、ナビゲーション装置4において走行案内を行う為の案内経路を設定し(S3)、設定された案内経路に基づいて更新対象とする更新対象エリアを特定し(S5)、特定された更新対象エリアが複数ある場合に、案内経路に基づいて更新対象エリア毎の更新優先度を設定し(S13)、設定された更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行う(S9、S17)ので、案内経路に沿った車両の走行案内を行う際に、更新後の地図情報に基づいて適切な走行案内を行うことが可能となる。その結果、必要な案内が行われなかったり、更新前の地図情報に基づいて誤った案内が行われることを防止することが可能となる。
また、案内経路を含むとともに更新対象となる新しいバージョンの地図情報が存在するエリアを更新対象エリアに特定するので、案内経路に沿って走行する車両の走行案内を行うのに必要なエリアを地図情報の更新対象エリアとすることが可能となる。
また、案内経路上で新設又は変更される特定形状の分岐点を含む更新対象エリアを他の更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定するので、ユーザの走行に与える影響が大きい更新内容を含む更新対象エリアを優先して更新を行うことが可能となる。従って、ユーザが案内を必要とする箇所において更新後の地図情報に基づく適切な案内を行うことが可能となり、案内経路に沿った走行を行わせることが可能となる。
また、案内経路で右左折の対象となるとともに新設又は変更される特定形状の分岐点を含む更新対象エリアを他の更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定するので、ユーザの走行に与える影響が特に大きい更新内容を含む更新対象エリアを優先して更新を行うことが可能となる。従って、ユーザが案内を必要とする箇所において更新後の地図情報に基づく適切な案内を行うことが可能となり、案内経路に沿った走行を行わせることが可能となる。
また、更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行った場合に、車両が到達する前に更新が完了しない更新対象エリアがあって、且つ該更新対象エリアに案内経路で右左折の対象となるとともに新設又は変更される特定形状の分岐点を含む場合に、案内経路を該特定形状の分岐点を右左折しない経路へと変更するので、ユーザの走行に与える影響が特に大きい更新内容を含む更新対象エリアの更新が間に合わない場合であっても、その更新内容の箇所を避けた案内経路を新たに設定することによって、ユーザに大きな不利益を与えることなく案内経路に沿った走行を行わせることが可能となる。
また、特定形状の分岐点を5叉路等の車両が走行案内に対して進行方向を誤り易い条件を満たす分岐点とするので、ユーザが進行方向を誤り易い分岐点を含む更新対象エリアを優先して更新を行うことが可能となる。また、更新が間に合わない場合には、ユーザが進行方向を誤り易い分岐点を避けた案内経路を新たに設定することが可能となる。
また、案内経路上で新設又は変更される道路を含む更新対象エリアを他の更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定するので、ユーザの走行に与える影響が大きい更新内容を含む更新対象エリアを優先して更新を行うことが可能となる。従って、ユーザが案内を必要とする箇所において更新後の地図情報に基づく適切な案内を行うことが可能となり、案内経路に沿った走行を行わせることが可能となる。
また、案内経路上で新設又は変更され、且つ案内経路で右左折する分岐点に接続された道路を含む更新対象エリアを他の更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定するので、ユーザの走行に与える影響が特に大きい更新内容を含む更新対象エリアを優先して更新を行うことが可能となる。従って、ユーザが案内を必要とする箇所において更新後の地図情報に基づく適切な案内を行うことが可能となり、案内経路に沿った走行を行わせることが可能となる。
また、更新優先度に沿った順序で更新対象エリアの更新を行った場合に、車両が到達する前に更新が完了しない更新対象エリアがあって、且つ該更新対象エリアに案内経路上で地図更新手段によって新設されるとともに案内経路で右左折する分岐点に接続された道路を含む場合に、案内経路を該道路を通過しない経路へと変更するので、ユーザの走行に与える影響が特に大きい更新内容を含む更新対象エリアの更新が間に合わない場合であっても、その更新内容の箇所を避けた案内経路を新たに設定することによって、ユーザに大きな不利益を与えることなく案内経路に沿った走行を行わせることが可能となる。
また、目的地から出発地までの復路の案内経路を復路案内経路として取得し、往路の更新対象エリアの更新が終了した後に、復路案内経路に基づいて復路の更新対象エリアの更新を行う(S11)ので、往路走行中の空き時間を活用して、復路走行時に行う地図情報の更新を事前に行うことが可能となる。その結果、復路の案内経路に基づく地図情報の更新をより早いタイミングで完了することが可能となる。
また、復路の更新対象エリアが複数ある場合に、目的地から近いエリアを優先して更新優先度を設定し、設定された更新優先度に沿った順序で復路の更新対象エリアの更新を行うので、到達時刻が早いエリアを優先して地図情報の更新を行うことが可能となる。その結果、復路の案内経路に沿った車両の走行案内を行う際に、更新後の地図情報に基づいて適切な走行案内を行うことが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では、前記S5の更新エリアの特定処理、S13の更新順序の変更処理をナビゲーション装置4が行う構成としているが地図配信センタ2が行う構成としても良い。一方、本実施形態では、S26の更新優先度の算出処理を地図配信センタ2が行う構成としているが、ナビゲーション装置4が行う構成としても良い。
また、本実施形態では、地図配信センタ2が探索したセンタ推奨経路を取得し、ナビゲーション装置4の案内経路に設定する(S3)構成としているが、地図配信センタ2以外のセンタや装置が探索した経路を案内経路に設定する構成としても良い。但し、経路を探索するセンタや装置は、最新の地図情報を取得できる環境を有するセンタや装置であることが望ましい。
また、本実施形態では、更新優先度設定テーブル13において接続するリンク数に基づいて分岐点を区分し、優先度コストを設定する構成としているが、例えば信号機の有無、車線数、リンクの接続角度等に基づいて分岐点を区分し、優先度コストを設定する構成としても良い。
また、本実施形態では、更新優先度設定テーブル13において、3叉路や4叉路の分岐点の更新に対しても優先度コストを設定しているが、特に案内に対して進行方向を誤り易い条件を満たす分岐点である5叉路の分岐点の更新に対してのみ優先度コストを設定する構成としても良い。
また、本実施形態では、更新優先度設定テーブル13において分岐点と道路の更新に対して優先度コストを設定する構成としているが、例えば分岐点と道路以外の更新内容(例えば施設の更新)に対しても優先度コストを設定しても良い。
また、本実施形態では、ナビゲーション装置4による走行案内時に案内対象となる更新内容(例えば、案内経路上にあって且つ右左折対象の分岐点に接続される道路や、案内経路上にあって且つ右左折対象にある分岐点)のみを考慮して更新優先度を設定する構成としているが、案内対象とならない更新内容についても考慮して更新優先度を設定する構成としても良い。
また、本実施形態では、地図情報を記憶するとともに、地図配信センタ2から配信されたデータに基づいて記憶された地図情報を更新する端末としてナビゲーション装置4を用いた例を説明しているが、ナビゲーション装置4の代わりに、携帯電話機、スマートフォン、PDA、パーソナルコンピュータ等を用いても良い。また、携帯端末等を用いる場合には、車両以外の移動体、例えば、携帯端末等のユーザや2輪車等に対する走行案内を行う場合もある。
1 地図情報更新システム
2 地図配信センタ
3 車両
4 ナビゲーション装置
11 サーバ
12 センタ側地図DB
13 更新優先度設定テーブル
21 CPU
22 RAM
23 ROM
25 基本地図情報
33 ナビゲーションECU
61 CPU
62 RAM
63 ROM
45 ナビ側地図DB
47 ナビ地図情報

Claims (14)

  1. 出発地から設定された目的地までの案内経路を取得する案内経路取得手段と、
    地図情報記憶媒体に記憶された地図情報を用いて、前記案内経路に沿った移動体の移動案内を行う移動案内手段と、
    前記地図情報記憶媒体に記憶された前記地図情報を、エリア単位で新しいバージョンの地図情報へと更新する地図更新手段と、
    前記地図更新手段によって前記地図情報の更新を行う場合に、更新を行う更新対象エリアを前記案内経路に基づいて特定する更新対象エリア特定手段と、
    前記案内経路に沿って移動する前記移動体が到達する前に、前記地図更新手段によって更新が完了しない前記更新対象エリアがあるか否かを判定する更新完了判定手段と、
    前記更新完了判定手段によって前記移動体が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあると判定された場合であって、前記更新対象エリアが複数ある場合に、前記案内経路に基づいて複数の前記更新対象エリアに対して更新優先度を設定する優先度設定手段と、を有し、
    前記地図更新手段は、前記優先度設定手段により設定された更新優先度に沿った順序で複数の前記更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする地図情報更新システム。
  2. 前記更新対象エリア特定手段は、前記案内経路を含むとともに更新対象となる新しいバージョンの地図情報が存在するエリアを前記更新対象エリアに特定することを特徴とする請求項1に記載の地図情報更新システム。
  3. 前記優先度設定手段は、前記案内経路上で前記地図更新手段によって新設又は変更される特定形状の分岐点を含む前記更新対象エリアを他の前記更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の地図情報更新システム。
  4. 前記優先度設定手段は、前記案内経路で右左折の対象となるとともに前記地図更新手段によって新設又は変更される特定形状の分岐点を含む前記更新対象エリアを他の前記更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定することを特徴とする請求項3に記載の地図情報更新システム。
  5. 前記優先度設定手段により設定された前記更新優先度に沿った順序で前記更新対象エリアの更新を行った場合に、前記移動体が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあって、且つ該更新対象エリアに前記案内経路で右左折の対象となるとともに前記地図更新手段によって新設又は変更される特定形状の分岐点を含む場合に、前記案内経路を該特定形状の分岐点を右左折しない経路へと変更する分岐点回避経路変更手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の地図情報更新システム。
  6. 前記特定形状の分岐点は、前記移動体が前記移動案内手段の案内に対して進行方向を誤り易い条件を満たす分岐点であることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の地図情報更新システム。
  7. 前記優先度設定手段は、前記案内経路上で前記地図更新手段によって新設又は変更される道路を含む前記更新対象エリアを他の前記更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の地図情報更新システム。
  8. 前記優先度設定手段は、前記案内経路上で前記地図更新手段によって新設又は変更され、且つ前記案内経路で右左折する分岐点に接続された道路を含む前記更新対象エリアを他の前記更新対象エリアよりも高い更新優先度に設定することを特徴とする請求項7に記載の地図情報更新システム。
  9. 前記優先度設定手段により設定された前記更新優先度に沿った順序で前記更新対象エリアの更新を行った場合に、前記移動体が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあって、且つ該更新対象エリアに前記案内経路上で前記地図更新手段によって新設されるとともに前記案内経路で右左折する分岐点に接続された道路を含む場合に、前記案内経路を該道路を通過しない経路へと変更する道路回避経路変更手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の地図情報更新システム。
  10. 前記目的地から前記出発地までの復路の案内経路を復路案内経路として取得する復路案内経路取得手段と、
    前記地図更新手段によって前記更新対象エリアの更新が終了した後に、前記復路案内経路に基づいて記地図更新手段により更新を行う更新対象エリアを復路更新対象エリアとして特定する復路更新対象エリア特定手段と、を有し、
    前記地図更新手段は、前記復路更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の地図情報更新システム。
  11. 前記復路更新対象エリアが複数ある場合に、前記目的地から近いエリアを優先して複数の前記復路更新対象エリアに対して更新優先度を設定する復路優先度設定手段を有し、
    前記地図更新手段は、前記復路優先度設定手段により設定された更新優先度に沿った順序で複数の前記復路更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする請求項10に記載の地図情報更新システム。
  12. 出発地から設定された目的地までの案内経路を取得する案内経路取得手段と、
    地図情報記憶媒体に記憶された地図情報を用いて、前記案内経路に沿った移動体の移動案内を行う移動案内手段と、
    前記地図情報記憶媒体に記憶された前記地図情報を、エリア単位で新しいバージョンの地図情報へと更新する地図更新手段と、
    前記地図更新手段によって前記地図情報の更新を行う場合に、更新を行う更新対象エリアを前記案内経路に基づいて特定する更新対象エリア特定手段と、
    前記案内経路に沿って移動する前記移動体が到達する前に、前記地図更新手段によって更新が完了しない前記更新対象エリアがあるか否かを判定する更新完了判定手段と、
    前記更新完了判定手段によって前記移動体が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあると判定された場合であって、前記更新対象エリアが複数ある場合に、前記案内経路に基づいて複数の前記更新対象エリアに対して更新優先度を設定する優先度設定手段と、を有し、
    前記地図更新手段は、前記優先度設定手段により設定された更新優先度に沿った順序で複数の前記更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする地図情報更新装置。
  13. 出発地から設定された目的地までの案内経路を取得する案内経路取得ステップと、
    地図情報記憶媒体に記憶された地図情報を用いて、前記案内経路に沿った移動体の移動案内を行う移動案内ステップと、
    前記地図情報記憶媒体に記憶された前記地図情報を、エリア単位で新しいバージョンの地図情報へと更新する地図更新ステップと、
    前記地図更新ステップによって前記地図情報の更新を行う場合に、更新を行う更新対象エリアを前記案内経路に基づいて特定する更新対象エリア特定ステップと、
    前記案内経路に沿って移動する前記移動体が到達する前に、前記地図更新ステップによって更新が完了しない前記更新対象エリアがあるか否かを判定する更新完了判定ステップと、
    前記更新完了判定ステップによって前記移動体が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあると判定された場合であって、前記更新対象エリアが複数ある場合に、前記案内経路に基づいて複数の前記更新対象エリアに対して更新優先度を設定する優先度設定ステップと、を有し、
    前記地図更新ステップは、前記優先度設定ステップにより設定された更新優先度に沿った順序で複数の前記更新対象エリアの更新を行うことを特徴とする地図情報更新方法。
  14. コンピュータに、
    出発地から設定された目的地までの案内経路を取得する案内経路取得機能と、
    地図情報記憶媒体に記憶された地図情報を用いて、前記案内経路に沿った移動体の移動案内を行う移動案内機能と、
    前記地図情報記憶媒体に記憶された前記地図情報を、エリア単位で新しいバージョンの地図情報へと更新する地図更新機能と、
    前記地図更新機能によって前記地図情報の更新を行う場合に、更新を行う更新対象エリアを前記案内経路に基づいて特定する更新対象エリア特定機能と、
    前記案内経路に沿って移動する前記移動体が到達する前に、前記地図更新ステップによって更新が完了しない前記更新対象エリアがあるか否かを判定する更新完了判定機能と、
    前記更新完了判定機能によって前記移動体が到達する前に更新が完了しない前記更新対象エリアがあると判定された場合であって、前記更新対象エリアが複数ある場合に、前記案内経路に基づいて複数の前記更新対象エリアに対して更新優先度を設定する優先度設定機能と、を実行させ、
    前記地図更新機能は、前記優先度設定機能により設定された更新優先度に沿った順序で複数の前記更新対象エリアの更新を行うことを特徴とするコンピュータプログラム。
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