JP2014020796A - 電圧異常検出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成により複数の電源電圧の異常を検出する。
【解決手段】トランジスタQ1、Q2のオンオフ状態は、BE間に印加される制御電圧V2−V1、V1−V2に基づいて定まる。電源電圧V1が規定電圧に等しい場合、電源電圧V2が(規定電圧+Vf)よりも高くなると検出信号S1がHになり、電源電圧V2が(規定電圧−Vf)よりも低くなると検出信号S2がHになる。これにより、電源電圧V2に異常が生じたことを検出できる。電源電圧V1についても同様の作用になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の電源線からそれぞれ入力した電源電圧の異常を検出する電圧異常検出回路に関する。
マイコンシステムに電源電圧を供給するため電源ICが用いられている。この電源ICで生成される電源電圧が変動して正常な電源電圧範囲を超えると、マイコンシステムが正常に動作しなくなる。このため、従来は、電源回路とは別に基準電圧発生回路を備え、電源電圧と基準電圧をコンパレータで比較することにより電源異常を検出していた。また、電源ICには複数の電源回路を備えたものがある。特許文献1に記載された電圧異常検出回路は、複数の電源電圧について異常を検出するため、複数の電源電圧に対して基準電圧発生回路と分圧回路をそれぞれ共通化して回路の小型化を図っている。
特開2011−191235号公報
しかし、上述した従来構成は、コンパレータを必須の構成要素としているので、依然として回路の規模が大きかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、より簡易な構成により複数の電源電圧の異常を検出できる電圧異常検出回路を提供することにある。
請求項1に記載した電圧異常検出回路は、複数の電源線からそれぞれ電源電圧を入力し、これらの電源電圧の異常を検出する電圧異常検出回路である。電圧異常検出回路は、電源電圧ごとにその電源電圧と他の電源電圧との差電圧が制御電圧として印加される検出トランジスタと、検出トランジスタごとにそのオンオフ状態に応じた検出信号を出力する検出回路とを備えている。入力した電源電圧に順序を付したとき、各検出トランジスタのエミッタまたはソースにはそれぞれ各順位を持つ電源電圧が印加され、ベースまたはゲートにはその順位に対し次の順位を持つ電源電圧が印加されている。
この構成によれば、電源電圧が過大(正常な電源電圧範囲よりも高くなった状態)または電源電圧が過小(正常な電源電圧範囲よりも低くなった状態)になり、当該電源電圧と他の正常な電源電圧との差電圧がオン制御電圧よりも高くなると、対応する検出トランジスタがオンして異常を示す検出信号が出力される。各電源電圧は、検出トランジスタのベースまたはゲートに印加されるとともに、他の検出トランジスタのエミッタまたはソースに印加される。従って、互いに同じ導電型(Pチャネル/Nチャネル)または互いに同じ接合型(PNP形/NPN形)の検出トランジスタを用いた場合、各電源電圧について過大と過小の両方の異常状態を検出することができる。本手段ではコンパレータを用いておらず、より簡易な構成により複数の電源電圧の異常を検出できる。
請求項2に記載した手段によれば、検出回路は、検出トランジスタと直列に接続された抵抗回路と、この抵抗回路の電圧を所定のしきい値電圧に基づいて2値の検出信号とするバッファ回路とから構成されている。
請求項3に記載した手段によれば、抵抗回路は、第1分圧比で分圧する第1分圧回路により構成されている。電圧異常検出回路は、電源電圧ごとにその電源電圧を第2分圧比で分圧する第2分圧回路と、検出トランジスタごとの判定トランジスタと、判定トランジスタごとにそのオンオフ状態に応じた判定信号を出力する判定回路とを備えている。判定トランジスタは、その検出トランジスタと直列に接続された第1分圧回路の分圧電圧と、その検出トランジスタのベースまたはゲートに印加される電源電圧を分圧する第2分圧回路の分圧電圧との差電圧が制御電圧として印加される。
検出トランジスタがオンした状態において、その検出トランジスタのベースまたはゲートに印加される電源電圧が正常な電源電圧範囲よりも低く設定された下限しきい値以上である場合、その検出トランジスタのエミッタまたはソースに印加される電源電圧が正常な電源電圧範囲よりも高くなったときに限りその検出トランジスタに対応して設けられた判定トランジスタがオフするように、第1分圧回路と第2分圧回路の分圧比が設定されている。
この構成によれば、検出トランジスタのベースまたはゲートに印加される電源電圧が下限しきい値以上である限り、検出トランジスタのエミッタまたはソースに印加される電源電圧が異常上昇した場合と検出トランジスタのベースまたはゲートに印加される電源電圧が異常低下した場合とを判定信号により区別することができる。
請求項4に記載した手段によれば、検出トランジスタと抵抗回路との間に順方向のダイオードが直列に接続されている。これにより、検出トランジスタのエミッタまたはソースに印加される電源電圧が異常上昇した場合に、バッファ回路の入力端子に印加される電圧を順方向電圧だけ低減でき、バッファ回路を保護することができる。
請求項5に記載した手段によれば、電源線から入力した電源電圧を分圧して得た電圧を電源電圧として出力する分圧回路を備えている。これにより、分圧後の電源電圧を用いて検出トランジスタの制御電圧が生成されるので、電源線から入力した電源電圧が互いに異なる電圧であっても上述した各手段を適用できる。
請求項6に記載した手段によれば、電源電圧はダイオードを直列に介して検出トランジスタのエミッタもしくはソースまたはベースもしくはゲートに印加される。これにより、検出トランジスタをオンさせるオン制御電圧は、検出トランジスタ固有のオン制御電圧にダイオードの順方向電圧を加えた電圧になる。その結果、電源電圧を正常と見なす範囲(検出トランジスタがオフする電源電圧範囲)を広げる方向に調整できる。
第1の実施形態を示す2つの電源電圧を対象とする電圧異常検出回路の構成図 3つの電源電圧を対象とする電圧異常検出回路の構成図 電源電圧V2が変動する場合の波形図 図3相当図 電源電圧の異常と検出信号との関係を示す図 第2の実施形態を示す図1相当図 電源電圧V1またはV2が変動する場合の波形図 電源電圧の異常と検出信号、判定信号との関係を示す図 第3の実施形態を示す図1相当図 第4の実施形態を示す図1相当図 図3相当図 第5の実施形態を示す図1相当図 図3相当図 第6の実施形態を示す図1相当図 電源電圧の立ち上がり時の波形図 第7の実施形態を示すシステム構成図
各実施形態において実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について図1ないし図5を参照しながら説明する。図1に示す電圧異常検出回路1または図2に示す電圧異常検出回路2は、マイコンシステムに複数系統の電源電圧を供給する電源IC内またはマイコンチップ内に設けられている。
電圧異常検出回路1は、異なる2本の電源線P1、P2からそれぞれ電源電圧V1、V2を入力し、これら電源電圧V1、V2の異常を検出する。電圧異常検出回路2は、異なる3本の電源線P1、P2、P3からそれぞれ電源電圧V1、V2、V3を入力し、これら電源電圧V1、V2、V3の異常を検出する。正常時における電源電圧V1、V2、V3の電圧値(以下、規定電圧と称す)は等しい(例えば5V)。電源電圧の異常とは、電源電圧が、規定電圧に対し上限値と下限値とで挟まれた正常な電源電圧範囲を超えることを意味する。後述するように、本実施形態における上限値は規定電圧+Vf(Vf:PN接合の順方向電圧)であり、下限値は規定電圧−Vfである。
図1、図2に示す電圧異常検出回路1、2は同様の構成を備えているので、ここでは電圧異常検出回路2の構成を説明する。電圧異常検出回路2は、電源電圧V1とV3、電源電圧V2とV1、電源電圧V3とV2の各差電圧がそれぞれ制御電圧(ベース・エミッタ間電圧)として印加されるPNP形のトランジスタQ1、Q2、Q3(検出トランジスタに相当)を備えている。
ここで、電源電圧V1、V2、V3に、それぞれ重複のない一連の順位1、2、3を付す。この順序は周回するので順位3の次は順位1に戻る。トランジスタQ1、Q2、Q3のエミッタにはそれぞれ電源電圧V3、V1、V2が印加され、ベースには当該電源電圧の順位3、1、2に対しそれぞれ次の順位1、2、3を持つ電源電圧V1、V2、V3が印加されている。この接続形態によれば、電源電圧V1、V2、V3は、それぞれトランジスタQ2、Q3、Q1のエミッタに印加されるとともに、トランジスタQ1、Q2、Q3のベースに印加される。
トランジスタQ1、Q2、Q3には、それぞれ当該トランジスタのオンオフ状態に応じた検出信号S1、S2、S3を出力する検出回路H1、H2、H3が設けられている。検出回路H1は、トランジスタQ1のコレクタとグランド線Gとの間に直列に接続された抵抗R1(抵抗回路に相当)と、抵抗R1の電圧を所定のしきい値電圧に基づいて2値(HまたはL)の検出信号S1とするバッファ回路B1とから構成されている。検出回路H2、H3も、同様に抵抗R2とバッファ回路B2、抵抗R3とバッファ回路B3から構成されている。
次に、本実施形態の作用について図3ないし図5も参照しながら説明する。トランジスタQn(図1ではn=1、2、図2ではn=1、2、3)のオンオフ状態は、そのベース・エミッタ間に印加される制御電圧すなわち相異なる電源電圧の差電圧に基づいて定まる。この差電圧がPN接合の順方向電圧Vfを超えると、当該トランジスタQnがオンして検出信号SnがHレベルになる。差電圧がVfを超えなければ、当該トランジスタQnがオフして検出信号SnがLレベルになる。
例えば、電源電圧V1が規定電圧(5V)に等しく、電源電圧V2が発振等により三角波状に変動する場合、電圧異常検出回路1の動作は図3に示すようになる。式を用いて表すと以下のようになる。
V2>V1+VfのときS1=H、V2≦V1+VfのときS1=L
V2<V1−VfのときS2=H、V2≧V1−VfのときS2=L
すなわち、電源電圧V2が上限値(規定電圧+Vf)と下限値(規定電圧−Vf)とで挟まれた正常な電源電圧範囲を超えると、上限値を上回る過大のときには検出信号S1がHレベルになり、下限値を下回る過小のときには検出信号S2がHレベルになる。これにより、電源電圧に異常が生じたことを検出することができる。
一方、電源電圧V1、V3が規定電圧(5V)に等しく、電源電圧V2が発振等により三角波状に変動する場合、電圧異常検出回路2の動作は図4に示すようになる。式を用いて表すと以下のようになる。
V3>V1+VfのときS1=H、V3≦V1+VfのときS1=L
V1>V2+VfのときS2=H、V1≦V2+VfのときS2=L
V2>V3+VfのときS3=H、V2≦V3+VfのときS3=L
これによれば、2つの電源電圧が正常で規定電圧に等しく、他の1つの電源電圧のみが正常な電源電圧範囲を超えている場合には、図5に示すように電源電圧に異常が生じたことを検出することができる。さらに、1つの電源電圧に過大状態と過小状態を繰り返す異常が生じているときには、異常が生じた電源電圧を特定することができる。
例えば、図4に示すように電源電圧V2が過大状態と過小状態を繰り返す場合には、検出信号S2とS3が交互にHレベルになる。一方、電源電圧V1が過大状態と過小状態を繰り返す場合には、検出信号S1とS2が交互にHレベルになり、電源電圧V3が過大状態と過小状態を繰り返す場合には、検出信号S3とS1が交互にHレベルになる。従って、検出信号S1〜S3の変化に基づいて異常が生じた電源電圧を特定できる。
以上説明したように、本実施形態の電圧異常検出回路1、2は、電源電圧Vnごとにその電源電圧Vnと他の電源電圧Vn-1との差電圧を制御電圧とするトランジスタQnを備え、そのトランジスタQnのオンオフ状態に応じて検出信号Snを出力する。この構成によれば、各電源電圧と他の電源電圧との相対的な電圧関係に基づいて各電源電圧の異常を検出することができる。その結果、基準電圧発生回路とコンパレータが不要になるので、より簡易な構成となりレイアウト面積を縮小することができる。
各電源電圧Vnは、トランジスタQnのベースに印加されるとともに、トランジスタQn+1のエミッタに印加されている。トランジスタQnのベースに印加されることで電源電圧Vnの過小異常を検出でき、トランジスタQn+1のエミッタに印加されることで電源電圧Vnの過大異常を検出できる。すなわち、何れか1つの電源電圧のみが異常となる場合には、全ての電源電圧Vnの過大異常と過小異常を検出することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図6ないし図8を参照しながら説明する。図6に示す電圧異常検出回路3は、図1に示した電圧異常検出回路1に対し、判定信号M1、M2を生成する回路要素が付加されている。
検出回路H1の抵抗回路は、抵抗R11、R12からなる第1分圧回路により構成されており、トランジスタQ1がオンしたときの電源電圧V2をR12/(R11+R12)の第1分圧比で分圧した電圧V11を生成する。電源線P1とグランド線Gとの間には抵抗R13、R14からなる第2分圧回路が接続されており、後述するトランジスタQ11がオフのとき電源電圧V1をR14/(R13+R14)の第2分圧比で分圧した電圧V12を生成する。
トランジスタQ1に対応して、コレクタが接地されたトランジスタQ11(判定トランジスタに相当)が設けられている。トランジスタQ11のベースには、上記第1分圧回路の分圧電圧V11が印加され、トランジスタQ11のエミッタには、上記第2分圧回路の分圧電圧V12が抵抗R15を介して印加される(電圧V13)。判定回路F1は、抵抗R15とバッファ回路B11から構成されており、トランジスタQ11のオンオフ状態に応じた判定信号M1を出力する。
同様に、検出回路H2の抵抗回路は、抵抗R21、R22からなる第1分圧回路により構成されており、トランジスタQ2がオンしたときの電源電圧V1をR22/(R21+R22)の第1分圧比で分圧した電圧V21を生成する。抵抗R23、R24からなる第2分圧回路は、後述するトランジスタQ12がオフのとき電源電圧V2をR24/(R23+R24)の第2分圧比で分圧した電圧V22を生成する。トランジスタQ12のベースには、上記第1分圧回路の分圧電圧V21が印加され、トランジスタQ12のエミッタには、上記第2分圧回路の分圧電圧V22が抵抗R25を介して印加される(電圧V23)。判定回路F2は、抵抗R25とバッファ回路B12から構成されており、トランジスタQ12のオンオフ状態に応じた判定信号M2を出力する。
図7は、電源電圧V1、V2の規定電圧を5Vとしたときの電源電圧V1、V2、検出信号S1、S2および判定信号M1、M2のシミュレーション波形を示している。0から1msの間に電源電圧V1、V2を5Vまで立ち上げた後、5msまで電源電圧V2(破線)を規定電圧に等しく保ちながら電源電圧V1(実線)を変動させ、その後9msまで電源電圧V1を規定電圧に等しく保ちながら電源電圧V2を変動させている。
検出信号S1、S2は第1の実施形態と同様に変化する。電源電圧V1、V2の何れか一方が異常の場合、Hレベルの検出信号S1は、電源電圧V1の過小(4ms付近)または電源電圧V2の過大(6ms付近)を示し、Hレベルの検出信号S2は、電源電圧V1の過大(2ms付近)または電源電圧V2の過小(8ms付近)を示す。さらに、判定信号M1、M2を用いれば、異常が生じている電源電圧と異常の態様(過大/過小)を特定できるようになる(図8も参照)。
[1]電源電圧V1、V2が規定電圧に等しい場合(S1:L、S2:L)
トランジスタQ1、Q2がオフしているので、電圧V11、V21は0Vになる。トランジスタQ11、Q12のエミッタには、抵抗R15、R25を介して分圧電圧V12、V22が印加される。その結果、トランジスタQ11、Q12がオンして電圧V13、V23がVfになり、判定信号M1、M2はLレベルになる。
[2]電源電圧V1が過大の場合(S1:L、S2:H)
トランジスタQ2がオンするので、分圧電圧V21は(1)式に示す値になる。
V21=V1×R22/(R21+R22) …(1)
電源電圧V1が正常な電源電圧範囲の上限値(5V+Vf)よりも高くなってトランジスタQ2がオンしたときに、(2)式の関係が成立してトランジスタQ12がオフするように抵抗R21〜R25の抵抗値を設定する。
V22<V21+Vf …(2)
これにより、判定信号M2がHレベルになる。判定信号M1はLレベルのままである。
[3]電源電圧V1が過小の場合(S1:H、S2:L)
トランジスタQ1がオンするので、分圧電圧V11は(3)式に示す値なる。
V11=V2×R12/(R11+R12) …(3)
電源電圧V1が正常な電源電圧範囲の下限値(5V−Vf)よりも低くなってトランジスタQ1がオンしたときに、(4)式の関係が成立してトランジスタQ11がオンを維持するように抵抗R11〜R15の抵抗値を設定する。
V12≧V11+Vf …(4)
これにより、判定信号M1がLレベルを保つ。判定信号M2もLレベルのままである。ただし、(4)式の関係は、電源電圧V1が低下し過ぎると成立しない。このため、電源電圧V1が下限値(5V−Vf)よりも低く設定された下限しきい値Vmin以上において成立するように設定する。その結果、電源電圧V1が低下して検出信号S1がHレベルになったときに、電源電圧V1が下限しきい値Vmin以上である限り判定信号M1がLレベルになる。
[4]電源電圧V2が過大の場合(S1:H、S2:L)
トランジスタQ1がオンするので、分圧電圧V11は上記(3)式に示す値になる。電源電圧V2が上限値(5V+Vf)よりも高くなってトランジスタQ1がオンしたときに、(5)式の関係が成立してトランジスタQ11がオフするように抵抗R11〜R15の抵抗値を設定する。
V12<V11+Vf …(5)
これにより、判定信号M1がHレベルになる。判定信号M2はLレベルのままである。
[5]電源電圧V2が過小の場合(S1:L、S2:H)
トランジスタQ2がオンするので、分圧電圧V21は上記(1)式に示す値になる。電源電圧V2が下限値(5V−Vf)よりも低くなってトランジスタQ2がオンしたときに、(6)式の関係が成立してトランジスタQ12がオンを維持するように抵抗R21〜R25の抵抗値を設定する。
V22≧V21+Vf …(6)
これにより、判定信号M2がLレベルを保つ。判定信号M1もLレベルのままである。ただし、(6)式の関係は、電源電圧V2が低下し過ぎると成立しない。このため、電源電圧V2が上記下限しきい値Vmin以上において成立するように設定する。その結果、電源電圧V2が低下して検出信号S2がHレベルになったときに、電源電圧V2が下限しきい値Vmin以上である限り判定信号M2がLレベルになる。
以上の関係をまとめて示す図8を参照すれば、検出信号S1がHレベルとなる電源異常が生じた場合、判定信号M1のレベルに基づいて電源電圧V1の過小異常と電源電圧V2の過大異常とを区別することが可能になる。また、検出信号S2がHレベルとなる電源異常が生じた場合、判定信号M2のレベルに基づいて電源電圧V1の過大異常と電源電圧V2の過小異常とを区別することが可能になる。
従って、本実施形態によれば、2つの電源電圧V1、V2の相対的な電圧関係に基づいて各電源電圧の異常を検出する構成であっても、何れか一方の電源電圧だけが異常である限り、異常が生じている電源電圧のみならず異常の態様(過大/過小)も判定することができる。本実施形態の電圧異常検出回路3も比較的簡易な構成となり、レイアウト面積を極力小さくすることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について図9を参照しながら説明する。電圧異常検出回路4は、図1に示した電圧異常検出回路1にダイオードD1、D2を付加した構成を備えている。ダイオードD1、D2は、それぞれトランジスタQ1、Q2のコレクタと抵抗R1、R2との間に順方向の向きに直列に設けられている。バッファ回路B1、B2の入力端子は、ダイオードD1、D2のカソードに接続されている。
トランジスタQ1がオンするのは、電源電圧V1が正常な電源電圧範囲の下限値(規定電圧−Vf)よりも低くなった時および電源電圧V2が正常な電源電圧範囲の上限値(規定電圧+Vf)よりも高くなった時である。ダイオードD1がない場合には、後者の時にトランジスタQ1を介してバッファ回路B1の入力電圧が(規定電圧+Vf)以上に持ち上がる。バッファ回路B2の入力電圧についても同様である。
ダイオードD1、D2を設けた本実施形態によれば、トランジスタQ1、Q2がオンしたときのバッファ回路B1、B2の入力電圧をVfだけ下げることができるので、バッファ回路B1、B2の入力端子を過大な電圧から保護することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について図10および図11を参照しながら説明する。電圧異常検出回路5は、図1に示した電圧異常検出回路1に分圧回路6を加えた構成を備えている。分圧回路6は、電源線P2とグランド線Gとの間に直列に接続された抵抗R31、R32から構成され、その分圧した電源電圧V2dがトランジスタQ1のエミッタとトランジスタQ2のベースに印加されている。
本実施形態によれば、規定の状態において電源電圧V2が電源電圧V1よりも高い場合でも、分圧比R32/(R31+R32)をV1/V2に等しく設定することにより、電源電圧V1と分圧した電源電圧V2dとの相対的な電圧関係に基づいて電源電圧V1、V2の異常を検出することができる。その他の作用および効果は、第1の実施形態と同様である。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について図12および図13を参照しながら説明する。電圧異常検出回路7は、図1に示した電圧異常検出回路1にダイオードD3、D4を加えた構成を備えている。ダイオードD3は、電源線P2とトランジスタQ1のエミッタとの間に順方向の向きに直列に接続され、ダイオードD4は、電源線P1とトランジスタQ1のエミッタとの間に順方向の向きに直列に接続されている。
この構成によれば、電源電圧V1、V2の正常範囲の下限値が(規定電圧−2Vf)になり、上限値が(規定電圧+2Vf)になる。異常検出に係る作用および効果は、第1の実施形態と同様である。なお、ダイオードD3、D4の何れか一方のみを設けてもよく、ダイオードD3、D4に替えて複数のダイオードを直列に設けてもよい。さらに、トランジスタQ1、Q2のエミッタ側に替えてベース側に設けてもよい。この場合には、ベースから電源線の向きに順方向となるように直列に設ける。
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態について図14および図15を参照しながら説明する。電圧異常検出回路8は、バッファ回路B1、B2から出力される検出信号S1、S2をパワーオンリセット信号(POR信号)でマスクするANDゲート9、10を備えている。POR信号は、少なくとも電源電圧V1、V2が正常な電源電圧範囲の下限値(規定電圧−Vf)よりも高くなるまでの間Lレベルを保持し、その後Hレベルになる。
電源ICに一次電圧が供給されると、電源回路が動作を開始して電源電圧V1、V2が立ち上がる。この立ち上がり期間では、電源電圧V1、V2が安定していないため、バッファ回路B1、B2から出力される検出信号S1、S2にも誤りが生じる虞がある。本実施形態の電圧異常検出回路8によれば、POR信号がLレベルになる期間(時刻t1〜t3)において検出信号S1、S2をLレベルにマスクする。これにより、誤った検出信号S1、S2を受けて電源回路が動作を停止したり、立ち上がりが遅れるなどの不都合を防止できる。
(第7の実施形態)
次に、第7の実施形態について図16を参照しながら説明する。電源IC11は、例えばPWM制御(オンオフデューティ制御)により電源電圧V1、V2を生成するシリーズレギュレータ方式の電源回路12、電圧異常検出回路1、処理回路13および通信回路14を備えている。
処理回路13は、検出信号S1、S2の何れかがHレベルになると、電源回路12に電源電圧V1、V2の出力を停止させる。また、別の手段として、処理回路13は、電源電圧V1、V2に異常が発生するとダイアグ信号を生成し、通信回路14を介してマイコン15に送信する。マイコン15は、ダイアグ信号を受信すると、電源回路12に電源電圧V1、V2の出力を停止させる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形、拡張を行うことができる。
第2ないし第7の実施形態についても、3以上の電源線から入力した電源電圧を対象とする電圧異常検出回路に拡張でき、同様の作用および効果が得られる。
第2、第3、第4、第5の実施形態は、互いに組み合わせることができる。第6の実施形態は、他の全ての実施形態と組み合わせることができる。第7の実施形態は、他の全ての実施形態と組み合わせることができる。
第4の実施形態において、分圧回路6を、電源電圧V1に対してのみ、電源電圧V2に対してのみ、または電源電圧V1、V2の何れに対しても設けることができる。これらの場合、電源電圧V1、V2が規定電圧のときのトランジスタQ1、Q2のベース電位が等しくなるように各分圧比を設定すればよい。
バイポーラトランジスタに替えてFETも同様に適用できる。この場合、コレクタ、エミッタ、ベースの接続をそれぞれドレイン、ソース、ゲートの接続に置き換えればよい。また、バッファ回路B1〜B3は、非反転型に限らず反転型であってもよい。
図面中、1、2、3、4、5、7、8は電圧異常検出回路、6は分圧回路、P1、P2、P3は電源線、Q1、Q2、Q3は検出トランジスタ、Q11、Q12は判定トランジスタ、H1、H2、H3は検出回路、R1、R2、R3は抵抗(抵抗回路)、B1、B2、B3はバッファ回路、F1、F2は判定回路である。

Claims (6)

  1. 複数の電源線(P1、P2、P3)からそれぞれ電源電圧を入力し、これらの電源電圧の異常を検出する電圧異常検出回路であって、
    前記電源電圧ごとにその電源電圧と他の電源電圧との差電圧が制御電圧として印加される検出トランジスタ(Q1、Q2、Q3)と、
    前記検出トランジスタごとにそのオンオフ状態に応じた検出信号を出力する検出回路(H1、H2、H3)とを備え、
    前記入力した電源電圧に順序を付したとき、前記各検出トランジスタのエミッタまたはソースにはそれぞれ各順位を持つ電源電圧が印加され、ベースまたはゲートにはその順位に対し次の順位を持つ電源電圧が印加されていることを特徴とする電圧異常検出回路。
  2. 前記検出回路は、前記検出トランジスタと直列に接続された抵抗回路(R1、R2、R3)と、この抵抗回路の電圧を所定のしきい値電圧に基づいて2値の検出信号とするバッファ回路(B1、B2、B3)とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の電圧異常検出回路。
  3. 前記抵抗回路は、第1分圧比で分圧する第1分圧回路(R11・R12、R21・R22)により構成されており、
    前記電源電圧ごとにその電源電圧を第2分圧比で分圧する第2分圧回路(R13・R14、R23・R24)と、
    前記検出トランジスタごとに設けられ、その検出トランジスタと直列に接続された前記第1分圧回路の分圧電圧と、その検出トランジスタのベースまたはゲートに印加される電源電圧を分圧する前記第2分圧回路の分圧電圧との差電圧が制御電圧として印加される判定トランジスタ(Q11、Q12)と、
    前記判定トランジスタごとにそのオンオフ状態に応じた判定信号を出力する判定回路(F1、F2)とを備え、
    前記検出トランジスタがオンした状態において、その検出トランジスタのベースまたはゲートに印加される電源電圧が正常な電源電圧範囲よりも低く設定された下限しきい値以上である場合、その検出トランジスタのエミッタまたはソースに印加される電源電圧が正常な電源電圧範囲よりも高くなったときに限りその検出トランジスタに対応して設けられた前記判定トランジスタがオフするように、前記第1分圧回路と前記第2分圧回路の分圧比が設定されていることを特徴とする請求項2記載の電圧異常検出回路。
  4. 前記検出トランジスタと前記抵抗回路との間に順方向のダイオード(D1、D2)が直列に接続されていることを特徴とする請求項2または3記載の電圧異常検出回路。
  5. 前記電源線から入力した電源電圧を分圧して得た電圧を電源電圧として出力する分圧回路(6)を備えていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の電圧異常検出回路。
  6. 前記電源電圧はダイオード(D3、D4)を直列に介して前記検出トランジスタのエミッタもしくはソースまたはベースもしくはゲートに印加されることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の電圧異常検出回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019190971A (ja) * 2018-04-24 2019-10-31 エイブリック株式会社 ゼロクロス検出回路およびセンサ装置

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