JP2014020314A - 2サイクルエンジン及びそれを備えたエンジン作業機 - Google Patents

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哲仁 茂
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Abstract

【課題】潤滑油タンク及び潤滑油供給装置の配置をクランクケース周辺のデッドスペースを活用することができ、コンパクトに構成することができる2サイクルエンジン及びそれを備えたエンジン作業機を提供する。
【解決手段】潤滑油を貯蔵する潤滑油タンク40と、潤滑油タンク40から潤滑油を吸入し、吸気通路15aに吐出させる潤滑油供給装置50とを具備し、潤滑油供給装置50は、シリンダボア13の軸線方向に吸気通路15aと隣接して配置され、潤滑油タンク40は、潤滑油供給装置50と隣接すると共に、シリンダボア13の軸線方向と直交する方向にクランクケース12内のクランク室21と隣接して配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、潤滑油分離式の2サイクルエンジン及びそれを備えたエンジン作業機に関する。
構造が簡単で高出力を得られる2サイクルエンジンは、刈払機、チェンソー等の小型のエンジン作業機に広く用いられている。2サイクルエンジンに用いる燃料は、ガソリンと潤滑油を混合した混合油やカセットボンベ等に封入された可燃性ガスを燃料とするものがある。
混合油を燃料とする場合、作業者がガソリンと潤滑油を規定の割合で配合する必要があり、作業者にとって面倒である。また作業者の手が汚れてしまったり、配合割合の誤りによってエンジンの寿命を縮めてしまったりするという問題がある。そこで、2サイクルエンジン内でガソリンと潤滑油を混合させる潤滑油分離式が採用されることも多い。この場合には、作業者は自らガソリンと潤滑油を配合する必要はなく、燃料タンクと別に潤滑油タンクと、潤滑油供給装置とが設けられる(例えば、特許文献1参照)。
また、可燃性ガスを燃料とする場合、燃料がカセットボンベに封入されているため、作業者の取り扱いは便利であるが、潤滑のための潤滑油が必要である。そこで、やはり潤滑油分離式が採用され、カセット部とは別に潤滑油タンクと、潤滑油供給装置とが設けられることになる。
特開2000−27620号公報
しかしながら、従来の潤滑油分離式においては、潤滑油タンクと、潤滑油供給装置とを新たに設ける必要があると共に、潤滑油タンクはエンジン本体と離れた場所に配置されることが多い。従って、新たに設けた潤滑油タンク及び潤滑油供給装置と、潤滑油タンクからエンジン本体までを接続する複雑で長い配管とにより、エンジンが大型化してしまうという問題点があった。
本発明は以上のような状況に鑑みなされたものであって、上記課題を解決する技術を提供することを目的とする。
本発明の2サイクルエンジンは、シリンダボア内にピストンが往復動自在に装着されたシリンダブロックと、前記ピストンにコネクティングロッドにより連結されたクランク軸が回転自在に装着されたクランクケースとが結合されてなるエンジン本体と、当該エンジン本体内に吸気通路を介して燃料を供給する燃料供給装置とを備えた2サイクルエンジンであって、潤滑油を貯蔵する潤滑油タンクと、該潤滑油タンクから前記潤滑油を吸入し、前記吸気通路に吐出させる潤滑油供給装置とを具備し、前記潤滑油供給装置は、前記シリンダボアの軸線方向に前記吸気通路と隣接して配置され、前記潤滑油タンクは、前記潤滑油供給装置と隣接すると共に、前記シリンダボアの軸線方向と直交する方向に前記クランクケース内のクランク室と隣接して配置されていることを特徴とする。
さらに、本発明の2サイクルエンジンにおいて、前記吸気通路と前記潤滑油供給装置とは、前記吸気通路と前記潤滑油供給装置のポンプ室とを連通する吐出通路が形成された隔壁を介して結合され、前記潤滑油供給装置と前記潤滑油タンクとは、前記潤滑油供給装置の前記ポンプ室と前記潤滑油タンク内とを連通する吸入通路が形成された隔壁を介して結合されていても良い。
さらに、本発明の2サイクルエンジンにおいて、前記潤滑油供給装置は、前記クランクケースと一体に成型されていても良い。
さらに、本発明の2サイクルエンジンにおいて、前記吐出通路は、前記シリンダブロックと前記クランクケースとの間に介在するガスケットに形成された開口を介して、前記シリンダブロックに形成された前記吸気通路と前記潤滑油供給装置の前記ポンプ室とを連通させていても良い。
さらに、本発明の2サイクルエンジンにおいて、前記クランクケースは、二つのクランクケース部材からなり、前記潤滑油供給装置は、ダイヤフラムとして機能する可撓性の薄膜を介して、二つの前記クランクケース部材を互いに結合させることで形成されたダイヤフラムポンプであっても良い。
さらに、本発明の2サイクルエンジンにおいて、前記薄膜は、前記吐出通路及び前記吸入通路中にそれぞれ配置されたチェックバルブとして機能させても良い。
さらに、本発明の2サイクルエンジンにおいて、前記潤滑油タンクは、前記クランクケースと一体に成型されていても良い。
本発明のエンジン作業機は、上述の2サイクルエンジンを備えることを特徴とする。
本発明によれば、潤滑油タンクから吸気通路までの距離を大幅に短縮できると共に、潤滑油タンク及び潤滑油供給装置の配置にクランクケース周辺のデッドスペースを活用することができるため、2サイクルエンジンをコンパクトに構成することができるという効果を奏する。
本発明に係るエンジン作業機の実施の形態の構成を示す外観図である。 図1に示すエンジンの断面図である。 図2に示すA−A断面図である。 図2に示すB−B断面図である。 図4に示すC−C断面図である。 図1に示すエンジンに備えられた潤滑油吐出量制御部の構成を示すブロック図である。 図6に示す潤滑油吐出量制御部によって制御される潤滑油の吐出量とエンジン回転数との関係を示す図である。
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
本実施の形態のエンジン作業機は、草木を刈払う刈払機1であり、図1を参照すると、エンジン10と、操作棹2と、刈刃取付部3(ギヤケース)と、刈刃4と、ハンドル5とを備えている。操作棹2の内部には、回転可能に支承された駆動軸が設けられており、この駆動軸によってエンジン10で発生する動力が刈刃取付部3に伝達され、刈刃取付部3に取付けられた刈刃4が回転する。
エンジン10は、潤滑油分離式の2サイクルエンジンで構成されている。図2を参照すると、エンジン10は、シリンダブロック11と、クランクケース12とを備えている。シリンダブロック11に形成されたシリンダボア13内には、ピストン14がシリンダボア13の軸線方向(図2に示す上下方向)に往復動自在に収容されている。また、シリンダボア13の内周壁には、吸気開口15と、排気開口16とが設けられている。なお、図2は、シリンダボア13の軸線を含み、シリンダボア13の内周壁に設けられた吸気開口15及び排気開口16をシリンダボア13の周方向に2等分する位置での断面を示しており、ピストン14は上死点にある状態を示している。
シリンダボア13上方の頂部凹所17には、図示しない点火プラグが取り付けられるプラグ取り付け口18が設けられており、シリンダボア13の頂部凹所17、ピストン14の上面及びシリンダボア13の内側壁により燃焼室19が画定される。クランクケース12は、シリンダブロック11の下方にガスケット20を介在させて取り付けられており、シリンダボア13は、下方でクランクケース12内のクランク室21に接続されている。ピストン14は、コネクティングロッド22を介してクランクケース12に回転自在に装着されたクランク軸23に接続され、クランク軸23には、クランクウエイト24が取り付けられている。
吸気開口15は、シリンダブロック11に形成された吸気通路15aに接続され、吸気通路15aには、筒状のインシュレータ25が取り付けられている。インシュレータ25のシリンダブロック11に取付けられた側とは反対側にはキャブレタ26が取付けられ、吸気通路15aとインシュレータ25の中空部27とがキャブレタ26から吸気開口15に通じる吸気通路となる。また、排気開口16は、シリンダブロック11に形成された排気通路28に接続され、シリンダブロック11には、排気通路28に連通するマフラ29が取付けられている。
本実施の形態では、潤滑油を貯蔵している潤滑油タンク40と、潤滑油を供給する潤滑油供給装置50とがクランクケース12と一体に成形されている。潤滑油タンク40及び潤滑油供給装置50は、シリンダブロック11において吸気通路15aが形成されている側に、クランク室21と隣接して配置され、クランク室21と潤滑油タンク40とは、隔壁60(クランクケース12)を介して結合されている。なお、クランクケース12は、一般的に、アルミダイカスト等の熱伝導率の高い材料で構成されている。従って、潤滑油タンク40に貯属されている潤滑油は、シリンダの熱を受けて、一定の温度になるため、潤滑油の粘度を一定にすることができ、環境に左右されず、安定した潤滑油の吐出量にすることができる。
図2及び図3を参照すると、図潤滑油タンク40と潤滑油供給装置50とは、隣接して配置され、隔壁61(クランクケース12)を介して結合されている。また、潤滑油供給装置50とシリンダブロック11に形成された吸気通路15aとは、シリンダボア13の軸線方向に隣接して配置され、潤滑油供給装置50の隔壁62(クランクケース12)と、ガスケット20と、吸気通路15aを形成する隔壁63(シリンダブロック11)とを介して結合されている。
図2及び図3を参照すると、クランクケース12は、図2に示す断面を境界にしたクランク軸23と直交する方向に分割された二つのクランクケース部材12a、12bからなる。クランクケース部材12a、12bには、潤滑油タンク40となる凹部がそれぞれ形成され、クランクケース部材12a、12bを互いに結合させることで潤滑油タンク40が形成される。また、クランクケース部材12bには、潤滑油タンク40に潤滑油を給油するための給油口41が形成され、給油口41を閉塞する給油キャップ42が設けられている。
また、クランクケース部材12aには、潤滑油供給装置50のポンプ室51となる円筒状の凹部が、クランクケース部材12bには、潤滑油供給装置50の減圧室52となる円筒状の凹部がそれぞれ形成され、可撓性の薄膜53を介してクランクケース部材12a、12bを互いに結合させることで潤滑油供給装置50が形成される。薄膜53において、潤滑油供給装置50のポンプ室51と減圧室52とを隔室する箇所がダイヤフラム53aとなり、潤滑油供給装置50は、ダイヤフラムポンプとして機能する。
潤滑油タンク40と潤滑油供給装置50と間の隔壁61には、潤滑油タンク40内と潤滑油供給装置50のポンプ室51とを連通し、潤滑油タンク40に貯蔵された潤滑油を潤滑油供給装置50のポンプ室51に吸入する吸入通路54が形成されている。吸入通路54は、クランクケース部材12bの隔壁61部分に形成された第1吸入通路54aと、クランクケース部材12aの隔壁61部分に形成された第2吸入通路54bとからなり、潤滑油タンク40と連通する第1吸入通路54aと、潤滑油供給装置50のポンプ室51とを連通する第2吸入通路54bとが、クランクケース部材12a、12bの合わせ面において連通される構成になっている。第1吸入通路54aと第2吸入通路54bとの連通箇所には、吸入チェックバルブとして機能する吸入弁片53bが配置される。吸入弁片53bは、ポンプ室51と減圧室52とを隔室する薄膜53の一部が加工されたものであり、本実施の形態では、薄膜53をU字状に切断することで形成されている。なお、潤滑油タンク40には、吸入通路54に接続された燃料フィルター43が配置され、潤滑油は、燃料フィルター43を介して潤滑油タンク40から潤滑油供給装置50のポンプ室51に吸入される。
潤滑油供給装置50におけるシリンダブロック11に形成された吸気通路15aとの間の隔壁62には、潤滑油を潤滑油供給装置50外に吐出する吐出通路55が形成されている。吐出通路55は、クランクケース部材12aの隔壁61部分に形成された第1吐出通路55aと、クランクケース部材12bの隔壁61部分に形成された第2吐出通路55bとからなり、潤滑油供給装置50のポンプ室51と第1吐出通路55aと、潤滑油供給装置50外に潤滑油を吐出する第2吐出通路55bとが、クランクケース部材12a、12bの合わせ面において連通される構成になっている。第1吐出通路55aと第2吐出通路55bとの連通箇所には、吐出チェックバルブとして機能する吐出弁片53cが配置される。吐出弁片53cは、ポンプ室51と減圧室52とを隔室する薄膜53の一部が加工されたものであり、本実施の形態では、薄膜53をU字状に切断することで形成されている。
潤滑油を吐出する吐出通路55は、ガスケット20が介在するシリンダブロック11とクランクケース12との合わせ面に位置している。ガスケット20における吐出通路55と対向する箇所には、開口20aが形成されている。また、クランクケース12における吐出通路55と対向する箇所は、吸気通路15aの隔壁63となる。吸気通路15aの隔壁63には、吐出通路55と吸気通路15a内とを連通する吐出通路11aが形成されている。これにより、潤滑油供給装置50の隔壁62に形成された吐出通路55と、ガスケット20に形成された開口20aと、吸気通路15aの隔壁63に形成された吐出通路11aとは、吸気通路15aと潤滑油供給装置50のポンプ室51とを連通する吐出通路となる。なお、潤滑油供給装置50の隔壁62と、吸気通路15aの隔壁63との間には、ガスケット20が介在するため、吐出通路55から吐出された潤滑油は、ガスケット20によってシールされた状態で、吐出通路11aに至り、吸気通路15a内に確実に吐出されることになる。
図4及び図5を参照すると、ポンプ室51には、電磁石56を配置されていると共に、ダイヤフラム53aの中央部には、電磁石56の磁力によって吸引/反発される鉄片やマグネット等の作用片57が備えられている。また、減圧室52は、大気と連通している。これにより、電磁石56に通電して磁力を発生させることで、ダイヤフラム53aを振動させ、潤滑油供給装置50をダイヤフラムポンプとして駆動させることができる。
潤滑油供給装置50をダイヤフラムポンプとして駆動させることで、潤滑油タンク40に貯蔵されている潤滑油が燃料フィルター43及び吸入通路54を経由して潤滑油供給装置50のポンプ室51に吸入されると共に、ポンプ室51から送り出された潤滑油は、吐出通路55、ガスケット20に形成された開口20a及び吸気通路15aの隔壁63(シリンダブロック11)に形成された吐出通路11aを経由して、図2及び3に矢印Xで示すように吸気通路15a内に吐出される。吸気通路15a内に吐出された潤滑油は、ピストン14の上下運動により生じるクランク室21内の負圧により、キャブレタ26により噴射された燃料(ガソリンもしくは可燃性ガス)と混ざり合いながら、クランク室21へ流入し、図示しない掃気路を通って燃焼室19へ流入し、燃焼される。
本実施の形態では、電磁石56への通電によって潤滑油供給装置50を駆動させる構成になっており、エンジン10は、潤滑油供給装置50の駆動速度を変更することで潤滑油の吐出量の制御を行う吐出量制御部70を備えている。
図6を参照すると、吐出量制御部70は、回転数検出部71と、回転数判定部72と、吐出量調整部73とで構成されている。
回転数検出部71は、エンジン10(クランク軸23)の回転数を検出する。クランク軸23には、永久磁石を備えるマグネトローター30が固定されており、クランク軸23の回転に伴い、マグネトローター30の永久磁石により、電圧を発生させ、図示しない点火プラグを放電させるイグニッションコイル31が備えられている。このイグニッションコイル31からのパルスに基づいて、回転数検出部71は、クランク軸23の回転数を検出する。
回転数判定部72は、回転数検出部71によって検出された回転数を予め設定されている基準回転数(例えは、5,000rpm)と比較して判定結果を吐出量調整部73に出力する。なお、基準回転数は、通常3,000〜4,000rpmに設定されているアイドリングの回転数よりも大きく、且つフルスロットの回転数よりも小さい値に設定されている。
吐出量調整部73は、潤滑油供給装置50の駆動を制御することで、図7に示すように、回転数判定部72による判定結果が基準回転数未満の場合よりも、回転数判定部72による判定結果が基準回転数以上の場合の方が、キャブレタ26により噴射される燃料に占める潤滑油の割合が大きくなるように潤滑油の吐出量を制御する。本実施の形態では、回転数が基準回転数未満の場合には、燃料:潤滑油が60:1に、回転数が基準回転数以上の場合には、燃料:潤滑油が50:1になるように潤滑油の吐出量が制御される。
なお、潤滑油供給装置50の駆動、すなわち電磁石56への通電は、イグニッションコイル31で発生する電力を用いても良く、電池等の他の電源を用いても良い。また、本実施の形態では、エンジン10の回転数に応じて、燃料に占める潤滑油の割合を2段階に切り換えるように構成したが、複数の基準回転数を設定し、燃料に占める潤滑油の割合を3段階以上で切り換えるように構成しても良い。
一般にエンジン10の回転数に対して単純に比例させた量の潤滑油を供給する場合には、潤滑油を多く必要な高回転時に合わせて潤滑油の吐出量が設定される。従って、エンジンの温度が低く、摩擦係数が小さいため、燃料に対する潤滑油の割合は高回転時より低くても良いアイドリング時には、必要以上の潤滑油が供給されてしまい、余分に供給された潤滑油が排気と共に排出されず、燃焼室19に堆積したり、排気開口16に詰まったりして、出力低下や寿命の低下を招いていた。これに対し、本実施の形態では、エンジン10の回転数に応じて燃料に占める潤滑油の割合を切り換えることで、エンジン10の回転数に応じた適切な量の潤滑油を供給することができるため、余分な潤滑油の供給を防止することができる。これにより、一回の給油に対する潤滑油使用量を低減できるため、潤滑油タンク40を小さくすることができる。また低回転時における潤滑油の吐出量を減少させることで、燃焼室19へのカーボン堆積や排気開口16の詰まりを低減させることができ、メンテナンスの頻度を下げ、寿命を向上させることができる。さらに燃焼され排出される潤滑油の量も減るため、環境負荷を低減させることができる。
なお、エンジン10の回転数に応じて燃料に占める潤滑油の割合を切り換える必要がない場合には、潤滑油供給装置50の駆動に電磁石56を用いることなく、減圧室52とクランク室21とを連通する穴を設ける等の方法によって、クランク室21の圧力変動を用いるようにしても良い。
また、本実施の形態では、シリンダブロック11に形成された吸気通路15aに潤滑油を吐出されるように構成したが、潤滑油の吐出箇所は、キャブレタ26からシリンダブロック11に形成された吸気開口15に通じる吸気通路であれば良く、例えば、インシュレータ25の中空部27に潤滑油を吐出させるようにしても良い。この場合には、インシュレータ25と潤滑油供給装置50とを接合させ、潤滑油供給装置50の吐出通路55とインシュレータ25の中空部27とを連通する吐出通路をインシュレータ25に形成させることになる。また、潤滑油供給装置50の吐出通路55と吸気通路とを連通する吐出通路は、吸気通路15aを形成する隔壁63と、インシュレータ25との合わせ面に形成することもできる。
さらに、本実施の形態では、潤滑油タンク40及び潤滑油供給装置50をクランクケース12と一体に成型するように構成したが、潤滑油タンク40及び潤滑油供給装置50を、クランクケース12とは別体で成型することもできる。また、潤滑油タンク40と、潤滑油供給装置50とも別体で成型しても良い。
以上説明したように、本実施の形態は、シリンダボア13内にピストン14が往復動自在に装着されたシリンダブロック11と、ピストン14にコネクティングロッド22により連結されたクランク軸23が回転自在に装着されたクランクケース12とが結合されてなるエンジン本体と、当該エンジン本体内に吸気通路15aを介して燃料を供給するキャブレタ26とを備えたエンジン10であって、潤滑油を貯蔵する潤滑油タンク40と、潤滑油タンク40から潤滑油を吸入し、吸気通路15aに吐出させる潤滑油供給装置50とを具備し、潤滑油供給装置50は、シリンダボア13の軸線方向に吸気通路15aと隣接して配置され、潤滑油タンク40は、潤滑油供給装置50と隣接すると共に、シリンダボア13の軸線方向と直交する方向にクランクケース12内のクランク室21と隣接して配置されている。この構成により、潤滑油タンク40から吸気通路15aまでの距離を大幅に短縮できると共に、クランクケース12周辺のデッドスペースを活用することができるため、エンジン10をコンパクトに構成することができる。
さらに、本実施の形態おいて、吸気通路15aと潤滑油供給装置50とは、吸気通路15aと潤滑油供給装置50のポンプ室51とを連通する吐出通路11a、55が形成された隔壁62、63を介して結合され、潤滑油供給装置50と潤滑油タンク40とは、潤滑油供給装置50のポンプ室51と潤滑油タンク40内とを連通する吸入通路54が形成された隔壁61を介して結合されている。この構成により、ゴムパイプ等の配管が不要になり、配管の外れ、腐食等のリスクをなくし、部品点数を削減することができる。
さらに、本実施の形態おいて、潤滑油供給装置50は、クランクケースと一体に成型されている。この構成により、部品点数を削減することができる。
さらに、本実施の形態おいて、吐出通路11a、55は、シリンダブロック11とクランクケース12との間に介在するガスケット20に形成された開口20aを介して、シリンダブロック11に形成された吸気通路15aと潤滑油供給装置50のポンプ室51とを連通させている。この構成により、新たなシール材を設けることなく、潤滑油供給装置50からの潤滑油をガスケット20によってシールして吸気通路15a内に確実に吐出させることができる。
さらに、本実施の形態おいて、クランクケース12は、二つのクランクケース部材12a、12bからなり、潤滑油供給装置50は、ダイヤフラム53aとして機能する可撓性の薄膜53を介して、二つのクランクケース部材12a、12bを互いに結合させることで形成されたダイヤフラムポンプである。この構成により、潤滑油供給装置50をクランク軸23の出力軸周辺に配置する必要がなくなり、よりコンパクトにすることができる。また、ダイヤフラム53aとして機能する薄膜53をクランクケース部材12a、12bで支持することで、少ない部品点数で簡単に潤滑油供給装置50を製作することができ、さらにコンパクトにすることができる。
さらに、本実施の形態おいて、薄膜53は、吐出通路55及び吸入通路54中にそれぞれ配置されたチェックバルブ(吐出弁片53c、吸入弁片53b)として機能する。この構成により、ダイヤフラムポンプとして機能する潤滑油供給装置50の部品点数及び工数をさらに削減することができる。
さらに、本実施の形態おいて、潤滑油タンク40は、クランクケース12と一体に成型されている。この構成により、シリンダの熱を受けて、一定の温度になるため、潤滑油の粘度を一定にすることができる。そのため環境に左右されず、安定した潤滑油の吐出量にすることができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。本実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
1 刈払機
2 操作棹
3 刈刃取付部
4 刈刃
5 ハンドル
10 エンジン
11 シリンダブロック
11a 吐出通路
12 クランクケース
12a、12b クランクケース部材
13 シリンダボア
14 ピストン
15 吸気開口
15a 吸気通路
16 排気開口
17 頂部凹所
18 プラグ取り付け口
19 燃焼室
20 ガスケット
20a 開口
21 クランク室
22 コネクティングロッド
23 クランク軸
24 クランクウエイト
25 インシュレータ
26 キャブレタ
27 中空部
28 排気通路
29 マフラ
30 マグネトローター
31 イグニッションコイル
40 潤滑油タンク
41 給油口
42 給油キャップ
43 燃料フィルター
50 潤滑油供給装置
51 ポンプ室
52 減圧室
53 薄膜
53a ダイヤフラム
53b 吸入弁片
53c 吐出弁片
54 吸入通路
54a 第1吸入通路
54b 第2吸入通路
55 吐出通路
55a 第1吐出通路
55b 第2吐出通路
56 電磁石
57 作用片
60、61、62、63 隔壁
70 吐出量制御部
71 回転数検出部
72 回転数判定部
73 吐出量調整部

Claims (8)

  1. シリンダボア内にピストンが往復動自在に装着されたシリンダブロックと、前記ピストンにコネクティングロッドにより連結されたクランク軸が回転自在に装着されたクランクケースとが結合されてなるエンジン本体と、当該エンジン本体内に吸気通路を介して燃料を供給する燃料供給装置とを備えた2サイクルエンジンであって、
    潤滑油を貯蔵する潤滑油タンクと、
    該潤滑油タンクから前記潤滑油を吸入し、前記吸気通路に吐出させる潤滑油供給装置とを具備し、
    前記潤滑油供給装置は、前記シリンダボアの軸線方向に前記吸気通路と隣接して配置され、
    前記潤滑油タンクは、前記潤滑油供給装置と隣接すると共に、前記シリンダボアの軸線方向と直交する方向に前記クランクケース内のクランク室と隣接して配置されていることを特徴とする2サイクルエンジン。
  2. 前記吸気通路と前記潤滑油供給装置とは、前記吸気通路と前記潤滑油供給装置のポンプ室とを連通する吐出通路が形成された隔壁を介して結合され、
    前記潤滑油供給装置と前記潤滑油タンクとは、前記潤滑油供給装置の前記ポンプ室と前記潤滑油タンク内とを連通する吸入通路が形成された隔壁を介して結合されていることを特徴とする請求項1記載の2サイクルエンジン。
  3. 前記潤滑油供給装置は、前記クランクケースと一体に成型されていることを特徴とする請求項1又は2記載の2サイクルエンジン。
  4. 前記吐出通路は、前記シリンダブロックと前記クランクケースとの間に介在するガスケットに形成された開口を介して、前記シリンダブロックに形成された前記吸気通路と前記潤滑油供給装置の前記ポンプ室とを連通させていることを特徴とする請求項3記載の2サイクルエンジン。
  5. 前記クランクケースは、二つのクランクケース部材からなり、
    前記潤滑油供給装置は、ダイヤフラムとして機能する可撓性の薄膜を介して、二つの前記クランクケース部材を互いに結合させることで形成されたダイヤフラムポンプであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の2サイクルエンジン。
  6. 前記薄膜は、前記吐出通路及び前記吸入通路中にそれぞれ配置されたチェックバルブとして機能することを特徴とする請求項5記載の2サイクルエンジン。
  7. 前記潤滑油タンクは、前記クランクケースと一体に成型されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の2サイクルエンジン。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の2サイクルエンジンを備えるエンジン作業機。
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