JP2014019209A - クローラ走行装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クローラ走行装置の小型コンパクト化、低コスト化を実現しながら、高い段差を確実に乗り越えられるようにする。
【解決手段】クローラ走行装置の車体1両側壁に、駆動輪2、従動輪3の車軸間の間に位置して、コの字アーム9の両支軸9aを回転可能に取り付ける。無限軌道帯4が段差の直前に到達した際、アーム駆動機構により、アーム部9bの先端に連結された車体幅方向アーム9cが、段差の手前側上面角部を越える位置で接触させ、無限軌道帯が段差の手前側上面角部に接触するまで、アーム部9dを回転させる。また、無限軌道帯4が段差の手前側上面角部を乗り上げていく際、アーム駆動機構により、車体幅方向アーム9cを車体の後端側から無限軌道帯4の後端下方に向けて回転させ、無限軌道帯4の後端を上昇させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特にロボットの走行装置として利用されるクローラ走行装置に関する。
近年、危険な環境や人が入り込めないような狭い環境内にロボットを進行させ、その内部状況を撮影したり、災害時に倒壊した家屋に閉じこめられた人の探索を行わせるロボットや、室内の掃除を行うロボット掃除機等の様々な用途のロボット開発が行われている。
こうしたロボットのうち、特に悪路や段差のある環境でも、所要のルートを走行し、目標とする位置に確実に到達させる必要があるものについては、悪路走行、段差走行に有利で、旋回性に優れたクローラ走行装置が広く採用されている。
クローラ走行装置は、車体の左右両側において、前後端の一方に駆動輪、他方に従動輪を設け、両者間に掛け渡された一対の無限軌道帯を備えている。
こうしたクローラ走行装置を備えたロボットとして、下記特許文献1には、左右一組の三角クローラ装置の中間に、リンクを介して従動クローラ装置を回転自在に連結し、段差乗り上げ時に、三角クローラ装置に対する従動クローラ装置の位置を制御することが記載されている。
また、下記特許文献2には、クローラ走行装置の前後にアームを設け、段差乗り上げを支援することが記載されている。
特許第4635259号公報 特表2010−509128号公報
クローラ走行装置を使用しても、乗り越えられる段差には限界があり、特に、家屋床下検査の場合、人がくぐり抜けるための最小限の隙間を確保するため、基礎部分等に、地面からの高さ15cmを残して開口部が形成されており、床下の状況をくまなく撮影するためには、小型のクローラ走行装置で、こうした15cmの段差をスムースに通過できるようにしなければならない。
しかし、上記特許文献1に示されたものでは、左右一組の三角クローラ装置と、従動クローラ装置が必要であることから、構造が複雑で、しかも、高さ方向にも長さ方向に所要のスペースを要するため、低コスト化、コンパクト化に限界が生じる。特に、越え得る段差の設計目標が高いほど、左右一組の三角クローラ装置を大きくしなければならないため、スペース面、重量面で不利となり、家屋床下をくまなく走行することが困難である。
また、上記特許文献2のものでは、段差を乗り越えて進行するためには、少なくとも2つのクローラ走行装置を連結し、その前端、後端にそれぞれ設けたアームを、各クローラ装置の運動に同期させ独立して制御する必要があり、複数の駆動機構、制御機構が必要となり、やはり、コンパクト化が困難で、しかも、システムが複雑、高価とならざるを得ない。
そこで、本発明の目的は、クローラ走行装置の小型コンパクト化、低コスト化を実現しながら、高い段差を確実に乗り越えて、所要の走行ルートを走破することを可能にすることにある。
この目的を達成するため、本発明のクローラ走行装置は、車体の左右両側において、前後端の一方に駆動輪、他方に従動輪を設け、両者間に掛け渡された一対の無限軌道帯を駆動輪により回転駆動するクローラ走行装置において、車体の左右両側において、駆動輪及び従動輪の車軸間の間に、アーム部の両基端を回転可能に取り付ける。そして、無限軌道帯が段差の直前に到達した際、アーム部が、その両先端間に取り付けられた車体幅方向アームの下方で段差の手前側上面角部に接触するよう回転させ、その状態を維持しながら、駆動輪を駆動することにより、無限軌道帯が段差の手前側上面角部に接触するまで、アーム部を回転させるアーム駆動機構を設けた。
上記のクローラ走行装置において、アーム駆動機構を駆動するモータのトルクを検出し、無限軌道帯が前記段差の手前側上面角部に接触するまで、アーム部が段差の手前側上面角部を押圧するように制御する。
また、本発明の別の態様のクローラ走行装置は、無限軌道帯が段差に乗り上げる際、アーム部の先端に取り付けられた車体幅方向アームを車体の後端側から無限軌道帯の後端下方に向けて回転させ、無限軌道帯の後端を上昇させるアーム駆動機構を設けた。
上記のクローラ走行装置において、車体に傾斜センサを設け、アーム駆動機構が、無限軌道帯の後端を上昇させる際、車体の水平面に対する傾斜角度が上限以下となるよう制御する。
なお、このクローラ走行装置において、アーム駆動機構が、無限軌道帯が段差の直前に到達した際、アーム部が、その両先端間に取り付けられた車体幅方向アームの下方で前記段差の手前側上面角部に接触するよう回転させた状態で、駆動輪を駆動することにより、前記無限軌道帯が前記段差の手前側上面角部に接触するまで、アーム部を回転させるようにしてもよい。
さらに、アーム部にアームの長さを可変するアーム長可変機構を設けてもよい。
アーム駆動機構により、無限軌道帯が段差の直前に到達した際、アーム部が、その両先端間に取り付けられた車体幅方向アームの下方で段差の手前側上面角部に接触するよう回転させ、その状態で駆動輪を駆動することにより、無限軌道帯が段差の手前側上面角部に接触するまで、アーム部を回転させる。これにより、無限軌道帯前端と段差垂直壁との接触部、及び、無限軌道帯後方の地面との接触部で滑りが発生しても、無限軌道帯を段差の手前側上面角部に確実に接触させることができ、無限軌道帯が段差乗り上げを開始することができる。
また、アーム駆動機構により無限軌道帯が段差に乗り上げる際、アーム部の先端に取り付けられた車体幅方向アームを車体の後端側から無限軌道帯の後端下方に向けて回転させ、無限軌道帯の後端を上昇させることで、高い段差であっても車体を段差上面に確実に乗り上げさせることができる。
家屋床下検査用ロボットに適用した実施例1の全体構造を示す図。 無限軌道帯が乗り越え得る段差の高さについての幾何学的なシミュレーションを示す図。 無限軌道帯の先端が段差直前に到達したときのコの字アームの回転を示す図。 コの字アームが回転して、無限軌道帯の前端を段差上面角部に向けて上昇させている状態を示す図。 無限軌道帯の前方下面が段差上面角部に接触したときの状態を示す図。 無限軌道帯の後端を持ち上げ、段差上面に乗り上げさせている状態を示す図。 段差上面への乗り上げが終了した状態を示す図。 クローラ走行型ロボットの制御システムの一例を示す図。 クローラ走行装置が段差を乗り越えるまでの制御フローの一例を示す図。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1は、本発明によるクローラ走行装置を、家屋床下検査用ロボットに適用した際の全体構造を示す。
クローラ走行装置の本体部は、従来と同様の構成であり、車体1の左右には、両側壁の前後端に駆動輪2、従動輪3が配置され、両者の間に無限軌道帯4が掛け渡されて噛合されている。
左右の駆動輪2のそれぞれを減速機を介して個別に駆動するモータは、車体1の内部に搭載した二次電池等により電力供給を受けるコントローラ(マイクロプロセッサ)により、回転方向及び回転速度が独立して制御され、無線モジュールを介した遠隔操作による操縦、あるいは予めプログラムされた経路に沿って自動走行を行うことができる。
なお、図1においては、手前側の車体側壁を透視して内部の構造を図示している。
この実施例では、車体1が180°転倒した場合でも同様の走行が可能なように、左右両側面からみたとき、車体1及び無限軌道帯4は、駆動輪2と従動輪3の車軸を結ぶ水平線分、そして、この水平線分の中線に対し軸対称形となっている。なお、車体1の上面及び底面側には、ガイドローラ5が設けられ、無限軌道帯4を案内している。
さらに、無限軌道帯4の表面には、障害物に対する走行性を高めるため、合成樹脂等からなる半円柱状のトラックシュー6が、進行方向に対し直交するよう、すなわち車体1の幅方向に一定の間隔で取り付けられている。
また、車体1の前壁には、家屋床下の状態を撮影するため、左右一対の照明用LED7とCCDカメラ8が、駆動輪2と従動輪3の車軸を結ぶ水平面に向けて設置されており、これらもコントローラに接続され、オンオフ制御、入出力制御が行われるようになっている。
コントローラは、CCDカメラ8からの映像情報を、車体1の内部に設けた通信部(無線モジュール)を介して送信し、家屋床下の映像を外部からリアルタイムに確認、記録できるようになっている。なお、図示していないが、車体1の後壁には、音波、電波、レーザー波などを用いた距離センサを設け、後進時に障害物等との距離を検出し、衝突や落下を避けるため、コントローラを介して駆動輪2を停止させるようにしている。
もちろん、反転した状態で走行することも想定して、前壁及び後壁のそれぞれに、LED7、CCDカメラ8、距離センサを設置してもよい。
特に段差の高さが様々に変化する環境を走行させる際には、CCDカメラ8からの映像情報に基づいて、障害物の高さを解析するようにすることが好ましく、ステレオカメラとすることで、障害物までの距離や障害物の高さを判定できるようにすれば、前壁、後壁とも距離センサを省略することができる。
車体1の両側壁における無限軌道帯4のほぼ中心部には、コの字アーム9の支軸9aが取り付けられている。この支軸9aには、アーム部9bの一端が直交するよう固着されており、アーム部9bの他端間に車体幅方向アーム9cの両端が固着され、その両外端に、コロ(ローラー)9dが回転自在に取り付けられている。
このコロ9dの直径は、支軸9a、車体幅方向アーム9cの幅より大きく、後述するように、コの字型アームが前後にどのように回転しても、コロ9dが最初に段差等に接触するようにする。
また、車体幅方向アーム9cを円柱状のロッドとして、このロッドに、長さ方向にわたってパイプ状の合成樹脂製ローラーを回転自在に支持するようにしてもよい。
さらに、走行面が平坦で、車体幅方向アーム9cが走行面に接触した状態で前後にスムースに移動できる場合には、コロ9dや合成樹脂製ローラーを設けなくてもよい。
支軸9aの回転軸には、車体1の内部において減速ギア9eが一体的に取り付けられている。アーム駆動用モータにより駆動される駆動ギア9fにより、この減速ギア9eを回転駆動することにより、駆動輪2と従動輪3の車軸を結ぶ水平線分に対するアーム部9bの角度θが調整できるようになっている。
アーム駆動用モータもコントローラにより制御され、減速ギア9eの軸に取り付けられたアーム角度検出器(図示せず)の出力に基づいて、駆動輪2と従動輪3の車軸を結ぶ水平線分に対する角度θが調整できるようになっている。支軸9aを回転するモータとしては、角度センサが不要なステップモータを使用してもよい。
また、コントローラは、後述するように、アーム部9bやコロ9dが段差の手前側上端角部を押圧したり、無限軌道帯4の後方を押し上げるのに必要なトルクが得られるよう、アーム駆動用モータの電流を監視して出力トルクの制御を行うトルク制御機能を有することが好ましい。
コの字アーム9のアーム部9bの長さは、少なくとも支軸9aを介して回転したとき、車体1の前方側、あるいは後方側と干渉しないように設定するが、好ましくは、回転360°回転できるよう、支軸9aを無限軌道帯4の中心部に取り付け、いずれの角度でもクローラ走行装置と干渉しないように設定するとよい。また、車体幅方向アーム9cと車体1との間にロック機構を設ければ、クローラ走行装置を持ち運ぶ際にハンドルとして利用こともできる。
後述するように、高さShの段差を乗り上げる際、無限軌道帯4の進行方向前端が段差壁に接触している状態で、少なくとも、車体幅方向アーム9cに取り付けられたコロ9dの下方において、アーム部9bが、段差の手前側上端角部に乗り上げることが必要である。
駆動輪2と従動輪3の半径をr、軸間距離をL(W)、支軸9aが駆動輪2の車軸と従動輪3の車軸を結ぶ線分の中点に設置したとき、アーム部9bのアーム長は、最低でも、
[ (L(W)/2+r)2+(Sh−r)2 ]の平方根より長いことが必要である。
なお、実機では、L=22cm、r=7.5cmのクローラ走行装置を使用しており、Sh=15cmの段差を乗り上げるため、アーム部9bのアーム長は20cm以上とすることが必要となる。
駆動輪2と従動輪3の半径r、軸間距離L等のクローラ走行装置の仕様と、乗り越えるべき最大の段差高さShとの関係に対応して、アーム部9bのアーム長を手動あるいは自動的に調整できるようにするため、アーム部9bを2分割し、両者をスライド溝を介してボルト止めしたり、基端側のアーム部9bにサーボモータを取り付け、ウオームギアを介して他端側のアーム部9bを伸縮できるようにすることが好ましい。
以下、クローラ走行装置が段差を乗り越える際のコの字アーム9の作動を順を追って説明する。
通常走行時は、コの字アーム9の車体幅方向アーム9cが、前方や後方に設けたCCDカメラ8や距離センサを妨害することのないよう、進行方向後側において、駆動輪2と従動輪3の車軸を結ぶ水平線分に対し、例えば、15°程度上昇したところを初期位置に維持する。もちろん、CCDカメラ8や距離センサの妨げにならなければ、初期位置はどの角度でもよく、進行方向側に傾斜させてもよい。
ここで、コの字アーム9を作動させずにクローラ走行装置が乗り越えることのできる段差の最大値について考察する。
無限軌道帯4が段差を乗り越えるか否かは、まず、無限軌道帯4の前端が、段差の垂直壁に接した状態で無限軌道帯4を駆動したとき、無限軌道帯4の前端が段差の垂直壁を登り、段差の手前側角部に乗り上げることが第1の前提条件となる。
次に、この状態で、無限軌道帯4の駆動を継続して段差に乗り上げていく際、クローラ走行装置の重心から鉛直におろした線分が、接触している段差の手前側角部を越えることが第2の前提条件となる。
ここで、実際に設計した実機の仕様に沿い、駆動輪2と従動輪3の半径rを7.5cm、軸間距離Lを22cmとし、ガイドローラ5の影響、段差角部との接触部における無限軌道帯4の凹みも無視し、さらに、無限軌道帯4前端の段差垂直壁との接触部、及び、無限軌道帯4後端の地面との接触部で滑りが発生しないという条件で、簡単な演算式で、乗り越え得る段差の高さについて、幾何学的なシミュレーションを行うと、図2のようになる。
この結果から分かるように、横軸がクローラ走行装置の車体1の進行方向に対する傾斜角度、縦軸が段差の高さ(cm)としたとき、40°〜45°近辺のとき、段差高さが最大となり4.8cmである。
すなわち、駆動輪2と従動輪3の半径rが7.5cm、軸間距離L(W)が22cmのクローラ走行装置の場合、乗り越えられる段差の最大高さは4.8cmであることが分かる。
この高さは、ガイドローラ5や、段差角部との接触部における無限軌道帯4の凹みにより多少変化はするが、実機でも、コの字アーム9を作動させない場合、確実に乗り越えられる段差は5cm程度が限界で、これより段差を高くすると、乗り越えられず転倒する確率が高くなり、家屋床下検査用ロボットに求められる15cmの段差を乗り越えることは到底不可能である。
ここで、クローラ走行装置の進路に段差がある場合、前述のように、駆動輪2と従動輪3の半径rが7.5cm、軸間距離L(W)が22cmで、支軸9aが駆動輪2の車軸と従動輪3の車軸を結ぶ線分の中点に設置されているクローラ走行装置の場合、無限軌道帯4における前端の段差垂直壁との接触部と後端の地面との接触部で滑りが発生しないという前提で、段差が5cm以下であれば、コの字アーム9を作動させずにクローラ走行装置が乗り越えることができる。
したがって、この場合には、コの字アーム9は、初期位置である後側に15°程度上昇した位置に保持したまま、回転駆動する必要はない。
しかし、段差垂直壁、地面が滑りやすい場合、段差が5cm以下であっても、無限軌道帯4が段差垂直壁や地面の接触部で空転してしまい、無限軌道帯4が、段差上端角部に乗り上げることができず、上述の前提条件をクリアすることができない。
このように、クローラ走行装置が段差を乗り越えるには、少なくとも、無限軌道帯4の先端が段差垂直壁に接した後、駆動輪2の駆動に伴ってその先端が段差垂直壁に沿って上昇し、無限軌道帯4が段差の上端角部に乗り上げること、すなわち、この実施例ではトラックシュー6のひとつが段差上端角部に乗り上げることが必要である。
したがって、このような場合を想定して、クローラ走行装置が段差直前に到達したとき、図3のように、進行方向後側において、水平面に対し15°程度上昇した初期状態から、この図において、コの字アーム9を時計方向に回転させ、少なくとも車体幅方向アーム9cに取り付けられたコロ9dの下端が、段差の上端角部に乗り上げる位置、すなわち、段差の高さが15cmの場合は、コロ9dの下端が15cmより高くなるようにする。
この条件は、アーム9bの長さをL(9b)、駆動輪2、従動輪3の半径をr、車軸を結ぶ水平線分の進行方向を0°としたときのアーム角度をθ、段差をShとしたとき、次の(1)式で表すことができる。
L(9b)・sinθ+r>Sh・・・・・・・(1)
また、少なくとも、無限軌道帯4の前端が段差垂直壁に接している状態で、車体幅方向アーム9cに取り付けられたコロ9dが段差の上端角部に乗り上げるためには、コロ9dが、無限軌道帯4の前端より前方に位置する必要があり、その条件は、次の(2)式で表すことができる。
L(9b)・cosθ>L(W)/2+r・・・・(2)
ただし、駆動輪2と従動輪3の軸間距離をL(W)とし、コの字アーム9の支軸9aを、駆動輪2と従動輪3の車軸間の中点に設置するものとする。
前述のとおり、実機では、駆動輪2と従動輪3の半径rが7.5cm、軸間距離L(W)が22cmであり、アーム9bの長さL(9b)を25cmとしたが、この場合、例えば、θを30°とすると、
(1)式は、
L(9b)・sinθ+r=25×0.5+7.5=20cm
(2)式は、
L(9b)・cosθ=25×0.866=21.65>L(W)/2+r=22/2+7=18.5
となり、段差が20cmでも、(1)、(2)の両条件式を満足し、アーム9cに取り付けられたコロ9dを段差の上端角部に乗り上げさせることができる。
したがって、クローラ走行装置の無限軌道帯4における駆動輪2と従動輪3の軸間距離L(W)、駆動輪2、従動輪3の半径r、支軸9bの車体1側壁における取り付け位置と、乗り上げるべき段差Shの最大値に応じて、アーム9bの長さL(9b)と、クローラ走行装置が段差直前に到達したときアーム9bのアーム角度θを選定することが必要である。
このように、コの字アーム9を時計方向に回転させ、コロ9dの下端を段差の上端角部に乗り上げさせる際、遠隔操縦による場合は、操縦者がCCDカメラ8からの映像情報を確認しながら行う。
すなわち、無限軌道帯4が段差垂直壁や地面で空転する場合、無限軌道帯4の駆動を停止し、クローラ走行装置が、段差直前でその前端が段差に平行になるよう位置制御を行う。その上で、遠隔操縦装置により、コの字アーム9を時計方向に回転させ、コロ9dの下方が段差の上端角部に乗り上げるよう、アーム駆動用モータを制御する。このとき、コロ9dが段差の上端角部に届かないような場合には、アーム部9bのアーム長を制御するサーボモータを駆動してアーム9bを延出させる。
このようなコの字アーム9の回転角の制御を自動化することも可能である。
すなわち、クローラ走行装置が走行中、CCDカメラ8や距離センサにより前方に段差垂直壁を発見したとき、コントローラが段差までの距離とクローラ走行装置の走行速度に応じて、アーム駆動用モータを制御して、無限軌道帯4が段差垂直壁に到る直前までに、少なくともコロ9dが段差の上端角部に乗り上げるよう、アーム部9bの回転角度θを制御する。その際の回転角度θの目標値は、段差垂直壁が一定の高さの場合は、予め定めた値とすればよいし、一定でない場合は、CCDカメラ7からの映像情報に基づいて、段差垂直壁の高さを計測し、その高さに基づいて、回転角度θの目標値を定めるようすればよい。
ただし、前述の条件式(1)と(2)をともに満足する必要があり、段差の高さShとの関係等に応じて、並行してアーム部9bのアーム長を制御するサーボモータを制御するようにしてもよい。
さらに、無限軌道帯4が段差垂直壁や地面で空転するのを、無限軌道帯4の駆動量と、CCDカメラ8や距離センサの検出値とを比較することにより検出し、空転した場合のみ、操縦者と同様の手順で、無限軌道帯4の駆動、アーム駆動用モータによる回転角θの制御を行うようにしてもよい。
以上のようにして、コの字アーム9のコロ9dが段差の上端角部に乗り上げを完了したとき、操縦者による遠隔操作で、無限軌道帯4の駆動輪2を駆動するとともに、コの字アーム9のアーム部9bを図3において、さらに時計方向に回転駆動することにより、図4に示される状態を経て、図5に示されるように、トラックシュー6のひとつが段差の上端角部に乗り上げることできる。
この場合、遠隔操縦装置により、アーム部9bを回転させながら、無限軌道帯4の駆動速度を微調整するようにしてもよいが、初期段階でコロ9dの下方が段差の上端角部を押圧し、その後もアーム部9bのいずれかで段差の上端角部に対する押圧を継続させ、無限軌道帯4を段差の上端角部に乗り上げさせることが必要である。
このため、アーム駆動用モータの電流を監視して出力トルクの制御を行い、アーム部9bが所定のトルクで段差の上端角部を押圧するようフィードバック制御を行うことが好ましい。これにより、アーム部9bの回転角度θを自動的に無限軌道帯4の駆動に連携させることができる。特に、アーム駆動用モータのトルク及び回転速度を無制限に大きくすると、トラックシュー6が段差の上端角部に乗り上げる前に、車体1が転倒してしまうこともあるので、こうした制御は有効である。
このように、無限軌道帯4が段差の上端角部への乗り上げを完了した状態で、無限軌道帯4の駆動輪2を駆動することにより、クローラ走行装置の車体1が次第に垂直に向けて傾斜していく。
この状態で、クローラ走行装置の重心から鉛直におろした線分が、接触している段差角部を越えるような高さ(実機では5cm以下)の場合、無限軌道帯4がこの段差に乗り上げることできる。したがって、無限軌道帯4前端の段差垂直壁との接触部、及び、無限軌道帯4後端の地面との接触部で滑りが発生しないという条件で、環境中の段差の高さが、無限軌道帯4がそのまま乗り越え得る高さ以下の場合には、アーム部9bの回転角度θを以上のように制御することで、走行面や段差がぬかるんでいたり、滑りやすい環境でも、段差乗り越えを確実に行うことができる。
しかし、段差がこれより高い場合は、無限軌道帯4が段差の上端角部への乗り上げた状態で、無限軌道帯4の駆動輪2を駆動すると、クローラ走行装置の重心が接触している段差角部を越えることができず、後方への転倒を繰り返すことになる。
すなわち、駆動輪2と従動輪3の半径rが7.5cm、軸間距離L(W)が22cmのクローラ走行装置の場合では、段差が5cmよりはるかに高い場合には、このままではこれを乗り越えることはできない。
そこで、図5に示すように、無限軌道帯4に取り付けられたトラックシュー6のひとつが段差の上端角部に乗り上げた段階で、コントローラにより、アーム駆動用モータによるコの字アーム9のアーム部9bを、各駆動輪2の駆動と同期させる。
すなわち、コロ9dあるいはアーム部9bが段差の上端角部を押圧する状態から反時計方向に回転させ、図6に示すように、車体幅方向アーム9cに取り付けられたコロ9dが段差手前の地面に接し、車体1の後端部を持ち上げ、車体1の水平面に対する傾斜角度を例えば45°以上とならないようにする。
このとき、駆動輪2の駆動に伴い、無限軌道帯4のトラックシュー6は、少なくとも段差の上端角部に係合して進んでいき、コロ9dにより車体1の後端部が持ち上げられないと、車体1は徐々に垂直に向けて傾斜していく。
したがって、遠隔操縦による場合は、例えば、無限軌道帯4の駆動を停止し、アーム駆動用モータを制御して、コの字アーム9を反時計方向に回転させ、コロ9dが段差手前の地面に接し、車体1の後端を持ち上げながら、無限軌道帯4を低速度で駆動するといった操作を繰り返せばよい。
また、車体1の内部に傾斜センサを設け、コントローラが、例えば、車体1の水平面に対する傾斜角度を上限以下、例えば45°以上とならないようにアーム駆動用モータを制御するようにしてもよい。こうすることで、各駆動輪2の速度を微調整することなく、最高速度を維持しても、アーム部9bの回転角度θがこれに連動して最適な値に自動的に制御され、車体幅方向アーム9cに取り付けられたコロ9dが段差手前の地面に接し、車体1の後端側を持ち上げ、最適な傾斜角度を維持しながら段差乗り上げをサポートすることができる。
なお、コロ9dが段差手前の地面に届かないような場合には、前述と同様に、アーム部9bのアーム長を制御するサーボモータを駆動してアーム9bを延出させるようにすればよい。
この状態を維持しながら駆動輪2の駆動することにより、図7に示すように、車体1の段差への乗り上げが終了する。
ただし、このとき、アーム部9bが無限軌道帯4の後端に回り込んだ状態のままであると、段差の上端角部に干渉し、車体1が段差に乗り上げるのを妨害する可能性があるので、車体1の重心が段差の上端角部を越え、段差上面に着地する方向に回転する直前に、アーム部9bを図において時計方向に回転させ、回転角度θを初期状態に戻す必要がある。
なお、車体1の内部に傾斜センサを設けた場合には、車体1の重心が段差の上端角部を越え、段差上面に着地する方向に回転する検出することにより、自動的にコの字アーム9を初期位置に復帰させることができる。
以上のようにして、無限軌道帯4が段差垂直壁や地面で空転する場合でも、段差が通常のクローラ走行装置で越え得る限界高さよりはるかに高い場合でも、コの字アーム9の回転角度θを制御することにより段差をスムースに乗り越えることができる。
ここで、コの字アーム9の回転角度θを制御して、クローラ走行装置が段差を乗り越えるための無限軌道帯4の駆動制御及びコの字アーム9の回転角θ制御を含む、クローラ走行型ロボットの制御システムの一例を図8に示す。
左右の無限軌道帯4の駆動輪2を駆動するモータ、コの字アーム9を駆動して回転角度θを制御するアーム駆動モータを制御するコントローラは、マイクロプロセッサ等で構成され、入出力インターフェースを介して、CCDカメラ8、距離センサ、各駆動輪2の速度及び電流値(トルク)、アーム駆動モータの電流値(トルク)及びコの字アーム9の回転角度θ、車体の傾斜角を検出する傾斜センサからの検出値が入力され、操縦者による遠隔操縦、あるいは、段差を自動判別し、各駆動輪2の駆動速度、コの字アーム9の回転角θを連携制御する。
図9のフローチャートを用いて、この制御システムにより、自動制御を行う場合の制御フロー(シーケンス)の一例を説明する。
S0で、段差を乗り越える際のシーケンスが開始され、S1でCCDカメラ8、距離センサにより、進行方向前方の段差を検出し、S2で、段差までの距離及び段差の高さを演算する。ここで、段差の高さが、物理的に乗り越え不能な高さ、具体的には、駆動輪2と従動輪3の半径rが7.5cm、軸間距離L(W)が22cmの場合、無限軌道帯4の前端と後端間の37cmより高い場合、S3で、段差上りシーケンスを終了し、迂回路等を探索する。
段差の高さが乗り越え可能な高さ、例えば15cm以下のとき、S4で、コの字アーム9の回転角度θを初期位置の165°(後方から15°上昇した位置)にセットし、S5で、無限軌道帯4の前進駆動を継続し、前端を段差垂直壁に接触させ、段差乗り越えを実施する。
S6で駆動輪2の速度及び車体の傾斜角を検出する傾斜センサの検出値に基づいて、無限軌道帯4が段差の手前側角部に乗り上げたか否かを判別する。駆動輪2を駆動しているにもかかわらず、所定時間車体の傾斜角度が変わらないときは、地面、段差垂直壁との間で滑りが発生し、無限軌道帯4の段差角部への乗り上げが不能と判断し、S7で、駆動輪2を停止し、コの字アーム9を初期位置から時計方向に回転させる。そして、車体幅方向アーム9cの両端に取り付けたコロ9dの下端、あるいはアーム部9bを、段差角部に押し付けさせ、アーム駆動モータの電流値に基づき、所定のトルクで押圧させ、車体2の前端を持ち上げる。
なお、予め、無限軌道帯4が段差の手前側角部に乗り上げることが不可能な滑りやすい環境で走行させる場合は、S6を省略し、段差の手前側からコの字アーム9の回転を開始し、クローラ走行装置が段差垂直壁に接するタイミングで、コロ9dの下端あるいはアーム部9bを、段差角部に押し付けるようにしてもよい。
S8でコの字アーム9の回転により、車体の傾斜角度が例えば45°になったか否かを判別し、45°になったときS5に戻り、S6で、無限軌道帯4が段差の手前側角部に乗り上げたことを判定するまで、S7、S8を繰り返す。
無限軌道帯4が段差の手前側角部に乗り上げた後、S9で駆動輪2の駆動に伴い、車体の最大傾斜角が45°となるように、コの字アーム9を反時計方向に駆動して、無限軌道帯4の後端を持ち上げる制御を行う。
S10で車体の傾斜角が水平になり、S11で無限軌道帯4が段差上面に乗り上げたことが判定されるまで、コの字アーム9の回転角度制御を行う。
その後再びS12で次の段差の検出・判別を行い、さらに段差がある場合には、S5に戻り、前述のS7以降のフローを繰り返す。
以上の処理フローにより、クローラ走行装置は、環境(滑りやすい地面、段差)や進路に存在する段差に応じて、自動的に、しかもこれまで乗り上げることができなかった高い段差でもスムースに乗り越えることが可能となる。
以上、具体的な実施例に基づいて説明したが、これ以外にも、コの字アーム9の回転角度θを制御することにより、様々な態様の段差でもクローラ走行装置の安定走行に寄与することができる。
すなわち、段差が階段状で、上面の幅が十分にある場合には、上述の制御を繰り返すことにより、段差を順次乗り越えていくことが可能である。
しかし、段差上面の幅が狭く、次の段差垂直壁までの距離が軸間距離Lの半分に満たない場合、無限軌段差角部を乗り越えて段差上面に着地しようとしても、次の段差角部が無限軌道帯4に当接してしまい、車体1が水平になれない場合が発生し得る。
このとき、無限軌道帯4の前端側底面が次の段差角部に乗り上げている場合は、図3、図4で説明したトラックシュー6を段差の上端角部に乗り上げさせるための制御を行う必要はない。
一方、車体1の後端部が、現在の段差表面に着地している場合には、図6、図7で説明した車体1の後端部を持ち上げ動作を繰り返す。
車体1の後端部が、乗り越えを終了した段差角部に乗り上げている場合は、無限軌道帯4を駆動して、車体1の後端部を現在の段差表面に着地させた上で、図6、図7で説明した車体1の後端部を持ち上げる動作を繰り返す。
さらに、車体1の後端部が現在の段差表面に着地することなく、現在の段差角部に着地した際は、コの字アーム9を制御することなく、そのまま次の段差を乗り上げていくことが可能となる。
また、車体1の重心が段差の上端角部を越えたとき、車体1は重力の作用により、接触する上端角部を基点に、段差の上面に向けて下端を下方に回転し、着地しようとする。このとき、無限軌道帯4の前端が高速で段差表面に激突し、場合によっては衝撃でクローラ走行装置が段差から落下する可能性がある。
そこで、図6に示すように段差乗り越え、図7のように段差上面に着地する際、車体幅方向アーム9cに取り付けたコロ9dを図6において時計方向に急速に回転させ、次の段差角部に当接させ、その後アーム部9bを徐々に反時計方向に戻すことにより、無限軌道帯4の前端をゆっくりと着地させることが可能となる。
さらに段差を降下していくときは、時系列を図3〜図7の逆として、図7の状態から、車体1の重心をゆっくりと段差の上端角部から下方に移動させ、車体幅方向アーム9cに取り付けたコロ9dを地面に着地させ図6の状態とする。この状態から、アーム部9bを徐々に時計方向に回転させて、図5の状態から、アーム部9bあるいはコロ9dを段差の上端角部に接触するように時計回りに駆動し、図4の状態とする。次にアーム部9bをゆっくりと反時計方向に回すことで、図3に示されるように、無限軌道帯4の後端を着地させることが可能となる。
なお、上記の実施例では、コの字アーム9の支軸9aを、駆動輪2と従動輪3の中点に設置し、無限軌道帯4の前端が段差の上端角部に乗り上げる際、そして、その後車体1が段差に乗り上げる際に、コの字アーム9を前方あるいは後方に回転させて補助を行うようにした。
しかし、段差垂直壁、地面が滑りやすいが、段差が低く、コの字アームのサポートがなくても、確実に乗り越えることができる環境を走行させる場合には、コの字アームを後方に回転させる必要はなく、コの字アーム9を進行方向前方側に配置してもよい。この場合には、コロ9dを設ける必要はなく、例えば、アーム部9bや車体幅方向アーム9cに合成樹脂のコーティングをしたり、凹凸を形成することで、段差の上端角部に確実に当接するようにすればよい。
逆に段差が高く、コの字アームを後方に回転させてサポートを行う必要があるが、無限軌道帯4と段差垂直壁、地面との摩擦力を十分に得られるときは、コの字アーム9を進行方向後方側に配置してもよい。
このように、本発明のクローラ装置によれば、様々な走行環境に対応して、コの字アーム9の回転角度θを最適に制御することにより、コンパクトな構成で、車体1の安定性を維持しながら、所望の走行ルートを確実に走破することが可能となる。
1 車体
2 駆動輪
3 従動輪
4 無限軌道帯
5 ガイドローラ
6 トラックシュー
7 LED
8 CCDカメラ
9 コの字アーム
9a 支軸
9b アーム部
9c 車体幅方向アーム
9d コロ
9e 減速ギア
9f 駆動ギア

Claims (8)

  1. 車体の左右両側において、前後端の一方に駆動輪、他方に従動輪を設け、両者間に掛け渡された一対の無限軌道帯を前記駆動輪により回転駆動するクローラ走行装置において、
    前記車体の左右両側において、前記駆動輪及び従動輪の車軸間の間に、アーム部の両基端を回転可能に取り付け、
    前記無限軌道帯が段差の直前に到達した際、前記アーム部が、その両先端間に取り付けられた車体幅方向アームの下方で前記段差の手前側上面角部に接触するよう回転させ、その状態で前記駆動輪を駆動することにより、前記無限軌道帯が前記段差の手前側上面角部に接触するまで、前記アーム部を回転させるアーム駆動機構を設けたことを特徴とするクローラ走行装置。
  2. 前記アーム駆動機構を駆動するモータのトルクを検出し、前記無限軌道帯が前記段差の手前側上面角部に接触するまで、前記アーム部が前記段差の手前側上面角部を押圧するように制御することを特徴とする請求項1に記載のクローラ走行装置。
  3. 車体の左右両側において、前後端の一方に駆動輪、他方に従動輪を設け、両者間に掛け渡された一対の無限軌道帯を前記駆動輪により回転駆動するクローラ走行装置において、
    前記車体の左右両側において、前記駆動輪及び従動輪の車軸間の間にアームの両基端を回転可能に取り付け、
    前記無限軌道帯が段差に乗り上げる際、前記アーム部の先端に取り付けられた車体幅方向アームを前記車体の後端側から前記無限軌道帯の後端下方に向けて回転させ、無限軌道帯の後端を上昇させるアーム駆動機構を設けたことを特徴とするクローラ走行装置。
  4. 前記車体幅方向アームに、前記無限軌道帯の後端を上昇させる際、最初に走行面に接触するローラーを取り付けたことを特徴とする請求項3に記載のクローラ走行装置。
  5. 前記車体に傾斜センサを設け、前記アーム駆動機構が、前記無限軌道帯の後端を上昇させる際、車体の水平面に対する傾斜角度が上限以下となるよう制御することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のクローラ走行装置。
  6. 前記アーム駆動機構は、前記無限軌道帯が段差の直前に到達した際、前記アーム部が、その両先端間に取り付けられた車体幅方向アームの下方で前記段差の手前側上面角部に接触するよう回転させ、その状態で前記駆動輪を駆動することにより、前記無限軌道帯が前記段差の手前側上面角部に接触するまで、前記アーム部を回転させることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載のクローラ走行装置。
  7. 前記アーム駆動機構を駆動するモータのトルクを検出し、前記無限軌道帯が前記段差の手前側上面角部に接触するまで、前記アーム部が前記段差の手前側上面角部を押圧するように制御することを特徴とする請求項6に記載のクローラ走行装置。
  8. 前記アーム部にアームの長さを可変するアーム長可変機構を設けたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のクローラ走行装置。




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