JP2014018718A - 分離処理装置及び濾過手段 - Google Patents

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敏彦 小野
Yasuhiro Nakajima
康博 中島
Hiroaki Inoue
裕章 井上
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KANBAYASHI KOMUTEN KK
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Abstract

【課題】装置をコンパクト化するとともに、効率よく脱水できる分離処理装置、及び分離処理装置に装備する濾過手段を提供することを目的とする。
【解決手段】汚染土砂が混濁した汚泥を、汚染土砂と水とに分離処理する分離処理装置1であって、汚泥に、粉体凝集剤Fを供給する粉体フィーダ11と、粉体凝集剤Fによって汚染土砂が凝集したフロックを沈殿させる沈殿槽14と、沈殿槽14で沈殿したフロックを圧送するチューブポンプ15と、圧送されたフロックを濾過する濾過ユニット100とを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、放射能や薬剤等で汚染された汚染土砂が混濁する汚泥などから水を分離する分離処理装置、及び分離処理装置に装備する濾過手段に関する。
従来より、例えば、放射能や薬剤等で汚染された汚泥や建設工事等で発生する排泥等の水分が含まれる土砂、あるいは残飯などの水が多い処理物は、そのまま廃棄すると、有害物質などが含まれる水が滲み出て、拡散するおそれや、排出するための重量や嵩が大きくなるため、脱水処理してから排出や処分することが多い。
脱水処理するためには、例えば、特許文献1に提案されているようなフィルタプレス装置を用いることが一般的に行われている。
特許文献1に提案されているフィルタプレス装置は、厚さ方向に複数配置した濾板内に汚泥を通過させ、濾板を締め付けて脱水し、脱水ケーキと呼ばれる脱水処理物を生成することができる。
しかしながら、厚さ方向に複数配置した濾板内に汚泥を通過させ、濾板を締め付けて脱水する構成であるため、大量の汚泥を処理するためには、装置が大きくなり、その装置は定置式となる。そのため、処理物が広範囲にわたる場合、汚泥を装置まで運搬して処理する必要があり、処理効率を向上することができなかった。
特開2012−61473号公報
そこで本発明では、装置をコンパクト化するとともに、効率よく脱水できる分離処理装置、及び分離処理装置に装備する濾過手段を提供することを目的とする。
この発明は、被処理物が混濁した混濁水を、被処理物と水とに分離処理する分離処理装置であって、前記混濁水に、粉体凝集剤を供給する粉体凝集剤供給手段と、前記粉体凝集剤によって前記被処理物が凝集したフロックを沈殿させる沈殿漕と、該沈殿漕で沈殿した前記フロックを圧送する圧送手段と、圧送された前記フロックを濾過する濾過手段とを備えたことを特徴とする。
上記被処理物は、汚染された土砂や、掘削土砂、あるいは残飯などの処理物などであり、上記混濁水は、上述の被処理物と、水などの液体などが混ざった液状、ペースト状、ゲル状など様々な態様であることを含む概念である。
上記粉体凝集剤は、例えば、石膏・シラス・天然ゼオライト等の自然鉱物を主原料とする粉状の無機系凝集剤であり、イオン結合、水素結合、物理的結合により、被処理物を急速に凝集してフロックを形成することができる凝集剤である。
上記圧送手段は、各種ポンプやスクリュウ、あるいはバキューム等で構成することができる。
この発明により、装置をコンパクト化するとともに、混濁水を効率よく脱水し、被処理物を分離処理することできる。
詳しくは、被処理物が混濁した混濁水に、粉体凝集剤を供給することによって、
被処理物をイオン結合、水素結合、物理的結合することにより、例えば、一般的に用いられるPAC・高分子などに比べて、急速にフロックを形成することができる。
また、急速に形成されたフロックは早期に沈殿し、沈殿漕に沈殿したフロックを圧送手段で濾過手段に圧送することで、濾過手段で圧送されたフロックから水を分離することができる。
したがって、凝集剤として粉体凝集剤を用いたことにより、上述のPAC・高分子による凝集に比べて早期にフロックが形成され、また沈殿槽における沈殿速度が速いため、コンパクトな装置で効率のより分離処理を行うことができる。
また、粉体凝集剤によって形成されたフロックは、上述のPAC・高分子によるフロックに比べて、結合性は高いが粘性が低く、つまり透水性が高いため、脱水性が高く、効率より分離処理することができる。さらに、粉体凝集剤によって形成されたフロックは、上述したように、結合性が高いため、圧送手段で圧送してもフロックが壊れにくく、濾過手段で効率よく濾過して、分離処理することができる。
このように、上述のPAC・高分子によるフロックに比べて、結合性は高いが粘性が低く、つまり透水性が高いフロックを形成する粉体凝集剤を用いたことにより、装置をコンパクト化するとともに、混濁水を効率よく脱水し、被処理物を分離処理することできる。
この発明の態様として、前記圧送手段を、チューブポンプで構成することができる。
この発明により、より効率よく濾過手段で濾過することができる。
詳しくは、チューブポンプの構造上、圧送されるフロックに作用する圧送圧力が強弱を繰り返しながら途切れることなく、連続的に作用する。したがって、圧送圧力が連続しないピストンポンプ等による圧送に比べ、より効率よく濾過手段で濾過して、分離処理を行うことができる。
またこの発明の態様として、前記濾過手段に、振動を付与する振動手段を備えることができる。
この発明により、さらに効率的な分離処理を行うことができる。詳しくは、圧送されたフロックを濾過する濾過手段に振動遮断で振動を付与することにより、フロックからの水の分離が促進され、さらに効率的な分離処理を行うことができる。また、分離処理されたフロックが濾過手段に目詰まりしても、振動手段で振動を付与することで、濾過手段における濾過性能の低下を防止することができる。
またこの発明の態様として、前記濾過手段を、透水孔を有する透水容器と、該透水容器の内部に配置した濾布とで構成し、前記フロックを前記濾布に圧送することができる。
この発明により、濾布で濾過された水は、透水容器の透水孔を通って排水することができる。また、濾布を透水容器の内部に配置するため、フロックの圧送圧力で濾布が破損することを防止できる。
さらにまた、分離処理されたフロックは濾布内に残るため、透水容器から濾布を取り出し、交換するだけで容易に続く分離処理を行うことができるとともに、分離処理されたフロックを濾布ごと処分することができる。
またこの発明の態様として、前記透水容器の外側に、カバーを備えることができる。
この発明により、分離処理によって、分離され、透水孔を通って排水された水をカバー内で集水することができる。仮に、水に有害物質が含有されている場合、分離処理された水を垂れ流すことなく、集水して処分することができるため、安全性が向上する。
またこの発明の態様として、前記濾布を、土嚢袋で構成することができる。
上記土嚢袋は、例えば、約500mm×800mm前後の大きさの巾着式のポリエチレン製の布袋や、いわゆるトン袋と呼ばれる容積が1mのポリエチレン製の布袋布製などの一般的な袋等である。
この発明により、例えば、濾過手段を構成する透水容器の形状に応じた専用の濾布を用いる場合に比べ、分離処理に係るコストを低コスト化することができる。
またこの発明の態様として、前記濾布及び前記透水容器を、筒状に構成し、前記透水容器の一端側に、前記圧送手段から圧送された前記フロックの導通を許容する配管を接続し、前記透水容器の他端側に、開閉自在な開閉弁を備えるとともに、分離された被処理物を排出する排出手段を備えることができる。
上記排土手段は、スクリューコンベア、ベルトコンベア、圧送手段、バキューム等で構成することができる。
この発明により、濾過手段で濾過して分離処理されたフロックを、排土手段で排土するため、分離処理をより効率化することができる。
またこの発明は、被処理物が混濁した混濁水を、被処理物と水とに分離処理する分離処理装置に装備する濾過手段であって、透水孔を有する筒状の透水容器と、該透水容器の内部に配置し、前記混濁水に供給された粉体凝集剤によって前記被処理物が凝集するとともに、チューブポンプで圧送されたフロックを濾過する濾布とで構成し、前記濾布を、土嚢袋で構成したことを特徴とする。
この発明により、被処理物が混濁した混濁水を、被処理物と水とに効率よく分離処理することができ、当該濾過手段を備える分離処理装置をコンパクト化することができる。
また、PAC・高分子によるフロックに比べて、結合性は高いが粘性が低く、つまり透水性が高い、粉体凝集剤により形成されたフロックを濾過するため、ため、脱水性が高く、効率より分離処理することができる。
さらに、粉体凝集剤によって形成されたフロックは、上述したように、結合性が高いため、圧送手段で圧送してもフロックが壊れにくく、濾過手段で効率よく濾過して、分離処理することができる。
また、フロックをチューブポンプで圧送するため、圧送圧力が連続しないピストンポンプ等による圧送に比べ、強弱を繰り返しながら途切れることなく、連続的に圧送圧力が作用するフロックをより効率よく濾過して、分離処理を行うことができる。
また、透水孔を有する透水容器と、該透水容器の内部に配置した濾布とで構成し、前記フロックを前記濾布に圧送することにより、濾布で濾過された水は、透水容器の透水孔を通って排水することができる。また、濾布を透水容器の内部に配置するため、フロックの圧送圧力で濾布が破損することを防止できる。
さらにまた、分離処理されたフロックは濾布内に残るため、透水容器から濾布を取り出し、交換するだけで容易に続く分離処理を行うことができるとともに、分離処理されたフロックを濾布ごと処分することができる。
また、前記濾布を、土嚢袋で構成することにより、例えば、濾過手段を構成する透水容器の形状に応じた専用の濾布を用いる場合に比べ、分離処理に係るコストを低コスト化することができる。
この発明の態様として、前記透水容器の外側に、カバーを備えることができる。
この発明により、分離処理によって、分離され、透水孔を通って排水された水をカバー内で集水することができる。仮に、水に有害物質が含有されている場合、分離処理された水を垂れ流すことなく、集水して処分することができるため、安全性が向上する。
またこの発明の態様として、振動を付与する振動手段を備えることができる。
この発明により、さらに効率的な分離処理を行うことができる。詳しくは、圧送されたフロックを濾過する濾過手段に振動遮断で振動を付与することにより、フロックからの水の分離が促進され、さらに効率的な分離処理を行うことができる。また、分離処理されたフロックが濾過手段に目詰まりしても、振動手段で振動を付与することで、濾過手段における濾過性能の低下を防止することができる。
本発明により、装置をコンパクト化するとともに、効率よく脱水できる分離処理装置、及び分離処理装置に装備する濾過手段を提供することができる。
分離処理装置の正面図。 分離処理装置の概略図。 濾過ユニットの説明図。 分離処理のフロー図。 分離処理装置の使用材についての写真。 フロックの分離処理の比較試験の説明図。 フロックの分離処理の比較試験の説明図。 分岐配管についての説明図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1は、分離処理装置1の正面図を示し、図2は分離処理装置1の概略図を示している。また、図3は濾過ユニット100の説明図を示し、図4は分離処理装置1における分離処理のフロー図を示し、図5は分離処理装置1の使用材についての写真を示している。
なお、図1及び図2では、理解を容易にするため、濾過器110の集水カバー140を透過状態で示している。また図3(a)は、濾過ユニット100を軸線方向に分解した状態の分解斜視図を示し、図3(b)は濾過ユニット100の斜視図を示し、図3では、濾過ユニット100の構造の理解を容易にするため周方向の一部を透過状態で示している。
また、図5(a)は分離処理装置1で使用する粉体凝集剤Fの写真を示し、図5(b)は分離処理装置1で濾布として使用することができる土嚢袋170の写真を示している。
図1に示すように、分離処理装置1は、ユニック車200の荷台201に積載した処理プラント10と、処理プラント10から延出する配管100aを介して接続された濾過ユニット100とで構成している。なお、濾過ユニット100をユニック車200の荷台201に積載する構成であってもよい。
処理プラント10には、粉体凝集剤Fを供給する粉体フィーダ11、エジェクタ12、エジェクタ12で粉体凝集剤Fが混合された濁水を混合撹拌して反応させる反応漕13、反応漕13で混合撹拌された濁水を貯留し、生成されたフロックを沈殿させる沈殿槽14、沈殿槽14に沈殿、堆積したフロックを濾過ユニット100に圧送するチューブポンプ15を備えている。
粉体フィーダ11は、粉体凝集剤Fを貯留するとともに、導入配管Liを流れる濁水に対して所定量の粉体凝集剤Fを供給する装置であり、インバータ制御されている。
粉体フィーダ11が供給する粉体凝集剤Fは、図5(a)に示すように、粉状であり、石膏・シラス・天然ゼオライト等の自然鉱物を主原料とした、無機系粉体凝集剤であり、濁水に含まれる土粒子などの粒子と、イオン結合、水素結合、物理的結合しフロックを形成することによって、高濃度から低濃度のイオン化した被処理物である粒子と水とを分離処理できる凝集剤である。
なお、粉体凝集剤Fによるフロック生成は、PAC・高分子によるフロック生成に比べ、フロックの生成速度が速く、早期に分離処理することができるとともに、粉体凝集剤Fによって生成されたフロックは、PAC・高分子によって生成されたフロックに比べて、結合性は高いが粘性が低く、つまり透水性が高いため、脱水性が高く、効率より分離処理することができる。
エジェクタ12は、原水槽Wに配置した原水ポンプPgから揚水された原水を、分離処理する濁水として導入する導入配管Liの途中に装備され、粉体フィーダ11から供給された粉体凝集剤Fを、濁水に混合する装置である。
反応漕13は、エジェクタ12で粉体凝集剤Fが混合された濁水を混合撹拌し、濁水に混濁する被処理物と粉体凝集剤Fとが結合しやすくなるように、撹拌翼13aで撹拌する装置である。
沈殿槽14は、反応漕13で混合撹拌された濁水を貯水し、濁水に混濁する被処理物と粉体凝集剤Fとが結合して形成されたフロックが自重によって沈殿する水槽であり、沈殿堆積したフロックを底部から排出できるように、底部が傾斜側面で構成されている。そして、この底部に、沈殿堆積したフロックを排出する排出管Lhが接続され、開閉弁14aにより、排出管Lhからの排出を規制している。また、沈殿槽14の上部には、濁水に混濁した被処理物が粉体凝集剤Fと結合したフロックとして沈殿したあとの上澄み水として放出する放出口14bを備えている。なお、反応漕13から沈殿槽14への濁水の移動は適宜の移送ポンプPで移送している。
沈殿、堆積したフロックを濾過ユニット100に圧送するチューブポンプ15は、容積型の回転ポンプであり、ホースポンプともいう。
チューブポンプ15は、複数の押し出し部を有するロータリーを、沈殿、堆積したフロックが導通するチューブを押しつぶしながら回転摺動することで導通するフロックを押し出すとともに、押しつぶされたチューブを強制復元させ、この復元により発生した真空吸引力によって、フロックを吸い込むというチューブポンプの構造上、圧送されるフロックに作用する圧送圧力が強弱を繰り返しながら途切れることなく、連続的に作用する。したがって、圧送圧力が連続しないピストンポンプ等による圧送に比べ、より効率よくフロックを濾過ユニット100で濾過して、分離処理を行うことができる。なお、処理プラント10から延出する配管100aは、チューブポンプ15の吐出口15aに接続されている
チューブポンプ15からフロックが圧送される濾過ユニット100は、濾過器110と、濾過器110で分離処理されたフロックである脱水ケーキを排出する排出スクリュ160とで構成している。
濾過器110は、濾過機本体120と、濾過機本体120の内部に装着する筒状濾布130と、濾過機本体120の外側に装着する集水カバー140と、濾過機本体120に振動を付与するバイブレータ150とで構成している。
濾過機本体120は、円筒状の透水筒121と、透水筒121の長手方向両側に配置し、透水筒121の両側を塞ぐフランジ122とで構成している。
透水筒121は、SUS304製のパンチングメタル(パンチング規格6φ4P)で構成した円筒状であり、フランジ122によって両端がふさがれている。
透水筒121の両端を塞ぐフランジ122のそれぞれには、後述する排出スクリュ160への排出を規制する規制弁160aあるいは上述の配管100aに接続される接続口122aを備えている。
なお、透水筒121はパンチングメタルでなくとも、所定の間隔や径で形成した透水孔を形成した鋼製パイプ等のさまざまな材料で構成することができる。
筒状濾布130は、有底の円筒状に形成され、浸透性能が40〜120ccの不織布で構成しているが、これに限定されず、図5(b)に示すように、市販の土嚢袋170で濾布を構成してもよい。また、濾過機本体120のフランジ122で透水筒121の両側がふさがれているため、底のない筒状の濾布であってもよい。
集水カバー140は、透水筒121の長手方向両側に配置したフランジ122同士をつなぐように、濾過機本体120の透水筒121の径外側をカバーし、透水筒121の外側、両フランジ122及び集水カバー140の内側とで、フロックから分離され、透水筒121を透過した水を集水する集水空間Sを構成している。なお、図示省略するが、集水カバー140には、集水空間Sに集水された水を排水する排水バルブを備えている。
バイブレータ150は、集水カバー140を介して濾過機本体120に振動を付与する装置である。
このように構成した濾過機本体120、筒状濾布130、集水カバー140及びバイブレータ150は、濾過機本体120の透水筒121内部に筒状濾布130を挿入するとともに、上流側のフランジ122で透水筒121の開口側端部を固定する。さらに、透水筒121の径外側に集水カバー140を装着し、フランジ122で固定する。さらに、集水カバー140に対してバイブレータ150を装着して濾過器110の組み付けを完了する。
排出スクリュ160は、内部にスクリュウ(図示省略する)を備えた略円筒状であり、長手方向の一方側に、濾過器110における下流側の濾過機本体120に形成した接続口122aに接続した規制弁160aを装着している。なお、規制弁160aは、図示省略する制御部によって開閉されるスライドバルブで構成している。もちろん手動開閉式のスライドバルブであってもよい。
このように、処理プラント10及び濾過ユニット100を構成した分離処理装置1を用いた分離処理について、以下で説明する。
なお、以下の説明において、放射能や薬物で汚染された土砂(以下において、汚染土砂という)を被処理物とし、汚染土砂が混濁した汚泥を、汚染土砂と水とに分離する分離処理を一例として説明するが、もちろん、被処理物や、分離処理される水を限定するものでなく、例えば、水を多く含む残飯や、汚染されていない濁水を分離処理してもよい。
まず、汚泥を溜めた原水槽Wに原水ポンプPg及び導入配管Liをセットし、処理プラント10に対して汚泥を供給し(ステップs1)、汚泥が通過する導入配管Liに対して、エジェクタ12を介して粉体フィーダ11から粉体凝集剤Fを投入する(ステップs2)。このときの粉体凝集剤Fの投入量は、分離処理する汚泥に混濁する汚染土砂の粒子径や含有量に応じてあらかじめ設定された混合量に応じてその投入量を制御される。
そして、粉体凝集剤Fが投入・混合された汚泥は、反応漕13に貯められ、撹拌翼13aを回転させて、汚泥と粉体凝集剤Fとを撹拌、混合する(ステップs3)。なお、撹拌翼13aによる撹拌時間は、汚泥に混濁する汚染土砂の粒子径や含有量、さらに粉体凝集剤Fの投入量に応じて設定される。
設定された撹拌時間が経過すると、粉体凝集剤Fが撹拌混合された汚泥を移送ポンプPで沈殿槽14に移送し、沈殿槽14内で、粉体凝集剤Fが汚泥に混濁する汚染土砂を結合してフロックを形成し、沈殿させる(ステップs4)。
なお、このとき、粉体凝集剤Fは、汚染土砂をイオン結合、水素結合、物理的結合することにより、例えば、一般的に用いられるPAC・高分子などに比べて、急速にフロックを形成することができる。
そして、所定時間経過後、開閉弁14aを開放するとともに、チューブポンプ15を稼働させ、沈殿・堆積したフロックを、チューブポンプ15で濾過ユニット100に向かって圧送する(ステップs5)。
なお、粉体凝集剤Fによって形成されたフロックは、例えば、一般的に用いられるPAC・高分子などで形成されたフロックに比べて、結合強度が高いため、チューブポンプ15による圧送圧力によって、結合が崩れてフロックがつぶれるおそれも少ない。
チューブポンプ15によって圧送されたフロックは、濾過機本体120の透水筒121で外側が囲まれた筒状濾布130内に吐出され、チューブポンプ15による圧送圧力で濾過され、汚染土砂と水とに分離される(ステップs6)。そして、水が分離した汚染土砂は筒状濾布130内で脱水ケーキとなり、汚泥から分離された水は、透水筒121を透過し、集水空間Sで集水される。またこのとき、濾過機本体120に装着したバイブレータ150により振動が付与されると、筒状濾布130による汚泥の水キレがよくなり、汚泥からの水の分離、つまり濾過効率を向上することができる。
所定量の汚泥を脱水処理すると、規制弁160aを開放し、排出スクリュ160を稼働させて、筒状濾布130内の脱水ケーキを排出する(ステップs7)とともに、集水空間Sで集水された水を排水し、この分離処理を終了する。
このような汚染土砂が混濁した汚泥を、汚染土砂と水とに分離処理する分離処理装置1を、粉体凝集剤Fを汚泥に供給する粉体フィーダ11と、粉体凝集剤Fによって汚染土砂が凝集したフロックを沈殿させる沈殿槽14と、沈殿槽14で沈殿したフロックを圧送するチューブポンプ15と、圧送されたフロックを濾過する濾過ユニット100とを備えたことにより、装置をコンパクト化するとともに、汚泥を効率よく脱水し、汚染土砂を分離処理することできる。
詳しくは、汚染土砂が混濁した汚泥に、粉体凝集剤Fを供給することによって、汚染土砂をイオン結合、水素結合、物理的結合することにより、例えば、一般的に用いられるPAC・高分子などに比べて、急速にフロックを形成することができる。
また、急速に形成されたフロックは早期に沈殿し、沈殿槽14に沈殿したフロックをチューブポンプ15で濾過ユニット100に圧送することで、濾過ユニット100で圧送されたフロックから水を分離することができる。
なお、上述したように、凝集剤として粉体凝集剤Fを用いたことにより、上述のPAC・高分子による凝集に比べて早期にフロックが形成され、また沈殿槽における沈殿速度が速いため、コンパクトな装置で効率のより分離処理を行うことができる。
また、粉体凝集剤Fによって形成されたフロックは、上述のPAC・高分子によるフロックに比べて、結合性は高いが粘性が低く、つまり透水性が高いため、脱水性が高く、効率より分離処理することができる。さらに、粉体凝集剤Fによって形成されたフロックは、上述したように、結合性が高いため、チューブポンプ15で圧送してもフロックが壊れにくく、濾過ユニット100で効率よく濾過して、分離処理することができる。
なお、ここで、粉体凝集剤Fによるフロックと、PAC・高分子によるフロックとの比較試験について、図6、図7とともに説明する。
赤土50gを300mlの水に混ぜて汚泥サンプルを2つ作成し、それぞれに粉体凝集剤Fを0.1g(図6(a)左側)、PACを0.3g、高分子0.9g(図6(a)右側)を投入して撹拌し、フロックを形成した(図6(b)参照)。なお、粉体凝集剤Fを投入した汚泥サンプルは3秒の撹拌、PACを0.3g、高分子0.9g(図6(a)右側)を投入した汚泥サンプルは15秒撹拌し、フロックを形成した。この撹拌時間からも、PAC・高分子を投入してフロックを形成するよりも、粉体凝集剤Fでフロックを形成する方が早期にフロックが形成されることが確認できた。
フロックが形成された汚泥を、図6(c)に示すように、筒状濾布130に見立てた布に広げ、軽く絞り、フロックと水とに分離した。その結果、図7(a)に示すように、高分子・PACによるフロック(図7(a)右側)に比べ、粉体凝集剤Fによるフロック(図7(a)左側)の方が透水性がよく、密度が高いフロックが形成されることが確認できた。また、フロックから分離された水も、高分子・PACによるフロックから分離された水(図7(b)右側)に比べ、粉体凝集剤Fによるフロックから分離された水(図7(b)左側)の方が、透明度が高く、フロックの結合強度が高く、より確実に、土砂と分離されていることが確認できた。
このように、上述のPAC・高分子によるフロックに比べて、結合性は高いが粘性が低く、つまり透水性が高いフロックを形成する粉体凝集剤Fを用いたことにより、装置をコンパクト化するとともに、汚泥を効率よく脱水し、汚染土砂を分離処理することできる。したがって、図1に示すように、ユニック車200の荷台201に積載可能な大きさに処理プラント10を構成することができる。なお、走行性が高いユニック車200の荷台201に処理プラント10を積載できるため、分離処理する汚泥が広範囲にわたる場合であっても、例えば、広範囲にわたる汚泥をダンプに積んで、定置式のプラントまで運搬して分離処理する場合に比べて、効率的に処理することができる。
また、フロックをチューブポンプ15で圧送するため、より効率よく濾過ユニット100で濾過することができる。
詳しくは、チューブポンプ15の構造上、圧送されるフロックに作用する圧送圧力が強弱を繰り返しながら途切れることなく、連続的に作用する。したがって、圧送圧力が連続しないピストンポンプ等による圧送に比べ、より効率よく濾過ユニット100で濾過して、加圧脱水による分離処理を行うことができる。
また、濾過ユニット100に、振動を付与するバイブレータ150を備えたことにより、さらに効率的な分離処理を行うことができる。詳しくは、圧送されたフロックを濾過する濾過ユニット100に振動遮断で振動を付与することにより、フロックからの水の分離が促進され、さらに効率的な分離処理を行うことができる。また、分離処理されたフロックが濾過ユニット100に目詰まりしても、バイブレータ150で振動を付与することで、濾過ユニット100における濾過性能の低下を防止することができる。
また、濾過ユニット100を、透水孔を有する濾過機本体120と、濾過機本体120の内部に配置した筒状濾布130とで構成し、フロックを筒状濾布130に圧送することにより、筒状濾布130で濾過された水は、濾過機本体120の透水孔を通って排水することができる。また、筒状濾布130を濾過機本体120の内部に配置するため、フロックの圧送圧力で筒状濾布130が破損することを防止できる。
さらにまた、規制弁160aを開放するとともに、排出スクリュ160を稼働することで、分離処理された濾過機本体120内のフロックを脱水ケーキとして排出し、容易に続く分離処理を行うことができる。
また、濾過機本体120の外側に、集水カバー140を備えたことにより、分離処理によって、分離され、透水孔を通って排水された水を集水カバー140内で集水することができる。仮に、水に有害物質が含有されている場合、分離処理された水を垂れ流すことなく、集水して処分することができるため、安全性が向上する。
なお、粉体凝集剤Fで形成されたフロックは、粉体凝集剤FでpH調整することもできるため、分離処理された汚染土砂に対して別にpH調整処理する必要がなく、工程や設備を簡素化することができる。
また、濾過ユニット100を設けずとも、土嚢袋170を濾布として用いてもよく。この場合であっても分離処理を行うことができる。また、土嚢袋170を濾布として用いた場合、例えば、濾過ユニット100を構成する濾過機本体120の形状に応じた専用の筒状濾布130を用いる場合に比べ、分離処理に係るコストを低コスト化することができる。この場合、排出スクリュ160を備えず、土嚢袋170ごとフロックを処分すればよい。
さらには、図8(a)に示すように、濾過ユニット100の配管100aに、複数の分岐後配管102を有する分岐配管101を設けて、分岐後配管102に複数の濾過ユニット100を接続してもよい。これにより、複数の濾過ユニット100で同時に分離処理できるため、処理効率を向上することができる。
なお、図8(b)に示すように、分岐配管101の分岐後配管102に土嚢袋170を装着して分離処理してもよく、この場合、分岐後配管102にバルブを設けり、分岐後配管102の管径や管長を調整することで各土嚢袋170に圧送されるフロックの量を所望の量に調整することができる。
以上、本発明の構成と、前述の実施態様との対応において、
本実施形態の被処理物は、汚染土砂に対応し、
以下同様に、
混濁水は、汚泥に対応し、
粉体凝集剤供給手段は、粉体フィーダ11に対応し、
圧送手段及びチューブポンプは、チューブポンプ15に対応し、
濾過手段は、濾過ユニット100に対応し、
振動手段は、バイブレータ150に対応し、
透水容器は、濾過機本体120に対応し、
濾布は、筒状濾布130に対応し、
カバーは、集水カバー140に対応し、
フロックの導通を許容する配管は、配管100aに対応し、
開閉弁は、規制弁160aに対応し、
排出手段は、排出スクリュ160に対応するも、
上記実施形態に限定するものではない。
例えば、被処理物として汚染土砂としたが、これに限定されず、汚染されていない土砂や、残飯などの処理物などでもよく、上記汚泥は、被処理物が混濁した液状、ペースト状、ゲル状など様々な態様であってもよい。
また、筒状濾布130や土嚢袋170を用いたが、いわゆるトン袋と呼ばれる容積が1mのポリエチレン製の布袋布製などの一般的な袋等である。
また、排出スクリュ160として、ベルトコンベア、ポンプ、バキューム等で構成してもよく、さらには、濾過ユニット100に排出スクリュ160を備えず、筒状濾布130で濾過されたフロックによる脱水ケーキを筒状濾布130ごと濾過機本体120から取り出して、筒状濾布130ごと処分する構成であってもよい。
1…分離処理装置
11…粉体フィーダ
14…沈殿槽
15…チューブポンプ
100…濾過ユニット
100a…配管
120…濾過機本体
130…筒状濾布
140…集水カバー
150…バイブレータ
160…排出スクリュ
160a…規制弁
170…土嚢袋
F…粉体凝集剤

Claims (10)

  1. 被処理物が混濁した混濁水を、被処理物と水とに分離処理する分離処理装置であって、
    前記混濁水に、粉体凝集剤を供給する粉体凝集剤供給手段と、
    前記粉体凝集剤によって前記被処理物が凝集したフロックを沈殿させる沈殿漕と、
    該沈殿漕で沈殿した前記フロックを圧送する圧送手段と、
    圧送された前記フロックを濾過する濾過手段とを備えた
    分離処理装置。
  2. 前記圧送手段を、チューブポンプで構成した
    請求項1に記載の分離処理装置。
  3. 前記濾過手段に、振動を付与する振動手段を備えた
    請求項1または2に記載の分離処理装置。
  4. 前記濾過手段を、
    透水孔を有する透水容器と、
    該透水容器の内部に配置した濾布とで構成し、
    前記フロックが前記濾布に圧送される
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の分離処理装置。
  5. 前記透水容器の外側に、カバーを備えた
    請求項4に記載の分離処理装置。
  6. 前記濾布を、土嚢袋で構成した
    請求項4または5に記載の分離処理装置。
  7. 前記濾布及び前記透水容器を、筒状に構成し、
    前記透水容器の一端側に、前記圧送手段から圧送された前記フロックの導通を許容する配管を接続し、
    前記透水容器の他端側に、開閉自在な開閉弁を備えるとともに、分離された被処理物を排出する排出手段を備えた
    請求項4または5に記載の分離処理装置。
  8. 被処理物が混濁した混濁水を、被処理物と水とに分離処理する分離処理装置に装備する濾過手段であって、
    透水孔を有する筒状の透水容器と、
    該透水容器の内部に配置し、前記混濁水に供給された粉体凝集剤によって前記被処理物が凝集するとともに、チューブポンプで圧送されたフロックを濾過する濾布とで構成し、
    前記濾布を、土嚢袋で構成した
    濾過手段。
  9. 前記透水容器の外側に、カバーを備えた
    請求項8に記載の濾過手段。
  10. 振動を付与する振動手段を備えた
    請求項8または9に記載の濾過手段。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016036798A (ja) * 2014-08-11 2016-03-22 志郎 中村 脱水用袋及びこれを用いた脱水装置
CN116899315A (zh) * 2023-09-14 2023-10-20 中欣营养健康产业技术研究院(山东)有限公司 一种竹叶黄酮肽粉生产用分离装置及方法

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