JP2014018705A - 塗装被膜の形成方法 - Google Patents

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Minoru Yoneda
實 米田
Katsunori Kubota
克則 窪田
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Abstract

【課題】塗装物において、太陽光等の外部からの熱エネルギーを塗装物内部へ流入することを効果的に抑制する塗装皮膜の形成方法を実現する。
【解決手段】複層からなる塗装皮膜において、表面を形成する最上層の皮膜の熱伝導率が0.24W/m・K以上であり、それよりも下層の少なくても1つの皮膜層の熱伝導率が0.12W/m・K以下であることを特徴とするもので、ここで熱伝導率が0.12W/m・K以下の皮膜層を形成させる塗料組成物において、平均粒径2μm以下の中空粒子を含有されていることを特徴とし、また、表面を形成する最上層の皮膜を形成させる塗料組成物は、熱伝導率が1W/m・K以上の無機顔料もしくは、無機フィラーを含有されていることを特徴とする塗装皮膜の形成方法を提案する。
【選択図】なし

Description

本発明は、内部への熱移動を抑制することを狙いとした塗装皮膜の形成方法に関するものである。
常に日光に曝されている建築物の家根や外壁は、太陽光の熱エネルギーを受け、温度上昇しやすい。省エネの観点から、温度上昇を抑制したい場合に、例えば下記特許のように、遮熱性に優れた塗料を塗布して遮熱塗膜を形成することが行われている。
特許第3794837号 特許第4359428号 特開2002−320912 特願2003−275495 特開2009−286862さらに、熱伝導率の低い中空粒子を用いることで、遮熱性に加え断熱性を付与させる方法が、例えば以下の特許文献等で提示されている。 特開2000−212475 特願2004−231972
本発明の目的は、特に遮熱性を表面塗装皮膜に付与させた塗装物において、より効果的に熱が内部へ移動するのを抑制させる塗装皮膜の形成方法を提供することにある。
本発明の塗装皮膜の形成方法は、複層からなる塗装皮膜において、表面を形成する最上層の皮膜の熱伝導率が0.24W/m・K以上であり、それよりも下層の少なくても1つの皮膜層の熱伝導率が0.12W/m・K以下であることを特徴とするもので、ここで熱伝導率が0.12W/m・K以下の皮膜層を形成させる塗料組成物において、平均粒径2μm以下の中空粒子を含有されていることを特徴とし、また、表面を形成させる最上層の皮膜を形成する塗料組成物は、熱伝導率が1W/m・K以上の無機顔料もしくは、無機フィラーを含有されていることを特徴とするものである。
本発明の塗装皮膜の形成方法からなる塗装物を、その表面の日射反射率が同程度の遮熱塗料を用いた従来型の塗装物と比較した場合、本発明の場合は、表面を形成する最上層の熱伝導率が0.24W/m・K以上と高いため、太陽光から吸収した熱は全表面に伝達し易いと同時に、下層の少なくても1つの皮膜層の熱伝導率が0.12W/m・K以下と小さいため、従来型の塗装物と比較して熱が内部に移動しにくく表面層がより熱くなる。表面層がより熱くなると、外気温との差が従来型に比べ大きくなり、放熱がより効果的に行われる。すなわち、本発明による塗装皮膜の形成方法においては、有効的に放熱が行われることで、熱の内部への移動が抑制される。
本発明においては、上述のように、表面を形成する最上層の熱伝導率を0.24W/m・K以上、下層の少なくても1つの皮膜層の熱伝導率が0.12W/m・K以下としている。この規定範囲外であると、有効的な放熱が実現できない。なおより好ましくは、表面を形成する最上層の熱伝導率が0.26W/m・K以上、下層の少なくても1つの皮膜層の熱伝導率が0.1W/m・K以下である。
本発明において、熱伝導率が0.12W/m・K以下の皮膜層を形成させるために用いる塗料組成物中の中空粒子に関しては、特に制限はなく、ガラスビーズ等の無機系や、アクリル-スチレン等の樹脂製の中空ビーズなどが用いられる。その配合量は、皮膜の熱伝導率が0.12W/m・K以下、好ましくは0.1W/m・K以下になるように設定される。また、平滑性および密着性等の塗膜物性を確保するために、中空粒子の平均粒径は2μm以下とする。
本発明の表面を形成する最上層の皮膜の塗料組成物において、熱伝導率が1W/m・K以上の無機顔料もしくは、無機のフィラーとしては、特に制限はないが、次のような赤外線領域での反射率の高いものが挙げられる。白系顔料としては、酸化チタン、硫酸バリウム、二酸化ケイ素等が、黒系顔料としては、酸化クロム、酸化鉄、ニッケル-鉄の複合酸化物等が、黄色系顔料としては、チタン-アンチモン-ニッケルの複合酸化物等が、青色系顔料としては、コバルト-アルミニウムの複合酸化物等が、茶色系顔料としては、鉄-クロム-亜鉛-チタン複合酸化物等が用いられる。その配合量は、色合い、隠蔽性、および皮膜の熱伝導率が0.24W/m・K以上、好ましくは0.26 W/m・K以上になるように設定される。
本発明によれば、表面からの放熱が効果的に進行し、太陽光から吸収した熱エネルギーの内部への移動を抑制する塗装皮膜を形成することができる。特に、表面を形成する最上層の皮膜を遮熱性に優れた面にすることで、従来の遮熱塗装に比較して、より大きな内部への熱移動量の抑制効果を発揮する。このため、建築物の屋根や外壁等に用いることで、室内空調の負担減を可能とし、省エネに寄与しうる。
以下、本発明を具体的な実施例において説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<下塗り塗料の調合>
水性アクリルエマルジョンをベースに、その乾燥皮膜の熱伝導率が0.08W/m・Kになるように、平均粒径1μmの中空樹脂粒子(ローム・アンド・ハース社製「ローペイクHP-1055」)を添加、分散させ、下塗り塗料を調合した。また、比較材として中空樹脂粒子を含有させない下塗り塗料も用意した。
<上塗り塗料の調合>
アクリルシリコーン樹脂の水性エマルジョンをベースに、赤外線反射性に優れた無機の茶色顔料(鉄-クロム-亜鉛-チタン複合酸化物)、および酸化チタンを配合して薄い茶色に着色するとともに、その乾燥皮膜の熱伝導率が0.28 W/m・Kになるように上塗り塗料を調合した。
<塗装板の作製>
厚さ3mmでA4サイズのスレート平板を基材として、片面に前述した下塗り塗料をローラーにて塗布(約15g)・乾燥後、上塗り塗料を同様の方法で塗布(約15g)・乾燥を2回繰り返しテスト材とした。なお比較材として、中空樹脂粒子を含有させない下塗り塗料を用いた以外は、全く同仕様の比較材を用意した。
<熱伝導テスト1>
テスト材および比較材の未塗装面、すなわちスレート面側から垂直に40mm離れた位置にレフランプ(95W)の先端がくるようにそれぞれレフランプを設置し、テスト材および比較材の塗装面側のレフランプ先端を延長した点にそれぞれ温度計のセンサー(熱電対)を貼りつけた。レフランプ照射後、2分が経過した際の温度を測定したところ、テスト材は72℃(初期:28℃)、比較材は74℃(初期:28℃)で、テスト材のほうが2℃低かった。
<熱伝導テスト2>
次にテスト材および比較材の塗装面側から垂直に40mm離れた位置にレフランプ(95W)の先端がくるようにそれぞれレフランプを設置し、テスト材および比較材のスレート面側のレフランプ先端を延長した点にそれぞれ温度計のセンサー(熱電対)を貼りつけた。レフランプ照射後、2分が経過した際の温度を測定したところ、テスト材は58℃(初期:28℃)、比較材は69℃(初期:28℃)で、テスト材のほうが11℃低かった。
熱伝導テスト1においては、スレート面のレフランプからの熱の吸収率は等しいと考えられるため、確認された温度差2℃は、下塗り塗膜における中空粒子有無による断熱性の違いと判断できる。
熱伝導テスト2で確認された温度差11℃は、中空粒子有無による断熱性の違いからのみでは説明できず、本発明によって形成された塗装皮膜が有効的に熱を放射しているものと判断できる。

Claims (3)

  1. 複層からなる塗装皮膜において、表面を形成する最上層の皮膜の熱伝導率が0.24W/m・K以上であり、それよりも下層の少なくとも1つの皮膜層の熱伝導率が0.12W/m・K以下であることを特徴とする塗装皮膜の形成方法。
  2. 前述した熱伝導率が0.12W/m・K以下の皮膜層を形成させる塗料組成物において、平均粒径2μm以下の中空粒子を含有されていることを特徴とする請求項1に記載の塗装皮膜の形成方法。
  3. 前述した表面を形成する最上層の皮膜を形成させる塗料組成物において、熱伝導率が1W/m・K以上の無機顔料もしくは、無機のフィラーを含有されていることを特徴とする請求項1に記載の塗装皮膜の形成方法。

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