JP2014015887A - 熱機関 - Google Patents

熱機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2014015887A
JP2014015887A JP2012153362A JP2012153362A JP2014015887A JP 2014015887 A JP2014015887 A JP 2014015887A JP 2012153362 A JP2012153362 A JP 2012153362A JP 2012153362 A JP2012153362 A JP 2012153362A JP 2014015887 A JP2014015887 A JP 2014015887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
valve body
expansion
pressure
external evaporator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012153362A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuki Iwatani
和樹 岩谷
Kazutoshi Nishizawa
一敏 西沢
Taku Kaneko
金子  卓
Shinichi Yatsuzuka
真一 八束
Yasunori Niiyama
泰徳 新山
Kentaro Fukuda
健太郎 福田
Takuya Fuse
卓哉 布施
Kojiro Mitsuki
功次郎 光木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Nippon Soken Inc filed Critical Denso Corp
Priority to JP2012153362A priority Critical patent/JP2014015887A/ja
Publication of JP2014015887A publication Critical patent/JP2014015887A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

【課題】損失を低減し、且つ熱機関の構成を簡素にする。
【解決手段】外部蒸発器で発生した蒸気を膨張部121に導く蒸気流路311、312、C中に配置された弁体32が、外部蒸発器で発生した蒸気の圧力および膨張部121の圧力により駆動されて、蒸気流路の圧力損失を調整する。これによると、従来装置におけるバルブでの摺動損失や、作動媒体の外部漏洩による損失を低減することができ、また、従来装置のようにバルブを駆動するための動力伝達経路が不要になるため、動力伝達損失を低減することができるとともに、熱機関の構成を簡素にすることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、蒸気の膨張によって液体ピストンを変位させ、液体ピストンの変位を機械的エネルギに変換して出力する熱機関に関する。
従来のこの種の熱機関が特許文献1に記載されている。特許文献1の従来技術では、作動媒体を加熱することによって蒸気を発生させる外部蒸発器を、液体ピストンが封入された容器とは別に設け、外部蒸発器からの蒸気を所定のタイミングで容器の一端部に供給し、容器の中間部に形成された冷却部で蒸気を冷却・凝縮することにより、液体ピストンを往復変位させるようになっている。
また、所定のタイミングで容器の一端部に蒸気を供給し、所定のタイミングで容器の一端部の蒸気を排出するために、外部蒸発器と容器との間にバルブが設けられ、そのバルブはベルト等を介して出力部から動力が伝達されて駆動される。
特開2011−208633号公報
しかしながら、上記の従来技術では、バルブでの摺動損失、作動媒体がシール部から外部に漏れることによる損失、さらにはバルブを駆動するための動力損失が発生するという問題があった。また、出力部からバルブへベルト等を介して動力を伝達するため、構成が複雑である。
本発明は上記点に鑑みて、損失を低減し、且つ熱機関の構成を簡素にすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、液相状態の作動媒体からなる液体ピストン(15)が流動可能に封入された管状の容器(11)と、容器の外部に設けられ、作動媒体の蒸気を発生させる外部蒸発器(20)と、容器の一端側部位に設けられ、外部蒸発器から供給される蒸気を膨張させる膨張部(121)と、容器の他端側部位に設けられ、膨張部での蒸気の膨張によって生じる液体ピストンの変位を機械的エネルギに変換して出力する出力部(14)と、外部蒸発器で発生した蒸気を膨張部に導く蒸気流路(311、312、341、342、344、345、C)中に配置された弁体(32、35、41、43、44)が、外部蒸発器で発生した蒸気の圧力および膨張部の圧力により駆動されて、蒸気流路の圧力損失を調整する調整機構(30)とを備えることを特徴とする。
これによると、蒸気流路中に弁体を配置し、外部蒸発器で発生した蒸気の圧力および膨張部の圧力により弁体を駆動して圧力損失を調整するため、従来装置におけるバルブでの摺動損失や、作動媒体の外部漏洩による損失を低減することができる。
また、従来装置のようにバルブを駆動するための動力伝達経路が不要になるため、動力伝達損失を低減することができるとともに、熱機関の構成を簡素にすることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る熱機関を模式的に示す全体構成図である。 図1の調整機構を示す図である。 図2のIII−III断面図である。 図1の調整機構の他の作動状態を示す図である。 図4のV−V断面図である。 第1実施形態の作動説明に供するタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る熱機関における調整機構を示す図である。 図7のVIII−VIII断面図である。 図7の調整機構の他の作動状態を示す図である。 図9のX−X断面図である。 第2実施形態の作動説明に供するタイムチャートである。 本発明の第3実施形態に係る熱機関における調整機構を示す図である。 図12のXIII−XIII断面図である。 図12の調整機構の他の作動状態を示す図である。 図14のXV−XV断面図である。 第3実施形態の作動説明に供するタイムチャートである。 本発明の第4実施形態に係る熱機関における調整機構を示す図である。 図17のXVIII−XVIII断面図である。 図17の調整機構の他の作動状態を示す図である。 図19のXX−XX断面図である。 第4実施形態の作動説明に供するタイムチャートである。 本発明の第5実施形態に係る熱機関における調整機構を示す図である。 図22のXXIII−XXIII断面図である。 図22の調整機構の他の作動状態を示す図である。 図24のXXV−XXV断面図である。 本発明の第6実施形態に係る熱機関における調整機構を示す図である。 図26のXXVII−XXVII断面図である。 図26の調整機構の他の作動状態を示す図である。 図28のXXIX−XXIX断面図である。 第6実施形態の作動説明に供するタイムチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。なお、図1中の上矢印は鉛直方向の上方、下矢印は鉛直方向の下方を示している。
図1において、熱機関10は、液体ピストン式蒸気エンジンとも呼ばれるものであり、駆動対象機器1を駆動する駆動源として用いられる。
熱機関10は、作動媒体(具体的には水)が液相状態で流動可能に封入された容器11と、作動媒体の蒸気(具体的には水蒸気)を容器11内に供給する外部蒸発器20とを備えている。
外部蒸発器20は、作動媒体である水を加熱して蒸気を発生させる。本例では、外部蒸発器20の熱源として排気ガス等の高温ガスを用いている。具体的には、外部蒸発器20が高温ガスの流れ中に配置され、外部蒸発器20が高温ガスで加熱されることによって外部蒸発器20内部の水が加熱されて蒸発する。
容器11は、水が往復変位する管状の液体ピストン変位部12と、液体ピストン変位部12の一端側に設けられる調整機構30と、液体ピストン変位部12の他端側に設けられる出力部14とに大別される。以下では、液体ピストン変位部12で変位する水を液体ピストン15という。
調整機構30は、外部蒸発器20と液体ピストン変位部12との間に配置されており、外部蒸発器20からの蒸気は調整機構30内を通って液体ピストン変位部12に供給されるようになっている。なお、調整機構30の詳細な構成については後述する。
液体ピストン変位部12の一端部は、外部蒸発器20から供給された蒸気が膨張する膨張部121を構成している。膨張部121も外部蒸発器20と同様に高温ガスで加熱するようにすれば、膨張部121での蒸気の凝縮を抑制することができる。
液体ピストン変位部12の中間部は、膨張部121で膨張した蒸気を冷却して凝縮させる冷却部122を構成している。図1の例では、液体ピストン変位部12のうち膨張部121および冷却部122の形成部位が複数本に分岐されている。
冷却部122は冷却器16内に挿入されている。冷却器16には、冷却水(冷却用流体)の入口161および出口162が形成されており、冷却水が循環するようになっている。
膨張部121で膨張した蒸気は冷却部122にて冷却水と熱交換することによって冷却されて凝縮する。冷却水の循環回路中には、冷却水が蒸気から奪った熱を放熱する放熱器(図示せず)が配置されている。
なお、図1の例では、液体ピストン変位部12の膨張部121に、液体ピストン15の液面の乱れを抑制する液面乱れ抑制手段123が設けられている。液面乱れ抑制手段123は、液体ピストン15(すなわち水)の流れを整流することによって液体ピストン15の液面の乱れを抑制し、ひいては液体ピストン15に蒸気が巻き込れて蒸気が凝縮するのを抑制する。
出力部14は、液体ピストン変位部12内の液体ピストン15の変位を機械的エネルギに変換して出力する。本例では、出力部14は、いわゆる斜板式の膨張機で構成されており、液体ピストン15から圧力を受けて変位する固体ピストン141と、固体ピストン141を摺動可能に支持するシリンダ142と、固体ピストン141によって押圧される斜板143と、斜板143に連結された出力軸144とを有している。
出力軸144には、フライホイール等の慣性力発生部材(図示せず)が連結されている。シリンダ142内にはダイアフラム145が配置されている。シリンダ142内においてダイアフラム145よりも固体ピストン141側には固体ピストン141を潤滑する油146が封入されている。すなわち、ダイアフラム145は、シリンダ142内において液と油146とを分離する油水分離膜としての役割を果たす。
液体ピストン変位部12内の液体ピストン15が出力部14に向かって変位するとダイアフラム145を介して油146が押し出され、さらに固体ピストン141も押し出されて図1の上方に向かって変位する。
図1の上方に向かって変位した固体ピストン141が斜板143を押圧することによって、斜板143に連結された出力軸144が回転する。出力軸144は駆動対象機器である発電機1に連結されており、出力軸144の回転により発電機1が駆動される。
出力軸144が回転すると、慣性力発生部材の慣性力によって固体ピストン141が図1の下方に向かって押し戻される。
液体ピストン排出手段18は、容器11から液体ピストン15の一部を排出することによって、容器11内の液体ピストン15の量を所定量に維持する。具体的には、液体ピストン排出手段18は、容器11のうち冷却部122と出力部14との間の部位に接続された排出管181と、排出管181を開閉するリリーフ弁182とで構成されている。リリーフ弁182は、容器11の内部圧力が所定圧力以上になると開弁する。
なお、本例では、作動媒体として水を用いていることから、容器11を基本的にステンレス製としているが、容器11のうち膨張部121および冷却部122を熱伝導率に優れた銅またはアルミニウムで形成してもよい。
図2〜図5に示すように、調整機構30は、ハウジング31と円柱状の弁体32とを備えている。ハウジング31には、外部蒸発器20に接続されて外部蒸発器20からの蒸気が流入する入口通路311、および、一端側が入口通路311に連通するとともに他端側が膨張部121に接続された円柱状空間のガイド孔312が形成されている。
ガイド孔312に弁体32が摺動自在に挿入され、弁体32とガイド孔312との隙間(以下、隙間Cという)を蒸気が通過するようになっている。なお、入口通路311、ガイド孔312、および隙間Cは、本発明の蒸気流路を構成している。
弁体32の一端側には、入口通路311の圧力、すなわち外部蒸発器20で発生した蒸気の圧力(以下、蒸発器側圧力P1という)が作用し、弁体32の他端側には、膨張部121の圧力(以下、膨張部圧力P2という)が作用する。そして、蒸発器側圧力P1と膨張部圧力P2により弁体32が駆動されて、ガイド孔312の軸線方向に沿って弁体32が移動する。この弁体32の移動により隙間Cの長さ(以下、隙間長さLという)が変化して、蒸気流路の圧力損失(より詳細には、隙間Cの圧力損失)が調整されるようになっている。なお、蒸発器側圧力P1は、略一定である。
次に、上記構成における作動を図6のタイムチャートに基づいて説明する。
図6において、容積Vは膨張部121内の蒸気の容積である。図6に示す上死点とは、液体ピストン15が最も膨張部121側にきた状態のことを意味している。図6に示す下死点とは、液体ピストン15が最も出力部14側にきた状態のことを意味している。
膨張部121で膨張した蒸気が冷却部122に進入して液体ピストン15の液面が冷却部122まで下がると冷却部122にて蒸気が冷却されて凝縮する。これにより、液体ピストン15を出力部14側へ押し出す力が消滅するので、固体ピストン141は慣性力発生部材の慣性力によって上死点側へ戻る。このときの液体ピストン15の変位方向を以下、圧縮方向という。また、液体ピストン15が圧縮方向に変位する行程を以下、圧縮行程という。
この圧縮行程の初期には、P2<P1であるため、隙間長さLが長くなっていて(図3参照)蒸気流路の圧力損失が大きくなっており、外部蒸発器20から膨張部121に向かって蒸気が流れにくくなっている。
そして、圧縮行程では、液体ピストン15の変位に伴う容積Vの減少により膨張部圧力P2が次第に上昇し、上死点の前でP2>P1になって弁体32が反膨張部側に向かって移動する。この弁体32の移動により、隙間長さLが短くなって(図5参照)蒸気流路の圧力損失が小さくなり、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が供給される。
液体ピストン15が上死点に到達した直後からは、膨張部121内の高温・高圧の蒸気が膨張して液体ピストン15が出力部14側に押し出される。このときの液体ピストン15の変位方向を以下、膨張方向という。また、液体ピストン15が膨張方向に変位する行程を以下、膨張行程という。
膨張行程では、液体ピストン15が膨張方向に変位することによって出力部14の出力軸144が回転して機械的エネルギが出力される。
また、膨張行程では、容積Vの増加により膨張部圧力P2が次第に低下し、P2<P1になると弁体32が膨張部121側に向かって移動する。この弁体32の移動により、隙間長さLが長くなって蒸気流路の圧力損失が大きくなり、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が流れにくくなる。
そして、前述したように、膨張部121で膨張した蒸気が冷却されて凝縮し、液体ピストン15を出力部14側へ押し出す力が消滅すると、固体ピストン141は慣性力発生部材の慣性力によって上死点側へ戻る。
このような動作が繰り返し行われることで液体ピストン変位部12内の液体ピストン15が周期的に変位(いわゆる自励振動)して、出力部14の出力部14を連続的に回転させることになる。
上述のように本実施形態では、外部蒸発器20で発生した蒸気を膨張部121に導く蒸気流路中に弁体32を配置し、蒸発器側圧力P1と膨張部圧力P2によりその弁体32を駆動して蒸気流路の圧力損失を調整するため、従来装置におけるバルブでの摺動損失や、作動媒体の外部漏洩による損失を低減することができる。
また、従来装置のようにバルブを駆動するための動力伝達経路が不要になるため、動力伝達損失を低減することができるとともに、熱機関の構成を簡素にすることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態は、調整機構30の構成が第1実施形態と異なっている。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図7〜図10に示すように、ハウジング34には、外部蒸発器20に接続されて外部蒸発器20からの蒸気が流入する入口通路341、および、一端側が入口通路341に連通するとともに他端側が膨張部121に接続された円柱状空間の出口通路342が形成されている。なお、入口通路341および出口通路342は、本発明の蒸気流路を構成している。また、ハウジング34には、出口通路342における入口通路341側の開口部周囲に、円板状の弁体35が接離するシート面343が形成されている。
弁体35は、シート面343に接離して、入口通路341と出口通路342との間を開閉する(すなわち、蒸気流路の圧力損失を調整する)ようになっている。具体的には、弁体35は、蒸発器側圧力P1により閉弁向きに付勢され、膨張部圧力P2により開弁向きに付勢されている。
また、弁体35は、バネ36により閉弁向きに付勢されている。このバネ36により、弁体35の開弁圧が所定の値に設定されている。具体的には、差圧(P2−P1)が所定値以上になると、弁体35がシート面343から離れて開弁する。
次に、上記構成における作動を図11のタイムチャートに基づいて説明する。図11において、開口面積Sは、弁体35とシート面343との間の流路の面積である。
圧縮行程の初期には、P2<P1であるため、弁体35がシート面343に当接して閉弁状態になっており(図8参照)、換言すると、開口面積Sが小さくなって蒸気流路の圧力損失が大きくなっており、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が流れない。
そして、圧縮行程において膨張部圧力P2が上昇して、P2>P1で且つ差圧(P2−P1)が所定値以上になると、弁体35がシート面343から離れて開弁し(図10参照)、換言すると、開口面積Sが大きくなって蒸気流路の圧力損失が小さくなり、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が供給される。
膨張行程では、膨張部121内の高温・高圧の蒸気が膨張して液体ピストン15が出力部14側に押し出され、出力部14の出力軸144が回転して機械的エネルギが出力される。また、膨張行程では、容積Vの増加により膨張部圧力P2が次第に低下し、差圧(P2−P1)が所定値未満になると、弁体35がシート面343に当接して閉弁し、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が流れなくなる。
そして、膨張部121で膨張した蒸気が冷却されて凝縮し、液体ピストン15を出力部14側へ押し出す力が消滅すると、固体ピストン141は慣性力発生部材の慣性力によって上死点側へ戻る。
本実施形態によると、第1実施形態と同様に、従来装置におけるバルブでの摺動損失や、作動媒体の外部漏洩による損失を低減することができる。また、動力伝達損失を低減することができるとともに、熱機関の構成を簡素にすることができる。さらに、バネ36により弁体35の開弁圧を任意に調整することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態は、調整機構30の構成が第1実施形態と異なっている。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図12〜図15に示すように、ハウジング31には、開口端が入口通路311に連通するとともに弁体32が侵入可能な圧力室313が形成されている。この圧力室313は、ガイド孔312と同軸に配置されている。
次に、上記構成における作動を図16のタイムチャートに基づいて説明する。
圧縮行程において、上死点の前でP2>P1になって弁体32が圧力室313側(すなわち、反膨張部側)に向かって移動する。この弁体32の移動により、隙間長さLが短くなって蒸気流路の圧力損失が小さくなり、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が供給される。また、図15に示すように、弁体32が圧力室313に侵入し、圧力室313の圧力P3が上昇する。
膨張行程では、容積Vの増加により膨張部圧力P2が次第に低下し、P2>P3になると弁体32が膨張部121側に向かって移動する。この弁体32の移動により、図13に示すように、隙間長さLが長くなって蒸気流路の圧力損失が大きくなり、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が流れにくくなる。
ここで、弁体32が圧力室313に侵入している際はP3>P1であるため、膨張行程において弁体32が膨張部121側に向かって移動を開始するタイミングが、第1実施形態よりも早くなる。
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。なお、本実施形態は、調整機構30の構成が第1実施形態と異なっている。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図17〜図20に示すように、弁体32における反膨張部側の端部に、第1磁石38が装着されている。ハウジング31の外部には、弁体32の軸線上に第2磁石39が固定されている。
第1磁石38と第2磁石39は、同極が対向するように配置されて、反発力を発生するようになっている。より詳細には、第1磁石38と第2磁石39は、電磁石であり、磁束の量を調整して反発力を制御するようになっている。なお、第1磁石38と第2磁石39は、本発明の負荷手段を構成している。
上記構成の調整機構30においては、蒸発器側圧力P1と膨張部圧力P2と反発力とにより弁体32が駆動されるため、第1磁石38と第2磁石39の反発力を制御することにより、弁体32の位置を調整することができる。そして、この弁体32の位置の調整により、図21に示すように、隙間長さLを可変制御し、ひいては膨張部圧力P2の特性を可変制御することができる。
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、膨張部圧力P2の特性を可変制御することができる。。
なお、第1磁石38と第2磁石39は、吸引力を発生するようにしてもよい。そして、第1磁石38と第2磁石39の吸引力を制御することにより、弁体32の位置を調整して、隙間長さLや膨張部圧力P2の特性を可変制御することができる。
また、第1磁石38と第2磁石39は電磁石を用いたが、第1磁石38と第2磁石39は永久磁石を用いてもよい。その場合、第2磁石39の位置を制御することにより、第1磁石38と第2磁石39の反発力または吸引力を制御することができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。なお、本実施形態は、調整機構30の構成が第1実施形態と異なっている。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図22〜図25に示すように、ハウジング34には、外部蒸発器20に接続されて外部蒸発器20からの蒸気が流入する入口通路341、および一端側が膨張部121に接続された円柱状空間の出口通路342が形成されている。
また、ハウジング34は、円筒状のハウジング筒部343を備えている。このハウジング筒部343の内部は、出口通路342の一部を構成している。ハウジング筒部343には、ハウジング筒部343を貫通するハウジング連絡通路344が形成されている。
ハウジング連絡通路344は、出口通路342の径方向に延びるとともに、出口通路342の軸線を挟んで対向する位置に2つ設けられている。なお、膨張部121と出口通路342は同軸に配置されている。また、入口通路341、出口通路342、およびハウジング連絡通路344は、本発明の蒸気流路を構成している。
調整機構30は、ハウジング連絡通路344を開閉する弁体41を備えている。この弁体41は、有底円筒状であり、ハウジング筒部343の外周側に摺動自在に装着されている。弁体41の弁体筒部411には、入口通路341と常時連通し、ハウジング連絡通路344と連通可能な弁体連通孔412が2つ設けられている。なお、ハウジング連絡通路344と弁体連通孔412とが連通している面積を、開口面積Sという。
次に、本実施形態の作動を説明する。
圧縮行程の初期には、P2<P1であるため、ハウジング連絡通路344と弁体連通孔412は連通しておらず(図23参照)、換言すると、開口面積Sが小さくなって蒸気流路の圧力損失が大きくなっており、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が流れない。
そして、圧縮行程において膨張部圧力P2が上昇して、P2>P1になると、弁体41が移動してハウジング連絡通路344と弁体連通孔412が連通し(図25参照)、換言すると、開口面積Sが大きくなって蒸気流路の圧力損失が小さくなり、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が供給される。
このときの蒸気は、ハウジング連絡通路344から出口通路342に流入する際には出口通路342および膨張部121の軸線に対して直交する方向に流れ、出口通路342内で出口通路342および膨張部121の軸線方向に流れの向きが変えられて、膨張部121に流入する。
このように、蒸気の流れの向きを変えることにより、液体ピストン15の頂面に向かう蒸気の流速分布が均一化され、液体ピストン15に蒸気が巻き込れて蒸気が凝縮するのを抑制することができる。
膨張行程では、膨張部121内の高温・高圧の蒸気が膨張して液体ピストン15が出力部14側に押し出され、出力部14の出力軸144が回転して機械的エネルギが出力される。また、膨張行程では、容積Vの増加により膨張部圧力P2が次第に低下し、P2<P1になると、弁体41が移動してハウジング連絡通路344と弁体連通孔412が連通しない状態になり(図23参照)、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が流れなくなる。
そして、膨張部121で膨張した蒸気が冷却されて凝縮し、液体ピストン15を出力部14側へ押し出す力が消滅すると、固体ピストン141は慣性力発生部材の慣性力によって上死点側へ戻る。
なお、本実施形態においては、開口面積Sや膨張部圧力P2は、第2実施形態と同様に変化する。
本実施形態によると、第1実施形態と同様に、従来装置におけるバルブでの摺動損失や、作動媒体の外部漏洩による損失を低減することができる。また、動力伝達損失を低減することができるとともに、熱機関の構成を簡素にすることができる。
さらに、液体ピストン15の頂面に向かう蒸気の流速分布が均一化され、液体ピストン15に蒸気が巻き込れて蒸気が凝縮するのを抑制することができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。なお、本実施形態は、調整機構30の構成が第1実施形態と異なっている。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図26〜図29に示すように、ハウジング34には、外部蒸発器20に接続されて外部蒸発器20からの蒸気が流入する入口通路341、および一端側が膨張部121に接続された円柱状空間の出口通路342、および入口通路341と出口通路342とを連通させるハウジング連絡通路345が形成されている。また、ハウジング34には、出口通路342における入口通路341側の開口部周囲に、後述する第2弁体44が接離するシート面343が形成されている。
ハウジング連絡通路345は、略直角に曲がっており、ハウジング連絡通路345における入口通路341に接続される側(すなわち、シート面343に開口する側)は、出口通路342の軸線と平行に延びており、ハウジング連絡通路345における出口通路342に接続される側は出口通路342の径方向に延びている。なお、膨張部121と出口通路342は同軸に配置されている。また、入口通路341、出口通路342、およびハウジング連絡通路345は、本発明の蒸気流路を構成している。
調整機構30は、ハウジング連絡通路345を開閉する第1弁体43および第2弁体44を備えている。
第1弁体43は、円柱状の小径円柱部431と、小径円柱部431よりも大径で円柱状の大径円柱部432とを備えている。小径円柱部431は、出口通路342に摺動自在に挿入されており、ハウジング連絡通路345と出口通路342との間を開閉するようになっている。大径円柱部432は、出口通路342の外部に配置されている。
第2弁体44は、有底円筒状であり、内部に形成された円柱状空間の弁体収容孔441に、大径円柱部432が摺動自在に挿入されている。また、第2弁体44は、シート面343に接離して、入口通路341とハウジング連絡通路345との間を開閉するようになっている。
第1弁体43および第2弁体44は、ハウジング34と第2弁体44との間に配置されたバネ36により閉弁向きに付勢されている。このバネ36により、第1弁体43および第2弁体44の開弁圧が所定の値に設定されている。具体的には、差圧(P2−P1)が所定値以上になると開弁する。
次に、上記構成における作動を図30のタイムチャートに基づいて説明する。図30において、開口面積Sは、ハウジング連絡通路345と出口通路342とが連通している面積である。
圧縮行程の初期には、P2<P1であるため、第1弁体43の小径円柱部431がハウジング連絡通路345の開口端を塞ぎ、且つ第2弁体44がシート面343に当接して閉弁状態になっており(図27参照)、換言すると、開口面積Sが小さくなって蒸気流路の圧力損失が大きくなっており、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が流れない。
そして、圧縮行程において膨張部圧力P2が上昇して、P2>P1になると、第1弁体43の大径円柱部432が弁体収容孔441内を移動して第2弁体44の底部に当接する。但し、この時点では、ハウジング連絡通路345の開口端は第1弁体43によって塞がれている。
このとき、液体ピストン15(すなわち水)が小径円柱部431の端面に触れることにより、液体ピストン15の液面の乱れが防止される。
さらに膨張部圧力P2が上昇して、P2>P1で且つ差圧(P2−P1)が所定値以上になると、第1弁体43および第2弁体44はバネ36の付勢力に抗して開弁向きに移動する。この移動により、図29に示すように、第1弁体43の小径円柱部431がハウジング連絡通路345の開口端を開いて、ハウジング連絡通路345と出口通路342との間が連通するとともに、第2弁体44がシート面343から離れて、入口通路341とハウジング連絡通路345との間が連通する。換言すると、開口面積Sが大きくなって蒸気流路の圧力損失が小さくなり、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が供給される。
膨張行程では、膨張部121内の高温・高圧の蒸気が膨張して液体ピストン15が出力部14側に押し出され、出力部14の出力軸144が回転して機械的エネルギが出力される。また、膨張行程では、容積Vの増加により膨張部圧力P2が次第に低下し、差圧(P2−P1)が所定値未満になると、第1弁体43および第2弁体44はバネ36の付勢力により閉弁向きに移動する。この移動により、第1弁体43の小径円柱部431がハウジング連絡通路345の開口端を塞ぎ、且つ第2弁体44がシート面343に当接し(図27参照)、外部蒸発器20から膨張部121に蒸気が流れなくなる。
そして、膨張部121で膨張した蒸気が冷却されて凝縮し、液体ピストン15を出力部14側へ押し出す力が消滅すると、固体ピストン141は慣性力発生部材の慣性力によって上死点側へ戻る。
本実施形態によると、第1実施形態と同様に、従来装置におけるバルブでの摺動損失や、作動媒体の外部漏洩による損失を低減することができる。また、動力伝達損失を低減することができるとともに、熱機関の構成を簡素にすることができる。さらに、バネ36により第1弁体43および第2弁体44の開弁圧を任意に調整することができる。さらにまた、圧縮行程の際には、液体ピストン15が小径円柱部431の端面に触れることにより、液体ピストン15の液面の乱れが防止される。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、作動媒体として水を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば作動媒体として冷媒を用いてもよい。
上記各実施形態では、冷却部122で蒸気を冷却・凝縮させるとともに慣性力発生部材の慣性力によって液体ピストン15を膨張部121側へ押し戻すようになっているが、冷却部122で蒸気を冷却・凝縮させることなく、慣性力発生部材の慣性力のみによって液体ピストン15を膨張部121側へ押し戻すようにしてもよい。因みに、この場合においても液体ピストン排出手段18は必要である。すなわち、上記各実施形態の熱機関では、膨張行程において蒸気が膨張すると蒸気の一部が凝縮するからである。
上記各実施形態は、実施可能な範囲で任意に組み合わせが可能である。
11 容器
14 出力部
15 液体ピストン
20 外部蒸発器
30 調整機構
32 弁体
35 弁体
41 弁体
43 弁体
44 弁体
121 膨張部
311 蒸気流路
312 蒸気流路
341 蒸気流路
342 蒸気流路
344 蒸気流路
345 蒸気流路
C 隙間

Claims (5)

  1. 液相状態の作動媒体からなる液体ピストン(15)が流動可能に封入された管状の容器(11)と、
    前記容器の外部に設けられ、作動媒体の蒸気を発生させる外部蒸発器(20)と、
    前記容器の一端側部位に設けられ、前記外部蒸発器から供給される蒸気を膨張させる膨張部(121)と、
    前記容器の他端側部位に設けられ、前記膨張部での蒸気の膨張によって生じる前記液体ピストンの変位を機械的エネルギに変換して出力する出力部(14)と、
    前記外部蒸発器で発生した蒸気を前記膨張部に導く蒸気流路(311、312、341、342、344、345、C)中に配置された弁体(32、35、41、43、44)が、前記外部蒸発器で発生した蒸気の圧力および前記膨張部の圧力により駆動されて、前記蒸気流路の圧力損失を調整する調整機構(30)とを備えることを特徴とする熱機関。
  2. 前記調整機構は、前記弁体(32)が摺動自在に挿入されるガイド孔(312)が形成されたハウジング(31)を備え、前記弁体と前記ガイド孔との隙間(C)を蒸気が通過するように構成され、前記弁体の移動により前記隙間の長さが変化して前記圧力損失が調整されることを特徴とする請求項1に記載の熱機関。
  3. 前記調整機構は、前記弁体(35、41、43、44)の移動により前記蒸気流路(341、342、344、345)が開閉されることを特徴とする請求項1に記載の熱機関。
  4. 前記調整機構は、前記外部蒸発器で発生した蒸気の圧力および前記膨張部の圧力以外の力を前記弁体(32)に作用させる負荷手段(38、39)を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱機関。
  5. 前記蒸気流路は、前記外部蒸発器に接続された入口通路(341)と、前記膨張部に接続された出口通路(342)と、前記入口通路と前記出口通路とを連通させる連絡通路(344、345)とを備え、
    前記外部蒸発器から前記膨張部に供給される蒸気は、前記連絡通路から前記出口通路に流入する際には前記膨張部の軸線に対して直交する方向に流れ、前記出口通路内で前記膨張部の軸線方向に流れの向きが変えられて、前記膨張部に流入するように構成されていることを特徴とする請求項1または3に記載の熱機関。
JP2012153362A 2012-07-09 2012-07-09 熱機関 Pending JP2014015887A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012153362A JP2014015887A (ja) 2012-07-09 2012-07-09 熱機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012153362A JP2014015887A (ja) 2012-07-09 2012-07-09 熱機関

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014015887A true JP2014015887A (ja) 2014-01-30

Family

ID=50110794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012153362A Pending JP2014015887A (ja) 2012-07-09 2012-07-09 熱機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014015887A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113858526A (zh) * 2021-09-30 2021-12-31 泉州玉环模具有限公司 制鞋模具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113858526A (zh) * 2021-09-30 2021-12-31 泉州玉环模具有限公司 制鞋模具
CN113858526B (zh) * 2021-09-30 2023-04-21 泉州玉环模具有限公司 制鞋模具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4285561B2 (ja) 外燃機関
JP4321353B2 (ja) 蒸気エンジン
RU2648180C2 (ru) Устройство термического сжатия газообразной текучей среды
JP6126110B2 (ja) ピストン・シリンダアセンブリおよびリニア圧縮機
WO2014012586A1 (en) Heat to mechanical energy converter
JP2014015887A (ja) 熱機関
JP6526926B2 (ja) Gm冷凍機
JP5415503B2 (ja) 極低温冷凍機
JP4277909B2 (ja) 外燃機関
US10890138B2 (en) Closed cycle regenerative heat engines
JP5169984B2 (ja) 熱機関
JP2009062909A (ja) スターリング機関およびスターリング機関搭載機器
JP2007255260A (ja) 外燃機関
JP4992917B2 (ja) 外燃機関
JP6626468B2 (ja) スターリングエンジン
JP5035109B2 (ja) 外燃機関
JP4363254B2 (ja) 蒸気エンジン
JP5045828B2 (ja) 熱機関
JP2009191669A (ja) スターリングサイクル装置
JP2013072597A (ja) 極低温冷凍機
JP2011163688A (ja) スターリングエンジン
JP4858451B2 (ja) 外燃機関
JP2004019556A (ja) スターリング機関
JP2008267679A (ja) スターリング機関およびスターリング機関搭載機器
JP2012211573A (ja) 熱機関