以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の一例を示す概略正面図である。パチンコ遊技機1は、本実施形態では、1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機である。図1に示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
また、皿28と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、皿28の下面の一部が開口されて、皿28に溜まった遊技球が皿28の下方に配置された不図示の箱に落下する。なお、皿28は、発射装置へ供給される遊技球および賞球を溜める上皿と、賞球を溜める下皿との2つの皿によって構成されてもよい。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、および電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、特定入賞口19、および羽根部材900が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、普通入賞口14、および特定入賞口19のいずれかに入球して入賞する。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が皿28に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1の入賞領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2の入賞領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、または遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の結果が大当たりであることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、すなわち1種大当たりが発生した場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する特別遊技が実行される。このため、遊技者は、特別遊技中に右打ちを行うことで、特別遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す所定の小当たり図柄が表示器4に停止表示されると後述するV入賞口920(図3参照)が一時的に開放され、この間にV入賞口920に遊技球が入賞することで2種大当たりが発生する。大入賞口13は、このように2種大当たりが発生した場合にも開放される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が入賞し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が入賞し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
後述するメイン液晶表示装置5の前面側には、特別図柄判定の結果に応じて一時的に開放される特定領域9が設けられている。この特定領域9については、図3に基づいて後に詳述する。
[表示器4の構成例]
図2は、図1における表示器4の一例を示す拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図2に示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、および遊技状態表示器47を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器41には、第1特別図柄判定の結果が大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、または第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器42には、第2特別図柄判定の結果が大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄、または第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第1始動口11に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定および図柄の変動表示を即座に実行することができない。そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1始動口11に遊技球が入賞しても即座に第1特別図柄判定を実行できない場合に、第1特別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第1特別図柄保留表示器43は、このようにして保留された第1特別図柄判定の保留数を表示する。
なお、パチンコ遊技機1では、第2始動口12に遊技球が入賞しても第2特別図柄判定を即座に実行できない場合、すなわち特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口12に新たに遊技球が入賞した場合には、第2特別図柄判定は実行されず、また、第2特別図柄判定の権利が保留されることもない。このため、表示器4には、第2特別図柄判定の保留数を表示する表示器は設けられていない。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。なお、例えば普通図柄表示器45における図柄の変動表示中など、遊技球がゲート16を通過しても普通図柄判定および普通図柄判定に係る図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、普通図柄判定の権利が保留される。普通図柄保留表示器46は、このようして保留された普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。パチンコ遊技機1の遊技状態については、図4に基づいて後に詳述する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[特定領域9の構成例]
図3は、特定領域9の内部構造の一例を示す模式図である。図3における鉛直方向34および幅方向35は、図1における鉛直方向34および幅方向35と対応しており、それぞれ、パチンコ遊技機1の鉛直方向と幅方向を示している。特定領域9は、小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口である特定入賞口19には、特定入賞口19を開閉する羽根部材900が設けられている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、1種大当たりとなって第1特別遊技が実行される。
なお、本実施形態では、第1特別遊技として、長当たり遊技と短当たり遊技の2種類の特別遊技が設けられている。ここで、長当たり遊技は、所定条件(例えば大入賞口13への9個の遊技球の入賞、または大入賞口13が開放されてから29秒が経過)を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する長開放ラウンド遊技を規定回数実行するものである。本実施形態では、1種大当たりに対する長当たり遊技として、長開放ラウンド遊技が4回実行される4R長当たり遊技と、長開放ラウンド遊技が7回実行される7R長当たり遊技との2種類の長当たり遊技が設けられている。一方の短当たり遊技は、大入賞口13を開放してから所定時間(例えば0.2秒)が経過するまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する短開放ラウンド遊技を規定回数(例えば15回)実行する15R短当たり遊技である。
これに対して、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄判定の結果が「小当たり」であることを示す小当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、羽根部材900を作動させて特定領域9を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、特定領域9を開放してから所定時間(例えば3.2秒)が経過するまで特定領域9を開放した状態を維持した後に特定領域9を閉塞する羽根部材900の動作が規定回数(例えば1回)実行される。このように、小当たりが発生することで、特定領域9への遊技球の進入が可能になる。
図3に示されるように、特定領域9には、案内部材910、V入賞口920、ハズレ入賞口930、およびスライド部材940が設けられている。案内部材910は、特定入賞口19から特定領域9に進入した遊技球をV入賞口920またはハズレ入賞口930へと案内するものである。V入賞口920またはハズレ入賞口930に遊技球が入賞した場合、所定数の賞球が払い出される。ハズレ入賞口930が常時開放されているのに対して、V入賞口920は、通常はスライド部材940によって閉塞されており、特定入賞口19が開放された後の所定期間だけ開放される。具体的には、本実施形態では、特定入賞口19が開放されてから例えば0.5秒後にスライド部材940がスライドしてV入賞口920が開放され、V入賞口920の開放から0.2秒が経過するとスライド部材940が図3に示される元の位置に戻ってV入賞口920が閉塞される。
そして、このV入賞口920の開放期間にV入賞口920に遊技球が入賞(V入賞)することで、2種大当たりが発生し、既に行われた小当たり遊技を含む第2特別遊技が実行される。すなわち、2種大当たりが発生した場合、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が実行される。具体的には、特定領域9を3.2秒間だけ開放する小当たり遊技に続いて、大入賞口13を長開放する3回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技、または大入賞口13を長開放する14回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技が実行される。すなわち、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とを含む計4Rの特別遊技、または1回の小当たり遊技と14回の長開放ラウンド遊技とを含む計15Rの特別遊技が実行される。
このように、1種大当たりによる特別遊技では大入賞口13のみを開放するラウンド遊技から構成される第1特別遊技が実行されるのに対して、2種大当たりによる特別遊技では特定領域9を開放する小当たり遊技と大入賞口13を開放するラウンド遊技とから構成される第2特別遊技が実行される。なお、V入賞口920の開放期間中に遊技球がV入賞口920に入賞しなかった場合、小当たり遊技に続いて大入賞口13が開放されることはないため、第2特別遊技は小当たり遊技のみの1Rで終了することになる。
なお、本実施形態では、V入賞口920がスライド部材940によって開閉される場合について説明するが、パチンコ遊技機1の奥行方向を軸方向として回動する羽根部材によってV入賞口920を開閉するようにしてもよい。また、1回の小当たり遊技中の羽根部材900の動作パターン(特定入賞口19を開放する時間および回数)等も適宜変更可能である。
[遊技状態の変化の説明]
次に、図4を参照しつつ、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。ここで、図4は、大当たりと遊技状態との一例について説明するための説明図である。図4に示されるように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」または「時短遊技状態」にて遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、いわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。「通常遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が所定の割合(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、かつ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。「時短遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が通常遊技状態のときと同じ所定の割合(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2.5秒)に設定され、かつ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば0.3秒×5回)に設定される遊技状態である。すなわち、「時短遊技状態」は、通常遊技状態に比べて、第2始動口12が開放状態に制御され易い遊技状態である。
遊技盤2の盤面構成上、遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球は第1始動口11に入賞可能であるのに対して、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞することはない。また、「通常遊技状態」のときには、第2始動口12は開放状態になり難い。このため、「通常遊技状態」のときに右打ちを行うメリットはない。このように、「通常遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の左側領域に打ち出した方が右側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当てやすい左側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って左打ちを行うことになる。
「通常遊技状態」のときに遊技者が左打ちを行って遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄判定が行われ、第1特別図柄表示器41に特別図柄が変動表示された後にその第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定によって1種大当たりと判定された場合には第1特別図柄表示器41にその旨を示す大当たり図柄が停止表示され、大入賞口13を開放する第1特別遊技が実行される。そして、この第1特別遊技開始時に第1特別図柄表示器41に停止表示されていた大当たり図柄の種類に応じて、第1特別遊技が終了した後に、遊技状態が設定される。本実施形態では、図4に例示されるように、第1特別遊技終了後に50%の割合で「通常遊技状態」が継続される一方で、残りの50%については「通常遊技状態」から「時短遊技状態」へと遊技状態が変化する。
本実施形態では、第1特別遊技終了後に通常遊技状態にて遊技が制御されることになる時短無し当たりとして、図4に例示されるように、7回の長開放ラウンド遊技が行われた後に通常遊技状態となる時短無し7R当たりが設けられており、1種大当たりの50%がこの時短無し7R当たりとなる。また、第1特別遊技終了後に時短遊技状態にて遊技が制御されることになる時短付き当たりとして、4回の長開放ラウンド遊技が行われた後に時短遊技状態となる時短付き4R当たり、15回の短開放ラウンド遊技が行われた後に時短遊技状態となる突然時短当たりの2種類が設けられており、1種大当たりの50%がこれら2種類の時短付き当たりのいずれかとなる。
遊技状態が「時短遊技状態」に移行すると、「通常遊技状態」のときに比べて第2始動口12が開放状態になり易くなる。その上、第2始動口12に遊技球が入賞することを条件として実行される第2特別図柄判定の結果の大半が小当たりとなるため、2種大当たりが発生し易い。このように、「時短遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の右側領域に打ち出した方が左側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当てやすい右側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って右打ちを行うことになる。
「時短遊技状態」のときに遊技者が右打ちを行って遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。「時短遊技状態」のときに普通図柄判定が行われて第2始動口12を開放すると判定された場合、第2始動口12の開放時間が「通常遊技状態」のときに比べて長いので、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球は、第2始動口12に容易に入賞する。
「時短遊技状態」において、特別図柄が変動表示されておらず、かつ特別遊技中でないときに第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって小当たりと判定された場合には第2特別図柄表示器42にその旨を示す小当たり図柄が停止表示され、特定領域9およびV入賞口920を一時的に開放する小当たり遊技が実行され、この小当たり遊技中に遊技球がV入賞口920に入賞することで2種大当たりとなって、当該小当たり遊技を含む第2特別遊技が実行される。そして、この小当たり遊技のときに第2特別図柄表示器42に停止表示されていた小当たり図柄の種類に応じて、第2特別遊技が終了した後に、遊技状態が設定される。本実施形態では、図4に例示されるように、第2特別遊技終了後に70%の割合で「時短遊技状態」が継続される一方で、残りの30%については「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
本実施形態では、第2特別遊技終了後に通常遊技状態にて遊技が制御されることになる時短無し当たりとして、図4に例示されるように、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に通常遊技状態となる時短無し4R当たりが設けられており、2種大当たりの30%がこの時短無し4R当たりとなる。また、第2特別遊技終了後に時短遊技状態にて遊技が制御されることになる時短付き当たりとして、1回の小当たり遊技と14回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に時短遊技状態となる時短付き15R当たり、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に時短遊技状態となる時短付き4R当たりの2種類が設けられており、2種大当たりの70%がこれら2種類の時短付き当たりのいずれかとなる。
なお、詳細な説明は省略するが、「時短遊技状態」において100回の第2特別図柄判定が行われても2種大当たりが発生しなかった場合にも、遊技状態が「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に示されるように、遊技盤2または枠部材3には、各種の演出を行うものとして、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、ロゴ役物7、スピーカ24、および枠ランプ25が設けられている。
メイン液晶表示装置5は、演出画像を表示する液晶表示画面を有する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に固設されている。メイン液晶表示装置5の表示画面には、例えば、特別図柄判定の結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。
サブ液晶表示装置6は、演出画像を表示する液晶表示画面を有する画像表示装置であり、メイン液晶表示装置5の上方に移動可能に設けられている。サブ液晶表示装置6の表示画面としては、メイン液晶表示装置5の表示画面に比べて小さいものが用いられる。
なお、本実施形態では、メイン液晶表示装置5およびサブ液晶表示装置6が共に液晶表示装置によって構成されている場合について説明するが、これらの両方またはどちらか一方が例えばEL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
ロゴ役物7は、サブ液晶表示装置6に対して可動に構成されており、サブ液晶表示装置6に遊技者の視線を誘導することを目的として、サブ液晶表示装置6において所定の演出が表示されるのに先立って振動したり回転したりするように動作する。
スピーカ24は、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。枠ランプ25は、発光色や発光パターン、光の放射方向を変化させることによって光による演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、ボタンユニット50が設けられている。ボタンユニット50は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。パチンコ遊技機1では、ボタンユニット50から入力された操作情報に応じた演出が行われる場合がある。
[ボタンユニット50の構成および演出ボタン51の動作]
以下、図5〜図15を参照しつつ、演出ボタン51を含むボタンユニット50の構成、および演出ボタン51の動作について詳細に説明する。ここで、図5は、演出ボタン51が飛び出していない状態におけるボタンユニット50の上面側の一例を示す斜視図である。図6は、演出ボタン51が飛び出した状態におけるボタンユニット50の上面側の一例を示す斜視図である。図7は、演出ボタン51が飛び出していない状態におけるボタンユニット50の内部構成の一例を示す縦断面図である。図8は、演出ボタン51の下面側の一例を示す斜視図である。図9は、飛び出していない演出ボタン51が押圧された状態におけるボタンユニット50の内部構成の一例を示す縦断面図である。図10は、演出ボタン51が飛び出した状態における電飾基板96周辺の構成の一例を示す部分拡大図である。図11は、飛び出した演出ボタン51が押圧された状態における電飾基板96周辺の構成の一例を示す部分拡大図である。図12は、ユニット本体80の上面側の一例を示す斜視図である。図13は、ボタンユニット50の駆動伝達機構90の一例を示す斜視図である。図14は、演出ボタン51が飛び出していない状態におけるローラ59の位置の一例を示す円筒カム83の斜視図である。図15は、演出ボタン51が飛び出した状態におけるローラ59の位置の一例を示す円筒カム83の斜視図である。なお、図7および図9においては、電飾基板96の実装部品の図示が省略されている。
ボタンユニット50は、皿28と近接する枠部材3の上面側に固定されている。ボタンユニット50は、図5〜図7に示されるように、大別して、演出ボタン51、カバー70、ユニット本体80、およびボタンモータ97を有して構成されている。
演出ボタン51は、遊技者によって押下される押ボタンとして機能するものである。本実施形態では、演出ボタン51は、図7に示されるように、3層の樹脂部材を積層した下面に開口を有する略円筒形状に形成されている。演出ボタン51の内部には、演出ボタン51を電飾する複数のボタンランプ98(図10参照)が実装された電飾基板96が設けられている(図7参照)。このため、演出ボタン51の上面を通してボタンランプ98の光を遊技者が視認できるように、演出ボタン51は半透明な樹脂で形成されている。図7に示されるように、演出ボタン51の下端には、演出ボタン本体52の外周面に対して径方向の外側に突出した突部53が形成されている。突部53は、演出ボタン51が上方へ移動した際に、後述するカバー70のストッパ72(図7参照)に当接するものである。このため、突部53の外径寸法は、ストッパ72の内径寸法よりも大きく設定されている。
図8に示されるように、演出ボタン51の突部53には、演出ボタン51の下面を構成する略円板形状の第1可動体54が固定されている。第1可動体54の裏面には、第1可動体54から下方に突出する遮光板57が設けられている。遮光板57は、演出ボタン51が飛び出していない状態(図5に示されるように演出ボタン51が枠部材3から第1突出量(例えば5mm程度)だけ突出した通常操作位置にある状態、以下「通常状態」という。)で操作する場合において、演出ボタン51が遊技者によって押下操作されたことを検知するために、第1光センサ81(図7参照)によって検知される。例えば、遮光板57は、演出ボタン51が通常状態において押下操作されていない場合、図7に示すように第1光センサ81によって検出されない位置に配置されている。そして、遮光板57は、演出ボタン51が通常状態からさらに押下される押下操作された場合、図9に示すように第1光センサ81によって検出される位置に移動する。これによって、第1光センサ81は、通常状態における演出ボタン51を遊技者によって押下操作されたことを検知することができる。
また、図10に示されるように、第1可動体54には、電飾基板96の裏面に設けられた第2光センサ82と対応する位置に、遮光板63が設けられている。遮光板63は、演出ボタン51が飛び出した状態(図6に示されるように演出ボタン51が枠部材3から最長の第2突出量(例えば30mm程度)だけ突出した突出操作位置にある状態、以下「最大突出状態」という。)であることを検知するために、第2光センサ82によって検知される。例えば、遮光板63は、演出ボタン51が最大突出状態において押下操作されていない場合、図10に示すように第2光センサ82によって検出される位置に配置されている。そして、遮光板63は、演出ボタン51が最大突出状態から押下される押下操作された場合、図11に示すように第2光センサ82によって検出されない位置に移動する。これによって、第2光センサ82は、最大突出状態における演出ボタン51を遊技者によって押下操作されたことを検知することができる。また、図7に示されるように、第1可動体54には、後述する円筒カム83を挿通するための挿通孔55と、2本の支柱84を挿通するための2つの挿通孔56とが形成されている。
第1可動体54の裏面には、第2可動体58が固定されている(図7および図8参照)。図8に示されるように、第2可動体58の裏面には2つのローラ59が設けられている。これらのローラ59は、円筒カム83の中心を通る円筒カム83の径方向を軸方向として回転自在に構成されている。これらのローラ59は、円筒カム83の凹部86(図14参照)内に配置される。ローラ59の動作については、後に詳述する。
図8に示されるように、第2可動体58における挿通孔55および56と対応する位置に、挿通孔60および61がそれぞれ形成されている。挿通孔60は、挿通孔55と同様に円筒カム83を挿通するためのものである。挿通孔61は、挿通孔56と同様に支柱84を挿通するためのものである。なお、第2可動体58には、上述した遮光板57を第2可動体58の下方に突出させるための切り欠き62が形成されている。
カバー70は、演出ボタン51を上下動可能に支持するものであり、上下に開口を有する略円筒形状に形成されている(図7参照)。カバー70のカバー本体71は、演出ボタン51の突部53を上下方向にスライド可能に支持するものである。このため、カバー本体71の内径寸法は、突部53の外径寸法よりも若干大きく設定されている。カバー本体71の上端には、断面が略L字型のストッパ72(図7参照)が形成されている。ストッパ72は、演出ボタン本体52を上下方向にスライド可能に支持するとともに、所定の位置まで上昇した演出ボタン51の上方への更なる移動を規制するものである。このため、ストッパ72の内径寸法は、演出ボタン本体52の外径寸法よりも若干大きく、且つ突部53の外径寸法よりも小さく設定されている。
上述したように、演出ボタン51に第1可動体54および第2可動体58が固定されており、演出ボタン51がカバー本体71およびストッパ72によって上下方向にスライド可能に支持されているので、演出ボタン51、第1可動体54、および第2可動体58は、一体的に上下動可能である。また、図示されていないが、第2可動体58は、支柱84を囲繞するように配置されたコイルバネによって上方に付勢されている。これに対して、遊技者がコイルバネの弾性力に抗して演出ボタン51を押し下げることによって演出ボタン51、第1可動体54、および第2可動体58が一体的に下方へ移動する。そして、第2可動体58が通常操作位置から所定の最下点位置まで下降すると、第2可動体58がユニット本体80に当接して、演出ボタン51の下方への更なる移動が規制される(図9参照)。また、カバー70にストッパ72が設けられていることにより、演出ボタン51がコイルバネの弾性力によってカバー70に対して大きく飛び出して突出操作位置まで上昇すると、突部53がストッパ72に当接して、演出ボタン51の上方への更なる移動が規制される。
カバー本体71の下端は、例えばネジ止め等によってユニット本体80に固定されている。ユニット本体80には、遮光板57と対応する位置に、第1光センサ81が設けられている。第1光センサ81は、通常状態において、遊技者によって演出ボタン51が操作されたことを検知するためのものである。本実施形態では、第1光センサ81として、発光部と受光部とが所定の間隔を隔てて対向配置されたフォトインタラプタが使用される。第1光センサ81では、受光部によって受光された輝度に応じた信号レベルのセンサ信号(電気信号)が生成され、生成されたセンサ信号が演出制御基板130(図26参照)へ出力される。このようにして演出制御基板130へ出力されるセンサ信号の信号レベルは、第1光センサ81の受光部によって受光される輝度に応じて変化する。通常操作位置において遊技者によって演出ボタン51が押下されていない状態では、図7に示されるように、第1光センサ81の発光部から受光部への光路が開放されている。これに対して、遊技者によって通常操作位置から演出ボタン51が押下されると、第1可動体54に設けられている遮光板57がユニット本体80に形成された挿通孔79(図7参照)を介して第1光センサ81の発光部と受光部との間に進入する。このため、通常状態において、遊技者による演出ボタン51の操作の前後、つまり、演出ボタン51が操作されていないときと、演出ボタン51が操作されたときとで、第1光センサ81からのセンサ信号の信号レベルが相異なることになる。したがって、演出制御基板130のサブCPU131は、第1光センサ81から出力されるセンサ信号の信号レベルの変化に基づいて、通常状態において演出ボタン51が操作されたことを検知することができる。
ユニット本体80には、2本の支柱84が立設されており、これら2本の支柱84の上端部には、電飾基板96を支持する支持板95が固定されている(図10参照)。電飾基板96は、演出ボタン51を電飾するものであって、図10に示されるように、その表面に複数のボタンランプ98が実装されている。ボタンランプ98は、演出ボタン51を電飾する発光素子であって、本実施形態ではカラーLEDが使用されている。支柱84によって、ボタンランプ98が実装された電飾基板96がカバー70のストッパ72と略同じ高さに配置されているので(図7参照)、演出ボタン51が最大突出状態(図6に示される状態)においても、遊技者がボタンランプ98の光を十分に視認することができる。
電飾基板96の裏面には、遮光板63と対応する位置に第2光センサ82が実装されている。第2光センサ82は、突出操作位置にある演出ボタン51が遊技者によって押下操作されたことを検知するためのものである。本実施形態では、第2光センサ82として、第1光センサ81と同様にフォトインタラプタが使用される。第2光センサ82で生成されるセンサ信号は、第1光センサ81で生成されるセンサ信号と同様に、演出制御基板130へ出力される。演出ボタン51が最大突出状態(突部53がストッパ72に当接した状態)では、第2光センサ82の発光部と受光部との間に遮光板63が位置している(図10参照)。これに対して、遊技者によって突出操作位置から演出ボタン51が押下されると、第1可動体54に設けられた遮光板63が下方に移動して、第2光センサ82の発光部から受光部への光路が開放される。このため、最大突出状態にある演出ボタン51の操作の前後、つまり、演出ボタン51が突出操作位置にあるときと、演出ボタン51が突出操作位置から下降した位置にあるときとで、第2光センサ82から演出制御基板130へ出力されるセンサ信号の信号レベルが相異なることになる。したがって、演出制御基板130のサブCPU131は、第2光センサ82から出力されるセンサ信号の信号レベルの変化に基づいて、演出ボタン51が突出操作位置から遊技者によって押下されたことを検知することができる。なお、演出ボタン51がコイルバネの弾性力によって飛び出すとき、および突出操作位置の演出ボタン51が後述するボタンモータ97(図7参照)の駆動力によって下降するときにも第2光センサ82からのセンサ信号の信号レベルが変化する。このため、第2光センサ82の検知結果に基づいて、演出ボタン51の操作だけでなく、弾性力による演出ボタン51の飛び出し動作、およびボタンモータ97による演出ボタン51の押し下げ動作も検知することができる。なお、本実施形態では、ボタンモータ97として、ステッピングモータが使用される。
ユニット本体80の中心部には、演出ボタン51の移動方向(上下方向)を軸方向として回転可能な円筒カム83が設けられている。円筒カム83は、遊技者の押下する操作に応じて演出ボタン51を上下動作させることとは別に、ランプ制御基板150による制御に応じて演出ボタン51を上下動作させるためのものである。図12および図13に示されるように、円筒カム83の外周面85には、外周面85に対して円筒カム83の径方向の内側に凹んだ凹部86が形成されている。外周面85と凹部86との段差部分には、円筒カム83の軸方向(上下方向)に延びる2つの垂直面87と、円筒カム83の軸方向に対して傾斜した方向に延びる2つの傾斜面88と、垂直面87の下端部と傾斜面88の下端部とを両端として水平方向に延びる2つの水平面89とが形成されている。
円筒カム83の下方には、駆動伝達機構90が設けられている。駆動伝達機構90は、ユニット本体80の下方に設けられたボタンモータ97の駆動力を円筒カム83に伝達するものである。図12および図13に示されるように、駆動伝達機構90は、第1ギヤ91、第2ギヤ92、第3ギヤ93、および第4ギヤ94を有して構成されている。第1ギヤ91は、ボタンモータ97の回転軸に固定されている。第2ギヤ92は、第1ギヤ91と噛み合わされた状態で、ユニット本体80に回転可能に支持されている。第3ギヤ93は、第2ギヤ92と軸方向が一致するように一体的に構成されており、円筒カム83の下端部に設けられた第4ギヤ94と噛み合わされている。
ボタンモータ97が駆動すると、その駆動力が第1ギヤ91、第2ギヤ92、および第3ギヤ93を介して円筒カム83の第4ギヤ94に伝達される。これにより、円筒カム83が回転する。なお、ボタンモータ97の回転方向を切り換えることによって、円筒カム83の回転方向を図14に示される第1方向75と第2方向76との間で切り換えることができる。
上述したように、演出ボタン51に固定された第2可動体58には、2つのローラ59が設けられている。これらのローラ59は、円筒カム83の凹部86内に配置されている。これらのローラ59は、第2可動体58が受けるコイルバネの弾性力によって常に上方に付勢されているため、円筒カム83が回転することによって、円筒カム83からの摩擦力を受けて、垂直面87、傾斜面88、または水平面89に沿って回転する。
図14は、図5に示される通常状態(通常操作位置)におけるローラ59の位置を示している。通常状態では、上方に付勢されているローラ59の上方への移動が円筒カム83の水平面89によって規制されている。このため、遊技者が演出ボタン51を押下した場合にローラ59が下方へは移動するものの、ローラ59が水平面89よりも上側に移動することはない。この状態から図14に示されるようにボタンモータ97の駆動力によって円筒カム83が第1方向75に回転すると、水平面89がローラ59を第3方向77に回転させながらローラ59に対して第1方向75に移動する。そして、垂直面87と接する水平面89の端部がローラ59よりも第1方向75側へ移動すると、ローラ59に対する上記規制が解除されて、ローラ59が垂直面87に沿って回転しながらコイルバネの弾性力によって上方へと移動する(図14および図15参照)。その結果、演出ボタン51、第1可動体54、および第2可動体58が、突部53がストッパ72に当接する最大突出状態(図6に示される位置)まで勢い良く飛び出すことになる。
なお、円筒カム83を第1方向75とは逆の第2方向76に回転させてローラ59を上方へ移動させることも可能である。図14に示されるようにローラ59の上方への移動が円筒カム83の水平面89によって規制されている状態から、円筒カム83が第2方向76に回転するようにボタンモータ97を駆動させると、水平面89がローラ59を第3方向77とは逆方向に回転させながらローラ59に対して第2方向76に移動する。そして、傾斜面88と接する水平面89の端部がローラ59よりも第2方向76側へ移動すると、ローラ59の外周面が円筒カム83と接する位置が、円筒カム83が回転するに連れて傾斜面88のより上方の位置へと変化するので、ローラ59が傾斜面88に沿って回転しながらコイルバネの弾性力によって上方へと移動する。その際、ローラ59が傾斜面88から常に下方への抵抗を受けているので、ローラ59が垂直面87に沿って上昇する場合に比べて、演出ボタン51、第1可動体54、および第2可動体58がより遅い速度で飛び出すことになる。
このように、円筒カム83の回転方向(すなわちボタンモータ97の回転方向)を切り換えることによって、演出ボタン51を飛び出させる際の飛び出し速度を変化させることができる。また、ローラ59が傾斜面88と当接した状態で円筒カム83の回転を停止させることによって、演出ボタン51を通常操作位置と突出操作位置との間となる突出位置まで突出させて停止させることもできる。この場合、演出ボタン51の突出量は、円筒カム83の回転角度、すなわちボタンモータ97の回転量(ボタンモータ97がステッピングモータで構成される場合、その回転角度を制御するステップ数)によって制御することができる。
また、カバー70から突出した演出ボタン51をボタンモータ97の駆動力によって押し下げることも可能である。ボタンモータ97を駆動させて、図15に示される状態から円筒カム83を第1方向75(図14参照)に回転させると、ローラ59の外周面が傾斜面88の上端部に接触する。この状態から円筒カム83を第1方向75に更に回転させると、ローラ59は、傾斜面88との摩擦力によって回転しながら、傾斜面88から受ける下方向への押圧力によって下方に押し下げられる。そして、水平面89と接する傾斜面88の端部がローラ59よりも第1方向75側へ移動すると、ローラ59が水平面89と接触した元の状態へと復帰する。これにより、突出操作位置にある演出ボタン51がボタンモータ97の駆動力によって通常操作位置に戻る。
このように、ボタンモータ97、駆動伝達機構90、円筒カム83、およびコイルバネは、演出ボタン51を通常操作位置(演出ボタン51が通常状態である位置)と突出操作位置(演出ボタン51が最大突出状態となった位置)との間で演出ボタン51を双方向(本実施形態では上下方向)に移動させることができる。
なお、図5〜図15には表れていないが、ユニット本体80には、水平面89の略中央部がローラ59と接している状態を検知するための原点検知センサ78(図13参照)を設けてもよい。演出制御基板130のサブCPU131は、原点検知センサ78の検知結果に基づいて、演出ボタン51が通常操作位置にあるか否かを判断することができる。
[パチンコ遊技機1で行われる演出の主な特徴]
以下、図16〜図19を参照しつつ、パチンコ遊技機1において行われる演出の主な特徴について説明する。
図16は、複数台のパチンコ遊技機1が設置された遊技システムの一例を示す模式図である。図16に例示されるように、いわゆるパチンコホールには、上述したパチンコ遊技機1が複数台(例えば20台)並べて設置されることによって1つの島が構成される。この島に設置された各パチンコ遊技機1は、共通の島電源ラインを介して島電源供給装置500と電気的に接続される。このため、各パチンコ遊技機1の個別電源スイッチを「ON」にした状態で島電源供給装置500の電源を投入することで、1つの島に設置された複数台のパチンコ遊技機1を一斉に起動させることができる。本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、このような起動方法を利用して、同じ島に設置された全てのパチンコ遊技機1において一斉に同じ演出を開始することを可能にする構成を備えている。
図17は、メイン液晶表示装置5を用いて行われる演出の流れの一例について説明するための画面図である。例えば「通常遊技状態」のときに第1始動口11に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が行われた場合、メイン液晶表示装置5の表示画面には、第1特別図柄表示器41に特別図柄が表示されるのに伴って装飾図柄が変動表示された後に、第1特別図柄表示器41に判定図柄が停止表示されるタイミングで第1特別図柄判定の結果を示す装飾図柄が停止表示される(図17(A)参照)。このように装飾図柄を変動表示させる際には、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6を用いて様々な演出が行われる。また、パチンコ遊技機1が所定の遊技状態にある場合、当該遊技状態であることを示す演出がメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6を用いて行われる。他の演出と区別するために、パチンコ遊技機1において、遊技球を用いた遊技の状況に応じて行われるこのような演出を、通常演出と記載する。通常演出が行われる際は、遊技媒体としての遊技球を用いた遊技に伴って、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6やスピーカ24、枠ランプ25、ボタンユニット50等を用いた演出が実行される。
一方、パチンコ遊技機1では、電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理が行われており、所定の設定時間(本実施形態では約60分)が経過したタイミングで、未公開コンテンツとしての新曲を発表する新曲発表演出(本実施形態では新曲のムービー再生)が開始される(図17(B)参照)。この新曲発表演出は、遊技球を用いた遊技の状況とは無関係に、電源投入から所定の設定時間が経過すると強制的に開始される。このため、島電源供給装置500を用いて1つの島に設置された複数台のパチンコ遊技機1を一斉に起動させることで、これらのパチンコ遊技機1において同時に新曲発表演出を開始させることが可能である。
ところで、新曲発表演出は、遊技球を用いた遊技とは無関係に行われる演出であり、新曲発表演出が行われている間も、遊技球を用いた遊技に対する通常演出を行う必要がある。このため、パチンコ遊技機1では、新曲発表演出が開始されてから終了するまでの間、メイン液晶表示装置5の表示画面の上部領域を用いて新曲発表演出が行われる一方で、メイン液晶表示装置5の表示画面の下部領域を用いて通常演出が行われる(図17(B)参照)。なお、本実施形態では、新曲発表演出を際立たせるために、下部領域には、通常演出の装飾図柄等がドット表示される。
新曲発表演出が終了すると、メイン液晶表示装置5の表示画面の下部領域を用いて通常演出が行われていた状態から、表示画面の全体領域を用いて通常演出が行われる状態へと戻る(図17(C)参照)。そして、新曲発表演出が行われた後の通常演出では、新曲発表演出で発表された新曲に基づく演出を行うことが可能となる。すなわち、新曲発表演出開始前の通常演出では使用されていなかった新曲に関する演出データが、新曲発表演出が実行されたことで使用可能となる。
なお、新曲発表演出は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから60分が経過したときにだけ実行される訳ではなく、本実施形態では、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから60分が経過する毎に実行される。すなわち、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから60分が経過したときに例えば新曲Aの新曲発表演出が実行された場合、60分おきに、新曲Aの新曲発表演出が行われる。また、1つの新曲に対する新曲発表演出は、その新曲の初回の新曲発表演出が実行されてから1週間継続され、次の1週間では、他の新曲の新曲発表が60分おきに実行される。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、このような処理が繰り返されることによって、約3ヶ月間にわたって全12曲の新曲に対する新曲発表演出が実行され、その都度、通常演出で使用可能な演出データが増えて行く。
図18は、パチンコ遊技機1で行われる新曲発表演出の流れの一例について説明するための説明図である。なお、新曲発表演出の流れを分かり易く示すために、図18においては、午前9時ちょうどにパチンコ遊技機1の電源を投入した場合の時刻が示されている。
図18(A)に示されるように、パチンコ遊技機1が例えば6/30の土曜日にパチンコホールに導入された場合、導入から1週間が経過するまでは、デフォルトの通常演出が行われる。例えば、新曲発表演出が1回も行われていない状態においてパチンコ遊技機1で行われる通常演出は、デフォルトの演出データを用いて行われる。
そして、パチンコ遊技機1がパチンコホールに導入されてから1週間が経過した7/7の土曜日に、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、新曲Aの初回新曲発表演出が実行される(図18(B)参照)。図18(B)には、午前9時ちょうどにパチンコ遊技機1の電源が投入されているため、正午ちょうどに新曲Aの初回新曲発表演出が実行され、その後1時間おきに新曲Aの新曲発表演出が実行される例が示されている。
新曲Aの初回新曲発表演出が実行されると、新曲Aに関する演出データを使用する通常演出が可能となる。例えば、装飾図柄を変動表示して特別遊技が行われるか否かを新曲Aに関連する演出によって報知したり、新曲Aのミュージック・ビデオに基づいて作成された演出によってパチンコ遊技機1における遊技状態を報知したりすることによって、新曲Aを用いた通常演出が可能となる。
続いて、新曲Aの初回新曲発表が実行されてから1週間が経過した7/14の土曜日に、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、新曲Bの初回新曲発表演出が実行される(図18(C)参照)。新曲Bの初回新曲発表演出が実行されると、新曲Bに関する演出データを使用する通常演出が可能となる。
このように、各新曲の初回新曲発表演出が実行される毎に使用可能な演出データが増えて行き、当該演出データを用いた通常演出が可能となる。
なお、図18に例示された新曲発表のスケジュールは一例であって、パチンコ遊技機1の導入初日に新曲Aの初回新曲発表演出を行ったり、同じ新曲の新曲発表演出が実行される時間間隔を60分以外の時間や一定でない時間にしたり、初回新曲発表演出が行われる時間を初回新曲発表日におけるパチンコ遊技機1の電源投入から3時間以外の時間が経過したときにするといった変更を行ってもよいことは言うまでもない。
図19は、全ての新曲が発表された後にパチンコ遊技機1で行われる新曲発表演出の流れの一例について説明するための説明図である。図18(D)に示されるように12曲目の新曲Lの初回新曲発表演出が行われると、その日から1週間が経過した9/29の土曜日からは、1時間毎に行われる新曲発表演出で発表される新曲の種類が順次変化していく(図19参照)。そして、9/29の土曜日には電源投入から1時間が経過したときに新曲Aの新曲発表演出が行われるのに対して、9/30の日曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Bの新曲発表演出が行われ、10/1の月曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Cの新曲発表演出が行われるというように、同じ時間帯であっても、日によって発表される新曲の種類が変化する。なお、新曲が発表された各時間帯においては、当該時間帯に発表された新曲に関する演出データを用いた通常演出が、他の新曲に関する演出データを用いた通常演出より選択されやすいように調整してもかまわない。
このように、全ての新曲が発表された後においては、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから新曲Lの1週間の新曲発表演出が完了するまでは毎週遊技しなければ楽しむことができなかった全曲の新曲発表演出や全曲に関する演出データを用いた通常演出を、1日で楽しむことができる。
また、同じ時間帯であっても日によって発表される新曲や新曲を用いた通常演出の種類が変化するので、ある時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、様々な種類の新曲発表演出や通常演出を楽しむことができる。
[パチンコ遊技機1で行われるミニゲームの主な特徴]
以下、図20〜図26を参照しつつ、パチンコ遊技機1において行われるミニゲームの一例について説明する。例えば、上記ミニゲームは、遊技者に有利な特別遊技が実行されるか否かを判定する抽選に基づいた演出が行われる際に、ボタンユニット50等を用いた操作を遊技者に促して、当該操作に基づいた演出を行うことによって当該抽選結果を遊技者に報知するものである。一例として、上記ミニゲームは、装飾図柄が変動表示されている期間に遊技者に長押し操作を促すとともに、長押し操作に応じた演出を行うことによって特別遊技が実行されるか否かが報知される。他の例として、上記ミニゲームは、大当たり遊技が行われている期間に遊技者に長押し操作を促すとともに、長押し操作に応じた演出を行うことによって当該大当たり遊技後に時短遊技状態になるか否かが報知される。なお、上記ミニゲームは、上述した新曲発表演出によって発表される新曲にそれぞれ関連するコンテンツとして用意されてもよく、ある新曲の初回新曲発表演出が行われた場合に当該新曲に関連するミニゲームとして実行可能な状態となってもよい。また、上記ミニゲームは、上述した新曲発表演出とは関わらず、常に実行可能な状態となっていてもよい。
図20〜図25は、パチンコ遊技機1において行われるミニゲームにおける画面表示例と操作例とを示している。例えば、当該ミニゲームは、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた後に実行可能となるものであり、その後に新曲Aの新曲発表演出が行われた後の時間帯に出現しやすくなるものである。一例として、第1の例のミニゲーム中にはBGMとして新曲Aが再生されたり、新曲Aを演奏する動画がミニゲームの背景画像として表示されたり、新曲Aに関連が深いキャラクタ画像が表示されたり、再生される新曲Aのリズムや歌詞に合わせた画像演出や操作指示が行われたりする。当該ミニゲームでは、メイン液晶表示装置5の表示画面にボタンユニット50を長押しする操作を促す画像が表示され、当該長押し操作に応じて所定の演出(例えば、充電されるとともに表示されたボタン画像が拡大表示される演出)が行われる。
例えば、図20に示すように、メイン液晶表示装置5の表示画面には、ボタン長押しすることによって充電される旨の表示が行われ、遊技者にボタンユニット50の長押し操作を促すボタン画像BIが表示される。また、当該ミニゲームでは、遊技者がボタンユニット50を長押し操作する期間が設定されており、当該長押し操作期間を遊技者に報知するための操作期間ゲージTIがメイン液晶表示装置5の表示画面に表示されている。例えば、ボタンユニット50を長押し操作する期間が経過することに応じて操作期間ゲージTIで示す量が増えるように設定し、当該量が操作期間ゲージTIで示す最大値に達した場合に、長押し操作が終了することが示される。なお、長押し操作とは、演出ボタン51に対する押下入力を所定時間以上連続して行う操作を示しており、以下の説明においてはこのような操作を単に長押し操作と記載する。
上記長押し操作期間において遊技者がボタンユニット50を長押し操作した場合、当該長押し操作に応じた演出がメイン液晶表示装置5の表示画面に表示される。例えば、図21に示す一例では、遊技者がボタンユニット50を長押し操作することに応じて、引き続きボタン長押しすることによって充電される旨の表示が行われる。また、長押し操作されている時間に応じてボタン画像BIが漸増的に拡大したり背景画像のエフェクトを変化させたりするとともに、操作期間ゲージTIが示す量が長押し操作期間の時間経過に応じて増えていくようにメイン液晶表示装置5の表示画面に表示される。そして、長押し操作期間が終了するまでボタンユニット50の長押し操作が継続された場合、さらにボタン画像BIが拡大表示されるとともに、長押し操作期間が満了したことが操作期間ゲージTIによって示される(図22参照)。なお、上記長押し操作期間において遊技者がボタンユニット50を長押し操作しなかった場合、上述した長押し操作に応じてボタン画像BIを拡大表示する演出や背景エフェクトを変化させる演出は行われず、ボタン長押しすることを促す画像が表示されるとともに、操作期間ゲージTIが示す量だけが長押し操作期間の時間経過に応じて増えていくような画像がメイン液晶表示装置5の表示画面に表示される。
上記長押し操作期間が満了した時点で遊技者がボタンユニット50を長押し操作している場合、当該長押し操作を止めることを促す演出がメイン液晶表示装置5の表示画面に表示される。例えば、図23に示す一例では、上記充電が完了しボタンを離すことを促す表示が行われている。また、長押し操作を止めることが有効となる有効期間を示すゲージとして操作期間ゲージTIが表示され、一旦表示量が初期化された後、操作期間ゲージTIが示す量が当該有効期間の時間経過に応じて増えていくようにメイン液晶表示装置5の表示画面に表示される。
図23に示した長押し操作を止めることを促す演出は、上記長押し操作期間においてボタンユニット50の長押し操作が行われていた場合に行われ、当該長押し操作が行われなかった場合には当該演出は行われない。ここで、長押し操作期間においてボタンユニット50の長押し操作が行われていたか否かの判定は、当該長押し操作期間内における所定の時点においてボタンユニット50が押下操作されていた場合に肯定判定される。例えば、上記判定は、当該長押し操作期間が終了する時点(長押し操作期間が満了した時点であって、図22に示したような演出画面が表示されている時点)においてボタンユニット50が押下操作されていた場合に肯定判定される。このように、実際に長押し操作された時間によって当該長押し操作が行われたか否かを判定するのではなく、所定時点における操作の有無によって当該長押し操作の判定を行うことによって、当該判定のための処理負荷を低減させることができる。
長押し操作を止めることを促す演出に応じて、遊技者がボタンユニット50の長押し操作を止めた場合、遊技者に有利な特別遊技が実行されるか否かの判定結果(信頼度)に基づいてボタンユニット50の突出態様を変化させる演出が行われる。一例として、装飾図柄が変動表示されている期間に上記ミニゲームが行われる場合、当該期間において報知される特別図柄抽選の結果に応じて、ボタンユニット50の突出態様を変化させる演出が行われる。具体的には、特別図柄抽選の結果が大当たりを示す場合にボタンユニット50を最大突出状態に変化させる演出が行われる一方、特別図柄抽選の結果が大当たり以外を示す場合はボタンユニット50の突出態様が現時点の状態(すなわち、通常状態)に維持される。他の例として、大当たり遊技が行われている期間に上記ミニゲームが行われる場合、当該大当たり遊技後に時短遊技状態になるか否かに応じて、ボタンユニット50の突出態様を変化させる演出が行われる。具体的には、大当たり遊技後に時短遊技状態になる場合にボタンユニット50を最大突出状態に変化させる演出が行われる一方、大当たり遊技後に非時短遊技状態になる場合はボタンユニット50の突出態様が現時点の状態(すなわち、通常状態)に維持される。このように、遊技者がボタンユニット50を用いて特定の操作(例えば、長押し操作)を行うか否かによって、異なる演出が行われる。例えば、遊技者がボタンユニット50を用いて特定の操作を行うことによって、ボタンユニット50の突出態様がパチンコ遊技機1における信頼度に応じて変化する演出を行うことが可能となり、当該特定の操作を行うことによってパチンコ遊技機1における信頼度を知ることができる。
遊技者に有利な特別遊技が実行されるか否かの判定結果(信頼度)に基づいて、ボタンユニット50の突出態様を変化させる演出が行われた後、ボタンユニット50を用いた操作をさらに促す演出が行われる。例えば、図24に示すように、最大突出状態となったボタンユニット50をさらに押下操作するように促す演出が行われる。具体的には、図24に示した一例では、最大突出状態となったボタンユニット50を示すボタン画像BIが表示されるとともに、最大突出状態となったボタンユニット50に対する押下操作が有効となる有効期間を示すゲージとして操作期間ゲージTIが表示され、一旦表示量が再度初期化された後、操作期間ゲージTIが示す量が当該有効期間の時間経過に応じて増えていくようにメイン液晶表示装置5の表示画面に表示される。なお、上記突出態様を変化させる演出を経て、ボタンユニット50が通常状態のままであった場合の演出は、通常状態となったボタンユニット50を示すボタン画像BIが表示されるとともに、同様に操作期間ゲージTIが示す量が上記有効期間の時間経過に応じて増えていくようにメイン液晶表示装置5の表示画面に表示される。
次に、最大突出状態または通常状態のボタンユニット50が押下操作されることによって、上記ミニゲームの成否が判定された後、当該成否を示す演出が行われて、当該ミニゲームが終了する。例えば、図25に示すように、上記ミニゲームに成功した場合、当該ミニゲームに成功したことを示す画像がメイン液晶表示装置5の表示画面に表示される。そして、上記ミニゲームが終了した後、パチンコ遊技機1における演出は、次に行われる遊技状態に応じた演出に移行される。一例として、上記ミニゲームに成功したことを示す演出が行われた後、特別遊技が行われることを示唆する演出(例えば、大当たり遊技に移行することを示唆する演出や時短遊技状態に移行することを示唆する演出)が行われる。他の例として、上記ミニゲームに失敗したことを示す演出が行われた後、特別遊技が行われないことを示唆する演出(例えば、大当たり遊技が行われないことを示唆する演出や非時短遊技状態に移行することを示唆する演出)が行われる。ここで、最大突出状態または通常状態のボタンユニット50が押下操作されない場合など、上記ミニゲームに失敗した場合であっても、特別遊技が行われることを示唆する演出が行われることがあり得る。この場合、一旦ミニゲームに失敗したことを示す失敗演出が行われた後、復活して特別遊技が行われることを示唆する演出を行うことになる。
上述したミニゲームにおける処理の流れの一例を表すと図26のようになる。図26に示すように、上記長押し操作期間において遊技者がボタンユニット50を長押し操作しなかった場合、長押し操作を止めることを促す演出が行われず、ボタンユニット50が通常状態に維持される。つまり、特定の操作(長押し操作)が行われなかった場合、ボタンユニット50の突出態様がパチンコ遊技機1における信頼度に応じて変化する演出が行われず、予め定められた突出状態(通常状態)に維持される演出となる。
また、図26に示すように、ボタンユニット50の突出態様がパチンコ遊技機1における信頼度に応じて変化する演出(信頼度判定処理)は、特定の操作(長押し操作)が行われたことが肯定判定された後、特定の操作を止めることが有効となる有効期間内に当該特定の操作を止めた場合に行われる。一方、当該有効期間内に特定の操作を止めなかった場合、長押し操作を止めるように促す演出が継続された後、ゲーム成否を示す演出が行われずに、特別遊技が行われることを示唆する演出または特別遊技が行われないことを示唆する演出が行われる。すなわち、ボタンユニット50に対する特定の操作(長押し操作)を止めるタイミングに応じて異なる演出が行われることになり、上記有効期間内に長押し操作を止めた場合のみボタンユニット50の突出態様がパチンコ遊技機1における信頼度に応じて変化する演出が行われて、再度ボタンユニット50を押下操作する演出が行われることになる。
ここで、装飾図柄が変動表示されている期間や大当たり遊技が行われている期間に行われる通常演出として行われる上記ミニゲームの種類は、新曲発表演出によって発表されている新曲の状況に応じて変化してもよい。この場合、新曲発表演出は、所定の時点(例えば、電源投入時)からの経過時間や現在の日時に応じて行われるため、結果的に、通常演出として行われる上記ミニゲームの種類も上記経過時間や現在の日時に応じて切り替えられることになる。
以下、上述したような通常演出および新曲発表演出の実行を実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理について、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図27に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定の実行や演出制御基板130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプやロゴ役物7による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。本実施形態では、遊技制御基板100が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、演出制御基板130、画像音響制御基板140、およびランプ制御基板150が演出を制御する演出制御部として機能する。
[遊技制御基板100の構成]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、およびメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ114、大入賞口スイッチ115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ117、特定入賞口スイッチ118、特定領域開閉部119、V入賞口スイッチ120、ハズレ入賞口スイッチ121、V入賞口開閉部122、および表示器4を構成する各表示器41〜43、45〜47が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ開閉部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口スイッチ115は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部116は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ117は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
特定入賞口スイッチ118は、遊技球が特定入賞口19に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。特定領域開閉部119は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、羽根部材900に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、特定入賞口19を開閉する。V入賞口スイッチ120は、遊技球がV入賞口920に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。ハズレ入賞口スイッチ121は、遊技球がハズレ入賞口930に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口開閉部122は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、スライド部材940に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V入賞口920を開閉する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、普通入賞口スイッチ117、V入賞口スイッチ120、またはハズレ入賞口スイッチ121からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
この払出制御基板は、遊技盤2の裏面側に設けられている球タンクから皿28へ賞球を送り出す駆動モータ等を有して構成されている。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合には、特定領域開閉部119を介して羽根部材900を作動させることで特定入賞口19を開閉すると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材940を作動させることでV入賞口920を開閉する。そして、スライド部材940の作動中にV入賞口920に遊技球が入賞した場合、大当たりであると判定した場合と同様に、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜43および45〜47に対して、図2に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、およびRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
RTC134は、現時点の日時を計測する。RTC134は、パチンコ遊技機1に島電源供給装置500からの電力が供給されているときにはこの電力によって動作し、パチンコ遊技機1に島電源供給装置500からの電力が供給されていないときにはパチンコ遊技機1に内蔵されている不図示のバックアップ電源から供給される電力によって動作する。このため、RTC134は、パチンコ遊技機1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することができる。なお、遊技制御基板100上に電池を設けて、RTC134をこの電池から供給される電力によって動作させるようにしてもよい。
後に詳述するが、画像音響制御基板140の統括CPU141(図28参照)は、RTC134から現在の日付および時刻を示す情報(以下「RTC情報」という。)を取得して、上述した新曲発表演出等を実行する。
演出制御基板130のサブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、特別遊技等に関する遊技情報に基づいて、通常演出の演出内容を設定する。その際、ボタンユニット50からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。例えば、演出制御基板130には、上述したボタンユニット50が備える第1光センサ81、第2光センサ82、および原点検知センサ78が接続されている。サブCPU131は、第1光センサ81からのセンサ信号の信号レベルの変化に基づいて、通常状態の演出ボタン51が押下操作されたことを検知する。また、サブCPU131は、第2光センサ82からのセンサ信号の信号レベルの変化に基づいて、最大突出状態の演出ボタン51が押下操作されたことを検知する。また、サブCPU131は、原点検知センサ78からのセンサ信号の信号レベルの変化に基づいて、演出ボタン51が通常状態であるか否かを判断する。また、サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信する。
[ランプ制御基板150の構成]
ランプ制御基板150は、図には示されていないが、CPU、ROM、およびRAMを備えている。ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、枠ランプ25、ロゴ役物7、ボタンモータ97、およびボタンランプ98の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプ制御基板150のRAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプ制御基板150のROMには、発光パターンデータおよび動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ25、ロゴ役物7、およびボタンランプ98が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、ロゴ役物7の動作パターンやボタンモータ97の動作パターン(ボタンモータ97の回転方向や回転速度)を示すデータである。
ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをRAM153に読み出して、枠ランプ25、ロゴ役物7、およびボタンランプ98の発光素子の発光を制御する。また、ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをRAMに読み出して、ロゴ役物7を動作させるモータや演出ボタン51を上下動させるボタンモータ97の動作を制御する。
[画像音響制御基板140の構成]
図28は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、メイン液晶表示装置5およびサブ液晶表示装置6の画像表示制御と、スピーカ24からの音声出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、統括CPU141、画像制御部(VDP:Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、CGROM148、およびVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムや各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド、RTC134から取得したRTC情報に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データをメイン液晶表示装置5またはサブ液晶表示装置6に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。このディスプレイリストを作成する処理については、後に詳述する。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル(図49参照)等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいてどの新曲の新曲発表演出が行われるかを特定し、特定した新曲の新曲発表演出用ムービーデータCGROM148から読み出して、新曲発表演出を行うための描画処理を実行する。
また、CGROM148には、通常演出の画像を生成するために使用されるスプライトデータとして、デフォルト演出データおよび特別演出データを記憶している。デフォルト演出データは、新曲発表演出が行われたか否かに関わらず使用可能なデータである。これに対して、特別演出データは、初回の新曲発表演出行われることではじめて使用可能になるスプライトデータであり、それぞれの新曲に対して個別に記憶されている。例えば、特別演出データは、新曲発表演出用ムービーデータを構成する画像データを編集する形で予め生成された演出データや、初回の新曲発表演出が行われることで使用可能となる各種ミニゲームを実行するための演出データ等と含んでいる。
なお、新たに使用可能となった特別演出データを用いた通常演出の出現率をできるだけ高くするために、使用可能な特別演出データが増える毎にデフォルト演出データのみを用いた通常演出の出現率を徐々に低下させてもよい。典型的には、デフォルト演出データのみを用いた通常演出の出現率が、最終的にゼロとなるように設定してもよい。この場合、新曲の初回新曲発表演出が行われる毎にディスプレイリスト作成テーブルを切り替える特別選択が実行される。この特別選択については、後に詳述する。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいてデフォルト演出データまたは特別演出データをCGROM148から読み出して、通常演出を行うための描画処理を実行する。初回新曲発表演出が1度も行われていないときには、特別演出データが読み出されることはないため、デフォルト演出データを用いた描画処理が行われて、例えばデフォルトの背景画像がメイン液晶表示装置5に表示される。これに対して、例えば新曲Aの初回新曲発表演出が行われると、新曲Aに対する特別演出データが使用可能となり、当該特別演出データを用いた描画処理が行われる場合、例えば新曲Aに関する背景画像がメイン液晶表示装置5に表示される演出が行われるようになる。このように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、新曲の初回新曲発表演出を契機として、当該新曲の特別演出データの使用制限が解除されることになる。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されている。また、VRAM149は、ディスプレイリスト記憶領域1491、メイン液晶用フレームバッファ1495、サブ液晶用フレームバッファ1496を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。メイン液晶用フレームバッファ1495は、メイン液晶表示装置5に表示される画像データを一時的に記憶する表示用フレームバッファである。サブ液晶用フレームバッファ1496は、サブ液晶表示装置6に表示される画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納されたディスプレイリストに基づいて、メイン液晶用フレームバッファ1495またはサブ液晶用フレームバッファ1496を用いて描画処理を行う。また、VDP142は、VRAM149内の表示用フレームバッファ(メイン液晶用フレームバッファ1495またはサブ液晶用フレームバッファ1496)に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号をメイン液晶表示装置5またはサブ液晶表示装置6に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147が接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24に出力させる。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図29を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図29は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図29に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図29以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップ1)。
ここで、大当たり乱数は、大当たり、小当たり、またはハズレを決定するための乱数である。大当たり用図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。小当たり用図柄乱数は、小当たり遊技中にV入賞口920に遊技球が入賞した場合に発生する2種大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および普通図柄乱数は、このステップ1の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、このステップ1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻る。
ステップ1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップ2)。このスイッチ処理については、図30〜図33に基づいて後に詳述する。
ステップ2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップ3)。この特別図柄処理については、図34に基づいて後に詳述する。
ステップ3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップ4)。この普通図柄処理については、図37に基づいて後に詳述する。
ステップ4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させる電動チューリップ処理を実行する(ステップ5)。この電動チューリップ処理については、図38に基づいて後に詳述する。
ステップ5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップ3の特別図柄処理において小当たりであると判定した場合に、特定領域開閉部119を介して羽根部材900を作動させると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材940を作動させる特定領域開放制御処理を実行する(ステップ6)。この特定領域開放制御処理については、図39および図40に基づいて後に詳述する。
ステップ6の処理に続いて、メインCPU101は、ステップ3において大当たりであると判定した場合、または小当たり遊技中にV入賞口920に遊技球が入賞した場合に、大入賞口制御部116を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップ7)。この大入賞口開放制御処理については、図41に基づいて後に詳述する。
ステップ7の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップ8)。
ステップ8の処理に続いて、メインCPU101は、ステップ8よりも前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップ9)。このステップ9の処理が実行されることにより、特別図柄判定や特別遊技に関する遊技情報が演出制御基板130に送信されることになる。この遊技情報は、具体的には、後述する変動開始コマンド、図柄確定コマンド、オープニングコマンド、ラウンド開始コマンド、エンディングコマンド等に含まれる情報である。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図30は、図29のステップ2におけるスイッチ処理の一例を示す詳細フローチャートである。ステップ1の処理に続いて、メインCPU101は、図30に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップ1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップ21)。この第1始動口スイッチ処理については、図31に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップ1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数)について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップ22)。この第2始動口スイッチ処理については、図32に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップ1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップ23)。このゲートスイッチ処理については、図33に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図31は、図30のステップ21における第1始動口スイッチ処理の一例を示す詳細フローチャートである。図31に例示されるように、メインCPU101は、ステップ1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップ211)。そして、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップ211:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップ212)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップ212:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップ213)。そして、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納する(ステップ214〜ステップ217)。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1特別図柄判定の結果が大当たりまたはハズレのいずれかとなり、第1特別図柄判定においては、小当たり遊技を発生させる小当たりと判定されないように構成されている。このため、第1始動口スイッチ処理には、2種大当たりの種類を決定するための小当たり用図柄乱数を取得するステップが含まれていない。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図32は、図30のステップ22における第2始動口スイッチ処理の一例を示す詳細フローチャートである。図32に示されるように、メインCPU101は、ステップ21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップ221)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップ221:YES)、例えば、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、または小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(ステップ222)。
ここで、長当たり遊技フラグは、大入賞口13を長開放する複数の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、長当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、長当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。短当たり遊技フラグは、大入賞口13を短開放する複数の短開放ラウンド遊技からなる短当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、短当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、短当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。小当たり遊技フラグは、特定入賞口19を開放する小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップ222:NO)、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップ223)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップ223:NO)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納する(ステップ224〜S228)。
このように、特別遊技中ではなく特別図柄の変動表示中でもないときに第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第2特別図柄判定に使用する各種乱数を、メインRAM103の判定用記憶領域に直接格納する。この判定用記憶領域は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種乱数が記憶される記憶領域である。なお、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第1特別図柄判定に使用する各種乱数をメインRAM103の保留記憶領域に格納し、実際に第1特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させるときに、保留記憶領域に記憶されている各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせる。
以上説明したように、本実施形態では、特別図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口12に遊技球が入賞したためにその入賞に対応する第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合には、第2始動口12への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄判定は行われない。一方、第1始動口11に遊技球が入賞したときにその入賞に対応する第1特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合であっても、第1特別図柄判定の権利は、4つを上限として保留される。
[遊技制御基板100によるゲートスイッチ処理]
図33は、図30のステップ23におけるゲートスイッチ処理の一例を示す詳細フローチャートである。図33に示されるように、メインCPU101は、ステップ22の第2始動口スイッチ処理に続いて、ゲートスイッチ114からの検知信号(ゲートスイッチ114が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ114が「ON」になったか否かを判定する(ステップ231)。
メインCPU101は、ゲートスイッチ114が「ON」になったと判定した場合(ステップ231:YES)、メインRAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Tが、メインROM102に予め記憶されている普通図柄判定の最大保留数Tmax(例えば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップ232)。
メインCPU101は、保留数Tが最大保留数Tmax未満であると判定した場合(ステップ232:YES)、保留数Tを「1」加算した値に更新し(ステップ233)、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、メインRAM103に格納する(ステップ234)。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図34を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図34は、図29のステップ3における特別図柄処理の一例を示す詳細フローチャートである。図34に示されるように、遊技制御基板100のメインCPU101は、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、または小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(ステップ301)。ここで、特別遊技中であると判定された場合(ステップ301:YES)、ステップ4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップ301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップ302)。ここで、特別図柄の変動表示中であると判定された場合(ステップ302:YES)、後述するステップ315に処理が進められる。
メインCPU101は、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップ302:NO)、第2始動口入賞に係る各種乱数がメインRAM103の判定用記憶領域に記憶されているか否かを判定する(ステップ303)。具体的には、遊技球が第2始動口12に入賞したことに応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接記憶されると共に、第2始動口入賞に係る各種乱数が記憶されたことを示すフラグが判定用記憶領域に記憶されるので、判定用記憶領域に各種乱数が記憶された際にこのフラグが記憶されているか否かに基づいて、判定用記憶領域に記憶された各種乱数が第2始動口入賞に係るものであるか或いは第1始動口入賞に係るものであるかを判別する。ここで、第2始動口入賞に係る乱数が記憶されていると判定された場合(ステップ303:YES)、後述するステップ307に処理が進められる。
メインCPU101は、第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていないと判定した場合(ステップ303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップ304)。ここで、保留数U1が「1」以上ではないと判定された場合(ステップ304:NO)、すなわち第1特別図柄判定の権利が保留されていない場合、後述するステップ321に処理が進められる。
メインCPU101は、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップ304:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップ305)。そして、メインRAM103の記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップ306)。具体的には、メインRAM103の保留記憶領域に記憶されている第1特別図柄判定に係る大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数について、保留記憶領域に最初に格納されたもの(最も古いもの)を判定用記憶領域にシフトさせ、残りのものを判定用記憶領域側にシフトさせる。
メインCPU101は、ステップ306の処理を実行した場合、または第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていると判定した場合(ステップ303:YES)、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップ307)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当たり、およびハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果を示す判定図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。そして、大当たり(1種大当たり)であると判定された場合には大当たりの種類が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たり遊技中にV入賞口920に遊技球が入賞したことを契機として発生する2種大当たりの種類が決定される。この大当たり判定処理については、図35に基づいて後に詳述する。
ステップ307の処理に続いて、メインCPU101は、変動パターン選択処理を実行する(ステップ308)。具体的には、メインROM102に予め記憶されている変動パターンテーブルを参照して、ステップ307における大当たり判定の判定結果、メインRAM103にセットされた判定図柄の種類、現在の遊技状態、第1特別図柄判定の保留数U1、上記ステップ307の処理で使用した大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数および変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する。このステップ308の処理が行われることによって、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。
ステップ308の処理に続いて、メインCPU101は、ステップ307の処理で設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップ308の処理で設定した変動パターンの設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップ309)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の実行を指示するコマンドであって、ステップ9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
これに対して、演出制御基板130は、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判定し、特別図柄が変動表示される変動時間を取得し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定する。そして、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示に伴って、メイン液晶表示装置5にどのような演出画像を表示するか、スピーカ24からどのような音を出力するか、枠ランプ25をどのような発光パターンで発光させるか、ロゴ役物7を作動させるか否か等を決定し、決定した内容の演出を画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に実行させる。
ステップ309の処理に続いて、メインCPU101は、ステップ309の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップ310)。
なお、ステップ310における特別図柄の変動表示は、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップ307およびステップ308の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器41を用いて行われ、第2特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップ307およびステップ308の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器42を用いて行われる。
ステップ310に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ311)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、第1特別図柄判定の権利が保留されておらずかつ第1特別図柄判定または第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで「ON」に設定され、特別図柄の変動表示が再び開始されることで「OFF」に設定される。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップ311:YES)、客待ちフラグを「OFF」に設定する(ステップ312)。一方、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップ311:NO)、ステップ313に処理が進められる。
メインCPU101は、ステップ312の処理を実行した場合、または客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップ311:NO)、変動時間の計測を開始する(ステップ313)。
メインCPU101は、ステップ313の処理を実行した場合、または特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップ302:YES)、ステップ313における変動時間の計測開始から、ステップ308の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップ315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップ315:NO)、一連の特別図柄処理が終了してステップ4の普通図柄に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップ315:YES)、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップ316)。この図柄確定コマンドは、ステップ9における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、メイン液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップ316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップ310の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了する(ステップ317)。その際、ステップ307の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、またはハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる(ステップ314)。すなわち、第1特別図柄表示器41に大当たり図柄またはハズレ図柄を停止表示させ、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄、小当たり図柄、またはハズレ図柄を停止表示させる。
ステップ318の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップ313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップ318)、大当たりである場合に第1特別遊技を開始させ、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップ319)。この停止中処理については、図36に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU101は、第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上ではないと判定した場合(ステップ304:NO)、客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ321)。ここで、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップ321:YES)、ステップ4の普通図柄に処理が進められる。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップ321:YES)、パチンコ遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待ちコマンドをメインRAM103にセットし(ステップ322)、客待ちフラグを「ON」に設定する(ステップ323)。この客待ちコマンドは、ステップ9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。その結果、客待ちコマンドが送信されてから所定時間(本実施形態では30秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図35は、図34のステップ307における大当たり判定処理の一例を示す詳細フローチャートである。メインCPU101は、メインRAM103の判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数が記憶されていると判定した場合(ステップ303:YES)、またはステップ306の処理を実行した場合、図35に示されるように、大当たり判定を実行する(ステップ3071)。ここで、メインCPU101は、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照し、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第1始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照する。
第2始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値と、小当たりに対する乱数値と、ハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、小当たりであるか、またはハズレであるかを判定する。
第1始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値とハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、またはハズレであるかを判定する。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄判定または第2特別図柄判定に係る各種乱数が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、判定領域に記憶されている各種乱数に基づいて、第1特別遊技を行うか否かを判定する。
メインCPU101は、ステップ3071の判定結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップ3072)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップ3072:YES)、すなわち、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が第2始動口入賞用大当たり判定テーブルまたは第1始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている大当たりの乱数値と一致した場合、メインROM102に予め記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップ3073)。
大当たり時の図柄決定テーブルには、当たりの種類と乱数値とが対応付けられて記憶されている。メインCPU101は、大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されている大当たり用図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、1種大当たりの種類を決定する。1種大当たりの種類としては、「時短無し7R当たり」、「時短付き4R当たり」、「突然時短当たり」が例として挙げられる(図4参照)。
そして、メインCPU101は、ステップ3073で決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップ3074)。これにより、上記ステップ317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、特別遊技が実行されることになる。
一方、メインCPU101は、特別図柄判定の結果が1種大当たりではないと判定した場合(ステップ3072:NO)、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係るフラグが記憶されているか否かに基づいて、この特別図柄判定が第1始動口入賞に係る第1特別図柄判定であるか否かを判断する(ステップ3075)。ここで、第1特別図柄判定であると判断した場合(ステップ3075)、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりでない場合にはハズレであるので、ハズレ図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップ3076)。これにより、上記ステップ317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に判定図柄として停止表示されることになる。
ところで、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりではない場合、その判定結果は、小当たりまたはハズレとなる。これに対して、メインCPU101は、第1特別図柄判定ではないと判定した場合(ステップ3075:NO)、すなわち今回の特別図柄判定が第2特別図柄判定である場合、ステップ3071における大当たり判定の結果が小当たりであるか否かを判定する(ステップ3077)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている小当たりに対応する乱数値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりであるかハズレであるかを判定する。
メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりではないと判定した場合(ステップ3077:NO)、上記ステップ3076に処理が進められる。この場合、上記ステップ317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
一方、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合(ステップ3077:YES)、メインROM102に予め記憶されている小当たり時の図柄決定テーブルを参照して小当たりの種類を決定する(ステップ3078)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている小当たり用図柄乱数が、小当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定する。そして、決定した小当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップ3079)。これにより、上記ステップ317の処理の際にここでセットされた小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
このようにして小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示されると、上述した小当たり遊技が開始される。そして、小当たり遊技中にV入賞口920に遊技球が入賞すると2種大当たりとなり、小当たり遊技を1ラウンド目とする第2特別遊技が行われることになる。なお、2種大当たりの種類は、第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて決定される。このため、小当たりの種類を決定する処理は、2種大当たりの種類を決定する処理と捉えることができる。2種大当たりの種類としては、「時短付き15R当たり」、「時短付き4R当たり」、「時短無し4R当たり」が例として挙げられる(図4参照)。
[遊技制御基板100による停止中処理]
図36は、図34のステップ319における停止中処理の一例を示す詳細フローチャートである。ここで、「停止中処理」は、特別図柄判定の結果を示す特別図柄が第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に停止表示される毎に、その特別図柄判定の結果に応じた処理を実行するものである。
メインCPU101は、上記ステップ318の処理によって変動時間をリセットした後、図36に示されるように、上記ステップ3071の大当たり判定の結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップ3191)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップ3191:YES)、1種大当たりに対して実行される第1特別遊技が、長当たり遊技であるか短当たり遊技であるかを判定する(ステップ3192)。具体的には、上記ステップ3074の処理でメインRAM103にセットされた大当たり図柄を設定情報に基づいて、長当たり遊技が行われるか短当たり遊技が行われるかを判定する。なお、本実施形態では、「突然時短当たり」のときにのみ短当たり遊技が行われ、これ以外の1種大当たりに対しては長当たり遊技が行われる。
メインCPU101は、長当たり遊技であると判定した場合には(ステップ3092:YES)、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップ3193)、長当たり遊技ではないと判定した場合には(ステップ3192:NO)、メインRAM103に記憶されている短当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップ3194)。
ステップ3193の処理またはステップ3194の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ3195)。この時短遊技フラグは、パチンコ遊技機1の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグであり、通常遊技状態から時短遊技状態に移行する際に「ON」に設定され、時短遊技状態から通常遊技状態に戻される際に「OFF」に設定される。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップ3195:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップ3196)。逆に、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップ3195:NO)、後述するステップ3203に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、1種大当たりではないと判定した場合(ステップ3191:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ3197)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップ3197:NO)、後述するステップ3201に処理が進められる。
メインCPU101は、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップ3198:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Wを「1」減算した値に更新する(ステップ3198)。この時短遊技残余回数Wは、時短遊技状態で第2特別図柄判定(または第1特別図柄判定)が実行される残り回数を示すものであり、時短遊技残余回数Wが「0」になると、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
ステップ3198に続いて、メインCPU101は、時短遊技残余回数Wが「0」であるか否かを判定する(ステップ3199)。そして、時短遊技残余回数Wが「0」ではないと判定された場合(ステップ3199:NO)、後述するステップ3201に処理が進められる。
メインCPU101は、時短遊技残余回数Wが「0」であると判定した場合(ステップ3199:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップ3200)。これにより、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
メインCPU101は、ステップ3200の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップ3197:NO)、または時短遊技残余回数Wが「0」ではないと判定した場合(ステップ3199:NO)、上記ステップ3077の処理と同様に、小当たりであるか否かを判定する(ステップ3201)。ここで、小当たりではないと判定された場合(ステップ3201:NO)、ステップ4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、小当たりであると判定した場合(ステップ3201:YES)、メインRAM103に記憶されている小当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップ3202)。
メインCPU101は、ステップ3196の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップ3195:NO)、またはステップ3202の処理を実行した場合、メインRAM103にオープニングコマンドをセットする(ステップ3203)。ここで、オープニングとは、長当たり遊技または短当たり遊技が開始されてから最初に大入賞口13が開放され始めるまでの期間、または小当たり遊技が開始されてから最初に特定入賞口19が開放され始めるまでの期間のことをいう。これに対して、オープニングコマンドは、これらのオープニングが開始されることを通知するためのコマンドであり、ステップ9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による普通図柄処理]
図37は、図29のステップ4における普通図柄処理の一例を示す詳細フローチャートである。メインCPU101は、ステップ3の特別図柄処理に続いて、メインRAM103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ401)。この補助遊技フラグは、電動チューリップ17が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「OFF」に設定される。
ステップ401において、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップ401:YES)、ステップ5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップ401:NO)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し(ステップ402)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップ402:NO)、メインRAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Tが「1」以上であるか否かを判定する(ステップ403)。ここで、保留数Tが「1」以上ではないと判定された場合(ステップ403:NO)、ステップ5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、保留数Tが「1」以上であると判定した場合(ステップ403:YES)、保留数Tを「1」減算した値に更新し(ステップ404)、普通図柄表示器45に判定図柄として停止表示させる当たり図柄をメインRAM103にセットする(ステップ405)。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される割合が遊技状態に関わらず、一例として12/12に設定されているので、普通図柄表示器45において、普通図柄が変動表示された後にハズレ図柄が停止表示されることはなく、必ず当たり図柄が停止表示されるようになっている。
ステップ405の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップ406)。
メインCPU101は、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップ406:YES)、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させる普通図柄変動時間を例えば25秒にセットする(ステップ407)。
一方、メインCPU101は、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップ406:NO)、普通図柄変動時間を例えば2秒にセットする(ステップ408)。
このようにしてステップ407またはステップ408の処理によってセットされた普通図柄変動時間は、メインRAM103に一時的に記憶される。
ステップ407またはステップ408の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示を開始させ(ステップ409)、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する(ステップ410)。
一方、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップ402:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する(ステップ412)。具体的には、ステップ409の処理によって計測を開始した経過時間が、メインRAM103に記憶されている普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する。ここで、普通図柄の変動表示を終了させないと判定された場合(ステップ412:NO)、ステップ5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、普通図柄の変動表示を終了させると判定した場合(ステップ412:YES)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示を終了させてステップ405の処理でメインRAM103にセットされた当たり図柄を停止表示させる(ステップ413)。そして、ステップ410の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップ414)、メインRAM103に記憶されている補助遊技フラグを「ON」に設定する(ステップ415)。このようにして補助遊技フラグが「ON」に設定されることにより、電動チューリップ17を作動させる補助遊技が開始されることになる。
[遊技制御基板100による電動チューリップ処理]
図38は、図29のステップ5における電動チューリップ処理の一例を示す詳細フローチャートである。ステップ4の普通図柄処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ501)。ここで、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップ501:NO)、ステップ6の特定領域開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップ501:YES)、電動チューリップ17が動作中であるか否かを判定する(ステップ502)。ここで、電動チューリップ17が動作中であると判定された場合(ステップ502:YES)、後述するステップ507に処理が進められる。
メインCPU101は、電動チューリップ17が動作中ではないと判定した場合(ステップ502:NO)、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップ503)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップ503:YES)、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップ504)。
一方、メインCPU101は、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップ503:NO)、すなわち時短遊技状態である場合、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.3秒間開放する動作を5回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップ505)。
メインCPU101は、動作パターンをセットした後、セットした動作パターンでの電動チューリップ17の動作を電動チューリップ開閉部113に開始させる(ステップ506)。
メインCPU101は、ステップ506の処理を実行した場合、または電動チューリップ17の動作中であると判定した場合(ステップ502:YES)、ステップ506の処理で開始された電動チューリップ17の動作が完了したか否かを判定する(ステップ507)。ここで、電動チューリップ17の動作が完了したと判定した場合(ステップ507:YES)、メインRAM103に記憶されている補助遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップ508)。これにより、補助遊技が終了される。
[遊技制御基板100による特定領域開閉制御処理]
第2特別図柄判定の結果が小当たりである場合、ステップ6の特定領域開放制御処理によって小当たり遊技が実行される。以下、図39および図40を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特定領域開放制御処理について説明する。ここで、図39および図40は、図29のステップ6における特定領域開放制御処理の一例を示す詳細フローチャートである。
ステップ5の電動チューリップ処理に続いて、メインCPU101は、図39および図40に例示されるように、メインRAM103に記憶されている小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ601)。ここで、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップ601:NO)、ステップ7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップ601:YES)、例えば上記ステップ3199の処理において小当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が予め設定されたオープニング時間に達したか否かに基づいて、小当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップ602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップ602:YES)、上記オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップ603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップ603:NO)、ステップ7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップ603:YES)、メインRAM103に記憶されている特定入賞口19への遊技球の入賞数Xをリセットし(ステップ604)、特定領域開閉部119による特定入賞口19の開放制御を開始し(ステップ605)、この開放制御が開始されてからの経過時間の計測を開始する(ステップ606)。
このステップ605の処理が行われることによって、羽根部材900が特定入賞口19を3.2秒間開放してから閉塞する動作が1回行われることになる。
一方、メインCPU101は、小当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップ602:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が小当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、小当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する(ステップ608)。ここで、エンディング中であると判定された場合(ステップ608:YES)、後述するステップ625(図40参照)に処理が進められる。
メインCPU101は、小当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップ608:NO)、特定入賞口スイッチ118からの検知信号の入力の有無に基づいて、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったか否かを判定する(ステップ609)。ここで、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったと判定した場合(ステップ609:YES)、特定入賞口19に1個の遊技球が入賞したと判断して、メインRAM103に記憶されている遊技球の入賞数Xを「1」加算した値に更新する(ステップ610)。
メインCPU101は、ステップ610の処理を実行した場合、特定入賞口スイッチ118が「ON」ではないと判定した場合(ステップ609:NO)、またはステップ606の処理を実行した場合、ステップ606の処理で計測を開始した経過時間が予め設定された設定時間(例えば0.5秒)に達したか否かを判定する(ステップ611)。ここで、設定時間に達したと判定した場合(ステップ611:YES)、V入賞口開閉部122にスライド部材940を作動させてV入賞口920を開放する処理を開始させる(ステップ612)。これにより、上述した2種大当たりが発生可能となる。
メインCPU101は、ステップ612の処理を実行した場合、または経過時間が設定時間と一致しないと判定した場合(ステップ611:NO)、V入賞口スイッチ120からの検知信号の入力の有無に基づいて、V入賞口スイッチ120が「ON」になったか否かを判定する(ステップ613)。ここで、V入賞口スイッチ120が「ON」になったと判定した場合(ステップ613:YES)、メインRAM103に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップ614)。このV入賞フラグは、小当たり遊技中にV入賞口920に遊技球が入賞して2種大当たりが発生したか否かを示すフラグであり、V入賞口920に遊技球が入賞していない状態では「OFF」に設定されており、V入賞口920に遊技球が入賞すると「ON」に設定される。
メインCPU101は、ステップ614の処理を実行した場合、またはV入賞口スイッチ120が「ON」になっていないと判定した場合(ステップ613:NO)、V入賞口920の閉塞タイミングであるか否かを判定する(ステップ615)。具体的には、V入賞口920が開放されてから所定の時間(本実施形態では0.2秒)が経過したか否かを判定する。ここで、閉塞タイミングであると判定した場合(ステップ615:YES)、V入賞口開閉部122にV入賞口920を閉塞させる(ステップ616)。
メインCPU101は、ステップ616の処理を実行した場合、またはV入賞口920の閉塞タイミングではないと判定した場合(ステップ615:NO)、ステップ606の処理によって計測を開始した経過時間に基づいて、羽根部材900の規定開放動作(本実施形態では、特定入賞口19を3.2秒間開放する1回の動作)が終了したか否かを判定する(ステップ618)。ここで、規定開放動作が終了したと判定された場合(ステップ618:YES)、後述するステップ620に処理が進められる。
メインCPU101は、規定開放動作が終了していないと判定した場合(ステップ618:NO)、今回の小当たり遊技における特定入賞口19への遊技球の入賞数Xが、予めメインROM102に記憶されている特定入賞口19の閉塞タイミングを規定する遊技球数Xmax(例えば「6」)と一致するか否かを判定する(ステップ619)。ここで、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致しないと判定された場合(ステップ619:NO)、ステップ7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致すると判定した場合(ステップ619:YES)、または規定開放動作が終了したと判定した場合(ステップ618:YES)、ステップ605の処理で開始した特定入賞口19の開放制御を終了させ(ステップ620)、ステップ606の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップ621)、エンディング時間の計測を開始する(ステップ622)。このステップ622の処理が行われた場合、ステップ7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。ここで、エンディングは、特定入賞口19の開放が終了してから小当たり遊技が終了するまでの期間をいう。
このようにして計測が開始されたエンディング時間が所定のエンディング時間に達するまでの間、メイン液晶表示装置5等を用いたエンディング演出が行われる。
これに対して、メインCPU101は、上記ステップ608においてエンディング中であると判定した場合(ステップ608:YES)、図40に示されるように、ステップ622の処理で計測を開始したエンディング時間が予め設定されたエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップ625)。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップ625:NO)、ステップ7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、予め設定されたエンディング時間が経過したと判定した場合(ステップ625:YES)、小当たり遊技を終了させるために、メインRAM103に記憶されている小当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップ626)。そして、メインRAM103に記憶されているV入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ627)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップ627:NO)、小当たり遊技中にV入賞口920に遊技球が入賞しなかったと判断されて、ステップ7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。これにより、特別遊技が小当たり遊技のみで終了することになる。
一方、メインCPU101は、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップ627:YES)、V入賞フラグを「OFF」に設定し(ステップ628)、小当たり遊技に続いて長開放ラウンド遊技を開始させるために、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップ629)。そして、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップ630)。
[遊技制御基板100による大入賞口開放制御処理]
メインCPU101は、上述した特別図柄処理によって大当たりであると判定して長当たり遊技フラグ(または短当たり遊技フラグ)を「ON」に設定した場合、または小当たり遊技中にV入賞口920に遊技球が入賞したことを受けて長当たり遊技フラグを「ON」に設定した場合、ステップ7の大入賞口開放制御処理を実行する。この大入賞口開放制御処理は、大当たり判定処理によって特別遊技を行うと判定した場合に、当該特別遊技を実行するための処理である。以下、図41を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図41は、図29のステップ7における大入賞口開放制御処理の一例を示す詳細フローチャートである。
メインCPU101は、ステップ6の特定領域開放制御処理に続いて、図41に示されるように、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ71)。ここで、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップ71:YES)、長当たり遊技制御処理を実行する(ステップ72)。この長当たり遊技制御処理については、図42に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップ71:NO)、メインRAM103に記憶されている短当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ75)。ここで、短当たり遊技フラグが「ON」であると判定した場合(ステップ75:YES)、短当たり遊技制御処理を実行する(ステップ76)。この短当たり遊技制御処理については、図43に基づいて後に詳述する。
このステップ76の処理が実行された場合、ステップ72の処理が実行された場合、または短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップ75:NO)、一連の大入賞口開放制御処理が終了してステップ8の賞球処理に処理が進められる。
[遊技制御基板100による長当たり遊技制御処理]
図42は、図41のステップ72における長当たり遊技制御処理の一例を示す詳細フローチャートである。この長当たり遊技制御処理は、長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技を実現するための処理である。
メインCPU101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップ71:YES)、図42に示されるように、例えばステップ3199の処理によってオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、長当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップ721)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップ721:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップ722)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップ722:NO)、ステップ8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップ722:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップ723)。このステップ723の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の長当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップ723の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大入賞口13への遊技球の入賞数Yをリセットし(ステップ724)、同じくメインRAM103に記憶されている長当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップ725)。このラウンド数Rは、長当たり遊技開始前は「0」に設定されており、ステップ725の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
ステップ725の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップ726)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップ727)。そして、長開放ラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップ728)。このステップ728の処理が行われると、後述するステップ735に処理が進められる。
メインCPU101は、長当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップ721:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップ729)。ここで、エンディング中であると判定された場合(ステップ729:YES)、後述するステップ744に処理が進められる。
メインCPU101は、長当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップ729:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(ステップ730)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップ730:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップ723の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップ731)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップ731:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップ724に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップ731:NO)、ステップ8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップ730:NO)、ラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ115からの検知信号の入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ115が「ON」になったか否かを判定する(ステップ733)。ここで、大入賞口スイッチ115が「ON」になったと判定した場合(ステップ733:YES)、大入賞口13に1個の遊技球が入賞したと判断して、メインRAM103に記憶されている遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(ステップ734)。
メインCPU101は、ステップ728の処理を実行した場合、ステップ734の処理を実行した場合、または大入賞口スイッチ115が「ON」ではないと判定した場合(ステップ733:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップ735)。具体的には、上記ステップ727の処理によって計測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では29秒)に達したか否かを判定する。
メインCPU101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(ステップ735:NO)、メインRAM103に記憶されている今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Yが、予めメインROM102に記憶されている大入賞口13の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する(ステップ736)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(ステップ736:NO)、ステップ8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(ステップ736:YES)、または規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップ735:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップ737)。
ステップ737の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップ723の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップ738)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップ738:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップ739)。このステップ739の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップ731の処理に使用される。なお、このステップ739の処理が実行された場合、ステップ8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップ738:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップ740)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップ741)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップ742)。このエンディングコマンドは、大入賞口13の最後の開放が終了したことを通知するコマンドであり、ステップ9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップ742の処理を実行した場合、または上記ステップ729の処理でエンディング中であると判定した場合(ステップ729:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップ744)。具体的には、上記ステップ740の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップ723の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップ744:NO)、ステップ8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップ744:YES)、長当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップ745)。そして、長当たり遊技を終了させるために、長当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップ746)。なお、遊技状態設定処理については、図44に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による短当たり遊技制御処理]
図43は、図41のステップ76における短当たり遊技制御処理の一例を示す詳細フローチャートである。この短当たり遊技制御処理は、短開放ラウンド遊技からなる短当たり遊技を実現するための処理である。
メインCPU101は、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップ75:YES)、図43に示されるように、例えばステップ3199の処理によってオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、短当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップ761)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップ761:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップ762)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップ762:NO)、ステップ8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップ762:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップ763)。このステップ723の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の短当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップ763の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている短当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップ764)。このラウンド数Rは、長当たり遊技が行われる場合と同様に、短当たり遊技開始前は「0」に設定されており、ステップ764の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
ステップ764の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップ765)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップ766)。このステップ766の処理が行われると、後述するステップ771に処理が進められる。
メインCPU101は、短当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップ761:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップ767)。ここで、エンディング中であると判定された場合(ステップ767:YES)、後述するステップ779に処理が進められる。
メインCPU101は、短当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップ767:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中であるか否かを判定する(ステップ768)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップ768:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップ763の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップ769)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップ769:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップ764に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップ769:NO)、ステップ8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップ768:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップ771)。具体的には、上記ステップ766の処理によって計測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では0.2秒)に達したか否かを判定する。ここで、規定開放時間が経過していないと判定された場合(ステップ771:NO)、ステップ8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップ771:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップ772)。
ステップ772の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている短当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップ763の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップ773)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップ773:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップ774)。このステップ774の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップ769の処理に使用される。なお、このステップ774の処理が実行された場合、ステップ8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップ773:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップ775)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップ776)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップ777)。このエンディングコマンドは、長当たり遊技に係るエンディングコマンドと同様に、ステップ9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップ777の処理を実行した場合、または上記ステップ767の処理でエンディング中であると判定した場合(ステップ767:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップ779)。具体的には、上記ステップ775の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップ763の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップ779:NO)、ステップ8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップ779:YES)、短当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップ780)。そして、短当たり遊技を終了させるために、短当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップ781)。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図44は、図42のステップ745と図43のステップ780とにおける遊技状態設定処理の一例を示す詳細フローチャートである。この遊技状態設定処理は、長当たり遊技または短当たり遊技が終了した後のパチンコ遊技機1の遊技状態を通常遊技状態または時短遊技状態に設定するための処理である。
まず、メインCPU101は、例えば長当たり遊技フラグおよび短当たり遊技フラグのいずれが「ON」に設定されているかに基づいて、今回行われた特別遊技が長当たり遊技であるか否かを判定する(ステップ7451)。ここで、長当たり遊技ではないと判定した場合(ステップ7451:NO)、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ7452に処理が進められる。
本実施形態では、第1特別図柄判定の結果が突然時短当たりとなった場合にのみ短当たり遊技が行われるので、短当たり遊技が行われた後に、必ず時短が付与される。このため、メインCPU101は、ステップ7452において、時短遊技フラグを「ON」に設定する。そして、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Wを「100」に設定する(ステップ7453)。
一方、メインCPU101は、長当たり遊技であると判定した場合(ステップ7451:YES)、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定する(ステップ7454)。本実施形態では、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が行われる場合、すなわち2種大当たりの場合、ステップ629(図40参照)の処理によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。これに対して、小当たり遊技が行われずに長当たり遊技のみが行われる場合、すなわち1種大当たりの場合、ステップ3193(図36参照)によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。このため、どちらの処理ステップによって長当たり遊技フラグが「ON」に設定されたかに基づいて、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定することができる。
メインCPU101は、小当たり遊技に続く長当たり遊技ではないと判定した場合(ステップ7454:NO)、長当たり遊技開始時に第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に停止表示された大当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップ7455)。逆に、小当たり遊技に続く長当たり遊技であると判定した場合(ステップ7454:YES)、小当たり遊技開始時に第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップ7456)。
そして、メインCPU101は、ステップ7455またはステップ7456の判定結果が時短ありであるか否かを判定し(ステップ7457)、時短ありと判定した場合には(ステップ7457:YES)、上記ステップ7452およびステップ7453の処理を実行する。これにより、長当たり遊技が終了してから100回の特別図柄判定が実行されるまでの間、第2始動口12が開放され易い時短遊技状態で遊技が制御されることになる。これに対して、時短なしと判定された場合(ステップ7457:NO)、ステップ7452およびステップ7453の処理が行われないので、長当たり遊技が終了した後は、第2始動口12が開放され難い通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
この一連の遊技状態設定処理が終了すると、長当たり遊技終了時である場合にはステップ746(図42参照)に処理が進められ、短当たり遊技終了時である場合にはステップ781(図43参照)に処理が進められる。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図45を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図45は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図45に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図45以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から遊技情報としてのコマンドを受信した場合に、コマンド受信処理を実行する(ステップ10)。このコマンド受信処理の詳細については、図46〜図48に基づいて後に詳述する。
ステップ10の処理に続いて、サブCPU131は、ボタンユニット50からの出力に基づいて、ボタンユニット50の操作情報や状態情報を示す操作コマンドをサブRAM133にセットする(ステップ12)。例えば、サブCPU131は、第1光センサ81、第2光センサ82、および原点検知センサ78からそれぞれ出力される検出信号を用いて、ボタンユニット50が押下操作されたか否かを示す操作情報やボタンユニット50が通常状態か最大突出状態かを示す状態情報を生成し、当該情報を示す操作コマンドをセットする。この操作コマンドが画像音響制御基板140およびランプ制御基板150へ送信されることによって、ボタンユニット50の操作状況や突出状態が通知され、ボタンユニット50を用いた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
次に、サブCPU131は、コマンド送信処理を実行する(ステップ13)。具体的には、ステップ10やステップ12の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯やロゴ役物7およびボタンユニット50の動作による演出の実行がランプ制御基板150に対して指示される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
以下、図46〜図48を参照しつつ、演出制御基板130によって実行されるコマンド受信処理について説明する。ここで、図46〜図48は、図45のステップ10におけるコマンド受信処理の一例を示す詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ101)。ここで、保留コマンドを受信していないと判定された場合(ステップ101:NO)、後述するステップ104に処理が進められる。
サブCPU131は、保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップ101:YES)、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップ102)。そして、第1特別図柄判定が保留されていることおよびその保留数を示す保留表示画像の更新を指示する保留表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップ103)。この保留表示コマンドは、ステップ13のコマンド送信処理によって少なくとも画像音響制御基板140に送信される。これに対して、統括CPU141は、保留表示コマンドを受信したことに応じて、保留表示画像をメイン液晶表示装置5に追加表示させる。
サブCPU131は、ステップ103の処理を実行した場合、または保留コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ101:NO)、特別図柄の変動表示に伴う演出の実行中であるか否かを判定する(ステップ104)。具体的には、例えば、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う演出の実行中であるか否かを判定する。
サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う演出の実行中ではないと判定した場合(ステップ104:NO)、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ105)。ここで、変動開始コマンドを受信していないと判定された場合(ステップ105:NO)、後述するステップ114(図47参照)に処理が進められる。
サブCPU131は、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップ105:YES)、その変動開始コマンドを解析する(ステップ106)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄の設定情報、リーチ有り演出およびリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す設定情報、変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出およびリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断し、特別図柄が変動表示される変動時間を特定し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定することが可能である。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行する(ステップ107)。
図には示されていないが、サブROM132には、特別図柄の変動表示に伴う演出に関して、大当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、ハズレリーチ無し演出テーブル、および小当たり演出テーブルの少なくとも4つの演出テーブルが記憶されている。これらの演出テーブルの各々には、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、ハズレリーチ無し演出テーブルには、4秒用、8秒用、12秒用のテーブルが設けられており、大当たり演出テーブルには、1分、1分30秒、2分のテーブルが設けられている。サブCPU131は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「ハズレ」を示す情報、「リーチ無し演出」を行うことを示す情報、特別図柄の「変動時間」が4秒であることを示す変動パターンの情報が含まれている場合、サブCPU131は、4秒用のハズレリーチ無し演出テーブルを選択する。
演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。サブCPU131は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、予め取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。
これにより、これにより、メイン液晶表示装置5を用いて行われる通常演出の演出パターン(装飾図柄の変動パターンなど)、ロゴ役物7を作動させるか否か、ロゴ役物7を作動させる場合にはその動作パターン、枠ランプ25の発光パターン、演出ボタン51を突出動作させる場合にはその動作パターン、通常演出に関してスピーカ24から出力される音の出力パターンといった各演出手段による演出の内容が決定される。
このように、特別図柄の変動表示に伴う通常演出については、遊技制御基板100から送信される遊技情報(各種コマンド)に基づいて、その演出内容や開始終了タイミングが演出制御基板130において設定される。これに対して、上述した新曲発表演出において再生される新曲(楽曲)の種類、新曲発表演出が行われる時間、通常演出において新曲に関する演出データを用いるか否か、通常演出において用いる新曲の種類等は、上記遊技情報とは無関係に、画像音響制御基板140において設定される。画像音響制御基板140における処理については、後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップ107の処理で選択した演出パターンの演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップ108)。
この変動演出開始コマンドは、ステップ13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された通常演出が、画像音響制御基板140およびランプ制御基板150によって実現されることになる。
ステップ108に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップ109)。
一方、サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う演出の実行中であると判定した場合(ステップ104:YES)、遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ111)。ここで、図柄確定コマンドを受信していないと判定された場合(ステップ111:NO)、ステップ11に処理が進められる。
サブCPU131は、図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(ステップ111:YES)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップ112)。
この変動演出終了コマンドは、ステップ13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信される。これにより、上記ステップ108の処理に応じて開始された変動演出が終了して、特別図柄判定の結果を示す装飾図柄がメイン液晶表示装置5に停止表示されることになる。
サブCPU131は、ステップ109の処理を実行した場合、または変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ105:NO)、特別遊技に関する以下の処理を実行する。すなわち、サブCPU131は、図47に示されるように、大入賞口13が開放されるのに先立って遊技制御基板100から送信されたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップ114)。ここで、オープニングコマンドを受信していないと判定された場合(ステップ114:NO)、後述するステップ122に処理が進められる。
サブCPU131は、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(ステップ114:YES)、オープニングコマンドを解析する(ステップ115)。具体的には、オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、今回行われるオープニングが長当たり遊技に係るものであるか或いは短当たり遊技に係るものであるかを判別する処理等を行う。
サブCPU131は、ステップ115の解析結果に基づいて、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものであるか否かを判定する(ステップ116)。ここで、長当たり遊技に係るものであると判定した場合(ステップ116:YES)、オープニング中に行うオープニング演出の演出パターンを選択し(ステップ117)、選択した演出パターンのオープニング演出の実行を指示するオープニング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップ118)。
このオープニング演出開始コマンドは、ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信される。これにより、長当たり遊技が開始されることを報知する演出や右打ちを促す演出などを含むオープニング演出が行われることになる。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、このオープニング演出として、新曲発表演出において発表された最新曲を利用した演出が行われることがある。具体的には、例えば新曲Aの新曲発表演出は既に行われているものの新曲Bの新曲発表演出は未だ行われていない場合、新曲発表演出で再生された新曲Aの映像の一部を用いたオープニング演出が行われることがある。また、例えば新曲Dの新曲発表演出は既に行われているものの新曲Eの新曲発表演出は未だ行われていない場合、新曲発表演出で再生された新曲Dの映像の一部を用いたオープニング演出が行われることがある。また、上記オープニング演出が行われる際、用いられる新曲に関連するミニゲームが開始されることもある。
このように、通常演出とは無関係に行われた新曲発表演出において再生された新曲の映像に基づいてオープニング演出が構成されたり新曲に基づいたミニゲームが行われたりすることがあるので、遊技者は、初回新曲発表が行われる毎にオープニング演出の内容が変化やミニゲームの種類の変化によって楽しむことができる。このようなオープニング演出の変化やミニゲームの変化を実現するために画像音響制御基板140で行われる処理については、後に詳述する。
サブCPU131は、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(ステップ116:NO)、すなわち短当たり遊技に係るものである場合、短当たり遊技のオープニングからエンディング終了までの間に行われる短当たり演出の演出パターンを選択し(ステップ119)、選択した演出パターンの短当たり演出の実行を指示する短当たり演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップ120)。
この短当たり演出開始コマンドは、ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信されて、右打ちを促す演出などを含む短当たり演出が行われることになる。
なお、短当たり演出についても、長当たり遊技のオープニング演出と同様に、初回新曲発表演出が行われる毎に最新曲に対応する映像を利用するように演出切り替えが行われることがある。また、短当たり演出が行われる前の特別図柄の変動表示に伴う通常演出においても、既に発表された新曲(例えば、上記最新曲)に関連するミニゲームが行われることがある。これらを実現するために画像音響制御基板140で行われる処理についても、後に詳述する。
サブCPU131は、ステップ118の処理を実行した場合、ステップ120の処理を実行した場合、またはオープニングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップ114:NO)、長開放ラウンド遊技の開始時に遊技制御基板100から送信されるラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ122)。ここで、ラウンド開始コマンドを受信していないと判定された場合(ステップ122:NO)、後述するステップ131に処理が進められる。
サブCPU131は、ラウンド開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップ122:YES)、受信したラウンド開始コマンドを解析する(ステップ123)。次に、サブCPU131は、上記解析結果に基づいて、特別遊技の継続回数(連チャン回数)や今回受信したラウンド開始コマンドに対応するラウンド数を判断してラウンド中の演出パターンを選択する(ステップ124)。そして、サブCPU131は、選択した演出パターンのラウンド中演出の実行を画像音響制御基板140に指示するラウンド中演出開始コマンドを、サブRAM133にセットする(ステップ125)。このラウンド中演出開始コマンドを画像音響制御基板140が取得することによって、現在のラウンド数に基づいた演出が可能となる。
サブCPU131は、ステップ129の処理を実行した場合、またはラウンド開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ122:NO)、図48に示されるように、遊技制御基板100から送信されたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップ131)。ここで、エンディングコマンドを受信していないと判定された場合(ステップ131:NO)、後述するステップ138に処理が進められる。
サブCPU131は、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(ステップ131:YES)、受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ132)、エンディングが長当たり遊技の終了に係るものであるか否かを判定する(ステップ133)。ここで、長当たり遊技に係るものであると判定した場合(ステップ133:YES)、エンディング演出の演出パターンを選択し(ステップ134)、選択した演出パターンのエンディング演出の実行を指示するためのエンディング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップ135)。このエンディング演出開始コマンドは、ステップ13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。
一方、サブCPU131は、エンディングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(ステップ133:NO)、すなわち短当たり遊技に係るエンディングである場合、上記ステップ120の処理に応じて開始された短当たり演出の終了を指示する短当たり演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップ136)。この短当たり演出終了コマンドは、ステップ13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、短当たり演出が終了することになる。
サブCPU131は、ステップ135の処理を実行した場合、ステップ136の処理を実行した場合、またはエンディングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップ131:NO)、遊技制御基板100から送信された客待ちコマンドを受信したか否かを判定する(ステップ138)。ここで、客待ちコマンドを受信したと判定した場合(ステップ138:YES)、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測を開始し(ステップ139)、サブRAM133に記憶されている計測フラグを「ON」に設定する(ステップ140)。この計測フラグは、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測中であるか否かを示すフラグである。このステップ140の処理が行われた場合、後述するステップ142に処理が進められる。
一方、サブCPU131は、客待ちコマンドを受信していないと判定した場合(ステップ138:NO)、計測フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ141)。ここで、計測フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップ141:NO)、一連のコマンド受信処理が終了して、ステップ11に処理が進められる。
サブCPU131は、計測フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップ141:YES)、またはステップ140の処理を行った場合、客待ちコマンドを受信してから客待ち演出の開始タイミングを規定する客待ち判定時間が経過したか否かを判定する(ステップ142)。具体的には、ステップ139の処理で計測を開始した経過時間が、サブROM132に記憶されている客待ち判定時間(例えば30秒)に達したか否かを判定する。ここで、客待ち判定時間が経過していないと判定された場合(ステップ142:NO)、ステップ11に処理が進められる。
サブCPU131は、客待ち判定時間が経過したと判定した場合(ステップ142:YES)、サブRAM133に記憶されている計測フラグを「OFF」に設定し(ステップ143)、経過時間をリセットし(ステップ144)、客待ち演出の開始を指示する客待ち演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップ145)。この客待ち演出開始コマンドは、ステップ13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、客待ちの所定のデモ画面表示が開始されることになる。
[制御用ROM144の構成例]
図49は、制御用ROM144の構成例を示すブロック図である。制御用ROM144には、図49に示されるように、統括CPU141によって実行されるプログラムの他に、公開管理テーブル、発表順管理テーブル、ディスプレイリスト作成テーブルが記憶されている。
公開管理テーブルは、各新曲の初回新曲発表を行う日付および時間を管理するためのテーブルである。図50に示されるように、公開管理テーブルには、新曲の種類を示す新曲種別と、初回の新曲発表演出を行う日付である初回発表日と、初回発表日において対応する新曲の初回新曲発表演出の実行を許可する状態に移行させる時刻である初回発表許可時刻とが、新曲毎に対応付けられて記憶されている。
例えば新曲Aについては、2012年7月7日の12時(正午)になると新曲発表演出に関する内部状態が発表許可状態となり、その後、新曲Aの初回の新曲発表演出が行われる。また、例えば新曲Bについては、2012年7月14日の12時(正午)になると新曲発表演出に関する内部状態が発表許可状態となり、その後、新曲Bの初回の新曲発表演出が行われる。本実施形態では、パチンコ遊技機1の電源投入時間を基準として1時間ごとに新曲発表フラグが「ON」に設定されるので、新曲Aの発表許可状態となる2012年7月7日の12時から同年の7月14日の12時までの1週間は、電源投入時間を基準として1時間ごとに新曲Aの新曲発表演出が繰り返されることになる。そして、新曲C〜新曲Lについても同様に、それぞれ新曲発表演出が行われる。
また、新曲Lの初回発表日である2012年9月22日から1週間後の9月9日からは、後述する発表順管理テーブルに基づいて、1時間おきに曲を切り替えながら新曲発表演出を行う全曲開放状態に移行する。この発表順管理テーブルや全曲開放状態については、後に詳述する。また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、初回の新曲発表演出が行われたことを契機として、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6を用いて行われる通常演出の演出内容が変化するという特徴を有している。
例えば新曲Aの初回の新曲発表演出が行われると、一例として、当該新曲Aに関する演出データが使用可能となり、所定の通常演出として当該新曲Aにちなんだミニゲームを行うことが可能となる。他の例として、メイン液晶表示装置5に表示される背景画像として、新曲Aの初回新曲発表演出が行われるまではデフォルトの背景画像しか出現しなかったのが、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた後は、新曲Aに関する画像データを用いて作成された新曲A背景画像が出現するようになる。そして、新曲B以降の新曲に対する初回新曲発表演出が行われる毎に、当該新曲に基づくミニゲームや背景画像が新たに出現するようになる。
具体的には、長当たり遊技のオープニングにおいて、新曲Aの初回新曲発表演出が行われるまではデフォルトのオープニング演出が行われていたのが、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから新曲Bの初回新曲発表演出が行われるまでは、新曲Aに関する画像データや音響データを用いたオープニング演出が行われることもある。これは、長当たり遊技のエンディング演出についても同様である。また、長当たり遊技におけるオープニング演出およびエンディング演出は、次に公開される新曲の初回新曲発表演出が行われるまでは、現在の新曲発表演出に使用されている新曲に基づくものに固定されてもよい。すなわち、例えば新曲Cの初回新曲発表演出が行われてから新曲Dの初回新曲発表演出が行われるまでの間は、新曲C仕様のオープニング演出およびエンディング演出が固定して行われる。
なお、本実施形態では初回発表日から次の新曲の初回発表日までの間隔が全て1週間に設定されている場合について説明するが、この間隔は1週間以外の間隔であってもよいし、複数種の間隔が設定されてもよい。また、本実施形態では初回発表許可時刻が全ての新曲に関して12時に統一されている場合について説明するが、新曲毎に異なる初回発表許可時刻を設定してもよい。また、新曲の発表順についても、公開管理テーブルに例示されている発表順以外の発表順であってもよい。
発表順管理テーブルは、1週間ずつ行われる全ての新曲の新曲発表演出が完了した後に、1時間毎に曲を切り替えながら新曲発表演出を行うために参照されるテーブルである。なお、以下の説明では、この発表順管理テーブルが使用されるようになった状態を「全曲開放状態」と呼ぶものとする。図51に示されるように、発表順管理テーブルは、全曲開放状態における新曲発表演出に使用される新曲の種別を管理するためのテーブルである。発表順管理テーブルでは、図51に例示されるように、全曲開放状態の初日である9月29日土曜日以降のそれぞれの日付に関して、パチンコ遊技機1の電源投入からの経過時間と、新曲発表演出に使用される新曲の種別とが対応付けられている。
全曲開放状態になると、各曲の新曲発表演出が行われる期間が1週間から1時間に短縮される。その結果、全曲開放状態となる前に84日間(=1週間×12曲)かけて行われた新曲A〜新曲Lの新曲発表演出が、1日で行われるようになる。
例えば、9月29日土曜日において午前8時頃に電源が投入された場合、2時間後の午前10時頃に新曲Aの新曲発表演出が行われ、3時間後の午前11時頃に新曲Bの新曲発表演出が行われ、4時間後の12時頃に新曲Cの新曲発表演出が行われる。そして、11時間後の19時頃に新曲Jの新曲発表演出が行われ、12時間後の20時頃に新曲Kの新曲発表演出が行われ、13時間後の21時頃に新曲Lの新曲発表演出が行われる。
なお、図51に例示されるように、新曲発表演出に使用される新曲の曲順を1日ごとに1曲ずつ規則的にシフトさせていくように新曲の曲順が規定されてもよい。これによって、例えば、午前中にしか楽しむことができなかった新曲Aや新曲Bの新曲発表演出が、他の日では夕方以降に行われるようにすることも可能である。このため、特定の時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、様々な新曲発表演出を楽しむことができる。このような全曲開放状態における新曲発表演出の制御については、図54に基づいて後に詳述する。
図49に示すように、ディスプレイリスト作成テーブルは、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納されるディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルであり、一例としてメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6を用いて行われる通常演出を制御するために参照される。例えば、ディスプレイリスト作成テーブルは、デフォルトテーブル、新曲Aメインテーブル、新曲Bメインテーブル、新曲Cメインテーブル、新曲Dメインテーブル、新曲Eメインテーブル、新曲Fメインテーブル、新曲Gメインテーブル、新曲Hメインテーブル、新曲Iメインテーブル、新曲Jメインテーブル、新曲Kメインテーブル、および新曲Lメインテーブルから構成されている。
デフォルトテーブルは、新曲Aの初回新曲発表演出が行われる前に使用されるテーブルである。新曲Aメインテーブルは、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから新曲Bの初回新曲発表が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Bメインテーブルは、新曲Bの初回新曲発表演出が行われてから新曲Cの初回新曲発表が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Cメインテーブルは、新曲Cの初回新曲発表演出が行われてから新曲Dの初回新曲発表が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Eメインテーブルは、新曲Eの初回新曲発表演出が行われてから新曲Fの初回新曲発表が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Fメインテーブルは、新曲Fの初回新曲発表演出が行われてから新曲Gの初回新曲発表が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Gメインテーブルは、新曲Gの初回新曲発表演出が行われてから新曲Hの初回新曲発表が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Hメインテーブルは、新曲Hの初回新曲発表演出が行われてから新曲Iの初回新曲発表が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Iメインテーブルは、新曲Iの初回新曲発表演出が行われてから新曲Jの初回新曲発表が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Jメインテーブルは、新曲Jの初回新曲発表演出が行われてから使用されるテーブルである。
統括CPU141は、全曲開放状態となる前は、公開管理テーブルおよびディスプレイリスト作成テーブルを構成する13個のテーブルのいずれかを使用してディスプレイリストを作成する。そして、全曲開放状態においては、発表順管理テーブルおよび13個のテーブルのいずれかを使用してディスプレイリストを作成する。このようなディスプレイリストの作成方法については、後に詳述する。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
次に、図52を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図52は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、図52に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、統括CPU141は、演出制御基板130のRTC134からRTC情報を取得して、制御用RAM145に格納するRTC情報取得処理を実行する(ステップ2000)。制御用RAM145に格納されたRTC情報は、このステップ2000の処理が行われる毎に、新たに取得されたRTC情報に書き換えられる。
ステップ2000の処理に続いて、統括CPU141は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理を実行する(ステップ2100)。統括CPU141は、このステップ2100の計測結果に基づいて、新曲発表演出を開始させる。この計測処理については、図53に基づいて後に詳述する。
ステップ2100の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用いて行われる新曲発表演出を開始させるための新曲発表演出開始処理を実行する(ステップ2500)。この新曲発表演出開始処理は、通常演出(特別図柄の変動表示や特別遊技に伴う演出)を実行中のメイン液晶表示装置5に、遊技制御基板100からの遊技情報とは別の制御用ROM144に予め記憶されている情報に基づいて、上述した新曲発表演出を開始させるための処理である。この新曲発表演出開始処理については、図54に基づいて後に詳述する。
ステップ2500の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用いて行われる通常演出を制御するための通常演出制御処理を実行する(ステップ2600)。この通常演出制御処理は、遊技制御基板100からの遊技情報に基づいて、遊技制御基板100によって制御される遊技に伴って、メイン液晶表示装置5に通常演出を実行させるための処理である。この通常演出制御処理については、図55〜図57に基づいて後に詳述する。
ステップ2600の処理に続いて、統括CPU141は、ステップ2500の新曲発表演出開始処理に応じて開始された新曲発表演出を終了させるための新曲発表演出終了処理を実行する(ステップ2700)。この新曲発表演出終了処理については、図62に基づいて後に詳述する。
ステップ2700の処理に続いて、統括CPU141は、ステップ2500〜ステップ2700の処理の結果に基づいて、メイン液晶用ディスプレイリストおよび/またはサブ液晶用ディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1491にセットする画像出力制御処理を実行する(ステップ2800)。この画像出力制御処理については、図63に基づいて後に詳述する。
ステップ2800の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6において行われる表示演出と同期するようにスピーカ24から楽曲や音声などを出力させるための音声出力制御処理を実行する。この音声出力制御処理については、図64に基づいて後に詳述する。
ステップ2900の処理に続いて、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップ3000)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、およびスピーカ24によって行われている演出と同期するように、枠ランプ25、ロゴ役物7、およびボタンユニット50が制御されることとなる。
[画像音響制御基板140による計測処理]
図53は、図52のステップ2100における計測処理の詳細フローチャートである。ステップ2000のRTC情報取得処理に続いて、統括CPU141は、図53に示されるように、制御用RAM145に記憶されている画像音響制御基板140における割込み処理回数Nを「1」加算した値に更新する(ステップ2101)。画像音響制御基板140において割込み処理が行われる毎にこのステップ2101の処理が行われることによって、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間が計測されることになる。
ステップ2101に続いて、統括CPU141は、新曲発表演出の開始時間であるか否かを判定する(ステップ2104)。例えば、割込み処理の時間間隔(例えば、33ミリ秒)に割込み処理回数Nを乗算して経過時間を算出し、算出した経過時間が所定の設定時間(例えば、60分)に達したか否かに基づいて、新曲発表演出の開始時間であるか否かを判定する。ここで、新曲発表演出の開始時間ではない場合(ステップ2104:NO)、ステップ2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表演出の開始時間である場合(ステップ2104:YES)、制御用RAM145に記憶されている新曲発表フラグを「ON」に設定する(ステップ2105)。ここで、新曲発表フラグは、新曲発表演出の開始タイミングになったか否かを示すフラグであり、新曲発表演出の開始タイミングになると「ON」に設定され、新曲発表演出が開始されると「OFF」に設定される。
このように、統括CPU141は、遊技制御基板100から送信される各種コマンドとは無関係に、計測中の経過時間が新曲発表演出の開始タイミングを規定する所定の設定時間(例えば、60分)になったか否かに基づいて新曲発表演出の開始タイミングを決定し、決定した開始タイミングで新曲発表フラグを「ON」に設定することによって、メイン液晶表示装置5やスピーカ24に新曲発表演出を開始させる。この新曲発表演出を開始させるための新曲発表演出開始制御処理については、図54に基づいて後に詳述する。
ステップ2105の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶されている割込み処理回数Nをリセットする(ステップ2106)。このように、本実施形態では、ステップ2101の処理が繰り返されることによって計測される経過時間が60分に達すると、割込み処理回数Nが「0」に戻されてから再び経過時間の計測が開始される。これにより、新曲発表演出が60分毎に実行されることになる。
[画像音響制御基板140による新曲発表演出開始処理]
図54は、図52のステップ2500における新曲発表演出開始処理の一例を示す詳細フローチャートである。ステップ2100の計測処理に続いて、統括CPU141は、図54に例示されるように、新曲発表フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ2501)。ここで、新曲発表フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップ2501:NO)、ステップ2600の通常演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表フラグが「ON」に設定されている場合(ステップ2501:YES)、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶されている最新のRTC情報に基づいて現在の日時を特定し(ステップ2503)、現在の日時に基づいて、現在の状態が全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップ2504)。
統括CPU141は、全曲開放状態ではない場合(ステップ2504:NO)、制御用ROM144に記憶されている公開管理テーブル(図50参照)を制御用RAM145にセットして(ステップ2505)、ステップ2506に処理を進める。
一方、統括CPU141は、全曲開放状態である場合(ステップ2504:YES)、制御用ROM144に記憶されている発表順管理テーブル(図51参照)を制御用RAM145にセットして(ステップ2514)、ステップ2506に処理を進める。
ステップ2506において、統括CPU141は、現在の日時に対応する新曲を選択する。例えば、現在の日時が、制御用RAM145に公開管理テーブルがセットされた2012年7月9日11時5分である場合、この日時が新曲Aの初回発表日時である2012年7月7日12時と新曲Bの初回発表日時である2012年7月14日12時との間であるので、新曲Aを選択する。また、現在の日時が、制御用RAM145に発表順管理テーブルがセットされた2012年9月29日11時5分である場合、この日時が新曲Bの発表日時である2012年9月29日11時と新曲Cの発表日時である2012年9月29日12時との間であるので、新曲Bを選択する。
次に、統括CPU141は、ステップ2506の処理で選択した新曲の新曲発表演出を実行するための設定情報を、制御用RAM145にセットする(ステップ2510)。なお、当該設定情報が制御用RAM145にセットされると、当該設定情報に基づいて、メイン液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491にセットされる。これにより、ステップ2506の処理で選択された新曲発表演出が開始されることになる。
次に、統括CPU141は、新曲発表フラグを「OFF」に設定して(ステップ2518)、ステップ2600の通常演出制御処理に処理を進める。
このように、統括CPU141は、経過時間の計測結果、RTC情報、公開管理テーブル、および発表順管理テーブルに基づいて新曲発表演出の開始タイミグや使用される新曲の種別を制御している。したがって、統括CPU141は、特別図柄表示器41、42によって特別図柄が変動表示されているか否かや特別遊技中であるか否かに関わらず、現在の日時における新曲A〜新曲Lのそれぞれの新曲発表演出の実行タイミングを個別に設定し、設定した実行タイミングで各新曲の新曲発表演出を実行させることができる。
なお、発表順管理テーブルなどの実行タイミングを規定する情報を予め記憶しておく代わりに、例えば全曲開放状態において乱数を用いた選択抽選を行って、新曲発表演出に使用する新曲をランダムに決定するようにしてもよい。この場合、1日に同じ曲の新曲発表演出が2回以上行われないように、新曲発表演出で既に使用された新曲の種別を示す情報を保持しておき、選択抽選によりその曲が選択されたら選択抽選をやり直すといった構成を更に追加してもよい。
[画像音響制御基板140による通常演出制御処理]
図55〜図57は、図52のステップ2600における通常演出制御処理の一例を示す詳細フローチャートである。この通常演出制御処理では、通常演出に係る設定情報が制御用RAM145にセットされる。そして、当該設定情報に基づいて作成されたメイン液晶用のディスプレイリストに基づいてメイン液晶表示装置5の表示が制御され、当該設定情報に基づいて作成されたサブ液晶用のディスプレイリストに基づいてサブ液晶表示装置6の表示が制御されることにより、通常演出が実現される。
ステップ2500の新曲発表演出開始処理に続いて、統括CPU141は、演出制御基板130から客待ち演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ2602)。そして、統括CPU141は、演出制御基板130から客待ちコマンドを受信していない場合、ステップ2605に処理を進める。一方、統括CPU141は、演出制御基板130から客待ち演出開始コマンドを受信したる場合、所定の客待ち演出画像の表示を開始させるための設定情報を、制御用RAM145にセットして(ステップ2603)、ステップ2605に処理を進める。
ステップ2605において、統括CPU141は、演出制御基板130から保留表示コマンドを受信したか否かを判定する。そして、統括CPU141は、演出制御基板130から保留表示コマンドを受信していない場合、ステップ2612に処理を進める。一方、統括CPU141は、演出制御基板130から保留表示コマンドを受信した場合、保留表示画像を追加表示するための設定情報を、制御用RAM145にセットして(ステップ2608)、ステップ2612に処理を進める。
ステップ2612において、統括CPU141は、演出制御基板130から変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、統括CPU141は、演出制御基板130から保留表示コマンドを受信していない場合、ステップ2626に処理を進める。
一方、統括CPU141は、演出制御基板130から変動演出開始コマンドを受信した場合(ステップ2612:YES)、現在の日時に基づいて、ディスプレイリスト作成テーブルを制御用RAM145にセットし(ステップ2613)、次のステップに処理を進める。例えば、統括CPU141は、公開管理テーブル(図50参照)に基づいて、ステップ2000において取得したRTC情報が示す現在の日時が、新曲未発表期間(新曲Aの初回発表日時前)であるか否かを判定する。そして、統括CPU141は、現在の日時が新曲未発表期間である場合、ディスプレイリスト作成テーブルとして、デフォルトテーブルを制御用RAM145にセットする。また、統括CPU141は、新曲未発表期間でない場合、ディスプレイリスト作成テーブルとして、前回の新曲発表演出に使用された新曲のメインテーブルを選択して制御用RAM145にセットする。
次に、統括CPU141は、選択用乱数を取得し(ステップ2620)、次のステップに処理を進める。例えば、画像音響制御基板140においては、割込み処理が行われる周期よりも短い所定周期で選択用乱数等を更新する乱数更新処理が行われており、統括CPU141は、選択用乱数について、演出制御基板130からの変動演出開始コマンドを受信した時点の値を取得する。
そして、統括CPU141は、上記ステップ2613においてセットしたディスプレイリスト作成テーブルに基づいて、上記ステップ2620において取得した選択用乱数に対応する、通常演出における表示内容を抽出し(ステップ2621)、次のステップに処理を進める。ディスプレイリスト作成テーブルにおいては、通常演出の複数の演出パターンのそれぞれに関して、通常演出を構成する各演出(ミニゲーム演出、装飾図柄演出、背景画像演出、キャラクタ演出など)の画像を生成する際に素材として使用する画像データの種別と、選択用乱数とが対応付けられている。まず、統括CPU141は、受信した変動演出開始コマンドに基づいて変動演出を行う演出パターンを特定する。そして、統括CPU141は、ステップ2620の処理で取得した選択用乱数に対応する画像データの種別(すなわち、演出表示態様の種別)を、当該演出パターンに関するディスプレイリスト作成テーブルから読み出すことによって、変動演出に使用する画像データの種別を決定する。この画像データの種別としては、デフォルト、新曲A、新曲B、新曲C、新曲D、新曲E、新曲F、新曲G、新曲H、新曲I、新曲J、新曲K、新曲Lが挙げられる。例えば、受信した変動演出開始コマンドに基づいて、ミニゲームを行って変動演出する演出パターンが選択され、上記選択用乱数に応じてミニゲーム演出の画像データの種別として新曲Aが選択された場合、新曲Aに関する画像データを使用して生成された各種画像(オブジェクト画像や背景画像)がメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示されて、当該ミニゲームが実行される。
次に、統括CPU141は、ステップ2621の処理で決定した表示内容の通常演出画像の表示を開始するための設定情報を、制御用RAM145にセットし(ステップ2622)、次のステップに処理を進める。この設定情報に基づいて生成されたディスプレイリストが、ディスプレイリスト記憶領域1491にセットされることにより、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6を用いた通常演出が開始される。
次に、統括CPU141は、当該変動演出においてミニゲームが行われるか否かを判定する(ステップ2623)。そして、統括CPU141は、当該変動演出においてミニゲームが行われる場合、ミニゲーム実行フラグを「ON」に設定し(ステップ2624)、後述するミニゲーム処理において用いられる一時変数GNを0に初期化して(ステップ2625)、ステップ2626に処理を進める。一方、統括CPU141は、当該変動演出においてミニゲームが行われない場合、そのままステップ2626に処理を進める。
このように、統括CPU141は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42によって特別図柄が変動表示されているときに、メイン液晶表示装置5に通常演出を実行させる。その際、メイン液晶表示装置5によって新曲発表演出が実行されたか否かを判定し、その判定結果に基づいてディスプレイリスト作成テーブルを選択する。これによって、特別図柄が変動表示されているときにミニゲームが行われる場合、選択されたディスプレイリスト作成テーブルに基づいたゲームが実行されることになる。
ここで、各ディスプレイリスト作成テーブルと新曲発表演出を契機とするミニゲームの変化について説明する。なお、ミニゲームの種別が変化した場合、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6の表示画面に表示されるキャラクタやミニゲーム自体のゲーム内容が変化するとともに、スピーカ24から出力されるBGM等も変化していく。
図58は、新曲Bメインテーブルの一例を示す概略図である。図58に例示されるように、新曲Bメインテーブルでは、ミニゲームの種別(ミニゲームに用いられる画像)として、デフォルトミニゲーム(デフォルト画像)、新曲Aを用いたミニゲーム(新曲Aの画像)、および新曲Bを用いたミニゲーム(新曲Bの画像)の3種類が規定されている。例えば、選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Bメインテーブルでは、デフォルトミニゲームに対しては15個の選択用乱数が割り当てられ、新曲Aを用いたミニゲームに対しては35個の選択用乱数が割り当てられ、新曲Bを用いたミニゲームに対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップ2621においては、50%の割合で新曲Bを用いたミニゲーム(新曲Bの画像)が選択され、35%の割合で新曲Aを用いたミニゲーム(新曲Aの画像)が選択され、残り15%の割合でデフォルトミニゲーム(デフォルト画像)が選択されることになる。
この新曲Bメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は新曲Bの初回新曲発表演出が開始されてから新曲Cの初回新曲発表演出が開始されるまでの1週間使用され、全曲開放状態に移行した後は新曲Bの新曲発表演出開始から1時間使用される。新曲Bの初回新曲発表演出が行われてから1週間は新曲Bを用いたミニゲームが50%と最も出現し易いので、遊技者は、新曲Bの新曲発表演出が行われた後も、新曲Bを用いたミニゲームを楽しむことができる。
ステップ2626において、統括CPU141は、ミニゲーム実行フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、統括CPU141は、ミニゲーム実行フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ2627に処理を進める。一方、統括CPU141は、ミニゲーム実行フラグが「OFF」に設定されている場合、ステップ2633に処理を進める。
ステップ2627において、統括CPU141は、ミニゲーム処理を行い、ステップ2633に処理を進める。なお、ステップ2627で行うミニゲーム処理の詳細な説明については後述する。
図56に進み、ステップ2633において、統括CPU141は、演出制御基板130から変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する。そして、統括CPU141は、変動演出終了コマンドを受信した場合、ミニゲーム実行フラグを「OFF」に設定する(ステップ2635)。次に、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6とスピーカ24とに実行させている変動演出を終了させて(ステップ2636)、ステップ2640に処理を進める。一方、統括CPU141は、変動演出終了コマンドを受信していない場合、そのままステップ2640に処理を進める。
ステップ2640において、統括CPU141は、演出制御基板130から長当たり遊技に係るオープニング演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、統括CPU141は、オープニング演出開始コマンドを受信した場合、最後の新曲発表演出に使用された新曲を特定する(ステップ2643)。次に、統括CPU141は、上記ステップ2643で特定した新曲に関するオープニング演出画像の表示を開始するための設定情報を、制御用RAM145にセットし(ステップ2646)、ステップ2649に処理を進める。一方、統括CPU141は、オープニング演出開始コマンドを受信していない場合、そのままステップ2649に処理を進める。
ステップ2649において、統括CPU141は、演出制御基板130から長当たり遊技に係るラウンド中演出開始コマンドを受信した否かを判定する。そして、統括CPU141は、ラウンド中演出開始コマンドを受信した場合、ラウンド数に応じたラウンド中演出画像を表示するための設定情報を、制御用RAM145にセットし(ステップ2650)、ステップ2658に処理を進める。一方、統括CPU141は、ラウンド中演出開始コマンドを受信していない場合、そのままステップ2658に処理を進める。このように、統括CPU141は、長開放ラウンド遊技が実行される毎に、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示させる通常演出を切り替える。
図57に進み、ステップ2658において、統括CPU141は、演出制御基板130から長当たり遊技に係るエンディング演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、統括CPU141は、エンディング演出開始コマンドを受信した場合、オープニング演出に使用した新曲と同じ新曲に関するエンディング演出画像の表示を開始するための設定情報を、制御用RAM145にセットし(ステップ2659)、ステップ2660に処理を進める。一方、統括CPU141は、エンディング演出開始コマンドを受信していない場合、そのままステップ2660に処理を進める。
ステップ2660において、統括CPU141は、演出制御基板130から短当たり演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、統括CPU141は、短当たり演出開始コマンドを受信した場合、最後の新曲発表演出に使用された新曲を特定する(ステップ2663)。次に、統括CPU141は、上記ステップ2663で特定した新曲に関する短当たり演出画像の表示を開始するための設定情報を、制御用RAM145にセットし(ステップ2666)、ステップ2668に処理を進める。一方、統括CPU141は、短当たり演出開始コマンドを受信していない場合、そのままステップ2668に処理を進める。
ステップ2668において、統括CPU141は、演出制御基板130から短当たり演出終了コマンドを受信したか否かを判定する。そして、統括CPU141は、短当たり演出終了コマンドを受信した場合、実行中の短当たり演出を終了させ(ステップ2669)、ステップ2700の新曲発表演出終了処理に処理を進める。一方、統括CPU141は、短当たり演出終了コマンドを受信していない場合、そのままステップ2700の新曲発表演出終了処理に処理を進める。
[画像音響制御基板140によるミニゲーム処理]
次に、上記ステップ2627で行われるミニゲーム処理の一例について説明する。まず、図59を参照して、処理において用いられる主なデータについて説明する。なお、図59は、当該ミニゲーム処理が行われる際に、画像音響制御基板140における所定の記憶領域(例えば、制御用RAM145)に記憶される主なデータおよびプログラムの一例を示す図である。
図59に示すように、画像音響制御基板140における所定のデータ記憶領域(例えば、制御用RAM145のデータ記憶領域)には、操作指示データDa、操作データDb、操作判定データDc、操作有効フラグデータDd、ゲーム判定データDe、およびボタン制御コマンドデータDf等が記憶される。なお、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6にそれぞれ演出画像を表示する処理は、上述したように統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいて行われ、表示に用いられる画像データ等は、CGROM148等に記憶されている。また、上記記憶領域には、図59に示すデータの他、実行するアプリケーションで用いるデータ等、処理に必要なデータ等が記憶されてもよい。また、画像音響制御基板140における所定のプログラム記憶領域(例えば、制御用RAM145のプログラム記憶領域)には、ミニゲーム処理プログラムを構成する各種プログラム群Paが記憶される。
操作指示データDaは、ミニゲームにおいて遊技者に操作を促す操作指示内容を示すデータであり、操作期間データDa1等を含んでいる。例えば、操作期間データDa1は、遊技者に各操作を促す期間に関するデータ、特定の操作(長押し操作)を止めることを促す期間に関するデータに関するデータ等、ミニゲームにおいてボタンユニット50の操作を促す指示毎に当該指示タイミングを制御するために用いられるデータである。
操作データDbは、パチンコ遊技機1に対する操作内容を示すデータであり、演出ボタンデータDb1等を含んでいる。演出ボタンデータDb1は、ボタンユニット50に対する操作状況や突出状態を示すデータであり、演出制御基板130から定期的に出力される操作コマンドに基づいて、最新の操作状況や突出状態を示すデータに適宜更新される。
操作判定データDcは、遊技者に操作を促した操作指示に対する操作の成否を判定するために用いられる判定条件を示すデータや当該判定条件を用いて操作の成否を判定したデータである。例えば、操作判定データDcは、遊技者が特定の操作(長押し操作)を行ったか否かを判定するための判定タイミングを示すデータ、特定の操作を止めることが有効となる有効期間を示すデータ、遊技者が行った操作が有効となる操作有効期間を示すデータ等を含む。
操作有効フラグデータDdは、遊技者が特定の操作(長押し操作)を行ったと判定された場合に「ON」に設定される操作有効フラグを示すデータである。
ゲーム判定データDeは、操作の成否等によってミニゲームの成否を判定する判定条件を示すデータや当該判定条件を用いて判定したゲームクリア/失敗を示すデータである。
ボタン制御コマンドデータDfは、ミニゲームにおいて演出ボタン51の突出量を変化させるために、ランプ制御基板150へ指示する内容を示すデータである。ボタン制御コマンドデータDfに格納されたボタン制御コマンドは、上記ステップ3000におけるデータ送信制御処理において、演出制御基板130を介してランプ制御基板150へ送信される。
次に、図60および図61を参照して、上記ステップ2627で行われるミニゲーム処理の詳細について説明する。なお、図60は、統括CPU141において実行される上記ステップ2627のミニゲーム処理の一例を示す前半のフローチャートである。図61は、統括CPU141において実行される上記ステップ2627のミニゲーム処理の一例を示す後半のフローチャートである。ここで、図60に示すフローチャートにおいては、画像音響制御基板140におけるミニゲーム処理のうち、遊技者の操作に応じてメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6にそれぞれ演出画像を表示して、演出ボタン51への操作に応じて演出ボタン51の突出状態を変化させる処理について主に説明し、これらの処理と直接関連しない他の処理については詳細な説明を省略する。
統括CPU141は、上記ステップ2625等を実行するタイミングにおいて、上記ステップ2621で選択したミニゲームに対応するゲームプログラムを制御用ROM144等から制御用RAM145等のプログラム記憶領域に読み込む。そして、統括CPU141によって当該ゲームプログラムの実行が開始される。図60および図61に示すフローチャートは、以上の処理が完了した後に行われるミニゲーム処理を示すフローチャートであり、当該ゲームプログラムを実行することによって上述した所定のデータ記憶領域に各種データが設定される。
なお、図60および図61に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて別の処理が実行されてもよい。また、本実施例では、上記フローチャートの各ステップの処理を統括CPU141が実行し、各種データが画像音響制御基板140内で管理されるものとして説明するが、上記フローチャートにおける一部または全部のステップの処理を、上記CPU以外のプロセッサや専用回路が実行するようにしてもよく、他の制御基板におけるプロセッサや専用回路が実行して当該制御基板において各種データが管理されてもよい。
図60において、統括CPU141は、演出制御基板150から操作コマンドを取得し(ステップ261)、次のステップに処理を進める。例えば、統括CPU141は、演出制御基板150から定期的に送信される操作コマンドを取得した場合、当該操作コマンドを用いて操作データDbを更新する。
次に、統括CPU141は、当該ミニゲームで用いる一時変数GNが0であるか否かを判定する(ステップ262)。そして、統括CPU141は、一時変数GNが0である場合、ステップ263に処理を進める。一方、統括CPU141は、一時変数GNが0でない場合、ステップ264に処理を進める。
ステップ263において、統括CPU141は、上記ステップ2621において選択されているミニゲームによる演出を実行するための初期設定を行い、ステップ273に処理を進める。例えば、統括CPU141は、セットしているディスプレイリスト作成テーブルおよび実行されているプログラムに基づいて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための仮想世界を構築し、ミニゲームに登場するゲームオブジェクトや背景等を当該仮想世界に配置して、ミニゲームの初期画面を設定する。そして、統括CPU141は、ミニゲームの初期画面を表示するための設定情報を制御用RAM145にセットし、当該設定情報に基づいて、メイン液晶用のディスプレイリストおよびサブ液晶用のディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1491にセットする。
一方、一時変数GNが0でない場合、統括CPU141は、操作指示データDaに基づいて、遊技者に対して長押し操作を促すか否かを判定する(ステップ264)。例えば、統括CPU141は、設定されている一時変数GN等を用いて、現時点が遊技者に対して長押し操作を促す期間であるか否かを判定する。そして、統括CPU141は、遊技者に対して長押し操作を促す場合、ステップ265に処理を進める。一方、統括CPU141は、遊技者に対して長押し操作を促さない場合、ステップ274に処理を進める。なお、統括CPU141は、上記ステップ264において肯定判定した後は、後述するステップ268が行われるまで、常に肯定判定して遊技者に対して長押し操作を促す。
ステップ265において、統括CPU141は、操作データDbに基づいて、促した長押し操作に対応する操作入力があるか否かを判定する。例えば、統括CPU141は、ボタンユニット50を長押しする操作を促している場合、演出ボタンデータDb1を参照してボタンユニット50の押下操作が行われているか否かを判定する。そして、統括CPU141は、押下入力が行われている場合、ステップ266に処理を進める。一方、統括CPU141は、押下入力が行われていない場合、ステップ267に処理を進める。
ステップ266において、統括CPU141は、長押し操作中に行う演出画像を生成して、ステップ268に処理を進める。例えば、統括CPU141は、セットしているディスプレイリスト作成テーブルに基づいて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示する長押し操作中演出画像を生成し、当該画像をメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。一例として、メイン液晶表示装置5に表示される演出画像として、長押し操作に応じて充電されるとともに表示されたボタン画像BIが段階的に拡大表示され、操作期間ゲージTIで示す量が漸増的に増える画像が生成されるととともに、さらに遊技者に長押し操作を促すための文字画像「ボタン長押しで充電!!」が当該画像に重畳表示された演出画像が生成される(図21および図22参照)。
一方、ステップ267において、統括CPU141は、長押し操作を促す長押し操作指示演出画像を生成して、ステップ268に処理を進める。例えば、統括CPU141は、セットしているディスプレイリスト作成テーブルに基づいて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示する長押し操作指示演出画像を生成し、当該画像をメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。一例として、メイン液晶表示装置5に表示される演出画像として、ボタン画像BIが固定的に表示され、操作期間ゲージTIで示す量が漸増的に増える画像が生成されるととともに、遊技者に長押し操作を引き続き促すための文字画像「ボタン長押しで充電!!」が当該画像に重畳表示された演出画像が生成される(図20参照)。
ステップ268において、統括CPU141は、操作指示データDaに基づいて、遊技者に対して長押し操作を促す期間が終了したか否かを判定する。例えば、統括CPU141は、設定されている一時変数GN等を用いて、現時点が遊技者に対して長押し操作を促す期間が終了する時点であるか否かを判定する。そして、統括CPU141は、現時点が長押し操作を促す期間が終了する時点である場合、ステップ269に処理を進める。一方、統括CPU141は、現時点が長押し操作を促す期間が終了する時点でない場合、ステップ273に処理を進める。
ステップ269において、統括CPU141は、操作データDbに基づいて、促した上記ステップ268が肯定判定された時点(すなわち、長押し操作を促す期間が終了した時点)において操作入力があるか否かを判定する。例えば、統括CPU141は、演出ボタンデータDb1を参照してボタンユニット50の押下操作が行われているか否かによって、上記操作入力の有無を判定する。そして、統括CPU141は、押下入力が行われている場合、ステップ270に処理を進める。一方、統括CPU141は、押下入力が行われていない場合、ステップ271に処理を進める。
ステップ270において、統括CPU141は、操作有効フラグを「ON」に設定して、次のステップに処理を進める。例えば、統括CPU141は、操作有効フラグデータDdが示す操作有効フラグを「ON」に設定して更新する。上記操作有効フラグは、遊技者が長押し操作を行ったと判定された場合に「ON」に設定され、移行の処理において遊技者が長押し操作を行ったか否かを判別するために用いられる。ここで、上記ステップ270の処理は、上記ステップ268が肯定判定された時点において操作入力がある場合に行われる処理であり、長押し操作を促す期間内における所定の時点(ここでは、当該期間が終了する時点)において演出ボタン51を押下操作している場合に長押し操作を行ったと判定されることになる。つまり、実際に長押し操作された時間によって当該長押し操作が行われたか否かを判定するのではなく、所定時点における操作の有無によって当該長押し操作の判定が行われているため、当該判定のための処理負荷を低減することができる。
次に、統括CPU141は、終了時間Vのカウントを開始し(ステップ272)、ステップ273に処理を進める。
一方、ステップ271において、統括CPU141は、操作有効フラグを「OFF」に設定して、ステップ273に処理を進める。例えば、統括CPU141は、操作有効フラグデータDdが示す操作有効フラグを「OFF」に設定して更新する。ここで、上記ステップ271の処理は、上記ステップ268が肯定判定された時点において操作入力がない場合に行われる処理であり、長押し操作を促す期間内における所定の時点(ここでは、当該期間が終了する時点)において演出ボタン51を押下操作していない場合は長押し操作を行っていないと判定されることになる。
ステップ273において、統括CPU141は、一時変数GNをインクリメントし、インクリメント後の一時変数GNを用いて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に現時点で表示している仮想世界の画像を更新し、ステップ281(図61参照)に処理を進める。ここで、統括CPU141は、上記ステップ261〜ステップ275および後述するステップ281〜ステップ301の処理による設定に基づいて、仮想世界の画像を更新し、当該画像をメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。
一方、上記ステップ264において、遊技者に対して長押し操作を促さないと判定した場合、統括CPU141は、操作指示データDaに基づいて、遊技者に対して短押し操作を促すか否かを判定する(ステップ274)。例えば、統括CPU141は、設定されている一時変数GN等を用いて、現時点が遊技者に対して短押し操作を促す期間であるか否かを判定する。そして、統括CPU141は、遊技者に対して短押し操作を促す場合、ステップ267に処理を進める。一方、統括CPU141は、遊技者に対して短押し操作を促さない場合、ステップ273に処理を進める。なお、統括CPU141は、上記ステップ274において肯定判定した後は、当該短押し操作が有効となる期間が終了するまで、常に肯定判定して遊技者に対して短押し操作を促す。
次に、統括CPU141は、短押し操作を促す短押し操作指示演出画像を生成する(ステップ275)。例えば、統括CPU141は、セットしているディスプレイリスト作成テーブルに基づいて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示する短押し操作指示演出画像を生成し、当該画像をメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。そして、統括CPU141は、一時変数GNをインクリメントし、インクリメント後の一時変数GNを用いて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に現時点で表示している仮想世界の画像を更新し(ステップ276)、ステップ290(図61参照)に処理を進める。このように、上記ステップ265〜ステップ272については、長押し操作と関連して行われる処理であるが、ミニゲームが当該長押し操作を促すものではなく単に短押し操作を促す別のゲームである場合、当該ステップ265〜ステップ272の処理や後述するステップ282〜ステップ287の処理が行われることはない。
図61に進み、ステップ281において、統括CPU141は、操作有効フラグが「ON]に設定されているか否かを判定する。そして、統括CPU141は、操作有効フラグ「ON」に設定されている場合、ステップ282に処理を進める。一方、統括CPU141は、操作有効フラグ「OFF」に設定されている場合、ステップ288に処理を進める。
ステップ282において、統括CPU141は、長押し操作を止めることを促す長押し操作終了演出画像を生成して、次のステップに処理を進める。例えば、統括CPU141は、セットしているディスプレイリスト作成テーブルに基づいて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示する長押し操作終了演出画像を生成し、当該画像をメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。一例として、メイン液晶表示装置5に表示される演出画像として、操作期間ゲージTIで示す量が一旦初期化された後に漸増的に増える画像が生成されるととともに、遊技者に長押し操作を止めることを促すための文字画像「充電完了!ボタンを離せ!」が当該画像に重畳表示された演出画像が生成される(図23参照)。
次に、統括CPU141は、操作データDbに基づいて、操作入力があるか否かを判定する(ステップ283)。例えば、統括CPU141は、演出ボタンデータDb1を参照してボタンユニット50の押下操作が行われているか否かによって、上記操作入力の有無を判定する。そして、統括CPU141は、押下入力が行われていない場合、ステップ284に処理を進める。一方、統括CPU141は、押下入力が行われている場合、ステップ286に処理を進める。
ステップ284において、統括CPU141は、ボタン状態設定処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、統括CPU141は、現時点のミニゲームを行う際に演出制御基板130から取得した変動開始コマンドによって指示された特別図柄の変動表示に伴う演出内容(例えば、当該変動表示によって特別図柄抽選に当選することが報知されるか否かや特別図柄抽選に当選する信頼度等)に基づいて、ボタンユニット50の突出状態を設定する。例えば、上記特別図柄の変動表示において当選する予定となっている場合、ボタンユニット50が最大突出状態に設定される。一方、上記特別図柄の変動表示においてはずれる予定となっている場合、ボタンユニット50が通常状態(すなわち、現状のまま)に設定される。そして、統括CPU141は、ボタンユニット50を最大突出状態に変化させる場合、ボタンユニット50を最大突出状態に変化させることを指示するボタン制御コマンドを制御用RAM145のボタン制御コマンドデータDfにセットする。このボタン制御コマンドは、ステップ3000のデータ送信制御処理によって演出制御基板130を介してランプ制御基板150に転送される。これにより、ボタンユニット50は、通常状態から最大突出状態に変化する動作を開始する。
次に、統括CPU141は、操作有効フラグを「OFF」に設定して、ステップ288に処理を進める。例えば、統括CPU141は、操作有効フラグデータDdが示す操作有効フラグを「OFF」に設定して更新する。このように、操作有効フラグが「ON」の場合(すなわち、遊技者が長押し操作を行った場合)、当該変動において特別図柄抽選に当選する期待度に応じた演出(ボタン状態設定処理に基づいてボタンユニット50が突出動作する演出)が行われる。一方、操作有効フラグが「OFF」の場合(すなわち、遊技者が長押し操作を行わなかった場合)、上記期待度に応じた演出は行われずに常にボタンユニット50が通常状態(すなわち、現状のまま)に設定される。つまり、遊技者が長押し操作を行った場合に上記特別図柄抽選に基づいて変化する演出が行われる一方、長押し操作を行わなかった場合に予め定められた演出が行われることになる。
一方、上記ステップ283において押下入力が行われていると判定した場合、統括CPU141は、終了時間Vが長押し終了有効時間Vmaxに到達したか否かを判定する(ステップ286)。そして、統括CPU141は、終了時間Vが長押し終了有効時間Vmaxに到達した場合、ステップ287に処理を進める。一方、統括CPU141は、終了時間Vが長押し終了有効時間Vmaxに到達していない場合、ステップ288に処理を進める。ここで、長押し終了有効時間Vmaxは、長押し操作を止めることが有効となる有効期間を示すパラメータであり、遊技者が長押し操作を行ったと判定された時点(上記ステップ272)からカウントが開始される終了時間Vとの比較によって、長押し操作を止めるタイミングが判定されている。
ステップ287において、統括CPU141は、操作有効フラグを「OFF」に設定して、ステップ298に処理を進める。例えば、統括CPU141は、操作有効フラグデータDdが示す操作有効フラグを「OFF」に設定して更新する。このように、遊技者が長押し操作を行った後に長押し操作を止めることが有効となる有効期間(長押し終了有効時間Vmax)内に当該長押し操作を止めた場合に、特別図柄抽選に当選する期待度に応じた演出(ボタン状態設定処理に基づいてボタンユニット50が突出動作する演出)が行われる。一方、遊技者が長押し操作を行った後に長押し操作を止めることが有効となる有効期間内に当該長押し操作を止めなかった場合、当該有効期間内は引き続き長押し操作終了演出が行われるが、当該有効期間が終了しても上記期待度に応じた演出や後述するステップ289〜ステップ296における処理が行われない。つまり、特定の操作(長押し操作)を止めるタイミングに応じて、異なる演出が行われることになり、本実施例においては特定の操作を止めることが有効となる有効期間内に当該特定の操作を止めたか否かによって異なる演出が行われることになる。
ステップ288において、統括CPU141は、操作指示データDaに基づいて、遊技者に対して最終操作を促すか否かを判定する。例えば、統括CPU141は、設定されている一時変数GN等を用いて、現時点が遊技者に対して最終操作を促す期間であるか否かを判定する。ここで、上記最終操作は、上記長押し操作後にさらに遊技者によってボタンユニット50を用いて行われる操作であり、遊技者は、当該最終操作において上記ステップ284におけるボタン状態設定処理によって設定された突出状態の演出ボタン51を押下操作することになる。そして、統括CPU141は、遊技者に対して最終操作を促す場合、ステップ289に処理を進める。一方、統括CPU141は、遊技者に対して最終操作を促さない場合、ステップ297に処理を進める。なお、統括CPU141は、上記ステップ288において肯定判定した後は、後述するステップ292が行われるまで、常に肯定判定して遊技者に対して最終操作を促す。
ステップ289において、統括CPU141は、最終操作を促す最終操作指示演出画像を生成して、ステップ290に処理を進める。例えば、統括CPU141は、セットしているディスプレイリスト作成テーブルに基づいて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示する最終操作指示演出画像を生成し、当該画像をメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。一例として、メイン液晶表示装置5に表示される演出画像として、最大突出状態や通常状態となったボタンユニット50をさらに押下操作するように促す演出が行われる(図24参照)。
このように、ボタンユニット50を用いた最終操作を促して行われる演出の前段階で、遊技者が特定の操作(長押し操作)を行った場合(上記ステップ269で肯定判定)、上記ステップ282におけるボタン状態設定処理に基づいてボタンユニット50が突出動作する演出が行われ、上記ステップ289において当該突出動作後のボタンユニット50を用いた最終操作がさらに促される。一方、最終操作を促して行われる演出の前段階で、遊技者が特定の操作を行わなかった場合、ボタンユニット50が突出動作する演出は行われずに常にボタンユニット50が通常状態(すなわち、現状のまま)となり、当該通常状態のボタンユニット50を用いた最終操作がさらに促される。つまり、所定の演出を行う前段階で特定の操作が促され、当該特定の操作が行われた場合に演出ボタン51を現時点の状態より突出させる突出状態に変化させ、その後演出ボタン51を用いた操作をさらに遊技者に促す当該所定の演出が行われるため、遊技者はボタンユニット50を用いて多様な操作が可能となる。
ステップ290において、統括CPU141は、操作データDbに基づいて、操作入力があるか否かを判定する。例えば、統括CPU141は、演出ボタンデータDb1を参照してボタンユニット50の押下操作が行われている場合に操作入力があると判定する。そして、統括CPU141は、操作入力がない場合、ステップ291に処理を進める。一方、統括CPU141は、操作入力がある場合、ステップ292に処理を進める。
ステップ291において、統括CPU141は、操作有効期間が終了したか否かを判定する。例えば、統括CPU141は、操作判定データDcを参照して、現時点で操作指示している操作における操作有効期間を取得し、現在設定されている一時変数GN等を用いて、現時点が操作有効期間内であるか否かを判定する。そして、統括CPU141は、操作有効期間外である場合(すなわち、操作有効期間が終了)、操作が失敗したと判定して、上記ステップ292に処理を進める。一方、統括CPU141は、操作有効期間内である場合、ステップ297に処理を進める。
ステップ292において、統括CPU141は、ボタン状態復帰処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、統括CPU141は、演出ボタンデータDb1を参照して演出ボタン51が最大突出状態となっている場合、ボタンユニット50を通常状態に復帰させる。そして、統括CPU141は、ボタンユニット50を通常状態に復帰させる場合、ボタンユニット50を通常状態にさせることを指示するボタン制御コマンドを制御用RAM145のボタン制御コマンドデータDfにセットする。このボタン制御コマンドは、ステップ3000のデータ送信制御処理によって演出制御基板130を介してランプ制御基板150に転送される。これにより、ボタンユニット50は、最大突出状態から通常状態に変化する動作を開始する。
次に、統括CPU141は、ミニゲーム成否判定処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、統括CPU141は、ゲーム判定データDeによって定義された判定条件に基づいて、ミニゲームをクリアしたか否かを判定する。一例として、遊技者が最大突出状態となった演出ボタン51を上記操作有効期間内に押下操作した場合、ミニゲームをクリアしたと判定される。
ここで、上記ミニゲームの成否を示す演出は、変動演出が終了する際に行われるため、当該変動表示が停止した後にパチンコ遊技機1がどのような遊技状態となるのかを報知する演出にもなり得る。この場合、ミニゲームが行われた後に遊技者が有利となる特別遊技に移行しない状態であれば、ミニゲーム自体はクリアする条件を満たしていても、上記ステップ293においてミニゲームに失敗したと判定してもよい。なお、ミニゲームが行われた後に遊技者が有利となる特別遊技に移行する状態であっても、ミニゲームに失敗したと判定される場合もあり得る。
次に、統括CPU141は、上記ミニゲーム成否判定処理に基づいて、ミニゲームをクリアしたか否かを判定する(ステップ294)。そして、統括CPU141は、ミニゲームにクリアした場合、ステップ295に処理を進める。一方、統括CPU141は、ミニゲームに失敗した場合、ステップ296に処理を進める。
ステップ295において、統括CPU141は、ミニゲームをクリアしたことを示す演出画像を生成し、ステップ297に処理を進める。例えば、統括CPU141は、セットしているディスプレイリスト作成テーブルに基づいて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するミニゲーム成功演出画像(例えば、図25参照)を生成し、当該画像をメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。
一方、ステップ296において、統括CPU141は、ミニゲームが失敗したことを示す演出画像を生成し、ステップ297に処理を進める。例えば、統括CPU141は、セットしているディスプレイリスト作成テーブルに基づいて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するミニゲーム失敗演出画像を生成し、当該画像をメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。
ステップ297において、統括CPU141は、変動演出を終了して次の演出に移行するか否かを判定する。例えば、統括CPU141は、現時点のミニゲームを行う際に演出制御基板130から取得した変動開始コマンドによって指示された変動時間に基づいて、現在設定されている一時変数GN等を用いて、変動演出を終了して次の演出に移行するタイミングか否かを判定する。そして、統括CPU141は、変動演出を終了して次の演出に移行する場合、ステップ298に処理を進める。一方、統括CPU141は、次の演出に移行しない場合、当該フローチャートによる処理を終了してステップ2633(図56参照)に処理を進める。
ステップ298において、統括CPU141は、特別遊技移行判定処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、統括CPU141は、現時点のミニゲームを行う際に演出制御基板130から取得した変動開始コマンドによって指示された特別図柄の変動表示に伴う演出内容(例えば、当該変動表示によって特別図柄抽選に当選することが報知されるか否か)に基づいて、当該変動演出後に特別遊技に移行するか否かを判定する。
次に、統括CPU141は、上記特別遊技移行判定処理に基づいて、特別遊技に移行するか否かを判定する(ステップ299)。そして、統括CPU141は、特別遊技に移行する場合、ステップ300に処理を進める。一方、統括CPU141は、特別遊技に移行しない場合、ステップ301に処理を進める。
ステップ300において、統括CPU141は、特別遊技に移行することを示唆する演出画像(特別遊技移行示唆演出画像)を生成し、当該フローチャートによる処理を終了してステップ2633(図56参照)に処理を進める。例えば、統括CPU141は、セットしているディスプレイリスト作成テーブルに基づいて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示する特別遊技移行示唆演出画像を生成し、当該画像をメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。
一方、ステップ301において、統括CPU141は、特別遊技に移行しないことを示唆する演出画像(非特別遊技移行示唆演出画像)を生成し、当該フローチャートによる処理を終了してステップ2633(図56参照)に処理を進める。例えば、統括CPU141は、セットしているディスプレイリスト作成テーブルに基づいて、メイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示する非特別遊技移行示唆演出画像を生成し、当該画像をメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。
[画像音響制御基板140による新曲発表演出終了処理]
図62は、図52のステップ2700における新曲発表演出終了処理の一例を示す詳細フローチャートである。図62において、統括CPU141は、例えば新曲発表演出が開始されてからの経過時間が、当該新曲発表演出に要する時間に達したか否かに基づいて、新曲発表演出が終了したか否かを判定する(ステップ2701)。そして、統括CPU141は、新曲発表演出が終了した場合、通常演出を行う状態に戻すための新曲発表演出の終了処理が完了しているか否かを判定し(ステップ2702)、新曲発表演出の終了処理が完了していない場合にステップ2707に処理を進める。一方、統括CPU141は、新曲発表演出が終了していない場合、または新曲発表演出の終了処理が完了している場合、ステップ2800の画像出力制御処理に処理を進める。
ステップ2707において、統括CPU141は、通常演出を行う状態に戻すための設定情報を、制御用RAM145にセットし、ステップ2800の画像出力制御処理に処理を進める。例えば、新曲発表演出において、特別の画面態様でメイン液晶表示装置5および/またはサブ液晶表示装置6に演出画像を表示している場合は、直ちに通常演出に用いる画像を表示するための画面態様に復帰させる。
[画像音響制御基板140による画像出力制御処理]
図63は、図52のステップ2800における画像出力制御処理の一例を示す詳細フローチャートである。図63において、統括CPU141は、制御用RAM145にメイン液晶表示装置5の表示画面に関する設定情報が記憶されているか否かを判定する(ステップ2801)。そして、統括CPU141は、制御用RAM145にメイン液晶表示装置5の表示画面に関する設定情報が記憶されている場合、ステップ2802に処理を進める。一方、統括CPU141は、制御用RAM145にメイン液晶表示装置5の表示画面に関する設定情報が記憶されていない場合、ステップ2804に処理を進める。
ステップ2802において、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶されている設定情報に基づいて、どのような演出画像を構築すべきかを判断し、当該判断結果に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストを作成する。そして、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットし(ステップ2803)、ステップ2804に処理を進める。
ステップ2804において、統括CPU141は、制御用RAM145にサブ液晶表示装置6の表示画面に関する設定情報が記憶されているか否かを判定する。そして、統括CPU141は、制御用RAM145にサブ液晶表示装置6の表示画面に関する設定情報が記憶されている場合、ステップ2805に処理を進める。一方、統括CPU141は、制御用RAM145にサブ液晶表示装置6の表示画面に関する設定情報が記憶されていない場合、ステップ2900の音声出力制御処理に処理を進める。
ステップ2805において、統括CPU141は、サブ液晶用のディスプレイリストを作成し、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットし(ステップ2806)、ステップ2900の音声出力制御処理に処理を進める。
[画像音響制御基板140による音声出力制御処理]
図64は、図52のステップ2900における音声出力制御処理の一例を示す詳細フローチャートである。図64において、統括CPU141は、例えば上記ステップ2803および/またはステップ2806の処理において、新たな通常演出を開始することを示すディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットしたか否かに基づいて、通常演出を行うための通常演出画像の表示を開始したか否かを判定する(ステップ2901)。そして、統括CPU141は、通常演出画像の表示を開始した場合、ステップ2903に処理を進める。一方、統括CPU141は、通常演出画像の表示を開始していない場合、ステップ2910に処理を進める。
ステップ2903において、統括CPU141は、通常演出画像表示に同期させて、通常演出画像に関する音声出力を音響DSP143に開始させ、ステップ2910に処理を進める。
ステップ2910において、統括CPU141は、例えば上記ステップ2803および/またはステップ2806の処理において新曲発表演出を開始することを示すディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットしたか否かに基づいて、新曲発表演出を行うための新曲発表演出画像の表示を開始したか否かを判定する。そして、統括CPU141は、新曲発表演出画像の表示を開始した場合、ステップ2911に処理を進める。一方、統括CPU141は、新曲発表演出画像の表示を開始していない場合、ステップ3000のデータ送信制御処理に処理を進める。
ステップ2911において、統括CPU141は、新曲発表演出画像表示に同期させて、新曲発表演出画像に関する音声出力(典型的には、新曲発表演出において発表される新曲の音声出力)を音響DSP143に開始させ、ステップ3000のデータ送信制御処理に処理を進める。
なお、上述した処理フローの説明では、装飾図柄が変動表示されている期間に行われるミニゲームを一例として用いているが、上述したように上記ミニゲームは、遊技者に有利な特別遊技が実行されるか否かを判定する抽選に基づいた演出が行われる際に行うことが可能であり、他の例として大当たり遊技が行われている期間に行うことも可能である。この場合、オープニング演出開始コマンドを受信したことに応じて(ステップ2640でYES)、ラウンド中演出において上記ミニゲームを行うことが決定された場合にミニゲーム実行フラグを「ON」に設定して一時変数GNを0に初期化し、エンディング演出開始コマンドを受信したことに応じて(ステップ2658でYES)、ミニゲーム実行フラグを「OFF」に設定すれば、ラウンド中演出を行っている間に上述したミニゲームを行うことができる。そして、ラウンド中演出を行っている間に行うミニゲームは、長押し操作に応じた演出を行うことによって当該ラウンド中演出後(すなわち、大当たり遊技後)に時短遊技状態になるか否かを報知する演出として機能させることによって、変動演出中と同様に上記ミニゲームを行うことができる。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、長押し操作を促す期間が終了する時点において演出ボタン51を押下操作している場合に、長押し操作を行ったと判定される。したがって、実際に長押し操作された時間によって当該長押し操作が行われたか否かを判定するのではなく、上記時点における操作の有無によって当該長押し操作の成否が判定されているため、当該判定のための処理負荷を低減することができる。
また、本実施形態によれば、長押し操作を促す期間が終了する時点を長押し操作の成否を判定するタイミングとしているため、長押し操作を促す期間内における他の時点において判定することと比較すると正確な長押し判定が可能となる。
さらに、操作有効フラグが「ON」の場合(すなわち、遊技者が長押し操作を行った場合)、特別図柄抽選に当選する期待度に応じた演出(ボタン状態設定処理に基づいてボタンユニット50が突出動作する演出)が行われる。一方、操作有効フラグが「OFF」の場合(すなわち、遊技者が長押し操作を行わなかった場合)、上記期待度に応じた演出は行われずに常にボタンユニット50が通常状態(すなわち、現状のまま)に設定される。つまり、遊技者が長押し操作を行った場合に上記特別図柄抽選に基づいて変化する演出が行われる一方、長押し操作を行わなかった場合に予め定められた演出が行われることになる。
[その他の変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、長押し操作を促す期間が終了する時点を、長押し操作が行われたか否かを判定するタイミングとしているが、当該期間内における他の時点を長押し操作を判定するタイミングとしてもかまわない。例えば、長押し操作を促す期間内における任意の中間時点において演出ボタン51が押下操作されている場合に、長押し操作が行われたと判定したとしても、ある時点における操作の有無によってのみ長押し操作が判定されるため、当該判定のための処理負荷を低減することができる。また、長押し操作を促す期間内における複数の時点を長押し操作を判定するタイミングとしてもかまわない。一例として、長押し操作を促す期間が終了する時点と長押し操作を促す期間内における任意の中間時点とに対して、演出ボタン51が何れの時点でも押下操作されている場合に、長押し操作が行われたと判定する。他の例として、長押し操作を促す期間内における任意の複数の中間時点(例えば、異なる2つの時点)に対して、演出ボタン51が何れの時点でも押下操作されている場合に、長押し操作が行われたと判定する。何れの例においても、複数時点における操作の有無によってのみ長押し操作が判定されるため、当該判定のための処理負荷を低減することができるとともに、長押し操作の判定精度をさらに正確にすることも可能となる。
また、上記実施形態では、特別図柄抽選に当選する期待度に応じた演出が行われるか否かが、長押し操作の判定結果に応じて選択される例を用いたが、長押し操作の判定結果に応じて異なるミニゲームの結果となるような演出が選択されてもかまわない。例えば、長押し操作が行われたか否かによって、所定の仮想オブジェクトが所定の動作を行うか否かや所定の変化態様となるか否かが選択されるようなミニゲームに上記実施形態における操作判定を適用しても、同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、演出ボタン51が長押し操作される際の判定について説明したが、本発明は他の操作態様に対しても適用可能である。例えば、演出ボタン51に対する入力を所定時間内に所定回数以上連続して行う操作(連打操作)やジョイスティック等のレバーを傾倒させる操作を所定時間以上連続して行う操作(傾倒操作)等の判定にも適用することができる。具体的には、連打操作や所定時間以上の傾倒操作を判定する場合、連打操作や傾倒操作を促す期間内における所定時点(典型的には、当該期間が終了する時点)において演出ボタンが押下されている、またはレバーが傾倒されている場合、連打操作や所定時間以上の傾倒操作が行われたと判断する。
また、上記実施形態では、演出ボタン51が長押し操作される際の判定について説明したが、他の入力手段を用いて長押し操作される際の判定にも適用可能である。例えば、遊技者に長押し操作を促す演出ボタンは、通常操作位置と突出操作位置との間を進退移動可能に構成されていなくてもよい。一例として、一般的な押しボタンで構成された演出ボタンであっても、長押し操作を促す期間が終了する時点において押下操作されている場合に、長押し操作が行われたと判定することによって、同様の効果を得ることが可能となる。また、遊技者がタッチ操作可能なタッチパネルやタッチパッドがパチンコ遊技機1に備えられている場合、遊技者によって長時間タッチ操作が行われた際の判定に用いてもかまわない。さらに、検出空間における物体の存在を非接触で検出する近接スイッチ(静電誘導形近接スイッチ、超音波近接スイッチ、光電形近接スイッチ、誘導形近接スイッチ)がパチンコ遊技機1に設けられている場合、当該近接スイッチの検出空間内に長時間手を差し出す動作(操作)が行われた際の判定に用いてもかまわない。何れの入力手段であっても、当該操作を判定する場合に、同様の効果を得ることが可能となる。
また、上述した説明では、変動演出中や大当たり演出中にミニゲームを行う例を用いたが、上記ミニゲームが実行される状態は、これらの演出中に限定されるものではない。例えば、新曲発表演出中にミニゲームを行ってもいいし、通常遊技状態や時短遊技状態において複数回の変動演出が行われている期間において1つのミニゲームを行ってもよい。また、ミニゲームが行われている時点で変動演出が行われている特別図柄判定とは別に事前判定され、次回以降の変動演出によって報知される特別図柄判定結果(先読みされた特別図柄判定の結果)に基づいて、上記ミニゲームを行ってもよい。この場合、先読みされた特別図柄判定の期待度に応じた演出が行われるか否かが、長押し操作の判定結果に応じて選択されるようなミニゲームを行うことが可能となる。また、上述した説明では、各ミニゲームが新曲に関連するコンテンツとして定義されており、実行する際に選択されるミニゲームが新曲発表演出によって直前に発表されている新曲に依存する態様を用いたが、他の態様によって実行されるミニゲームが選択されてもかまわない。例えば、直前の新曲発表演出は無関係に、単に時間経過に応じて実行されるミニゲームが変化してもかまわない。この場合、実行されるミニゲームは、発表される新曲に関連するコンテンツでなくてもよく、ミニゲーム実行中に新曲とは無関係の演出が行われてもよい。
また、演出ボタン51が通常状態にあるか最大突出状態にあるかによって、ボタンランプ98の発光色および/またはボタンユニット50の近傍に設けられたランプの発光色を変化させてもかまわない。上述したミニゲームでは、特別図柄抽選に当選する期待度に応じて演出ボタン51の突出状態が変化するため、結果的に上記ランプの発光色も当該期待度に応じて変化することになる。したがって、遊技者は、上記ランプの発光色によって、特別図柄抽選に当選する期待度を知ることができる。また、長押し操作するための入力手段が上述したように通常操作位置と突出操作位置との間を進退移動可能に構成されていない場合、上記ランプの発光色のみによって上記期待度を示してもよく、遊技者は長押し操作を上記有効期間内に止めることによって、ランプ発光色によって期待度を報知する演出が行われる権利を得ることになる。
また、上記実施形態では、パチンコ遊技機1の電源投入時を基準とする経過時間に基づいて新曲発表演出の開始タイミングを制御する場合について説明したが、これに代えて、例えば客待ち状態が解除されてからの経過時間(遊技者が遊技を行っている時間)に基づいて新曲発表演出の開始タイミングを制御するようにしたり、或いは、特別遊技が行われた合計回数や継続回数などの遊技履歴に基づいて新曲発表演出の開始タイミングを制御するようにしたりしてもよい。
また、上記実施形態では、特別演出が未公開コンテンツとしての新曲を発表する新曲発表演出である場合について説明したが、特別演出は、新曲以外の未公開コンテンツ(例えばキャラクタ)を発表する演出であってもよいし、既知のコンテンツを使用した演出であってもよい。
また、上記実施形態では、本発明が1種2種混合タイプのパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えば、1種タイプのパチンコ遊技機やスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。
以上のように、本発明では、以下に示す構成の遊技機であってもよい。
本発明の遊技機(パチンコ遊技機1)の一構成例は、遊技者に有利な特別遊技が実行されるか否かの判定に基づいた演出を行う。遊技機は、入力手段(ボタンユニット50)、演出実行手段(S264〜S267)、および入力判定手段(S268〜S271)を備える。入力手段は、遊技者が入力可能である。演出実行手段は、上記演出において、入力手段に対する入力を所定時間以上連続して行う操作(長押し操作、傾倒操作等)を遊技者に促し、当該操作が行われたと判定された場合に第1の演出(S282〜S301)を実行し、当該操作が行われなかったと判定された場合に第2の演出(S289〜S301)を実行する。入力判定手段は、操作を促す期間内における少なくとも1つの所定時点において入力手段に対する入力が行われている場合(S268、S269)、当該操作が行われたと判定する(操作有効フラグを「ON」)。演出実行手段は、入力判定手段の判定結果に基づいて第1の演出または第2の演出を実行してもよい。
上記によれば、入力手段への入力を所定時間以上連続して行う操作を促す際に、当該操作を判定する際の処理負担を軽減することができる。
また、本発明の遊技機の他の構成例では、所定時点は、操作を促す期間が終了する時点でもよい。
上記によれば、入力を所定時間以上連続して行う操作を促す期間を終了する時点に操作入力があるか否かによって当該操作が行われているか否かが判定されるため、他の時点において判定することと比較すると正確な操作判定が可能となる。
また、本発明の遊技機の他の構成例では、特別遊技判定手段を、さらに備えてもよい。特別遊技判定手段は、始動条件が成立すると、特別遊技を行うか否かを判定する。この場合、第1の演出は、特別遊技判定手段における判定結果に基づいた演出でもよい。第2の演出は、予め定められた演出でもよい。
上記によれば、遊技者は、入力を所定時間以上連続して行う操作を行うことによって、特別遊技判定手段における判定結果に基づいた演出を体験することができる。