JP2014014323A - コンバイン - Google Patents

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Shinroku Nakajima
伸六 中島
Masaya Mizumoto
雅也 水本
Koji Yamagata
山形  浩司
Yuji Tanaka
祐二 田中
Mikio Okada
幹夫 岡田
Yusaku Yoshida
有作 吉田
Yoshitake Fukuoka
義剛 福岡
Takeshi Kumatori
剛 熊取
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Abstract

【課題】走行装置を備えたコンバインにおいて、伝動構造のコンパクト化や機体の低重心化を図る。
【解決手段】左右一対の前走行部2F、及び左右一対の後走行部2Rを備えた走行装置2によって車体フレームが支持され、この車体フレーム上に備えられた脱穀装置4の右側又は左側の横側方にエンジン7が配設され、そのエンジン7が配設された側とは反対側の脱穀装置4の横側部に燃料タンク8が配設されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、左右一対の前走行部、及び左右一対の後走行部によって構成された走行装置、及び脱穀装置を備えたコンバインに関する。
上記のように左右一対の前走行部、及び左右一対の後走行部によって構成された走行装置、及び脱穀装置を備えたコンバインとしては、下記[1]に記載のものが知られている。
[1]扱胴回転軸線が機体左右方向に沿う横長の脱穀装置を、機体の前部寄り箇所で前輪の上方付近に配設し、動力源となるモータを機体後部に配設したコンバイン(特許文献1参照)。
特開平09−107773号公報(段落〔0006〕、〔0007〕、〔0008〕図1、図2)
上記の特許文献1に記載された構造のコンバインは、左右一対の前走行部、及び左右一対の後走行部からなる走行装置を備えているので、良好な走行性能を発揮し得る点で有用なものである。
しかしながら、上記構造のものでは、動力源となるモータが機体後部の比較的高い位置に配設され、脱穀装置も前輪の上方側の比較的高い位置に配設されているので、機体重心が比較的高くなる傾向があった。
本発明の目的は、左右一対の前走行部、及び左右一対の後走行部からなる走行装置を備えたコンバインにおいて、機体の低重心化や左右バランスの安定化を図ることにある。
〔解決手段1〕
上記課題を解決するために講じた本発明におけるコンバインの技術手段は、左右一対の前走行部、及び左右一対の後走行部を備えた走行装置によって車体フレームが支持され、この車体フレーム上に備えられた脱穀装置の右側又は左側の横側方にエンジンが配設され、そのエンジンが配設された側とは反対側の前記脱穀装置の横側方に燃料タンクが配設されていることを特徴とする。
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記解決手段1にかかる本発明の構成によると、体積あたりの重量が大きいエンジンを機体の上部にではなく、脱穀装置の横側方に配設することにより、エンジンの対地高さを比較的低く設定することができ、機体の重心を低く位置させ得る点で有効である。
そして、エンジンを脱穀装置の横側方に配設することで偏りがちな機体の左右バランスの崩れを、脱穀装置の他方側に燃料タンクを配設することより修正して、左右バランスの良い状態に保ち易くなるとともに、燃料タンク自体も低い位置に配設されて、より一層機体重心を低くする上でも有効である。
これにより、左右一対の前走行部及び左右一対の後走行部からなる走行装置を備えたコンバインにおける機体の低重心化や左右バランスの安定化を図って、より一層の走行性能の向上を図り得たものである。
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記エンジンは、前記前走行部と前記後走行部との間に配設され、前記燃料タンクは、前記前走行部と前記後走行部との間に配設されているということである。
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段2にかかる発明の構成によると、エンジンも燃料タンクも、前走行部と後走行部との間に配設されているので、前走行部や後走行部が地上高の高いものであっても、その高さによる制約を受ける虞少なく低い位置に配設することが可能となり、機体の低重心化を図る上で有効である。
〔解決手段3〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記エンジン及び前記燃料タンクが、前記車体フレーム上に配設されているということである。
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段3にかかる発明の構成によると、体積あたりの重量が大きいエンジンや燃料タンクを、機体の比較的低位置にある車体フレーム上に位置させて配設することにより、エンジンや燃料タンクの対地高さを比較的低く設定することができ、機体の重心を低く位置させ易い点で有効である。
〔解決手段4〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記脱穀装置の横側部で前記エンジンから前後方向で離れた箇所にラジエータが配設されているということである。
〔解決手段4にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段4にかかる発明の構成によると、脱穀装置の横側部に位置するエンジンは、機体の横外方に位置する状態となり、その横外側が開放されやすくなり、横外方からのメンテナンスを行い易くなる利点がある。
また、エンジンとラジエータが前後に離れることで、機体の左右方向幅を増大することなく、エンジンやラジエータに対して前後方向からのメンテナンス作業を行うための作業用空間を確保し易くなり、より一層メンテナンス作業を行い易くなる利点がある。
〔解決手段5〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記脱穀装置の上部に脱穀処理された穀粒を貯留するグレンタンクが配備されているということである。
〔解決手段5にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段5にかかる発明の構成によると、グレンタンクは脱穀装置の上側に配設されるので、脱穀装置が占める車体フレーム上の空間もグレンタンクの配設用空間として利用し、グレンタンクの容量を大きく設定できる利点がある。しかも、グレンタンクの平面視での配設位置は脱穀装置の存在による制約を受けないので、機体中央側寄りの安定した位置に設定することが可能となり、内部の穀粒量の増減によっても機体の前後左右の重量バランスが変動し難い点でも有利である。
〔解決手段6〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記グレンタンクが機体左右方向に横長で、かつ底面が水平面に沿う平坦な形状に形成されているということである。
〔解決手段6にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段6にかかる発明の構成によると、脱穀装置の上部を穀粒貯留用空間として有効利用することにより、グレンタンクとしての容量を確保しながら、グレンタンクの嵩を低くして、機体重心が高くなりすぎる傾向を回避できる利点がある。
〔解決手段7〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記グレンタンクは、横軸心回りに傾動して、その横軸心から離れた側の端部が脱穀装置の上面から離れた上方側へ移動するように構成されているということである。
〔解決手段7にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段7にかかる発明の構成によると、グレンタンクの揺動中心である横軸心から離れた側の端部を、脱穀装置の上面から離れた側へ移動させるように傾けることができる。したがって、脱穀装置の上面側を、グレンタンクの配設用空間として有効利用しながら、その位置に設置されたグレンタンクの存在に邪魔されることなく、脱穀装置の上方側からのメンテナンス作業を行い得る利点がある。
〔解決手段8〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記グレンタンクは、前記燃料タンクが配設された側とは反対側の端部に前記横軸心を備えて傾動するように構成されているということである。
〔解決手段8にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段8にかかる発明の構成によると、グレンタンクが横軸心回りに傾動して、そのグレンタンクの重心が機体左右方向で横軸心の存在側へ少し移動しても、横軸心が存在する側とは反対側に燃料タンクが位置しているので、グレンタンクの姿勢変化による機体の左右バランスの変動への影響を少なくして、安定した状態を保ち易いという利点がある。
〔解決手段9〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、脱穀処理された穀粒を貯留するグレンタンクが前記エンジンの上方に配備されているということである。
〔解決手段9にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段9にかかる発明の構成によると、エンジンの上側の空間をグレンタンクの配設用空間としても利用することにより、車体フレーム上の空間を有効利用し得る利点がある。
〔解決手段10〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、脱穀処理された穀粒を貯留するグレンタンクが前記燃料タンクの上方に配備されているということである。
〔解決手段10にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段10にかかる発明の構成によると、燃料タンクの上側の空間をグレンタンクの配設用空間としても利用することにより、車体フレーム上の空間を有効利用し得る利点がある。
〔解決手段11〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記グレンタンクは、前記脱穀装置の右側又は左側の横側方位置で、前記車体フレームから立設した支持脚部によって支持され、前記燃料タンクは、前記車体フレームに装備された支持腕に装着されているということである。
〔解決手段11にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段11にかかる発明の構成によると、穀粒重量の作用するグレンタンクは支持脚で支持して車体フレームに重量を受けさせ、燃料タンクの重量は支持腕で支持してやはり車体フレームに重量を受けさせるので、脱穀装置自体がグレンタンク重量や燃料タンク重量を支持し得る強度を有した構造である必要はない。したがって、脱穀装置の軽量化を図り得る利点がある。
〔解決手段12〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記燃料タンクは、その横側面を前記脱穀装置の横側壁に沿わせた固定位置と、前記横側面が前記脱穀装置の横側壁から離れる側へ揺動移動した開放位置とに、上下方向の揺動軸心回りで揺動開閉自在に装着されているということである。
〔解決手段12にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段12にかかる発明の構成によると、燃料タンクを開放位置に揺動操作して、脱穀装置の横側壁に装備される各種関連装置のメンテナンス作業を行い易くすることができるという利点がある。
〔解決手段13〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記燃料タンクの揺動軸心は、前記脱穀装置の横側壁から横外方側に離れた前記燃料タンクの横外方側箇所の横側面近くに設けられているということである。
〔解決手段13にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段13にかかる発明の構成によると、燃料タンクの揺動軸心が、脱穀装置の横側壁から横外方側に離れた燃料タンクの横外方側箇所の横側面近くに設けてあることにより、その揺動軸心を中心として燃料タンクの全体が、より一層脱穀装置の横側壁から離れる側へ大きく開放される。これによって、より一層メンテナンス作業を行い易くなる利点がある。
普通型コンバインの右側面図である。 普通型コンバインの外装カバーを外した状態を示す右側面図である。 普通型コンバインの外装カバーを外した状態を示す左側面図である。 普通型コンバインの外装カバー、燃料タンク、及びベルト式伝動機構を外した状態を示す左側面図である。 普通型コンバインの全体平面図である。 普通型コンバインのグレンタンクを外した状態を示す平面図である。 普通型コンバインの正面図である。 車体フレームを示す平面図である。 車体フレームに対する各装置の配置関係を示す分解斜視図である。 脱穀装置を示す上下方向断面図である。 フレームに取り付けられた左側板を示す側面図である。 脱穀装置の上部を示す正面視での断面図である。 フレームに対する側板の着脱状態を示す正面視での断面図である。 脱穀装置の右横側部を示す側面図である。 左横側部における燃料タンクならびに外装カバーの取付構造を示す背面図である。 燃料タンクの揺動操作状態を示す平面図である。 右横側部における外装カバーの取付構造を示す背面図である。 脱穀装置及びグレンタンクを示す斜視図である。 脱穀装置ならびに揚送装置を示す右側面図である。 脱穀装置及びグレンタンクを示す正面図である。 グレンタンクの動作状態を示す説明図である。 グレンタンクの穀粒排出口部分を示す斜視図である。 トランスミッションの側面視である。 走行系の動力伝達系統を示す線図である。 作業系の動力伝達系統を示す線図である。
以下、本発明の実施の形態を図面の記載に基づいて説明する。
〔コンバインの全体構成〕
図1乃至図6は、本発明に係る普通型コンバインの左右の側面、及び全体平面を示している。このうち、図1が右側面、図3が左側面を示し、図5が平面を示している。そして、図2が後述する外装カバー9、及びラジエータ70を取り外した状態での右側面を示し、図4が後述する前記外装カバー9及び燃料タンク8を取り外した状態での左側面を示し、図6が後述するグレンタンク5及び揚送装置110を取り外した状態での平面を示している。また、図7は普通型コンバインの全体正面を示している。
これらの図に示すように、本発明に係る普通型コンバインは、車体フレーム1の下側に左右一対の前輪2F,2F(前走行部に相当する)、及び左右一対の後輪2R,2R(後走行部に相当する)からなる走行装置2を備えている。
車体フレーム1の前部に運転キャビン15を備え、その後方側に脱穀装置4、及びグレンタンク5を夫々備え、最後部に排ワラ処理装置16を備え、車体フレーム1に対して水平横軸心x1周りで昇降作動する刈取処理装置17を前部に備えて自走機体を構成している。
上記の走行装置2、脱穀装置4、及び刈取処理装置17などに対して駆動力を伝達するエンジン7は、クランク軸(図示せず)が機体左右方向に沿う状態で、脱穀装置4の右横側部に配設されている。
前記走行装置2の前輪2Fには、車体フレーム1の前部に装着されたトランスミッション3から左右に延出された駆動軸20(後述する第1出力軸に相当する)を介して伝達される動力が、前輪2Fの機体内方側に向く面に形成された凹入箇所に入り込む状態で配備された減速ケース21、及び減速ケース21に支持された前車軸2a(車軸に相当する)を介して前輪2Fに伝達されるように構成してある。
これにより前輪2Fは、駆動軸20を介して前記エンジン7の動力が伝達され、水平横軸心x2周りで駆動回転されるように取り付けられたものであり、その左右方向幅L1及び直径D1のいずれもが、後輪2Rよりも大きいタイヤ車輪からなる非操向車輪によって構成してある。
前記後輪2Rは、車体フレーム1の後部で、前後方向軸心z1周りで左右揺動自在に装着された後輪支持フレーム22の左右両端側に設けてあり、上下揺動軸心y1周りで操向操作可能な後車軸2b(車軸に相当する)を備えた操向車輪によって構成してあり、後車軸2bの水平横軸心x3周りで回動する。この後輪2Rは、その左右方向幅L2及び直径D2が前記前輪2Fよりも小さく設定されたタイヤ車輪で構成されている。
図1及び図2に示すように、エンジン7に対して外気を吸い込み供給するエアクリーナ76を備えた吸気管77は、搭乗運転部としての運転キャビン15の背部側で右横側部に付設してある。
エンジン7からの排気を排出する排気管78は、吸気管77が配設された側と同じ運転キャビン15の背部側で右横側部に付設され、かつ、その排気口78aが前記吸気管77のエアクリーナ76から上方に離れた運転キャビン15の天井部近くに設けられている。
〔車体フレーム〕
図7乃至図9に示すように、車体フレーム1は、断面形状が内向き開放のチャンネル状に形成された前後方向に長い左右一対の縦フレーム10A,10Aと、その縦フレーム10A,10Aの前端側を接続するパイプ状の前横フレーム10Bと、縦フレーム10A,10Aの後端側を接続するパイプ状の後横フレーム10Cとで、平面視矩形枠状に形成されたメインフレーム10を備えている。
前記前後方向に長い左右一対の縦フレーム10A,10Aは、図示しないが、そのチャンネル状の断面の内部空間に、油圧配管や燃料配管、あるいは導電用ハーネスなどを前後方向に沿って配設してある。
前記メインフレーム10における左右の縦フレーム10A,10Aは、その前端側に、前支持枠部10aが夫々溶接固定されていて、前記前横フレーム10Bは、この前支持枠部10a同士を接続するように設けてある。
前横フレーム10Bの左右両端側は、前記左右の縦フレーム10A,10Aを貫通して横外方へ延出され、その外端のフランジに前記減速ケース21をボルト連結してある。この減速ケース21にトランスミッション3から延出された駆動軸20が導入され、エンジン7の動力がトランスミッション3及び減速ケース21を経て前車軸2aから前輪2Fに伝達されるように構成してある。
左右の縦フレーム10A,10Aの後端側には、後支持枠部10bが夫々溶接固定されていて、前記後横フレーム10Cは、この後支持枠部10b同士を接続するように設けてあり、その後横フレーム10Cの左右方向での中間位置に設けたブラケット10cに、後輪支持フレーム22を前後方向軸心z1周りで上下揺動自在に装着してある。
また、左右の前支持枠部10aには、その前端側を接続するパイプ状の前横フレーム10Bから離れた後方側の下方位置で、図4及び図5に示すように後述するトランスミッション3の下方側を通って左右の前支持枠部10a同士を連結するように、矩形パイプ状の連結フレーム10Dが架設されており、この連結フレーム10Dが下方から接触するおそれのある障害物に対してトランスミッション3を保護する手段としても役立っている。
上記のメインフレーム10の上側には、脱穀装置4やエンジン7を搭載するための格子状搭載フレーム11を設けてあるとともに、その格子状搭載フレーム11に支持させて、グレンタンク5を支持するための支持脚部12と、運転キャビン15を支持するためのキャビン支持脚部13とを立設してある。また、前記左右の縦フレーム10A,10Aのうち、左側の縦フレーム10Aの横外側部には、燃料タンク8を搭載するための梯子状のタンク載置台14が設置されている。
このタンク載置台14は、前記左側の縦フレーム10Aの横外側面から横外方へ延出された前後二箇所の延出ブラケット14a(支持腕に相当する)にわたって掛け渡された一対の縦長支持材14b,14bと、その一対の縦長支持材14b,14bの前後複数箇所で左右方向に連結された連結材14cとで平面視梯子状に形成されている。
前記格子状搭載フレーム11は、メインフレーム10における左右の縦フレーム10A,10Aを横切るように、縦フレーム10A,10Aの上側に配設された横格子フレーム11a,11b,11cと、その横格子フレーム11a,11b,11cと同一平面上に位置する縦格子フレーム11d,11eとを備えて格子状に構成されたものである。
図8に示されるように、左右一対の縦格子フレーム11d,11eのうち、左側の縦格子フレーム11dは左側の縦フレーム10Aの外側に沿って位置し、右側の縦格子フレーム11eは左右の縦フレーム10A,10Aの間で右側の縦フレーム10Aに近い側に位置している。
このように配置された左右の縦格子フレーム11d,11eは、脱穀装置4の左右の横側縁の下側に位置して、脱穀装置4を安定良く支持し得るように構成してある。
前記格子状搭載フレーム11は、その横格子フレーム11a,11b,11cの右側端部が右側の縦フレーム10Aよりも横外方へ突出した状態に形成してあるとともに、前端側の横格子フレーム11aの前記横外方へ突出した延長部分と、中間位置の横格子フレーム11bの延長部分とに、エンジン7の取り付け座11fを設けてある。
これによって、図8に仮想線で図示するように、エンジン7を、その大部分が右側の縦フレーム10Aよりも横外方へ突出した状態で支持することができる。このとき、エンジン7の横外側端位置は、前輪2Fの横外側縁や、格子状搭載フレーム11の横外側端と同じ位置、もしくは、それよりも少し機体内方側寄りに位置するように、つまり略同じ位置に設けられている。
前記格子状搭載フレーム11の前端側の横格子フレーム11aは、その左側端部も左側の縦フレーム10Aよりも横外方へ突出した状態に形成してある。そして、図8及び図9に示すように、この横格子フレーム11aの縦フレーム10Aよりも横外方へ突出した延長部分と、縦フレーム10Aから左横外方へ延出されたブラケット14aとが上下に重なる状態で接合され、かつ、この横格子フレーム11aの左側端部とブラケット14aの左側端部とが、後述するキャビン支持脚部13の左側の弧状脚13dの下端部に溶接接合されて、キャビン支持脚部13の左側端部を支持するように構成されている。
また、前端側の横格子フレーム11aは、その右側端部においても、キャビン支持脚部13の右側端部を支持するように、キャビン支持脚部13の右側の弧状脚13dの下端部に溶接接合されている。
右側の縦フレーム10Aよりも横外方へ突出した前記後端側の横格子フレーム11cの延長部分、及び中間位置の横格子フレーム11bの後方側に、右側の縦フレーム10Aの横外方へ向けて突出形成された支持ブラケット12a,12aを設けてある。
この支持ブラケット12a,12a、及び各支持ブラケット12a,12aの上側に立設された支持脚12bと、後述するキャビン支持脚部13の弧状脚13d上のブラケット12dから立設された支持脚12cとによって支えられた受け枠12eによって、グレンタンク5を車体フレーム1で支持するための支持脚部12が構成されている。この支持脚部12は、その後端側の支持脚12bの上端部近くが、脱穀装置4の横側壁4aにステー(図示せず)を介して連結固定されている。
前記運転キャビン15を支持するためのキャビン支持脚部13は、図6、図8、及び図9に示すように、左右の縦フレーム10A,10Aの前端側に設けられた前支持枠部10a,10aの上面側に立設した複数の直杆状脚13a,13b,13cと、前輪2Fの外周後方側における横格子フレーム11aの外端部から前輪2Fの外周上方側へ向けて円弧状に湾曲した弧状脚13dとを備えるとともに、それらの直杆状脚13a,13b,13cと弧状脚13dとの上端側を矩形状の台座枠13eで連結して構成されている。
前記直杆状脚13a,13b,13cのうち、前後の直杆状脚13a,13cが、上端側ほど前方に位置する前傾姿勢で、かつ中間の直杆状脚13bが直立姿勢で配設されることにより、前方の直杆状脚13aの下端部と後方の直杆状脚13cの上端部とを連結するように配設され、全体としてトラス構造に似た剛構造に構成されている。
このように構成されたキャビン支持脚部13が、左右の縦フレーム10A,10Aの前端側で左右対称に設けられることによって運転キャビン15の前部がメインフレーム10の前端よりも前方側へ張り出した状態で支持されるように構成してある。
上記のように構成された車体フレーム1に対して、運転キャビン15、刈取処理装置17、脱穀装置4、グレンタンク5、エンジン7、トランスミッション3、及び燃料タンク8等が次のように配設されている。
〔運転キャビン〕
すなわち、運転キャビン15は、図1乃至図7に示すように、前記キャビン支持脚部13の上側に搭載設置されるものであり、前輪2Fの外径の上縁よりも高い位置で、前輪2Fの後縁よりも前方側へ位置するように配設されている。
また、左右方向では、図5及び図6に示されるように、左右の前輪2F,2Fの中央に相当する左右方向での機体の中心線CLよりも少し左側(図7の正面視では紙面の右側)に寄って配設されている。
運転キャビン15内には操縦操作用のステアリングハンドル15a等が配備され、ステアリングハンドル15aの操作で後輪2Rが操向操作されるように構成されている。
この運転キャビン15内には、図示しないが、操縦操作用、及び作業操作用の各種の操作具、ならびに計器類が配備されており、後述する駐車ブレーキペダル、変速操作具も配設されている。
尚、図7中に示される符号15bは作業灯であり、刈取処理装置17による収穫作業箇所を運転キャビン15の上部から照射するように設けてある。符号15cは運転キャビン15の下部から前方を照射するように設けられた前照灯である。
〔刈取処理装置〕
図1乃至図6に示すように、車体フレーム1に搭載した脱穀装置4の前側の水平横軸心x1周りで昇降作動する刈取処理装置17を設けてある。
この刈取処理装置17は、脱穀装置40に対して刈り取られた茎稈などの作物を供給するフィーダ17Aと、植立茎稈などの作物穂先側を掻き込む掻き込みリール17Bや、株元側を切断する刈取装置17C、及び刈り取った作物を刈幅方向の中央部に寄せ集める横送りオーガ17Dを備えて、作物を刈り取ってフィーダ17Aに送り込み、脱穀装置4に供給するように構成されている。
このフィーダ17Aは、図示はしないが、角筒状のケース内部に前後方向に回動する無端帯状の搬送体が装備されていて、送り込まれた刈取り作物を後方上方に向けて搬送するように構成されている。フィーダ17Aによる作物搬送方向は、脱穀装置4内における扱胴40の扱胴回転軸線p1に沿う前後方向であり、フィーダ17A部分の昇降動作に伴って、掻き込みリール17Bや刈取装置17C及び横送りオーガ17Dも昇降作動可能に構成してある。
そして、このフィーダ17Aは、機体の左右方向での中心線CLに対して、脱穀装置4が偏倚した側と同じ左側へ偏倚した状態で配設されており、図6に示すように、そのフィーダ17Aの右側の側縁と右側の前輪2Fの内側面との間に、フィーダ17Aの左側の側縁と左側の前輪2Fとの間よりも幅広の空間s3が形成されている。
この幅広の空間s3は、前記フィーダ17Aの右側の側縁と右側の前輪2Fの内側面、及び前方側の刈取処理装置17と、後方側のミッションケース30とによって前後左右が囲まれているが、この空間s3に作業者が入り込んで、トランスミッション3やフィーダ17A、及び刈取処理装置17等のメンテナンス作業を行うことが可能な程度の大きさに寸法設定されている。このとき、フィーダ17Aを上昇作動させれば、そのフィーダ17Aの下側にも空間が形成され、フィーダ17Aの下側に潜り込むことも可能になるので、より一層楽に作業が行い易くなる。
〔脱穀装置〕
脱穀装置4は、前述したように、車体フレーム1のメインフレーム10上に配設された格子状搭載フレーム11に対して、図6及び図8に示すように、脱穀装置4の左右の横側縁が左右の縦格子フレーム11d,11eに沿う状態で配設されている。これによって、脱穀装置4は、左右方向では、左右の前輪2F及び後輪2Rの間隔幅内に位置する状態で配設されることになる。
このとき、脱穀装置4の左の横側縁の前方側は、メインフレーム10の左側の縦フレーム10Aよりも横外側に張り出して、左右方向で前輪2Fの内方側端部に極接近した状態で配設されているが、後方側では、後輪2Rの最大操向範囲(図8に後輪2Rの右最大操向位置、及び左最大操向位置を仮想線で示している)よりも左右方向で内方側に位置するように配設されている。
このように配設された脱穀装置4は、機体の左右方向での中心線CLに対して、脱穀装置4の全体の左右方向での中心線であるところの扱胴回転軸線p1が、左側へ偏倚した状態で配設されている。つまり、脱穀装置4の左右方向での中心線は、内部に配設されている扱胴40の前後方向の扱胴回転軸線p1と同一の位置に存在している。
また、脱穀装置4は、その下面が前述したように格子状搭載フレーム11に搭載されているので、図1乃至図4に示すように、非操向車輪である前輪2Fの前車軸2aよりも少し低く、操向車輪である後輪2Rの後車軸2bよりも少し高い位置にある。つまり、非操向車輪である前輪2Fの前車軸2a、もしくは操向車輪である後輪2Rの後車軸2bと略同じ高さに位置するように配設されている。
脱穀装置4自体は、その内部で上部の扱室4Aに前後方向の扱胴回転軸線p1を有した扱胴40を備え、下部の選別室4Bに唐箕45や揺動選別機構46を備えた周知の全稈投入型のものである。前部に備えたフィーダ17Aを介して刈取処理装置17側から扱室4A内へ供給される穀稈などの作物を脱穀処理し、選別室4B内で選別対象の処理物を選別して、穀粒をグレンタンク5へ送り込み、排ワラは後部に連設した排ワラ処理装置16に送り込むように構成されている。
図10に示すように、前記選別部4Bでは、扱胴40を下方から覆う受網41から漏下した穀粒やワラ屑などの作物を選別対象の処理物として供給される揺動選別機構46を備えるとともに、その揺動選別機構46の前下方に、揺動選別機構46での選別処理中の処理物に選別風を供給する唐箕45を備えている。
揺動選別機構46の下方には、揺動選別機構46の前部側から漏下した単粒化穀粒を一番物として回収する一番回収部47が前部側に配備され、揺動選別機構46の後部側から漏下した枝梗付き穀粒や二股粒などを二番物として回収する二番回収部48が後部側に配備されている。
一番回収部47には、回収した一番物をグレンタンク5へ送り込む揚送装置110へ向けて搬送するための一番スクリュー47aが配備され、脱穀装置4の右側部に存在する揚送装置110の入り口へ向けて一番物を右横側方へ搬送するように左右向きに配設されている。
二番回収部48には、回収した二番物を脱穀装置4の右端部に備えた二番還元装置49に搬送する二番スクリュー48aが左右向きに配備され、回収した二番物を揚送して揺動選別機構46に還元するように構成されている。
脱穀装置4には、エンジン7からの動力が第1ベルト式伝動機構100(ベルト式伝動機構に相当する)を介して供給されるように構成されている。この第1ベルト式伝動機構100は、図16に示すように脱穀装置4の左側の横側壁4aに沿って配備され、図16に示すように横外側が燃料タンク8によって遮蔽されるように設けられている。尚、詳述はしないが、エンジン7から伝達される動力がこの第1ベルト式伝動機構100により、選別室4Bにおける各装置(唐箕45、一番スクリュー47a、二番スクリュー48a、偏心カム式の揺動選別機構46等)に動力が伝達されるように構成されている。
前記フィーダ17Aは、扱胴40と同様に機体の左右方向での中心線CLに対して、左側へ偏倚した状態で配設されており、図8に示すように、機体の左右方向での中心線CLに対して右寄りに偏倚したトランスミッション3とは平面視で部分的に重複する位置に配設されている。
排ワラ処理装置16は、脱穀装置4の後部に一体的に装着されており、脱穀処理後の排ワラを切断して機外へ排出するように構成されている。
図12に示すように、脱穀装置4は、外郭縁が機体前後方向に長い略直方体形状に形成されたフレーム42を備え、このフレーム42を車体フレーム1に固定するとともに、フレーム42に対して、前後左右に側板43を取り付けて、前記左右の横側壁4a、前壁4c、後壁(図示せず)を構成している。フレーム42の上部には天板4bを設けてあり、フレーム42の下面側は底板(図示せず)で覆われ、脱穀装置4の全体が矩形箱状に形成されている。
前記天板4bは、フレーム42の上部側で前後方向の揺動軸心z5回りで揺動開閉可能に取り付けてあり、フレーム42の下面側を覆う底板には、図示しない開口及び蓋板を取り付けてあって、蓋板を外すことによって脱穀装置4の内部の点検を行うことが可能であるように構成されている。
上記のように構成された脱穀装置4は、図10に示すように、上部側が扱胴40を内装する扱室4Aを構成し、下部側が唐箕45や揺動選別装置46を内装する選別室4Bを構成している。
そして、扱室4Aと選別室4Bとの中間位置に相当する箇所における左側の横側壁4a部分では、前後方向に沿う中間桟部材42bを、その前後両端がフレーム42に固定された状態で架設してあり、この中間桟部材42bとフレーム42の上部フレーム42aとの間に位置する側板43が、図11乃至図13に示すように着脱可能に取り付けてある。つまり、フレーム42と、前記中間桟部材42a、及び側板43とで左側(図12及び図13の図中では、紙面の右側)の横側壁4aが構成されている。
上記の着脱可能な側板43は、図11に示すように、機体前後方向に二分割された前側板43aと、後側板43bとを備え、それぞれが側面視で機体前後方向に長い略長方形状に形成されている。この前側板43aと後側板43bとは、互いに同一寸法で同一形状に形成されていて、互いに前後の位置を入れ替えて用いることもできるように、互換性を有した構造に構成されている。
また、前側板43a及び後側板43bは、それぞれの周辺に、横側壁4aの壁面に対して横外側へ向けて突出する外周リブ43cが一体に形成されていて、その保形強度が高められているとともに、下辺側の外周リブ43c部分に、その外周リブ43cを貫通する状態で下向きに延出された止めピン43dが前後2箇所に溶接固定されている。
この止めピン43dは、断面チャンネル状に形成されている中間桟部材42bの上面側に形成された係合孔(図示せず)に係入して、前側板43a及び後側板43bの水平方向位置を位置決めするためのものである。
前側板43a及び後側板43bの上部には、その前側板43a及び後側板43bを板面に直交する方向で貫通する貫通孔(図示せず)が前後2箇所に形成されている。この貫通孔は固定機構44としての連結用ボルト44aを挿通するためのものであり、上部フレーム42aの下側に設けた連結用ブラケット42cに備えた固定機構44としての雌ネジ部44bに対応するように設けてある。したがって、前記貫通孔に挿入した連結用ボルト44aを前記雌ネジ部44bに螺合させることによって、前側板43a及び後側板43bをフレーム42に固定し、前記雌ネジ部44bに対する連結用ボルト44aの螺合を解除することによって、前側板43a及び後側板43bのフレーム42に対する固定を解除することができるように構成してある。
上記の前側板43a及び後側板43bの着脱は、扱室4Aの内部の点検、及び受網41の交換や保守点検のために行われる。
受網41は、図12及び図13に示すように、扱胴入力軸40aの軸心p1に沿う前後方向視で、扱胴40の下半側の外周に沿うように部分円弧状に形成されている。
この受網41は、機体左右方向で左受網41Lと、右受網41Rとに二分割されているとともに、機体前後方向でも、前記左受網41L及び右受網41Rがそれぞれ前後に二分割されて、合わせて四分割されている。
受網41は、左受網41Lと右受網41Rとの左右中間位置に存在する前後取付フレーム42dに左右方向の中間位置、つまり、左受網41Lの右端(図12及び図13の図中では左側の端部)、及び右受網41Rの左端(図12及び図13の図中では右側の端部)が、それぞれ連結ボルト41aを介して前後取付フレーム42dに連結されることにより支持されている。
また、左受網41Lの左端(図12及び図13の図中では右側の端部)は、上部フレーム42aに一体に取り付けられた左固定板42Lの下端部に、止めボルト41cを用いて着脱可能にネジ止め連結され、右受網41Rの右端(図12及び図13の図中では左側の端部)は上部フレーム42aに一体に取り付けられた右固定板42Rの下端に、係止ピン41bを係入させてピン止めされている。
したがって、受網41の交換などの保守点検が必要なときには、図13に示すように、連結用ボルト44aを緩めて前側板43a及び後側板43bをフレーム42から取り外し、扱室4Aの内部の連結ボルト41a、及び止めボルト41cを緩めることによって、左受網41L及び右受網41Rを扱室4Aの外部へ取り出すことができる。
尚、上記の扱室4Aの左横側方の側板43以外の側板43、すなわち選別室4Bの左横側方の側板43や、扱室4A及び選別室4Bの右横側方の側板43は、それぞれフレーム42に固定連結してあって、保守点検等の際に着脱を簡易に行うための構造は備えていない。
図11及び図12の図中に示す符号4eは、天板4bの揺動軸心z5が存在する側とは反対側の端部を、フレーム42に対して固定及び固定解除するための操作ハンドルであり、フレーム42の左側(図12及び図13の図中では右側)の上部フレーム42aの長手方向に沿って、前後複数箇所に設けてある。
〔エンジン〕
エンジン7は、図6乃至図8、図14、及び図17に示すように、前記格子状搭載フレーム11の前端側の横格子フレーム11aの横外方へ突出した延長部分と、中間位置の横格子フレーム11bの延長部分とに設けた取り付け座11fに配設されている。これによって、エンジン7は、脱穀装置4が偏倚した側とは反対側の右横外側で、右側の前輪2Fの後方側に位置し、支持脚部12の右側の縦フレーム10Aの横外方へ向けて突出形成された支持ブラケット12a,12aから立設された前後の支持脚12b,12bのうち、前側の支持脚12bの前方側に位置している。
そして、エンジン7の横外側端位置は、前後方向視で前輪2Fの横外側縁とほぼ同等、もしくは、少し機体内方側寄りに位置するように、つまり略同じ位置に設けられている。
また、エンジン7は、その左右方向での外側端の位置が、車体フレーム1の一部である格子状搭載フレーム11の横外側端と同じ位置、もしくは、それよりも少し機体内方側寄りに位置するように、つまり略同じ位置に設けられている。
前記エンジン7は、その下面が前述したように格子状搭載フレーム11に搭載されているので、図7及び図8に示すように、非操向車輪である前輪2Fの前車軸2aよりも少し低く、操向車輪である後輪2Rの後車軸2bよりも少し高い位置にある。つまり、非操向車輪である前輪2Fの前車軸2a、もしくは操向車輪である後輪2Rの後車軸2bと略同じ高さに位置するように配設されている。
そして、エンジンの上端は、前輪2Fの外周縁の上端よりも少し低い位置、あるいは同程度の高さに位置するように配設されている。
また、エンジン7は、側面視で前車軸2aと後車軸2bとの間に位置し、かつ前後方向で前車軸2aに近い側に配設されている。これによって、エンジン7の後方側には、図8に示すように前後の支持脚12b,12bの前後間隔に相当する空間部s1が形成されるので、この空間部s1を利用して、後方側からエンジン7のメンテナンスを行うことができる。つまり、前記空間部s1を作業用空間として利用することができる。
また、エンジン7の横外方側は、外装カバー9を外せば外部に開放されるので、横外方からのメンテナンス作業も容易に行い易い。
そして、エンジン7の上方側は、支持脚部12の上側に載置されるグレンタンク5の底部50との間に上部空間s2が存在しているので、この上部空間s2を利用して上方側からのメンテナンスを行うことも可能である。
〔ラジエータ〕
前記エンジン7の後方側には、エンジン冷却用のラジエータ70が配設されている。
このラジエータ70は、図1及び図8に示すように、エンジン7の機体後方側箇所に位置し、正面視では左右方向でエンジン7と重複する状態に配備されている。具体的には、脱穀装置4の後方側における機体右側箇所(正面視では機体左側に対応する)であって、且つ上下方向ではグレンタンク5よりも低い箇所ではあるが、車体フレーム1上での比較的高い位置に配備されている。
つまり、図8、図9、及び図14に示すように、ラジエータ70は、その前部側箇所が、上下の複数箇所において、車体フレーム1から立設された4本の支持脚12bのうちの機体後部側で且つ機体横外方側に位置する支持脚12bに連結固定して支持されている。又、ラジエータ70の後部側箇所は、右側の縦フレーム10Aの後端部から上方外側に向かって湾曲するように延設された湾曲支持部材19によって支持されている。
ラジエータ70は、機体横方向に沿う軸芯周りで回転する吸引式の冷却ファン71を備え、その冷却ファン71により吸引される冷却用空気によってラジエータ本体72を冷却するように構成され、ラジエータ本体72の横外側面がわの冷却用空気が吸気される箇所に、空気中に含まれる塵埃を除去するための除塵フィルター73が備えられている。
除塵フィルター73は、冷却ファン71の回転軸芯と同一の周りで回転自在に設けられ、その機体外方側の側面に、冷却ファン71の吸引力を利用して除塵フィルター73の表面に付着する塵埃を吸引して図示しない排気部から外部に排出させる吸気ダクト74が備えられている。
このように構成することで、空気中に細かな塵埃が多く存在するような使用環境であっても、ラジエータ70の除塵フィルター73が早期に目詰まりすることを回避し易いものになる。
前記ラジエータ70は、エンジン7との間に前後方向での間隔を隔てて配設され、エンジン7とラジエータ70との間にメンテナンス用の作業空間となる空間部s1が形成されるように、前後の支持脚12b,12bのうちの後方側の支持脚12bよりも後方側に設けてあり、ラジエータ70の前方側に前記空間部s1が確保されるように構成してある。
エンジン7の動力をラジエータ70に供給する伝動機構75が前記空間部s1の上方を迂回する状態で設けられている。
すなわち、図14に示すように、エンジン7の出力軸7aには出力用の出力プーリ7dが装着されている。この出力プーリ7dと、空間部s1の前側上部に設けられた第1中継軸7bに装着の第1中継プーリ7eとにわたって第1伝動ベルト75aが巻回されている。
第1中継軸7bから空間部s1の後側上部に設けられた第2中継軸7cにわたっては、前記第1中継プーリ7eと第2中継軸7cに装着の第2中継プーリ7fとにわたって巻回された第2伝動ベルト75bにより動力が伝達される。
第2中継軸7cの第2中継プーリ7fから、外周部に大径のプーリ部分を備えた除塵フィルター73に減速用の第3伝動ベルト75cにより回転動力が伝達されて、除塵フィルター73が冷却ファン71の回転に比べて低速で回転するように構成されている。又、第2中継軸7cから増速用の第4伝動ベルト75dにより冷却ファン71の駆動軸71aに回転動力が伝達されて、冷却ファン71が高速で回転するように構成されている。
このように第1〜第4伝動ベルト75a,75b,75c,75dを備えた伝動機構75によりエンジン7の動力がラジエータ70に供給されるように構成され、この伝動機構75が作業用の空間部s1を迂回するように、エンジン7よりも上方側でグレンタンク5の底面に沿って後方側へ向けて配設されている。
〔燃料タンク〕
次に、燃料タンク8の支持構造について説明する。
図6、図8、図9、及び図15,16に示すように、燃料タンク8は、燃料を貯留する容器としてのタンク本体80が、その後部側及び左右横側面80aの後方下半側を囲む側面視三角形状の保護枠81と一体的に連結されている。このように保護枠81を備えた燃料タンク8が、脱穀装置4の左側の横側壁4aに沿って設けられた第1ベルト式伝動機構100よりも機体左側外方箇所に配備されている。
この燃料タンク8は、その前後幅が脱穀装置4の前後幅と略同じになるように大型に形成され、しかも、脱穀装置4の選別室4Bの上下高さに相当する上下幅を有しており、扱室4Aの左側外方を開放させた状態で選別室4Bの左側外方で第1ベルト式伝動機構100の外側を覆うように構成されている。又、燃料タンク8は、その上下幅が左右幅よりも大きく形成されており、機体前後方向視で縦長形状に構成されている。
そして、この燃料タンク8は、左側の縦フレーム10Aの左側横外方に張り出している梯子状のタンク載置台14にタンク本体80が保護枠81とともに搭載されて、その横側面80aが脱穀装置4の左側の横側壁4aに沿うように長手方向を機体前後方向に沿わせた固定位置(図15,16における仮想線で示す姿勢)と、前記横側面80aが脱穀装置4の横側壁4aから離れる側へ揺動移動した開放位置(図15,16における実線で示す姿勢)とに、上下方向の揺動軸心y2回りで揺動して位置変更自在であるように構成されている。
燃料タンク8が固定位置に位置する状態では、その燃料タンク8によって選別室4Bの左側外方で第1ベルト式伝動機構100の外側が覆われ、燃料タンク8を開放位置に操作すると、前記第1ベルト式伝動機構100や脱穀装置4の横側壁4aに存在する各種機器のメンテナンスを広い空間で行い易くなる。
タンク載置台14は、左側の縦フレーム10Aの横外側面から横外方へ延出された前後二箇所の延出ブラケット14a(支持腕に相当する)にわたって連結された一対の縦長支持材14b,14bと、その一対の縦長支持材14b,14bの前後複数箇所で左右方向に掛け渡された連結材14cとで平面視梯子状に形成されている。
このタンク載置台14の上面は、図15に示すように、車体フレーム1の左側の縦フレーム10Aの横外側面から横外方へ延出された前後二箇所の延出ブラケット14a、及び連結材14cの上面が、前記縦フレーム10Aの上面よりも所定量低い位置に設けられている。これにより、タンク載置台14の上面は縦フレーム10Aや格子状搭載フレーム11の上面よりも低く位置設定されているが、その下面は縦フレーム10Aの下面と同等、もしくはそれよりも高く位置設定されている。
上下方向の揺動軸心y2は、前記タンク載置台14の後方側の延出ブラケット14aの横外方への延出端近くと、脱穀装置4の左側の横側壁4aの後端部から横側外方に延出した支持アーム14d(支持腕に相当する)の延出端近くとの夫々に、上向きに突出する同一の上下軸心を有した支軸14e,14eが固定状態で設けられることによって構成される。
この同一の上下軸心を有した支軸14e,14eに対して、保護枠81の後端部に設けた上下一対の枢支ブラケット82,82に、前記支軸14e,14eが係入する枢支孔を形成してあり、枢支ブラケット82,82の枢支孔を、前記支軸14e,14eに上方から嵌入させることによって、上下方向の揺動軸心y2周りで揺動自在に支持された燃料タンク8がタンク載置台14に装着されるように構成してある。
燃料タンク8の底面が上記した連結材14cにより受止め支持される構成となっており、複数の連結材14cのうち、揺動軸芯y2に近い後端側の連結材14cは前記揺動軸心y2を中心とする円周方向に沿うように傾斜した状態で設けられている。このように複数の連結材14cで支持する構成とすることで、燃料タンク8が揺動軸芯y2周りで回動するときの摺動抵抗ができるだけ少なくなるようにしている。
上記の揺動軸心y2に係入する枢支孔を備えた枢支ブラケット82,82は、保護枠81の後端側で、かつ横外方側の端部に設けてある。したがって、図16に示すように、燃料タンク8を開放位置に移動させたとき、燃料タンク8の全体が揺動軸心y2よりも外側に位置するように大きく開放させることができる。
図9及び図15に示すように、燃料タンク8が固定位置にまで揺動した状態で燃料タンク8を固定位置で位置保持自在な弾性係合式のロック具83が、燃料タンク8の保護枠81の前後方向中間部の下部に備えられている。このロック具83は、タンク載置台14に設けられた係止孔14fにバネの付勢力により係入して燃料タンク8が外方に移動することを防止することができるように構成されている。ロック具83をバネの付勢力に抗して手動で持ち上げて係止を解除させることにより、燃料タンク8を外方開放位置に切り換えることができる。
タンク載置台14は、左右一対の縦フレーム10A,10Aを備えたメインフレーム10に対して所定量低い位置に設けられているから、燃料タンク8が低位置になるので、所定の貯留量となるような上下高さを有するものでありながら、燃料タンク8の位置を下げて、燃料タンク8の上部に備えられる燃料供給口84から燃料を供給する作業が行い易いものとなる。
又、タンク載置台14が、左側の前輪2Fと左側の後輪2Rとの間に位置する状態で設けられるので、燃料タンク8は左側の前輪2Fと左側の後輪2Rとの間の前後中間に位置する空間を利用して配備されることになる。
〔外装カバー〕
次に、外装カバー9について説明する。
図1及び図3に示すように、脱穀装置4の左右両側の横側壁4aから離れて横側方を覆う外装カバー9が、脱穀装置4における上下幅方向の略全幅にわたって覆うように上下方向に長く延びる状態で設けられている。すなわち、外装カバー9が、脱穀装置4における扱室4Aの外側の横側方箇所及び選別室4Bの外側の横側方箇所の夫々を覆うように上下方向に長く延びる状態で設けられている。又、外装カバー9は、脱穀装置4の機体前後方向の全幅にわたって前後方向に延びる状態で設けられ、さらに、左右両側の外装カバー9は夫々、上部の機体前後方向に沿う揺動支点z2,z3周りで揺動開閉自在に構成されている。
以下、左右両側の外装カバー9の支持構造について具体的に説明する。
図15及び図17に示すように、左右両側の外装カバー9のうちの右側の外装カバー9Rは、エンジン7及びラジエータ70の右側外方に位置する状態で設けられ、上部の機体前後向きの揺動支点z2周りで揺動開閉自在に構成されている。
すなわち、図17に示すように、グレンタンク5を載置支持するために備えられた支持脚部12の右外側部における前後2箇所において固定状態で設けられた支持部91に、外装カバー9Rに取付けられたブラケット90dが機体前後方向に沿う揺動支点z2周りで揺動自在に枢支連結されている。
図15に示すように、左右両側の外装カバー9のうちの左側の外装カバー9Lは、燃料タンク8の左側外方に位置する状態で設けられ、上部の機体前後向きの揺動支点z3周りで揺動開閉自在に構成されている。すなわち、脱穀装置4の左側の横側壁4aから左側外方に向けて支持アーム4dが固定延設され、支持アーム4dの先端部に設けられた支持ブラケットに、外装カバー9Lに取付けられたブラケット90dが揺動支点z3周りで揺動自在に枢支連結されている。又、支持アーム4dは、前後方向で離間した2箇所に設けられている。したがって、外装カバー9Lは、その支持アーム4dに対して前後に離れた2箇所で揺動自在に支持されている。
図1及び図2に示すように、左右両側の外装カバー9には夫々、前輪1との接触を除けるための前輪用切欠部96と、後輪2との接触を除けるための後輪用切欠部97とが形成されている。
前輪用切欠部96は、前輪1の外周部に近接した状態で前輪1の外周部に沿うような円弧状に形成されている。
自走機体の前部側では、刈取処理装置17と脱穀装置4との間の作物の受け渡しが行われ、又、エンジン7やトランスミッション3等の駆動機構も備えられるので、外方に開放される箇所を少なくして、外部から他物が侵入したり、作物の受け渡し箇所から発生する塵埃が外方に飛散するのを回避させる等のために、前輪用切欠部96はできるだけ前輪の外周部に沿うような小さい形状にしている。
一方、後輪用切欠部97は、自走機体の横側部の後方下方側を開放させるように大きく切り欠かれた形状となっている。自走機体の後部側では、前部側のように外方に開放される箇所を少なくする必要がなく、大きく切り欠かれた形状とすることによって、外装カバー9全体の小形軽量化を図るようにしている。
そして、自走機体の左側では、図3に示すように、後輪用切欠部97を通して開放される脱穀装置4の横側箇所を、外装カバー9と脱穀装置4との間に備えられた燃料タンク8にて覆うように構成されている。このように構成することで、第1ベルト式伝動機構100が外方に露出されることがなく、外部から他物が侵入して第1ベルト式伝動機構100が損傷を受ける等の不利を回避し易いものになる。
又、自走機体の右側では、後輪用切欠部97を通して、ラジエータ70が外部からエンジン冷却用の空気を吸引するように構成されている。つまり、この後輪用切欠部97がラジエータ70の吸引を可能にする開口部を兼用する構成となっている。
図1、図3、図15、及び図17に示すように、左右両側の外装カバー9(9R,9L)には夫々、下部に開閉操作用の握り部98が備えられ、作業者はこの握り部98を手動操作することにより、外装カバー9を上部の揺動支点(z2,z3)周りで揺動させて開閉操作することができるように構成されている。
左右両側の外装カバー9R,9Lには夫々、閉じた状態で位置保持自在な保持状態と、開き操作を許容する解除状態とに切り換え自在な保持具99が備えられている。この保持具99は、自走機体の固定部に備えられた係止具95に係止することにより外装カバー9を閉じた状態で位置保持することができ、係止具95との係止を解除することで外装カバー9の開き操作を許容する状態に切り換えることができるように構成されている。
左側の外装カバー9Lに対する機体側の係止具95は固定部の一例としての燃料タンク8に備えられている。つまり、図3及び図15に示すように、燃料タンク8の側面に斜め方向に沿う状態でアングル材からなる保護枠81の斜材81aが固定されている。そして、この斜材81aの途中部にブラケット81bを介して係止具95が備えられる構成となっている。
図17に示すように、右側の外装カバー9Rに対する機体側の係止具95は、固定部の一例としての支持脚12bから固定延設された固定部材94に備えられている。
左右両側の外装カバー9(9R,9L)には夫々、外装カバー9が略水平方向に沿う開放姿勢に切り換わっている状態で位置保持する位置保持状態と、位置保持を解除して外装カバー9が略鉛直姿勢となる閉塞姿勢に切り換わることを許容する保持解除状態とに切り換え自在な位置保持機構90が備えられている。
左右両側の位置保持機構90は夫々、中間の枢支部90cにて屈曲自在に連結した一対のリンク部材90a,90bを所定方向に折れ曲げることにより外装カバー9が閉状態に切り換わることを許容し、且つ、一対のリンク部材90a,90bを略直線状に連なる姿勢にて所定方向とは反対方向への折れ曲がりを規制することにより外装カバー9を所定開姿勢にて位置保持するように構成されている。
説明を加えると、図15に示すように、左側の外装カバー9Lに対する位置保持機構90は、一対のリンク部材90a,90bの両側端部のうちの一方が、左側の外装カバー9Lの途中部に連結され、他方が脱穀装置4の左側の横側壁4aに設けられた連結部92に枢支連結されている。
そして、一対のリンク部材90a,90bは、下方側には燃料タンク8が存在するので、中間の枢支部90cにて上方に向けて屈曲自在に設けられ、一対のリンク部材90a,90bを略直線状に連なる姿勢で下方側への折れ曲がりを規制するように構成されている。すなわち、チャンネル材にて構成される一方のリンク部材90aを枢支連結箇所である枢支部90cを越えて相手側に向けて延びるように延長形成してあり、その延長形成された箇所が相手側のリンク部材90bに接当して下方への折れ曲がりを規制するように構成されている。
右側の外装カバー9Rに対する位置保持機構90は、一対のリンク部材90a,90bの両側端部のうちの一方が、左側の外装カバー9Rの途中部に連結され、他方が支持脚12bの上下途中部に設けられた連結部93に枢支連結されている。そして、左側の位置保持機構90と同様に、チャンネル材にて構成される一方のリンク部材90aの枢支連結箇所である枢支部90cを越えて相手側に向けて延びるように延長形成してあり、折れ曲がりを規制するように構成されるが、図17に示すように、上方側にはラジエータ70に対する伝動機構75が存在するので、中間の枢支部90cにて下方に向けて屈曲自在に構成されている。
このように構成されていることにより、例えば、燃料タンク8に燃料を供給する場合、あるいは、扱室4A内の清掃やメンテナンス作業等を行う場合には、左側の外装カバー9Lを所定開姿勢に姿勢変更させて作業を行うことができる。尚、選別室4Bのメンテナンス作業を行う場合には、燃料タンク8も外方張り出し位置に切り換えた状態で作業を行うことになる。
又、ラジエータ70やエンジン7に対するメンテナンス作業等を行う場合には、右側の外装カバー9Rを所定開姿勢に姿勢変更させた状態で、メンテナンス用の作業空間s1に入り込んで作業を行うことができる。
〔グレンタンク〕
グレンタンク5は、図18〜21に示すように、角パイプなどの各種の鋼材を組み付けて形成したタンクフレーム50の上側に、箱状のタンク本体51を搭載してあるとともに、これらのタンクフレーム50とタンク本体51とが一体的に連結されて、支持脚部12の上端部に設けた支軸部50Aの前後方向の横軸心z4周りで揺動可能に支持されている。
前記タンク本体51は、底板52、前後左右の縦板53、及び天板54などによって、脱穀装置4の左外方に張り出す左側張出部51Lと、脱穀装置4の右外方に張り出してエンジン7などの上方に位置する右側張出部51Rとを備えるように構成することにより、脱穀装置4の左右両側にオーバーハングした状態に延出され、運転キャビン15と同様に左右の前輪2Fにわたる幅広に形成されている。
また、タンクフレーム50、及びタンク本体51の底板52は、図21に示すように、その左半部側の底部52aが脱穀装置4の上方に位置するのに対して、その右半部側の底部52bが脱穀装置4の上端部よりもよりも低く位置するように構成されている。これによって、グレンタンク5の右半部側の底部52bは、図19乃至図21に示すように、脱穀装置4の台形状に膨出する天板4bと側面視で重複する高さ位置に設けられた状態となる。
このとき、前記支持脚部12の上部は、脱穀装置4の扱胴40と側面視で重複するように高さ位置を設定してあるので、前記エンジン7の後方側で、支持脚部12の受け枠12eの下方側に形成される空間部s1の上下方向高さもかなり高くなる。
したがって、外装カバー9を開放姿勢に操作すると脱穀装置4の横側壁4aの横側外方も比較的広く開放され、脱穀装置4のメンテナンスを行う際にも便利になる。
タンクフレーム50は、その前後両端部の右下端箇所に前方又は後方に突出する支軸部50Aを備え、かつ、その底部の左側箇所に下方に延出する前後一対の脚部50Bを備えている。
各支軸部50Aは、車体フレーム1における脱穀装置4の右側方箇所に立設した支持脚部12の右上端部に備えた前後一対の枢支部55に相対回転可能に内嵌し、その支軸部50Aの軸心がタンクフレーム50の揺動軸心となる前後方向の横軸心z4となっている。つまり、前後の支軸部50Aを支点にしたグレンタンク5の左右方向への揺動操作が可能となるように構成している。
そして、タンクフレーム50と支持脚部12とにわたって油圧式のダンプシリンダ56を架設し、前後の支軸部50Aを支点にしてグレンタンク5を、脱穀装置4の上部に近接した穀粒貯留用の貯留位置と、脱穀装置4の上部から離れて右方に傾倒した穀粒排出用の排出位置とにわたって左右方向に揺動駆動するように構成してある。
タンクフレーム50の各脚部50Bは、それらの下端部がダンプシリンダ56の収縮作動で脱穀装置4の天板4bにおける左端部に当接することにより、グレンタンク5を貯留位置に保持するように構成されている。
グレンタンク5の右端部において、右側の縦板53は、その下部側が上部側よりも機体の右外側に位置する状態に形成している。グレンタンク5の右端部には、その下部からの穀粒の排出を可能にする状態で底板52の右端部と右側の縦板53の下端部との間に形成した穀粒排出口53a、穀粒排出口53aの前後幅の変更を可能にする機能を有する状態で穀粒排出口53aを開閉するように右側の縦板53の下端部に左右揺動可能に垂下連結した複数の開閉板53b、及び、タンクフレーム50との連結軸57aを支点にして右側の縦板53の下部側に沿って起立する姿勢と右外方に倒伏する姿勢とにわたって起伏揺動する蓋板57を備えている。
蓋板57は、その起立姿勢では各開閉板53bの右外方への揺動を阻止することにより穀粒排出口53aを閉塞し、かつ、その倒伏姿勢では各開閉板53bの右外方への揺動を許容することにより穀粒排出口53aの開放を可能にするように構成している。
前後の縦板53,53と蓋板57とにわたって、倒伏した蓋板57を穀粒を機体右外方に流下案内するガイド板として機能させる前後一対の腰折れリンク58を架設している。前後の縦板53,53の右端上部には、対応する腰折れリンク58の蓋板57側の枢支軸57bとの係合で蓋板57を閉位置に固定保持する前後一対の係合アーム59aを一体揺動する状態に備えたロックレバー59を左右揺動可能に装備している。
上記の構成から、ロックレバー59を揺動操作して蓋板57の閉位置での固定保持を解除し、蓋板57を閉位置から開位置に揺動操作し、ダンプシリンダ56を伸長作動させてグレンタンク5を貯留位置から排出位置に揺動駆動することにより、グレンタンク5を、その内部に穀粒を貯留する貯留状態から右方向に傾倒して内部の貯留穀粒を穀粒排出口53aから機体の右外方に排出する傾倒状態に切り換えることができる。又、蓋板57を開位置から閉位置に揺動操作し、ロックレバー59を揺動操作して蓋板57を閉位置に固定保持し、ダンプシリンダ56を収縮作動させてグレンタンク5を排出位置から貯留位置に揺動駆動することにより、グレンタンク5を傾倒状態から貯留状態に切り換えることができる。
そして、グレンタンク5を傾倒状態に切り換えることにより、脱穀装置4の上部に備えた可動の天板4bを開位置に揺動操作することが可能になり、脱穀装置4の上部に備えた扱胴40などに対する上方からのメンテナンスが可能になる。
グレンタンク5の天板54は、後側の縦板53の上端縁及び左右の縦板53,53の上端縁よりも上方に位置する水平部54A、後側の縦板53の上端縁に対向する水平部54Aの後端縁から後側の縦板53の上端縁に向けて傾斜する後側の傾斜部54B、及び、左右の縦板53,53の上端縁に対向する水平部54Aにおける左右の側端縁から対応する左右の縦板53,53の上端縁に向けて傾斜する左右の傾斜部54C,54Dとを備える状態に形成している。
グレンタンク5は、グレンタンク5の内部への穀粒の供給を可能にする供給口5Aを、グレンタンク5の上端部のうちの前側の縦板53と左側の縦板53とで形成するコーナー部分に形成している。具体的には、供給口5Aを、前側の縦板53における上端部の左端側箇所に、天板54の左側の傾斜部54Cに沿う左下がりの傾斜姿勢で形成している。
グレンタンク5の左右方向幅は、車体フレーム1の左右方向幅と同程度の左右方向幅に設定され、その左右方向での中央位置は機体の中心線CLと略一致している。また、グレンタンク5の上下方向高さは、その左右方向幅よりも小さくなるように寸法設定され、グレンタンク5の上面の最上部が運転キャビン15の天井部上面と同程度の高さとなるように構成されている。
〔揚送装置〕
図10及び図18〜20に示すように、脱穀装置4の穀粒排出箇所である一番スクリュー47aの終端部からグレンタンク5の供給口5Aにわたって、脱穀装置4での扱き処理及び選別処理によって得た単粒化穀粒をグレンタンク5に搬送する揚送装置110を架設している。
揚送装置110は、脱穀装置4の右外側において一番スクリュー47aの終端部から前上方に向かう前傾姿勢で延出する下側搬送機構110Aと、グレンタンク5の前外側において下側搬送機構110Aの搬送終端部から左上方に向かう左傾倒姿勢で延出する上側搬送機構110Bとを備えて、グレンタンク5の穀粒排出側となる右側膨出部51Rを迂回するように構成している。
下側搬送機構110Aは、一番スクリュー47aの終端部に連通接続したコンベヤケース111の内部に、多数の搬送板を周部に備えて回転駆動される無端回動チェーン111aを備えて穀粒を掻き上げ搬送するスラットコンベヤによって構成されている。
この下側搬送機構110Aの搬送終端部には、揚送した穀粒を上側搬送機構110Bの搬送始端部に流下案内する穀粒ガイド111bを備えている。穀粒ガイド111bには、ダクトを採用して穀粒の漏れ出しを防止するように構成してある。
上側搬送機構110Bは、穀粒ガイド111bに連通接続した搬送筒112の内部において、その上下両端部にわたって回転可能に架設したスクリュ−軸112aが回転することにより、下側搬送機構110Aが搬送した穀粒をグレンタンク5の供給口5Aに揚送するスクリュ−コンベヤによって構成されている。
上側搬送機構110Bの搬送終端部には、揚送した穀粒をグレンタンク5の供給口5Aからグレンタンク5の内部に放擲供給する放擲装置113を配備している。
放擲装置113は、揚送した穀粒をスクリュー軸112aと一体回転して遠心力により放射状に放擲する一対の放擲板113a、及び、放擲板113aを覆うとともにスクリュー軸112aの回転中心を中心にした回転が可能な状態で搬送筒112の上端部に外嵌した放擲ケース113b、などを備えている。放擲ケース113bには、放擲板113aが放擲する穀粒をグレンタンク5の内部に案内する案内部113cを形成してある。
下側搬送機構110Aは、グレンタンク5の右側膨出部51Rの下方において、脱穀装置4の右側面とエンジン7との間に形成される空間を利用して、その空間を通る状態で脱穀装置4の右側面とエンジン7との間に位置するように配備している。又、右側膨出部51Rの張り出し方向と直交する方向に沿う状態で脱穀装置4の右側面に沿うように装備している。これにより、下側搬送機構110Aを脱穀装置4の右側面に近接させた状態で装備することができ、車体フレーム1における下側搬送機構110Aの右外方箇所を、エンジン7やエンジン7の周辺機器などを配備する配置領域として、無駄のない状態でより有効に利用することができる。
更に、その搬送終端部に備えた穀粒ガイド111bが平面視でグレンタンク5の右側膨出部51Rの前端よりも機体前側に位置する状態で、かつ、その上端部が脱穀装置4よりも上方に位置する状態となるように前傾姿勢で装備している。これにより、グレンタンク5を、その右半部側が脱穀装置4の上端部よりも下方に位置する状態に拡張形成し易くしながら、又、穀粒ガイド111bとグレンタンク5の前外側に配備する上側搬送機構110Bとの接続を簡単に行えるようにしながら、垂直姿勢で装備する場合に比較して下側搬送機構110Aでの穀粒の搬送効率の向上を図れるようにしている。又、上側搬送機構110Bによるスクリュー搬送が短くなるようにして、スクリュー搬送時に生じる虞のある穀粒の損傷を抑制するようにしている。
上側搬送機構110Bは、グレンタンク5の前面と運転キャビン15の背面との間に形成された空間を利用して、脱穀装置4の右外側に位置する下側搬送機構110Aの搬送終端部からグレンタンク5の左上端部に位置する供給口5Aに向かう左傾倒姿勢で、グレンタンク5の前面に沿う状態に装備している。これにより、運転キャビン15を上側搬送機構110Bの支持フレームに利用することが可能になる。その結果、グレンタンク5を左右方向への揺動操作で貯留状態と傾倒状態とに切り換え可能に構成するものでありながら、上側搬送機構110Bの放擲装置113からグレンタンク5の内部への穀粒の放擲供給が可能となるように上側搬送機構110Bをグレンタンク5の前面に近接させた状態で固定装備するための支持構造に要する構成の簡素化を図ることができる。
又、上側搬送機構110Bの下端部が脱穀装置4の上端部と略同じ高さに位置するように構成している。これにより、上側搬送機構110Bの下端部と供給口5Aとの高低差を小さくすることができ、その分、上側搬送機構110Bの搬送傾斜角度を緩くすることができる。その結果、上側搬送機構110Bでの穀粒搬送効率を向上させることができる。
〔トランスミッション〕
エンジン7の動力が伝達されるトランスミッション3は、車体フレーム1の前部に装着されていて、図23及び図24に示すように、静油圧式無段変速装置3A、遊星歯車機構を用いた遊星歯車減速装置3B、ギヤ変速装置3C、及び差動装置3Dなどを組み合わせて構成してある。
これらの各装置3A,3B,3C,3Dのうち、ミッションケース30の内部に、前記遊星歯車減速装置3B、ギヤ変速装置3C、差動装置3Dの夫々が配備され、ミッションケース30の外側で左側の横側面30a(図24の紙面では右側)に前記静油圧式無段変速装置3Aが取り付けられている(図7乃至図8参照)。このように変速装置としての各装置3A,3B,3C,3Dをミッションケース30に組み込むことによってトランスミッション3を構成している。
前記ミッションケース30は、図7及び図8に示すように、メインフレーム10の前部に設けてある左右の前支持枠部10a同士を連結する矩形パイプ状の連結フレーム10Dの上側に載置した状態で連結固定されている。
ミッションケース30は、左右一対の分割ケース体の開放端同士の接合箇所に相当する上下方向での分割面Fを境にして、左右に分割可能な箱状に形成されている。
そして、箱状に接合された状態では、水平方向に沿う底面30eの左右両側に上下方向に沿う横向きの横側面30a,30bを備え、前方側と後方側とに、それぞれ上下方向に沿う前側面30dと後側面30fとを備え、上方側に、後端側の一部は水平で、その前方側が前端側ほど前下がり状に傾斜する傾斜面に形成された上面30cを備えている。
これによって、平面視ではほぼ矩形状で、側面視では図23に示すように、ほぼ三角形状の箱状に形成されたミッションケース30が構成されている。
またミッションケース30は、図7及び図8に示すように、平面視では刈取処理装置17のフィーダ17Aと部分的に重複するように配設されている。
このように構成されたミッションケース30は、フィーダ17Aを最下端位置にまで下降させた状態では、図1に示すように、そのフィーダ17Aの下面がミッションケース30と接触しないように、前記ミッションケース30の上面30cの傾斜した部分が下限位置まで下降したフィーダ17Aの下面の傾斜とほぼ同様な傾斜角度となるように形成されている。
ミッションケース30内には、図23に示すように、ミッションケース30の上部側における前後方向での一端部側である後端部寄りの箇所に、軸線方向を左右方向に沿わせた入力軸31が配設されている。ミッションケース30の下部側で、前記一端部とは反対の他端部側に相当する前端部寄りの箇所には、軸線方向を左右方向に沿わせた駆動軸20(第1出力軸に相当する)が配設されている。
そして、入力軸31から駆動軸20への動力伝達系における各伝動軸34,35は、前記入力軸31の軸心p1と駆動軸20の軸心p2とを結ぶ仮想線分aよりも下方側で、かつミッションケース30の前記一端部側寄りの上下方向とミッションケース30の底面30e側寄りの水平方向とに沿って配設されている。
つまり、図23に示されるように、入力軸31の直下方位置の近くに変速伝動軸34が配設され、前記駆動軸20の軸心p2と同程度の高さ位置に分岐伝動軸35が配設されており、これらの入力軸31、変速伝動軸34、分岐伝動軸35、及び駆動軸20の各軸を接続する仮想線分が、側面視でミッションケース30の後側面30fと底面30eとに沿う略L字状となるように前記動力伝達系の各伝動軸34,35が配設されている。
前記入力軸31の右側端部(図24の紙面では左側)には入力プーリ31aが固定してあり、エンジン7からの駆動力が伝動ベルト83を介して伝達されるように構成してある。
前記入力軸31の左側端部(図24の紙面では右側)は、ミッションケース30の左側の横側面30aに固定された静油圧式無段変速装置3Aにおける油圧ポンプ32のポンプ軸32aと一体回動するように接続されていて、エンジン動力が油圧ポンプ32の駆動力として伝えられるように構成されている。
前記静油圧式無段変速装置3Aにおける油圧モータ33のモータ軸33aは、ミッションケース30内で左右の横側面30a,30bにわたって架設された変速伝動軸34に対して同軸心上で相対回転自在に接続されている。
このモータ軸33aと変速伝動軸34とは、遊星歯車減速装置3Bの入力軸と出力軸とを構成するものであり、モータ軸33aと一体回動するように遊星歯車減速装置3Bのサンギヤ33bが装着され、そのサンギヤ33bの外周側に噛合するプラネタリアギヤ34bを支持するためのキャリヤ34aが変速伝動軸34に一体回動するように装着されている。
そして、キャリヤ34aに自転自在に支持されたプラネタリアギヤ34bがサンギヤ33bの外周側を公転するように装着され、さらにその外周側に噛合するリングギヤ31dが設けられている。このリングギヤ31dは、前記入力軸31に設けた伝動ギヤ31cを介して入力軸31の回転を伝えるように、入力軸31の伝動ギヤ31cとプラネタリアギヤ34bとの両者に対して内外で噛合している。
上記のサンギヤ33b、キャリヤ34a、プラネタリアギヤ34b、及びリングギヤ31dによって遊星歯車減速装置3Bを構成しており、この遊星歯車減速装置3Bに対してモータ軸33a、ならびに入力軸31の動力が入力され、キャリヤ34aを介して変速伝動軸34に変速動力が出力されるように構成してある。
前記変速伝動軸34は、外周部にスプライン溝を形成したスプライン軸によって構成され、その軸線方向にスライド移動自在なシフトギヤ34cがスプライン嵌合されて一体回動するように構成されている。
このシフトギヤ34cは、分岐伝動軸35に設けた変速用の各ギヤ35a,35b,35cとともに、それらの各ギヤ35a,35b,35cと択一的に噛合して高低変速操作を行うためのギヤ変速装置3Cを構成している。
つまり、シフトギヤ34cは、中速用ギヤ部g1、高速用ギヤ部g2、低速用ギヤ部g3の三種のシフトギヤ部を一体に形成したものであり、分岐伝動軸35に設けてある中速ギヤ35a、高速ギヤ35b、及び低速ギヤ35cの夫々に対して各別に噛合するように構成されている。
前記分岐伝動軸35もミッションケース30内で左右の横側面30a,30bにわたって架設されている。そして、この分岐伝動軸35には、前述した中速ギヤ35a、高速ギヤ35b、及び低速ギヤ35cの他に、前輪2Fに動力を伝達する差動装置3Dのデフギヤ36に噛合する非操向系の第1伝動ギヤ35dと、後輪2Rに動力を伝達する中継伝動軸38の伝動ギヤ38aに噛合する操向系の第2伝動ギヤ35eとを一体に備えてある(図23及び図24参照)。
前記デフギヤ36に入力された非操向系の駆動力は、差動装置3Dを介して左右の駆動軸20,20(第1出力軸に相当する)に伝達され、その左右の駆動軸20.20が左右の前輪2Fの減速ケース21内の減速機構21aに伝えられる。この減速ケース21内では、遊星歯車機構で構成された減速機構21aによって減速された動力が前車軸2aに伝えられ、前輪2Fが駆動されるように構成されている。
前記左右の駆動軸20,20は、その外周側に夫々複数の摩擦板を備えたサイドブレーキ20aを備えており、図示しないサイドブレーキペダルの左右各別の操作にともなって、右又は左のサイドブレーキ20aが操作されるように構成してある。
前記差動装置3Dは、デフロック状態とデフロック解除状態とに切換自在なデフロック機構37を備え、運転キャビン15内に備えられた図示しないデフロックペダルの踏み込み操作、及び再度の踏み込みに伴う踏み込み解除操作に連動して、デフロック状態とデフロック解除状態との切換操作が行われるように構成されている。
前記中継伝動軸38に入力された操向系の駆動力は、図24に示すように、その中継伝動軸38に設けたベベルギヤ38bを介して、中継伝動軸38の軸線に対して直交する軸線を有して後方側へ向けられた後輪駆動軸39(第2出力軸に相当する)のベベルギヤ39aに伝達されるように構成してある。
そして、後輪駆動軸39の軸端に接続された駆動伝達具24を介して、前記分岐伝動軸35から分岐された動力のうち、操向系の駆動力が後車軸2bを介して後輪2Rに伝達されるように構成してある。
ミッションケース30の前記静油圧式無段変速装置3Aが設けられた側の横側面30aには、前記入力軸31の軸心p1と駆動軸20の軸心p2とを結ぶ仮想線分aよりも上方側で、前後方向では駆動軸20よりも入力軸31に近い側に位置させて、各種油圧アクチュエータに圧油を供給するためのギヤポンプ25も取り付けられている。
このギヤポンプ25へ駆動力の入力は、前記入力軸31の途中に設けた分岐ギヤ31bからギヤポンプ25のポンプ駆動軸25aの軸端に設けた入力ギヤ25bに動力が伝達されるように構成され、入力軸31の動力で駆動されるように構成してある。
また、ギヤポンプ25は、図23に示すように、ミッションケース30内に貯留されている油を、ミッションケース30の底面30e近くに設けたストレーナ26aを経て、そのストレーナ26aに接続された給油路26を介して吸い込むように構成されている。このミッションケース30内に貯留されている油は、ミッションケース30内の各ギヤ等に対する潤滑油としても利用できるように、分岐伝動軸35や駆動軸20が存在する高さ位置に液面hが達する程度まで貯留させてある。
そしてギヤポンプ25は、操向車輪である後輪2Rをステアリング操作するためのパワーステアリング装置60、刈取処理装置17の全体を昇降操作するための刈取昇降シリンダ27、刈取処理装置17の掻き込みリール17Bを昇降操作するためのリール昇降シリンダ(図示せず)、及びグレンタンク5の昇降操作用のダンプシリンダ56を駆動するために用いられるものであり、これらのパワーステアリング装置60、刈取昇降シリンダ27、リール昇降シリンダ、及びダンプシリンダ56が、ギヤポンプ25によって駆動されるアクチュエータを構成している。
前記分岐伝動軸35のミッションケース30の右横側面から外部へ突出した箇所には、複数の摩擦板と押圧体とを備えた駐車ブレーキ18が装着されている。
この駐車ブレーキ18は、図示しないが、運転キャビン15内に備えられた駐車ブレーキペダルの踏み込みによって押圧体が摩擦板を押圧し、分岐伝動軸35の回動を阻止する制動状態となり、駐車ブレーキペダルの踏み込み解除により、押圧体による摩擦板の押圧が解除された制動解除状態となるように構成されている。
尚、図23中に示す符号30gは、ミッションケース30を吊り下げる際に用いることのできるフック部材であり、ミッションケース30の上面30cに設けた取り付け座30hに対して、螺合させて取り付け可能に構成してある。前記フィーダ17Aの下部に、このフック部材30gに対する係合部(図示せず)を設けることで、フィーダ17Aの上下昇降動作に伴って、刈取昇降シリンダ27の操作力を利用して、組み付け分解時にミッションケース30を吊り下げ支持することも可能である。
〔後輪駆動系〕
後輪2Rに駆動力を伝えるために前記後輪駆動軸39に接続される駆動伝達軸24(駆動伝動具に相当する)は、図14に示すように、上下方向では、脱穀装置4を搭載した車体フレーム1の下縁、つまりメインフレーム10の縦フレーム10Aの下縁よりも上方側で、脱穀装置4の下面よりも下方側、つまり、格子状搭載フレーム11の上縁よりも下方側に配設されている。
また、平面視では、図8に示されるように、脱穀装置4の右側の横側縁に沿って、その少し右側方に配設してある。
これによって、脱穀装置4の下面側を開放してメンテナンス作業を行う際に、この駆動伝達軸24が作業の妨げになることを回避できる。また、駆動伝達軸24が車体フレーム1の下縁よりも下方には存在しないので、他物との接触を回避し易く、車体フレーム1の上方側に設置スペースを必要としないので、車体フレーム1上に配設される装備の妨げにもならない。
後輪駆動軸39から後車軸2bへの動力伝達構造は次のように構成されている。
すなわち、図8及び図24に示されるように、後輪駆動軸39の延長線上で駆動伝達軸24が軸継ぎ手24aを介して同芯状に連結されている。
その駆動伝達軸24に伝えられた動力は、駆動伝達軸24の後端に設けたベベルギヤ24b、及び伝動上手側と下手側とにベベルギヤ66a,66bを有した横向き伝動軸66を介して前後向き伝動軸67の前端側ベベルギヤ67aに伝達される。
前後向き伝動軸67は、後輪支持フレーム22の前後方向軸心z1と同軸心上に位置するように車体フレーム1に回動自在に支持されており、その後端側に設けられた後端側ベベルギヤ67bが後輪支持フレーム22の内部に位置している。
後輪支持フレーム22は断面矩形の箱状に形成されていて、内部に後輪伝動軸68が装備されている。この後輪伝動軸68の中間部に設けた入力用ベベルギヤ68aが前後向き伝動軸67の後端側ベベルギヤ67bと噛合し、後輪伝動軸68の左右両端に設けた出力ギヤ68b,68bが左右の各後車軸2bに対してユニバーサルジョイント69bを介して連結された連動軸69の伝動ギヤ69aに噛合して、後輪2Rに駆動力が伝達されるように構成してある。
〔後輪操作機構〕
操向車輪を構成する後輪2Rを上下揺動軸心y1周りで向き変更自在に操作するための後輪操作機構6は、図8及び図24に示すように構成されている。
すなわち、車体フレーム1の後部において、前後方向軸心z1周りで左右揺動自在に装着された後輪支持フレーム22の左右両端部には、後車軸2b(車軸に相当する)を上下揺動軸心y1周りで回動操作自在に枢支するための枢支筒部22aを一体に溶接して設けてある。
上下揺動軸心y1を揺動中心として操向操作される左右の後輪2Rは、直進進行時に前方内方側へ向く状態にあるピットマンアーム62がタイロッド61を介して全油圧式のパワーステアリング装置60に連結されている。
このパワーステアリング装置60は、ステアリングハンドル15aの操向操作量を検出するステアリング操作量検出器(図示せず)で検出された検出情報がマイクロコンピュータからなる制御装置(図示せず)に入力され、この制御装置の不揮発性メモリーに予めプログラムとして記憶させてある操向操作手段(図示せず)の指令に基づいて、パワーステアリング装置60のピストンロッド60bを伸縮作動させ、操舵方向が変更されるように構成してある。
パワーステアリング装置60のシリンダ60aは、前後方向軸心z1周りで左右揺動する後輪支持フレーム22に固定支持されていて、後輪支持フレーム22とともに前後方向軸心z1周りで左右揺動するように構成されている。
〔走行系の伝動形態〕
エンジン7から走行装置2の動力伝達系は、図24に示すように構成されている。
エンジン7からの出力は、伝動ベルト83及び入力プーリ31aを介してトランスミッション3の入力軸31に入力されている。
入力軸31に伝達された動力は、その入力軸31と同心状に連なって一体回動するように連結されたポンプ軸32aを介して静油圧式無段変速装置3Aの油圧ポンプ32に伝達されている。また、この動力は、入力軸31に設けた分岐ギヤ31bを介してギヤポンプ25と、伝動ギヤ31cを介して遊星歯車減速装置3Bのリングギヤ31dとに分岐伝動されている。
静油圧式無段変速装置3Aに伝達された動力は、変速操作されて油圧モータ33のモータ軸33aから出力され、遊星歯車減速装置3Bのサンギヤ33bに入力される。したがって、遊星歯車減速装置3Bのキャリヤ34aには、前記油圧モータ33側と、入力軸31側との双方から入力された動力の合成力が伝えられ、その合成力が変速された動力としてキャリヤ34aを介して変速伝動軸34に伝達される。
上記静油圧式無段変速装置3Aと遊星歯車減速装置3Bとが走行駆動系の主変速装置を構成しているものであり、この主変速装置は、運転キャビン15内に備えた主変速レバー(図外)の前後揺動操作で、無段階に前進側最高速位置から後進側位置にわたる変速操作を行えるように構成してある。
変速伝動軸34に伝えられた動力は、シフトギヤ34c及び分岐伝動軸35の各変速ギヤ(中速ギヤ35a、高速ギヤ35b、及び低速ギヤ35c)を介して分岐伝動軸35に変速動力が伝達されるように構成してある。このシフトギヤ34cにおける、中速用ギヤ部g1、高速用ギヤ部g2、低速用ギヤ部g3の三種のシフトギヤ部と、分岐伝動軸35における中速ギヤ35a、高速ギヤ35b、及び低速ギヤ35cとが、運転キャビン15内に設けられた図示しない副変速レバーで変速操作される副変速装置を構成している。
前記シフトギヤ34cの中速用ギヤ部g1が分岐伝動軸35の中速ギヤ35aに噛合する位置が副変速装置の中速出力状態であり、前記シフトギヤ34cの高速用ギヤ部g2が分岐伝動軸35の高速ギヤ35bに噛合する位置が副変速装置の高速出力状態であり、前記シフトギヤ34cの低速用ギヤ部g3が分岐伝動軸35の低速ギヤ35cに噛合する位置が副変速装置の低速出力状態である。
分岐伝動軸35に伝達された動力は、分岐伝動軸35と一体回動する第1伝動ギヤ35dに噛合するデフギヤ36に伝えられ、差動装置3Dを経て左右の駆動軸20,20が駆動され、前車軸2a,2aに駆動力が伝達される。
前記分岐伝動軸35には、第2伝動ギヤ35eも一体回動するように設けてあり、この第2伝動ギヤ35eに噛合する伝動ギヤ38aを介して中継伝動軸38に駆動力が分岐伝動され、その中継伝動軸38に備えたベベルギヤ38b、及びそのベベルギヤ38bに噛合するベベルギヤ39aを介して後輪駆動軸39に前記分岐伝動軸35の動力が分岐伝動される。
前記後輪駆動軸39に伝動された動力が、駆動伝達軸24、横向き伝動軸66、前後向き伝動軸67、後輪伝動軸68、連動軸69を介して後車軸2b,2bに伝達され、後輪2Rが駆動される。
〔作業系の伝動形態〕
次に、脱穀装置4、グレンタンク5、及び刈取処理装置17などの作業系に対する動力伝達経路について説明する。
図25に示すように、エンジン7の出力軸7aの動力は、作業入力用伝達機構79によって、唐箕45のうちの副唐箕45aの駆動軸を兼ねる入力回転軸101に伝達される。
作業入力用伝動機構79は、エンジン7の出力軸7aに設けられた駆動プーリ79aと、副唐箕45aの入力回転軸101に設けられた従動プーリ79bと、駆動プーリ79a及び従動プーリ79bに巻き付けられた動力伝達用のベルト79cとを備えて、エンジン7の出力軸7aの動力を直接、副唐箕45aの入力回転軸101に伝達するように構成されている。
副唐箕45aの入力回転軸101の動力は、脱穀装置4の選別室4B内の各装置やグレンタンク5に穀粒を送り込む揚送装置110に駆動力を伝達する第一伝動機構としての第1ベルト式伝動機構100と、脱穀装置4の扱胴40や刈取処理装置17に対して駆動力を伝達する第二伝動機構としての第2ベルト式伝動機構85とに分岐伝動されるように構成してある。
つまりエンジン7の出力軸7aの動力は、作業入力用伝動機構79によって、副唐箕45aの入力回転軸101に伝達された後、第1ベルト式伝動機構100によって、唐箕45のうちの主唐箕45bなどの脱穀装置4の選別室4B内の各装置やグレンタンク5に穀粒を送り込む揚送装置110に駆動力を伝達し、第2ベルト式伝動機構85によって、脱穀装置4の扱胴40や刈取処理装置17に対して駆動力を伝達するように構成されている。
この実施形態では、第1ベルト式伝動機構100及び第2ベルト式伝動機構85は、脱穀装置4の左右方向において、エンジン7が配置された脱穀装置4の右側とは反対側、つまり左側に配置され、第1ベルト式伝動機構100が脱穀装置4の選別室4Bの左横側方で前記入力回転軸101よりも後方側に向けて配設されている。
第2ベルト式伝動機構85は、脱穀装置4の左横側方で前記入力回転軸101よりも上方の前方側に向けて配設されている(図10及び図25参照)。
第1ベルト式伝動機構100では、入力回転軸101の第1駆動プーリ101aから伝動ベルト102,103,104,105を介して、主唐箕45b、一番スクリュ−47a、二番スクリュー48a、揺動選別機構46、排ワラ処理装置16等に動力を伝えるとともに、二番還元装置49や揚送装置110にも駆動力が伝達されるように構成してある。
第2ベルト式伝動機構85では、入力回転軸101の第2駆動プーリ101bから伝動ベルト106,108、及び前記第1駆動プーリ101aから伝動ベルト107を介して伝達される動力によって、刈取前処理装置17に対する駆動力が伝達される。
また、伝動ベルト106を介して伝達される動力は、伝動軸86を介して扱胴40の扱胴入力軸40aにも駆動力が伝達される。また、扱胴入力軸40aが備える入力用ベベルギヤ40bを介して別の伝動軸87から伝動ベルト108に動力が伝達され、この伝動ベルト108の回転が前記伝動ベルト107とは逆回転の動力として伝達されるように構成してあり、図示しないクラッチ装置を用いて、フィーダ17Aに対して正逆の回転動力を選択的に供給できるようにしてある。
〔別実施形態の1〕
上記の実施形態では、走行装置2として、前輪2Fを非操向車輪で構成し、後輪2Rを操向車輪で構成したものを示したが、これに限らず、例えば、前輪2Fを操向車輪とし、後輪2Rを非操向車輪としてもよい。また、前輪2F及び後輪2Rをともに操向車輪で構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の2〕
上記の実施形態では、走行装置2として、前輪2Fと後輪2Rとを、ともに駆動するように構成した構造のものを示したが、これに限らす、例えば、前輪2Fを非操向車輪で構成された駆動輪とし、後輪2Rを駆動されていない操向車輪で構成する、あるいは前輪2Fを駆動されていない操向車輪として、後輪2Rを非操向車輪からなる駆動輪としてもよい。
また、前輪2F及び後輪2Rをともに操向車輪で構成して、前輪2Fもしくは後輪2Rのいずれか一方を駆動輪で構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の3〕
上記の実施形態では、前走行部を非操向車輪からなる前輪2Fで構成し、後走行部を操向車輪からなる後輪2Rで構成したものを示したが、これに限らず、例えば、前走行部をセミクローラタイプのクローラ走行装置で構成し、後走行部を操向車輪からなる後輪2Rで構成したものであってもよい。逆に、前走行部を操向車輪からなる前輪2Fで構成して、後走行部をセミクローラタイプのクローラ走行装置で構成してもよい。
この場合、セミクローラタイプのクローラ走行装置を駆動し、操向車輪で構成される後輪2R又は前輪2Fは非駆動のものであっても良いし、セミクローラタイプのクローラ走行装置と、操向車輪で構成される後輪2R又は前輪2Fを共に駆動するものであっても良い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の4〕
上記の実施形態では、脱穀装置4の上方に配設されるグレンタンク5を、エンジン7の上方位置と脱穀装置4との上方位置とにわたる一連のもので構成し、かつ、グレンタンク5の底板52のうち、エンジン7の上方位置に相当する右側底部52aを、脱穀装置4の天板4bの上側に相当する左側底部52bよりも低く位置させたものであるが、これに限らず、例えば、右側底部52aと左側底部52bとが、同程度の高さとなる底板52によって構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の5〕
上記の実施形態では、脱穀装置4の上方に配設されるグレンタンク5を、脱穀装置4の左右両側にオーバーハングする構造のものを示したが、これに限られるものではない。例えば、脱穀装置4の上方位置からエンジン7の上方位置側に向けてオーバーハングさせる、もしくは脱穀装置4の上方位置にのみ設ける、又はエンジン7の上方位置にのみ設ける、あるいは脱穀装置4の上方位置からエンジン7の上方位置とは反対側へオーバーハングさせて設ける構造としてもよい。また、脱穀装置4は、その扱胴回転軸線p1が機体の左右方向での中心線CLと一致、又は略一致するように設けてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の6〕
上記の実施形態では、脱穀装置4の上方に配設されるグレンタンク5を、左右方向の一端側に設けた横軸心z4の回りでダンプシリンダ56により傾動可能に構成し、かつ、前記横軸心z4が設けられた側とは反対側に開閉可能な穀粒排出口53aを設けて、その傾動姿勢で穀粒を排出可能に構成した構造のものを示したが、これに限られるものではない。例えば、グレンタンク5に開閉可能な穀粒排出口53aを設けずに、図示しない排出用オーガを設けるなどして穀粒を排出するようにしてもよい。
このように構成すれば、グレンタンク5の傾動用のダンプシリンダ56を設けなくとも排出することも可能であるが、ダンプシリンダ56を設けることで、脱穀装置4の上面側からグレンタンク5の底部が離れるように傾動させて、脱穀装置の上部に対するメンテナンスを行い易くすることができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の7〕
上記の実施形態では、グレンタンク5を支持するための支持脚部12を、脱穀装置4が偏倚している側とは反対側の格子状搭載フレーム11の上側に設けたが、これに限らず、脱穀装置4の偏倚した側とは同じ側の格子状搭載フレーム11の上側にも設けて、グレンタンク5の左右両側で幅広く支持できるように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の8〕
上記の実施形態では、エンジン7の上端は、前輪2Fの外周縁の上端よりも少し低い位置、あるいは同程度の高さに位置するように配設されたものを示したが、これに限られるものではない。
例えば、エンジン7の主要部分は前輪2Fの外周縁の上端と同程度で、その補機類やエンジン7のごく一部が前輪2Fの上端よりも上方側に位置する状態で配設されたものであってもよい。
また、エンジン7の下面も前車軸2aと略同じ高さに配設されたものに限らず、例えば、エンジン7の下面が前車軸2aよりも低く位置するように、あるいは、エンジン7のクランク軸が前車軸2aよりも低く位置するように配設されたものであってもよい。
〔別実施形態の9〕
上記の実施形態では、脱穀装置4の横側方に配設されるエンジン7を、側面視で前輪2Fと後輪2Rとの間で、かつ前後方向視で前輪2Fと重複する位置に配設したものを示したが、これに限らず、次のように配設してもよい。
例えば、エンジン7を、左右方向で脱穀装置4の横側壁4aと前輪2Fの機体中央側に向く内端面との間に位置させて、エンジン7の前端が前輪2Fの後端よりも前側で前車軸2aと同程度の前後方向箇所に位置するように、あるいはそれよりも後方側に位置するように配設してもよい。
また、脱穀装置4エンジン7との前後方向での位置関係は、両者がほぼ同じ前後方向箇所に位置するものに限らず、脱穀装置4の前壁4cよりもエンジン7の前端が後方側へ離れて位置するように構成してもよい。
〔別実施形態の10〕
上記の実施形態では、脱穀装置4の下面側の全体が開放される構造のものを例示し、後輪伝達軸24が脱穀装置4の下面から外れた位置に配備されることによって、脱穀装置4の下面側における開放状態でのメンテナンスを行い易く構成した構造のものを示したが、このような構造に限られるものではない。たとえば、脱穀装置4の下面側の全体ではなく、下面側の一部が部分的に開放される構造のものでは、その下面側の開放される領域から外れた位置に後輪伝達軸24が存在するように配設するようにしてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の11〕
上記の実施形態では、駆動伝達具として駆動伝達軸24を用いたものを示したが、駆動伝達具として、軸による伝動を行うものに限らず伝動チェーンや伝動ベルトでも良い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の12〕
上記の実施形態では、外装カバー9を前後方向に沿う揺動支点z2,z3回りで揺動開閉できるように構成した構造のものを示したが、これに限らず、例えば、図示しないが自走機体の前方側もしくは後方側に上下方向に沿う揺動支点を設けて、その上下方向に沿う揺動支点回りで揺動開閉できるように構成したものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
本発明で示すコンバインとしては、稲、麦、とうもろこしなどの穀粒を収穫するものに限らず、大豆などの豆類や菜種などの花卉類を収穫するものに適用することもできる。
1 車体フレーム
2 走行装置
2F 前輪(前走行部)
2R 後輪(後走行部)
3 トランスミッション
4 脱穀装置
4a 横側壁
5 グレンタンク
7 エンジン
8 燃料タンク
12 支持脚部
14a 支持腕
70 ラジエータ
80a 横側面
y2 揺動軸心
z4 横軸心

Claims (13)

  1. 左右一対の前走行部、及び左右一対の後走行部を備えた走行装置によって車体フレームが支持され、この車体フレーム上に備えられた脱穀装置の右側又は左側の横側方にエンジンが配設され、そのエンジンが配設された側とは反対側の前記脱穀装置の横側方に燃料タンクが配設されているコンバイン。
  2. 前記エンジンは、前記前走行部と前記後走行部との間に配設され、前記燃料タンクは、前記前走行部と前記後走行部との間に配設されている請求項1記載のコンバイン。
  3. 前記エンジン及び前記燃料タンクが、前記車体フレーム上に配設されている請求項1又は2記載のコンバイン。
  4. 前記脱穀装置の横側部で前記エンジンから前後方向で離れた箇所にラジエータが配設されている請求項1〜3のいずれか一項記載のコンバイン。
  5. 前記脱穀装置の上部に脱穀処理された穀粒を貯留するグレンタンクが配備されている請求項1〜4のいずれか一項記載のコンバイン。
  6. 前記グレンタンクが機体左右方向に横長で、かつ底面が水平面に沿う平坦な形状に形成されている請求項5記載のコンバイン。
  7. 前記グレンタンクは、横軸心回りに傾動して、その横軸心から離れた側の端部が脱穀装置の上面から離れた上方側へ移動するように構成されている請求項5又は6記載のコンバイン。
  8. 前記グレンタンクは、前記燃料タンクが配設された側とは反対側の端部に前記横軸心を備えて傾動するように構成されている請求項7記載のコンバイン。
  9. 脱穀処理された穀粒を貯留するグレンタンクが前記エンジンの上方に配備されている請求項1〜8のいずれか一項記載のコンバイン。
  10. 脱穀処理された穀粒を貯留するグレンタンクが前記燃料タンクの上方に配備されている請求項1〜9のいずれか一項記載のコンバイン。
  11. 前記グレンタンクは、前記脱穀装置の右側又は左側の横側方位置で、前記車体フレームから立設した支持脚部によって支持され、前記燃料タンクは、前記車体フレームに装備された支持腕に装着されている請求項5〜10のいずれか一項記載のコンバイン。
  12. 前記燃料タンクは、その前後方向の側面を前記脱穀装置の横側面に沿わせた固定位置と、前記前後方向の側面が前記脱穀装置の横側面から離れる側へ揺動移動した開放位置とに、上下方向の揺動軸心回りで揺動開閉自在に装着されている請求項1〜11のいずれか一項記載のコンバイン。
  13. 前記燃料タンクの揺動軸心は、前記脱穀装置の横側面から横外方側に離れた前記燃料タンクの横外方側の前後方向の側面近くに設けられている請求項12記載のコンバイン。
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