JP2014013055A - 歯車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯車装置において、歯車に加わるスラスト力を低減し、歯車装置の損失を低減することである。
【解決手段】歯車装置は、互いに噛合する第1、第2、第3歯車26,34,30を含む。第2歯車34は、第1歯車26及び第3歯車30と噛合する。第2歯車34において、コースト側歯面のねじれ角θ1と、コースト側歯面とは反対側のドライブ側歯面のねじれ角θ2との大きさを異ならせる。これによって、軸受挙動等により第2歯車34に作用する第1スラスト力Fbを、ねじれ角θ1、θ2の差による逆方向のスラスト力により相殺または低減し、上記課題の解決を図る。
【選択図】図1

Description

本発明は、3つ以上の歯車を含む歯車装置に関する。
従来から、エンジンまたはモータまたはそれらの両方を車両の駆動源として備える自動車等に使用される変速装置に、遊星歯車装置を使用することが考えられている。遊星歯車装置は、サンギヤと、サンギヤの周囲に噛合する複数のピニオンギヤと、サンギヤと同軸に配置されたリングギヤとを備える。また、複数のピニオンギヤはキャリアによりそれぞれ自転可能及びサンギヤの中心軸を中心とする公転可能に支持されている。単純なシングルプラネタリ型の遊星歯車装置の場合、複数のピニオンギヤはリングギヤの内歯に噛合している。この場合、歯車であるピニオンギヤは、例えばニードルローラ軸受(以下、単に「ニードル軸受」という場合がある。)により歯車軸であるピニオン軸の周囲に回転可能に支持される場合がある。
例えば、図12は、特許文献1に記載された遊星歯車装置の従来構造の一部の断面図を示している。図12の遊星歯車装置は、ピニオンギヤ10の両側に配置される2つのキャリアプレート12と、各キャリアプレート12に支持固定され、ピニオンギヤ10を支持するピニオン軸14と、2つのキャリアプレート12に圧入または鋳込みにより固着されたスラストリング16とを備える。各スラストリング16は、外径がピニオンギヤ10の内径よりも小さく、かつ、ニードル軸受18の中心径よりも大きい、焼入れ処理を施した鋼製である。また、遊星歯車装置では、ピニオンギヤ10の端面をキャリアプレート12に対してスラスト支持するスラストワッシャ20が、スラストリング16に圧入装着されている。複数のピニオンギヤ10は、サンギヤ22と、リングギヤに対応するインターナルギヤ24とに噛合している。このような構造では、スラストリング16がニードル軸受18からのスラスト力を受けるので、ニードル軸受18からの局部的な力は、ピニオンギヤ10とキャリアプレート12との間に介在されたスラストワッシャ20には作用しない。このため、スラストワッシャ20の耐摩耗性を向上できるとされている。
なお、本発明に関連する先行技術文献として、非特許文献1,2がある。非特許文献1には、ニードルローラ軸受のニードルのスキューによる摩擦とスラスト力との影響が記載されている。また、非特許文献1には、ニードルローラ軸受において、軸受を構成するニードルの軸に対する傾き角、すなわちスキュー角と、軸受接触荷重と、スラスト力との関係式が記載されている。
また、非特許文献1には、スキュー角が0から1°の範囲で変化し、スキュー角が大きくなるのに従って軸受に発生するスラスト力が直線的に増大することが記載されている。
非特許文献2には、ピニオンピッチ直径とピッチ線速度との変化に対応する歯車噛み合い効率を示す効率マップの図が記載されている。
特開平10−103418号公報
曾田範宗、船橋甲一,「針状ころ軸受のころのスキューに基づく摩擦とスラストの基礎研究」,潤滑,Vol.16,No.3,1971,196-209頁 John J. Coy, Dennis P. Townsend and Erwin V. Zaretsky, 「Gearing」,NASA Reference Publication 1152, AVSCOM Technical Report 84-C-15,1985
従来から上記のような遊星歯車装置等の歯車装置において、歯車に加わるスラスト力を低減し、歯車装置の損失を低減することが望まれている。これに対して、上記の特許文献1に記載された従来技術では、スラストリング16がニードル軸受18からのスラスト力を受けることにより、スラストワッシャ20の耐摩耗性の向上を狙っている。ただし、ニードルスキューにより発生したスラスト力をスラストリング16が受けることになる。このため、歯車に加わるスラスト力を低減する必要があるという課題に対して、根本的解決とはなっていない。例えば、スラスト力を受けるスラストリング16と歯車であるピニオンギヤ10との間で摩擦による損失が発生し、その結果、各ギヤ22,10,24間での回転伝達効率が悪化する可能性がある。また、スラストリング16はスラスト力を受けるので、軸方向に対向する相手部材との間で摩耗が生じる可能性がある。このため、歯車に加わるスラスト力を低減することが望まれている。上記非特許文献1,2のいずれにもこのような課題を解決する手段は開示されていない。
本発明の目的は、歯車装置において、歯車に加わるスラスト力を低減し、歯車装置の損失を低減することである。
本発明に係る歯車装置は、それぞれはすば歯車である3つ以上の歯車を含み、少なくとも1つの前記歯車である中間歯車は、別の2つの前記歯車と噛合しており、前記各歯車は、互いに平行または同軸の3つの軸のうち、対応する前記軸の中心を中心とする回転可能に配置されており、前記中間歯車の前記コースト側歯面のねじれ角と前記ドライブ側歯面のねじれ角との大きさが互いに異なっていることを特徴とする歯車装置である。
上記構成によれば、歯車に加わるスラスト力を低減し、歯車装置の損失を低減することができる。すなわち、中間歯車は2つの別の歯車と噛合し、それぞれの歯車から互いに逆方向のスラスト力を受ける。また、中間歯車に軸受挙動等により第1スラスト力が加わる。これに対して、中間歯車のコースト側歯面とドライブ側歯面とのねじれ角の大きさに差異を持たせることで、相手歯車との噛み合いによりねじれ角の差に応じて第1スラスト力と逆方向の第2スラスト力を発生させ、第1スラスト力と相殺する等により歯車に加わるスラスト力を低減できる。
好ましくは、前記中間歯車は、対応する前記軸に、前記軸との間に設けられ複数の転動体を含む軸受により回転可能に支持されており、θ1が前記コースト側歯面のねじれ角であり、aがヘルツ接触理論における対応する前記軸と前記各転動体との接触幅の1/2であり、Pmがヘルツ接触理論における対応する前記軸と前記各転動体との平均接触圧力であり、Egが前記中間歯車の回転効率であり、kが2.56×104kg/mm3である場合に、前記中間歯車の前記コースト側歯面と前記ドライブ側歯面とのねじれ角の差であるαは、βmin≦|α|≦βmaxを満たし、βminは、sinθ1=Eg×sin(θ1+βmin)を満たし、βmaxは、sinθ1+2ak×sin1°/Pm=Eg×sin(θ1+βmax)を満たし、Egは、0.94≦Eg≦0.998を満たす。
上記構成によれば、中間歯車と、中間歯車と噛合する2つの歯車とを有する歯車装置において、通常の使用条件で、歯車に加わるスラスト力を低減または解消でき、歯車装置の損失を低減できる構成を、より有効に実現できる。
好ましくは、前記歯車であるサンギヤと、前記サンギヤの周囲に配置され、前記サンギヤと噛合するそれぞれ前記中間歯車である複数のピニオンギヤと、前記複数のピニオンギヤの外側に、前記サンギヤと同軸に配置され、前記複数のピニオンギヤと噛合する別の前記歯車であるリングギヤとを備え、前記複数のピニオンギヤは、第1キャリア及び第2キャリアに支持された前記軸である歯車軸に支持され、遊星歯車装置として使用される。
好ましくは、互いに同軸で軸方向にずれて配置される回転可能な前記歯車であるフロントサンギヤ及びリアサンギヤと、前記フロントサンギヤの周囲に配置され、前記フロントサンギヤと噛合するそれぞれ前記中間歯車である複数の第1ピニオンギヤと、前記リアサンギヤの周囲に配置され、前記リアサンギアと噛合するそれぞれ別の前記中間歯車である複数の第2ピニオンギヤと、前記複数の第2ピニオンギヤの周囲に配置され、前記複数の第2ピニオンギヤと噛合する別の前記歯車であるリングギヤとを備え、前記複数の第1ピニオンギヤは、それぞれ第1キャリア及び第2キャリアに支持された前記軸である第1歯車軸に支持されるとともに、前記第2ピニオンギヤと噛合しており、前記複数の第2ピニオンギヤは、それぞれ前記第1キャリア及び前記第2キャリアに支持された別の前記軸である第2歯車軸に支持され、ラビニヨ型遊星歯車装置として使用される。
本発明の歯車装置によれば、歯車に加わるスラスト力を低減し、歯車装置の損失を低減することができる。
本発明の第1実施形態の歯車装置を示す模式図である。 図1のA−A断面図である。 図1の装置を構成する第2歯車の部分拡大斜視図である。 図1から第2歯車のみを取り出してコースト側、ドライブ側の両側の歯面のねじれ角の差を誇張して示す図である。 従来の歯車装置の1例において、歯のねじれ角に起因して第2歯車に作用するスラスト力を説明するための模式図である。 図5から第2歯車のみを取り出して、軸受挙動により発生するスラスト力を説明するための図である。 第1実施形態の歯車装置において、歯車回転効率の異なる歯車Ga、歯車Gbを用いて、第2歯車のコースト側、ドライブ側の両側のねじれ角差を求めるための最小値βminと最大値βmaxとを計算した結果を示す図である。 本発明の第2実施形態の歯車装置の斜視図である。 図8の装置の概略断面図である。 図8の装置の構成図である。 本発明の第3実施形態の歯車装置の概略断面図である。 遊星歯車装置の従来構造の一部の断面図である。
[第1実施形態]
以下において、図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。図1から図4、図7は、本発明の第1実施形態を示している。図1は、本発明の第1実施形態の歯車装置を示す模式図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3は、図1の装置を構成する第2歯車の部分拡大斜視図である。図4は、図1から第2歯車のみを取り出してコースト側、ドライブ側の両側の歯面のねじれ角の差を誇張して示す図である。なお、図1では、I,Jで囲んだ部分により、それぞれ第1歯車26の各歯T1のドライブ側歯面28のねじれ角θ1と、第3歯車30の各歯T3のコースト側歯面32のねじれ角θ2(=θ1+α)とを示している。また、図4のK,Lで囲んだ部分により、それぞれ第2歯車34の各歯T2のコースト側歯面36のねじれ角θ1と、第2歯車34の各歯T2のドライブ側歯面38のねじれ角θ2(=θ1+α)とを示している。なお、図4では、各歯T2の先端に斜線を付している。
図1に示すように、歯車装置は、互いに平行に配置された3つの軸S1,S2,S3に支持された3つの歯車である、第1歯車26、第2歯車34及び第3歯車30を備え、隣り合う歯車26,34,30同士で噛合させている。各歯車26,34,30は、はすば歯車であり、それぞれ対応する軸S1,S2,S3の周囲にニードル軸受66(図9、図11参照)を介して回転可能に支持されている。すなわち、各歯車26,34,30は、互いに平行な3つの軸S1,S2,S3のうち、対応する軸S1(またはS2またはS3)の中心軸を中心とする回転可能に配置されている。すなわち歯車装置は、平行3軸を有するはすば歯車装置である。各歯車26,34,30は、対応する軸S1(またはS2またはS3)に、対応する軸S1(またはS2またはS3)との間に設けられ複数の転動体であるニードルを含むニードル軸受66により回転可能に支持されている。
図1に示すように、第1歯車26及び第3歯車30の間に中間歯車である第2歯車34が配置され、第1歯車26及び第2歯車34が噛合し、第2歯車34及び第3歯車30が噛合している。また、第1歯車26が駆動側で、第3歯車30が従動側である。すなわち、各歯車26,34,30の正回転時、すなわち、図1の矢印U,V,W方向の回転時に、第1歯車26の各歯T1のドライブ側歯面28が第2歯車34の各歯T2のコースト側歯面36(図2)に接触し、第2歯車34の各歯T2のドライブ側歯面38(図2)が第3歯車30の各歯T3のコースト側歯面32に接触する。特に、図4に示すように、第2歯車34のコースト側歯面36のねじれ角θ1と、コースト側歯面36とは反対側のドライブ側歯面38のねじれ角θ2との大きさが互いに異なっている。
具体的には、図4に示すように、第2歯車34のコースト側歯面36のねじれ角θ1に対して第2歯車34のドライブ側歯面38のねじれ角θ2は、角度差α分大きくなっている(θ2=θ1+α)。
一方、歯車装置では、第2歯車34と軸S2との間に設けられたニードル軸受66(図9、図11参照)の挙動等により、図1に矢印Fbで示す、図1の上向きの第1スラスト力が発生する。これに対して、もしこのような第1スラスト力Fbが歯車装置で解消されずに維持されると、第1スラスト力Fbにより第2歯車34が別の部材に押し付けられ、大きな摩擦が発生する等により損失が発生する可能性がある。この場合、各歯車26,34,30間の回転伝達時の損失が大きくなり、回転伝達の効率が悪化する可能性がある。
例えば、図5は、従来の歯車装置の1例において、歯のねじれ角に起因して第2歯車34に作用するスラスト力が発生する様子を説明するための模式図である。図6は、図5から第2歯車34のみを取り出して、軸受挙動により発生するスラスト力Fbを説明するための図である。図5、図6に示す歯車装置の基本構成は、上記の図1から図4に示した本実施形態の基本構成と同様である。ただし、図5、図6の歯車装置の場合、各歯車26,34,30のコースト側、ドライブ側の両側の歯面のねじれ角θは互いに同じとしている。
このような図5の歯車装置では、第1歯車26を図5の矢印U方向に正回転させることで、第2歯車34が図5の矢印V方向、第3歯車30が図5の矢印W方向にそれぞれ正回転する。そして、第1歯車26と第2歯車34との歯面に作用する歯面荷重をFgとし、ねじれ角をθとし、歯車回転効率をEgとした場合に、歯T1,T2のねじれに起因して第1歯車26のドライブ側歯面28と、第2歯車34のコースト側歯面36との噛合により第2歯車34に発生する図5の上向きのスラスト力は、Fgsinθとなる。また、同じ場合に、歯T2,T3のねじれに起因して第2歯車34のドライブ側歯面38と、第3歯車30のコースト側歯面32との噛合により第2歯車34に発生する図5の下向きのスラスト力は、Eg×Fgsinθとなる。
このため、第2歯車34には、歯T2のねじれに起因して、上向きにFgsinθ−Eg×Fgsinθ、すなわち、(1−Eg)Fgsinθのスラスト力が作用する。
一方、第2歯車34には、ニードル軸受のニードルのスキュー等の軸受挙動に起因するスラスト力も作用し、これを上向きのスラスト力Fbとする。この結果、第2歯車34には、(1−Eg)Fgsinθ+Fbの上向きのスラスト力が作用し、それが使用時に解消されない可能性がある。このため、上記のように第2歯車34と相手部材との間でスラスト力による摩擦が生じて、回転伝達の効率が悪化する可能性がある。
これに対して、図1から図4に示した本実施形態では、上記のように第2歯車34のコースト側、ドライブ側両側の歯面36,38のねじれ角θ1、θ2(図4)を互いに異ならせている。好ましくは、コースト側、ドライブ側両側の歯面36,38のねじれ角θ1、θ2同士の差αの絶対値|α|(=|θ1−θ2|)を次のように規制する。なお、以下では、第2歯車34のドライブ側歯面38のねじれ角θ2がコースト側歯面36のねじれ角θ1よりもα(>0)分大きい場合を説明するが、θ2をθ1よりも小さくすることもできる。
図1から図4において、第1歯車26と第2歯車34との歯面に作用する歯面荷重をFgとし、第2歯車34のコースト側歯面36のねじれ角をθ1とし、第2歯車34のドライブ側歯面38のねじれ角をθ2(=θ1+α)とし、歯車回転効率をEgとし、軸受挙動により第2歯車34に作用する図1の上向きの第1スラスト力をFbとする。この場合、図1から明らかなように、次の(1)式を満たすように、コースト側、ドライブ側の歯面36,38のねじれ角θ1、θ2の差αを規定すれば、第2歯車34に作用するスラスト力を解消できる。
Fg×sinθ1+Fb=Eg×Fgsin(θ1+α)・・・(1)
(1)式では、第2歯車34に作用するスラスト力の合計が全体で0となることを表している。また、軸受挙動による第1スラスト力Fbは、上記の非特許文献1の従来の研究から、次の(2)式となることが分かっている。
Fb=ak×sinφ×Pb/Pm ・・・(2)
ここで、φは対応するニードル軸受を構成する転動体である、ニードルの軸に対する傾き角、すなわちスキュー角であり、aはヘルツ接触理論による対応する軸と各ニードルとの短辺方向の接触幅の1/2であり、Pmはヘルツ接触理論における対応する軸と各ニードルとの平均接触圧力であり、Pbは軸受荷重(接触荷重)である。また、kは、2.56×104kg/mm3の定数である。
一方、軸受挙動により発生する第1スラスト力Fbは、一般的な使用状態で、上記の非特許文献1等の従来の研究から、ニードル軸受を構成するニードルの軸に対する傾き角であるスキュー角φが約1°のときに最大となり、0°のときに最小となることが分かっている。また、ニードル軸受の代わりに玉軸受を使用することもでき、その場合、軸受を構成する転動体である玉の軸に対する傾きは0となる。このため、通常使用する範囲において、軸受挙動により発生する第1スラスト力Fbは次の(3)式の範囲となる。
ak×sin(φmin)×Pb/Pm≦Fb≦ak×sin(φmax)×Pb/Pm・・・(3)
ここで、φminは0°であり、φmaxは1°である。
一般的に、軸受荷重Pbは歯面荷重Fgの約2倍であるから、(3)式は、次の(4)式に置き換えられる。
ak×sin(φmin)×2Fg/Pm≦Fb≦ak×sin(φmax)×2Fg/Pm・・・(4)
また、上記の非特許文献2等の従来の研究から、通常使用する範囲において、歯車の噛み合い効率は94.0〜99.8%程度であることが分かっている。すなわち、歯車回転効率Egは次式を満たす。
0.94≦Eg≦0.998・・・(5)
この結果、上記の(1)式、(4)式、(5)式を用いて、通常使用する範囲では、第2歯車34のコースト側、ドライブ側の両側の歯面36,38(図4)のねじれ角θ1、θ2同士の差αは、好ましくは、次の関係式をすべて満たすように規制する。
βmin≦|α|≦βmax・・・(6)
sinθ1=Eg×sin(θ1+βmin)・・・(7)
sinθ1+2ak×sin1°/Pm=Eg×sin(θ1+βmax)・・・(8)
0.94≦Eg≦0.998・・・(9)
このように本実施形態では、第2歯車34は、第1歯車26及び第3歯車30と噛合するはすば歯車であり、各歯車26,34,30は、互いに平行に配置された3つの軸S1,S2,S3に支持されている。また、第2歯車34のコースト側歯面36とドライブ側歯面38とのねじれ角の大きさθ1、θ2が異なっている。このため、第2歯車34は第1、第3歯車26,30のそれぞれから互いに逆方向のスラスト力を受ける。また、第2歯車34に上記のように軸受挙動により図1の上向きの第1スラスト力Fbが加わる。これに対して、第2歯車34のコースト側歯面36とドライブ側歯面38とのねじれ角θ1、θ2の大きさに差αを持たせることで、相手歯車との噛み合いによりねじれ角θ1、θ2の差に応じて第1スラスト力Fbと逆方向の第2スラスト力を発生させることができる。このため、第1スラスト力Fbと相殺する等により第2歯車34に加わるスラスト力を低減できる。すなわち、第2スラスト力として、図1の{Eg×Fgsin(θ1+α)−Fg×sinθ1}の大きさの下向きの力を発生させることで、第2歯車34に加わるスラスト力を低減できる。
また、上記の(6)式から(8)式のようにαを規制する本実施形態の歯車装置によれば、はすば歯車である第2歯車34と、第2歯車34と噛合する2つの第1歯車26及び第3歯車30とを有する歯車装置において、通常の使用条件で、第2歯車34に加わるスラスト力を解消でき、歯車装置の損失を低減できる構成を、より有効に実現できる。すなわち、コースト側、ドライブ側の両側の歯面36,38のねじれ角θ1、θ2の差αを上記のように適切に設定することで、歯面36,38のねじれに起因するスラスト力によって、軸受挙動に起因するスラスト力Fbを有効に相殺し、解消することができる。
なお、上記の(6)式から(9)式では、第2歯車34の軸長の影響を考慮しなくて済むので、通常使用され、軸長を限定しないあらゆる平行軸を有するはすば歯車装置に適用することができる。
図7は、第1実施形態の歯車装置において、歯車回転効率の異なる歯車Ga、歯車Gbを用いて、第2歯車のコースト側、ドライブ側の両側のねじれ角差αを求めるための最小値βminと最大値βmaxとを計算した結果を示す図である。なお、以下の説明では、図1から図4に示した要素と同一の要素には同一の符号を付して説明する。上記のβmin、βmaxは、第2歯車34(図1等)のコースト側、ドライブ側の両側の歯面36,38同士の間の好ましいねじれ角の差αを求めるために使用される。この計算では、第2歯車34として使用される、歯車回転効率が0.94の歯車Gaと、歯車回転効率が0.998の歯車Gbとを用いた。また、各歯車Ga、Gbを支持する軸の直径を約50mmとし、軸受転動体であるニードルの直径を約5mmとした。この場合、上記の(2)式から軸受挙動によるスラスト力Fbの最大値を求めると、この最大値は歯面荷重Fgの約12%となった。また、スラスト力Fbの最小値は、スキュー角φが0°のときでFb=0となった。
これらを上記の(7)式及び(8)式に代入し、さらに歯車回転効率が異なる2つの歯車Ga、Gbにおけるβmax、βminを計算した。この計算結果を図7に示している。このため、第2歯車34において、好ましいねじれ角θ1、θ2の差αは、図7のβmax及びβminを用いて規定することができる。
なお、上記では、3軸平行はすば歯車装置に本発明を適用した場合を説明したが、本発明は種々の歯車装置に適用できる。例えば、以下の遊星歯車装置に本発明を適用することもできる。
[第2実施形態]
図8は、本発明の第2実施形態の歯車装置の斜視図である。図9は、図8の装置の概略断面図である。本実施形態の歯車装置は、ラビニヨ型の遊星歯車装置として使用する。まず、この歯車装置である遊星歯車装置の基本構成を説明する。
図8、図9に示すように、ラビニヨ型の遊星歯車装置46は、互いに同軸に設けられたフロントサンギヤ48及びリアサンギヤ50(図9)と、フロントサンギヤ48の周囲に噛合する複数の中間歯車である第1ピニオンギヤ52と、第1ピニオンギヤ52と噛合する複数の別の中間歯車である第2ピニオンギヤ56と、複数の第2ピニオンギヤ56の周囲に、フロントサンギヤ48及びリアサンギヤ50と同軸に配置されたリングギヤ54とを備える。また、フロントサンギヤ48及びリアサンギヤ50は、中心軸である入力軸51に互いに軸方向にずれて配置されるように外嵌され、それぞれ回転可能とされている。また、リアサンギヤ50は、入力軸51に固定されているが、フロントサンギヤ48のみ、またはフロントサンギヤ48及びリアサンギヤ50の両方を入力軸51に固定することもできる。
フロントサンギヤ48の周囲に複数のショートピニオンギヤに対応する、第1ピニオンギヤ52が噛合しており、リアサンギヤ50の周囲に複数のロングピニオンギヤに対応する第2ピニオンギヤ56が噛合している。また、リングギヤ54は、複数の第2ピニオンギヤ56の片側半部の周囲に配置されている。各ギヤ48,50,52,54,56は、はすば歯車である。
図9に示すように、複数の第1ピニオンギヤ52は、それぞれ第1キャリアであるフロントキャリア58及び第2キャリアであるリアキャリア60に両端部が支持固定された複数の第1歯車軸である第1ピニオン軸62に回転可能に支持されるとともに、図8に示すように、第2ピニオンギヤ56と噛合している。なお、図8、図9では、第1ピニオンギヤ52を1つのみ図示しているが、実際には複数の第1ピニオンギヤ52が設けられている。また、図8では、フロントキャリア及びリアキャリアの図示を省略している。図9に示すように、複数の第2ピニオンギヤ56は、それぞれフロントキャリア58及びリアキャリア60に両端部が支持固定された複数の第2歯車軸である第2ピニオン軸64に回転可能に支持されるとともに、リアサンギヤ50と噛合している。このように、第1ピニオンギヤ52は、フロントサンギヤ48及び第2ピニオンギヤ56と噛合し、第2ピニオンギヤ56は、リアサンギヤ50及びリングギヤ54と噛合する。フロントキャリア58及びリアキャリア60は連結され、一体化されている。なお、図9のように、リアキャリア60は2つ設けられたような図示としているが、第1ピニオン軸62を支持する部分と第2ピニオン軸64を支持する部分とで軸方向位置をずらせて互いに一体化することもできる。
各第1ピニオンギヤ52は、第1ピニオン軸62の周囲に配置されたニードル軸受66により回転可能に支持されている。各第2ピニオンギヤ56は、第2ピニオン軸64の周囲に軸方向両側に配置された2つのニードル軸受66により回転可能に支持されている。各ニードル軸受66は、複数のニードルを軸の周囲に周方向に並んで配置されることにより構成される総ころ軸受である。なお、各ニードル軸受66は、総ころ軸受以外の構成とすることもできる。また、第1ピニオンギヤ52及び第2ピニオンギヤ56の軸方向両端側で、フロントキャリア58またはリアキャリア60との間部分のそれぞれに、それぞれに対応するピニオン軸62,64の周囲に設けられたスラストワッシャ68が配置されている。互いに噛合する第1ピニオンギヤ52とフロントサンギヤ48と第2ピニオンギヤ56とは、互いに平行な対応する3つの軸中心に回転可能に配置されている。また、互いに噛合する第2ピニオンギヤ56と第1ピニオンギヤ52とリアサンギヤ50(またはリングギヤ54)とは、互いに平行または同軸の対応する複数の軸中心に回転可能に配置されている。
このような遊星歯車装置46は、例えば図10に示すような使用形態で使用する。図10は、図8の遊星歯車装置の構成図である。なお、図10では、図8、図9で示した要素と同一の要素に同一の符号を付している。図10の例は、例えば自動車の変速装置として使用されるもので、リアサンギヤ50にエンジン等の動力源の回転軸を同軸に結合し、動力源からリアサンギヤ50に動力の入力を可能とする。また、リングギヤ54及びフロントサンギヤ48は、第1ブレーキ70と第2ブレーキ72とによりそれぞれ制動可能とされている。また、リアキャリア60に同軸に出力軸74を結合し、リアキャリア60から出力を取り出し可能としている。すなわち、リアサンギヤ50が駆動側で、フロントサンギヤ48が従動側である。このため、第2ピニオンギヤ56のリアサンギヤ50と接触する歯面がコースト側歯面であり、第2ピニオンギヤ56の第1ピニオンギヤ52と接触する歯面がドライブ側歯面である。また、第1ピニオンギヤ52の第2ピニオンギヤ56と接触する歯面がコースト側歯面であり、第1ピニオンギヤ52のフロントサンギヤ48と接触する歯面がドライブ側歯面である。
このような遊星歯車装置46の使用時には、例えば、第1ブレーキ70及び第2ブレーキ72の一方または両方によるリングギヤ54及びフロントサンギヤ48の一方または両方の制動状態を、図示しない制御部により制御する等により変速の切換を可能としている。なお、遊星歯車装置46の使用例はこのような例に限定するものではなく、種々の方法で使用できる。いずれにしてもラビニヨ型の遊星歯車装置46は、小型で、かつ、変速段を多く設定できるので有効である。
また、各第1ピニオンギヤ52において、正回転時に第2ピニオンギヤ56の歯面と接触するコースト側歯面のねじれ角θ1と、フロントサンギヤ48の歯面と接触するドライブ側歯面のねじれ角θ2とを異ならせて、各第1ピニオンギヤ52に作用するスラスト力の合計が0となるようにしている。また、aをヘルツ接触理論における各第1ピニオンギヤ52の対応する軸と各ニードルとの短辺方向の接触幅の1/2とし、Pmをヘルツ接触理論における対応する軸と各ニードルとの平均接触圧力とし、Egを各第1ピニオンギヤ52の回転効率とし、kを2.56×104kg/mm3とすることを想定する。この場合に、ねじれ角θ1、θ2の間の角度差α1が、上記の(6)式から(9)式を満たすαとなるようにしている。
また、各第2ピニオンギヤ56において、正回転時にリングギヤ54及びリアサンギヤ50の一方または両方の歯面と接触するコースト側歯面のねじれ角θ3と、第1ピニオンギヤ52の歯面と接触するドライブ側歯面のねじれ角θ1とを異ならせて、各第2ピニオンギヤ56に作用するスラスト力の合計が0となるようにしている。また、aをヘルツ接触理論における各第2ピニオンギヤ56の対応する軸と各ニードルとの短辺方向の接触幅の1/2とし、Pmをヘルツ接触理論における対応する軸と各ニードルとの平均接触圧力とし、Egを各第2ピニオンギヤ56の回転効率とし、kを2.56×104kg/mm3とすることを想定する。この場合に、ねじれ角θ1、θ3の間の角度差α2が、上記の(6)式から(9)式でθ1をθ3で置き換えて(6)式から(9)式を満たすαとなるようにしている。このため、フロントサンギヤ48のねじれ角は第1ピニオンギヤ52のドライブ側歯面と同様にθ2となり、リングギヤ54及びリアサンギヤ50の一方または両方のねじれ角は第2ピニオンギヤ56のコースト側歯面と同様にθ3となる。
このようにねじれ角θ1、θ2、θ3の差α1、α2を適切に設定することで、各第1ピニオンギヤ52及び各第2ピニオンギヤ56に加わるスラスト力を解消でき(0とでき)、各ピニオンギヤ52,56とスラストワッシャ68等の軸方向に対向する相手部材との間での摩擦等による損失を大幅に低減でき、高効率の遊星歯車装置46を実現できる。その他の構成及び作用は、上記の第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
図11は、本発明の第3実施形態の歯車装置の概略断面図である。本実施形態では、本発明の歯車装置をシングルプラネタリ型の遊星歯車装置として使用する。すなわち、ピニオンギヤが1種類しかない。具体的には、歯車装置である遊星歯車装置84は、中心軸である入力軸86の周囲に固定されたサンギヤ88と、サンギヤ88と同軸に配置されたリングギヤ90と、サンギヤ88及びリングギヤ90に噛合するように、サンギヤ88の周囲でリングギヤ90の内側に配置された複数の中間歯車であるピニオンギヤ92とを備える。複数のピニオンギヤ92は、ピニオン軸94の周囲にニードル軸受66により回転可能に支持されており、ピニオン軸94は、両側に設けられた2のキャリア96に支持固定されている。互いに噛合するピニオンギヤ92とサンギヤ88及びリングギヤ90とは、互いに平行または同軸の対応する複数の軸中心に回転可能に配置されている。
また、本実施形態では、サンギヤ88を駆動側とし、リングギヤ90を従動側とする。各ピニオンギヤ92の正回転時にサンギヤ88の歯面と接触するコースト側歯面のねじれ角θ1と、リングギヤ90の歯面と接触するドライブ側歯面のねじれ角θ2とを異ならせて、各ピニオンギヤ92に作用するスラスト力の合計が0となるようにしている。また、aをヘルツ接触理論における各ピニオンギヤ92の対応する軸と各ニードルとの短辺方向の接触幅の1/2とし、Pmをヘルツ接触理論における対応する軸と各ニードルとの平均接触圧力とし、Egを各ピニオンギヤ92の回転効率とし、kを2.56×104kg/mm3とすることを想定する。この場合に、ねじれ角θ1、θ2の間の角度差αが、上記の(6)式から(9)式を満たすようにしている。このため、ピニオンギヤ92のコースト側歯面と対応してサンギヤ88のねじれ角はθ1となり、ピニオンギヤ92のドライブ側歯面と対応してリングギヤ90のねじれ角はθ2となる。
このようにねじれ角θ1、θ2の差αを適切に設定することで、各ピニオンギヤ92に加わるスラスト力を解消でき(0とでき)、各ピニオンギヤ92とスラストワッシャ68等の軸方向に対向する相手部材との間での摩擦等による損失を大幅に低減でき、高効率の遊星歯車装置84を実現できる。その他の構成及び作用は、上記の第1実施形態または第2実施形態と同様である。
なお、上記の各実施形態の歯車装置の複数の歯車において、正回転時の駆動側と従動側との関係を逆にすることもできる。この場合、第2歯車34、第1ピニオンギヤ52、第2ピニオンギヤ56またはピニオンギヤ92において、コースト側歯面とドライブ側歯面との関係が逆になる。また、上記では3つ以上の歯車を有する歯車装置について説明したが、互いに噛合する2つの歯車を有する歯車装置において、一方または両方の歯車のドライブ側歯面及びコースト側歯面のねじれ角の間に差を設けることもできる。また、上記の実施形態では、軸に歯車をニードル軸受を介して支持する場合を説明したが、本発明は、ニードル軸受以外に玉軸受等、別の軸受を使用する場合も同様に実施できる。
10 ピニオンギヤ、12 キャリアプレート、14 ピニオン軸、16 スラストリング、18 ニードル軸受、20 スラストワッシャ、22 サンギヤ、24 インターナルギヤ、26 第1歯車、28 ドライブ側歯面、30 第3歯車、32 コースト側歯面、34 第2歯車、36 コースト側歯面、38 ドライブ側歯面、46 遊星歯車装置、48 フロントサンギヤ、50 リアサンギヤ、51 入力軸、52 第1ピニオンギヤ、54 リングギヤ、56 第2ピニオンギヤ、58 フロントキャリア、60 リアキャリア、62 第1ピニオン軸、64 第2ピニオン軸、66 ニードル軸受、68 スラストワッシャ、70 第1ブレーキ、72 第2ブレーキ、74 出力軸、84 遊星歯車装置、86 入力軸、88 サンギヤ、90 リングギヤ、92 ピニオンギヤ、94 ピニオン軸、96 キャリア。

Claims (4)

  1. それぞれはすば歯車である3つ以上の歯車を含み、
    少なくとも1つの前記歯車である中間歯車は、別の2つの前記歯車と噛合しており、
    前記各歯車は、互いに平行または同軸の3つの軸のうち、対応する前記軸の中心を中心とする回転可能に配置されており、
    前記中間歯車の前記コースト側歯面のねじれ角と前記ドライブ側歯面のねじれ角との大きさが互いに異なっていることを特徴とする歯車装置。
  2. 請求項1に記載の歯車装置において、
    前記中間歯車は、対応する前記軸に、前記軸との間に設けられ複数の転動体を含む軸受により回転可能に支持されており、
    θ1が前記コースト側歯面のねじれ角であり、aがヘルツ接触理論における対応する前記軸と前記各転動体との接触幅の1/2であり、Pmがヘルツ接触理論における対応する前記軸と前記各転動体との平均接触圧力であり、Egが前記中間歯車の回転効率であり、kが2.56×104kg/mm3である場合に、前記中間歯車の前記コースト側歯面と前記ドライブ側歯面とのねじれ角の差であるαは、βmin≦|α|≦βmaxを満たし、
    βminは、sinθ1=Eg×sin(θ1+βmin)を満たし、
    βmaxは、sinθ1+2ak×sin1°/Pm=Eg×sin(θ1+βmax)を満たし、
    Egは、0.94≦Eg≦0.998を満たすことを特徴とする歯車装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の歯車装置において、
    前記歯車であるサンギヤと、
    前記サンギヤの周囲に配置され、前記サンギヤと噛合するそれぞれ前記中間歯車である複数のピニオンギヤと、
    前記複数のピニオンギヤの外側に、前記サンギヤと同軸に配置され、前記複数のピニオンギヤと噛合する別の前記歯車であるリングギヤとを備え、
    前記複数のピニオンギヤは、第1キャリア及び第2キャリアに支持された前記軸である歯車軸に支持され、
    遊星歯車装置として使用されることを特徴とする歯車装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の歯車装置において、
    互いに同軸で軸方向にずれて配置される回転可能な前記歯車であるフロントサンギヤ及びリアサンギヤと、
    前記フロントサンギヤの周囲に配置され、前記フロントサンギヤと噛合するそれぞれ前記中間歯車である複数の第1ピニオンギヤと、
    前記リアサンギヤの周囲に配置され、前記リアサンギアと噛合するそれぞれ別の前記中間歯車である複数の第2ピニオンギヤと、
    前記複数の第2ピニオンギヤの周囲に配置され、前記複数の第2ピニオンギヤと噛合する別の前記歯車であるリングギヤとを備え、
    前記複数の第1ピニオンギヤは、それぞれ第1キャリア及び第2キャリアに支持された前記軸である第1歯車軸に支持されるとともに、前記第2ピニオンギヤと噛合しており、
    前記複数の第2ピニオンギヤは、それぞれ前記第1キャリア及び前記第2キャリアに支持された別の前記軸である第2歯車軸に支持され、
    ラビニヨ型遊星歯車装置として使用されることを特徴とする歯車装置。
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