JP2014012433A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シートバック等の揺動部材がベースから脱落することを好適に防止可能な車両用シートを提供する。
【解決手段】車体の内壁に取り付けられるシートバック22を備えた車両用シート10において、車体の内壁に立設された軸が、シートバックに形成された取付穴52において軸心回りに回動可能に保持され、軸の外周面に形成されたキーと、取付穴52の内周面に形成されたキー溝とが、搭乗者が車両用シート10に着座できない位置までシートバックが前倒しされた場合にのみ一致する。これにより、キーとキー溝とが一致するとき、つまり、シートバックが脱落する可能性がある場合には、シートに誰も着座しておらず、シートバックに着座者の荷重がかかっていない状態となる。このため、車両に衝突が生じても、シートバックの変形を抑制することが可能となり、シートバックの脱落を好適に防止することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、着座者の着座態様に応じて揺動させることができるようにベースに取り付けられる揺動部材を備えた車両用シートに関する。
車両用シートには、揺動可能にベースに取り付けられる揺動部材を備えたものがあり、その揺動部材は、着座者の着座態様、具体的には、着座姿勢,着座の有無等に応じて揺動させられる。この揺動部材としては、例えば、シートバック,シートクッション,アームレスト等、種々のものが挙げられるが、リアシートに用いられるシートバックには、ベースとしての車体に取り付けられるものがあり、製造時において、狭い車室内でシートバックの取付作業が行われる。このため、狭い車室内での取付作業を簡便にするための技術が開発されている。具体的には、例えば、車体の内壁に軸を取り付け、その軸をシートバックの側面に形成された取付穴において軸支することで、シートバックを車体に揺動可能に取り付ける技術が開発されている。このようなシートバックであれば、軸を取付穴に挿入するだけで、シートバックを車体に取り付けることが可能となり、取付作業を簡便なものとすることが可能となる。
しかしながら、軸を取付穴に挿入することで車体に取り付けられたシートバックでは、車両に衝突等が生じた場合に、揺動部材が変形し、軸が取付穴から抜ける虞がある。このため、車両衝突時等に、シートバックが脱落する虞がある。このようなことに鑑みて、下記特許文献1に記載のシートバックにおいては、軸の外周面に凸部を形成するとともに、取付穴の内周面に凹部を形成し、凸部と凹部とが所定の位置で一致するように構成されている。このように構成されたシートバックでは、所定の位置でのみ、軸を取付穴に挿入、若しくは、取付穴から抜くことが可能となり、所定の位置以外では、軸の取付穴からの抜出しを禁止することが可能となる。これにより、所定の位置以外において、車両衝突等によるシートバックの脱落を防止することが可能となる。
実開平5−44674号公報
上記特許文献1に記載の技術によれば、所定の位置以外におけるシートバックの脱落を防止することが可能となっている。しかしながら、上記特許文献に記載のシートバックでは、軸の取付穴への挿入若しくは抜出しが可能な位置、つまり、シートバックの脱落を防止できない位置が、シートバックが立設した位置となっている。このため、シートに搭乗者が着座している際に、車両への衝突が生じると、着座者の荷重によりシートバックが変形し、軸が取付穴から抜出し、シートバックが脱落する虞がある。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、シートバック等の揺動部材をベースに容易に取り付けることが可能であるとともに、揺動部材のベースからの脱落を好適に防止することが可能な車両用シートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の車両用シートは、着座者の着座態様に応じて揺動させることができるようにベースに取り付けられる揺動部材を備えた車両用シートにおいて、前記ベースと前記揺動部材との一方に設けられた軸部が、前記ベースと前記揺動部材との他方に形成された取付穴において軸心回りに回動可能に保持され、前記軸部の外周面と前記取付穴の内周面との一方に形成された凸部と、前記軸部の外周面と前記取付穴の内周面との他方に形成された凹部とが、着座者が前記揺動部材を使用できない位置である所定位置に前記揺動部材が揺動された場合にのみ一致することを特徴とする。
また、請求項2に記載の車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記揺動部材は、シートバックであり、前記ベースとしての車体に揺動可能に取り付けられ、前記所定位置は、着座者が当該車両用シートを使用できない位置まで前記シートバックが前方に倒された位置であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の車両用シートは、請求項1または請求項2に記載の車両用シートにおいて、前記取付穴の開口には、その開口の縁を覆う環状部材が設けられており、その環状部材は、前記取付穴の内部に向かって傾斜するテ―パ面を有することを特徴とする。
請求項1に記載の車両用シートでは、揺動部材とベースとの一方に設けられた軸部が、他方に形成された取付穴においてベースに回動可能に保持されることで、揺動部材がベースに揺動可能に取り付けられている。これにより、軸部を取付穴に挿入するだけで、揺動部材をベースに取り付けることが可能となり、取付作業を簡便なものとすることが可能となる。
また、請求項1に記載の車両用シートでは、軸部の外周面と取付穴の内周面との一方に凸部が形成され、他方に凹部が形成されており、それら凸部と凹部とは、着座者が揺動部材を使用できない位置に揺動部材が揺動された場合にのみ一致するように構成されている。このため、凸部と凹部とが一致するとき、つまり、軸の取付穴への挿入若しくは抜出しが可能なときには、着座者は揺動部材を使用することができず、揺動部材に着座者の荷重がかかっていない状態となる。このため、車両に衝突が生じても、揺動部材にかかる荷重はさほど大きくならず、揺動部材の変形を抑制することが可能となる。これにより、軸の取付穴からの抜出しを防止することが可能となり、揺動部材のベースからの脱落を好適に防止することが可能となる。
請求項2に記載の車両用シートでは、揺動部材は、シートバックとされており、ベースとしての車体に揺動可能に取り付けられている。そして、着座者が車両用シートを使用できない位置までシートバックが前方に倒された位置において、凸部と凹部とが一致するように構成されている。このため、凸部と凹部とが一致するとき、つまり、軸が取付穴から抜出す可能性のあるときには、車両用シートに誰も着座しておらず、車両に衝突が生じても、シートバックにかかる荷重はさほど大きくならない。また、シートバックが前方に倒された場合には、シートバックの後方に載せられた荷物等は、車両衝突時に、前方に倒されたシートバックの背面に乗り上がるため、シートバックにかかる荷重はさほど大きくならない。これにより、シートバックの変形を抑制することが可能となり、シートバックの脱落を好適に防止することが可能となる。
請求項3に記載の車両用シートでは、取付穴の開口の縁を覆う環状部材が設けられており、環状部材の内周面には、取付穴の内部に向かって傾斜するテ―パ面が形成されている。これにより、製造時において、揺動部材をベースに取り付ける際に、軸部をテ―パ面に沿った状態で取付穴内に挿入することが可能となり、揺動部材の取付作業を、さらに容易にすることが可能となる。
本発明の実施例である車両用シートを示す斜視図である。 図1に示す車両用シートのシートバックを立設させた状態と前倒しにした状態とを示す側面図である。 シートバックを立設させた状態での図2に示すAA線における断面図である。 図3に示すBB線における断面図である。 シートバックの側面の拡大図である。 シートバックを前倒しにした状態での図2に示すAA線における断面図である。 図6に示すCC線における断面図である。 シートバックを車体のフロアに揺動可能に取り付けるための取付具を示す断面図である。 シートバックを車体のフロアに揺動可能に取り付けるための取付具を示す斜視図である。 比較例のシートバックが車体の内壁に揺動可能に取り付けられた状態を示す断面図である。 シートバックを立設させた状態において、変形例のシートバックが変形した際のシートバックを示す断面図である。 シートバックを立設させた状態において、実施例のシートバックが変形した際のシートバックを示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
<車両用シートの構成>
図1に、本発明の実施例の車両用シート10を示す。車両用シート10は、車両の後部座席として用いられるシート、所謂、リアシートであり、シートバックを分割して各々単独で倒すことのできる分割可倒式のシートとされている。詳しくは、車両用シート10は、車幅方向全体に渡って配設されたシートクッション20と、シートクッション20の右側の部分に可倒可能に設けられた幅狭の右側シートバック22と、シートクッション20の左側の部分に可倒可能に設けられた幅広の左側シートバック24と、右側シートバック22および左側シートバック24の各々に設けられたヘッドレスト26,28とを備えている。なお、実施例における左右方向は、車両用シート10に着座した状態での搭乗者の視点における方向である。つまり、図1における左上に向かう方向が、実施例における右方向であり、図1における右下に向かう方向が、実施例における左方向である。
シートクッション20は、車体のフロア(図2参照)30に固定的に設けられている。一方、右側シートバック22および左側シートバック24の各々は、車体に揺動可能に設けられており、図2に示すように、立設した状態(実線)と前倒しの状態(2点鎖線)との間で姿勢を変更することが可能とされている。ちなみに、右側シートバック22および左側シートバック24の各々には、各シートバック22,24を立設した状態で固定するための固定機構(図示省略)が設けられており、その固定機構によるシートバック22,24の固定を解除することで、シートバック22,24を前方に向かって揺動させ、前倒しの状態とすることが可能となっている。
ここで、各シートバック22,24の車体への取付構造について詳しく説明するが、右側シートバック22の車体への取付構造と左側シートバック24の車体への取付構造とは、左右対称であることを除いて、略同じである。このため、右側シートバック22の車体への取付構造を代表して説明する。
右側シートバック22は、図2に示すAA線における右側シートバック22の立設した状態での断面図である図3に示すように、右側シートバック22の骨格となる右側バックフレーム32および左側バックフレーム(図8参照)33と、右側バックフレーム32および左側バックフレーム33の搭乗者が着座する側に配設されるバックパッド34と、右側バックフレーム32および左側バックフレーム33の背面を囲うバックパネル36と、右側シートバック22の右側方に延び出すシート側ブラケット38とによって構成されている。
シート側ブラケット38は、概してL字形状とされており、それの長手側の側面40が、右側バックフレーム32とバックパッド34との間に介挿され、右側バックフレーム32に固定されている。一方、シート側ブラケット38の短手側の側面42は、右側シートバック22の右側面を構成しており、その側面42には、図3および図4に示すように、貫通穴44が形成されている。
その貫通穴44には、それの開口の縁を覆う概して環状のベゼル50が取り付けられている。ベゼル50は、図3および図5に示すように、中央部に取付穴52が形成されたベゼル本体部54と、取付穴52を囲むように立設されたボス部56とによって構成されている。ボス部56の外径は、シート側ブラケット38の側面42に形成された貫通穴44の内径とほぼ同じとされており、ボス部56が、貫通穴44に右側シートバック22の外側から嵌入されている。なお、ボス部56の先端には、返し部が形成されており、ボス部56が貫通穴44から抜けないようになっている。
そのボス部56の内径は、ベゼル本体部54に形成された取付穴52の径と同じとなっており、各々の内周面は滑らかに連続している。その連続する内周面には、ボス部56の延びる方向に1対のキー溝58が形成されており、それら1対のキー溝58は、互いに向かい合っている。また、ベゼル本体部54には、取付穴52の内部に向かって傾斜するテ―パ面60が形成されている。
その取付穴52には、図3および図4に示すように、車体の内壁に設けられた軸70が挿入されており、その軸70によって右側シートバック22は揺動可能に軸支されている。詳しくは、軸70は、基端部において、ホイールハウスフレーム72に固着されたボディ側ブラケット74にボルト締結されており、トリム76に形成された貫通穴78を介して、車室内に延び出している。そして、車室内に延び出した軸70の先端部が、シート側ブラケット38に取り付けられたベゼル50の取付穴52において回動可能に保持されることで、右側シートバック22が揺動可能に車体の内壁に取り付けられている。
その軸70の先端部には、2等配の位置に1対のキー80が形成されており、それら1対のキー80の位相と、軸70が挿入されている取付穴52の1対のキー溝58の位相とは、右側シートバック22が立設した状態ではズレている。このため、立設した状態の右側シートバック22は、1対のキー80によって取付穴52から抜けないようになっている。
ちなみに、1対のキー80の位相と1対のキー溝58の位相とのズレは、右側シートバック22が立設した状態での右側シートバック22の傾斜角度とおおむね一致している。このため、右側シートバック22が前倒しの状態とされることで、1対のキー80の位相と1対のキー溝58の位相とは、図6および図7に示すように、一致する。なお、図6は、図2に示すAA線における右側シートバック22の前倒しの状態での断面図であり、図7は、図6示すCC線における断面図である。
また、右側シートバック22の左側の側面には、図8に示すように、軸82が設けられており、その軸82において、右側シートバック22が、車体のフロアに設けられた取付具84によって軸支されている。詳しくは、右側シートバック22の左側バックフレーム33には、L字形状のシート側ブラケット86が固着されている。そして、そのシート側ブラケット86に軸82が固定的に立設され、右側シートバック22の左側の側面から延び出している。
その右側シートバック22の左側の側面から延び出している軸82を軸支する取付具84は、図9に示すように、車体のフロアに固定されるフロア固定部88と、軸82を軸支する軸支部90と、その軸支部90を覆う蓋部92とによって構成されている。軸支部90には、軸82の外径より僅かに大きな切欠部96が形成されており、その切欠部96において軸82が支持されることで、右側シートバック22が取付具84によって軸支される。なお、蓋部92は、開閉可能に軸支部90に設けられており、切欠部96において軸82を支持する軸支部90の上方が、蓋部92によって覆われるようになっている。
ちなみに、取付具84には、左側シートバック24も取り付けられるようになっており、図8に示すように、左側シートバック24の右側の側面に立設された軸98が、右側シートバック22の左側の側面に立設された軸82と向かい合った状態で、軸支部90の切欠部96において支持される。
<車両用シートの車体への取付>
上記構造とされた車両用シート10が、車両の製造段階において、車体に取り付けられる際の取付手順について詳しく説明する。まず、作業者は、車室内において、車体の内壁から車室内に突出する軸70の外周面に形成された1対のキー80と、右側シートバック22のシート側ブラケット38に取り付けられたベゼル50の取付穴52に形成された1対のキー溝58とが一致するように、右側シートバック22を保持する。具体的には、右側シートバック22を、図2の2点鎖線に示すように、シートクッション20に積層させた状態、つまり、右側シートバック22を前倒しにした状態で保持する。この状態において、軸70の外周面に形成された1対のキー80と、取付穴52に形成された1対のキー溝58とは、図7に示すように、一致しており、作業者は、軸70を取付穴52内に挿入する。
軸70を取付穴52内に挿入した後に、右側シートバック22の左側の側面に立設された軸82を、車体のフロア上に固定された取付具84の軸支部90の切欠部96に引っ掛ける。そして、軸82を支持した状態の軸支部90の上部開口を、蓋部92によって閉塞し、軸支部90と蓋部92とをボルトにより締結する。これにより、右側シートバック22が、車体に揺動可能に取り付けられる。
このように、右側シートバック22の一方の側面に形成された取付穴52に、車体の内壁に立設された軸70を挿入し、他方の側面に立設された軸82を、車体のフロアに固定された取付具84に引っ掛けるだけで、右側シートバック22を車体へ取り付けることが可能となっている。特に、取付穴52が形成されたベゼル50には、取付穴52の内部に向かって傾斜するテ―パ面60が形成されていることから、作業者は、軸70をテ―パ面60に沿った状態で取付穴52内に挿入することが可能となる。これにより、作業者は、取付穴52を目視し難い状況でも、軸70を取付穴52内に適切に挿入することが可能となる。
<本実施例のシートバックと他のシートバックとの比較>
車両用シート10のシートバック22,24では、シートバック22,24を軸支する軸70の外周面にキー80が形成され、その軸70が挿入される取付穴52にはキー溝58が形成されており、軸70か取付穴52から抜け落ちることが防止されている。一方で、キー,キー溝等が形成されていない軸が、取付穴において軸支されるように構成され、軸の取付穴からの脱落が防止されていないシートバックが存在する。このように構成されたシートバック100を、比較例として、図10に示す。なお、シートバック100は、軸102およびベゼル104を除いて、上記右側シートバック22と略同様の構成であるため、右側シートバック22と同様の機能の構成要素については、同じ符号を用いて説明を省略あるいは簡略に行うものとする。
比較例のシートバック100では、車体の内壁に固定的に立設された軸102は、概して円柱形状とされており、外周面に凸凹は形成されていない。一方、ベゼル104に形成された取付穴106の内径は、軸102の外径より僅かに大きくされており、取付穴106の内周面に、凸凹は形成されていない。このような構造の取付穴106に、軸102が挿入されることで、シートバック100は、右側の側面において、車体の内壁に取り付けられる。なお、シートバック100の左側の側面には、右側シートバック22と同様に、軸82が立設されており、その軸82が、車体のフロアに固定された取付具84によって軸支されるようになっている。
このように、比較例のシートバック100においても、シートバック100の一方の側面に形成された取付穴106に、車体の内壁に立設された軸102を挿入し、他方の側面に立設された軸82を、車体のフロアに固定された取付具84に引っ掛けるだけで、シートバック100を車体へ取り付けることが可能となっている。しかしながら、シートバック100では、軸102および取付穴106に、キー,キー溝等の抜け止めを防止するための加工が施されていないため、シートバック100が変形した場合には、軸102が取付穴106から抜け、シートバック100が脱落する虞がある。
具体的には、車両に衝突等が生じた場合には、シートの着座者の前後方向への加速度が急変し、右側シートバック22に大きな荷重がかかる。また、右側シートバック22の後方に載せられた荷物等が、車両の衝突に伴って右側シートバック22の背面に衝突し、右側シートバック22に大きな荷重がかかる。このような大きな荷重によって、例えば、シートバック100が、図11に示すように、変形すると、シート側ブラケット38が屈曲し、シート側ブラケット38が軸102から離脱する虞がある。なお、図11では、バックパッド34,ベゼル104等は省略されている。
一方、本実施例の車両用シート10の右側シートバック22では、右側シートバック22が立設した状態において、軸70の外周面に形成されたキー80と取付穴52の内周面に形成されたキー溝58とがズレている。このため、右側シートバック22が立設した状態において、車両に衝突等が生じ、シート側ブラケット38が屈曲しても、図12に示すように、シート側ブラケット38の軸70からの離脱が防止される。なお、図12でも、バックパッド34,ベゼル50等は省略されている。
ただし、右側シートバック22では、上述したように、右側シートバック22が前倒しとされている状態において、1対のキー80と1対のキー溝58とが一致する。つまり、右側シートバック22が前倒しとされている状態では、シートバック100が変形した場合に、軸70が取付穴52から抜ける可能性がある。しかしながら、右側シートバック22が前倒しとされている状態では、搭乗者は車両用シート10に着座することができないため、車両に衝突が生じても、右側シートバック22にかかる荷重はさほど大きくならない。このため、車両に衝突が生じても、右側シートバック22は殆ど変形しない。また、右側シートバック22が前倒しとされている状態では、右側シートバック22の後方に載せられた荷物等は、車両衝突時に、前倒しの状態の右側シートバック22の背面に乗り上がるため、右側シートバック22にかかる荷重はさほど大きくならない。このため、右側シートバック22が前倒しとされている状態においては、右側シートバック22の変形が抑制されるため、軸70が取付穴52から抜ける虞は殆ど無い。
このように、車両用シート10では、右側シートバック22が立設され、シートに搭乗者が着座している状態においては、キー80およびキー溝58によって、軸70の取付穴52からの抜けが防止され、右側シートバック22の脱落が防止されている。一方、キー80とキー溝58とが一致するとき、つまり、右側シートバック22が前倒しとされた状態においては、右側シートバック22の変形が抑制されるため、軸70の取付穴52からの抜けが防止され、右側シートバック22の脱落が防止される。
ちなみに、上記実施例において、車両用シート10は、車両用シートの一例であり、車両用シート10を構成する右側シートバック22および左側シートバック24は、シートバックおよび揺動部材の一例である。また、取付穴52,軸70は、取付穴,軸部の一例であり、取付穴52に形成されたキー溝58,軸70に形成されたキー80は、凹部,凸部の一例である。また、ベゼル本体部54は、環状部材の一例であり、ベゼル本体部54に形成されたテ―パ面60は、テ―パ面の一例である。なお、車体の内壁、具体的には、ボディ側ブラケット74は、ベースおよび車体の一例である。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。具体的には、上記実施例において、揺動部材として、シートバックが採用されているが、車両用シートを構成する様々な部材、例えば、シートクッション,アームレスト等を採用することが可能である。なお、揺動部材としてシートクッションが採用された場合には、車体のフロアがベースとして採用され、シートクッションがフロアから浮き上がる方向に揺動された際に、凸部と凹部とが一致することが望ましい。また、揺動部材としてアームレストが採用された場合には、シートバックがベースとして採用され、アームレストがシートバックと平行となるように揺動された際に、凸部と凹部とが一致することが望ましい。
また、上記実施例では、揺動部材としてのシートバックに取付穴が形成され、ベースとしての車体に軸が設けられているが、揺動部材に軸が設けられ、ベースに取付穴が形成されてもよい。また、上記実施例では、軸の外周面に凸部としてのキーが形成され、取付穴の内周面に凹部としてのキー溝が形成されているが、軸の外周面に凹部が形成され、取付穴の内周面に凸部が形成されてもよい。
10:車両用シート
22:右側シートバック(揺動部材)(シートバック)
24:左側シートバック(揺動部材)(シートバック)
52:取付穴
54:ベゼル本体部(環状部材)
58:キー溝(凹部)
60:テ―パ面
70:軸(軸部)
74:ボディ側ブラケット(ベース)(車体)
80:キー(凸部)

Claims (3)

  1. 着座者の着座態様に応じて揺動させることができるようにベースに取り付けられる揺動部材を備えた車両用シートにおいて、
    前記ベースと前記揺動部材との一方に設けられた軸部が、前記ベースと前記揺動部材との他方に形成された取付穴において軸心回りに回動可能に保持され、
    前記軸部の外周面と前記取付穴の内周面との一方に形成された凸部と、前記軸部の外周面と前記取付穴の内周面との他方に形成された凹部とが、着座者が前記揺動部材を使用できない位置である所定位置に前記揺動部材が揺動された場合にのみ一致することを特徴とする車両用シート。
  2. 前記揺動部材は、
    シートバックであり、前記ベースとしての車体に揺動可能に取り付けられ、
    前記所定位置は、
    着座者が当該車両用シートを使用できない位置まで前記シートバックが前方に倒された位置であることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記取付穴の開口には、その開口の縁を覆う環状部材が設けられており、
    その環状部材は、前記取付穴の内部に向かって傾斜するテ―パ面を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用シート。

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