JP2014012259A - 横型ミル - Google Patents
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Abstract
【課題】ペリフェラル型の排出構造を有する横型ミルにおいて、簡単な構造で、粉砕した被砕物を安定して選別できるようにする。
【解決手段】回転ドラム1の外周に、回転ドラム1の長手方向中央部に周方向に沿って複数設けられた排出口8を覆うテーパ円筒状の篩網5を取り付けて、この篩網5を回転ドラム1と一体に回転させることにより、回転ドラム1と別の駆動源を必要としない簡単な構造で、各排出口8から回転ドラム1外へ排出された被砕物を、篩網5上で滞留させることなく安定して選別できるようにしたのである。
【選択図】図3
【解決手段】回転ドラム1の外周に、回転ドラム1の長手方向中央部に周方向に沿って複数設けられた排出口8を覆うテーパ円筒状の篩網5を取り付けて、この篩網5を回転ドラム1と一体に回転させることにより、回転ドラム1と別の駆動源を必要としない簡単な構造で、各排出口8から回転ドラム1外へ排出された被砕物を、篩網5上で滞留させることなく安定して選別できるようにしたのである。
【選択図】図3
Description
本発明は、横置きの回転ドラムを回転させることにより、ドラム内の被砕物をボールやロッド等の粉砕媒体で粉砕する横型ミルに関する。
横置きの回転ドラムを備えた横型ミルには、回転ドラムを回転させることにより、ドラム内の被砕物をボールやロッド等の粉砕媒体で粉砕する構成から、一般にボールミルやロッドミルとして知られるものがある。そのうち、砕石を粉砕してコンクリートの骨材を製造するプラント等に用いられるもので、粉砕した被砕物を回転ドラムのトラニオン部からオーバーフローさせて排出する構造では十分な処理能力が得られない場合は、回転ドラムの長手方向の所定位置に周方向に沿って複数の排出口を設け、これらの各排出口から被砕物を排出する構造(ペリフェラル型排出構造)をとることが多い。
ところで、上記のようなペリフェラル型の排出構造を有する横型ミルでは、通常、回転ドラムの各排出口から排出される被砕物を回収するために、回転ドラムの外側に各排出口を覆う固定の回収箱を設けている。そして、回転ドラムの下方に、回収箱の開口部から落下してくる被砕物を受けて粗粒のものや異物を除去する選別装置を設置している。この選別装置は回転ドラムとは別の動力で駆動する必要があり、このことが横型ミルを用いたプラント全体の設備コストを増大させる一因となっている。
これに対して、特許文献1では、横型ミル(周辺排出型粉砕ミル)自体に十分な選別機能を付与して選別装置の設置を不要とするために、横型ミルの回収箱(出口覆)の下面側開口部に被砕物の選別を行う篩網(スクリーン)を設け、この篩網の取付枠の一端部を回収箱の側部で揺動自在に支持し、回転ドラムの回転にともなって、取付枠の他端部に延設したフックが回転ドラムの外周面に突設した複数の係合ピンと順次係合することにより、篩網を取付枠と一体に揺動させることが提案されている。
上記特許文献1に記載された横型ミルでは、回転ドラムの回転によって揺動する篩網を設けているので、回転ドラムと別の動力で駆動される選別装置を不要とすることができるが、篩網を揺動させるための取付枠のフックと回転ドラムの係合ピンが互いの係合離脱の繰り返しによって摩耗しやすく、その摩耗が進むと、篩網が揺動しにくくなって被砕物が篩網上で滞留してしまう等のトラブルが生じるおそれがある。
そこで、本発明は、ペリフェラル型の排出構造を有する横型ミルにおいて、回転ドラムと別の駆動源を必要としない簡単な構造で、粉砕した被砕物を安定して選別できるようにすることを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、長手方向の所定位置に周方向に沿って複数の排出口が設けられた横置きの回転ドラムを備え、この回転ドラムを回転させることにより、前記回転ドラムに投入された被砕物を、予め回転ドラムに装入された粉砕媒体で粉砕し、前記各排出口から回転ドラム外へ排出する横型ミルにおいて、前記回転ドラムの外周に、前記各排出口を覆うように円筒状に形成された篩網を取り付けた構成を採用した。
すなわち、回転ドラムの外周に、回転ドラムの長手方向の所定位置に周方向に沿って複数設けられた排出口を覆う円筒状の篩網を取り付けて、この篩網を回転ドラムと一体に回転させることにより、回転ドラムと別の駆動源を必要としない簡単な構造で、各排出口から回転ドラム外へ排出された被砕物を、篩網上で滞留させることなく安定して選別できるようにしたのである。
上記の構成において、前記篩網として、テーパ円筒状に形成され、その小径側端のみを閉塞されたものを採用すれば、篩網の網目を通過しない粗粒の被砕物や異物を篩網の大径側端の開口からスムーズに排出して、被砕物の選別をさらに効率よく行うことができる。
本発明は、上述したように、ペリフェラル型の排出構造を有する横型ミルにおいて、回転ドラムの外周に、周方向に沿って複数設けられた排出口を覆う円筒状の篩網を取り付けて、篩網が回転ドラムと一体に回転するようにしたので、回転ドラムと別の駆動源を必要としない簡単な構造で横型ミルに選別機能を付与して、横型ミルを用いたプラント全体の設備コストの低減を図れるとともに、被砕物の篩網上での滞留を防止して安定した選別動作を実現することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。この横型ミルは、砕石を粉砕してコンクリートの骨材を製造するプラントに用いられるもので、図1に示すように、回転自在に支持された横置きの回転ドラム1と、回転ドラム1の一端部に取り付けられたガースギヤ2と、ガースギヤ2に噛み合うピニオン3を介して回転ドラム1を回転駆動するモータ4と、回転ドラム1の長手方向中央部の外周にボルト止めされて回転ドラム1と一体に回転する篩網5(図3参照)と、篩網5の下半部を覆う状態で固定設置された回収箱6とからなるボールミルである。
前記回転ドラム1は、図1乃至図3に示すように、長手方向の両端に投入口7が設けられており、各投入口7に原料ホッパAの下端から延びる原料供給管Bの先端が挿入されている。また、長手方向中央部の前記篩網5に覆われる位置には、周方向に沿って複数の排出口8が設けられている。なお、各投入口7は、トラニオン部として図示省略した軸受に回転自在に支持されている。
そして、前記モータ4で回転ドラム1を回転させることにより、原料ホッパAから回転ドラム1に投入された被砕物Mを、予め回転ドラム1に装入された粉砕媒体としての多数のボール9で粉砕し、粉砕した被砕物Mを長手方向中央部の各排出口8から回転ドラム1外へ排出するようになっている。
前記篩網5は、回転ドラム1から排出された被砕物Mを選別するもので、図1乃至図4に示すように、製品として回収しようとする被砕物Mの粒度に応じた網目を有し、テーパ円筒状に形成されて、その小径側端のみが閉塞されており、網目を通過しない粗粒の被砕物Mや異物を大径側端の開口から排出するようになっている。
篩網5の内面には、小径側端から大径側端まで直線的に延びるフラットバー10が篩網5の周方向に等間隔で設けられている。各フラットバー10は、篩網5が回転ドラム1と一体に回転するときに上昇してくる側(図3の右側)で、篩網5の大径側の取付位置が篩網5の小径側の取付位置よりも高くなるように配されている。これにより、被砕物Mが篩網5の下部近傍に集中せず、篩網5の上昇側でフラットバー10に持ち上げられながら効率よく選別されるようになっている。
また、図示は省略するが、篩網5の上方にはシャワーの噴出口が設けられており、篩網5を回転ドラム1と一体に回転させながら、前記シャワーの噴出口から篩網5に向けて水を噴射することにより、簡単に篩網5の目詰まりを防止できるようになっている。
前記回収箱6は、図1および図3に示すように、内面に篩網5大径側端の外周に沿って延びる隔壁11が設けられており、この隔壁11によって、篩網5の網目を通過した被砕物Mを回収する細粒回収室12と、篩網5の大径側端の開口から排出された粗粒の被砕物Mや異物を回収する粗粒回収室13とに分かれている。細粒回収室12は底面が傾斜しており、その最下部に設けた排出口12aに向かって回収した被砕物Mがスムーズに流れていくようになっている。
そして、細粒回収室12の排出口12aから排出された被砕物Mは、図示省略した分級機へ送られ、所定の粒度のものが製品となる。一方、粗粒回収室13に回収された粗粒の被砕物Mや異物は、粗粒回収室13の底部に設けた排出口13aから図示省略したベルトコンベヤ上へ落下し、異物を選別除去された後、再び回転ドラム1に投入される。
この横型ミルは、上述したように、回転ドラム1の長手方向中央部に周方向に沿って設けた複数の排出口8から粉砕した被砕物Mを排出するペリフェラル型の排出構造を有するものであり、その排出口8を覆う円筒状の篩網5を回転ドラム1に取り付けて、篩網5が回転ドラム1と一体に回転するようにしたので、粉砕した被砕物Mの篩網5上での滞留を確実に防止でき、安定して選別動作を行うことができる。
ここで、回転ドラム1の各排出口8から排出された被砕物Mを、篩網5の内面のフラットバー10に持ち上げながら選別していること、および選別によって篩網5上に残る粗粒の被砕物Mや異物を、テーパ円筒状に形成した篩網5の大径側端の開口からスムーズに排出できるようにしていることも、篩網5上での被砕物Mの滞留防止、選別動作の安定化に少なからず寄与している。
また、篩網5が回転ドラム1の外周に沿って設けられるため、回転ドラムの下方に篩網を設けた従来のものに比べて選別面積を大きく取ることができ、目詰まりしにくいという利点もある。
しかも、篩網5を回転ドラム1の外周に取り付けた構造は、回転ドラムと別の駆動源を必要としない簡単なもので、既設ミルからでもその回転ドラムの内周面にライナー(実施形態では図示省略)を取り付けるボルトの数本を胴部の長いものに代えて容易に改造することができ、従来の選別装置を不要とすることができるので、横型ミルを用いたプラント全体の設備コストの低減を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、被砕物Mを回転ドラムの両端から投入して長手方向中央部から排出するセンターペリフェラル型の排出構造としたが、被砕物を回転ドラムの一端側から投入して他端側から排出するエンドペリフェラル型とすることもできる。また、篩網は、網目の大きいものが内側になるように二重に設けて、粉砕した被砕物を三種類の粒度に分けて回収できるようにしてもよい。
また、本発明は、実施形態のようなボールミルだけでなく、回転ドラムに装入される粉砕媒体としてロッドを用いたロッドミルにももちろん適用できる。
1 回転ドラム
4 モータ
5 篩網
6 回収箱
7 投入口
8 排出口
9 ボール(粉砕媒体)
10 フラットバー
11 隔壁
12 細粒回収室
13 粗粒回収室
A 原料ホッパ
B 原料供給管
M 被砕物
4 モータ
5 篩網
6 回収箱
7 投入口
8 排出口
9 ボール(粉砕媒体)
10 フラットバー
11 隔壁
12 細粒回収室
13 粗粒回収室
A 原料ホッパ
B 原料供給管
M 被砕物
Claims (2)
- 長手方向の所定位置に周方向に沿って複数の排出口が設けられた横置きの回転ドラムを備え、この回転ドラムを回転させることにより、前記回転ドラムに投入された被砕物を、予め回転ドラムに装入された粉砕媒体で粉砕し、前記各排出口から回転ドラム外へ排出する横型ミルにおいて、前記回転ドラムの外周に、前記各排出口を覆うように円筒状に形成された篩網を取り付けたことを特徴とする横型ミル。
- 前記篩網が、テーパ円筒状に形成され、その小径側端のみを閉塞されたものであることを特徴とする請求項1に記載の横型ミル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012151208A JP2014012259A (ja) | 2012-07-05 | 2012-07-05 | 横型ミル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012151208A JP2014012259A (ja) | 2012-07-05 | 2012-07-05 | 横型ミル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014012259A true JP2014012259A (ja) | 2014-01-23 |
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ID=50108353
Family Applications (1)
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JP2012151208A Pending JP2014012259A (ja) | 2012-07-05 | 2012-07-05 | 横型ミル |
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- 2012-07-05 JP JP2012151208A patent/JP2014012259A/ja active Pending
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