JP2014011025A - 蓄電システムおよび充電率推定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電デバイスの充電率を容易に推定することができる蓄電システムおよび充電率推定方法を提供する。
【解決手段】コントローラ40は、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部30の無負荷状態において電池31,32間に流れる環流電流の最大値を検出するとともに充電および放電の少なくとも一方を行う前の電池の初期充電率を取得する。コントローラ40は、初期充電率と環流電流の最大値と電池の充電率との関係を示す情報を記憶しており、検出した環流電流の最大値と取得した電池の初期充電率と記憶した情報とから、電池の充電率を推定する。
【選択図】図1
【解決手段】コントローラ40は、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部30の無負荷状態において電池31,32間に流れる環流電流の最大値を検出するとともに充電および放電の少なくとも一方を行う前の電池の初期充電率を取得する。コントローラ40は、初期充電率と環流電流の最大値と電池の充電率との関係を示す情報を記憶しており、検出した環流電流の最大値と取得した電池の初期充電率と記憶した情報とから、電池の充電率を推定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、並列接続された複数の蓄電デバイスを備えた蓄電システムおよび充電率推定方法に関するものである。
EVやPHVなどの車両には、モータへの供給電力を蓄える電池が搭載されている。そして、電池の充電率(SOC)を推定する方法が、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の充電率推定方法は、充放電終了後の所定時間内に二次電池の電圧を測定し、時間軸上での複数の電圧測定値を取得し、複数の電圧測定値を用いて逐次計算を行い、二次電池の開回路電圧の時間特性を近似する4次以上の指数減衰関数の係数を決定する。そして、少なくとも決定した係数に基づき二次電池の開回路電圧の収束値を求め、収束値に基づき充電率を推定する。
ところが、電池の電圧測定を長時間行って多くの電圧測定値を取得しなければ電池の開回路電圧の収束値の推定精度が悪くなり、その結果、充電率の推定精度が悪くなる。
本発明の目的は、蓄電デバイスの充電率を容易に推定することができる蓄電システムおよび充電率推定方法を提供することにある。
本発明の目的は、蓄電デバイスの充電率を容易に推定することができる蓄電システムおよび充電率推定方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、複数の蓄電デバイスを並列接続して構成され、負荷に対し放電可能であるとともに前記複数の蓄電デバイスを充電可能である蓄電部と、前記充電および放電の少なくとも一方を行った後の前記蓄電部の無負荷状態において前記蓄電デバイス間に流れる環流電流の最大値を検出する環流電流最大値検出手段と、前記充電および放電の少なくとも一方を行う前の前記蓄電デバイスの初期充電率を取得する初期充電率取得手段と、前記初期充電率と前記環流電流の最大値と前記蓄電デバイスの充電率との関係を示す情報を記憶している記憶手段と、前記環流電流最大値検出手段により検出した環流電流の最大値と前記初期充電率取得手段により取得した蓄電デバイスの初期充電率と前記記憶手段に記憶した情報とから、蓄電デバイスの充電率を推定する充電率推定手段と、を備えたことを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、環流電流最大値検出手段において、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部の無負荷状態において蓄電デバイス間に流れる環流電流の最大値が検出される。初期充電率取得手段において、充電および放電の少なくとも一方を行う前の蓄電デバイスの初期充電率が取得される。記憶手段には、初期充電率と環流電流の最大値と蓄電デバイスの充電率との関係を示す情報が記憶されている。そして、充電率推定手段において、環流電流最大値検出手段により検出した環流電流の最大値と初期充電率取得手段により取得した蓄電デバイスの初期充電率と記憶手段に記憶した情報とから、蓄電デバイスの充電率が推定される。その結果、蓄電デバイスの充電率を容易に推定することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の蓄電システムにおいて、前記環流電流最大値検出手段は、前記蓄電部における各蓄電デバイスでの環流電流の最大値を検出し、前記初期充電率取得手段は、前記蓄電部における各蓄電デバイスでの初期充電率を取得し、前記記憶手段は、各蓄電デバイスについての初期充電率と環流電流の最大値と充電率との関係を示す情報を記憶し、前記充電率推定手段は、前記環流電流最大値検出手段により検出した各蓄電デバイスの環流電流の最大値と前記初期充電率取得手段により取得した各蓄電デバイスの初期充電率と前記記憶手段に記憶した情報とから、各蓄電デバイスの充電率を推定することを要旨とする。
請求項2に記載の発明によれば、各蓄電デバイスの充電率を推定することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の蓄電システムにおいて、前記各蓄電デバイスについての充電率と起電力との関係を示す情報を記憶する起電力記憶手段を備え、一つの推定した蓄電デバイスの充電率より前記起電力記憶手段の情報から他の蓄電デバイスの充電率を算出するようにしたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の蓄電システムにおいて、前記各蓄電デバイスについての充電率と起電力との関係を示す情報を記憶する起電力記憶手段を備え、一つの推定した蓄電デバイスの充電率より前記起電力記憶手段の情報から他の蓄電デバイスの充電率を算出するようにしたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明によれば、一つの推定した蓄電デバイスの充電率より他の蓄電デバイスの充電率を算出することができる。
請求項4に記載の発明では、複数の蓄電デバイスを並列接続して構成され、負荷に対し放電可能であるとともに前記複数の蓄電デバイスを充電可能である蓄電部を備えた蓄電システムにおいて、前記充電および放電の少なくとも一方を行った後の前記蓄電部の無負荷状態において前記蓄電デバイス間に流れる環流電流の最大値と、前記充電および放電の少なくとも一方を行う前の前記蓄電デバイスの初期充電率と、蓄電デバイスの充電率との関係を示す情報を予め取得しておき、検出した前記環流電流の最大値と前記初期充電率から蓄電デバイスの充電率を推定するようにしたことを要旨とする。
請求項4に記載の発明では、複数の蓄電デバイスを並列接続して構成され、負荷に対し放電可能であるとともに前記複数の蓄電デバイスを充電可能である蓄電部を備えた蓄電システムにおいて、前記充電および放電の少なくとも一方を行った後の前記蓄電部の無負荷状態において前記蓄電デバイス間に流れる環流電流の最大値と、前記充電および放電の少なくとも一方を行う前の前記蓄電デバイスの初期充電率と、蓄電デバイスの充電率との関係を示す情報を予め取得しておき、検出した前記環流電流の最大値と前記初期充電率から蓄電デバイスの充電率を推定するようにしたことを要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部の無負荷状態において蓄電デバイス間に流れる環流電流の最大値と、充電および放電の少なくとも一方を行う前の蓄電デバイスの初期充電率と、蓄電デバイスの充電率との関係を示す情報が予め取得されている。そして、検出した環流電流の最大値と初期充電率から蓄電デバイスの充電率が推定される。その結果、蓄電デバイスの充電率を容易に推定することができる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の充電率推定方法において、各蓄電デバイスについての前記環流電流の最大値と前記初期充電率と充電率との関係を示す情報を予め取得しておき、検出した各蓄電デバイスについての環流電流の最大値と各蓄電デバイスについての初期充電率から各蓄電デバイスについての充電率を推定するようにしたことを要旨とする。
請求項5に記載の発明によれば、各蓄電デバイスについての充電率を推定することができる。
請求項6に記載の発明では、請求項4に記載の充電率推定方法において、前記各蓄電デバイスについての充電率と起電力との関係を示す情報を予め取得しておき、一つの推定した蓄電デバイスの充電率より前記充電率と起電力との関係を示す情報から他の蓄電デバイスの充電率を算出するようにしたことを要旨とする。
請求項6に記載の発明では、請求項4に記載の充電率推定方法において、前記各蓄電デバイスについての充電率と起電力との関係を示す情報を予め取得しておき、一つの推定した蓄電デバイスの充電率より前記充電率と起電力との関係を示す情報から他の蓄電デバイスの充電率を算出するようにしたことを要旨とする。
請求項6に記載の発明によれば、一つの推定した蓄電デバイスの充電率より他の蓄電デバイスの充電率を算出することができる。
本発明によれば、蓄電デバイスの充電率を容易に推定することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、EVやPHVなどの車両10には、蓄電システム20と負荷Lが搭載されている。蓄電システム20は、蓄電部(バッテリ)30とコントローラ40と充電器50を備えている。負荷Lは、車両10の原動機となるモータや、補機類などであり、蓄電システム20の蓄電部30から負荷Lに電力が供給される。
図1に示すように、EVやPHVなどの車両10には、蓄電システム20と負荷Lが搭載されている。蓄電システム20は、蓄電部(バッテリ)30とコントローラ40と充電器50を備えている。負荷Lは、車両10の原動機となるモータや、補機類などであり、蓄電システム20の蓄電部30から負荷Lに電力が供給される。
蓄電部30においては、図2に示すように、複数の電池31,32が並列接続されている。詳しくは、第1の蓄電デバイスとしての鉛電池31と、第2の蓄電デバイスとしてのニッケル水素電池32が並列接続されている。鉛電池31は、起電力(開回路電圧)を発生させる部位に対する内部抵抗R1を有する。ニッケル水素電池32は、起電力(開回路電圧)を発生させる部位に対する内部抵抗R2を有する。鉛電池31の内部抵抗R1よりもニッケル水素電池32の内部抵抗R2の方が小さい。
蓄電部30において、鉛電池31の負極とニッケル水素電池32の負極とが接続された負極接続端子30aと、鉛電池31の正極とニッケル水素電池32の正極とが接続された正極接続端子30bを備えている。この負極接続端子30aおよび正極接続端子30bにスイッチを介して負荷Lが接続され、スイッチの閉路により負荷Lに対し放電される。また、負極接続端子30aおよび正極接続端子30bにスイッチを介して充電器50が接続され、スイッチの閉路により充電器50から電池31,32が充電される。充電の際、電池の内部抵抗R1,R2により充電電流が分配される。
このように、複数の電池31,32を並列接続して構成された蓄電部30は、負荷Lに対し放電可能であるとともに複数の電池31,32を充電可能である。
図3には、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部30の無負荷状態において電池31,32間に流れる環流電流の推移を示す。環流電流は、電池31の充電率と電池32の充電率との差に基づいて流れる。図3において、無負荷になった直後に電流が大きくなり、ピークを過ぎた後に低下していく。
図3には、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部30の無負荷状態において電池31,32間に流れる環流電流の推移を示す。環流電流は、電池31の充電率と電池32の充電率との差に基づいて流れる。図3において、無負荷になった直後に電流が大きくなり、ピークを過ぎた後に低下していく。
図1の蓄電部30における鉛電池31の正極端子ラインには第1の電流計35が設けられている。また、蓄電部30におけるニッケル水素電池32の正極端子ラインには第2の電流計36が設けられている。第1の電流計35により、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部30の無負荷状態において電池31,32間に流れる環流電流(電池31から電池32に向かって流れる電流をプラスとし、その逆をマイナスとする電流)が計測される。また、第2の電流計36により、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部30の無負荷状態において電池31,32間に流れる環流電流(電池32から電池31に向かって流れる電流をプラスとし、その逆をマイナスとする電流)が計測される。
コントローラ40はコンピュータを中心に構成され、演算部41と記憶部42を有する。記憶部42には、充放電後の各電池の充電率(SOC;state of charge)を推定するためのプログラム等が記憶されている。
コントローラ40には第1の電流計35および第2の電流計36が接続されている。コントローラ40の演算部41は第1の電流計35により測定した環流電流をサンプリングして環流電流の最大値(図3における鉛電池の最大環流電流値)を検出する。また、コントローラ40の演算部41は第2の電流計36により測定した環流電流をサンプリングして環流電流の最大値(図3におけるニッケル水素電池の最大環流電流値)を検出する。
このようにして、環流電流最大値検出手段としてのコントローラ40の演算部41は、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部30の無負荷状態において電池31,32間に流れる環流電流の最大値を検出する。詳しくは、演算部41は蓄電部30における各電池31,32での環流電流の最大値を検出する。
蓄電システム20の充電器50には、充電用プラグを介して外部電源60に接続することができるようになっている。そして、充電器50は外部電源60から電力の供給を受けて充電用の電力に変換して蓄電部30の各電池31,32を充電する。
初期充電率取得手段としてのコントローラ40の演算部41は、充電および放電の少なくとも一方を行う前の電池31,32の初期充電率(初期SOC)を検知しており、初期SOCを取得する。例えば、コントローラ40は電池31,32のSOCを検知しその値を更新しており、これにより初期SOCが取得される。詳しくは、コントローラ40の演算部41は、蓄電部30における各電池31,32での初期充電率を取得する。
コントローラ40の記憶部42には、図4に示す電池の充電率(SOC)についてのマップデータが記憶されている。図4において、横軸に環流電流の最大値(最大環流電流)をとり、縦軸に充電率(SOC)をとっている。図4では特性線L1,L2,L3を示しており、例えば、特性線L1はニッケル水素電池の初期SOCが0.271のとき、特性線L2はニッケル水素電池の初期SOCが0.325のとき、特性線L3はニッケル水素電池の初期SOCが0.380のときの特性線である。
各特性線L1,L2,L3は線形であり、近似式y=ax+bで表される。xが環流電流の最大値、yが充電率(SOC)、a,bは係数である。例えば、特性線L1は、y=a1・x+b1で表され、特性線L2は、y=a2・x+b2で表され、特性線L3は、y=a3・x+b3で表される。
マップデータとして、ニッケル水素電池32の初期SOC毎の特性線(環流電流の最大値とSOCとの関係)における係数であるa,b値、および、鉛電池31の初期SOC毎の特性線(環流電流の最大値とSOCとの関係)における係数であるa,b値が用意されている。
なお、初期SOC毎の係数であるa,b値をマップ化する代わりに、各初期SOC値に対する環流電流の最大値とSOC値についての実測値をマップ化してもよい。他にも、関数データとして記憶してもよい。
このように、記憶手段としての記憶部42においては、初期充電率(初期SOC)と環流電流の最大値と電池の充電率(SOC)との関係を示す情報を記憶している。詳しくは、記憶部42には各電池31,32についての初期SOCと環流電流の最大値と充電率との関係を示す情報が記憶されている。
次に、蓄電システムの作用を説明する。
図5に示すように、コントローラ40の演算部41は、ステップ100において無負荷になったか否か判定し、キースイッチがオフ操作される等により無負荷になるとステップ101に移行する。コントローラ40の演算部41は、ステップ101で環流電流を取り込み、ステップ102で環流電流が最大となる値をとったか否か判定する。最大値が得られないとステップ101に戻る。
図5に示すように、コントローラ40の演算部41は、ステップ100において無負荷になったか否か判定し、キースイッチがオフ操作される等により無負荷になるとステップ101に移行する。コントローラ40の演算部41は、ステップ101で環流電流を取り込み、ステップ102で環流電流が最大となる値をとったか否か判定する。最大値が得られないとステップ101に戻る。
充電率推定手段としてのコントローラ40の演算部41は環流電流の最大値(最大環流電流)を取得すると、ステップ103に移行してマップを参照して、検出した環流電流の最大値と、電池の初期充電率(初期SOC)と、記憶部42に記憶した情報とから、ステップ104において電池の充電率(SOC)を推定する。詳しくは、検出した各電池31,32の環流電流の最大値と、各電池31,32の初期充電率(初期SOC)と、記憶部42に記憶した情報とから、各電池31,32の充電率(SOC)を推定する。
充電率(SOC)の推定について、シミュレーションを行った。シミュレーションは蓄電部30に対し次の条件で充電することにより行った。条件は、鉛電池の初期充電率(初期SOC)が80%、ニッケル水素電池の初期充電率(初期SOC)が32.5%、充電条件(電流条件)が50アンペア、10秒としている。
この場合の蓄電部30の各電池に流れる電流波形を図6に示す。このとき、ニッケル水素電池の環流電流の最大値は0.25アンペアとなった。また、充電後十分時間が経過した後の各電池の充電率(SOC)は、鉛電池が80.2%、ニッケル水素電池が32.7%となった。
このシミュレーションを、各電池の初期充電率(初期SOC)と充電条件を変えて行ったところ、各条件での環流電流の最大値と十分時間が経過した後のニッケル水素電池の充電率(SOC)との間に所定の相関関係があった。つまり、初期充電率(初期SOC)に対して環流電流の最大値と十分時間が経過した後の充電率(SOC)とは線形関係がある。よって、各電池の初期充電率(初期SOC)と環流電流の最大値が分かれば、充電率(SOC)を推定することができる。
次に、実験例について説明する。
前述したモデル(鉛電池の初期SOCが80%、ニッケル水素電池の初期SOCが32.5%)に対して、図7の条件(蓄電部30に対する充放電波形)で充放電を行った。図7において、60秒間の充放電を行った後に無負荷にしている。この無負荷にした後において、ニッケル水素電池の環流電流の最大値は1.061アンペアとなった。
前述したモデル(鉛電池の初期SOCが80%、ニッケル水素電池の初期SOCが32.5%)に対して、図7の条件(蓄電部30に対する充放電波形)で充放電を行った。図7において、60秒間の充放電を行った後に無負荷にしている。この無負荷にした後において、ニッケル水素電池の環流電流の最大値は1.061アンペアとなった。
初期充電率(初期SOC)が32.5%のときの近似式は、
y=0.0111x+0.3221
…(1)
ただし、yは十分時間が経過した後のニッケル水素電池の充電率(SOC)、xは環流電流の最大値
となった。
y=0.0111x+0.3221
…(1)
ただし、yは十分時間が経過した後のニッケル水素電池の充電率(SOC)、xは環流電流の最大値
となった。
よって、上記近似式(1)から、ニッケル水素電池の充電率(SOC)を求めるべく、x=1.061を代入すると、y=0.334となる。
また、電流積算方式によって求めたSOC(シミュレーションのため誤差はない)は0.332となった。
また、電流積算方式によって求めたSOC(シミュレーションのため誤差はない)は0.332となった。
よって、近似式により推定したSOCと、電流積算方式によって求めたSOCがほぼ一致し、高精度に推定することができることが分かった。
以上のごとく本実施形態は、下記のような効果を得ることができる。
以上のごとく本実施形態は、下記のような効果を得ることができる。
(1)蓄電システムの構成として、コントローラ40を備える。コントローラ40は、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部30の無負荷状態において電池31,32間に流れる環流電流の最大値を検出するとともに充電および放電の少なくとも一方を行う前の電池の初期充電率を取得する。また、コントローラ40は、初期充電率と環流電流の最大値と電池の充電率との関係を示す情報を記憶しており、検出した環流電流の最大値と取得した電池の初期充電率と記憶した情報とから、電池の充電率を推定する。これにより、電池の充電率を容易に推定することができる。
つまり、高速に充電率(SOC)を推定することができる。詳しくは、特許文献1の方式では、計測を長時間行ってデータを多く取得しないと収束値の推定精度が悪くなり、結果として充電率(SOC)の推定精度が悪くなる。また、車両の場合、電池が無負荷状態(=キーオフ状態)が長時間続くとは限らない。本実施形態では、充放電後の無負荷状態において、電池間に流れる環流電流の最大値を検出すればよく、計測を長時間行わなくても充電率(SOC)の推定精度が高い。また、車両の場合において、電池が無負荷状態(=キーオフ状態)が長時間続かなくても充電率(SOC)の推定精度が高い。
(2)充電率推定方法として、充電および放電の少なくとも一方を行った後の蓄電部30の無負荷状態において電池31,32間に流れる環流電流の最大値と、充電および放電の少なくとも一方を行う前の電池の初期充電率と、電池の充電率との関係を示す情報を予め取得しておく。そして、検出した環流電流の最大値と初期充電率から電池の充電率を推定する。これにより、電池の充電率を容易に推定することができる。
(3)蓄電システムの構成として、コントローラ40は、蓄電部30における各電池31,32での環流電流の最大値を検出するとともに、蓄電部30における各電池31,32での初期充電率を取得する。また、コントローラ40は、各電池31,32についての初期充電率と環流電流の最大値と充電率との関係を示す情報を記憶する。そして、コントローラ40は、検出した各電池31,32の環流電流の最大値と取得した各電池31,32の初期充電率と記憶した情報とから、各電池31,32の充電率を推定する。よって、各電池31,32の充電率を推定することができる。
(4)充電率推定方法として、各電池31,32についての環流電流の最大値と初期充電率と充電率との関係を示す情報を予め取得しておき、検出した各電池31,32についての環流電流の最大値と各電池31,32についての初期充電率から各電池31,32についての充電率を推定するようにした。よって、各電池31,32の充電率を推定することができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・電池の充電率についてのマップデータとして図4では3本の特性線L1,L2,L3を示したが、特性線の本数を多くしてSOC推定精度を上げるようにしてもよい。つまり、電池の初期SOCを3水準でマップ化させる代わりに、より細かく水準を取ることでSOC推定精度を上げることができる。
・電池の充電率についてのマップデータとして図4では3本の特性線L1,L2,L3を示したが、特性線の本数を多くしてSOC推定精度を上げるようにしてもよい。つまり、電池の初期SOCを3水準でマップ化させる代わりに、より細かく水準を取ることでSOC推定精度を上げることができる。
・図8に示すように、各電池についての充電率(SOC)と起電力(両端電圧)とは一定の相関関係がある。そこで、蓄電システムの構成として、各電池についての充電率(SOC)と起電力との関係を示す情報を記憶する起電力記憶手段を備え、一つの推定した電池の充電率(SOC)より起電力記憶手段の情報から他の電池の充電率(SOC)を算出するようにしてもよい。これにより、一つの推定した電池の充電率より他の電池の充電率を算出することができる。
また、充電率推定方法として、各電池についての充電率(SOC)と起電力との関係を示す情報を予め取得しておき、一つの推定した電池の充電率(SOC)より、充電率と起電力との関係を示す情報から他の電池の充電率(SOC)を算出するようにしてもよい。これにより、一つの推定した電池の充電率より他の電池の充電率を算出することができる。
・蓄電部30において複数の蓄電デバイスとして鉛電池31とニッケル水素電池32を用いたが、これに限定されるものではない。例えば、リチウムイオン電池とキャパシタであってもよい。
・蓄電部30において複数の蓄電デバイスとして3種類以上の電池を並列接続してもよい。例えば、鉛電池とニッケル水素電池とリチウムイオン電池を用いてもよい。また、複数の蓄電デバイスは同種の電池であってもよい。
20…蓄電システム、30…蓄電部、31…鉛電池、32…ニッケル水素電池、40…コントローラ、41…演算部、42…記憶部、L…負荷。
Claims (6)
- 複数の蓄電デバイスを並列接続して構成され、負荷に対し放電可能であるとともに前記複数の蓄電デバイスを充電可能である蓄電部と、
前記充電および放電の少なくとも一方を行った後の前記蓄電部の無負荷状態において前記蓄電デバイス間に流れる環流電流の最大値を検出する環流電流最大値検出手段と、
前記充電および放電の少なくとも一方を行う前の前記蓄電デバイスの初期充電率を取得する初期充電率取得手段と、
前記初期充電率と前記環流電流の最大値と前記蓄電デバイスの充電率との関係を示す情報を記憶している記憶手段と、
前記環流電流最大値検出手段により検出した環流電流の最大値と前記初期充電率取得手段により取得した蓄電デバイスの初期充電率と前記記憶手段に記憶した情報とから、蓄電デバイスの充電率を推定する充電率推定手段と、
を備えたことを特徴とする蓄電システム。 - 前記環流電流最大値検出手段は、前記蓄電部における各蓄電デバイスでの環流電流の最大値を検出し、
前記初期充電率取得手段は、前記蓄電部における各蓄電デバイスでの初期充電率を取得し、
前記記憶手段は、各蓄電デバイスについての初期充電率と環流電流の最大値と充電率との関係を示す情報を記憶し、
前記充電率推定手段は、前記環流電流最大値検出手段により検出した各蓄電デバイスの環流電流の最大値と前記初期充電率取得手段により取得した各蓄電デバイスの初期充電率と前記記憶手段に記憶した情報とから、各蓄電デバイスの充電率を推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。 - 前記各蓄電デバイスについての充電率と起電力との関係を示す情報を記憶する起電力記憶手段を備え、一つの推定した蓄電デバイスの充電率より前記起電力記憶手段の情報から他の蓄電デバイスの充電率を算出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
- 複数の蓄電デバイスを並列接続して構成され、負荷に対し放電可能であるとともに前記複数の蓄電デバイスを充電可能である蓄電部を備えた蓄電システムにおいて、
前記充電および放電の少なくとも一方を行った後の前記蓄電部の無負荷状態において前記蓄電デバイス間に流れる環流電流の最大値と、前記充電および放電の少なくとも一方を行う前の前記蓄電デバイスの初期充電率と、蓄電デバイスの充電率との関係を示す情報を予め取得しておき、
検出した前記環流電流の最大値と前記初期充電率から蓄電デバイスの充電率を推定するようにしたことを特徴とする充電率推定方法。 - 各蓄電デバイスについての前記環流電流の最大値と前記初期充電率と充電率との関係を示す情報を予め取得しておき、
検出した各蓄電デバイスについての環流電流の最大値と各蓄電デバイスについての初期充電率から各蓄電デバイスについての充電率を推定するようにしたことを請求項4に記載の充電率推定方法。 - 前記各蓄電デバイスについての充電率と起電力との関係を示す情報を予め取得しておき、一つの推定した蓄電デバイスの充電率より前記充電率と起電力との関係を示す情報から他の蓄電デバイスの充電率を算出するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の充電率推定方法。
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