JP2014010911A - 導光板、面光源装置、透過型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導光板13は、背面13dに、背面側に凸となる柱状であり、導光板13よりも背面側に位置する部材と接する接触部を有する頂面部133cと、頂面部133cよりも入光面13a側に位置する第1斜面部133aと、他方側に位置して入射する光の少なくとも一部を全反射する第2斜面部133bとを有する背面側単位光学形状133が導光方向に平行に複数配列されて設けられるものとした。背面側単位光学形状133において、少なくとも第1斜面部133a及び接触部は、導光方向に進む光が入射しない領域に位置し、頂面部133cの少なくとも第2斜面部133bに隣接する領域は、その入光面側端部が他方側端部よりも背面側に位置するように、背面13dに対して、0°<α≦1°を満たす角度αをなすものとした。
【選択図】図1
Description
面光源装置は、大きく分けて、各種光学シート等の光学部材の直下に光源を配置する直下型のものと、光学部材の側面側に光源が配置されるエッジライト型のものがある。このエッジライト型の面光源装置は、光源を導光板等の光学部材の側面側に配置することから、直下型のものに比べて面光源装置をより薄型化できるという利点を有し、近年広く用いられている。
そして、導光板の背面に設けられた拡散パターンやプリズム形状等によって光の進行方向を変化させることにより、出光面の導光方向に沿った各位置から少しずつ光がLCDパネル側へ出光していく(例えば、特許文献1〜4参照)。
そのため、近年では、特許文献3,4に示すような、背面にプリズム形状が複数配列された導光板が広く用いられるようになってきている。このような導光板は、光を拡散反射しないので、正面輝度を高くすることができ、また、導光方向において、光源から離れた領域であっても、十分に導光することができ、光の均一性も良好である。
請求項1の発明は、面光源装置に用いられ、光が入射する入光面(13a)と、前記入光面に交差し光が出射する出光面(13c)と、前記出光面に対向する背面(13d)とを有し、前記入光面から入射した光を導光方向に導光しながら前記出光面から出射する導光板であって、前記背面に、背面側単位光学形状(133)が前記導光方向に平行に複数配列されて設けられ、前記背面側単位光学形状は、背面側に凸となる柱状であり、該導光板よりも背面(13d)側に位置する部材と接する接触部を有する頂面部(133c)と、前記背面側単位光学形状の配列方向において、前記頂面部よりも前記入光面側に位置する第1斜面部(133a)と、他方側に位置して入射する光の少なくとも一部を全反射する第2斜面部(133b)とを有し、少なくとも前記第1斜面部及び前記接触部は、前記入光面から前記導光方向に進む光が入射しない領域に位置し、前記背面側単位光学形状の配列方向において、前記頂面部の少なくとも前記第2斜面部に隣接する領域は、その入光面側端部が他方側端部よりも背面側に位置するように、前記背面に対して、0°<α≦1°を満たす角度αをなすこと、ことを特徴とする導光板(13)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の導光板において、前記背面側単位光学形状(133)の間の谷底となる点(133v)から前記接触部(133t)まの前記背面の法線方向における寸法(H1)は、1μm以上50μm以下であること、を特徴とする導光板(13)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の導光板において、前記背面側単位光学形状(131)の配列方向における前記光が到達しない領域(A)の幅(W)が、前記背面側単位光学形状の配列ピッチ(P1)に対する割合は、5%以上であること、を特徴とする導光板(13)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の導光板において、前記第1斜面部(133a)が該導光板の板面となす角度をβ、前記出光面(13c)での臨界角をθ、前記第2斜面部(133b)が前記板面となす角度γとするとき、角度βは、(90°−θ)<β、かつ、γ<βを満たすこと、を特徴とする導光板(13)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の導光板において、前記接触部(133t)は、背面(13d)側に凸となる曲面上に位置すること、を特徴とする導光板(13)である。
請求項7の発明は、請求項6に記載の面光源装置(10)と、前記面光源装置によって背面側から照明される透過型表示部(11)と、を備える透過型表示装置(1)である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
さらに、本明細書中において、シート面(板面,フィルム面)とは、各シート(板,フィルム)において、そのシート(板,フィルム)全体として見たときにおける、シート(板,フィルム)の平面方向となる面を示すものであるとする。
また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
図1は、本実施形態の透過型表示装置1を説明する図である。
本実施形態の透過型表示装置1は、LCDパネル11と面光源装置10とを備えている。透過型表示装置1は、LCDパネル11を背面側から面光源装置10で照明し、LCDパネル11に形成される映像情報を表示する。
なお、図1を含め以下の図中及び以下の説明において、理解を容易にするために、透過型表示装置1の使用状態において、透過型表示装置1の画面に平行であって互いに直交する2方向をX方向(X1−X2方向)、Y方向(Y1−Y2方向)とし、透過型表示装置1の画面に直交する方向をZ方向(Z1−Z2方向)とする。なお、Z方向においてZ1側が背面側であり、Z2側は観察者側である。
本実施形態の透過型表示装置1の画面は、LCDパネル11の最も観察者側の面(以下、表示面という)11aに相当し、透過型表示装置1の「正面方向」とは、この表示面11aの法線方向であり、Z方向に平行であり、後述するプリズムシート14のシート面や、導光板13の板面等への法線方向と一致するものとする。
本実施形態のLCDパネル1は、略平板状であり、LCDパネル11の外形及び表示面11aは、Z方向から見て矩形形状である。そして、LCDパネル11及びLCDパネル11を構成する各部材は、Z方向から見て、X方向に平行な対向する2辺と、Y方向に平行な対向する2辺とを有している。
光源部12は、点光源121がY方向に所定の間隔で複数配列されて形成されている。本実施形態では、点光源121は、LED(Light Emitting Diode)光源を用いている。なお、光源部12は、例えば、冷陰極管等の線光源としてもよいし、Y方向に延在するライトガイドの端面に光源を配置した形態としてもよい。また、光源部12の発する光の利用効率を向上させる観点から、光源部12の外側を覆うように不図示の反射板を設けてもよい。
この導光板13は、光源部12が発する光を入光面13aから入射させ、出光面13cと背面13dとで全反射させながら、入光面13aに対向する対向面13b側(X2側)へ、主としてX方向に導光しながら、出光面13cからプリズムシート14側(Z2側)へ適宜出射させる。
図3は、本実施形態の背面側単位光学形状133を説明する図である。図3では、図2(b)に示す導光板13のXZ面に平行な断面の一部をさらに拡大して示している。
導光板13は、図2に示すように、導光板13の出光面13cには、出光側単位光学形状131が複数配列して形成される出光側光学形状部132を有し、背面13dには、背面側単位光学形状133が複数配列されて形成される背面側光学形状部134を有している。また、導光板13は、板面の法線方向(Z方向)において、出光側光学形状部132と背面側光学形状部134との間に、単位光学形状等が形成されていない略平板状の部分である本体部135を有している。この本体部135と出光側光学形状部132と背面側光学形状部134とは、一体に形成されている。
本実施形態では、本体部135は、X方向及びY方向における厚さが一定であり、導光板13の総厚は、一定である。また、本実施形態では、導光板13の背面13dは、出光面13c及びXY面に平行な面であるとする。
出光側単位光学形状131は、図1及び図2(a)に示すように、出光側(LCDパネル11側、Z2側)に凸となる柱状であり、長手方向(稜線方向)をX方向とし、Y方向に複数配列されている。
本実施形態の出光側単位光学形状131は、三角柱状であり、図2(a)に示すように、YZ面に平行な断面形状が頂角δとする二等辺三角形形状である。また、この出光側単位光学形状131の配列ピッチは、P2であり、配列ピッチP2は、出光側単位光学形状131の配列方向の幅W2に等しい(P2=W2)形態となっている。
なお、出光側単位光学形状131は、上記の例に限らず、例えば、長軸が導光板13の板面(出光面13c)に直交する楕円柱の一部形状としてもよいし、円柱の一部形状としてもよいし、複数種類の曲面や平面を組み合わせてなる形状としてもよい。
背面側単位光学形状133は、図1,図2(b),図3に示すように、背面側(Z1側)に凸となる柱状であり、長手方向(稜線方向)をY方向とし、導光方向となるX方向に複数配列されている。
背面側単位光学形状133は、図2(b)に示すように、XZ面に平行な断面における断面形状が略台形状であり、入光面13a側(X1側)に位置する第1斜面部133aと、頂面部133cよりも対向面13b側(X2側)に位置し、入射する光の少なくとも一部を全反射する第2斜面部133bと、第1斜面部133a及び第2斜面部133bとの間に位置し、最も背面側(Z1側)となる頂面部133cとを有している。
また、この背面側単位光学形状133の配列ピッチは、P1であり、配列ピッチP1は、背面側単位光学形状133の配列方向の幅W1に等しい(P1=W1)形態となっている。
第1斜面部133aと導光板13の板面とがなす角度βは、図3に示す断面において、出光面13c(XY面に平行な面)における臨界角をθとするとき、(90°−θ)<βを満たしている。従って、入光面13aから対向面13b側へ(X1側からX2側へ)導光する光のうち、出光面13cで全反射して背面側単位光学形状133の間の谷底となる点133vを通って背面側へ進む光L0が第2斜面部133bに入射する点を点133dとすると、点133vよりも対向面13b側であって点133dよりも入光面13a側となる領域A(X方向の幅W)には光は入射せず、点133dを含みその対向面13b側となる領域Bには、光が入射する形態となっている。
γ≦1°であると、後述する頂面部133cと第2斜面部133bとの傾斜角度の差が小さくなり、略同一面となり、第2斜面部133bの頂面部133c側端部が反射シート16等に接触して傷が付きやすくなる。
また、γ>5°であると、導光方向(X方向)に進む光が、第2斜面部133bで全反射したとき、全反射前後での出光面13c(XY面に平行な面)となす角度の変化量が大きくなり、導光効率が低下する。以上のことから、上記の範囲とすることが好ましい。
本実施形態では、図3等に示すように、頂面部133cは、平面状であり、その入光面13a側端部が対向面13b側端部よりもより背面側(Z2側)に位置するように、背面13dに対して角度αをなしている。
また、本実施形態では、前述の光が入射しない領域A内に位置し、最も背面側(Z2側)に位置する頂点133tが接触部であり、この頂点133tで反射シート16に接している。
また、本実施形態では、頂面部133cの入光面13a側の部分133c−1は、光が入射しない領域Aに位置し、それより対向面13b側の部分133c−2は、光が入射する領域B内に位置している。頂面部133cの角度αが、0°<α≦1°となっているので、光が入射する領域Bとなる頂面部133cの部分133c−2に入射した光は、そのほとんどが全反射し、出光面13cに対する角度をほとんど変えずに、出光面13c側へ進み、再び出光面13cで全反射する等して、X2側へ導光する。従って、対向面13b側へ十分に導光することができ、導光効率を向上させることができる。
また、図3に示す頂面部133cは、平面状であり、反射シート16のシート面(XY面に平行な面)に対してなす角度αが0°<α≦1°であるので、接触部である頂点133tが反射シート16のシート面に対して鋭利に刺さるように接することがなく、反射シート16表面や頂点133tの破損を防止することができる。
光が入射しない領域Aの幅Wが、背面側単位光学形状133の配列ピッチP1に対して5%未満となる場合には、光が入射しない領域Aの幅が狭く、接触部に光が入射する場合があり、仮に、接触部が破損した場合に、導光効率の低下や輝度ムラの発生が生じる。
なお、幅Wの配列ピッチP1に対する割合の上限に関しては、所望する導光板13からの出光量分布等に応じて、レンズ高さH1とピッチP1と屈折率(臨界角θ)により、適宜設計してよい。
従って、光が入射しない領域Aの幅Wは、背面側単位光学形状133の配列ピッチP1に対して上記割合の範囲内とすることが好ましい。
寸法H1が1μm未満である場合、背面側単位光学形状133の高さが低いために、光が到達しない領域が狭くなり、接触部に光が入射する場合がある。仮に、接触部が(本実施形態では、頂点133t)が破損していた場合には、導光効率の低下等を招き、好ましくない。
また、寸法H1が50μmよりも大きくなると、光が到達しない領域が広くなりすぎ、導光効率の低下等を招くことや、導光板13の総厚が増大による生産コストの増大等を招くことから、好ましくない。また、寸法H1が50μmより大きくなると、背面側単位光学形状133のレンズ幅W1及び配列ピッチP1が大きくなり、プリズムシート14の単位プリズム141やLCDパネル11の画素との間でモアレが生じる可能性が高くなり、好ましくない。
以上のことから、寸法H1は、上記範囲内とすることが好ましい。
図4(a)に示すように、頂面部133cと第1斜面部133aとの接続部分が、背面側に凸となる滑らかな曲面となる形状とし、頂点133tがその曲面上に位置する形態としてもよい。このような形状とすることにより、反射シート16の傷つきや、背面側単位光学形状133(特に、頂点133tやその近傍)の破損を防止することができる。
図4(b)に示すように、頂面部133cが複数の平面から形成される折れ面状である形態としてもよい。このとき、接触部となる頂点133tは、光が入射しない領域A内であれば、図4(b)に示すように、背面側単位光学形状133の頂面部133cの中央等に位置していてもよい。このとき、最も第2斜面部133b側に位置する面は、その面の入光面13a側の端部が対向面13b側の端部よりも背面側となるように、背面13dに対して角度α(0°<α≦1°)をなしている。
なお、このとき、頂面部133cの複数の平面の内、第2斜面部133bに隣接する面以外の少なくとも1つの面が、背面13dに平行な面となり、その平面を接触部として反射シート16に面で接する形態としてもよい。
なお、ここでは、背面側単位光学形状133の配列ピッチP1や、角度β、γが一定である例を示したが、これに限らず、例えば、対向面13b側へ向かうにつれて、次第に頂面部133cの幅W3が大きくなったり、配列ピッチP1が大きくなったりする形態としてもよい。また角度αについても、配列方向において次第にその大きさを変化させる等してもよい。
出光側光学形状部132(出光側単位光学形状131)及び背面側光学形状部134(背面側単位光学形状133)と本体部135とを熱可塑性樹脂により一体に射出成形したり、キャスト成形したり、押し出し成形してもよい。
また、出光側光学形状部132及び背面側光学形状部134と本体部135とを別々に押し出し成形等で形成し、不図示の接着剤等によって一体に接合してもよい。このとき、接着剤と、出光側光学形状部132、背面側光学形状部134、本体部135とは、同じ屈折率とすることが好ましいが、同等と見なせる程度にわずかに屈折率を有していてもよい。
さらに、本体部135を押し出し成形等により形成し、その一方の面に出光側光学形状部132を、他方の面に背面側光学形状部134を、それぞれ電離放射線硬化型樹脂によって形成してもよい。
導光板13の製造方法は、上記の例に限らず、適宜選択して用いてよい。
使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂や、PC(ポリカーボネート)樹脂、COP(シクロオレフィンポリマー)樹脂等が挙げられる。また、使用される電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等のアクリル系紫外線硬化型樹脂等が挙げられる。
なお、上述の材料に限らず、例えば、ガラス等を用いてもよい。
反射シート16は、光の利用効率等を高める観点から、主として鏡面反射性(正反射性)を有するものが好ましい。反射シート16は、例えば、少なくとも反射面(導光板13側の面)が金属等の高い反射率を有する材料により形成されたシート状の部材、高い反射率を有する材料により形成された薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として含んだシート状の部材等を用いることができる。なお、これに限らず、例えば、主として拡散反射性を有し、反射率の高い白色の樹脂シート等としてもよい。
プリズムシート14は、導光板13よりもLCDパネル11側(Z2側)に配置されている(図1参照)。このプリズムシート14は、導光板13の出光面13cから出射した光の進行方向を、正面方向(Z方向)又は、Z方向となす角度が小さい方向へ偏向(集光)する作用を有する偏向光学シートである。
プリズムシート14は、プリズム基材層142と、プリズム基材層142の導光板13側(Z1側)に複数配列されて形成された単位プリズム141とを有している。
単位プリズム141は、導光板13側(Z1側)に凸となる三角柱形状であり、プリズム基材層142の背面側(Z1側)の面に、長手方向(稜線方向)をY方向とし、X方向に複数配列されている。即ち、透過型表示装置1の表示面の法線方向(Z方向)から見て、単位プリズム141の配列方向は、導光板13の出光側単位光学形状131の配列方向と直交している。
また、本実施形態の単位プリズム141は、配列ピッチがP4、配列方向の幅がW4であり、配列ピッチと配列方向のレンズ幅が等しい(P4=W4)形状となっている。
プリズムシート14は、導光板13から出射し、一方の面(例えば、斜面142a)から入射した光L1を他方の面(例えば、斜面142b)で全反射させることにより、その進行方向を正面方向(Z方向)又は正面方向に対してなす角度が小さくなる方向へ偏向(集光)する。
なお、これに限らず、例えば、プリズムシート14は、PC樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン共重合体)樹脂、PET樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂等の熱可塑性樹脂を押し出し成形することにより形成してもよい。
このような光拡散シート15を設けることにより、視野角を適度に広げたり、LCDパネル11の不図示の画素と単位プリズム141等とによって生じるモアレ等を低減したりする効果が得られる。
この光拡散シート15は、各種汎用の光拡散性を有するシート状の部材を、面光源装置10及び表示装置1として所望される光学性能や、導光板13の光学特性等に合わせて、適宜選択して用いてよい。
このような光拡散シート15としては、拡散材を含有する樹脂製のシート状の部材や、基材となる樹脂製のシート状の部材の少なくとも片面等に拡散材を含有するバインダをコートした部材や、基材となる樹脂製のシート状の部材の片面等にマイクロレンズアレイが形成されたマイクロレンズシート等を用いることができる。
また、光拡散シート15に限らず、レンチキュラーレンズシート等の各種光学シート等を配置してもよい。
さらに、光拡散シート15のLCDパネル11側に、上述のような偏光選択反射シートや各種光学シート等を配置してもよい。
実施例1の導光板13は、アクリル樹脂製(屈折率1.49)であり、その総厚(Z方向の寸法)が約0.8mmである。
実施例1の導光板13の出光側単位光学形状131は、配列ピッチP2=50μmであり、その頂角δ=90°である。
実施例1の導光板13の背面側単位光学形状133について説明する。
実施例1の背面側単位光学形状133の配列ピッチP1は、P1=60〜500μmであり、配列方向に沿って光源部12から離れるにつれて(X2側に向かうにつれて)、次第に大きくなっている。寸法H1は、H1=0.7〜20μm程度であり、配列方向に沿って光源部12から離れるにつれて(X2側に向かうにつれて)次第に大きくなっている。
また、実施例1の背面側単位光学形状133の第1斜面部133aの角度β=80°、第2斜面部133bの角度γ=2.5°であり、背面側単位光学形状133の頂面部133cは、その幅W3=50μm、角度α=0.3°であり、頂点133tが接触部となっている。
実施例2の導光板13は、第1斜面部133aと頂面部133cとが滑らかな曲面でつなげられており、頂点133tがその曲面上に位置する点が、実施例1とは異なる点以外は、実施例1の導光板と同じ形状である。
比較例1の導光板73及び比較例2の導光板83は、その背面に形成される背面側光学形状部の背面側単位光学形状733,833の形状が、実施例1の導光板とは異なる以外は、実施例1の導光板と同様の形状である。
図6(a)に示すように、比較例1の導光板73の背面側単位光学形状733は、頂面部133cを有しておらず、その断面形状が第1斜面部733a,第2斜面部733bを有する不等辺三角形形状である。第1斜面部733a及び第2斜面部733bが背面73d(XY面に平行な面)となす角度β=45°,γ=0.6°であり、頂角はε=134.4°である。また、背面側単位光学形状733の配列ピッチは、150μmである。
比較例3の導光板は、背面側単位光学形状の頂面部の角度α=2°(即ち、α>1°)である点等が、実施例1の導光板13とは異なる以外は、実施例1の導光板13と同様の形態である。
また、実施例1,2及び比較例1〜3の導光板を備える各透過型表示装置1を分解し、実施例1,2の導光板13及び比較例1〜3の導光板73,83の背面側単位光学形状133,733,833の破損の状況や、反射シート16の破損の状況等を調べた。
また、比較例2の導光板83では、多くの背面側単位光学形状833において、頂面部833c自体に引っかき状の傷が多数生じており、頂面部833cの光が入射する領域Bにも傷が生じていた。また、多くの背面側単位光学形状833において、第2斜面部833bの頂面部833c側端部に欠けやひび等が生じていた。
さらに、比較例1,2の導光板73,83を備える透過型表示装置1の光源部12を点灯して白色表示すると、傷付いた部分で拡散反射された光の一部が出光面から出射し、明るく見えるスポットができたり、光源部12から離れた対向面13b側(X2側)の領域の輝度が低下する等の輝度ムラが確認された。
ここで、角度γは、導光効率を高め、かつ、出光面13cからの出光量分布の均一性を高める観点から、γ>αを満たしながら、できるだけ小さい方が好ましい。しかし、α>1°である場合、上述のような輝度ムラを低減し、導光効率を高めるような角度γの設計が困難である。
また、実施例1に比べて実施例2の導光板13方が、接触部となる頂点133tが曲面上に位置しているため、背面側単位光学形状133や反射シート16の傷つきがより低減されていた。
さらに、実施例1,2の導光板13を備える透過型表示装置1を白色表示したところ、輝度ムラや局所的な明るいスポット等は生じておらず、面内輝度分布の均一性が高かった。
また、このような導光板13を備える面光源装置10、透過型表示装置1とすることにより、輝度ムラが大幅に改善され、光の利用効率も高い良好な面光源装置10及び透過型表示装置1とすることができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、出光側単位光学形状131は、その配列ピッチP2と、配列方向における幅W2とが等しい例を示したが、これに限らず、配列ピッチP2が配列方向における幅W2よりも大きく、各出光側単位光学形状131間に、平面部や凹部等が形成された形状としてもよい。
なお、背面側単位光学形状133についても同様である。
使用環境や所望の光学性能に合わせて、面光源装置10として導光板13と組み合わせて用いる各種光学シート等は、適宜選択して用いることができる。
10 面光源装置
11 LCDパネル
12 光源部
13 導光板
131 出光側単位光学形状
133 背面側単位光学形状
13a 入光面
13b 対向面
14 プリズムシート
15 光拡散シート
16 反射シート
Claims (7)
- 面光源装置に用いられ、光が入射する入光面と、前記入光面に交差し光が出射する出光面と、前記出光面に対向する背面とを有し、前記入光面から入射した光を導光方向に導光しながら前記出光面から出射する導光板であって、
前記背面に、背面側単位光学形状が前記導光方向に平行に複数配列されて設けられ、
前記背面側単位光学形状は、背面側に凸となる柱状であり、該導光板よりも背面側に位置する部材と接する接触部を有する頂面部と、前記背面側単位光学形状の配列方向において、前記頂面部よりも前記入光面側に位置する第1斜面部と、他方側に位置して入射する光の少なくとも一部を全反射する第2斜面部とを有し、
少なくとも前記第1斜面部及び前記接触部は、前記入光面から前記導光方向に進む光が入射しない領域に位置し、
前記背面側単位光学形状の配列方向において、前記頂面部の少なくとも前記第2斜面部に隣接する領域は、その入光面側端部が他方側端部よりも背面側に位置するように、前記背面に対して、0°<α≦1°を満たす角度αをなすこと、
ことを特徴とする導光板。 - 請求項1に記載の導光板において、
前記背面側単位光学形状の間の谷底となる点から前記接触部までの前記背面の法線方向における寸法は、1μm以上50μm以下であること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1又は請求項2に記載の導光板において、
前記背面側単位光学形状の配列方向における前記光が到達しない領域の幅が、前記背面側単位光学形状の配列ピッチに対する割合は、5%以上であること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の導光板において、
前記第1斜面部が該導光板の板面となす角度をβ、前記出光面での臨界角をθ、前記第2斜面部が前記板面となす角度γとするとき、角度βは、
(90°−θ)<β、かつ、γ<β
を満たすこと、
を特徴とする導光板。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の導光板において、
前記接触部は、背面側に凸となる曲面上に位置すること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の導光板と、
前記入光面に対面する位置に設けられ、前記入光面へ光を投射する光源部と、
前記導光板の出光面側に配置され、前記導光板から出射した光を、そのシート面の法線方向又は法線方向となす角度が小さくなる方向へ向ける偏向作用を有する偏向光学シートと、
を備える面光源装置。 - 請求項6に記載の面光源装置と、
前記面光源装置によって背面側から照明される透過型表示部と、
を備える透過型表示装置。
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