JP2014010184A - 2次元配列led照明 - Google Patents
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Abstract
【課題】現地組み立てを容易にし、低コストおよび安全性を確保するとともに、高輝度、均一照度を実現し、さらに放熱性に優れ、密閉された大型内照式サイン内で用いるに適した2次元配列LED照明を得る。
【解決手段】2次元配列LED照明は、銅等の良導体からなる配線と平面上に密に配列された複数のLED素子からなり、配線パターンの形成をルータ加工機を用いた切削加工により行うことで、経済性、安全性、長期的信頼性に優れた照明として、大型内照式サインに最適な照明となる。
【選択図】図1
【解決手段】2次元配列LED照明は、銅等の良導体からなる配線と平面上に密に配列された複数のLED素子からなり、配線パターンの形成をルータ加工機を用いた切削加工により行うことで、経済性、安全性、長期的信頼性に優れた照明として、大型内照式サインに最適な照明となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、内照式サインに用いるLED光源に関するものである。
絵、デザインあるいは文字等を描いたアクリルやガラスからなる透光性の板(以下、透光板という)の背後から光を当てる構造を有する内照式サインは、企業の宣伝等に広く用いられている。近年は内照式サインの大型化が進み、特に、ビルの屋上等に設置される内照式サインは、地上の通行人からも視認できるように、10m程度、あるいはそれ以上の大型のものが用いられる。
また、透光板に描かれるデザイン等も高度化、複雑化が進み、微細な図柄を有する写真等も用いられる。これらの微細な図柄を照明する際には、光が一様に透光板を照射することが重要である。照度が一様ではなく、明暗が生じてしまうと、図柄の微細部分が十分に視認できなくなるためである。企業イメージあるいは商品イメージを向上させたい広告主にとっては、表現したデザインが十分に表現されないという問題が生じることになる。
他方、環境への配慮、あるいは電気コスト低減の観点からLEDを光源として用いる内照式サインも検討されている。ただし、LEDは照射角が狭いという欠点を有するため、透光板を一様な照度で照らすためには工夫が必要である。
例えば、特許文献1においては、LED光源の光軸を透光板と平行とし、且つLED光源の取付け側に乱反射機能を有する高反射率塗料を塗布することで、透光板に一様な照度を持った光が照射されるようにしている。
一方、屋外で用いられる内照式サインは、遠方からでも視認できるよう、高輝度の光源装置が求められている。輝度を上げるためには、透光板の直下にLEDを敷き詰め、透光板を直接に照らすようにすれば良い。このような敷き詰め型のLED光源として、LEDモジュールが広く用いられている。LEDモジュールは、LED素子を樹脂製のソケットに装着し、複数の樹脂製のソケットを配線により接続し、線状の光源としたものである。そして、複数のLEDモジュールを平行に配置することで、敷き詰め型のLED光源を構成できる。
しかしながら、LEDモジュールはソケットを有するため、ソケット間のピッチを小さくすることが困難である。このため、透光板を一様な照度で照らすためには、LEDモジュールと透光板との距離を離す必要が生じ、また、樹脂製のソケット自身も厚みを持つため、内照式サインの厚みが大きくなるといった問題があった。屋外で用いられる大型の内照式サインは屋上等の極めて限られたスペースに設置されるため、できる限りの薄型化が必要である。
さらに、屋外で用いられる大型の内照式サインは、輸送の困難性から、現地において組み立てることが普通であり、現地における人件費等の組立コストを低減するために、簡素な構成の光源装置が望まれる。しかし、LEDモジュールを大型の内照式サイン全体に敷き詰めるためには、非常に多くのLEDモジュールを用いねばならず、さらに、一様な照度を確保するために、LEDモジュールを構成するひとつひとつのLED素子について正確な位置決めを行い固定するといった膨大な作業が必要であり、現地組み立てに適しないという問題点もあった。
また、非常に多くのLEDモジュールを用いるため、ソケットといった余分な部品のコストが無視できなくといった問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、LED素子を2次元状に配置可能で、且つ現地組み立てに適する大型の基板を用いた、大型内照式サインに適した2次元配列LED照明を提供するものである。
本発明は、大型内照式サインを照明するための、2次元配列LED照明であって、平面上に配した複数のLED素子と、当該複数のLED素子を複数のグループに分け、当該複数のグループごとに上記LED素子を直列に接続する良導体金属で形成された素子間配線と、上記直列に接続された上記LED素子の各グループの一方の端に接続される良導体金属で形成された正電極と、上記直列に接続された上記LED素子の各グループの他方の端に接続される良導体金属で形成された負電極と、を有し、上記素子間配線、上記正電極、および上記負電極は、1枚の良導体金属膜をルータ加工機を用いた切削加工により形成されることを特徴とする。
本発明に係る大型内照式サイン用の2次元配列LED照明は、前記のごとく構成されているので、現地組み立てを容易にするとともに、高輝度且つ均一の照度を実現し、さらに放熱性に優れ、密閉された大型内照式サイン内で用いるのに適したものである。
実施の形態
以下に、本発明に係る2次元配列LED照明の実施の形態について、図を用いて説明する。尚、以下の実施の形態は、本発明の一例であって、特に本発明をこの一例に限定するものではない。
以下に、本発明に係る2次元配列LED照明の実施の形態について、図を用いて説明する。尚、以下の実施の形態は、本発明の一例であって、特に本発明をこの一例に限定するものではない。
まず、図1と図2を用いて、本発明に係る2次元配列LED照明を用いた大型内照式サインの構成について説明する。
図1は、本発明に係る2次元配列LED照明を有する大型内照式サインの構成図である。大型内照式サインは、フレーム1、透光板2、および2次元配列LED照明3を備えている。
図1は、本発明に係る2次元配列LED照明を有する大型内照式サインの構成図である。大型内照式サインは、フレーム1、透光板2、および2次元配列LED照明3を備えている。
フレーム1は、外径が、横が3.3m、縦が2.7m、奥行きが0.3mである。また、内径が、横が3.1m、縦が2.5m、奥行きが0.2mである。材質としては、アルミや硬質のアクリル等が用いられる。図1において、フレーム1の奥側が裏板になっており、全体として正面が開口した箱型になっている。また、図示していないが、電源と接続される電源コードを通す穴を有している。
透光板2は、フレーム1の内径にちょうど合う大きさになっている。材質は、透光性のアクリル板やガラス板であり、その表面に広告となる図柄が描かれている。透光板2は、はめ込みやネジ止め、あるいは両面テープといった着脱可能な方法により、フレーム1の正面開口部に固定される。
2次元配列LED照明3は、4枚で構成され、1枚の大きさは、横が1.5m、縦が1.2mである。4枚を図のように並べることで、透光板2の全体を直下から直接照明することができる。なお、LED素子発光面から透光板2までの距離は34mmである。2次元配列LED照明3は、フレーム1の奥側が裏板に固定される。固定方法は、ネジ止めや両面テープといった着脱可能な方法が望ましい。LED素子にも寿命があり、数年間に1度は取り替える必要があるためである。
大型内照式サインは10mを越える非常に大きなものもあり、その場合には、2次元配列LED照明3は、より多くの枚数で構成される。しかし、10mを越える大型内照式サインにLEDモジュールを並べることは、膨大な時間と人手を要することになるため、大型内照式サインのサイズが大きくなればなるほど、LEDモジュールを用いることに比べて、2次元配列LED照明3を用いるメリットは相対的に大きくなるといえる。
次に、図2を用いて、本発明に係る2次元配列LED照明の配線パターンについて説明する。
LED素子31は、5mm角のLED素子であり、120°の照射角度範囲でほぼ均一な照射量が得られるLED素子を用いた。このLED素子が縦横ともに40mmピッチで配列されている。LED素子間は、一方向、例えば横方向が素子間配線32により直列に連結されている。そして、連結された1連のLED素子群の両端には、正電極33と負電極34が設けられている。そして、これら、正電極33と負電極34は、図示しない直流電源と接続されている。なお、通常は、外部の電源は交流電源であるので、交流電圧を直流電圧に変換する変換機を有していることが望ましい。
LED素子31は、5mm角のLED素子であり、120°の照射角度範囲でほぼ均一な照射量が得られるLED素子を用いた。このLED素子が縦横ともに40mmピッチで配列されている。LED素子間は、一方向、例えば横方向が素子間配線32により直列に連結されている。そして、連結された1連のLED素子群の両端には、正電極33と負電極34が設けられている。そして、これら、正電極33と負電極34は、図示しない直流電源と接続されている。なお、通常は、外部の電源は交流電源であるので、交流電圧を直流電圧に変換する変換機を有していることが望ましい。
上述したように、LED素子31は40mmピッチで配列され、また、LED素子発光面から透光板2までの距離は34mmとした。この構成により、一つのLED素子31から照射される光は、透光板2において、隣接するLED素子31の直上位置まで均一な照射分布が得られるため、全体として、透光板2には均一な光量の照射が行われる。
なお、LED素子31の配列ピッチをさらに短くし、例えば20mm程度とすることも可能である。このように狭ピッチ化を行えば、さらに高輝度且つ薄型化が可能である。しかし、LED素子31から出る発熱による温度上昇が顕著になるため、LED素子31の特性変化や経時劣化が懸念される。したがって、狭ピッチ化を進めた場合には、素子間配線32の配線幅を広くし、さらに厚膜化するといった放熱助長のための工夫が必要となる。
素子間配線32の配線幅はここでは6mmとしたが、上述したように、さらに大きくしても良い。素子間配線32は、LED素子31から出る発熱を外部に導く、熱伝導路(放熱路)の役割も有するため、配線幅を大きくとった方が、放熱面では有利である。ただし、隣接配線間の電気的ショートを防止する観点からは、あまり配線幅を大きくしない方が有利である。
素子間配線32、正電極33、および負電極34を構成する材料は、良導体である銅を用いた。厚みは0.1mmである。このように、配線を厚膜にしたのは、LED素子31から出る発熱を放熱しやすくするためである。なお、配線材として、その他の良導体金属を用いても良いし、また、配線膜表面に薄い金メッキを施して、耐食性を向上させても良い。
大型内照式サインは外に設置されることが多く、風雨や塵を防ぐために密閉構造となっている。そのため、大型内照式サインの内部は高温且つ多湿になりやすく、長期的な信頼性を確保するために、配線の耐食性を向上させることは重要である。また、このような環境に置かれているがゆえに、LED素子31から出る発熱を放熱しやすくすることは、さらに重要である。
なお、図2においては図示していないが、2次元配列LED照明の配線パターン面のLED素子31の発光面を除く全面に白色の塗装を施した。
図1において、2次元配列LED照明から出射された光の多くは透光板2を透過するが、透光板2の裏面で反射される光もある。この透光板2の裏面からの反射光は、2次元配列LED照明の配線パターン面に戻り、反射率の高い配線部分は、この戻り光を再度、透光板2の方向に反射する。この反射光は、透光板2における照度の一様性を阻害し、配線パターンに応じた明暗パターンを透光板2に映し出すことになる。
図1において、2次元配列LED照明から出射された光の多くは透光板2を透過するが、透光板2の裏面で反射される光もある。この透光板2の裏面からの反射光は、2次元配列LED照明の配線パターン面に戻り、反射率の高い配線部分は、この戻り光を再度、透光板2の方向に反射する。この反射光は、透光板2における照度の一様性を阻害し、配線パターンに応じた明暗パターンを透光板2に映し出すことになる。
上述の白色の塗装は、これを防止するための工夫である。すなわち、塗装面は微小な凹凸を有するため、戻り光はこの面で乱反射され、一様な照度を持って、透光板2の方向に反射されるため、明暗パターンが映し出されることは無い。
白色の塗装の代わりに黒色の塗装を用いても同様の効果は得られる。しかし、黒色の塗装は戻り光を吸収してしまうため、白色の塗装を用いた場合に比べて、戻り光の再反射分だけ照度が落ちてしまう。
白色の塗装の代わりに黒色の塗装を用いても同様の効果は得られる。しかし、黒色の塗装は戻り光を吸収してしまうため、白色の塗装を用いた場合に比べて、戻り光の再反射分だけ照度が落ちてしまう。
次に、上記に説明した2次元配列LED照明の配線の形成方法について説明する。
配線は通常、プリント基板で用いられているような、写真製版や印刷により、残したい配線部分をカバーするパターンを形成し、その後にウエットエッチングにより、不要な部分を除去する。しかし、大型内照式サインに用いるLED光源の配線パターンは、それぞれの大型内照式サインに適した一品製作となるため、マスク等の作成を必要とする上述の方法では、コスト面で全く採算がとれない。特に1mあるいはそれを越える大型の基板であるため、なおさらコスト面で考慮するに値しない。
配線は通常、プリント基板で用いられているような、写真製版や印刷により、残したい配線部分をカバーするパターンを形成し、その後にウエットエッチングにより、不要な部分を除去する。しかし、大型内照式サインに用いるLED光源の配線パターンは、それぞれの大型内照式サインに適した一品製作となるため、マスク等の作成を必要とする上述の方法では、コスト面で全く採算がとれない。特に1mあるいはそれを越える大型の基板であるため、なおさらコスト面で考慮するに値しない。
また。等方性エッチングであるウエットエッチングは、厚膜のエッチングに適さないという技術的な問題点もある。さらに、上述したように耐食性を向上させる目的で金の表面層を設ける場合には、ウエットエッチングはさらに困難となる。
イオンビームエッチング等の異方性エッチングを用いることは技術的には可能かもしれないが、1mあるいはそれを越える大型の基板を収納する真空装置を使用することは全く現実的ではない。
イオンビームエッチング等の異方性エッチングを用いることは技術的には可能かもしれないが、1mあるいはそれを越える大型の基板を収納する真空装置を使用することは全く現実的ではない。
そこで、配線の形成には、ルータ加工を用いた。
ルータ加工は、平面状の被加工物の加工に用いられる。ルータ加工機は、ルータエンドミルという外周部に切れ刃を有する回転切削工具を有しており、これを平面状の被加工物に対して、その平面内の2軸方向に自在に移動させることで、所望の加工を行うものである。
ルータ加工は、平面状の被加工物の加工に用いられる。ルータ加工機は、ルータエンドミルという外周部に切れ刃を有する回転切削工具を有しており、これを平面状の被加工物に対して、その平面内の2軸方向に自在に移動させることで、所望の加工を行うものである。
ルータ加工の特長は、深さ方向の精度が良く、所望の深さに加工ができる。加工時に生じる切りくずを粉上に細かくして、空気圧により吹き飛ばすことで、切りくずが溜まらず、さらに、仕上げ面は、バリが少ないきれいな形状となることも特長である。また、被加工物の厚み方向に大きな力がかからず、被加工物に反り等が生じないことも、プレス等の他の機械加工に比べて、大きな特徴である。
例えば、プレス加工を用いた場合、加工時に被加工物の面内垂直方向に巨大な力がかかり、それにより、被加工物に大きな反りやひずみが生じる。一方で、ルータ加工では、ルータエンドミルの外周方向に切削が行われるため、面内垂直方向には大きな力が生じないことが特徴である。プレス加工を用いた場合、配線だけではなく、基板部分も切り落としてしまうため、切り落とした部分に圧縮応力が生じ、やはり大きな反りやひずみの原因となる。これに対して、深さ方向の精度が良いルータ加工においては、配線を切削する際に、基板は0.01mm程度の深さしか切削されず、したがって、大きな反りやひずみは生じない。
1mあるいはそれを越える大型の基板では、わずかな曲率の反りが生じても、基板中心と端部では、大きな角度差が生じてしまう。均一な照射が必要となる2次元配列LED照明の基板にとって、それは致命的な問題となる。
このような特長を有するルータ加工により、0.1mmの銅を切削加工により配線パターンを形成した。配線パターンの形成は、CADにより作成したパターンのデータをルータ加工機を制御するコンピューターに入力し、このデータを基づいて、コンピューターがルータエンドミルの平面方向の動きを自動で制御することにより行われた。切削深さは、銅の厚みよりも0.01mmだけ深い0.11mmとした。
このようにして形成した配線パターンの仕上げ面は、バリが少ないきれいな形状となったことで、バリ取りといった追加の加工は不要であった。なお、バリが残ると一定方向への反射の原因となり、均一な照射を妨げる要因となる。
また、基板の反りやひずみも全く生じなかった。
また、基板の反りやひずみも全く生じなかった。
配線の形成にルータ加工を用いるメリットは他にもあり、それは様々な基板を用いることができることである。例えば、看板材料として広く用いられているアルミ複合板を基板として用いることができる。アルミ複合板は、芯材としてポリエチレン等の樹脂を用い、それを0.1mmから0.3mm厚のアルミ板でサンドイッチした構造を持つ。
アルミ複合板の特長は、1mを越える大型の基板が安価で入手可能であり、軽量でありながら剛性が高いため歪等が生じず、且つ切削等の機械加工性に優れている。さらに、厚み方向において対称な構造であるため、温度変化による反りが生じない。これらの特性は、本発明に係る大型内照式サイン用の2次元配列LED照明に極めて適したものである。
ただし、アルミ複合板にルータ加工を用いて配線を形成した場合、配線がアルミとなるため、LED素子31との接合が問題となる。LED素子31と配線との接合は、熱伝導性が高い半田付けが適切である。しかし、通常の半田はアルミとの馴染みが悪い。そこで、アルミ複合板の表面にめっき等により、金等の極薄膜を設けることで、半田付けが容易になると同時に、表面の耐食性を向上させることができる。
実際に、アルミ複合板にルータ加工を用いて配線を形成したところ、上述した銅配線と同様に良好な加工が可能であることを確認できた。
以下に、本発明の特徴についてまとめる。
屋外に多く設置される大型の内照式サインは、企業の、あるいは企業が扱う商品のイメージ戦略上重要なものである。昨今は、さらに大型化が進むと同時に、広告の図柄にも工夫が施され、微細な模様を含む写真等が用いられる。そのような微細な模様を照明する場合、わずかな輝度むらがあっても企業側はイメージ戦略の観点から、改善を求めることが多い。
屋外に多く設置される大型の内照式サインは、企業の、あるいは企業が扱う商品のイメージ戦略上重要なものである。昨今は、さらに大型化が進むと同時に、広告の図柄にも工夫が施され、微細な模様を含む写真等が用いられる。そのような微細な模様を照明する場合、わずかな輝度むらがあっても企業側はイメージ戦略の観点から、改善を求めることが多い。
また、大型の内照式サインは、輸送が難しく、したがって現地において組立作業を行うことが通常である。そして、組立のための人員を現地に派遣し作業させる場合、その人件費が大きなコスト負担となるため、できるだけ、簡単な組み立て作業が可能な構成が望まれる。特に、屋外に設置することが多い大型の内照式サインの場合、作業時に降雨があれば、作業期日が順延し、余分な宿泊コストが発生する場合もある。したがって、作業を短期間に終えることは、コスト低減のために非常に重要なポイントである。組立作業において、最も時間と手間を要する工程が、照明用基板(あるいはモジュール)の設置工程である。透光板に対する照明角度の調整等に手間を要するとともに、複数の照明用基板の連結や配置に多大な時間がかかる。したがって、できるだけ大きな照明用基板を作成し、予め準備しておくことが、組立時間を低減させることに直結する。
組み立て作業を容易にすることは、コスト面だけではなく、安全面でも重要である。屋外に多く設置される大型の内照式サインの組み立て作業は、足場が不安定な高所作業となることが多く、また、屋外では強風にあおられながら作業をする場合もあり、したがって、できるだけ簡素で安易な作業が望ましい。
さらに、屋外に設置される内照式サインは、風雨にさらされるため、雨水や埃等の侵入を防止するために密閉構造となっている。密閉構造においては、照明が発生する熱がたまりやすく、内部の温度上昇により故障等の心配もある。
この観点から、発熱の少ないLEDを光源とする照明の適用が検討されている。しかしながら、LEDは、照射角度が狭く、また前方への照射量が周囲への照射量よりも大きいといった欠点を有する。この欠点を改善するため、内照式サインの側面にLEDを配置し、導光板や拡散板を用いたエッジ照明方式により、できるだけ輝度むらを削減する構成も提案されている。しかし、屋外に設置する内照式サインでは、高輝度の照明が必要であり、透光板を下方から直接照明することが必要となる。
大型の内照式サインに要求されるもうひとつの特徴は、薄型化の実現である。大型の内照式サインは人通りの多い繁華街やビジネス街に設置されるため、できるだけ省スペース化が望まれる。したがって、広告板を下方から直接照明する場合、広告板と照明との距離が大きく取れず、輝度むらをなくすためには、狭ピッチでLED素子を基板上に配列することが必要となる。現在、内照式サインに広く用いられているLEDモジュールでは、LED間の距離を小さくすることができず、別の方法が必要である。
また、プリント基板上に狭ピッチでLED素子を配置することは可能であるが、これはコスト面での障害があまりにも大きく、全く考慮するに値しない。プリント基板は配線パターンのマスクを作製し、印刷や写真製版等を用いて配線を形成するが、これは大量生産には向いているが、内照式サインといった一品製作を行う場合には、コスト面から非現実的である。特に大型の基板を製作する場合には、大型の写真製版装置やエッチング装置が必要であり、さらに巨額の製作コストが必要となる。
一方で、ルータ加工機を用いて、厚膜配線層を切削加工により形成した配線パターンを有する当該発明に係る2次元配列LED照明では、高輝度と一様な照度という大型の内照式サインに必須の特性を実現することが出来ると同時に、製造コストおよび組立コストを大幅に低減可能であり、さらに組立作業時の安全も確保できる。また、高輝度と一様な照明を達成するために密に配列したLED素子からの大きな発熱を効率良く放熱可能である。また、過酷な環境下で長期的信頼性に長けた配線を形成できる。さらに、大型基板の反りやひずみを最小限にできるとともに、一方向への反射の原因となるバリがないきれいな加工面が得られ、これらは一様な照明を達成するために不可欠なことである。
さらに、ルータ加工機による切削加工を用いた場合、様々な基板の選択が可能であり、安価で軽量、且つ歪や反りが小さい基板を用いることができる。これにより、上述した大型の内照式サインにさらに適した照明を達成することが可能である。
1 フレーム
2 透光板
3 2次元配列LED照明
31 LED素子
32 素子間配線
33 正電極
34 負電極
2 透光板
3 2次元配列LED照明
31 LED素子
32 素子間配線
33 正電極
34 負電極
本発明は、大型内照式サインを照明するための、2次元配列LED照明であって、平面上に配した複数のLED素子と、当該複数のLED素子を複数のグループに分け、当該複数のグループごとに上記LED素子を直列に接続する良導体金属で形成された素子間配線と、上記直列に接続された上記LED素子の各グループの一方の端に接続される良導体金属で形成された正電極と、上記直列に接続された上記LED素子の各グループの他方の端に接続される良導体金属で形成された負電極と、を有し、上記素子間配線、上記正電極、および上記負電極は、外周部に切れ刃を有する回転切削工具を平面内2軸方向に移動可能な制御機構を備えたルータ加工機を用いて、1枚の良導体金属膜を基板に至るまで切削加工することにより形成されることを特徴とする。
本発明は、屋外に設置され且つ設置される現地において組み立てられる大型内照式サインを照明するための、2次元配列LED照明であって、当該2次元配列LED照明は複数の大型の基板を組み合わせたものであり、当該大型の基板上には、複数のLED素子と、当該複数のLED素子を複数のグループに分け、当該複数のグループごとに上記LED素子を直列に接続する良導体金属で形成された素子間配線と、上記直列に接続された上記LED素子の各グループの一方の端に接続される良導体金属で形成された正電極と、上記直列に接続された上記LED素子の各グループの他方の端に接続される良導体金属で形成された負電極と、を有し、上記素子間配線、上記正電極、および上記負電極は、外周部に切れ刃を有する回転切削工具を平面内2軸方向に移動可能な制御機構を備えたルータ加工機を用いて、1枚の良導体金属膜を基板に至るまで切削加工することにより形成されることを特徴とする。
Claims (4)
- 大型内照式サインを照明するための、2次元配列LED照明であって、
当該2次元配列LED照明は複数の大型の基板を組み合わせたものであり、
当該大型の基板上には、
複数のLED素子と、
当該複数のLED素子を複数のグループに分け、当該複数のグループごとに上記LED素子を直列に接続する良導体金属で形成された素子間配線と、
上記直列に接続された上記LED素子の各グループの一方の端に接続される良導体金属で形成された正電極と、
上記直列に接続された上記LED素子の各グループの他方の端に接続される良導体金属で形成された負電極と、
を有し、
上記素子間配線、上記正電極、および上記負電極は、1枚の良導体金属膜をルータ加工機を用いた切削加工により形成される
ことを特徴とする2次元配列LED照明。 - 前記大型の基板は、一片の長さが1mを越えるものである
ことを特徴とする請求項1に記載の2次元配列LED照明。 - 前記良導体金属は、銅の表面に金薄膜を形成した
ことを特徴とする請求項1または2に記載の2次元配列LED照明。 - 前記大型の基板は、アルミ複合板である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の2次元配列LED照明。
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