JP2014009818A - 蓄熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、潜熱蓄熱材からの放熱を迅速に外部に取り出すことができる蓄熱装置を提供すること。
【解決手段】過冷却状態で蓄熱可能な潜熱蓄熱材10を収容する蓄熱容器11と、潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除するトリガー部13と、蓄熱容器11内に配置された利用側ヒートパイプ17とを備え、この利用側ヒートパイプ17にはフィン23が接続され、トリガー部13をフィン23に設けた。
【選択図】図1
【解決手段】過冷却状態で蓄熱可能な潜熱蓄熱材10を収容する蓄熱容器11と、潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除するトリガー部13と、蓄熱容器11内に配置された利用側ヒートパイプ17とを備え、この利用側ヒートパイプ17にはフィン23が接続され、トリガー部13をフィン23に設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、熱を内部に蓄えて必要に応じて蓄えた熱を外部に取り出す事の出来る蓄熱装置、より詳しくは潜熱を利用して熱を蓄える蓄熱材の過冷却液体の発核機構を備えた蓄熱装置に関する。
従来、工場排熱や自動車等のエンジンやモーターの排熱、或いは、太陽熱を蓄熱して必要な時に熱源として利用する蓄熱装置が知られている。この種の蓄熱装置では、蓄熱材として、固相から液相への相変化(融解)による潜熱を利用して蓄熱を行う潜熱蓄熱材が用いられている。潜熱蓄熱材の中でも過冷却状態を利用する蓄熱材は、融点以下でも液相の過冷却状態を保持し、外部刺激により液相から固相へ相変化(結晶化)して熱を放出する材料である。
このため、蓄熱装置には、任意のタイミングで潜熱蓄熱材に刺激を与えて結晶化を誘発する過冷却解除手段(トリガー機構)が設けられている。
このため、蓄熱装置には、任意のタイミングで潜熱蓄熱材に刺激を与えて結晶化を誘発する過冷却解除手段(トリガー機構)が設けられている。
トリガー機構として、例えば、過冷却状態の潜熱蓄熱材に機械的に刺激を与える、或いは、電圧を印可する等の各種方法が知られ、振動、攪拌、変位、変形、熱、電気の何れか1以上のエネルギーを潜熱蓄熱材に与える機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、蓄熱装置に蓄えた潜熱で対象物を加熱する時に、効率よく迅速に熱輸送を行いたいとの要望が増している。
しかし、従来の構成では、トリガー機構と熱輸送機構を別に設計しており、潜熱蓄熱材料からの放熱で迅速に対象物を加熱できなかった。
本発明は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、簡単な構成で、潜熱蓄熱材から放熱された熱を迅速に外部に取り出すことができる蓄熱装置の提供を目的とする。
しかし、従来の構成では、トリガー機構と熱輸送機構を別に設計しており、潜熱蓄熱材料からの放熱で迅速に対象物を加熱できなかった。
本発明は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、簡単な構成で、潜熱蓄熱材から放熱された熱を迅速に外部に取り出すことができる蓄熱装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、過冷却状態で蓄熱可能な潜熱蓄熱材を収容する蓄熱容器と、前記潜熱蓄熱材の過冷却状態を解除する過冷却解除手段と、熱輸送部材とを備え、前記熱輸送部材には熱伝導体が接続され、前記過冷却解除手段は、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体の近傍、または、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体に配置されていることを特徴とする。
ここで、熱輸送部材または前記熱伝導体の近傍とは、過冷却状態を解除する潜熱蓄熱材の発核後、所定時間内(例えば1秒以内)に潜熱蓄熱材の温度上昇が検出される距離内、もしくは、発核後、所定時間内(例えば1秒以内)に潜熱蓄熱材の結晶の成長が認められる距離内であり、概ね5mm以内が想定される。
また、過冷却解除手段が前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体に配置されているとは、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体自体が過冷却解除手段として機能することをいう。
この構成によれば、前記熱輸送部材には熱伝導体が接続され、前記過冷却解除手段は、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体の近傍、または、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体に配置されているため、過冷却状態が解除された際に生じた潜熱蓄熱材からの放熱を、熱輸送部材を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。
また、過冷却解除手段が前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体に配置されているとは、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体自体が過冷却解除手段として機能することをいう。
この構成によれば、前記熱輸送部材には熱伝導体が接続され、前記過冷却解除手段は、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体の近傍、または、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体に配置されているため、過冷却状態が解除された際に生じた潜熱蓄熱材からの放熱を、熱輸送部材を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。
この構成において、前記過冷却解除手段は、前記熱伝導体の変形により前記過冷却状態を解除しても良い。また、前記熱伝導体には、表面に開口した開口部が前記変形により拡大可能な溝部が形成されても良い。また、前記溝部は、断面形状が厚み方向に非貫通の略くさび形に形成されても良い。また、前記過冷却解除手段は、前記熱伝導体の一部と、前記蓄熱容器内に設けた固定部材の一部を接触させて少なくとも一方を変形させる動作機構を備え、前記動作機構による前記熱伝導体および前記固定部材の少なくとも一方の変形により過冷却状態を解除しても良い。
また、前記固定部材および前記熱伝導体の少なくとも一方には、表面に開口した開口部が前記変形により拡大可能な溝部が形成されても良い。また、前記溝部は、断面形状が厚み方向に非貫通の略くさび形に形成されても良い。
また、前記熱輸送部材は長尺に形成されて前記蓄熱容器内に配置され、前記動作機構は、前記熱輸送部材を前記蓄熱容器内で軸方向に移動させる機構からなる構成としても良い。また、前記熱輸送部材は長尺に形成されて前記蓄熱容器内に配置され、前記動作機構は、前記熱輸送部材を前記蓄熱容器内で軸として回転させる機構からなる構成としても良い。
また、前記過冷却解除手段は、前記蓄熱容器の内部の軸方向および/または周方向に複数設けられも良い。また、前記熱伝導体は、周縁に弾性変形する変形部を有する金属板であっても良い。また、前記熱伝導体は、前記熱輸送部材の外周面から前記蓄熱容器の内壁に向かって設けられ、弾性変形する金属製の線材であっても良い。
本発明によれば、前記熱輸送部材には熱伝導体が接続され、前記過冷却解除手段は、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体の近傍、または、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体に配置されているため、過冷却が解除された際に生じた潜熱蓄熱材からの放熱を、熱輸送部材を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明を適用した第1実施形態に係る蓄熱装置100の概略構成を示す断面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。蓄熱装置100は、図1に示すように、環境温度で過冷却状態となる潜熱蓄熱材10を収容する蓄熱容器11と、当該潜熱蓄熱材10に熱的に接続され、熱源3からの熱を潜熱蓄熱材10に伝達する熱源側ヒートパイプ(熱源側熱輸送手段)15と、潜熱蓄熱材10に蓄熱した熱を、熱利用機器5に伝達する利用側ヒートパイプ(利用側熱輸送手段)17とを備える。この構成により、蓄熱装置100は、熱源側ヒートパイプ15を介して熱源3から伝達される熱を潜熱蓄熱材10に蓄熱すると共に、利用側ヒートパイプ17を介して潜熱蓄熱材10に蓄熱した熱を熱利用機器5に供給する。熱源3と熱利用機器5の組み合わせとしては、例えば、ヒートポンプ式給湯器における深夜電力を利用した発熱と給湯、電気自動車におけるモーター排熱と暖房、太陽熱給湯器における太陽熱と給湯、床暖房器における深夜電力を利用した発熱と暖房などがある。
<第1実施形態>
図1は、本発明を適用した第1実施形態に係る蓄熱装置100の概略構成を示す断面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。蓄熱装置100は、図1に示すように、環境温度で過冷却状態となる潜熱蓄熱材10を収容する蓄熱容器11と、当該潜熱蓄熱材10に熱的に接続され、熱源3からの熱を潜熱蓄熱材10に伝達する熱源側ヒートパイプ(熱源側熱輸送手段)15と、潜熱蓄熱材10に蓄熱した熱を、熱利用機器5に伝達する利用側ヒートパイプ(利用側熱輸送手段)17とを備える。この構成により、蓄熱装置100は、熱源側ヒートパイプ15を介して熱源3から伝達される熱を潜熱蓄熱材10に蓄熱すると共に、利用側ヒートパイプ17を介して潜熱蓄熱材10に蓄熱した熱を熱利用機器5に供給する。熱源3と熱利用機器5の組み合わせとしては、例えば、ヒートポンプ式給湯器における深夜電力を利用した発熱と給湯、電気自動車におけるモーター排熱と暖房、太陽熱給湯器における太陽熱と給湯、床暖房器における深夜電力を利用した発熱と暖房などがある。
蓄熱容器11は、例えば、耐食性が高いステンレス金属により形成されており、熱源側ヒートパイプ15及び利用側ヒートパイプ17は、長尺に形成されて蓄熱容器11の対向する2つの側面部をそれぞれ貫通して配置されている。また、蓄熱容器11は、アルミ等の軽量金属やポリプロプレン(PP)やポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)等の合成樹脂から構成されても良い。
なお、図1では、熱源側ヒートパイプ15が蓄熱容器11の上面部を、利用側ヒートパイプ17が蓄熱容器11の下面部を、それぞれ貫通して配置された構成としているが、各ヒートパイプが互いに干渉しない位置であれば、各ヒートパイプの配置位置は上記に限定されない。また、熱源側ヒートパイプと利用側ヒートパイプを一本のヒートパイプで構成することも可能である。また、熱源または利用機器が複数ある場合、それに合わせて複数のヒートパイプの配置も可能である。
なお、図1では、熱源側ヒートパイプ15が蓄熱容器11の上面部を、利用側ヒートパイプ17が蓄熱容器11の下面部を、それぞれ貫通して配置された構成としているが、各ヒートパイプが互いに干渉しない位置であれば、各ヒートパイプの配置位置は上記に限定されない。また、熱源側ヒートパイプと利用側ヒートパイプを一本のヒートパイプで構成することも可能である。また、熱源または利用機器が複数ある場合、それに合わせて複数のヒートパイプの配置も可能である。
本実施形態では、熱源側ヒートパイプ15及び利用側ヒートパイプ17は、各ヒートパイプの一部がそれぞれ蓄熱容器11の内側に配置されるため、この蓄熱容器11の内側に配置される部位には、材料により表面に樹脂等のコーティングを施すことが望ましい。この構成によれば、各ヒートパイプが潜熱蓄熱材10と直接接触することが防止されるため、当該潜熱蓄熱材10による当該ヒートパイプの表面の腐食を防止できる。
また、熱源側ヒートパイプ15には、この熱源側ヒートパイプ15を略中心として複数のフィン21が固体され、利用側ヒートパイプ17には、この利用側ヒートパイプ17を略中心として複数のフィン23が固定されており、潜熱蓄熱材10との熱交換面積を増やす構成である。また、本構成では、熱源側ヒートパイプ15及び利用側ヒートパイプ17にそれぞれ固定されるフィン21,23は、熱伝導性の高い金属板で形成され、各ヒートパイプ15,17と潜熱蓄熱材10との熱伝達特性を高めている。
また、熱源側ヒートパイプ15には、この熱源側ヒートパイプ15を略中心として複数のフィン21が固体され、利用側ヒートパイプ17には、この利用側ヒートパイプ17を略中心として複数のフィン23が固定されており、潜熱蓄熱材10との熱交換面積を増やす構成である。また、本構成では、熱源側ヒートパイプ15及び利用側ヒートパイプ17にそれぞれ固定されるフィン21,23は、熱伝導性の高い金属板で形成され、各ヒートパイプ15,17と潜熱蓄熱材10との熱伝達特性を高めている。
潜熱蓄熱材10は、過冷却状態を利用する潜熱蓄熱材であり、融点以下でも液体のままで結晶化しない性質を有している。潜熱蓄熱材は、加熱による固相から液相への相変化(融解)により蓄熱し、その後の冷却過程では、融点以下でも液相の過冷却状態を保持する。そして過冷却状態の蓄熱材に外部刺激を与えて液相から固相へ相変化(結晶化)させ、熱を放出させる。
このような潜熱蓄熱材として、例えば、酢酸ナトリウム・3水和物からなる潜熱蓄熱材が挙げられる。他に塩化マグネシウム・6水和塩、水酸化バリウム・8水和塩、チオ硫酸ナトリウム・5水和物、硝酸マグネシウム・6水和物、塩化カルシウム・6水和物、硫酸ナトリウム・10水和物、キシリトール、或いは/及びこれらの混合物や水溶液等を使用できる。
このような潜熱蓄熱材として、例えば、酢酸ナトリウム・3水和物からなる潜熱蓄熱材が挙げられる。他に塩化マグネシウム・6水和塩、水酸化バリウム・8水和塩、チオ硫酸ナトリウム・5水和物、硝酸マグネシウム・6水和物、塩化カルシウム・6水和物、硫酸ナトリウム・10水和物、キシリトール、或いは/及びこれらの混合物や水溶液等を使用できる。
蓄熱装置100は、任意のタイミングで潜熱蓄熱材10に刺激を与えて結晶化を誘発する過冷却解除手段としてのトリガー部13を備える。
本構成におけるトリガー部13は、潜熱蓄熱材10に変形により当該潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発するものである。トリガー部13は、図1に示すように、蓄熱容器11の内周面(内壁)11Aから突出した凸部(固定部材)31と、利用側ヒートパイプ17に取り付けられて凸部31と接触可能なフィン23(熱伝導板)とを備え、これら凸部31とフィン23との接触によりフィン23の一部を変形させて過冷却状態を解除する。
トリガー部13は、熱伝導板としてのフィン23を備えて構成されることにより、凸部31もしくはフィン23の一部の変形による過冷却状態の解除時に、潜熱蓄熱材からの放熱を、フィン23および利用側ヒートパイプ17を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。
なお、本実施形態では、トリガー部13は、凸部31とフィン23のうち、このフィン23(の一部)を変形させる構成としたが、これに限るものではなく、凸部31を変形させても良いし、凸部31とフィン23の両方を変形させても良い。
本構成におけるトリガー部13は、潜熱蓄熱材10に変形により当該潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発するものである。トリガー部13は、図1に示すように、蓄熱容器11の内周面(内壁)11Aから突出した凸部(固定部材)31と、利用側ヒートパイプ17に取り付けられて凸部31と接触可能なフィン23(熱伝導板)とを備え、これら凸部31とフィン23との接触によりフィン23の一部を変形させて過冷却状態を解除する。
トリガー部13は、熱伝導板としてのフィン23を備えて構成されることにより、凸部31もしくはフィン23の一部の変形による過冷却状態の解除時に、潜熱蓄熱材からの放熱を、フィン23および利用側ヒートパイプ17を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。
なお、本実施形態では、トリガー部13は、凸部31とフィン23のうち、このフィン23(の一部)を変形させる構成としたが、これに限るものではなく、凸部31を変形させても良いし、凸部31とフィン23の両方を変形させても良い。
また、蓄熱装置100は、複数のフィン23が固定されている利用側ヒートパイプ17を軸方向に移動させる移動機構(動作機構)34を備える。この移動機構34としては、例えば、モーターとカムとの組み合わせや、エアーシリンダを用いることができる。なお、蓄熱容器11は、下面部に利用側ヒートパイプ17を摺動自在に支持する軸受部35を備え、この軸受部35は、蓄熱容器11内に収容された潜熱蓄熱材10が融解した場合、当該融解した潜熱蓄熱材10が蓄熱容器11の外部に漏れ出ない程度のシール性(水密性)を備えている。
蓄熱容器11内には、図2に示すように、該蓄熱容器11の周方向に凸部31及びフィン23の突出片25が対となって複数設けられている。具体的には、フィン23は、熱伝導性の高い金属で形成された円板状のフィン本体24と、このフィン本体24の周縁部24Aから放射状に突出して設けられる複数(図2では8つ)の突出片(変形部)25とを備える。また、蓄熱容器11の内周面11Aには、突出片25のそれぞれに対応して複数(図2では8つ)の凸部31が配置されている。
凸部31は、例えば、蓄熱容器11と同様に耐食性が高く、突出片25よりも剛性の高いステンレス金属により形成され、蓄熱容器11の内周面11Aに固定されている。この凸部31を蓄熱容器11と一体に形成しても良いことは勿論である。また、図1では、凸部31は、内周面11Aから離れた先端側が基端側に比べて先細りの形状としているが、これに限るものではない。
突出片25は、それぞれ凸部31と平面視でオーバーラップする長さに形成され、当該凸部31と接触した際に弾性変形する薄板状の部材である。この突出片25は、フィン本体24よりも薄板状に形成することが望ましく、当該フィン本体24に一体に形成されている。なお、突出片25をフィン本体24の周縁部24Aに固定しても良いことは勿論である。
この構成では、1枚のフィン23は複数の突出片25を備え、各突出片25にそれぞれ対応する凸部31を蓄熱容器11の内周面11Aに設けているため、このフィン23の周囲で複数の突出片25がそれぞれ離れた位置で変形することを可能とすることにより、潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。また、1枚のフィン23に対して複数の突出片25及び凸部31を設けることにより、各突出片25を変形させた際に潜熱蓄熱材10の結晶化が誘発されないという事態を容易に回避できる。
突出片25は、それぞれ凸部31と平面視でオーバーラップする長さに形成され、当該凸部31と接触した際に弾性変形する薄板状の部材である。この突出片25は、フィン本体24よりも薄板状に形成することが望ましく、当該フィン本体24に一体に形成されている。なお、突出片25をフィン本体24の周縁部24Aに固定しても良いことは勿論である。
この構成では、1枚のフィン23は複数の突出片25を備え、各突出片25にそれぞれ対応する凸部31を蓄熱容器11の内周面11Aに設けているため、このフィン23の周囲で複数の突出片25がそれぞれ離れた位置で変形することを可能とすることにより、潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。また、1枚のフィン23に対して複数の突出片25及び凸部31を設けることにより、各突出片25を変形させた際に潜熱蓄熱材10の結晶化が誘発されないという事態を容易に回避できる。
また、本実施形態では、図1に示すように、蓄熱装置100は、蓄熱容器11の長手方向に凸部31及びフィン23の突出片25が対となって複数段(図1では5段)設けられている。このため、潜熱蓄熱材10を結晶化時に、蓄熱容器11の長手方向に離れた位置でそれぞれフィン23の突出片25を変形させ、複数の場所で潜熱蓄熱材10を結晶化させることができ、潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。
また、突出片25は、図2に示すように、この突出片25が移動する方向(すなわち軸方向)に対向する面(変形する面)である突出片25の上面に、この上面から下面に向かって、断面形状が略くさび形に形成された溝部26を備える。この溝部26は、突出片25を変形させた際に、当該上面に開口した開口部が変形に伴い拡大するように形成されている。溝部26は、潜熱蓄熱材10の結晶化を効果的に誘発することが実験で判明しており、突出片25の下面にも同様な溝部が形成されている。
発明者の実験によると、この溝部26は、突出片25の厚み方向に貫通しない有底であることが必要であり、先端部が幅狭に形成されていることが望ましい。図2の記載では、突出片25の上面に1つの溝部26をそれぞれ記載しているが、各突出片25にそれぞれ複数の溝部26を設けても良い。
発明者の実験によると、この溝部26は、突出片25の厚み方向に貫通しない有底であることが必要であり、先端部が幅狭に形成されていることが望ましい。図2の記載では、突出片25の上面に1つの溝部26をそれぞれ記載しているが、各突出片25にそれぞれ複数の溝部26を設けても良い。
次に、トリガー部13の動作について説明する。
図3は、トリガー部13の動作を説明する部分拡大図であり、図3(A)はフィン23の突出片25が変形する前の状態を示す図であり、図3(B)は突出片25が凸部31に接触して変形している状態を示す図であり、図3(C)は突出片25が変形した後に元の形状に戻った状態を示す図である。
図3は、トリガー部13の動作を説明する部分拡大図であり、図3(A)はフィン23の突出片25が変形する前の状態を示す図であり、図3(B)は突出片25が凸部31に接触して変形している状態を示す図であり、図3(C)は突出片25が変形した後に元の形状に戻った状態を示す図である。
過冷却状態の潜熱蓄熱材10から蓄熱した熱を取り出す時には、任意のタイミングで、移動機構34を作動させて利用側ヒートパイプ17を軸方向に沿って上昇させることにより、図3(A)に示すように、フィン23を上方に移動させ、このフィン23に設けられた突出片25を蓄熱容器11の内周面11Aに設けられた凸部31に接触させる。
突出片25は、弾性変形する薄板状の部材で形成されているため、凸部31と接触した際に、図3(B)に示すように、突出片25の先端25Aが下方に湾曲するように変形する。この場合、突出片25の上面25Bに形成されている溝部26の開口部26Bは、突出片25の変形に伴い広がる。
そして、フィン23が凸部31の上方に移動すると、突出片25は、図3(C)に示すように、元の形状に戻るため、溝部26も元の幅に戻る。
溝部26の開閉により、溝部26内の先端部26A近傍の閉じ込められた潜熱蓄熱材が、効果的に機械的エネルギーを受けるために結晶化する。もし有底でない場合は、溝部26が閉じる時に潜熱蓄熱材10は反対側に押し出され、圧縮力が潜熱蓄熱材10に加わらないので、結晶化が起きない。
溝部26近傍の潜熱蓄熱材10の結晶化が起きれば、潜熱蓄熱材10全体の結晶化が進行し当該潜熱蓄熱材10に保持された潜熱が放出される。
突出片25は、弾性変形する薄板状の部材で形成されているため、凸部31と接触した際に、図3(B)に示すように、突出片25の先端25Aが下方に湾曲するように変形する。この場合、突出片25の上面25Bに形成されている溝部26の開口部26Bは、突出片25の変形に伴い広がる。
そして、フィン23が凸部31の上方に移動すると、突出片25は、図3(C)に示すように、元の形状に戻るため、溝部26も元の幅に戻る。
溝部26の開閉により、溝部26内の先端部26A近傍の閉じ込められた潜熱蓄熱材が、効果的に機械的エネルギーを受けるために結晶化する。もし有底でない場合は、溝部26が閉じる時に潜熱蓄熱材10は反対側に押し出され、圧縮力が潜熱蓄熱材10に加わらないので、結晶化が起きない。
溝部26近傍の潜熱蓄熱材10の結晶化が起きれば、潜熱蓄熱材10全体の結晶化が進行し当該潜熱蓄熱材10に保持された潜熱が放出される。
本実施形態では、図3(A)〜図3(C)に示すように、突出片25の下面25Cにも、上記した溝部26を設けているため、潜熱蓄熱材10の結晶化が完了するまでの所定時間の間で、利用側ヒートパイプ17を軸方向に上下動させることが望ましい。この構成によれば、フィン23が下方に移動する場合にも、突出片25と凸部31とが接触により変形するため、上面25Bだけでなく下面25Cでも結晶化を誘発でき、より確実に潜熱蓄熱材10を結晶化できる。
さらに、利用側ヒートパイプ17に固定された複数のフィン23が上下動することにより、当該フィン23によって、蓄熱容器11内の潜熱蓄熱材10が攪拌され、当該潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。
さらに、利用側ヒートパイプ17に固定された複数のフィン23が上下動することにより、当該フィン23によって、蓄熱容器11内の潜熱蓄熱材10が攪拌され、当該潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、過冷却状態で蓄熱可能な潜熱蓄熱材10を収容する蓄熱容器11と、蓄熱容器11に設けられる利用側ヒートパイプ17と、潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除するトリガー部13とを備え、このトリガー部13は、蓄熱容器11の内周面11Aから突出した凸部31と、利用側ヒートパイプ17に取り付けられて凸部31と接触可能なフィン23とを備え、凸部31とフィン23との接触によりフィン23の突出片25の変形により簡単に過冷却状態を解除できる。また、フィン23は、利用側ヒートパイプ17に取り付けられているため、潜熱蓄熱材10からの放熱を、利用側ヒートパイプ17を通じて迅速に外部の熱利用機器5に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。さらに、利用側ヒートパイプ17が熱の輸送と、フィン23の突出片25を凸部31に対して接触可能に動作させる機能とを合わせ持つので、部品点数の削減を可能とした装置構成の簡素化が可能である。
また、本実施形態によれば、蓄熱容器11の長手方向に凸部31およびフィン23の突出片25が対となって複数段設けられているため、潜熱蓄熱材10を結晶化させる際に、蓄熱容器11の長手方向に離れた位置でそれぞれフィン23の突出片25を変形させることができ、潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。
また、本実施形態によれば、フィン23の突出片25は、この突出片25の移動する方向に対向する上面25B及び下面25Cに、くさび状の溝部26が形成されているため、これら突出片25が凸部31と接触して変形した際に、潜熱蓄熱材10の結晶化を効果的に誘発できる。
また、本実施形態によれば、フィン23は、フィン本体24の周縁部24Aに弾性変形する突出片25を有する金属板で形成されているため、突出片25の変形による潜熱蓄熱材10の結晶化を容易に誘発できるともに、突出片25の変形によって生じた潜熱蓄熱材10からの放熱を、熱伝導率の高い金属板を通じて迅速に利用側ヒートパイプ17に伝達し、当該熱を素早く外部の熱利用機器5に取り出すことができる。
<第2実施形態>
上述の第1実施形態では、利用側ヒートパイプ17の軸方向の移動により、このフィン23に設けられた突出片25を変形させて潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発させていたが、この第2実施形態では、利用側ヒートパイプ17の回転により行う点で構成を異にする。
図4は、第2実施形態にかかる蓄熱装置110の概略構成を示す部分断面図であり、図5は、図4のB−B断面図である。この第2実施形態では、上記した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
上述の第1実施形態では、利用側ヒートパイプ17の軸方向の移動により、このフィン23に設けられた突出片25を変形させて潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発させていたが、この第2実施形態では、利用側ヒートパイプ17の回転により行う点で構成を異にする。
図4は、第2実施形態にかかる蓄熱装置110の概略構成を示す部分断面図であり、図5は、図4のB−B断面図である。この第2実施形態では、上記した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
蓄熱装置110は、蓄熱容器11内で利用側ヒートパイプ17を回転させる回転機構(動作機構)51を備える。この回転機構51としては、例えば、モーター、減速機および伝達ベルトとの組み合わせを用いることができる。
蓄熱容器11は、下面部に利用側ヒートパイプ17を回転自在に支持する軸受部35を備え、この軸受部35は、蓄熱容器11内に収容された潜熱蓄熱材10が融解した場合、当該融解した潜熱蓄熱材10が蓄熱容器11の外部に漏れ出ない程度のシール性(水密性)を備えている。
蓄熱容器11は、下面部に利用側ヒートパイプ17を回転自在に支持する軸受部35を備え、この軸受部35は、蓄熱容器11内に収容された潜熱蓄熱材10が融解した場合、当該融解した潜熱蓄熱材10が蓄熱容器11の外部に漏れ出ない程度のシール性(水密性)を備えている。
また、蓄熱装置110は、任意のタイミングで潜熱蓄熱材10に刺激を与えて結晶化を誘発するトリガー部53を備える。トリガー部53は、図4に示すように、蓄熱容器11の内周面(内壁)11Aから突出した凸部61と、利用側ヒートパイプ17に放射状に取り付けられて凸部61と接触可能な棒状部材(熱伝導体)63とを備え、凸部61と棒状部材63との接触により凸部61の一部を変形させて過冷却状態を解除する。
利用側ヒートパイプ17には、図5に示すように、熱伝導性の高い金属で形成された円板板状の基部64が取り付けられ、この基部64の外周面64Aに複数の金属製の棒状部材63が所定角度間隔に取り付けられている。凸部61は、図5に示すように、平面視で蓄熱容器11の内周面(内壁)11Aから内側に向けて突出して設けられ、先端61Aが先細りとなるよう、略二等辺三角形状に形成されている。凸部61は、それぞれ棒状部材63とそれぞれ平面視でオーバーラップする長さに形成され、当該棒状部材63と接触した際に弾性変形する。
なお、本実施形態では、トリガー部53は、凸部61と棒状部材63のうち、凸部61(の一部)を変形させる構成としたが、これに限るものではなく、棒状部材63を変形させても良いし、凸部61と棒状部材63の両方を変形させても良い。
なお、本実施形態では、トリガー部53は、凸部61と棒状部材63のうち、凸部61(の一部)を変形させる構成としたが、これに限るものではなく、棒状部材63を変形させても良いし、凸部61と棒状部材63の両方を変形させても良い。
本実施形態では、図4に示すように、蓄熱装置110は、蓄熱容器11の長手方向に凸部61及び棒状部材63が対となって複数段(図4では5段)設けられている。このため、潜熱蓄熱材10を結晶化させる際に、蓄熱容器11の長手方向に離れた位置でそれぞれ凸部61を変形させることができ、潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。
さらに、各段においては、蓄熱容器11の内周面11Aに所定間隔ごとに複数の凸部61を配置し、これら凸部61に対応する複数の棒状部材63を利用側ヒートパイプ17に取り付けているため、各段における複数の凸部61がそれぞれ離れた位置で変形し、複数の場所で潜熱蓄熱材10の結晶化を可能とすることにより、潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。なお、本実施形態では、各段における凸部61と棒状部材63とを同一数としているが、棒状部材63は、利用側ヒートパイプ17を中心に回転自在となっているため、凸部61よりも少ない数(例えば1つ)の棒状部材63を、利用側ヒートパイプ17を中心に回転させることで、複数の凸部61を順次変形させても良い。
さらに、各段においては、蓄熱容器11の内周面11Aに所定間隔ごとに複数の凸部61を配置し、これら凸部61に対応する複数の棒状部材63を利用側ヒートパイプ17に取り付けているため、各段における複数の凸部61がそれぞれ離れた位置で変形し、複数の場所で潜熱蓄熱材10の結晶化を可能とすることにより、潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。なお、本実施形態では、各段における凸部61と棒状部材63とを同一数としているが、棒状部材63は、利用側ヒートパイプ17を中心に回転自在となっているため、凸部61よりも少ない数(例えば1つ)の棒状部材63を、利用側ヒートパイプ17を中心に回転させることで、複数の凸部61を順次変形させても良い。
図6に示すように、利用側ヒートパイプ17を回転させた際に各棒状部材63が移動する方向(すなわち周方向)に対向する面(変形する面)である凸部61の側面61B,61Cには、くさび状形成された溝部26を備える。この溝部26は、凸部61を変形させた際に、潜熱蓄熱材10の結晶化を効果的に誘発することが実験で判明している。この溝部26の形状については、上記実施形態に記載のものと同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、トリガー部53の動作について説明する。
過冷却状態の潜熱蓄熱材10に蓄熱された熱を利用する時には、任意のタイミングで、回転機構51を作動させて利用側ヒートパイプ17を回転させることにより、図6に示すように、利用側ヒートパイプ17に基部64を介して取り付けられた棒状部材63を、蓄熱容器11の内周面11Aに設けられた凸部61に接触させる。
この接触により、凸部61は先端61Aが側方に湾曲するように変形し、接触した側面61Bに形成された溝部26が凸部61の変形に伴い広がる。そして、棒状部材63が凸部61の側方に移動すると、凸部61は、弾性変形によって元の形状に戻る。
潜熱蓄熱材10の結晶化により、当該潜熱蓄熱材10に保持された潜熱分の熱エネルギーが放出される。
過冷却状態の潜熱蓄熱材10に蓄熱された熱を利用する時には、任意のタイミングで、回転機構51を作動させて利用側ヒートパイプ17を回転させることにより、図6に示すように、利用側ヒートパイプ17に基部64を介して取り付けられた棒状部材63を、蓄熱容器11の内周面11Aに設けられた凸部61に接触させる。
この接触により、凸部61は先端61Aが側方に湾曲するように変形し、接触した側面61Bに形成された溝部26が凸部61の変形に伴い広がる。そして、棒状部材63が凸部61の側方に移動すると、凸部61は、弾性変形によって元の形状に戻る。
潜熱蓄熱材10の結晶化により、当該潜熱蓄熱材10に保持された潜熱分の熱エネルギーが放出される。
本実施形態では、図6に示すように、凸部61の両側面61B,61Cにそれぞれ溝部26を設けているため、潜熱蓄熱材10の結晶化が完了するまでの所定時間の間で、利用側ヒートパイプ17を正転及び逆転を繰り返し動作させることが望ましい。この構成によれば、利用側ヒートパイプ17が反対側に回転する場合にも、凸部61と棒状部材63とが接触により変形するため、より確実に潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発できる。
さらに、利用側ヒートパイプ17に固定された複数の棒状部材63が正逆に回転することにより、当該棒状部材63によって、蓄熱容器11内の潜熱蓄熱材10が攪拌され、当該潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。
さらに、利用側ヒートパイプ17に固定された複数の棒状部材63が正逆に回転することにより、当該棒状部材63によって、蓄熱容器11内の潜熱蓄熱材10が攪拌され、当該潜熱蓄熱材10の結晶化終了までの時間を短縮できる。
本実施形態によれば、利用側ヒートパイプ17は、長尺の軸状に形成されて蓄熱容器11内に配置され、利用側ヒートパイプ17を蓄熱容器11内で軸として回転させ、当該利用側ヒートパイプ17に固定された棒状部材63と凸部61との接触により、簡単に過冷却状態を解除できる。さらに、棒状部材63は、利用側ヒートパイプ17に取り付けられているため、凸部61の変形によって生じた潜熱蓄熱材10からの放熱を、利用側ヒートパイプ17を通じて迅速に外部の熱利用機器5に取り出せ、当該熱の有効な利用を図れる。
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態にかかる蓄熱装置120の概略構成を示す部分断面図であり、図8は、図7のC−C断面図である。
この蓄熱装置120は、利用側ヒートパイプ17の回転により潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発させるトリガー部73を備える点で、第2実施形態の構成と共通だが、このトリガー部73の具体的構成が異なる。上記した第2実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
トリガー部73は、図7に示すように、蓄熱容器11の内周面(内壁)11Aから突出した凸部81と、利用側ヒートパイプ17の外周面17Aに放射状に取り付けられて凸部81と接触可能な金属線としてのワイヤー(熱伝導体)83とを備え、凸部81とワイヤー83との接触によりワイヤー83の一部を変形させて潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除する。
図7は、第3実施形態にかかる蓄熱装置120の概略構成を示す部分断面図であり、図8は、図7のC−C断面図である。
この蓄熱装置120は、利用側ヒートパイプ17の回転により潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発させるトリガー部73を備える点で、第2実施形態の構成と共通だが、このトリガー部73の具体的構成が異なる。上記した第2実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
トリガー部73は、図7に示すように、蓄熱容器11の内周面(内壁)11Aから突出した凸部81と、利用側ヒートパイプ17の外周面17Aに放射状に取り付けられて凸部81と接触可能な金属線としてのワイヤー(熱伝導体)83とを備え、凸部81とワイヤー83との接触によりワイヤー83の一部を変形させて潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除する。
凸部81は、例えば、蓄熱容器11と同様に耐食性が高く、ワイヤー83よりも剛性の高いステンレス金属により形成され、蓄熱容器11の内周面11Aに固定されている。この凸部31を蓄熱容器11と一体に形成しても良いことは勿論である。
ワイヤー83は、それぞれ凸部81と平面視でオーバーラップする長さに形成され、当該凸部81と接触した際に弾性変形する線状の部材である。このため、これらワイヤー83が取り付けられた利用側ヒートパイプ17は、当該ヒートパイプ17を軸とした、いわゆる金属ブラシの形状を呈している。各ワイヤー83には、くさび状に形成された上述の溝部(図示略)をそれぞれ備えている。
なお、本実施形態では、トリガー部73は、凸部81とワイヤー83のうち、ワイヤー83(の一部)を変形させる構成としたが、これに限るものではなく、凸部81を変形させても良いし、凸部81とワイヤー83の両方を変形させても良い。
ワイヤー83は、それぞれ凸部81と平面視でオーバーラップする長さに形成され、当該凸部81と接触した際に弾性変形する線状の部材である。このため、これらワイヤー83が取り付けられた利用側ヒートパイプ17は、当該ヒートパイプ17を軸とした、いわゆる金属ブラシの形状を呈している。各ワイヤー83には、くさび状に形成された上述の溝部(図示略)をそれぞれ備えている。
なお、本実施形態では、トリガー部73は、凸部81とワイヤー83のうち、ワイヤー83(の一部)を変形させる構成としたが、これに限るものではなく、凸部81を変形させても良いし、凸部81とワイヤー83の両方を変形させても良い。
本実施形態によれば、利用側ヒートパイプ17の外周面17Aから蓄熱容器11の内周面11Aに向かって、弾性変形する金属製のワイヤー83が設けられているため、利用側ヒートパイプ17の回転により、これらワイヤー83を弾性変形させて簡単に過冷却状態を解除できる。
<第4実施形態>
図9は、第4実施形態にかかる蓄熱装置130の概略構成を示す部分断面図であり、図10は、図9のD−D断面図である。
この蓄熱装置130は、利用側ヒートパイプ17を回転させることにより潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発させるトリガー部93を備える点で、第2実施形態と構成を共通とするが、このトリガー部93の具体的構成が異なる。上記した第2実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
トリガー部93は、図9に示すように、蓄熱容器11の内周面(内壁)11Aから突出した凸部61と、利用側ヒートパイプ17に取り付けられて凸部61と接触可能なフィン91とを備え、これら凸部61とフィン91との接触により凸部61の一部を変形させて過冷却状態を解除する。
図9は、第4実施形態にかかる蓄熱装置130の概略構成を示す部分断面図であり、図10は、図9のD−D断面図である。
この蓄熱装置130は、利用側ヒートパイプ17を回転させることにより潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発させるトリガー部93を備える点で、第2実施形態と構成を共通とするが、このトリガー部93の具体的構成が異なる。上記した第2実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
トリガー部93は、図9に示すように、蓄熱容器11の内周面(内壁)11Aから突出した凸部61と、利用側ヒートパイプ17に取り付けられて凸部61と接触可能なフィン91とを備え、これら凸部61とフィン91との接触により凸部61の一部を変形させて過冷却状態を解除する。
フィン91は、外周部に突出部91Aと窪部91Bとが交互に連続して形成された、いわゆる歯車形状の板部材であり、熱伝導性の高い金属で形成されている。
なお、本実施形態では、トリガー部93は、凸部61とフィン91のうち、凸部61(の一部)を変形させる構成としたが、これに限るものではなく、フィン91を変形させても良いし、凸部61とフィン91の両方を変形させても良い。
なお、本実施形態では、トリガー部93は、凸部61とフィン91のうち、凸部61(の一部)を変形させる構成としたが、これに限るものではなく、フィン91を変形させても良いし、凸部61とフィン91の両方を変形させても良い。
本実施形態によれば、トリガー部93は、利用側ヒートパイプ17に取り付けられ、外周部に突出部91Aと窪部91Bとが交互に形成されたフィン91と、蓄熱容器11の内周面(内壁)11Aから内側に向かって突出する凸部61とを備え、利用側ヒートパイプ17を回転させることで、当該フィン91の回転させることで、突出部91Aと接触した凸部61の弾性変形により簡単に過冷却状態を解除できる。
<第5実施形態>
図11は、第5実施形態にかかる蓄熱装置140の概略構成を示す部分断面図である。
上記した蓄熱装置100では、利用側ヒートパイプ17に取り付けられたフィン23をトリガー部13の構成部材としたが、蓄熱装置140では、フィン23の近傍にトリガー部141が別個に配置されている点で構成を異にする。上記蓄熱装置100と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
蓄熱装置140は、図11に示すように、潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発するトリガー部141を備える。このトリガー部141は、蓄熱容器11の内周面11Aから突出した凸部31と、蓄熱容器11内に設けられる軸部材142とを備え、これら軸部材142と凸部31との接触により凸部31の一部を変形させて潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除する。
図11は、第5実施形態にかかる蓄熱装置140の概略構成を示す部分断面図である。
上記した蓄熱装置100では、利用側ヒートパイプ17に取り付けられたフィン23をトリガー部13の構成部材としたが、蓄熱装置140では、フィン23の近傍にトリガー部141が別個に配置されている点で構成を異にする。上記蓄熱装置100と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
蓄熱装置140は、図11に示すように、潜熱蓄熱材10の結晶化を誘発するトリガー部141を備える。このトリガー部141は、蓄熱容器11の内周面11Aから突出した凸部31と、蓄熱容器11内に設けられる軸部材142とを備え、これら軸部材142と凸部31との接触により凸部31の一部を変形させて潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除する。
軸部材142は、長尺に形成された金属製の棒状部材であり、蓄熱容器11におけるフィン21,23と干渉しない位置に配置されている。軸部材142は、軸部材142の下端(一部)に、凸部31側に突出して当該凸部31と接触する接触部145が設けられている。この接触部145は、軸部材142を屈曲させて一体に形成しても良いし、軸部材142に取り付けても良い。また、接触部145は、凸部31と接触する位置であれば、軸部材142のどの部分に設けても良いことは勿論である。
本実施形態では、軸部材142は、蓄熱容器11の上面から内部に差し込まれ、蓄熱容器11の上面に設けられた軸受部143によって軸方向に摺動自在に支持されている。軸部材142の上端には、この軸部材142を軸方向に移動させる軸移動機構(動作機構)144を備える。この軸移動機構144としては、例えば、モーターとカムとの組み合わせや、エアーシリンダを用いることができる。
本実施形態では、軸部材142は、蓄熱容器11の上面から内部に差し込まれ、蓄熱容器11の上面に設けられた軸受部143によって軸方向に摺動自在に支持されている。軸部材142の上端には、この軸部材142を軸方向に移動させる軸移動機構(動作機構)144を備える。この軸移動機構144としては、例えば、モーターとカムとの組み合わせや、エアーシリンダを用いることができる。
また、凸部31は、フィン23と略同じ高さ位置に設けられ、軸部材142との接触によって軸部材142の軸方向に弾性変形する。また、凸部31は、その上面および下面(弾性変形する面)にそれぞれ上記した溝部(不図示)が形成されている。
このように、トリガー部141は、凸部31と軸部材142とを備え、フィン23の近傍に配置されている。ここで、「近傍」とは、凸部31の変形に伴う潜熱蓄熱材10の発核(結晶化の開始)後、所定時間内(例えば1秒以内)に潜熱蓄熱材10の温度上昇が検出される距離内、もしくは、潜熱蓄熱材10の発核後、所定時間内(例えば1秒以内)に潜熱蓄熱材10の結晶化が認められる距離内であり、概ね5mm以内が想定される。
本実施形態によれば、凸部31の一部の変形によって過冷却状態が解除された場合、潜熱蓄熱材10からの放熱を、フィン23および利用側ヒートパイプ17を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。
なお、本実施形態では、フィン23に対して、凸部31と軸部材142の接触部145を一対設けた構成としたが、これに限るものではなく、複数のフィン23に対して、それぞれ凸部31と軸部材142の接触部145との対を設けても良い。
このように、トリガー部141は、凸部31と軸部材142とを備え、フィン23の近傍に配置されている。ここで、「近傍」とは、凸部31の変形に伴う潜熱蓄熱材10の発核(結晶化の開始)後、所定時間内(例えば1秒以内)に潜熱蓄熱材10の温度上昇が検出される距離内、もしくは、潜熱蓄熱材10の発核後、所定時間内(例えば1秒以内)に潜熱蓄熱材10の結晶化が認められる距離内であり、概ね5mm以内が想定される。
本実施形態によれば、凸部31の一部の変形によって過冷却状態が解除された場合、潜熱蓄熱材10からの放熱を、フィン23および利用側ヒートパイプ17を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。
なお、本実施形態では、フィン23に対して、凸部31と軸部材142の接触部145を一対設けた構成としたが、これに限るものではなく、複数のフィン23に対して、それぞれ凸部31と軸部材142の接触部145との対を設けても良い。
<第6実施形態>
図12は、第6実施形態にかかる蓄熱装置150の概略構成を示す部分断面図である。この第6実施形態では、蓄熱装置150に設けられたトリガー部151が、軸部材142がフィン23と直接接触して、当該フィン23の突出片25(一部)を変形させる点で構成を異にする。同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
トリガー部151は、利用側ヒートパイプ17に取り付けられたフィン23と、蓄熱容器11内に設けられる軸部材142とを備え、この軸部材142の下端に、フィン23側に突出して当該フィン23の突出片25と接触する接触部146が設けられている。
この構成によれば、軸移動機構144を介して、軸部材142を軸方向に移動させると、軸部材142に設けられた接触部146とフィン23の突出片25とが接触し、当該突出片25が変形し、潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除できる。そして潜熱蓄熱材10からの放熱を、フィン23および利用側ヒートパイプ17を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。
図12は、第6実施形態にかかる蓄熱装置150の概略構成を示す部分断面図である。この第6実施形態では、蓄熱装置150に設けられたトリガー部151が、軸部材142がフィン23と直接接触して、当該フィン23の突出片25(一部)を変形させる点で構成を異にする。同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
トリガー部151は、利用側ヒートパイプ17に取り付けられたフィン23と、蓄熱容器11内に設けられる軸部材142とを備え、この軸部材142の下端に、フィン23側に突出して当該フィン23の突出片25と接触する接触部146が設けられている。
この構成によれば、軸移動機構144を介して、軸部材142を軸方向に移動させると、軸部材142に設けられた接触部146とフィン23の突出片25とが接触し、当該突出片25が変形し、潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除できる。そして潜熱蓄熱材10からの放熱を、フィン23および利用側ヒートパイプ17を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。
<第7実施形態>
図13は、第7実施形態にかかる蓄熱装置160の概略構成を示す部分断面図である。この第7実施形態では、蓄熱装置160に設けられたトリガー部161は、上記したトリガー部141、151の機能を併せ持った構成となっている。同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
トリガー部161は、蓄熱容器11の内周面11Aから突出した凸部31と、利用側ヒートパイプ17に取り付けられたフィン23と、蓄熱容器11内に設けられる軸部材142とを備え、この軸部材142の下端に、凸部31側およびフィン23側にそれぞれ突出して当該凸部31およびフィン23の突出片25と接触する接触部147が設けられている。
この構成によれば、軸移動機構144を介して、軸部材142を軸方向に移動させると、軸部材142に設けられた接触部147と、凸部31およびフィン23の突出片25とが接触し、凸部31および突出片25がそれぞれ変形し、潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除できる。そして潜熱蓄熱材10からの放熱を、フィン23および利用側ヒートパイプ17を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。さらに、軸部材142の軸方向への移動に伴い、凸部31および突出片25が同時に変形し複数の場所で潜熱蓄熱材10の過冷却解除を試みるので、この変形によって結晶化が始まらないという不具合の発生を格段に抑制できる。
図13は、第7実施形態にかかる蓄熱装置160の概略構成を示す部分断面図である。この第7実施形態では、蓄熱装置160に設けられたトリガー部161は、上記したトリガー部141、151の機能を併せ持った構成となっている。同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
トリガー部161は、蓄熱容器11の内周面11Aから突出した凸部31と、利用側ヒートパイプ17に取り付けられたフィン23と、蓄熱容器11内に設けられる軸部材142とを備え、この軸部材142の下端に、凸部31側およびフィン23側にそれぞれ突出して当該凸部31およびフィン23の突出片25と接触する接触部147が設けられている。
この構成によれば、軸移動機構144を介して、軸部材142を軸方向に移動させると、軸部材142に設けられた接触部147と、凸部31およびフィン23の突出片25とが接触し、凸部31および突出片25がそれぞれ変形し、潜熱蓄熱材10の過冷却状態を解除できる。そして潜熱蓄熱材10からの放熱を、フィン23および利用側ヒートパイプ17を通じて迅速に外部に取り出せ、当該熱の有効な利用を図ることができる。さらに、軸部材142の軸方向への移動に伴い、凸部31および突出片25が同時に変形し複数の場所で潜熱蓄熱材10の過冷却解除を試みるので、この変形によって結晶化が始まらないという不具合の発生を格段に抑制できる。
10 潜熱蓄熱材
11 蓄熱容器
11A 内周面(内壁)
13、53、73、93、141、151、161 トリガー部(過冷却解除手段)
17 利用側ヒートパイプ(熱輸送部材)
17A 外周面
23、91 フィン(熱伝導体)
25 突出片
26 溝部
26B 開口部
31、61、81 凸部
34 移動機構(動作機構)
51 回転機構(動作機構)
63 棒状部材(熱伝導体)
83 ワイヤー(線材、熱伝導体)
100、110、120、130、140、150、160 蓄熱装置
144 軸移動機構(動作機構)
11 蓄熱容器
11A 内周面(内壁)
13、53、73、93、141、151、161 トリガー部(過冷却解除手段)
17 利用側ヒートパイプ(熱輸送部材)
17A 外周面
23、91 フィン(熱伝導体)
25 突出片
26 溝部
26B 開口部
31、61、81 凸部
34 移動機構(動作機構)
51 回転機構(動作機構)
63 棒状部材(熱伝導体)
83 ワイヤー(線材、熱伝導体)
100、110、120、130、140、150、160 蓄熱装置
144 軸移動機構(動作機構)
Claims (12)
- 過冷却状態で蓄熱可能な潜熱蓄熱材を収容する蓄熱容器と、前記潜熱蓄熱材の過冷却状態を解除する過冷却解除手段と、熱輸送部材とを備え、
前記熱輸送部材には熱伝導体が接続され、
前記過冷却解除手段は、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体の近傍、または、前記熱輸送部材もしくは前記熱伝導体に配置されていることを特徴とする蓄熱装置。 - 前記過冷却解除手段は、前記熱伝導体の変形により前記過冷却状態を解除することを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置。
- 前記熱伝導体には、表面に開口した開口部が前記変形により拡大可能な溝部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の蓄熱装置。
- 前記溝部は、断面形状が厚み方向に非貫通の略くさび形に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の蓄熱装置。
- 前記過冷却解除手段は、前記熱伝導体の一部と、前記蓄熱容器内に設けた固定部材の一部を接触させて少なくとも一方を変形させる動作機構を備え、前記動作機構による前記熱伝導体および前記固定部材の少なくとも一方の変形により過冷却状態を解除することを特徴とする請求項1または2に記載の蓄熱装置。
- 前記固定部材および前記熱伝導体の少なくとも一方には、表面に開口した開口部が前記変形により拡大可能な溝部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の蓄熱装置。
- 前記溝部は、断面形状が厚み方向に非貫通の略くさび形に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の蓄熱装置。
- 前記熱輸送部材は長尺に形成されて前記蓄熱容器内に配置され、前記動作機構は、前記熱輸送部材を前記蓄熱容器内で軸方向に移動させる機構からなることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の蓄熱装置。
- 前記熱輸送部材は長尺に形成されて前記蓄熱容器内に配置され、前記動作機構は、前記熱輸送部材を前記蓄熱容器内で軸として回転させる機構からなることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の蓄熱装置。
- 前記過冷却解除手段は、前記蓄熱容器の内部の軸方向および/または周方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の蓄熱装置。
- 前記熱伝導体は、周縁に弾性変形する変形部を有する金属板であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の蓄熱装置。
- 前記熱伝導体は、前記熱輸送部材の外周面から前記蓄熱容器の内壁に向かって設けられ、弾性変形する金属製の線材であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の蓄熱装置。
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JP2012144176A JP2014009818A (ja) | 2012-06-27 | 2012-06-27 | 蓄熱装置 |
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- 2012-06-27 JP JP2012144176A patent/JP2014009818A/ja active Pending
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